JP2023141062A - 警報器 - Google Patents

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Abstract

【課題】警報器の報知機能に影響を与えないようにしながら、本質的機能を無暗に停止することなく制御方式などを適切に更新することができる警報器を提供する。【解決手段】実施形態の警報器100は、内蔵するソフトウェアSWに含まれる命令に従って動作し、警報器100は、周囲環境を監視して監視結果に基づいて報知する報知機能を制御する制御部10と、外部機器Eとの間の通信を制御する通信部20と、を備え、ソフトウェアSWは、警報器100の使用開始後に通信部20を介したアップデートが可能なように内蔵されており、制御部10は、警報器100の電源投入時に、報知機能に関する点検動作を行うように構成されており、制御部10は、アップデートが通信に関するアップデートであるときは、ソフトウェアSWのアップデートの終了後に電源投入時の点検動作を行わないように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、周囲環境を監視する警報器に関する。
従来、工場や住宅における火災やガス漏れなどを検知して警報を発する警報器には、温度や、各種のガスの存在などを検知するセンサなどの感知手段と、その検知結果に基づいて異常の有無を判断するマイコンなどの制御手段と、制御手段の判断結果に基づいて光や音声などを警報として発する報知手段などが備えられている。このような警報器において制御手段のマイコンなどは、ROMなどの記憶手段に格納されたプログラムに従って感知手段や報知手段を制御して、周囲環境を監視すると共に異常検知時に警報を発するように構成されている。
例えば、特許文献1には、複数の警報器が無線通信で警報情報を共有することにより連動して警報を発する警報システムにおいて、制御回路が実行するプログラムを、第1記憶部に格納したプログラムと第2記憶部に格納したプログラムとの間で切り替えることによって、親局としての機能と子局としての機能とを切り替えることが開示されている。
特開2019-179329号公報
火災の発生やガスの存在などを検知して警報を発する警報器の分野では、警報器が使用される国や自治体が定める法規に適合するための要件、例えば感知性能に関する規定や異常と判断すべき温度やガスの濃度の基準などが変更されることがある。また、前述の特許文献1のように警報器は外部機器と通信回線で接続して使用されることがある。そしてこのような警報器を含む、通信機能を有する機器が準拠する通信プロトコルにおいては、新たな通信技術の開発やインフラストラクチャーの発展に呼応して、及び/又は、日々出現する新手のハッキング技術に対抗すべく、絶えずバージョンアップが重ねられている。
そのため、通信機能を有する警報器は、例えば法規の変更や技術の伸展に追随すべく、また、警報器に対する新たな脅威から警報器の機能を保護すべく、警報器の使用開始後においても制御方式や制御仕様を適宜更新することが求められる。そして、適切に制御方式などが更新されない場合は、例えば法規の改正に対応できず、警報器自体が動作可能であるにも関わらずその警報器を実質的に使用できなくなくなったり、通信のセキュリティを脅かす悪意のある技術の脅威に警報器が晒されたりすることにもなり得る。しかしながら、警報器の特性上、制御方式などの更新時に本質的機能である報知機能が機能しない期間が必要以上にあるのは好ましくない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、本質的機能を無暗に停止することなく制御方式などを適切に更新することができる警報器を提供することを目的とする。
本発明の警報器は、内蔵するソフトウェアに含まれる命令に従って動作する警報器であって、前記警報器は、周囲環境を監視して監視結果に基づいて報知する報知機能を制御する制御部と、外部機器との間の通信を制御する通信部と、を備え、前記ソフトウェアは、前記警報器の使用開始後に前記通信部を介したアップデートが可能なように内蔵されており、前記制御部は、前記警報器の電源投入時に、前記報知機能に関する点検動作を行うように構成されており、前記制御部は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記点検動作を行わないように構成されている、警報器。
本発明の警報器は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを示す情報を記憶する記憶手段をさらに備えていてもよく、前記制御部は、前記点検動作を行うか否かを前記情報に基づいて判断するように構成されていてもよい。
前記制御部は、前記アップデートが前記報知機能に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記点検動作を行うように構成されていてもよい。
前記制御部は、前記通信部によって受信される前記アップデートに関する情報に含まれる識別符号に基づいて、前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを判断するように構成されていてもよい。
前記制御部は、前記アップデート前の前記ソフトウェアと前記アップデート後の前記ソフトウェアとを比較して、前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを判断するように構成されていてもよい。
前記アップデートは、外部機器と前記通信部との無線通信を介して行われてもよい。
本発明によれば、警報器の報知機能に影響を与えないようにしながら、本質的機能を無暗に停止することなく制御方式などを適切に更新することができる警報器を提供することができる。
本発明の一実施形態の警報器の一例の概略を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の警報器の処理装置が有する記憶領域の構成及び記憶内容の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態の警報器における動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の警報器における動作の他の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の警報器における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の警報器に送られるアップデート後のソフトウェアを含むデータフレームの一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態の警報器におけるアップデート種別の判断方法の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態の警報器におけるアップデート種別の判断方法の他の例を示す模式図である。 本発明の一実施形態の警報器の他の例の概略を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の警報器における動作のさらに他の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る警報器を説明する。但し、以下に説明される実施形態及び添付の図面は、本発明に係る警報器の一例を示しているに過ぎない。本発明に係る警報器の構成及び作用は、以下に説明される実施形態及び添付の図面に例示される構成及び作用に限定されない。
<基本構成及び作用>
図1には、本発明の一実施形態の警報器100の主要な構成要素がブロック図で示されている。一実施形態の警報器100は、例えば、住居や工場などに設置されたり、使用者に携帯されたりして、警報器100の周囲の環境を監視する。そして、警報器100は、周囲の環境が特定の状態にある場合にはそれを検知して、例えば、警報を発したり、信号を送ったりして、周囲環境が特定の状態、例えば人体や物的資産に危害が及び得る異常な状態にあることを周囲の人や所定の機器に報せる。特定の状態としては、火災の発生、ガスもれ、一酸化炭素の充満、煙の充満、過剰な温湿度、などが例示されるが、警報器100が検知する特定の状態は、これらに限定されない。
本実施形態の警報器100は、図1に示されるように、制御部10と、通信部20と、制御部10及び通信部20が要する電力を供給する電源部3と、を備えている。制御部10は、周囲環境を監視して監視結果に基づいて報知する報知機能を制御する。すなわち制御部10は、警報器100が有する本質的な機能である、周囲環境の監視から監視結果に基づく報知までの機能を制御する。通信部20は、警報器100と外部機器Eとの間の通信を制御する。すなわち通信部20は、警報器100が有する、警報器100と外部機器Eとの間の信号の送信及び/又は受信を含む通信機能を制御する。制御部10と通信部20とは、好ましくは互いに相手方との間で信号の送受が可能なように構成されている。
通信部20は、無線回線C1又は有線回線C2を介して外部機器Eとの間で直接送受信を行ってもよく、無線回線C1又は有線回線C2で接続された、例えばインターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークNを介して外部機器Eとの間で信号の送受信を行ってもよい。外部機器Eとしては、警報器100以外の同種、又は検知対象の異なる警報器、並びに、警報器100の動作を監視若しくは制御する、及び/又は、警報器100での検知結果若しくは警報発報経過を収集して統計処理若しくは解析するサーバーのような情報処理装置が例示される。しかし、外部機器Eはこれらに限定されない。
電源部3は、制御部10及び通信部20を含む、警報器100の内部の各構成要素に電力を供給する。電源部3は、例えば、商用電源(図示せず)から供給される電力を各構成要素に供給する。その場合、電源部3は、例えば、商用電源から供給される交流電力を所望の電圧の直流電力に変換するインバータや、警報器100内の構成要素に印加される電源電圧を安定化させる電圧レギュレータなどによって構成され得る。電源部3は、商用電源からの電力ではなく、乾電池などの一次電池やバッテリなどの二次電池の直流電力を警報器100内の各構成要素に供給してもよい。図1の例の警報器100は、制御部10及び通信部20などへの電源部3からの電力の供給と停止とを切り替える電源スイッチSを備えている。なお、図1の例において警報器100は電源スイッチSを備えているが、本実施形態の警報器100は、必ずしも、電力の供給と停止とを切り替えるスイッチを備えない。例えば、本実施形態では、単に商用電力の受電の有無や電池の着脱によって、制御部10及び通信部20への電力の供給が切り替えられてもよい。
本実施形態の警報器100は、ソフトウェアSWを内蔵していてソフトウェアSWに含まれる命令に従って動作する。図1の例において警報器100が内蔵するソフトウェアSWは、制御部10及び通信部20それぞれを構成する処理装置1が有する記憶手段11に格納されている。すなわち、制御部10と通信部20とは処理装置1を共有しており、処理装置1にソフトウェアSWが内蔵されている。処理装置1は、制御部10による報知機能の制御、及び通信部20による外部機器Eとの間の通信の制御を具体的に担う半導体装置からなる。すなわち、図1の例の制御部10と通信部20は、ソフトウェアSWを内蔵していて、警報器100が有する報知機能及び外部機器Eとの間の通信を制御する半導体装置を共有している。なお、本実施形態において警報器100は、処理装置1が実行するソフトウェアSWを格納するROMなどの記憶手段(図示せず)を、処理装置1とは別に備えていてもよい。
本実施形態の警報器100では、ソフトウェアSWは、通信部20を介したソフトウェアSWのアップデートが、警報器100の使用開始後に可能なように内蔵されている。警報器100が従う命令を含むソフトウェアSWのアップデートが警報器100の使用開始後にも可能なので、例えば、適合すべき法規の変更や、外部機器Eとの通信に用いる通信規格の変更などに応じて、ソフトウェアSWをアップデートして、警報器100を適切に動作させることができる。
そして、本実施形態の警報器100では、ソフトウェアSWのアップデートの実行に伴ってそのアップデート後に行う動作を、例えば電源投入時の初期動作と同じ内容で行うのではなく、現に実行されたアップデートの後に行う動作として相応しい内容、例えば過剰でない内容で行うように、制御部10及び/又は通信部20が構成されている。そのため、警報器100の本質的機能を無暗に停止することなく、ソフトウェアSWに含まれる一連の命令で規定される制御方式などを適宜に更新することができる。この実施形態の警報器の構成及び作用が、以下に詳細に説明される。
<制御部の構成>
図1の例において制御部10は、検知部12と、報知部13と、前述した処理装置1及びその周辺回路(図示せず)と、を備えている。処理装置1は、前述したように制御部10と通信部20との間で共有されている。
検知部12は、主に、警報器100の周囲の監視対象領域の物理現象を監視して監視データを出力する各種のセンサから構成される。各種のセンサは、たとえば、一酸化炭素ガス(CO)、メタンガス(CH4)又はプロパンガス(C38)を検知する各種ガスセンサ、サーミスタなどからなる温度センサ、湿度センサ、煙センサ、又は臭気センサなどであってよい。検知部12は、これらセンサの1つ又は複数で構成され得る。例えば、各種のガスセンサによって、警報器100の周囲の空間におけるガス漏れが検知される。また、温度センサ及び煙センサなどによって、警報器100の周囲での火災の発生が検知される。
報知部13は、例えば、発光ダイオード、ディスプレイ、ブザー及び/又はスピーカーなどの、警報器100のユーザーなどへの報知手段により構成され、光の放射、鳴動、及び/又は音響を発することにより警報を発する。また、報知部13は、警報を発する以外にも、警報器100の状態や、警報を発するに至らない監視領域の環境に関する情報をユーザーなどに伝えるために動作してもよい。
図1の例で制御部10と通信部20との間で共有される処理装置1は、マイコンやASICなどの半導体装置からなり、内蔵されたプログラムに従って動作する。なお、警報器100が処理装置1と別にROMなどの記憶装置(図示せず)を備える場合は、処理装置1は、この外部の記憶装置に格納されたプログラムに従って動作してもよい。処理装置1は、好ましくは、演算機能、比較機能、記憶機能などを有している。制御部10において処理装置1は、検知部12及び報知部13の動作を含む、警報器100の報知機能に関する動作を全体的に制御する。例えば処理装置1は、検知部12による周囲環境の監視動作の開始や停止を制御する。また、処理装置1は、検知部12から得られる検知データが示す、一酸化炭素やガスの濃度、周囲の温度、及び、煙の濃度などが、所定の閾値を超えているか否かを判断する、そして、温度や濃度などが閾値を超えている場合には、例えばその超過の程度に応じて報知の態様(音声の鳴動の仕方や発光の仕方など)を決定し、決定した方法で報知部13に報知を実行させる。
図1の例の処理装置1は記憶手段11を備えている。記憶手段11は、処理装置1で実行される処理に必要な任意の情報を記憶する。記憶手段11は、処理装置1に組み込まれた、ROM、PROM(プログラマブルROM)、RAM、フラッシュメモリ、及び各種のレジスタなどのメモリ空間であり得る。記憶手段11には、例えば、処理装置1の動作を記述したプログラムなどのソフトウェア、警報発報の判断基準であって検知部12の検知データと比較される閾値、この閾値と検知データとの比較結果に対応付けられた報知部13での報知態様、及び、通信部20の状態に関する情報、などが記憶される。図1の例では、記憶手段11を構成し得るメモリ、例えばEPROM(イレーサブルPROM)に、警報器100が従う命令を記述したプログラムを含むソフトウェアSWが格納されている。また、例えば記憶手段11を構成するレジスタには、ソフトウェアSWのアップデートの開始時の時刻に関する情報が記憶されてもよい。
<通信部の構成>
通信部20は、前述した制御部10との間で共有する処理装置1及びその周辺回路(図示せず)と、送受信部22とを備えている。通信部20が無線によって外部機器Eとの間で信号の送受信を行う場合には、送受信部22はアンテナ22aを備え得る。
送受信部22は、無線通信又は有線通信によって外部機器Eとの間で信号を送受する。送受信部22は、外部機器Eと警報器100との間で電気信号を送受するように構成された、集積回路装置や個々の部品からなる電気回路などのハードウェアにより構成される。送受信部22は、外部機器Eとの通信に必要となる、信号の変換(アナログ/デジタル変換や信号のレベル変換など)、信号の増幅、信号の合成及び分解、信号の変調及び復調、外部機器Eとの間のリンクの設定、及び/又は誤り制御、などを行うように構成され得る。例えば、送受信部22は、外部機器Eとの通信に必要な信号処理を行うように設計されたASICなどからなる通信制御IC、又はモデムIC、及びその周辺回路で構成されていてもよい。
通信部20において処理装置1は、警報器100の動作中に送受信部22で行われる、警報器100と外部機器Eとの間での交信に必要な動作を全体的に制御する。例えば、処理装置1は、警報器100における周囲環境の監視結果に基づいて実行される報知に関する情報を外部機器Eに送る動作を制御してもよい。この「報知に関する情報」は、警報器100において監視結果に基づいて実行される報知に関するものであれば、特に限定されない。例えば、「報知に関する情報」は、検知部12で得られる逐次若しくは継続的な検知データ、周囲環境が特定の状態にあると判断する閾値(警報発報基準)、警報の発報履歴、及び、警報器100の状態(例えば正常状態で通常の監視実行中、電池式の場合の電池残量若しくは電池切れ、故障中、及び、警報発報中など)、などであり得る。処理装置1は、さらに、上記「報知に関する情報」以外の情報を外部機器Eに送る動作を制御してもよく、警報器100の制御に関する情報などの任意の情報を外部機器Eから受け取る動作を制御してもよい。
通信部20は、通常の監視の実行中、電池切れ状態、故障中、及び、警報発報中などの上記「警報器100の状態」を所定の周期で外部機器Eに送る通信(定期通信)を行うように構成されていてもよい。定期通信を行うことによって、外部機器Eから適時に適切な制御を受け得ることがある。所定の周期は、警報器100の検知対象や使用場所などによって適宜選択される。所定の周期は、例えば数分程度であってもよく、数時間、あるいは数日程度であってもよい。
図1の例において処理装置1は計時手段21を含んでいる。計時手段21は、例えば、特定の時点からの経過時間をカウントする。計時手段21は、例えば処理装置1を構成するマイコンなどの半導体装置に構成されたカウンタやタイマであり得る。計時手段21は、例えば、通信部20が行う前述した「定期通信」において、最後に警報器100の状態が送られてからの経過時間をカウントしてもよい。
<ソフトウェアのアップデート>
前述したように、警報器100では、ソフトウェアSWは、警報器100の使用開始後に、通信部20を介したアップデートが可能なように内蔵されている。例えば、ソフトウェアSWは、処理装置1に記憶手段11として備えられるEPROM、好ましくは、EEPROM(エレクトリカリー・イレーサブルPROM)やフラッシュメモリなどに格納されている。EEPROM及びフラッシュメモリなどのメモリでは、例えば電荷の蓄積や抜き取りが可能な高電圧の印加などの特定の電気的環境をメモリに与えることによって、既に記憶されている内容を書き換えることができる。
例えばこのように、EEPROMやフラッシュメモリなどのメモリで構成される、処理装置1が備える書き換え可能な記憶領域にソフトウェアSWを格納することによって、警報器100の使用開始後であっても、すなわち、警報器100の工場出荷後であっても、ソフトウェアSWのアップデートの実行が可能となる。例えば、処理装置1が備えるCPU(図示せず)の制御の下で、記憶手段11として備えられているフラッシュメモリ(又は処理装置1の外部の記憶装置)などの記憶内容が書き換えられ、その結果、ソフトウェアSWがアップデートされる。なお、警報器100が処理装置1の外部に記憶装置(図示せず)を備えていてその記憶装置に格納されたソフトウェアに従って動作する場合は、その記憶手段がEEPROMなどの書き換え可能なメモリであれば、警報器100の工場出荷後であってもソフトウェアのアップデートが可能である。
ソフトウェアSWは、処理装置1が行う動作に関する命令が記述された制御プログラムなどのソフトウェアを含み得る。ソフトウェアSWは、処理装置1のハードウェアと密接に結びついたソフトウェアであって、制御部10が担う報知機能及び通信部20による通信の制御に関する所望の動作をさせるべく処理装置1の基本的な制御を司るソフトウェアを含んでいてもよい。すなわち、ソフトウェアSWは、処理装置1のメモリ(例えばEEPROMやフラッシュメモリで構成される記憶手段11)に書き込まれている、処理装置1に関するファームウェアであってもよい。警報器100の使用開始後にもアップデート可能なソフトウェアSWが処理装置1に関するファームウェアであると、例えば、法規の変更や、外部機器Eとの通信に用いる通信規格の改定などによって処理装置1による基本的な制御方式の変更が求められる場合でも、その変更に容易に対応することができる。例えば警報器100の分解及び/又は処理装置1の交換などを行うことなく、処理装置1の基本的な制御方式を更新することができる。
特に、警報器を含む各種機器間の通信において準拠される通信規格は、例えば新たに出現するハッキング技術などに対抗すべく、セキュリティ要件などに関して適宜改定されている。また通信規格は、新たに開発される通信技術を取り入れるべく改定されることもある。例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)が制定するIEEE802.1において仕様が規定されているネットワーク規格であるTSN(Time-Sensitive Networking)では、2021年から遡る数年の間に幾度かの改定が行われている。処理装置1に関するソフトウェアSWのアップデートが可能でないと、これら通信規格の改定に準拠できず、警報器100と外部機器Eとの間の通信がハッキングや盗聴などの脅威に晒されたり、警報器100の使用が制限されたりすることも起こり得る。
本実施形態の警報器100には、警報器100の使用開始後もアップデートが可能なようにソフトウェアSWが内蔵されている。そのため、前述したように、適合すべき法規の変更や、外部機器Eとの通信に用いる通信規格の変更などに応じて、ソフトウェアSWをアップデートして、制御方式などを適切に更新することができ、警報器100を適切に動作させることができる。
本実施形態では、通信部20は、前述したように、外部機器Eとの間で無線によって信号の送受信を行ってもよい。従って、ソフトウェアSWのアップデートは、外部機器Eと通信部20との無線通信に基づいて行われてもよく、その場合、外部機器Eからアップデート後のソフトウェアSWが供給される。すなわち、ソフトウェアSWのアップデートは、所謂「OTA(Over-The-Air)アップデート」であってもよく、前述したようにソフトウェアSWがファームウェアである場合は、「ファームウェアOTA」であってもよい。その場合、通信ケーブルのような物理的な回線を警報器100と外部機器Eとの間に設けることなく、例えば、遠隔地からでもソフトウェアSWをアップデートすることができる。従って、例えば改定後の法規に従った周囲環境の監視及び警報の発報や、改定後の通信規格に沿ったセキュリティレベルの高い通信を、容易に警報器100に行わせることができる。
なお、ソフトウェアSWのアップデートは、無線通信に依らず、警報器100に接続された物理的な回線を通じて行われてもよく、アップデート後のソフトウェアSWが格納された例えばUSBメモリなどの記憶媒体を処理装置1と電気的に接続することによって行われてもよい。
<ソフトウェアを格納する記憶領域の構成>
図2には、処理装置1が有する記憶領域、例えば記憶手段11(図1参照)としてソフトウェアSWを格納すべく備えられる、例えばEEPROMやフラッシュメモリなどのメモリの記憶領域4の構成及び記憶内容の一例が模式的に示されている。図2の例において、A-0000番地からA-nnnn番地までのアドレスに、命令1~命令nで構成されるソフトウェアSWが格納されている。ソフトウェアSWのアップデートが行われる際には、アップデート後のソフトウェアSWが含むべき一連の命令が、例えばA-0000番地から順に、アップデート後のソフトウェアのサイズに対応する任意の番地までの領域に上書きされてもよい。
図2の例の記憶領域4は、A-0001番地からA-FFFF番地までの第1記憶領域A1と共に、B-0000番地からB-FFFF番地までの第2記憶領域A2を有している。従って、ソフトウェアSWのアップデートでは、アップデート後のソフトウェアSWが含むべき一連の命令が、第1記憶領域A1に上書きされずに、第2記憶領域A2に格納されてもよい。このようにアップデート後のソフトウェアSWが含むべき命令を格納することによって、処理装置1をアップデート前のソフトウェアSWに従って動作させながら、アップデート後のソフトウェアSWを、記憶手段11として備えられるフラッシュメモリなどの記憶領域に書き込むことができる。従って、報知機能が機能しない期間を全く生じさせずに、ソフトウェアSWのアップデートを行えることがある。
<ソフトウェアのアップデート後の動作>
図3Aには、ソフトウェアSW(図1参照)のアップデートP3を含む、本実施形態の警報器100における電源投入からの基本的な動作の一例を示すフローチャートが示されている。図3Aに示されるように、本実施形態の警報器100では、例えば電源スイッチS(図1参照)のオン操作や、電源プラグ(図示せず)のコンセントへの挿入によって警報器100の内部回路に電力が供給されると(ステップS1)、制御部10(図1参照)による点検(初期点検)P0が実行される(ステップS2)。
点検P0では、警報器100における周囲環境の監視から監視結果の報知に至る報知機能に関わるハードウェアの点検、さらに、外部機器E(図1参照)との通信に関わるハードウェアの点検が実施される。例えば、制御部10では、処理装置1(図1参照)が、検知部12や報知部13(図1参照)に点検用の信号を送信し、検知部12や報知部13から適切な応答があるか否かを判断し、報知部13などを動作させることによってその判断結果をユーザーなどに知らせる。このように本実施形態の警報器100では、制御部10は、警報器100の電源投入時に、警報器100の報知機能に関する点検動作を行うように構成されている。
また、点検P0において通信部20では、例えば、送受信部22(図1参照)が外部機器Eへ点検用の信号を送り、外部機器Eから適切な返信が送られてくるか否かを処理装置1が通信部20を介して判断し、報知部13などを用いてその判断結果をユーザーなどに知らせる。このように点検P0が行われるので、例えば警報器100が工場での出荷検査から長期の保管後に使用開始される場合でも、また、長期の停止期間の後に警報器100が再稼働される場合でも、報知機能不全の警報器100が監視の用に供されるのを防ぐことができる。
点検P0の実施後、制御部10において、周囲環境の監視が行われる(ステップS3)。すなわち検知部12によって警報器100の周囲の温度やガスの濃度などが感知され、周囲環境が特定の状態にある場合には、警報などを発してユーザーなどに報知される。そのような周囲環境の監視と並行して、ソフトウェアのアップデートの開始が求められると(ステップS4で“Y”)、ソフトウェアのアップデートP3が実行される(ステップS7)。例えば、前述したように処理装置1が備えるフラッシュメモリなどで構成される記憶手段11(図1参照)の記憶内容が更新される。なお、ソフトウェアのアップデートの開始は、例えば、アップデート後のソフトウェアを供給する外部機器Eから送られるアップデート後のソフトウェアの受信や、警報器100のユーザーによる警報器100に対するアップデートを指示するスイッチ操作などによって要求される。
一方、ソフトウェアのアップデートが求められていない場合には(ステップS4で“N”)、監視の停止が求められない(ステップS5で“N”)限り、ステップS3に戻って周囲環境の監視が継続される。一方、監視の終了が求められる場合は(ステップS5で“Y”)、周囲環境の監視が終了する(ステップS6)。なお、周囲環境の監視の停止は、例えば、電源スイッチSのオフ操作若しくは他の所定の入力手段(図示せず)を通じた監視停止の指示の入力、図示されない電源プラグについてのコンセントからの引き抜き操作、又は外部機器Eからの停止指示、などによって要求される。
そして、図3Aの例では、制御部10は、ステップS7でのソフトウェアのアップデートP3の終了後に、ステップS2で行われた点検P0の動作を行わないように構成されている。本実施形態では、特に、ステップS7でのアップデートP3が通信部20による通信に関するアップデートである場合は、アップデートP3の終了後に、点検P0の動作を行わないように制御部10が構成されている。
なお、「通信に関するアップデート」は、例えば、外部機器Eとの通信に適用する通信規格の改定に伴う、セキュリティ確保に関する仕様の変更や、通信リンクの設定及び開放の手順、変調方式、又は、誤り検出時の再送回数、などに関するアップデートであり得る。しかし「通信に関するアップデート」は、通信部20によって制御される通信に関わるものであればよく、これらに限定されない。また、本明細書において「制御部10(又は通信部20)が特定の動作又は処理を行うように(又は行わないように)構成される」は、制御部10(又は通信部20)にその特定の動作又は処理を行わせる(又は行わせない)命令が、制御部10(又は通信部20)の動作や処理を記述するプログラムに、すなわちソフトウェアSW(図1参照)に含まれていることを含んでいる。
図3Aに示されるように、ステップS7の後、監視の停止が求められない(ステップS5で“N”)限り、ステップS3に戻って周囲環境の監視が継続される。すなわち、図3Aの例では、ソフトウェアのアップデート後、警報器100における報知機能に関わるハードウェアの点検や通信に関わるハードウェアの点検は実施されない。そのため、図3Aの例では、ソフトウェアのアップデート後に、警報器100の報知機能や通信機能が機能しない期間の発生を防ぐことができる。すなわち、点検P0の動作中は、点検用の信号に応答したり点検用の疑似環境について感知したりする必要があるため、例えば検知部12が実際の周囲環境の監視をなし得ないことがある。また、送受信部22がソフトウェアSWのアップデート後のタイミングですべき送受信をなし得ないことがある。人体などのへの危害を未然に防ぐべく用いられる警報器100にとって、そのように周囲環境の監視ができなかったり、その監視結果を報せることができなかったりする期間が生じることは好ましくない。
電源投入後の点検P0は、前述したように、電源投入が未了又は停止されていた警報器100において、非電源投入期間中に警報器100の各構成要素に故障などが生じていないことを確かめるために実施される。これに対して、ソフトウェアSWのアップデート中に故障が生じることは極めて少ないと考えられる。特に、通信に関するアップデートの場合は、そのアップデートによって警報器100の本質的機能である報知機能に支障が生じる可能性は極めて低い。そのため、生じ難い故障に備えた検査を報知機能や通信の停止と引き換えに行うよりも、報知機能が機能し、且つ通信が可能な状態を継続させることの方が重要なことがある。図3Aに示される例では、図示されるように、ソフトウェアSWのアップデート後に、そのアップデートP3の内容に依らず、電源投入後に行われる点検動作(点検P0)は実施されない。そのため、警報器100の本質的機能である報知機能や、例えば監視結果を遠隔地に報せる通信が停止することを防ぐことができる。従って、少なくともアップデートが通信に関するものである場合にアップデート後に点検動作を実施しない本実施形態の警報器によれば、さらに、アップデートの内容に依らずアップデートの後に点検動作を実施しない図3Aの態様によれば、ソフトウェアのアップデート後にも途絶えることなく周囲環境を監視して、例えば異常の発生などをユーザーなどに報せることができる。
図3Bには、本実施形態の警報器100における、ソフトウェアSW(図1参照)のアップデートを含む、電源投入からの動作の他の例を示すフローチャートが示されている。なお、図3Bに示される各ステップのうち、図3Aに示されるステップと同様の動作や処理を行うステップについては、図3Aと同じ符号(ステップS1~S7)が付され、繰り返しとなる説明は、適宜省略される。
前述したように本実施形態では、通信に関するアップデートの後には、点検P0は実施されない。しかし、通信以外の機能に関するアップデートの場合は、その後に警報器100の点検動作が実施されてもよい。図3Bは、そのようにソフトウェアSWのアップデート後に、アップデートの内容に応じて点検動作が実施される例を示している。すなわち、図3Bの例では、ステップS7でのアップデートP3が報知機能に関するアップデートである場合(ステップS8で“Y”)、制御部10によって点検P4が行われる(ステップS9)。ステップS8の判断はステップS7のアップデートP3の前に行われてもよく、その判断に応じてアップデート後にステップS9で点検P4が行われてもよい。
なお「報知機能」は、周囲環境を監視して監視結果に基づいて報知する機能である。従って「報知機能に関するアップデート」は、検知部12(図1参照)による周囲環境の監視動作、特定の状態にあることを報知すべきか否かの判断、如何なる態様で報知を行うかの判断、及び、報知部13(図1参照)による音や光などによる報知動作、などの制御に関するアップデートであり得る。例えば、検知部12の動作時期や感度、特定の状態と判断する閾値(警報発報基準)、特定の状態と判断される監視結果と報知態様との対応付け、及び、報知手段である光の強度や音声の音量や発話内容、などの変更を伴うアップデートは、「報知機能に関するアップデート」(以下「第1アップデート」とも称される)であり得る。この第1アップデートには、さらに、制御部10において適宜行われ得る検知部12及び報知部13の自主点検の点検事項や、通常モードや低電力消費モードなどの動作モードの切り換え、などに関するアップデートも含まれ得る。
前述したようにソフトウェアのアップデート中の故障発生は少ないと考えられるが、ソフトウェアSWが上述の第1アップデートである場合は、アップデートによる変更後の感度や警報発報基準などで報知機能が適切に発揮されるか否かを確かめる点検の実施が好ましいことがある。そうすることで、警報器100のユーザーに安心感を与えることができ、また、例えばアップデートにおいて何らかのエラーが生じていても、そのエラーを検出して再度アップデートを行うことによって、アップデートによる意図した通りの報知機能を得ることができる。そのため、図3Bの例では、アップデート後にステップS9において点検P4が行われる。
点検P4では、例えば、ステップS2で行われる点検P0(初期点検)について前述したように検知部12や報知部13の動作のような報知機能に関する点検などが行われる。点検P4で行われる点検項目は、点検P0で行われる点検項目と同じであってもよく、従って、点検P0が、ステップS9において点検P4として行われてもよい。或いは点検P4では、点検P0で行われる点検項目の一部が行われてもよい。例えば点検P4では、外部機器との交信の点検が省略されてもよい。
このように、本実施形態の警報器100において制御部10は、ソフトウェアSWのアップデートが報知機能に関するアップデートであるときは、そのアップデートの終了後に、電源投入時に行われる点検動作を行うように構成されていてもよい。或いは、図3Aを参照して前述したように、制御部10は、ソフトウェアSWのアップデートが報知機能に関するアップデートであるときも含めて、そのアップデートの終了後には、電源投入時に行われる点検動作を行わないように構成されていてもよい。
図3Bの例においてステップS7でのアップデートP3が報知機能以外の機能の動作に関するアップデートである場合(ステップS8で“N”)、点検P4による点検動作は実施されない。図3A及び図3Bいずれの例においても、アップデートが報知機能以外の機能の動作に関するアップデートである場合、点検P4は実施されない。
なお、「報知機能以外の機能の動作に関するアップデート」は、周囲環境の監視から、監視結果に基づく判断及び報知を行うまでの機能以外の機能の動作に関するアップデートである。例えば「報知機能以外の機能の動作に関するアップデート」(以下、「第2アップデート」とも称される)には、主に、通信部20による「通信に関するアップデート」が含まれる。通信に関するアップデートは、例えば、通信部20において構築されたセキュリティスタックのバージョンアップや通信頻度などに関するアップデートであり得る。
ソフトウェアのアップデートが、通信に関するアップデートであるかの判断、及び、報知機能に関するアップデートであるかの判断を容易に行うために、警報器100は、実行されるアップデートが通信に関するアップデートであるか否か、及び、報知機能に関するアップデートであるか否かを示す情報を記憶する記憶手段(以下、「更新情報記憶領域」とも称される)を備えていてもよい。その場合、制御部10は、点検P4の点検動作を行うか否かを、更新情報記憶領域に記憶されている情報に基づいて判断するように構成されていてもよい。例えば、警報器100は、処理装置1の記憶手段11内に更新情報記憶領域を備えていてもよく、そのような情報を“真(1)”又は“偽(0)”で示すフラグを保持するレジスタ(図示せず)を、更新情報記憶領域として、例えば処理装置1内に備えていてもよい。或いは、警報器100は、更新情報記憶領域を処理装置1の外部の記憶装置(図示せず)に備えていてもよい。
なお、前述したように、アップデートP3が通信に関するアップデートである場合、そのアップデートの後に、報知機能に関する点検動作は実施されない。しかし、通信部20内の送受信部22のような通信に関するハードウェアの点検は、通信に関するアップデート後に実施されてもよい。例えば外部機器Eとの間での正常な通信の可否の点検が行われてよい。すなわち、実施形態の警報器100では、アップデートの内容に応じて、その後に実行する点検の内容が選択されてもよい。
図4には、本実施形態の警報器100における、ソフトウェアSW(図1参照)のアップデートを含む、電源投入からの動作のさらに他の例を示すフローチャートが示されている。なお、図4に示される各ステップのうち、図3A又は図3Bに示されるステップと同様の動作や処理を行うステップについては、図3A又は図3Bと同じ符号(ステップS1~S9)が付され、繰り返しとなる説明は、適宜省略される。
図4の例では、電源の投入(ステップS1)後、点検P0(ステップS2)の前に、制御部10によってリセット動作P1が実行される(ステップS11)。すなわち、制御部10は、点検P0の動作を行う前に警報器100のリセット動作P1を行うように構成されている。リセット動作P1は、例えば、処理装置1によって次に実行されるべき命令が格納されている記憶手段11のアドレスを保存するプログラムカウンタを、例えば0番地にリセットしたり所定のアドレスに設定したりすることを含み得る。また、リセット動作P1は、処理装置1が備える各種のレジスタなどの一次記憶領域をクリアすることを含んでいてもよく、各種のフラグを“真(1)”又は“偽(0)”の特定の状態に設定することを含んでいてもよい。また、リセット動作P1は、警報器100内の任意の記憶手段に記憶されている警報の発報履歴を消去すること含んでいてもよい。さらに、リセット動作P1は、警報器100内の任意の記憶手段に記憶されている外部機器Eとの通信履歴を消去したり、通信部20を介して外部機器Eとの通信リンクを設定若しくは一旦解放後に再設定したりすることを含んでいてもよい。しかし、制御部10が行うリセット動作P1は、これらに限定されない。
そして、制御部10は、ソフトウェアSWのアップデートP3(ステップS7)の終了後に、必要に応じて、リセット動作P2を行う。すなわち、図4に示されるように、ソフトウェアSWのアップデートP3が報知機能の動作に関する場合(ステップS8で“Y”)、及び報知機能以外の機能の動作に関する場合も(ステップS8で“N”)、リセット動作P2の要否が判断される(ステップS12又はステップS13)。そして、リセット動作P2が必要な場合(ステップS12又はステップS13で“Y”)は、リセット動作P2が行われる(ステップS14又はステップS15)。その後、アップデートP3が報知機能に関するものである場合は、図3Bと同様に、ステップS9で点検P4が行われる。ステップS12及びステップS13では、ステップS7でのアップデートP3の内容に応じてリセット動作P2の要否が判断される。このように制御部10は、アップデートP3の終了後にリセット動作P2を行うか否かを、アップデートP3の内容に応じて判断するように構成されていてもよい。
図4の例においてステップS12、S13では、例えば、アップデートP3が警報器100の報知機能に与える影響の程度や、アップデートP3による処理装置1の内部動作の変化の程度に応じて、リセット動作P2の要否が判断される。例えば、アップデートP3が、検知部12の感度などの検知動作に関するアップデートや、処理装置1による警報の発報の判断の閾値、及び検知部12及び報知部13の自主点検での点検事項などに関するアップデートである場合、リセット動作P2が必要(ステップS12又はS13で“Y”)と判断されてもよい。また、アップデートP3が、通信規格の改定に伴うセキュリティ確保に関する仕様の変更や通信リンク設定時の手順などに関するアップデートである場合、リセット動作P2が必要と判断されてもよい。
一方、アップデートP3が、報知部13の報知態様、例えば光の強度や音声の音量などに関するアップデートなどである場合は、リセット動作P2が不要(ステップS12又はS13で“N”)と判断されてもよい。また、アップデートP3が、外部機器Eとの通信における誤り検出時の再送回数などに関するアップデートであるときは、リセット動作P2が不要と判断されてもよい。さらに、アップデートP3が、検知部12の検知結果の解析のために外部機器Eに送る通信に関するアップデートなどである場合も、リセット動作P2が不要と判断されてもよい。
また、制御部10は、アップデートP3が報知機能の動作に関するアップデートであるときは、アップデートP3の終了後にリセット動作P2を行うように構成されていてもよい。報知機能に関するアップデートは、警報器100の報知機能に与える影響の程度が大きいと考えられるので、アップデートP3の後にリセット動作P2を行うのが好ましいことがある。一方、制御部10は、アップデートP3が報知機能以外の機能の動作に関するアップデートであるときは、アップデートP3の終了後にリセット動作P2を行わないように構成されていてもよい。すなわち、図4の例のステップS12及びS13の判断が、ステップS8での判断で代替されてもよい。従って、ステップS12及びS13、さらにステップS14が省略されてもよい。なお、ステップS8、S12、及びS13の判断はアップデートP3の前に行われ、その判断に従って、アップデートP3の後にリセット動作P2が行われてもよい。
リセット動作P2は、リセット動作P1に含まれる動作として前述された各動作をリセット動作P1と同様に含んでいてもよい。従って、リセット動作P1が、リセット動作P2としてアップデートP3の後に行われてもよい。また、リセット動作P2は、リセット動作P1に含まれる動作の一部だけを含んでいてもよく、リセット動作P1に含まれていない動作を含んでいてもよい。
本実施形態の警報器100では、制御部10が、このようにソフトウェアSWのアップデート後にリセット動作P1を行うか否かをアップデートの内容に応じて判断するように構成されているので、警報器100における無用なリセット動作が回避されることがある。例えば、アップデート前の各ハードウェアの設定や記憶内容を引き継いで、アップデート後のソフトウェアSWの下で、周囲環境の監視を継続できることがある。
なお、前述したように図1の例の警報器100では、ソフトウェアSWを内蔵している処理装置1が制御部10と通信部20との間で共有されている。従って、ソフトウェアSWが格納される、図2に例示の記憶領域4も制御部10と通信部20との間で共有される。そのため、警報器100の報知機能を制御する制御部10に関する命令も、通信部20に関する命令も、一つのソフトウェアSWの中に含められて記憶領域4に格納される。そして、アップデートの際には、そのソフトウェアSW全体がアップデートされる。
そのため、通信に関するアップデートのような第2アップデートが行われる場合であっても、報知機能の動作に関する第1アップデートが行われる場合と同様にリセット動作が行われるのが好ましいことがある。従って、図1の例のように処理装置1が制御部10と通信部20との間で共有される場合には、特に、ソフトウェアSWのアップデートが通信に関するアップデートであっても、アップデートP3の終了後にリセット動作P2を行うように制御部10が構成されていてもよい。すなわち、図4の例において、ステップS12及びS13が省略されてもよい。また、ステップS12~S15が省略されて、ステップS8の前にリセット動作P2が行われてもよい。
<アップデートの種別及び実施するリセット動作の判断>
ソフトウェアSWのアップデートが通信部20による通信に関するアップデートであるか、又は報知機能の動作に関するアップデートであるかの判断、及び、アップデート後のリセット動作P2の要否の判断を可能にする方法の例が、図5、図6A、及び図6Bを参照して以下に説明される。
一例として、これらの判断が、外部機器E(図1参照)から送られて通信部20(図1参照)によって受信されるアップデートに関する情報に基づいて行われる例について説明する。図5には、アップデート後のソフトウェアSWが外部機器Eから警報器100に供給される場合に、外部機器Eから、アップデート後のソフトウェアSWの送信のために送られるデータフレームFの一例が示されている。データフレームFでは、ヘッダHと、命令1から始まるアップデータ後のソフトウェアSWを含むデータ本体部との間に識別符号5が配置されている。識別符号5は、4ビット又は8ビットなどの任意の所定長のビット列からなり、各ビットの値(“0”又は“1”)の組み合わせによって、そのデータフレームFで送られるソフトウェアSWのアップデートが、通信に関するアップデートであることや報知機能に関する第1アップデートであることを示すことができる。
さらに、識別符号5は、各ビットの値の組み合わせにより、そのアップデートが、例えば、検知部12(図1参照)の動作に関するものか、周囲環境が特定の状態にあると判断する閾値に関するものか、報知部13(図1参照)に関するものか、通信規格などの通信に関するものか、などのアップデートの内容を示し得る。警報器100の制御部10は、識別符号5が示す内容を通信部20から受け取り、その識別符号5に基づいて、アップデートが通信に関するものか、報知機能の動作に関するものか、などの判断、及び、アップデート後のリセット動作の要否の判断を行うことができる。また、制御部10は、識別符号5から得られる情報を、前述した更新情報記憶領域に一旦記憶させてもよい。例えば、制御部10は、識別符号5で示されるアップデートの種別が通信に関するものである場合、更新情報記憶領域内の所定のフラグをセット(“真(1)”)又はリセット(“偽(0)”)してもよい。そして、制御部10は、その記憶された情報を後に参照することによって、アップデートが、通信、又は報知機能の動作に関するものなどかの判断、及び、アップデート後のリセット動作の要否の判断を行ってもよい。
なお、識別符号5は、アップデート後のソフトウェアSWを含むデータフレームFに含められなくてもよく、ソフトウェアSWを含むデータフレームFとは別に、例えばソフトウェアSWを含むデータフレームFの前又は後に、別のデータフレームで送られて、通信部20で受信されてもよい。このように、制御部10は、通信部20によって受信されるアップデートに関する情報に含まれる識別符号に基づいて、そのアップデートが通信に関するアップデートか否か、及び、報知機能の動作に関するアップデートか否か、並びに、アップデートの終了後のリセット動作の要否を判断するように構成されていてもよい。
また、図2を参照して前述したように、アップデート後のソフトウェアSWが、アップデート前のソフトウェアSWが記憶されている領域に上書きされずに別の領域に書き込まれる場合は、アップデートの種別などの判断のために、アップデート前後のソフトウェアSWが比較されてもよい。例えば図6Aに示されるように、処理装置1(図1参照)の記憶領域4の第1記憶領域A1に格納されているアップデート前のソフトウェアSWBと、第2記憶領域A2に格納されたアップデート後のソフトウェアSWAとが比較されてもよい。図6Aでは、ソフトウェアSWBとソフトウェアSWAとが、処理装置1が有する比較機能1cによって比較されている。制御部10は、この比較結果に基づいて、そのアップデートが通信に関するアップデートか否か、及び、報知機能の動作に関するアップデートか否か、並びに、アップデートの終了後のリセット動作の要否の判断を行ってもよい。
また、警報器100が、処理装置1とは別に、図6Bに示されるように、例えばDRAMのような書き込み可能な記憶装置6を備えている場合、記憶装置6を用いて、アップデート前のソフトウェアSWBとアップデート後のソフトウェアSWAとの比較が行われてもよい。すなわち、処理装置1は、アップデートを始める前に、処理装置1内に記憶されているアップデート前のソフトウェアSWBを、記憶装置6に書き出したうえで、アップデート後のソフトウェアSWAを、処理装置1内の記憶領域4に書きこむ。この書き込みは、アップデート前のソフトウェアSWBが記憶されている領域への上書きであっても、別の領域への書き込みであってもよい。図6Bの例では、ソフトウェアSWAは、アドレスA-0000番地からの第1記憶領域A1に書き込まれている。
そして第1記憶領域A1に書き込まれたアップデート後のソフトウェアSWAと、記憶装置6に書き出されたアップデート前のソフトウェアSWBとが、処理装置1が有する比較機能1cによって比較される。制御部10は、この比較結果に基づいて、そのアップデートが通信に関するアップデートか否か、及び、報知機能の動作に関するアップデートか否か、並びに、アップデートの終了後のリセット動作の要否の判断を行ってもよい。
<一実施形態の警報器の他の例>
図7には、一実施形態の警報器の他の例である警報器101の主要な構成要素がブロック図で示されている。警報器101は、制御部10と通信部20とが、図1の例の処理装置1のような処理装置を共有していない点で、図1に示される警報器100と異なっている。図7において、図1の例の警報器100の構成要素と同様の構成要素については、図1に付された符号と同じ符号が付されるか省略され、その構成要素に関する繰り返しとなる説明は省略される。
図7に示されるように、警報器101では、制御部10は第1処理装置1aを含んでいる。第1処理装置1aは、周囲環境を監視して監視結果に基づく報知を行う報知機能を制御する半導体装置によって構成されている。通信部20は第2処理装置2aを含んでいる。第2処理装置2aは、警報器101と外部機器Eとの間の通信を制御する半導体装置によって構成されている。制御部10と通信部20とは、好ましくは互いに相手方との間で信号の送受が可能なように接続されている。
第1処理装置1a及び第2処理装置2aは、マイコンやASICなどの半導体装置からなり、図1の例の処理装置1と同様に演算機能、比較機能、及び記憶機能などを有している。第1処理装置1aは、周囲環境を監視する警報器101の動作中に、検知部12による周囲環境の監視から報知部13による異常の報知に至る動作を全体的に制御する。第2処理装置2aは、警報器101の動作中に送受信部22で行われる、警報器101と外部機器Eとの間での交信に必要な動作を全体的に制御する。第2処理装置2aは、特定の時間からの経過時間をカウントするカウンタなどで構成される計時手段2cを備えている。図7の例の通信部20も、図1の例の警報器100の通信部20について前述した「定期通信」を行ってもよい。なお警報器101では、定期通信などのために特定の時間からの経過時間をカウントする計時手段が第1処理装置1aに備えられていてもよい。
第1処理装置1aは、ソフトウェアSW1を内蔵していてソフトウェアSW1に含まれる命令に従って動作する。図7の例においてソフトウェアSW1は、第1処理装置1aが有する記憶手段1bに格納されている。第2処理装置2aは、ソフトウェアSW2を内蔵していてソフトウェアSW2に含まれる命令に従って動作する。図7の例においてソフトウェアSW2は、第2処理装置2aが有する記憶手段2bに格納されている。なお、警報器101においても、ソフトウェアSW1及びソフトウェアSW2は、通信部20を介したアップデートが警報器101の使用開始後に可能なように内蔵されており、警報器100について説明されたアップデートと同様の方法でアップデートされ得る。
図7の警報器101では、制御部10と通信部20それぞれが、自身が従う命令が含まれたソフトウェアSW1、SW2を、第1処理装置1a、第2処理装置2aに内蔵している。そのため、警報器101が内蔵するソフトウェア(ソフトウェアSW1及びSW2)のアップデート後には、そのアップデートがソフトウェアSW1についてのものであれば、第1処理装置1aのリセット動作だけが行われて第2処理装置2aのリセット動作は行われなくてもよい。一方、アップデートがソフトウェアSW2についてのものであれば、第2処理装置2aのリセット動作だけが行われて第1処理装置1aのリセット動作が行われなくてもよい。
ソフトウェアSW1についてのアップデートには前述した第1アップデートが、ソフトウェアSW2についてのアップデートには前述した第2アップデートが、それぞれ含まれ得る。従って、そのアップデートが第1アップデートであれば、第1処理装置1aのリセット動作だけが行われてもよく、一方、そのアップデートが第2アップデートであれば、第2処理装置2aのリセット動作だけが行われてもよく、その間、第1処理装置1aによる報知機能が維持されてもよい。
図8には、図7の例の警報器101における、ソフトウェアのアップデートを含む動作の一例を示すフローチャートが示されている。図8の例は、通信部20において前述した「定期通信」が行われる例である、なお、図8に示される各ステップのうち、図3A、図3B、又は図4に示されるステップと同様の動作や処理を行うステップについては、図3A、図3B又は図4と同じ符号(ステップS1~S7及びステップS11)が付され、繰り返しとなる説明は、適宜省略される。
警報器101では、点検P0(ステップS2)の実行後、警報器101の状態が、通信部20によって外部機器Eに送信される(ステップS21)。第2処理装置2aは、定期通信を行うたびに、例えば計時手段2cを構成するカウンタをリセットして時間のカウントを開始する。そして、周囲環境の監視が開始され(ステップS3)、ソフトウェアのアップデートの開始が求められていなければ(ステップS4で“N”)、第2処理装置2aは、計時手段2cのカウント値に基づいて直前の定期通信から所定の時間が経過したかどうかを判断する(ステップS22)。第2処理装置2aは、ステップS22において所定の時間が経過していない場合は(ステップS22で“N”)、計時手段2cの時間カウントをアップする(ステップS23)。そして監視の停止が求められていない限り(ステップS5で“N”)、ステップS3に戻って監視が継続される。第2処理装置2aは、ステップS22において所定の時間が経過している場合は(ステップS22で“Y”)、定期通信として警報器101の状態を外部機器Eに送信する(ステップS24)。その後、第2処理装置2aは、計時手段2cのカウント値をリセットする(ステップS25)。そして監視の停止が求められていない限り(ステップS5で“N”)、監視が継続される。
前述したように、警報器101では、第1処理装置1aが、図示されない計時手段を備えていてもよい。その場合、第1処理装置1a内の計時手段が定期通信の周期をカウントし、直前の定期通信から所定の時間が経過したら、例えば第2処理装置2aに送る識別ビットを0から1、又はその逆に反転させ、その反転する識別ビットを第2処理装置2aが受け取ったときに、定期通信として所定の情報が送受信部22から外部機器Eに送信されてもよい。
図8の例においてステップS4でソフトウェアのアップデートが求められていると(ステップS4で“Y”)、アップデートP3が行わる(ステップS7)。そして、アップデートP3が通信に関するアップデートでない場合(ステップS26で“N”)、先に参照した図4の例と同様に、制御部10においてリセット動作P1が行われるか、リセット動作P1が行われずに(ステップS28)、ステップS22へと処理が進められる。ステップS26における通信に関するアップデートか否かの判断は、例えば、図5を参照して説明された方法で行われる。なお、図8への図示は省略されているが、アップデートP3が前述した第1アップデートであるか否かの判断が、例えばステップS26において併せて行われてもよく、アップデートP3が第1アップデートである場合は、ステップS28の後に、図4に例示される点検P4が行われてもよい。
一方、図8の例において、アップデートP3が通信に関するアップデートである場合(ステップS26で“Y”)、通信部20において第2処理装置2aのリセット動作が実行される(ステップS27)。一方、この場合には、制御部10によるリセット動作P1は実行されない。ステップS27の後、ステップS22へと処理が進められる。
第2処理装置2aのリセット動作は、警報器100のリセット動作P1と同様に、例えば、次に実行されるべき命令が格納されている記憶手段2bのアドレスを保存するプログラムカウンタを、例えば0番地などの所定のアドレスに設定したり、第2処理装置2aが備える各種のレジスタなどの一次記憶領域をクリアしたりすることを含んでいてもよい。従って、第2処理装置2aのリセットによって、計時手段2cのカウントがリセットされてもよい。その場合、ステップS27の後、処理がステップS3に戻されてもよい。
しかし、計時手段2cのカウントがリセットされると、アップデートP3の直前の定期通信から次の定期通信までの時間が、定期通信の所定の周期から逸脱することがある。そのため、定期通信の周期が維持されるような処理が行われてもよい。例えば、通信に関するアップデートが行われた場合に、ステップS27ではなく、ステップS22を経て定期通信を実行(ステップS24)してから、第2処理装置2aのリセット動作全体、又は計時手段2c(第1処理装置1aが定期通信のための計時手段を備える場合はその計時手段)のカウントのリセットが行われてもよい。或いは、定期通信周期をカウントする計時手段を備える処理装置(第1処理装置1a又は第2処理装置2a)が、現在のカウント値を記憶手段1bや記憶手段2bに記憶させた後に、ステップS27のリセット動作が実行されてもよい。記憶されたカウント値は、リセット動作の実行後に記憶手段1b又は2bから読み出される。そして、読み出されたカウント値に、予め設定されたリセット動作の所要時間、若しくはリセットされない側の計時手段によってカウントされたリセット動作の実際の所要時間に相当するカウント値を加えたカウント値から、定期通信のためのカウントが再開されてもよい。
また、第2処理装置2aのリセット動作は、外部機器Eとの通信履歴を消去したり、外部機器Eとの通信リンクを一旦解放後に再設定したりすることを含んでいてもよい。しかし、第2処理装置2aにおけるリセット動作の内容や実行時期及びその具体的な態様は、これらに限定されない。
図8の例のように、制御部10は、警報器101が内蔵するソフトウェア(ソフトウェアSW1、SW2)のアップデートが外部機器Eとの通信に関するアップデートであるときは、そのアップデートの終了後にリセット動作P1を行わないように構成されていてもよい。また、通信部20は、警報器101が内蔵するソフトウェア(ソフトウェアSW1、SW2)のアップデートが外部機器Eとの通信に関するアップデートであるときは、第2処理装置2aのリセット動作を行うように構成されていてもよい。第1処理装置1aないし制御部10が関わるリセット動作が実行されないので、警報器101の報知機能が機能しない期間の発生を防止でき、また、第2処理装置2aをアップデート後のソフトウェアSW2に従って意図通りに動作させることができると考えられる。
<実施形態の警報器が取り得る態様>
以上の説明の一部を繰り返しつつ、実施形態の警報器が取り得る幾つかの態様が以下に示される。
図4を参照して説明がなされたように、実施形態において前記制御部は、前記点検動作を行う前に前記警報器のリセット動作を行うように構成されていてもよく、前記アップデートの終了後に前記リセット動作を行うか否かを、前記アップデートの内容に応じて判断するように構成されていてもよい。そのような構成によって、無用なリセット動作を回避できると共に、例えばアップデート前の設定や記憶内容を引き継いで、アップデート後のソフトウェアの下で周囲環境の監視を継続できることがある。
前記制御部は、前記アップデートが前記報知機能の動作に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記リセット動作を行うように構成されていてもよい。報知機能に関するアップデートは報知機能に与える影響の程度が大きいと考えられるので、アップデートの後にリセット動作を行うことによって、アップデート後の報知機能を適切に発揮させ得ることがある。
前記制御部は、前記アップデートが前記報知機能以外の機能の動作に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記リセット動作を行わないように構成されていてもよい。そうすることで、無用なリセット動作の実行を回避し得ることがある。
図7及び図8を参照して説明がなされたように、実施形態において、前記制御部は、前記報知機能を制御する半導体装置からなる第1処理装置を含み、前記通信部は、外部機器との間の前記通信を制御する半導体装置からなる第2処理装置を含み、前記制御部は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記リセット動作を行わないように構成されており、前記通信部は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートであるときは、前記第2処理装置のリセット動作を行うように構成されていてもよい。そうすることによって、報知機能が発揮されない期間が無用に生じることを防止できると共に、アップデート後のソフトウェアに従った通信を適切に行うことができると考えられる。
図1を参照して説明がなされたように、実施形態において、前記制御部及び前記通信部は、前記ソフトウェアを内蔵していて前記報知機能及び前記外部機器との間の前記通信を制御する半導体装置を共有していてもよく、前記制御部は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記リセット動作を行うように構成されていてもよい。ソフトウェアを内蔵して報知機能及び通信を制御する半導体装置が共有される場合、アップデートされる一つのソフトウェアが、制御部及び通信部のいずれに関する命令も含み得る。そのため、通信に関するアップデートにおいてもその後のリセット動作の実行によって、報知機能をより確実に維持させ得ることがある。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、実施形態の警報器の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、警報器の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動及びフロー駆動を組み合わせて行ってもよい
100、101 警報器
1 処理装置(半導体装置)
11 記憶手段
1a 第1処理装置
1b 記憶手段
10 制御部
12 検知部
13 報知部
2a 第2処理装置
2b 記憶手段
2c 計時手段
20 通信部
21 計時手段
22 送受信部
4 記憶領域
5 識別符号
E 外部機器
P0、P4 点検
P1、P2 リセット動作
P3 アップデート
SW、SW1、SW2 ソフトウェア
SWB アップデート前のソフトウェア
SWA アップデート後のソフトウェア

Claims (6)

  1. 内蔵するソフトウェアに含まれる命令に従って動作する警報器であって、前記警報器は、周囲環境を監視して監視結果に基づいて報知する報知機能を制御する制御部と、
    外部機器との間の通信を制御する通信部と、
    を備え、
    前記ソフトウェアは、前記警報器の使用開始後に前記通信部を介したアップデートが可能なように内蔵されており、
    前記制御部は、前記警報器の電源投入時に、前記報知機能に関する点検動作を行うように構成されており、
    前記制御部は、前記アップデートが前記通信に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記点検動作を行わないように構成されている、警報器。
  2. 前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを示す情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御部は、前記点検動作を行うか否かを前記情報に基づいて判断するように構成されている、請求項1記載の警報器。
  3. 前記制御部は、前記アップデートが前記報知機能に関するアップデートであるときは、前記アップデートの終了後に前記点検動作を行うように構成されている、請求項1又は2記載の警報器。
  4. 前記制御部は、前記通信部によって受信される前記アップデートに関する情報に含まれる識別符号に基づいて、前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを判断するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
  5. 前記制御部は、前記アップデート前の前記ソフトウェアと前記アップデート後の前記ソフトウェアとを比較して、前記アップデートが前記通信に関するアップデートか否かを判断するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の警報器。
  6. 前記アップデートは、外部機器と前記通信部との無線通信を介して行われる、請求項1~5のいずれか1項に記載の警報器。
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