JP2016097886A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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彰宏 高見
Teruhiro Takami
彰宏 高見
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】精度の高いトルクフィードバック制御を行える電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイール2は、コラムシャフト7および中間軸8を介して第1ピニオン軸14に連結されている。第1ピニオン軸14の先端部には、ラック軸15の一端部に設けられた第1ラック18と噛み合う第1ピニオン17が連結されている。コラムシャフト7の周囲に、操舵トルクを検出するための第1トルクセンサ31が配置されている。電動モータ19の出力軸は、減速機20を介して第2ピニオン軸21に連結されている。第2ピニオン軸21の先端部には、ラック軸15の他端部に設けられた第2ラック23と噛み合う第2ピニオン22が連結されている。第2ピニオン軸21の周囲に、アシストトルクを検出するための第2トルクセンサ32が配置されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
特許文献1には、電動パワーステアリング装置が開示されている。特許文献1の電動パワーステアリング装置は、電動モータと、操舵トルクセンサと、実トルクセンサと、車速センサと、電子制御ユニットとを含む。電動モータは、減速機を介してピニオン軸(ピニオンシャフト)に連結されている。ピニオン軸は、中間軸(下部ステアリングシャフト)およびコラムシャフト(上部ステアリングシャフト)を介してステアリングホイール(ステアリングハンドル)に連結されている。ピニオン軸の下端には、ピニオンが設けられている。ピニオンは、ラック軸に設けられたラックに噛み合っている。
操舵トルクセンサは、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクを検出するためのセンサである。操舵トルクセンサは、電動モータよりも上流側(ステアリングホイール側)において、ピニオン軸の周囲に配置されている。実トルクセンサは、電動モータよりも下流側(車輪側)において、ピニオン軸の周囲に配置されている。
電子制御ユニットは、目標アシストトルク演算手段(目標トルク算出手段)と、モータ電流算出手段と、PID制御手段とを備えている。目標アシストトルク演算手段は、車速センサによって検出される車速と、操舵トルクセンサによって検出される操舵トルクとに基いて、電動モータよりも下流側のピニオン軸に発生させるべき目標アシストトルクを演算する。換言すれば、目標アシストトルク演算手段は、電動モータによってピニオン軸に与えるべきアシストトルクの目標値を算出する。
モータ電流算出手段は、目標アシストトルク演算手段によって演算された目標アシストトルクと実トルクセンサによって検出される実トルクとの偏差(トルク偏差)を、電動モータの電流に換算する。PID制御手段は、モータ電流算出手段によって算出された電流値に基いて、前記トルク偏差が零に収束するように電動モータの電流を制御する。つまり、PID制御手段は、実トルクが目標アシストトルクに一致するように、トルクフィードバック制御を行う。
特開2006−7931号公報 特開昭64−32966号公報
特許文献1の電動パワーステアリング装置では、実トルクセンサは、ステアリングホイールに連結されたピニオン軸の周囲に配置されている。このため、実トルクセンサによって検出される実トルクは、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクの影響を受ける。したがって、特許文献1の電動パワーステアリング装置では、電動モータによってピニオン軸に与えられるアシストトルクを高精度に検出できない。このため、精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができない。
この発明の目的は、精度の高いトルクフィードバック制御を行える電動パワーステアリング装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、操舵部材(2)の操作に応じて軸方向に移動するラック軸(15)を含む電動パワーステアリング装置(1)であって、前記操舵部材に連結されたステアリングシャフト(6)と、前記ステアリングシャフトに連結され、第1ピニオン(17)を有する第1ピニオン軸(14)と、前記ステアリングシャフトとは分離して配置され、第2ピニオン(22)を有する第2ピニオン軸(21)と、前記第2ピニオン軸を回転させるための電動モータ(19)と、前記ラック軸に設けられ、前記第1ピニオンおよび前記第2ピニオンにそれぞれ噛み合う第1ラック(18)および第2ラック(23)と、前記ステアリングシャフトの周囲に配置され、前記操舵部材に加えられる操舵トルクを検出する第1トルクセンサ(31)と、前記第2ピニオン軸の周囲に配置され、アシストトルクを検出する第2トルクセンサ(32)と、前記第1トルクセンサによって検出される操舵トルクを用いて目標アシストトルクを演算し、前記第2トルクセンサによって検出されるアシストトルクが、前記目標アシストトルクに一致するように、前記電動モータを制御するモータ制御手段(27)とを含む、電動パワーステアリング装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、第2トルクセンサは、ステアリングシャフトとは分離して配置された第2ピニオン軸の周囲に配置されている。したがって、第2トルクセンサによって検出されるアシストトルクは、操舵部材に加えられる操舵トルクの影響を受けない。このため、第2トルクセンサは、電動モータによって第2ピニオン軸に与えられるアシストトルクを高精度に検出することができる。これにより、精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができる。
請求項2記載の発明は、前記ステアリングシャフトが、前記操舵部材が連結されたコラムシャフト(7)と、一端が前記コラムシャフトに連結され、他端が前記第1ピニオン軸に連結された中間軸(8)とを含み、前記第1トルクセンサが、前記コラムシャフトの周囲に配置されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置である。
この構成では、第1トルクセンサは、コラムシャフトの周囲に配置されている。このため、第1トルクセンサによって検出される操舵トルクは、中間軸の摩擦の影響を受けない。これにより、操舵部材に加えられる操舵トルクを高精度に検出することができる。これにより、より精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができる。
請求項3記載の発明は、前記電動モータは、減速機(20)を介して、前記第2ピニオン軸に連結されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置である。
電動モータから出力させるべきモータトルクを目標アシストトルク(目標値)として設定するとともに、電動モータから出力されるモータトルクをアシストトルク(制御量)として検出して、それらのトルク偏差が零に収束するようにトルクフィードバック制御を行うことが考えられる。この場合、制御量は、減速機および第2ピニオン軸を介して、ラック軸に伝達される。このため、制御量がラック軸に伝達される際に、減速機の摩擦の影響を受けるため、ラック軸に作用するアシストトルクを高い精度で制御できない。
請求項3の構成では、電動モータから減速機を介して第2ピニオン軸に与えられるトルクが、アシストトルク(制御量)として第2トルクセンサによって検出される。したがって、電動モータから減速機を介して第2ピニオン軸に与えるべきトルクを目標アシストトルク(目標値)として設定し、第2トルクセンサによって検出されるアシストトルク(制御量)と目標アシストトルクとのトルク偏差が零に収束するようにフィードバック制御を行うことができる。この場合には、制御量がラック軸に伝達される際に、減速機の摩擦の影響を受けない。これにより、ラック軸に作用するアシストトルクを高い精度で制御できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、ECUの電気的構成を示すブロック図である。 図3は、位相補償後トルクThに対する目標アシストトルクTaの設定例を示すグラフである。 図4A、図4Bおよび図4Cは比較例の特性を示すグラフであり、図4Aは、操舵トルクセンサの入出力特性を示すグラフであり、図4Bは、検出操舵トルクと電動モータによってピニオン軸に与えられるアシストトルクとの関係を示すグラフであり、図4Cは、前記アシストトルクと検出操舵トルクとの和と、実トルクセンサによって検出される実トルクとの関係を示すグラフである。 図5A、図5Bおよび図5Cは本実施形態の特性を示すグラフであり、図5Aは、操舵トルクセンサの入出力特性を示すグラフであり、図5Bは、検出操舵トルクと電動モータによって第2ピニオン軸に与えられるアシストトルクとの関係を示すグラフであり、図5Cは、前記アシストトルクと第2トルクセンサによって検出されるアシストトルクとの関係を示すグラフである。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結されたコラムシャフト7と、コラムシャフト7に第1ユニバーサルジョイント12を介して連結された中間軸8とを含む。コラムシャフト7は、ステアリングホイール2に連結された入力軸9と、中間軸8に連結された出力軸11とを含む。入力軸9と出力軸11とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
コラムシャフト7の周囲には、第1トルクセンサ31が配置されている。第1トルクセンサ31は、入力軸9および出力軸11の相対回転変位量、つまり、トーションバー10の捩れ角に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクを検出する。この実施形態では、第1トルクセンサ31によって検出される操舵トルクThは、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、第1ピニオン軸14と、転舵軸としてのラック軸15とを含む。ラック軸15の各端部には、タイロッド16およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。第1ピニオン軸14は、第2ユニバーサルジョイント13を介して中間軸8に連結されている。第1ピニオン軸14は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。第1ピニオン軸14の先端(図1では下端)には、第1ピニオン17が連結されている。
ラック軸15は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸15の軸方向の第1端部側には、第1ピニオン17に噛み合う第1ラック18が形成されている。第1ピニオン17および第1ラック18によって、第1ピニオン軸14の回転がラック軸15の軸方向移動に変換される。ラック軸15を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、コラムシャフト7および中間軸8を介して、第1ピニオン軸14に伝達される。そして、第1ピニオン軸14の回転は、第1ピニオン17および第1ラック18によって、ラック軸15の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、電動モータ19と、減速機20と、第2ピニオン軸21と、第2ピニオン22と、第2ラック23とを含む。第2ピニオン軸21は、ステアリングシャフト6とは分離して配置されている。したがって、第2ピニオン軸21は、ステアリングホイール2に連結されていない。減速機20は、電動モータ19の出力軸に一体的に回転可能に連結されたウォーム軸(図示略)と、このウォーム軸と噛み合い、第2ピニオン軸21に一体的に回転可能に連結されたウォームホイール(図示略)とを含むウォームギヤ機構からなる。
第2ピニオン22は、第2ピニオン軸21の先端(図1では下端)に連結されている。第2ラック23は、ラック軸15の軸方向の第2端部側に設けられている。第2ピニオン22は、第2ラック23に噛み合っている。
電動モータ19が回転駆動されると、電動モータ19の回転が減速機20を介して第2ピニオン軸21に伝達される。第2ピニオン軸21の回転は、第2ピニオン22および第2ラック23によって、ラック軸15の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ19によって第2ピニオン軸21を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵される。
第2ピニオン軸21は、減速機20に連結された入力軸24と、第2ピニオン22が連結された出力軸26とを含む。入力軸24と出力軸26とは、トーションバー25を介して相対回転可能に連結されている。第2ピニオン軸21の周囲には、第2トルクセンサ32が配置されている。第2トルクセンサ32は、入力軸24および出力軸36の相対回転変位量、つまり、トーションバー25の捩れ角に基づいて、第2ピニオン軸21に作用するアシストトルクを検出する。つまり、第2トルクセンサ32は、電動モータ19から減速機20を介して第2ピニオン軸に与えれるトルクを、アシストトルクTaとして検出する。
この実施形態では、第2トルクセンサ32によって検出されるアシストトルクTaは、右方向操舵のためのアシストトルクが正の値として検出され、左方向操舵のためのアシストトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほどアシストトルクの大きさが大きくなるものとする。
電動モータ19は、モータ制御装置としてのECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)27によって制御される。ECU27には、第1トルクセンサ31によって検出される操舵トルクTh、第2トルクセンサ31によって検出されるアシストトルクTa、車速センサ33によって検出される車速V等が入力される。
図2は、ECU27の電気的構成を示すブロック図である。
ECU27は、マイクロコンピュータ28と、マイクロコンピュータ28によって制御され、電動モータ19に電力を供給する駆動回路29とを含む。
マイクロコンピュータ28は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部には、位相補償部41と、目標アシストトルク設定部42と、トルク偏差演算部43と、PI(比例積分)制御部44と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部45とを含む。
位相補償部41は、第1トルクセンサ31によって検出される操舵トルクThの位相を進めて系を安定化させるための処理を行うものである。この位相補償部41によって位相補償された操舵トルク(以下、「位相補償後トルクTh」という。)と、車速センサ33によって検出される車速Vとが目標アシストトルク設定部42に与えられる。
目標アシストトルク設定部42は、位相補償後トルクThと車速Vとに基づいて、電動モータ19によって第2ピニオン軸21に与えるべき目標アシストトルクTaを設定する。位相補償後トルクThに対する目標アシストトルクTaの設定例は、図3に示されている。位相補償後トルクThは、この実施形態では、右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。目標アシストトルクTaは、電動モータ19によって右方向操舵のためのアシストトルクを発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ19によって左方向操舵のためのアシストトルクを発生させるべきときには負の値とされる。目標アシストトルクTaは、位相補償後トルクThの正の値に対しては正をとり、位相補償後トルクThの負の値に対しては負をとる。
位相補償後トルクThが−Th1〜Th1の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、目標アシストトルクTaは零とされる。そして、位相補償後トルクThが−Th1〜Th1の範囲外の値である場合には、目標アシストトルクTaは、位相補償後トルクThの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定される。また、目標アシストトルクTaは、車速センサ33によって検出される車速Vが大きいほど、その絶対値が小さくなるように設定される。これにより、低速走行時にはアシストトルクが大きくされ、高速走行時にはアシストトルクが小さくされる。
トルク偏差演算部43は、目標アシストトルク設定部42によって設定される目標アシストトルクTaと、第2トルクセンサ32によって検出されるアシストトルクTaとの偏差(トルク偏差ΔTa=Ta−Ta)を演算する。
PI制御部44は、トルク偏差演算部43によって演算されたトルク偏差ΔTaを電動モータ19のモータ電流値に換算し、当該モータ電流値に対するPI(微分積分)演算を行なうことにより、トルク偏差ΔTaを零に収束させるための駆動指令値を生成する。PWM制御部45は、駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、駆動回路29に供給する。これにより、駆動指令値に対応した電力(電流)が電動モータ19に供給される。
トルク偏差演算部43およびPI制御部44は、トルクフィードバック制御手段を構成している。このトルクフィードバック制御手段の働きによって、アシストトルクTaが目標アシストトルクTaに一致するように、電動モータ19のモータ電流が制御される。
この実施形態では、第2トルクセンサ32は、ステアリングシャフト6とは分離して配置された第2ピニオン軸21の周囲に配置されている。したがって、第2トルクセンサ32によって検出されるアシストトルクTaは、ステアリングホイール2に加えられる操舵トルクの影響を受けない。このため、第2トルクセンサ32は、電動モータ19によって第2ピニオン軸21に与えられるアシストトルクを高精度に検出することができる。これにより、精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができる。
さらに、この実施形態では、第1トルクセンサ31は、コラムシャフト7の周囲に配置されている。このため、第1トルクセンサ31によって検出される操舵トルクThは、中間軸8の摩擦の影響を受けない。これにより、ステアリングホイール2に加えられる操舵トルクを高精度に検出することができる。これにより、さらに精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができる。
電動モータ19から出力させるべきモータトルクを目標アシストトルク(目標値)として設定するとともに、電動モータ19から出力されるモータトルクをアシストトルク(制御量)として検出して、それらのトルク偏差が零に収束するようにトルクフィードバック制御を行うことが考えられる。この場合、制御量(アシストトルク)は、減速機20および第2ピニオン軸21を介して、ラック軸15に伝達される。このため、制御量がラック軸15に伝達される際に、減速機20の摩擦の影響を受けるため、ラック軸15に作用するアシストトルクを高い精度で制御できない。
この実施形態では、第2トルクセンサ32は、電動モータ19から減速機20を介して第2ピニオン軸21に与えられるトルクを、アシストトルクTa(制御量)として検出している。したがって、制御量(アシストトルクTa)がラック軸15に伝達される際に、減速機20の摩擦の影響を受けない。これにより、ラック軸15に作用するアシストトルクを高い精度で制御できる。
特許文献1の電動パワーステアリング装置(以下、比較例という。)と、上述した本実施形態との差異について、説明する。
図4A、図4Bおよび図4Cは、比較例の特性を示している。
図4Aは、操舵トルクセンサの入出力特性を示すグラフである。図4Aにおいて、横軸はステアリングホイールに加えられる実際の操舵トルクTを示し、縦軸は操舵トルクセンサによって検出される検出操舵トルクThを示している。
比較例では、操舵トルクセンサは、中間軸(下部ステアリングシャフト)に連結されたピニオン軸の周囲に配置されている。具体的には、操舵トルクセンサは、電動モータよりも上流側において、ピニオン軸の周囲に配置されている。したがって、操舵トルクセンサによって検出される検出操舵トルクThは、中間軸の摩擦fの影響を受ける。このため、操舵トルクTを零から、正の最大値、零、負の最大値、零となるように徐々に変化させた場合、操舵トルクセンサの入出力特性は、図4Aに示すような楕円を描く。
図4Bは、検出操舵トルクThと、電動モータによってピニオン軸に与えられるアシストトルクTassistとの関係を示すグラフである。アシストトルクTassistは、中間軸の摩擦fの影響を受けた検出操舵トルクThに基いて発生する。このため、比較例では、図4Bに示すように、アシストトルクTassistには、検出操舵トルクThの誤差に応じた誤差が発生する。
図4Cは、アシストトルクTassistと検出操舵トルクThとの和(Tassist+Th)と、実トルクセンサによって検出される実トルク(検出アシストトルク)Taとの関係を示すグラフである。
比較例では、実トルクセンサは、電動モータよりも下流側において、ピニオン軸の周囲に配置されている。ピニオン軸における電動モータよりも下流側には、電動モータから出力されたモータトルクが減速機を介して伝達されるとともに、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクがコラムシャフトおよび中間軸を介して伝達される。したがって、電動モータによってピニオン軸に与えられるアシストトルクTassistに、操舵トルクセンサによって検出される検出操舵トルクThが加えられたトルク(Tassist+Th)が、実トルクセンサによって検出されることになる。
前述したように、検出操舵トルクThは中間軸の摩擦fによる誤差を含み、アシストトルクTassistは検出操舵トルクThの誤差に応じた誤差を含んでいる。したがって、アシストトルクTassistおよび検出操舵トルクThの和(Tassist+Th)は、これらの各トルクに含まれる誤差の両方を含む。このため、実トルクセンサによって検出される実トルク(検出アシストトルク)Taには、大きな誤差が含まれることになる。比較例では、大きな誤差を含む検出アシストトルクTaがフィードバックされるため、トルクフィードバック制御の精度は低い。
図5A、図5Bおよび図5Cは、本実施形態の特性を示している。
図5Aは、第1トルクセンサ31の入出力特性を示すグラフである。図5Aにおいて、横軸はステアリングホイール2に加えられる実際の操舵トルクTを示し、縦軸は第1トルクセンサ31によって検出される検出操舵トルクThを示している。
本実施形態では、第1トルクセンサ31は、コラムシャフト7の周囲に配置されている。したがって、第1トルクセンサ31によって検出される検出操舵トルクThは、中間軸8の摩擦fの影響を受けない。このため、本実施形態における第1トルクセンサ31の入出力特性は、図5Aに示すように、図4Aの楕円に比べて幅の狭い楕円を描く。つまり、本実施形態における第1トルクセンサ31は、比較例に比べて、ステアリングホイール2に加えられる操舵トルクを高精度に検出できる。
図5Bは、検出操舵トルクThと、電動モータ19によって第2ピニオン軸21に与えられるアシストトルクTassistとの関係を示すグラフである。本実施形態では、アシストトルクTassistは、中間軸8の摩擦fの影響を受けない検出操舵トルクThに基いて発生する。このため、図5Bに示すように、本実施形態では、比較例に比べて、検出操舵トルクThに対するアシストトルクTassistの誤差は小さい。
図5Cは、アシストトルクTassistと、第2トルクセンサ32によって検出されるアシストトルク(検出アシストトルク)Taとの関係を示すグラフである。本実施形態では、第2トルクセンサ32は、第2ピニオン軸21の周囲に配置されている。したがって、第2トルクセンサ32によって検出されるアシストトルクTaは、操舵トルクTの影響を受けない。このため、本実施形態では、アシストトルクTassistに対する検出アシストトルクTaの誤差は小さい。換言すれば、本実施形態における第2トルクセンサ32は、アシストトルクTassistを高精度に検出できる。
つまり、本実施形態では、中間軸8の摩擦fの影響を受けない検出操舵トルクThに基いて発生したアシストトルクTassistを精度よく検出して、フィードバックしているため、精度の高いトルクフィードバック制御を行うことができる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前記実施形態では、第2トルクセンサ32は、電動モータ19から減速機20を介して第2ピニオン軸21に与えられるアシストトルクを検出するように、第2ピニオン軸21の周囲に配置されている。しかし、第2トルクセンサ32は、電動モータ19から出力されるモータトルクをアシストトルクとして検出できるように、配置されてもよい。この場合には、目標アシストトルク設定部42は、電動モータ19から出力されるモータトルクの目標値を、目標アシストトルクとして設定してもよい。
また、前記実施形態では、マイクロコンピュータ28は、トルク偏差ΔTaに応じたモータ電流値に対するPI演算を行うことによって駆動制御値を生成するPI制御部44を含んでいる。しかし、PI制御部44の代わりに、トルク偏差ΔTaに応じたモータ電流値に対するPID(微分積分比例)演算を行うことによって駆動制御値を生成するPID制御部を用いてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、4…転舵機構、5…操舵補助機構、6…ステアリングシャフト、7…コラムシャフト、8…中間軸、14…第1ピニオン軸、15…ラック軸、17…第1ピニオン、18…第1ラック、19…電動モータ、20…減速機、21…第2ピニオン軸、22…第2ピニオン、23…第2ラック、27…ECU、28…マイクロコンピュータ、29…駆動回路、31…第1トルクセンサ、32…第2トルクセンサ、42…目標アシストトルク設定部、43…トルク偏差演算部、44…PI制御部

Claims (3)

  1. 操舵部材の操作に応じて軸方向に移動するラック軸を含む電動パワーステアリング装置であって、
    前記操舵部材に連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトに連結され、第1ピニオンを有する第1ピニオン軸と、
    前記ステアリングシャフトとは分離して配置され、第2ピニオンを有する第2ピニオン軸と、
    前記第2ピニオン軸を回転させるための電動モータと、
    前記ラック軸に設けられ、前記第1ピニオンおよび前記第2ピニオンにそれぞれ噛み合う第1ラックおよび第2ラックと、
    前記ステアリングシャフトの周囲に配置され、前記操舵部材に加えられる操舵トルクを検出する第1トルクセンサと、
    前記第2ピニオン軸の周囲に配置され、アシストトルクを検出する第2トルクセンサと、
    前記第1トルクセンサによって検出される操舵トルクを用いて目標アシストトルクを演算し、前記第2トルクセンサによって検出されるアシストトルクが、前記目標アシストトルクに一致するように、前記電動モータを制御するモータ制御手段とを含む、電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ステアリングシャフトが、前記操舵部材が連結されたコラムシャフトと、一端が前記コラムシャフトに連結され、他端が前記第1ピニオン軸に連結された中間軸とを含み、
    前記第1トルクセンサが、前記コラムシャフトの周囲に配置されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記電動モータは、減速機を介して、前記第2ピニオン軸に連結されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
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