以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この発明の一つの実施の形態の壁掛け形空気調和機1は、第1の筐体として本体100と、第2の筐体としてドレンパン組品110とによって全体が覆われている。本体100は、オープンパネル101と、グリル102と、左カバー103と、右カバー104とから構成されている。壁掛け形空気調和機1においては、オープンパネル101が配置されている側を正面側(前方側)、左カバー103が配置されている側を左側、右カバー104が配置されている側を右側とする。
オープンパネル101は、壁掛け形空気調和機1の正面側を覆っている。グリル102は、壁掛け形空気調和機1の上面を覆っている。グリル102には、複数の吸込口(図示しない)が形成されている。左カバー103は、壁掛け形空気調和機1の左側においてオープンパネル101の下方を覆っている。右カバー104は、壁掛け形空気調和機1の右側においてオープンパネル101の下方を覆っている。右カバー104には、表示部105が配置されている。表示部105には、運転状態や、風向、風量、設定温度、空気調和対象室内の温度等が表示される。
壁掛け形空気調和機1の正面側においてオープンパネル101の下方は、ドレンパン組品110によって覆われている。ドレンパン組品110には、横ルーバ(水平ルーバ)111と吹出口後方突出部112とが取り付けられている。横ルーバ111は、吹出口開閉部材の一例であり、風向変更部材を兼ねている。ドレンパン組品110にはまた、後述するように、露受けや、イオン供給部材としてイオン発生器が取り付けられている。
ドレンパン組品110の横ルーバ111と吹出口後方突出部112との間には、吹出口113が形成されている。吹出口113の上方には、上壁部が配置されている。図1では、上壁部の前面は横ルーバ111に覆われている。吹出口113の下方には、下壁部として吹出口後方突出部112が配置されている。吹出口113は、上壁部と吹出口後方突出部112との間に形成された開口である。横ルーバ111は、回動して吹出口113を開放または閉塞することが可能であるようにドレンパン組品110に取り付けられている。吹出口後方突出部112は、回動しないようにドレンパン組品110に固定されている。図1には、横ルーバ111が吹出口113を閉塞している状態が示されている。横ルーバ111と上壁部と吹出口後方突出部112とが吹出口周縁部114を構成している。
図2に示すように、本体100のオープンパネル101と、グリル102と、左カバー103と、右カバー104とは、それぞれ、壁掛け形空気調和機1から取り外されることができる。オープンパネル101の内側には、熱交換器130が配置されている。右カバー104の内側には、表示部105の後方側に、電装品箱106が配置されている。電装品箱106には、制御部などが収容されている。
熱交換器130の前方には、フィルタを支持するための中央フィルタガイド108が取り付けられている。中央フィルタガイド108の下端部には、仮留め部108aが形成されている。仮留め部108aは、ドレンパン組品110の上端の中央部を挟んで、本体100の前方側から背面側に向かって押さえつけている。
図3に示すように、壁掛け形空気調和機1からは、ドレンパン組品110を取り外すことができる。図3は、壁掛け形空気調和機1の左右方向の中央部の断面を示す図である。ドレンパン組品110を壁掛け形空気調和機1の本体100から取り外すと、横ルーバ111と、吹出口後方突出部112と、ドレンパンとして露受け117が設置されている上壁部118とが本体100から取り外される。このように、ドレンパン組品110を本体100から取り外すと、横ルーバ111と上壁部118と吹出口後方突出部112とから構成される吹出口周縁部114の全体と露受け117とが本体100から取り外される。
ドレンパン組品110を本体100から取り外すと、ドレンパン組品110の下部に形成されているツメ191とツメ193が本体100の突起から外れる。ツメ191,193と本体100の突起については後述する。また、回動部の第2の回動部構成部として凹部196も本体100から外れる。凹部196についても後述する。また、ドレンパン組品110の上端の中央部は仮留め部108aから外される。
ドレンパン組品110を本体100から取り外すと、本体100に形成された開口部120が開放される。開口部120の奥には、ファン140が配置されている。図3に示すように、開口部120は、ファン140が通過することが可能であるような大きさに形成されている。開口部120の径D2は、ファンの径D1よりも大きく形成されている。
熱交換器130の第1の熱交換器部として前方側熱交換器部131は、ファン140の前面側から上方側に延びるように配置されている。熱交換器130の第2の熱交換器部として後方側熱交換器部132は、ファン140の背面側から上方側に延びるように配置されている。前方側熱交換器部131と後方側熱交換器部132は、ファン140と離隔して配置されている。前方側熱交換器部131の上端と後方側熱交換器部132の上端とは互いに接触している。前方側熱交換器部131の下端と後方側熱交換器部132の下端との間にはファン140が配置されて、前方側熱交換器部131の下端と後方側熱交換器部132の下端とは互いに離隔されている。
ファン140の後方において本体100内の下部には、ドレンパイプ等の配管を収容する配管収容部107が配置されている。
ドレンパン組品110は、本体100に取り付けられているときには開口部120を閉塞している。一方、ドレンパン組品110が取り除かれると、ドレンパン組品110によって閉塞されていた開口部120が開放される。ドレンパン組品110には、吹出口113の正面側に配置される横ルーバ111だけでなく、吹出口113の上方に配置される上壁部118と、吹出口113の下方において後方側に配置される吹出口後方突出部112も取り付けられている。そのため、ドレンパン組品110を本体100から取り外すと、吹出口113の前方側に配置されている横ルーバ111、上壁部118、または、吹出口113の後方側に配置されている吹出口後方突出部112のいずれか一方だけでなく、吹出口113の前方側から後方側の広い範囲において開口部120が開放される。
図4に示すように、壁掛け形空気調和機1の本体100から取り外されたドレンパン組品110には、横ルーバ111と、上壁部118と、吹出口後方突出部112と、風向変更部材として縦ルーバ(垂直ルーバ)115と、イオン発生器116が取り付けられている。横ルーバ111と縦ルーバ115は、吹出口113から送出される空気の向きを変更するために、吹出口113の周辺に配置される。イオン発生器116は、吹出口113から送出される空気にイオンを供給して、空気調和対象室内の除菌や脱臭を行うために、吹出口113の周辺に配置される。ドレンパン組品110には、吹出口温度センサや、オゾン発生ユニット、表示部などの他の部材が取り付けられていてもよい。
ドレンパン組品110に、横ルーバ111、上壁部118、吹出口後方突出部112、縦ルーバ115、イオン発生器116等が取り付けられていることによって、ドレンパン組品110を本体100から取り外すと、これらの部材もドレンパン組品110とともに本体100から取り外される。なお、この実施の形態においては、ドレンパン組品110にはイオン発生器116が含まれているが、イオン発生器116はドレンパン組品110に含まれていなくてもよい。
このように、吹出口113の周辺に配置される部材をドレンパン組品110とともに本体100から取り外すことができるので、ファン140(図3)を取り外すために必要な開口部120(図3)の大きさを確保しやすい。
図5に示すように、ドレンパン組品110の吹出口後方突出部112の内側において左右方向の中央には、第2の突起としてツメ191が形成されている。ツメ191は、ツメ収容部191aとツメ本体191bとから構成されている。ツメ本体191bは、ツメ収容部191aに着脱可能である。ツメ収容部191aとツメ本体191bとは、同じ材質によって形成されていてもよいし、異なる材質によって形成されていてもよい。ツメ191がツメ収容部191aとツメ本体191bとから構成されていることによって、ツメ本体191bが破損したとき、ドレンパン組品110全体を取り替える必要なく、ツメ191のツメ本体191bだけを交換することができる。
ドレンパン組品110の吹出口後方突出部112の内側において左右の下端部には、第2の突起としてツメ193が形成されている。
また、ドレンパン組品110の左右の上端部には、上部固定部としてネジ止め部195が形成されている。
図6に示すように、壁掛け形空気調和機1の本体から、左カバー103と、右カバー104と、ドレンパン組品110とを取り外した状態を下から見ると、開口部120を通して、ファン140の下面の全体が見られる。ファン140の左側においては、後述するようにファン140の回転軸がファン軸受によって支持されている。ファン140の右側には、ファン140の回転軸に接続されてファン140を駆動するためのモータ150と、モータ押え部材160が配置されている。
本体100の下部において左右方向の中央には、第1の突起として突起192が形成されている。また、本体100の下部においてファン140の左右下方には、第1の突起として突起194が形成されている。
本体100の最下部において吹出口後方突出部112(図5)に対向する端縁197は、回動部の第1の回動部構成部の一例である。端縁197と凹部196(図3)は、回動部を構成する。
図5に示すドレンパン組品110のツメ191とツメ193と、図6に示す本体100の突起192と突起194は、下部係合部を構成する。ドレンパン組品110が本体100に取り付けられているときには、ドレンパン組品110のツメ191が本体100の突起192と係合する。また、ドレンパン組品110のツメ193が本体100の突起194と係合する。
図7は、壁掛け形空気調和機1の本体100の内部を、モータ押え部材160の側から見たときの図である。図7に示すように、モータ150はモータ押え部材160によって下方向から支持されて、本体100に固定されている。そのため、ドレンパン組品110と右カバー104を本体100から取り外しても、ファン140とモータ150は落下しない。
図8に示すように、ファン140を本体100から取り外すためには、モータ押え部材160によるモータ150の固定を解除する。図8の(A)に示すように、モータ押え部材160によってモータ150が固定されているときに、モータ押え部材160のつまみ161がつままれると、モータ押え部材160の爪162が本体100から外れる。モータ押え部材160は、爪162が外された状態で、つまみ161がつままれてモータ押え部材回動軸163を中心にして、図8の(B)に示す状態まで回動される。モータ押え部材160が図8の(B)に示す位置まで回動されると、モータ150がモータ押え部材160から解放されて、モータ150を本体100から外すことができる。このように、モータ押え部材160は、回動式のモータ固定部である。
図9に示すように、モータ押え部材160(図8)の別の形態のモータ固定部として、モータ押え部材170が用いられてもよい。モータ押え部材170は、モータ150を、モータ150の右側後部において下方向から支持している。
図10の(A)に示すように、モータ押え部材170のつまみ171がつままれて、モータ押え部材170が右方向にスライドされると、図10の(B)に示すように、モータ押え部材170がモータ150から外れる。このように、モータ押え部材170は、スライド式のモータ固定部である。
図7〜図10に示すような、回動式のモータ押え部材160やスライド式のモータ押え部材170を用いることによって、モータ150を簡単に固定することができる。また、モータ150を本体100から取り外すことも容易になる。
また、モータ150は、ネジによって本体100に固定されてもよい。ネジをモータ固定部として用いる場合には、例えば、モータ150を下方向から被覆部材で覆い、この被覆部材の端部を本体にネジで固定することなどによって、モータ150が本体100に固定される。
図11に示すように、モータ150の固定が解除されると、モータ150とともに、ファン140の右側が、熱交換器130の下方から開口部120を通って、本体100の外部に出される。ファン140の左側の端部にはファン140の回転軸が突出しており、図11に示す状態では、ファン140の回転軸がファン軸受に支持されている。
図12は、ファン軸受180を正面側から見たときの図である。図12に示すように、ファン軸受180は、ファン軸受筐体181と、ファン軸受筐体181の内部に収容される球体182とから構成されている。球体182は、ファン軸受筐体181の内部において回転可能であるように収容されている。球体182には、球体182の中心を通る孔183が形成されている。球体182がファン軸受筐体181の内部で回転すると、球体182の回転に応じて、孔183の向きが変化する。
ファン140を壁掛け形空気調和機1(図11)の本体100(図11)から取り外すときには、上述のように、ファン140を右下方向に引き抜く。このようにして本体100からファン140が引き抜かれると、ファン140の回転軸141も、ファン軸受筐体181の球体182から右下方向に引き抜かれる。ファン140の回転軸141が引き抜かれるとき、球体182の孔183は、図12の(B)に示すように、右側が下がった状態に傾く。
このように、ファン140を右下方向に向かって引き抜くことによって、ファン140の回転軸がファン軸受180から引き抜かれて、ファン140を本体100から完全に取り外すことができる。
本体100から取り外されたファン140は、清掃されて、カビや水滴、塵埃等を取り除かれて清浄な状態にされる。清浄にされたファン140は、再び本体100に取り付けられる。
ファン140を再び壁掛け形空気調和機1の本体100に取り付けるときには、ファン140の回転軸141をファン軸受180の球体182の孔183に差し込む。孔183は、ファン140の回転軸141が引き抜かれたときに右側が下がった状態にされているので、ファン140の回転軸141が、右下から左上方向に向かって差し込まれると、回転軸141が球体182の孔183に差し込まれる。
次に、モータ150を本体100に戻し、モータ押え部材160またはモータ押え部材170等のモータ固定部によって固定する。その後、ドレンパン組品110を次のようにして本体100に取り付ける。
図13に示すように、ドレンパン組品110を本体100に取り付けるときには、まず、ドレンパン組品110の下端を本体100の下端に当てる。このとき、ドレンパン組品110の下端の凹部196が本体100の下端の端縁197に当たるようにする。端縁197に凹部196が当てられると、本体100の端縁197が凹部196にはまり込んで、凹部196と端縁197とが組み合わされて、回動部を構成する。
次に、ドレンパン組品110の下端を本体100の下端に当てたままで、凹部196と端縁197とによって構成された回動部を軸にして、ドレンパン組品110の上端を本体100に近づけるように、開口部120を閉塞するように回動させる。ドレンパン組品110がこのように回動されると、図14に示すように、ドレンパン組品110の左右方向において中央部のツメ191と、本体100の突起192とが係合される。同時に、図15に示すように、ドレンパン組品110の左右の端部のツメ193と、本体100の突起194とが係合される。
ドレンパン組品110が回動されて、ドレンパン組品110が本体100の開口部120(図13)を閉塞すると、ドレンパン組品110の上端の中央部が仮留め部108aによって本体100上に留められる。また、ドレンパン組品110のネジ止め部195(図5)が本体100上に配置される。ドレンパン組品110の上部は、ネジ止め部195においてネジによって、本体100に固定される。
ドレンパン組品110の上部を本体100に固定する間、ドレンパン組品110の下部が本体100に係合され、ドレンパン組品110の上端の中央部が仮留め部108aによって本体100上に留められている。そのため、ドレンパン組品110を作業者が手で支持しなくても、ドレンパン組品110が本体100から落下したり、ドレンパン組品110と本体100との位置関係がずれたりすることを防ぐことができる。
このようにしてドレンパン組品110が本体100に取り付けられた後、左カバー103、右カバー104を本体100に取り付ける。このようにして、壁掛け形空気調和機1が元の状態に戻される。
以上のように、壁掛け形空気調和機1は、本体100と、ドレンパン組品110とを備える。本体100は、ファン140を収容する。ドレンパン組品110は、ファン140によって送出される空気を吹き出すための吹出口113を形成する吹出口周縁部114と露受け117とを有し、本体100に着脱可能であるように取り付けられる。本体100には、ファン140を本体100から取り出すための開口部120が形成されている。ドレンパン組品110は、吹出口113が本体100の開口部120に対向するように本体100に取り付けられる。吹出口周縁部114は、吹出口113の上方に配置される上壁部118と、吹出口の下方に配置される吹出口後方突出部112とを含む。
このように構成された壁掛け形空気調和機1では、ドレンパン組品110が本体100に取り付けられているときには、本体100の開口部120がドレンパン組品110によって閉塞されている。壁掛け形空気調和機1からファン140が取り外されるときには、まず、ドレンパン組品110が本体100から取り外される。ドレンパン組品110を取り外すことによって、吹出口113を形成する吹出口周縁部114と露受け117とが本体100から取り外される。吹出口周縁部114は吹出口113を形成しており、吹出口113の上方に配置される上壁部118と、吹出口113の下方に配置される吹出口後方突出部112とを含むので、吹出口周縁部114を有するドレンパン組品110を本体100から取り外すことによって、吹出口113の上方に配置される上壁部118と、吹出口113の下方に配置される吹出口後方突出部112とを含む吹出口113の周縁部の全体が取り外される。また、ドレンパン組品110を本体100から取り外すことによって、露受け117も取り外される。ドレンパン組品110が本体100から取り外されることによって、本体100の開口部120が開放される。
このように、吹出口113の上方に配置される上壁部118と、吹出口113の下方に配置される吹出口後方突出部112とを含むドレンパン組品110を取り外すと吹出口113の周縁部の全体と露受け117とが取り外されるので、吹出口113の前方側の横ルーバ111とドレンパンとから構成される組品、または、吹出口後方突出部112のいずれか一方だけを取り外す場合と比較して、開口部120を十分に大きくすることができる。例えば、開口部120の大きさを確保するために、熱交換器130の高さを低くしなくてもよい。熱交換器130の高さを十分に高くすることによって、熱交換器130の高さを低くした場合と比較して、熱交換効率を高く保つことができる。また、熱交換器130の形状を工夫しなくてもよい。また、ファン140を取り外すときに開口部120の大きさを確保するために、熱交換器130を浮かせる必要がない。このように、ドレンパン組品110が吹出口周縁部114を有することによって、本体100からドレンパン組品110を取り外すことで本体100の開口部120が十分に大きく開放され、開口部120からファン140を取り出すことが容易になる。
このようにすることにより、熱交換器130の形状によらずに、かつ、熱交換器130を動かすことなく、ファン140を着脱することが可能な壁掛け形空気調和機1を提供することができる。
壁掛け形空気調和機1においては、ドレンパン組品110は、横ルーバ111と、縦ルーバ115とを含む。横ルーバ111は、吹出口113を開放または閉塞する。横ルーバ111と縦ルーバ115は、ファン140によって吹出口113から本体100の外部に送出される空気の向きを変更する。
このようにすることにより、吹出口113の周辺に配置される横ルーバ111と、縦ルーバ115とを、本体100に一度に着脱できる。このように、吹出口113の周辺に配置される部材を本体100から一度に取り外すことができるので、本体100からファン140を取り外すために必要な空間を確保しやすい。
壁掛け形空気調和機1は、本体100に収容される熱交換器130を備える。本体100の開口部120は本体100の下部に形成される。熱交換器130は、前方側熱交換器部131と後方側熱交換器部132によって構成される。前方側熱交換器部131と後方側熱交換器部132との上端は互いに接触し、下端は離隔するように配置されている。ファン140は、前方側熱交換器部131と後方側熱交換器部132との間に挟まれて配置されている。
このようにすることにより、第1の熱交換器部の下端と第2の熱交換器部の下端との間が離されているので、熱交換器130の下方の開口部120からファン140を抜き出すことが容易になる。また、前方側熱交換器部131の上端と後方側熱交換器部132の上端とが互いに接触しているので、熱交換の効率を保ちながら、壁掛け形空気調和機1を小型化することができる。
また、壁掛け形空気調和機1は、ファン140を駆動するモータ150と、モータ押え部材160またはモータ押え部材170とを備える。モータ押え部材160,170は、モータ150を本体100上部に固定する。また、モータ押え部材160,170は、本体100からモータ150の固定を解除することが可能であるように構成されている。
このようにすることにより、ファン140を取り外す作業の間、重量の大きいモータ150をモータ押え部材160またはモータ押え部材170で本体100に固定して、モータ150が落下することを防ぐことができる。また、本体100からモータ150の固定を解除することによって、モータ150ごとファン140を取り外すことができる。モータ150ごとファン140を取り外すことによって、ファン140とモータ150との間にクリアランスを設ける必要がなくなり、壁掛け形空気調和機1の幅を小さくすることができる。さらに、モータ150と軸との取り付け部分に不良が発生しにくくなる。
また、壁掛け形空気調和機1は、下部係合部とネジ止め部195と回動部とを備える。下部係合部は、ドレンパン組品110の下部を本体100に係合させるためものである。ネジ止め部195は、ドレンパン組品110の上部を本体100に固定するためのものである。回動部は、ドレンパン組品110の下部を中心にドレンパン組品110を回動させるためのものである。
下部係合部は、本体100に配置される突起192,194と、ドレンパン組品110に配置されて突起192,194に係合するツメ191,193とを含む。回動部は、本体100に配置される端縁197と、ドレンパン組品110に配置され、端縁197と組み合わされた回動部を構成する凹部196とを含む。
本体100からドレンパン組品110が取り外されてファン140の清掃がされた後、ドレンパン組品110を再び本体100に取り付けるときには、次のようにする。まず、端縁197と凹部196とを組み合わせて回動部を構成する。このようにすることにより、ドレンパン組品110の下部を中心にしてドレンパン組品110を回動させることができる。次に、ドレンパン組品110の下部を中心にして、ドレンパン組品110を回動させる。回動されたドレンパン組品110の下部においては、本体100の突起192,194にドレンパン組品110のツメ191,193を係合させる。突起192,194とツメ191,193とが係合されると、下部係合部において本体100とドレンパン組品110の下部とが係合される。このようにすることにより、ドレンパン組品110の下部を中心にして、ドレンパン組品110を回動させることができる。次に、ドレンパン組品110の下部を中心にして、ドレンパン組品110を回動させる。また、回動されたドレンパン組品110の上部は、本体100に固定される。ドレンパン組品110の上部は、ネジ止め部195においてネジ止めされることによって本体100に固定される。
このようにすることにより、本体100から取り外されたドレンパン組品110を、容易に、再び本体100に取り付けることができる。
なお、壁掛け形空気調和機1においては、ドレンパン組品110の上部をネジ止め部195においてネジ止めする間、仮留め部108aにおいてドレンパン組品110の上部が本体100に支持されているので、ドレンパン組品110を作業者が手で支持しなくても、ドレンパン組品110が本体100から落下したり、ドレンパン組品110と本体100との位置関係がずれたりすることを防ぐことができる。
もし、本体100の仮留め部108aを備えない場合には、ドレンパン組品110の上部をネジ止め部195においてネジ止めする間、ドレンパン組品110が本体100から外れて落下しないように、作業者がドレンパン組品110を手で支える必要がある。しかし、例えば、下部係合部の突起192,194とツメ191,193とを、作業者がドレンパン組品110を手で支えなくてもドレンパン組品110が本体100から落下しないように、強固に固定することが可能であるように構成することによって、仮留め部108aを備えなくてもドレンパン組品110の落下を防ぐことができる。
また、壁掛け形空気調和機1では、ドレンパン組品110の上部はネジ止め部195においてネジ止めされることによって本体100に固定されているが、上部固定部はネジ止め以外の固定方法でドレンパン組品110の上部を本体100に固定するものであってもよい。例えば、上部固定部も下部係合部と同様に、突起と、突起に係合するツメとから構成されていてもよい。このように、上部固定部を突起と、突起に係合するツメとから構成することによって、ネジ止めよりも容易にドレンパン組品110の上部を本体100に固定することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。