JP2009108405A - 基板を電解研磨する方法及び電解研磨装置 - Google Patents

基板を電解研磨する方法及び電解研磨装置 Download PDF

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Abstract

【課題】Low−k膜等の絶縁膜に対するダメージが少なく、ディッシング、エロージョンが低減できる基板を電解研磨する方法を提供する。
【解決手段】バリア膜3と配線金属層4とを被加工面に有する基板1A,1Bを陰極とし、当該被加工面と陽極との間に電圧を印加して、当該被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜3を除去する、基板を電解研磨する方法を採用する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板を電解研磨する方法及び電解研磨装置の改良に関する。
半導体集積回路の配線金属材料として、従来、アルミニウムやアルミニウム合金が一般に使われてきたが、昨今では、電気抵抗が低くエレクロトマイグレーション耐性の高い銅が用いられるようになってきている。銅配線は、基板の絶縁層内に設けたビアホール(接続孔)やトレンチ(溝)にめっきによって銅を埋込み、しかる後、過剰の銅や銅拡散防止用のバリア膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)により除去して平坦化するダマシン法により一般に形成される。この種のCMP装置は、研磨パッド(研磨布)を貼った研磨テーブルと、被研磨物としての半導体ウェーハ等の基板を保持する研磨ヘッドとを有し、研磨ヘッドで保持した基板を研磨テーブルに貼設した研磨パッドに向けて所定の圧力で押圧しつつ、基板及び研磨テーブルを同時に回転させ、両者の摺動面に研磨剤(スラリ)を供給することで、基板の表面を研磨パッドで平坦且つ鏡面状に研磨するようにしている。
図1(a)〜(d)は、銅配線基板の従来の製造方法の一例を工程順に示す。図1(a)に示すように、絶縁膜(層間絶縁膜)10及びハードマスク12の内部に、バリア膜16で包囲された銅からなる下層配線14を形成した後、この上に、Si−Nバリア膜18、第1絶縁膜20及び第2絶縁膜22、及びハードマスク24を順次積層しながら、これらの内部に、例えばリソグラフィー・エッチング技術により、ビアホール26とトレンチ28を形成する。そして、その上にバリア膜30、更にその上に電解めっきの給電層として銅シード膜32を形成する。
銅拡散防止のためのバリア膜30としては、W,Ta/Ta,Ti,W,WSi(X、Yはそれぞれ合金により任意の数値を示す)、TaSi,TiSi(X、Y、Zはそれぞれ合金により任意の数値を示す)、RuまたはRu/WCNなどの金属材料が一般に用いられる。
そして、図1(b)に示すように、基板Wのビアホール26及びトレンチ28内にめっき等で配線材料としての銅34を充填するとともに、ハードマスク24上に銅34を堆積させる。その後、図1(c)に示すように、研磨剤スラリを用いた化学的機械研磨(CMP)により、基板Wの最表面の銅34及びシード膜32を除去し、更に、絶縁膜22上のバリア膜30を除去して研磨工程を終了する。これにより、図1(d)に示すように、絶縁膜20,22の内部に銅34からなる上層配線36が形成される。
銅のCMPにおいては、スラリ中の酸化剤及び防食剤等により、銅表面に銅の不溶性酸化皮膜が生成し、それを研磨パッドで除去することによって研磨が進行すると考えられている。このため、基板上の一部のバリア膜が露出してからすべてのバリア膜が露出するまでのCMP工程の間に、一部の銅の過剰な研磨が進行し、いわゆるディッシングと呼ばれる皿状のくぼみがビアやトレンチに形成される。これに続くバリア膜のCMPでは、バリア膜の化学反応性が低く、主に砥粒による機械作用で研磨を行うため、銅との選択比(他材料との研磨速度の比)を大きくすることが困難であった。そのため、銅のCMP工程で発生したディッシングが、バリア膜研磨工程後にそのままの形状で残留してしまう、更に悪い場合には、ディッシングが拡大してしまうという問題があった。また、下地の絶縁膜との選択比を大きくすることも困難で、バリア膜が完全に研磨された後も絶縁膜の研磨が進行してしまい、いわゆるエロージョンと呼ばれる現象を生じさせる結果となっていた。
さらに、従来のCMPでは以下に述べるような研磨面圧の問題も指摘されるようになっている。半導体産業の分野では、近年の半導体デバイスの高集積化に伴い、絶縁膜(層間絶縁膜)として、従来のCVD−SiO膜よりも誘電率の更に低いLow−k材と呼ばれる有機または無機材料を使用する傾向にある。材料の誘電率を下げるための方法の一つに膜密度を下げる方法があるが、膜密度の低下により、これらのLow−k材は、機械的強度が従来のSiO膜に比べて低い。このため、前述の絶縁膜(層間絶縁膜)20,22として、Low−k材(低誘電率絶縁層)を使用し、化学的機械研磨(CMP)により、基板Wの最表面の銅34及びシード膜32、更にはバリア膜30を除去しようとすると、絶縁膜(Low−k材)22とハードマスク24等とが剥離し易くなるばかりでなく、この時に加えられる押圧力によって、絶縁膜(層間絶縁膜)20、22が容易に破壊される。絶縁膜(層間絶縁膜)20,22の破壊を防止するため、押圧力を低い値に抑えると、研磨速度が低下して生産性に問題が生じる。このため、CMPプロセスの適用は一般に困難である。したがって、配線金属研磨、及びバリア膜研磨について、CMPプロセスに代わる低ダメージの研磨方法が求められている。
この問題を解決する1つの手段として、電解研磨の一形態である、CMPと電解研磨の原理を組み合わせた手法である複合電解研磨(電気化学的機械研磨)により、金属表面を平坦化加工する方法がある。この方法は、例えば、研磨パッド(研磨布)を貼った研磨テーブルを陰極、研磨ヘッドに保持された半導体ウェーハ等の基板(被研磨物)表面の金属(銅)を陽極となし、両者の間に電圧を印加しつつ、研磨ヘッドで保持した基板を研磨パッドに対して一定の圧力で押圧しながら両者を回転させ、両者の摺動面に電解液を供給することで、基板表面の金属を電気化学的機械研磨する方法である。
この方法の加工原理は、電解作用によって、基板(被研磨物)の金属表面の酸化及び溶解を促進し、かつ研磨パッドによって基板上の酸化膜の除去を促進することによって、金属表面を平坦化することに基づく。しかし、複合電解研磨で銅を研磨した場合でもディッシングの抑制は不可避であった。
さらに、複合電解研磨をバリア膜に適用することは困難であった。なぜなら、通常、バリア膜に使用されるタンタル系金属やチタン系金属は表面に強固な不動態皮膜を形成しており、アノード分極しても貴金属のように振舞って溶解が困難であるからである。特にタンタルは水溶液中においては酸化被膜(Ta)を全てのpH領域にわたり形成しており、この酸化被膜が金属タンタルに対して密着性良く緻密である限り、タンタル(Ta)は貴金属のように振舞うことができ、フッ化水素酸や濃厚アルカリ溶液以外の塩酸、硫酸、リン酸、硝酸また王水に対してもほとんど完全に耐食的であり、アノード溶解が困難である。
特許文献1には、アルカリ溶液又はフッ素系溶液のいずれか1つとインヒビタを含むバリア層の電解加工液を用いて電解研磨する方法が開示されている。しかし、この方法では基板全体を陽極とするため、バリア膜よりも溶解しやすい配線金属(例えば銅)が優先的に溶解し、ディッシングが避けられないという問題があった。
また、仮にアノード分極によって溶解除去が可能なバリア金属があったとしても、同時に銅などの溶解したくない配線金属も溶解してしまうことも、バリア膜の複合電解研磨が困難な理由の1つであった。
特開2004−276219号公報
前述したように、CMPまたは複合電解研磨によるバリア膜の研磨工程においては、銅との選択比を大きくすることが困難で、銅の研磨工程で発生したディッシングを解消することは困難であった。また、CMPによるバリア研磨工程では、下地の絶縁膜を過剰に研磨するエロージョンを抑制することも困難であった。さらに、高い面圧で研磨するため、Low−k膜に与えるダメージも問題であった。したがって、これらの問題が発生しない、新たな研磨方法が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、特に半導体製造プロセスにおける基板表面に形成されたバリア膜等の導電性物質の研磨において、ディッシングやエロージョンを生じさせることなく、かつ、絶縁膜層にもダメージを与えることなく不要な導電性物質を除去して絶縁膜を露出させることができるようにした研磨方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、バリア膜と配線金属層とを有する被加工面を陰極とし、陽極との間に電圧を印加して還元反応を起こさせ、かつ被加工面に対向して接触する研磨パッドと被加工面を相対運動させることによって、上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、電解液(本明細書では「電解研磨液」とも言う)の存在下で、バリア膜と配線金属層とを被加工面に有する基板を電解研磨する方法であって、当該被加工面を陰極とし、当該被加工面と陽極との間に電圧を印加して、当該被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程を含む、基板を電解研磨する方法(基板の電解研磨方法)を提供するものである。本発明の方法によれば、バリア膜電解研磨工程においてディッシングやエロージョンを生じさせることなく、また層間絶縁膜にもダメージを与えることなく、実質的にバリア膜だけを除去することができる。
なお、本明細書において、「陽極」とは電解液から電極に向かって電子が流れる電極、「陰極」とは、電極から電解液に向かって電子が流れる電極をいう。
本発明の基板を電解研磨する方法が適用できる基板としては、半導体装置や液晶ディスプレイなどの多層配線構造を有する配線基板を好ましく挙げることができる。通常、半導体装置などに使用される配線基板には、単結晶ケイ素、多結晶ケイ素、シリカ、ガラスなどの基材層の上に、層間絶縁膜、バリア膜及び配線金属層が形成されている。
また、「電解研磨」とは、被研磨物としての導電性物質と対向電極との間に電圧を印加すると共に両者間を電解研磨液で導通させ、電気化学作用によって、導電性物質を加工する研磨方法であり、研磨のために被研磨物に研磨パッド等の研磨部材を接触させ、相対運動させる方法と、研磨部材を使用しない方法とがある。「複合電解研磨」は上記の方法のうち、被研磨物としての導電性物質と対向電極との間に電圧を印加すると共に両者間を電解研磨液で導通させ、電気化学作用及び研磨部材との接触・相対運動等の機械的作用によって、被研磨物を加工する研磨方法である。本発明においては上記の通り「複合電解研磨」は「電解研磨」に含まれる。なお当業界において、複合電解研磨は電気化学的機械研磨または電解複合研磨と呼ばれることもある。
また、「化学的機械研磨(CMP)」は、超LSIデバイスのプラナリゼーション(多層配線の層間膜の平坦化)を目的として開発された、被加工物と研磨液の固液反応を利用した湿式のメカノケミカル加工法である。
本発明で「エッチング処理」とは、ウェットエッチングのことを指し、溶液中の薬品の腐食・溶解作用により、この溶液に接触した金属や樹脂などの固体物質を溶液中へ溶解することである。
本発明は、電解液の存在下で、バリア膜と配線金属層とを被加工面に有する基板を電解研磨する方法であって、当該被加工面を陰極とし、当該被加工面と陽極との間に電圧を印加して、被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程を含む、基板を電解研磨する方法である。この方法によれば、バリア膜の電解研磨を開始する前にバリア膜表面に不動態被膜が形成されていても、バリア膜を陰極として電圧を印加することにより前記不動態被膜は還元され、適当な電解液が介在すれば前記不動態被膜は研磨パッドと接触し相対運動することにより除去される。上記不動態被膜が除去された後に、前記電解液の介在下でバリア膜が研磨パッドとの接触と相対運動により研磨されて溶解、除去され易い状態になり、研磨パッドによる研磨によって除去される。一方、配線金属層がバリア膜と同時に被加工面に露出していても、当該配線金属層は還元作用によって研磨除去され難いので、研磨パッドの接触によってもほとんど研磨除去されることはない。したがって、実質的にバリア膜のみを除去することが可能であり、例えばバリア膜の厚さと同じ深さのディッシングが配線金属層の表面に形成された基板を研磨した場合は,研磨後の基板表面は平坦な表面となる。
前記バリア膜の電解研磨工程は、陰極とした前記被加工面と前記陽極との間に印加する電圧を0.01〜500Vとすることにより行われることが好ましい。
前記バリア膜の電解研磨工程において、バリア膜が除去されると共に配線金属が還元される。配線金属層は前工程の研磨によって表面に酸化皮膜、防食皮膜等の皮膜を形成していると共に、スクラッチ等の欠陥を有しているが、配線金属を還元することによって、上記配線金属層の表面に形成された酸化被膜や防食被膜等を除去すると共に、スクラッチ等の配線金属層表面の欠陥を修復できる。これにより次工程における問題を低減できる。次工程における問題とは、たとえば配線金属層の研磨において、表面皮膜のために研磨速度が安定しないという問題や、基板の洗浄において、表面皮膜の洗浄が困難であるといった問題である。
本発明において、前記バリア膜電解研磨工程の前工程及び後工程の少なくとも一方の工程において、前記基板の被加工面を陽極とし、当該基板と陰極との間に電圧を印加して、露出している配線金属層を除去する配線金属層電解研磨工程をさらに含むことが好ましい。
また、本発明によれば、層間絶縁膜とバリア膜と配線金属層とを有する基板の研磨方法であって、当該基板を化学的機械研磨(CMP)もしくはエッチング処理するか、又は当該配線金属層が露出した基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により配線金属層を除去してバリア膜を露出させる配線金属層研磨工程と、電解液の存在下で、バリア膜が露出した基板を陰極とし、陽極との間に電圧を印加して、基板上の被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程と、を含む、基板を電解研磨する方法が提供される。上記方法の中での前工程、もしくは後工程において、配線金属の研磨量を制御することによって、最終的な配線金属層のディッシングを最小限に抑制することができる。
さらに、本発明によれば、層間絶縁膜とバリア膜と配線金属層とを有する基板の研磨方法であって、当該基板を化学的機械研磨(CMP)若しくはエッチング処理するか、又は当該配線金属層が露出した基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により配線金属層を除去してバリア層を露出させる配線金属層研磨工程と、電解液の存在下で、バリア膜が露出した基板を陰極とし、陽極との間に電圧を印加して、基板上の被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程と、当該基板を化学的機械研磨(CMP)若しくはエッチング処理するか、又は当該基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により、被研磨面に突部として残っている配線金属層を除去して、基板表面を平坦化させる工程と、を含む、基板を電解研磨する方法が提供される。このようにすることで、バリア膜研磨工程終了時に、配線金属層が被加工面に突部として残っている場合に、バリア膜研磨工程の後に研磨除去、あるいはエッチング除去して平坦化することが可能である。
本発明の基板を電解研磨する方法においては、バリア膜電解研磨工程において前記基板と陽極との間に印加する電圧は0.01〜500Vであることが好ましい。また、前記バリア膜の電解研磨工程において、バリア膜が除去されると共に配線金属が還元される。また、配線金属層研磨工程は、基板と陰極の間に1〜50Vの電圧を印加して行う電解研磨工程であることが好ましい。
本発明においては、バリア膜電解研磨工程の前工程または後工程として配線金属層の電解研磨を行うことによって、機械的強度の低い層間絶縁膜(例えばLow−k膜)に与えるダメージを最小限にすることができる。
本発明において、バリア膜は、タングステン、チタン、タンタル、マンガン、バナジウム、クロム、もしくはこれらの合金、窒化物、炭化物、窒素炭化物、窒素ケイ化物及びこれらの組合せから選択された物質からなり、配線金属層は、金、銀、銅、ルテニウム、ロジウム、白金、イリジウムもしくはこれらの合金から選択された物質からなる、ことが好ましい。
また、バリア膜電解研磨工程に用いる電解液は、フッ化水素酸、フッ化カリウム、フッ化リチウム、フッ化アンモニウム、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜硫酸、硫酸、二硫酸、アルキルスルホン酸類、ベンゼンスルホン酸類、硝酸、オルトリン酸、二リン酸、三リン酸、ポリリン酸、次リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸フッ化アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸銅(II)、フタル酸、四ホウ酸及びこれらの塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドの少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される電解質を含むことが好ましい。
さらに、バリア膜電解研磨工程に用いる電解液は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチリデン二リン酸(HEDP)、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸(NTMP)、フォスフォノブタントリカルボン酸(PBTC)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)の少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される錯化剤を含むことが好ましい。
本発明の電解研磨装置は、電解液中に、被加工面側にバリア膜と配線金属層とを有する基板を浸漬させて、電解加工する、電解研磨装置であって、当該装置は、研磨パッドを上面に積載するための研磨テーブルと、前記研磨パッド上に電解液を供給しうる電解液供給ノズルと、基板を保持するための基板ホルダと、前記基板ホルダを駆動させる駆動機構と、電源に接続された加工電極と給電電極とを備え、前記基板の被加工面を陰極とし、前記加工電極を陽極として、該陰極と該陽極との間に電圧を印加すると共に、前記駆動機構により前記基板ホルダを駆動させて前記基板と前記研磨パッドとを相対運動させることで、前記基板のバリア層を除去することを特徴とする。本発明の電解研磨装置によれば、上述した基板を電解研磨する方法を好適に行うことができる。
また、本発明の電解研磨装置は、前記基板の前記被加工面の導電性物質の膜厚を検知して出力信号を発信するセンサと、前記センサからの前記出力信号を入力信号として制御計算処理を行い、該計算処理に基づいて制御信号を発信するための制御部と、をさらに備えることが好ましい。これにより、フィードバック制御が可能となる。
層間絶縁膜の形成材料としては、SiO、SiOF、SiOC又はいわゆるLow−k材を特に制限なく用いることができる。
表1に、本発明の基板を電解研磨する方法(基板の電解研磨方法)を適用できるバリア膜の形成材料及び配線金属層の形成材料の酸化還元電位(E0)を標準水素電極基準で示す。
Figure 2009108405
研磨対象物である基板の導電性物質(即ち配線金属層)の膜厚の変化やバリア膜の露出の状態は、例えば渦電流の変化をセンシングすることでモニタ可能であり、これをフィードバックして、例えば配線金属層と対向電極との間に印加する電圧を制御することで、バリア膜が露出を開始した後に、トレンチ等に埋込まれた配線金属層が過剰に研磨されることを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下の例では、研磨対象物としての基板のバリア膜表面に成膜した、配線材料の銅(及びシード膜)の不要部分を除去して、バリア膜を露出させる工程、および、露出したバリア膜を研磨対象物として研磨除去する工程について説明する。
[第1の実施形態]
図2は、電解研磨装置の一例を示す断面図で、図3は、図2の加工チャンバ(電解研磨チャンバ)54内を示す平面図である。この電解研磨装置は、例えば、図1(b)に示すように、表面に銅めっきを施すことで、配線用凹部としてのビアホール26及びトレンチ28内に配線金属として銅34を充填させるとともに、ハードマスク24上に銅34を堆積させた基板(研磨対象物)Wを用意し、この基板の表面に、研磨処理を施して、ハードマスク24上の導電性物質としての銅34(及びシード膜32)を除去し、これによって、図1(c)に示すように、バリア膜30を露出させるのに使用される。そして、更にハードマスク24上のバリア膜30を除去することで、図1(d)に示すように、絶縁膜20,22の内部に銅34からなる上層配線36を形成させるのにも使用される。
図2及び図3に示すように、電解研磨装置には、回転自在な研磨テーブル(ターンテーブル)50と、被加工面(銅34の形成面)を下向きにして、基板Wを着脱自在に保持する上下動及び回転自在な基板ホルダ(研磨ヘッド)52と、研磨テーブル50及び基板ホルダ52の周囲を囲繞して、研磨時及び研磨後に研磨テーブル50の上面に向けて供給される電解液や純水等の液体の外部への飛散を防止する有底円筒状の加工チャンバ54が備えられている。加工チャンバ54の側部には、内部に溜まった液体を外部に排出する排出口54aが設けられている。基板ホルダ(研磨ヘッド)52は、研磨テーブル50上の所定の研磨位置と、該研磨位置の側方の基板受渡し位置との間を移動自在に構成されている。
研磨テーブル50の上面には、研磨テーブル50のほぼ全域を覆う大きさの円板状の加工電極56が配置され、加工電極56の上面は、その全域に亘って研磨パッド(研磨布)58で覆われており、研磨パッド58の上面が研磨面となっている。研磨パッド58の内部には、上下に貫通する多数の貫通孔58aが設けられている。これにより、研磨テーブル50の上面に供給された電解液等の液体は、研磨パッド58の内部に保持される。そして、研磨の際、研磨パッド58の貫通孔58a内に保持された電解液を通して、加工電極56と基板Wの表面に設けた銅34等の導電性物質とが電気的に接続される。
研磨パッド58は、CMP用の研磨パッドを用いることができ、この例では、全面に多数の貫通孔58aを有するニッタ・ハース社製のIC−1000から構成されている。なお、全面に渡って貫通孔があれば、研磨パッド58全体は、格子状または円環状の溝が形成されたものであってもよい。また、研磨パッド58自体に通液性があれば、必ずしも研磨パッド58に貫通孔が開いていなくてもよい。
研磨パッドの種類に関しては、独立発泡ポリウレタンパッドや連続発泡のスウェードパッドが挙げられる。また、砥粒を含まない電解液を使用する場合、砥粒(酸化セリウム(CeO)、アルミナ(Al)、炭化珪素(SiC)、酸化珪素(SiO)、ジルコニア(ZrO)、酸化鉄(FeO、Fe)、酸化マンガン(MnO、Mn)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化亜鉛(ZnO)、炭酸バリウム(BaCO)、炭酸カルシウム(CaCO)、ダイヤモンド(C)、又はこれらの複合材料をフェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリル化イソシアヌレート樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、イソシアヌレート樹脂、アクリル化ウレタン樹脂、アクリル化エポキシ樹脂等の結合剤によりバインドした固定砥粒パッドを使用しても良い。
ここで、研磨パッドの溝形状については、1つ以上の同心円溝、偏心溝、多角形溝(格子溝を含む)、らせん溝、放射溝、平行溝、弧状溝やこれらの組合せを形成しても良い。これらの溝形状は電解液の保持・排出に影響する。例えば、同心円溝や偏心溝については、流路が閉じているため電解液を研磨パッド上に保持する効果を有する。これに対して、多角形溝や放射溝は研磨対象への電解液の流入及び研磨パッド外への電解液の排出を促進する効果を有する。なお、基板面内への電解液の流入・流出及び保持の効率を高めるために、研磨パッド面内において溝幅や溝ピッチ、溝深さを適宜調整して、研磨パッド内の溝密度分布を調整してもよい。例えば溝幅・溝深さは0.4mm以上、溝ピッチは溝幅の2倍以上が良く、電解液の流れを考慮すれば、溝幅・溝深さは0.6mm以上が好ましい。また、溝間の電解液の流れを活発にすることを目的として、溝間に補助溝(例えば同心円溝間に複数の細溝を形成させる、太い格子溝間に細溝を形成させる)を設けても良い。また、溝の断面形状については、四角溝や丸溝の他にV溝や研磨パッドが装着された研磨テーブルの回転方向を考慮して、電解液の溝からの排出を促進させる際は、回転方向下流に傾斜する順溝を形成してもよい。また、逆に電解液の溝からの排出を抑制する際は、逆に回転方向上流側に傾斜した逆溝を形成しても良い。さらにスラリの保持を目的として、研磨パッド表面に貫通孔を1つ以上形成しても良い。
また、研磨パッドと基板との接触面形状は、電解反応により生成した保護皮膜のメカニカル除去に影響する。接触面でのメカニカル作用を増加させるためには、接触面形状が鋭利なものが良く、円錐形、多角錐形、ピラミッド形、プリズム形が挙げられる。ここで、被研磨物によっては接触面形状が鋭利過ぎるとスクラッチ等の原因となるため、これを回避する策として、円錐台や角錐台のような上面を平坦化した形状が挙げられる。
また、接触面でのメカニカル作用をさらに低減させる形状としては、円柱、楕円柱、半球が挙げられる。これらの形状の配置としては、格子や千鳥、三角配置のような規則性のあるものや規則性を消すためにランダム形状にしてもよい。また、これらの形状は研磨パッドの研磨面内において複数以上存在してもよく、また、その密度分布を調整しても良い。
研磨テーブル50の上方に位置して、研磨中に研磨テーブル50の上面に向けて電解液を供給する電解液供給ノズル60が配置されている。この電解液供給ノズル60は、電解液を一時的に貯蔵する電解液貯蔵タンク62から延び、チューブポンプ、ダイヤフラムポンプまたはベローズポンプ等の図示しない電解液供給手段を内部に設けた電解液供給ライン64に接続されている。更に、研磨テーブル50の上方に位置して、研磨後に研磨テーブル50の上面に向けてリンス及び洗浄用の純水を供給する純水供給ノズル66が配置されている。
なお、この例では、沈殿や分解の起こりやすい添加剤成分を電解液貯蔵タンク62と別の貯蔵容器68内に保管しておき、電解液貯蔵タンク62内に貯蔵されている電解液に貯蔵容器68内に保管された添加成分を添加しながら、所定の条件で調製された電解液を電解液供給ノズル60から研磨テーブル50の上面に向けて供給するようにしている。貯蔵容器68を設けることなく、所定の条件で調製されて電解液貯蔵タンク62に貯蔵されている電解液を、電解液供給ノズル60から直接研磨テーブル50の上面に向けて供給するようにしてもよい。
加工チャンバ54内の研磨テーブル50の外側に位置して、上面が研磨パッド58の表面とほぼ面一となるように、円柱状の給電電極70が配置されている。これにより、基板ホルダ52を下降させて、基板ホルダ52で保持した基板Wを研磨パッド58に向けて所定の押圧力で押圧した時に、給電電極70の上面が、基板Wの外周部で銅34等の導電性物質の表面(下面)に接触し、これによって、研磨対象物としての導電性物質に給電するようになっている。給電電極70は、印加する電圧及び電圧波形を制御可能な電源72の一方の極に接続され、前記加工電極56は、電源72の他方の極に接続される。即ち、基板Wの銅34等の配線金属を電解研磨する場合には給電電極70を電源72の陽極に接続し、加工電極56を陰極に接続する。基板Wのバリア膜30を電解研磨する場合には給電電極70を電源72の陰極に接続し、加工電極56を陽極に接続する。
研磨テーブル50、給電電極70、加工電極56、給電接点262、第2の接点264、導電性シート258等、電解液に接する導電性材料の接液面は、陽極とならない場合にはステンレス鋼や黄銅などを用いることも可能であるが、陽極となる場合には陽極酸化に対する耐性を持っているのが好ましい。たとえば、テーブルや電極の表面被覆を施して、いわゆるDSE電極と呼ばれる不溶性電極とするのが好ましい。これらは例えば、白金被覆チタン電極、イリジウム被覆チタン電極、導電性ダイヤモンド被覆電極、鉛又は鉛合金電極、高珪素鋳鉄電極、フェライト電極等を好適に用いることができる。またカーボンを含む材料も好適に用いることができる。
研磨テーブル50には、基板Wの被加工面の銅34等の導電性物質の膜厚(残膜厚)を検知する、例えば渦電流センサからなる膜厚検知センサ74がその上面を加工電極56の表面に露出させて埋設されている。この膜厚検知センサ74からの出力信号は、図示しないスリップリングを介して制御部76に入力される。そして、この制御部76では、入力信号をもとに演算処理を行い、その結果、出力信号を生成する。この制御部76からの出力信号で、電源72、研磨テーブル50を回転させるテーブル駆動部78及び基板ホルダ52を回転及び上下動させるホルダ駆動部80等が制御される。
また、この膜厚検知センサ74は、膜厚をセンシングし研磨終点を検知して、研磨を終了する信号を出力する。研磨終了において、印加電圧を止めるタイミングは、電圧の印加を停止し、しかる後に、電解液の供給を終了させる順序が、研磨性能を損なわないために好ましい。渦電流センサのほかに、導電膜の残留膜厚を検出する方法としては、光学式モニタや蛍光X線膜厚測定、電圧・電流の変化を利用してもよい。
光学式モニタは、光干渉により反射光強度が変わることを利用するもので、テーブル内に埋設された光源よりパッド穴を通して測定光を照射する方法や、基板を研磨テーブル外にオーバーハングさせた状態で測定する方法等が利用できる。
蛍光X線膜厚測定は、1次X線を測定対象に照射した際に発生する蛍光X線の強度が膜厚に対して変化することを利用するもので、研磨中においてテーブル内に埋設されたX線元1次X線を導電膜に照射することで測定する。
電圧・電流の変化は、測定対象の導電膜の膜厚に応じて電気抵抗が変化することを利用するものである。電圧一定で電流の変化を測定し、電気抵抗から膜厚を算出する方法、逆に電流一定で電圧の変化を測定する方法のいずれでも良い。研磨中における電圧・電流のモニタリングすることによって、簡便に利用可能である。
また、例えばバリア膜上の導電膜や絶縁膜上のバリア膜を含む導電膜の研磨において、導電膜が完全に研磨された状態(クリアされた状態)を検出する方法としては、上述した膜厚検出方法以外に、研磨パッド表面温度や基板表面温度の変化を検出する方法、基板と研磨パッド間の摩擦力の変化を検出する方法、表面画像の変化を検出する方法、スラリや電解液中の成分(副生成物の酸化物濃度、導電膜イオン濃度)の変化を検出する方法等が挙げられる。
研磨パッド表面温度や基板表面温度の変化を検出する方法としては、放射温度計によるパッド表面温度の計測や、テーブル内に埋設された放射温度計により研磨パッドに設けた穴を介して、基板表面の温度を測定する方法が利用できる。
基板と研磨パッド間の摩擦力の変化を検出する方法としては、研磨パッドが装着されたテーブルや基板ホルダの駆動電流の変化や、基板ホルダについて、特定周波数の振動振幅の経時変化を測定する方法が利用できる。
基板表面画像の変化を検出する方法としては、テーブル内に埋設された色度センサにより、研磨パッドに設けた穴を介して基板表面の色調の変化、CCDによる基板表面の2次元画像の変化を測定する方法が利用できる。
スラリや電解液中の成分(副生成物の酸化物濃度、導電膜イオン濃度)の変化を検出する方法としては、研磨テーブルから排出される研磨液中の導電膜イオン濃度の変化を計測する方法が利用できる。
図2および図3に示した複合電解研磨装置は単独で用いられることもあるが、CMP装置、又は他の複合電解研磨装置と組み合わせて、複数の研磨テーブルを有する研磨装置としてもよい。この場合はCMPや複合電解研磨を組み合わせた一連の研磨工程を1台の研磨装置中で行うことが可能になる。複数の研磨テーブルを有する場合、研磨テーブルは好ましくは2〜4台、特に好ましくは2台、または4台で構成されている。
次に、図2及び図3に示す電解研磨装置を使用した電解研磨について説明する。
<配線金属層除去工程>
先ず、被加工面を下向きにして基板Wを基板ホルダ52に保持させる。次に、基板Wを保持した状態の基板ホルダ52を研磨テーブル50の上方の所定位置に位置させる。次に、研磨テーブル50を回転させながら、研磨テーブル50の上面に向けて電解液供給ノズル60から電解液を供給し、同時に、基板ホルダ52を基板Wと共に回転させながら下降させて、基板Wの被加工面を所定の押圧力で研磨パッド58に向けて押圧する。そして、給電電極70が基板Wの被加工面の銅34に接触した時に、給電電極70を電源72の陽極に、加工電極56を電源72の陰極にそれぞれ接続して、加工電極56と基板Wの被加工面の銅34との間に所定の電圧を印加する。これによって、陽極となる銅34の表面で電解反応を起こさせて銅34を研磨する。なお、この時、研磨パッド58に設けた貫通孔58aを通して、加工電極56と基板Wの銅34の表面との間は電解液で満たされる。
つまり、陽極となる基板Wの銅34の表面は、陽極酸化されると同時に、銅34の表面には、電解液中の腐食抑制剤と水溶性高分子化合物により保護膜が形成される。このとき、研磨パッド58に向けて押圧された基板Wの銅34は、基板Wの回転運動と研磨テーブル50の回転運動により、研磨パッド58と相対運動して機械的研磨がなされるが、基板Wの銅34の表面に存在する凹部に形成された保護膜は除去されず、銅34の表面に存在する凸部に形成された保護膜のみに電解研磨が進行することになる。このように、基板Wの銅34の表面に存在する凹凸に形成された保護膜のうち、凸部の保護膜のみを選択的に除去することで、銅34は、その表面を平坦化されながら研磨される。
配線金属研磨用電解液の組成の例としては、(1)2〜80重量%の有機酸、(2)2〜20重量%のスルホン酸基を有する強酸、(3)0.01〜1重量%の腐食抑制剤、(4)0.01〜1重量%の水溶性高分子化合物、(5)0.01〜2重量%の砥粒、及び(6)約0.01〜1重量%の界面活性剤を備えている水溶液が挙げられる。電解液の溶媒は、脱イオン水、好ましくは超純水である。さらに具体的な例として、例えば表2に挙げる電解液を用いることができる。
この電解液を用いた電解研磨は、基板等の被研磨物表面に形成された銅等の導電性物質表面に存在する凹凸の凹部を腐食抑制剤により保護しつつ、導電性物質の凸部を優先的に加工して平坦化加工するものであり、研磨パッドで導電性物質の表面を擦りつつ電解研磨する複合電解研磨に特に有効である。すなわち、先ず、導電性物質の表面に、過剰なエッチングを抑制するため腐食抑制剤による保護膜を形成した後、硬度と平坦性のある研磨パッドで導電性物質の表面を擦ることにより、導電性物質の凹部表面に形成された保護膜を残しながら、導電性物質の凸部表面に形成された保護膜を選択的に除去する。そして、続いて電解研磨することにより、導電性物質の凸部を優先的に加工して、導電性物質表面の凹凸を解消することができる。
例えば、表2のNo.1の電解液を使用した際の好ましい印加電圧は、1V〜50V、更に好ましくは2V〜10Vである。印加電圧が低い場合には所望の研磨速度が得られず、高すぎる場合はエッチピットが発生したり、平坦化の能力が低下したりする。最も好ましい印加電圧は4Vである。この場合、600nm/min〜1000nm/minの研磨速度が得られる。
Figure 2009108405
<バリア膜研磨工程>
配線金属の電解研磨が終了後、加工電極56及び給電電極70を電源72から切離し、電解液の供給を停止した後、基板ホルダ52を上昇させる。その後バリア膜研磨用の電解液をパッド上に供給し、給電電極70と加工電極56の極性を切り替えて(すなわち給電電極70は電源72の陰極に、加工電極56は電源72の陽極に接続し)、基板ホルダ52を下降させて研磨パッドと接触、相対運動させ、電圧を印加してバリア膜の研磨を行う。ここでの研磨は、電極の極性を反転させて電解液を変えた点を除いて、上述の配線金属層除去工程と同様に行う。
そして、バリア膜の電解研磨終了後、加工電極56及び給電電極70を電源72から切離し、電解液の供給を停止した後、基板ホルダ52を上昇させ、しかる後、研磨後の基板Wを基板ホルダ52で次工程に搬送する。
なお、配線金属層(銅)の電解研磨に用いる電解液とバリア膜の電解研磨に用いる電解液の交換は、電解研磨の対象を配線金属からバリア膜へと変えるときに、配線金属膜用の電解液の供給を停止し、その後、研磨パッド上に純水を供給して電圧を印加せず、研磨パッドと基板Wとを所定の研磨圧力で相対運動させ、研磨パッドや基板上に残留する電解液を除去した後、上述のように基板ホルダ52を上昇させ、バリア膜研磨用の電解液を研磨パッド上に供給することが望ましい。加工電極56および給電電極70の極性の切り替えは、極性の切り替えが可能な電源を使用したり、極性切り替えスイッチを用いたりすることができる。
また、電解液は、必ずしも配線金属層(銅)の研磨とバリア膜の研磨で変える必要はなく、同一の研磨液を用いても良い。その際は、基板Wと研磨パッドの接触及び相対運動を継続した状態で給電電極70と加工電極56の極性を切り替えて一連の工程を行うことも可能である。
さらに、上記の例では、1台の電源を用いて、極性を切り替える例を示したが、複数の電源と複数の加工電極、または給電電極を用いて、これらを切り替える方法も可能である。
また、上記の例では、1台の研磨テーブルで配線金属(銅)の研磨とバリア膜の研磨を行う例を示したが、配線金属の研磨終了後、別の研磨テーブルを用いてバリア膜の研磨を行うことも可能である。この場合は複数の研磨テーブルを有する研磨装置を使用することができる。
バリア膜電解研磨工程において使用される電解質溶液(電解液)は、電解質及び/又は錯化剤を主成分とし、これらを溶媒に溶解してなるものであるのが好ましい。なお、錯化剤には電解質としての機能を兼備するものもあり、錯化剤のみから構成される電解質溶液もある。また、必要に応じて、高分子、砥粒等を添加して用いることもできる。
電解質としては、フッ化カリウム、フッ化カリウム、フッ化リチウム、フッ化アンモニウム、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜硫酸、硫酸、二硫酸、アルキルスルホン酸類、ベンゼンスルホン酸類、硝酸、オルトリン酸、二リン酸、三リン酸、ポリリン酸、次リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸フッ化アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸銅(II)、フタル酸、四ホウ酸及びこれらの塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドの少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される電解質を好ましく用いることができる。
錯化剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチリデン二リン酸(HEDP)、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸(NTMP)、フォスフォノブタントリカルボン酸(PBTC)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)の少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される錯化剤を好ましく用いることができる。また、有機酸も錯化剤として用いることができ、カルボキシル基を1個有するカルボン酸、具体的には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、イソ吉草酸、ソルビン酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、レブリン酸、安息香酸、m−トルイル酸、アセチルサリチル酸が挙げられる。また、カルボキシル基を2個以上有するカルボン酸、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、α−ケトグルタル酸、アコニット酸、フタル酸、ピロメリト酸が挙げられる。また、カルボキシル基とともにヒドロキシ基を1個以上有するカルボン酸、具体的にはクエン酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、オキサル酢酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、ゲンチシン酸、プロトカテク酸、没食子酸、グルクロン酸、シアル酸、アスコルビン酸などが挙げられる。これらカルボン酸の塩も用いることができる。具体的には前記各有機酸のカリウム塩、アンモニウム塩、アルキルアミン塩またはヒドロキシルアミン塩を挙げることができる。これらは、1種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。さらに、アミノ酸、具体的にはグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジンなども錯化剤として用いることもできる。これらは、1種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
溶媒としては、無極性溶媒としてベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、極性溶媒として水、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸等を挙げることができる。特に好ましくは水である。
本発明において用いることができる電解質溶液中の電解質の濃度は、0.1モル/リットル(mol/L)〜5.0モル/リットル(mol/L)、特に1.0モル/リットル(mol/L)〜4.5モル/リットル(mol/L)であることが好ましい。電解質濃度が薄すぎると、電解質溶液に電流が流れにくくなるため電解反応が行われず不都合である。一方、電解質濃度が濃すぎると、電解質が溶液中で飽和してしまい沈殿が発生して汚染の原因や沈殿物が基板に傷を付けるために好ましくない。
電解質と錯化剤との配合割合は、電解質100質量部に対して錯化剤0.001〜100質量部、特に0.05〜80質量部であることが好ましい。錯化剤は金属を溶液中に安定的に溶解させる作用を奏する。
必要に応じて用いられる高分子としては、ポリアクリル酸またはその塩、ポリメタクリル酸またはその塩、ポリエチレングリコール、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリメトキシエチレン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンなどから選ばれる1種類以上を挙げることができる。
必要に応じて用いられる砥粒としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、フッ化カルシウムなどを好適に挙げることができる。
本発明のバリア膜電解研磨工程において特に好ましく用いられる電解液は、0.5mol/Lオルトリン酸と0.1mol/Lフッ化カリウムの水溶液又は0.5mol/Lオルトリン酸と0.1mol/LEDTA(エチレンジアミン四酢酸)の水溶液である。
この電解液を用いてバリア膜であるタンタルを研磨する場合、印加電圧は0.01V以上500V以下が好ましく、0.1V以上50V以下が更に好ましい。特に好ましいのは、1V以上10V以下である。電圧が1V以下と低い場合は研磨速度が遅くなり、10V以上に高い場合は電流効率(流れる全電流のうち、バリア膜の研磨に関わる反応に利用される電流の割合)が低下し、発熱が激しくなるからである。最も好ましくは5Vである。
また、配線金属層の電解研磨工程、およびバリア膜の電解研磨工程において基板に電圧を印加する方法としては、直流電流を流す方法のほか、パルス波、たとえば正弦波、方形波、三角波、鋸歯状波などを利用する方法を採用できる。なお前記パルス波、正弦波、方形波、三角波、鋸歯状波などは時間に対して電圧の値が変化するものであるが、その正負の極性が変わってはならない。
本発明の基板を電解研磨する方法は、上述のバリア層電解研磨工程の前工程又は後工程として、配線金属層を除去する工程を含む。配線金属層の除去工程としては、上述の電解研磨のほかに、化学的機械研磨(CMP)又はエッチング処理などを行うことができる。
配線金属層除去工程を、バリア膜電解研磨工程の前工程として行う場合には、図4に示すA加工法(配線金属の除去→バリア膜の除去→最終の基板)又は図5に示すB加工法(配線金属の除去→バリア膜の除去→配線金属の除去→最終の基板)を行うことができる。後工程として行う場合は、B加工法を行うことができる。
以下に本発明の基板を電解研磨する方法を図4及び図5を用いて説明する。
基板1Aは、層間絶縁膜2に配線用溝が設けられ、この配線用溝に沿ってバリア膜3が積層され、バリア膜3の上に配線金属層4が形成されている(図4(a)及び図5(a))。
図4に示すA加工法においては、まず、基板1Aを陽極とする電解研磨、化学的機械研磨又はエッチング処理により配線金属層4をバリア膜3の膜厚分だけ過剰に除去して、バリア膜3を露出させる配線金属層除去工程を行う(図4(b))。次いで、基板1Bを陰極として電圧を印加して、バリア膜3だけを溶解除去させ、配線金属を還元させるバリア膜電解研磨工程を行う。その結果、基板の表面のバリア膜が除去されると共に配線金属表面にダメージ層(配線金属の最表面に形成される酸化膜)が存在するとしても修復され、表面が平坦化された基板1を得る(図4(c))。
図5に示すB加工法においては、まず、基板1Aを陽極とする電解研磨、化学的機械研磨又はエッチング処理により配線金属層4をバリア膜3と同じ高さまで除去する(図5(b))。次いで、配線金属層4とバリア膜3とが露出している基板1Cを陰極として電圧を印加して、バリア膜3だけを溶解除去させ、配線金属を還元させるバリア膜電解研磨工程を行い、配線金属層4が層間絶縁膜2の表面よりも突出した凸部として残る基板1Dを得る(図5(c))。さらに、基板1Dを陽極とする電解研磨、化学的機械研磨又はエッチング処理により配線金属層4をバリア膜3と同じ高さまで除去する(図5(d))。こうして、ディッシングが抑制される。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では研磨パッドとして絶縁性のパッドを用いた例を示したが、被研磨対象の導電膜表面への給電を確保することを目的として、研磨表面の少なくとも一部に導電面を有する導電性パッドを使用しても良い。導電性の研磨パッドを用いる場合の好ましい一例を、図6および図7を用いて説明する。
図6は、このプロセスに用いる電解研磨装置の例を示す縦断正面図である。図6に示す電解研磨装置において、図2及び図3に示す電解研磨装置と同一または相当する部材には、同一符号を付して重複した説明を省略する。
研磨テーブル50の上面には、図6に示すように、電源72の一方の極に接続された円板状の加工電極56と、この加工電極56の表面を覆う絶縁性定盤256が順次積層され、この絶縁性定盤256の表面は、その全域に亘って研磨パッド101で覆われており、この研磨パッド101の上面が研磨面となっている。絶縁性定盤256の内部には、上下に貫通して内部に電解液が流入する多数の貫通孔256aが設けられている。
この研磨パッド101は、導電性を有するように、例えばカーボンを主成分とする導電性材料から構成されており、この導電性パッド101の内部には、上下に連通する多数の貫通孔101aが設けられている。これにより、下記のように、リテーナリング254(基板ホルダ52の外周部を構成し、基板Wが基板ホルダ52から飛び出す現象、いわゆるスリップアウトを防ぐための突起部)の下面に設けられて給電接点262に接触する第2の電極264から研磨パッド(導電性パッド)101を通して、基板ホルダ52で保持した基板Wの銅膜266等の導電膜に給電するようになっている。そして、加工電極56と銅膜266等の導電膜は、電解液供給ノズル60から研磨パッド101の研磨面に供給され、絶縁性定盤256に設けられた貫通孔256a及び研磨パッド101に設けられた貫通孔101a内に流入する電解液を通して電気的に接続される。
この例では、絶縁性定盤256と研磨パッド101との間に、研磨パッド101上の電位分布のばらつきを少なくし、ひいては基板Wの銅膜266等の導電膜表面における電位分布のばらつきを小さくするため、例えば白金からなる導電性シート258が介装されている。この絶縁シート258の絶縁性定盤256に設けた貫通孔256aに対抗する位置には、電解液を流通させる通孔258aが設けられている。
研磨テーブル50の側方に位置して、支持台260が配置されている。基板ホルダ52は、リテーナリング254の一部を研磨テーブル50の側方にはみ出させた状態で基板Wを保持するようになっており、支持台260上の基板ホルダ52のリテーナリング254に対向する位置には、電源72の他方の電極に接続される給電接点262が取付けられている。この給電接点262の上面と、研磨パッド101の上面(研磨面)は、ほぼ面位置になっている。そして、リテーナリング254の下面には、リング状で、例えば白金からなる第2の電極264がその全面に亘って設けられている。なお、リテーナリング254の下面の一部にリング状の第2の電極を設けるようにしてもよい。
これにより、基板Wを保持した基板ホルダ52を下降させた時、リテーナリング254の下面に設けた第2の電極264の一部が給電接点262の上面に、他の大部分が研磨パッド101の上面に接触し、同時に基板Wの銅膜266等の導電膜も研磨パッド101の上面に接触する。これによって、基板ホルダ52で保持した基板Wの銅膜266等の導電膜には、給電接点262及び該給電接点262に接触するリテーナリング254に設けた第2の電極264から、図7に示すように、導電性を有する研磨パッド(導電性パッド)101を通して、直接給電される。つまり、給電接点262からリテーナリング254に設けた第2の電極264、該第2の接点264から導電性パッド101、更には銅膜266等の導電膜という経路で、電子伝導により電荷が導電膜に輸送される。このため、導電膜全面に均一に電荷を伝え、アイランド状に残留した配線材料や、導電性の低いバリア膜に確実に給電することができる。
なお、この例では、給電接点262を設け、この給電接点262をリテーナリング254に設けた第2の電極264に接触させて給電するようにしているが、基板ホルダ52の内部に配線を通し、例えばロータリジョイント等を介して、電源72の他方の極をリテーナリング254に設けた第2の電極264に直接接続するようにしてもよい。このように、電源72の他方の極をリテーナリング254に設けた第2の電極264に直接接続するようにした場合には、リテーナリング254の一部を研磨テーブル50の側方にはみ出させた状態で基板Wを保持する必要はない。
また、この例では、研磨パッド101と絶縁性定盤256との間に、例えば白金からなる導電性シート258を介在させることで、研磨パッド101上の電位分布のばらつきがより少なくするようにしている。つまり、第2の電極264に接触して第2の電極264に輸送された電荷は、研磨パッド101に一旦供給された後、導電性シート258を通過して研磨パッド101の全面により均一に供給される。
導電性シート258には、研磨パッド101の貫通孔101aに対向する位置に通孔258aが設けられている。導電性シート258に設けられる通孔258aの大きさは、研磨パッド101の貫通孔101aより小さく、電解液との接触面積が小さいことが好ましい。これは、導電性シート258に設けられる通孔258aの大きさが大きいと、該通孔258aの表面で電解反応が起こりやすくなり、研磨の電流効率(流れた全電流に対する研磨に用いられた電流の割合)が低下するからである。
導電性シート258の材料は、白金に限らないが、導電性シート258の電気抵抗は低ければ低いほどよい。また、例えば銅膜を研磨する場合には、銅よりも標準電極電位の高い(貴な材料、あるいはイオン化傾向が銅より小さい)材料であること好ましい。その理由は、研磨パッド101の下に敷く導電性シート258の材料の標準電極電位が銅より低い場合(イオン化傾向が銅より大きい場合)、この材料が電気化学反応の主体となり、銅が反応しにくくなるためである。
導電性シート258の形態としてはシート状が最も好ましいが、細線を無数に配置した形状でもよく、また網状であってもよい。導電性シート258の配置は、単に研磨パッド101と絶縁性定盤256との間に導電性シート258を挟んでもよいが、導電性シート258上で陽極反応が起こるのを防ぐため、導電性シート258が電解液に接しないように、導電性シート258の電解液との接液部を絶縁性材料で被覆することが好ましい。導電性シート258が電解液との接液部を持たない構造の場合、導電性シート258上で陽分極によって陽極溶解を起こすことがないので、例えば銅膜等の導電膜(被加工物)より電極電位の低い(卑な)材料で導電性シートを形成することができる。研磨パッド101と導電性シート258とは、例えば導電性接着剤などで接着される。
以上、リテーナリング下面に配置した第2の電極264を介して導電性パッド101に給電する例を示したが、給電接点262が直接導電性パッドもしくは被加工基板W上の導電膜またはバリア膜に給電することも可能である。
[第3の実施形態]
図8、図9は本発明のバリア膜電解研磨工程を行うことが可能な、更に別の電解研磨装置の一例である。以下にこの電解研磨装置310の構成について説明する。なお、ここでは、複合電解研磨のことを電解研磨と同義語で使用している。
電解研磨装置310は、上方に開口して内部に電解液312を保持する有底円筒状の研磨槽314と、研磨槽314の上方に配置され、表面(被加工面)を下向きにして基板Wを着脱自在に保持する基板保持部316とを有している。
研磨槽314は、この例では、モータ等の駆動に伴ってスクロール運動(並進回転運動)を行うように構成され、底部には、例えばSUS、Pt/Ti、Ir/Ti、Ti、Ta、Nbなど電解液312に対して安定でかつ電解により不動態化しない金属からなり、電解液312中に浸漬されてアノードとなる平板状の陽極板318が水平に配置されている。この陽極板318の内部には、上下に連通する複数の通孔318aがその全面に亘って均一に設けられ、各通孔318aの内周面は、円筒状の絶縁体320で覆われている。そして、各円筒状の絶縁体320の内部には、その上面が陽極板318の上面から上方に突出しないように、円柱状のカソード322が埋設されている。このカソード322は、陽極板318の裏面において、配線部324を介して互いに接続され、更に、この配線部324は、前記円筒状の絶縁体320と一体に成形した平板状の絶縁体326で陽極板318から絶縁した状態で覆われている。この配線部324は、外部に配置した直流及びパルス電流電源としての整流器328の陰極端子へ配線330aを介して結線され、前記陽極板318は、配線330bを介して整流器328の陽極端子に結線されるように構成されている。パルス電流の周期は例えば数秒から数マイクロ秒までのものが使用される。
陽極板318の上面には、連続発泡体、不織布、粒子結合体等で構成されて通液性を有する、例えばポリウレタン、ビニロン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリプロピレン等からなる非導電性パッド332が貼り付けられている。更にこの非導電性パッド332の上面に、連続発泡体、不織布、粒子結合体等で構成されて通液性を有する、例えばカーボンや金属粉を含有する、例えば前記と同様なポリウレタン等からなる導電性パッド334が貼り付けられている。この非導電性パッド332と導電性パッド334により、研磨パッド336が構成されている。
更に、非導電性パッド332の各カソード322と対向する位置には、上下に連通する通孔332aが設けられ、この各通孔332a内に、両端において、カソード322と導電性パッド334に接触して両者を電気的に接続する導電体338がそれぞれ配置されている。この導電体338は、この例では、弾性を有する弾性体で構成され、この導電体338自身が有する弾性を介して、導電体338の両端がカソード322及び導電性パッド334と確実に接触するようになっている。
基板保持部316は、回転速度が制御可能な回転機構と研磨圧力が調整可能な上下動機構を備えた支持ロッド340の下端に連結され、この下面に、例えば真空吸着方式で基板Wを吸着保持するようになっている。更に、研磨槽314の上方に位置して、この内部に電解液312を供給する電解液供給部342が配置され、更に各機器及び運転全般を調節し管理する制御ユニット344および安全装置(図示せず)などが備えられている。
例えば、図9に示すように、陽極板(アノード)318の表面に、厚さbの非導電性パッド332と厚さcの導電性パッド334からなる研磨パッド336を積層し、この導電性パッド334の表面に基板Wの被加工面である表面(下面)Aを接触させると、陽極板318と基板Wの表面Aとの間の距離は、非導電性パッド332の厚さbと導電性パッド334の厚さcの合計a(=b+c)となる。非導電性パッド332及び導電性パッド334を共に連続発泡体で構成し、陽極板318と基板Wの表面との間に電解液を供給すると、電解液は、この寸法a内に充満する。
この例においては、研磨パッド336内に保持されている電解液によって陽極板318と基板Wが通電し、電解研磨が進行する。
なお、本発明の基板を電解研磨する方法は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の基板を電解研磨する方法によれば、配線金属を除去しすぎることなくバリア膜のみを溶解させて除去することができる。したがって、配線金属とバリア膜形成材料との加工選択比を自由に調整できる。たとえば、配線金属として銅を、バリア膜としてチタンを選択した場合、基板を陰極とすることにより、電圧や電解液のpH等の条件によっては銅を溶解させずにバリア膜のみを溶解させることができ、この場合、銅とバリア膜の除去選択比は「銅:バリア膜」という形式で表現すると、0:1である。また、銅を加工させたい場合には、逆に基板を陽極とする、すなわち印加する電位を負から正へ変換することで、銅とバリア膜の除去選択比を1:0にすることができる。いずれの場合でも、使用する電解液の種類(pHや化学種)や印加する電位により、配線金属:バリア膜の加工選択比は0:1から1:0まで必要に応じて幅広く調製することができる。特に配線金属:バリア膜が0:1の場合にはディッシングの少ない多層配線の形成が可能になる。
また、バリア膜研磨工程に電気化学的な作用を利用することにより、従来から砥粒、研磨パッド等の機械的な作用を小さくすることが可能なため、Low−k膜等、機械的強度の低い膜に対してのダメージを低減できる。
さらに、バリア膜電解研磨工程においては、バリア膜は加工されるが配線金属は酸化されずに還元される。配線金属は前工程の加工時(例えばCMPや電気化学的機械研磨(ECMP))に露出表面にダメージ層が形成されており、このダメージ層は還元により修復することができる。このように配線金属が還元されるため、その後の洗浄工程の負担が大幅に軽くなる。
以下、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
<評価方法>
ウェーハの直径40mmに相当する部分のみ加工できる、電解研磨装置を用いて加工実験を行った。この装置はウェーハに成膜された金属膜の電極電位を制御できるようになっており、電圧を印加しつつ、露出した金属膜を研磨冶具に貼り付けた研磨パッドで研磨することで加工が進行する。回転速度250rpmで0.5psi(約35g/cm)の加工圧力で、金属膜の電極電位を一定にして加工を行った。
電極電位の測定には電気化学測定システムHZ−3000(北斗電工株式会社)を用い、参照電極には銀/塩化銀電極(Ag/AgCl)を用いた。
研磨速度は研磨前後における膜厚を膜厚測定装置(VR120A;日立国際電気アルファ)で測定して算出した。
<研磨パッド>
表面に格子状の溝が設けられた発泡ポリウレタンパッド(X−YGroove溝付きIC1000単層パッド、ニッタ・ハース株式会社)
<基板>
・チタン(Ti)基板:Si基板上に層間絶縁膜としてSiO(厚さ200nm)が成膜されており、更にその上にバリア膜としてTi(厚さ300nm)膜が成膜されている。
・タンタル(Ta)基板:Si基板上に層間絶縁膜としてSiO(厚さ200nm)が成膜されており、更にその上にバリア膜としてTa(厚さ300nm)膜が成膜されている。
・窒化タンタル(TaN)基板:Si基板上に層間絶縁膜としてSiO(厚さ200nm)が成膜されており、更にその上にバリア膜としてTaN(厚さ300nm)膜が成膜されている。
・銅(Cu)基板:Si基板上に層間絶縁膜としてSiO(厚さ200nm)が成膜されており、更にその上にバリア膜としてTa(厚さ30nm)、その上に配線金属層としてCu(厚さ1000nm)が成膜されている。
<電解液>
・試験例1から試験例5まで
0.5mol/Lオルトリン酸+0.1mol/L フッ化カリウムを純水に溶解し、pHは水酸化カリウムにより調整した(但し、試験例2から試験例5までは、pH3)。
・試験例6から試験例8まで
0.5mol/Lオルトリン酸+0.1mol/L エチレンジアミン四酢酸を純水に溶解し、pHは水酸化カリウムにより調整した。
<対極>
電解液に浸漬させたSUS316Lの金属箔を陽極とした。
[試験例1]
基板を陰極として−2.0V vs Ag/AgCl(−2.196V vs SHE)となるように電圧を印加した。電解液による電位降下を無視した場合、陽極−陰極間の電圧はおよそ3.76Vとなる。pHの変動による影響を確認した結果を表3に示す。
Figure 2009108405
表3に示すように、窒化タンタル基板はpHが高いほど加工速度が高く、銅基板と同じ傾向を示した。一方、チタン基板は、pHが低いほど(すなわち、酸性であるほど)加工速度が高い傾向を示した。また、タンタル基板では、この電解液においてはほとんど加工されていなかった。
[試験例2]
電極電位を−4V vs Ag/AgCl(−4.196V vs SHE;極間電圧では6.04V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。チタン基板は111nm/minの研磨速度でチタンが除去され、銅基板は0nm/minで加工されていなかった。
[試験例3]
電極電位を−2V vs Ag/AgCl(−2.196V vs SHE;極間電圧では3.76V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。チタン基板は276nm/minの研磨速度でチタンが除去され、銅基板は4nm/minで加工されたが、チタン基板に比べて極端に加工速度が低かった。
[試験例4]
電極電位を−1V vs Ag/AgCl(−1.196V vs SHE;極間電圧では1.5V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。チタン基板は74nm/minの研磨速度でチタンが除去され、銅基板は約100nm/minで加工されていた。
[試験例5]
電極電位を1V vs Ag/AgCl(0.804V vs SHE;極間電圧では3V)に保持し、基板を陽極として電解研磨した。チタン基板は152nm/minの研磨速度でチタンが除去され、銅基板も約400nm/minの研磨速度で銅が除去された。
以上の結果をまとめて表4に示す。表4に示すように、基板を陰極とした電極電位のなかでも−2V vs Ag/AgCl以下の場合はTiの研磨速度が非常に高く、基板を陽極とした1V vs Ag/AgClではCuの研磨速度の方が非常に高くなる。
Figure 2009108405
[試験例6]
電解液のpHを6として、電極電位を−2V vs Ag/AgCl(−2.196V vs SHE;極間電圧では3.76V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。タンタル基板は2nm/minの研磨速度でタンタルが除去された。
[試験例7]
電解液のpHを8として、電極電位を−2V vs Ag/AgCl(−2.196V vs SHE;極間電圧では3.76V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。タンタル基板は1nm/minの研磨速度でタンタルが除去された。
[試験例8]
電解液のpHを12として、電極電位を−2V vs Ag/AgCl(−2.196V vs SHE;極間電圧では3.76V)に保持し、基板を陰極として電解研磨した。タンタル基板は22nm/minの研磨速度でタンタルが除去された。
試験例6から試験例8では、pHのタンタルの研磨速度への影響を確認した。タンタルは、アルカリ溶液に対して溶解しやすいことが一般的に知られており、pH12における加工速度が高いことも、これを示している。
図1は、従来の配線形成工程の一例を示す断面図である。 図2は、本発明の基板を電解研磨する方法に用いられる電解研磨装置の構成の概要を示す断面図である。 図3は、図2の電解研磨装置の加工チャンバ(電解研磨チャンバ)内を示す平面図である。 図4は、本発明の基板を電解研磨する方法の一実施態様を模式的に示す工程概略図である。 図5は、本発明の基板を電解研磨する方法の別の一実施態様を模式的に示す工程概略図である。 図6は、本発明の基板を電解研磨する方法に用いられる電解研磨装置の別の一例を示す断面図である。 図7は、図6の研磨装置の基板ホルダ部の拡大図である。 図8は、本発明の基板を電解研磨する方法に用いられる電解研磨装置の更に別の一例を示す断面図である。 図9は図8の装置の拡大図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,W 基板
2,10 層間絶縁膜
3,16,30 バリア膜
4 配線金属層
12,24 ハードマスク
14 下層配線
18 Si−Nバリア膜
20 第1絶縁膜
22 第2絶縁膜
26 ビアホール
28 トレンチ
32 銅シード膜
34 配線金属(銅)
36 上層配線
50 研磨テーブル
52 基板ホルダ(研磨ヘッド)
54 加工チャンバ
56 加工電極
58 研磨パッド
58a 貫通孔
60 電解液供給ノズル
62 電解液貯蔵タンク
64 電解液供給ライン
66 純水供給ノズル
68 貯蔵容器
70 給電電極
72 電源
74 膜厚検知センサ
76 制御部
78 駆動部
101 (導電性)研磨パッド
101a 貫通孔
254 リテーナリング
256 絶縁性定盤
256a 貫通孔
258 導電性シート
258a 通孔
260 支持台
262 給電接点
264 第2の電極
266 銅膜
310 電解研磨装置
312 電解液
314 研磨槽
316 基板保持部
318 陽極板
318a 通孔
320 絶縁体
322 カソード
324 配線部
326 絶縁体
328 整流器
330a,330b 配線
332 非導電性パッド
332a 通孔
334 導電性パッド
336 研磨パッド
338 導電体
340 支持ロッド
342 電解液供給部
344 制御ユニット

Claims (14)

  1. 電解液の存在下で、バリア膜と配線金属層とを被加工面に有する基板を電解研磨する方法であって、
    当該被加工面を陰極とし、当該被加工面と陽極との間に電圧を印加して、当該被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程を含む、基板を電解研磨する方法。
  2. 前記バリア膜電解研磨工程は、陰極とした前記被加工面と前記陽極との間に印加する電圧を0.01〜500Vとすることにより行われる、請求項1に記載の、基板を電解研磨する方法。
  3. 前記バリア膜電解研磨工程において、バリア膜が除去されると共に配線金属が還元される、請求項1又は2のいずれかに記載の、基板を電解研磨する方法。
  4. 前記バリア膜電解研磨工程の前工程及び後工程の少なくとも一方の工程において、前記基板の被加工面を陽極とし、当該基板と陰極との間に電圧を印加して、露出している配線金属層を除去する配線金属層電解研磨工程をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の、基板を電解研磨する方法。
  5. 層間絶縁膜とバリア膜と配線金属層とを有する基板の研磨方法であって、
    当該基板を化学的機械研磨(CMP)もしくはエッチング処理するか、又は当該配線金属層が露出した基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により配線金属層を除去してバリア膜を露出させる配線金属層研磨工程と、
    電解液の存在下で、バリア膜が露出した基板を陰極とし、陽極との間に電圧を印加して、基板上の被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程と、
    を含む、基板を電解研磨する方法。
  6. 層間絶縁膜とバリア膜と配線金属層とを有する基板の研磨方法であって、
    当該基板を化学的機械研磨(CMP)若しくはエッチング処理するか、又は当該配線金属層が露出した基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により配線金属層を除去してバリア層を露出させる配線金属層研磨工程と、
    電解液の存在下で、バリア膜が露出した基板を陰極とし、陽極との間に電圧を印加して、基板上の被加工面と当該被加工面に対向して接触する研磨パッドとを相対運動させることによってバリア膜を除去するバリア膜電解研磨工程と、
    当該基板を化学的機械研磨(CMP)若しくはエッチング処理するか、又は当該基板を陽極とする電解研磨のうち少なくともいずれか1つを含む工程により、被研磨面に突部として残っている配線金属層を除去して、基板表面を平坦化させる工程と、
    を含む、基板を電解研磨する方法。
  7. 前記バリア膜電解研磨工程において、前記基板と陽極との間に印加する電圧は0.01〜500Vである、請求項5又は6のいずれかに記載の、基板を電解研磨する方法。
  8. 前記バリア膜電解研磨工程において、バリア膜が除去されると共に配線金属が還元される、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の、基板を電解研磨する方法。
  9. 前記配線金属層研磨工程は、前記基板と陰極との間に1〜50Vの電圧を印加して行う電解研磨工程であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の、基板を電解研磨する方法。
  10. 前記バリア膜は、タングステン、チタン、タンタル、マンガン、バナジウム、クロム、もしくはこれらの合金、窒化物、炭化物、窒素炭化物、窒素ケイ化物及びこれらの組合せから選択された物質からなり、
    前記配線金属層は、金、銀、銅、ルテニウム、ロジウム、白金、イリジウムもしくはこれらの合金から選択された物質からなる、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の、基板を電解研磨する方法。
  11. 前記バリア膜電解研磨工程に用いる電解液は、
    フッ化水素酸、フッ化カリウム、フッ化リチウム、フッ化アンモニウム、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜硫酸、硫酸、二硫酸、アルキルスルホン酸類、ベンゼンスルホン酸類、硝酸、オルトリン酸、二リン酸、三リン酸、ポリリン酸、次リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロケイ酸フッ化アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸テトラ‐n‐ブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸銅(II)、フタル酸、四ホウ酸及びこれらの塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイドの少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される電解質を含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の、基板を電解研磨する方法。
  12. 前記バリア膜電解研磨工程に用いる電解液は、
    エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチリデン二リン酸(HEDP)、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸(NTMP)、フォスフォノブタントリカルボン酸(PBTC)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)の少なくとも一つ又はそれらの組合せから選択される錯化剤をさらに含む、請求項11に記載の、基板を電解研磨する方法。
  13. 電解液中に、被加工面側にバリア膜と配線金属層とを有する基板を浸漬させて、電解加工する、電解研磨装置であって、
    当該装置は、
    研磨パッドを上面に積載するための研磨テーブルと、
    前記研磨パッド上に電解液を供給しうる電解液供給ノズルと、
    基板を保持するための基板ホルダと、
    前記基板ホルダを駆動させる駆動機構と、
    電源に接続された加工電極と給電電極とを備え、
    前記基板の被加工面を陰極とし、前記加工電極を陽極として、該陰極と該陽極との間に電圧を印加すると共に、
    前記駆動機構により前記基板ホルダを駆動させて前記基板と前記研磨パッドとを相対運動させることで、前記基板のバリア層を除去することを特徴とする、電解研磨装置。
  14. 前記基板の前記被加工面の導電性物質の膜厚を検知して出力信号を発信するセンサと、
    前記センサからの前記出力信号を入力信号として制御計算処理を行い、該計算処理に基づいて制御信号を発信するための制御部と、をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載の電解研磨装置。
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