JP4564979B2 - データ処理装置、記録装置およびマスクパターンの製造方法 - Google Patents
データ処理装置、記録装置およびマスクパターンの製造方法 Download PDFInfo
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Description
以下の基本的なマスク製造方法の説明では、説明の簡略化のため、記録許容画素が配置されているマスクや、ドットが配置されている、上記マスクと同じサイズのドット配置パターンを、共通に「プレーン」と称する。また、それらパターンに配置されている記録許容画素やドットを単に「ドット」と称する。
配置移動法によるドットの配置決定処理の概略は次のとおりである。
(i)同一プレーン内のドット間に距離に応じた斥力を与える。
(ii)さらに、異なるプレーン間のドットにも斥力を与える。
(iii)同一プレーンと異なるプレーン間に異なる斥力を与える。
(iv)異なるプレーンのドットの重なりを認め、ドットの重なり(2つのドット重なり、3つのドット重なり、…)同士も組み合わせに応じた斥力を与える。
この方法は、上述したように、マスクのプレーンのドットが未だ配置されていない部分に順次ドットを配置して行く方法である。例えば、図6(a)〜(c)に示した3つのプレーンに対して、順次1つずつドットを配置し、それを繰り返すことによってそれぞれのプレーンで、そのプレーンのドット配置率に応じたドット配置を行う。この場合、先ず、ドットを配置しようとするときに、その位置のドットとプレーンA1、A2、A3において既に配置されているドットとの間に発生する斥力ポテンシャルを計算する。斥力ポテンシャルの計算自体は、上述の配置移動法で説明したものと同じである。異なるのは、図6(a)〜(c)に示す例では、ドットDoが同図の位置に既に置いてあるのではなく、ドットDoを新たに置くと仮定したときに既に配置され同じプレーンA1や異なるプレーンA2、A3のドットとの間で斥力ポテンシャルを計算する点である。以上からも明らかなように、未だドットが1つも配置されていない最初の段階では、ドットをどこにおいても斥力ポテンシャルは同じ値となる。
本実施形態の概要
本実施形態は、記録素子として、シアン(C)インクを吐出するノズル列を備えた1つの記録ヘッドを用いて、2回の走査で画像を完成させる2パスのマルチパス記録に関する。そして、この2パス記録に用いるマスクは、ドット配置パターンとの干渉が低減されたものであり、また、そのマスクパターン自体が良好に分散したものである。これにより、2回の走査それぞれで記録されるドットはそのドット数に偏りがないものとなる。また、各走査でドットが分散して形成されることから、例えば、記録位置のずれなどがあっても、それによって生じ得るテクスチャーが視覚的に目障りになり難く画像品位への影響が抑制される。
本実施形態にかかるマスクの製造方法を、上述した順次配置法を用いて製造する場合について説明する。
・本実施形態のマスクと比較例のマスク
図15は、上述した製法によって作製された本実施形態のマスクC1(以下、パターン考慮型積層マスクともいう)の記録許容画素の配置パターンを示す図である。また、図16は、本出願人による特願2005−197873号に開示される、2パス記録用の2つのマスクのプレーン間で、同様に斥力ポテンシャルを計算してそれぞれのプレーンの記録許容画素を定めたマスク(以下、積層マスクという)の一方の配置パターンを示す図である。図15および図16に示されるマスクパターンは256×256の画素を有している。いずれのマスクも記録許容画素の配置パターンの分散性が良く、全体的に滑らかな印象を受ける。
次に、マスクパターンの周波数特性を示すパワースペクトルによって本実施形態のマスクを評価する。以下で説明するパワースペクトルは、256画素×256画素のサイズを有するマスクパターンについてパワースペクトルを求めたものである。ここで、パワースペクトルは、2次元空間周波数を1次元として扱える、「T. Mitsa and K. J. Parker, “Digital Halftoning using a Blue Noise Mask”, Proc. SPIE 1452, pp.47-56(1991)」に記載のradially averaged power spectrum である。ここで、本願の明細書および特許請求の範囲において、「低周波数成分」とは、周波数の成分(パワースペクトル)が存在する空間周波数領域のうち、その領域の中央より低周波数側にある周波数成分をいう。一方、「高周波数成分」とは、上記領域の中央より高周波数側にある周波数成分をいう。従って、図24を例にとれば、空間周波数「90」付近を堺にして、低周波側(およそ0〜90)が「低周波数領域」、高周波側(およそ91〜180)が「高周波数領域」となる。
(b1)低周波数領域の1/4より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。
(b2)低周波数領域の半分より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。
(b3)低周波数領域全域において周波数成分のピークが存在しない。
本実施形態の概要
本発明の第二の実施形態は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インクについて4回の走査(2回の往復走査)で画像を完成させる4パスのマルチパス記録に用いる、パターン考慮型積層マスク関するものである。本実施形態のマスクは、それぞれのマスクが第一の実施形態と同様にインデックスデータによって得られるドット配置パターンとの干渉が低減されたものであるとともに、他のマスクとの干渉も低減されたものである。これによれば、特に、複数回の走査の間に吐出されたインク滴が集まってできるビーディングの発生を低減することが可能となる。
本実施形態のマスクの作成方法は、上述した、パスごとの生成法および順次配置法によってそれぞれのマスクに記録許容画素を配置して行く。
図29〜図31は、本実施形態の上述した製法によって作製された本実施形態の1プレーン分のパターン考慮型積層マスクC1、M1、Y1それぞれの記録許容画素の配置パターンを示す図である。各マスクパターンは、128×256画素の領域を有したものである。これらの図に示すように、どのプレーンのマスクも分散性よく記録許容画素が配置されていることがわかる。
(b1)低周波数領域の1/4より低周波側の領域において周波数成分のピークが存在しない。
(b2)低周波数領域の半分より低周波側の領域において周波数成分のピークが存在しない。
(b3)低周波数領域全域において周波数成分のピークが存在しない。
本発明の第3の実施形態は、グラデーションマスクを用いる場合に、このマスクとドット配置パターンとの干渉を低減し、あるいは分散性を向上させるものに関する。具体的には、上記の各実施形態と同様、本実施形態のグラデーションマスクおよび配置パターンについて斥力ポテンシャルを計算し、記録許容画素の配置を定めるものである。
本発明は、補完の関係にある複数のマスクの記録比率を合わせたときに100%を超える複数のマスクにも適用することができる。本発明の第四の実施形態は、2パス記録に用いられる同色の2つのプレーンがそれぞれ75%の記録比率を持ち、合わせて150%の記録比率となるマスクに関するものである。
本発明の第五の実施形態は、m×n個の記録許容画素を1つの単位とする、いわゆるクラスタマスクの作成に関するものである。ここで、mは主走査方向に連続する画素数を示し、nは副走査方向に連続する画素数を示す。
上述の実施形態では、階調レベル1〜4の総てに対応したドット配置パターンを考慮してマスクパターンにおける記録許容画素の配置を決定しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、4レベル中、レベル1〜3、レベル1〜2あるいはレベル1に対応したドット配置パターンを考慮してマスクパターンにおける記録許容画素の配置を決定してもよい。この場合、全レベルのドット配置パターンを考慮する場合に比べて、ドットの分散性の効果は低下するが、ドット配置パターンを全く考慮しない場合よりは分散性の効果は大きい。このように、少なくとも1つの階調レベルに対応したドット配置パターンを考慮してマスクパターンにおける記録許容画素の配置を決定する形態であれば、本発明の範囲に含まれるものである。
3004 プリンタ
J0007 ドット配置パターン化処理
J0008 マスクデータ変換処理
J0009 ヘッド駆動回路
J0010 記録ヘッド
Claims (22)
- 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データに対し、前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うことにより、前記複数回の走査夫々で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するデータ処理装置であって、
前記複数回の走査のうちの最終の走査以外の1回の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用されるドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータとの論理積によって得られる論理積パターンの特性が、下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域の半分より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データに対し、前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うことにより、前記複数回の走査夫々で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するデータ処理装置であって、
前記複数回の走査のうちの最終の走査以外の1回の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用されるドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータとの論理積によって得られる論理積パターンの特性が、下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域の1/4より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データに対し、前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うことにより、前記複数回の走査夫々で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するデータ処理装置であって、
前記複数回の走査のうちの最終の走査以外の1回の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用されるドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータとの論理積によって得られる論理積パターンの特性が、下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 階調値を有する多値の画像データを2値の画像データに変換する2値化処理を行うための2値化手段と、
前記2値化手段により得られた2値の画像データから記録ヘッドの複数回の走査夫々で使用される2値の間引き画像データを生成するために、前記2値の画像データに対して前記複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うためのマスク処理手段と、を有し、
前記複数回の走査のうちの最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、前記2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうちの1つの階調値に対応したドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、の論理積によって得られる論理積パターンの特性が下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域の1/4より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 階調値を有する多値の画像データを2値の画像データに変換する2値化処理を行うための2値化手段と、
前記2値化手段により得られた2値の画像データから記録ヘッドの複数回の走査夫々で使用される2値の間引き画像データを生成するために、前記2値の画像データに対して前記複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うためのマスク処理手段と、を有し、
前記複数回の走査のうちの最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、前記2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうち1つの階調値に対応したドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、の論理積によって得られる論理積パターンの特性が、下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域の半分より低周波側にある領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 階調値を有する多値の画像データを2値の画像データに変換する2値化処理を行うための2値化手段と、
前記2値化手段により得られた2値の画像データから記録ヘッドの複数回の走査夫々で使用される2値の間引き画像データを生成するために、前記2値の画像データに対して前記複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うためのマスク処理手段と、を有し、
前記複数回の走査のうちの最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、前記2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうち1つの階調値に対応したドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、の論理積によって得られる論理積パターンの特性が、下記(a)および(b)を満たすことを特徴とするデータ処理装置。
(a)前記論理積パターンにおける低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少ない。
(b)前記低周波数領域において周波数成分のピークが存在しない。 - 前記複数回の走査のうちの最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素の配置は、前記ドット配置パターンに基づき定められたものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のデータ処理装置。
- 前記最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素の配置は、前記複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンに基づき定められたものであることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載のデータ処理装置。
- 前記最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素の配置は、前記複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンに基づいて求められる計算用ドットパターンであってドット配置が相互に排他の関係にある複数の計算用ドットパターンそれぞれのドットの配置に基づいて定められたものであることを特徴とする請求項8に記載のデータ処理装置。
- 前記記録ヘッドは、前記走査の方向と交差する方向に配列された、同じ色のインクを吐出するための複数の記録素子を有し、
前記マスクパターンは、前記走査の方向および前記記録素子の配列方向の2次元に配列される記録許容画素と非記録許容画素を有し、
前記複数の記録素子のうちの端部の記録素子に対応した2値の画像データをマスク処理するのに使用されるマスクパターンを構成する記録許容画素の割合は、前記複数の記録素子のうちの中央部の記録素子に対応した2値の画像データのマスク処理に使用されるマスクパターンを構成する記録許容画素の割合よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のデータ処理装置。 - 前記マスクパターンは、m×n画素を1単位として前記記録許容画素が配置されたものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のデータ処理装置。
- 前記マスク処理手段は、前記複数のマスクパターンの夫々と前記2値の画像データとの論理積を行って前記複数回の走査夫々で用いられる2値の間引き画像データを生成することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のデータ処理装置。
- 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データに対し、前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うことにより、前記複数回の走査夫々で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するデータ処理装置であって、
前記複数回の走査のうちの最終の走査以外の1回の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用されるドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータとの論理積によって得られる論理積パターンの特性の低周波数領域の周波数成分が高周波数領域の周波数成分より少なく、
前記最終の走査以外の1回の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素の配置は、前記ドット配置パターンに基づき定められたものであることを特徴とするデータ処理装置。 - 階調値を有する多値の画像データを2値の画像データに変換する2値化処理を行うための2値化手段と、
前記2値化手段により得られた2値の画像データから記録ヘッドの複数回の走査夫々で使用される2値の間引き画像データを生成するために、前記2値の画像データに対して前記複数回の走査に対応した複数のマスクパターンを用いてマスク処理を行うためのマスク処理手段とを有し、
前記複数回の走査のうちの最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、前記2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうちの1つの階調値に対応したドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、の論理積によって得られる論理積パターンの低周波数領域の周波数成分は高周波数領域の周波数成分より少なく、
前記最初の走査に対応したマスクパターンにおける記録許容画素の配置は、前記ドット配置パターンに基づき定められたものであることを特徴とするデータ処理装置。 - コンピュータを、請求項1乃至14のいずれかに記載のデータ処理装置として機能させるこことを特徴とするプログラム。
- 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データから前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査のうちの1回の走査で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するために用いられるマスクパターンの製造方法であって、
前記マスクパターンにおける記録許容画素の配置を定める決定工程を有し、
前記決定工程は、前記マスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用可能な複数の階調レベルに対応した複数のドット配置パターンに基づき定められるドットの配置を示すデータと、の論理積により得られる論理積パターンの低周波数成分が少なくなるように、前記複数のドット配置パターンに基づいて前記マスクパターンにおける記録許容画素の配置を変化させる変化工程を含むことを特徴とするマスクパターン製造方法。 - 前記決定工程は、前記記録許容画素の配置と、前記複数のドット配置パターンに基づいて求められる計算用ドットパターンであってドット配置が相互に排他の関係にある複数の計算用ドットパターンそれぞれのドットの配置と、に基づいて斥力ポテンシャルを計算し、当該斥力ポテンシャルの合計である総ポテンシャルを計算する計算工程を更に有し、
前記変化工程では、前記計算工程で求められた総ポテンシャルが低下するように、前記記録許容画素の配置を変化させることを特徴とする請求項16に記載のマスクパターン製造方法。 - 記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データから前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査のうちの1回の走査で記録すべき間引き画像を表す2値の間引き画像データを生成するために用いられるマスクパターンの製造方法であって、
前記2値の画像データを生成するための2値化処理で使用可能な複数の階調レベルに対応した複数のドット配置パターンに基づいて、前記マスクパターンにおける記録許容画素の配置を定める決定工程を有し、
前記決定工程は、前記記録許容画素の配置を第1の配置に定める第1工程と、前記記録許容画素の配置パターンにおける低周波数成分が少なくなるように、前記複数のドット配置パターンに基づいて前記記録許容画素の配置を前記第1の配置から第2の配置に変化させる第2工程と、を含むことを特徴とするマスクパターン製造方法。 - マスクパターンの製造方法であって、
第1の色のインクを吐出するための第1のノズル群によって記録媒体の同一領域に記録されるべき画像を表す第1の2値画像データから前記同一領域に対する第1のノズル群の複数回の走査のうちの1回の走査で記録されるべき間引き画像を表す2値間引き画像データを生成するために用いられる第1のマスクパターンにおける記録許容画素の配置を定める第1決定工程と、
前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出するための第2のノズル群によって記録媒体の同一領域に記録されるべき画像を表す第2の2値画像データから前記同一領域に対する前記第2のノズル群の複数回の走査のうちの1回の走査で記録されるべき間引き画像を表す2値間引き画像データを生成するために用いられる第2のマスクパターンにおける記録許容画素の配置を定める第2決定工程とを有し、
前記第1決定工程は、前記第1の2値画像データを生成するための2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうちの1つの階調値に対応した第1のドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、前記第1のマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、の論理積により得られる論理積パターンの低周波数成分が少なくなるように、前記第1のドット配置パターンおよび前記第2のマスクパターンに基づいて前記第1のマスクパターンにおける記録許容画素の配置を変化させる工程を含み、
前記第2決定工程は、前記第2の2値画像データを生成するための2値化処理で使用可能な複数の階調値にそれぞれ対応する複数のドット配置パターンのうちの第2のドット配置パターンにおける記録ドットを示すデータと、前記第2のマスクパターンにおける記録許容画素を示すデータと、の論理積により得られる論理積パターンの低周波数成分が少なくなるように、前記第2のドット配置パターンおよび前記第1のマスクパターンに基づいて前記第2のマスクパターンにおける記録許容画素の配置を変化させる工程を含む
ことを特徴とするマスクパターン製造方法。 - 前記複数回の走査のうちの1回の走査は、前記複数回の走査のうちの最終の走査以外の1回の走査であることを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載のマスクパターン製造方法。
- 前記複数回の走査のうちの1回の走査は、前記複数回の走査のうちの最初の走査であることを特徴とする請求項16乃至19いずれかに記載のマスクパターン製造方法。
- 請求項16乃至21のいずれかに記載のマスクパターン製造方法によって製造されたマスクパターンを用いて、記録媒体の同一領域に記録すべき画像を表す2値の画像データに対しマスク処理を行うことにより、前記同一領域に対する記録ヘッドの複数回の走査のうちの1回の走査で記録されるべき間引き画像を表す2値間引き画像データを生成可能な生成手段を備えることを特徴とするデータ処理装置。
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