JPH06145048A - 外用貼付剤 - Google Patents

外用貼付剤

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JPH06145048A
JPH06145048A JP29888092A JP29888092A JPH06145048A JP H06145048 A JPH06145048 A JP H06145048A JP 29888092 A JP29888092 A JP 29888092A JP 29888092 A JP29888092 A JP 29888092A JP H06145048 A JPH06145048 A JP H06145048A
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JP
Japan
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drug
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hydrochloride
weight
support
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Application number
JP29888092A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Nekama
務 根釜
Naoko Nishida
尚子 西田
Takao Shiobara
孝夫 塩原
Mitsuhiro Yoshida
光宏 吉田
Jun Nonaka
潤 野中
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SANSEI SEIYAKU KK
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
SANSEI SEIYAKU KK
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体の片面に、薬物(ただし、エペリゾ
ン、トリペリゾン、またはこれらの塩を除く)を含有す
る基剤層が設けられている貼付剤において、支持体がエ
チレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムよりなるこ
と特徴とする外用貼付剤である。 【効果】 貼付性および使用感が良好であり、また、製
剤の保存中に基剤層中の薬物が支持体中を移行して基剤
層の反対側表面に析出したりしみ出すことにより商品性
が損なわれるおそれが全くない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薬物を経皮投与するた
めの外用貼付剤に関し、より詳細には、貼付性および使
用感に優れ、かつ、製剤の保存中に基剤層中の薬物が支
持体中を移行して基剤層の反対側表面に析出することに
より商品性を損なうことのない外用貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に薬物を経口投与すると、腸で吸収
された薬物が肝臓で代謝されるため、かなりの量の薬物
が、患部で薬効を発現する前に肝臓で分解される。さら
に、薬物が短時間に吸収されるために副作用を生じやす
い。
【0003】これに対して、経皮吸収製剤を用いて、薬
物を皮膚を介して循環系に吸収させることが行なわれて
いる。一般に、経皮投与法には次のような利点がある。
すなわち、経皮投与では、吸収された薬物が肝臓での代
謝によって分解されることなく、患部に到達する。ま
た、経皮投与では、経口投与に見られるような胃腸障害
が生じにくい。さらに、経皮投与により薬物の放出量を
調整すれば、例えば、薬物が短時間に大量に吸収される
ことに起因する副作用を軽減することが可能である。ま
た、経皮投与では長時間にわたり一定の薬物放出速度を
維持することができ、薬物の投与回数を減らすことがで
きる。
【0004】経皮吸収製剤としては、投与量の正確さや
使用の簡便性から考えて、支持体の片面に、薬物を含有
する基剤層を形成してなる貼付剤が望ましい。
【0005】薬物を含有する基剤層を支える支持体とし
ては、使用中の剥がれや突っ張り感、異物感といった貼
付性や使用感の観点から、柔軟で伸縮性のあるものを用
いることが望ましい。
【0006】また、支持体に対する薬物の透過性が高い
と、製剤の保存中に、基剤層中の薬物が支持体を移行し
て基剤層の反対側表面に析出したりしみ出すことによ
り、商品性が大きく損なわれるといった問題を生じるこ
とから、支持体としては薬物非透過性のものを用いるこ
とが望ましい。
【0007】薬物に対して非透過性である支持体として
は、例えば、特開平3−141223号公報に、ポリエ
ステルフィルム、テフロン(Du pont社の登録商標) フィ
ルム、ポリエステル−ポリエチレン積層フィルム、ポリ
エステル−エチレン・酢酸ビニル共重合体積層フィル
ム、テフロン−ポリエチレン積層フィルムなどが開示さ
れている。また、既に上市されている硝酸イソソルビド
の経皮吸収製剤では、支持体として、ポリエステル−エ
チレン・酢酸ビニル共重合体積層フィルムが用いられて
いる。
【0008】また、柔軟で伸縮性のある支持体として
は、ポリウレタンフィルムやエチレン・酢酸ビニル共重
合体フィルムなどが広く知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の支持体
では柔軟性や伸縮性が充分でなく、使用中の剥がれや突
っ張り感、異物感などの問題がある。
【0010】また、後者の支持体は、薬物の透過性が高
く、製剤の保存中に、基剤層中の薬物が支持体中を移行
して基剤層の反対側表面に析出したりしみ出すことによ
り、商品性を損なうといった問題を有する。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、貼付性および使用感に
優れ、さらに製剤の保存中に、薬物が基剤層と反対側の
支持体表面に析出したりしみ出すことにより商品性が損
なわれることのない外用貼付剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成すべく工夫されたものであり、支持体の片面に、薬物
(ただし、エペリゾン、トリペリゾン、またはこれらの
塩を除く)を含有する基剤層が設けられている貼付剤に
おいて、支持体がエチレン・アクリル酸メチル共重合体
フィルムよりなること特徴とする外用貼付剤を提供する
ものである。
【0013】以下、本発明による外用貼付剤の各構成成
分および製造法について詳しく説明する。
【0014】a) 本発明において支持体に使用される
エチレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムは、エチ
レン・アクリル酸メチル共重合体樹脂をインフレーショ
ン成形、押し出し成形などの種々の公知の方法によりフ
ィルム化したものである。
【0015】エチレン・アクリル酸メチル共重合体樹脂
のアクリル酸メチル含量(以下MA含量という)は、と
くに限定されないが、好ましくは12〜24重量%であ
る。また、エチレン・アクリル酸メチル共重合体フィル
ムの厚みは、使用目的などにより異なるが、好ましくは
5〜200μmである。
【0016】さらに、エチレン・アクリル酸メチル共重
合体フィルムには、ハンドリングの容易さや外観などの
必要に応じて、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨ
ン、ポリオレフィン、パルプなどよりなる種々の公知の
不織布または/および織布を積層して得られた積層体を
支持体として使用することもできる。こうした不織布ま
たは織布としては、エチレン・アクリル酸メチル共重合
体フィルムの伸縮性を損なわないために、ポリスチレン
と水添ポリイソプレンのブロック共重合体とポリプロピ
レンの混合物からメルトブロー法により得られた不織布
がとくに好適に用いられる。この混合物のポリプロピレ
ンの比率としては10〜50重量%が好ましい。
【0017】エチレン・アクリル酸メチル共重合体フィ
ルムと不織布または/および織布の積層には、押し出し
ラミネート、熱ラミネート、ドライラミネートなど種々
の公知の方法が用いられる。
【0018】また、必要に応じて、エチレン・アクリル
酸メチル共重合体フィルムの基剤層形成面には、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート・アクリル酸共重合
体などの通常用いられる種々の下塗り剤が塗布され得
る。
【0019】b) 本発明の経皮吸収製剤に使用される
薬物は、経皮的に生体膜を透過しうるものであれば、特
に限定されない。ただし、エペリゾン、トリペリゾン、
またはこれらの塩は除く。
【0020】薬物の例としては、全身麻酔剤、睡眠・鎮
痛剤、抗癲癇剤、解熱鎮痛消炎剤、ステロイド系抗炎症
剤、興奮剤・覚醒剤、鎮 剤、精神神経用剤、局所麻酔
剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、鎮痙剤、抗パーキン
ソン剤、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿
剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、動脈硬化用
剤、呼吸促進剤、鎮咳去痰剤、消化性潰瘍治療剤、利胆
剤、ホルモン剤、泌尿生殖器および肛門用剤、寄生性皮
膚疾患用剤、皮膚軟化剤、ビタミン剤、無機質製剤、止
血剤、血液凝固阻止剤、肝臓疾患用剤、習慣性中毒用
剤、痛風治療剤、糖尿病用剤、抗悪性腫瘍剤、放射性医
薬品、漢方製剤、抗生物質、化学療法剤、駆虫剤・抗原
虫剤、麻薬などが挙げられるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0021】各薬物の代表例を以下に示す。
【0022】解熱鎮痛消炎剤としては、アセトアミノフ
ェン、フェナセチン、メフェナム酸、ジクロフェナック
ナトリウム、フルフェナム酸、アスピリン、サリチル酸
ナトリウム、アミノピリン、アルクロルフェナック、イ
ブプロフェン、ナプロキセン、フルルピプロフェン、ケ
トプロフェン、アンフェナクナトリウム、メピリゾー
ル、インドメタシン、ペンタゾシン、ピロキシカムなど
が例示される。
【0023】ステロイド系抗炎症剤としては、ヒドロコ
ルチゾン、トリアムシノロン、デキサメダゾン、ベタメ
タゾン、プレドニゾロンなどが例示される。
【0024】血管拡張剤としては、塩酸ジルチアゼム、
四硝酸ペンタエリスリトール、硝酸イソソルビド、トラ
ジピル、ニコランジル、ニトログリセリン、乳酸プレニ
ラミン、モルシドミン、亜硝酸アミル、塩酸トラゾリン
などが例示される。
【0025】不整脈用剤としては、塩酸プロカインアミ
ド、塩酸リドカイン、塩酸プロプラノロール、塩酸アル
プレノロール、アテノロール、ナドロール、酒石酸メト
プロロール、アジマリン、ジソピラミド、塩酸メキシレ
チンなどが例示される。
【0026】血圧降下剤としては、塩酸エカラジン、イ
ンダパミド、塩酸クロニジン、塩酸ブニトロロール、塩
酸ラベタロール、カプトプリル、酢酸グアナベンズ、メ
ブタメート、硫酸ベタニジンなどが例示される。
【0027】鎮咳去痰剤としては、クエン酸カルベタペ
ンタン、クロペラスチン、タンニン酸オキセラジン、塩
酸クロブチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸ノスカ
ピン、塩酸エフェドリン、塩酸イソプロテレノール、塩
酸クロルプレナリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸プ
ロカテロール、塩酸ツロブテロール、塩酸クレンブテロ
ール、フマル酸ケトチフェンなどが例示される。
【0028】抗悪性腫瘍剤としては、シクロフォスファ
ミド、フルオロウラシル、デガフール、マイトマイシン
C、塩酸プロカルバジン、ドキシフルリジン、ラニムス
チンなどが例示される。
【0029】局所麻酔剤としては、アミノ安息香酸エチ
ル、塩酸テトラカイン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイ
ン、塩酸オキシブプロカイン、塩酸プロピトカインなど
が例示される。
【0030】ホルモン剤としては、プロピルチオウラシ
ル、チアマゾール、酢酸メテノロン、エストラジオー
ル、エストリオール、プロゲステロンなどが例示され
る。
【0031】抗ヒスタミン剤としては、塩酸ジフェンヒ
ドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、プロメタジ
ン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェニルピラリンな
どが例示される。
【0032】血液凝固阻止剤としては、ワルファリンカ
リウム、塩酸チクロピジンなどが例示される。
【0033】鎮痙剤としては、臭化メチルアトロピン、
スコポラミンなどが例示される。
【0034】全身麻酔剤としては、チオペンタールナト
リウム、ペントバルビタールナトリウムなどが例示され
る。
【0035】催眠・鎮痛剤としては、ブロムワレニル尿
素、アモバルビタール、フェノバルビタールなどが例示
される。
【0036】抗癲癇剤としては、フェニトインナトリウ
ムなどが例示される。
【0037】興奮剤・覚醒剤としては、塩酸メタンフェ
タミンなどが例示される。
【0038】鎮暈剤としては、塩酸ジフェンドール、メ
シル酸ベタヒスチンなどが例示される。
【0039】精神神経用剤としては、塩酸クロルプロマ
ジン、チオリダジン、メプロバメート、塩酸イミプラミ
ン、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが例示され
る。
【0040】骨格筋弛緩剤としては、塩酸スキサメトニ
ウムなどが例示される。自律神経用剤としては、臭化ネ
オスチグミン、塩化ベタネコールなどが例示される。
【0041】抗パーキンソン剤としては、塩酸アマンタ
ジンなどが例示される。
【0042】利尿剤としては、ヒドロフルメチアジド、
イソソルビド、フロセミドなどが例示される。
【0043】血管収縮剤としては、塩酸フェニレフリン
などが例示される。
【0044】呼吸促進剤としては、塩酸ロベリン、ジモ
ルホラミン、塩酸ナロキソンなどが例示される。
【0045】消化性潰瘍治療剤としては、臭化グリコピ
ロニウム、プログルミド、塩酸セトラキサート、シメチ
ジン、スピゾフロンなどが例示される。
【0046】利胆剤としては、、ウルソデスオキシロー
ル酸、オサルミドなどが例示される。
【0047】泌尿生殖器および肛門用剤としては、ヘキ
サミン、スパルテイン、ジノプロスト、塩酸リトドリン
などが例示される。
【0048】寄生性皮膚疾患用剤としては、サリチル
酸、シクロピロクスオラミン、塩酸クロコナゾールなど
が例示される。
【0049】皮膚軟化剤としては、尿素などが例示され
る。
【0050】ビタミン剤としては、カルシトリオール、
塩酸チアミン、リン酸リボフラビンナトリウム、塩酸ピ
リドキシン、ニコチン酸アミド、パンテノール、アスコ
ルビン酸などが例示される。
【0051】無機質製剤としては、塩化カルシウム、ヨ
ウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどが例示される。
【0052】止血剤としては、エタンシラートなどが例
示される。
【0053】肝臓疾患用剤としては、チオプロニンなど
が例示される。
【0054】習慣性中毒用剤としては、シナアミドなど
が例示される。
【0055】通風治療剤としては、コルヒチン、プロベ
ネシド、スルフィンピラゾンなどが例示される。
【0056】糖尿病用剤としては、トルブタミド、クロ
ルプロパミド、グリミジンナトリウム、グリブゾール、
塩酸ブホルミン、インスリンなどが例示される。
【0057】抗生物質としては、ベンジルペニシリンカ
リウム、プロピシリンカリウム、クロキサシリンナトリ
ウム、アンピシリンナトリウム、塩酸バカンピリシン、
カルベニシリンナトリウム、セファロリジン、セフォキ
シチンナトリウム、エリスロマイシン、クロラムフェニ
コール、テトラサイクリン、硫酸カナマイシン、サイク
ロセリンなどが例示される。
【0058】化学療法剤としては、イソニアシド、ピラ
ジナミド、エチオナミドなどが例示される。
【0059】麻薬としては、塩酸モルヒネ、リン酸コデ
イン、塩酸コカイン、塩酸ペチジンなどが例示される。
【0060】薬物の含有量は、基剤中に好ましくは0.
05〜30重量%の割合であり、より好ましくは0.1
〜20重量%の割合である。薬物の含有量が0.05重
量%未満であると、薬物の貼付単位面積当たりの経皮吸
収効果が充分でなく、貼付剤の実用的な投与面積(15
0cm2 以下)で薬効を発現し得るに充分な血中濃度を得
ることができないことがある。また、この含有量が30
重量%を超えると、貼付剤の基剤割れなどが生じやす
く、貼付性が低下することがある。
【0061】c) 本発明貼付剤に用いられる基剤は、
貼付剤の剤形によって異なる。本発明貼付剤は、テープ
剤、パッチ剤、パップ剤、プラスター剤などであり得
る。
【0062】テープ剤は、薬物および必要に応じて加え
られる添加剤を含む粘着性の基剤層が支持体の片面に形
成されたものである。
【0063】パッチ剤は、支持体の片面に非粘着性のリ
ザーバー層および粘着剤層が順次積層されて構成された
ものであり、リザーバー層は、薬物および必要に応じて
加えられる添加剤が非粘着性基剤に保持させられたもの
である。このリザーバー層が粘着剤層を介して皮膚に貼
付され、リザーバー層中の薬物が粘着剤層を通って経皮
吸収される。ただし、前記リザーバー層中の薬物や必要
に応じて加えられる添加剤は、粘着剤層にも含ませても
よい。
【0064】パップ剤は、薬物および必要に応じて加え
られる添加剤を含むペースト状の基剤を支持体の表面に
層状に塗布したものである。パップ剤は、通常、テープ
剤やパッチ剤に比べて粘着性に乏しいため、絆創膏など
で皮膚表面へ固定される。
【0065】プラスター剤は、薬物および必要に応じて
加えられる添加剤を含む圧着性基剤を支持体の表面に層
状に塗布したものである。圧着性基剤は、例えば特定の
ゴム系粘着剤、合成もしくは天然樹脂、ZnOなどを混
練してなるものである。
【0066】c-1 ) パッチ剤のリザーバー層をなす非
粘着性基剤としては従来公知の外用基剤が使用でき、た
とえば白色ワセリン、シリコンオイル、カルボキシビニ
ルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリ
コール、流動パラフィンなどが例示される。
【0067】c-2) テープ剤の粘着性基剤やパッチ剤の
粘着剤層の粘着剤は、上記薬物との相溶性に優れ、かつ
該貼付剤を常温で皮膚表面に長時間固定しうる粘着力を
有するものであれば特に限定されない。好ましい粘着剤
としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコー
ン系粘着剤などが例示される。
【0068】アクリル系粘着剤としては、特に、アルキ
ル基の炭素数4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルの単独重合体または共重合体および/または上記
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとその他の官能性
モノマーとの共重合体が好適に用いられる。
【0069】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸
デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタ
クリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸ステアリルなどが例示される。
【0070】上記官能性モノマーの例としては、水酸基
を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、
アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマ
ー、ピロリドン環を有するモノマーなどが挙げられる。
水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートなどが例示される。カルボキシル基を有するモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β
−不飽和カルボン酸:マレイン酸ブチルなどのマレイン
酸モノアルキルエステル:マレイン酸:フマル酸:クロ
トン酸などが例示される。無水マレイン酸もマレイン酸
と同様の(共)重合成分を与える。アミド基を有するモ
ノマーとしては、アクリルアミド、ジメチルアクリルア
ミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)
アクリルアミド:ブトキシメチルアクリルアミド、エト
キシメチルアクリルアミドなどのアルキルエーテルメチ
ロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルア
ミドなどが例示される。アミノ基を有するモノマーとし
ては、ジメチルアミノエチルアクリレートなどが例示さ
れる。ピロリドン環を有するモノマーとしてはN−ビニ
ル−2−ピロリドンなどが例示される。
【0071】上記以外の共重合性モノマーとしては、酢
酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン、α−メチルス
チレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エチレン、プ
ロピレン、ブタジエンなども使用できる。
【0072】(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共
重合体を製造するには、全共重合モノマー成分中に(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルが50重量%以上含有
されることが好ましい。
【0073】アクリル系粘着剤の製造用モノマー成分に
は、さらに必要に応じて多官能性モノマーが加えられ、
上記モノマー成分と共重合される。この多官能性モノマ
ーの添加により、生成する重合体間にごくわずかに架橋
が生じ、それにより粘着剤の内部凝集力が増大する。そ
のため貼付された皮膚の性状や発汗量にほとんど無関係
に貼付剤剥離時のいわゆる糊残り現象がほぼ解消せられ
る。しかも、この多官能性モノマーの添加は薬物の放出
性や低皮膚刺激性には何ら悪影響を与えない。このよう
な多官能性モノマーとしては、たとえば、ジ(メタ)ア
クリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メ
タ)アクリレートなどが例示されるが、これに限定され
ない。より具体的には、ヘキサメチレングリコールやオ
クタメチレングリコールなどのポリメチレングリコール
類と(メタ)アクリル酸とを結合させて得られるジ(メ
タ)アクリレート;ポリエチレングリコールやポリプロ
ピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類と
(メタ)アクリル酸とを結合させて得られるジ(メタ)
アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレートやグリセリントリ(メタ)アクリレートなど
のトリ(メタ)アクリレート;およびペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレートなどのテトラ(メタ)
アクリレートが例示される。これら多官能性モノマーは
2種以上を組み合わせて用いてもよい。多官能性モノマ
ーは粘着剤の製造に供される全モノマー中に0.005
〜0.5重量%の割合で使用される。多官能性モノマー
の使用量が0.005重量%未満であると、架橋による
内部凝集力向上の効果が小さく、また0.5重量%を超
えると重合により得られる粘着剤がゲル化を起こし易
く、薬物の拡散・放出にも影響が現われる。
【0074】また、アクリル系粘着剤には、必要に応じ
てロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤を添加してもよい。
【0075】アクリル系粘着剤を調製するには、通常、
重合開始剤の存在下に所要のモノマーの溶液重合を行な
う。ただし、重合形態はこれに限定されない。また重合
反応条件は主としてモノマーの種類により適宜選定され
る。
【0076】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、合成イ
ソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテ
ル、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体などのゴム弾性体100重量部に、たとえばロジ
ン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹
脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの粘着
性付与剤を20〜200重量部、および必要に応じて、
液状ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレ
ン、液状ポリアクリレートなどの軟化剤:酸化チタンな
どの充填剤:ブチルヒドロキシトルエンなどの老化防止
剤などを適量添加してなるものが使用される。
【0077】シリコーン系粘着剤としては、ポリオルガ
ノシロキサンなどを主成分とするものが使用される。
【0078】上記各粘着剤中には、可塑剤;充填剤;老
化防止剤などの配合剤が必要に応じて添加される。
【0079】c-3) 本発明の貼付剤がパップ剤である場
合、その基剤としては、アルギン酸アルカリ金属、ゼラ
チン、コーンスターチ、トラガントガムなどの天然ポリ
マー類;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース系ポ
リマー類;デキストリン、カルボキシメチルデンプンな
どのデンプン系ポリマー類;ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロ
リドンなどの合成ポリマー類が使用される。
【0080】パップ剤の製造に用いられるペースト状基
剤には、薬物、必要に応じて加えられる吸収促進剤等の
配合剤のほかに、さらに、精製水、保湿剤、無機充填
剤、粘度調整剤、架橋剤、老化防止剤などが適宜含有さ
れていてもよい。保湿剤としては、グリセリン、プロピ
レングリコールなどが用いられ、無機充填剤としては、
カオリン、ベントナイト、亜鉛華、二酸化チタンなどが
用いられる。
【0081】c-4) 本発明の貼付剤がプラスター剤であ
る場合、その基剤としては、特定のゴム系粘着剤、合成
もしくは天然樹脂、ZnOなどを混練してなる圧着性基
剤が使用される。
【0082】d) 本発明の貼付剤は、薬物の経皮透過
性を向上させる目的で、必要に応じて、適当な吸収促進
剤を含有してもよい。吸収促進剤としては、ミリスチン
酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、ソルビタンモノ
ラウレート、グリセリンモノオレート、オレイルリン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オクチルフェニ
ルエーテル、ポリエチレングリコール付加オクチルフェ
ニルエーテル、ラウリルエーテル、ポリエチレングリコ
ール付加ラウリルエーテル、ソルビタンモノオレート、
ポリエチレングリコール付加ソルビタンモノオレート、
ラウロイルジエタノールアミド、ラウロイルサルコシ
ン、オレオイルサルコシンシュガーエステル、レシチ
ン、グリチルレチン、尿素、サリチル酸、チオグリコー
ル酸カルシウム、乳酸、乳酸エステル、オリーブ油、ス
クワレン、ラノリン、流動パラフィン、グリセリンなど
が用いられる。
【0083】上記吸収促進剤は、本発明の基剤中に10
重量%以下の割合で含有され、好ましくは0.1〜10
重量%の割合で含有される。吸収促進剤の含有量が10
重量%を越えると、得られる製剤の皮膚刺激性が大きく
なり、これを皮膚に投与した場合に、発赤やかゆみが生
じる。
【0084】e) テープ剤は、使用時までその粘着性
基剤層表面を保護するために通常はその貼付面に剥離紙
を備えている。パッチ剤は、やはり粘着剤層の保護のた
めに剥離紙を備えている。剥離紙としてはポリエチレン
テレフタレートのフィルムをシリコン処理してなるもの
がよく用いられるが、剥離紙はこれに限定されない。剥
離紙の厚みは100μm以下、好ましくは5〜50μm
である。
【0085】f) 本発明の貼付剤を製造するには、エ
チレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムの片面に、
薬物、および必要に応じて加えられる吸収促進剤などの
配合剤を含有する基剤層を形成する。
【0086】支持体表面に基剤層を形成するには、通常
の粘着テープの製造方法が適用できる。その代表例は溶
剤塗工法であり、これ以外にもホットメルト塗工法、電
子線硬化エマルジョン塗工法などが用いられる。支持体
に基剤層を溶剤塗工法で形成するには、たとえば、薬物
と、基剤と、必要に応じて加えられる吸収促進剤などの
配合剤とを、適当な溶媒に溶解ないし分散させ、得られ
た溶液ないし分散液を支持体の表面に直接塗布・乾燥
し、所要厚みの薬物含有基剤層を形成する。この基剤層
を保護用の剥離紙に密着させ、目的とするテープ剤を得
る。また、この溶液ないし分散液を保護用の剥離紙上に
塗布し、乾燥後に得られた基剤層を支持体に密着させて
もよい。
【0087】基剤層の厚みは、使用目的により異なる
が、通常、約30μm〜約2000μmの範囲内であ
る。この厚みが30μmを下回ると、貼付剤の所定の面
積の基剤に所望量の薬物を含有させることができない。
さらに、テープ剤およびパッチ剤の場合は、充分な粘着
性が得られない。厚みが2000μmを越えると、支持
体付近の薬物含有層に含有される薬物が、拡散して皮膚
表面に到達することが困難となり、製剤中の薬物が有効
に利用されない。薬物含有層の上には、剤形によっては
この層を保護する目的で使用時まで剥離紙が貼付され
る。
【0088】このようにして調製された貼付剤は、患部
に貼付して使用される。
【0089】
【実施例】つぎに、本発明を具体的に説明するために、
本発明の一例を示す実施例およびこれとの比較を示す比
較例をいくつか挙げ、さらに得られた各貼付剤の評価試
験結果を示す。
【0090】実施例1 アクリル酸2−エチルヘキシル75.5重量%と、N−
ビニル−2−ピロリドン24.5重量%と、前二者の和
100重量部に対しヘキサメチレングリコールジメタク
リレート0.04重量部とをセパラブルフラスコに仕込
み、重合初期のモノマー濃度が85重量%となるように
酢酸エチルを加えた。この溶液を窒素雰囲気下で60℃
に加熱し、重合開始剤である過酸化ラウロイルおよび酢
酸エチルを逐次少量ずつ添加し、32時間重合反応を行
った。得られた重合物に酢酸エチルを加えて反応液を希
釈し、固形分濃度36重量%の基剤溶液を得た。
【0091】ついで、この基剤溶液100重量部に硝酸
イソソルビド(シグマ社製)4重量部を添加し、同溶液
をディゾルバー中で充分に攪拌した後、厚さ75μmの
ポリエチレンテレフタレート製の剥離紙上に塗布し、6
0℃で20分間乾燥させて、薬物含有基剤層を形成し
た。
【0092】エチレン・アクリル酸メチル共重合体樹脂
(日本石油化学社製、商品名「日石レクスパール CR
B315R5」登録商標、MA含量;15重量%)をイ
ンフレーション成型して得られた、厚さ40μmのフィ
ルムよりなる支持体を、上記薬物含有基剤層に密着させ
た。こうして、10重量%の硝酸イソソルビドを含有す
る、厚さ80μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有
するテープ剤を調製した。
【0093】実施例2 支持体として、ポリスチレンと水添ポリプロピレンのブ
ロック共重合体(クラレ社製、商品名「セプトン」登録
商標)80重量%とポリプロピレン20重量%の混合物
からメルトブロー法により得られた不織布(目付け50
g/m2 )上に、エチレン・アクリル酸メチル共重合体
樹脂(日本石油化学社製、商品名「日石レクスパール
CRB315R5」登録商標、MA含量;15重量%)
を、エチレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムの厚
みが40μmとなるように、押出しラミネートにより積
層して得られた積層体を用い、この積層体のフィルム面
を、実施例1と同様にして得られた薬物含有基剤層に密
着させた。こうして、10重量%の硝酸イソソルビドを
含有する、厚さ80μmの薬物含有基剤層を支持体の片
面に有するテープ剤を調製した。
【0094】実施例3 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(シ
エル社製、KRATON D1107)100重量部、
ポリブテン(日本石油化学社製、HV−300)15重
量%、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製、アルコ
ンP−90)160重量部、およびブチルヒドロキシト
ルエン3重量部をシクロヘキサンに添加・混合して、固
形分濃度45重量%の基剤溶液を得た。
【0095】ついで、この基剤溶液100重量部にアス
ピリン(シグマ社製)5重量部を添加し、同溶液をディ
ゾルバー中で充分に攪拌した後、厚さ75μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムよりなる剥離紙上に塗布
し、60℃で20分間乾燥させて、薬物含有基剤層を形
成した。
【0096】エチレン・アクリル酸メチル共重合体樹脂
(日本石油化学社製、商品名「日石レクスパール RB
5120」登録商標、MA含量;12重量%)をインフ
レーション成型して得られた、厚さ20μmのフィルム
よりなる支持体を、上記薬物含有基剤層に密着させた。
こうして、10重量%のアスピリンを含有する、厚さ8
0μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有するテープ
剤を調製した。
【0097】実施例4 メタクリル酸2−エチルヘキシル78.3重量%と、ア
クリル酸2−エチルヘキシル9.1重量%と、メタクリ
ル酸ドデシル12.6重量%と、前三者の和100重量
部に対しヘキサメチレングリコールジメタクリレート
0.04重量部とをセパラブルフラスコに仕込み、重合
初期のモノマー濃度が85重量%となるように酢酸エチ
ルを加えた。この溶液を窒素雰囲気下で60℃に加熱
し、重合開始剤である過酸化ラウロイルおよび酢酸エチ
ルを逐次少量ずつ添加し、24時間重合反応を行った。
得られた重合物に酢酸エチルを加えて反応液を希釈し、
固形分濃度45重量%の基剤溶液を得た。
【0098】ついで、この基剤溶液100重量部にピロ
キシカム(シグマ社製)5重量部を添加し、同溶液をデ
ィゾルバー中で充分に攪拌した後、厚さ75μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムよりなる剥離紙上に塗
布し、60℃で20分間乾燥させて、薬物含有基剤層を
形成した。
【0099】エチレン・アクリル酸メチル共重合体樹脂
(日本石油化学社製、商品名「日石レクスパール RB
3240」登録商標、MA含量;24重量%)をインフ
レーション成型して得られた、厚さ60μmのフィルム
よりなる支持体を、上記薬物含有基剤層に密着させた。
こうして、10重量%のピロキシカムを含有する、厚さ
80μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有するテー
プ剤を調製した。
【0100】比較例1 支持体として、厚さ30μmのポリエステル−エチレン
・酢酸ビニル共重合体積層フィルム(日本マタイ社製)
よりなるものを用い、その他の点は実施例1と同様にし
て、10重量%の硝酸イソソルビドを含有する、厚さ8
0μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有するテープ
剤を調製した。
【0101】比較例2 支持体として、厚さ70μmのエチレン・酢酸ビニル共
重合体フィルム(タマポリ社製)よりなるものを用い、
その他の点は実施例1と同様にして、10重量%の硝酸
イソソルビドを含有する、厚さ80μmの薬物含有基剤
層を支持体の片面に有するテープ剤を調製した。
【0102】比較例3 支持体として、厚さ12μmのポリエステルフィルム
(東洋紡績社製)よりなるものを用い、その他の点は実
施例3と同様にして、10重量%のアスピリンを含有す
る、厚さ80μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有
するテープ剤を調製した。
【0103】比較例4 支持体として、厚さ60μmのエチレン・アクリル酸エ
チル共重合体フィルム(三井・デュポンポリケミカル社
製)よりなるものを用い、その他の点は実施例3と同様
にして、10重量%のアスピリンを含有する、厚さ80
μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に有するテープ剤
を調製した。
【0104】比較例5 支持体として、厚さ100μmのポリウレタンフィルム
(大倉工業社製)よりなるものを用い、その他の点は実
施例4と同様にして、10重量%のピロキシカムを含有
する、厚さ80μmの薬物含有基剤層を支持体の片面に
有するテープ剤を調製した。
【0105】比較例6 支持体として、厚さ60μmのエチレン・メタクリル酸
メチル共重合体フィルム(大倉工業社製)よりなるもの
を用い、その他の点は実施例4と同様にして、10重量
%のピロキシカムを含有する、厚さ80μmの薬物含有
基剤層を支持体の片面に有するテープ剤を調製した。
【0106】評価試験 試験1 実施例1、2、3、4および比較例1、2、3、4、
5、6で得られた各テープ剤を50cm2 (71mm×71
mm)のサイズにカットし、得られた試験片をそれぞれ健
常男子10人ずつの背中に24時間貼付し、貼り易さ、
貼付性(剥がれ)、使用感(異物感、突っ張り感)につ
いて各試験片を評価した。評価基準は下記の通りであ
る。被試験者中の該当者の数を表1に示す。
【0107】貼り易さの評価基準 貼り易い :○ どちらとも言えない :△ 貼りにくい :× 剥がれの評価基準 全く剥れない :○ 10%の部分が剥がれ:△ 20%以上が剥がれ :× 異物感、突っ張り感の評価基準 感じない :○ 少し感じる :△ 強く感じる :×
【表1】 試験2 実施例1、2、3、4および比較例1、2、3、4、
5、6のテープ剤のサイズ50cm2 (71mm×71mm)
の試験片をそれぞれアルミニウム袋に密封し、温度45
°で6カ月間保存した後、支持体表面を観察した。
【0108】観察結果を表2に示す。
【0109】
【表2】 表2中、支持体表面に薬物の結晶析出ないしは薬物のし
み出しがない:○ 支持体表面に薬物の結晶析出ないしは薬物のしみ出しが
ある:×
【0110】
【発明の効果】本発明による外用貼付剤は、支持体とし
てエチレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムを用い
たものであるので、貼付性および使用感が良好であり、
また、製剤の保存中に基剤層中の薬物が支持体中を移行
して基剤層の反対側表面に析出したりしみ出すことによ
り商品性が損なわれるおそれが全くない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 光宏 埼玉県本庄市900番10号 (72)発明者 野中 潤 埼玉県本庄市緑1丁目15番4号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、薬物(ただし、エペリ
    ゾン、トリペリゾン、またはこれらの塩を除く)を含有
    する基剤層が設けられている貼付剤において、支持体が
    エチレン・アクリル酸メチル共重合体フィルムよりなる
    こと特徴とする外用貼付剤。
JP29888092A 1992-11-09 1992-11-09 外用貼付剤 Pending JPH06145048A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06247846A (ja) * 1993-02-22 1994-09-06 Toko Yakuhin Kogyo Kk 塩酸リトドリンの経皮吸収製剤用組成物
CN109381448A (zh) * 2017-08-04 2019-02-26 广州朗圣药业有限公司 一种利伐沙班口腔速溶膜剂及其制备方法

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Effective date: 20020402