JP2012156105A - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性及び歩留率が高く、且つ、薄型化が可能な燃料電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】燃料電池100は、多孔質領域4及びシリコン領域3を有し、且つ、前記多孔質領域3に、触媒金属が担持された第1の多孔質金属領域8Aと、多孔質プロトン伝導領域6と、触媒金属が担持された第2の多孔質金属領域8Bと、をこの順で備えたシリコン基体2と、第1の多孔質金属領域8Aと接合する第1の集電層12と、第2の多孔質金属領域8Bと接合する第2の集電層14と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池及びその製造方法に関し、特に一体型の薄型構造を有する燃料電池に関する。
近年、各種電気機器の携帯化、小型化及び高性能化に伴い、その電源となる小型電池の性能向上への要求が高まっている。また、これらの発展に伴って電池の更なる薄型化が要求されている。一方、小型化に適した電池としては、特に、高分子電解質型の燃料電池が用いられており、各種研究開発が進められている。従来の高分子型燃料電池は、一般に、燃料流路(セパレータ)、拡散層、触媒層、高分子型電解質膜、触媒層、拡散層、燃料流路(セパレータ)という7層構造を有するものが多い。また、従来の高分子型燃料電池では、炭素粉表面に微細な白金粒子を担持させた粉状の触媒が触媒層に用いられている。しかし、更なる薄型化という要求に対し、この種の従来構造の燃料電池では、別工程で製造した触媒粉−電解質膜等、構成要素間の電気的接触抵抗を低減するため等の理由によって、一対のセパレータで挟持された燃料電池を強い力で締め付ける必要がある。このため、燃料流路の強度等の観点から従来の高分子型電池の薄型化にはおのずと限界があるといわれている。
一方、小型化が可能で高出力が可能な燃料電池に用いられる構造体として、金属担持多孔質シリコンを用いた燃料電池用電極構造体が提案されている(下記特許文献1参照)。また、従来に比較して、その製造時や電池運転時に破損し難い膜電極接合体が提案されている。
特開2007−119897号公報 特開2008−98070号公報 S.Moghaddam,E.Pengwang,Y.B.Jiang,A.R.Garcia,D.J.Burnett,C.J.Brinker,R.I.Masel,M.A.Shannonら著、Nature Nanotechnology,5,210(2010).
前記特許文献1に記載の金属担持多孔質シリコンを用いた燃料電池用電極構造体は、一方の面に多孔質層を有するシリコン基体をめっき液に浸漬し、前記シリコン基体の多孔質層に金属を析出させて触媒層を形成するものである。かかる電極構造体によると、当該電極構造体で高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrane)を当該電極構造体で挟みこむことによって厚さ300μm以下の燃料電池を構成することが可能である。
一方、前記金属担持多孔質シリコンの製造には、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いることができる。ここで、前記MEMS技術とは、半導体集積回路などに使用される半導体製造プロセスや微細加工プロセスを利用し、機械的な機能と電気的な機能とを合わせ持った微小構造を製造する技術をいう。
しかし、前記電極構造体を用いて燃料電池を作製するためには、高分子電解質膜と電極構造体とを貼り合わせる工程が必要となる。このような貼り合わせ工程は、MEMS技術による工程とは独立した工程であり、更には、貼り合わせの際の接着状態管理が難しい。
また、前記特許文献2に記載の膜電極接合体は、多孔質膜の細孔内に電解質ポリマーが充填された電解質膜を有し、その一方面にアノード電極、他方面にカソード電極が接合され、前記電極のうち、少なくとも一方が、MEMS技術を用いて形成されている。
しかし、上記の電解質膜を用いた場合であっても、電解質膜と電極とを貼り合わせる必要があり、前記電極構造体を用いた燃料電池と同様の課題が生じる。
また、前記非特許文献1には、多孔質シリコンからなるプロトン交換膜を、燃料電池の電解質層として使用する例が報告されている。しかし、非特許文献1において触媒層は、白金等の触媒をシリコン表面に塗布することで形成されている。このように触媒層を塗布等の手段で設けた場合には、電解質層と触媒層との界面管理や電気的導通の確保が難しく、また、触媒間の電気抵抗の観点からも改善の余地がある。
本発明は、前記事実を考慮し、生産性及び歩留率が高く、且つ、薄型化が可能な燃料電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
<1> 多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に、触媒金属が担持された第1の多孔質金属領域と、多孔質プロトン伝導領域と、触媒金属が担持された第2の多孔質金属領域と、をこの順で備えたシリコン基体と、前記シリコン基体の一方の面上に前記第1の多孔質金属領域と接合する第1の集電層と、前記シリコン基体の他方の面上に前記第2の多孔質金属領域と接合する第2の集電層と、を備えた燃料電池である。
本発明の燃料電池は、第1及び第2の多孔質金属領域と多孔質プロトン伝導領域とを備え、触媒層と電解質層とが一体的に形成されたシリコン基体を用いる。このため、高分子電解質膜等に触媒層等の貼り合わせ工程等が不要であることから、製品の信頼性が高く、また、製造プロセスを単純化することができる。また、本発明の燃料電池においては、シリコン基体の多孔質領域に形成された多孔質金属領域によって触媒層が形成されているため、粉体の触媒を用いた高分子電解質型燃料電池に比して、容易に燃料電池自体を薄型化することができる。
<2> 多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に多孔質プロトン伝導領域を有するシリコン基体をめっき液に浸漬し、前記多孔質領域中に触媒金属を析出させて、前記多孔質プロトン伝導領域の両側にそれぞれ第1の多孔質金属領域及び第2の多孔質金属領域を形成する多孔質金属領域形成工程を含む燃料電池の製造方法である。
本発明の燃料電池の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と称する場合がある。)は、多孔質プロトン伝導領域を有するシリコン基体に多孔質金属領域を形成する多孔質金属領域工程を含むことで、触媒領域(多孔質金属領域)とプロトン伝導領域とをシリコン基体の多孔質領域に一体的に形成することができる。
<3> 更に、前記シリコン基体の一方の面に、前記多孔質領域と一部重複するように絶縁層を形成する絶縁層形成工程を含み、前記多孔質金属領域形成工程は、前記絶縁層が形成された前記シリコン基体に第1及び第2の多孔質金属領域を形成する前記<2>の燃料電池の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、前記多孔質金属領域を形成する前に、多孔質領域と一部が重複(被覆)するように絶縁層を形成することで、多孔質金属領域形成工程において多孔質金属領域を形成する際に、第1又は第2の多孔質金属領域を、シリコン基体のシリコン領域から隔離するように形成することができる。
以上説明したように、本発明によれば、生産性及び歩留率が高く、且つ、薄型化が可能な燃料電池及びその製造方法を提供することができる。
本発明の燃料電池の一実施形態を示す断面図である。 シリコン基体の多孔質領域を示す概略図である。 本発明の燃料電池を積層した構成の一実施形態を示す説明図である。 本発明の燃料電池の製造工程の一実施形態を示す説明図である。 実施例に係るセルの電圧、電流密度及び出力密度特性を示すグラフである。
《燃料電池》
本発明の燃料電池は、多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に、触媒金属が担持された第1の多孔質金属領域と、多孔質プロトン伝導領域と、触媒金属が担持された第2の多孔質金属領域と、をこの順で備えたシリコン基体と、前記シリコン基体の一方の面上に前記第1の多孔質金属領域と接合する第1の集電層と、前記シリコン基体の他方の面上に前記第2の多孔質金属領域と接合する第2の集電層と、を備える。ここで、シリコン基体の「多孔質領域」とは、シリコン基体において複数の細孔が形成されている領域を意味する。これに対し、シリコン基体の「シリコン領域」とは、シリコン基体において、細孔が設けられていない部位、即ち、非多孔質領域を意味する。
以下に、本発明の燃料電池の一実施形態について図1を用いて説明する。図1は、本発明の燃料電池の一実施形態を示す断面図である。図1において、燃料電池100は、シリコン基体2と、絶縁層10と、集電層12と、集電層14と、から構成されている。
(シリコン基体)
図1に示すようにシリコン基体2には、シリコン領域(非多孔質領域)3と、多孔質領域4と、が形成されている。シリコン基体2としては、n型及びp型に関わらず市販のシリコンウエハを特に制限なく用いることができるが、例えば、エッチング速度が比較的速いという観点からは、n型シリコンを好適に用いることができる。また、多孔質領域の孔径制御の観点から、抵抗率が低いハイドープn型シリコンを用いることができる。また、前記抵抗率としては、0.1Ω以下が好ましく、0.02Ω以下が更に好ましい。
シリコン基体2の厚みは特に制限はないが、多孔質領域形成の観点からは、200μm以下が好ましく、150μm以下が更に好ましく、100μm以下が特に好ましい。
一方、基体の強度および燃料の透過性などの観点からは、10μm以上が好ましく、20μm以上が更に好ましく、50μm以上が特に好ましい。
(多孔質領域)
シリコン基体2の多孔質領域4には、複数の細孔が設けられている。また、多孔質領域4の細孔の形状についても特に制限はないが、例えば、後述するようにシリコン基体2に陽極酸化処理を施して多孔質領域を形成した場合には、シリコン基体2の一方の面から他方の面まで貫通する複数の貫通孔を形成することができる。図2を用いて、多孔質領域4に設けられた貫通孔について説明する。図2は、シリコン基体の多孔質領域を示す概略図である。図2に示すように、多孔質領域4には、シリコン基体2の一方の面から他方の面まで関する複数の貫通孔16が設けられている。貫通孔16は、図2に示すようにシリコン基体2の厚み方向(図1及び2における矢印A)と略平行に設けられている。貫通孔16は、例えば、膜面に対してほぼ垂直に貫通していてもよいし、膜面に対して90°未満の角度で傾斜して貫通していてもよいし、蛇行、ジグザク状など、ランダムに貫通していてもよい。また、多孔質領域4に設けられている細孔としては、前記貫通孔16以外に、非貫通孔が存在していてもよい。具体的な、多孔質領域の形成方法については後述する。
多孔質領域4に設けられた細孔の数、断面形状、平均細孔径等については特に制限はなく、後述の多孔質プロトン伝導領域の形成に併せて適宜選定することができる。例えば、細孔の断面形状としては、円形、楕円形、多角形、これらが連接された形、これらの組み合わせなどを挙げることができる。また、前記細孔の平均細孔径は、電解質を充填する場合には11nm〜10μmが好ましく、100nm〜1μmが更に好ましい。酸性基を末端にもつ分子による化学修飾を施す場合には、0.5nm〜1μmが好ましく、5nm〜50nmが更に好ましい。また、多孔質領域内に置いて細孔径を変化させることが出来る。
シリコン基体2(シリコン領域3と多孔質領域4との合計)に対する多孔質領域4の細孔の占める割合(空孔率)としては、単位面積当たりの電解質基量と膜強度とのバランスの観点から、上限としては、95%以下が好ましく、90%以下が更に好ましく、85%以下が特に好ましく、80%以下が最も好ましい。また、下限としては、5%以上が好ましく、10%以上が更に好ましく、15%以上が特に好ましく、20%以上が更に好ましい。
尚、前記空孔率は、シリコン基体2の体積と重量とを測定し、構成する材料の比重とから、全体積中に占める空気の割合を計算することにより求めることができる。
具体的には、下記の式により求めることができる。
空孔率%=(シリコン基体2の体積−シリコン基体2の重量/シリコン基体2を構成するシリコンの比重)/(シリコン基体2の体積)×100
図1に示すように多孔質領域4には、多孔質プロトン伝導領域6と多孔質金属領域8A及び8Bとが形成されており、これらが電解質層及び触媒層を形成している。このように、シリコン基体2には、多孔質プロトン伝導領域6とこれに隣接する多孔質金属領域8A及び8Bとが一体的に形成されている。このため、本実施形態の燃料電池100の製造においては、位置精度等が重要となる高分子電解質膜の貼り付け等を行う必要がなく、信頼度の高い薄型の燃料電池を簡易な工程で製造することができる。
(多孔質プロトン伝導領域)
多孔質プロトン伝導領域6は、多孔質領域4において、電解質体が充填又はスルホン酸基を末端に有する分子で修飾され電解質層(プロトン導電層)の役割を果たす領域であり、その厚さ方向両側には多孔質金属領域8A及び8Bが設けられている。また、多孔質プロトン伝導領域6は、例えば、多孔質領域4内の複数の細孔内に電解質体を充填させたり、細孔内にスルホン酸基を末端に有する分子で修飾することで形成することができる。
前記多孔質プロトン伝導領域6が、細孔内に電解質体を充填させて形成されている場合、前記電解質体としては、プロトン伝導性を有する電解質ポリマー等を用いることができる。前記電解質ポリマーとしては、具体的には、例えば、主鎖及び/又は側鎖に1種又は2種以上の電解質基を有するポリマー、酸、常温溶融塩などの電解質を含ませたポリマーなどを挙げることができる。また、これらのポリマーは、1種又は2種以上含まれていてもよい。更に、これらのポリマーは必要に応じ架橋体であってもよい。
また、前記電解質ポリマーは、細孔内に充填される前からポリマーとして存在するものであってもよいし、電解質ポリマーを生成可能なポリマー前駆体が細孔内に充填された後、重合、架橋などが行われて電解質ポリマーとされたものであってもよい。
前記電解質ポリマーに含まれる電解質基としては、例えば、スルホン酸基、スルホンイミド基、ホスホン酸基、亜ホスホン酸基、カルボン酸基などの酸性基が挙げられ、高プロトン伝導性が得られやすいなどの観点からは、スルホン酸基が好ましい。また、これら電解質基は1種又は2種以上含まれていてもよい。
前記電解質ポリマーとしては、例えば、ナフィオン(登録商標)などのパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマーなど、ポリマー骨格の全部又は一部がフッ素化されたフッ素系ポリマーであって電解質基を有するポリマー;ポリスルホンスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸など、ポリマー骨格にフッ素を含まない炭化水素系ポリマーであって電解質基を有するポリマー;電解質基を有するモノマー、電解質基に変換し得る官能基を有するモノマー、及び、重合前後に電解質基を導入可能な部位を有するモノマー、これらの組み合わせなどからなる電解質モノマーを単量体単位として有するポリマーなどを挙げることができる。また、これら電解質ポリマーは、1種又は2種以上含まれていてもよい。
前記電解質基を有するモノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ビニルホスホン酸、酸性リン酸基含有(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。前記電解質モノマーとしては、プロトン伝導性に優れるなどの観点から、スルホン酸基を有するビニル化合物、リン酸基を有するビニル化合物などが好ましく、更に好ましくは、高い重合性を有するなどの観点から、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などである。
尚、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アリル」は「アリル及び/又はメタリル」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。
前記重合前後に電解質基に変換し得る官能基を有するモノマーとしては、例えば前記化合物の塩、無水物、エステルなどを挙げることができる。また、使用するモノマーの酸残基が塩、無水物、エステルなどの誘導体となっている場合には、重合後にプロトン酸型にすることでプロトン伝導性を付与することができる。
前記重合前後に電解質基を導入可能な部位を有するモノマーとしては、例えば、スチレン、α―メチルスチレン、クロロメチルスチレン、t−ブチルスチレンなどのベンゼン環を有するモノマーを挙げることができる。尚、これらのモノマーに電解質基を導入する方法としては、具体的には、例えば、クロロスルホン酸、濃硫酸、三酸化硫黄などのスルホン化剤でスルホン化する方法などが挙げられる。
前記電解質ポリマーは、高プロトン伝導性が得られるなどの観点から、実質的に、多孔質プロトン伝導領域6の細孔のほぼ全てに充填されていることが好ましい。但し、前記全ての細孔に電解質ポリマーが充填されていなければならないわけではなく、イオン伝導性、燃料の透過性などに悪影響を及ぼさない範囲内であれば、電解質ポリマーが充填されていない細孔が部分的に存在していてもよい。
また、多孔質プロトン伝導領域6は、細孔内を、スルホン酸基を末端に有する分子で修飾することで、形成することもできる。細孔内を、スルホン酸基を末端に有する分子で修飾する方法については後述する。
(多孔質金属領域)
多孔質金属領域8A及び8Bは、多孔質領域4において、触媒金属が担持された領域であって、触媒層の役割を果たす。多孔質金属領域8A及び8Bにおいては、触媒金属が細孔表面に担持されていてもよいし、触媒金属自体が多孔質構造を形成していてもよい。
前記触媒金属の担持方法は、特に限定されないが、触媒金属がめっきにより細孔表面に担持されている構成が好ましい。例えば、多孔質金属領域8A及び8Bは、後述するように、多孔質領域4が形成されたシリコン基体2を、白金等の触媒金属を含む水溶性塩を水に溶解しためっき液に浸漬することで形成することができる。
前記触媒金属は、多孔質金属領域8A及び8Bの全域に分布していてもよい。また、多孔質金属領域8Aおよび8Bと多孔質プロトン伝導領域6との境界は明確に分かれている必要はなく、多孔質プロトン伝導領域6側からシリコン基体2の表面に向かって、金属量が増加するような連続的な分布をしていても良い。
多孔質金属領域8A又は8Bにおける触媒金属の含有量の上限としては、10mg/cm以下が好ましく、5mg/cm以下がさらに好ましい。これは、触媒金属の含有量が多すぎると、白金などの触媒金属の粒径が大きくなり触媒金属の重量当たりの利用効率が低下しやすいためである。一方、触媒含有量の下限としては、性能維持の観点から、0.01mg/cm以上が好ましく、0.1mg/cmが更に好ましい。
前記触媒金属としては、具体的には、例えば、白金、白金−ルテニウム合金、パラジウム、白金−パラジウム合金、白金−コバルト合金、白金−鉄合金などの貴金属、貴金属合金などを挙げることができる。前記触媒金属は、1種又は2種以上用いられてもよい、
また、カソード側に設けられる多孔質金属領域の触媒金属としては、例えば、白金などを好適に用いることができる。一方、アノード側に設けられる多孔質金属領域の触媒金属としては、例えば、一酸化炭素による触媒の被毒を軽減しやすい、白金−ルテニウム合金などを好適に用いることができる。
さらに、図1に示すように燃料電池100では、第1の多孔質金属領域8Aは、シリコン領域3と接触しないように構成されている。このように、第1の多孔質金属領域8Aとシリコン領域3とを隔離して構成することで、第1の多孔質金属領域8Aと第2の多孔質金属領域8Bとがシリコン領域3を介して電気的に絶縁させることができる。これにより、多孔質金属領域同士がシリコン領域を介して電気的に接触するのを防止でき、燃料電池100の発電量の低下等を防止することができる。尚、本実施の形態においては第1の多孔質金属領域8Aがシリコン領域3と接触しない(隔離された)構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも前記第1の多孔質金属領域8A及び前記第2の多孔質金属領域8Bのいずれか一方と、前記シリコン基体の前記シリコン領域3(非多孔質領域)とを隔離することで、多孔質金属領域同士を電気的に絶縁させることができる。
(絶縁層)
図1においてはシリコン基体2の第1の多孔質金属領域8Aが形成される側に絶縁層10が設けられている。燃料電池100においては、絶縁層10はシリコン基体2の表面に設けられており、シリコン基体2の第1の多孔質金属領域8Aが設けられた側の第1の多孔質金属領域8Aが設けられていない領域に層状に形成されている。また、絶縁層10は上には集電層12が設けられている。絶縁層10は、多孔質金属領域8A及び8Bや、集電層12及び集電層14がシリコン領域3を介して電気的に接合されるのを抑制するための役割を果たす。前記絶縁層の材料は薄膜化が可能な公知の有機又は無機の絶縁材料を適宜用いることができる。前記有機絶縁材料としては、例えば、パリレン(登録商標)等のパラキシリレン系ポリマーを用いることができる。パラキシリレン系ポリマーは、ベンゼン環がCHを介して繋がって構成を有し、重合したパラキシリレンの分子量は50万にも及ぶ安定性の高いポリマーである。パラキシリレン系ポリマーは、この高い安定性から絶縁特性・バリア特性・耐薬品性に優れ,さらに化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition :CVD)による室温での成膜が可能なことから医療・航空宇宙・自動車・エレクトロニクス・文化財の保護等様々な分野で利用されている。前記パラキシリレン系ポリマーとしては、例えば、市販品のdix−C(ジクロロパラシクロファン)大三化成(株)製)を使用することができる。図1における燃料電池100は、パラキシリレン系ポリマー膜からなる絶縁層10をシリコン基体2上の任意の部分に成膜することで、基体両面に形成された多孔質金属領域8A及び8B等の絶縁をおこなうことができる。また、前記無機絶縁材料としては、シリコン窒化膜を用いることも出来る。
絶縁層10の厚みは特に制限はないが、膜強度や製造効率の観点からは、5nm〜10μmが好ましく、10nm〜1μmが更に好ましい。
(集電層)
集電層12及び14は、多孔質金属領域8A又は8Bで生成した電子を他方の多孔質金属領域に移動させる役割を有し、燃料電池100で生成された電流を電池外部に供給する役割を果たす。第1の集電層12は、シリコン基体2の一方の面(図1における紙面上側)に、第1の多孔質金属領域8Aと接合するように形成されている。また、第2の集電層14は、シリコン基体2の他方の面に第2の多孔質金属領域8Bと接合するように形成されている。更に、特に限定されるものではないが、図1に示す集電層12や集電層14の紙面中央側の端部と多孔質金属領域8A又は8Bとの接触面積が多くなると集電性の面で有利となる。
集電層12及び14を形成する材料としては、具体的には、例えば、銅、銀、金、白金、パラジウム、これらの合金、ステンレスなどを挙げることができる。これらは1種又は2種以上含まれていてもよい。また、集電層12及び14の厚みは、特に限定されるものではなく、軽量化や電気抵抗などを考慮して適宜設定することができる。集電層12及び14の厚みは、強度や電気抵抗の観点からは厚い方が好ましいが、費用および生産性を考慮すると、1μm以下が好ましい。
(条溝)
図1においてシリコン基体2は、第1の多孔質金属領域8A側に凹部を有し、条溝15を形成している。条溝15は、酸素等の酸化剤や水素等の燃料ガス及びメタノール等の液体の流路となり燃料供給路の役割を果たす。燃料電池100は、一方の側のみに条溝15が設けられている形状を有しているが、本発明はこれに限定されず、シリコン基体2の両面に条溝が設けられた形状をしていてもよい。このように、燃料電池100は、シリコン基体2の、少なくとも一方の面にガス又は流体の流路となる条溝を設けることで、燃料流路までをも一体的形成することができる。また、条溝15の流路形状は、燃料又は酸化剤を供給することができれば、特に限定されるものではなく、燃料電池セパレータに良く用いられるサーペンタイン形状(シングルサーペンタイン、マルチサーペンタイン形状など)や、渦巻形状などであってもよい。また、凹部の幅、凹部の溝深さなども、特に限定されることはなく、発電部分の形状、大きさや必要とされる電池の性能に伴って、空気などの酸化剤や燃料の流量、流速などを考慮して設計すればよい。
(発電機構)
次に、燃料電池100の発電機構について、第1の多孔質金属領域8A側から水素含有燃料を供給し、第2の多孔質金属領域8B側から空気(酸素)を供給する場合について説明する。条溝15に水素含有燃料が供給されると、第1の多孔質金属領域8Aに水素含有燃料が侵入し、多孔質領域4に担持された白金等の触媒の作用により、水素分子は、電子と水素イオン(H)とに分解される。この電子は、集電層12に接合された図示を省略する外部導線を介して集電層14に移動し、電流が生成される。一方、第1の多孔質金属領域8Aで生成した水素イオン(H)は、多孔質プロトン伝導領域6を介して第2の多孔質金属領域8Bにまで移動する。次いで、第1の多孔質金属領域8Aから移動してきた水素イオン(H)は、第2の多孔質金属領域8Bに侵入した酸素と前記外部導線を介して移動してきた電子と結合して水(HO)になる。
(他の実施形態)
本発明の燃料電池は、単独で用いてもよいし、図3に示すように複数の燃料電池をスタック(積層)して用いてもよい。図3は、本発明の燃料電池を積層した構成の一実施形態を示す説明図である。図3においては、複数の燃料電池セル(燃料電池100A〜100F)が積み重ねられたスタック構造18が示されている。各燃料電池100A〜100Fのアノード側(水素が供給される側)には導線20が接合されており、−極(負極)と接合されている。また、各燃料電池100A〜Fはアノード側に接合された導線20を介して接続されている。一方、各燃料電池100A〜100Fのカソード側(酸素が供給される側)には導線22が接合されており、+極(正極)と接合されている。また、各燃料電池100A〜Fはカソード側に接合された導線22を介して接続されている。このようなスタック構造18は、各燃料電池セル100A〜100Fのアノード側の条溝に水素含有燃料を供給し、燃料電池セル100A〜100Fのカソード側の条溝に酸素含有ガスを供給することにより、前述した燃料電池セル100と同様の作用により、電流が生成されることとなる。
尚、図3においては単純に燃料電池100A〜100Fを積み重ねて各層交互に水素又は酸素を供給する並立結合のスタック構造を示したが本発明はこれに限定されず、例えば、各燃料電池の間に絶縁層を介在させることで直列結合のスタック構造を構成することもできる。
《本発明の燃料電池の製造方法》
本発明の製造方法は、多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に多孔質プロトン伝導領域を有するシリコン基体をめっき液に浸漬し、前記多孔質領域中に触媒金属を析出させて、前記多孔質プロトン伝導領域の両側にそれぞれ第1の多孔質金属領域及び第2の多孔質金属領域を形成する多孔質金属領域形成工程を含む。また、本発明の製造方法は、必要に応じて、条溝形成工程、絶縁層形成工程、集電層形成工程等を設けてもよい。
更に、本発明の製造方法においては、予め用意された、多孔質領域及び多孔質プロトン伝導領域、並びに、シリコン領域を有するシリコン基体を用いることができる。更に、これらシリコン基体は、例えば、後述する多孔質形成工程やプロトン伝導領域形成工程を有するシリコン基体の製造方法によっても製造可能である。また、後述のシリコン基体の製造方法と本発明の燃料電池の製造方法は、別に実施されてもよいし継続的に実施されてもよい。このため、本発明の燃料電池の製造方法において後述する多孔質形成工程やプロトン伝導領域形成工程を設け多孔質領域等を有するシリコン基体を形成し、更に多孔質金属領域形成工程を施す態様であってもよい。
〈シリコン基体の製造方法〉
(多孔質形成工程)
前記多孔質形成工程は、シリコン基体に多孔質領域を形成する工程である。具体的には、前記多孔質工程において、シリコン基体の対象領域について例えばシリコン基体の厚み方向に向かって、基体の位置の面から他方面に至るまでの間を多孔化して多孔質領域を形成する。シリコン基体の一部を多孔化する方法は特に限定はないが、例えば、エッチングによってシリコン基体に多孔質領域を形成する方法が挙げられる。当該エッチングは、湿式又は乾式エッチングのいずれでも制限はないが、例えば、陽極酸化液を用いた陽極酸化処理などを挙げることができる。前記多孔質領域の孔径や形状、層厚などは、使用するシリコン単結晶の抵抗率、陽極酸化時の電流密度、陽極酸化時間、陽極酸化液の液組成、濃度、液温などのパラメータを調整することで制御することが可能である。
陽極酸化時の電流密度の上限としては、電解研磨を生じ難くし、多孔化を促進させやすいなどの観点から、10000A/m以下が好ましく、5000A/m以下が更に好ましく、2000A/m以下が特に好ましい。また、陽極酸化時の電流密度の下限としては、空孔率が小さくなりすぎないなどの観点から、1A/m以上が好ましく、100A/m以上が更に好ましく、500A/m以上が特に好ましい。
前記陽極酸化液としては、例えば、フッ酸、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウムなど、水、アルコールなどに溶解してフッ素イオンを生成する化合物を1種又は2種以上、水やアルコールなどの適当な溶媒に溶解した液を挙げることができる。尚、前記陽極酸化液におけるフッ素イオンの濃度は、通常、0.5mol/dm〜25mol/dm程度である。
また、前記陽極酸化液の液温は、特に限定されないが、反応の均一性等の観点から、その上限が25℃以下であることが好ましく、20℃以下であることが更に好ましい。一方、前記陽極酸化液の液温の下限としては、反応速度の観点から、0℃以上が好ましく、10℃以上が更に好ましい。
前記多孔質形成工程において、陽極酸化処理にてシリコン基体に複数貫通孔を形成する場合、陽極酸化処理にシリコン基体の一方の面から他方の面まで貫通する貫通孔を形成してもよいが、完全に貫通させることなく、シリコン基体の背面(陽極酸化処理液が供給される側とは逆の面)のシリコン部分を僅かに残して、それを後にプラズマエッチング等で除去することで貫通孔を形成してもよい。また、陽極酸化処理後にプラズマエッチング等の表面処理を施すことによって、シリコン基体表面のマイクロポーラス層等も除去することができる。
(プロトン伝導領域形成工程)
前記プロトン伝導領域形成工程は、多孔質形成工程において複数の細孔が設けられたシリコン基体の多孔質領域にプロトン伝導領域を形成する工程である。多孔質領域にプロトン伝導領域を形成する方法としては、多孔質領域の細孔内に上述のプロトン伝導性を有する電解質ポリマー等の電解質体を充填させたり、細孔壁にスルホン酸基を末端に有する分子で修飾することで形成することができる。
−電解質体の充填−
多孔質領域の細孔内に電解質ポリマー等の電解質体を充填する方法は、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、電解質ポリマーの溶液もしくは分散液又は溶融状態の電解質ポリマーを細孔内に含浸させる方法;電解質ポリマーのポリマー前駆体の溶液もしくは分散液又は溶融状態のポリマー前駆体を細孔内に含浸させた後、細孔内に含浸されたポリマー前駆体を重合したり、重合後に、電解質基に変換し得る官能基を電解質基に変換したりするなどして、電解質ポリマーを生成させる方法などを挙げることができる。
前記含浸方法としては、具体的には、例えば、前記電解質ポリマーの溶液を多孔質領域の対象部位に滴下したり、前記溶液などに多孔質膜を浸漬する方法、前記溶液や溶融物を多孔質膜に各種の塗工方法(ダイコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロールコート法、バーコート法、リバースコート法など)を用いて塗工する方法などを挙げることができる。これらは1種又は2種以上併用してもよい。尚、前記含浸時には、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤(光重合開始剤、熱開始剤、レドックス系開始重合開始剤など)、硬化剤、界面活性剤などを1種又は2種以上添加してもよい。
上述のように、電解質ポリマーの溶液を多孔質領域滴下してプロトン伝導領域形成を形成する場合には、例えば、電解質ポリマー溶液であるナフィオン(登録商標)を対象部位に滴下して多孔質領域に染みこませることで、プロトン伝導領域形成を形成することができる。また、滴下後、シリコン基体表面等に残留したナフィオン溶液はイソプロピルアルコール等で洗浄することができる。
一方、上述のようにポリマー前駆体を用いる場合、このポリマー前駆体には、上述した電解質モノマーが少なくとも1種以上含有される。さらに、必要に応じて架橋剤を含有させてもよい。このようにポリマー前駆体と架橋剤とを併用した場合、電解質ポリマーの生成時に架橋点を形成することができるので、電解質ポリマーの架橋体を形成しやすくなり、電解質膜の細孔内に充填された電解質ポリマーの不溶性、不融性が向上し、細孔から脱落し難くなる。
前記架橋剤としては、具体的には、例えば、1分子中に重合可能な官能基を2個以上有する化合物、1分子中に重合性二重結合とその他の架橋反応が可能な官能基を合わせ持つ化合物などを挙げることができる。これら架橋剤は1種又は2種以上含まれていてもよい。
1分子中に重合可能な官能基を2個以上有する架橋剤としては、具体的には、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−プロピレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−ブチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩などの架橋性モノマーを挙げることができる。
1分子中に重合性二重結合とその他の架橋反応が可能な官能基を合わせ持つ架橋剤としては、具体的には、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの架橋性モノマーを挙げることができる。これらは、重合性二重結合のラジカル重合を行った後で加熱して縮合反応などを起こさせて架橋するか、ラジカル重合と同時に加熱を行って同様の架橋反応を起こさせることができる。
尚、上述の架橋剤は、炭素−炭素二重結合を有する化合物に限られず、重合反応速度はやや小さいものの、2官能以上のエポキシ化合物、ヒドロキシメチル基を有するフェニル基などを有する化合物なども使用することもできる。また、前記エポキシ化合物を用いる場合は、ポリマー中に含まれるカルボキシル基などの酸と反応することにより架橋点が形成される。
前記ポリマー前駆体には、さらに、必要に応じて、前記電解質モノマー及び/又は前記架橋剤と共重合可能なモノマーを含有させてもよい。この種のモノマーとしては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、マレイミド類、スチレン類、有機酸ビニル類、アリル化合物、メタリル化合物などを挙げることができる。これらは1種又は2種以上含まれていてもよい。
前記ポリマー前駆体に含まれる電解質モノマーを重合させる方法は、特に限定されるものではなく、一般に知られる方法であれば、何れの方法であっても使用することができる。このような重合方法として、例えば、過酸化物、アゾ化合物などの熱開始剤、レドックス系重合開始剤を用いた熱重合、紫外線などの光の照射によりラジカルを発生する光重合開始剤を用いた光重合、電子線、放射線などによる重合などを挙げることができる。これらは1種又は2種以上併用してもよい。
前記電解質ポリマー及び/又はポリマー前駆体は、適当な溶媒に溶解させた溶液、又は、適当な分散媒に分散させた分散液として用いるのが好ましい。この場合、好ましい分散液の粘度は、25℃において1〜10000mPa・s程度である。尚、前記粘度は、B型粘度計にて測定される値である。
前記溶媒、分散媒としては、具体的には、例えば、例えばトルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族系有機溶剤、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族系有機溶剤、クロロホルム、ジクロロエタンなどの塩素系溶剤、ジエチルエーテルなどのエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド系溶剤、水、アルコール類などを挙げることができる。これらは1種又は2種以上含まれていてもよい。また上記分散液は、取扱い性及び経済性などの観点から、主に水を用いることが好ましい。
前記溶液又は分散液の濃度の上限としては、濃度が高い方が性能に優れるなどの観点から、100質量%以下が好ましく、90質量%以下が更に好ましく、80質量%以下が特に好ましい。一方、前記溶液又は分散液の濃度の下限としては、濃度が低すぎると充填が不十分となったり、回数を重ねないと充填がし難くなり生産性が悪くなったりするなどの観点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上が更に好ましく、20質量%以上が特に好ましい。
−スルホン酸基を末端に有する分子の修飾−
上述のように前記プロトン伝導領域形成は、多孔質領域の孔壁を、スルホン酸基を末端に有する分子で修飾することで形成することもできる。尚、孔壁がシリコン表面のままでは、自然酸化により継時変化が生じてしまう。このため、前記孔壁を化学修飾する際には、わずかに熱酸化した表面に、シランカップリング剤を吸着させた後、スルホン酸基をもった分子に置換する方法などが考えられる。また、300℃程度の低温で部分熱酸化した孔壁に,モノフェニルトリメトキシシランを結合させスルホン酸基を修飾する方法については、S. Moghaddam, E. Pengwang, R. I. Masel, M. A. Shannon, Nanostructured Silicon-based Proton Exchange Membrane for Micro Fuel Cells, Digest of PowerMEMS 2009, 116 (2009)を参照することができる。
〈燃料電池の製造方法〉
(多孔質金属領域形成工程)
本発明の製造方法は、多孔質金属領域形成工程を含む。前記多孔質金属領域形成工程は、多孔質プロトン伝導領域が形成されたシリコン基体をめっき液に浸漬し、前記多孔質領域中に触媒金属を析出させて、前記多孔質プロトン伝導領域の両側にそれぞれ第1の多孔質金属領域及び第2の多孔質金属領域を形成する工程である。触媒金属を析出するためのめっき法については特に限定はなく、無電解めっき、電解めっきなどの公知のめっき法を用いることができる。尚、多孔質金属領域形成工程において、多孔質領域に白金等の貴金属からなる触媒金属を含むめっき液によってシリコン基体の多孔質領域にめっき処理を施すと、イオン化傾向の違いによって、多孔質領域中のシリコンと白金等の触媒金属とが置換し、細孔内に触媒金属を析出させることができる。本発明の製造方法においては、多孔質領域を有するシリコン基体に必要に応じてマスク施してめっき液に浸漬させることで多孔質領域の所望の表層のみを多孔質白金に改質することができる。
めっき法に用いるめっき液は、例えば、担持させる触媒金属を構成元素として含む可溶性塩を1種又は2種以上、水などの適当な溶媒に溶解させるなどして調製することができる。無電解めっきを行う場合、めっき液中に、フッ酸などを用いてフッ素イオンを含有させるとよい。通常、シリコンよりもイオン化傾向が小さい白金などの触媒金属は、シリコンから出た電子を受け取り還元されて自然析出してめっきが進行する。しかし、めっきの進行に伴い、細孔表面にめっきの進行の障壁となる絶縁膜(酸化シリコン膜)が形成されることがある。この場合、上述のようにフッ酸等を用いてフッ素イオンをメッキ液中に含有させておくと、フッ素イオンの存在によって絶縁膜の形成が抑制され、めっきを進行させやすくなる。
前記めっき液の液温の上限としては、核成長などの観点から、25℃以下が好ましく、20℃以下が更に好ましい。一方、前記めっき液の液温の下限としては、反応速度の観点から、0℃以上が好ましく、5℃以上が更に好ましい。
(条溝形成工程)
本発明の製造方法においては、シリコン基体に条溝を形成する条溝形成工程を含んでいてもよい。条溝の形成方法は特に限定はないが、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)によるウェットエッチング等の手段を用いることができる。この場合、例えば、シリコン基体上の多孔質領域となる領域と、シリコン領域となる領域とをパターニングしておき、TMAHによるウェットエッチングによって多孔質領域となる領域の厚みが所望の範囲(例えば、50μm程度)になるまでエッチングを行うことで、シリコン基体の表面に燃料流路となる条溝を形成することができる。
前記条溝形成工程はいずれの段階で行っても特に制限はないが、本発明においては、特に多孔質形成工程よりも前に条溝形成工程によって条溝を形成し、その後、多孔質領域を形成することが好ましい。
(絶縁層形成工程)
本発明の製造方法においては、多孔質金属領域同士や、集電層同士がシリコン領域を介して電気的に接合されるのを防止するための絶縁層を形成することができる。前記絶縁層の形成方法は特に限定されないが、例えば、シリコン領域から隔離して多孔質金属領域を形成する観点からは、前記プロトン伝導領域形成工程によって前記多孔質プロトン伝導領域が形成されたシリコン基体の一方の面に、絶縁層形成工程によって前記多孔質領域と一部重複するようにして絶縁層を形成し、その後、多孔質金属領域形成工程によって、多孔質領域を白金等の触媒金属で改質する態様が好ましい。このように、多孔質金属領域形成工程の前に絶縁層形成工程によって前記多孔質領域と一部重複するようにして絶縁層を形成すると、多孔質金属領域形成工程におけるめっき処理の際に絶縁層がマスクとして機能し、多孔質領域と絶縁層とが重複した箇所においては多孔質構造が触媒金属に改質せずに多孔質領域が未改質のまま維持される。これにより、図1に示すように、多孔質金属領域(第1の多孔質金属領域8A)を、シリコン領域と接触しないように隔離して形成することができる。
また、上述のように前記絶縁層の材料としてはパラキシリレン系ポリマーを用いることができる。パラキシリレン系ポリマーを用いて絶縁層をシリコン基体表面に形成する場合、ガラスマスク等をシリコン基体上の多孔質金属領域となる部位に被せ、その後CVD等によってパラキシリレン系ポリマーを成膜することで絶縁膜を形成することができる。
一方、シリコン窒化膜を絶縁層として使用する場合には、多孔質領域を形成する前にシリコン基体上に絶縁膜を形成することができる。この場合、CVD等によってシリコン窒化膜をシリコン基体上に形成し、通常のフォトリソグラフィーおよびCF等のガスを用いたドライエッチングによってシリコン窒化膜のパターニングを施す。この場合、シリコン窒化膜をマスクとして陽極酸化により多孔質領域を形成すると、シリコン窒化膜開口部周辺ではシリコン窒化膜下も多孔質化される。その後、多孔質金属領域を形成すると、シリコン領域3と多孔質金属領域8Aとの間に金属化されていない多孔質領域が残るため、両者間の絶縁を保つことが出来る。
(集電層形成工程)
本発明の製造方法においては、シリコン基体の一方の面上に第1の多孔質金属領域と接合する第1の集電層と、シリコン基体の他方の面上に第2の多孔質金属領域と接合する第2の集電層と、を形成する集電層形成工程を含めることができる。集電層は、マスク等によって集電層を形成する箇所のみを露出させ、上述に挙げたように集電層の材料として用いられる金や銅等をスパッタリングすることで所望の集電層を形成することができる。
(本発明の製造方法の流れ)
以下、本発明の製造方法の流れの一例について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の燃料電池の製造工程の一実施形態を示す説明図である。
図4(A)に示すように、SiO膜24付きのシリコンウエハ(シリコン基体2)を用意する。次いで、SiO膜24の表面にポジ型のフォトレジスト膜26を塗布により形成する。塗布膜を形成した後、マスクを介してフォトレジスト膜26をパターン露光して露光部を現像液によって除去する。これにより、図4(B)に示すように、シリコン基体上において燃料流路となる条溝が形成される箇所のSiO膜24が露出されたレジストパターンを形成する。また、前記レジスト膜及び現像液を用いたフォトリソグラフィーによるパターン形成は公知の方法を適宜用いることができる。
次いで、シリコン基体2に対し、フッ酸を薄めたフッ酸緩衝溶液によって、レジスト膜26のパターンから露出したSiO膜24を除去する(図4(C))。残存したSiO膜上のレジスト膜26は、シリコンのエッチングの際に溶液を汚す原因となるため、SiO膜24の除去後、残存したレジスト膜26はアセトン等の溶媒で除去される
次いで、レジスト膜26が除去されたSiO膜24のパターンが形成されたシリコン基体2は、上述のようにTMAHを用いたウェットエッチングが施される。ウェットエッチングにおいては、SiO膜24が除去されシリコンが露出した領域が徐々に除去され、図4(D)に示すように、シリコン基体2表面に凹部を形成する。この際、エッチング処理は、前記凹部が所望の深さになるまで施され、前記凹部が後に条溝15としての機能を果たす(条溝形成工程)。
シリコン基体2の表面に凹部を形成した後、シリコン基体2上の残存したSiO膜24はフッ酸緩衝溶液等によって除去される(図4(E))。SiO膜24を除去した後、図4(E)に示すシリコン基体2に対し、凹部の方向(エッチング面)から水、フッ酸、エタノール等を含む溶液などを用いて陽極酸化処理を行い、多孔質領域を形成する。この際、シリコン領域となる領域についてはOリングによってマスキングが施されている。陽極酸化処理により、シリコン基体2の紙面上方から紙面下方に向かって略垂直方向に複数の貫通孔が形成され、多孔質領域4が形成される(図4(F))。陽極酸化処理を進めていくと、上述のようにシリコン基体2の紙面上方から下方に向かった貫通孔が形成されるが、図4(F)に示すように、シリコン基体2の底面側(紙面下方)には、シリコンの層が薄皮のように僅かに残存する。
次いで、複数の貫通孔が形成されたシリコン基体2にプラズマエッチング処理を施し、シリコン基体の底面に残ったシリコン層やシリコン基体2の表面にあるマイクロポーラス層を除去する。(図4(G))。これにより、シリコン基体2の一方の表面から他方の表面に向かって貫通した貫通孔を複数有する多孔質領域4が形成される(多孔質形成工程)。
多孔質領域4が形成されたシリコン基体2に対し、凹部が形成されている面からNafion(登録商標)溶液を添加し、多孔質領域の貫通孔部分にNafion溶液を染みこませる。その後、表面等の付着したNafionをイソプロピルアルコロールで洗浄し、図4(H)に示すように、多孔質領域4に多孔質プロトン伝導領域6を形成する(プロトン伝導領域形成工程)。
次いで、多孔質金属領域を形成する多孔質領域4の一部にガラスマスクを被せ、それ以外の部分にパラキシリレン系ポリマーを成膜し、絶縁層10を形成する(絶縁層形成工程)。この際、パラキシリレン系ポリマーによって形成された絶縁層10は、図4(I)に示すように、一部が多孔質領域に重複(被覆)するように形成される。
絶縁層10を形成した後、シリコン基体2をスターラーで攪拌した白金めっき液に浸漬する。すると、シリコン基体2表面に露出した多孔質領域4(多孔質プロトン伝導領域6を含む)の表層においては、イオン化傾向の違いによって、多孔質領域4中のシリコンと白金とが置換して改質され、多孔質領域4の細孔内に白金が析出し、図4(J)に示すように多孔質金属領域8A及び8Bが形成される(多孔質金属領域形成工程)。尚、図4においては、前記絶縁膜形成工程において絶縁層10が一部多孔質領域4に被覆して形成されているため、これがマスクとなり、図4(J)に示すように第1の多孔質金属領域8Aが、シリコン領域3と隔離して形成される。
ついで、多孔質金属領域が形成されたシリコン基体2に対してスパッタリングを施し、Cr/Au等で形成された集電層12及び14が製膜され、図4(K)に示すように、本発明の燃料電池100が完成される。
以上、本発明の燃料電池及びその製造方法について実施形態を用いて説明したが、本発明は上述の実施態様のみに限定されるものではない。
以下、実施例において具体的に本発明について説明する。
1.セルの製作
試料として、n型,抵抗率0.008〜0.02Ωcm,厚さ110±10μm,酸化膜付き両面鏡面仕上げのシリコンウエハを準備し、フォトリソグラフィーによって燃料流路となる条溝箇所にレジスト膜(東京応化社製 OFPF−800)をパターニングした。次いで、TMAHを用いたウェットエッチングにより厚みが残り50μm程度になるまでシリコンウエハをウェットエッチングし、シリコンウエハの表面に凹部を形成した。更に、エッチング面から陽極酸化を行い、シリコンウエハに多孔質領域を形成した。陽極酸化処理は下記表1に示す条件でおこなった。次いで、シリコンウエハの背面に僅かに残ったシリコン部分や、マイクロポーラス層をプラズマエッチングによって除去した。
次いで、下記表1に記載の組成を有するNafion溶液をシリコンウエハの陽極酸化した面から滴下し、多孔質領域に染み込ませた。この際、表面に残留したNafion溶液は、イソプロピルアルコールによって洗浄した。次に、ガラスマスクを多孔質白金層に改質する部分に被せ、それ以外の面にdix−C(ジクロロパラシクロファン)(大三化成(株)製)を成膜し、絶縁層を形成した。次に、絶縁層が形成されたシリコンウエハを、スターラーで攪拌した白金めっき液に浸漬し湿式めっき処理を施した。これにより、多孔質領域両面の表層が多孔質白金に改質され、多孔質金属領域が形成された。尚、湿式めっき処理は表1に記載の条件に従っておこなった。
最後にスパッタによって、シリコンウエハの両面にCr/Auコンタクト層(集電層)を成膜し、セルを完成させた。
2.発電実験
上記から得られたセルについて発電実験は、恒温槽内で行った。発電実験時の環境温度は313K、燃料は加湿した水素と加湿していない酸素とを使用した。水素の流量は3sccm、酸素の流量は1sccmで行った。発電実験を行った結果、最高出力密度17mW/cmを記録した(図5)。これにより、本構造が燃料電池として機能することを実証することが出来た。図5は、実施例に係るセルの電圧、電流密度及び出力密度特性を示すグラフである。図5において線Aはセル電圧と電流密度との関係を示し、線Bは出力密度と電流密度との関係を示す。図5によれば、実施例に係る燃料電池は、電池として作動可能であり、しかも、耐久性、信頼性に優れていることが確認できた。
2 シリコン基体
3 シリコン領域
4 多孔質領域
6 多孔質プロトン伝導領域
8A 多孔質金属領域
8B 多孔質金属領域
10 絶縁層
12 集電層
14 集電層
15 条溝
16 貫通孔
18 スタック構造
20 導線
22 導線
24 SiO
26 レジスト膜
100 燃料電池

Claims (3)

  1. 多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に、触媒金属が担持された第1の多孔質金属領域と、多孔質プロトン伝導領域と、触媒金属が担持された第2の多孔質金属領域と、をこの順で備えたシリコン基体と、前記シリコン基体の一方の面上に前記第1の多孔質金属領域と接合する第1の集電層と、前記シリコン基体の他方の面上に前記第2の多孔質金属領域と接合する第2の集電層と、を備えた燃料電池。
  2. 多孔質領域及びシリコン領域を有し、且つ、前記多孔質領域に多孔質プロトン伝導領域を有するシリコン基体をめっき液に浸漬し、前記多孔質領域中に触媒金属を析出させて、前記多孔質プロトン伝導領域の両側にそれぞれ第1の多孔質金属領域及び第2の多孔質金属領域を形成する多孔質金属領域形成工程を含む燃料電池の製造方法。
  3. 更に、前記シリコン基体の一方の面に、前記多孔質領域と一部重複するように絶縁層を形成する絶縁層形成工程を含み、前記多孔質金属領域形成工程は、前記絶縁層が形成された前記シリコン基体に第1及び第2の多孔質金属領域を形成する請求項2に記載の燃料電池の製造方法。
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