JP2010138798A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体圧縮機において、ベーンがベーン溝に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝に供給された油圧を、ベーンを突出させる向きに有効に作用させる。
【解決手段】ベーン58は、その埋没側端面58aのうち一部分のみに切欠き58cが形成され、この切欠き58cに、ベーン溝56の底面56aに対向する面(ベーン58をシリンダ40に向けて突出させる向き油圧を受ける面)58dが形成され、ベーン58がベーン溝56に最も沈み込んだ位置においても、ベーン溝56の底面56aと、ベーン58の面58dとの間に空隙58cが形成され、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧がこの空隙58cを介して、ベーン58の面58dに有効に作用させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は気体圧縮機に関し、詳細には、ベーンロータリ形式の圧縮機本体の起動時におけるベーンの突出性能の改良に関する。
従来より、空気調和システム(以下、空調システムという。)には、冷媒ガスなどの気体を圧縮して、空調システムに気体を循環させるための気体圧縮機(コンプレッサ)が用いられている。
この気体圧縮機は、回転駆動されて気体を圧縮する圧縮機本体がハウジングの内部に収容され、圧縮機本体から高圧の気体が吐出される吐出室が画成され、この吐出室からハウジングの外部に高圧の気体を排出するものである。
ここで、圧縮機本体の外面には、圧縮機本体から吐出された高圧の気体から油分を分離する油分離器が組み付けられ、油分離器によって分離された油分は、吐出室の底部に溜められる。
そして、この吐出室底部に溜められた油分は、吐出室内の圧力(高圧気体の圧力)によって圧縮機本体に形成された油路を通って圧縮機本体内に導かれる。
圧縮機本体は、種々の形式のものが知られているが、ベーンロータリ形式のものは、与えられた回転駆動力によって回転軸と一体的に回転する、その外周に等角度間隔で複数のベーン溝が形成されたロータと、このロータの外周を外方から取り囲む略楕円形の断面輪郭を呈した内周面を有するシリンダと、ロータの回転によって作用する遠心力およびベーン溝に作用する油圧に応じて、ベーン溝から突出可能に、各ベーン溝にそれぞれ埋設されたベーンと、シリンダおよびロータの両端面を覆うとともに、ロータの両端面の側からそれぞれ突出した回転軸をそれぞれ軸支する軸受けを有する2つのサイドブロックとを備えた構成であり、ロータ、シリンダ、両サイドブロックおよびロータの回転方向に相前後する2枚のベーンで1つの圧縮室が画成され、各圧縮室は、ロータの回転にしたがって容積が変化することで、気体が圧縮室に吸入され、その後圧縮されて、高圧の気体となって吐出される。
そして、吐出室の底部に溜められた油分は、サイドブロックを介してロータの端面からベーン溝に油分が供給される。
ここで、ベーンは、ロータの回転によって作用する遠心力およびベーン溝に作用する油圧(背圧)に応じて、ベーン溝から突出するように構成され、これにより、ベーンの突出側先端がシリンダの内周面に追従するように、ベーン溝からの突出量が変化する(特許文献1)。
特開2004−092494号公報
ところで、上述した気体圧縮機は、通常の回転動作中(運転状態)は油圧や遠心力による付勢力によって、ベーンの突出側先端はシリンダ内周面に追従するものの、気体圧縮機の停止状態(非運転状態)では遠心力が作用せず、しかも、この停止状態が長く続くと吐出室の内圧も低下するため、ベーン背圧が低下し、いくつかのベーンは自重によりロータのベーン溝に完全に埋没してしまい、ベーンの埋没側の端面(ベーン溝の底面に近い側の端面)がベーン溝の底面に突き当たった状態となる。
このような状況下で気体圧縮機が起動すると、ベーン溝に油圧が供給されたとしても、ベーンの埋設側の端面がベーン溝の底面に突き当たった状態であるため、ベーン溝の油圧が、ベーンの側面などに多く作用し、埋設側端面に対しては、ベーンを突出させる向きに有効に作用しない。
しかも、遠心力だけでベーンを瞬時に突出させることも難しく、このため、ベーンが突出することで画成される圧縮室が迅速に形成されず、定常運転時のように全ての圧縮室が画成されて所望の高圧気体が吐出されるまでに要する時間が長くかかる場合がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ベーンがベーン溝に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝に供給された油圧を、ベーンを突出させる向きに有効に作用させることができる気体圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係る気体圧縮機は、ベーンおよびベーン溝とのうち少なくとも一方を、ベーンがベーン溝に最も沈み込んだ位置(完全に埋没した位置)においても、ベーン溝の底面と、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙を形成するように形成したことで、ベーンがベーン溝に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝に供給された油圧を、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面に有効に作用させて、ベーンを迅速に突出させるようにしたものである。
すなわち、本発明に係る気体圧縮機は、回転軸と一体的に回転する、その外周に複数のベーン溝が形成されたロータと、前記ロータの外周を外方から取り囲む略楕円形の断面輪郭を呈した内周面を有するシリンダと、前記ロータの回転によって作用する遠心力および前記ベーン溝に作用する油圧に応じて、前記ベーン溝から突出可能に、前記ベーン溝に埋設されたベーンと、を備え、前記ベーンおよび前記ベーン溝とのうち少なくとも一方は、前記ベーンが前記ベーン溝に最も沈み込んだ位置において、前記ベーン溝の底面と、前記ベーンの、前記ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙を形成するように形成されていることを特徴とする。
ここで、ベーンがベーン溝に最も沈み込んだ位置とは、ベーンの可動範囲のうちでベーン溝に最も沈み込んだ位置であることを意味し、この最も沈み込んだ位置は、ベーンの埋没側の端面がベーン溝の底面に突き当たった状態における位置であるか、または、ベーン溝が底面側の部分において幅狭に形成され且つベーンのシリンダ側の部分がこのベーン溝の幅瀬間の部分よりも幅が広く形成されているために、ベーンの埋没側の端面がベーン溝の底面に突き当たる以前に、そのベーン溝の幅狭部分に引っ掛かって埋没方向の動きが規制された状態における位置となる。
このように構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンおよびベーン溝のうち少なくとも一方が、ベーンがベーン溝に最も沈み込んだ位置においても、ベーン溝の底面と、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙を形成するように形成されているため、ベーンがベーン溝に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝に供給された油圧がこの空隙に作用し、この結果、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面に有効に作用させることができる。
したがって、ベーンを短時間のうちに突出させることができ、起動直後の短時間のうちに気体圧縮機の圧縮室を画成させて、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
なお、ベーン溝の底面と、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙を形成する構造は、ベーンにのみ形成されていてもよいし、ベーン溝にのみ形成されていてもよいし、またはベーンとベーン溝との両方に形成されて両者の協働によるものであってもよい。
本発明に係る気体圧縮機においては、前記ベーンは、前記ベーンの埋没側端面のうち一部分のみに切欠きが形成され、この切り欠かれた部分に、前記ベーン溝の底面に対向する面が形成されていることが好ましい。
このように好ましく構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンの埋没側端面のうち一部分のみに形成された切欠き以外の部分すなわち切り欠かれずに残った部分が、ベーン溝の底面に突き当たることで、切り欠かれた部分が空隙となり、ベーン溝に供給された油圧をこの空隙に作用させることができ、しかも、この切り欠かれた部分には、ベーン溝の底面に対向する面が形成されているため、空隙に作用した油圧が、ベーン溝の底面に対向する面に作用する。
よって、ベーンの一部に切欠きを設け、その切り欠かれた部分に、ベーン溝の底面に対向する面を形成した、という簡単な構造で、ベーン溝の油圧を、ベーンを突出させる向きに有効に作用させることができる。
なお、ベーンの埋没側端面の全部が切り欠かれるものは、好ましい構成の本発明の技術的範囲には属さない。
本発明は、切り欠かれた部分以外の部分すなわち切り欠かれずに残った部分が、ベーン溝の底面に突き当たることで、切り欠かれた部分が空隙となり、ベーン溝に供給された油圧をこの空隙に作用させることができるのに対して、ベーンの埋没側端面の全部が切り欠かれたものでは、切り欠かれたことによってベーンに新たに形成された面全体が、ベーン溝の端面に突き当たるため、油圧の作用する空隙を確保することができないからである。
本発明に係る気体圧縮機においては、前記切欠きは、前記ベーンの埋没側端面のうち、その短手方向における略中央部分に、その長手方向に沿って形成された溝であることが好ましい。
このように好ましく構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンの埋設側端面のうち、その短手方向における略中央部分に、その長手方向に沿った溝が、上記切欠きとして形成されているため、この切欠き(溝)以外の部分は、長手方向に沿った平行な2枚の壁板となり、ベーン溝の底面には、この2枚の壁板の端縁(2本の平行な端縁)が突き当たるため、短手方向における一方の端部だけを除いた部分に切欠きを設けたものよりも、突き当たった状態での安定性を高めることができ、ベーンの傾きを抑制することができる。
本発明に係る気体圧縮機においては、前記切欠きは、前記ベーンの埋没側端面のうち、その長手方向における両端部に形成されていることことが好ましい。
このように好ましく構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンの埋設側端面のうち、その長手方向における両端部に切欠きが形成されているため、長手方向の両端部分の切欠きにそれぞれベーン背圧(油圧)が作用することとなり、長手方向における一方の端部のみを除いた部分を切り欠いたものに比べて、油圧が長手方向の両端に均等に作用し易く、したがって、ベーンが長手方向に関して傾くのを抑制することができる。
本発明に係る気体圧縮機においては、前記ベーンの埋没側端面の長手方向における両端部に形成された2つの切欠きは、前記ベーンの埋没側端面の短手方向における両端部において、互いに連通して形成されていることが好ましい。
このように好ましく構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンの埋没側端面の長手方向における両端部に形成された2つの切欠きは、ベーンの埋没側端面の短手方向における両端部において、互いに連通して形成されているため、一方の切欠きに作用する油圧と他方の切欠きに作用する油圧とが、この連通によって均等化され、したがって、各切欠きの、ベーン溝に対向する面に作用する油圧の均一化を一層向上させることができる。
本発明に係る気体圧縮機においては、前記ベーンは、前記シリンダに近い側の部分の厚さよりも前記ベーン溝の底面に近い側の部分の厚さが薄くなるように形成され、前記ベーン溝は、その底部側の部分が開口側の部分よりも幅狭になるように形成され、前記ベーン溝の底部側の幅狭に形成された部分は、前記ベーンの薄い厚さの部分の通過を許容し、かつ前記ベーンの厚い厚さの部分の通過を阻止するとともに、前記ベーンの厚い厚さの部分の通過を阻止した状態において、前記ベーン溝の底面と、前記ベーンの、前記ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙が形成されることが好ましい。
このように好ましく構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンは、そのベーン溝の底面に近い側の部分(埋没側の部分)の厚みがシリンダに近い側の部分(突出側の部分)の厚みよりも薄く形成され(突出側の部分の厚みが埋没側の部分の厚みよりも厚く形成され)、ベーン溝は、その底部側の部分(底面に近い側の部分)が開口側の部分(ベーン溝の上縁側の部分)よりも幅狭に形成されているため、ベーンの埋没側端面がベーン溝の底面に突き当たる以前にベーンの沈み込みは阻止された状態となり、この結果、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面とベーン溝の底面との間には空隙が形成され、ベーン溝に供給された油圧がこの空隙に作用して、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面である埋没側端面に有効に作用させることができる。
したがって、ベーンを短時間のうちに突出させることができ、起動直後の短時間のうちに気体圧縮機の圧縮室を画成させて、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンがベーン溝に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝に供給された油圧を、ベーンの、ベーン溝の底面に対向する面に有効に作用させて、ベーンを迅速に突出させることができる。
以下、本発明の気体圧縮機に係る最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサ100を示す縦断面図、図2は図1におけるA−A線に沿った断面を示す図である。
図示のコンプレッサ100は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空気調和システム(以下、単に空調システムという。)の一部として構成され、この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等(いずれも図示を省略する。)とともに、冷却媒体の循環経路上に設けられている。
そして、コンプレッサ100は、空調システムの蒸発器から取り入れた気体状の冷却媒体としての冷媒ガスGを圧縮し、この圧縮された冷媒ガスGを空調システムの凝縮器に供給する。凝縮器は、圧縮された冷媒ガスGを液化させ、高圧で液状の冷媒として膨張弁に送出する。
高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、この気化熱との熱交換により蒸発器周囲の空気を冷却する。
また、コンプレッサ100は、ケース11とフロントヘッド12とからなるハウジング10の内部に収容された圧縮機本体60と、フロントヘッド12に取り付けられ、図示しない駆動源からの駆動力を圧縮機本体に伝える伝達機構80とを備える。
ケース11は、一端が閉じられた筒状体を呈し、フロントヘッド12は、このケース11の開放された側の端部を覆うように組み付けられている。また、フロントヘッド12には、蒸発器から低圧の冷媒ガスGが吸入される吸入ポート12aが形成され、一方、ケース11には、圧縮機本体で圧縮された高圧の冷媒ガスGを凝縮器に吐出する吐出ポート11aが形成されている。
ハウジング10内に収容された圧縮機本体60は、伝達機構80によって伝達された駆動力により軸回りに回転駆動される回転軸51と、この回転軸51と一体的に回転する円柱状のロータ50と、ロータ50の外周面の外方を取り囲む断面輪郭が略楕円形状の内周面49を有するとともに両端が開放されたシリンダ40と、ロータ50に埋設され、ロータ50の両端面50a,50bに供給された冷凍機油R(油分)による背圧を受けて、ロータ50の外周面から外方に向けて(シリンダ40の内周面49に向けて)突出可能とされ、その突出側の先端がシリンダ40の内周面49の輪郭形状に追従するように突出量が可変とされ、回転軸51回りに等角度間隔でロータ50に埋設された5枚の板状のベーン58と、シリンダ40の両側端面の外方側からそれぞれの端面を覆うように固定されたフロントサイドブロック30およびリヤサイドブロック20とからなる。
2つのサイドブロック20,30はそれぞれ、ロータ50の両端面50a,50bの側から突出した回転軸51の部分を軸支する軸受け22,32を有している。
そして、2つのサイドブロック20,30、ロータ50、シリンダ40、および回転軸51の回転方向に相前後する2つのベーン58,58によって画成された各圧縮室48の容積が、伝達機構80によって伝達された駆動力による回転軸51およびロータ50の回転にしたがって増減を繰り返すことにより、各圧縮室48に吸入された冷媒ガスGは圧縮されて、リヤサイドブロック20の吐出通路を通って、油分離器であるサイクロンブロック70を介して吐出室21に吐出される。
吐出室21は、圧縮機本体60から吐出された高圧の冷媒ガスGが吐出される部屋であり、リヤサイドブロック20とケース11とにより形成されている。
圧縮室48から高圧の冷媒ガスGがサイクロンブロック70を通過する間に、冷媒ガスGに混在した冷凍機油Rが分離されて、吐出室21の底部に滴下し、冷凍機油Rは、吐出室21の底部に溜められる。
そして、この溜められた冷凍機油Rは、コンプレッサ100の摺動部等を潤滑・冷却・清浄するとともに、ベーン58をシリンダ40の内周面49に向けて突出させて、その先端を内周面49に当接させた状態に付勢するようにベーン58に背圧を作用させるなどに用いられる。
圧縮機本体60のリヤサイドブロック20には、吐出室21の底部に溜められ、吐出室21に吐出された冷媒ガスGの圧力により高圧となった冷凍機油Rを、ロータ50の端面50aまで導く導油路23が形成されている。
この導油路23は軸受け22まで延び、軸受け22に導かれた冷凍機油Rは、軸受け22と回転軸51の外周面との間の僅かな隙間を通って、リヤサイドブロック20の端面に形成されたサライ溝25に供給される。
一方、シリンダ40およびフロントサイドブロック30にも、リヤサイドブロック20と同様に、冷凍機油Rを、ロータ50の端面50bまで導く導油路46,33が形成されている。
この導油路33は軸受け32まで延び、導油路23,46,33を介して軸受け32に導かれた冷凍機油Rは、軸受け32と回転軸51の外周面との間の僅かな隙間を通って、フロントサイドブロック30の端面に形成されたサライ溝35に供給される。
ここで、ロータ50には、前述したベーン58を埋設するスリット状のベーン溝56(図2)が放射状に、かつロータ50の回転中心回りに等角度間隔で5つ形成され、これらのベーン溝56にそれぞれ板状のベーン58が埋設され、各ベーン58は、ロータ50の回転によって生じる遠心力と、ベーン溝56およびベーン58の底面によって画成された背圧室59に加えられる冷凍機油Rによる油圧(背圧)とにより、シリンダ40の内周面49に向けて突出可能とされ、このベーン58の突出した先端がシリンダ40の内周面49に当接した状態に付勢され、回転軸51の回転に伴って、ベーン58はベーン溝56内を進退する。
これにより、各圧縮室48は、ロータ50の回転にしたがって容積の変化を繰り返し、容積が大きくなる期間に、吸入室から冷媒ガスGを吸入し、容積が小さくなる期間に、吸入した冷媒ガスGを圧縮し、圧縮して得られた高圧の冷媒ガスGは、サイクロンブロック70を通じて吐出室21に吐出される。
そして、背圧室59は、ロータ50の両端面50a,50bまで貫通して開口しており、リヤサイドブロック20のサライ溝25に到達した冷凍機油Rが供給され、ロータ50の端面50aにおける背圧室59の開口が、このサライ溝25に対向している期間、サライ溝25から背圧室59に冷凍機油Rが供給される。
同様に、ロータ50の端面50bにおける背圧室59の開口がフロントサイドブロック30のサライ溝35に対向している期間、フロントサイドブロック30のサライ溝35から冷凍機油Rが背圧室59に供給される。
以上が、本実施形態のコンプレッサ100の基本的な前提の構成であり、以下、本発明の特徴であるベーン58およびベーン溝56の構造について、図3を参照して詳説する。
図3(a)は、ロータ50の、フロントサイドブロック30に対向する端面50b側から視たロータ50、回転軸51、ベーン58を示す側面図、同図(b)は、(a)におけるベーン58を拡大した図、同図(c)は、(b)における矢視Bによりベーン58を視た図、をそれぞれ表す。
図3(a),(b)に示すように、ベーン58がベーン溝56に最も沈み込んだ位置において、ベーン溝5の底面56a(同図(b)において二点鎖線で示す(実際は、この底面56aは直線の断面ではないが、模式的に説明する上で直線で表している。)と、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dとの間に、空隙58cが形成されている。
具体的には、ベーン58は、ベーン58の埋没側端面58a(ベーン溝56の底面56aに近い側の端面)のうち一部分のみに切欠き58c(上記空隙58cと一致する)が形成され、この切欠き58cに、ベーン溝56の底面56aに対向する面(ベーン58をシリンダ40に向けて突出させる向き油圧を受ける面)58dが形成されている。
切欠き58cは、同図(b),(c)に示すように、ベーン58の埋没側端面58aのうち、その短手方向(同図(b)における左右方向)における略中央部分に、その長手方向(同図(c)における左右方向)に沿って貫通して形成された溝状に形成されている。
ここで、コンプレッサ100の運転が停止されると、ベーン58は自重によってベーン溝56の底まで沈み込み、ベーン58の埋没側の端面58aがベーン溝56の底面56aに突き当たる。
このような状態においては、ベーン58の埋没側端面58aとベーン溝56の底面56aとの間には、サライ溝25,35からベーン溝56に供給された冷凍機油Rの圧力が、直接作用しにくいため、ベーン58の埋没側端面58aには、ベーン58をシリンダ40の内周面49の向きに突出させる力が作用しにくい状態となっている。
しかし、本実施形態のコンプレッサ100は、ベーン58がベーン溝56に最も沈み込んだ位置においても、ベーン溝56の底面56aと、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dとの間に空隙58cが形成されているため、ベーン58が、ベーン58が図3(a)に示すようにベーン溝56に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧がこの空隙58cを介して、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dに有効に作用させることができる。
したがって、この油圧による荷重Fが、ベーン58を突出させる方向に作用し、ベーン58を短時間のうちにシリンダ40の内周面49に向けて突出させることができ、起動直後の短時間のうちに、ベーン58の突出側端面58bをシリンダ40の内周面49に当接させて、コンプレッサ100の圧縮室48を画成させ、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
また、本実施形態のコンプレッサ100によれば、ベーン58の埋没側端面58aのうち一部分のみに形成された切欠き58c以外の部分すなわち切り欠かれずに残った部分が、ベーン溝56の底面56aに突き当たることで、切り欠かれた部分58cが空隙となり、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧をこの空隙58cに作用させることができ、しかも、この切り欠かれた部分58cには、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dが形成されているため、空隙58cに作用した冷凍機油Rの油圧が、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dに作用する。
よって、ベーン58の一部のみに切欠き58cを形成し、その切り欠かれた部分58cに、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dを形成した、という簡単な構造で、ベーン溝56の油圧を、ベーン58を突出させる向きに有効に作用させることができる。
また、本実施形態のコンプレッサ100においては、ベーン58の埋没側端面58aのうち、その短手方向における略中央部分に、その長手方向に沿って貫通して形成された溝が、切欠き58cとして形成されているため、この切欠き(溝)58c以外の部分(短手方向における両端部)は、長手方向に沿った平行な2枚の壁板となり、ベーン溝56の底面56aには、この2枚の壁板の端縁(2本の平行な端縁;埋没側端面58aの一部分)が突き当たるため、短手方向における一方の端部だけを除いた部分に切欠きを設けたものよりも、突き当たった状態での起立安定性を高めることができ、ベーン58の傾きを抑制することができる。
さらに、この溝(切欠き58c)は、ベーン58の長手方向について貫通しているため、各サライ溝25,35の冷凍機油Rの油圧を、切欠き58cに直接供給することができ、ベーン溝56の底面56aに対向する面58dに油圧をダイレクトに作用させることができる。
(実施形態2)
上述した実施形態のコンプレッサ100は、ベーン58の切欠き58cを、埋没側端面58aの長手方向に沿って、短手方向に沿った断面が一様のまま、両端まで貫通したものであるが、本発明に係る気体圧縮機はこのような形態に限定されるものではない。
以下、他の実施形態2について説明するが、この実施形態2の前提となるコンプレッサ100の基本的な構成については、実施形態1において説明したものと同一であるため、説明を省略する。
図4は、他の実施形態2を示すものであり、ベーン58の埋没側端面58aにおいて矩形枠(短手方向(図4(b)における左右方向)の両端部および長手方向(図4(c)における左右方向)の両端部を繋いだ矩形枠)状に縁部を残して切欠き58c″を形成し、この切欠き58c″に、ベーン溝56の底面56aに対向する面58d′を形成し、ベーン58の長手方向の両端面には、これら各端面と切欠き58c″とをそれぞれ連通する連通孔58c′,58c′を形成した構造である。
なお、図4(a)は、同図(b),(c)に表したベーン58がベーン溝56に埋没した状態を示す、図3(a)相当の側面図である。
このように構成されたコンプレッサ100によれば、各サライ溝25,35の冷凍機油Rの油圧は、各サライ溝25,35にそれぞれ対向するベーン58の両端面に形成された連通孔58c′,58c′を通じて、切欠き58c′に供給され、この切欠き58c′に形成された、ベーン溝56の底面56aに対向する面58d′に有効に作用させることができる。
したがって、実施形態1のコンプレッサ100と同様に、この油圧による荷重Fが、ベーン58を突出させる方向に作用し、ベーン58を短時間のうちにシリンダ40の内周面49に向けて突出させることができ、ベーン58の突出側端面58bをシリンダ40の内周面49に当接させて、コンプレッサ100の圧縮室48を画成させ、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
(実施形態3)
図5は、ベーン58の埋没側端面58aに形成する切欠きを、上述した実施形態1,2におけるものとは異なるものとした実施形態3のベーン58等を示したものである。
なお、この実施形態3の前提となるコンプレッサ100の基本的な構成については、実施形態1,2において説明したものと同一であるため、説明を省略する。
この実施形態3のコンプレッサ100におけるベーン58は、ベーン58の埋没側端面58aのうち、その長手方向(図5(c)において左右方向)における両端部にそれぞれ、切欠き58e,58eが形成されたものであり、しかも、これら2つに切欠き58e,58eは、ベーン58の埋没側端面58aの短手方向(図5(b)において、)における両端部において、互いに連通して形成されている。
したがって、このベーン58には、その埋没側端面58aにおいて矩形枠(短手方向(図5(b)における左右方向)の両端部および長手方向(図5(c)における左右方向)の両端部を繋いだ矩形枠)状に繋がった切欠き58eが形成され、この切欠き58eに、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fが形成されている。
なお、図5(a)は、同図(b),(c)に表したベーン58がベーン溝56に埋没した状態を示す、図4(a)相当の側面図である。
このように構成された本実施形態のコンプレッサ100は、ベーン58がベーン溝56に最も沈み込んだ位置においても、ベーン溝56の底面56aと、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fとの間に空隙58e(切欠き58eに相当)が形成されているため、ベーン58が図5(a)に示すように、ベーン溝56に完全に埋没した状態であっても、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧がこの空隙58eを介して、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fに有効に作用させることができる。
したがって、この油圧による荷重Fが、ベーン58を突出させる方向に作用し、ベーン58を短時間のうちにシリンダ40の内周面49に向けて突出させることができ、ベーン58の突出側端面58bをシリンダ40の内周面49に当接させて、コンプレッサ100の圧縮室48を画成させ、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
また、本実施形態のコンプレッサ100によれば、ベーン58の埋没側端面58aのうち一部分のみに形成された切欠き58e以外の部分すなわち切り欠かれずに残った部分が、ベーン溝56の底面56aに突き当たることで、切り欠かれた部分58eが空隙となり、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧をこの空隙58eに作用させることができ、しかも、この切り欠かれた部分58eには、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fが形成されているため、空隙58eに作用した冷凍機油Rの油圧が、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fに作用する。
よって、ベーン58の一部のみに切欠き58eを形成し、その切り欠かれた部分58eに、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fを形成した、という簡単な構造で、ベーン溝56の油圧を、ベーン58を突出させる向きに有効に作用させることができる。
また、本実施形態のコンプレッサ100においては、ベーン58の埋没側端面58aのうち、ベーン58の埋没側端面58aのうち、その長手方向における両端部に切欠き58e,58eが形成されているため、長手方向の両端部分の切欠き58e,58eにそれぞれベーン背圧(冷凍機油Rによる油圧)が作用することとなり、長手方向における一方の端部のみを除いた部分を切り欠いたものに比べて、油圧が長手方向の両端に均等に作用し易く、したがって、ベーン58が長手方向に関して傾くのを抑制することができる。
なお、これらの切欠き58eは、各サライ溝25,35に直接向かい合って形成されているため、サライ溝25,35の冷凍機油Rの油圧を、切欠き58eに直接供給することができ、ベーン溝56の底面56aに対向する面58fに油圧をダイレクトに作用させることができる。
さらに、ベーン58の埋没側端面58aの長手方向における両端部にそれぞれ形成された2つの切欠き58e,58eは、ベーン58の埋没側端面58aの短手方向における両端部において、互いに連通して形成されているため、一方の切欠き58eに作用する油圧と他方の切欠き58eに作用する油圧とが、この連通によって均等化され、したがって、各切欠き58e,58eの、ベーン溝56に対向する面58fに作用する油圧の均一化を一層向上させることができる。
上述した各実施形態1〜3は、ベーン溝56は従来のコンプレッサ100におけるもののままであり、ベーン58に切欠き58c,58c″,58e形成してベーン溝56に対向する面58d,58d′,58fを形成した構成であるが、この態様に代えて、ベーン58は従来のコンプレッサ100におけるもののままとし、ベーン溝56に上述したベーン58に形成したような切欠きを設けて、その切欠きに形成されたベーン溝56の新たな底面と、ベーン58の埋没側端面58aとの間に、空隙を形成する構造を採用してもよい。
(実施形態4)
上述した各実施形態1〜3のコンプレッサ100は、ベーン溝56は従来のままであって、ベーン58のみの構成を変化させて、ベーン58の突出性能を向上させたものであるが、本発明に係る気体圧縮機は、これらの形態に限定されるものではなく、ベーン58およびベーン溝56の両方の構造をそれぞれ従来とは異なるものとした組合せによって、ベーン58がベーン溝56に最も沈み込んだ位置において、ベーン溝56の底面56aと、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面との間に空隙を形成するものとしてもよい。
図6は、そのようにベーン58とベーン溝56との両方の構造を、従来のものから変化させた他の実施形態4を示す図であるが、この実施形態4の前提となるコンプレッサ100の基本的な構成については、実施形態1において説明したものと同一であるため、説明を省略する。
図6に示した実施形態4においては、ベーン58は、シリンダ40に近い側(突出側端面58bの側)の部分58hの厚さ(図6(b)における左右方向が、ベーン58の厚さ方向に対応)よりもベーン溝56の底面56aに近い側(埋没側端面58aの側)の部分58gの厚さが薄くなるように形成され、ベーン溝56は、その底部側の部分56bが開口側の部分56dよりも幅狭になるように形成され、ベーン溝56の底部側の幅狭に形成された部分56bは、ベーン58の薄い厚さの部分58gの通過を許容し、かつベーンの厚い厚さの部分58hの通過を阻止するとともに、ベーンの厚い厚さの部分58hの通過を阻止した状態において、ベーン溝56の底面56aと、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58iすなわち埋没側端面58aとの間に、空隙58kが形成されている。
このように構成された本実施形態4のコンプレッサ100によれば、ベーン58は、シリンダ40の内周面49に向けて突出する方向については、突出側端面58bが内周面49に突き当たるまで自由に進退可能である。
一方、ベーン58は、ベーン溝56の底面56aに向けて埋没する方向については、ベーン58の突出側端面58bがロータ50の外周面よりも内側まで沈み込んだ位置までは進退可能であるが、ベーン58の埋没側端面58a(58i)がベーン溝56の底面56aに突き当たる以前に、ベーン溝56の幅を狭くするように溝56の内側に膨らんでいる膨出部56cに、ベーン58の厚さが厚くなる境界の傾斜面58jが突き当たるため、ベーン58のそれ以上の沈み込みが阻止される。
この結果、ベーン58の埋没側端面58a(ベーン溝56の底面56aに対向する面58i)とベーン溝56の底面56aとの間には、空隙58kが形成され、ベーン溝56に供給された冷凍機油Rの油圧がこの空隙56kに作用して、ベーン58の、ベーン溝56の底面56aに対向する面58iである埋没側端面58aに有効に作用させることができる。
したがって、この油圧による荷重Fが、ベーン58を突出させる方向に作用し、ベーン58を短時間のうちにシリンダ40の内周面49に向けて突出させることができ、ベーン58の突出側端面58bをシリンダ40の内周面49に当接させて、コンプレッサ100の圧縮室48を画成させ、正常な運転状態に素早く移行させることができる。
本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサを示す縦断面図である。 図1におけるA−A線に沿った断面を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係るコンプレッサにおける、ベーンおよびロータのベーン溝の詳細を示す図であり、(a)はベーンとベーン溝とを組み合わせた側面図、(b)は(a)と同じ方向から視たベーンの拡大図、(c)は(b)の矢視Bによるベーンの背面図、をそれぞれ示す。 本発明の実施形態2に係るコンプレッサにおける、ベーンおよびロータのベーン溝の詳細を示す図であり、(a)はベーンとベーン溝とを組み合わせた側面図、(b)は(a)と同じ方向から視たベーンの拡大図、(c)は(b)の矢視Bによるベーンの背面図、をそれぞれ示す。 本発明の実施形態3に係るコンプレッサにおける、ベーンおよびロータのベーン溝の詳細を示す図であり、(a)はベーンとベーン溝とを組み合わせた側面図、(b)は(a)と同じ方向から視たベーンの拡大図、(c)は(b)の矢視Bによるベーンの背面図、をそれぞれ示す。 本発明の実施形態4に係るコンプレッサにおける、ベーンおよびロータのベーン溝の詳細を示す図であり、(a)はベーンとベーン溝とを組み合わせた側面図、(b)は(a)と同じ方向から視たベーンの拡大図、(c)は(b)の矢視Cによるベーンの正面図、をそれぞれ示す。
符号の説明
56 ベーン溝
56a 底面
58 ベーン
58a 埋没側端面
58b 突出側端面
58c 切欠き
58d 面(ベーン溝の底面に対向する面)
100 コンプレッサ(気体圧縮機)
R 冷凍機油

Claims (6)

  1. 回転軸と一体的に回転する、その外周に複数のベーン溝が形成されたロータと、前記ロータの外周を外方から取り囲む略楕円形の断面輪郭を呈した内周面を有するシリンダと、前記ロータの回転によって作用する遠心力および前記ベーン溝に作用する油圧に応じて、前記ベーン溝から突出可能に、前記ベーン溝に埋設されたベーンと、を備え、
    前記ベーンおよび前記ベーン溝とのうち少なくとも一方は、前記ベーンが前記ベーン溝に最も沈み込んだ位置において、前記ベーン溝の底面と、前記ベーンの、前記ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙を形成するように形成されていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記ベーンは、前記ベーンの埋没側端面のうち一部分のみに切欠きが形成され、この切り欠かれた部分に、前記ベーン溝の底面に対向する面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 前記切欠きは、前記ベーンの埋没側端面のうち、その短手方向における略中央部分に、その長手方向に沿って形成された溝であることを特徴とする請求項2に記載の気体圧縮機。
  4. 前記切欠きは、前記ベーンの埋没側端面のうち、その長手方向における両端部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の気体圧縮機。
  5. 前記ベーンの埋没側端面の長手方向における両端部に形成された2つの切欠きは、前記ベーンの埋没側端面の短手方向における両端部において、互いに連通して形成されていることを特徴とする請求項4に記載の気体圧縮機。
  6. 前記ベーンは、前記シリンダに近い側の部分の厚さよりも前記ベーン溝の底面に近い側の部分の厚さが薄くなるように形成され、
    前記ベーン溝は、その底部側の部分が開口側の部分よりも幅狭になるように形成され、
    前記ベーン溝の底部側の幅狭に形成された部分は、前記ベーンの薄い厚さの部分の通過を許容し、かつ前記ベーンの厚い厚さの部分の通過を阻止するとともに、前記ベーンの厚い厚さの部分の通過を阻止した状態において、前記ベーン溝の底面と、前記ベーンの、前記ベーン溝の底面に対向する面との間に空隙が形成されることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
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