以下、図面を用いて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る通報システム100の一例を示す。図1において、通報システム100は、自動通報端末101とセンター装置102とが通信網103により接続されている。自動通報端末101は、例えば高齢者宅などに設置され、ユーザーの操作やセンサによる異常の検出などの事象が発生したときにセンター装置102に通報する装置である。通信網103には、アナログ電話回線などが利用され、利用者は自動通報端末101を介してセンター装置102のオペレータと通話することができる。また、自動通報端末101は、データ通信により、端末情報をセンター装置102に送信することができる。
図1において、自動通報端末101は、通信IF(InterFace)111、ハンズフリー通話部112、モデム通信部113、制御部114、スピーカ115およびマイク116を有する。なお、自動通報端末101には、外部からの電話を受信するためにアナログ電話機104が接続されている。
通信IF111は、通信網103に接続するためのインターフェース回路を有する。例えば、通信IF111は、センター装置102からの着呼を検出し、制御部114に通知する。また、通信IF111は、制御部114の制御により、センター装置102に発呼する。なお、通信IF111は、自動通報端末101の非使用時には通信網103をアナログ電話機104に接続している。自動通報端末101の非使用時において外部からの着呼があった場合、アナログ電話機104が鳴動し、利用者はアナログ電話機104で通話することができる。また、通信IF111は、制御部114の制御により、モデム通信部113、アナログ電話機104およびハンズフリー通話部112のいずれかを通信網103に接続する。例えば、制御部114は、自動着信が設定されている状態でセンター装置102から着呼した場合、通信IF111をモデム通信部113に切り替える。また、本実施形態では、センター装置102の自動着信指示により指定された時間にモデム通信部113が自動着信して、センター装置102との間でデータ通信を行う。なお、通信網103は、アナログ電話回線と同等の品質でアナログ信号を送受信可能な光通信回線であってもよい。
ハンズフリー通話部112には、スピーカ115およびマイク116が接続されている。ハンズフリー通話部112により、ユーザーは、センター装置102のオペレータとハンズフリーで通話することができる。ハンズフリー通話部112は、例えば、マイク116とスピーカ115との間でハウリングが生じないように、ボイススイッチやエコーキャンセラなどの回路を有する。
モデム通信部113は、例えばITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)が定めるV.34(33.6kbps)やV.90(56kbps)などの規格に基づいて、センター装置102との間でデータ通信を行う。なお、モデム通信部113は、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてファームウェアにより実現できるので、制御部114に含めてもよい。本実施形態では、ハンズフリー通話部112との切り替え動作が分かり易いように、モデム通信部113を制御部114とは別のブロックで説明する。
制御部114は、CPU(Central Processing Unit)を有し、予め決められたプログラム(ファームウェアと称する)に従って自動通報端末101全体の動作を制御する。制御部114は、操作ボタンやセンサを有し、操作ボタンの押下やセンサによる異常の検出などの事象が発生した場合、センター装置102に発呼する。或いは、制御部114は、センター装置102に発呼したときに通信IF111を切り替えて、通信網103をモデム通信部113またはハンズフリー通話部112に接続する。
このように、本実施形態に係る自動通報端末101は、モデム通信部113によりセンター装置102とデータ通信を行ったり、ハンズフリー通話部112によりセンター装置102のオペレータとハンズフリーで通話することができる。
図2は、制御部114の一例を示す。図2において、制御部114は、ハードウェア部120およびソフトウェア処理部130を有する。
図2において、ハードウェア部120は、入力監視部121、計時部122、記憶部123、ファームウェア格納部124、ファームウェア更新バッファ125および実行メモリ126を有する。
入力監視部121は、ボタン121aおよびセンサ121bを有する。ボタン121aは、例えば、緊急ボタン、相談ボタンおよび取消ボタンなどの操作ボタンである。センサ121bは、例えば、火災センサやガス漏れセンサなどの検出器である。入力監視部121の情報は、制御部114のソフトウェア処理部130に通知される。なお、入力監視部121は、ボタン121aが押下された情報やセンサ121bが検出した情報をスタックする(時系列順に一時的に保持する)機能を有する。これにより、自動通報端末101は、ファームウェアの更新中にボタン121aが押下された場合やセンサ121bが異常を検知した場合でも、更新後に入力監視部121の情報を確認することにより、通報事象を取りこぼさずに確実に通報することができる。
計時部122は、カレンダー付きの時計などを有し、ファームウェアにより予め設定された日時を検出し、ファームウェアに通知する。なお、計時部122は、ファームウェアにより予め設定された時刻が経過したときにファームウェアに通知するタイマーであってもよい。
記憶部123は、設定パラメータ、端末情報および動作状況などを記憶する不揮発性のメモリである。
ファームウェア格納部124は、自動通報端末101全体の動作を制御するファームウェアを記憶する不揮発性のメモリである。ファームウェアは、例えば、入力監視部121が事象を検知したときにセンター装置102に発呼する処理を行う。或いは、ファームウェアは、センター装置102からの着信を検出し、自動着信が設定されている場合は、データ通信を行う。なお、ファームウェア格納部124は、ファームウェアを格納するメモリであり、ファームウェア格納部124から後述する実行メモリ126に展開して処理を行う。また、ファームウェアは、制御部114のソフトウェア処理部130の処理を実行する。
ファームウェア更新バッファ125は、ファームウェアを更新する際に、センター装置102からダウンロードしたファームウェアを一時的に格納する不揮発性のメモリである。制御部114は、センター装置102からファームウェアのダウンロードを完了後に、ファームウェア更新バッファ125からファームウェア格納部124にファームウェアをコピーする。なお、記憶部123、ファームウェア格納部124、ファームウェア更新バッファ125は、例えばFlash Memoryなどであってもよい。
実行メモリ126は、ファームウェアを実行する揮発性のメモリである。実行メモリ126は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。制御部114の実行するファームウェアは、起動時にファームウェア格納部124からファームウェア実行メモリ126に展開された後、処理を開始する。また、設定パラメータについても制御部114により記憶部123から実行メモリ126に展開される。なお、実行メモリ126は揮発性のメモリであり、ファームウェア格納部124から実行メモリ126へのファームウェアのコピーは、更新データのダウンロード時間に比べて極めて短時間に行われる。設定パラメータのコピーについても同様である。ここで、ファームウェアや設定パラメータのコピー中に通報事象が発生した場合でも、入力監視部121が通報事象をスタックする。そして、ファームウェアや設定パラメータのコピーが完了し、自己診断処理部132の自己診断が完了して通報が可能となった時点で通報が実施される。なお、入力監視部121にスタックされた通報事象が複数の場合は、制御部114が時系列順に処理を行うか、或いは、更新されたファームウェアと設定パラメータによって制御部114が通報の優先順位を設定する。例えば、相談ボタンが押下されたという事象が火災センサよりも時系列順序が早い場合でも、火災センサの通報事象が先に処理される。
また、実行メモリ126は、二面のメモリ領域を有してもよい。例えば実行メモリ126がA面とB面の二面のメモリ領域を有する場合、更新前のファームウェアがA面上で動作中に、制御部114は、更新後のファームウェアをファームウェア更新バッファ125からB面に展開する。そして、更新後のファームウェアのB面への展開が完了した後に、制御部114は、実行メモリ126をA面からB面に切り替える。これにより、自動通報端末101の動作が長時間に亘って停止することを防止できる。実行メモリ126のA面からB面への切り替えは、瞬時に行われるので、自動通報端末101は、緊急通報を取りこぼすことが無く、確実にセンター装置102に通報することができる。
なお、自動通報端末101の更新処理は、自動通報事象の発生により、自動通報端末101がセンター装置102に通報しない限り実行されない。したがって、ファームウェアおよび設定パラメータが二面のメモリに保持されていることは、自動通報端末101の信頼性を向上させる上で効果的である。また、例えば、電源断や端末再起動を自動通報事象としておくことにより、自動通報端末101が再起動した段階でセンター装置102に自動通報が実行される。これにより、自動通報端末101は、不揮発メモリなどのデータに瑕疵があることをセンター装置102に通報できる。そして、センター装置102は、自動着信「有」の自動着信指示を自動通報端末101に送信することができ、更新処理により瑕疵ある部分を修正することができる。
図2において、ソフトウェア処理部130は、事象検出処理部131、自己診断処理部132、自動着信処理部133、更新処理部134および通報処理部135を有する。
事象検出処理部131は、例えば入力監視部121のボタン121aの押下やセンサ121bの検出情報などの事象を監視する。そして、事象検出処理部131は、何らかの事象の発生を検知した場合、通報処理部135によりセンター装置102に事象の発生を通報する。
自己診断処理部132は、図3に示すように、自己診断処理132aおよび自己診断処理132bの二種類の自己診断処理を行う。自己診断処理132aは、ファームウェアまたは設定パラメータが更新された場合に、更新された部分が正常に動作するか否かを確認するために行う処理である。例えば、更新するファームウェアが実行メモリ126にロードされた場合に、自己診断処理132aが通報処理に先立って実施され、通報が確実に実施されることを自己診断処理部132が確認する。自己診断処理132bは、不揮発性メモリを含む自動通報端末101全体の動作を確認するために行う処理である。自己診断処理132bは、センター装置102からの要求または予め設定された時間間隔で自己診断処理部132により定期的に実施される。自己診断処理132bは、不揮発メモリを含めたシステム全体に対して実施されるため診断処理に時間がかかるので、自動通報端末101が通報動作を行っていない待機中に実行される。
自動着信処理部133は、センター装置102から通知される自動着信指示に基づいて、自動通報端末101の自動着信を設定する。例えば、自動着信処理部133は、自動着信指示により指定された自動着信時間に通信IF111をモデム通信部113側に切り替える処理を行う。
更新処理部134は、センター装置102から更新データをダウンロードして、ファームウェアや設定パラメータを更新する処理を行う。
通報処理部135は、事象検出処理部131が通報事象を検出した場合に、センター装置102に通報する処理を行う。
このように、本実施形態に係る自動通報端末101は、通報事象を検知してセンター装置102に通報したり、センター装置102から更新データをダウンロードして、ファームウェアや設定パラメータを更新することができる。
図4は、図2に示した記憶部123の一例を示す。図4において、記憶部123は、設定パラメータ記憶領域151、設定パラメータ更新バッファ領域152、端末プロパティ記憶領域153、設定パラメータID(IDentification)記憶領域154を有する。さらに、記憶部123は、ファーム版数記憶領域155、ステータス記憶領域156、処理状況記憶領域157および自動着信指示記憶領域158を有する。
設定パラメータ記憶領域151は、自動通報端末101が動作するためのパラメータの情報が記憶されるメモリ領域である。設定パラメータは、例えば通報先の電話番号やリトライ回数などを含む。
設定パラメータ更新バッファ領域152は、更新する設定パラメータをセンター装置102からダウンロードするときに一時的に記憶するメモリ領域である。
端末プロパティ記憶領域153は、端末のプロパティが記憶されるメモリ領域である。端末のプロパティは、例えば、端末に固有な情報、機種名、機種版数、製造号機、製造年月などその端末に固有の情報である。
設定パラメータID記憶領域154は、設定パラメータのID(IDentification)が記憶されるメモリ領域である。設定パラメータのIDは、例えば、端末の動作を設定するパラメータのセットを示す情報である。ここで、多種多様な設定値を有する設定パラメータは、設定値の組み合わせが膨大な数になる。そこで、設定パラメータを管理しやすいように、例えばセットA、セットBのように設定値の組み合わせを予めいくつか決めておき、利用者や管理者は設定値の組み合わせの中から設定パラメータを選択する。例えば、利用者や管理者は、複数のセットの中からセットAを選択する。この場合の設定パラメータIDはセットAである。なお、センター装置102は、自動通報端末101に対応付けてセット情報を示す設定パラメータIDを登録して管理している。
ファーム版数記憶領域155は、自動通報端末101のファームウェアの版数が記憶されるメモリ領域である。
ステータス記憶領域156は、端末の現状の動作状況を示すステータスが記憶されるメモリ領域である。端末の動作状況のステータスは、例えば、故障中(メモリエラーなど)、正常動作中などの情報である。なお、ステータスは、自己診断処理部132の動作により取得される情報である。
処理状況記憶領域157は、自動着信指示の処理状況が記憶されるメモリ領域である。例えば、処理状況記憶領域157には、自動着信待受中、自動着信完了、現在のリトライ回数(例えば1回目)、アボートなどの自動着信の処理状況に関連する情報が記憶される。
自動着信指示記憶領域158は、自動着信指示の有無、自動着信開始時間、自動着信待ち時間、リトライ回数およびリトライインターバルなどの自動着信の設定情報が記憶されるメモリ領域である。
なお、設定パラメータは、設定パラメータ記憶領域151および設定パラメータ更新バッファ領域152の2か所に格納されている。一方、ファームウェアは、ファームウェア格納部124およびファームウェア更新バッファ125の2か所に格納されている。このように、設定パラメータおよびファームウェアは、同一内容のデータが2ヶ所に格納されている。そして、制御部114は、一方のデータに瑕疵があった場合、端末情報203の端末の現状ステータス254にデータに瑕疵がある旨を記録する。そして、自動通報端末101は、再起動時に瑕疵の無い方のデータを実行メモリ領域にロードする。実行メモリ領域は、図2に示した実行メモリ126に対応する。
図5は、自動通報端末101がセンター装置102に通報を行う場合に送受信されるデータの一例を示す。図5において、自動通報端末101は、何らかの事象(例えば利用者が体調を崩し、健康相談を受けるための相談ボタンを押下)を検出すると、自動通報データ200をセンター装置102に送信する。ここで、自動通報データ200は、利用者ID201、通報事象コード202および端末情報203を有する。
利用者ID201は、端末の利用者を識別するための端末固有のIDである。自動通報端末101から自動通報データ200を受信したセンター装置102は、利用者ID201で自動通報端末101の利用者を特定し、利用者の情報などを表示してオペレータに提示する。センター装置102は、利用者ID201に対応付けて保持された利用者の詳細を示す情報(例えば、「利用者は75歳の女性で、最近自動車事故で鞭打ち症の治療中である」などの情報)をオペレータに提示する。
通報事象コード202は、自動通報が発生した事象を区別する事象コードである。センター装置102は、事象コードにより、事象の種類を判別する。なお、事象コードと事象の内容とは予め対応付けられている。例えば、相談ボタンが押されたことを示す事象コードがBC001、火災検知の事象コードがBC002のように予め決められている。
端末情報203は、端末のプロパティ、設定パラメータID、ファームウェア版数、自己診断結果、端末の現状ステータス、自動着信指示の処理状況などの情報を含む。
図6は、端末情報203の一例を示す。図6の例では、端末情報203は、端末のプロパティ251、設定パラメータID252、ファームウェア版数253、端末の現状ステータス254および自動着信指示の処理状況255の各情報を有する。ここで、図4に示した端末プロパティ記憶領域153で説明したように、端末のプロパティ251は、例えば、端末に固有な情報、機種名、機種版数、製造号機、製造年月などの情報のうち少なくとも1つの情報を含む。設定パラメータID252は、図4の設定パラメータID記憶領域154で説明したように、例えば、端末の動作を設定するパラメータのセットを示す情報である。ファームウェア版数253は、自動通報端末101が動作しているファームウェアの版数を示す情報である。端末の現状ステータス254は、図4のステータス記憶領域156で説明したように、例えば、故障中や正常動作中など端末の動作状況を示す情報である。自動着信指示の処理状況255は、図4の処理状況記憶領域157で説明したように、例えば、自動着信待受中、自動着信完了、現在のリトライ回数、アボートなどの自動着信の処理状況に関連する情報である。
一方、図5において、自動通報端末101から自動通報データ200を受信したセンター装置102は、自動通報データ200の端末情報203の内容により、自動通報端末101に自動着信指示を行うことを決定し、応答データ210を返信する。図5の例では、応答データ210は、自動着信指示211およびハンズフリー切替指示212の情報を有する。そして、センター装置102は、応答データ210の自動着信指示211により、自動通報端末101に自動着信を指示する。
ハンズフリー切替指示212は、通報受信オペレータ107と利用者がハンズフリーで通話できるように、自動通報端末101の通信IF111をハンズフリー通話部112に切替えるように指示する情報である。ハンズフリー切替指示212を受信した自動通報端末101は、通信IF111によりモデム通信部113からハンズフリー通話部112に切り替える。これにより、利用者はセンター装置102を操作する通報受信オペレータとハンズフリーで通話することができる。例えば、通報受信オペレータは、コンソールに表示された通報事象の内容や利用者情報を参照して、自動通報端末101を使用する利用者に「どうしました」と呼びかけることができる。例えば、利用者は「左肩が痛くてたまりません。お医者さんに行った方が良いでしょうか」と通報受信オペレータに相談を持ちかけることができる。例えば、通報受信オペレータが看護師である場合、看護師は詳しい状況を判断し、利用者に適切なアドバイスを行って通報を終了する。
図7は、自動着信指示211の一例を示す。図7の例では、自動着信指示211は、自動着信指示の有無261、自動着信開始時間262、自動着信の待ち時間263、リトライ回数264およびリトライインターバル265の各情報を有する。
自動着信指示の有無261のデータ領域には、センター装置102が自動通報端末101に自動着信を行うように設定する場合は「有」の情報が格納され、自動着信を行わない場合は「無」の情報が格納される。例えば、設定パラメータやファームウェアが最新でない場合、或いは、自動着信処理がアボートされた場合などに自動着信指示の有無が「有」となる。なお、自動着信指示の有無261が「有」の場合は、自動着信指示211の他の各項目が設定されるが、自動着信指示の有無261が「無」の場合は、自動着信指示の有無261以外の項目は設定されない。
自動着信開始時間262のデータ領域には、センター装置102から着呼した場合に自動通報端末101が自動着信する開始時間を示す情報が格納される。例えば、自動着信開始時間262の情報は、自動着信の開始時間を直接設定(例えば、何日何時何分)するものでもよく、または基準となる時間からの経過時間で設定(例えば、何時間何分後)するものであってもよい。なお、自動着信開始時間262を基準となる時間からの経過時間で設定する場合は、センター装置102が自動着信指示221を送信した後で、センター装置102と自動通報端末101との間で計時開始を同期する通信を行う。
自動着信の待ち時間263のデータ領域には、自動着信の開始時間から自動着信の機能を有効にしておく期間を示す情報が格納される。例えば、開始時間が3:00で待ち時間が15分の場合、自動通報端末101は、3:00から3:15までの期間内にセンター装置102から着呼したときに自動着信する。リトライ回数264のデータ領域には、電話回線がビジーなどで接続できなかった場合にリトライする回数の情報が格納される。リトライインターバル265のデータ領域には、リトライ回数が1回以上の場合に、次にリトライを行うまでの期間を示す情報(例えば1時間10分後など)が格納される。
図7に示す自動着信指示211を受信した自動通報端末101は、自動着信開始時間262および自動着信の待ち時間263の情報により、例えば「2015年4月1日、3:00から3:30」のように自動着信を有効とする日時の範囲を設定する。これにより、自動通報端末101は、例えば、2015年4月1日の3:00から3:30までの間にセンター装置102から着呼したときに自動着信する。なお、自動通報端末101は、例えば2015年4月1日の2:59や3:31のように、自動着信を有効とする日時の範囲外でセンター装置102から着呼しても自動着信しない。同様に、自動通報端末101は、例えば2015年3月31日や4月2日の3:15にセンター装置102から着呼しても自動着信しない。このように、自動通報端末101が自動着信する日時を限定的に設定し、かつモデム通信に限定することにより、利用者のプライバシーを保護することができる。
ここで、自動着信の待ち時間263は、例えば、センター装置102と自動通報端末101との間で時計又はタイマーがずれた場合、または回線遅延などが起こった場合に対応するために確保された予備の時間であり、短い方が良いが環境条件に応じてセンター側で設定する。
自動通報端末101は、図7に示した自動着信指示の有無261が「有」の自動着信指示211を受信した場合、自動着信開始時間262に自動着信待ち時間263を加算した期間、通信IF111をモデム通信部113側に切り替える。なお、図1で説明したように、自動通報端末101の非使用時には、通信網103には、外部からの電話を受信するためにアナログ電話機104が接続されているが、自動着信の待ち時間内において、通信網103はモデム通信部113に接続されている。したがって、センター装置102が自動着信の待ち時間内に自動通報端末101に発呼した場合はモデム通信部113に着呼し、アナログ電話機104のベルが鳴動することはない。そして、モデム通信部113は、センター装置102からの着呼を検出すると、自動的にオフフックして電話回線を終端し、自動着信する。
図8は、モデム通信部113の通信手順の一例を示す。なお、図8は、自動着信指示211が「有」の場合のモデム通信手順である。
ステップS271において、センター装置102は、自動通報端末101のモデム通信部113に予め決められたモデム通信手順を送信する。モデム通信手順には、例えば、自動着信指示211などの情報が含まれる。
ステップS272において、自動通報端末101は、センター装置102からモデム通信手順を受信すると、自動着信指示を認識して、モデム通信手順の応答を返信する。
ステップS273において、モデム通信手順の送受信が終了すると、センター装置102と自動通報端末101との間のモデム通信が確立され、データの送受信が可能となる。
ステップS274において、モデム通信が確立すると、センター装置102は、自動通報端末101に更新データを送信する。
ステップS275において、自動通報端末101は、センター装置102から更新データをすべて受信し、パリティチェック等で更新データを正しく受信したことを確認すると、更新データを受領したことを示すACK(ACKnowledge)を送信する。
ステップS276において、センター装置102は、自動通報端末101からACKを受信すると、回線開放指示を自動通報端末101に送信し、オンフックして電話回線を開放する。また、センター装置102から回線解放指示を受信した自動通報端末101もオンフックして電話回線を開放する。
以上のように、自動通報端末101は、自動着信指示211で指定された自動着信開始時間262に自動着信待ち時間263を加算した期間において、センター装置102からのモデム通信を自動着信することができる。そして、センター装置102は、自動通報端末101に更新データを送信して、自動通報端末101をメンテナンスすることができる。
なお、本実施形態は、自動着信開始時間262と自動着信待ち時間263とで指定された期間に自動通報端末101が自動着信してセンター装置102とモデム通信を確立することに特徴がある。したがって、自動通報端末101が自動着信を待っている期間にモデム通信以外の着呼があった場合の配慮を要する。そこで、本実施形態では、自動通報端末101が自動着信を待っている期間にモデム通信以外の着呼があった場合、自動通報端末101のモデム通信部113は、オフフックして電話回線を終端する。しかし、自動通報端末101は、予め定められたモデム通信手順が予め定められた時間内に受信できない場合、センター装置102からのモデム通信ではないと判断する。そして、自動通報端末101は、例えば「通話中ですので、回線を切断します」のような音声メッセージを電話回線に流した後、オンフックして電話回線を開放する。また、自動通報端末101は、自動着信指示211のリトライ回数264およびリトライインターバル265に基づいて、センター装置102からのリトライ通信を待つ。このとき、自動着信指示の処理状況255は「リトライ待ちN回」(Nは正の整数で、自動着信に失敗した回数又は残りのリトライ回数を示す)になる。そして、自動着信失敗回数がリトライ回数264と同じになった場合(N=0の場合)は、自動着信はアボート(中止)となる。なお、通信IF111は、リトライインターバル265の期間、通信網103をアナログ電話機104に接続し、通常の電話を受信できる状態にする。自動着信開始時間262と自動着信待ち時間263を加算した期間にセンター装置102以外からの着呼があり、自動通報端末が着呼に対し自動着信し応答している間にセンター装置102が自動通報端末101に発呼した場合、自動着信は失敗となり、センター装置102の通報履歴の通報失敗回数が1つ増加する。そして、センター装置102は、自動着信指示211で送信したリトライ回数264およびリトライインターバル265に基づいて、次の自動着信通信の準備をする。
ここで、更新処理について説明する。センター装置102は、自動通報端末101のファームウェアや設定パラメータが最新ではない場合、センター装置102は自動着信指示211を作成し、応答データ210に格納して、自動通報端末101に送信する。自動通報端末101は自動着信指示211を図4に示した自動着信指示記憶領域158に格納する。
自動通報端末101およびセンター装置102は、図8に示した手順で自動着信によるモデム通信の確立を行う。そして、センター装置102は更新データの送信を行う。自動通報端末101は、更新データを受信すると、更新データの内容(ファームウェアの更新、設定パラメータの更新)に応じて更新処理を行う。例えば、ファームウェアの更新の場合、自動通報端末101は、受信した更新データを図2に示したファームウェア更新バッファ125に格納する。同様に、自動通報端末101は、設定パラメータ更新の場合、受信した更新データを図4に示した設定パラメータ更新バッファ領域152に格納する。
自動通報端末101は、更新データの受信が完了すると、ファームウェア更新の場合はファームウェア更新バッファ125のパリティチェックを行い、設定パラメータ更新の場合は設定パラメータ更新バッファ領域152のパリティチェックを行う。そして、自動通報端末101は、パリティチェックがOKの場合、更新データ受領のACKをセンター装置102に送信する。なお、パリティチェックがNGの場合、自動通報端末101は、更新データの受信失敗を示すNACKをセンター装置102に送信する。この場合、センター装置102は、更新処理をリトライする。一方、パリティチェックがOKを示す更新データ受領のACKを受信したセンター装置102は、回線開放指示を自動通報端末101に送信し、電話回線を開放する。回線開放指示を受信した自動通報端末101は、電話回線を開放する。そして、自動通報端末101は、ファームウェア更新の場合、ファームウェア更新バッファ125に格納されているファームウェアを実行メモリ126のファームウェア領域にロードする。設定パラメータ更新の場合、自動通報端末101は、設定パラメータ更新バッファ領域152に格納されている設定パラメータを実行メモリ126の設定パラメータ領域にロードする。
なお、各データの実行メモリ126へのロード中においても、入力監視部121は通報事象の発生を監視する。前述のように実行メモリ126は二面のメモリ領域を有しており、更新データのロード中は、自動通報端末101はA面の更新前のファームウェアで稼働しており、優先度の高い通報事象が発生した場合はB面への更新データロードが中断されても自動通報端末101は稼働を続行し、通報が実行される。
ここで、自動通報端末101は、実行メモリ126への更新データのロードが完了すると、自己診断処理部132を起動し、更新されたファームウェアおよび更新された設定パラメータで運用を開始する。自動通報端末101は、運用が正常に開始されると、ファームウェア更新の場合はファームウェア更新バッファ125の内容をファームウェア格納部124に格納する。同様に、自動通報端末101は、設定パラメータ更新の場合は設定パラメータ更新バッファ領域152に格納された内容を設定パラメータ記憶領域151に格納する。
なお、更新されたファーム又は、パラメータで運用が開始された場合、実行メモリ126のB面で運用されている。ファームウェア格納部124、設定パラメータ記憶部151が更新データに変更された場合は、実行メモリ126のA面も更新されたデータがロードされ、パリティチェックが実施された後で、自動通報端末の運用は実行メモリ126のB面から、A面に切替わる。
ここで、本実施形態の自動通報端末101のファームウェアおよび設定パラメータは不揮発性メモリに記憶されている。例えば、ファームウェアは、ファームウェア格納部124およびファームウェア更新バッファ125の2か所の不揮発性メモリに格納されている。同様に、設定パラメータは、設定パラメータ記憶領域151および設定パラメータ更新バッファ領域152の2か所の不揮発性メモリに格納されている。一方、自動通報端末101が動作のために利用している実行メモリ126は揮発性メモリに格納されているので、何らかの理由で電源が切断され、電源が再接続された場合は揮発性メモリの内容は消えてしまう。電源の切断で揮発性メモリの内容が消失した場合は、不揮発性メモリに格納されているファームウェアおよび設定パラメータが揮発性メモリの実行メモリ126にロードされて、自動通報端末101は再起動する。
また、本実施形態における自動通報端末101の主機能は、通報事象が発生した場合に、他の通報を切断して発生した事象を通報することである。例えば、自動通報端末101は、アナログ電話機104で通話中に火災センサ等の入力を入力監視部121が検知した場合、アナログ電話機が接続されている回線を切断する。そして、自動通報端末101は、予め設定されている火災の通報事象の通報先(本実施形態ではセンター装置102であるが消防署でもよい)に通報する。このように、自動通報端末101は、予め設定されている通報事象の発生により、通話や自動着信による更新などの通信より優先して通報を実行する。したがって、入力監視部121は、自動通報端末101が稼働中は絶えず通報事象の発生を監視している。
このように、自動着信による更新処理は、自動通報端末101の自動通報により中断される可能性がある。センター装置102が送信する更新データを自動通報端末101が受信中に通報事象が発生した場合、自動通報端末101は、更新データの受信のための通信を切断し、通報事象の発生をセンター装置102に通報する。このために、更新データはファームウェア格納部124または設定パラメータ記憶領域151の内容を直接書き換えるのではなく、ファームウェア更新バッファ125または設定パラメータ更新バッファ領域152に書込まれる。これにより、更新データの受信中に自動通報事象が発生し、自動通報端末101の電源が切断されて再起動された場合でも、自動通報端末101は、更新前のファームウェアおよび設定パラメータにより正常に稼働することができる。
また、自動着信指示211にリトライ回数を設定することにより、自動通報事象が発生して更新データの受信が中断された場合でも、自動通報端末101は、決められたリトライ回数の間において、更新データの受信を実行することができる。
次に、自動着信機能を実施するセンター装置102について説明する。
図9は、センター装置102の一例を示す。センター装置102は、通信網103を介して複数の自動通報端末101に接続される。また、センター装置102は、通報サービスを提供する会社の受信センター105に設置されている。受信センター105には、通報受信オペレータ107が待機している。通報受信オペレータ107は、センター装置102に着呼する自動通報端末101の通信内容をコンソール106でモニタしたり、利用者と通話を行う。ここで、図9の例では、コンソール106aを操作する通報受信オペレータ107aおよびコンソール106bを操作する通報受信オペレータ107bの二人のオペレータが受信センター105に待機している。なお、以降の説明において、コンソール106aおよびコンソール106bを総称してコンソール106と称する。同様に、通報受信オペレータ107aおよび通報受信オペレータ107bを総称して通報受信オペレータ107と称する。
コンソール106は、キーボードやマウスなどの操作手段とモニタを有し、制御部303と通話部302とに接続される。コンソール106は、制御部303から得られるデータを処理してモニタ画面に表示する。また、コンソール106は、通話部302を介して利用者との通話音声を通話装置(例えば通報受信オペレータ107のヘッドセット)に入出力する。
また、受信センター105には、通報受信オペレータ107とは別に少なくとも一人のメンテナンスオペレータ108が待機している。メンテナンスオペレータ108は、メンテナンス用のコンソール109を操作して、自動通報端末101の状態を確認したり、自動通報端末101の設定パラメータやファームウェアの更新を行う。
コンソール109は、キーボードやマウスなどの操作手段とモニタを有し、制御部303に接続される。コンソール109は、制御部303から得られるデータを処理してモニタ画面に表示する。また、コンソール109は、制御部303の情報を書き換えたり、自動通報端末101とデータ通信を行うことができる。
図9において、センター装置102は、通信IF301、通話部302および制御部303を有する。
通信IF301は、自動通報端末101の通信IF111と同様に、通信網103に接続するためのインターフェース回路を有する。また、通信IF301は、モデム通信データであるか否かを判別し、モデム通信データの場合は制御部303に含まれるモデム通信部311に接続する。例えば、通信IF301は、自動通報端末101からの自動通報データを含むモデム通信データを受信した場合、制御部303のモデム通信部311に通信網103を接続する。なお、センター装置102は、複数の自動通報端末101を収容し、同時に複数の自動通報端末101から通報があった場合でも対応できるようになっている。例えば、センター装置102は、代表電話番号を有し、同じ電話番号で複数の自動通報端末101からの通報を受けることができる。このため、通信IF301は、複数の自動通報端末101からの着呼を受けるための複数の終端回路を有する。
通話部302は、自動通報端末101の利用者と通話するための回路を有する。なお、通信IF111が複数の自動通報端末101から同時に着呼する場合に備え、通話部302は、着呼したそれぞれの自動通報端末101と通話するための複数の通話回路を有する。ここで、通報受信オペレータ107は、コンソール106を操作して複数の通話回路を選択することができる。
制御部303は、センター装置102全体の動作を制御する。図9において、制御部303は、モデム通信部311、データベース312、計時部313、自動着信処理管理部314および通報処理部315を有する。また、計時部313は、一体となって処理を行う計時処理部316を有する。
モデム通信部311は、自動通報端末101のモデム通信部113と同様の通信規格に対応し、自動通報端末101との間でデータ通信を行うことができる。なお、モデム通信部311は、複数の自動通報端末101と同時にデータ通信ができるように、複数のモデム通信機能を有する。ここで、センター装置102のモデム通信部311は、自動通報端末101のモデム通信部113で説明したように、DSPなどを用いてファームウェアにより実現する。
データベース312は、自動通報端末101に関係する情報を記憶する記憶装置であり、例えばメモリやハードディスクなどである。自動通報端末101に関係する情報は、例えば、利用者情報、ファームウェア、設定パラメータ、設定パラメータIDなどである。
計時部313は、自動通報端末101の計時部122と同様に、カレンダー付きの時計機能を有する。なお、計時部313は、複数の日時を設定して、設定した日時になったときに自動着信処理管理部314に通知する。
自動着信処理管理部314は、自動通報端末101が自動着信するスケジュールを管理する。そして、自動着信処理管理部314は、スケジュールに基づいて計時部313に日時を設定し、設定した日時に計時部313から通知を受けると、自動着信処理を開始する。
通報処理部315は、自動通報端末101から着呼する自動通報データ200を処理する。例えば、通報処理部315は、自動通報データ200に含まれる利用者ID201により利用者情報を特定する。通報処理部315は、通報事象コード202により通報事象の内容を取得する。通報処理部315は、端末情報203により自動通報端末101の状態を解析する。そして、通報処理部315は、利用者情報や通報事象の内容を通報受信オペレータ107のコンソール106に表示する。また、通報処理部315は、図6に示す端末情報203の設定パラメータID252、ファーム版数253、端末の現状ステータス254および自動着信指示の処理状況255などを解析する。例えば、通報処理部315は、設定パラメータやファームウェアの更新の必要性を判断する。なお、ここでは、通報処理部315を独立したブロックとして説明したが、制御部303が行う全体の処理に含めてもよい。
計時処理部316は、計時部313と一体となって処理を行う機能ブロックであり、個別自動着信処理受付部501、自動着信開始時間計算部502、JOBスタック部503を有している。個別自動着信処理受付部501は、制御部303に接続されるコンソール109からメンテナンスオペレータ108が入力する自動着信の設定を受け付ける。また、自動着信開始時間計算部502は、個別自動着信処理受付部501が受け付けた個々の自動着信処理について自動着信の開始時間を計算する。JOBスタック部503は、個別自動着信処理受付部501が受け付けた個々の自動着信処理(JOBと称する)を保持する。なお、計時処理部316は、自動着信処理を受け付けたときにJOB_IDを採番する。そして、計時処理部316は、JOBスタック部503に保持されたJOBを参照することにより、自動着信処理を実行する時間や空き時間などのスケジュールを管理することができる。例えば、計時処理部316は、個別自動着信処理受付部501が新たに受け付ける自動着信処理をJOBスタック部503に保持されたJOBの空き時間に登録することができる。本実施形態では、計時処理部316と自動着信処理管理部314とを別のブロックに分けて説明するが、計時処理部316と自動着信処理管理部314とを1つのブロックにまとめてもよい。
図9において、データベース312は、利用者情報データベース321、端末データベース322、ファームウェアデータベース323および設定パラメータIDデータベース324を有する。
利用者情報データベース321は、利用者ID別に利用者の情報を記憶する。利用者の情報は、例えば住所、氏名、年齢、電話番号、病状などの基本情報と、自動着信待ち時間、リトライ回数、リトライインターバル、自動着信可能時間などの自動着信の設定に関連する情報である。利用者情報データベース321に記憶される利用者情報は、利用者の登録時などに利用者情報データベース321に予め登録されているが、メンテナンスオペレータ108により適宜変更するようにしてもよい。ここで、制御部303は、利用者情報データベース321を参照して、自動通報端末101から受信する利用者ID201に対応する利用者情報を特定し、通報受信オペレータ107のコンソール106に表示する。
端末データベース322は、端末のプロパティデータに対応する端末データの情報を記憶する。
ファームウェアデータベース323は、最新ファーム版数の値を記憶する。
設定パラメータIDデータベース324は、自動通報端末101の設定パラメータID記憶領域154で説明したように、例えば、端末の動作を設定するパラメータのセットを示す情報を記憶する。センター装置102は、自動通報端末101に対応付けてパラメータのセット情報を示すIDを設定パラメータIDデータベース324に登録して管理している。
図10は、端末データベース322のフィールド構成の一例を示す。端末データベース322は、機種名331、機種版数332、機種版数適応号機範囲333、最新ファーム版数334および端末データベースレコードID335の記憶領域をそれぞれ有する。
機種名331の記憶領域には、自動通報端末101の機種名を示す情報が記憶される。
機種版数332の記憶領域には、自動通報端末101の機種毎のバージョンを示す情報が記憶される。
機種版数適応号機範囲333の記憶領域には、自動通報端末101のバージョンが適応される号機(製造番号などのシリアル番号)の範囲を示す情報が記憶される。
最新ファーム版数334の記憶領域には、最新のファームウェアのバージョンを示す情報が記憶される。
端末データベースレコードID335の記憶領域には、端末データベース322のIDが記憶される。
このように、端末データベース322は、自動通報端末101に関係する情報が記憶されている。制御部303は、端末データベース322を参照して、自動通報端末101の最新ファーム版数を取得し、自動通報端末101から受信した自動通報データ200のファーム版数が最新であるか否かを判断する。そして、制御部303は、自動通報端末101のファームウェアの更新を要すると判断した場合、自動着信処理管理部314へファーム変更のための自動着信指示を要することと、最新ファーム版数を伝達する。
図11は、設定パラメータIDデータベース324の一例である。設定パラメータIDデータベース324は、設定変更管理データベース341と設定パラメータ蓄積データベース342との2つのデータベースを有する。受信センター105のメンテナンスオペレータ108は、顧客の要望またはファームウェアの変更により、設定パラメータの変更の要否を判断する。そして、メンテナンスオペレータ108は、設定パラメータのメンテナンスを要すると判断した場合、設定変更管理データベース341のメンテナンスを実施する。設定変更管理データベース341は、設定パラメータID351、設定パラメータ変更の有無352、設定パラメータ変更後のID353および設定パラメータIDのプロパティ354の各記憶領域を有する。設定パラメータID351の記憶領域には設定パラメータのIDが記憶される。設定パラメータ変更の有無352の記憶領域には、設定パラメータの変更の有無の情報が記憶される。設定パラメータ変更後のID353の記憶領域には、変更後の設定パラメータのIDが記憶される。設定パラメータIDのプロパティ354の記憶領域には、設定パラメータのセット名などの情報が格納される。
例えば、メンテナンスオペレータ108は、設定パラメータのメンテナンスを要すると判断した場合、変更を要する設定変更管理データベース341の設定パラメータ変更の有無352を「有」にする。そして、メンテナンスオペレータ108は、設定パラメータ変更後のIDを設定し、設定パラメータ蓄積データベース342の設定パラメータIDに設定変更後のIDを記憶する。さらに、メンテナンスオペレータ108は、設定パラメータ蓄積データベース342を設定する。
設定パラメータ蓄積データベース342は、設定パラメータID355、設定パラメータ設定日356、設定パラメータ設定内容357、設定パラメータIDのプロパティ358の各記憶領域を有する。設定パラメータID355の記憶領域には、設定パラメータのIDが記憶される。設定パラメータ設定日356の記憶領域には、設定パラメータの設定日が記憶される。設定パラメータ設定内容357の記憶領域には、設定パラメータの設定内容が記憶される。設定パラメータIDのプロパティ358の記憶領域には、設定パラメータのセット名などの情報が格納される。
例えば、センター装置102の制御部303は、自動通報時に自動通報端末101から受信する自動通報データ200の端末情報203に含まれる設定パラメータID252から設定変更管理データベース341の設定パラメータID351を検索する。そして、制御部303は、検索した設定変更管理データベース341の設定パラメータID351に対応する設定パラメータ変更の有無352をチェックする。設定パラメータ変更の有無352が「有」である場合、制御部303は、自動通報端末101の設定パラメータ変更の自動着信指示を要することと、設定パラメータ変更後ID353の内容を自動着信処理管理部314に通知する。
図12は、自動着信処理管理部314の詳細例を示す。図12において、自動着信処理管理部314は、自動通報端末の自動着信指示格納部401、作業指示データ作成バッファ402、作業指示データ格納スタック403、更新データ作成バッファ404および更新データ格納スタック405を有する。ここで、自動通報端末の自動着信指示格納部401は、自動着信指示の有無411、自動着信開始時間412、自動着信待ち時間413、リトライ回数414およびリトライインターバル415の各記憶領域を有する。なお、自動着信指示格納部401に生成される自動着信指示は、図5に示した応答データ210の自動着信指示211のデータ領域に格納され、自動通報端末101に送信される。例えば、自動着信指示格納部401の自動着信指示の有無411および自動着信開始時間412は、図7に示した自動着信指示211の自動着信指示の有無261および自動着信開始時間262にそれぞれ対応する。同様に、自動着信指示格納部401の自動着信待ち時間413、リトライ回数414およびリトライインターバル415は、図7に示した自動着信指示211の自動着信の待ち時間263、リトライ回数264およびリトライインターバル265にそれぞれ対応する。
また、作業指示データ作成バッファ402は、自動着信処理JOB_ID421、利用者ID422、自動着信開始時間423、自動着信待ち時間424、リトライ回数425、リトライインターバル426、最新ファーム版数427および設定パラメータ変更後ID428の各記憶領域を有する。更新データ作成バッファ404は、自動着信処理JOB_ID431、利用者ID432、自動着信開始時間433、更新命令数434、更新命令名435および更新データ436の各記憶領域を有する。
自動着信処理管理部314は、制御部303から自動着信指示を要する旨の通知を受けた場合、自動着信指示を生成する処理を行う。例えば、自動着信処理管理部314は、作業指示データ作成バッファ402と更新データ作成バッファ404とに、現在処理中の自動通報データ200に含まれる利用者ID201をそれぞれ格納する(422、432)。また、自動着信処理管理部314は、制御部303の通知がファームウェア更新の場合、最新ファーム版数の内容を作業指示データ作成バッファ402の最新ファーム版数427に格納する。或いは、自動着信処理管理部314は、制御部114の通知が設定パラメータ更新の場合、設定パラメータ変更後のIDの内容を作業指示データ作成バッファ402の設定パラメータ変更後ID428に格納する。
また、自動着信処理管理部314は、自動着信指示を要する場合、自動着信指示格納部401の自動着信指示の有無411を「有」に設定する。そして、自動着信処理管理部314は、利用者情報データベース321に予め設定されている自動着信待ち時間、リトライ回数、リトライインターバルおよび自動着信可能時間の情報を取得する。そして、自動着信処理管理部314は、自動着信指示格納部401の自動着信待ち時間413、リトライ回数414およびリトライインターバル415の各記憶領域に、利用者情報データベース321から取得した情報をそれぞれ設定する。また、自動着信処理管理部314は、利用者情報データベース321から取得した情報と自動着信処理を要する利用者ID201とを計時処理部316に伝達する。そして、自動着信処理管理部314は、計時処理部316が計算した自動着信開始時間を取得し、自動着信指示格納部401の自動着信開始時間412に格納する。このようにして、自動着信処理管理部314は、自動着信指示格納部401の各記憶領域に対応する情報を格納して、自動通報端末101への自動着信指示を完成させる。ここで、自動着信処理管理部314が自動着信指示格納部401に生成した自動着信指示は、図5に示した応答データ210の自動着信指示211のデータ領域に格納される。そして、制御部303は、自動着信処理管理部314が生成した応答データ210を自動通報端末101に送信し、自動通報端末101が自動着信して更新データを受信できるように設定する。また、自動着信処理管理部314は、完成させた自動着信指示に関する情報を計時処理部316に通知し、設定した自動着信開始時間に自動通報端末101に発信する準備が終了する。
一方、自動着信指示を要しない場合、自動着信処理管理部314は、自動着信指示格納部401に生成した自動着信指示の有無411に「無」を設定する。この場合、自動着信処理管理部314は、自動着信指示格納部401の自動着信開始時間412、自動着信待ち時間413、リトライ回数414およびリトライインターバル415の各記憶領域には情報を設定しない。このようにして、自動着信処理管理部314は、自動着信指示格納部401に生成した自動着信指示を図5に示した応答データ210の自動着信指示211のデータ領域に格納する。そして、制御部303は、自動着信処理管理部314が作成した応答データ210を自動通報端末101に送信する。なお、応答データ210の自動着信指示211のデータ領域に格納された自動着信指示の有無が「無」の場合、自動通報端末101は、応答データ210のハンズフリー切替指示212の有無を確認する。そして、自動通報端末101は、ハンズフリー切替指示212の有無が「有」の場合、モデム通信部113からハンズフリー通話部112に切り替える。同様に、センター装置102は、自動通報端末101に送信した応答データ210のハンズフリー切替指示212の有無が「有」の場合、モデム通信部311から通話部302に切り替える。これにより、自動通報端末101の利用者は、受信センター105の通報受信オペレータ107とハンズフリーで通話することができる。
ここで、自動着信処理管理部314は、自動通報端末101に応答データ210により自動着信指示211を送信後に、自動着信指示格納部401に格納された情報をクリアし、次の自動通報データ200の受信に備えて待機する。
また、自動着信処理管理部314は、自動着信指示を要する場合、自動着信指示格納部401の自動着信指示の内容を作業指示データ作成バッファ402に格納して、作業指示データを完成させる。例えば、自動着信処理JOB_ID421には計時処理部316が受付時に採番したIDが格納され、利用者ID422には利用者情報データベース321から取得したIDが格納される。また、自動着信開始時間423、自動着信待ち時間424、リトライ回数425およびリトライインターバル426には自動着信指示格納部401の対応する各情報が格納される。最新ファーム版数427にはファームウェアデータベース323から取得した最新のファームウェアの版数が格納され、設定パラメータ変更後ID420には設定パラメータIDデータベース324から取得した変更後の設定パラメータのIDが格納される。
さらに、自動着信処理管理部314は、作業指示データ作成バッファ402上で完成した作業指示データの内容をもとに更新データ作成バッファ404上にデータを作成する。自動着信処理管理部314は、作業指示データ作成バッファ402の最新ファーム版数427と設定パラメータ変更後ID428の両方が記載されている場合は更新命令数434の記憶領域に2を格納する。また、自動着信処理管理部314は、作業指示データ作成バッファ402の最新ファーム版数427と設定パラメータ変更後ID428のいずれか片方が記載されている場合は更新命令数434の記憶領域に1を格納する。例えば、自動着信処理管理部314は、更新命令数434が1の場合で、最新ファーム版数427が記載されている場合は、更新命令名435の記憶領域に「ファーム更新」と記載する。そして、自動着信処理管理部314は、最新ファーム版数427の値に対応するファームウェアデータベース323の最新ファーム版数の情報を参照し、ファームウェアの内容を更新データ作成バッファ404の更新データ436の記憶領域に格納する。
同様に、自動着信処理管理部314は、更新命令数434が1の場合で、設定パラメータ変更後ID428が記載されている場合は、更新命令名435の記憶領域に「設定パラメータ更新」と記載する。そして、自動着信処理管理部314は、設定パラメータ変更後ID428の値に対応する設定パラメータIDデータベース324の情報を参照し、設定パラメータの内容を更新データ作成バッファ404の更新データ436の記憶領域に格納する。
また、更新命令数434が2の場合、自動着信処理管理部314は、ファームウェア用の更新データと設定パラメータ用の更新データとをそれぞれ作成する。そして、自動着信処理管理部314は、作成した両方の更新データを更新データ作成バッファ404の更新データ436の記憶領域に格納する。
なお、自動着信処理管理部314は、完成した作業指示データ作成バッファ402の内容を作業指示データとして、作業指示データ格納スタック403に自動着信開始時間が早い順に格納する。また、自動着信処理管理部314は、完成した更新データ作成バッファ404の内容を更新データとして、更新データ格納スタック405に自動着信開始時間が早い順に格納する。
図13は、計時処理部316の詳細例を示す。図13において、計時処理部316は、個別自動着信処理受付部501、自動着信開始時間計算部502およびJOBスタック部503を有する。
個別自動着信処理受付部501は、図12で説明した自動着信処理管理部314から通知される自動着信処理の情報を受け付ける。そして、個別自動着信処理受付部501は、自動着信処理管理部314から通知された情報を、利用者ID511、自動着信待ち時間512、リトライ回数513、リトライインターバル514および自動着信可能時間515の各記憶領域に格納する。
自動着信開始時間計算部502は、JOB予約時間範囲格納部521を有する。JOB予約時間範囲格納部521は、メンテナンスオペレータ108がコンソール109により設定したJOBの予約時間範囲の情報を格納する。そして、自動着信開始時間計算部502は、個別自動着信処理受付部501の内容およびスケジュール管理用自動着信処理JOBスタック部503を参照し、受け付けた通報に対する自動着信開始時間を計算する。なお、自動着信開始時間計算部502は、個別自動着信処理受付部501が受け付けた通常の個別自動着信処理JOBの自動着信開始時間を計算する場合、既に予約されているJOBと重複しないように自動着信開始時間を計算する。
スケジュール管理用自動着信処理JOBスタック部503は、通常の個別自動着信処理JOB531のデータと、メンテナンスオペレータ108によって設定されるJOB予約532のデータとを記憶する。
図14は、スケジュール管理用自動着信処理JOBスタック部503の一例を示す。スケジュール管理用自動着信処理JOBスタック部503は、通常の個別自動着信処理JOB531およびメンテナンスオペレータによるJOB予約532の2種類のJOBをスタックする。図13に示した自動着信開始時間計算部502が受け付けた通報に対する自動着信の開始時間を計算すると、個別自動着信処理受付部501は、計算された自動着信開始時間に対する自動着信処理JOB_IDを採番する。そして、個別自動着信処理受付部501は、自動着信処理JOB_IDを図14に示した個別自動着信処理JOB531の自動着信処理JOB_ID541の領域に格納する。また、個別自動着信処理受付部501は、個別自動着信処理受付部501に格納されている利用者ID201を、個別自動着信処理JOB531の利用者ID542の領域に格納する。同様に、個別自動着信処理受付部501は、自動着信開始時間計算部502が計算した自動着信開始時間を、個別自動着信処理JOB531の自動着信開始時間543の領域に格納する。
そして、計時処理部316は、自動着信処理管理部314に自動着信開始時間と自動通報処理JOB_IDを送信する。一方、自動着信処理管理部314は、計時処理部316から受け取った自動着信開始時間および自動通報処理JOB_IDを作業指示データ作成バッファ402の自動着信処理JOB_ID421および自動着信開始時間423にそれぞれ格納する。
また、JOB予約532には、メンテナンスオペレータ108がコンソール109から入力した予約JOBがスタックされる。図14の例では、JOB予約532として、自動着信処理JOB_ID551、利用者ID552および予約時間範囲553がスタックされている。
ここで、例えば、地方自治体などの大規模ユーザが自動通報端末101の設定パラメータの変更要求を受信センター105に依頼した場合、メンテナンスオペレータ108は計画的に大量の自動通報端末101の更新処理を行うことが求められる。そこで、メンテナンスオペレータ108は、JOB予約をJOBスタック部503にスタックする。このとき、仮の自動着信処理JOB_IDが自動着信処理JOB_ID551に格納される。また、メンテナンスオペレータ108の操作によって、JOBの予約時間の範囲の情報がJOB予約532の予約時間範囲553の領域に格納される。
そして、計時処理部316が個別自動着信処理受付部501に利用者ID201を受け付けた時点で、利用者IDに基づいてJOB予約532にスタックされているJOB予約が参照される。計時処理部316は、予約されている利用者IDと受け付けた利用者ID201とが一致すれば、新たに自動通報処理JOB_IDを採番する。そして、計時処理部316は、自動着信開始時間計算部502に自動着信開始時間を、仮に予約されている自動着信処理JOBの予約時間範囲553の範囲で自動着信開始時間を計算させ、仮のJOB予約レコードを削除し、通常の個別自動着信処理JOB531としてスタックする。JOB予約532に一致する利用者ID201がなければ、計時処理部531は、新しいJOBとして新たに自動通報処理JOB_IDを採番し、自動着信開始時間計算部502にJOB予約532で予約されている予約時間範囲553の範囲外で自動着信開始時間を計算させ、通常の個別自動処理JOB531としてスタックする。
自動着信開始時間計算部502が計算した自動着信時間と自動着信処理JOB_IDは、自動着信処理管理部314に伝達され、作業指示データ作成バッファ402及び更新データ作成バッファ404に格納される。そして、各バッファに格納されたデータは、作業指示データ格納スタック403および更新データ格納スタック405に格納される。
JOBスタック部503は、JOBの自動着信処理のスケジュールを管理するためのメモリである。計時処理部316は、計時部313を監視し、JOBスタック部503にスタックされたJOBの実行時間になった場合、自動着信処理管理部314に実行時間になったJOB_IDを通知する。
自動着信処理管理部314は、JOBスタック部503から実行時間になったJOB_IDを受け取った場合、当該JOB_IDに対応する自動通報端末101の更新処理を実行する。例えば、自動着信処理管理部314は、作業指示データ格納スタック403及び更新データ格納スタック405から実行するJOBの作業指示データ及び更新データを取り出す。そして、自動着信処理管理部314は、図8に示した手順で自動通報端末101とモデム通信を実行し、自動通報端末101のファームウェアの更新や設定パラメータの更新を行う。そして、自動通報端末101から更新データ受領のACKを受信した自動着信処理管理部314は、作業指示データ格納スタック403および更新データ格納スタック405から更新終了後のデータを削除する。
なお、個人のユーザから通報受信オペレータ107が設定パラメータ変更依頼を受けた場合は、通報受信オペレータ107は利用者の要望を通話により聞き取り、要望の内容をメンテナンスオペレータ108に伝える。そして、メンテナンスオペレータ108が設定パラメータIDデータベース324の設定変更管理データベース341に格納されている当該利用者の設定パラメータID351を参照し、設定パラメータ変更の有無352を「有」に変更する。さらに、メンテナンスオペレータ108は、設定変更内容を反映させた設定パラメータを設定パラメータ蓄積データベース342に新たなIDで登録し、設定パラメータ変更後ID353に当該IDを設定する。これにより、次回に自動通報端末101が自動通報した場合に、当該自動通報端末101の自動着信指示が作成され、自動通報端末101の設定パラメータが自動着信により更新される。
また、自治体などの大口の自動通報端末101のユーザの場合は、受信センター105が当該大口のユーザからの要望により、メンテナンスオペレータ108が更新作業計画を立案する。これにより、メンテナンスオペレータ108が大口ユーザ向けのJOB予約を作成し、効率的に更新処理を実行することができる。
以上のように、本実施形態に係る通報システム100は、個人が保有する自動通報端末101または自治体などの大口ユーザがサービス対象者に保有させている自動通報端末101に対して、自動着信でファームウェアや設定パラメータを更新できる。
また、本実施形態に係る通報システム100は、ハンズフリー機能を有する自動通報端末101の場合でも、利用者のプライバシーを侵害することなく、自動通報端末101の更新処理を実施できる。そして、本実施形態に係る通報システム100は、高齢者などの利用者が自動通報端末を利用する場合でも、自ら設定パラメータを設定することなく、受信センター105側で自動通報端末101の設定パラメータの変更や管理を実施できる。
また、本実施形態に係る通報システム100では、自治体などの大口ユーザが保有する端末の更新処理を一定期間内に計画的に実施することができる。さらに、本実施形態に係る通報システム100は、音声認証等の最新のファームウェアを利用する場合でも、自動通報端末101を最新技術を利用したファームウェアに更新して運用することができる。また、更新データの通信は、センター装置102側から自動通報端末101に発信するので、受信センター105側の課金負担によって行うことができる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。