JP2016033451A - 原子力発電プラント用弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される弁であって、コバルトフリーでありながら、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐食性に優れ、良好な流体シール性を長期間維持できる弁を提供する。
【解決手段】原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される安全弁であって、弁座面13が、クロムを51〜55質量%、タングステンを1.5〜10質量%、ケイ素を0.1〜3.0質量%、ホウ素を0.1〜1.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されている合金で形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される弁装置に関する。
原子力発電プラントは多数の配管を備え、該配管の途中には多数の弁装置(例えば、仕切弁、玉形弁、安全弁、逆止弁など)を備えている。原子力発電プラントで使用される弁装置は、高い信頼性と耐久性が要求される。つまり、開閉作動を繰り返しても、良好な流体シール性が維持されることが強く要求される。
そして、信頼性と耐久性を得るために、弁装置を構成する部材の素材には、優れた靱性、耐摩耗性及び耐食性が要求される。中でも、弁座面はこれらが特に強く要求される。弁座面は他の部材に密着して流体を封止する部材であるから、弁座面が損傷、摩耗あるいは腐食して、表面の平滑性が損なわれると、流体シール性が低下するからである。
このような弁座面を得るために、当該部位に特殊な金属を肉盛溶接することが知られている。かかる加工は、一般にハードフェーシングと呼ばれている。ハードフェーシング用の材料、つまり弁座面を形成する材料として、ステライト(登録商標)合金に代表されるような、コバルト(Co)、クロム(Cr)及びタングステン(W)を基材とするCo−Cr−W合金(以下、「Co基合金」と言う)が広く知られている。
しかしながら、原子力発電プラントの冷却水系の配管に備える弁に、Co基合金を使用すると、時間の経過とともに弁座面が摩耗あるいは腐食して、その結果、コバルト(Co)の粒子が冷却水中に混入する。該粒子が混入した冷却水が炉心に達すると、冷却水中のコバルト(Co)は核燃料から放出される中性子の照射を受けて、原子核反応を起こし、放射性同位元素コバルト60(Co60)になる。そして、コバルト60(Co60)は、冷却水とともにプラント内を循環する間にプラントの構成部材の内表面(接液表面)に付着して、原子力発電プラントの放射能レベルを増大させる。この現象は、定期検査時等における作業員の放射線被曝の大きな原因になっている。そのために、Co基合金の代替材料が強く求められている。またコバルト(Co)は工業資源として貴重な希少金属であり、その使用量を節約することが望まれている。
特許文献1には、Co基合金を重量で、炭素(C)1.0〜3.5%、ケイ素(Si)2%以下、クロム(Cr)25〜35%、タングステン(W)15%以下、鉄(Fe)3%以下、ニッケル(Ni)3%以下、モリブデン(Mo)6%以下で、残部をコバルト(Co)と不可避不純物で構成することが開示されている。特許文献1は、該Co基合金は耐摩耗性が高く、コバルト(Co)を含む摩耗粉の発生量が少ないので、原子力発電プラントに使用しても、放射能レベルは増大しないと主張している。
原子力発電プラント用ではないが、特許文献2には、自動車用エンジンバルブのハードフェーシングに使用する高靱性Cr基合金が開示されている。該Cr基合金は、ニッケル(Ni)とクロム(Cr)に、タングステン(W)とモリブデン(Mo)を加え、さらに、鉄(Fe)、コバルト(Co)、炭素(C)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ニオブ(Nb)及びチタン(Ti)の1種または2種以上を添加することを特徴としている。該Cr基合金は、従来のハードフェーシング材に比べて、優れた靱性、耐摩耗性及び耐食性を有しているとされている。
特開2005−290529号公報 特開平05−271841号公報
特許文献1が主張するように、Co基合金の耐摩耗性を向上させれば、粒子の発生を減少させることができるであろう。しかしながら、該Co基合金が、コバルト(Co)を含有していることに変わりはない。そのため、該Co基合金で原子力発電プラントの弁を構成すれば、極微量かも知れないが、コバルト(Co)を含む粒子が発生し、該粒子が炉心に達してコバルト60(Co60)が発生する。つまり、特許文献1に記載の発明によっては、原子力発電プラントの放射能レベル増大の問題を本質的に解決することはできない。
また、特許文献2には、変形例として、コバルト(Co)を含まない合金(コバルトフリー合金)についての開示もあるが、原子力発電プラント用の弁には、さらに高度の信頼性と耐久性が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される弁であって、コバルトフリーでありながら、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐食性に優れ、良好な流体シール性を長期間維持できる弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る原子力発電プラント用弁装置は、少なくとも一部の部位が、クロムを51〜55質量%、タングステンを1.5〜10質量%、ケイ素を0.1〜3.0質量%、ホウ素を0.1〜1.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されている合金で形成されていることを特徴とする。
前記合金は、クロムを53.5質量%、タングステンを2.5質量%、ケイ素を1.0質量%、ホウ素を0.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されるようにしても良い。
前記合金で形成される部位は弁座面であっても良い。
本発明によれば、原子力発電プラント用弁装置の少なくとも一部の部位をコバルトフリー合金で構成したので、開閉作動を繰り返してもコバルト(Co)を含む粒子が発生することがない。そのため、原子力発電プラントの放射能レベルの増大が生じない。
また、弁座面を前記合金で形成すれば、弁座面の靱性、耐摩耗性及び耐食性が向上するので、開閉作動を繰り返しても、弁座面の平滑性が大きく損なわれることがない。その結果、良好な流体シール性が維持される。つまり、弁の信頼性及び耐久性が向上する。
本発明の実施形態を例示する安全弁の断面図である。 図1の安全弁の弁体回りを部分拡大した断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に示した安全弁1は、本発明の具体的実施態様の例示である。安全弁1は原子力発電プラントの配管に使用される弁の一種であって、外部機構2と弁本体3とから構成されている。
外部機構2は、弁棒4と、弁棒4に取付けられたスプリング5、およびこれらを包囲するスプリングケース6とからなる。弁本体3は、弁体7と、弁体7を包囲する弁箱8と、弁箱8に取り付けられた弁座9とからなる。なお、弁体7は外部機構2の弁棒4の先端に取り付けられている。また、弁座9は略円筒状の部品であって、弁座9の一端は安全弁1の入口10を形成し、他端は弁箱8の内部にあって、弁閉状態においては弁体7と面接触している。つまり、弁閉状態において弁座9の他端は弁体7によって閉蓋されている。また、後述するように、弁体7が弁座9から離れて弁開状態になると、入口10から流入した流体は弁箱8を通って、出口11から安全弁1の外に流出する。
次に、弁体7と弁座9の取り合い部の詳細な構成を説明する。図2に示すように、弁体7はサーマルジスク12を備える。サーマルジスク12は円環状の部品であって、弁体7(の本体)の先端を取り囲むように取り付けられている。弁閉状態においてサーマルジスク12は弁座9に面接触して、入口10から弁箱8に続く弁座9内の流路を封止する。また、弁棒4はスプリング5によって弁座9に向かう方向に付勢されて、弁体7とサーマルジスク12を弁座9に押し付けている。つまり、図1、2に示す状態においては、スプリング5の付勢力によって弁閉状態が維持されている。
また、弁座9のサーマルジスク12と面接触する表面の部位を弁座面13と呼ぶ。弁座面13は弁座9の本体(母材)とは異なる素材で構成されている。弁座面13の素材については後述する。
サーマルジスク12は析出硬化系のステンレス鋼SUS630を素材としている。SUS630の成分組成の範囲はJIS4303「ステンレス棒鋼」に規定されているが、本実施形態において実際に使用したSUS630は、クロム(Cr)を16.0質量%、ニッケル(Ni)を4.6質量%、ケイ素(Si)を0.3質量%、炭素(C)を0.06質量%、銅(Cu)を3.3質量%、マンガン(Mn)を0.8質量%、ニオブ(Nb)を0.3質量%、それぞれ含有し、残部は鉄(Fe)と不可避不純物で構成されている。
言うまでもないことだが、安全弁1は、弁体7に加わる流体の圧力が所定の値を超えた場合に開弁して、配管圧力の低下を図る安全装置である。つまり、流体が弁体7を持ち上げる力がスプリング5の付勢力より大きくなると、サーマルジスク12は弁座9から離れ、入口10から流入した流体は、弁座9内に形成された流路を通って弁箱8内に流入し、更には、出口11から放出される。その結果、入口10における配管圧力が低下する。配管圧力が低下すると、弁体7はスプリング5の付勢力で押し返されて、サーマルジスク12が弁座面13に衝突する。この時、弁座面13に破損あるいは摩耗が生じる可能性がある。
サーマルジスク12との衝突によって、弁座面13が破損・摩耗して、弁座面13の平滑性が減じれば、流体シール性が損なわれる。そのため、弁座面13は、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐食性に優れた材料で構成される。具体的には、弁座9の母材に特殊な合金を粉体プラズマ(PTA)溶接で肉盛溶接して弁座面13を形成している。なお、弁座9の母材は一般的な炭素鋼を素材としている。ここで、説明の便宜のために、前記合金、つまり本実施形態で使用した弁座面13の素材を「合金A」と呼ぶことにする。
合金Aは、クロム(Cr)を53.5質量%、タングステン(W)を2.5質量%、ケイ素(Si)を1.0質量%、ホウ素(B)を0.5質量%、それぞれ含有し、残部はニッケル(Ni)と不可避不純物で構成される。合金Aはコバルト(Co)を全く含有しないこと、つまりコバルトフリー合金であることに注意されたい。
合金Aのシャルピー衝撃試験による吸収エネルギーは68.8Jである。なお、弁座面13の素材として従来から使用されているCo基合金は、クロム(Cr)を27.0質量%、タングステン(W)を5.0質量%、鉄(Fe)を3.0質量%、炭素(C)を1.1質量%、それぞれ含有し、残部がコバルト(Co)と不可避不純物で構成されるが、該Co基合金の衝撃値は8.3Jである。つまり、合金Aは従来技術に係るCo基合金に比べて、耐衝撃性が非常に優れている。
安全弁1は、合金Aで弁座面13を形成したので、信頼性及び耐久性が優れている。すなわち、入口10の口径が50mmであって、9.13MPaで作動する安全弁1を製作して、その安全弁1に305℃の蒸気を通して開閉作動を60回繰り返し、その後、サーマルジスク12と弁座面13の表面を、目視検査及び浸透探傷検査(PT検査)したところ、異常は検出されなかった。つまり、開閉作動を60回繰り返しても、サーマルジスク12と弁座面13の表面の平滑性が保たれ、良好な流体シール性が維持されることが作動試験によって確認されている。
もっとも、弁座面13を形成する素材は合金Aには限定されない。弁座面13を形成する合金の成分組成は、次の範囲で選択することができる。すなわち該合金は、クロム(Cr)を50〜55質量%、タングステン(W)を1.5〜15質量%、ケイ素(Si)を3〜7質量%、ホウ素(B)を0.1〜1.5質量%、それぞれ含有し、残部がニッケル(Ni)と不可避不純物で構成されているようにすれば、十分な耐衝撃性と耐久性が実現される。
ここで、上記の成分組成を選択した理由を概説する。クロム(Cr)は、ニッケル(Ni)及びタングステン(W)を固溶した硬質のクロム固溶体を形成し、合金の耐摩耗性と耐食性の向上に寄与するが、その量が40.0質量%以下では耐摩耗性が乏しく、かつ耐食性の向上が認められないことが知られている。本発明では、ニッケル(Ni)の成分比率を後述するような最適範囲にするために、クロム(Cr)を51〜55質量%の範囲で含有させることにした。クロム(Cr)を53.5質量%だけ含有させた場合に最良の結果が得られることは前述した通りである。
タングステン(W)はクロム(Cr)およびニッケル(Ni)に固溶し、合金の強度を高めるが、その量が1.5質量%以下ではこの効果がなく、15.0質量%以上にすると、靱性の乏しいσ相が析出するため合金の靱性が低下することが知られている。本発明では、ニッケル(Ni)の含有比率を後述するような最適範囲にするために、タングステン(W)を1.5〜10質量%の範囲で含有させることにした。タングステン(W)を2.5質量%だけ含有させた場合に最良の結果が得られることは前述した通りである。
ケイ素(Si)は主にニッケル(Ni)に固溶し、ニッケル固溶体中に入り、その硬さを高め、合金の耐摩耗性向上に寄与するとともに、ハードフェーシング時に脱酸材として作用し、合金の溶解性を向上させるが、その量が0.1質量%以下では、これらの効果が得られず、3.0質量%以上では合金の靱性が低下することが知られている。そこで、ケイ素(Si)を0.1〜3.0質量%の範囲で含有させることにした。ケイ素(Si)を1.0質量%だけ含有させた場合に最良の結果が得られることは前述した通りである。
ホウ素(B)はクロム(Cr)との間でクロムホウ化物を形成し、合金の耐摩耗性を更に向上させるのに寄与する。クロムホウ化物はニッケル固溶体と共晶を形成するが、その量が0.1質量%以下では耐摩耗性向上の効果が少なく、1.5質量%以上では合金の靱性が低下する。そこで、ホウ素(B)を0.1〜1.5質量%の範囲で含有させることにした。ホウ素(B)を0.5質量%だけ含有させた場合に最良の結果が得られることは前述した通りである。
ニッケル(Ni)はタングステン(W)を固溶し、靱性のあるニッケル固溶体を形成するが、その量が30.0質量%以下では、クロム固溶体が多くなり合金の靱性が低下し、48.0質量%以上では靱性は上がるものの、所定の硬さが得られず、耐摩耗性が低下する。そこで、本発明では、クロム(Cr)、タングステン(W)、ケイ素(Si)及びホウ素(B)の含有比率を前述のように定め、残部がニッケル(Ni)と不可避不純物で構成されようにして、ニッケル(Ni)の含有比率を30.5質量%から47.5質量%の範囲で選択できるようにした。前述したように、ニッケル(Ni)と不可避不純物の含有比率が42.5質量%になるように、他の成分の含有比率を選べば、最良の結果が得られる。
以上説明したように、安全弁1の弁座面13は合金Aで形成されている。合金Aは、靱性、耐摩耗性、耐衝撃性及び耐食性に優れているので、安全弁1の開閉を繰り返しても、弁座面13の平滑性が大きく損なわれることはない。そのため、良好な流体シール性が長期間維持される。つまり、本発明によれば、耐久性に優れた弁が提供される。また、合金Aはコバルト(Co)を含有しないので、原子力発電プラントの冷却水配管に使用する場合において、コバルト(Co)の微粉末が冷却水に混入することがない。そのため、コバルト(Co)の微粉末が炉心に到達して、コバルト60(Co60)が発生することがないから、原子力発電プラントの放射能レベルを増大させることがない。
なお、上記の実施形態は本発明の具体的実施態様を例示するものであって、本発明の技術的範囲を画すものではない。本発明は特許請求の範囲に記述された技術的思想の限りにおいて、自由に変形、応用あるいは改良して実施することができる。
例えば、実施形態の説明において、安全弁1を本発明に係る弁装置の具体例として例示したが、本発明が適用される弁装置は安全弁1には限定されない。本発明は原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される、あらゆる種類の弁装置に適用される。例えば、仕切弁、玉形弁、逆止弁、ボール弁、バタフライ弁等々に本発明を適用することができる。
また、実施形態の説明において、本発明が適用される部位、つまり本発明に係る合金で形成される部位として、弁座面13を例示したが、本発明が適用される部位は弁座面13には限定されない。原子力発電プラントの配管に取り付けて使用される弁を構成する部位であれば、どんな部位であっても、当該部位が本発明に係る合金で形成されていれば、本発明の技術的範囲に属する。また、「少なくとも一部の部位」とは、弁の全体が本発明に係る合金で形成される場合も本発明の技術的範囲の中にあることを意味している。
また、実施形態の説明において、弁座9の表面に弁座面13が形成される旨を説明したが、本発明に係る「弁座面」は、弁座9の表面に形成された弁座面13には限定されない。「弁座面」は「他の部材の表面と面接触して流体を封止する面」のように、広く解釈されるべきである。例えば、サーマルジスク12の表面(弁座9と面接触する面)に「弁座面」が形成されていても良い。あるいは、サーマルジスク12を省いて弁体7が弁座9に直接接触するように設計されていれば、弁体7の表面に「弁座面」が形成される場合もあり得る。
また、上記実施形態において、本発明に係る合金で形成された部位(弁座面13)と当接する部位(サーマルジスク12)をSUS630で形成する例を示したが、かかる部位の素材はSUS630には限定されない。公知の、あるいは新規な素材でかかる部位を構成することができる。
また、上記実施形態においては、本発明に係る合金を粉体プラズマ(PTA)溶接によって母材に肉盛溶接して弁座面を形成することを例示したが、弁座面を形成する手段は、PTA溶接には限定されない。他の溶接方法によっても良いし、ハードフェーシングの各種プロセスと組み合わせても良い。
弁座面に限定される訳ではないが、母材と別個に本発明に係る合金で部材を形成して、当該部材を母材と接合するようにしても良い。当該部材を母材に接合する手段は溶接等には限定されない。例えば、適宜の機械的締結手段で締結固定するようにしても良い。また母材が炭素鋼に限定されないことは言うまでもない。母材は例えば、低合金鋼やステンレス鋼であっても、その他の金属材料、あるいは非金属材料であっても良い。
なお、上記実施形態および特許請求の範囲の記載において、「不可避不純物」の語を用いたが、これは、技術的に除去が困難な微量の不純物を意味している。
1 安全弁
2 外部機構
3 弁本体
4 弁棒
5 スプリング
6 スプリングケース
7 弁体
8 弁箱
9 弁座
10 入口
11 出口
12 サーマルジスク
13 弁座面

上記課題を解決するために、本発明に係る原子力発電プラント用弁装置は、少なくとも一部の部位が、クロムを53.5質量%、タングステンを2.5質量%、ケイ素を1.0質量%、ホウ素を0.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されている合金で形成されていることを特徴とする。

Claims (3)

  1. 少なくとも一部の部位が、クロムを51〜55質量%、タングステンを1.5〜10質量%、ケイ素を0.1〜3.0質量%、ホウ素を0.1〜1.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されている合金で形成されている
    ことを特徴とする原子力発電プラント用弁装置。
  2. 前記合金は、クロムを53.5質量%、タングステンを2.5質量%、ケイ素を1.0質量%、ホウ素を0.5質量%、それぞれ含有するとともに、残部がニッケルと不可避不純物で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子力発電プラント用弁装置。
  3. 前記合金で形成される部位は弁座面である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の原子力発電プラント用弁装置。

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