JP2010123823A - 切削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削時にダイアタッチフィルムから生成されたひげ状の屑を効率良く除去可能な切削装置を提供する。
【解決手段】ウエーハWを保持するチャックテーブルTと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを切削する切削ブレード28を含む切削手段と、該チャックテーブルと該切削手段を相対的に切削方向に切削送りする切削送り手段とを備えた切削装置であって、該切削手段には、該切削ブレードで切削された直後の切削溝56に糸状の洗浄水37を噴射する溝洗浄ノズル33が配設されている。溝洗浄ノズル33から噴射される洗浄水37でダイアタッチフィルム29の切削により生成されたひげ状の屑58を除去する。
【選択図】図6
【解決手段】ウエーハWを保持するチャックテーブルTと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを切削する切削ブレード28を含む切削手段と、該チャックテーブルと該切削手段を相対的に切削方向に切削送りする切削送り手段とを備えた切削装置であって、該切削手段には、該切削ブレードで切削された直後の切削溝56に糸状の洗浄水37を噴射する溝洗浄ノズル33が配設されている。溝洗浄ノズル33から噴射される洗浄水37でダイアタッチフィルム29の切削により生成されたひげ状の屑58を除去する。
【選択図】図6
Description
本発明は、裏面にダイアタッチフィルムが貼着された半導体ウエーハを個々のデバイスに分割するのに適した切削装置に関する。
IC、LSI等の数多くのデバイスが表面に形成され、且つ個々のデバイスが分割予定ライン(ストリート)によって区画された半導体ウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに加工された後、切削装置(ダイシング装置)によって分割予定ラインを切削して個々のデバイスに分割され、分割されたデバイスは携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
半導体ウエーハから分割されたデバイスは、ダイアタッチフィルム(DAF)と称するダイボンディング用の接着フィルムによってリードフレームにボンディングされ、更にパッケージングされる。
DAFは、半導体ウエーハの裏面に貼着されてウエーハを個々のデバイスに分割する際にウエーハと共に分割され、DAFと一体となったデバイスが形成される(例えば、特開2005−56968号公報参照)。
しかし、DAFはエポキシ樹脂等で構成されており、切削ブレードでウエーハと共にDAFを切削するとひげ状の屑(ばり)が生成され、デバイスをダイシングテープからピックアップする際にひげ状の屑が飛散してボンディングパッドに付着し、リードフレームの電極とワイヤボンディングする際に断線を引き起こし、デバイスの品質を低下させるという問題がある。
この問題を解決する方法として、特開2004−79597号公報では、ダイボンディング工程前にDAFに熱風を吹き付けるか、又はDAFを加熱手段に接触させて加熱処理することにより、ひげ状の屑を低減させ、ワイヤボンディング工程におけるひげ状の屑の悪影響を排除する技術が提案されている。
特開2005−56968号公報
特開2004−79597号公報
特許文献2に開示された半導体チップの加工方法は、切削されたDAFから伸びるひげ状の屑の低減には有効であるが、ダイボンディング工程前に加熱処理工程を新たに加える必要があり、生産効率の低下を招くという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、生産効率の低下を招くことなくウエーハと共に切削されたDAFから伸びるひげ状の屑を除去可能な切削装置を提供することである。
本発明によると、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを切削する切削ブレードを含む切削手段と、該チャックテーブルと該切削手段を相対的に切削方向に切削送りする切削送り手段とを備えた切削装置であって、該切削手段には、該切削ブレードで切削された直後の切削溝に糸状の洗浄水を噴射する溝洗浄ノズルが配設されていることを特徴とする切削装置が提供される。
好ましくは、溝洗浄ノズルは流速50〜100m/秒の洗浄水を噴射する。
本発明の切削装置は、切削ブレードで切削した直後の切削溝に糸状の洗浄水を噴射してDAFから伸びるひげ状の屑を切削溝から排出する溝洗浄ノズルを有しているので、ひげ状の屑を効率良く除去することができ、ダイシングテープからデバイスをピックアップしてもひげ状の屑が飛散することがなく、デバイスの品質を低下させることがない。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は半導体ウエーハをダイシングして個々のチップ(デバイス)に分割することのできる切削装置2の外観斜視図を示している。
切削装置2の前面側には、オペレータが加工条件等の装置に対する指示を入力するための操作手段4が設けられている。装置上部には、オペレータに対する案内画面や後述する撮像手段によって撮像された画像が表示されるCRT等の表示手段6が設けられている。
図2に示すように、ダイシング対象のウエーハWの表面においては、第1のストリートS1と第2ストリートS2とが直交して形成されており、第1のストリートS1と第2のストリートS2とによって区画されて多数のデバイスDがウエーハW上に形成されている。
ウエーハWの裏面にはエポキシ樹脂等から形成されたダイアタッチフィルム(DAF)29が貼着されており、ウエーハWのDAF29側が粘着テープであるダイシングテープTに貼着され、ダイシングテープTの外周部は環状フレームFに貼着される。
これにより、ウエーハWはダイシングテープTを介してフレームFに支持された状態となり、図1に示したウエーハカセット8中にウエーハが複数枚(例えば25枚)収容される。ウエーハカセット8は上下動可能なカセットエレベータ9上に載置される。
ウエーハカセット8の後方には、ウエーハカセット8から切削前のウエーハWを搬出するとともに、切削後のウエーハをウエーハカセット8に搬入する搬出入手段10が配設されている。ウエーハカセット8と搬出入手段10との間には、搬出入対象のウエーハが一時的に載置される領域である仮置き領域12が設けられており、仮置き領域12には、ウエーハWを一定の位置に位置合わせする位置合わせ手段14が配設されている。
仮置き領域12の近傍には、ウエーハWと一体となったフレームFを吸着して搬送する旋回アームを有する搬送手段16が配設されており、仮置き領域12に搬出されたウエーハWは、搬送手段16により吸着されてチャックテーブル18上に搬送され、このチャックテーブル18に吸引されるとともに、複数の固定手段19によりフレームFが固定されることでチャックテーブル18上に保持される。
チャックテーブル18は、回転可能且つX軸方向に往復動可能に構成されており、チャックテーブル18のX軸方向の移動経路の上方には、ウエーハWの切削すべきストリートを検出するアライメント手段20が配設されている。
アライメント手段20は、ウエーハWの表面を撮像する撮像手段22を備えており、撮像により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の処理によって切削すべきストリートを検出することができる。撮像手段22によって取得された画像は、表示手段6に表示される。
アライメント手段20の左側には、チャックテーブル18に保持されたウエーハWに対して切削加工を施す切削手段24が配設されている。切削手段24はアライメント手段20と一体的に構成されており、両者が連動してY軸方向及びZ軸方向に移動する。
切削手段24は、回転可能なスピンドル26の先端に切削ブレード28が装着されて構成され、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能となっている。切削ブレード28は撮像手段22のX軸方向の延長線上に位置している。
図3を参照すると、切削手段24の分解斜視図が示されている。図4は切削手段24の斜視図である。25は切削手段24のスピンドルハウジングであり、スピンドルハウジング25中に図示しないサーボモータにより回転駆動されるスピンドル26が回転可能に収容されている。切削ブレード28は電鋳ブレードであり、ニッケル母材中にダイヤモンド砥粒が分散されてなる切刃28aをその外周部に有している。
30は切削ブレード28をカバーするブレードカバーであり、切削ブレード28の側面に沿って延長する切削水ノズル32が取り付けられている。切削水が、パイプ34を介して切削水ノズル32に供給される。ブレードカバー30はねじ穴36,38を有している。
ブレードカバー30には更に、切削ブレード28で切削されたウエーハWの切削溝中に糸状の高速洗浄水を噴射する溝洗浄ノズル33が配設されている。洗浄水がパイプ35を介して溝洗浄ノズル33に供給される。
50は切削ブレード28の切刃28aの欠け又は磨耗を検出するブレードセンサを内蔵したブレード検出ブロックであり、ねじ54を丸穴52を挿通してブレードカバー30のねじ穴38に螺合することにより、ブレード検出ブロック50がブレードカバー30に取り付けられる。ブレード検出ブロック50は、ブレードセンサの位置を調整する調整ねじ55を有している。
40は着脱カバーであり、ブレードカバー30に取り付けられた際、切削ブレード28の側面に沿って伸長する切削水ノズル42を有している。切削水は、パイプ44を介して切削水ノズル42に供給される。
ねじ48を着脱カバー40の丸穴46に挿通してブレードカバー30のねじ穴36に螺合することにより、着脱カバー40がブレードカバー30に固定される。これにより、図4に示すように切削ブレード28の概略上半分がブレードカバー30及び着脱カバー40により覆われる。切削ブレード28を交換する際には、着脱カバー40をブレードカバー30から取り外し、この状態で切削ブレード28を交換する。
このように構成された切削装置2において、ウエーハカセット8に収容されたウエーハWは、搬出入手段10によってフレームFが挟持され、搬出入手段10が装置後方(Y軸方向)に移動し、仮置き領域12においてその挟持が解除されることにより、仮置き領域12に載置される。そして、位置合わせ手段14が互いに接近する方向に移動することにより、ウエーハWが一定の位置に位置づけられる。
次いで、搬送手段16によってフレームFが吸着され、搬送手段16が旋回することによりフレームFと一体となったウエーハWがチャックテーブル18に搬送されてチャックテーブル18により保持される。そして、チャックテーブル18がX軸方向に移動してウエーハWはアライメント手段20の直下に位置づけられる。
アライメント手段20が切削すべきストリートを検出するアライメントの際のパターンマッチングに用いる画像は、切削前に予め取得しておく必要がある。そこで、ウエーハWがアライメント手段20の直下に位置づけられると、撮像手段22がウエーハWの表面を撮像し、撮像した画像を表示手段6に表示させる。
切削装置2のオペレータは、操作手段4を操作することにより、撮像手段22をゆっくりと移動させながら、必要に応じてチャックテーブル18も移動させて、パターンマッチングのターゲットとなるパターンを探索する。
オペレータがキーパターンを決定すると、そのキーパターンを含む画像が切削装置2のコントローラ20に備えたメモリに記憶される。また、そのキーパターンとストリートS1,S2の中心線との距離を座標値等によって求め、その値もメモリに記憶させておく。
更に、撮像手段22を移動させることにより、隣り合うストリートとストリートとの間隔(ストリートピッチ)を座標値等によって求め、ストリートピッチの値についてもコントローラのメモリに記憶させておく。
ウエーハWのストリートに沿った切断の際には、記憶させたキーパターンの画像と実際に撮像手段22により撮像されて取得した画像とのパターンマッチングをアライメント手段20にて行う。
そして、パターンがマッチングしたときは、キーパターンとストリートの中心線との距離分だけ切削手段24をY軸方向に移動させることにより、切削しようとするストリートと切削ブレード28との位置合わせを行う。
切削しようとするストリートと切削ブレード28との位置合わせが行われた状態で、チャックテーブル18を図5で矢印Xで示すX軸方向に移動させるとともに、切削ブレード28を矢印28aの方向に高速回転させながら切削手段24を下降させると、位置合わせされたストリートが切削される。
メモリに記憶されたストリートピッチずつ切削手段24をY軸方向にインデックス送りにしながら切削を行うことにより、同方向のストリートS1が全て切削される。更に、チャックテーブル18を90°回転させてから、上記と同様の切削を行うと、ストリートS2も全て切削され、個々のデバイスDに分割される。
本実施形態の切削装置2では、切削手段24に溝洗浄ノズル33が配設されているため、図6に示すように切削ブレード28で切削した直後の切削溝56中に溝洗浄ノズル33からφ0.05mm〜φ1.0mmの糸状の高速洗浄水37を噴射して、DAF29の切削により生成されたひげ状の屑58を切削溝56から除去する。好ましくは、溝洗浄ノズル33から噴射される洗浄水37の流速は50〜100m/秒である。
このように本実施形態の切削装置2では、切削ブレード28で切削直後の切削溝56中に溝洗浄ノズル33から高速洗浄水37を噴射して、DAF29から伸びるひげ状の屑58を切削溝56中から排出除去するので、ひげ状の屑58を効率良く除去することができ、後工程でダイシングテープTからデバイスDをピックアップしてもひげ状の屑が飛散することがなく、デバイスの品質を低下させることがない。
2 切削装置
18 チャックテーブル
24 切削手段
26 スピンドル
28 切削ブレード
29 DAF
33 溝洗浄ノズル
56 切削溝
58 ひげ状の屑
18 チャックテーブル
24 切削手段
26 スピンドル
28 切削ブレード
29 DAF
33 溝洗浄ノズル
56 切削溝
58 ひげ状の屑
Claims (2)
- ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを切削する切削ブレードを含む切削手段と、該チャックテーブルと該切削手段を相対的に切削方向に切削送りする切削送り手段とを備えた切削装置であって、
該切削手段には、該切削ブレードで切削された直後の切削溝に糸状の洗浄水を噴射する溝洗浄ノズルが配設されていることを特徴とする切削装置。 - 該溝洗浄ノズルは、流速50〜100m/秒の洗浄水を噴射する請求項1記載の切削装置。
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