JP2009166491A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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宏樹 堀越
Hiroshi Ichimura
啓 市村
Tomokazu Yanagiuchi
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Abstract

【課題】端部よれのように、記録素子の位置に応じて記録特性にばらつきが含まれるような場合であっても、これら記録特性に起因する不具合の目立たない画像を、ロバスト性の高い状態で出力することが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供する。
【解決手段】そのために、個々の画素が有する多値の階調データを、この画素を記録する前記記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って複数のプレーンに分配し、分配された階調データをそれぞれのプレーンで2値化する。これにより、マルチパス記録時の各記録走査における階調データの分配率を、個々の記録素子の記録ヘッド上の位置に応じて定めることが出来るようになる。
【選択図】図6

Description

本発明は、記録ヘッドにおける複数の記録素子間の記録特性のばらつきや記録ヘッドの走査のゆらぎ、あるいは記録媒体の搬送動作等に起因した濃度むらを低減し、記録媒体に記録を行う画像形成装置および画像形成方法に関する。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いる記録方式の一例として、個々の記録素子からインクを吐出して、記録媒体にドットを形成するインクジェット記録方式が知られている。中でもシリアル型のインクジェット記録装置では、所定の周波数でインクを吐出する記録ヘッドを当該周波数に対応した速度で走査させる記録走査と、記録走査と交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを間欠的に繰り返すことにより画像を形成する。このようなシリアル型のインクジェット記録装置は、比較的小型かつ低コストに製造することが出来るので、パーソナルユース向けに広く普及している。
複数の記録素子が配列された記録ヘッドでは、記録素子間で吐出量や吐出方向のばらつきが生じる。そして、このようなばらつきが原因で、画像に濃度むらやスジが発生することがある。
この問題に対し、マルチパス記録という特徴的な記録方法が従来採用されている。
図15は、2パスのマルチパス記録の記録動作を簡単に説明するための模式図である。2パスのマルチパス記録では、記録ヘッド105が1回の記録走査で記録可能な画像データを2つのプレーンに分配し、搬送動作を挟んだ2回の記録走査によってこれらを補完的に記録する。個々の記録走査の間に行われる搬送動作は、記録ヘッド105による記録幅dの1/2になっている。
このようにすれば、個々の記録素子の吐出特性にばらつきが含まれていたとしても、1つの記録素子によって記録されるドットが主走査方向に連続することはなく、個々の記録素子の影響を広い範囲に分散されることが出来る。その結果、一様で滑らかな画像を得ることが出来る。図では2パスを例に説明したが、マルチパス記録は、マルチパスの回数、すなわち1つの走査ラスタを記録するのに用いる記録素子の数を多くするほど、その効果が高まっていく。但し、マルチパスの回数を多くするほど記録速度も低下するので、シリアル型の記録装置では、マルチパスの回数が異なる複数の記録モードが予め用意されていることが多い。
ところで、このようなマルチパス記録を行う際、個々の記録走査に対して、画像データを分配する必要が生じる。従来、このような分配は、ドットの記録を許容する記録許容画素(1)とドットの記録を許容しない非記録許容画素(0)とが配列されたマスクパターンを用いて行われていることが多かった。
図16は、2パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。ここで、黒で示した領域は記録許容画素(1)、白で示した領域は非記録許容画素(0)を示しており、1801は1パス目の記録走査で使用するマスクパターン、1802は2パス目の記録走査で使用するマスクパターンをそれぞれ示している。また、1801のパターンと1802のパターンは互いに補完の関係を有している。
このようなマスクパターンと2値の画像データとの間で論理積演算を行うことにより、上記2値の画像データを各記録走査で記録すべき2値の画像データに分配する。例えば、図2に示されるように、同一画像領域に記録すべきドットを示す画像データを図16に示されるマスクパターン(1801,1802)によって分配することにより、1パス目用の画像データと2パス目用の画像データを生成する。このように、互いに補完の関係を有するマスクパターンを用いて行うデータ分配方法(マスク分割法)では、異なる走査に対応した2値の画像データ同士も補完関係を有しているため、異なる走査で記録されるドット同士が重なる割合が低い。そのため、高いドット被覆率に起因した高い濃度を実現できることに加え、良好な粒状性も確保できる。
ところで、このようなマルチパス記録が採用されつつも、より高画質な画像が要求される昨今、記録走査単位の記録位置(レジストレーション)のずれに起因する濃度変化や濃度むらが新たに問題視されるようになってきている。なお、記録走査単位の記録位置のずれは、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動などによって引き起こされる。
例えば、図2を参照し、先行の記録走査で記録されるドット(○)のプレーンと、後続の記録走査で記録されるドット(◎)のプレーンが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。このとき、先行の記録走査で記録されるドット(○)と後続の記録走査で記録されるドット(◎)は完全に重なり合い、白紙の領域が露出して、画像濃度は低下する。1画素分まで大きくずれなくても、隣接するドット同士の距離や重なり量が変わると、白紙領域に対するドットの被覆率が変動し、この被覆率の変動が画像濃度の変動を引き起こす。そして、このような画像濃度の変動が、濃度むらとなって認識されるのである。
従って、より高画質な画像が要求される昨今、様々な記録条件の変動に伴って起こるプレーン間の記録位置ずれにも対抗できるような、マルチパス記録時の画像データの処理方法が求められている。以下、いかなる記録条件の変動に起因するにせよ、その変動に伴うプレーン間の記録位置ずれによって引き起こされる濃度変化や濃度むらへの耐性を、本明細書では「ロバスト性」と称することとする。
特許文献1には、上記ロバスト性を高めるための画像データの処理方法が開示されている。同文献によれば、様々な記録条件の変動に伴って引き起こされる画像濃度の変動は、異なる記録走査に対応する2値の画像データが互いに完全な補完関係にあることに起因することに着目している。そして、上記補完関係が低減されるように異なる記録走査に対応した画像データを生成すれば、「ロバスト性」に優れたマルチパス記録を実現できる、と認識している。そのために、特許文献1では、画像データを2値化前の多値データの状態で分配し、分配後の多値データをそれぞれ独立に2値化している。こうすることで、異なる記録走査に対応した異なるプレーンの画像データ同士が互いにずれて記録されても大きな濃度変動が起こらないようにしている。
図3は、特許文献1に記載のデータ分配方法を説明するための図である。まず、同一画像領域に記録すべき多値の画像データ(15001)は、1パス目で記録すべき多値のデータ(15002)と2パス目で記録すべき多値のデータ(15003)に分配される。次いで、夫々の多値データは個別に2値化され、1パス目で記録すべき2値のデータ(15004)と2パス目で記録すべき2値のデータ(15005)が生成される。最後に、これら2値のデータに従って記録ヘッドからインクが吐出される。図3の(15004)および(15005)から理解できるように、上述のようにして生成された1パス目の2値データと2パス目の2値データとは完全な補完関係になっていない。従って、1パス目と2パス目とで、ドット同士が重なる箇所(2つのプレーンに“1”が存在する画素)とドット同士が重ならない箇所(1つのプレーンだけに“1”が存在する画素)とが並存することになる。
図4は、上記特開2000−103088号公報の方法に従って記録されたドットの記録媒体上での配列状態を示した図である。図において、黒丸21は1パス目で記録されるドット、白丸22は2パス目で記録されるドット、ハッチングで示した丸23は1パス目と2パス目によって重ねて記録されるドットを、それぞれ示している。この例では、1パス目と2パス目との間の補完関係が不完全なため、完全に補完の関係にある図2の場合とは異なり、2つのドットが重複する部分やドットが記録されない部分(白紙領域)が存在する。
ここで、図2の場合と同じように、1パス目で記録されるドットと、2パス目で記録されるドットが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。この場合、位置ずれが生じなければ重ならなかったはずの1パス目のドットと2パス目のドットが重なってしまう反面、位置ずれがなければ本来重なるはずだったドット23が重ならなくなる。よって、ある程度の広さを持つ領域で判断すれば、白紙領域に対するドットの被覆率はさほど変動せず、画像濃度の変化も少ない。すなわち、特許文献1の方法によれば、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動が発生しても、これらに伴う画像濃度の変動を抑制することができる。
更に特許文献2には、特許文献1のように、多値の画像データの状態で複数の記録走査あるいは複数の記録素子列に画像データを分配しながらも、そのデータの分配率を画素の位置に基づいて異ならせる技術が開示されている。同文献によれば、画像データの主走査方向あるいは副走査方向の位置に対し、直線的、周期的、正弦波的、あるいは高周波および低周波の合成波的に分配率を変化させることによって、マルチパス記録におけるバンディングや色むらを抑制する効果が説明されている。
特開2000−103088号公報 特開2006−231736号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1や特許文献2の方法を採用しても、記録ヘッドの端部近傍の記録素子から吐出されたインクがよれてしまい(以下、端部よれと称する)、これによりつなぎスジが発生する場合があることを見出した。以下に端部よれ弊害について簡単に説明する。
個々の記録素子が高密度で配置され小液滴なインクを高周波数で吐出可能な記録ヘッドにおいては、記録ヘッドと記録媒体との間に気流が発生し、この気流が個々のインク滴の吐出方向に影響を与えてしまう。具体的には、一列に配列された複数の記録素子のうち、端部近傍に位置する記録素子から吐出されたインクが、中央部に位置する記録素子の方へ偏向されるような現象が起こる。
図18は、端部よれによる画像弊害を模式的に説明するための図である。ここでは、1回の記録走査によって一様な画像を記録した場合の、記録媒体での記録状態を示している。記録ヘッドの端部に位置する吐出口より吐出されたインク滴が、中央部のほうへ引き付けられるように偏向して記録媒体に着弾されているので、結果として中央部の濃度が端部領域よりも高くなってしまっている。そして、このように形成された画像領域が副走査方向に連続すると、画像全体にバンド状の濃度むらが現れる。
このような端部むら弊害は、個々の記録素子の吐出特性に起因するものでもなく、またプレーン間のずれによって引き起こされる濃度むらでもない。記録ヘッドの端部近傍の記録素子によって記録される領域の濃度がある程度の幅を持って定常的に低くなるので、上述したようなマルチパス記録を行っても、簡単に改善されるものではない。特に、マルチパス数の少ない記録モードでは、各記録走査におけるインクの吐出周波数も高くなるので、端部よれ現象は一層目立ちやすい傾向にある。また、端部よれ現象でなくても、記録素子の位置に応じて記録特性に大きなばらつきが含まれるような場合には、マルチパス数の少ない記録モードでは、当該記録素子による画像上の不具合を十分に取り除くことが出来ない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、端部よれのように、記録素子の位置に応じて記録特性にばらつきが含まれるような場合であっても、これら記録特性に起因する不具合の目立たない画像を、ロバスト性の高い状態で出力することである。
そのために本発明においては、記録媒体にドットを記録するための複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成する画像形成装置であって、画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配手段と、前記分配手段によって分配された階調データを低階調化する低階調化手段と、前記低階調化手段によって低階調化されたデータに従って、前記記録ヘッドドットを記録させる記録制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、記録媒体にドットを記録する記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法であって、画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配工程と、前記分配工程によって分配された階調データを低階調化する低階調化工程と、前記低階調化工程によって低階調化されたデータに従って、前記記録媒体にドットを記録する記録工程と、を有することを特徴とする。
さらに、記録媒体にドットを記録する記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成するための処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記処理は、画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配工程と、前記分配工程によって分配された階調データを低階調化する工程と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のプレーンそれぞれの多値の画像データの相関に応じたパラメータを取得し、これを用いて量子化処理を実行することにより、記録媒体において所望のドット重複率を有する画像を出力することが可能となる。結果、ロバスト性に優れ粒状感も低減された高品位な画像が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
まず、本明細書における用語について定義をする。「相対走査(相対移動)」とは、記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に移動(走査)させる動作を指す。
また、「マルチパス記録」とは、記録媒体の同一画像領域に対する記録ヘッドの複数回の相対走査によって、上記単位領域に記録すべき画像を完成させる記録方式を指す。ここで、「マルチパス数(M)」とは、上記同一画像領域に対する記録ヘッドの相対移動の回数を指す。Mは2以上の整数であり、M=2であれば2パス記録となり、M=4であれば4パス記録となる。Mパスのマルチパス記録の場合、同一画像領域に対応した多値の画像データに基づいて、マルチパスの回数Mに対応するM個のプレーンの画像データが生成される。そして、これらM個のプレーンの画像データの夫々が、Mパスの夫々において記録されることになる。
また、「プレーン」とは、記録ヘッドと記録媒体との相対移動に対応した画像データの集合を指す。従って、異なる相対移動毎に異なるプレーンが対応する。さらに、画素とは、多値の画像データによって階調表現可能な最小単位に相当する領域を指す。
(実施例1)
図1は、本発明の画像形成装置に相当する本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。記録ヘッド105は主走査方向に一定の速度で移動するキャリッジ104に搭載され、上記一定の速度に対応した周波数でインクを滴として吐出する。1回の記録走査が終了すると、搬送ローラ704および補助ローラ703が回転し、これらローラ対と給紙ローラ705および補助ローラ706に挟持された記録媒体Pは、記録ヘッド105の記録幅に対応した量だけ副走査方向に搬送される。このような記録走査と搬送動作とを繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が記録される。
記録ヘッド105は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の記録ヘッドが、図のように主走査方向に並列配置されており、各色の記録ヘッドには、複数の記録素子が記録解像度に応じた等しい密度で副走査方向に配備されている。
以下、本実施例では、2パスのマルチパス記録を例に説明を続ける。再度図15を参照するに、記録ヘッド105は1回目の記録のための相対走査(以下、記録走査とも言う)において、全画像データ108のうち記録ヘッドの幅dに対応する領域に含まれる画像データに対しての記録を行う。このとき、実際に記録ヘッド105が記録を行う画像データ110−01は、オリジナル画像データの個々の画素が有する多値の階調データが約1/2に低減されたものとなっている。次に、記録走査とは交差する方向へd/2の搬送動作が行われ、その後、2回目の記録走査が行われる。2回目の記録走査で記録される画像データ110−02についても、オリジナル画像データの個々の画素が有する階調データが約1/2に低減されたものとなっている。1回目の記録走査と2回目の記録走査が重複する同一画像領域に注目すると、当該領域は約1/2に低減された階調データが2回ずつ記録されることになるので、オリジナル画像データの階調値が保存される結果となる。更に、第3の記録走査、第4の記録走査と、搬送動作を挟んだ記録走査を繰り返していくことにより、オリジナル画像データの全ての画像領域が、2回ずつの記録走査によって記録されていく。
図5は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。例えば外部に接続されたホスト装置などから記録コマンドと共に画像データが受信されると、画像データは記録装置内のメモリバッファ101に格納される。記録コマンドには、マルチパス数M(ここではM=2)が指定された記録モードや記録媒体の種類を指定するコマンドなどが含まれている。また、このときの画像データは、1画素につき例えば8bit256階調で表現される多値の輝度データ(R,G,B)となっている。メモリバッファ101に格納された輝度データは、その後1画素ずつCMYK変換部102に転送され、記録装置が使用するインク色に対応した多値(8bit256階調)の濃度データ(階調データ)に変換される。変換後の画像データが、図15の全画像データ108に対応する。
画像分配部103(振り分け手段)は、全画像データを、個々の記録走査に対応する複数のプレーン110−01〜110−Xに分配する。
図6は、本実施例の画像分配部103が実行する複数のプレーンへの画像データの分配方法を説明するための模式図である。ここでは、簡単のため、記録ヘッド105は副走査方向に配列する10個の記録素子111を備えるものとする。また、画像データ108は、階調データを100とする画素が、副走査方向に40画素ライン分配列しているものとする。
本実施例では、10個の記録素子111それぞれに対し、階調データの分配率を定める分配係数109が定められている。個々の記録素子111は、いずれの記録走査においても、この分配係数に従った画像データで記録を実行する。画像分配部103は、第1記録走査で記録する画像データの位置(最上部)に分配係数109を対応させ、第1記録走査で記録する第1のプレーン110−01を作成する。具体的には、各画素の階調データに対し、これに対応する分配係数109を乗算し、画素ごとに新たな階調データを算出する。
例えば記録ヘッドの中央部に位置する記録素子に対応する分配係数109は0.7であるので、第1のプレーン110−01の中央部には、階調データ100×0.7=70が割当てられる。また、記録ヘッドの最端部に位置する記録素子に対応する分配係数109は0.3であるので、第1のプレーン110−01の最端部には、階調データ100×0.3=30が割当てられる。その他の領域の画素データについても、分配係数0.4、0.5および0.6によって得られた、階調データ40、50および60がそれぞれの位置に割り当てられる。
第2の記録走査のためのプレーン110−02については、分配係数109を画像データ108に対し5画素分ずらした位置に対応させ、第1のプレーン110−01と同様にして個々の画素に対応する階調データを算出する。続く第3〜第9のプレーン110−3〜110−9についても、同様の方法で階調データを算出していく。得られた階調データは、プレーンごとに2値化部104へ転送される(図5参照)。
本実施例では2パスのマルチパス記録を例にしており、主走査方向に延びる個々の画素ラインは、2種類の記録素子による2回の記録走査によって記録が行われる。例えば、画像データ108の先頭の画素ラインは、第1の記録走査では記録ヘッドの中央部に位置する記録素子によって、第2の記録走査では記録ヘッドの端部に位置する記録素子によって記録が行われる。このとき、図6を見ると分かるように、これら2つの記録素子に対応する分配係数は0.7および0.3、すなわち両者の和が1.0になっている。本実施例では、このように2回の記録走査で記録を行う記録素子に対応する分配係数の和が、いずれの画素ラインにおいても常に1.0となるように個々の分配係数を定めている。そして、このことにより、マルチパス記録後の画像において、画像データ108の濃度(階調)を維持している。
2値化部104に送られた画像データは、プレーン毎に2値化処理が行われる。この2値化処理の方法は、公知の誤差拡散法であっても良いし、ディザマトリクス法であっても構わない。但し、処理後の2つのプレーンを重ねた場合にドット同士が重なる箇所とドット同士が重ならない箇所とが並存するように、これら2つのプレーン間で2値化処理のやり方を異ならせるのが好ましい。例えば2値化処理として誤差拡散処理を用いるのであれば、閾値や誤差分配マトリクスなどを異ならせるなどして、同じ階調値の画像データが入力されても2値化処理の結果が同値にならないように配慮することが望ましい。例えば、一方のプレーンに対する誤差拡散処理では図17(a)のような誤差分配マトリクスを用い、他方のプレーンに対する誤差拡散処理では図17(b)のような誤差分配マトリクスを用いることで、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。また、一方のプレーンと他方のプレーンとで異なるディザマトリクスを用いることでも、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。更に、一方のプレーンではディザマトリクス法を採用し、他方のプレーンでは誤差拡散法を採用することでも、プレーン間でのドット配置を異ならせることができる。
以上のような2値化処理を行えば、2つのプレーンを重ねた場合に、ドット同士が重なる箇所(両方のプレーンに“1”が存在する画素)とドット同士が重ならない箇所(一方のプレーンだけに“1”が存在する画素)とを並存させることができる。従って図4を用いて説明したように、記録媒体と吐出口面の距離の変動や記録媒体の搬送量の変動等に伴って記録位置ズレが生じたとしても、画像の濃度変動を抑制することができる。再度図5を参照するに、2値化部104によって以上説明したような2値化処理を行った後の2値データは、プレーンごとにプリントバッファ106に保存される。
その後、それぞれのプレーンに格納された2値データに従って、記録ヘッド105によるそれぞれの記録走査が順番に行われる。このような同一画像領域に対する複数回走査を行うことにより、メモリバッファ101に保存された画像データは段階的に記録媒体に記録されていく。本実施例ではこのような記録制御が行われる。
再度図6を参照するに、本実施例では、記録ヘッドの中央部に位置する記録素子に対する分配係数の値が高く、端部に進むに従って徐々にその値が低くなるようになっている。これは、2値化後の画像データにおいても、中央部に位置する記録素子の記録率が端部に位置する記録素子の記録率よりも高くなるようにするためである。このようにすれば、どのような画像データを記録する場合であっても、端部に位置する記録素子の吐出動作は中央部に比べて抑えられ、背景技術の項で説明した端部よれ現象が目立たなくなるのである。すなわち、記録ヘッドの中央部に向かって偏向しやすい端部の記録素子の吐出頻度を低くすること、およびその分の記録を偏向が生じにくい中央部の記録素子によって補うことによって、出力された画像において端部よれ弊害を目立たなくすることが出来る。
本実施例では、このように、記録ヘッド上の記録素子の位置に対応させて分配係数を定めることに特徴がある。端部よれ以外の弊害であっても、出力後の画像に何らかの不具合を生じさせる記録素子の位置が定まるのであれば、本実施例の効果を十分発揮させることが出来る。
なお、以上では説明を簡単にするため2パスのマルチパス記録を例に説明したが、同じ画素ラインを記録する複数の記録素子に対応する分配係数の和が1.0となるように個々の分配係数を定めさえすれば、さらに多くのマルチパス数にも対応可能である。例えば、Mパスのマルチパス記録を行う場合には、同じ画素ラインを記録するM個の記録素子に対応する分配係数の和が1.0となるように個々の分配係数を定め、同一の画像領域に対し、M回の走査を行うことによって本実施例と同様の効果を得ることが出来る。
以上説明した本実施例では量子化処理として2値化処理を採用し、多値データを2値化部104にて2値化している。しかし、本実施例において適用可能な量子化処理は2値化処理に限られるものではなく、3値化処理、4値化処理等のN(Nは2以上の整数)値化処理全般を適用可能である。例えば、3値化処理を採用する場合、2値化部104が3値化部に置き換わり、3値データに基づいてインク吐出が行われることになる。
(実施例2)
本実施例においても、実施例1の図1で示した記録装置を用いる。実施例1では、図6を用いて、10個の記録素子を有する記録ヘッドを用いた場合の分配係数と記録方法の例を説明したが、通常の記録ヘッドは更に多くの記録素子を有しており、これら1つずつのために分配係数を用意しておくと、多くの記録領域が必要となる。本実施例は、このような記憶すべき分配係数の個数を記録素子の個数よりも少なく抑えておきながら、個々の記録素子に対し異なる値の分配係数を用意することを特徴とする。
図7は、20個の記録素子を有する記録ヘッドを用いて2パスのマルチパス記録を行う場合の、画像データの分配方法を説明するための模式図である。20個の記録素子を有しているので、図6で説明した実施例1と同じサイズの画像データ108を記録する場合でも、5回の記録走査すなわち5プレーン分の画像データ(120−01〜120−05)に分配すれば、全画像の記録が完了する。
本例においても、実施例1と同様に、中央部の分配係数を0.7、端部の分配係数を0.3とする。但し、記憶する分配係数は実施例1と同様の10個分であり、これらを1つおきの記録素子に対応させる。そして、残りの記録素子に対する分配係数は、これに隣接する2つの記録素子の分配係数の平均値を算出して割当てる。図7において、109は10個の記録素子のために記憶されている分配係数、111はこれら分配係数109から補間算出される分配係数を示している。本実施例では、このような分散係数の補完算出を、複数のプレーンへの画像データの分配に先立って画像分配部103が実行する。
なお、分配係数109は必ずしも1つおきの記録素子に対応して記憶されていなくてもよい。本実施例のように分配係数を一様に変化させるような場合には、単純な一次式で他の分配係数のための補間算出を行うことが出来るので、記録容量をより少なく抑えることも可能である。また、図8に示すように、連続する幾つかの記録素子に対し同じ分散係数が繰り返し使用されるようにしても構わない。逆に、より複雑な関数式によって補完算出が行われるような形態であっても本実施例は有効である。いずれにせよ、一部の記録素子に対応する幾つかの分配係数の値から多くの記録素子に対応する分散係数を算出することが出来れば、本実施例の効果を得ることが出来る。無論、同じ画素ラインを記録する複数の記録素子に対応する分配係数の和が1.0となるように個々の分配係数を定めておけば、さらに多くのマルチパス記録を行うことも出来る。
(実施例3)
本実施例においても、実施例1の図1で示した記録装置を用いる。
図9は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。画像分配・2値化処理部107以外の機構は、上記実施例と同様である。
図10は、画像分配・2値化処理部107の処理構成を説明するためのブロック図である。本実施例の画像分配・2値化処理部107は、主に画像分配部、3値化処理部151および2値化処理部161の3つの機構によって構成されている。なお、以下では、2パスのマルチパス記録を行う場合について説明する。
CMYK色変換部102によって色分解され、画像分配・2値化処理部106に転送された多値の画像データInput_12は、上記実施例のようにプレーン分配されることなく、3値化処理部151と画像分配部170にそれぞれ入力される。3値化処理部151では、累積誤差ラインバッファに格納されている誤差 Err_12(x) が上記Input_12に加算され、I_12=Input_12+Err_12(x) が量子化部155へ送られる。
累積誤差ラインバッファ153には、注目画素の主走査方向の位置xに対応した累積誤差を格納するためのメモリErr_12(x)が、画素数wに応じた数だけ用意されている(すなわち1≦x≦w)。また、これとは別に1画素分の誤差メモリErr_12_0も用意されている。
一方、閾値選択部154はInput_12の値に応じて3値化のための閾値を選択する。本例の入力画像データInput_12は、8bit信号のレベル0〜レベル255で表されており、閾値選択部154は、閾値Th_12を、
Th_12=63(0≦Input_12<128)
Th_12=191(128≦Input_12≦255)
と設定する。
量子化部155は、閾値選択部154によって選択された閾値Th_12を用い、誤差が加算された画像データI_12を3値に量子化する。この結果、量子化部155からOut_12が出力される。すなわち、量子化後の出力値をOut_12とすると、
Out_12=0(0≦Input_12<128 かつ I_12<Th_12=63)
Out_12=127(0≦Input_12<128 かつ I_12≧Th_12=63)または(128≦Input_12≦255 かつ I_12<Th_12=191)
Out_12=255(128≦Input_12≦255 かつ I_12≧Th_12=191)
となる。
本実施例において、Out_12とは、処理対象画素に対し1走査目と2走査目で記録するドットの数を3段階で示した値である。具体的に説明すると、Out_12=0は処理対象画素に1つのドットも記録されないことを示し、Out_12=127は処理対象画素に1走査目あるいは2走査目のどちらか一方により1つのドットが記録されることを示す。また、Out_12=255は処理対象画素に1走査目および2走査目の双方により2つのドットが記録されることを示す。
誤差演算部156は、量子化部155への入力値I_12と出力値Out_12とから、量子化で発生した誤差Err_12を算出する。すなわち、
Err_12=I_12- Out_12 となる。
誤差拡散部157は、処理対象画素(注目画素)の主走査方向の位置xに応じて、Err_12を周囲の画素に拡散(分配)する。
図11は、誤差拡散部157で拡散処理を行う際の周囲画素に対する拡散係数を示す誤差分配マトリクスを表す図である。図に示す注目画素に主走査方向および副走査方向に隣接する夫々の周辺画素に対し、本実施例ではK1〜K4の4つの係数に基づいて、誤差を拡散する。本実施例では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とする。すなわち、注目画素で発生した誤差のうち、その7/16は注目画素の次に処理する右隣の画素に分散し、残りの9/16は注目画素が属するラインの次のライン(下のライン)の画素に分散する。累積誤差を管理するためのErr_12(1)〜Err_12(w)は、同一ラインに位置する画素の累積誤差を示すのではない。注目画素の主走査方向の座標をxとすると、Err_12(x+1)〜Err_12(w)については注目画素と同じラインの画素、Err_12(1)〜Err_12(x)については注目画素の真下のラインの画素の累積誤差をそれぞれ示している。そして、注目画素の位置が進むたび、これら誤差メモリが示す位置は1画素ずつ下段にずれていく。一方、注目画素で発生した誤差を分散する際、注目画素に対し右隣に位置する画素と右下隣に位置する画素は、どちらも主走査方向の座標は(x+1)である。よって、右下隣に位置する画素に対する誤差を、右隣の累積誤差Err_12(x+1)と区別して格納するために、1画素分のメモリErr_12_0が使用される。すなわち、周辺画素に対する誤差は以下のように拡散および累積加算され、その結果が累積誤差ラインバッファに上書きされる。
E_12(x+1) = E_12(x+1) + Err_12 × K1 (x<W)
E_12(x-1) = E_12(x-1) + Err_12 × K2 (x>1)
E_12(x) = Err_12_0+ Err_12 × K3 (1<x<W)
E_12(x) = Err_12_0+ Err_12 ×(K2+K3) (x=1)
E_12(x) = Err_12_0+ Err_12 ×(K1+K3+K4) (x=W)
Err_12_0 = Err_12 × K4 (x<W)
Err_12_0 =0 (x=W)
なお、累積誤差ラインバッファ153の初期値は全て0であってもよいし、乱数値で設定されていてもよい。
一方、多値の画像データInput_12は、画像分配部170によって分配され、1走査目で記録するための約半減された多値データを得る。この分配方法は上述した実施例で説明したように、所定の分配係数に従って行うが、1走査目の階調データのみ抽出する。
分配後の多値データInputは、2値化処理部161に入力される。入力信号値Inputは、加算部162にて累積誤差ラインバッファに163格納されている誤差 Err_1(x)が加算され、I=Input+Err(x)が量子化部165へ送られる。
一方、Inputは閾値選択部164へも送られ、閾値選択部164はInputの値に応じて2値化のための閾値を選択する。この閾値選択部164における選択処理は、上述した閾値選択部154での選択処理と同様で構わない。ただし、本例の2値化処理部において複数の閾値を用意することは必須ではない。入力画像データInputに値にかかわらず、閾値選択部164は、閾値Thを、
Th=64(0≦Input_1≦255)
と設定することもできる。もちろん、ドット生成遅延を回避するために、閾値Thを入力画素データInputに応じてより細かく変更しても良い。
量子化部165は、閾値選択部164によって選択された閾値Th、誤差が加算された画像データI、および3値化処理部151からの出力値Out_12を比較し、1走査目の出力値Out_1と、2走査目の出力値Out_2を決定する。すなわち、
Out_12 = 0 のとき、 Out_1 = 0、Out_2 = 0
Out_12 = 255 のとき、Out_1 = 1、Out_2 = 1
Out_12 = 127 のとき、Out_1 = 1、Out_2 = 0 (Out_12 − I < Th)
Out_1 = 0、Out_2 = 1 (Th≦ Out_12 − I)
このような構成にすれば、1走査目の出力値Out_1と2走査目の出力値Out_2とが、量子化部165によって同時に決定される。
誤差演算部166は、Iと出力画素値Out_1との差分である誤差Err_1を算出する。すなわち、
Err_1 = I − Out_1
となる。
誤差拡散部167は、処理対象画素(注目画素)の主走査方向の位置xに応じて、3値化処理部151と同じ方法で、Err_1の周囲への拡散処理を行う。ここで、座標xの最大値すなわち主走査方向の画素数をwとし、座標xにおける累積誤差をE_1 (x)とすると、周辺画素に対する誤差は以下のように拡散される。
E_1(x+1) = E_1(x) + Err_1 × K1 (x<W)
E_1(x-1) = E_1(x) + Err_1 × K2 (1<x)
E_1(x) = Err_1_0+ Err_1 × K3 (1<x<W)
E_1(x) = Err_1_0+ Err_1 ×(K2+K3) (x=1)
E_1(x) = Err_1_0+ Err_1 ×(K1+K3+K4) (x=W)
Err_1_0 = Err_1 ×(K4) (x<W)
Err_1_0 = 0 (x=W)
以上のような誤差を拡散および累積していくために、累積誤差ラインバッファ163には、1画素のための記憶領域Err_1_0と、主走査方向の画素数wに対応した画素のための記憶領域E_1(x)を有する。そして、注目画素が変更されるたびに、上式に基づいて誤差が累積されていく。なお、累積誤差ラインバッファ163の初期値は全て0であってもよいし、乱数値で設定されていてもよい。
本実施例では、1つの量子化部165より、1走査目の2値データと2走査目の2値データが同時に出力されることに特徴がある。
(実施例4)
本実施例においても、実施例1の図1で示した記録装置を用いる。
図12は、本実施例の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。画像分配部103までの処理工程は、実施例1あるいは2と同じである。本実施例では、同じ記録走査で記録されるドットの配置がなるべく分散されるように、2値化部205による処理を、前のプレーンの2値化後の情報を鑑みて実行することを特徴とする。以下、本実施例の画像処理の工程について詳しく説明する。
画像分配部103によって分配された複数のプレーン用の階調データは、メモリバッファ204のそれぞれの領域に格納される。ここで、記録媒体の同一画像領域に対する最初の記録走査に対応するプレーンを第1のプレーン、記録媒体の同一画像領域に対する2回目の記録走査に対応するプレーンを第2のプレーンと定義する。
以下の処理は、第1プレーンから順に行う。第1のプレーンの階調データは、メモリバッファ204にそのまま格納され、その後2値化部205に送られる。
2値化部205は、上述した実施例と同様、誤差拡散法あるいはディザマトリクス法などを用いて、メモリバッファ204に格納された階調データのそれぞれに対し、2値化処理を行う。得られた2値データは、プリントバッファ208に転送され、1回の記録走査分の画像データが蓄積されると、記録ヘッド205はプリントバッファ204に格納された2値データに従って、記録走査を行う。一方、第1のプレーン用の2値化結果は、制約情報演算部206にも転送される。
図13(a)および(b)は、制約情報演算部206が、2値化部205から出力された第1のプレーン用の2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。斜線で示した画素が、2値化部205によって処理の対象とされた注目画素であり、制約情報演算部206は、2値化の結果を図13(a)に示す係数に基づいて周辺の画素に配分する。すなわち、2値化部205からの出力が記録(255)であれば、周辺画素への配分結果は図13(b)のようになる。
図14は、2値化部205からの出力結果(フィルタ前の2値データ)と、この出力結果に対して上記フィルタ処理を行った後の結果(フィルタ後のデータ)を示すイメージ図である。制約情報演算部206は、このようにして得られた配分値(図13(b)の値)をマイナス値に変換し、この変換値を第1のプレーン用の2値化処理前の多値データに加算して補正データ(制約情報)を得る。この補正データは、第2のプレーン用の多値の画像データを補正するための多値の補正データである。このようにして得られた多値の補正データ(制約情報)をメモリバッファ204の第2のプレーン用の画素位置に格納する。すなわち、図6の例であれば、下の5画素ラインのみ第2のプレーン用の上の5画素ラインに相当する位置に格納する。
続く第2プレーン用の処理では、多値の画像データは、メモリバッファ204に予め格納されている上記制約情報(多値の補正データ)に加算されて保存される。その後、第1のプレーンと同様に2値化処理を行い、得られた2値データは、プリントバッファ208に転送される。第2プレーン用の2値化結果も、第1のプレーンと同じようにして制約情報演算部206に転送される。このようにして、全ての記録走査に対応するプレーンの2値化処理が完了するまで、上記2値化処理が繰り返される。
以上の処理において、第2のプレーン用の2値化処理では、第1のプレーンで記録(1)と定められた画素のデータ値は元々の値よりも低くなり、当該画素やその周辺の画素が2値化処理によって記録(1)となる確率が低くなる。結果、第1のプレーン(第1の記録走査)と第2のプレーン(第2の記録走査)によって記録される記録媒体の領域では、2つのドットが重ねて記録される画素の割合が低く抑えられ、互いに排他的な関係に近づく。この結果、ドットの重なり過ぎによる粒状感の悪化を抑制することができる。
既に説明したように、プレーン間のずれに伴う濃度変動を抑えるためには、複数の記録走査でのドットが互いに補完の関係にないこと、すなわち複数の記録走査でドットが重ねて記録される画素が存在することが効果的である。しかし、そのような画素が多すぎると、被覆率の減少による濃度の低下を招いたり、ドットの重なり過ぎによる粒状感の悪化を招いたりする恐れ生じる。本実施例のように、複数の記録走査でドットが重ねて記録される画素の割合を存在させつつも、そのような画素の割合を低く抑えることにより、ドットが重ねて記録される画素を必要以上に多く設けることなく、濃度変動も適度に抑えることが出来る。このように本実施例によれば、濃度が高く、粒状性が低く、且つ濃度変動に強いドット配置を得ることができる。
また、本実施例によれば、誤差拡散処理を採用しているので、個々の記録走査で記録されるドットが適度に分散し、そのドット配置による画像の低周波成分が抑えられる。そのため、プレーン内(同じ記録走査内)でのドットの配置に起因する粒状性は良好なものとなる。一般に、プレーン間(記録走査間)でのずれが生じると、個々のプレーン内のドット配置模様(テクスチャ)が確認されるようになり、これが画像弊害として認知される場合もある。しかし、本実施例のようにそれぞれのプレーンにおけるドット配置が粒状性に優れた配置であれば、プレーン間でのずれが生じても、画像弊害とはなり難い。すなわち、本実施例によれば、記録ヘッド上における位置に応じて個々の記録素子の記録率を調整しながらも、濃度変動のみでなく、テクスチャに対するロバスト性も強化され、より粒状感が低減された画像を出力することが出来る。
なお、以上では、2パスのマルチパスを例に説明してきたが、本発明ではより多くのマルチパス数で画像を形成することも出来る。すなわち、本実施例は、M(Mは2以上の整数)パスのマルチパス記録に適用可能である。Mパス記録を行う場合、画像分配部103は、上述した実施例と同様にして、入力された多値の画像データを個々の記録素子に対応する分配係数に応じて複数個のプレーンに分配する。そして、制約情報演算部206は、第1プレーンから第(M−1)プレーンに対するフィルタ処理後の結果を、順次メモリバッファ204の所定の画素位置に累積していく。これにより、例えばMプレーンのデータの2値化処理を行う場合、第1〜第(M−1)プレーンのいずれかで記録(1)された画素には、M回目の記録走査でドットが記録されにくくなる。このように、異なる記録走査で記録されるドットが重なる確率を下げることができる。
本実施例では、制約情報演算部206で用いるフィルタとして、図13(a)で示したように、3画素×3画素の領域を有し、係数がほぼ同心円に並ぶ等方的加重平均フィルタを用いたが、これに限定されるものではない。5画素×5画素や7画素×7画素など更に広い正方形でもよいが、5画素×7画素や5画素×9画素のような長方形で、フィルタ係数が楕円である非等方フィルタであってもよい。また、ローパス性を有する形態のほか、バンドパス特性やバイパス特性のフィルタであってもよい。
(その他の実施例)
本発明においては、以上の実施例で説明したように、画像データの位置ではなく、記録ヘッド上の記録素子の位置に対応させて分配係数を定めることに特徴がある。よって、上述した画像データ分配方法は、例えば図19に示すような複数の記録ヘッドを有するフルライン型の記録装置を使用する場合にも有効である。この際、吐出状態が不安定な記録素子が特定の位置に存在するような場合、そのような記録素子の位置に相当する画像データの分配率を低く設定するようにすれば、当該記録素子による画像弊害を緩和することが出る。このような効果を期待する場合、本発明はインクジェット記録装置に限定されるものではない。記録媒体にドットを記録するための複数の記録素子を有する記録ヘッドと記録媒体との相対移動中に、記録ヘッドによって記録媒体に画像を記録する方式の記録装置であれば、本発明の画像形成装置として好適に採用することができる。
すなわち、本発明はドットを形成するための記録ヘッドと記録媒体との相対移動中に、記録ヘッドによって記録媒体に画像を記録する方式の装置であれば、インクジェット記録装置以外の装置でもその効果を発揮することができ適用可能である。
また、上述した実施形態では、低階調化処理として2値化処理を適用しているが、本発明で適用可能な低階調化処理は2値化処理に限られるものではない。3値化処理、4値化処理といったN値化処理(Nは2以上の整数)であれば適用可能である。
また、以上では、図5、図9、図12等に示される画像処理機能を有する記録装置を例に、本発明の特徴的な画像処理を実行する画像処理装置を説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。本発明の画像処理が、ホスト装置で実行され、2値化後の画像データが記録装置に入力されるような構成であっても構わない。また、ディジタルカメラなどによって撮影された画像やグラフィック画像が、ホスト装置などを介することなく直接記録装置に入力され、上記特徴的な画像処理の全てが、記録装置で実行される構成であっても構わない。前者の場合にはホスト装置が、後者の場合には記録装置が、本発明の画像処理装置に該当する。なお、本発明の特徴的な画像処理とは、上述した各実施例から明らかなように、多値の階調データを記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って分配し、分配された階調データを夫々量子化する処理を指す。
本発明は、上述した画像処理の機能を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現される。この場合、ホスト装置や記録装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が上記プログラムコードを読出し実行することによって上述した画像処理が実現されることになる。このように、上述した画像処理をコンピュータに実行させるための、コンピュータにより読み取り可能なプログラム、あるいは、そのプログラムを記憶した記憶媒体も本発明に含まれる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
本発明の実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。 2値の画像データにおける記録画素の配列例と、これら記録画素を特許文献2に記載の方法に従って2つの記録走査に分配した結果を示した図である。 特開2000−103088号公報に記載のデータ分配方法を説明するための図である。 特開2000−103088号公報の方法に従って記録されたドットの記録媒体での配列状態を示した図である。 本発明に適用可能な記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 実施例1の画像分配部103が実行する複数のプレーンへの画像データの分配方法を説明するための模式図である。 実施例2の画像分配部103が実行する複数のプレーンへの画像データの分配方法を説明するための模式図である。 実施例2の画像分配部103が実行する複数のプレーンへの画像データの分配方法の別例を説明するための模式図である。 実施例3の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 画像分配・2値化処理部107の処理構成を説明するためのブロック図である。 誤差拡散部157で拡散処理を行う際の周囲画素に対する拡散係数を説明するための図である。 実施例3の記録装置が実行する画像処理の工程を説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は、制約情報演算部206が、2値化部205から出力された第1のプレーン用の2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。 2値化部205からの出力結果と、これに上記フィルタ処理を行った後の結果を示すイメージ図である。 2パスのマルチパス記録の記録動作を簡単に説明するための模式図である。 2パスのマルチパス記録で同一の画像領域に対して使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。 (a)および(b)は、2つの異なる誤差分配マトリクスの例を説明するための図である。 端部よれによる画像弊害を模式的に説明するための図である。 本発明に適用可能なインクジェット記録装置の別構成を説明するための図である。
符号の説明
101 メモリバッファ
102 CMYK色変換部
103 画像分配部
104 2値化部
105 記録ヘッド
106 プリントバッファ
107 画像分配・2値化処理部
109 分配係数
110 プレーン画像
120 プレーン画像
111 記録素子
204 メモリバッファ
205 2値化部
206 制約情報演算部
207 記録ヘッド
208 プリントバッファ

Claims (11)

  1. 記録媒体にドットを記録するための複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成する画像形成装置であって、
    画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配手段と,
    前記分配手段によって分配された階調データを低階調化する低階調化手段と、
    前記低階調化手段によって低階調化されたデータに従って、前記記録ヘッドよりドットを記録させる記録制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像は、前記記録ヘッドと前記記録媒体との相対移動中に記録されるものであり、
    前記分配手段は、前記相対移動のそれぞれで記録が可能な領域ごとに、該領域に含まれる画素が有する多値の階調データを、前記分配係数に従って前記記録素子に対応づけて分配し、
    前記低階調化手段は、前記領域ごとに前記分配手段によって分配された階調データに2値化処理を行うことで2値データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像は、複数の前記記録ヘッドにより記録されるものであり、
    前記分配手段は、画素が有する多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される複数の記録ヘッドの記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記複数の記録ヘッドに対応するように分配し、
    前記低階調化手段は、前記分配手段によって前記複数の記録ヘッドに対応するように分配された階調データに2値化処理を行い、前記複数の記録ヘッドに対応した2値データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記記録ヘッドにおける前記記録素子の位置が端部に近いほど、前記分配係数の値が小さく定められていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記分配係数は、前記記録素子の一部に対応して予め定められた分配係数から、前記記録素子の全てに対応する分配係数を算出することによって求められることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記分配係数の個数は前記記録素子の個数よりも少ないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記低階調化手段は誤差拡散法を採用して2値化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記低階調化手段はディザマトリクス法を採用して2値化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記低階調化手段は、前記同一画像領域に対する複数回の走査において、記録されるドットが互いに排他的に配置されるように2値化処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  10. 記録媒体にドットを記録する記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成する画像形成方法であって、
    画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配工程と、
    前記分配工程によって分配された階調データを低階調化する低階調化工程と、
    前記低階調化工程によって低階調化されたデータに従って、前記記録媒体にドットを記録する記録工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  11. 記録媒体にドットを記録する記録素子を備えた記録ヘッドを用いて画像を形成するための処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記処理は、
    画素の多値の階調データを、前記画素にドットを記録するために使用される記録素子に対応づけて定められた分配係数に従って、前記記録素子に対応するように分配する分配工程と、
    前記分配工程によって分配された階調データを低階調化する工程と
    を有することを特徴とするプログラム。
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