JP2009166477A - 画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像データの内容(種類)に適した画像処理モードを実行することにより、画像データの内容(種類)に関わらず高品位な画像を得ること。
【解決手段】 多値の画像データをマルチパスの回数Mに対応したM個の多値の画像データに分割した後に、これらM個の多値の画像データをそれぞれ2値化するための第1の処理モード、あるいは多値の画像データを2値化した後に、この2値の画像データをマルチパスの回数Mに対応したM個の2値の画像データに分割するための第2の処理モードを、画像データの内容(属性、階調、色等)に応じて選択する。これにより、画像データの内容(属性、階調、色等)に適した画像処理モードを実行できるようになる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、記録媒体の単位領域に対する記録ヘッドの複数回の相対走査あるいは複数の記録ヘッドの相対走査によって当該単位領域に画像を形成するために、単位領域に対応する画像データを処理するための画像処理装置および画像処理方法に関する。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いる記録方式の一例として、個々の記録素子からインクを吐出して、記録媒体にドットを形成するインクジェット記録方式が知られている。このようなインクジェット記録装置では、その構成の違いからフルライン型とシリアル型に分類することが出来る。
フルライン型の記録装置では、複数の記録素子が記録媒体の幅に応じた分だけ配列された記録ヘッドを用いる。そして、記録ヘッドからインクを吐出させつつ、記録素子の配列方向とは交差する方向に記録媒体を搬送することにより、画像を形成する。このようなフルライン型の記録装置は、比較的高速に画像を出力することが出来るので、オフィスユースなどに好適である。
一方、シリアル型の記録装置では、インクを吐出する記録ヘッドを走査させる記録主走査と、この記録主走査と交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すことによって、段階的に画像を形成する。このようなシリアル型の記録装置は、比較的小型かつ低コストに製造することが出来るので、パーソナルユースに好適である。
フルライン型であれシリアル型であれ、複数の記録素子が配列された記録ヘッドでは、記録素子間で吐出量や吐出方向のばらつきが生じる。そして、このようなばらつきが原因で、画像に濃度むらやスジが発生することがある。
このような画像弊害を軽減するための技術として、マルチパス記録方式が知られている。マルチパス記録では、記録媒体の単位領域に記録すべき画像データを複数回の相対走査に対応した画像データに分割し、複数回の相対走査によって上記分割した画像データを順次記録することで、単位領域に記録すべき画像を完成させる。このようなマルチパス記録方式によれば、記録素子毎の吐出ばらつきに起因する画像弊害を軽減することができる。その結果、一様で滑らかな画像を得ることが出来る。このようなマルチパス記録は、マルチパスの回数、すなわち1つの走査ラスタを記録するのに用いる記録素子の数を多くするほど、その効果が高まっていく。但し、マルチパスの回数を多くするほど記録速度も低下するので、シリアル型の記録装置では、マルチパスの回数が異なる複数の記録モードが予め用意されていることが多い。
なお、上記マルチパス記録方式は、フルライン型の記録装置にも適用することが出来る。すなわち、図1のように、記録媒体の搬送方向に沿って同色インクに対し複数列ずつの記録素子列を配備しておけば、搬送方向に延びるラスタを複数の記録素子で分担して記録することが出来る。結果、個々の記録素子間で吐出ばらつきが生じたとしても、その影響を軽減することが出来る。
ところで、このようなマルチパス記録を行う際、シリアル型では個々の記録走査、フルライン型では個々の記録ヘッドに対して、画像データを分配する必要が生じる。従来、このような分配は、ドットの記録を許容する記録許容画素(1)とドットの記録を許容しない非記録許容画素(0)とが配列されたマスクパターンを用いて行われていることが多かった。
図18は、2パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。ここで、黒で示した領域は記録許容画素(1)、白で示した領域は非記録許容画素(0)を示しており、1801は1パス目の記録走査で使用するマスクパターン、1802は2パス目の記録走査で使用するマスクパターンをそれぞれ示している。また、1801のパターンと1802のパターンは互いに補完の関係を有している。
このようなマスクパターンと2値の画像データとの間で論理積演算を行うことにより、上記2値の画像データを各記録走査で記録すべき2値の画像データに分割する。例えば、図2に示されるように、単位領域に記録すべきドットを示す画像データを図18に示されるマスクパターン(1801,1802)によって分割することにより、1パス目用分割画像データと2パス目用分割画像データを生成する。このように、互いに補完の関係を有するマスクパターンを用いて行うデータ分割方法(マスク分割方法)では、異なる走査に対応した2値の画像データ同士も補間関係を有しているため、異なる走査で記録されるドット同士が重なる割合が低い。そのため、高いドット被覆率に起因した高い濃度を実現できることに加え、良好な粒状性も確保できる。
ところで、このようなマルチパス記録が採用されつつも、より高画質な画像が要求される昨今、記録走査単位あるいは記録素子列単位の記録位置(レジストレーション)のずれに起因する濃度変化や濃度むらが新たに問題視されるようになってきている。なお、記録走査単位あるいは記録素子列単位の記録位置のずれは、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動などによって引き起こされる。
例えば、図2を参照し、先行の記録走査で記録されるドット(○)のプレーンと、後続の記録走査で記録されるドット(◎)のプレーンが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。このとき、先行の記録走査で記録されるドット(○)と後続の記録走査で記録されるドット(◎)は完全に重なり合い、白紙の領域が露出して、画像濃度が低下する。1画素分まで大きくずれなくても、隣接するドット同士の距離や重なり量が変わると、白紙領域に対するドットの被覆率が変動し、この被覆率の変動が画像濃度の変動を引き起こす。そして、このような画像濃度の変動が、濃度むらとなって認識されるのである。
従って、より高画質な画像が要求される昨今、様々な記録条件の変動に伴って起こるプレーン間の記録位置ずれにも対抗できるような、マルチパス記録時の画像データの処理方法が求められている。以下、いかなる記録条件の変動に起因するにせよ、その変動に伴うプレーン間の記録位置ずれによって引き起こされる濃度変化や濃度むらへの耐性を、本明細書では「ロバスト性」と称することとする。
特許文献1には、上記ロバスト性を高めるための画像データの処理方法が開示されている。同文献によれば、様々な記録条件の変動に伴って引き起こされる画像濃度の変動は、異なる記録走査に対応する2値の画像データが互いに完全な補完関係にあることに起因することに着目している。そして、上記補完関係が低減されるように異なる記録走査に対応した画像データを生成すれば、「ロバスト性」に優れたマルチパス記録を実現できる、と認識している。そのために、特許文献1では、画像データを2値化前の多値データの状態で分割し、分割後の多値データをそれぞれ独立に2値化している。これにより、異なる記録走査に対応した異なるプレーンの画像データ同士が互いにずれて記録されても大きな濃度変動が起こらないようにしている。
図3は、特許文献1に記載のデータ分割方法を説明するための図である。まず、単位領域に記録すべき多値の画像データ(図3(A)参照)は、1パス目で記録すべき多値のデータ(図3(B)(D)参照)と2パス目で記録すべき多値のデータ(図3(C)(E)参照)に分割される。次いで、夫々の多値データは個別に2値化され((図3(F)(G)参照)、1パス目で記録すべき2値のデータ(図3(H)参照)と2パス目で記録すべき2値のデータ(図3(I)参照)が生成される。最後に、これら2値のデータに従って記録ヘッドからインクが吐出される。図3(H)および(I)から理解できるように、上述のようにして生成された1パス目の2値データと2パス目の2値データとは完全な補完関係になっていない。従って、1パス目と2パス目とで、ドット同士が重なる箇所(2つのプレーンに“1”が存在する画素)とドット同士が重ならない箇所(1つのプレーンだけに“1”が存在する画素)とが並存することになる。
図4は、上記特許文献1の方法に従って記録されたドットの記録媒体上での配列状態を示した図である。図において、黒丸21は1パス目で記録されるドット、白丸22は2パス目で記録されるドット、ハッチングで示した丸23は1パス目と2パス目によって重ねて記録されるドットを、それぞれ示している。この例では、1パス目と2パス目との間の補完関係が不完全なため、完全に補完の関係にある図2の場合とは異なり2つのドットが重複する部分やドットが記録されない部分(白紙領域)が存在する。
ここで、図2の場合と同じように、1パス目で記録されるドットと、2パス目で記録されるドットが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。この場合、位置ズレが生じなければ重ならなかったはずの1パス目のドットと2パス目のドットが重なってしまう反面、位置ズレがなければ本来重なるはずだったドット23が重ならなくなる。よって、ある程度の広さを持つ領域で判断すれば、白紙領域に対するドットの被覆率はさほど変動せず、画像濃度の変化も少ない。すなわち、特許文献1の方法によれば、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動が発生しても、これらに伴う画像濃度の変動を抑制することができる。
更に、特許文献2には、特許文献1のように、多値の画像データの状態で複数の記録走査あるいは複数の記録素子列に画像データを分配しながらも、そのデータの分配率を画素の位置に基づいて異ならせる技術が開示されている。同文献によれば、主走査方向の位置に対し、直線的、周期的、正弦波的、あるいは高周波および低周波の合成波的に分配率を変化させることによって、マルチパス記録におけるバンディングや色むらを抑制する効果が説明されている。
特開2000−103088号公報 特開2006−231736号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2の方法(以下、「多値データ分割法」という)は、マスク分割法に比べてロバスト性には優れているものの、マスク分割法に比べて劣る点もある。例えば、多値データ分割法は、マスク分割法に比べて、ドットの被覆率が低いが故に画像濃度が低くなりやく、また、図4のように白色領域が発生するため、画像のコントラストや先鋭性が低下しやすい。
従って、ロバスト性よりも、濃度やコントラスト、先鋭性等を重視する画像を記録する場合には、多値データ分割法よりもマスク分割法を採用するのが望ましい。このように画像データの内容(種類)によって好ましい分割法が異なるため、画像データの内容(種類)に関わらず、一律に多値データ分割法を採用するのは有効ではない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、画像データの内容(種類)によらず、マルチパス記録によって高品位な画像を得ることである。
そのために本発明においては、記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理装置であって、前記多値の画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
また、他の本発明は、記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理装置であって、前記多値の画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
また、他の本発明は、記録媒体の単位領域に対する記録ヘッドのM回の相対移動によって前記単位領域に画像を形成するための画像形成装置であって、前記多値の画像データを前記M回の相対移動に対応するM個の多値の画像データに分割した後、当該M個の多値の画像データをそれぞれ2値化してM個の2値の画像データを生成するための第1の画像処理部と、前記多値の画像データを2値化して2値の画像データを生成した後に、当該2値の画像データを前記M回の相対移動に対応するM個の2値の画像データに分割するための第2の画像処理部と、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の画像処理部あるいは前記2の画像処理部を選択するための選択部と、前記選択部によって選択された第1の画像処理部あるいは第2の画像処理部によって得られた前記M個の2値の画像データに従って、前記M回の相対走査中に前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
また、他の本発明は、記録媒体の単位領域に対するM個の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するための画像形成装置であって、前記多値の画像データを前記M個の記録ヘッドに対応するM個の多値の画像データに分割した後、当該M個の多値の画像データをそれぞれ2値化してM個の2値の画像データを生成するための第1の画像処理部と、前記多値の画像データを2値化して2値の画像データを生成した後に、当該2値の画像データを前記M個の記録ヘッドに対応するM個の2値の画像データに分割するための第2の画像処理部と、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の画像処理部あるいは前記2の画像処理部を選択するための選択部と、前記選択部によって選択された第1の画像処理部あるいは第2の画像処理部によって得られた前記M個の2値の画像データに従って、前記M個の前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
また、他の本発明は、記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理方法であって、前記多値の画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択する選択工程を有し、前記選択工程では、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
また、他の本発明は、記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理方法であって、前記多値の画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択する選択工程を有し、前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
更に、他の本発明は、上記に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための、コンピュータにより読み取り可能なプログラムであることを特徴とする。
また、他の本発明は、記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、前記多値の画像データに基づいて前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成した後に、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データに基づいて前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データを生成する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
また、他の本発明は、記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、前記多値の画像データに基づいて前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成した後に、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データに基づいて前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データを生成する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、前記選択部は、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする。
本発明によれば、画像データの内容(種類)によらず、マルチパス記録によって高品位な画像を得ることができる。例えば、文字や罫線、写真やグラフィック等の異なる種類の画素が混在した画像を記録するにあたり、記録位置ずれが生じた場合であっても、文字や罫線等の先鋭性を損なわずに、濃度変動の少ない写真やグラフィックを得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。以下に説明する実施例は、インクジェット記録装置を例にしているが、本発明は、インクヘット記録装置に限られるものではない。ドットを形成するための記録ヘッドと記録媒体との相対移動中に、記録ヘッドによって記録媒体に画像を記録する方式の装置であれば、インクジェット記録装置以外の装置でもその効果を発揮することができ適用可能である。
ここで、本明細書における用語について定義をする。まず、「相対走査(相対移動)」とは、フルライン型の記録装置の場合、記録ヘッドに対して記録媒体を相対的に移動(搬送)させる動作を指す。一方、シリアル型の記録装置の場合、記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に移動(走査)させる動作を指す。
また、「マルチパス記録」とは、記録媒体の単位領域に対する記録ヘッドの複数回の相対走査あるいは複数の記録ヘッド(記録素子)の相対走査によって、上記単位領域に記録すべき画像を完成させる記録方式を指す。つまり、下記実施例1のように、複数の記録ヘッド(記録素子)に対して記録媒体が1回だけ搬送させる場合も、便宜上、「マルチパス記録」と称する。ここで、「マルチパス数(M)」とは、上記単位領域に対する同色の記録ヘッド(同色の記録素子)の相対移動の回数を指す。Mは2以上の整数であり、M=2であれば2パス記録となり、M=4であれば4パス記録となる。単位領域に対してS個の同色記録ヘッド(S個の同色記録素子)がT回相対移動する場合、M=S×Tとなる。例えば、実施例5のように、単位領域に対して1つの同色記録ヘッド(1つの同色記録素子)が2回相対移動する場合には、S=1、T=2となるなので、M=2となる。また、実施例1のように、単位領域に対して2つの同色記録ヘッド(2つの同色記録素子)が1回相対移動する場合には、S=2、T=1となるなので、やはりM=2となる。M(Mは2以上の整数)パスのマルチパス記録の場合、単位領域に対応した多値の画像データに基づいて、マルチパスの回数Mに対応するM個のプレーンの画像データが生成される。そして、これらM個のプレーンの画像データの夫々が、Mパスの夫々において記録されることになる。
また、記録媒体の「単位領域」とは、所定数(ここで、所定数は1以上の整数)の画素で構成される領域を指す。なお、画素とは、多値データによって階調表現可能な最小単位に相当する領域を指す。
また、「プレーン」とは、記録ヘッドと記録媒体との相対移動に対応した画像データの集合、あるいは、複数の記録ヘッドに対応した画像データの集合を指す。従って、異なる相対移動毎あるいは異なる記録ヘッド毎に異なるプレーンが対応する。
(実施例1)
図1は、本実施例で使用するフルライン型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。記録媒体Pは、給紙ローラ705および補助ローラ706によって給紙された後、搬送ローラ704および補助ローラ703の方向に搬送され、これら2対のローラに挟持されながら矢印で示す相対走査方向(搬送方向)搬送される。このような記録媒体の搬送動作中に記録ヘッド105の記録素子からインクが吐出され、記録媒体に画像が記録される。この記録媒体の搬送動作が、記録媒体と記録ヘッドの相対走査(相対移動)に該当する。
記録ヘッド105は、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のフルラインタイプの記録ヘッドが、図のように各色2列ずつ搬送方向に沿って並列配置されている。また、各記録ヘッドには、搬送方向と直交する方向に沿って複数の記録素子が配列されている。Bk、C、MおよびYのそれぞれの画像データはそれぞれ2つのプレーンに分割され、搬送方向に連なる1画素幅の領域(単位領域)には各色2つの記録ヘッド(2種類の記録素子)によってドットが記録される。このように本実施例では、記録ヘッドと記録媒体との1回の相対移動中に、1画素幅の領域(単位領域)に記録すべき画像データを、同色インクを吐出するための2つの記録ヘッドで分担して記録する2パス記録を実行する。
図5は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。例えば外部に接続されたホスト装置などから記録すべき画像データが受信されると、当該画像データは記録装置内のメモリバッファ101に格納される。このときの画像データは、1画素につき例えば8bit256階調で表現される多値の輝度データ(R,G,B)となっている。メモリバッファ101に格納された輝度データは、その後1画素ずつCMYK変換部102に転送され、記録装置が使用するインク色に対応した多値(8bit256階調)の濃度データに変換される。
選択部103は、各画素の画像データの内容(種類)に応じて、その後の処理を、画像分割先行処理部(第1の画像処理部)によって行うか、あるいは2値化先行処理部(第2の画像処理部)によって行うかを選択する。なお、後述する通り、画像分割先行処理部(第1の画像処理部)では、画像分割処理の後に量子化処理(本例では2値化処理)を行う第1の処理モードが実行される。一方、2値化先行処理部(第2の画像処理部)では、量子化処理(本例では2値化処理)の後に画像分割処理を行う第2の処理モードが実行される。
図6は、本実施例の選択部103が実行する個々の画素に対するモード選択処理を説明するためのフローチャートである。選択部103は、ステップS1において、注目する処理対象の画素の属性が文字あるいは罫線であるか否かを判断する。
画素の属性が文字あるいは罫線でないと判断された場合、ステップS2へ進み、第1の処理モードを実行するために画像分割先行処理部104(第1の画像処理部)を選択し、処理対象の画素データを画像分割先行処理部104へ転送する。一方、画素の属性が文字あるいは罫線であると判断された場合、ステップS3へ進み、第2の処理モードを実行するために2値化先行処理部106(第2の画像処理部)を選択し、処理対象の画素データを2値化先行処理部106へ転送する。ここで、第1の画像処理部は、多値の画像データを複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データに分割し、この複数の多値の画像データをそれぞれ量子化(例えば、2値化)する、といった一連の処理(第1の処理モード)を行う処理部である。一方、第2の画像処理部は、多値の画像データを量子化(例えば、2値化)し、量子化された画像データを複数の記録ヘッドに対応する量子化された画像データに分割する、といった一連の処理(第2の処理モード)を行う処理部である。
図5に戻るに、画像分割先行処理部104に入力された多値の画像データは、画像分割部1041(第1の分割手段)によって、2つのプレーンの多値データに分割される。この際、画像分割部1041は、多値の画像データを2つのプレーンに均等に分割することも出来るが、例えば特許文献2に開示されているように、多値の画像データを異なる分割率に従って2つのプレーンに分割することも出来る。その後、画像分割部1041によって分割された2つのプレーンの多値の画像データは、プレーン毎に、2値化部1042(第1の量子化手段)によって2値化処理が行われる。この2値化処理の方法は、公知の誤差拡散法であっても良いし、ディザマトリクス法であっても構わない。但し、これら2つのプレーン間で2値化処理のやり方を異ならせる方が好ましく、特に、後述する図22に示されるようにM個のプレーンを重ねた場合にドット同士が重なる箇所とドット同士が重ならない箇所とが並存するように2値化処理を行うことが好ましい。例えば2値化処理として誤差拡散処理を用いるのであれば、閾値や誤差分配マトリクスなどを異ならせるなどして、同じ階調値の画像データが入力されても、2値化処理の結果が同値にならないように配慮することが望ましい。例えば、一方のプレーンに対する誤差拡散処理では図23(A)のような誤差分配マトリクスを用い、他方のプレーンに対する誤差拡散処理では図23(B)のような誤差分配マトリクスを用いることで、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。また、一方のプレーンと他方のプレーンとで異なるディザマトリクスを用いることでも、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。更に、一方のプレーンではディザマトリクス法を採用し、他方のプレーンでは誤差拡散法を採用することでも、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。
図22は、図5の画像分割先行処理部104(第1の画像処理部)を用いて実行される第1の処理モードの具体例をイメージ化したものである。画像分割部1041では、5画素×3画素で構成される単位領域に記録すべき多値の画像データ(15001) を2分割する。これにより、多値の画像データ(15001)は、1パス目用の多値の画像データ(15002)と2パス目用の多値の画像データ(15003)とに分割される。次いで、2値化処理部1042では、画像分割部1041によって分割された多値の画像データ(15002、15003)それぞれに対して、誤差拡散方法による2値化処理を行う。これにより、1パス目用の2値の画像データ(15004)と2パス目用の2値の画像データ(15005)とが生成される。詳しくは、1パス目用多値データ(15002)に対して、図23(A)で示される誤差分配マトリックスAを用いて誤差拡散処理を行うことにより、1パス目用の2値の画像データ(15004)が生成される。また、2パス目用多値データ(15003)に対して、図23(B)で示される誤差分配マトリックスBを用いて誤差拡散処理を行うことにより、2パス目用の2値の画像データ(15005)が生成される。なお、図22中の*は注目画素を表す。
以上の処理によれば、2個のプレーン(15004,15005)を重ねた場合に、ドット同士が重なる箇所(両方のプレーンに“1”が存在する画素)とドット同士が重ならない箇所(一方のプレーンだけに“1”が存在する画素)とを並存させることができる。従って、図4を用いて説明したように、記録媒体と吐出口面の距離の変動や記録媒体の搬送量の変動等に伴って記録位置ズレが生じたとしても、画像の濃度変動を抑制することができる。このように画像分割先行処理部(第1の画像処理部)104で実行される第1の処理モードは、ロバスト性に強い画像処理を実現するためのモードである。
一方、2値化先行処理部106に入力された多値の画像データは、2値化部1043(第2の量子化手段)によって2値化される。その後、2値化部1043によって得られた2値の画像データは、画像分割部1044(第2の分割手段)によって2つのプレーンのいずれかに分割される。この2値化部1043において採用する2値化処理の方法についても、2値化部1043と同様、公知の誤差拡散法であっても良いし、ディザマトリクス法であっても構わない。
また、画像分割部1044における画像分割方法についても特に規定されるものではない。例えば、図18のように互いに補完関係にあるマスクパターンを使用してもよいし、特開平7−52390号公報に記載されるようなランダムマスクパターンを用いても良い。また、図2のように同一プレーンの記録画素が縦横に連続して配置しないように分割するに際して、マスクパターンを用いずに分割しても良い。いずれの方法を採用するにせよ、分割後の2値の画像データが互いに補完の関係を有していれば、本実施例の効果を好適に発揮することが出来る。
図24は、図5の2値化先行処理部106(第2の画像処理部)で実行される第2の処理モードの具体例をイメージ化したものである。2値化部1043では、5画素×3画素で構成される単位領域に記録すべき多値の画像データ(13001) に対して、図23(A)で示される誤差分配マトリックスAを用いた誤差拡散方法によって2値化処理を行う。これにより、単位領域に記録すべき2値の画像データ(13002)が生成される。次いで、画像分割部1044では、2値化部1043によって生成された2値の画像データ(13002)を、マスクパターンによって、1パス目用の2値の画像データ(13004)と2パス目用の2値の画像データ(13005)とに分割する。詳しくは、2値の画像データ(13002)を、図25(A)で示されるマスクパターンAによって間引くことにより、1パス目用の2値の画像データ(13004)が生成される。また、2値の画像データ(13002)を、図25(B)で示されるマスクパターンBによって間引くことにより、2パス目用の2値の画像データ(13005)が生成される。これにより、1パス目用の2値の画像データ(13004)と2パス目用の2値の画像データ(13005)とが生成される。なお、図25中の黒で示される箇所は記録許容画素を、白で示される箇所は非記録許容画素を示している。以上の処理モードによれば、2個のプレーン(13004,13005)を重ねた場合に、ドット同士が重なる箇所(両方のプレーンに“1”が存在する画素)は存在せず、プレーン同士は完全な補完関係を有する。従って、ドット同士の重なりによる粒状感の増加は生じず、粒状感の少ない高品位な画像を得ることができる。
上述したように、画像分割先行処理部104あるいは2値化先行処理部106のいずれかによって2値化された2つのプレーン分の画像データは、それぞれのプレーンに相当するプリントバッファ107に一端格納される。その後、それぞれのプリントバッファから相対走査中に画像データを読み出し、読み出した画像データに従って同色インクに対応する2個の記録ヘッドを駆動することによってインクの吐出が行われる。これにより、記録媒体の単位領域(1画素あるいは1画素列)には、複数の記録ヘッドの相対走査によって画像が形成される。
図7(a)および(b)は、本実施例における、画像分割先行処理部による処理と、2値化先行処理部による処理を比較するための模式図である。ここでは、CMYK色変換部102によって、最高濃度の信号値255を有する罫線画像を、画像分割先行処理部に転送した場合と2値化先行処理部に転送した場合とで、画素単位の画像処理状態および記録状態を示している。
図7(a)は、画像分割先行処理部104による処理を行った場合の画像処理および記録状態を示した図である。信号値255および信号値0によって構成される罫線画像70は、画像分割部1041によって、信号値128および信号値0によって構成される2つのプレーン71aおよび71bに分割される。その後、それぞれのプレーンに対し独立に誤差拡散法による2値化処理を施すことにより、2つのプレーンの2値画像72aおよび72bが得られる。多値データからなる2つのプレーン71aおよび71bは同値の画像データであるが、これに対するそれぞれの誤差拡散処理では、閾値や分散係数のマトリクスを異ならせているので、2値化後の2つのプレーン72aおよび72bは同値にはならない。このようにして得られた2値データの2つのプレーンを重ね合わせた結果が、出力画像73となる。2値化後の2つのプレーン72aおよび72bは互いに補完関係を有してはいないので、出力画像73においては、記録が行われない画素が罫線の内部に所々存在している。
一方、図7(b)は、2値化先行処理部106による処理を行った場合の画像処理および記録状態を示した図である。信号値255および信号値0によって構成される罫線画像70は、2値化部1043によって画像74に変換される。どのような2値化処理法を採用するにせよ、罫線画像70のような255データと0データが互いに領域を分けて配置するような多値画像データでは、一般に、画像74に示すように信号値1(黒)および0(白)が図のように配置された2値画像に変換される。その後、2値化後の画像データ74の各画素を、画像分割部1044によって2つのプレーンに均等に分割し、2つのプレーンの2値画像75aおよび75bが得られる。75aと75bは互いに補完の関係にあるので、これら2つのプレーンを重ね合わせた結果は、出力画像76のようになり、出力画像73のように罫線内部に記録が行われない領域が存在することはない。
罫線や文字のような画像においては、画像濃度やコントラストあるいは先鋭性は、他の属性の画像よりも重視されることが多い。よって、本実施例では、罫線や文字の属性を有する画像データに対しては、出力画像76のように画像データが欠落しない2値化先行処理(第2の処理モード)が実行されるように選択部103がモード選択を行う。
これに対し、写真やグラフィックのような画像においては、画像濃度は然程高くなく、記録媒体でドット同士が重なり合うか否かの距離に配置されるような状況が多く見られる。すなわち、ドットの重なり合いのON/OFFに応じて記録媒体の被覆率ひいては画像濃度が変化しやすく、ロバスト性に優れない画像であると言える。その一方で、画像の一様性や階調性は、文字や罫線画像よりも重視される。よって、本実施例では、罫線や文字以外の属性を有する画像データに対しては、図7(a)のようにロバスト性に優れた画像分割先行処理(第1の処理モード)が実行されるように選択部103がモード選択を行う。
図8(a)および(b)は、本実施例の効果を従来技術と比較しながら説明するための図である。図8(a)は、ロバスト性を重視した特許文献1の処理を行った場合の画像処理および記録状態を示した図である。ここで、オリジナル画像80は、信号値255を有する文字および罫線と、中間の信号値(例えば127)を有する一様なハーフトーン画像とから構成されるものとする。特許文献1の方法によれば、オリジナル画像80は、文字や罫線の領域も一様なハーフトーン画像とともに、多値の状態で2つのプレーンに分解され、その後2値化処理が施されて、2つの2値プレーン画像81aおよび81bが得られる。これら2プレーン81aおよび81bを重ね合わせた結果は、出力画像83となる。この出力画像83では、文字や罫線に欠落部分が存在するため、文字や罫線の濃度やコントラスト、先鋭性が低下してしまう。
一方、図8(b)は、本実施例の処理を行った場合の画像処理および記録状態を示した図である。本実施例によれば、オリジナル画像80は、まず選択部103によって、文字や罫線の画像84aと一様なハーフトーン画像84bとに分割される。そして、文字や罫線の画像84aに対しては2値化処理を行ってから分割処理を行い、ハーフトーン画像84bに対しては、特許文献1と同様に多値の状態で分割処理を行ってから2値化処理を行う。その結果、2つの2値プレーン画像85aおよび85bが得られる。これら2プレーン85aおよび85bを重ね合わせた結果は、出力画像86となる。この出力画像86では、文字や罫線に欠落部分が存在しないため、文字や罫線の濃度やコントラスト、先鋭性は低下せずに、高品位な文字や罫線を得ることができる。これに加えて、出力画像86における写真やグラフィック等の画像(非文字画像、非罫線画像)では、2つのプレーン間でドット同士が重なる箇所が存在するため、ロバスト性に優れた画像が得られる。
以上説明したように本実施例によれば、画像データの内容(種類)に適した画像処理モードを選択しているため、文字や罫線、写真やグラフィック等の異なる種類の画素が混在する画像を記録する場合であっても、高品位な画像を得ることができる。特に、上記異なる種類の画素が混在した画像を記録するにあたり、記録位置ずれが生じた場合であっても、文字や罫線等の濃度、コントラストおよび先鋭性を損なわずに、濃度変動の少ない写真やグラフィックを得ることができる。
なお、以上では、複数の記録ヘッドの相対走査によってマルチパス記録を実行するフルライン型の記録装置を例に説明したが、無論、本実施例の処理方法は、下記実施例5〜6で示すようなシリアル型の記録装置にも適用可能である。本実施例の処理方法をシリアル型の記録装置に適用する場合、上記2つのプレーンを2回の相対走査(記録媒体に対する記録ヘッドの2回の走査)に対応するプレーンとすればよい。この場合、第1の画像処理部104では、多値の画像データを複数回の相対走査に対応する複数の多値の画像データに分割し、分割された複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する、という第1の処理モードが実行されることになる。一方、第2の画像処理部106では、多値の画像データを量子化し、量子化された画像データを複数回の相対走査に対応する量子化された画像データに分割する、という第2の処理モードが実行されることになる。
また、以上では、同色インクに関して2つの記録ヘッドを用いる装置を例に説明してきたが、本実施例は同色インクに関して更に多くの記録ヘッドを用いる装置にも応用することが出来る。例えば同色インクに関して4つの記録ヘッドを用いる場合、画像分割先行処理部104の画像分割部1041では、多値の画像データ(例えば255)が4つのプレーン(例えば64、64、64、64)に分割される。そして、4つのプレーン夫々に対して2値化処理が行われることになる。一方、2値化先行処理部106の画像分割部1044では、例えば図19に示すような互いに補完の関係にある4つのマスクパターンを用いて、2値の画像データが4つのプレーンに分割される。
また、以上説明では、同色インクに対応したK(は2以上の整数)個の記録ヘッドに対して記録媒体を1回搬送させることでKパス記録を実現する例について示したが、本実施例はKパス記録に限定されるものではない。例えば、同色インクに対応したK(Kは2以上の整数)個の記録ヘッド(K個の記録素子列)に対して、記録媒体をL(Lは2以上の整数)回搬送させることで、K×Lパスのマルチパス記録を実現する形態にも適用可能である。
さらに、本実施例では量子化処理として2値化処理を採用しているが、本実施例において適用可能な量子化処理は2値化処理に限られるものではなく、3値化処理、4値化処理等のN(Nは2以上の整数)値化処理全般を適用可能である。例えば、3値化処理を採用する場合、2値化部1042、1043が3値化部に置き換わり、3値データに基づいてインク吐出が行われることになる。また、第1の処理モードと第2の処理モードとでN値化処理のNの値を異ならせてもよい。例えば、第1の処理モードでは3値化処理を採用し、第2の処理モードでは2値化処理を採用する形態であってもよい。更に、第1の処理モードと第2の処理モードとでN値化処理の方法を異ならせてもよく、例えば、第1の処理モードでは誤差拡散法を採用し、第2の処理モードではディザマトリクス法を採用する形態であってもよい。逆に、第1の処理モードではディザマトリクス法を採用し、第2の処理モードでは誤差拡散法を採用する形態であってもよい。
(実施例2)
本実施例においても、実施例1の図1で示した記録装置を用い、図5で示した画像処理の工程を採用する。但し、本実施例の選択部103は、実施例1のように画像データの属性に応じてモード選択処理を実行するわけではなく、画像データの階調レベル(0〜255)に応じてモード選択処理を実行する。
図9は、本実施例の選択部103が実行する個々の画素に対するモード選択処理を説明するためのフローチャートである。選択部103は、ステップS91において、注目する処理対象の画素の階調レベル(濃度レベル)が所定の閾値以下であるか否かを判断する。階調レベルが所定の閾値以下であると判断された場合、ステップS92へ進み、処理対象の画素データを、画像分割先行処理部104へ転送する。一方、階調レベルが所定の閾値以下でないと判断された場合、ステップS93へ進み、処理対象の画素データを、2値化先行処理部106へ転送する。このように多値画像データが低階調(低濃度)を示す場合、当該多値画像データを2個の記録ヘッドに対応した2個の多値画像データに分割した後、2個の多値画像データ夫々に対して2値化処理を行う、という第1の処理モードを選択する。一方、多値の画像データが高階調(高濃度)を示す場合、当該多値画像データを互いに補完関係にある2個の2値画像データに分割した後、2個の2値画像データ夫々に対して2値化処理を行う、という第2の処理モードを選択する。
ここで、多値画像データの階調レベルが閾値以下の場合には第1の処理モード(多値データ分割法)を選択し、多値画像データの階調レベルが閾値よりも大きい場合には第2の処理モード(マスク分割法)を選択する理由について説明する。文字や罫線パターンは、一般に、画素単位に着目すれば、階調レベル(濃度レベル)が高く、ドットの記録密度が大きい。文字や罫線以外であっても階調レベルが高くドットの記録密度が大きい画像はあるが、この場合には、文字や罫線パターンと同様、プレーン間のずれが生じても急激な濃度変動は生じ難い。そこで、高階調(高濃度)画像については、ロバスト性よりも先鋭性を重視して第2の処理モードを選択するのである。一方、文字や罫線以外の画像(例えば、写真やグラフィック)は、文字や罫線よりも、画素単位での階調レベル(濃度レベル)が低く、中間調画像であることが多い。中間調画像の場合、プレーン間のずれによって大きな濃度変動が生じ易い。そこで、従って、低階調(低濃度)画像については、先鋭性よりもロバスト性を重視して第1の処理モードを選択するのである。以上のように画像データの属性に応じてモード選択処理を実行するのではなく、画像データの階調レベルに応じて処理モードを選択するようにしても、実施例1と同様に、画像の一様性と文字や罫線パターンの先鋭性を両立させることができる。なお、本実施例の場合、画像の属性を判別できない画像データが入力された場合であっても、画像データの種類に適した画像処理モードを選択可能である。
図9のステップS91において、処理モードを判断するための閾値を最高濃度を表す値(例えば、256階調であれば255)に設定しておけば、文字や罫線パターンを一般の画像から抽出することは出来る。但し、本実施例の閾値は、上記数値に限られるものではなく、プレーン間のずれが濃度変動となって目立たない程度であれば、更に低い値に設定することも出来る。このように閾値を設定することで、文字や罫線パターンに加えて、写真やグラフィックの高濃度部分についても、ロバスト性よりも先鋭性を重視した画像処理を行うことができる。また、例えば、記録媒体の種類に応じて濃度むらの目立ち方が異なる場合には、記録媒体の種類に応じて閾値を異なる値に設定しても良い。
(実施例3)
本実施例においても、実施例1の図1で示した記録装置を用い、図5で示した画像処理の工程を採用する。但し、本実施例の選択部103は、画像データの属性や階調レベルに応じてモード選択処理を実行するのではなく、画像データの色に応じてモード選択処理を実行する。
図10は、本実施例の選択部103が実行する個々の画素に対する処理の設定工程を説明するためのフローチャートである。選択部103は、ステップS101において、注目する処理対象の画素がブラック(Bk)であるか否かを判断する。ブラック以外であると判断された場合、ステップS102へ進み、処理対象の画素データを、画像分割先行処理部104へ転送する。一方、注目する処理対象の画素がブラックであると判断された場合、ステップS103へ進み、処理対象の画素データを、2値化先行処理部106へ転送する。なお、処理対象の画素にブラック(Bk)の多値データとブラック以外の色の多値データが含まれる場合、ブラックの多値データは2値化先行処理部104へ転送され、ブラック以外の色の多値データは画像分割先行処理部104へ転送される。このように多値画像データの色がブラック以外の色を示す場合、当該多値画像データを2個の記録ヘッドに対応した2個の多値画像データに分割した後、2個の多値画像データ夫々に対して2値化処理を行う、という第1の処理モードを選択する。一方、多値の画像データの色がブラックを示す場合、当該多値画像データを互いに補完関係にある2個の2値画像データに分割した後、2個の2値画像データ夫々に対して2値化処理を行う、という第2の処理モードを選択する。
ここで、多値画像データの色がブラック以外の色の場合には第1の処理モード(多値データ分割法)を選択し、多値画像データの色がブラックの場合には第2の処理モード(マスク分割法)を選択する理由について説明する。文字や罫線パターンは、一般にブラックを用いて記録されることが多い。一方、写真やグラフィックのような一様性を重視する画像では、シアン、マゼンタおよびイエローのコンポジットでグレーが表現されることが多く、特に濃度変動が懸念されるような中間調以下の階調でブラックインクが使用される機会は少ない。よって、本実施例のように使用するインク色に応じて処理モードを選択するようにしても、上記実施例1と同様に、画像の一様性と文字や罫線パターンの先鋭性を両立させることができる。また、本実施例によれば、画像の属性を出力しないアプリケーションで作成された画像データが入力された場合であっても、属性を出力するアプリケーションで作成された画像データが入力された場合に近い状態で、記録を行うことができる。
なお、図10のステップS101において、処理モードを判断するためのインク色は、ブラックに限定されるものではない。図1では、4色のインクを用いる例で説明しているが、例えばライトシアン、ライトマゼンタ、グレー、レッド、グリーン、ブルーなど更に多くの種類のインクを用いて記録を行う記録装置も近年では提供されている。
この場合には、本発明が課題とするロバスト性と先鋭性のバランスを考え、先鋭性よりもロバスト性が優先されるインク色は第1の処理モードを選択し、ロバスト性が重視されないインク色は第2の処理モードを選択すればよい。例えば、高明度インク(例えばイエローインク)は、濃度変動に伴う濃度むらが目立ち難いので、ロバスト性は重視されない。従って、このようなインクは、ロバスト性よりも先鋭性を重視して第2の処理モードを選択するようにしてもよい。
(実施例4)
図11は、本実施例で使用するフルライン型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。本実施例の記録装置は、ブラック画像のみを出力するモノクロームプリンタである。記録ヘッド1105以外の構成は図1で説明した上記実施例と同様である。
記録ヘッド1105は、ブラック(Bk)の記録素子列が、図のようにBk1〜Bk8まで相対走査方向(搬送方向)に沿って8列並列されたフルラインタイプの記録ヘッドである。各画素のブラックの画像データは、それぞれ8つのプレーンに分割され、相対走査方向(搬送方向)に連なる1ドット幅のライン(単位領域)には、8つの記録ヘッド(8種類の記録素子)によってブラックドットが記録される。
本実施例の画像処理の工程も図5で示した上記実施例と略同様である。但し、CMYのデータは存在しないので、CMYK色変換部102は、1次元の輝度濃度変換処理となる。本実施例の選択部103は、実施例1と同様、画素毎に、画像データの属性に応じて、多値の濃度データに対する画像処理モード(第1の処理モードあるいは第2の処理モード)を選択する。但し、本実施例において、画像分割部1041および1044は、多値あるいは2値の画像データを8つのプレーンに分割する。各プレーンに分割する際の分割率は均等であってもよいが、不均等であってもよい。この場合、画像分割部1041においては、特許文献2に開示されているように、処理対象の画素の位置に応じて、分割率を異ならせて8つのプレーンに分割してもよい。
また、画像分割部1044における画像分割方法については、例えば、図20(a)〜(h)のように、周期性のあるマスクパターンを用いてもよいし、図21(a)〜(h)のように、比較的ランダム性のあるマスクパターンを使用してもよい。いずれの方法を採用するにせよ、分割後の8プレーンの2値の画像データが互いに補完の関係を有していれば、本実施例の効果を好適に発揮することが出来る。
以上説明した本実施例では、実施例1と同様、選択部103が画像データの属性に応じて処理モードを選択する構成としたが、実施例2のように画像データの階調レベル(0〜255)に応じて処理モードを選択する構成としてもよい。
このように本実施例によれば、単一色の多値の画像データの内容(属性や階調)に応じて、マルチパス記録を実現するための画像処理モードを選択している。これにより、画像データの内容に適した画像処理モードが実行されるため、画像データの内容に関わらず、高品位な単一色の画像を得ることができる。
(実施例5)
本実施例では、シリアル型の記録装置を使用し、2パスのマルチパス記録によって画像を記録する場合を例に説明する。上記実施例1〜4では、同色インクについて用意された記録素子列(記録ヘッド)の個数Mに対応したM個のプレーンに画像データを分割したが、本実施例では単位領域に対する記録走査の回数Mに対応したM個のプレーンに画像データを分割する。
図26は、本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。記録ヘッド105は、主走査方向に移動するキャリッジ104に搭載され、キャリッジ104の移動中にインクを吐出する。1回の記録主走査が終了すると、搬送ローラ704および補助ローラ703が回転し、これらローラ対と給紙ローラ705および補助ローラ706に挟持された記録媒体Pは矢印で示す副走査方向(搬送方向)に搬送される。このような記録主走査と搬送動作とを繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が記録される。
記録ヘッド105は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の記録ヘッドを含んでおり、これら4色の記録ヘッドは図のように主走査方向に並列配置されている。各色の記録ヘッドには、インクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)が所定の密度で副走査方向に配列されている。なお、本例では、各色の記録ヘッドに配列されている記録素子の数は1280個である。
次に、本発明において適用可能なマルチパス記録の一例について図27を参照しながら説明する。ここでは、マルチパス記録の一例として2パス記録を例に挙げて説明するが、後述する通り、本発明は2パス記録に限定されるものではなく、3パス、4パス、8パス、16パス等のM(Mは2以上の整数)パス記録であればよい。
図27は、2パス記録の様子を模式的に示した図であり、第1記録領域から第4記録領域までを記録する場合の記録ヘッド105と記録領域との相対的な位置関係を示している。この図27では、図26に示される4色の記録ヘッド105のうちの1色の記録ヘッドだけを示している。そして、以下では、記録ヘッド105の複数の記録素子(ノズル)のうち、搬送方向上流側に位置するノズル群を上流側ノズル群105Aと称し、搬送方向下流側に位置するノズル群を下流側ノズル群105Bと称する。また、各記録領域の副走査方向(搬送方向)における幅は、記録ヘッドの複数の記録素子の配列範囲の幅(1280ノズル幅)の約半分に相当する幅(640ノズル幅)に等しい。
第1走査では、上流側ノズル群105Aを用いて第1記録領域に記録されるべき画像の一部だけを記録する。その後、Y方向に沿って640ノズル分の距離だけ記録媒体を搬送する。次いで、第2走査では、上流側ノズル群105Aを用いて第2記録領域に記録されるべき画像の一部だけを記録すると共に、下流側ノズル群105Bを用いて第1記録領域に記録されるべき画像を完成させる。すなわち、第1記録領域に記録されるべき画像のうち、上流側ノズル群105Aによって記録されなかった部分を、この下流側ノズル群105Bによって補完記録するのである。この後、記録媒体をY方向に640ノズル分の距離だけ搬送する。次いで、第3走査では、上流側ノズル群105Aを用いて第3記録領域に記録されるべき画像の一部だけを記録すると共に、下流側ノズル群105Bを用いて第2記録領域に記録されるべき画像を完成させる。この後、記録媒体をY方向に640ノズル分の距離だけ搬送する。最後に、第4走査では、上流側ノズル群105Aを用いて第4記録領域に記録されるべき画像の一部だけを記録すると共に、下流側ノズル群105Bを用いて第3記録領域に記録されるべき画像を完成させる。この後、記録媒体をY方向に640ノズル分の距離だけ搬送する。他の記録領域に対しても同様な記録動作を行っていく。以上のような記録主走査と搬送動作とを繰り返すことにより、2パス記録によって画像を完成させる。
図12は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。画像分割先行処理部104以外の機構は、上記実施例1〜3と同様である。すなわち、選択部103が実行する選択処理も、実施例1〜3のいずれかと同様に、図6、図9あるいは図10のいずれかに示したフローチャートに従う。このように本実施例においても、画素毎に、多値の画像データの内容(属性、階調、色のいずれか)に応じて、その多値の画像データを第1の画像処理部(画像分割・2値化処理部1045)あるいは第2の画像処理部(2値化先行処理部106)のいずれかに振り分ける。そして、第1の画像処理部104では、上記のように振り分けられた多値の画像データを複数回の相対走査に対応する複数の多値の画像データに分割し、分割された複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する、という第1の処理モードを実行する。一方、第2の画像処理部106では、上記のように振り分けられた多値の画像デ−タを量子化し、量子化された画像データを複数の記録ヘッドに対応する量子化された画像データに分割する、という第2の処理モードを実行する。
図13は、画像分割・2値化処理部1045の処理構成を説明するためのブロック図である。本実施例の画像分割・2値化処理部1045は、主に、画像分割部170、3値化処理部151および2値化処理部161の3つの機構によって構成されている。なお、以下では、2パスのマルチパス記録を行う場合について説明する。
CMYK色変換部102によって色分解され、選択部103によって画像分割・2値化処理部1045に転送された多値の画像データInput_12は、3値化処理部151と画像分割部170にそれぞれ入力される。3値化処理部151では、累積誤差ラインバッファに格納されている誤差 Err_12(x) が上記Input_12に加算され、I_12=Input_12+Err_12(x) が量子化部155へ送られる。
累積誤差ラインバッファ153には、注目画素の主走査方向の位置xに対応した累積誤差を格納するためのメモリErr_12(x)が、画素数wに応じた数だけ用意されている(すなわち1≦x≦w)。また、これとは別に1画素分の誤差メモリErr_12_0も用意されている。
一方、閾値選択部154はInput_12の値に応じて3値化のための閾値を選択する。本例の入力画像データInput_12は、8bit信号のレベル0〜レベル255で表されており、閾値選択部154は、閾値Th_12を、
Th_12=63(0≦Input_12<128)
Th_12=191(128≦Input_12≦255)
と設定する。
量子化部155は、閾値選択部154によって選択された閾値Th_12を用い、誤差が加算された画像データI_12を3値に量子化する。この結果、量子化部155からOut_12が出力される。
すなわち、量子化後の出力値をOut_12とすると、
Out_12=0(0≦Input_12<128 かつ I_12<Th_12=63)
Out_12=127(0≦Input_12<128 かつ I_12≧Th_12=63)または(128≦Input_12≦255 かつ I_12<Th_12=191)
Out_12=255(128≦Input_12≦255 かつ I_12≧Th_12=191)
となる。
本実施例において、Out_12とは、処理対象画素に対し1走査目と2走査目で記録するドットの数を3段階で示した値である。具体的に説明すると、Out_12=0は処理対象画素に1つのドットも記録されないことを示し、Out_12=127は処理対象画素に1走査目あるいは2走査目のどちらか一方により1つのドットが記録されることを示す。また、Out_12=255は処理対象画素に1走査目および2走査目の双方により2つのドットが記録されることを示す。
誤差演算部156は、量子化部155への入力値I_12と出力値Out_12とから、量子化で発生した誤差Err_12を算出する。すなわち、
Err_12=I_12− Out_12 となる。
誤差拡散部157は、処理対象画素(注目画素)の主走査方向の位置xに応じて、Err_12を周囲の画素に拡散(分配)する。
図14は、誤差拡散部157で拡散処理を行う際の周囲画素に対する拡散係数を示す誤差分配マトリクスを表す図である。図に示す注目画素に主走査方向および副走査方向に隣接する夫々の周辺画素に対し、本実施例ではK1〜K4の4つの係数に基づいて、誤差を拡散する。本実施例では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とする。すなわち、注目画素で発生した誤差のうち、その7/16は注目画素の次に処理する右隣の画素に分散し、残りの9/16は注目画素が属するラインの次のライン(下のライン)の画素に分散する。累積誤差を管理するためのErr_12(1)〜Err_12(w)は、同一ラインに位置する画素の累積誤差を示すのではない。注目画素の主走査方向の座標をxとすると、Err_12(x+1)〜Err_12(w)については注目画素と同じラインの画素、Err_12(1)〜Err_12(x)については注目画素の真下のラインの画素の累積誤差をそれぞれ示している。そして、注目画素の位置が進むたび、これら誤差メモリが示す位置は1画素ずつ下段にずれていく。一方、注目画素で発生した誤差を分散する際、注目画素に対し右隣に位置する画素と右下隣に位置する画素は、どちらも主走査方向の座標は(x+1)である。よって、右下隣に位置する画素に対する誤差を、右隣の累積誤差Err_12(x+1)と区別して格納するために、1画素分のメモリErr_12_0が使用される。すなわち、周辺画素に対する誤差は以下のように拡散および累積加算され、その結果が累積誤差ラインバッファに上書きされる。
E_12(x+1)=E_12(x+1)+Err_12×K1 (x<W)
E_12(x−1)=E_12(x−1)+Err_12×K2 (x>1)
E_12(x)=Err_12_0+Err_12×K3 (1<x<W)
E_12(x)=Err_12_0+Err_12×(K2+K3) (x=1)
E_12(x)=Err_12_0+Err_12×(K1+K3+K4) (x=W)
Err_12_0=Err_12×K4 (x<W)
Err_12_0=0 (x=W)
なお、累積誤差ラインバッファ153の初期値は全て0であってもよいし、乱数値で設定されていてもよい。
一方、多値の画像データInput_12は、画像分割部170によって約1/2に分割され、1〜2走査目それぞれで記録するための約半減された多値データを得る。この分割方法は上述した実施例と同様であってもよい。すなわち、多値の画像データInput_12を等しい分割率に従って分割してもよいし、異なる分割率に従って2分割してもよい。また、入力値が所定の閾値以上であった場合には2つのプレーン(1走査目と2走査目)に分割するが、閾値未満であった場合には、どちらか一方のプレーンにのみ分割してもよい。この際、別途規定する画素数毎に、振り分けるプレーンを入れ替えても良い。また、色によって振り分けるプレーンを異ならせても良い。画像分割部170での分割方法に規則性を持たせなければ、どちらかの記録走査にドットの数やドットの望ましい配置が極端に偏ることはない。すなわち、1走査目と2走査目の両方において、ドットを望ましい割合で分散して記録することが出来る。もちろん、画像形成装置の都合でどちらかの記録走査を優先的に最適なドット配置に近づけたい場合には、そちらのプレーンに対応する走査に対し画像分割部170で優先的に多値データを分配すればよい。
分割後の多値データInputは、2値化処理部161に入力される。入力信号値Inputは、加算部162にて累積誤差ラインバッファに163格納されている誤差 Err_1(x)が加算され、I=Input+Err(x)が量子化部165へ送られる。
一方、Inputは閾値選択部164へも送られ、閾値選択部164はInputの値に応じて2値化のための閾値を選択する。この閾値選択部164における選択処理は、上述した閾値選択部154での選択処理と同様で構わない。ただし、本例の2値化処理部において複数の閾値を用意することは必須ではない。入力画像データInputに値にかかわらず、閾値選択部164は、閾値Thを、
Th=64(0≦Input_1≦255)
と設定することもできる。もちろん、ドット生成遅延を回避するために、閾値Thを入力画素データInputに応じてより細かく変更しても良い。
量子化部165は、閾値選択部164によって選択された閾値Th、誤差が加算された画像データI、および3値化処理部151からの出力値Out_12を比較し、1走査目の出力値Out_1と、2走査目の出力値Out_2を決定する。すなわち、
Out_12 = 0 のとき、 Out_1 = 0、Out_2 = 0
Out_12 = 255 のとき、Out_1 = 1、Out_2 = 1
Out_12 = 127 のとき、Out_1 = 1、Out_2 = 0 (Out_12 − I < Th)
Out_1 = 0、Out_2 = 1 (Th≦ Out_12 − I)
このような構成にすれば、1走査目の出力値Out_1と2走査目の出力値Out_2とが、量子化部165によって同時に決定される。
誤差演算部166は、Iと出力画素値Out_1との差分である誤差Err_1を算出する。すなわち、
Err_1 = I − Out_1
となる。
誤差拡散部167は、処理対象画素(注目画素)の主走査方向の位置xに応じて、3値化処理部151と同じ方法で、Err_1の周囲への拡散処理を行う。ここで、座標xの最大値すなわち主走査方向の画素数をwとし、座標xにおける累積誤差をE_1 (x)とすると、周辺画素に対する誤差は以下のように拡散される。
E_1(x+1)=E_1(x)+Err_1×K1 (x<W)
E_1(x−1)=E_1(x)+Err_1×K2 (1<x)
E_1(x)=Err_1_0+Err_1×K3 (1<x<W)
E_1(x)=Err_1_0+Err_1×(K2+K3) (x=1)
E_1(x)=Err_1_0+Err_1×(K1+K3+K4) (x=W)
Err_1_0=Err_1×(K4) (x<W)
Err_1_0=0 (x=W)
以上のような誤差を拡散および累積していくために、累積誤差ラインバッファ163には、1画素のための記憶領域Err_1_0と、主走査方向の画素数wに対応した画素のための記憶領域E_1(x)を有する。そして、注目画素が変更されるたびに、上式に基づいて誤差が累積されていく。なお、累積誤差ラインバッファ163の初期値は全て0であってもよいし、乱数値で設定されていてもよい。
本実施例の第1の処理モードによれば、1つの量子化部165より、1走査目の2値データと2走査目の2値データを同時に出力できる。
以上では、2パスのマルチパス記録を実行するシリアル型の記録装置を例に説明したが、無論、本実施例の処理方法は、実施例1で示したようなフルライン型の記録装置にも好適に使用することが出来る。
また、本実施例の構成は、様々なマルチパス数の場合にも応用することが出来る。例えば、M(Mは2以上の整数)回の相対走査によるMパス記録を行う場合、上記実施例で画像分割部1041が実行していた処理を行ってM個のプレーンに分割した後に、本実施例で説明した画像分割・2値化処理部1045による処理を行っても良い。
また、Mパス記録を行う場合、3値化部151を(M+1)値化処理とし、画像分割部170によってM個のプレーンに分割されたうちの(M−1)プレーン分が、(M−1)個用意された2値化処理部のそれぞれに入力されるような構成にすればよい。このとき、K番目の2値化処理部の閾値を256×(M−K)/Mとし、K番目の2値化処理部の結果を(M*N+K)走査目の出力値とする。そして、(M−1)番目の2値化処理部で、(M*N+M−1)走査目の2値化結果と(M*N+M)走査目の2値化結果とが出力されるようにすれば良い。このような構成により、M回の記録走査それぞれに対応したM種類の2値信号を出力することが出来る。
以上説明した本実施例によれば、画像データの内容(属性、階調、色等)に適した画像処理モードを選択しているため、画像データの内容に関わらず、高品位な画像を得ることができる。特に、シリアル方式の記録装置においてマルチパス記録方法を用いて、文字や罫線の濃度、コントラストおよび先鋭性を損なうことなしに、ロバスト性に優れた写真やグラフィックを出力することが出来る。
(実施例6)
本実施例では、実施例5と同様、図26に示したシリアル型の記録装置を使用し、図27のように2パスのマルチパス記録によって画像を記録する場合を例に説明する。
図15は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。画像分割先行処理部1046以外の構成は、上記実施例1〜3のいずれかと同様である。すなわち、本実施例においても、画素毎に、多値の画像データの内容(属性、階調、色等)に応じて、その多値の画像データを第1の画像処理部(画像分割・2値化処理部1046)あるいは第2の画像処理部(2値化先行処理部106)のいずれかに振り分ける。なお、画像分割・2値化処理部1046では、画像分割処理の後に量子化処理を行う第1の処理モードが実行され、一方、2値化先行処理部106では、量子化処理の後に画像分割処理を行う第2の処理モードが実行される。
本実施例では、同じ記録走査で記録されるドットの配置がなるべく分散されるように、且つ異なる記録走査で記録されるドット同士が重なり過ぎないように、他のプレーンの2値化結果を鑑みて2値化部1042での2値化処理を実行することを特徴とする。具体的には、画像分割部1041によって分割された各プレーンの多値データを順次量子化処理(順次2値化処理)を行うにあたり、先行して処理されたプレーンの2値化処理の結果に基づいて、後続のプレーンの2値化処理を行う。以下、本実施例の画像分割線処理の工程について詳しく説明する。
画像分割先行処理部1046に入力された多値の画像データは、画像分割部1041によって2つのプレーンに分割される。この際の分割方法は、上述した実施例1と同様でよい。
ここで、記録媒体の単位領域に対する最初の記録走査に対応するプレーンを第1のプレーン、記録媒体の単位領域に対する2回目の記録走査に対応するプレーンを第2のプレーンと定義する。
以下の処理は、第1プレーンから順に行う。第1のプレーンの多値の画像データは、メモリバッファ1047にそのまま格納され、その後2値化部1042に送られる。
2値化部1042は、上述した実施例1と同様、誤差拡散法あるいはディザマトリクス法などを用いて、メモリバッファ1047に格納された画像データのそれぞれに対し、2値化処理を行う。得られた2値データは、プリントバッファ107に転送され、1回の記録走査分のメモリが蓄積されると、記録ヘッド105はプリントバッファに格納された2値データに従って、記録走査を行う。一方、第1のプレーンの2値化結果は、制約情報演算部1048にも転送される。
図16(a)および(b)は、制約情報演算部1048が、2値化部1042から出力された第1のプレーン用の2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。斜線で示した画素が、2値化部1042によって処理の対象とされた注目画素であり、制約情報演算部1048は、注目画素の2値化の結果を図16(a)に示す係数に基づいて周辺の画素に配分する。具体的には、2値化部1042からの出力が1(記録)であれば、この“1”を、画像分割部1041から2値化部1042へ入力される値(例えば、255)に変換し、その後、この変換値(“255”)と図16(a)に示す係数との積を求める。この結果、注目画素とその周辺画素の値は図16(b)のようになる。すなわち、2値化部1042からの出力が1(記録)であれば、周辺画素への配分結果は図16(b)のようになる。
図17は、2値化部1042からの出力結果(フィルタ前の2値データ)と、この出力結果に対して上記フィルタ処理を行った後の結果(フィルタ後のデータ)を示すイメージ図である。制約情報演算部1048は、このようにして得られた配分値(図16(b)の値)をマイナス値に変換し、この変換値を第1のプレーン用の2値化処理前の多値データに加算して補正データ(制約情報)を得る。この補正データは、第2のプレーン用の多値の画像データを補正するための多値の補正データである。このようにして得られた多値の補正データ(制約情報)をメモリバッファ1047の第2のプレーン用の画素位置に格納する。
続く第2ブレーン用の処理では、多値の画像データは、メモリバッファ1047に予め格納されている制約情報(多値の補正データ)に加算されて保存される。その後、第1のプレーンと同様に2値化処理を行い、得られた2値データは、プリントバッファ107に転送される。第2のプレーンの2値化結果は、制約情報演算部1048には転送されない。
以上の処理において、第2のプレーン用の2値化処理では、第1のプレーンで記録(1)と定められた画素のデータ値は元々の値よりも低くなり、当該画素やその周辺の画素が2値化処理によって記録(1)となる確率が低くなる。結果、第1のプレーン(第1の記録走査)と第2のプレーン(第2の記録走査)によって記録される記録媒体の領域では、2つのドットが重ねて記録される画素の割合が、上述した実施例に比べて低く抑えられる。この結果、ドットの重なり過ぎによる粒状感の悪化を抑制することができる。
既に説明したように、プレーン間のずれに伴う濃度変動を抑えるためには、複数の記録走査でのドットが互いに補完の関係にないこと、すなわち複数の記録走査でドットが重ねて記録される画素が存在することが効果的である。しかし、そのような画素が多すぎると、被覆率の減少による濃度の低下を招いたり、ドットの重なり過ぎによる粒状感の悪化を招く可能性がある。本実施例のように、複数の記録走査でドットが重ねて記録される画素の割合を存在させつつも、そのような画素の割合を低く抑えることにより、ドットが重ねて記録される画素を必要以上に多く設けることなく、濃度変動も適度に抑えることが出来る。このように本実施例の第1の処理モードによれば、濃度が高く、粒状性が低く、且つ濃度変動に強いドット配置を得ることができる。
また、本実施例によれば、誤差拡散処理を採用しているので、個々の記録走査で記録されるドットが適度に分散し、そのドット配置による画像の低周波成分が抑えられる。そのため、プレーン内(同じ記録走査内)でのドットの配置に起因する粒状性は良好なものとなる。また、一般に、プレーン間(記録走査間)でのずれが生じると、個々のプレーン内のドット配置模様(テクスチャ)が確認されるようになり、これが画像弊害として認知される場合もある。しかし、本実施例の第1の処理モードのように、それぞれのプレーンにおけるドット配置が粒状性に優れた配置であれば、プレーン間でのずれが生じても、画像弊害とはなり難い。すなわち、本実施例の第1の処理モードによれば、濃度変動を抑える効果のみでなく、テクスチャに対するロバスト性も強化され、より粒状感が低減された好ましい出力画像を得ることが可能となる。
なお、以上では、2パスのマルチパスを例に説明してきたが、本実施例ではより多くのマルチパス数で画像を形成することも出来る。すなわち、本実施例は、M(Mは2以上の整数)パスのマルチパス記録に適用可能である。Mパス記録を行う場合、画像分割部1041は、入力された多値の画像データを第1プレーンから第Mプレーンの、M個のプレーンに分割する。そして、制約情報演算部1048は、第1プレーンから第(M−1)プレーンに対するフィルタ処理後の結果を、順次メモリバッファ1047の所定の画素位置に累積していく。これにより、例えばMプレーンのデータの2値化処理を行う場合、第1〜第(M−1)プレーンのいずれかで記録(1)された画素には、M回目の記録走査でドットが記録されにくくなる。このように、異なる記録走査で記録されるドットが重なる確率を下げることができる。
本実施例では、制約情報演算部1048で用いるフィルタとして、図16(a)で示したように、3画素×3画素の領域を有し、係数がほぼ同心円上に並ぶ等方的加重平均フィルタを用いたが、これに限定されるものではない。5画素×5画素や7画素×7画素など更に広い正方形でもよいが、5画素×7画素や5画素×9画素のような長方形で、フィルタ係数が楕円である非等方フィルタであってもよい。また、ローパス性を有する形態のほか、バンドパス特性やバイパス特性のフィルタであってもよい。
なお、本実施例では、実施例1と同様、選択部103が画像データの属性に応じて画像処理モードを選択する構成としてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、実施例2のように画像データの階調レベル(0〜255)に応じて、画像処理モードを選択しても、実施例3のように画像データの色に応じて画像処理モードを選択する構成としてもよい。要は、多値の画像データの内容(属性、階調、色等)に応じて、その画像データの処理モードとして、第1の処理モードか第2の処理モードを選択する構成であればよい。
(その他の実施形態)
以上説明した実施例では、実施例1〜4ではフルライン型、実施例5および6ではシリアル型の記録装置で説明してきたが、無論、全ての実施例の処理方法は、フルライン型にもシリアル型の記録装置にも好適に採用することが出来る。例えば、実施例1〜4における複数の記録ヘッドに対応する複数のプレーンを、複数回の相対走査に対応する複数のプレーンに置き換えれば、実施例1〜4をシリアル型の記録装置に適用できる。反対に、実施例5〜6における複数回の相対走査に対応するプレーンを、複数の記録ヘッドに対応する複数のプレーンに置き換えれば、実施例5〜6をフルライン型の記録装置に適用できる。
また、全ての実施例において、インクジェット方式の記録装置を使用したが、本発明はこのような記録装置に限定されるものではない。ドットを形成するための記録ヘッドと記録媒体との相対移動中に記録ヘッドによって記録媒体に画像を記録する方式の記録装置であれば、本発明を好適に採用することができる。
また、上述した実施例では、第1の画像処理部(104、1045、1046)や第2の画像処理部(106)において、量子化処理として2値化処理を適用しているが、本発明で適用可能な量子化処理は2値化処理に限られるものではない。3値化処理、4値化処理といったN(Nは2以上の整数)値化処理であれば適用可能である。なお、本明細書においては、第1の画像処理部で行う量子化処理を第1の量子化処理と称し、第2の画像処理部で行う量子化処理を第2の量子化処理と称する。同様に、第1の画像処理部で行う分割処理を第1の分割処理と称し、第2の画像処理部で行う分割処理を第2の分割処理と称する。更に、上述した実施例1〜6では、選択部103が選択可能な処理モードは2つに限定されているが、3つ以上の処理モードが選択可能であってもよい。例えば、実施例1においては、画像分割先行処理部104で実行可能な処理モードと2値化先行処理部106で実行可能な処理モードに加え、実施例3の画像分割先行処理部1046で実行可能な処理モードも選択可能にしてもよい。要するに、選択部103は、画像データの内容(種類)に応じて、少なくとも2つの処理モードが選択可能に構成されていればよい。
また、以上では、図5、図12、図15に示される画像処理機能を有する記録装置(画像形成装置)を例に、本発明の特徴的な画像処理を実行する画像処理装置を説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。本発明の特徴的な画像処理が、ホスト装置で実行され、2値化後の画像データが記録装置に入力されるような構成であっても構わない。また、ディジタルカメラなどによって撮影された画像やグラフィック画像が、ホスト装置などを介することなく直接記録装置に入力され、上記特徴的な画像処理の全てが、記録装置で実行される構成であっても構わない。前者の場合にはホスト装置が、後者の場合には記録装置が、本発明の画像処理装置に該当する。なお、本発明の特徴的な画像処理とは、上述した各実施例から明らかなように、多値の画像データの内容(属性、階調、色等)に応じて、その画像データを分割、量子化の順で処理するか、量子化、分割の順で処理するかを選択する処理を指す。
本発明は、上述した画像処理の機能を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現される。この場合、ホスト装置や記録装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が上記プログラムコードを読出し実行することによって上述した画像処理が実現されることになる。このように、上述した画像処理をコンピュータに実行させるための、コンピュータにより読み取り可能なプログラム、あるいは、そのプログラムを記憶した記憶媒体も本発明に含まれる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
本発明の実施例で使用するフルライン型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。 2値の画像データを図18のマスクパターンによって2つの記録走査に対応した分割画像データに分割した結果を示した図である。 特許文献1に記載の分割処理の具体例を示す図である。 特許文献1の方法に従って記録されたドットの記録媒体上での配列状態を示した図である。 本発明に適用可能な記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 図5の選択部103が実行する個々の画素に対する選択処理を説明するためのフローチャートである。 (a)および(b)は、本発明における画像分割先行処理部による処理の具体例と、2値化先行処理部による処理の具体例を比較するための模式図である。 (a)および(b)は、本発明の効果を従来技術と比較しながら説明するための図である。 実施例2の選択部103が実行する個々の画素に対する選択処理を説明するためのフローチャートである。 実施例3の選択部103が実行する個々の画素に対する選択処理を説明するためのフローチャートである。 実施例4で使用するフルライン型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。 実施例5の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 画像分割・2値化処理部1045の処理構成を説明するためのブロック図である。 実施例5の誤差拡散部157で拡散処理を行う際の周囲画素に対する拡散係数を示した誤差分配マトリクスを表す図である。 実施例6の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は、制約情報演算部1048が、2値化部1042から出力された第1のプレーン用の2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。 2値化部1042からの出力結果と、この出力結果に対して図16のフィルタ処理を行った後の結果を示すイメージ図である。 2パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。 互いに補完の関係にある、4パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの例を示した図である。 8パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの例を示した図である。 8パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの例を示した図である。 図5の画像分割先行処理部104で実行される処理の具体例をイメージ化した図である。 図5の2値化部1042で実行される誤差拡散処理の際に用いる誤差分配マトリクスを示す図である。 図5の2値化先行処理部106で実行される処理の具体例を示した図である。 図5の画像分割部1044で実行される分割処理の際に用いるマスクパターンを示す図である。 本発明で適用可能なシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。 2パスマルチパス記録の様子を示した図である。
符号の説明
70 罫線画像
71a、71b 多値プレーン
72a、72b 2値プレーン
73 出力画像
74 2値化後画像
75a、75b 2値プレーン
76 出力画像
80 オリジナル画像
81a、81b 2値プレーン画像
83 出力画像
84a 文字や罫線の多値画像
84b 文字や罫線以外の多値画像
85a、85b 2値プレーン画像
86 出力画像
101 メモリバッファ
102 CMYK色変換部
103 選択部
104 画像分割先行処理部
105 記録ヘッド
106 2値化先行処理部
107 プリンタバッファ
1041 画像分割部
1042 2値化部
1043 2値化部
1044 画像分割部
1045 画像分割・2値化処理部
1046 画像分割先行処理部
1047 メモリバッファ
1048 制約情報演算部

Claims (19)

  1. 記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理装置であって、
    前記多値の画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、
    前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理装置。
  2. 記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理装置であって、
    前記多値の画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、
    前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記多値の画像データの内容は、前記多値の画像データの属性であり、
    前記選択部は、前記多値の画像データの属性が文字あるいは罫線以外の場合、前記第1の処理モードを選択し、前記多値の画像データの属性が前記文字あるいは罫線の場合、前記第2の処理モードを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記多値の画像データの内容は、前記多値の画像データの階調レベルであり、
    前記選択部は、前記多値の画像データの階調レベルが閾値以下の場合、前記第1の処理モードを選択し、前記多値の画像データの階調レベルが前記閾値より大きい場合、前記第2の処理モードを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 前記多値の画像データの内容は、前記多値の画像データの色であり、
    前記選択部は、前記多値の画像データの色がブラック以外の場合、前記第1の処理モードを選択し、前記多値の画像データの色がブラックの場合、前記第2の処理モードを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の処理モードを実行する第1の画像処理部は、前記多値の画像データを前記複数回の相対移動に対応する前記複数の多値の画像データに分割するための分割処理を行う第1の分割手段と、前記第1の分割手段により分割された複数の多値の画像データをそれぞれ量子化するための量子化処理を行う第1の量子化手段とを含み、
    前記第2の処理モードを実行する第2の画像処理部は、前記多値の画像データを量子化するための量子化処理を行う第2の量子化手段と、前記第2の量子化手段により量子化された画像データを前記複数回の相対移動に対応する前記複数の量子化された画像データに分割するための分割処理を行う第2の分割手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記第1の処理モードを実行する第1の画像処理部は、前記多値の画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する前記複数の多値の画像データに分割するための分割処理を行う第1の分割手段と、前記第1の分割手段により分割された複数の多値の画像データをそれぞれ量子化するための量子化処理を行う第1の量子化手段とを含み、
    前記第2の処理モードを実行する第2の画像処理部は、前記多値の画像データを量子化するための量子化処理を行う第2の量子化手段と、前記第2の量子化手段により量子化された画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する前記複数の量子化された画像データに分割するための分割処理を行う第2の分割手段とを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  8. 前記第1の量子化手段は、前記第1の分割手段によって分割された複数の多値の画像データに対して順次量子化処理を行うあたり、先行して行われた量子化処理の結果に基づいて後続の量子化処理を行うことを特徴とする請求項6または7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の量子化手段は、前記先行して行われた量子化処理の結果に基づいて、後続の量子化処理の対象となる多値の画像データを補正するための補正データを求め、当該補正データにより補正された多値の画像データに対して後続の量子化処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の量子化手段および前記第2の量子化手段の少なくとも一方は、誤差拡散法によって前記多値の画像データを量子化することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記第1の量子化手段および前記第2の量子化手段の少なくとも一方は、ディザマトリクス法によって前記多値の画像データを量子化することを特徴とする請求項6乃至9に記載の画像処理装置。
  12. 記録媒体の単位領域に対する記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するための画像形成装置であって、
    請求項1乃至11のいずれかに記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置によって処理された画像データに基づいて、前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  13. 記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理方法であって、
    前記多値の画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択する選択工程を有し、
    前記選択工程では、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理方法。
  14. 記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを画素毎に処理する画像処理方法であって、
    前記多値の画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データに分割した後、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは、前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データを前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データに分割する第2の処理モードを選択する選択工程を有し、
    前記選択部は、前記画素毎に、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項13または14に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための、コンピュータにより読み取り可能なプログラム。
  16. 記録媒体の単位領域に対する記録ヘッドのM回の相対移動によって前記単位領域に画像を形成するための画像形成装置であって、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを前記M回の相対移動に対応するM個の多値の画像データに分割した後、当該M個の多値の画像データをそれぞれ2値化してM個の2値の画像データを生成するための第1の画像処理部と、
    前記多値の画像データを2値化して2値の画像データを生成した後に、当該2値の画像データを前記M回の相対移動に対応するM個の2値の画像データに分割するための第2の画像処理部と、
    前記単位領域に対応する多値の画像データの内容に応じて、前記第1の画像処理部あるいは前記2の画像処理部を選択するための選択部と、
    前記選択部によって選択された第1の画像処理部あるいは第2の画像処理部によって得られた前記M個の2値の画像データに従って、前記M回の相対走査中に前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  17. 記録媒体の単位領域に対するM個の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するための画像形成装置であって、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを前記M個の記録ヘッドに対応するM個の多値の画像データに分割した後、当該M個の多値の画像データをそれぞれ2値化してM個の2値の画像データを生成するための第1の画像処理部と、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを2値化して2値の画像データを生成した後に、当該2値の画像データを前記M個の記録ヘッドに対応するM個の2値の画像データに分割するための第2の画像処理部と、
    前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の画像処理部あるいは前記2の画像処理部を選択するための選択部と、
    前記選択部によって選択された第1の画像処理部あるいは第2の画像処理部によって得られた前記M個の2値の画像データに従って、前記M個の前記記録ヘッドを駆動する駆動手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  18. 記録媒体と記録ヘッドとの複数回の相対移動によって前記記録媒体の単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記多値の画像データに基づいて前記複数回の相対移動に対応する複数の多値の画像データを生成した後に、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データに基づいて前記複数回の相対移動に対応する複数の量子化された画像データを生成する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、
    前記選択部は、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理装置。
  19. 記録媒体の単位領域に対する複数の記録ヘッドの相対移動によって前記単位領域に画像を形成するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記多値の画像データに基づいて前記複数の記録ヘッドに対応する複数の多値の画像データを生成した後に、当該複数の多値の画像データをそれぞれ量子化する第1の処理モード、あるいは前記多値の画像データを量子化した後に、量子化された画像データに基づいて前記複数の記録ヘッドに対応する複数の量子化された画像データを生成する第2の処理モードを選択可能な選択部を備え、
    前記選択部は、前記多値の画像データの内容に応じて、前記第1の処理モードあるいは前記2の処理モードを選択することを特徴とする画像処理装置。
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