JP2015206337A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Keita Sato
敬太 佐藤
由紀彦 安藤
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Abstract

【課題】吐出孔に対する凹状の面取り部の位置や形成範囲を適正に設定しつつ、デッドボリュームを低減することができる気体圧縮機を提供する。【解決手段】ロータ11の回転により、シリンダ内周面12aに摺接するベーン13で圧縮室20の容積を変化させることで、圧縮室20内に吸入されて圧縮された高圧の冷媒ガスを、シリンダ12に形成した吐出孔22a(22b)を通して外部に吐出させる気体圧縮機において、吐出孔22a(22b)のシリンダ内周面12a側の開口周囲に、シリンダ内周面12aの周方向に延びる凹状の面取り部30が形成されており、面取り部30の、ロータ11の軸方向における断面形状が略円弧状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、車両などに搭載された空調装置に設置される気体圧縮機に関する。
例えば、自動車などの車両には、車室内の温度調整を行うための空調装置が設けられている。このような空調装置は、冷媒(冷却媒体)を循環させるようにしたループ状の冷媒サイクルを有しており、この冷媒サイクルは、蒸発器、気体圧縮機、凝縮器、膨張弁が順に設けられている。前記空調装置の気体圧縮機は、蒸発器で蒸発されたガス状の冷媒を圧縮して高圧の冷媒ガスとし、凝縮器へ送出するものである。
このような気体圧縮機として、従来より、略楕円状の内周面を有するシリンダ内に、先端部がシリンダの内周面に摺接し、突出収納自在に設けた複数枚のベーンを有するロータが回転自在に軸支されたベーンロータリー型の気体圧縮機が知られている。
ベーンロータリー型の気体圧縮機は、回転軸と一体に回転可能なロータと、ロータ外周面の外方から取り囲む輪郭形状の内周面を有するシリンダと、ロータ外周面からシリンダ内周面に向けて突出自在に設けられた複数枚のベーンと、ロータ及びシリンダの両端を塞ぐとともに回転軸の両側を回転可能に軸支した2つのサイドブロックとを有する圧縮機本体を備えている。この圧縮機本体は、ロータの回転方向に沿って隣り合う2枚のベーンにより、ロータ外周面とシリンダ内周面との間に形成される圧縮室の容積をロータの回転にともなって減少させることで、吸入室から吸入孔を通して圧縮室に導入した低圧の冷媒ガスを圧縮し、圧縮された高圧の冷媒ガスを吐出孔を通して吐出室に吐出する。
ところで、例えば、特許文献1に記載の圧縮機では、吐出孔周囲にシリンダ内周面の周方向前後に延出した導入溝(本発明の「面取り部」に相当)を形成することで、吐出孔から高圧の冷媒ガスが吐出されるときに、吐出孔側に連通する圧縮室での急激な圧力変化を低減させるようにしている。これにより、ベーンが吐出孔付近でシリンダ内周面に強く摺接するのを防止したり、圧縮された高圧の冷媒ガスをスムーズに吐出孔から吐出させることができる。なお、ベーンが吐出孔付近でシリンダ内周面に強く摺接すると、ベーンの摺動抵抗が大きくなるため、駆動損失が大きくなる。
特開平2−119692号公報
特許文献1に記載の圧縮機のように、吐出孔周囲にシリンダ内周面の周方向前後に延出した面取り部(導入溝)が形成されていると、シリンダ内周面の周方向に沿って摺動するベーンがこの面取り部を跨いだときに、このベーンによって仕切られたシリンダ内周面の周方向前後の各圧縮室が面取り部を介して連通する。
この際、ベーンで仕切られたより高圧状態の前側の圧縮室から後側の圧縮室に高圧の冷媒ガスが逆流して再圧縮されることで、圧縮効率が低下する。このときの再圧縮量は、面取り部の凹み形状と吐出孔からなる総容積(以下、「デッドボリューム」という)で決まる。
このため、圧縮効率の低下を抑制するには、前記面取り部の凹み容積を小さくして、デッドボリュームを低減することが好ましいが、上記したようにベーンが吐出孔前後を摺動するときの急激な圧力変化を低減するために、吐出孔に対する面取り部の位置や形成範囲は適正に設定する必要がある。
そこで、本発明は、吐出孔に対する凹状の面取り部の位置や形成範囲を適正に設定しつつ、デッドボリュームを低減することができる気体圧縮機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の気体圧縮機は、回転軸と一体的に回転するロータと、前記ロータの外周面の外側を取り囲むように設けたシリンダと、前記ロータに形成したベーン溝に該ロータの外周面から前記シリンダの内周面に向けて突出自在に設けられた複数の板状のベーンと、前記ロータと前記シリンダの両端をそれぞれ塞ぐ2つのサイドブロックとを備え、前記シリンダの内周面に摺接する前記ベーンにより、前記シリンダの内周面と前記ロータの外周面との間に形成された空間を仕切ることによって複数の圧縮室が形成され、前記ロータの回転により、シリンダ内周面に摺接する前記ベーンで前記圧縮室の容積を変化させることで、前記圧縮室内に吸入されて圧縮された高圧の媒体を、前記シリンダに形成した吐出孔を通して外部に吐出させる気体圧縮機であって、前記吐出孔の前記シリンダ内周面側の開口周囲に、前記シリンダ内周面の周方向の少なくとも一方側に延びる凹状の面取り部が形成されており、前記面取り部の、前記ロータの軸方向における断面形状が略円弧状に形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、凹状の面取り部の、ロータの軸方向における断面形状を略円弧状に形成したことにより、従来のように面取り部のロータの軸方向における両端部が垂直面となっている場合よりも、面取り部の凹み容積を小さくすることができる。
よって、凹状の面取り部の、ロータの軸方向における断面形状を略円弧状に形成することで、面取り部の凹み形状と吐出孔からなるデッドボリュームを、従来の場合よりも低減することができ、圧縮効率の低下を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る気体圧縮機(ベーンロータリー型の気体圧縮機)を示す図。 図1のA−A線断面図。 シリンダ内周面の吐出孔周囲に形成した凹状の面取り部を示す図。 図3のB−B線断面図であり、面取り部の、シリンダ内周面の周方向に沿った断面形状を示す図。 図3のC−C線断面図であり、本実施形態における面取り部の、ロータの軸方向における断面形状を示す図。 従来例における面取り部の、ロータの軸方向における断面形状を示す図。 (a)は、本実施形態の変形例における、シリンダ内周面の吐出孔周囲に形成した凹状の面取り部を示す図、(b)は,図7(a)のD−D線断面図であり、変形例における面取り部の、ロータの軸方向における断面形状を示す図。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る気体圧縮機の一例としてのベーンロータリー型の気体圧縮機(以下、「コンプレッサ」という)を示す図である。
(コンプレッサ1の全体構成)
図示のコンプレッサ1は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空気調和システム(以下、「空調システム」という)の一部として構成され、この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等(いずれも図示を省略する)とともに冷却媒体の循環経路上に設けられている。なお、このような空調システムとしては、例えば、車両(自動車など)の車室内の温度調整を行うための空調装置が挙げられる。
コンプレッサ1は、空調システムの蒸発器から取り入れた気体状の冷却媒体としての冷媒ガスを圧縮し、この圧縮された冷媒ガスを空調システムの凝縮器に供給する。凝縮器は圧縮された冷媒ガスを液化させ、高圧で液状の冷媒として膨張弁に送出する。そして、高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、この気化熱との熱交換により蒸発器周囲の空気を冷却する。
コンプレッサ1は、図1に示すように、一端側(図1の左側)が開口し他端側が塞がれた略円筒状の本体ケース2と、この本体ケース2の一端側の開口を塞ぐフロントヘッド3と、本体ケース2とフロントヘッド3からなるハウジング4内に収納される圧縮機本体5と、駆動源である車両(自動車)のエンジン(不図示)からの駆動力を圧縮機本体5に伝達するための電磁クラッチ6を備えている。なお、図1では、本体ケース2を断面形状で示している。
フロントヘッド3は、本体ケース2の開口端面を塞ぐ蓋状に形成されており、本体ケース2の開口端部周囲にボルト締結で固定されている。フロントヘッド3には、空調システムの蒸発器(不図示)から配管を通して低圧の冷媒ガスを吸入する吸入ポート7を有し、本体ケース2には、圧縮機本体5で圧縮された高圧の冷媒ガスを空調システムの凝縮器(不図示)に吐出する吐出ポート(不図示)を有している。
圧縮機本体5は、図2に示すように、回転軸10と一体的に回転する略円柱状のロータ11と、このロータ11をその外周面(以下、「ロータ外周面」という)11aの外方から取り囲む略楕円形状の内周面(以下、シリンダ内周面)という)12aを有するシリンダ12と、ロータ外周面11aからシリンダ内周面12aに向けて突出自在に設けられた複数枚(図では5枚)の板状のベーン13と、ロータ11及びシリンダ12の両端面を塞ぐ2つのサイドブロック(フロントサイドブロック14(フロントヘッド3の内側:図1参照)、リアサイドブロック15(図1参照))とを備えている。
圧縮機本体5は、フロントサイドブロック14側がフロントヘッド3にボルト締結で固定され、リアサイドブロック15側が本体ケース2の内周面に嵌合されるようにして保持される。図2は、図1のA−A線断面図である。なお、図2では、圧縮機本体5の外周面側の本体ケース2は省略している。
フロントヘッド3の内側凹部とフロントサイドブロック14の間には吸入室(不図示)が形成され、リアサイドブロック15側の本体ケース2内には吐出室16が形成されている。リアサイドブロック15の外側端面には、油分離器17が吐出室16内に位置するようにして設置されている。
電磁クラッチ6は、フロントヘッド3の外面側に設置されており、車両エンジンの回転駆動力がベルト(不図示)を介してプーリ18に伝達される。回転軸10の一端側(図1の左側)は、電磁クラッチ6のアーマチュア19の中心貫通孔に嵌合されている。なお、回転軸10は、フロントサイドブロック14とリアサイドブロック15の中心貫通孔に回転可能に軸支されている。
そして、コンプレッサ1(圧縮機本体5)の運転時に、プーリ18の内側に設けた電磁石(不図示)の励磁によってアーマチュア19がプーリ18の端面に吸着されることにより、ベルト(不図示)を介してプーリ18に伝達されている車両エンジンの駆動力が、アーマチュア19を介して回転軸10(ロータ11)に伝達される。
(圧縮機本体5の構成、動作)
図2に示したように、シリンダ内周面12aとロータ外周面11aと両サイドブロック14,15(図1参照)との間の空間には、等間隔で設置された5つのベーン13によって仕切られた複数の圧縮室20が形成される。
各ベーン13は、ロータ11内に形成されたベーン溝21に摺動可能に設置されていて、ベーン溝21の底部21aに供給される冷凍機油による背圧により、ロータ外周面11aから外方向に突出する。
シリンダ12は、ロータ外周面11aの外方を取り囲む断面輪郭が略楕円形状のシリンダ内周面12aを有している。各圧縮室20は、ロータ11の回転にともなう冷媒ガスの吸入工程及び圧縮工程で、それぞれ容積の増大及び減少を繰り返す。なお、本実施形態のコンプレッサ1(圧縮機本体5)は、ロータ11が1回転する間に2回の吸入工程と圧縮工程を有している。
シリンダ12には、各圧縮室20へ冷媒ガスG1を吸入するための各吸入孔(不図示)と、各圧縮室20で圧縮された冷媒ガスG2を吐出するための各吐出孔22a,22bが設けられている。
具体的には、圧縮室20の容積が増加する行程において、低圧の冷媒ガスをフロントサイドブロック14とシリンダ12に形成された吸入孔を通して圧縮室20内に吸入し、容積が減少する行程において、圧縮室20内に閉じこめられた冷媒ガスを圧縮し、これによって冷媒ガスは高温、高圧となる。そして、この高温、高圧の冷媒ガスG2は、各吐出孔22a,22bを通して、シリンダ12、ハウジング2及び両サイドブロック14,15で囲まれて区画された空間である吐出チャンバ23a,23bに吐出される。
各吐出チャンバ23a,23bには、冷媒ガスの圧縮室20側への逆流を阻止する吐出弁24と、吐出弁24の過大な変形(反り)を阻止する弁サポート25が設けられている。吐出孔22a,22bから吐出チャンバ23a,23bに吐出された高温、高圧の冷媒ガスG2は、リアサイドブロック15に形成された吐出口26a,26bを通して、吐出室16内に設けた油分離器17に導入される。なお、図1に示すように、吐出孔22a(吐出孔22b側も同様)は、シリンダ12の長手方向(回転軸10の軸方向)に沿って並設されている。
油分離器17は、冷媒ガスと混ざった冷凍機油(ロータ11に形成されたベーン溝21から圧縮室20に漏れたベーン背圧用の油など)を、遠心力を利用して冷媒ガスから分離するものである。詳細には、圧縮室20から高圧の冷媒ガスG2が、各吐出孔22a,22bに吐出されて、吐出チャンバ23a,23b、吐出口26a,26b等を通して油分離器17内に導入されると、油分離器17の内周面に沿って冷媒ガスが螺旋状に旋回され、冷媒ガスに混ざっている冷凍機油を遠心分離するように構成されている。
そして、図1のように、油分離器17内で冷媒ガスから分離された冷凍機油Rは吐出室16の底部に溜まり、冷凍機油が分離された後の高圧の冷媒ガスG2は、吐出室16から吐出ポート(不図示)を通して凝縮器(不図示)に吐出される。
なお、吐出室16の底部に溜まる冷凍機油Rは、吐出室16に吐出された高圧の冷媒ガスによる高圧雰囲気により、両サイドブロック14,15に形成された油路、サライ溝27(図2参照)等を通してベーン溝21の底部21aに供給され、ベーン13を外方に突出される背圧となる。なお、図2では、リアサイドブロック15側のサライ溝27を示しているが、フロントサイドブロック14側にも同様にサライ溝が形成されている。
また、本実施形態では、図3に示すように、シリンダ内周面12aの周方向に沿って、吐出孔22aの周囲前後に延びる凹状の面取り部30が形成されている。面取り部30のシリンダ内周面12aでの開口形状は、シリンダ内周面12aの周方向に沿って長方形状である。また、図4に示すように、面取り部30の、シリンダ内周面12aの周方向に沿った断面形状は略円弧状である。図3、図4において、矢印aの方向は、ロータ11の回転にともなうベーン13の摺動方向である。
なお、図4は、図3のB−B線断面図である。図3、図4は、吐出孔22a側の面取り部30を示したが、吐出孔22b側にも同様に凹状の面取り部が形成されている。
吐出孔22a,22bの周囲前後に延びる凹状の面取り部30は、吐出孔22a,22bから高圧の冷媒ガスが吐出されるときに、吐出孔22a,22b側に連通する圧縮室での圧力を穏やかに変化させることができる。これにより、ベーン13が吐出孔22a,22b付近でシリンダ内周面12aに強く摺接するのを防止したり、圧縮された高圧の冷媒ガスをスムーズに吐出孔22a,22bから吐出チャンバ23a,23b(吐出口26a,26b)側に吐出させることができる。
また、シリンダ内周面12aに吐出孔22a,22bを穴あけ加工するときに、吐出孔22a,22b表面に加工バリが生じた場合でも、吐出孔22a,22bの周囲に凹状の面取り部30を形成しているので、ベーン13が吐出孔22a,22b表面の加工バリが削除されて、加工バリによるベーン13の損傷を防止することができる。
そして、本実施形態では、図5に示すように、凹状の面取り部30の、ロータ11(回転軸10)の軸方向(図3の左右方向)における断面形状が略円弧状に形成されている。なお、吐出孔22a(22b)が位置する領域では、吐出孔22a(22b)を間に挟んで略円弧状に形成されている。この凹状の面取り部30は、例えばエンドミル加工によって断面形状を略円弧状に形成することができる。なお、図5は、図3のC−C線断面図である。
ところで、吐出孔22a,22b周囲にシリンダ内周面12aの周方向前後に延出した面取り部30が形成されていると、シリンダ内周面12aの周方向に沿って摺動するベーン13がこの面取り部30を跨いだときに、このベーン13によって仕切られたシリンダ内周面12aの周方向前後の各圧縮室が面取り部30を介して連通する。
よって、ベーン13で仕切られたより高圧状態の前側の圧縮室から後側の圧縮室に高圧の冷媒ガスが逆流して再圧縮されることで、圧縮効率が低下する。このときの再圧縮量は、面取り部30の凹み形状と吐出孔からなるデッドボリューム(総容積)で決まる。
このため、圧縮効率の低下を抑制するには、面取り部30の凹み容積を小さくして、デッドボリュームを低減することが好ましい。なお、吐出孔22a,22bから高圧の冷媒ガスが吐出されるときに、吐出孔22a,22b側に連通する圧縮室での圧力を穏やかに変化させるために、吐出孔22a,22bに対する面取り部30の位置や形成範囲は適正に設定する必要がある。このため、面取り部30のシリンダ内周面12aでの開口形状は、従来と同じ位置に形成された長方形状であり、かつ面取り部30の深さ(高さ)も同じである。
このように、本実施形態では、凹状の面取り部30の、ロータ11(回転軸10)の軸方向における断面形状を略円弧状に形成したことにより(図5参照)、図6に示した従来例のように、凹状の面取り部30のロータ(回転軸)の軸方向における両端部が垂直面となっている場合よりも、面取り部30の凹み容積を小さくすることができる。
よって、本実施形態のように、凹状の面取り部30の、ロータ11(回転軸10)の軸方向における断面形状を略円弧状に形成することで、面取り部30の凹み形状と吐出孔からなるデッドボリュームを、図6に示した従来の場合よりも低減することができ、圧縮効率の低下を抑えることができる。
なお、前記した実施形態では、面取り部30のシリンダ内周面12aでの開口形状が長方形状であったが、図7(a)に示す変形例のように、面取り部30のシリンダ内周面12aでの開口形状を、シリンダ内周面12aの周方向に長い楕円形状としてもよい。他の構成は前記実施形態と同様である。
この変形例の場合においても、図7(b)に示すように、凹状の面取り部30の、ロータ11(回転軸10)の軸方向における断面形状が略円弧状に形成されている。なお、吐出孔22a(22b)が位置する領域では、吐出孔22a(22b)を間に挟んで略円弧状に形成されている。図5は、図7(a)のD−D線断面図である。この変形例における、シリンダ内周面12aでの開口形状が楕円形状の面取り部30は、例えばボールエンドミル加工によって形成することができる。
このように、図7(a),(b)に示した変形例においても、前記実施形態と同様に、凹状の面取り部30の、ロータ11(回転軸10)の軸方向における断面形状を略円弧状に形成し、更にシリンダ内周面12aでの開口形状を楕円形状とすることで、面取り部30の凹み形状と吐出孔からなるデッドボリュームを、図6に示した従来の場合よりも更に低減することができ、圧縮効率の低下を抑えることができる。
更に、この変形例では、凹状の面取り部30のシリンダ内周面12aでの開口形状を楕円形状として、面取り部30のシリンダ内周面12aの周方向に沿った幅を連続的に変化させているので、シリンダ内周面12aの周方向に沿って摺動するベーン13の面取り部30との接触位置が連続的に変化し、ベーン13先端の偏摩耗を低減することができる。
1 コンプレッサ(気体圧縮機)
2 本体ケース
3 フロントヘッド
4 ハウジング
5 圧縮機本体
6 電磁クラッチ
10 回転軸
11 ロータ
12 シリンダ
13 ベーン
17 油分離器
22a,22b 吐出孔
30 面取り部

Claims (2)

  1. 回転軸と一体的に回転するロータと、前記ロータの外周面の外側を取り囲むように設けたシリンダと、前記ロータに形成したベーン溝に該ロータの外周面から前記シリンダの内周面に向けて突出自在に設けられた複数の板状のベーンと、前記ロータと前記シリンダの両端をそれぞれ塞ぐ2つのサイドブロックとを備え、
    前記シリンダの内周面に摺接する前記ベーンにより、前記シリンダの内周面と前記ロータの外周面との間に形成された空間を仕切ることによって複数の圧縮室が形成され、
    前記ロータの回転により、シリンダ内周面に摺接する前記ベーンで前記圧縮室の容積を変化させることで、前記圧縮室内に吸入されて圧縮された高圧の媒体を、前記シリンダに形成した吐出孔を通して外部に吐出させる気体圧縮機であって、
    前記吐出孔の前記シリンダ内周面側の開口周囲に、前記シリンダ内周面の周方向の少なくとも一方側に延びる凹状の面取り部が形成されており、
    前記面取り部の、前記ロータの軸方向における断面形状が略円弧状に形成されていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記面取り部の前記シリンダ内周面での開口形状が、該シリンダ内周面の周方向に長い楕円形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
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