JPS62130792A - ニツケル基肉盛合金 - Google Patents

ニツケル基肉盛合金

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JPS62130792A
JPS62130792A JP20212486A JP20212486A JPS62130792A JP S62130792 A JPS62130792 A JP S62130792A JP 20212486 A JP20212486 A JP 20212486A JP 20212486 A JP20212486 A JP 20212486A JP S62130792 A JPS62130792 A JP S62130792A
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JP
Japan
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weight
alloy
nickel
boron
chromium
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Pending
Application number
JP20212486A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanichi Tanaka
田中 完一
Kensuke Hidaka
日高 謙介
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk
Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd
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Filing date
Publication date
Priority claimed from JP79500473A external-priority patent/JPS6249341B2/ja
Application filed by Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk, Fukuda Metal Foil and Powder Co Ltd filed Critical Fukuda Kinzoku Hakufun Kogyo Kk
Priority to JP20212486A priority Critical patent/JPS62130792A/ja
Publication of JPS62130792A publication Critical patent/JPS62130792A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/30Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
    • B23K35/3033Ni as the principal constituent
    • B23K35/304Ni as the principal constituent with Cr as the next major constituent

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明はニッケル基肉盛合金、特に種々の構造物、機
械部品、器具等の表面硬化のために用いられる高靭性、
高耐摩耗性および高耐食性を有するニッケル基肉盛合金
に関するものである。
(ロ)従来技術 各種の構造物、機械部品、器具等において摩耗、腐食、
高温酸化、穿孔等を防止するための種/y/7’l↓面
厘71+辻小−リレ1イ1\執島76物Δ人(self
−fluxing alloy)の溶射または肉盛溶着
による表面硬化法が知られている。
自溶合金はニッケル(Ni)基もしくはニッケルークロ
ム(N、−に、)基またはコバルト−クロム(C,−C
,)基にホウ素(B)、ケイ素(Sl)を添加したもの
であるが、中でもホウ素1〜3重量%、ケイ素2.3〜
5ff重量%を含むニッケル基自溶合金は比較的良好な
耐摩耗性、耐食性、作業性を有するものとして広く使用
されている。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来のニッケル基自溶合金は大形の
母材や、この合金との熱膨張率の差が大きい材質の母材
にこの合金を肉盛りする場合には、使用条件によっては
肉盛合金層に「ひび」ないし「割れ」を生じる欠点を有
している。
この欠点は従来のニッケル基自溶合金のマトリックスを
構成している組織の中にニッケル固溶体+ N、3Bの
擬二元共晶組織が存在していることに起因している。
すなわち、このニッケル固溶体+N、、Bの磐二子共晶
中のN、3Bは著しく脆く、この二元共晶がマトリック
スのうちで最も靭性に欠けているために上記の如き使用
条件によって肉盛合金層に「ひび」ないし「割れ」を生
じるのである。
さらに上記従来のニッケル基自溶合金は比較的高い耐摩
耗性耐食性を有しているけれども、これらの特性も使用
条件によっては充分満足できるものではなく、改善の余
地が大きい。
ところで、肉盛合金としてニッケル基肉溶合金以外にコ
バルト基合金がある。これは炭素0.9〜1.6重量%
、マンガン0.5重量%以下、ケイ素0.8〜1.5重
量%、クロム26〜29重量%、タングステン4〜6重
量%、鉄3重量%以下を含み残部がコバルトである。こ
の合金は硬さがロックウェルCスケールで35〜45、
衝撃値がシャルピ一式衝撃試験で0.9〜1.4kgm
 / cm2を示し、従来のニッケル基自溶合金ならば
肉盛層に「ひび」や「割れ」を生じるような条件下であ
っても、このコバルト基合金は「ひび」や「割れ」を生
じることが少ないし、また比較的高い耐摩耗性を有して
いる。
しかし、コバルト基合金は原子核応用装置のように放射
能によって汚染される場所で使用される場合には、半減
期の長い同位元素であるコバルト60が生じて環境汚染
の危険性がある。従って例えば原子力発電プラントにお
いて使用されるバルブの弁座等の肉盛にコバルト基合金
を使用するのは問題であり、コバルト基合金に代わる肉
盛合金の出現が望まれていた。
(ニ)問題を解決するための手段および作用本発明者ら
は以上の技術的課題を解決すべくニッケル基自溶合金の
組成を種々研究実験したか、この発明の合金が満足すべ
き基本的条件として次の三つの条件を設定した。
(1)硬さくロックウェルCスケール)35以上。
(2)衝撃値(シャルピ一式衝撃試験)  0.9kg
m/cm2以上。
(3)(硬さ)×(衝撃値)=45以上(以下この値を
「旧」値という)。
これらの条件を満足するニッケル基肉盛合金は実際のコ
バルト基合金の種々の使用分野における通常の使用条件
を充分に満足するものである。
この発明は上記3条件を満足し、靭性が高く肉盛層に「
ひひ」や「割れ」が発生せず肉感作業性がよく、更に耐
摩耗性および耐食性に優れたニッケル基肉盛合金を提供
することを目的とする。
さらに、この発明は上記のようなニッケル基肉盛合金に
おいて耐食性を一層高めることを目的とする。
上記目的は本発明による次の組成の合金によって達成さ
れる。
すなわち、ホウ素0.05〜1.5重量%、ケイ素3〜
7M量%、クロム15〜35重量%、炭素0.05〜1
.5重量%、鉄30重量%以下及び/またはタングステ
ン5重量%以下を含み、残部が実質的にニッケルであり
、ホウ素に対するケイ素の重量比(S+ / B)が3
.3以上であるニッケル基肉盛合金である。
この合金の組成および各組成分の量を上記のように定め
た理由は次の通りである。
(a)ホウ素(B)およびケイ素(Sl)ホウ素および
ケイ素はともに硬さ、衝撃値に影響するほか、肉盛作業
性を改善する機能を有するが、ホウ素0.05重量%以
下、ケイ素3重量%以下となると硬さがHRC35以下
となり、耐摩耗性が低下するほか、肉盛作業時にいわゆ
る自溶性のないスラグが多く発生し、肉盛作業性が低下
するので好ましくない。ホウ素1.5重量%以上、ケイ
素7重量%以上となると8RIE値が0.9kgm /
、cm2以下となり、旧値も45以下となるので肉盛層
に「ひび」や「割れ」を生じることがあり好ましくない
(b)ホウ素に対するケイ素の重量比(SL/B)従来
のホウ素およびケイ素を含むニッケル基自溶合金におい
ては、ホウ素に対するケイ素の重量比<SL/B )が
3以下である。本発明者は種々研究実験を行なった結果
、この比が3以下の小さい値の場合には合金は靭性が充
分でなく、従って大形の母材や当該合金と熱膨張率の差
が大きな母材に肉盛した場合に肉盛層に「割れ」や「ひ
び」を生じることを見出し、以下の考察に基づいてS、
/[1比を3.3以上の値とすることによって靭性を増
大させ上記欠点を完全に除きうろことを見出した。
公知のニッケル基自溶合金はホウ素1〜3重量%、ケイ
素2.3〜5重量%、クロ60〜1フ重量%、炭素0.
1〜1重量%、鉄O〜5重量%を含み、必要に応じて5
重量%までの銅、モリブデン、タングステンの1種以上
を添加し、残部が実質的にニッケルであるか、この合金
系を金属組織学的に分析すれば次の通りである。
■)マトリックスは主としてニッケル、ホウ素、ケイ素
の3成分により構成される。ここでニッケルはケイ素お
よび少量のホウ素や後述するクロム、鉄、銅、モリブデ
ン、タングステン等を固溶した固溶体であるので、以下
純ニッケルと区別するために(Ni)と記する。
■)クロムの添加により、クロムの一部は(N、)中に
固溶されマトリックス中に入るが、余剰のクロムはクロ
ムと同時に添加される炭素と結合してクロム炭化物、主
としてM、G、複炭化物(ここでMは主としてクロムで
あるが、少量のモリブデン、タングステン、ニッケル、
鉄等をも含む)や、一部のホウ素とも結合してクロムホ
ウ化物、主としてMB複ホウ化物(ここでMは上記と同
じ)を形成する。なお、クロムがマトリックスとM、G
3へどのような割合で分配されるかの分配率およびホウ
素がマトリックスとMBへどのような割合で分配される
かの分配率は確かでない。
II[) M、G3およびMBはこの合金の融体からの
凝固に際して、マトリックスに比較して充分高い温度(
1270℃〜1420℃)で晶出するので、マトリック
スの凝固温度(960℃〜1200℃、大部分のものは
960℃〜1080℃)までに第1相および第2相とし
て晶出しマトリックス内に分散した状態で存在すること
になる。なお、M、に3、MBはともに硬度が高いので
硬質晶と呼ぶ。
■)鉄および銅は主にマトリックス中の(N1)に固溶
され、モリブデンおよびタングステンは主にM、(:3
またはMB中に固溶される。
■)以上のように上記組成の従来のニッケル基自溶合金
は、(a)(Ni)、ホウ素、ケイ素の3成分のマトリ
ックスからなる金属組織、あるいは(bLS量のクロム
および炭素の共存下で主としてM、C,と少量のMBの
硬質晶が分散した上記(a)と同様の3成分のマトリッ
クスからなる金属組織のいづ′れかである。
本発明者らは上記のような金属組織を有するニッケル基
自溶合金の靭性を向上させるために、金属組織学的研究
を行なった結果、この靭性の大小はマトリックス組織の
靭性の大小によって木質的に決定され、硬質晶の存在は
多少とも靭性の低下に関与することもあるが、本質的な
影響を及ぼさないことを見出した。
従って従来のニッケル基自溶合金の靭性を改善するには
、その7トリツクスの組織を改善する必要がある。
この観点から、先ずマトリックスが(Ni)  B−5
13成分から構成された合金について検討する。N、−
B −5,3元合金の液相面を示す第1図において、ニ
ッケルにホウ素およびケイ素を添加するとニッケル固溶
体はその融点が低下し、またその初晶面はN、−B側に
おいてN、、[1の初晶面と、またN、−5,側におい
てはN、S、初晶面と、それぞれ擬2元共晶反応線によ
って境を接する。
擬2元共晶反応線L= (N、) +N、3Bはホウ素
3.9重量%(1093℃)の2元共晶点Xから温度の
低下とともにホウ素が減少しケイ素が増加する方向に延
び、ケイ素11.5重量%(1152℃)の2元共晶点
Zから温度の低下とともにホウ素が増加しケイ素が減少
する方向に延びる擬2元共晶反応線L=(L ) 十N
+:+Siと、ホウ素2.2重量%、ケイ素7.2Ii
ffi%の点、すなわち3元共晶点Yで交わる。
ところで、従来のニッケル基自溶合金のホウ素およびケ
イ素の含有量は第2図中ハツチングを施した領域P内に
ある。従ってこれら従来の合金のマトリックスは例えば
a点の組成(ホウ素2重量%、ケイ素2.3重量%)の
融体は温度の低下とともに液相面に達し、その後は温度
の低下とともに(N1)を晶出するから融体はa点より
b点へ点線上に組成を変化させながらその液相温度を下
げていく。そしてb点に達すると、L = (N、)+
 N、3Bの共晶反応線に沿ってb点からY点へ温度の
低下とともに(Ni) +NLJの2元共晶を晶出しな
がら融体組成を変化させつつ液相温度を下げていき、Y
点に達すると(N、) +N、3B+N、3S、の3元
共晶を晶出して固化する。従ってこの合金のマトリック
スの金属組織は(Ni) 、 (Ni)+Ni3Bの2
元共晶、および(N、) + N、、B+ N、3S、
の3元共晶によって構成されている。
ところで、N、3Bは非常に硬く(Hv1050〜11
00)て脆く、(Ni) +Ni3[1の2元共晶では
靭性のある(N1)の外側を脆いN、3Bが包囲してい
るので、(Ni)+N、、Bの2元共晶は靭性が低く割
れ易い。
一方、(Ni) 十Nr38+ Nt35+の3元共晶
中のN、3Bは、3元共晶中にあるので組織が非常に微
細であるため、また、(N、)の外側をN、8が完全に
包囲している2元共晶の場合とは異なり、N15Bより
も硬さは低い(Hv800〜850)けれども靭性の高
いN、3S、がNi3Bの包囲を分断しているために、
上記2元共晶よりも靭性が高い。
以上から明らかなように、従来のニッケル基自溶合金で
はマトリックスがCNr) +N、3Bの2元共晶を含
み、これがこの合金の靭性を著しく低下させている。
従って、本発明によれば、ホウ素とケイ素の配合量を上
記(Ni) +N+3Bの2元共晶が生成されない範囲
Q、すなわちN、点とY点を結ぶ線のSI側にあるよう
に選定する。換言すれば、3元共晶点がホウ素2.2重
量%、ケイ素7.2重量%であることから、ホウ素に対
するケイ素の重量比S、/Bをこの3元共晶点のS、/
B = 7.2/ 2.243.3以上とすることによ
って、(N1)+Ni3Bの2元共晶の晶出を阻止し、
これに代って靭性の高い(Ni) +N、3S、の2元
共晶を晶出させることにより合金の靭性を著しく向上せ
しめえたのである。
以上のように、本発明の合金のマトリックスの金属組織
は従来のニッケル基自溶合金のそれとは本質的に異なり
、(Ni)、(Nt) ”NiaSiの2元共晶、およ
び(N、) + N15S+ + Nt、、Bの3元共
晶がうなる。
尚、本発明の合金はクロムを比較的多量に含むので、N
□−G、−B−5,の4元系、または、クロムと同時に
添加される炭素の存在下ではN、−G、−B−S、−C
の5元系についても考察が必要であるが、このような多
元系の状態図がないため正確な解析はできない。
しかしながら、既述のようにクロムのうち(Ni)に固
溶された以外の余剰分がにr、(:3、C,B等の硬質
晶を形成し、これはマトリックス組織以外の相を形成す
る。そして、ホウ素はクロムと結合してC,Bを生成し
た分(これを8((:、)で表わす)だけマトリックス
中のホウ素の量(これをB (M)で表わす)が少なく
なる(ホウ素の全量はB(に、) +o(l11)) 
。従ってマトリックス中に(N、)+ N、3Bの2元
共晶が晶出しない条件は、厳密にはS、/B≧ 3.3
でなく S、/ B(M)≧ 3.3であり、B〉B 
(M)であるから、S、/Bの下限は3.3よりやや小
さな値、例えば3.0とすることもできよう。しかし、
既述のようにクロムおよびホウ素のマトリックスとC,
Bへの分配率が明確でないので、本発明ではS、/B≧
3.3と選定した。
(C)クロム(Cr) 本発明ではクロムは従来のニッケル基自溶合金に比べて
多量に配合しているが、これは衝撃値、III値の増大
に寄与している。また、クロムはホウ素とで金属間化合
物を形成し、合金の耐摩耗性と耐食性を向上させる。し
かし、クロムが35重量%以上となると、肉盛作業時に
自溶性のないスラグが多く発生して著しく作業性を害す
るとともに、衝撃値の低下もみられ旧位も45以下とな
るので好ましくない。
クロムが7.5重量%以下となると、ホウ素、ケイ素の
配合量を多くした場合に衝撃値の低下がみられる。
クロムが7.5重量%以上では旧位が45以上を示し、
特に10〜15重量%の範囲では旧位が最大となる。
クロムが7.5〜15重量%の範囲ではクロムとホウ素
、炭素、ケイ素などの金属間化合物である硬質晶が全く
なくなるか、著しく減少する。従来はこの硬質晶が少な
いことが耐摩耗性を劣化させると考えられていたが、同
種金属同志の乾燥状態でのすべり摩擦による摩耗試験の
結果によると、クロム含有量が7.5〜15重量%のも
のは摩擦係数が著しく低下し摩耗量の減少と耐スカッフ
ィング性が向上することが見出された。
クロムが15〜35重量%のものは、クロムが7.5〜
15重量%のものに比べ耐摩耗性はやや劣るが従来のニ
ッケル基自溶合金に比べると摩耗量が約173以下であ
り、耐摩耗性に優れている。
さらに、クロムが15〜35重量%のものはクロムが7
,5〜15重量%のものに比べ耐食性が優れているので
、耐食性を重視する場合にはクロムを15〜35重量%
にするのが良い。
(d)炭素(C) 炭素は合金の硬さを増加させる機能を有するが、0.0
5重量%以下では硬さおよび耐摩耗性が低下するので好
ましくない。また 1.5重量%以上では衝箪値が0.
9以下となり、肉盛層に割れを発生することがあり好ま
しくない。
(e)鉄(Fe)およびタングステン(W)鉄はニッケ
ルと同居の元素であり、しかもニッケルに比べ安価なた
めできるだけ多く配合するのが好ましいが、従来のニッ
ケル基自溶合金の特性をできるだけ害さないで配合する
には30重量%以下が好ましい。これより多く配合する
と、硬さが低下して耐摩耗性を害すると同時に、肉盛作
業時に自溶性のないスラグが多量に発生して作業性を著
しく害することになるため好ましくない。
タングステンは硬さを増加させ耐摩耗性を良くするため
に添加され、特に高温での特性を向上させるが、その添
加によって衝箪値が低下しHI値も45以下となるため
、5重量%以内におさえることが好ましい。
なお、本発明の上記組成にスズ(S、)および/または
タンタル(T、)を加えることもできる。
スズとタンタルの一方または両方の添加はこれを添加し
ないものと比べて合金の高靭性を損なわずに耐食性を増
加させる。スズの添加量は0.1mm%以下では耐食性
の改善効果が認められず、3重量%以上では耐食性の改
善効果は認められるものの、衝箪値の低下が大きく靭性
の劣化をまねくので、スズの添加量は3重量%以下とす
べきである。タンタルo、+ff1ffi%以下では耐
食性の改善効果は認められず、3重量%以上10重量%
以下では耐食性向上が認められるものの3重量%以上添
加しても耐食性の改善効果は少なく、高価なタンタルの
添加量を増加させることは経済的見地からも望ましくな
い。
(ホ)実施例 次に本発明の具体的実施例について説明する。
表工は従来のニッケル基自溶合金(試験片番号l、2)
 と本発明の合金14種(試験片番号3〜15.20)
との組成、硬さ、衝撃値、旧位、肉盛りによる割れの発
生の有無及び耐摩耗性の比較を示す。
本発明の合金は所定の割合で母合金および単独金属を配
合し、高周波炉で溶解した後、5IIIIφの溶接棒と
、10mmX 10mmX 55mmの衝撃試験片をシ
ェル型に鋳造したものを用いた。S+nmφの鋳造溶接
棒はマルテンサイト系ステンレス鋼5uS410の母材
(150a+mX 70mmX 30m1)上にアルゴ
ンアーク溶接法により2層盛の肉盛層(約60ma+X
 30mmX 6mm)を形成し「割れ」の有無を確認
した後、表面を平面研削して肉盛層の硬さを測定した。
また鋳造した衝撃試験片は700℃5時間の応力除去処
理を行なった後、シャルピ一式衝箪試験機(容量15k
g−m)を使用し衝7値を試験した。
摩耗試験は次のようにして行なった。試験片は回転片、
固定片ともに外径19.6mm、内径16.0mm、長
さ45mmの円筒(炭素鋼5−20に)の一端面に従来
合金および本発明の合金をそれぞれ5mmφの鋳造溶接
棒としてアルゴンアーク溶接法により2層盛の肉盛層(
約2mm)を設け、試験面(肉盛面)をパフ研磨により
鏡面仕上げをしたものを使用した。回転片、固定片とも
に同一組成の肉盛層を設けた試験片を互いに組み合わせ
て試験した。
試験条件は荷重7kg、回転数L OOr、p、m、、
摩擦距9340 m、潤滑なし、温度は室温とした。
表  工 試験片    成 分(重量%) 番  号 B   S、    c、   c    
Fe   W   N、   S、/B1 1.9 2
.810.00.4 2.0 −  Ba1.1.47
2 2.5 4.012.OO,54,0−//  1
.63 1.0 5.020 0.5   ・  −〃
5.04 0.05  //  //  //    
−−//100.05 1.5  //  //  /
/    −−//  3.:136 1.0 3,0
//  //    −−//  3.07  // 
 7.Q//  //    −−/l  7.Q8 
 //  5.015  //    −−n  5.
09   /l     //35//      −
−////10   //     //  201.
5     −   −    //   //11 
 //   //  //  0,05 5,0 − 
 //  //12ノt//1ttt:]0.0−//
ツノ13  //   //  //  //    
−1,Qtt  //14  //   //  //
  //    −5,Q  l/  //15  /
/  5.5 30 1.0  +0.0 3.5  
//  5.516  //   //  5 0.5
 5.0 4.0  //  //17 0.8   
//  7.5 //   5.0 2.0  // 
 6.88180.5   /7 10 1.0  −
 3.Oit  1119 0.7 5.0 12.5
0.3 3.0 2.0  //  7.1420  
//   //  15 0.5 3.0 3.5  
//  11表  工 (続 き) 1   38.1  0.60 22.9   有  
 0.58    8]、32  48.2 0.48
 23.1  //   0.51   61.53 
  4:11.0  1.43 61.5   無  
 0.+8    3.54  39.0 1.54 
60.1  //    −−548,50,9345
,1//    −−639,31,5862,1//
    −−745,11,0246,0//    
−−842,21,4561,2//    −−94
4,91,1049,4//   0.58   2:
1.810  45.3 1.00 45.3  //
    −−1136,31,7162,1tt   
 −−1241,51,4861,4//    −−
1343,81,3257,8//    −−14伺
、8 1.11 49.7   //    −−15
48,30,9445,4//   0.52   1
0.716  46.3 0.98   //   u
   O,160,61743,51,2052,3/
/   0.10   0.818  45.2 1.
38 62.5  //   0.12   0.51
9  40.0 1.74 69.6  //   0
.06   0.320 41.2   +、57 6
4.7  //   0.08   0.4表工から明
らかなように、本発明の合金は、従来のニッケル基自溶
合金に比べて衝撃値およびHI値ともに向上しており、
肉盛層に割れが発生しない。
表■は本発明による組成に加えスズもしくはタンタルま
たはこれら両者を含む合金(試験片番号22〜34.3
9.40)と、これらを含まない合金(試験片番号20
.21.3.9.38)および従来のニッケル基自溶合
金(試験片番号1.2)について、5%)12So、 
、5%HC1および5%11NO3のそれぞれの沸騰水
溶液中における腐食試験の腐食減量を比較して示したも
のである。なお、表工と表■に場いて同一番号の試験片
は同一組成を有する。
表Hの試験片も所定の割合で母合金および単独金属を配
合し、高周波炉で溶解した後、10mmX10mmX 
55mmの商事試験片をシェル型に鋳造した。鋳造した
衝撃試験片は700℃5時間の応力除去熱処理を行なっ
た後、シャルピ一式商事試験機(容量15kg−m)を
使用し衝撃値を試験した。
商事試験後の破断片を約1011101X 10+nm
X 10mmの立方体に切り出し、硬さおよび腐食試験
に供した。なお、腐食試験の装置は円筒型ガラスビン(
内径70mm、深さ120non)の上部をシリコーン
ゴム栓により水冷式のコンデンサに連絡したもので、円
筒型ガラスビンの底部から熱線ヒータにより加熱するこ
とができる。
試験は前記試験片1個をガラス質の試料受台に載せて、
円筒型ガラスビン内に入れ腐食液300CCをガラスビ
ン内に入れたのち、シリコーンゴム栓をしてヒータで加
熱した。試験時間は腐食液が沸騰を開始してから6時間
とした。腐食試験終了後は試験片を取り出し水洗後試験
片表面をワイヤーブラシでこすり、水洗乾燥した後腐食
減量を測定した。
腐食減量は次の式で示される。
試液前の表面槓×試荻時間 表  Il 1  1.9 2.8 10.0 0.4 2.0  
−  −  −   Ba1. 1.472 2.5 
4.0 12.5 0.5 4.0  −  −  −
   Il    1.616 1.0 5.5 5.
0   //  5.0 4.0  −  −   /
/   5.517   0.8     ツノ   
7.5     //     //    2.Q 
    −−//      6.8818 0.5 
  //  10.0  !、0  − 3.0  −
  −   //   10.019 0.7 5.0
 12.5 0.3 3.0 2.0  −  −  
 //   7.1420////15.00.65.
0//−−ツノ〃21   //   //  17,
5   //   //   //   −−//  
  /13 1.0   //  20.0 0.5 
2.0  −  −  −   //   5.09 
  //   //35.0   //   ・・//
     //22 0.7   //  15.0 
0.6 5.0 2.0 0.1  −   n   
7.1423   //   //   //   /
/   //   n  Q、5  −   //  
  n24   //   //   //   //
   //   //   1.Q−//    //
25   //   u   //   //   /
/   //  3、Q   −//    //26
   //   //   //   //   //
   //   −0,1//    //27   
//   //   //   //   //   
//   −0,5//    //28   tt 
  //   //   n   tt   //  
 −1,Q   tt    //29     Il
     //     l/     ツノ    
//     〃    −3,Q     n   
    n3Q   //   //   //   
Il   //   //  Q、l  Q、5   
//    //31    〃    ノ/    
 //     u     //     //  
  Q、5     //     〃      /
/32   //   //   //   Il  
 //   //   //  1.Q   //  
  l/33ツノ〃〃ツノ////1.0////1t
34   //   //   //   //   
//   //  2.Q  2.Q   //   
 //35   //  3,5 12.0 1.2 
  //   //   −−//   5,036 
  //   //   //   //   // 
  //   1,0−//    n37   n 
  u   //   //   //   //  
 −1,0//    //3B  0.5 6.5 
1B、0 0.2   //   //   −−//
   13.039   //   //   // 
  ti   //   //   1.Q   −/
/    //40    〃    ツノ    /
/     n     //     n     
−1、Q     //       tt表  II
  (続 き) 1   38.1  0.60 22.9    有 
  28.50  88.30  67.202  4
8.2  0.48 23.1   //   31.
45 103.10  72.8016   46.3
  0.98 45.4    無   37.30 
 67.16  106.1017  43.5  1
.20 52.:]   ti   25.77  1
8.30  61.5118  45.2  1.38
 62.5   //   24.47  1.5.2
2  55.1119  40.0  1.74 69
.6   //   21.19  17.54  4
8.1520  41.2  1.57 64.7  
 //   19.91  19.31  3+、07
21  43.4  1.22 5:]、O//   
10.05  10.02  7.283  43.0
  1.43 61.5   〃9.34  17.0
6  8.669  44.9  1.10 49.4
   //    9.35  111.49  1.
0+22  44.0  1.20 52.8   /
/   10.05  12.84   +7.062
3  44.6  1.15 51.2   //  
  3.89  6.02  7.2824  47.
5  1.08   //   //    1.56
  4.21  2.4925  52.1  0.9
046.8   //    0.50  2.49 
 1.2726  43.8  1.22 53.4 
  //   15.90  16.97  24.0
127  44.5  1.34 59.7   //
    9.52  11.61   !1.8328
  44.8  1.40 62.8   //   
 6−76  8.65  6.8029  42.5
’  1.34 57.0   //    3.46
  4.42  1.8530  44.0  1.2
7 55.9   //    6.68  10.3
5  9.4531  45.0  1.1049.5
   //    2.28  4.85  4.03
32  44.6   +、29 57.5   //
    1.61  3.61  2.3233  4
6.5  1.05 48.8   //    0.
65  2.53  1.5934  44.6   
+、09 48.6   Il    1.10  2
.47  1.2435  35.5  1.34 4
7.6   tt   19.73  16.54  
57.1136  43.8  1.03 45.I 
  n    5.96  3.57  44.443
7  36.0  1.35 48.6   //  
  9.91  11.36  36.703B   
41.0  1.10 45.1   //    7
.44  10.39  13.6139  48.0
  0.95 45.6   //    0.90 
 3.73  1.8040  47.4  1.05
 50.0   //    4.01  6.69 
 2.30表■から明らかなように、スズもしくはタン
タルまたはこれら両者を含む合金は、従来の合金に比べ
て硬さ、衝撃値、旧値、耐食性に優れ、肉盛層に「ひび
」や「割れ」の発生がなく、また本発明によるスズ、タ
ンタルを添加しない合金に比べても硬さ、衝撃値、旧値
を低下させることなく耐食性か顕著に改善されている。
また、スズ、タンタルの添加は、ガス溶接による肉盛時
にブロー発生を抑制する副次的効果もある。
さらに、本発明の合金を600℃で熱処理すると、第3
図に示すように衝撃値をあまり低下させることなく硬さ
を増すことができる。第3図中、実線のグラフは硬さを
、また破線のグラフは衝撃値を示し、試験片は前記表中
の試験片番号21の組成のものを使用した。
(へ)効果 以上のように本発明によるニッケル基自溶肉盛合金は硬
さ、衝γ値、11【値に優れ、肉盛層に割れの発生もな
く、すなわち、高靭性であるのみならず耐摩耗性、耐食
性に優れ、またその合金組成から耐熱性を兼備している
ことも明白であるから、各種−プラント、各種機械、各
種器具等において摩耗、腐食、高温酸化、穿孔等を防止
するための肉盛合金として極めて有効に使用できる。
なお、本発明の合金を肉盛する方法としては、通常のガ
ス溶接、TIG溶接等の溶接による方法、または、合金
を粉末状として使用する場合にはプラズマ溶射、ガス溶
射による方法が適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はN、−B−5,三元合金のニッケル側状態図、 第2図は同合金における従来の組成範囲および本発明に
よる組成範囲を示す図、 第3図は本発明のニッケル基肉盛合金の熱処理による硬
さおよび衝撃値の変化を示す図である。 Z1図 弓2辺

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ホウ素0.05〜1.5重量%、ケイ素3〜7重量%、
    クロム15〜35重量%、炭素0.05〜1.5重量%
    、鉄30重量%以下及び/またはタングステン5重量%
    以下を含み、残部が実質的にニッケルであり、ホウ素に
    対するケイ素の重量比が3.3以上であることを特徴と
    するニッケル基肉盛合金。
JP20212486A 1979-11-28 1986-08-28 ニツケル基肉盛合金 Pending JPS62130792A (ja)

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