JP2005002824A - ベーンロータリ型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベーンロータリ型圧縮機の長期使用に伴い発生するベーン段付摩耗を抑制することで、ベーンとシリンダの衝突音を抑制して信頼性・商品性の高いベーンロータリ圧縮機を提供するものである。
【解決手段】ベーンが摺動するシリンダの圧縮室内に開口する吸入溝のエッジ部を、なくした形状としたことにより、ベーン前部作動室圧力を同一にする手段を形成することによって、ベーン段付摩耗を抑制し、ベーンとシリンダの衝突音を抑制して作動音発生を防ぐものである。
【選択図】 図2
【解決手段】ベーンが摺動するシリンダの圧縮室内に開口する吸入溝のエッジ部を、なくした形状としたことにより、ベーン前部作動室圧力を同一にする手段を形成することによって、ベーン段付摩耗を抑制し、ベーンとシリンダの衝突音を抑制して作動音発生を防ぐものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車空調装置等に供されるベーンロータリ型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車空調用圧縮機に用いられるベーンロータリ型圧縮機としては、以下のようななものがあった。
【0003】
図9〜図11において、ロータ35には、ロータ35の接線に対して等角度で延びる複数のベーン溝40が設けられ、この各ベーン溝40に、ベーン34が摺動自在に収納されている。前記ベーン34は、シリンダ33の内壁を摺動し、シリンダ33とロータ35とベーン34と前部側板31及び後部側板32により、圧縮室を形成している。
【0004】
エンジン(図示せず)からベルト(図示せず)を介して圧縮機に動力が伝達されると、ロータ35が回転し、これにより、冷媒が吸入孔37からシリンダ33内へ吸入され、圧縮室で圧縮されて、シリンダ33に形成された吐出孔38から吐出される。
【0005】
このシリンダ33内面には、図10及び図11に示す如く前記シリンダ33の周方向に延び、前記吸入孔37と連通した吸入溝36と、図12に示す如く前記シリンダ33の周方向に延び、前記吐出孔38と連通した吐出溝39が存在する。
【0006】
さらに、前記吸入溝36の始端と終端においては、溝幅方向との角部(交点)に、面取り36aが施されており、シリンダ33内面と吸入溝36の角部で形成されるエッジが排除されている。(例えば特許文献1参照)
【0007】
【特許文献1】
特開平10−252675号公報(図2参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、吸入溝36の始端及び終端の角部に面取り36aが施されているものの、吸入溝36の所定の深さを確保するために、シリンダ33内壁から直角方向に延びるストレート部36aが形成されているため、吸入溝36の両側端縁は、エッジが形成されている状態であった。
【0009】
したがって、ベーン34がこの吸入溝36を通過する際、ベーン先端摺動面は、シリンダ33内壁に接するものの吸入溝36を通過する際は、部分的にその接触がなく、つまり吸入溝36上に位置する部分は、他の部分と比較して摩耗頻度が軽い状態にあり、これが長期に亘って繰り返されると、前記吸入溝36の両側縁のエッジによって図13に示す如くベーン34の先端部に凸状の段付摩耗34aが発生する。
【0010】
この発生した凸状の段付摩耗部34aの存在は、ベーン34が吸入溝38の終端を通過する際、ベーン34の先端部摩耗段差部34aがシリンダ33内壁に乗り上げ、衝突音として作動音を発生する課題を有していた。
【0011】
またベーン34が、吸入溝36の始端を通過した直後においても、ベーン34の先端部摩耗段差部34aが吸入溝36に落ち込み、この時にもベーン34がシリンダ33内壁に衝突し、衝突音として作動音を発生していた。
【0012】
また上記特許文献1の構成は、図12に示す如く吐出溝39には、前記吸入溝36に形成された面取りが施されておらず、また、この吐出溝39は、前記吸入溝36と同様吐出溝39の所定の深さを確保するために、シリンダ33内壁から直角方向に延びるストレート部39aが形成されているため、長期に亘って圧縮機が作動すると、図14に示す如く前記ベーン34の先端部摩耗段差部34bは一層形成されやすいものとなる。
【0013】
その結果、前述の吸入溝36と同様に、ベーン34がこの吐出溝39を通過する際、前記ベーン34の先端部摩耗段差部34bの吐出溝39への落ち込みと、吐出溝39からシリンダ33内壁への乗り上げによって、衝突音として作動音を発生するものであった。
【0014】
このように、従来のベーンロータリ型圧縮機は、長期使用において、信頼性などに改善の余地が残されるものであった。
【0015】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、信頼性・商品性の高いベーンロータリ型圧縮機を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のベーンロータリ型圧縮機は、前記シリンダ内面に、前記ベーンの摺動方向に延び且つ、前記シリンダに設けた吸入孔及び吐出孔の少なくとも一方に連通する流体溝を設け、前記流体溝を、始端から終端にかけて溝側壁とシリンダ内面で形成される角度が鋭角となるように形成したものである。
【0017】
かかる構成により、流体溝の側壁とシリンダ内壁で形成される流体溝側部のエッジが流体溝の加工に伴って形成されることが無く、ベーン先端の部分摩耗が緩和される。
【0018】
さらに、本発明は、前記ベーンの摺動方向及び前記摺動方向に対して直角方向に最も深い最深部を有し、この最深部より流体溝の始端と終端及び溝幅端を含む周縁に向けて、前記シリンダ内面につながるまで徐々に浅くなるよう形成したものである。
【0019】
かかる構成により、長期使用におけるベーンの流体溝上を通過する部分の摩耗促進が極めて緩和でき、その結果、流体溝の始端あるいは終端で生じるベーンにおける段付摩耗部の流体溝への落ち込み、あるいは流体溝からシリンダ内壁への乗り上げに伴う衝突音が長期に亘って抑制できる。
【0020】
また本発明は、前記流体溝を、最深部の深さ寸法D<溝幅寸法Wの関係とすることにより、流体溝の深さを確保する流体溝側壁の傾きを緩やかなものとし、ベーン先端の部分摩耗をより緩和し、圧縮機の信頼性をより高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1及び図2において、1は圧縮機で、円筒空間を有するシリンダ2と、前記シリンダ2の円筒空間両側開口を閉塞する前部側板3及び後部側板4と、前記シリンダ2の上部に設けられた通路カバー5と、前記後部側板4と連続したカップ状の高圧室カバー6を具備している。前記通路カバー5は、冷凍サイクル(図示せず)に連結される吸入口7と吐出室8が形成されており、これらは隔壁9によって仕切られている。
【0023】
また、前記シリンダ2には、連通路24により前記吸入口7とシリンダ2の円筒空間を連通する吸入孔10と、前記円筒空間と前記吐出室8を連通する吐出孔11が設けられている。12は前記シリンダ2内に設けられたロータで、前記前部側板3と後部側板4にそれぞれ軸支された回転軸13が一体に設けられている。
【0024】
14は前記前部側板3に設けられたシール軸受けで、回転軸13周縁の気密性を確保している。前記ロータ12は、図2に示す如くシリンダ2内において吸入孔10と吐出孔11の間で最も近接するように配置されている。
【0025】
また、前記ロータ12は、接線と平行で且つ、所定角度毎にベーン溝15が設けられ、この各ベーン溝15には、先端が前記シリンダ2の内壁に接触するベーン16が出没自在に設けられている。
【0026】
これら各ベーン16のシリンダ内壁への当接によりシリンダ2の円筒空間は、前部側板3と後部側板4とで複数の空間に仕切られる。17は前記後部側板4に設けられた連通路で、前記通路カバー5の吐出室8と前記高圧室カバー6の内部の高圧室18とを連通している。19は前記高圧室カバー6に設けられた吐出口で、前記高圧室18と連通している。この吐出口19は、前記吸入口7と同様に冷凍サイクル(図示せず)に連結される。
【0027】
前記高圧室18内の下方には、潤滑油20が貯留される。21は前記潤滑油20を、後部側板4に設けられた給油通路(図示せず)を介して前記ロータ12のベーン溝15へ供給する潤滑油供給装置で、前記高圧室18内に設けられている。 したがって、前記ベーン溝15に設けられたベーン16は、潤滑油供給装置21から供給される潤滑油がベーン溝15内に満たされることにより、その圧力を受けてシリンダ2の内壁に当接するよう付勢される。
【0028】
ここで、この潤滑油供給装置21の構造、及び高圧室18とベーン溝15内の差圧を利用して潤滑油の供給を行う供給原理は、周知のものでよいため、説明を省略する。
【0029】
22は前記シリンダ2の内壁において前記吸入孔10に連通する如く前記ベーン16の摺動方向、即ち円筒空間の円周方向に延び、所定の深さを有した吸入溝で、図3に示す如く前記ベーン16の摺動方向A及び前記摺動方向Aに対して直角方向Bに最も深い最深部Cを有し、この最深部Cより吸入溝22の始端22aと終端22b及び溝幅端22c・22dを含む周縁に向けて、前記シリンダ2の内壁につながるまで徐々に浅くなるよう形成されている。そして、この吸入溝22の最深部Cの深さ寸法Dと溝幅寸法Wは、深さ寸法D<幅寸法Wの関係に設定され、吸入溝22内面の傾斜が緩やかに形成されている。
【0030】
その結果、前記吸入溝22の最深部Cから延びる吸入溝22壁面とシリンダ2内壁面で形成される角度αは、鋭角となっている。この鋭角αは、吸入溝22の始端22aから終端22bにわたって維持されている。ここで、吸入溝22は、所定の容積を確保するためにベーン16の摺動方向に連続して2回にわたって加工されている。
【0031】
23は前記シリンダ2の内壁において前記吐出孔11に連通する如く前記吸入溝22と同様に形成された吐出溝で、図4に示す如く前記ベーン16の摺動方向A及び前記摺動方向Aに対して直角方向Bに最も深い最深部cを有し、この最深部cより吐出溝23の始端23aと終端23b及び溝幅端23c・23dを含む周縁に向けて、前記シリンダ2の内壁につながるまで徐々に浅くなるよう形成されている。そして、この吐出溝23の最深部cの深さ寸法dと溝幅寸法wは、深さ寸法d<幅寸法wの関係に設定され、吐出溝23内面の傾斜が緩やかに形成されている。その結果、前記吐出溝23の最深部cから延びる吐出溝23壁面とシリンダ2内壁面で形成される角度βは、鋭角となっている。この吐出溝23における角度βは、吐出溝23の始端23aから終端23bにわたって維持されている。
【0032】
上記構成において、エンジン(図示せず)からベルト(図示せず)を介して回転軸13が駆動されると、これに伴ってロータ12が回転する。その結果、遠心力及びベーン溝15の潤滑油圧力によってベーン16がシリンダ2内壁と当接し、シリンダ2の円筒空間を複数の空間に仕切る。
【0033】
この回転に伴い、吸入孔10からシリンダ2内に吸入された冷媒は、回転が進むにつれて密閉空間に閉じこめられ、さらに回転が進むことによって密封空間内で圧縮され、さらに回転が進むことによって吐出孔11から吐出室8へ吐出される。この吐出室8の冷媒は、さらに後部側板4の連通路17を通過し、高圧カバー6内の高圧室に流入し、ここで、冷媒と混合している潤滑油が分離され、冷媒は吐出口19から冷凍サイクル中へ流れる。
【0034】
一方、シリンダ2内において、ベーン16のシリンダ2内壁への摺動状態は、上述の如くベーン溝15内で出没を繰り返している。そして、吸入溝22上を通過するとき、及び吐出溝23上を通過するときは、それそれの始端(溝幅として狭小)から最も溝幅の広い部分を通過し、終端(溝幅として狭小)と過ぎていくが、始端から終端にかけて吸入溝22及び吐出溝23とシリンダ2内面との角度が鋭角であるため、ベーン16先端にかかる部分的な負荷、即ちエッジ作用による部分摩耗は、極めて小さい。
【0035】
したがって、長期使用においても、ベーン16先端には図5に示す如く従来の如く矩形状の段付摩耗ではなく、先端が鈍角である三角形状の摩耗段差部16aであり、換言すると、上記ベーン16先端における集中摩耗を緩和することは、摩耗段差部16aの発生を抑制することになり、耐久性を向上することにつながる。
【0036】
また、ロータ12の回転に伴い、ベーン16先端が、吸入溝22および吐出溝23を断続的に通過しても、摩耗段差部16aが先細り形状となるため、前記吸入溝22への落ち込み、吸入溝22終端22bへの乗り上げも、矩形の摩耗段差に比較してシリンダ2内壁との摺動面積が少ない分円滑なものとなり、前記落ち込み、乗り上げに伴う衝撃も少なく、結果として振動が少なく、静寂な運転が得られるベーンロータリ型圧縮機が実現できる。
【0037】
以下に、上記集中摩耗を緩和する他の実施の形態を説明する。
【0038】
(実施の形態2)
図6は、吸入通路7a及び吸入孔10aがそれぞれ前部側板3aに設けられた構成の場合のシリンダ2aの断面を示している。また、吸入溝25は、2つの形態を合わせた吸入溝22を示す先の実施の形態と異なり、1つの形態加工で得られるものとし、その吸入溝25をシリンダ2内壁に形成したものである。この吸入溝25の断面形状は、先の実施の形態と同じ条件が施されている。
【0039】
つまり、吸入溝25の幅寸法は一様でなく、起点25aと終点25bで繋がるように向かい合う湾曲線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0040】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0041】
また、本実施の形態は、シリンダ2aに吸入溝24を、前部側板3aに吸入孔10aをというように、吸入溝25と吸入孔10aが離れた位置関係に構成されているが、前記吸入溝25は、先の実施の形態と同様に、ベーンがこの吸入溝25をまたがっている間は、そのベーンを挟む前後の空間が連通状態にあることから、ベーンが吸入孔10aを通過しても、シリンダ内空間と吸入孔10aを連通させるようにし、吸入工程における冷媒(流体)の吸入量(シリンダの吸入容積)を最適な値に確保するべく、その始端と終端(起点25aと終点25b)が設定されている。
【0042】
(実施の形態3)
図7は、吸入通路7b及び吸入孔10bが先の実施の形態と同様に、それぞれ前部側板3bに設けられた構成の場合のシリンダ2bの断面を示している。また、吸入溝26は、吸入孔10bとは逆の位置で、その溝の一側縁はシリンダ2bの端部に開口し、残る一側縁は、起点26aと終点26bで繋がる湾曲線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0043】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0044】
また、前記吸入溝26は、先の実施の形態と同様に、ベーンがこの吸入溝26をまたがっている間は、そのベーンを挟む前後の空間が連通状態にあることから、ベーンが吸入孔10bを通過しても、シリンダ内空間と吸入孔10bを連通させるようにし、吸入工程における冷媒(流体)の吸入量(シリンダの吸入容積)を最適な値に確保するべく、その始端と終端(起点26aと終点26b)が設定されている。
【0045】
(実施の形態4)
図8は、吸入通路7c及び吸入孔10cが先の実施の形態と同様に、それぞれ前部側板3cに設けられた構成の場合のシリンダ2cの断面を示している。
また、吸入溝27は、先の実施の形態2の湾曲線で表現される非平行の形状に変えて、ひし形に形成されている。この吸入溝27の断面形状は、先の実施の形態と同じ条件が施されている。
【0046】
つまり、吸入溝27の幅寸法は一様でなく、ベーンの進行方向(ロータの回転方向)に対してある角度をもって延びる形状となっており、起点27aと終点27bで繋がるように向かい合う直線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0047】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0048】
また、吸入溝27の作用は、先の実施の形態と同じであり、説明を省略する。
【0049】
【発明の効果】
上記実施の形態より明らかなように、本発明のベーンロータリ型圧縮機は、シリンダ内面に、ベーンの摺動方向に延び且つ、前記シリンダに設けた吸入孔及び吐出孔の少なくとも一方に連通する流体溝を設け、前記流体溝は、始端から終端にかけて溝側壁とシリンダ内面で形成される角度が鋭角となるように形成されているもので、流体溝の側壁とシリンダ内壁で形成される流体溝側部のエッジが流体溝の加工に伴って形成されることが無く、したがって、長期にわたってベーン先端の部分摩耗が緩和され、ベーン先端の部分摩耗による段付摩耗部の流体溝への落ち込み、あるいは流体溝からシリンダ内壁への乗り上げに伴う衝突音が長期に亘って抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるベーンロータリ型圧縮機の横断面図
【図2】図1のa−a線によるベーンロータリ型圧縮機の縦断面図
【図3】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの断面図
(b)は図3(a)のb−b線によるシリンダの断面図
【図4】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの吸入孔と吐出孔が見える位置からの断面図
(b)は図4(a)のc−c線によるシリンダの拡大断面図
【図5】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【図6】(a)は本発明の実施の形態2におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図6(a)のd−d線によるシリンダの断面図
【図7】(a)は本発明の実施の形態3におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図7(a)のe−e線によるシリンダの断面図
【図8】(a)は本発明の実施の形態4におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図8(a)のf−f線によるシリンダの断面図
【図9】従来例を示すベーンロータリ型圧縮機の横断面図
【図10】同ベーンロータリ型圧縮機の縦断面図
【図11】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図11(a)のg−g線によるシリンダの断面図
【図12】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの吸入孔と吐出孔が見える位置からの断面図
(b)は図12(a)のh−h線によるシリンダの断面図
【図13】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における吸入溝による摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【図14】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における吐出溝による摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 シリンダ
2a シリンダ
2b シリンダ
2c シリンダ
7 吸入口
10 吸入孔
11 吐出孔
12 ロータ
15 ベーン溝
16 ベーン
19 吐出口
22 吸入溝
23 吐出溝
25 吸入溝
26 吸入溝
27 吸入溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車空調装置等に供されるベーンロータリ型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車空調用圧縮機に用いられるベーンロータリ型圧縮機としては、以下のようななものがあった。
【0003】
図9〜図11において、ロータ35には、ロータ35の接線に対して等角度で延びる複数のベーン溝40が設けられ、この各ベーン溝40に、ベーン34が摺動自在に収納されている。前記ベーン34は、シリンダ33の内壁を摺動し、シリンダ33とロータ35とベーン34と前部側板31及び後部側板32により、圧縮室を形成している。
【0004】
エンジン(図示せず)からベルト(図示せず)を介して圧縮機に動力が伝達されると、ロータ35が回転し、これにより、冷媒が吸入孔37からシリンダ33内へ吸入され、圧縮室で圧縮されて、シリンダ33に形成された吐出孔38から吐出される。
【0005】
このシリンダ33内面には、図10及び図11に示す如く前記シリンダ33の周方向に延び、前記吸入孔37と連通した吸入溝36と、図12に示す如く前記シリンダ33の周方向に延び、前記吐出孔38と連通した吐出溝39が存在する。
【0006】
さらに、前記吸入溝36の始端と終端においては、溝幅方向との角部(交点)に、面取り36aが施されており、シリンダ33内面と吸入溝36の角部で形成されるエッジが排除されている。(例えば特許文献1参照)
【0007】
【特許文献1】
特開平10−252675号公報(図2参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、吸入溝36の始端及び終端の角部に面取り36aが施されているものの、吸入溝36の所定の深さを確保するために、シリンダ33内壁から直角方向に延びるストレート部36aが形成されているため、吸入溝36の両側端縁は、エッジが形成されている状態であった。
【0009】
したがって、ベーン34がこの吸入溝36を通過する際、ベーン先端摺動面は、シリンダ33内壁に接するものの吸入溝36を通過する際は、部分的にその接触がなく、つまり吸入溝36上に位置する部分は、他の部分と比較して摩耗頻度が軽い状態にあり、これが長期に亘って繰り返されると、前記吸入溝36の両側縁のエッジによって図13に示す如くベーン34の先端部に凸状の段付摩耗34aが発生する。
【0010】
この発生した凸状の段付摩耗部34aの存在は、ベーン34が吸入溝38の終端を通過する際、ベーン34の先端部摩耗段差部34aがシリンダ33内壁に乗り上げ、衝突音として作動音を発生する課題を有していた。
【0011】
またベーン34が、吸入溝36の始端を通過した直後においても、ベーン34の先端部摩耗段差部34aが吸入溝36に落ち込み、この時にもベーン34がシリンダ33内壁に衝突し、衝突音として作動音を発生していた。
【0012】
また上記特許文献1の構成は、図12に示す如く吐出溝39には、前記吸入溝36に形成された面取りが施されておらず、また、この吐出溝39は、前記吸入溝36と同様吐出溝39の所定の深さを確保するために、シリンダ33内壁から直角方向に延びるストレート部39aが形成されているため、長期に亘って圧縮機が作動すると、図14に示す如く前記ベーン34の先端部摩耗段差部34bは一層形成されやすいものとなる。
【0013】
その結果、前述の吸入溝36と同様に、ベーン34がこの吐出溝39を通過する際、前記ベーン34の先端部摩耗段差部34bの吐出溝39への落ち込みと、吐出溝39からシリンダ33内壁への乗り上げによって、衝突音として作動音を発生するものであった。
【0014】
このように、従来のベーンロータリ型圧縮機は、長期使用において、信頼性などに改善の余地が残されるものであった。
【0015】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、信頼性・商品性の高いベーンロータリ型圧縮機を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のベーンロータリ型圧縮機は、前記シリンダ内面に、前記ベーンの摺動方向に延び且つ、前記シリンダに設けた吸入孔及び吐出孔の少なくとも一方に連通する流体溝を設け、前記流体溝を、始端から終端にかけて溝側壁とシリンダ内面で形成される角度が鋭角となるように形成したものである。
【0017】
かかる構成により、流体溝の側壁とシリンダ内壁で形成される流体溝側部のエッジが流体溝の加工に伴って形成されることが無く、ベーン先端の部分摩耗が緩和される。
【0018】
さらに、本発明は、前記ベーンの摺動方向及び前記摺動方向に対して直角方向に最も深い最深部を有し、この最深部より流体溝の始端と終端及び溝幅端を含む周縁に向けて、前記シリンダ内面につながるまで徐々に浅くなるよう形成したものである。
【0019】
かかる構成により、長期使用におけるベーンの流体溝上を通過する部分の摩耗促進が極めて緩和でき、その結果、流体溝の始端あるいは終端で生じるベーンにおける段付摩耗部の流体溝への落ち込み、あるいは流体溝からシリンダ内壁への乗り上げに伴う衝突音が長期に亘って抑制できる。
【0020】
また本発明は、前記流体溝を、最深部の深さ寸法D<溝幅寸法Wの関係とすることにより、流体溝の深さを確保する流体溝側壁の傾きを緩やかなものとし、ベーン先端の部分摩耗をより緩和し、圧縮機の信頼性をより高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1及び図2において、1は圧縮機で、円筒空間を有するシリンダ2と、前記シリンダ2の円筒空間両側開口を閉塞する前部側板3及び後部側板4と、前記シリンダ2の上部に設けられた通路カバー5と、前記後部側板4と連続したカップ状の高圧室カバー6を具備している。前記通路カバー5は、冷凍サイクル(図示せず)に連結される吸入口7と吐出室8が形成されており、これらは隔壁9によって仕切られている。
【0023】
また、前記シリンダ2には、連通路24により前記吸入口7とシリンダ2の円筒空間を連通する吸入孔10と、前記円筒空間と前記吐出室8を連通する吐出孔11が設けられている。12は前記シリンダ2内に設けられたロータで、前記前部側板3と後部側板4にそれぞれ軸支された回転軸13が一体に設けられている。
【0024】
14は前記前部側板3に設けられたシール軸受けで、回転軸13周縁の気密性を確保している。前記ロータ12は、図2に示す如くシリンダ2内において吸入孔10と吐出孔11の間で最も近接するように配置されている。
【0025】
また、前記ロータ12は、接線と平行で且つ、所定角度毎にベーン溝15が設けられ、この各ベーン溝15には、先端が前記シリンダ2の内壁に接触するベーン16が出没自在に設けられている。
【0026】
これら各ベーン16のシリンダ内壁への当接によりシリンダ2の円筒空間は、前部側板3と後部側板4とで複数の空間に仕切られる。17は前記後部側板4に設けられた連通路で、前記通路カバー5の吐出室8と前記高圧室カバー6の内部の高圧室18とを連通している。19は前記高圧室カバー6に設けられた吐出口で、前記高圧室18と連通している。この吐出口19は、前記吸入口7と同様に冷凍サイクル(図示せず)に連結される。
【0027】
前記高圧室18内の下方には、潤滑油20が貯留される。21は前記潤滑油20を、後部側板4に設けられた給油通路(図示せず)を介して前記ロータ12のベーン溝15へ供給する潤滑油供給装置で、前記高圧室18内に設けられている。 したがって、前記ベーン溝15に設けられたベーン16は、潤滑油供給装置21から供給される潤滑油がベーン溝15内に満たされることにより、その圧力を受けてシリンダ2の内壁に当接するよう付勢される。
【0028】
ここで、この潤滑油供給装置21の構造、及び高圧室18とベーン溝15内の差圧を利用して潤滑油の供給を行う供給原理は、周知のものでよいため、説明を省略する。
【0029】
22は前記シリンダ2の内壁において前記吸入孔10に連通する如く前記ベーン16の摺動方向、即ち円筒空間の円周方向に延び、所定の深さを有した吸入溝で、図3に示す如く前記ベーン16の摺動方向A及び前記摺動方向Aに対して直角方向Bに最も深い最深部Cを有し、この最深部Cより吸入溝22の始端22aと終端22b及び溝幅端22c・22dを含む周縁に向けて、前記シリンダ2の内壁につながるまで徐々に浅くなるよう形成されている。そして、この吸入溝22の最深部Cの深さ寸法Dと溝幅寸法Wは、深さ寸法D<幅寸法Wの関係に設定され、吸入溝22内面の傾斜が緩やかに形成されている。
【0030】
その結果、前記吸入溝22の最深部Cから延びる吸入溝22壁面とシリンダ2内壁面で形成される角度αは、鋭角となっている。この鋭角αは、吸入溝22の始端22aから終端22bにわたって維持されている。ここで、吸入溝22は、所定の容積を確保するためにベーン16の摺動方向に連続して2回にわたって加工されている。
【0031】
23は前記シリンダ2の内壁において前記吐出孔11に連通する如く前記吸入溝22と同様に形成された吐出溝で、図4に示す如く前記ベーン16の摺動方向A及び前記摺動方向Aに対して直角方向Bに最も深い最深部cを有し、この最深部cより吐出溝23の始端23aと終端23b及び溝幅端23c・23dを含む周縁に向けて、前記シリンダ2の内壁につながるまで徐々に浅くなるよう形成されている。そして、この吐出溝23の最深部cの深さ寸法dと溝幅寸法wは、深さ寸法d<幅寸法wの関係に設定され、吐出溝23内面の傾斜が緩やかに形成されている。その結果、前記吐出溝23の最深部cから延びる吐出溝23壁面とシリンダ2内壁面で形成される角度βは、鋭角となっている。この吐出溝23における角度βは、吐出溝23の始端23aから終端23bにわたって維持されている。
【0032】
上記構成において、エンジン(図示せず)からベルト(図示せず)を介して回転軸13が駆動されると、これに伴ってロータ12が回転する。その結果、遠心力及びベーン溝15の潤滑油圧力によってベーン16がシリンダ2内壁と当接し、シリンダ2の円筒空間を複数の空間に仕切る。
【0033】
この回転に伴い、吸入孔10からシリンダ2内に吸入された冷媒は、回転が進むにつれて密閉空間に閉じこめられ、さらに回転が進むことによって密封空間内で圧縮され、さらに回転が進むことによって吐出孔11から吐出室8へ吐出される。この吐出室8の冷媒は、さらに後部側板4の連通路17を通過し、高圧カバー6内の高圧室に流入し、ここで、冷媒と混合している潤滑油が分離され、冷媒は吐出口19から冷凍サイクル中へ流れる。
【0034】
一方、シリンダ2内において、ベーン16のシリンダ2内壁への摺動状態は、上述の如くベーン溝15内で出没を繰り返している。そして、吸入溝22上を通過するとき、及び吐出溝23上を通過するときは、それそれの始端(溝幅として狭小)から最も溝幅の広い部分を通過し、終端(溝幅として狭小)と過ぎていくが、始端から終端にかけて吸入溝22及び吐出溝23とシリンダ2内面との角度が鋭角であるため、ベーン16先端にかかる部分的な負荷、即ちエッジ作用による部分摩耗は、極めて小さい。
【0035】
したがって、長期使用においても、ベーン16先端には図5に示す如く従来の如く矩形状の段付摩耗ではなく、先端が鈍角である三角形状の摩耗段差部16aであり、換言すると、上記ベーン16先端における集中摩耗を緩和することは、摩耗段差部16aの発生を抑制することになり、耐久性を向上することにつながる。
【0036】
また、ロータ12の回転に伴い、ベーン16先端が、吸入溝22および吐出溝23を断続的に通過しても、摩耗段差部16aが先細り形状となるため、前記吸入溝22への落ち込み、吸入溝22終端22bへの乗り上げも、矩形の摩耗段差に比較してシリンダ2内壁との摺動面積が少ない分円滑なものとなり、前記落ち込み、乗り上げに伴う衝撃も少なく、結果として振動が少なく、静寂な運転が得られるベーンロータリ型圧縮機が実現できる。
【0037】
以下に、上記集中摩耗を緩和する他の実施の形態を説明する。
【0038】
(実施の形態2)
図6は、吸入通路7a及び吸入孔10aがそれぞれ前部側板3aに設けられた構成の場合のシリンダ2aの断面を示している。また、吸入溝25は、2つの形態を合わせた吸入溝22を示す先の実施の形態と異なり、1つの形態加工で得られるものとし、その吸入溝25をシリンダ2内壁に形成したものである。この吸入溝25の断面形状は、先の実施の形態と同じ条件が施されている。
【0039】
つまり、吸入溝25の幅寸法は一様でなく、起点25aと終点25bで繋がるように向かい合う湾曲線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0040】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0041】
また、本実施の形態は、シリンダ2aに吸入溝24を、前部側板3aに吸入孔10aをというように、吸入溝25と吸入孔10aが離れた位置関係に構成されているが、前記吸入溝25は、先の実施の形態と同様に、ベーンがこの吸入溝25をまたがっている間は、そのベーンを挟む前後の空間が連通状態にあることから、ベーンが吸入孔10aを通過しても、シリンダ内空間と吸入孔10aを連通させるようにし、吸入工程における冷媒(流体)の吸入量(シリンダの吸入容積)を最適な値に確保するべく、その始端と終端(起点25aと終点25b)が設定されている。
【0042】
(実施の形態3)
図7は、吸入通路7b及び吸入孔10bが先の実施の形態と同様に、それぞれ前部側板3bに設けられた構成の場合のシリンダ2bの断面を示している。また、吸入溝26は、吸入孔10bとは逆の位置で、その溝の一側縁はシリンダ2bの端部に開口し、残る一側縁は、起点26aと終点26bで繋がる湾曲線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0043】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0044】
また、前記吸入溝26は、先の実施の形態と同様に、ベーンがこの吸入溝26をまたがっている間は、そのベーンを挟む前後の空間が連通状態にあることから、ベーンが吸入孔10bを通過しても、シリンダ内空間と吸入孔10bを連通させるようにし、吸入工程における冷媒(流体)の吸入量(シリンダの吸入容積)を最適な値に確保するべく、その始端と終端(起点26aと終点26b)が設定されている。
【0045】
(実施の形態4)
図8は、吸入通路7c及び吸入孔10cが先の実施の形態と同様に、それぞれ前部側板3cに設けられた構成の場合のシリンダ2cの断面を示している。
また、吸入溝27は、先の実施の形態2の湾曲線で表現される非平行の形状に変えて、ひし形に形成されている。この吸入溝27の断面形状は、先の実施の形態と同じ条件が施されている。
【0046】
つまり、吸入溝27の幅寸法は一様でなく、ベーンの進行方向(ロータの回転方向)に対してある角度をもって延びる形状となっており、起点27aと終点27bで繋がるように向かい合う直線で表現される非平行の形状に形成されている。
【0047】
したがって、この構成であっても、先の実施の形態と同様に、ベーン先端における限られた部分が集中摩耗を受けることがなく、ベーンの摩耗に対する耐久性を図ることができる。
【0048】
また、吸入溝27の作用は、先の実施の形態と同じであり、説明を省略する。
【0049】
【発明の効果】
上記実施の形態より明らかなように、本発明のベーンロータリ型圧縮機は、シリンダ内面に、ベーンの摺動方向に延び且つ、前記シリンダに設けた吸入孔及び吐出孔の少なくとも一方に連通する流体溝を設け、前記流体溝は、始端から終端にかけて溝側壁とシリンダ内面で形成される角度が鋭角となるように形成されているもので、流体溝の側壁とシリンダ内壁で形成される流体溝側部のエッジが流体溝の加工に伴って形成されることが無く、したがって、長期にわたってベーン先端の部分摩耗が緩和され、ベーン先端の部分摩耗による段付摩耗部の流体溝への落ち込み、あるいは流体溝からシリンダ内壁への乗り上げに伴う衝突音が長期に亘って抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるベーンロータリ型圧縮機の横断面図
【図2】図1のa−a線によるベーンロータリ型圧縮機の縦断面図
【図3】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの断面図
(b)は図3(a)のb−b線によるシリンダの断面図
【図4】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの吸入孔と吐出孔が見える位置からの断面図
(b)は図4(a)のc−c線によるシリンダの拡大断面図
【図5】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【図6】(a)は本発明の実施の形態2におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図6(a)のd−d線によるシリンダの断面図
【図7】(a)は本発明の実施の形態3におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図7(a)のe−e線によるシリンダの断面図
【図8】(a)は本発明の実施の形態4におけるベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図8(a)のf−f線によるシリンダの断面図
【図9】従来例を示すベーンロータリ型圧縮機の横断面図
【図10】同ベーンロータリ型圧縮機の縦断面図
【図11】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機のシリンダ部の断面図
(b)は図11(a)のg−g線によるシリンダの断面図
【図12】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機におけるシリンダの吸入孔と吐出孔が見える位置からの断面図
(b)は図12(a)のh−h線によるシリンダの断面図
【図13】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における吸入溝による摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【図14】(a)は同ベーンロータリ型圧縮機における吐出溝による摩耗状態を示すベーンを中心とした要部の断面図
(b)は同ベーンの斜視図
【符号の説明】
1 圧縮機
2 シリンダ
2a シリンダ
2b シリンダ
2c シリンダ
7 吸入口
10 吸入孔
11 吐出孔
12 ロータ
15 ベーン溝
16 ベーン
19 吐出口
22 吸入溝
23 吐出溝
25 吸入溝
26 吸入溝
27 吸入溝
Claims (3)
- シリンダ内においてベーンがロータと共に回転し、吸入孔からの流体を圧縮し吐出孔から吐出する圧縮機構を具備したベーンロータリ型圧縮機において、前記シリンダ内面に、前記ベーンの摺動方向に延び且つ、前記シリンダに設けた吸入孔及び吐出孔の少なくとも一方に連通する流体溝を設け、前記流体溝は、始端から終端にかけて溝側壁とシリンダ内面で形成される角度が鋭角となるように形成されていることを特徴とするベーンロータリ型圧縮機。
- 前記流体溝は、前記ベーンの摺動方向及び前記摺動方向に対して直角方向に最も深い最深部を有し、この最深部より流体溝の始端と終端及び溝幅端を含む周縁に向けて、前記シリンダ内面につながるまで徐々に浅くなるよう形成されている請求項1記載のベーンロータリ型圧縮機。
- 前記流体溝は、最深部の深さ寸法D<溝幅寸法Wの関係にある請求項1または2記載のベーンロータリ型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003164980A JP2005002824A (ja) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | ベーンロータリ型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003164980A JP2005002824A (ja) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | ベーンロータリ型圧縮機 |
Publications (1)
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JP2005002824A true JP2005002824A (ja) | 2005-01-06 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005002824A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015206337A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-19 | カルソニックカンセイ株式会社 | 気体圧縮機 |
-
2003
- 2003-06-10 JP JP2003164980A patent/JP2005002824A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015206337A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-19 | カルソニックカンセイ株式会社 | 気体圧縮機 |
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