JP2010274898A - ルーフエアバッグ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】エアバッグドアを介してエアバッグクッションの展開をガイドして最小限のエアバッグクッションボリュームで衝撃エネルギーを効果的に吸収することを可能にする、ルーフエアバッグ装置を提供する
【解決手段】インフレーター、ハウジング、エアバッグクッション、エアバッグドア、および制限手段を含み、ハウジングは車両ルーフの開口部に設置され、エアバッグクッションはハウジングに固定され、インフレーターからのガスによって下方に展開されて搭乗者を保護する。エアバッグドアは展開されるエアバッグクッションが支持されるようにハウジングにヒンジで連結され、制限手段はエアバッグドアの開放角度を制限する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ルーフエアバッグ装置に係り、より詳しくは、エアバッグクッションを支持して展開安定性を向上させるドア回転の制限されるルーフエアバッグ装置に関する。

一般に、エアバッグシステムは、運転者を保護するための運転席エアバッグ、助手席搭乗者を保護する助手席エアバッグ、側面エアバッグ、およびルーフエアバッグに大別される。
エアバッグシステムは、車両の衝突状態を感知する衝突センサーと、衝突センサーから情報を受け取り、エアバッグの作動を決定するエアバッグコントローラと、エアバッグコントローラの決定に従ってエアバッグを作動させるエアバッグモジュールとから構成される。すなわち、衝突センサーによって車両の衝突が感知されると、その信号がエアバッグコントローラに伝えられ、エアバッグコントローラは、エアバッグモジュールのインフレーターを作動させてエアバッグを瞬間的に膨らませて搭乗者を衝撃から保護する。（例えば、特許文献１および２を参照）。

ところが、従来のエアバッグクッションではボリューム（ｖｏｌｕｍｅ）が小さい場合、搭乗者が展開されたエアバッグクッションに衝突すると、当該せん断力によってエアバッグクッションが破れるか、あるいはエアバッグクッションが回転して衝突エネルギーを効果的に吸収していない。
また、従来のエアバッグクッションのボリュームが大きい場合、ルーフと接触するエアバッグクッションの面積が十分に大きいので、当該せん断力によるエアバッグクッションの破れまたは回転を防止することはできるが、エアバッグクッションのボリュームを大きくするためにはエアバッグクッションおよびインフレーターの容量が大きくなければならないので、当該部品の重量が増大し、コストの上昇が発生するという問題点がある。

特開２００６−１７５９６５号公報 特開２００６−３０６３７７号公報

そこで、本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、エアバッグドアを介してエアバッグクッションの展開をガイドし、最小限のエアバッグクッションボリュームで衝撃エネルギーを効果的に吸収することを可能にする、ドア回転の制限されるルーフエアバッグ装置を提供することにある。

上記目的を達成するための、本発明のルーフエアバッグ装置は、インフレーター、ハウジング、エアバッグクッション、エアバッグドア、および制限手段を含む。前記ハウジングは車両ルーフの開口部に設置され、前記エアバッグクッションは前記ハウジングに固定され、前記インフレーターからのガスによって下方に展開されて搭乗者を保護する。前記エアバッグドアは展開されるエアバッグクッションが支持されるように前記ハウジングにヒンジで連結され、前記制限手段は前記エアバッグドアの開放角度を制限する。

この際、前記エアバッグドアの回転角度は鋭角の範囲内であることが好ましい。前記制限手段は、前記エアバッグドアと前記開口部との間を連結するテザー（ｔｅｔｈｅｒ）、あるいは前記エアバッグドアの回転の際に前記開口部に係止されるように突設される係止突起から構成されてもよい。前記エアバッグドアには、ヒンジ部構造を補強する補強片が設けられ、前記エアバッグドアの破れを防止することが好ましい。前記ハウジングは、前席と後席との間の領域の車両ルーフに設置できる。
また、前記テザーは、前記エアバッグドアの側部と前記開口部の側部との間に配置され、搭乗者に向かって展開されるエアバッグクッション間の干渉を回避することが好ましい。前記テザーの一端は、前記エアバッグドア備えられた第１鉤片に取付けられ、前記テザーの他端は、前記開口部に備えられた第２鉤片に取付けられることが好ましい。

本発明によれば、エアバッグドアの開放角度が一定の角度に制限されるので、エアバッグドアを介して展開されるエアバッグクッションの展開安定性を確保することができ、搭乗者の傷害を減少させることができるという利点がある。
また、本発明によれば、最小限のエアバッグクッションボリュームで衝撃エネルギーを効果的に吸収することにより、エアバッグクッションのボリューム減少効果によって当該部品の重量を減少させ且つコストを節減することができるという利点がある。

本発明に係るルーフエアバッグ装置の設置状態を示す設置状態図である。 （ａ）は、本発明の第１実施例を図１の「Ａ−Ａ」線部から眺めた平面図である。（ｂ）は、（ａ）の「Ｂ−Ｂ」線部を切開して示す断面図である。 （ａ）は本発明の第２実施例の図１の「Ａ−Ａ」線部から眺めた平面図である。（ｂ）は、（ａ）のヒンジ部を切開して示す断面図である。 （ａ）は、本発明の第３実施例の図１の「Ａ−Ａ」線部から眺めた平面図である。（ｂ）は、（ａ）の「Ｄ−Ｄ」線部を切開した後、鉤片を追加して示す断面図である。 本発明の第４実施例の図１の「Ａ−Ａ」線部から眺めた平面図である。 （ａ）は、図５の「Ｅ−Ｅ」線部を切開して示す断面図である。（ｂ）は、（ａ）においてエアバッグドアが回転した状態を示す作動状態図である。

以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施例について詳細に説明する。
図１、図２に示すように、本発明に係るルーフエアバッグ装置は、エアバッグクッション３００が収容されたハウジング２００、ハウジング２００にヒンジで連結されるエアバッグドア４００、およびエアバッグドア４００の開放角度を制限する制限手段５００を含んでなる。

ハウジング２００は、車両ルーフ６００の開口部６１０、具体的には、前席と後席との間の領域に設けられた車両ルーフ６００の開口部６１０に設置される。このハウジング２００にはエアバッグクッション３００が収容される。エアバッグドア４００は、車両衝突の際にエアバッグクッション３００が搭乗者に向かって展開されるように、ヒンジ部４１０を介して回動可能に設置される。

エアバッグクッション３００は、インフレーターからガスの供給を受け、搭乗者を保護するために下方に展開される構造である。このエアバッグクッション３００は、インフレーターのガスによる膨張圧によってハウジング２００のエアバッグドア４００を開放することができる。この際、適用されるエアバッグクッション３００は、従来の技術のように大きいボリュームのエアバッグクッション３００が不要であり、小さいボリュームのエアバッグクッション３００が使用される。これにより、当該部品の重量が減少し且つコストが節減される。

エアバッグクッション３００には、展開力を与えるためのインフレーター（図示せず）が設けられてもよい。勿論、このインフレーターは、ハウジング２００に設置されてもよく、ハウジング２００の外部フレームに設置され、ガス供給管を介してエアバッグクッション３００と連結されてもよい。
このようなエアバッグクッション３００は、車両衝突による膨張の際に、エアバッグドア４００によって展開方向がガイドされる。エアバッグドア４００は、展開されるエアバッグクッション３００が支持されるようにハウジング２００にヒンジ部４１０を介して連結される。エアバッグドア４００のヒンジ部の反対側の先端部側には、開放角度を制限する制限手段５００が取り付けられる。この際、エアバッグドア４００の回転角度は制限手段５００によって鋭角の範囲内に維持されることが好ましい。

一方、制限手段５００は、エアバッグクッション３００の展開の際に、エアバッグドア４００の回転角度を制限し、エアバッグクッション３００の展開が一方向に誘導されるようにエアバッグドア４００を支持する。これを実現するために、第１実施例の制限手段５００は、エアバッグドア４００と車両ルーフ６００の開口部６１０とを互いに連結するテザー５１０を含む。
テザー５１０は、当該一端がエアバッグドア４００の先端部に連結され、該当他端が車両ルーフ６００の開口部６１０に連結される構造であって、テザーの長さによりエアバッグドア４００の開口角度を制限する。この際、テザー５１０は、エアバッグクッション３００の展開を妨害しないように、同じ側のエアバッグドア４００の側部と開口部６１０の側部との間に連結されることが好ましい。

第２実施例では、図３に示すように、エアバッグドア４００にはエアバッグドア４００のヒンジ部４１０の構造を補強する補強片４２０が設けられ、開口部６１０には補強リブ（図示せず）が設けられてもよい。
これらの補強片４２０および補強リブは、エアバッグクッション３００の展開の際に、エアバッグドア４００およびこれに対応する開口部６１０がエアバッグクッション３００の展開力によって破れたり損傷したりするのを防止する。

第３実施例では、図４のＡに示すように、テザー５１０は、エアバッグドア４００の先端側の両隅部と、これに対応する開口部６１０の周縁部との間に連結されてもよい。このようなテザー５１０の連結構造は、エアバッグクッション３００の展開をできる限り妨害しないようにする。
このために、エアバッグドア４００の先端側の隅部には、テザー５１０の一端が固定される第２固定孔５１４が設けられ、これに対応する開口部６１０の周縁部には、テザー５１０の他端が固定される第１固定孔５１３が設けられてもよい。

また、図４のＢに示すように、ハウジング２００の側壁には第１鉤片５１１が固定され、これに対応するエアバッグドア４００の隅部には第２鉤片５１２が固定されてもよい。この第１鉤片５１１および第２鉤片５１２はフック（ｈｏｏｋ）状に設けられ、テザー５１０の両端の固定が容易に行われるようにする。
また、エアバッグドア４００には、テザー５１０の一端が取付けられる第１鉤片５１１が備えられ、開口部６１０には、テザー５１０の他端が取付けられる第２鉤片５１２が備えられてもよい。
更に、テザー５１０は、上述した第１鉤片５１１および第２鉤片５１２を使用せず、第１固定孔５１３および第２固定孔５１４に直接固定されてもよく、テザー５１０の両端が第１鉤片５１１および第２鉤片５１２を媒介としてそれぞれエアバッグドア４００の先端側の隅部と開口部６１０の周縁部に固定されてもよい。

図５および図６に示すように、第４実施例の制限手段５００は、エアバッグドア４００の回転の際にエアバッグドア４００が開口部６１０に係止されるように突設される係止突起５２０を含んでなる。
係止突起５２０は、エアバッグドア４００のヒンジ部４１０側から外部に突出する構造であって、エアバッグドア４００が開放される場合、開口部６１０周縁部に係止または当接することによりエアバッグドア４００の開放角度を一定の角度に制限する役割を果たす。したがって、エアバッグクッション３００は、一定の角度で開放されるエアバッグドア４００によって展開方向が誘導される。結果として、エアバッグクッションの展開安定性を確保することができ、搭乗者の傷害を減少させることができる。

２００ ハウジング
３００ エアバッグクッション
４００ エアバッグドア
４１０ ヒンジ部
４２０ 補強片
５００ 制限手段
５１０ テザー
５１１ 第１鉤片
５１２ 第２鉤片
５１３ 第１固定孔
５１４ 第２固定孔
５２０ 係止突起
６００ 車両ルーフ
６１０ 開口部

Claims (8)

1. インフレーターと、
   車両ルーフの開口部に設置されるハウジングと、
   前記ハウジングに固定され、前記インフレーターからのガスによって下方に展開されて搭乗者を保護するエアバッグクッションと、
   展開される前記エアバッグクッションが支持される前記ハウジングにヒンジで連結されるエアバッグドアと、
   前記エアバッグドアの開放角度を制限するための制限手段とを含んでなる、ルーフエアバッグ装置。
2. 前記エアバッグドアの回転角度は鋭角範囲内であることを特徴とする、請求項１に記載のルーフエアバッグ装置。
3. 前記制限手段は、前記エアバッグドアと前記開口部との間を連結するテザーであることを特徴とする、請求項２に記載のルーフエアバッグ装置。
4. 前記制限手段は、前記エアバッグドアの回転の際に前記開口部に係止されるように突設される係止突起を含むことを特徴とする、請求項２に記載のルーフエアバッグ装置。
5. 前記エアバッグドアには、前記エアバッグドアのヒンジ部構造を補強する補強片が設けられ、エアバッグドアの破れを防止することを特徴とする、請求項１乃至４のいずれか１項に記載のルーフエアバッグ装置。
6. 前記ハウジングは前席と後席との間の領域の車両ルーフに設置され、前記エアバッグクッションは後席の乗客を保護することを特徴とする、請求項１乃至５のいずれか１項に記載のルーフエアバッグ装置。
7. 前記テザーは、前記エアバッグドアの側部と前記開口部の側部との間に連結され、搭乗者に向かって展開されるエアバッグクッション間の干渉を回避することを特徴とする、請求項３に記載のルーフエアバッグ装置。
8. 前記テザーの一端は、前記エアバッグドアに備えられた第１鉤片に取付けられ、前記テザーの他端は、前記開口部に備えられた第２鉤片に取付けられることを特徴とする、 請求項７に記載のルーフエアバッグ装置。

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