JP2011225748A - 活性エネルギー線硬化型平版印刷インキおよびその印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化性等の印刷適性が優れた印刷を可能とし、プラスチック基材への密着性および印刷皮膜強度の優れた印刷物を提供し得る活性エネルギー線硬化型平版印刷インキの提供。
【解決手段】(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂を10〜40重量%、(b)活性エネルギー線硬化性化合物を30〜75重量%および(c)顔料を5〜40重量%含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型平版印刷インキおよびその印刷物に関し、優れた印刷適性と印刷皮膜物性を両立する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキおよびその印刷物に関する。
活性エネルギー線硬化型インキはアクリルエステル化合物のような活性エネルギー線硬化性を有する不飽和化合物を構成成分として含有しており、活性エネルギー線照射とともに瞬時に硬化し、上記不飽和化合物の3次元架橋による強靭な皮膜を形成する。瞬時に硬化することから、印刷直後に後加工を行うことが出来るため、生産性向上および意匠の保護のため強い皮膜が要求される包装用パッケージ印刷や商業分野におけるフォーム印刷等において活性エネルギー線硬化型インキが好適に使用されている。また、印刷品質や印刷速度、価格の点で有利である平版印刷が用いられることが多い。
一般に活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、バインダー樹脂、アクリルエステル化合物のような活性エネルギー線硬化性化合物、顔料、ラジカル重合開始剤、各種添加剤からなる。
活性エネルギー線硬化型平版印刷インキが使用される包装用パッケージにおいては、内容物の視認性、デザイン性、価格の点から、ポリプロピレンやPETが多用されている。しかしながらこれらのプラスチック表面は疎水性が強く、コロナ処理やプライマー処理を施すことにより印刷適性を付与させているものの密着性は十分ではなく、しばしば密着不良の問題を生じている。
特許文献1には、ポリエーテル系重合性オリゴマーを使用することにより、プラスチック基材への密着性、顔料への濡れを改良した活性エネルギー線重合性インキ組成物が開示されている。柔軟なエーテル結合を有する化合物を含有することにより、プラスチック基材への密着性を向上させたものであるが、硬化塗膜も柔軟となり、耐摩擦性、耐ブロッキング性の低下を生じやすくなる。さらに、特許文献2においては、アクリルアミド系重合体を必須成分とする硬化性組成物が開示されている。アミド結合の強い分子間力により、プラスチック基材への密着性向上を目論むものであるが、水との親和性も高くなるため平版印刷においては乳化特性を劣化させ、印刷汚れが発生しやすくなるため好ましくない。
また、ビスフェノールAおよびビスフェノールFに代表されるビスフェノール化合物ならびにその水素添加物は、ポリエステル等の樹脂として骨格に取り込んだ際に、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の物性向上が期待でき、活性エネルギー線硬化性インキ組成物にも検討されている。例えば、特許文献3においては、ポリアルキレングリコールもしくは水素添加ビスフェノールを必須成分とするポリエステル樹脂を用いた電子線硬化型インキ組成物が開示されている。当該特許は、高顔料濃度での高流動性、すなわち顔料分散性向上に関するものであり、プラスチック基材に対する密着性については検討されていない。当該特許で好ましい範囲として記載されている樹脂の酸価20以下では、プラスチック基材への密着性は期待できず、実施例で用いられている水素添加ビスフェノールAは全仕込み原料中40重量%を超えるものであり、樹脂のTgが高くなりすぎるため、密着性が劣化しやすい。
水素添加ビスフェノールを反応させたポリエステル樹脂を活性エネルギー線硬化型オフセットインキに適用する事例としては、特許文献4にも開示されており、絞り加工を施される加飾シート成型物に適用されている。しかしながら、当該特許には、水素添加ビスフェノールAの仕込み量やポリエステル樹脂の酸価等、詳細な情報は何ら記載されておらず、当該特許の技術内容を追試、確認することは困難である。
特開2004−339487号公報 特開2005−139405号公報 特開2004−161812号公報 特開2008−208154号公報
本発明の目的は、プラスチック基材への密着性と印刷皮膜強度を両立する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキおよびその印刷物を提供することである。
樹脂酸、水素添加ビスフェノールおよび多塩基酸を反応させてなる樹脂を含有することにより、優れた印刷適性と印刷皮膜強度を両立し得る活性エネルギー線硬化型平版印刷インキが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させ てなる樹脂を10〜40重量%、
(b)活性エネルギー線硬化性化合物を30〜75重量%
および
(c)顔料を5〜40重量%
含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関するものである。
また、本発明は、(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂が、(A)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸、水素添加ビスフェノールおよび分岐アルキル基あるいはエーテル結合を分子内に含有する多価アルコールを反応させてなる樹脂であることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関するものである。
さらに、本発明は、(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂が、酸価10〜60であることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関するものである。
また、本発明は、上記の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキを印刷し、活性エネルギー線を照射して、硬化させてなる印刷物に関するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキにより、硬化性等の印刷適性が優れた印刷が可能となり、プラスチック基材への密着性および光沢の優れた印刷物を提供することが出来た。
初めに、本発明の(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂について説明する。
本発明の樹脂酸とは、天然樹脂中に含有される遊離またはエステルとして存在する有機酸であれば特に限定されるものではない。例として、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、d−ピマル酸、イソ−d−ピマル酸、ポドカルプ酸、アガテンジカルボン酸、ダンマロール酸、安息香酸、ケイ皮酸、p−オキシケイ皮酸等が挙げられる。これらの樹脂酸を含有する天然樹脂の形態で使用することが取り扱い上好ましく、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、コーパル、ダンマル等が挙げられる。さらに、一部を不均化、二量化、水添して使用することもできるが、α,β−不飽和カルボン酸化合物との反応性を考慮すると、アビエチン酸のような共役二重結合含有化合物を50重量%以上含有していることが望ましい。
さらにα,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、2,4−ヘキサジエノン酸等およびこれらの酸無水物が例示される。樹脂酸との反応性を鑑みると、好ましくはマレイン酸またはその無水物である。
水素添加ビスフェノールとは、ビスフェノール化合物の水素添加物であれば特に限定されるものではなく、ビスフェノール化合物の例として、ビスフェノールA( 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、ビスフェノールF( ビス(ヒドロキシフェニル)メタン)、ビスフェノールE( 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン)、ビスフェノールB( 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン)、ビスフェノールS( ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−フェニルエタン、ビフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトンが挙げられる。さらに、これらのエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付加物を使用することもできる。硬化皮膜硬度や入手性を鑑みると、ビスフェノールAの水素添加物が好ましい。
本発明の(a)樹脂は、上記水素添加ビスフェノールの他にアルコール化合物を反応させることができる。例えば、1価アルコール化合物としては、直鎖状アルキル1価アルコールである1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール等を例示することができる。また分岐状アルキル1価アルコールである2−プロピル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、イソノニルアルコール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、2,4−ジメチル−1−ヘプタノール、2−ヘプチルウンデカノール等を例示することができる。また環状アルキル1価アルコールであるシクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、シクロペンタンメチロール、ジシクロヘキシルメタノール、トリシクロデカンモノメチロール、ノルボネオール、水素添加ロジンアルコール(商品名:アビトール、ハーキュレス(株)社製)等を例示することができる。
また、2価アルコールとして、直鎖状アルキレン2価アルコールである1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール等が、分岐状アルキレン2価アルコールである2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ジメチルペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジメチロールオクタン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が、環状アルキレン2価アルコールである1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘプタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、水添カテコール、水添レゾルシン、水添ハイドロキノン等、さらにポリエチレングリコール(n=2〜20)、ポリプロピレングリコール(n=2〜20)、ポリテトラメチレングリコール(n=2〜20)等のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等を例示することができる。
さらに、3価以上のアルコールとしては、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ヒドロキシメチルヘキサンジオール、トリメチロールオクタン、ジグリセリン、ジトリメチロ−ルプロパン、ジペンタエリスリト−ル、ソルビトール、イノシトール、トリペンタエリスリトール等が例示される。分岐アルキル基あるいはエーテル結合を分子内に含有する多価アルコールが、プラスチック基材への密着性と硬化皮膜の表面硬度の点で好ましい。
本発明の(a)樹脂は、樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸、および水素添加ビスフェノールとの反応により得られるものである。反応は、樹脂酸中の共役二重結合とα,β−不飽和カルボン酸中の二重結合とのディールスアルダー付加反応、および樹脂酸またはα,β−不飽和カルボン酸中のカルボン酸と多価アルコール化合物中の水酸基とのエステル化反応の2種が起こり得るものである。樹脂酸とα,β−不飽和カルボン酸との付加反応生成物は多価カルボン酸化合物となるため、多価アルコール化合物とのエステル化反応により高分子化が可能となる。さらに、活性エネルギー線照射時に硬化阻害成分となる樹脂酸中の共役二重結合が付加反応により消滅し、樹脂酸由来による多環構造導入により、乳化特性、高速印刷性、硬化性等の印刷適性と皮膜強度を両立することが可能となるものである。上記付加反応とエステル化反応は、同時に行なっても良いし、どちらかを先に行なっても何ら問題はない。さらに、本発明の樹脂(a)は、水素添加ビスフェノールの脂環構造、分岐アルキル基あるいはエーテル結合に由来する適度な柔軟性を有する硬さを有し、プラスチック基材への密着性および硬化被膜の耐摩擦性を両立するものである。さらに本発明の(a)樹脂は酸価が10〜60であることが好ましく、適度な極性基の存在によりさらにプラスチック基材への密着性および硬化被膜の耐摩擦性が向上するものである。
ディールスアルダー付加反応は、温度120℃〜250℃の範囲で好適に行なわれる。樹脂酸の50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%が付加反応に供されていることが好ましい。50モル%未満では、共役二重結合による硬化阻害が起こりやすく、また最終的に得られる(a)樹脂の分子量が大きくなり難く好ましくない。
また、エステル化反応は、常法に従って行うことができる。通常150℃から300℃の範囲で行われるが、使用する化合物の沸点および反応性を考慮して決定することができる。また、これらの反応においては、必要に応じて触媒を用いることが可能である。触媒としてはベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、硫酸、塩酸等の鉱酸、トリフルオロメチル硫酸、トリフルオロメチル酢酸等が例示できる。さらに、テトラブチルジルコネート、テトライソブチルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等の金属塩触媒等も使用可能である。これら触媒は、全樹脂中0.01〜5重量%の範囲で通常使用される。触媒使用による樹脂の着色を抑制するために、次亜リン酸、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン等を併用することもできる。
本発明の(a)樹脂は、必要に応じて上記α,β−不飽和カルボン酸以外のカルボン酸含有化合物を反応させて得ることも可能である。カルボン酸含有化合物の例としては、脂肪族多塩基酸としてシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、芳香族多塩基酸としてo−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、3−メチルハイミック酸、4−メチルハイミック酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、脂環族多塩基酸として1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、およびこれらの無水物、一塩基酸として、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸、安息香酸、メチル安息香酸、ターシャリーブチル安息香酸、ナフトエ酸、オルトベンゾイル安息香酸等の芳香族一塩基酸が例示される。脂環族多塩基酸がプラスチック基材への密着性と硬化皮膜の表面硬度の点で好ましい。
反応に供される樹脂酸は、(a)樹脂中10〜40重量%の範囲が好ましい。10重量%より少ないと、樹脂酸の印刷適性への効果が発現し難く、40重量%を超えると(a)樹脂中取り込まれ難くなり、硬化被膜強度を低下させ易く好ましくない。また、水素添加ビスフェノールは、アルコール化合物中50〜80重量%の範囲が好ましい。50重量%より少ないと、被膜強度等の物性が発現し難く好ましくなく、80重量%を超えると、(b)活性エネルギー線硬化性化合物への溶解性が劣り易く好ましくない。分岐アルキル基あるいはエーテル結合を分子内に含有する多価アルコールは、水素添加ビスフェノールとの総量がアルコール化合物中90重量以上が好ましい。90重量%より少ないと、被膜強度等の物性が発現し難く好ましくない。さらに、水酸基の総モル数1に対して、カルボン酸基の総モル数が0.5〜2の範囲が反応制御上好ましい。
上記反応により得られる(a)樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定ポリスチレン換算重量平均分子量2000〜20000、酸価10〜60、融点60℃以上が好ましい。上記範囲以外では、印刷インキにした際の乳化適性、転移性、硬化性等が不十分になり易く好ましくない。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、上記(a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂を10〜40重量%、(b)活性エネルギー線硬化性化合物を30〜75重量%、(c)顔料を5〜40重量%含有するものである。
本発明における(b)活性エネルギー線硬化性化合物とは、特に限定されるものではなく、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射により硬化する化合物であればよく、分子内に不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。活性エネルギー線硬化性化合物としては、例えば、スチレン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−メチルピロリドン、アクリロイルモルホリン等の単官能ビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、アルカン(炭素数4〜12)グリコールジ(メタ)アクリレート、アルカン(炭素数4〜12)グリコールエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、アルカン(炭素数4〜12)グリコールプロピレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(2〜20モル)ジ(メタ)アクリレート等の2官能ビニル化合物、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンエチレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(3〜30モル)トリ(メタ)アクリレート等の3官能ビニル化合物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(4〜40モル)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(3〜30モル)テトラ(メタ)アクリレート等の4官能ビニル化合物、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(6〜60モル)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(6〜60モル)ヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能ビニル化合物およびそれらの混合物が挙げられる。(b)活性エネルギー線硬化性化合物は、要求される硬化被膜物性に応じて適宜選択することが可能であり、必要に応じて、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の活性エネルギー線硬化性オリゴマーを併用することも可能である。
次に、(c)顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉等が、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系モノアゾ、アセト酢酸アリリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系等)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系等の多環式顔料および複素環式顔料等の公知公用の各種顔料が使用可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、紫外線を使用する場合には光開始剤、増感剤を添加することが必要である。光重合開始剤としては、光により分子内で結合が開裂して活性種を生成するものと、分子間で水素引き抜き反応を起こして活性種を生成するものの2種類に大別できる。
前者の例として、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ジエトキシアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン}、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンとベンゾフェノンとの混合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系、ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等がある。
後者の例としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等がある。これらの光重合開始剤を一種、または必要に応じて二種以上を併用して良い。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに紫外線を照射して硬化させる場合、光重合開始剤の添加だけでも硬化するが、硬化性をより向上させるために、光増感剤を併用することもできる。かかる光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類がある。
光重合開始剤の配合量は、該印刷インキ中、0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%である。0.01重量%未満では硬化反応が十分に行なわれ難く、20重量部を越えると熱重合反応が起こり易くインキとしての安定性が損なわれ易くなり好ましくない。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、重合禁止剤、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤等の各種添加剤を目的に応じて常法により添加し、使用することもできる。
活性エネルギー線を照射する雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス置換雰囲気が好ましいが、大気中で照射しても硬化性に問題がなければ差し支えない。活性エネルギー線を照射する前に赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化型組成物層を加温したり、活性エネルギー線を照射後赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化性平版印刷インキ硬化層を加温することは硬化を速く終了させるために有効である。
本発明の活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、X線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波等をいうが、ラジカル性活性種を発生させ得るならばいかなるエネルギー種でも良く、可視光線、赤外線、レーザー光線でもよい。紫外線を発生するものとしては例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、ヘリウム・カドミニウムレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、アルゴンレーザーなどがある。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、常温から100℃の間で、印刷インキ成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー等の練肉、混合、調整機を用いて製造される。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、通常湿し水を使用する平版印刷に適用されるが、湿し水を使用しない水無し印刷にも好適に用いられる。本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の各種プラスチック基材へ印刷物に好適に用いられるが、フォーム用印刷物、各種書籍用印刷物、カルトン紙等の各種包装用印刷物、シール/ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物(美術印刷物、飲料缶印刷物、缶詰等の食品印刷物)などの印刷物にも適用することができる。さらにオーバーコートワニスとして使用することもできる。
次に具体例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら記載実施例に限定されるものではない。なお、本発明において部は重量部を表し、%は、特に断らない限り重量%を表す。
〔実施例1〕
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに、中国ロジンX(荒川化学工業社製)131部、無水マレイン酸34部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、170℃で1時間反応させた。その後、安息香酸50部、テトラヒドロ無水フタル酸80部、水素添加ビスフェノールA145部、ネオペンチルグリコール60部およびキシレン15部を添加し、200℃で18時間脱水縮合し、酸価33、GPC測定ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)5200の樹脂(R1)を得た。次いで、同様のフラスコに樹脂(R1)50部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート29.9部、ジプロピレングリコールジアクリレート20部、ハイドロキノン0.1部を混合し、120℃で加熱溶融しワニス(V1)を得た。さらに、リオノールブルーFG7330(東洋インキ製造社製藍顔料)20部、ワニス(V1)を50部、ジプロピレングリコールジアクリレート24.9部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン2.5部、イルガキュア907(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)2.5部、ハイドロキノン0.1部を、40℃の三本ロールミルにて練肉し、インキのタックが9〜10になるようにジプロピレングリコールジアクリレートで調整し、印刷インキ(C1)を得た。インキのタックは東洋精機社製インコメーターにてロール温度30℃、400rpm、1分後の値を測定した。
〔実施例2〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成で酸価31、Mw5300の樹脂(R2)を得た。次いで、表2に示す配合組成でワニス(V2)、表3に示す配合組成にて印刷インキ(C2)を得た。
〔実施例3〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成で酸価33、Mw5000の樹脂(R3)を得た。次いで、表2に示す配合組成でワニス(V3)、表3に示す配合組成にて印刷インキ(C3)を得た。
〔実施例4〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成で酸価32、Mw5100の樹脂(R4)を得た。次いで、表2に示す配合組成でワニス(V4)、表3に示す配合組成にて印刷インキ(C4)を得た。
〔比較例1〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成で酸価32、Mw5300の樹脂(R5)を得た。次いで、表2に示す配合組成でワニス(V5)、表3に示す配合組成にて印刷インキ(C5)を得た。
〔比較例2〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成で酸価31、Mw5200の樹脂(R6)を得た。次いで、表2に示す配合組成でワニス(V6)、表3に示す配合組成にて印刷インキ(C6)を得た。
Figure 2011225748
Figure 2011225748
Figure 2011225748
実施例及び比較例で得られた印刷インキについて、下記の方法で硬化皮膜物性と印刷適正を評価した。
(硬化性評価)
実施例1〜4、比較例1〜2で得られた印刷インキを、RIテスター(明製作所製簡易展色装置)を用いて、ポリエチレンコート紙へ1g/m2の塗布量で印刷し、120W/cmの空冷メタルハライドランプ(東芝社製)1灯を用いて60m/minで紫外線を照射した。紫外線照射後の印刷物の硬化性は、印刷面を綿布で擦った時の状態を目視にて4段階で評価した。◎は変化なし、○は一部にキズがみられたが剥離は見られなかった、△は一部(50%未満)に剥離が見られた、×は一部(50%以上)または全部に剥離が見られたことをそれぞれ表す。評価結果を表4に示す。
(密着性評価)
実施例1〜4、比較例1〜2で得られた印刷インキを、RIテスター(明製作所製簡易展色装置)を用いて、PET原反、コロナ処理を施したPP原反(表面処理度40dyne/cm)へ1g/m2の塗布量で印刷し、112W/cmの空冷メタルハライドランプ(東芝社製)1灯を用いて60m/minで紫外線を照射して、硬化皮膜を形成した。密着性は、JIS K5400に準拠して碁盤目のキズを付け、セロハンテープで剥離試験をし、その残存率から4段階で評価した。◎は100%、○は80%以上、△は50〜80%、×は50%以下であることを示す。評価結果を表4に示す。
Figure 2011225748
表4に示すように、樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂を含有する実施例1〜4の印刷インキは、紫外線照射による硬化性に優れ、PPおよびPET原反への密着性も良好であった。特に多価アルコールが、分岐アルキル基あるいはエーテル結合を分子内に含有する多価アルコールを含有する実施例1〜3の印刷インキは全ての特性で優れるものであった。これに対し、樹脂酸およびα,β−不飽和カルボン酸を反応させていない比較例1、および水素添加ビスフェノールを反応させていない比較例2の印刷インキは硬化性、PPおよびPET原反への密着性のいずれかが不良であり、全てが良好となるものは得られなかった。
本発明に係わる、活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキを用いることにより、硬化性に優れた印刷が可能となり、さらに、密着性の優れた印刷物を得ることが可能となる。包装用パッケージ印刷用途等、広範な印刷用途に利用することが可能である。

Claims (4)

  1. (a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させ てなる樹脂を10〜40重量%、
    (b)活性エネルギー線硬化性化合物を30〜75重量%
    および
    (c)顔料を5〜40重量%
    含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  2. (a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させてなる樹脂が、(A)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸、水素添加ビスフェノールおよび分岐アルキル基あるいはエーテル結合を分子内に含有する多価アルコールを反応させてなる樹脂であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  3. (a)樹脂酸、α,β−不飽和カルボン酸および水素添加ビスフェノールを反応させて
    なる樹脂が、酸価10〜60であることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキを印刷し、活性エネルギー線を照射して、硬化させてなる印刷物。
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