JP2008542301A - 脂肪性肝疾患の処置のための甲状腺ホルモン様薬剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、甲状腺ホルモン受容体リガンドである甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩、およびこれらの化合物のプロドラッグの、脂肪症、非アルコール性脂肪性肝疾患、および非アルコール性脂肪性肝炎などの脂肪性肝疾患を予防、治療、または改善するための使用を対象とする。

Description

関連出願の説明
本願は、米国特許法第119条(e)に基づき、先の米国仮特許出願第60/684,572号(2005年5月26日出願)の出願日の利益を主張し、図面を含むその全ての内容をここに引用し、本明細書に組み入れる。
本発明の対象は、甲状腺ホルモン受容体リガンドである甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩、およびこれらの化合物のプロドラッグの、脂肪症、非アルコール性脂肪性肝疾患、および非アルコール性脂肪性肝炎などの脂肪性肝疾患を予防、治療、または改善するための使用である。
背景に関する以下の説明は理解を助けるために記載するものであるが、これらが先行技術であるとか、これらが先行技術の説明であると、認めるわけではない。全ての出版物およびそれらに記載される引例は、それらの全ての開示内容を参照してここに引用される。
甲状腺ホルモン(TH)は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)に応答して甲状腺において合成され、その甲状腺刺激ホルモンは、さまざまな刺激物質(例えば視床下部からの甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH))に応答して下垂体によって分泌される。甲状腺ホルモンは、主に3,3',5,5'-テトラヨードチロニン(T4)として循環に放出されるヨウ素化O-アリールチロシン類似体である。T4は、局部組織において、チロキシン5'-脱ヨード酵素により、最も強力なTHである3,3',5'-トリヨードチロニン(T3)へと、迅速に脱ヨウ素化される。T3は、脱ヨウ素化、グルクロン酸抱合、硫酸化、脱アミノ化、および脱炭酸を伴う経路など、さまざまな経路で、不活性代謝産物に代謝される。循環T4およびT3の大半は肝臓によって排除される。
THは動物およびヒトに重大な生理作用を持つ。甲状腺機能亢進には、体温上昇、全般性神経過敏、食欲の増加にもかかわらず起こる体重減少、筋脱力および疲労、骨吸収の増加および石灰化の強化、ならびに心拍数の増加、一回拍出量の増加、心係数の増加、心肥大、末梢血管抵抗の低下、および脈圧の増加を含むさまざまな心血管変化が付随する。甲状腺機能低下には一般に反対の作用が付随する。
THの生物活性は、大部分が甲状腺ホルモン受容体(TR)によって媒介される。TRは核内受容体スーパーファミリーに属し、その一般的パートナーであるレチノイドX受容体と共に、リガンド誘導性転写因子として作用するヘテロ二量体を形成する。他の核内受容体と同様に、TRはリガンド結合ドメインとDNA結合ドメインとを持ち、DNA応答エレメント(甲状腺ホルモン応答エレメント、TRE)とのリガンド依存的相互作用により、遺伝子発現を調節する。現在、TRは、選択的スプライシングによっていくつかのアイソフォームを産生する二つの異なる遺伝子(TRαおよびTRβ)によってコードされることが、文献によって示されている(Williams, Mol. Cell Biol. 20(22):8329-42 (2000);Nagayaら, Biochem. Biophys. Res. Commun. 226(2):426-30 (1996))。今までに同定された主要アイソフォームは、TRα-1、TRα-2、TRβ-1およびTRβ-2である。TRα-1はラットでは遍在的に発現され、骨格筋および褐色脂肪における発現量が最も多い。TRβ-1も遍在的に発現され、肝臓、脳および腎臓における発現量が最も多い。TRβ-2は、下垂体前葉、視床下部の特異的領域、ならびに発生中の脳および内耳で発現される。ラット肝およびマウス肝では、TRβ-1が優勢なアイソフォーム(80%)である。ヒトおよびラットに見出されるTRアイソフォームは、そのアミノ酸配列に関して高度に相同であることから、それぞれが専門化した機能を果たすことが示唆される。
TSHは、甲状腺ホルモンの産生を調節する下垂体前葉ホルモンである。そしてそのTSHの形成および分泌は、視床下部のTRHによって調節される。TSHは、甲状腺によるヨウ化物の取り込みと、それに続くチログロブリンからのヨウ素化チロニン(例えばT3、T4)の放出とを制御すると共に、おそらく循環T4のT3への下垂体内変換も制御する。T3およびT4を模倣する化合物は、TSH分泌とTRH分泌の両方を負に調節し、その結果として、TSHレベルの抑制ならびにT3および他のヨウ素化チロニンのレベルの低下をもたらすことができる。TSHの負の調節は、同時トランスフェクションおよびノックアウト研究(Abelら, J. Clin. Invest. 104:291-300 (1999))に基づいて、甲状腺ホルモン受容体TRβ(おそらく、下垂体で大量に発現されるアイソフォームTRβ-2)の活性化によって起こると、推論されている。
最も広く認識されているTHの作用は、代謝率、酸素消費量および熱産生量の増加である。T3処置は、単離潅流肝臓および単離肝実質細胞における酸素消費量を増加させる(Ohら, J. Nutr. 125(1):112-24 (1995);Ohら, Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 207(3): 260-7 (1994))。甲状腺機能亢進ラットから得られる肝ミトコンドリアは、酸素消費量の増加(Carrerasら, Am. J. Physiol. Heart Circ. Physiol. 281(6):H2282-8 (2001))および酸化経路に含まれる酵素の活性の上昇(Dummlerら, Biochem. J. 317(3):913-8 (1996)、Schmehlら, FEBS Lett. 375(3):206-10 (1995)、Harperら, Can. J. Physiol. Pharmacol. 72(8):899-908 (1994))を示す。逆に、甲状腺機能低下ラットから得られるミトコンドリアは酸素消費量の減少を示す。代謝率の増加には、ミトコンドリアバイオジェネシスの増加と、それに伴うミトコンドリアmRNAレベルの2〜8倍の増加とが付随する。増加した代謝率によって生み出されるエネルギーの一部はATP(アデノシン5'-三リン酸)として捕捉され、それは貯蔵されるか、生合成経路(例えば糖新生、脂質生成、リポタンパク質合成)を駆動するために使用される。しかしそのエネルギーの多くは熱の形で失われる(熱発生)。これは、ミトコンドリアプロトン漏出の増加に関係し、それはおそらく、ミトコンドリア膜、脱共役タンパク質、非効率的なsn-グリセロール3-リン酸シャトルに関与する酵素、例えばミトコンドリアsn-グリセロール3-リン酸デヒドロゲナーゼ(mGPDH)、および/またはプロトン漏出に関係する酵素、例えばアデニンヌクレオチド輸送体(ANT)、Na/K-ATPアーゼ、Ca2+-ATPアーゼおよびATPシンターゼに対してTHが媒介する作用に起因するのだろう。
THは、コレステロールから胆汁酸への代謝も刺激する。甲状腺機能亢進は血漿コレステロールレベルの低下をもたらすが、それは肝LDL受容体発現量の増加によるものと思われる。甲状腺機能低下は、高コレステロール血症および血清LDL上昇の確立された原因である。L-T3は血漿コレステロールレベルを低下させることが知られている。TRβ欠損マウスは、T3が誘発するコレステロールレベルの低下に対して抵抗性であるので、T3の作用は、TRβに起因すると考えられる。コレステロールレベルに対する作用は、LDL受容体発現、コレステロールから胆汁酸への変換に関与する酵素、例えば律速酵素コレステロール7α-ヒドロキシラーゼ(CYP7A)および/またはおそらくはコレステロール合成に関与する酵素、例えばHMG CoAレダクターゼなどに対する直接的作用に起因すると推論される。さらにTHは、アテローム性動脈硬化に関連づけられる他のリポタンパク質のレベルにも影響を及ぼすことが知られている。THは、アポAIおよびHDL中のアポAIの分泌を刺激すると同時に、アポB100を低下させる。したがって、T3およびT3様剤は、コレステロール給餌動物におけるアテローム性動脈硬化プロセスを阻害することが期待されるだろう。
THは、ACC、FAS、およびspot-14などの酵素に対する作用により、新規脂肪酸合成および酸化を同時に増加させる。THは、循環遊離脂肪酸(FFA)レベルを、一つには、TH誘発性脂肪分解によって脂肪組織からのFFA産生量を増加させることによって、増加させる。さらにTHは、FFA酸化に関与するミトコンドリア酵素、例えばカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(CPT-1)、ならびにエネルギー貯蔵およびエネルギー消費に関与する酵素のレベルを上昇させる。
肝臓はTHの主要標的器官である。甲状腺機能低下マウスおよびT3処置マウスの肝臓からの肝臓遺伝子発現のマイクロアレイ解析では、55遺伝子のmRNAレベルに変化が認められた(14遺伝子は正に調節され、41遺伝子は負に調節された)(Fengら, Mol. Endocrinol. 14(7): 947-55 (2000))。別の研究では、肝臓遺伝子の約8%がT3によって調節されると見積られた。これらの遺伝子の多くは、脂肪酸およびコレステロールの合成および代謝にとって重要である。T3は、肝臓において、グリコーゲン分解および糖新生の増加ならびにインスリン作用の減少による糖質への作用などといった、他の作用を持つことも知られている。
心臓もTHの主要標的器官である。THは、体血管抵抗を低下させ、血液量を増加させ、変力作用および変時作用をもたらす。全体としてTHは心拍出量の増加をもたらす。このことは、心機能が損なわれている患者(例えば冠動脈バイパス移植(CABG)を受けた患者または心停止を起こした患者)の処置に、T3またはT3様剤が役立つかもしれないことを示唆しているのだろう(米国特許第5,158,978号)。心機能の変化は心臓遺伝子発現の変化の結果である。タンパク質合成の増加および心臓器官重量の増加は、T3処置動物ではすぐに観察され、これらは治療的使用を制限するT3の副作用になる。TRβノックアウトマウスは、高いTSHおよびT4レベルと、心拍数の上昇とを示すことから、それらは心感受性を保っていること、そしてそれゆえに、心臓作用はTRαによるものであることが示唆される。TRαノックアウト動物は心拍数の低下を示す。
THは褐色および白色脂肪組織の発生および機能にも役割を果たす。TRαおよびTRβはどちらも褐色脂肪組織(BAT)で発現される。THは、白色脂肪組織(WAT)の分化、ならびにACC、FAS、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼおよびspot-14を含むさまざまな脂質生成遺伝子を誘導する。全体としてTHは、基礎酸素消費、脂肪蓄積、脂質生成および脂肪分解の調節に、重要な役割を果たす(Oppenheimerら, J. Clin. Invest. 87(1):125-32 (1991))。
THは50年以上にわたって抗肥満薬として用いられてきた。1940年代にはTHが単独で使用されたが、1950年代には利尿剤と併用され、1960年代にはアンフェタミン類と併用された。甲状腺機能亢進は食物摂取量の増加を伴うが、基礎代謝率(BMR)の全体的増加も伴う。甲状腺機能亢進が体重減少(約15%)も伴うのに対して、甲状腺機能低下は25〜30%の体重増加を伴う。甲状腺機能低下症患者をT3で処置すると、体重の減少が大半の患者で起こるが、全ての患者で起こるわけではない(患者の17%は体重を維持する)。
TH処置の効力は、超生理学的用量のT3が必要であることや、付随する副作用、例えば心臓問題、筋脱力および体重低下などによって複雑になる。長期治療には骨量減少も関連づけられている。これらの副作用があるため、医学界では、チロキシンを食餌療法の補助として低用量で使用する傾向があった。これらの用量では、THは、体重またはBMRにほとんど影響しない。
体重減少を誘発するというT3の効力は、TH作用の欠陥によって減弱されうる。正常な動物と比較して、ob/obマウスでは、酸素消費に影響を及ぼすのに要求されるT3用量が高く、それは筋でのみ観察され、肝臓およびBATでは変化がなかった(Ohら, J. Nutr. 125(1):112-24 (1995);Ohら, Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 207(3):260-7 (1994))。これらの作用は、少なくとも部分的には、肝臓によるT3の取り込み量の減少に起因すると考えられた。
T3類似体が報告されている。多くはコレステロール低下剤として使用するために設計されたものである。有害な心臓作用を伴わずにコレステロールおよび種々のリポタンパク質(例えばLDLコレステロールおよびLp(a))を低下させる類似体が報告されている(例えばUnderwoodら, Nature 324:425-9 (1986))。一部の例では、その改善された治療プロファイルが、TR-βに対する特異性の増加に起因すると考えられ、別の例では、それが、おそらく肝臓分布の強化によるのだろう(Stantonら, Bioorg. Med. Chem. Lett. 10(15):1661-3 (2000);Dowら, Bioorg. Med. Chem. Lett. 13(3):379-82 (2003))。
T3およびT3様剤は、アテローム性動脈硬化の独立リスク因子または潜在的リスク因子であることが知られている一定のリポタンパク質、例えば低密度リポタンパク質(LDL)-コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)-コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)粒子の主要アポタンパク質構成要素であるアポAI、およびリポタンパク質(a)、すなわちLp(a)などのレベルを調整することによって、アテローム性動脈硬化を阻害すると考えられる。
Lp(a)は、早発アテローム性動脈硬化を持つ患者の多くで上昇している重要なリスク因子である。Lp(a)は高度にアテローム形成性であると考えられる(de Bruinら, J. Clin. Endocrinol. Metab. 76:121-126 (1993))。人間の場合、Lp(a)は、LDL受容体とは独立して細胞表面へのLDLの結合を促進する肝臓急性期タンパク質である。したがってLp(a)は、一定の細胞、例えば炎症または修復に関与する細胞に、補充コレステロールを提供すると考えられる。Lp(a)は、早発アテローム性動脈硬化の独立リスク因子である。Lp(a)は肝臓で合成される。
アポリポタンパク質AI、すなわちアポAIは、アテローム性動脈硬化の独立リスク因子であるHDLの主要成分である。アポAIは末梢組織からのコレステロールの流出を促進すると考えられ、HDL(またはアポAI)レベルの上昇はアテローム性動脈硬化のリスクの低下をもたらす。
甲状腺機能亢進は2型糖尿病における血糖管理を悪化させる。TH療法は肝糖新生を刺激すると報告されている。糖新生に特異的であり、グルコース産生の経路およびその生理学的役割の制御にとって重要である酵素は、TH療法の影響を受けることが知られている。ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)はTHによってアップレギュレートされ(Parkら, J. Biol. Chem. 274:211 (1999))、一方、別の研究者は、グルコース6-ホスファターゼがアップレギュレートされることを見出している(Fengら, Mol. Endocrinol. 14:947 (2000))。TH療法にはグリコーゲンレベルの低下も付随する。
TH療法は、ob/obマウスの筋肉における非インスリン刺激によるグルコース利用およびインスリン刺激によるグルコース利用の改善ならびにインスリン抵抗性の低下をもたらす(Ohら, J. Nutr. 125:125 (1995))。
コレステロールレベルを調整し、肥満および他の代謝障害を処置するために使用することのできる新規甲状腺ホルモン様薬剤、とりわけ、望ましくない作用の少ないものが、依然として必要とされている。
発明の概要
脂肪酸は、末端カルボキシル基を有するアルキル鎖からなる。不飽和脂肪酸は、一般にヒト内に存在し、鎖ごとに6つまでの二重結合を含む。ヒトのほとんどの脂肪酸の長さは、C16、C18またはC20である。脂肪酸は、主にグリセロールのエステルとして貯蔵される。トリグリセリド(TG)は、トリアシルグリセロール、すなわち、3つの全てのヒドロキシル基は、脂肪酸でエステル化される。TGに加えて、1つの脂肪酸(モノアシルグリセロール)または2つの脂肪酸(ジアシルグリセロール、DAG)のみでエステル化されたグリセロールが、認められる。グリセロールのエステル化部位の分布は、多くの因子に影響され、重要な生物学的機能を持ちうる。脂肪酸は、また、他の分子、例えば、コレステロールのエステル(エステラーゼにより、また該親分子へ分解されうる)、およびリゾホスファチジン酸およびホスファチジン酸を含む各種のリン脂質(それらはリン酸化アシル化グリセロールからなる)の合成に使用される。これらの生成物の多くは、それらの値を調節することで有益なまたは有害な効果が生じうることを示唆する、生物活性を有する。
脂肪酸は循環から肝臓により取り込まれる。食事に由来する脂肪酸は摂取されリンパ系を通過した後循環に入る。循環に入ると、該脂肪酸は組織により取り込まれ、直ちにまたは将来的にエネルギー源として使用される。直ちに使用されない場合は、該脂肪酸は、通常TGに変換される。その後、TGは加水分解され、遊離脂肪酸およびグリセロールとなる。両者はしばしば多量のTGを貯蔵する脂肪細胞などの細胞から肝臓へ運ばれる。TGの脂肪分解は、リパーゼの作用により生じる。例えば、リポタンパク質リパーゼは、血漿リポタンパク質のトリアシルグリセロールを加水分解する。別の例は、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)で、これは、脂肪細胞に貯蔵されるTGを加水分解する。HSLは、酵素、グルカゴン、エピネフリン、およびACTHを不活性化するインスリンなどの特定のホルモンに対して、大変敏感である。
肝臓内の脂肪酸はまた糖、アミノ酸および他の脂肪酸の代謝的分解に由来する小分子中間体からのデノボ合成により供給される。従って、過剰な食事性タンパク質および炭水化物は、直ちに脂肪酸に変換され、TGとして貯蔵される。脂肪酸合成の重要な酵素は、アセチル-CoAカルボキシラーゼであり、それはアセチルCoAからのマロニルCoAの合成を調節することで、脂肪酸の全合成を調節する。その後、脂肪酸シンターゼは、成長鎖の活性化カルボキシル末端への2つの炭素ユニットの付加を触媒する。結果物は、脂肪酸パルミチン酸である。パルミチン酸は、他のほとんど全ての脂肪酸の前駆体脂肪酸である。酵素は、不飽和脂肪酸または伸長された脂肪酸をもたらすのに使用される。
脂肪酸は、主にミトコンドリアでの酸化によるエネルギー生産のために使用される。最初の工程は、アシル-CoAシンテターゼによる、脂肪酸の脂肪酸アシルCoAへの変換を伴う。酸化酵素は、ミトコンドリアの内膜の内部に存在し、該膜をCoAおよびその誘導体は透過できないため、アシル-CoAをミトコンドリアに運ぶために、カルニチンが、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(CPT)と共に使用される。この工程は、脂肪酸の酸化における律速である。2つの炭素ユニットは、4つの酵素-触媒反応を用いて、カルボキシ末端から取り除かれる。該生成物はアシル-CoAであり、これは、その後、脂肪酸(無益サイクル)、ケトン体の合成で使用され、または、TCAサイクルに入り、COとATPに変換される。脂肪酸の酸化により生じたエネルギーの一部は、ATPとして貯蔵され、一部は他の分子の生合成に使用されるが、一部は、熱の形で失われる。熱産生を増加する薬剤は、正味のエネルギーの消費を可能とすることができる。
エネルギー消費に対して、正味のエネルギー摂取がある場合、脂肪蓄積が起こる。エネルギーは、しばしば、脂肪として、より具体的にはTGとして貯蔵される。理想的には、脂肪は、当然の貯蔵場所である脂肪細胞に貯蔵される。しかし、過剰なときは、脂肪は、他の組織に貯蔵され、その一部は、悪影響を及ぼしうる。肝臓の脂肪蓄積は、循環から運ばれた脂肪酸、肝臓での脂肪生成(すなわち、デノボ脂質合成)、および遊離脂肪酸の酸化を含む、多数の因子に依存する。
THは、脂肪細胞での脂肪分解のカテコールアミン刺激を増大することが知られている。アドレナリン反応は甲状腺状態による影響を受け、甲状腺機能低下状態では甲状腺機能亢進状態と比較して明らかな違いが認められる(Bilezikian et al., Endocr. Rev. 4:378-388 (1983); Fisher et al., Biochemistry 6:637-647 (1967); Debons et al., J. Lipid Res. 2:86 (1961); Malbon et al., TIPS 9:33-36 (1988))。吸収後の状態では、血漿脂肪酸の大部分は脂肪組織でのTGの脂肪分解に由来する。甲状腺機能亢進は、このプロセスを増進することが知られている。T4は、乳腺および脂肪組織でのリポタンパク質リパーゼ活性の低下を引き起こすことが報告されている(Del Prado et al., Biochem. J. 301:495-501 (1994))。末梢組織のリポタンパク質リパーゼ活性の低下は、慢性甲状腺機能亢進ラットの血清に見られる高TGの一因であると推論された。
甲状腺機能亢進患者では脂肪酸の内蔵での取り込みが増加する。これは、脂肪酸の血中濃度ならびに内臓血流が増加するため生じると考えられる。後者は、増大した甲状腺機能亢進状態の肝臓の代謝要求を相殺する手段と思われる(Heimberg et al., Endocrine Rev. 6:590 (1985))。
THは、脂質合成酵素および肝S14などの脂肪生成に密に関与するタンパク質をコードする遺伝子の発現を増加すると知られる。S14タンパク質は、脂質合成遺伝子の転写を制御すると知られる。肝脂肪酸シンターゼ(FAS)は、脂肪生成に重要なもう1つの遺伝子である。TREはFAS遺伝子に関連があり、THはFASの転写を正に制御することが知られる。アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)はまた、THにより増加される。脂肪酸生成は齧歯動物においてTH値上昇により増加される(Roncari et al., J. Biol. Chem. 250:4134-4138 (1975))。
THは脂肪酸の酸化を増加する。甲状腺機能亢進は、基礎代謝率の増加およびそれに対応するエネルギー需要の高まりに関与する。甲状腺機能低下は、代謝率の低下に関与する。グリコーゲンとして炭水化物を保存する能力は限られているため、甲状腺機能亢進状態において、甲状腺機能亢進哺乳動物の主な燃料は脂肪酸と考えられる。甲状腺機能亢進状態において、脂肪酸の酸化の増加は、脂肪酸の酸化の生成物、すなわち、COおよびケトン体の生成の増加をもたらす。脂肪酸の酸化の律速酵素はCPT-1である。CPT-1プロモータ領域のTREの発見に基づき、CPT-1発現は、THにより制御されるようである(Barrero et al., Biochem. Biophys. Res. Comm., 279:81-88 (2000))。さらに、甲状腺機能低下はCPT-1発現を減少し、甲状腺機能亢進は増加する。
THは、ミトコンドリアの酵素活性を増加すると考えられる。これは、ミトコンドリアの特定の遺伝子の発現の増加により、またはミトコンドリアの増加によりもたらされる。ミトコンドリアおよび/または熱発生に関与するグリセロール-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、シトクロムCオキシダーゼ、ATPア-ゼおよびおそらく脱共役タンパク質(例えば、UCP2)などのミトコンドリア酵素の増加は、脂肪酸の酸化および正味のエネルギー消費を増加しうる。肝臓はエネルギー消費および熱発生に対するTHの効果の文献に最も一般に記載される器官ではない(通常は、脂肪および筋肉)が、遊離脂肪酸を酸化する能力を有する高代謝器官である。さらに、肝臓のATPの形でFFA酸化から生成されたエネルギーを捕獲する能力は、比較的高くない。従って、肝臓は、相対的な熱発生器官である。THは、肝CPT-1およびミトコンドリアGPDH活性を増加することが知られている。
脂肪分解の増進の結果として、THは、肝脂肪生成の増加および末梢から肝臓への脂肪酸の送達の増加をもたらす。同時にTHは脂肪酸の酸化を増加する。肝臓における脂肪蓄積は、各要素の寄与に依存しうる。甲状腺毒性患者は、肝臓へのある程度の脂肪浸潤、ならびに肝実質細胞における細胞質空胞変性、核の不規則性、および高色収差(hyperchromatism)を特徴とすることが知られている(Donner et al., Arch. Intern. Med., 120:25-32 (1967); Klion et al., Am. J. Med. 50:317-324 (1971))。肝臓の脂肪蓄積は、直接的または間接的なTHの影響から生じる肝毒性に関与しうる。例えば、脂肪の蓄積は、肝毒性に関与する。
重度の甲状腺機能亢進症、甲状腺中毒症は、ミトコンドリアの機能障害に関与すると思われる、肝機能の様々な異常に関与する。広範なDNA断片化ならびにカスパーゼ-3活性およびカスパーゼ-9活性の増加が、数またはクリステの減少とともに認められた(Upadhyay et al., Hepatology, 39:1120-1130 (2004))。いくつかのケースにおいて、肝機能は、45%〜90%を損なわれることが報告されている。甲状腺機能亢進患者の肝臓において、拡大、質量増加、および巨大ミトコンドリアの形成などのミトコンドリア内の超微細な機能変化が報告されている。
THは、カロリーの消費の増加をもたらす過食を誘発することが知られている。エネルギー消費の増加が等しいかまたはより多いことで相殺されない場合は、脂肪ならびに炭水化物およびタンパク質の両方の消費の増加は、脂肪酸への変換および脂肪貯蔵量の増加をもたらす。
THは全脂肪貯蔵の減少および体重減少に関与する。該貯蔵の減少は、脂肪組織のホルモン感受性リパーゼの活性の増加のためと考えられる。該貯蔵は減少し末梢の脂肪量は減少しうるが、増加した脂肪分解から生成されたFFAは、肝臓での脂肪の蓄積を生じうる。1つの研究において、チロキシン処理は、肝臓のTGを1週間後に5倍の減少をするが、5週間の処置の終わりまでに4倍のリバウンドをすることが報告される(Varas et al., Horm. Metab. Res. 31:514-518 (1999))。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、臨床病理学的用語であり、肝実質細胞での単純TG蓄積から、炎症を有する肝脂肪症(非アルコール性脂肪性肝炎、NASH)、線維症および肝硬変に及ぶ疾患スペクトラムを含む。NAFLDは、最も良く見られる肝酵素上昇の原因である。NAFLDの有病率は、人口の14-28%と推定される。肝インスリン抵抗性は、肝脂肪症に関与する。
TG代謝の生成物、例えば、DAGおよび長鎖アシルCoA(LCACoA)は、インスリン受容体リン酸化反応に対する影響により、インスリン応答に負に作用すると考えられる。長鎖CoAおよびDAGは、インスリン受容体基質(IRS1-3)のSer/Thrリン酸化反応を増加し、その結果、インスリン受容体によるこれらの基質のTyrリン酸化反応を中断する。生じた肝インスリン抵抗性は、さらにSREBP1により脂肪蓄積を促進する代償性の高インスリン血症の発生の一因となる。TGの減少は、DAGおよびLCACoAの値を減らし、その結果、インスリンへの応答を改善しうる。改善したインスリンへの応答は、また、さらに脂肪蓄積を減少させる。
酸化的ストレスは、酸化促進化学種と抗酸化化学種との間の不均衡から生じ、酸化的損傷をもたらす。脂肪酸の酸化は、活性酸素種(ROS)の重要な原因である。増加したROSの一部の影響は、ATPを枯渇し、脂質の過酸化による膜の破壊、および炎症性サイトカインの放出である。肝臓トリグリセリドの増加は、肝実質細胞での酸化的ストレスの増加、および肝脂肪症のNASHへの進行をもたらしうる。NASHのヒト肝臓は、脂質の過酸化が増加し、ミトコンドリアの機能は損なわれる。これは、細胞死、肝星細胞の活性化、線維症および炎症をもたらしうる。これらの活性の全てが、NAFLDを有する患者が、肝硬変および肝細胞癌のリスクのより高いより重大な疾患であるNASHとなる危険性を有する原因となりうる。THは、ROSおよび肝臓傷害を増加しうる、脂肪酸の酸化およびミトコンドリア酵素活性を増加することが知られている。P450により活性化されるプロドラッグはまた、ROSの増加の原因でありうる。
従って、甲状腺ホルモン様薬剤の投与は、肝臓傷害および脂肪量の増加をもたらすかどうかは、知られていなかった。また、非肝臓毒性甲状腺ホルモン様薬剤が、肝臓脂肪を減少させるかかどうか、またはそれが肝臓脂肪を持続的に減少させるかかどうか、またはそれが心血管系に対する副作用、甲状腺系、ミトコンドリアの機能に対する副作用、全体脂肪の減少、血清遊離脂肪酸の減少無しに、または、筋肉の消耗もしくは骨量減少が無しに肝臓脂肪を減少させるかどうか、知られていなかった。本発明の発見に先立って、甲状腺ホルモンアゴニストの脂肪ホメオスタシスへの効果は、全体重の調節に焦点が合わされてきた。肝臓脂肪量への甲状腺ホルモンの影響を報告する研究は無いが、多くの研究が、天然または合成の甲状腺ホルモンアゴニストでの処置後の体重の減少を報告する。最後に、脂肪の減少が生じ、究極には、肝硬変、肝臓癌、および糖尿病などの肝インスリン抵抗性を伴う疾患を含む、NAFLDを伴う肝疾患の予防または治療に対し有益であるかは不明であった。
本発明の発見に先立って、合成甲状腺ホルモンが肝臓へ影響を及ぼすこと、例えば、化学的にまたは組織学的に測定した肝脂肪量の減少は予期されておらず、それは天然のリガンド、T3では生じない。
1. T3は、肝臓脂肪を持続的に減少し(化学的または組織学的方法による測定)、心臓または甲状腺系への負の効果は無いことは報告されていなかった。; しかし、T3は、代謝率を増加し、体重を減少することは知られている。
2. 合成甲状腺アゴニストは、肝脂肪症を減少することは報告されていなかったが、いくつかの甲状腺ホルモン様薬剤は、代謝率を増加し体重を減少することが、示されていた。
したがって、本発明者達が発見した際、合成甲状腺ホルモンアゴニスト、TRIAC、化合物17、化合物7、および化合物6の全てが、該化合物の全身投与の後に、肝トリグリセリド量を有意に減少することを示すが、T3は、肝トリグリセリド量の減少を示さないことは、予期されていなかった。しかし、TRIAC、化合物17およびT3は、体重を減少したが、化合物7および化合物6は、体重を減少しなかった。
さらに、驚くべきことに、本発明者達は、ob/obマウスにおいて、化合物cis-13-1の経口投与により、化学的および組織学的の両方で測定した肝脂肪症が減少したが、T3は、ob/obマウスの肝脂肪症に対して有意な影響はないことを発見した。化合物cis-13-1は、副睾丸脂肪体重量に対して影響しなかったが、T3は、有意に副睾丸脂肪体重量を減らし、T3の投与後の脂肪分解の誘導に一致した。
さらに、驚くべきことに、本発明者達は、化合物cis-13-1および18の経口投与により、ZDFラットにおいて組織学的に測定した肝脂肪症が減少することを発見した。
さらに驚くべきことに、本発明者達は、化合物cis-13-1の経口投与により、DIOマウスにおいて組織学的に測定した肝脂肪症が減少することを発見した。
さらに、驚くべきことに、肝臓トリグリセリド値は、本発明の甲状腺ホルモン様薬剤での、DIOマウスにおいては10週間、ob/obマウスに置いては9週間の後、正常なSprague-Dawleyラットにおいては1週間の処置後に、減少した。甲状腺ホルモン様薬剤の投与により、ob/obマウス、DIOマウスおよびZDFラットにおいて、肝組織像の改善がもたらされ、DIOマウスにおいて、処置の10週間後に、ミトコンドリアの形態の改善がもたらされた。いくつかのモデルにおいて、肝臓脂肪の減少が、肝臓酵素の減少をもたらした(例えば、9週間の処置をしたob/obマウス)。
従って、驚くべきことに、本発明者達は、TRIACならびに化合物7、18、6、17、およびcis-13-1などの合成甲状腺アゴニストは、肝脂肪症を減少し(組織学的または化学的に測定)、一方、T3は、肝脂肪症を減少しない(組織学的または化学的に測定)ことを発見した。しかし、該試験モデルにおいて、T3および該報告された合成甲状腺アゴニスト化合物18、化合物17およびTRIACは、既報のとおり、体重および/または末梢の脂肪量を減少した。天然のリガンドT3は、肝脂肪症を減少しなかった(組織学的または化学的に測定)が、肝臓外の重量減少または末梢の脂肪量の減少への影響は保持し、合成甲状腺アゴニストが肝脂肪量を減少することは、全く予期されない。肝脂肪の減少がこれまでに調査された合成甲状腺アゴニスト、または甲状腺アゴニストを含む新規なホスホン酸で認められた。
本発明は、治療有効量の甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩、またはそのプロドラッグもしくは前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩を、該動物に投与することを含む、動物の肝臓の脂肪量を減少する方法における甲状腺ホルモン様化合物の使用に関する。本発明は、さらに、治療有効量の甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩、またはそのプロドラッグもしくは前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩を、該動物に投与することを含む、動物の脂肪性肝疾患を予防、治療、または改善する方法に関する。該甲状腺ホルモン様化合物は、肝臓の甲状腺ホルモン受容体に結合する。これらの受容体活性化により、甲状腺ホルモンにより制御される遺伝子の遺伝子発現が調節される。一態様として、本発明の方法に使用される甲状腺ホルモン様化合物は、有効性を改善するため、治療係数を改善するため、例えば非肝臓関連毒性および副作用を減少させるため、または肝選択性を改善するため、すなわち肝臓外の組織と比較して肝臓への活性薬の分布を増加させるため、より具体的には肝臓外組織細胞(心臓、腎臓および下垂体を含む)の核と比較して肝臓細胞の核への活性薬の分布を増加させるために有用である。該化合物のプロドラッグは、甲状腺ホルモン様薬剤の経口バイオアベイラビリティの向上、および持続送達に有用である。
もう一つの態様として、本発明は、式I〜IXの化合物の使用に関する。式I〜IXの化合物は、活性型またはそのプロドラッグであることができる。さらに本発明には、前記式I〜IXの化合物の薬学的に許容できる塩(酸付加塩および生理学的塩を含むが、それらに限るわけではない)および共結晶の使用も包含される。さらに本発明には、活性型である式I〜IXの化合物のプロドラッグ、ならびにその薬学的に許容できる塩(酸付加塩および生理学的塩を含むが、それらに限るわけではない)および共結晶の使用も包含される。
Figure 2008542301
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式I〜IXの化合物の一部は不斉中心を持つ。したがって本発明には、式I〜IXの化合物ならびにそのプロドラッグの、ラセミ混合物、エナンチオマー濃縮混合物、ジアステレオマー混合物(ジアステレオマー濃縮混合物を含む)、および個々の立体異性体の使用が包含される。
定義
本明細書で使用する以下の用語は、別段の明記がない限り、以下の意味を持つと定義される。
2個以上の原子を持つT基は左から右に読み取られ、T基の左原子は、R基およびR基を持つフェニル基につながれ、T基の右原子はXまたはE中の、炭素、リン原子または他の原子に連結される。例えば、Tが-O-CH-または-N(H)C(O)-である場合、それは、-フェニル-O-CH-Xおよび-フェニル-N(H)C(O)-Xを意味する。
「アルキル」という用語は、炭素-炭素単結合だけを持つ直鎖もしくは分枝鎖または環状鎖炭化水素基を指す。代表例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、およびシクロヘキシルが挙げられ、これらはいずれも、適宜置換されていてよい。アルキル基はC-C20である。
「アリール」という用語は、5〜14個の環原子および共役π電子系を持つ少なくとも一つの環を有する芳香族基を指し、炭素環式アリール、複素環式アリールおよびビアリール基(これらはいずれも適宜置換されていてよい)を包含する。
炭素環式アリール基は、6〜14個の環原子を持ち、芳香環上の環原子が炭素原子であるような基である。炭素環式アリール基は、単環式炭素環式アリール基、および適宜置換されたナフチル基などの多環式または縮合化合物を包含する。
複素環式アリール基、すなわちヘテロアリール基は、5〜14個の環原子を持ち、1〜4個のヘテロ原子が芳香環中の環原子であって、環原子の残りが炭素原子であるような基である。好適なヘテロ原子として、酸素、硫黄、窒素、およびセレンが挙げられる。好適なヘテロアリール基として、いずれも適宜置換された、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N-低級アルキルピロリル、ピリジル-N-オキシド、ピリミジル、ピラジニル、イミダゾリルなどが挙げられる。
「ビアリール」という用語は、2個以上の芳香環を含有する5〜14個の原子を持つアリール基を表し、縮合環系と、他のアリール基で置換されたアリール基とを、どちらも包含する。そのような基は適宜置換されていてよい。好適なビアリール基としてナフチルおよびビフェニルが挙げられる。
「適宜置換された」または「置換された」という用語は、低級アルキル、低級アリール、低級アラルキル、低級環状アルキル、低級ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アリールオキシ、ペルハロアルコキシ、アラルコキシ、低級ヘテロアリール、低級ヘテロアリールオキシ、低級ヘテロアリールアルキル、低級ヘテロアラルコキシ、アジド、アミノ、ハロ、低級アルキルチオ、オキソ、低級アシルアルキル、低級カルボキシエステル、カルボキシル、-カルボキサミド、ニトロ、低級アシルオキシ、低級アミノアルキル、低級アルキルアミノアリール、低級アルキルアリール、低級アルキルアミノアルキル、低級アルコキシアリール、低級アリールアミノ、低級アラルキルアミノ、スルホニル、低級-カルボキサミドアルキルアリール、低級-カルボキサミドアリール、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルキルアミノアルキルカルボキシ-、低級アミノカルボキサミドアルキル-、シアノ、低級アルコキシアルキル、低級ペルハロアルキル、および低級アリールアルキルオキシアルキルから選択される1個、2個、3個、4個、5個、または6個の置換基で置換された基を包含する。
「置換アリール」および「置換ヘテロアリール」とは、1〜3個の置換基で置換されたアリール基およびヘテロアリール基を指す。これらの置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ペルハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、およびアミノからなる群より選択される。
「-アラルキル」という用語は、アリール基で置換されたアルキレン基を指す。好適なアラルキル基としてベンジル、ピコリルなどが挙げられ、これらは適宜置換されていてよい。「ヘテロアリールアルキル」とは、ヘテロアリール基で置換されたアルキレン基を指す。
「アルキルアリール-」という用語は、アルキル基で置換されたアリール基を指す。「低級アルキルアリール-」とは、アルキルが低級アルキルである、そのような基を指す。
本明細書において有機基または有機化合物に関連して使用する用語「低級」は、それぞれ6炭素原子以下を指す。そのような基は、直鎖、分枝状または環状であることができる。
本明細書において有機基または有機化合物に関連して使用する用語「高級」は、それぞれ7炭素原子以上を指す。そのような基は、直鎖、分枝状または環状であることができる。
「環状アルキル」または「シクロアルキル」という用語は、炭素原子数が3〜10(一態様として3〜6個の炭素原子)である環状のアルキル基を指す。好適な環状基として、ノルボルニルおよびシクロプロピルが挙げられる。そのような基は置換されていてよい。
「複素環式」「複素環式アルキル」または「ヘテロシクロアルキル」という用語は、原子数3〜10(一態様として3〜6個の原子)の環状基であって、少なくとも一つのヘテロ原子(さらなる態様では1〜3個のヘテロ原子)を含有するものを指す。好適なヘテロ原子として、酸素、硫黄、および窒素が挙げられる。複素環式基は、環内の窒素または炭素原子を介して結合されうる。複素環式アルキル基には、不飽和環式基、縮合環式基、およびスピロ環式基が含まれる。好適な複素環式基として、ピロリジニル、モルホリノ、モルホリノエチル、およびピリジルが挙げられる。
「アリールアミノ」(a)および「アラルキルアミノ」(b)という用語は、それぞれ基-NRR'を指し、この場合、それぞれ(a)Rはアリール、かつR'は水素、アルキル、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、またはアリールであり、(b)Rはアラルキル、かつR'は水素、アラルキル、アリール、アルキルまたはヘテロシクロアルキルである。
「アシル」という用語は、-C(O)Rを指し、この場合、Rはアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはアリールである。
「カルボキシエステル」という用語は、-C(O)ORを指し、この場合、Rは、いずれも適宜置換されたアルキル、アリール、アラルキル、環状アルキル、またはヘテロシクロアルキルである。
「カルボキシル」という用語は、-C(O)OHを指す。
「オキソ」という用語は、アルキル基またはヘテロシクロアルキル基中の=Oを指す。
「アミノ」という用語は、-NRR'を指し、この場合、RおよびR'は、水素、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキル(水素以外は適宜置換されたもの)から独立して選択され、RおよびR'は環系を形成することができる。
「-カルボキシルアミド」という用語は、-CONRを指し、この場合、各Rは独立して水素またはアルキルである。
「-スルフォニルアミド」または「-スルホニルアミド」という用語は、-S(=O)NRを指し、この場合、各Rは独立して水素またはアルキルである。
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Brおよび-Iを指す。
「アルキルアミノアルキルカルボキシ」という用語は、基:アルキル-NR-alk-C(O)-O-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基であり、RはHまたは低級アルキルである。
「スルフォニル」または「スルホニル」という用語は、-SORを指し、この場合、RはH、アルキル、アリール、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルである。
「スルフォネート」または「スルホネート」という用語は、-SOORを指し、この場合、Rは-H、アルキル、アリール、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルである。
「アルケニル」という用語は、2〜12個の原子を持ち、かつ少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を含有する不飽和基を指し、直鎖基、分枝鎖基、および環式基を包含する。アルケニル基は適宜置換されていてよい。好適なアルケニル基としてアリルが挙げられる。「1-アルケニル」とは、二重結合が第1炭素原子と第2炭素原子の間にあるアルケニル基を指す。1-アルケニル基がもう一つの基に結合される場合、例えば環状ホスホネートに結合されたW置換基である場合、それは第1炭素で結合される。
「アルキニル」という用語は、2〜12個の原子を持ち、かつ少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を含有する不飽和基を指し、直鎖基、炭素鎖基、および環式基を包含する。アルキニル基は適宜置換されていてよい。好適なアルキニル基としてエチニルが挙げられる。「1-アルキニル」とは、三重結合が第1炭素原子と第2炭素原子の間にあるアルキニル基を指す。1-アルキニル基がもう一つの基に結合される場合、例えば環状ホスホネートに結合されたW置換基である場合、それは第1炭素で結合される。
「アルキレン」という用語は、二価の直鎖、分枝鎖、または環状飽和脂肪族基を指す。一態様として、アルキレン基は10個まで(10個を含む)の原子を含有する。もう一つの態様として、アルキレン基は6個まで(6個を含む)の原子を含有する。さらにもう一つの態様として、アルキレン基は4個まで(4個を含む)の原子を含有する。アルキレン基は直鎖、分岐状または環状であることができる。
「アシルオキシ」という用語は、エステル基-O-C(O)Rを指し、この場合、RはH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルである。
「アミノアルキル-」という用語は、基:NR-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基であり、Rは-H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルから選択される。
「アルキルアミノアルキル-」という用語は、基:アルキル-NR-alk-を指し、この場合、各「alk」は、独立して選択されたアルキレンであり、RはHまたは低級アルキルである。「低級アルキルアミノアルキル-」とは、アルキル基およびアルキレン基がそれぞれ低級アルキルおよび低級アルキレンであるような基を指す。
「アリールアミノアルキル-」という用語は、基:アリール-NR-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基であり、Rは-H、アルキル、アリール、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルである。「低級アリールアミノアルキル-」では、アルキレン基が低級アルキレンである。
「アルキルアミノアリール-」という用語は、基:アルキル-NR-アリール-を指し、この場合、「アリール」は二価の基であり、Rは-H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルである。「低級アルキルアミノアリール-」では、アルキル基が低級アルキルである。
「アルコキシアリール-」という用語は、アルキルオキシ基で置換されたアリール基を指す。「低級アルキルオキシアリール-」では、アルキル基が低級アルキルである。
「アリールオキシアルキル-」という用語は、アリールオキシ基で置換されたアルキル基である。
「アラルキルオキシアルキル-」という用語は、基:アリール-alk-O-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基である。「低級アラルキルオキシアルキル-」とは、アルキレン基が低級アルキレンである、そのような基を指す。
「アルコキシ」または「アルキルオキシ-」という用語は、基:アルキル-O-を指す。
「アルコキシアルキル-」または「アルキルオキシアルキル-」という用語は、基:アルキル-O-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基である。「低級アルコキシアルキル-」では、各アルキルおよびアルキレンがそれぞれ低級アルキルおよび低級アルキレンである。
「アルキルチオ-」という用語は、基:アルキル-S-を指す。
「アルキルチオアルキル-」という用語は、基:アルキル-S-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレン基である。「低級アルキルチオアルキル-」では、各アルキルおよびアルキレンがそれぞれ低級アルキルおよび低級アルキレンである。
「アルコキシカルボニルオキシ-」という用語は、アルキル-O-C(O)-O-を指す。
「アリールオキシカルボニルオキシ-」という用語は、アリール-O-C(O)-O-を指す。
「アルキルチオカルボニルオキシ-」という用語は、アルキル-S-C(O)-O-を指す。
「アミド」という用語は、NR-C(O)-、RC(O)-NR-、NR-S(=O)-およびRS(=O)-NR-に見られるように、アシル基またはスルホニル基に続くNR基を指し、この場合、RおよびRとしては、-H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
「カルボキサミド」という用語は、NR-C(O)-およびRC(O)-NR-を指し、この場合、RおよびRとしては、-H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルが挙げられる。この用語は、尿素、-NR-C(O)-NR-を包含しない。
「スルフォンアミド」または「スルホンアミド」という用語は、NR-S(=O)-およびRS(=O)-NR-を指し、この場合、RおよびRとしては、-H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルが挙げられる。この用語は、スルホニル尿素、-NR-S(=O)-NR-を包含しない。
「カルボキサミドアルキルアリール」および「カルボキサミドアリール」という用語は、それぞれアリール-alk-NR-C(O)およびar-NR-C(O)-alk-を指し、この場合、「ar」はアリール、「alk」はアルキレンを表し、RおよびRとしては、H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
「スルホンアミドアルキルアリール」および「スルホンアミドアリール」という用語は、それぞれアリール-alk-NR-S(=O)-およびar-NR-S(=O)-を指し、この場合、「ar」はアリール、「alk」はアルキレンであり、RおよびRとしては、-H、アルキル、アリール、アラルキル、およびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、一つの-OHで置換されたアルキル基を指す。
「ハロアルキル」という用語は、ハロで置換されたアルキル基を指す。
「シアノ」という用語は、-C≡Nを指す。
「ニトロ」という用語は、-NOを指す。
「アシルアルキル」という用語は、アルキル-C(O)-alk-を指し、この場合、「alk」はアルキレンである。
「アミノカルボキサミドアルキル-」という用語は、基:NR-C(O)-N(R)-alk-を指し、この場合、Rはアルキル基またはHであり、「alk」はアルキレン基である。「低級アミノカルボキサミドアルキル」とは、「alk」が低級アルキレンである、そのような基を指す。
「ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基で置換されたアルキレン基を指す。
「ペルハロ」という用語は、脂肪族基またはアリール基上の全てのC-H結合がC-ハロ結合で置き換えられている基を指す。好適なペルハロアルキル基として-CFおよび-CFClが挙げられる。
本明細書で使用する「共結晶」という用語は、それぞれが特有の物理的特徴、例えば構造、融点および融解熱などを持つ二つ以上のユニークな固体(室温で固体)から構成される結晶性物質を意味する。本発明の共結晶は、本発明の化合物に水素結合した共結晶形成物質を含む。共結晶形成物質は、本発明の化合物に直接水素結合してもよいし、本発明の化合物に結合する追加分子に水素結合してもよい。追加分子は本発明の化合物に水素結合するか、本発明の化合物にイオン結合することができる。追加分子は第2のAPIであってもよいだろう。本発明の化合物の溶媒和物であって共結晶形成物質をさらに含まないものは、本発明にいう「共結晶」ではない。しかし共結晶は、その結晶格子中に、一つ以上の溶媒分子を含むことができる。すなわち、共結晶の溶媒和物、または溶媒もしくは室温で液体である化合物をさらに含む共結晶は、共結晶として、本発明に包含される。
共結晶は、共結晶形成物質と、本発明の化合物の塩との間に形成される共結晶であってもよいが、本発明の化合物と、共結晶形成物質とは、水素結合によって一つに構築または結合される。πスタッキング、ゲスト-ホスト複合体形成およびファンデルワールス相互作用などといった他の分子認識様式が存在してもよい。上に列挙した相互作用のうち、水素結合は、共結晶の形成における主要相互作用(そして本発明においては必須の相互作用)であり、これにより、当該部分の一方の水素結合ドナーと他方の水素結合アクセプターとの間に、非共有結合が形成される。
本発明の固体化合物と一つ以上の液体溶媒(室温における状態)とから構成される結晶性物質は、「溶媒和物」として本発明に包含される。「水和物」は、溶媒が水である場合である。本発明の他の形態として、無水型および脱溶媒和溶媒和物(de-solvated solvates)が挙げられるが、これらに限るわけではない。
本発明の化合物と共結晶形成物質または溶媒との比は、化学量論的または非化学量論的に指定することができる。1:1、1.5:1、1:1.5、2:1、1:2、および1:3というAPI:共結晶形成物質/溶媒の比は、化学量論比の例である。
「結合」という用語は、甲状腺ホルモン受容体に対する関心対象化合物の特異的会合を意味する。本発明において結合を測定する方法の一つは、異種アッセイにおいて核抽出物または精製もしくは部分精製甲状腺ホルモン受容体(例えばαまたはβ)を使用する、125I-T3と甲状腺ホルモン受容体混合物との会合を阻害する化合物の能力である。
「エネルギー支出」という用語は、Schoellerら, J Appl Physiol. 53(4):955-9 (1982)によって定義される基礎または安静代謝率を意味する。安静代謝率の増加は、O消費量および/またはCO流出量の増加および/または器官温度もしくは体温の上昇を使って測定することもできる。
「治療有効量」という表現は、その疾患または状態の症状の一つ以上を改善、減弱または排除するか、その疾患または状態の症状の一つ以上の発症を予防、変更、または遅延するような、化合物または化合物の組み合わせの量を意味する。
「薬学的に許容できる塩」という用語は、本発明の化合物と有機または無機の酸または塩基との組み合わせから誘導される、式Iの化合物およびそのプロドラッグの塩を包含する。好適な酸として、酢酸、アジピン酸、ベンゼンスルホン酸、(+)-7,7-ジメチル-2-オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-メタンスルホン酸、クエン酸、1,2-エタンジスルホン酸、ドデシルスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、馬尿酸、ハイドロクロライドヘミエタノール酸(hydrochloride hemiethanolic acid)、HBr、HCl、HI、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、臭化メチル酸(methylbromide acid)、メチル硫酸、2-ナフタレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、4,4'-メチレンビス[3-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボン酸]、リン酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、スルホサリチル酸、タンニン酸、酒石酸、テレフタル酸、およびp-トルエンスルホン酸が挙げられる。
「患者」という用語は動物を意味する。
「動物」という用語は、鳥および哺乳動物を包含する。ある実施形態では、哺乳動物が、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタまたはヒトを包含する。ある実施形態では、動物がヒトである。もう一つの実施形態では、動物が雄である。もう一つの実施形態では、動物が雌である。
本明細書で使用する「プロドラッグ」という用語は、生体系に投与された時に、自発的化学反応、酵素触媒化学反応、および/または代謝的化学反応、またはそれぞれの組み合わせの結果として、生物活性化合物を生じる任意の化合物を指す。標準的なプロドラッグは、薬物に付随する官能基、例えばHO-、HS-、HOOC-、RN-などに結合される基であって、インビボで開裂するものを使って形成される。標準的なプロドラッグとして、前記の基がアルキル、アリール、アラルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキルであるカルボン酸エステル、ならびに結合される基がアシル基、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、ホスフェートまたはサルフェートであるヒドロキシル、チオールおよびアミンのエステルが挙げられるが、これらに限るわけではない。例示した基は典型例であって、網羅的ではなく、当業者は他のさまざまな公知プロドラッグを製造することができるだろう。本発明の化合物のそのようなプロドラッグは、この範囲に包含される。プロドラッグは、生物活性を持つ化合物または生物活性化合物の前駆体である化合物を生成するために、何らかの形態の化学変換を受けなければならない。いくつかの例では、プロドラッグが薬物そのものよりは低い生物活性を持ち、経口バイオアベイラビリティおよび/または薬力学的半減期などの改善により、薬物の有効性または安全性を改善するのに役立つ。プロドラッグ型の化合物は、例えば、バイオアベイラビリティを改善するために、または不快な特徴、例えば苦みもしくは胃腸過敏性などを遮蔽もしくは低減することなどによって被投与者の認容性を改善するために、または静脈内使用などに備えて溶解度を変化させるために、または長期的もしくは持続的な放出もしくは送達に備えるために、または製剤の容易さを改善するために、または化合物の部位特異的送達をもたらすために、利用することができる。プロドラッグは、Richard B. Silverman著「The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action」(Academic Press, サンディエゴ, 1992)のChapter 8:「Prodrugs and Drug delivery Systems」352-401頁;H. Bundgaard編「Design of Prodrugs」(Elsevier Science, アムステルダム, 1985);E. B. Roche編「Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs」(American Pharmaceutical Association, ワシントン, 1977);およびR. L. Juliano編「Drug Delivery Systems」(Oxford Univ. Press, オックスフォード, 1980)に記述されている。
カルボン酸含有甲状腺ホルモン様薬剤のプロドラッグは、加溶媒分解によりまたは生理的条件下で、遊離カルボン酸に変換可能である。プロドラッグの例には、カルボン酸エステルが挙げられ、好ましくは、低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、アリールエステル、モノ-またはジ-置換低級アルキルエステル、例えば、ω-(アミノ、モノ-またはジ-低級アルキルアミノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル)-低級アルキルエステル、およびα-(低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシカルボニルまたはジ-低級アルキルアミノカルボニル)-低級アルキルエステル、例えばピバロイルオキシ-メチルエステルがある。
リン含有甲状腺ホルモン様薬剤のプロドラッグは、インビボで化学的または酵素的にホスホン酸基もしくはホスフィン酸基またはそのモノエステルに分解される。本明細書で使用する場合、この用語は、以下に挙げる基およびそれらの基の組み合わせを包含するが、それらに限るわけではない:
文献(Farquharら, J. Pharm. Sci. 72:324-325 (1983))に詳述されているアシルオキシアルキルエステル。
環状のアルキル環が形成される他のアシルオキシアルキルエステルも考えられる。これらのエステルは、脱エステル化で始まり一連の脱離反応がそれに続くと推測される一連の反応によって、細胞内部でリン含有ヌクレオチドを生成することが示されている(例えばFreedら, Biochem. Pharm, 38:3193-3198 (1989))。
式A(式中、Rはアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、およびアリールアミノであり;R'およびR''は、独立して、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、およびヘテロシクロアルキルである)に示すような、アルキルオキシカルボニルオキシメチルエステルと呼ばれる、これらの二重エステルのもう一つのクラスが、β-ラクタム抗生物質の分野で研究されている(Nishimuraら, J. Antibiotics 40(1):81-90 (1987);概要についてはFerres, H., Drugs of Today, 19:499 (1983)を参照されたい)。さらに最近になって、Cathy, M.S.ら(AAPS Western Regional Meeting(1997年4月)の要旨)は、(9-[(R)-2-ホスホノメトキシ)プロピル]アデニン(PMPA)について、これらのアルキルオキシカルボニルオキシメチルエステルプロドラッグが、イヌにおいて最高30%までバイオアベイラブルであることを示した。
Figure 2008542301
[式中、R、R'、およびR''は、独立して、H、アルキル、アリール、アルキルアリール、および脂環式基である](WO 90/08155:WO 90/10636参照)。
環状のアルキル環が形成される、式Bに示されるような、他のアシルオキシアルキルエステルも考えられる。これらのエステルは、脱エステル化で始まり一連の脱離反応がそれに続くと推測される一連の反応によって、細胞内部でリン含有ヌクレオチドを生成することが示されている(例えばFreedら, Biochem. Pharm, 38:3193-3198(1989))。
Figure 2008542301
[式中、Rは、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ、またはシクロアルキル]。
アリールエステルもホスホネートプロドラッグとして使用されてきた(例えばDeLambertら, J. Med. Chem. 37(7):498-511 (1994);Serafinowskaら, J. Med. Chem. 38(8):1372-9 (1995))。動物および人間で行われた研究では、フェニルならびにモノおよびポリ-置換フェニルプロエステルが親ホスフィン酸を生成した(式C)。Yがホスフェートに対してオルトのカルボン酸エステルであるもう一つのアプローチも記述されている(Khamneiら, J. Med. Chem. 39:4109-15 (1996))。
Figure 2008542301
[式中、Yは、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、アミノ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、シアノ、およびヘテロシクロアルキルである]。
ベンジルエステルも、親ホスホン酸を生成すると報告されている。場合によっては、パラ位の置換基を使用して、加水分解を加速することができる。4-アシルオキシ基または4-アルキルオキシ基を持つベンジル類似体[式D、X=-H、ORまたはO(CO)RもしくはO(CO)OR]は、酵素(例えばオキシダーゼ、エステラーゼなど)の作用によって、より容易に4-ヒドロキシ化合物を生成することができる。このクラスのプロドラッグの例は、Mitchellら, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I 2345 (1992);WO 91/19721に記述されている。
Figure 2008542301
[式中、XおよびYは、独立して、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシ、アシルオキシ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、ペルハロアルキル、ハロ、またはアルキルオキシカルボニルであり;R'およびR''は、独立して、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、ハロゲン、および環状アルキルである]。
チオ含有ホスフィネートプロエステルも、肝実質細胞への薬物の送達に役立ちうる。これらのプロエステルは、式Eに示すように、保護されたチオエチル部分を含有する。該ホスホネートの1以上の酸素は、エステル化されうる。脱エステル化をもたらす機序は遊離チオレートの生成を必要とするので、さまざまなチオール保護基が考えられる。例えばジスルフィドは、レダクターゼが媒介するプロセスによって還元される(Puechら、Antiviral Res. 22:155-174 (1993))。チオエステルも、エステラーゼが媒介する加水分解後に、遊離チオレートを生成するだろう(Benzariaら、J. Med. Chem. 39(25):4958-65(1996))。環状類似体もまた考えられ、単離ラット肝実質細胞において、ホスホネートを遊離させることが認められた。以下に示される環状ジスルフィドは、これまでに記載されたことなく新規である。
Figure 2008542301
[式中、Zは、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アリールオキシカルボニル、またはアルキルチオである]。
好適なプロドラッグの他の例として、BillerおよびMagnin(米国特許第5,157,027号);Serafinowskaら, J. Med. Chem. 38(8):1372-9 (1995);Starrettら, J. Med. Chem. 37:1857 (1994);Martinら J. Pharm. Sci. 76:180 (1987);Alexanderら, Collect. Czech. Chem. Commun. 59:1853 (1994);およびEP 0 632 048 A1によって例示されるプロエステルクラスが挙げられる。記載された構造クラスの一部は、例えば、
Figure 2008542301
[式中、Rは、-H、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;Yは、-H、アルキル、アリール、アルキルアリール、シアノ、アルコキシ、アシルオキシ、ハロゲン、アミノ、ヘテロシクロアルキル、およびアルコキシカルボニルである]
のように、オメガ位で結合している縮合ラクトン(式E-1およびE-2)や、リン酸素にメチレンを介して結合している適宜置換された2-オキソ-1,3-ジオキソレン(式E-3)など、適宜置換される。
式E-3のプロドラッグは「環式部分がカーボネートまたはチオカーボネートを含有する適宜置換されたヘテロシクロアルキル」の一例である。
プロピルホスフィネートプロエステルも、肝実質細胞中に薬物を送達するために使用することができる。これらのプロエステルは、式Fに示すように、プロピル基の3位にヒドロキシルおよびヒドロキシル基誘導体を含有しうる。R基およびX基は、式Fに示すように、環系を形成することができる。該ホスホネートの1以上の酸素は、エステル化されうる。
Figure 2008542301
[式中、Rは、アルキル、アリール、ヘテロアリールであり;
Xは、水素、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシであり;そして
Yは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルチオ、ハロゲン、水素、ヒドロキシ、アシルオキシ、アミノである]。
式Gおよび式Hに示すように、ホスホルアミデート誘導体がホスフェートプロドラッグとして探究されている(例えばMcGuiganら, J. Med. Chem. 42:393 (1999)およびその引用文献)。
Figure 2008542301
環状ホスホルアミデートは非環状ホスホルアミデートと比較して安定性が高いと推測されるので、環状ホスホルアミデートもホスホネートプロドラッグとして研究されている(例えばStarrettら, J. Med. Chem. 37:1857 (1994))。
もう一つのタイプのホスホルアミデートプロドラッグが、式Jに示すように、S-アシル-2-チオエチルエステルとホスホルアミデートとの組み合わせとして報告された(Egronら, Nucleosides Nucleotides 18:981 (1999))。
Figure 2008542301
他のプロドラッグ、例えば、McGuiganら, Bioorg Med. Chem. Lett. 3:1207-1210 (1993)に開示されているビス(トリクロロエチル)エステルや、Meier, C.ら, Bioorg. Med. Chem. Lett. 7:99-104 (1997)が報告したフェニルおよびベンジル混合ヌクレオチドエステルなどの置換エチルも、文献報告に基づいて、考えることができる。
構造
Figure 2008542301
は、R=R、V=Wであるリン-酸素二重結合を通る対称面を有し、ならびにVおよびWは両方とも上向きかまたは両方とも下向きである。各-NRがOで置換されている構造も同様である。
用語「1,3-プロパンジオールの環状ホスホネートエステル」、「1,3-プロパンジオールの環状ホスホネートジエステル」、「2 オキソ 2λ [1,3,2] ジオキサホスホナン(2 oxo 2λ [1,3,2] dioxaphosphonane)」、「2 オキソ [1,3,2] ジオキサホスホナン」、「ジオキサホスホナン」とは、以下のものをいう:
Figure 2008542301
用語「VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して、1個のヘテロ原子を適宜含み、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、またはアリールオキシカルボニルオキシで置換され、リンに結合した両方のY基からの3つの原子である炭素原子に結合した5〜7個の原子を含む環状基を形成する」には、以下のものが含まれる:
Figure 2008542301
上記(左)に示される構造は、5員環基を形成する3個の別の炭素原子を有する。このような環状基は、酸化されるべき列挙した置換を有していなければならない。
用語「VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して、1個のヘテロ原子を適宜含み、リンに結合したYに対してベータ位およびガンマ位で結合したアリール基に縮合する環状基を形成する」には、以下のものが含まれる:
Figure 2008542301
用語「VおよびWは一緒になって、3個の別の炭素原子を通して連結して、6個の炭素原子を含み、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、およびアリールオキシカルボニルオキシからなる群より選択される一つの置換基で置換され、リンに結合したYからの3つの原子である前記炭素原子の一つに結合する適宜置換された環状基を形成する」には、以下のものが含まれる:
Figure 2008542301
上記の構造は、Yからの3つの炭素原子であるアシルオキシ置換基を有し、新たな6員環上に適宜置換基、-CHを有する。以下の位置:
Zに結合した炭素;
「3」にラベル付けした炭素に対してアルファ位の両方の炭素;ならびに、
上記の「OC(O)CH」に結合した炭素
の各々に少なくとも一つの水素がなければならない。
用語「WおよびW'は一緒になって、2〜5個の別の原子を通して連結して、0〜2個のヘテロ原子を適宜含む環状基を形成し、Vは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールでなければならない」には、以下のものが含まれる:
Figure 2008542301
上記の構造はV=アリールを有し、WおよびW'についてはスピロ縮合シクロプロピル基を有する。
上記構造は、V=アリール、およびWおよびW’にスピロ結合したシクロプロピル基を有する。
用語「環状ホスホネート/環状ホスホンアミデート」とは、
Figure 2008542301
[式中、Yは独立して、-O-または-NR-である]
をいう。Vに結合した炭素は、C-H結合を有していなければならない。Zに結合した炭素もまた、C-H結合を有していなければならない。
化合物の命名は、基:RおよびRを保有する環を、R基およびR基を保有する環上の置換基であるとすることによって行われる。プロドラッグの命名は、リンカーT(式I、II、III、V、VI、もしくはVIII)またはD(式IV)を持つジアリール系を、Xに含まれるリン原子上の置換基とすることによって行われる。例えば、[3-R-5-R-4-(4'-R-3'-R-ベンジル)フェノキシ]メチルホスホン酸は、式:
Figure 2008542301
を表し、[3-R-5-R-4-(4'-R-3'-R-フェノキシ)フェノキシ]メチルホスホン酸は、式:
Figure 2008542301
を表し、N-[3-R-5-R-4-(4'-R-3'-R-フェノキシ)フェニル]カルバモイルホスホン酸は、式:
Figure 2008542301
を表し、2-[(3-R-5-R-4-(4'-R-3'-R-ベンジル)フェノキシ)メチル]-4-アリール-2-オキソ-2λ-[1,3,2]-ジオキサホスホナンは、式:
Figure 2008542301
を表し、2-[(3-R-5-R-4-(4'-R-3'-R-フェノキシ)フェノキシ)メチル]-4-アリール-2-オキソ-2λ-[1,3,2]-ジオキサホスホナンは、式:
Figure 2008542301
を表す。
用語「シス」立体化学とは、V基と、6員環上のリン原子に結合した炭素との空間的関係をいう。以下の式はシス立体化学を示す。
Figure 2008542301
用語「トランス」立体化学とは、V基と、6員環上の、リン原子に結合した、炭素との空間的関係をいう。以下の式はトランス-立体化学を示す。
Figure 2008542301
以下の式は、別のトランス-立体化学を示す。
Figure 2008542301
用語「S-配置」、「S-異性体」および「S-プロドラッグ」とは、炭素C'の絶対配置Sをいう。以下の式はS-立体化学を示す。
Figure 2008542301
用語「R-配置」、「R-異性体」および「R-プロドラッグ」とは、炭素C'の絶対配置Rをいう。以下の式はR-立体化学を示す。
Figure 2008542301
「エナンチオマー過剰率(%ee)」という用語は光学純度を指す。これは以下の式を使って得られる:
Figure 2008542301
[式中、[R]はR異性体の量であり、[S]はS異性体の量である]。
この式はRが主要異性体である場合の%eeを与える。
「エナンチオ濃縮」または「エナンチオマー濃縮」という用語は、一方のエナンチオマーを他方のエナンチオマーより多く含むキラル化合物の試料を指す。ある試料のエナンチオマー濃縮の程度は、エナンチオマー比またはエナンチオマー過剰率によって定量化される。
「肝臓」という用語は肝臓器官を指す。
「強化する」という用語は、特定の性質を増大させることまたは改善することを指す。
「肝特異性」という用語は、薬物またはプロドラッグで処置された動物において測定される比:
[肝組織中の薬物または薬物代謝産物]/[血中または他の組織中の薬物または薬物代謝産物]
を指す。この比は、特定時刻における組織レベルを測定することによって決定することができ、あるいは3点以上の時点で測定した値に基づくAUCを表してもよい。
「リン含有化合物」という用語は、PO、PO -2、POHR、PO-1、およびそのモノエステルを含有する化合物を指す。
「カルボン酸の代用物」という用語は、カルボン酸とほぼ等しい分子形状を有し、類似する物理的性質および生物学的性質を示す基を指す。カルボン酸の代用物の例として、テトラゾール、6-アザウラシル、アシルスルフォンアミド、スルホン酸、チアゾリジンジオン、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、およびカルボン酸アミドが挙げられるが、これらに限るわけではない。リン含有甲状腺ホルモン様薬剤(例えばホスホン酸-、ホスホン酸モノエステル-、およびホスフィン酸-含有化合物)は、カルボン酸含有甲状腺ホルモン様薬剤と比較すると著しく異なる生物活性を持つので、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、およびホスフィン酸は、これらの化合物において、カルボン酸の代用物であるとはみなされない。
「フルクトース-1,6-ビホスファターゼの阻害剤」または「FBPアーゼ阻害剤」という用語は、FBPアーゼ酵素活性を阻害し、その結果として、この酵素の基質であるフルクトース1,6-二リン酸の、フルクトース6-リン酸への変換を阻止する化合物を指す。これらの化合物は、US6,489,476に記載の手法に従って測定した場合に、ヒト肝FBPアーゼに対して50μM以下のIC50を持つ。
「肝特異性の増加または強化」という用語は、本発明の化合物および対照化合物で処置した動物における肝特異性比の増加を指す。ある実施形態では、試験化合物がリン含有化合物であり、もう一つの実施形態では、試験化合物がそのプロドラッグである。ある実施形態では、対照化合物が本発明のリン含有化合物である。もう一つの実施形態では、対照化合物が、リン含有試験化合物の対応するカルボン酸誘導体である。
「経口バイオアベイラビリティの強化」という用語は、別段の指定がない限り、親薬物の投与量の吸収の少なくとも50%の増加を指す。さらなる一態様では、(親薬物と比較して)プロドラッグの経口バイオアベイラビリティの増加は、少なくとも100%、すなわち吸収の倍増である。通常、経口バイオアベイラビリティの測定とは、経口投与される化合物の全身投与後の測定値と比較した、経口投与後の血液、血漿、組織、または尿中のプロドラッグ、薬物、または薬物代謝産物の測定を指す。
ある疾患を「治療する」またはある疾患の「治療」という用語は、疾患の進行または発達を発症後に遅らせること、または疾患の影響の一部または全部を打ち消すことを包含する。治療には姑息的治療も含まれる。
「予防する」という用語は、疾患の進行または発達を発症前に遅らせること、または疾患の発症を妨げることを包含する。
「甲状腺ホルモン受容体」(TR)という用語は、細胞核内に位置する分子内タンパク質であって、甲状腺ホルモンの結合後に、甲状腺ホルモン応答エレメント(TRE)と呼ばれるDNA配列への結合によって、特異的遺伝子の転写を刺激するものを指す。このようにしてTRは、肝臓、筋および心臓を含む多くの組織において代謝プロセス(例えばコレステロールホメオスタシスおよび脂肪酸酸化)ならびに成長および発生に関与する多種多様な遺伝子の発現を調節する。TRには、少なくとも二つの形態、TRα(17番染色体上)およびTRβ(3番染色体上)が存在する。これらのアイソフォームもそれぞれに二つの主要アイソフォームを持っている。すなわちそれぞれ、TRα-1とTRα-2、およびTRβ-1とTRβ-2である。TRは、甲状腺ホルモン(とりわけトリヨードチロニン)に対する高親和性受容体である。
「ACC」という用語は、アセチルCoAカルボキシラーゼを指す。
「FAS」という用語は、脂肪酸シンターゼを指す。
「spot-14」という用語は、脂質生成組織で発現される17キロダルトンタンパク質を指し、これは脂質生成の甲状腺ホルモン刺激に役割を果たすと推測される(Campbell, MCら, Endocrinology 10:1210 (2003))。
「CPT-1」は、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-1を指す。
「CYP7A」という用語は、コレステロール7α-ヒドロキシラーゼを指し、これは、分子状酸素およびNADPH-フェリヘモプロテインレダクターゼの存在下でコレステロールの7α-ヒドロキシル化を触媒する膜結合型シトクロムP450酵素である。CYP7によってコードされるこの酵素はコレステロールを7α-ヒドロキシコレステロールに変換するが、これは胆汁酸合成の第1段階かつ律速段階である。
「アポAI」という用語は、HDLおよびカイロミクロン中に見出されるアポリポタンパク質AIを指す。これは、LCATの活性化因子であり、HDL受容体のリガンドである。
「mGPDH」という用語は、ミトコンドリアのグリセロール-3-リン酸デヒドロゲナーゼを指す。
「高コレステロール血症」という用語は、循環血の細胞中および血漿中に異常に多量のコレステロールが存在することを指す。
「高脂質血症」または「脂肪血症」という用語は、循環血中に異常に多量の脂質が存在することを指す。
「アテローム性動脈硬化」という用語は、大動脈および中動脈の内膜に分布した不規則な脂質沈着を特徴とし、その沈着が線維形成および石灰化を引き起こす状態を指す。アテローム性動脈硬化は、アンギナ、脳卒中、心臓発作、または他の心臓状態もしくは心血管状態のリスクを上昇させる。
「肥満」という用語は、太りすぎである状態を指す。太りすぎであるとは、30.0以上のボディマス指数(BMI)と定義され、極度の肥満とは40以上のBMIと定義される。「過体重」は25.0〜29.9のボディマス指数と定義される(これは一般に理想的な体重より約10%多い)。
「冠動脈心疾患」または「冠動脈疾患」という用語は、心筋の機能的要求と、冠状血管の十分な血流を供給するという能力との不均衡を指す。これは、冠状血管の能力の低下によって引き起こされる心筋虚血(心筋への血液供給不足)の一形態である。
「糖尿病」という用語は、グルコース不耐性を共通要素とする雑多な障害群を指す。これは、糖質利用が減少し、脂質およびタンパク質の利用が強化される疾患を指し、高血糖、糖尿、ケトアシドーシス、ニューロパシー、またはネフロパシーを特徴としうる。
「インスリン非依存性真性糖尿病」(NIDDMまたは2型糖尿病)という用語は、膵臓によるインスリン分泌の障害ならびに肝臓、筋および脂肪組織などの組織におけるインスリン抵抗性を特徴とする雑多な障害を指す。この疾患の症状発現には以下の一つ以上が含まれる:耐糖能異常、空腹時高血糖、糖尿、肝糖産生量の増加、肝糖取り込み量およびグリコーゲン貯蔵量の減少、全身糖取り込みおよび糖利用の減少、異常脂質血症、脂肪肝、ケトアシドーシス、微小血管疾患、例えば網膜症、ネフロパシーおよびニューロパシー、ならびに大血管疾患、例えば冠動脈心疾患。
「耐糖能異常(IGT)」という用語は、顕性2型糖尿病の発生に先だって起こることが知られている状態を指す。これは、食後の異常な血中グルコース高騰を特徴とする。IGTの診断に関する現在の基準は、75gの経口ブドウ糖負荷試験後の2時間血漿グルコースレベル(144〜199mg/dL)に基づいている。被験集団によるばらつきはあるものの、IGTは毎年1.5〜7.3%(平均は毎年3〜4%)の割合で、本格的なNIDDMに進行する。IGTを持つ個体はNIDDMを発生させるリスクが6〜10倍高いと考えられる。IGTは心血管疾患の発生に関する独立リスク因子である。
「脂肪肝」または「肝脂肪症」という用語は可換であり、肝臓の肝実質細胞(実質細胞)における著しい脂質沈着を特徴とする疾患または障害を指す。単純脂肪肝または単純肝脂肪症は、瘢痕化または炎症などといった他の肝臓異常を伴わない。脂肪肝または肝脂肪症は、過体重が著しい患者または糖尿病を持つ患者にはよく見られる。
「非アルコール性脂肪性肝炎」(NonAlcoholic SteatoHepatitis:NASH)という用語は、脂肪肝と組み合わされた肝臓の炎症を特徴とする疾患または障害を指す。NASHは、肝臓の炎症の他の原因、例えばB型およびC型肝炎ウイルス、自己免疫障害、アルコール、薬物毒性、および銅(ウィルソン病)または鉄(ヘモクロマトーシス)の蓄積などの疑いがない場合に、考えうる診断である。
「非アルコール性脂肪性肝疾患」(NonAlcoholic Fatty Liver Disease:NAFLD)とう用語は、単純脂肪肝(脂肪症)から非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝硬変(肝臓の進行した瘢痕化)に至る(前記疾患を含む)、広範な肝臓疾患を指す。NAFLDは全ての段階が共通して脂肪肝を持つ。NASHでは、脂肪蓄積が、肝臓の瘢痕化(線維形成)につながりうるさまざまな度合いの炎症(肝炎)を伴う。
脂肪症は、例えば超音波、磁気共鳴映像法、もしくはコンピュータ断層撮影法などの非侵襲的画像診断法によって、または経皮的生検の結果として、最も容易に診断することができる。非侵襲的画像診断ツールの一例として超音波を使用する場合、びまん性脂肪変化の超音波検査所見としては、びまん性高エコーエコーテクスチャ(高輝度肝)、腎臓と比較した肝エコーテクスチャの増加、血管の不鮮明化、および深部減衰が挙げられる(Yajimaら, Tohoku J Exp Med 139(1):43-50 (1983))。経皮的生検を用いる場合、NAFLDの組織学的特徴は、アルコール誘発性肝疾患の組織学的特徴と識別不可能であり、そのなかから、33%を越える肝実質細胞における優勢な大滴性脂肪化のみが、定義として用いられるだろう。他の組織学的特徴、例えばさまざまな量の細胞の風船様腫大および斑状壊死、散在性混合好中球性-リンパ球性炎症、グリコーゲン核、マロリーヒアリン、および類洞周囲線維形成なども存在しうるが、NAFLDの診断にとって必須ではない。
「インスリン抵抗性」という用語は、臨床的に、全身糖取り込みおよび糖利用を増加させるという既知量の外因性または内在性インスリンの能力の減損と定義される。インスリンはグルコースホメオスタシスに加えて多種多様な代謝プロセス(例えば脂質代謝およびタンパク質代謝)を調節するので、インスリン抵抗性の症状発現は多様であり、以下の一つ以上が含まれる:グルコース不耐性、高インスリン血症、特徴的な異常脂質血症(高いトリグリセリド;低い高密度リポタンパク質コレステロールおよび小型高密度低密度リポタンパク質コレステロール)、肥満、上半身脂肪分布、肝臓における脂肪蓄積(非アルコール性脂肪性肝疾患)、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)、肝糖産生量の増加、肝糖取り込み量およびグリコーゲンへの貯蔵量の減少、高血圧、ならびに血栓形成促進因子および抗線維素溶解因子の増加。この一群の心血管-代謝異常は、一般に、「インスリン抵抗性症候群」または「代謝症候群」と呼ばれており、2型糖尿病の発生、アテローム性動脈硬化、高血圧または多嚢胞性卵巣症候群の加速につながりうる。
「代謝症候群」または「代謝症候群X」は、一人の人間における一群の代謝リスク因子を特徴とする。それらには、以下に挙げるものが含まれる:
・中心性肥満(腹部および腹部周辺の過剰な脂肪組織)
・アテローム形成性異常脂質血症(動脈壁におけるプラーク蓄積を助長する血中脂肪障害−主として高トリグリセリドおよび低HDLコレステロール)
・血圧上昇(130/85mmHg以上)
・インスリン抵抗性またはグルコース不耐性(身体がインスリンまたは血糖を適正に使用できない)
・易血栓形成状態(例えば、高濃度の血中フィブリノゲンまたは血中プラスミノゲン活性化因子インヒビター[-1])
・炎症促進状態(例えば血中の高感度C反応性タンパク質の上昇)。
本発明では、これらの構成成分の三つ以上の存在によって、「代謝症候群」または「代謝症候群X」が同定される:
・胴囲によって測定される中心性肥満:
男性:40インチ超
女性:35インチ超
・150mg/dL以上の空腹時血中トリグリセリド
・血中HDLコレステロール:
男性:40mg/dL未満
女性:50mg/dL未満
・130/85mmHg以上の血圧
・110mg/dL以上の空腹時グルコース。
「甲状腺ホルモン応答エレメント」または「TRE」という用語は、通常は、コンセンサス配列AGGTCAを持つダイレクトリピートのハーフサイトからなるエレメントを指す(Harbersら, Nucleic Acids Res. 24(12):2252-2259 (1996))。TREは、ダイレクトリピート、インバーテッドリピート、またはエバーテッド(everted)リピートとして配置されうるAGGTCAモチーフのハーフサイトを二つ含有する。
「甲状腺ホルモン応答性遺伝子」という用語は、その発現がトリヨードチロニンの影響を受ける遺伝子を指す(Menjoら, Thyroid 9(9):959-67 (1999);Helbingら, Mol. Endocrinol. 17(7):1395-409 (2003))。
「TSH」または「チロトロピン」という用語は、甲状腺刺激ホルモンを指す。
「アテローム形成性タンパク質」という用語は、アテローム性動脈硬化およびアテローム性動脈硬化に関係する疾患(冠動脈心疾患を含むが、これに限るわけではない)を誘発、刺激、強化、または延長するタンパク質を指す。アテローム形成性タンパク質として、アポAIおよびLp(a)が挙げられる。
「甲状腺ホルモンまたはTH」という用語は、例えばチログロブリンに由来する天然のヨウ素化チロニン(例えばT3、T4)、ならびにT4の左旋性異性体のナトリウム塩であって甲状腺機能低下症に補充療法としてよく使用される薬物であるレボチロキシン(Levothyroxine)ナトリウムなどを包含する。他の用途として、単純非地方性甲状腺腫、慢性リンパ球性甲状腺炎およびチロトロピン依存性甲状腺癌の処置が挙げられる。リオチロニン(Liothyronine)ナトリウムは、T3の左旋性異性体のナトリウム塩である。リオトリックス(Liotrix)はレボチロキシンとリオチロニンの4:1混合物である。チロイド(Thyroid)は、動物の乾燥脱脂甲状腺から得られる製剤である。
本明細書で使用する「甲状腺ホルモン様薬剤」(thyromimetic)または「T3様剤」(T3 mimetic)という用語は、甲状腺ホルモン受容体に結合し、T3のアゴニスト、アンタゴニスト、部分アゴニスト/アンタゴニストまたはインバースアゴニストとして作用する任意の部分を包含するものとする。甲状腺ホルモン様薬剤は、さらに、アゴニスト、アンタゴニスト、部分アゴニスト、または部分アンタゴニストとして指定することができる。本発明の甲状腺ホルモン様薬剤は、おそらくT3結合部位に結合すると考えられ、異種置換反応を利用して甲状腺ホルモン受容体へのT3結合を阻害することができる。標的組織または標的細胞において天然のL-トリヨードチロニンによって媒介される作用の一つ以上を生じさせることができる本発明の甲状腺ホルモン様薬剤は、アゴニストまたは部分アゴニストであるとみなされるだろう。標的組織または標的細胞において天然のT3によって媒介される作用の一つ以上を阻害することができる本発明の甲状腺ホルモン様薬剤は、アンタゴニスト、部分アンタゴニスト、またはインバースアゴニストとみなされるだろう。甲状腺ホルモン様薬剤には、T3、T4、または他の天然の甲状腺ホルモンは、含まれない。
「代謝性疾患」という用語は、肥満、糖尿病および脂質障害(例えば高コレステロール血症、高脂質血症、高トリグリセリド血症)などの疾患および状態、ならびにリポタンパク質レベル、脂質レベル、糖質レベルおよびインスリンレベルの異常を伴う障害、例えば代謝症候群X、糖尿病、耐糖能異常、アテローム性動脈硬化、冠動脈心疾患、心血管疾患などを包含する。
「ミトコンドリアバイオジェネシス」または「ミトコンドリアジェネシス」という用語は、新生ミトコンドリアが合成される速度を指す。細胞複製時に起こるミトコンドリアバイオジェネシスは、親細胞と娘細胞の両方に十分な新しいミトコンドリアを提供する。細胞複製の不在下で起こるミトコンドリアバイオジェネシスは、細胞内のミトコンドリア数の増加をもたらす。
本明細書で使用する「有意」または「統計的に有意」という用語は、その実験計画に適した当技術分野で容認されている統計的有意性の尺度によって決定されるp値が≦0.05である(すなわち第一種の過誤の可能性が5%未満である)ような結果(すなわち実験的アッセイ結果)を意味する。
本明細書で引用する参考文献は全て、参照により、その全体が本明細書に組み入れられる。
本発明は、甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの薬学的に許容できる塩(該化合物は、甲状腺ホルモン受容体に結合する)を投与することを含む、動物の肝臓の脂肪量を減らす方法に関する。
本発明は、さらに、甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの薬学的に許容できる塩(該化合物は、甲状腺ホルモン受容体に結合する)を投与することを含む、動物の脂肪性肝疾患を予防、治療、または改善する方法に関する。
甲状腺ホルモンおよび甲状腺ホルモン様薬剤は、細胞の核内で甲状腺ホルモン受容体に結合し、代謝性疾患に重要な役割を果たすタンパク質をコードする遺伝子の発現レベルを変化させることができる。肝臓の甲状腺ホルモン応答性遺伝子の発現を変えることにより、甲状腺ホルモン様化合物は、肝臓の脂肪量を減少することができる。甲状腺ホルモン様薬剤で予防、治療、または改善することができる脂肪性肝疾患には、脂肪症、非アルコール性脂肪性肝疾患、および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられる。
一態様として、これらの方法で使用される甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの薬学的に許容できる塩は、少なくとも一つの甲状腺ホルモン受容体に、T3に対して≦100nM、または≦90nM、≦80nM、≦、70nM、≦60nM、≦50nM、≦40nM、≦30nM、≦20nM、≦10nM、≦50nM、≦1nM、≦0.5nMのKiで結合する。甲状腺ホルモン受容体結合は、文献記載のアッセイを使って容易に決定される。例えば、Yokoyamaらが記述した方法(J. Med. Chem. 38:695-707 (1995))に従って、動物の肝臓から核抽出物を調製することができる。結合アッセイは、精製甲状腺ホルモン受容体を使って行うこともできる。例えば、Chielliniらが用いた方法(Bioorg. Med. Chem. 10:333-346 (2002))を使用し、125I-T3ならびにヒト甲状腺ホルモン受容体TRα1およびTRβ1を使って、競合リガンド結合親和性を決定する。後者の方法は甲状腺ホルモン受容体選択性の決定が可能になる点で有利である。
もう一つの態様として、これらの方法で使用される甲状腺ホルモン様化合物、その薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびにそのプロドラッグの薬学的に許容できる塩は、一つ以上の甲状腺ホルモン応答性遺伝子の発現を、少なくとも50%、2倍、3倍、4倍、6倍または8倍増加または減少させる。遺伝子発現の変化は、細胞内またはインビボで検出することができる。甲状腺ホルモン様薬剤のプロドラッグは細胞取り込みを増加させることができるが、変換に必要な酵素のレベルが低いために、活性化合物に変換されにくい場合もある。インビボでの遺伝子発現の変化には、本発明の化合物が投与後に組織によって取り込まれること、またはプロドラッグが、投与後、標的器官および標的細胞に分布するのに十分な時間、無傷のままであることが要求される。細胞への分布に続いて、プロドラッグの切断を担う酵素または他の条件がプロドラッグに作用して、それを活性化合物に変換しなければならない。次に、その化合物は、核に輸送されることが可能でなければならない。化合物の一部が細胞から排出される場合、それは、元の方向へ細胞膜および核膜を横切って再輸送されなければならない。肝臓で活性化され肝臓によって活性化合物として排出される本発明のプロドラッグは、元の方向へ細胞膜および核膜を横切って核内に再輸送される。
肝臓は甲状腺ホルモンの主要標的器官であり、肝臓遺伝子の8%は甲状腺ホルモンによって調節されると見積られている。定量的蛍光標識cDNAマイクロアレイハイブリダイゼーションを使って、下記表1に示すように、肝臓における甲状腺ホルモン応答性遺伝子が同定された(Fengら, Mol. Endocrinol. 14:947-955 (2000))。この研究にはT3処理甲状腺機能低下マウスから得られる肝RNAが使用された。甲状腺ホルモン処置は、サンプリングした2225種類のマウス遺伝子のうち55遺伝子の発現に影響を及ぼし、14遺伝子は>2倍増加し、41遺伝子は>60%減少した。
Figure 2008542301
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甲状腺ホルモンの影響を受けると報告される遺伝子は、マイクロアレイ解析を含むさまざまな技法を使って同定される。代謝性疾患において重要なT3およびT3様剤の影響を受ける遺伝子が、研究によって同定されている。
肝臓中のT3応答性遺伝子として、脂質生成に影響を及ぼす遺伝子、例えばspot14、脂肪酸輸送タンパク質、リンゴ酸酵素、脂肪酸シンターゼ(Blennemannら, Mol. Cell. Endocrinol. 110(1-2):1-8 (1995))およびCYP4Aが挙げられる。HMG CoAレダクターゼ遺伝子およびLDL受容体遺伝子は、コレステロール合成に影響を及ぼし、T3に応答することが確認されている。CPT-1は脂肪酸酸化に関与するT3応答性遺伝子である。エネルギー支出に影響を及ぼす遺伝子、例えばミトコンドリアsn-グリセロール3-リン酸デヒドロゲナーゼ(mGPDH)などのミトコンドリア遺伝子、および/またはプロトン漏出に関係する遺伝子、例えばアデニンヌクレオチド輸送体(ANT)、Na/K-ATPアーゼ、Ca2+-ATPアーゼおよびATPシンターゼなども、T3応答性遺伝子である。グリコーゲン分解および糖新生に影響を及ぼすT3応答性遺伝子として、グルコース6-ホスファターゼおよびPEPCKが挙げられる。
本方法で使用される化合物は、甲状腺ホルモン受容体に結合し、何らかの肝臓遺伝子発現の変化をもたらす。アゴニスト活性を示す証拠は、文献記載の標準的なアッセイを使って得られる。よく使用されるアッセイの一つでは、レポーター細胞アッセイを使用する。このアッセイでは、HeLa細胞、Hek293細胞、またはチャイニーズハムスター卵巣細胞などの細胞に、ヒトTRα1またはTRβ1の発現ベクターをトランスフェクトし、次に、分泌型アルカリホスファターゼ(その発現が甲状腺ホルモン応答エレメントの制御下にあるもの)をコードするレポーター遺伝子をトランスフェクトする。アゴニスト活性は、その細胞を化合物(とりわけ、細胞ホモジネートによって活性化合物に切断される、化合物のプロドラッグ)に曝露した後、細胞培養培地中のアルカリホスファターゼ活性を化学発光アッセイを使って決定することによって測定される(Groverら, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 100(17):10067-72 (2003))。
これらの方法においてとりわけ有用なT3様剤では、甲状腺機能、T3およびT4などの循環ヨウ素化チロニンの甲状腺産生、そして/またはT3対T4の比に対する作用が、最小限に抑えられるだろう。いくつかのT3様剤は、より容易に肝臓に分布し、甲状腺機能、T3およびT4などの循環ヨウ素化チロニンの甲状腺産生、そして/またはT3対T4の比に悪影響を及ぼさない用量で、薬理作用をもたらす。ある実施形態において、本発明の化合物は、本明細書に開示する用途(例えば肝臓の脂肪量を減少させること)に関して有意な作用が観察される用量と、T3の有意な減少もしくはT4の有意な減少、またはT3対T4の比の有意な変化が観察される用量との間の差と定義される治療係数が、少なくとも50倍、100倍、200倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、2000倍、3000倍、4000倍、5000倍、6000倍、7000倍、8000倍、9000倍または少なくとも10000倍である。ある実施形態では、T3またはT4の変化量が有意な量ではなく、循環レベルの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%または少なくとも30%から選択される減少である。
上述のように、代謝性疾患の処置を目的とするT3およびT3様剤の使用は、以前は、心臓に対する有害副作用によって制限されてきた。この制限を克服するためになされた試みは、TRαと比較してTRβを選択的に結合するT3様剤を使って、心臓と比較して肝臓を選択的に標的とすることに焦点が合わされてきた。心臓は主にTRαを発現させるので、以前の研究者らは、肝臓で発現されるTRβに対する化合物の選択性を増加させることによって、T3様剤の治療係数を増加させようと試みてきた。他の研究により、心臓と比較して肝臓に選択的に分布する、プロドラッグを含むリン含有化合物が発見された。これらの化合物は、肝臓を選択的に標的とすることができ、その結果として、T3およびカルボン酸を含有するT3様剤と比較して、治療係数を増加させることができる。したがって、例えば肝選択的分布またはTR選択性によって、肝選択性が増加した化合物は、肝臓が薬物標的であるような代謝障害および他の障害の処置において、心機能に有意な負の影響を及ぼさずに、有効なレベルで投与することができる。
治療係数の変化は、文献に詳述されたアッセイおよび方法を使って容易に決定される。肝臓外組織の遺伝子は、当業者によく理解されている方法を使って監視することができる。アッセイには、処置した動物から単離された組織のcDNAマイクロアレイ解析を使用することが含まれる。T3に対する心臓の感受性により、心臓中のT3応答性遺伝子の解析およびこれらの変化が心臓の性質にもたらす機能的帰結は、本発明化合物の治療係数を評価するためのさらにもう一つの戦略になる。測定される心臓遺伝子として、mGPDHならびにミオシン重鎖および軽鎖が挙げられる。心臓に対するT3様剤の作用を測定する方法の一つは、T3が媒介する心臓でのミオシン重鎖遺伝子転写を測定するアッセイを用いる方法である。
T3心臓作用の機能的帰結を評価するための手段になる方法は、Trostらが記述した方法(Endocrinology 141:3057-64(2000))を用いる心肥大(心臓重量対体重比)、心拍数、およびさまざまな血行動態パラメータ(収縮期および拡張期動脈圧、収縮末期左心室圧ならびに収縮および弛緩の最大速度など)の測定を含めて、種々記述されている。
治療係数の評価には、筋消耗および骨密度に及ぼす作用など、他の方法も利用することができる。
治療係数は、広い範囲にわたる用量を動物に投与し、肝臓における応答を誘発することができる最小用量を、心臓における応答を誘発することができる用量と比較して決定することによって決定される。
いくつかの甲状腺ホルモン様化合物は培養細胞内には輸送されにくいことが多い。したがって細胞レポーターアッセイは、アゴニスト活性の確認にはしばしば役立つが、効能の適切な指標にはならない場合もありうる。したがって、アゴニスト活性の証拠をインビボで得ることの方が、しばしば容易になる。インビボアッセイには、甲状腺ホルモン様薬剤またはプロドラッグで動物を処置し、肝臓におけるT3応答性遺伝子の発現またはT3応答性遺伝子の変化の機能的帰結を監視することが含まれるが、これに限るわけではない。
一態様として、本発明の方法に有用な化合物は、甲状腺ホルモン受容体に結合して、二つ以上の肝臓遺伝子の発現に変化をもたらす。これらの方法に有用な化合物の試験に用いられる動物として、正常ラットおよび正常マウス、文献で周知の方法を使って甲状腺機能低下症にした動物、例えば甲状腺ホルモン受容体ノックアウトマウス(例:Groverら, 2003で使用されているようなTRα-/-)、または高コレステロール(例:高コレステロール給餌ラットまたはハムスター)、肥満および/または糖尿病を示す動物(例:fa/faラット、ズッカー糖尿病肥満ラット、ob/obマウス、db/dbマウス、高脂肪給餌齧歯類)が挙げられる(Liureauら, Biochem. Pharmacol. 35(10):1691-6(1986);Trostら, Endocrinology 141(9):3057-64(2000);およびGrover, PNAS 2003)。薬物またはプロドラッグは、ボーラス注射、経口、および持続注入による投与を含め、さまざまな経路で投与される。動物を1〜28日間処置し、肝臓、心臓、および血液を単離する。ビヒクル処置動物およびT3処置動物と比較した遺伝子転写の変化を、ノーザンブロット解析、RNAアーゼ保護または逆転写とそれに続くPCRを使って決定する。何千もの肝臓遺伝子の変化を監視するための方法を利用することができるが、本発明において化合物の生物学的作用を実証するために監視する必要があるのは少数に過ぎない。典型的には、spot-14、FAS、mGPDH、CPT-1、およびLDL受容体などの遺伝子を監視する。二つ以上の遺伝子で>1.5倍の変化があれば、それは、その化合物がインビボでT3応答性遺伝子を調整することの証拠であるとみなされる。遺伝子転写の変化を測定するための代替方法として、その遺伝子によってコードされるタンパク質の活性または発現レベルを監視することが挙げられる。例えば、遺伝子が酵素活性(例えばFAS、mGPDH)をコードする場合は、適当に摘出した肝組織における酵素活性の直接測定を、標準的な酵素学的技法を使って行うことができる。遺伝子が受容体機能(例えばLDL受容体)をコードする場合は、発現される受容体の数を定量するために、リガンド結合試験または抗体に基づくアッセイ(例えばウェスタンブロット)を行うことができる。遺伝子に依存して、TRアゴニストは酵素活性を増減させるか、受容体結合または受容体数を増減させるだろう。
T3に応答する肝臓遺伝子の発現レベルを変化させることの機能的帰結は多岐にわたり、文献に詳述されているアッセイを使って容易に実証される。TRに結合する甲状腺ホルモン様化合物を動物に投与すると、肝および/または血漿コレステロールレベルなどの脂質の変化;LDL-コレステロール、リポタンパク質a(Lp(a))などのリポタンパク質レベルの変化;肝グリコーゲンレベルの変化;ならびに酸素消費量の変化および場合によっては体重の変化によって測定されるエネルギー支出の変化が起こりうる。例えば、コレステロールに対する作用は、コレステロール給餌動物、例えば正常ラットおよび正常ハムサー、またはTRα-/-ノックアウトマウスを使って決定される。コレステロールは標準的な試験を使って測定される。肝グリコーゲンレベルは、処置動物より単離した肝臓から決定される。エネルギー支出の変化は、酸素消費量(MVO2)の変化を測定することによって監視される。文献にはさまざまな方法が詳述されており、例えばOxymaxチャンバーを使った動物丸ごとでの測定が挙げられる(米国特許第6,441,015号)。処置ラットから得られる肝臓(Fernandezら, Toxicol. Lett. 69(2):205-10(1993))ならびに肝臓から単離したミトコンドリア(Carrerasら, Am. J. Physiol. Heart Circ. Physiol. 281(6):H2282-8 (2001))を評価することもできる。処置ラットから得られる肝実質細胞を評価することもできる(Ismail-Beigiら, J. Gen. Physiol. 73(3):369-83 (1979))。
動物における肝臓の脂肪含量を低下させる方法または脂肪性肝疾患(例えば、脂肪症、NASHもしくはNAFLD)を予防、治療もしくは改善する方法であって、ある量の甲状腺ホルモン様化合物、そのプロドラッグ、またはその薬学的に許容できる塩もしくは共結晶を患者に投与するステップを含む方法を提供する。ある実施形態では、前記化合物が活性型である。もう一つの実施形態では、前記化合物がプロドラッグである。もう一つの実施形態では、前記化合物またはそのプロドラッグが立体中心を含む。もう一つの実施形態では、前記化合物がラセミ混合物として投与される。もう一つの実施形態では、前記化合物がエナンチオマー濃縮混合物として投与される。もう一つの実施形態では、前記化合物がジアステレオマー混合物として投与される。さらにもう一つの実施形態では、前記化合物が個々の立体異性体として投与される。
T3の投与は肝臓の脂肪量に対していくらかの影響を及ぼしうるが、このような影響は、T3の投与量の高い場合、すなわちT3-関連毒性が生じる投与量でのみ生じるであろう。さらに、T3の投与により、肝臓の脂肪量が減少しても、該活性は時間とともに、例えば4から5週間の内に減少する。したがって、本発明の1つの実施形態において、甲状腺ホルモン様化合物を肝臓の脂肪量を有意に減少するが、T3で効果が認められる投与量より低い投与量で投与する。更なる実施形態において、甲状腺ホルモン様化合物を投与し、有効性を喪失することなく、長期にわたって、例えば、1、2、3、4、6、8、12週間またはそれ以上、脂肪減少活性を維持する。更なる実施形態おいて、甲状腺ホルモン様化合物を投与し、長期にわたって、例えば、1、2、3、4、6、8、12週間またはそれ以上、脂肪減少活性を維持し、該化合物の有効性は、時間とともに減少するが、T3で認められる有効性の減少よりも遅い速度となる。例えば、該有効性の減少は、T3で認められる有効性の減少よりも、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、または400%またはそれ以上遅い。
本発明の別の実施形態において、該甲状腺ホルモン様化合物は、末梢の脂肪、内臓脂肪、または副睾丸脂肪に有意に影響することなく、肝臓の脂肪量を減少する。1つの実施形態として、該甲状腺ホルモン様化合物は、体の他の組織または部分、例えば、皮膚、腹部、心臓、脈管構造、副睾丸の脂肪量の減少よりも速い速度で、肝臓の脂肪量を減少する。別の実施形態として、該甲状腺ホルモン様化合物は、肝臓の遊離脂肪酸の酸化の増加をもたらす。更なる実施形態として、該甲状腺ホルモン様化合物は、肝臓のトリグリセリド、コレステロールエステル、および/または長鎖アセチル-CoAエステルの酸化を増加する。いくつかの実施形態において、酸化は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、または400%またはそれ以上、増加する。
本発明の一態様として、該甲状腺ホルモン様化合物は、心臓に対する負の効果は無しに、肝臓の脂肪量を減少する。負の効果には、1以上の心拍数の有意な増加、血圧の有意な上昇、心拍数の有意な増加、左心室収縮能の有意な増加、収縮期血圧の有意な増加、および拡張期血圧の有意な増加が含まれる。
本発明の別の態様として、該甲状腺ホルモン様化合物は、全体重の有意な変化、TSHレベルもしくはTRHレベルの有意な変化、肝臓酵素の有意な変化、血清遊離脂肪酸レベルの有意な変化、または有意な肝ミトコンドリア損傷無しに、肝臓の脂肪量を減少する。
本発明に有用な化合物を含む医薬組成物を提供する。少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または少なくとも80%の経口バイオアベイラビリティを持つ本発明の医薬組成物も提供する。
本発明に有用な第1化合物と、肝臓の脂肪量を減少させるのに役立ち、脂肪症、NASH、またはNAFLDなどの脂肪性肝疾患の予防、治療、または改善に役立ち、または脂肪性肝疾患に関与しまたはこれをもたらす疾患または障害の予防、治療、または改善に役立つ第2化合物とを含む医薬組成物も提供する。ある実施形態では、前記第1化合物および第2化合物を含む組成物が単一の投薬単位(single unit dose)である。もう一つの実施形態では、前記投薬単位が、錠剤、ハードカプセル剤またはソフトゲルカプセル剤の形態である。
肝臓の脂肪量を減少させ、または脂肪症、NASH、またはNAFLDなどの脂肪性肝疾患を予防、治療、または改善するためのキットであって、
a)甲状腺ホルモン様化合物またはそのプロドラッグを含む第1医薬組成物;
b)肝臓の脂肪量を減少させ、脂肪症、NASH、またはNAFLDなどの脂肪性肝疾患の予防、治療、または改善に有用で、または脂肪性肝疾患に関係しまたはこれをもたらす疾患または障害を予防、治療、または改善するのに有用な追加化合物を含む第2医薬組成物;および
c)前記第1医薬組成物もしくは前記第2医薬組成物または前記第1医薬組成物と前記第2医薬組成物の両方を保持するための少なくとも一つの容器
を含むキットも提供する。
肝臓の脂肪量を減少させるための、または脂肪症、NASH、およびNAFLDなどの脂肪性肝疾患を予防、治療または改善するための医薬の製造のための本発明の化合物の使用も提供する。
ある実施形態では、本発明の方法に使用する化合物は、肝臓に選択的に分布する化合物である。ある実施形態では、該化合物が、少なくとも10倍、25倍、50倍、75倍、100倍、200倍、300倍、400倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、2000倍、3000倍、4000倍、5000倍、6000倍、7000倍、8000倍、9000倍、10,000倍、20,000倍、30,000倍、40,000倍または50,000倍高い肝選択性を持つ。ある実施形態では、肝選択性が心臓と比較される。別の実施形態では、肝選択性が下垂体と比較される。別の実施形態では、肝選択性は腎臓と比較される。
更なる実施形態では、本発明の方法に使用される化合物が、T3に対して≦100nM、≦90nM、≦80nM、≦70nM、≦60nM、≦50nM、≦40nM、≦30nM、≦20nM、≦10nM、≦50nM、≦1nM、または≦0.5nMのKiで、少なくとも一つの甲状腺ホルモン受容体を結合する本発明の化合物である。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRαである。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRβである。T3に対して≧100nM、≧90nM、≧80nM、≧70nM、≧60nM、≧50nM、≧40nM、≧30nM、≧20nM、≧10nM、≧50nM、≧1nM、または≧0.5nMであるが、いずれの場合も≦150nMであるようなKiで、少なくとも一つの甲状腺ホルモン受容体を結合する化合物も提供する。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRαである。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRβである。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRα1である。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRβ1である。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRα2である。ある実施形態では、前記甲状腺ホルモン受容体がTRβ2である。
本明細書に記載する新規方法は、TRに結合する甲状腺ホルモン様化合物の使用を記述している。一態様として、以下に述べる新規化合物には、式I〜IXの化合物が含まれる。本発明の化合物は本明細書に記載する方法に使用することができる。
本発明における有用な化合物
本発明に有用な化合物は、肝臓中の甲状腺ホルモン受容体に結合してそれを活性化する甲状腺ホルモン様化合物である。本発明は、式I〜IXの化合物(その立体立体異性体および立体異性体の混合物を含む)、その薬学的に許容できる塩、その共結晶、ならびにそのプロドラッグ(その立体異性体および立体異性体の混合物を含む)、ならびにそのプロドラッグの薬学的に許容できる塩および共結晶に関する。
本発明の化合物は結晶性、無定形またはその混合物でありうる。結晶型の本発明化合物を含む組成物は、結晶型の前記化合物を一つだけ含有するか、二つ以上の結晶型を含有することができる。例えば組成物は二つ以上の異なる多形を含有しうる。多形は、遊離型の二つの異なる多形、異なる共結晶型の二つ以上の多形、異なる塩型の二つ以上の多形、一つ以上の共結晶型の一つ以上の多形と遊離型の一つ以上の多形との組み合わせ、一つ以上の塩型の一つ以上の多形と遊離型の一つ以上の多形との組み合わせ、または一つ以上の共結晶型の一つ以上の多形と一つ以上の塩型の一つ以上の多形との組み合わせであることができる。
本明細書に記載する化合物の薬学的に許容できる塩基付加塩は、本発明に包含される。薬学的に許容できる塩基付加塩とは、遊離酸の生物学的効力および性質を保っていて、生物学的にも他の面でも望ましくない点がないものを指す。これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の付加によって製造される。無機塩から誘導される塩として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム塩などが挙げられるが、これらに限るわけではない。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩である。有機塩基から誘導される塩として、1級、2級、および3級アミン、置換アミン(天然置換アミンを含む)、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、トリメタミン(trimethamine)、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられるが、これらに限るわけではない。
塩基官能基を持つ本明細書記載の化合物の薬学的に許容できる酸付加塩(例えば、カルボン酸またはその代用物が塩基官能基を含む基で保護されているプロドラッグ)も、本発明に包含される。薬学的に許容できる酸付加塩とは、遊離塩基の生物学的効力および性質を保っていて、生物学的にも他の面でも望ましくない点がないものを指す。これらの塩は、遊離塩基への無機酸または有機酸の付加によって製造される。無機酸から誘導される塩として、アシストレート(acistrate)、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ベシル酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシレート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチレート(naphthylate)、メシレート、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、臭化物、フマル酸塩、パモ酸塩、グルコウロネート(glucouronate)、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物、硫酸塩、キシノホエート(xinofoate)および塩化物塩が挙げられるが、これらに限るわけではない。
本発明の化合物は、純粋であるか、実質的に純粋であるか、少なくとも75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の純度または少なくとも99.5%の純度を持つことができる。本化合物は、薬学的に許容できる組成物の一部であってもよい。本化合物は生物学的材料または試料の一部であってもよい。したがって本発明の化合物を含む細胞および組織は本発明に包含される。それらの細胞または組織はインビボ、エクスビボ、またはインビトロであることができる。例として、肝臓または肝臓細胞(例えば肝実質細胞)、血液、胃液(擬似胃液または実際の胃液)、腸液(擬似腸液または実際の腸液)、および尿が挙げられる。
一態様として、本発明は、式I:
(Ar)-G-(Ar)-T-E
[式中、
ArおよびArは置換アリール基であり;
Gは、単一のC、S、Se、O、もしくはN原子またはC、S、Se、O、もしくはNに連結されたCHを介してARとARとを連結する原子または原子団であって、この場合、CまたはNは置換され;
Tは、1〜4個の連続する原子を介してARをEに連結する原子または原子団であるか、または存在せず; および
Eは、pKa≦7.4の官能基もしくは部分、カルボン酸もしくはそのエステル、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、または、TRαもしくはTRβの甲状腺ホルモン結合ポケットを結合するOまたはNを含有する原子もしくは原子団である]
の化合物の使用に関する。
もう一つの態様として、本発明は、式II:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか、;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、またR50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より独立して選択される;
、R、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;または
およびTは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびTが結合する環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる)、そして Xは、この環に、環炭素への直接結合によって結合するか、または環炭素もしくは環窒素に結合された-(CR )-もしくは-C(O)-を介して結合する;
は、水素、-C(O)C-Cアルキルおよび-C-Cアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、O、NR、およびSからなる群より選択される第2ヘテロ基を環内に含有してもよい、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; または
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=または-CH=CH-N=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される;あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する。
もう一つの態様として、本発明は、式III:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R) からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する。
式IIIの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S、および-CHからなる群より選択される;
Tは、-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )CH(NR)-、および-C(O)NH(CR )-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、ハロゲン、および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
式IIIの化合物の別の実施形態として、:
Gは、-O-、-S、および-CHからなる群より選択される;
Tは、結合、-(CH)-、-OCH-、-SCH-、-NHCH-、-NHC(O)(CH)-、および-(CH)CH(NH)-、および-C(O)NH(CH)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、F、Cl、Br、ヨード、およびCHからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
もう一つの態様として、本発明は、式IV:
Figure 2008542301
[式中、
Aは、-NR-、-O-、および-S-からなる群より選択される;
Bは、-CR-、および-N-からなる群より選択される;
は、水素、-C(O)C-Cアルキルおよび-C-Cアルキルからなる群より選択される;
は、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択される;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Dは、結合、-(CR )-、および-C(O)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
およびRは、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、それは、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する。
式IVの化合物の一実施形態として、:
Aは、-NR-、-O-、および-S-からなる群より選択される;
Bは、-CR-、および-N-からなる群より選択される;
は、水素、-C(O)C-Cアルキルおよび-C-Cアルキルからなる群より選択される;
は、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Dは、結合、-(CR )-、および-C(O)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素、-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される、
は、水素、ハロゲン、および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
式IVの化合物の別の実施形態として、:
Aは、-NR-、-O-、および-S-からなる群より選択される;
Bは、-CR-、および-N-からなる群より選択される;
は、水素、-C(O)C-Cアルキルおよび-C-Cアルキルからなる群より選択される;
は、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Dは、結合、-(CH)-、および-C(O)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、F、Cl、Br、ヨード、およびCHからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
さらなる態様として、本発明は、式V:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、それは、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=、または-CH=CH-N=を含む、適宜置換された環を形成する;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、-O-C-Cアルキル、-SHおよび-S-C-Cアルキルからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する
式Vの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Tは、-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )CH(NR)-、および-C(O)NH(CR )-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素、-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より選択される;
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される、
は、水素、ハロゲン、および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、-O-CH、-SHおよび-S-CHからなる群より選択される; および、
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
式Vの化合物の別の実施形態として、:
Gは、-O-、-S、および-CHからなる群より選択される;
Tは、結合、-(CH)-、-OCH-、-SCH-、-NHCH-、-NHC(O)(CH)-、-(CH)CH(NH)-、および-C(O)NH(CH)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より選択される;
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、F、Cl、Br、ヨード、およびCHからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、F、Cl、アミノ、ヒドロキシル、および-O-CHからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
もう一つの態様として、本発明は、式VI:
Figure 2008542301
[式中、
Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する。
式VIの化合物の一実施形態として、
Tは、-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、および-C(O)N(R)(CR )-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
式VIの化合物の別の実施形態として、:
Tは、結合、-(CH)-、-OCH-、-SCH-、-NHCH-、-NHC(O)(CH)-、-(CH)CH(NH)-、および-C(O)NH(CH)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
さらなる態様として、本発明は、式VII:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択される;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
の化合物の使用に関する。
式VIIの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Tは、-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、および-C(O)N(R)(CR )-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素、-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される (ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、適宜置換された-C-Cアルキル、-(CR )アリール、C(O)アリールおよびC(O)アルキルからなる群より選択される; および
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
式VIIの化合物の別の実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Tは、結合、-(CH)-、-OCH-、-SCH-、-NHCH-、-NHC(O)(CH)-、-(CH)CH(NH)-、および-C(O)NH(CH)-からなる群より選択される;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、適宜置換された-C-Cアルキル、-CH-アリール、C(O)アリールおよびC(O)アルキルからなる群より選択される;
Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、当技術分野で知られる他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである。
さらなる態様として、本発明は、式VIII:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
AおよびTは、-(CR )-、-(CR )-、-O(CR )-、-S(CR )-、-N(R)(CR )-、-N(R)C(O)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )O-、-(CR )S-、および-(CR )N(R)-からなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=または-CH=CH-N=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
qは、0〜2の整数である;
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
各Rは、-H、およびアルキルからなる群より、独立して選択されるか、またはRとRが一緒になって、シクロアルキル基を形成する;
各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される]
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩の使用に関する。
式VIIIの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
AおよびTは、-(CR )-、-(CR )-、-O(CR )-、-S(CR )-、-N(R)(CR )-、-N(R)C(O)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )O-、-(CR )S-、および-(CR )N(R)-からなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
、R、およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、(CR )アリール、C(O)アリール、C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、ハロゲン、および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、および-アルキル-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-C(R)-COOR、および-C(R)COORからなる群より、独立して選択される;
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキルおよびアリールからなる群より選択される;
各Rは、-Hおよびアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、-Hおよび低級アルキルからなる群より選択される;
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
式VIIIの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
AおよびTは、-CH-、-(CH)-、-OCH-、-SCH-、-NH(CH)-、-NHC(O)-、-C(O)CH-、-CHC(O)-、-CHO-、-CHS-、および-CH)NH-からなる群より、それぞれ独立して選択される;
、R、およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、(CH)アリール、C(O)アリール、C(O)アルキルからなる群より、それぞれ独立して選択される;
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、F、Cl、Br、ヨード、およびCHからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに2個の不飽和を持ち、0〜1個の-N-を含む、適宜置換された6員環を形成する; あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-CH-OC(O)R、-CH(CH)-OC(O)R、-CH-O-C(O)OR、-CH(CH)-O-C(O)OR、および-(CH)-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-Hおよび-C(R)COORからなる群より、独立して選択される;
各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
さらなる態様として、本発明は、式IX:
Figure 2008542301
[式中、
Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
Tは、-(CR )C(R )O-、-(CR )C(R )N(R)-、-(CR )C(R )S-、-C(O)(CR )C(R )O-、-C(O)(CR )C(R )N(R)-、-C(O)(CR )C(R )S-、-(CR )C(O)C(R )O-、-(CR )C(O)C(R )N(R)-、および-(CR )C(O)C(R )S-からなる群より選択される、
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
、R、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される (ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=または-CH=CH-N=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Xは、P(O)(YR11)Y”である;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
qは、0〜2の整数である;
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
各Rは、-H、およびアルキルからなる群より、独立して選択されるか、またはRとRが一緒になって、シクロアルキル基を形成する;
各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される]
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩の使用に関する。
式IXの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Tは、-(CR )C(R )O-、-(CR )C(R )N(R)-、および-(CR )C(R )S-からなる群より選択される;
kは、0〜4の整数である;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜2の整数である;
pは、0〜1の整数である;
各Rは、水素、-CH、ハロゲン、-OH、-OCH、-OCF、および-NRからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
各Rは、水素および-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは、水素および-CH、-C(O)-CH、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
、R、R、およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、ハロゲン、-CH、-CF、(CR )アリール、C(O)アリール、C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、ハロゲン、および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Xは、P(O)(YR11)Y”である;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CR )S(=O)NR、または-(CR )C(O)NRである。;
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、および-アルキル-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-C(R)-C(O)OR、および-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキルおよびアリールからなる群より選択される;
各Rは、-Hおよびアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、-Hおよび低級アルキルからなる群より選択される;
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
式IXの化合物の一実施形態として、:
Gは、-O-、-S-、および-CH-からなる群より選択される;
Tは、-CHCHO-、-CHCHNH-、および-CHCHS-からなる群より選択される;
、R、R、およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
およびRは、水素、Cl、Br、I、-CH、-CF、(CH)アリール、C(O)アリール、C(O)アルキルからなる群より、それぞれ独立して選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-CH(OH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)シクロアルキル、適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキル、適宜置換された-CH(OH)ヘテロシクロアルキル、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、および-C(O)Rからなる群より選択される;
は、水素、F、Cl、Br、ヨード、およびCHからなる群より選択される;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
およびRは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、適宜置換された複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
各Rは、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-(CH)アリール、適宜置換された-(CH)シクロアルキル、および適宜置換された-(CH)ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに2個の不飽和を持ち、0〜1個の-N-を含む、適宜置換された6員環を形成する; あるいは
およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=の適宜置換された環を形成する;
は、-OH、-OCH、-OC(O)R、-OC(O)OR、および-NHC(O)Rからなる群より選択される; あるいは
およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに1個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
Xは、P(O)(YR11)Y”である;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CH)S(=O)NH、-(CH)C(O)NH、-(CH)C(O)OH、および(CH)C(O)OCHからなる群より選択される;
Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-CH-OC(O)R、-CH(CH)-OC(O)R、-CH-O-C(O)OR、-CH(CH)-O-C(O)OR、および-(CH)-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-Hおよび-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびそのプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
式II、III、IV、V、VI、VII、またはIXの化合物の一実施形態として、:
Xは、P(O)(YR11)(Y’R11)またはP(O)(YR11)Y”であり;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
YおよびY’は、-O-、およびNRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
Yが-O-であり、Y”が水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、-(CR )C(O)OR、または-(CR )C(O)Rである場合、またはYとY’が共に-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
Yが-NR-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、-(CR )C(O)OR、または-(CR )C(O)Rである場合、、またはYおよびY’が共に-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
Yが-O-であり、Y’がNRである場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;および-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-COORからなる群より、独立して選択される;
または、YおよびY’が-O-および-NR-から独立して選択される場合、R11とR11が一緒になって、-アルキル-S-S-アルキル-を含む環状基を形成するか、またはR11とR11が一緒になって下記基:
Figure 2008542301
[式中:
V、W、およびW'は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアラルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、適宜置換された1-アルケニル、および適宜置換された1-アルキニルからなる群より独立して選択される;あるいは、
VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して、5〜7個の原子を含む環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は水素、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、またはアリールオキシカルボニルオキシで置換され、リンに結合した両方のY基からの3つの原子である炭素原子に結合した炭素である;あるいは
VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素または水素で置換された炭素であり、それはリンに結合したYに対してベータ位およびガンマ位でアリール基に縮合する;あるいは、
VおよびWは一緒になって、3個の別の炭素原子を通して連結して、6個の炭素原子を含むか、あるいは水素で置換された炭素、およびヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、およびアリールオキシカルボニルオキシからなる群より選択される一つの置換基で置換された炭素(該置換基は、リンに結合したYから3原子にある炭素原子の一つに結合している)を含む、適宜置換された環状基を形成し;あるいは、
ZおよびWは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素であるかまたは水素で置換された炭素であり、Vは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;あるいは、
WおよびW'は一緒になって、2〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜2個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素であるかまたは水素で置換された炭素であり、Vは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
Zは、-CHROH、-CHROC(O)R、-CHROC(S)R、-CHROC(S)OR、-CHROC(O)SR、-CHROCO、-OR、-SR、-CHR、-CHアリール、-CH(アリール)OH、-CH(CH=CR )OH、-CH(C≡CR)OH、-R、-NR 、-OCOR、-OCO、-SCOR、-SCO、-NHCOR、-NHCO、-CHNHアリール、-(CH)-OR、および-(CH)-SRからなる群より選択される;
qは、整数2または3である;
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
各Rは、-Hおよびアルキルからなる群より、独立して選択されるか、またはRとRが一緒になって、シクロアルキル基を形成する;
各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される;
ただし:
a)V、Z、W、W’は、全て-Hでなく;および
b)Zが-Rの場合、V、W、およびW’の少なくとも1つは、-H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルではない;である]
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
式II、III、IV、V、VI、VII、またはIXの化合物の別の実施形態として、:
Xは、P(O)(YR11)(Y’R11)またはP(O)(YR11)Y”である;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
YおよびY’は、-O-、およびNRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
Yが-O-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CR )S(=O)NR、または-(CR )C(O)NRである場合、またはYとY’が共に-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、および-アルキル-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが-NR-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CR )S(=O)NR、または-(CR )C(O)NRである場合、またはYおよびY’が共に-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-C(R)-C(O)OR、および-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
Yが-O-であり、Y’がNRである場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、および-アルキル-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;および-NR-に結合したR11は、-H、-C(R)-C(O)OR、および-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
または、YおよびY’が、-O-および-NR-から独立して選択される場合、R11およびR11が一緒になって、下記基:
Figure 2008542301
[式中、
V、W、およびW’は、水素、適宜にアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より、独立して選択される;
Zは、水素である
各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
各Rは、アルキルおよびアリールからなる群より選択される;
各Rは、-Hおよびアルキルからなる群より、独立して選択される;
各Rは、-Hおよび低級アルキルからなる群より選択される;
ただし:
a)V、Z、W、W’は、全て-Hでない; および
b)Zが-Rの場合、V、W、およびW’の少なくとも1つは、-H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルでない;である]
の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびそのプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である。
式II、III、IV、V、VI、VII、またはVIIIの化合物の別の実施形態として、:
Xは、P(O)(YR11)(Y’R11)またはP(O)(YR11)Y”;
Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
YおよびY’は、-O-、およびNRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
Yが-O-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CH)S(=O)NH、-(CH)C(O)NH、または-(CR )C(O)OCHである場合、またはYとY’が共に-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、-CH-OC(O)R、-CH(CH)-OC(O)R、-CH-O-C(O)OR、-CH(CH)-O-C(O)OR、および-(CH)-S-C(O)Rからなる群より、独立して選択される;
Yが-NR-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、-(CH)S(=O)NH、-(CH)C(O)NH、または-(CR )C(O)OCHである場合、またはYおよびY’が共に-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-Hおよび-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
Yが-O-であり、Y’がNRである場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、および適宜置換されたアリールからなる群より、独立して選択される、および-NR-に結合したR11は、-Hおよび-C(R)C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
または、YおよびY’が-O-および-NR-から独立して選択される場合、R11とR11が一緒になって下記基:
Figure 2008542301
[式中、
Vは、アリールである;
W、W’およびZは、水素である;
各Rは、t-ブチル、イソプロピル、エチル、およびメチルからなる群より選択される;
各Rは、-Hおよび-CHからなる群より、独立して選択される;
各Rは-Hである;である]
、ならびにその薬学的に許容できる塩およびそのプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩。
一態様として、式I〜IXの化合物は、:
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
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Figure 2008542301
、およびそのモノエステル、および該化合物または該化合物のモノエステルのプロドラッグ、ならびにその薬学的に許容できる塩からなる群より選択される。一実施形態として、該プロドラッグは、該化合物のbis-POM、カーボネート、ビスアミデート、もしくは4-アリール-2-オキソ-2-λ-1,3,2-ジオキサホスホナンプロドラッグ、または該化合物のモノエステルのbis-POM、カーボネート、またはビスアミデートプロドラッグである。
もう一つの態様として、式I〜IXの化合物は、:
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
からなる群、およびその薬学的に許容できる塩より選択される。
さらなる態様として、式I〜IXの化合物は、:
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
Figure 2008542301
からなる群、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグより選択される。一実施形態として、上記化合物のプロドラッグは、POMエステル、カーボネート、またはアミデートプロドラッグである。
本明細書に図示するどの化学構造についても、もう一つの原子への単結合しか持たない酸素が描かれている場合は、その酸素に結合した水素が存在すると考えるべきである。1個または2個の他の原子への二つの結合しか持たない窒素が描かれている場合は、その窒素に結合した水素が存在すると考えるべきである。
さらに、本発明の化合物は、肝臓の脂肪量を低下させるために使用される他の医薬剤、または肝臓の脂肪量の増加に関与またはこれをもたらす疾患を治療または予防するために使用される医薬剤と組み合わせて投与することができる。
さらにまた本発明の化合物は、血清コレステロールを低下させるために使用される他の医薬剤、例えばコレステロール生合成阻害剤またはコレステロール吸収阻害剤、特にHMG-CoAレダクターゼ阻害剤、またはHMG-CoAシンターゼ阻害剤、またはHMG-CoAレダクターゼもしくはシンターゼ遺伝子発現阻害剤、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤(例:トルセトラピブ)、胆汁酸吸着剤(例:コレスチラミン(Questran(登録商標))、コレセベラムおよびコレスチポール(Colestid(登録商標)))、または胆汁酸再吸収阻害剤(例えば米国特許第6,245,744号、米国特許第6,221,897号、米国特許第6,277,831号、EP0683773、EP0683774参照)、記載されているコレステロール吸収阻害剤(例:エゼチマイブ、チクエシド(tiqueside)、パマクエシド、または例えばWO 0250027参照)、PPARαアゴニスト、混合型PPARα/γアゴニスト、例えばAZ242(Tesaglitazar、(S)-3-(4-[2-(4-メタンスルホニルオキシフェニル)エトキシ]フェニル)-2-エトキシプロピオン酸)、BMS298585(N-[(4-メトキシフェノキシ)カルボニル]-N-[[4-[2-(5-メチル-2-フェニル-4-オキサゾリル)エトキシ]フェニル]メチル]グリシン)、またはWO 99/62872、WO 99/62871、WO 01/40171、WO 01/40169、WO 96/38428、WO 01/81327、WO 01/21602、WO 03/020269、WO 00/64888もしくはWO 00/64876に記載されているもの、MTP阻害剤、例えばインプリタピド、フィブラート、ACAT阻害剤(例:アバシマイブ(avasimibe))、アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト、スクアレンシンテターゼ阻害剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、スクアレンシクラーゼ阻害剤、混合型スクアレンエポキシダーゼ/スクアレンシクラーゼ阻害剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、ATPクエン酸リアーゼ阻害剤、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、酸化防止剤またはナイアシン(例:徐放性ナイアシン)などと組み合わせて投与することができる。本発明の化合物は、血漿コレステロールレベルを低下させるように作用する天然化合物と組み合わせて投与することもできる。そのような天然化合物は一般に機能性食品と呼ばれ、例えばニンニクおよびナイアシンなどが挙げられる。
一態様として、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤は、一般にスタチン類と呼ばれる治療薬のクラスに属するものである。使用することができるHMG-CoAレダクターゼ阻害剤の例として、ロバスタチン(MEVACOR;米国特許第4,231,938号;同第4,294,926号;同第4,319,039号参照)、シンバスタチン(ZOCOR;米国特許第4,444,784;同第4,450,171号、同第4,820,850号;同第4,916,239号参照)、プラバスタチン(PRAVACHOL;米国特許第4,346,227号;同第4,537,859号;同第4,410,629号;同第5,030,447号および同第5,180,589号参照)、プラバスタチンのラクトン類(米国特許第4,448,979号参照)、フルバスタチン(LESCOL;米国特許第5,354,772号;同第4,911,165号;同第4,739,073号;同第4,929,437号;同第5,189,164号;同第5,118,853号;同第5,290,946号;同第5,356,896号参照)、フルバスタチンのラクトン類、アトルバスタチン(LIPITOR;米国特許第5,273,995号;同第4,681,893号;同第5,489,691号;同第5,342,952号参照)、アトルバスタチンのラクトン類、セリバスタチン(リバスタチン(rivastatin)およびBAYCHOLとも呼ばれている;米国特許第5,177,080号、および欧州出願EP-491226A参照)、セリバスタチンのラクトン類、ロスバスタチン(CRESTOR;米国特許第5,260,440号および同第RE37314号、および欧州特許EP521471参照)、ロスバスタチンのラクトン類、イタバスタチン、ニスバスタチン、ビサスタチン(visastatin)、アタバスタチン(atavastatin)、ベルバスタチン(bervastatin)、コンパクチン、ジヒドロコンパクチン、ダルバスタチン、フルインドスタチン(fluindostatin)、ピチバスタチン(pitivastatin)、メバスタチン(米国特許第3,983,140号参照)、およびベロスタチン(velostatin)(シンビノリンともいう)が挙げられるが、これらに限るわけではない。HMG-CoAレダクターゼ阻害剤の他の例は、米国特許第5,217,992号;同第5,196,440号;同第5,189,180号;同第5,166,364号;同第5,157,134号;同第5,110,940号;同第5,106,992号;同第5,099,035号;同第5,081,136号;同第5,049,696号;同第5,049,577号;同第5,025,017号;同第5,011,947号;同第5,010,105号;同第4,970,221号;同第4,940,800号;同第4,866,058号;同第4,686,237号;同第4,647,576号;欧州出願第0142146号A2および同第0221025号A1;およびPCT出願WO 86/03488および同WO 86/07054に記載されている。薬学的に許容できる形態の上記医薬剤も包含される。上記の参考文献は全て、参照により、本明細書に組み入れられる。
好適な胆汁酸吸着剤の限定でない例として、コレスチラミン(胆汁酸結合能力を持つ4級アンモニウム陽イオン基を含有するスチレン-ジビニルベンゼンコポリマー、例えばBristol-Myers Squibbから入手することができるQUESTERANまたはQUESTRAN LIGHTコレスチラミン)、コレスチポール(ジエチレントリアミンと1-クロロ-2,3-エポキシプロパンのコポリマー、例えばPharmaciaから入手することができるCOLESTID錠)、塩酸コレセベラム(例えば三共から入手することができるWelChol錠(エピクロロヒドリンで架橋され、1-ブロモデカンおよび(6-ブロモヘキシル)-トリメチルアンモニウムブロミドでアルキル化されたポリ(アリルアミン塩酸塩))、例えば3,3-イオエン(3,3-ioene)、N-(シクロアルキル)アルキルアミンおよびポリグルサムなどの水溶性誘導体、不溶性4級化ポリスチレン、サポニンならびにその混合物が挙げられる。他の有用な胆汁酸吸着剤は、PCT特許出願WO 97/11345および同WO 98/57652、ならびに米国特許第3,692,895号および同第5,703,188号に開示されており、これらの文献は参照により本明細書に組み入れられる。好適な無機コレステロール吸着剤として、サリチル酸ビスマス+モンモリロナイト粘土、水酸化アルミニウムおよび炭酸カルシウム制酸薬が挙げられる。
上記の説明において、フィブラートベース化合物は、肝臓におけるトリグリセリドの合成および分泌を阻害し、リポタンパク質リパーゼを活性化することによって、血中のトリグリセリドレベルを低下させるための医薬品である。例として、ベザフィブラート、ベクロブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブリン酸、エトフィブラート(ethofibrate)、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シンフィブラートおよびテオフィブラートが挙げられる。ACAT阻害剤としては、例えばWO 92/09561に開示されている一般式(I)を持つ化合物[好ましくはFR-129169、化学名N-(1,2-ジフェニルエチル)-2-(2-オクチルオキシフェニル)アセトアミド];特表平8-510256(WO 94/26702、米国特許第5,491,172号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくはCI-1011、化学名2,6-ジイソプロピルフェニル-N-[(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)アセチル]スルファメート、本発明においてCI-1011は、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む}、EP 421441(米国特許第5,120,738号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくはF-1394、化学名(1S,2S)-2-[3-(2,2-ジメチルプロピル)-3-ノニルウレイド]シクロヘキサン-1-イル3-[(4R)-N-(2,2,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキサン-4-カルボニル)アミノ]プロピオネート}、本発明においては、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含むF-1394};特表2000-500711(WO 97/19918、米国特許第5,990,173号)に開示されている化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)[好ましくはF-12511、化学名(S)-2',3',5'-トリメチル-4'-ヒドロキシ-α-ドデシルチオ-α-フェニルアセトアニリド、本発明においてF-12511は、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む];特開平10-195037(EP 790240、米国特許第5,849,732号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)[好ましくはT-2591、化学名1-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)-3-(2-シクロヘキシルエチル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)尿素、本発明においてT-2591は、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む];WO 96/26948に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくは、FCE-28654、化学名1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-3-[(4R,5R)-4,5-ジメチル-2-(4-ホスホノフェニル)-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル]尿素(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)};WO 98/54153(EP 987254)の明細書に開示されている一般式(I)を持つ化合物またはその薬理学的に許容できる塩{好ましくはK-10085、化学名N-[2,4-ビス(メチルチオ)-6-メチル-3-ピリジル]-2-[4-[2-(オキサゾロ[4,5-b]ピリジン-2-イルチオ)エチル]ピペラジン-1-イル]アセトアミド(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)};WO 92/09572(EP 559898、米国特許第5,475,130号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物[好ましくはHL-004、化学名N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2-テトラデシルチオアセトアミド];特開平7-82232(EP 718281)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくはNTE-122、化学名trans-1,4-ビス[1-シクロヘキシル-3-(4-ジメチルアミノフェニル)ウレイドメチル]シクロヘキサン、本発明においてNTE-122は、NTE-122の薬理学的に許容できる塩を含む};特表平10-510512(WO 96/10559)に開示されている化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくはFR-186054、化学名1-ベンジル-1-[3-(ピラゾール3-イル)ベンジル]-3-[2,4-ビス(メチルチオ)-6-メチルピリジン-3-イル]尿素、本発明においてFR-186054は、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};WO 96/09287(EP 0782986、米国特許第5,990,150号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)[好ましくはN-(1-ペンチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド、本発明においては、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む];ならびにWO 97/12860(EP 0866059、米国特許第6,063,806号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)[例えばN-(1-オクチル-5-カルボキシメチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)]が挙げられる。ACAT阻害剤は、好ましくは、FR-129169、CI-1011、F-1394、F-12511、T-2591、FCE-28654、K-10085、HL-004、NTE-122、FR-186054、N-(1-オクチル-5-カルボキシメチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(以下、化合物Aという)、およびN-(1-ペンチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(以下、化合物Bという)からなる群より選択される化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)である。ACAT阻害剤は、より好ましくは、CI-1011、F-12511、N-(1-オクチル-5-カルボキシメチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(化合物A)、およびN-(1-ペンチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(化合物B)からなる群より選択される化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)であり;最も好ましくは、N-(1-オクチル-5-カルボキシメチル-4,6-ジメチルインドリン-7-イル)-2,2-ジメチルプロパンアミド(化合物A)である。
アンギオテンシンII受容体アンタゴニストとしては、ビフェニルテトラゾール化合物またはビフェニルカルボン酸誘導体、例えば:特開昭63-23868(米国特許第5,138,069号)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){例えばロサルタン、化学名2-ブチル-4-クロロ-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]-1H-イミダゾール-5-メタノール、本発明においてロサルタンは、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};特表平4-506222(WO 91/14679)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){例えばイルベサルタン、化学名2-N-ブチル-4-スピロシクロペンタン-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]-2-イミダゾリン-5-オン、本発明においてイルベサルタンは、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};特開平4-235149(EP 433983)に開示されている一般式(I)を持つ化合物、そのエステル(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){例えばバルサルタン、化学名(S)-N-バレリル-N-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]バリン、本発明においてバルサルタンは、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};特開平4-364171(米国特許第5,196,444号)に開示されている一般式(I)を持つカルボン酸誘導体(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){例えばカンデサルタン、化学名1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2-エトキシ-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]-1H-ベンゾイミダゾール-7-カルボキシレート、本発明においてカンデサルタンは、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグ(TCV-116など)、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};特開平5-78328(米国特許第5,616,599号)に開示されている一般式(I)を持つカルボン酸誘導体(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){好ましくはオルメサルタン、化学名(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1-[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イルメチル]イミダゾール-5-カルボキシレート、本発明においてオルメサルタンは、そのカルボン酸誘導体、カルボン酸誘導体の薬理学的に許容できるエステル(CS-866など)、その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む};ならびに特開平4-346978(米国特許第5,591,762号、EP 502,314)に開示されている一般式(I)を持つ化合物(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む){例えばテルミサルタン、化学名4'-[[2-n-プロピル-4-メチル-6-(1-メチルベンゾイミダゾール-2-イル)-ベンゾイミダゾール-1-イル]-メチル]ビフェニル-2-カルボキシレート(その薬理学的に許容できる塩/共結晶、エステルまたはプロドラッグを含む)}などが挙げられる。アンギオテンシンII受容体アンタゴニストは、好ましくは、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、オルメサルタン、またはテルミサルタンであり;より好ましくは、ロサルタンまたはオルメサルタンであり;最も好ましくはオルメサルタンである。
本発明の化合物を使った併用療法は、一定の疾患および障害を治療または予防するのに役立つだけでなく、第二薬または第二剤(例えばアトルバスタチン)の投薬量を減らすのにも役立ちうる。
また、本発明の化合物は、アポリポタンパク質B分泌阻害剤および/またはミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質(MTP)阻害剤と併用することもできる。いくつかのアポリポタンパク質B分泌阻害剤および/またはMTP阻害剤が米国特許第5,919,795号に開示されている。
本発明の併用療法態様では、任意のHMG-CoAレダクターゼ阻害剤を、追加化合物として使用することができる。HMG-CoAレダクターゼ阻害剤という用語は、酵素HMG-CoAレダクターゼによって触媒されるヒドロキシメチルグルタリル-補酵素Aからメバロン酸へのインビボ変換を阻害する化合物を指す。そのような阻害は、当業者であれば、標準的アッセイ(例えばMethods of Enzymology, 71: 455-509 (1981);およびその引用文献)に従って容易に決定することができる。さまざまなこれら化合物について、以下に説明し、参考文献を挙げる。米国特許第4,231,938号には、アスペルギルス属に属する微生物の培養後に単離されるいくつかの化合物、例えばロバスタチンが開示されている。米国特許第4,444,784号にも、上述した化合物の合成誘導体、例えばシンバスタチンが開示されている。また、米国特許第4,739,073号には、いくつかの置換インドール類、例えばフルバスタチンが開示されている。さらに米国特許第4,346,227号には、ML-236B誘導体、たとえばプラバスタチンが開示されている。また、EP 491,226はいくつかのピリジルジヒドロキシヘプテン酸、例えばリバスタチンを教示している。また、米国特許第4,647,576号には、いくつかの6-[2-(置換ピロール-1-イル)-アルキル]-ピラン-2-オン、例えばアトルバスタチンが開示されている。当業者には他のHMG-CoAレダクターゼ阻害剤もわかるだろう。現在市販されているまたは過去に市販されていたHMG-CoAレダクターゼ阻害剤を含有する製品として、セリバスタチンNa、ロスバスタチンCa、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチンNaおよびシンバスタチンが挙げられる。
本発明の併用療法態様では、任意のHMG-CoAシンターゼ阻害剤を、追加化合物として使用することができる。HMG-CoAシンターゼ阻害剤という用語は、酵素HMG-CoAシンターゼによって触媒されるアセチル-補酵素Aおよびアセトアセチル-補酵素Aからのヒドロキシメチルグルタリル-補酵素Aの生合成を阻害する化合物を指す。そのような阻害は、当業者であれば、標準的アッセイ(例えばMethods of Enzymology 35: 155-160 (1975);およびMethods of Enzymology, 110: 19-26 (1985);ならびにそれらの引用文献)に従って容易に決定することができる。さまざまなこれらの化合物について、以下に説明し、参考文献を挙げる。米国特許第5,120,729号には、いくつかのβ-ラクタム誘導体が開示されている。米国特許第5,064,856号には、微生物MF5253を培養することによって製造されるいくつかのスピロ-ラクトン誘導体が開示されている。米国特許第4,847,271号には、いくつかのオキセタン化合物、例えば11-(3-ヒドロキシメチル-4-オキソ-2-オキセタニル)-3,5,7-トリメチル-2,4-ウンデカジエン酸誘導体が開示されている。本発明の方法、組成物およびキットに有用な他のHMG-CoAシンターゼ阻害剤は、当業者にはわかるだろう。
本発明の併用療法態様では、HMG-CoAレダクターゼ遺伝子発現を減少させる任意の化合物を、追加化合物として使用することができる。これらの薬剤は、DNAの転写を阻止するHMG-CoAレダクターゼ転写阻害剤であってもよいし、HMG-CoAレダクターゼをコードするmRNAからタンパク質への翻訳を妨げる翻訳阻害剤であってもよい。そのような阻害剤は、転写または翻訳に直接影響を及ぼしてもよいし、コレステロール生合成カスケード中の一つ以上の酵素によって上述の属性を持つ化合物に生体内変換されてもよいし、上述の活性を持つイソプレン代謝産物の蓄積をもたらすものであってもよい。そのような調節は、標準的なアッセイ(Methods of Enzymology, 110: 9-19 (1985))に従って、当業者により、容易に決定される。いくつかのそのような化合物について、以下に説明し、参考文献を挙げるが、当業者には、他のHMG-CoAレダクターゼ遺伝子発現阻害剤もわかるだろう。例えば米国特許第5,041,432号には、HMG-CoAレダクターゼ遺伝子発現の阻害剤である15-置換ラノステロール誘導体がいくつか開示されている。HMG-CoAレダクターゼの生合成を抑制する他の酸素化ステロールが、E.I.Mercer(Prog. Lip. Res., 32:357-416 (1993))によって議論されている。
本発明の併用療法態様では、CETP阻害剤としての活性を持つ任意の化合物が、第二化合物として役立ちうる。CETP阻害剤という用語は、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)が媒介するさまざまなコレステリルエステルおよびトリグリセリドのHDLからLDLおよびVLDLへの輸送を阻害する化合物を指す。さまざまなこれらの化合物について、以下に説明し、参考文献を挙げるが、当業者には他のCETP阻害剤もわかるだろう。米国特許第5,512,548号にはCETP阻害剤としての活性を持つポリペプチド誘導体がいくつか開示されており、一方、J. Antibiot., 49(8): 815-816 (1996)、およびBioorg. Med. Chem. Lett., 6:1951-1954 (1996)には、それぞれCETP阻害性ロゼノノラクトン(rosenonolactone)誘導体およびコレステリルエステルのホスフェート含有類似体が開示されている。
本発明の併用療法態様では、任意のACAT阻害剤が、追加化合物として役立ちうる。ACAT阻害剤という用語は、酵素アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼによる食餌性コレステロールの細胞内エステル化を阻害する化合物を指す。そのような阻害は、当業者であれば、標準的アッセイ、例えばJournal of Lipid Research, 24:1127 (1983)に記載されているHeiderらの方法などに従って、容易に決定することができる。さまざまなこれらの化合物について、以下に説明し、参考文献を挙げるが、当業者には、他のACAT阻害剤もわかるだろう。米国特許第5,510,379号にはいくつかのカルボキシスルホネートが開示されており、一方、WO 96/26948およびWO 96/10559は、どちらも、ACAT阻害活性を持つ尿素誘導体を開示している。
本発明の併用療法態様では、スクアレンシンテターゼ阻害剤としての活性を持つ任意の化合物が、追加化合物として役立ちうる。スクアレンシンテターゼ阻害剤という用語は、2分子のファルネシルピロリン酸の縮合によるスクアレンの形成(酵素スクアレンシンテターゼによって触媒される反応)を阻害する化合物を指す。そのような阻害は、標準的な方法論(Methods of Enzymology 15:393-454 (1969);およびMethods of Enzymology 110: 359-373 (1985);ならびにそれらの引用文献)に従って、当業者により、容易に決定される。スクアレンシンテターゼ阻害剤の概要は、Curr. Op. Ther Patents, 861-4, (1993)にまとめられている。EP 0 567 026 A1には、スクアレンシンテターゼ阻害剤として、いくつかの4,1-ベンゾオキサゼピン誘導体が、高コレステロール血症の処置におけるそれらの使用および殺真菌剤としてのそれらの使用と共に開示されている。EP 0 645 378 A1には、スクアレンシンテターゼ阻害剤として、いくつかの7員または8員複素環が、高コレステロール血症および真菌感染症の治療および予防におけるそれらの使用と共に開示されている。 EP 0 645 377 A1には、高コレステロール血症または冠硬化症の処置に役立つスクアレンシンテターゼ阻害剤として、いくつかのベンゾオキサゼピン誘導体が開示されている。EP 0 611 749 A1には、動脈硬化の処置に有用ないくつかの置換アミド酸誘導体が開示されている。EP 0 705 607 A2には、抗高トリグリセリド血症剤として有用ないくつかの縮合7員または8員複素環式化合物が開示されている。WO 96/09827には、ベンゾオキサゼピン誘導体およびベンゾチアゼピン誘導体を含むコレステロール吸収阻害剤とコレステロール生合成阻害剤との組み合わせが、いくつか開示されている。EP 0 701 725 A1には、血漿コレステロールおよびトリグリセリド低下活性を持ついくつかの光学活性化合物(ベンゾオキサゼピン誘導体を含む)を製造する方法が開示されている。
現在市販されているまたは過去に市販されていた高コレステロール血症を含む高脂血症用の他の化合物であって、アテローム性動脈硬化の予防または治療に役立つことを意図した化合物として、胆汁酸吸着剤、例えばコレスチポールHClおよびコレスチラミン;フィブリン酸誘導体、例えばクロフィブラート、フェノフィブラート、およびゲムフィブロジルが挙げられる。これらの化合物も、本発明の化合物と組み合わせ使用することができる。
本発明の化合物を、過剰なトリグリセリド、遊離脂肪酸、コレステロール、コレステロールエステルまたはグルコースの存在に起因する状態、とりわけ肥満、高脂質血症、高リポタンパク質血症、症候群Xなどの処置に通例使用されるリパーゼ阻害剤および/またはグルコシダーゼ阻害剤と共に投与することも考えられる。
任意のリパーゼ阻害剤またはグルコシダーゼ阻害剤を、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。一態様として、リパーゼ阻害剤は胃または膵リパーゼ阻害剤を含む。さらにもう一つの態様として、グルコシダーゼ阻害剤はアミラーゼ阻害剤を含む。グルコシダーゼ阻害剤の例は、アカルボース、アジポシン(adiposine)、ボグリボーズ、ミグリトール、エミグリテート、カミグリボース、テンダミステート(tendamistate)、トレスタチン(trestatin)、プラジミシン-Qおよびサルボスタチンからなる群より選択される阻害剤である。アミラーゼ阻害剤の例として、米国特許第4,451,455号に開示されているテンダミステートおよびそれに関連する種々の環状ペプチド、米国特許第4,623,714号に開示されているAI-3688およびそれに関連する種々の環状ポリペプチド、そして米国特許第4,273,765号に開示されているトレスタチンA、トレスタチンBおよびトレスタチンCの混合物からなるトレスタチンならびにそれに関連する種々のトレハロース含有アミノ糖が挙げられる。
リパーゼ阻害剤は、食餌性トリグリセリドの遊離脂肪酸およびモノグリセリドへの代謝的切断を阻害する化合物である。通常の生理的条件下で、脂肪分解は、リパーゼ酵素の活性化セリン部分のアシル化を伴う2段階過程で起こる。これは、脂肪酸-リパーゼヘミアセタール中間体の生成をもたらし、それが次に切断されてジグリセリドを放出する。さらなる脱アシル化後に、リパーゼ-脂肪酸中間体が切断されて、遊離リパーゼ、モノグリセリドおよび脂肪酸がもたらされる。結果として生じた遊離脂肪酸およびモノグリセリドは胆汁酸リン脂質ミセルに組み込まれ、次にそれが小腸の刷子縁のレベルで吸収される。ミセルは最終的にカイロミクロンとして末梢循環に入る。したがって、摂取された脂肪前駆体の吸収を選択的に制限または阻害するリパーゼ阻害剤などの化合物は、肥満、高脂質血症、高リポタンパク質血症、症候群Xなどを含む状態の処置に役立つ。
膵リパーゼは、1-および3-炭素位におけるトリグリセリドからの脂肪酸の代謝的切断を媒介する。摂取された脂肪の主要代謝部位は、膵リパーゼにより十二指腸および近位空腸にあって、この膵リパーゼは、通常、上部小腸における脂肪の分解に必要な量をはるかに上回る量で分泌される。膵リパーゼは食餌性トリグリセリドの吸収に要求される主要酵素であるため、阻害剤は肥満および他の関連状態の処置に有用である。
胃リパーゼは、食餌性脂肪の消化の約10〜40%を担う免疫学的に異なるリパーゼである。胃リパーゼは、機械的刺激、食物の摂取、高脂肪食の存在、または交感神経作用剤に応答して分泌される。摂取された脂肪の胃脂肪分解は、腸における膵リパーゼ活性を誘発するために必要な脂肪酸の供給に生理学的に重要であり、膵機能不全に関連する種々の生理学的および病理学的状態における脂肪吸収にとっても重要である。例えばC.K.Abramsら, Gastroenterology 92: 125 (1987)を参照されたい。
当業者にはさまざまなリパーゼ阻害剤が知られている。しかし、本発明の方法、医薬組成物およびキットの実施においては、一般にリパーゼ阻害剤は、リプスタチン、テトラヒドロリプスタチン(オルリスタット)、FL-386、WAY-121898、Bay-N-3176、バリラクトン(valilactone)、エステラスチン、エベラクトンA、エベラクトンBおよびRHC80267からなる群より選択される阻害剤である。
膵リパーゼ阻害剤リプスタチン、2S,3S,SS,7Z,1OZ)-5-[(S)-2-ホルムアミド-4-メチル-バレリルオキシ]-2-ヘキシル-3-ヒドロキシ-7,1(t-ヘキサデカン酸ラクトン、およびテトラヒドロリポスタチン(オルリスタット)、2S、3S、55)-5-[(S)-2-ホルムアミド-4-メチル-バレリルオキシ]-2-ヘキシル-3-ヒドロキシ-ヘキサデカン酸ラクトン、ならびにさまざまに置換されたN-ホルミルロイシン誘導体およびその立体異性体が、米国特許第4,598,089号に開示されている。
膵リパーゼ阻害剤FL-386、1-[4-(2-メチルプロピル)シクロヘキシル]-2-[(フェニルスルホニル)オキシ]-エタノン、およびそれに関連するさまざまに置換されたスルホネート誘導体が、米国特許第4,452,813号に開示されている。
膵リパーゼ阻害剤WAY-121898、4-フェノキシフェニル-4-メチルピペリジン-1-イル-カルボキシレート、およびそれに関連する種々のカルバメートエステルおよび薬学的に許容できる塩が、米国特許第5,512,565号;同第5,391,571号および同第5,602,151号に開示されている。
リパーゼ阻害剤Bay-N-3176、N-3-トリフルオロメチルフェニル-N'-3-クロロ-4-トリフルオロメチルフェニル尿素、およびそれに関連する種々の尿素誘導体が、米国特許第4,405,644号に開示されている。
膵リパーゼ阻害剤バリラクトン、および放線菌類MG147-CF2株の微生物培養によるその製造方法が、Kitaharaら、J. Antibiotics, 40(11): 1647-50 (1987)に開示されている。
リパーゼ阻害剤エステラシン(esteracin)およびストレプトミセスATCC31336株の微生物培養によるそのいくつかの製造方法が、米国特許第4,189,438号および同第4,242,453号に開示されている。
膵リパーゼ阻害剤エベラクトンAおよびエベラクトンBならびに放線菌類MG7-G1株の微生物培養によるその製造方法が、Umezawaら, J. Antibiotics, 33, 1594-1596 (1980)に開示されている。モノグリセリド形成の抑制を目的とするエベラクトンAおよびBの使用は、特開平08-143457(1996年1月4日公開)に開示されている。
リパーゼ阻害剤RHC80267、シクロ-O,O'-[(1,6-ヘキサンジイル)-ビス-(イミノカルボニル)]ジオキシム、およびそれに関連する種々のビス(イミノカルボニル)ジオキシム類は、Petersenら, Liebig's Annalen, 562: 205-29 (1949)に記述されているように製造することができる。
RHC80267が心筋リポタンパク質リパーゼの活性を阻害できることは、Carrollら, Lipids, 27 305-7 (1992)およびChuangら, J. Mol. Cell Cardiol., 22: 1009-16 (1990)に開示されている。
本発明のもう一つの態様として、式Iの化合物は、さらなる抗肥満剤と組み合わせて使用することができる。さらなる抗肥満剤は、一態様として、β-アドレナリン作動性受容体アゴニスト、コレシストキニン-Aアゴニスト、モノアミン再取り込み阻害剤、交感神経刺激薬、セロトニン作用剤、ドーパミンアゴニスト、メラノサイト刺激ホルモン受容体アゴニストまたはメラノサイト刺激ホルモン受容体アゴニスト様剤、メラノサイト刺激ホルモン受容体類似体、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、メラニン凝集ホルモンアンタゴニスト、レプチン、レプチン類似体、レプチン受容体アゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、リパーゼ阻害剤、ボンベシンアゴニスト、神経ペプチド-Yアンタゴニスト、甲状腺ホルモン様薬剤、デヒドロエピアンドロステロンまたはその類似体、グルココルチコイド受容体アゴニストまたはアンタゴニスト、オレキシン受容体アンタゴニスト、ウロコルチン結合タンパク質アンタゴニスト、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト、および毛様体神経栄養因子からなる群より選択される。
さらなる一態様として、抗肥満剤は、シブトラミン、フェンフルラミン、デキスフェンフルラミン、ブロモクリプチン、フェンテルミン、エフェドリン、レプチン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、{4-[2-(2-[6-アミノピリジン-3-イル]-2(R)-ヒドロキシエチルアミノ)エトキシ]フェニル}酢酸、{4{2-(2-[6-アミノピリジン-3-イル]-2(R)-ヒドロキシエチルアミノ)エトキシ]フェニル}安息香酸、{4-[2-(2{6-アミノピリジン-3-イル]-2(R)-ヒドロキシエチルアミノ)エトキシ]フェニル}プロピオン酸、および{4-[2-(2-[6-アミノピリジン-3-イル]-2(R)-ヒドロキシエチルアミノ)エトキシ]フェノキシ}酢酸からなる群より選択される化合物を含む。
一態様として、本発明の該甲状腺ホルモン様化合物は、耐糖能異常、インスリン抵抗性、インスリン依存性真性糖尿病(I型)およびインスリン非依存性真性糖尿病(NIDDMまたはII型)を含む糖尿病の予防または治療に有用な医薬剤と組み合わせて投与されうる。糖尿病の予防または治療には、ニューロパシー、ネフロパシー、網膜症または白内障などの糖尿病合併症も包含される。
一態様として、本発明の化合物によって処置されるべき糖尿病のタイプは、II型糖尿病またはNIDDMとも呼ばれるインスリン非依存性真性糖尿病である。
糖尿病の処置に使用することができる代表的薬剤として、インスリンおよびインスリン類似体(例えばLysProインスリン);GLP-1(7-37)(インスリノトロピン(insulinotropin))およびGLP-1(7-36)-NHが挙げられる。インスリン分泌を強化する薬剤、例えばエブロルプロパミド(eblorpropamide)、グリベンクラミド、トルブタミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリピジド(glypizide)、グリメピリド、レパグリニド、ナテグリニド、メグリチニド;ビグアニド類:メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン;A2-アンタゴニストおよびイミダゾリン類:ミダグリゾール、イサグリドール、デリグリドール、イダゾキサン、エファロキサン、フルパロキサン;他のインスリン分泌促進剤リノグリリド、A-4166;グリタゾン類:シグリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、トログリタゾン、ダルグリタゾン、BRL49653;脂肪酸酸化阻害剤:クロモキシル、エトモキシル;a-グルコシダーゼ阻害剤:アカルボース、ミグリトール、エミグリテート、ボグリボーズ、MDL25,637、カミグリボース、MDL-73,945;〜3-アゴニスト:BRL35135、BRL37344、RO16-8714、ICID7114、CL316,243;ホスホジエステラーゼ阻害剤:-386,398;脂質低下剤ベンフルオレクス;抗肥満剤:フェンフルラミン;バナデートおよびバナジウム錯体(例:ビス(システインアミドN-オクチル)オキソバナジウム)およびペルオキソバナジウム錯体;アミリンアンタゴニスト;グルカゴンアンタゴニスト;糖新生阻害剤;ソマトスタチン類似体;抗脂肪分解剤:ニコチン酸、アシピモクス、WAG994が挙げられる。プラムリンチド(symlin(商標))、AC2993およびナテグリニドを本発明の化合物と組み合わせて使用することも考えられる。任意の薬剤または薬剤の組み合わせを上述のように投与することができる。
また、本発明の化合物を、一つ以上のアルドースレダクターゼ阻害剤、DPPIV阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、ソルビトールデヒドロゲナーゼ阻害剤、NHE-1阻害剤および/またはグルココルチコイド受容体アンタゴニストと組み合わせて使用することもできる。
フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPアーゼ)阻害剤としての活性を持つ化合物はいずれも、本発明の併用療法態様における第二化合物として役立ちうる(例:2-アミノ-5-イソブチル-4-{2-[5-(N,N'-ビス((S)-1-エトキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラニル}チアゾール類)。FBPアーゼは、糖新生(肝臓が三炭素前駆体からグルコースを合成する代謝経路)におけるキー調節酵素である。FBPアーゼ阻害剤という用語は、FBPアーゼ酵素活性を阻害することによって、この酵素の基質であるフルクトース-1,6-二リン酸がフルクトース6-リン酸に変換されるのを阻止する化合物を指す。当業者であれば、標準的な方法論(例えばGidh-Jainら, J Biol Chem. 269(44): 27732-8(1994))に従って、FBPアーゼ阻害を酵素レベルで直接決定することができる。あるいは、単離肝実質細胞によるグルコース産生または潅流肝臓におけるグルコース産生の阻害を測定するか、正常動物または糖尿病動物における血中グルコース低下を測定することにより、標準的方法論に従ってFBPアーゼ阻害を評価することもできる(例えばVincentら, Diabetologia 39(10):1148-55(1996);Vincentら, Diabetes 40(10):1259-66(1991))。場合によっては、FBPアーゼ阻害剤を生成させるために化合物のインビボ代謝活性化が必要な場合もありうる。この化合物クラスは、酵素阻害スクリーンでは不活性である場合があり、肝実質細胞では活性な場合も不活性な場合もあるが、正常絶食ラットおよび/または糖尿病の動物モデルにおけるグルコース低下によって証明されるとおり、インビボでは活性である。
さまざまなFBPアーゼ阻害剤について以下に説明し、参考文献を挙げるが、当業者には、他のFBPアーゼ阻害剤もわかるだろう。Gruberらの米国特許第5,658,889号には、糖尿病の処置を目的とするFBPアーゼのAMP部位の阻害剤の使用が記述されており;WO 98/39344およびUS 6,284,748にはプリン阻害剤が記述されており;WO 98/39343およびUS 6,110,903には、糖尿病を処置するためのベンゾチアゾール阻害剤が記述されており;WO 98/39342およびUS 6,054,587には、糖尿病を処置するためのインドール阻害剤が記述されており;そしてWO 00/14095およびUS 6,489476には、糖尿病を処置するためのヘテロ芳香族ホスホネート阻害剤が記述されている。他のFBPアーゼ阻害剤が、Wrightら, J Med Chem. 2002 45(18):3865-77およびWO 99/47549に記述されている。
甲状腺ホルモン様化合物は、アマリール、アリブリド(alyburide)、グルコトロール、クロルプロパミド、ジアビネース(diabinese)、トラザミド、トリナーゼ、アセトヘキサミド、グリピジド、トルブタミド、オリナーゼ(orinase)、グリメピリド、DiaBeta、ミクロナーゼ(micronase)、グリベンクラミド、およびグリクラジドなどのスルホニル尿素類と組み合わせて使用することもできる。
甲状腺ホルモン様化合物は抗高血圧剤と組み合わせて使用することもできる。そのような組み合わせには任意の抗高血圧剤を第二剤として使用することができる。抗高血圧剤を含有する現在市販されている製品の例として、Cardizem、Adalat、Calan、Cardene、Covera、Dilacor、DynaCirc、Procardia XL、Sular、Tiazac、Vascor、Verelan、Isoptin、Nimotop、Norvasc、およびPlendilなどのカルシウムチャネル遮断薬;Accupril、Altace、Captopril、Lotensin、Mavik、Monopril、Prinivil、Univasc、VasotecおよびZestrilなどのアンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤が挙げられる。
骨粗鬆症を予防または治療するために本発明の化合物と組み合わせて使用することができる化合物の例として、骨吸収抑制剤、例えばプロゲスチン類、ポリホスホネート類、ビスホスホネート、エストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト、エストロゲン、エストロゲン/プロゲスチン複合薬、Premarin、エストロン、エストリオールまたは17α-もしくは17β-エチニルエストラジオール;プロゲスチン類、例えばアルゲストンアセトフェニド、アルトレノジスト、酢酸アマジノン、酢酸アナゲストン(anagestone)、酢酸クロルマジノン、シンゲストール(cingestol)、酢酸クロゲストン(clogestone)、酢酸クロメゲストン(clomegestone)、酢酸デルマジノン(delmadinone)、デソゲストレル、ジメチステロン、ジドロゲステロン、エチネロン(ethynerone)、二酢酸エチノジオール、エトノゲストレル、酢酸フルロゲストン(flurogestone)、ゲスタクロン(gestaclone)、ゲストデン、カプロン酸ゲストノロン、ゲストリノン、ハロプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロゲストン(medrogestone)、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メレンゲストロール、二酢酸メチノジオール(methynodiol)、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート、ノルゲストメット、ノルゲストレル、オキソゲストンフェンプロピオネート、プロゲステロン、酢酸キンゲスタノール、キンゲストロン、およびチゲストール(tigestol);ならびに骨吸収阻害性ポリホスホネート類、例えば米国特許第3,683,080号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているタイプのポリホスホネート類が挙げられる。ポリホスホネート類の例として、ジェミナルジホスホネート類(ビスホスホネート類ともいう)、チルドロン酸二ナトリウム、イバンドロン酸、アレンドロネート、レシンドロネート(resindronate)ゾレドロン酸、6-アミノ-1-ヒドロキシ-ヘキシリデン-ビスホスホン酸および1-ヒドロキシ-3(メチルペンチルアミノ)-プロピリデン-ビスホスホン酸が挙げられる。ポリホスホネート類の塩、共結晶およびエステルも同様に包含される。具体例として、エタン-1-ヒドロキシ1,1-ジホスホン酸、メタンジホスホン酸、ペンタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、メタンジクロロジホスホン酸、メタンヒドロキシジホスホン酸、エタン-1-アミノ-1,1-ジホスホン酸、エタン-2-アミノ-1,1-ジホスホン酸、プロパン-3-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、プロパン-N,N-ジメチル-3-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、プロパン-3,3-ジメチル-3-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、フェニルアミノメタンジホスホン酸、N,N-ジメチルアミノメタンジホスホン酸、N(2-ヒドロキシエチル)アミノメタンジホスホン酸、ブタン-4-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、ペンタン-5-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、およびヘキサン-6-アミノ-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸が挙げられる。
エストロゲンアゴニスト/アンタゴニストとして、3-(4-(1,2-ジフェニル-ブタ-1-エニル)-フェニル)-アクリル酸、米国特許第4,536,516号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているタモキシフェン:(エタンアミン, 2-(-4-(1,2-ジフェニル-1-ブテニル)フェノキシ)-N,N-ジメチル, (Z)-2-, 2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸塩(1:1))および関連化合物、米国特許第4,623,660号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている4-ヒドロキシタモキシフェン、米国特許第4,418,068号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているラロキシフェン:(メタノン, (6-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チエン-3-イル)(4-(2-(1-ピペリジニル)エタノキシ)フェニル)-塩酸塩)、米国特許第4,996,225号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているトレミフェン:(エタンアミン, 2-(4-(4-クロロ-1,2-ジフェニル-1-ブテニル)フェノキシ)-N,N-ジメチル-, (Z)-, 2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボン酸塩(1:1))、米国特許第3,822,287号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているセントクロマン(centchroman):1-(2-((4-(-メトキシ-2,2-ジメチル-3-フェニル-クロマン-4-イル)-フェノキシ)-エチル)-ピロリジン、レボルメロキシフェン、米国特許第4,839,155号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されているイドキシフェン:(E)-1-(2-(4-(1-(4-ヨード-フェニル)-2-フェニル-ブタ-1-エニル)-フェノキシ)-エチル)-ピロリジノン、米国特許第5,488,058号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている2-(4-メトキシ-フェニル)-3-[4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェノキシ]-ベンゾ[b]チオフェン-6-オール、米国特許第5,484,795号(この特許の開示は参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-5-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-ベンジル)-ナフタレン-2-オール、Pfizer Incに譲渡されたPCT公開番号WO 95/10513に製造方法と共に開示されている(4-(2-(2-アザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-エトキシ)-フェニル)-(6-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-ベンゾ[b]チオフェン-3-イル)-メタノン、TSE-424(Wyeth-Ayerst Laboratories)およびアラゾキシフェン(arazoxifene)、cis-6-(4-フルオロ-フェニル)-5-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-2-オール;(−)-cis-6-フェニル-5-(4-(2-ピロリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-オール(ラソフォキシフェンとも呼ばれる);cis-6-フェニル-5-(4-(2-ピロリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-2-オール;cis-1-(6'-ピロロジノエトキシ-3'-ピリジル)-2-フェニル-6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン;1-(4'-ピロリジノエトキシフェニル)-2-(4''-フルオロフェニル)-6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン;cis-6-(4-ヒドロキシフェニル)-5-(4-(2-ピペリジン-1-イル-エトキシ)-フェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-ナフタレン-2-オール;1-(4'-ピロリジノールエトキシフェニル)-2-フェニル-6-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2-フェニル-3-アロイル-ベンゾチオフェンおよび2-フェニル-3-アロイルベンゾチオフェン-1-オキシドが挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて第二剤として使用することができる他の抗骨粗鬆症剤として、例えば以下の薬剤が挙げられる:副甲状腺ホルモン(PTH)(骨同化剤);副甲状腺ホルモン(PTH)分泌促進剤(例えば米国特許第6,132,774号参照)、特にカルシウム受容体アンタゴニスト;カルシトニン;ならびにビタミンDおよびビタミンD類似体。さらなる抗骨粗鬆症剤として選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)が挙げられる。好適なSARMの例として、酢酸シプロテロン、クロルマジノン、フルタミド、ヒドロキシフルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、スピロノラクトン、4-(トリフルオロメチル)-2(1H)-ピロリジノ[3,2-g]キノリン誘導体、1,2-ジヒドロピリジノ[5,6-g]キノリン誘導体およびピペリジノ[3,2-g]キノリノン誘導体などの化合物が挙げられる。他の例として、(1b,2b)-6-クロロ-1,2-ジヒドロ-17-ヒドロキシ-3'-H-シクロプロパ[1,2]プレグナ-1,4,6-トリエン-3,20-ジオンとも呼ばれ米国特許第3,234,093号に開示されているシプテロン(cypterone)が挙げられる。17-(アセチルオキシ)-6-クロロプレグナ-4,6-ジエン-3,20-ジオンとも呼ばれるクロルマジノンは、酢酸塩型として、抗アンドロゲンとして作用し、米国特許第3,485,852号に開示されている。ニルタミドは、5,5-ジメチル-3-[4-ニトロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-2,4-イミダゾリジンジオンとも呼ばれ、また商標名Nilandron(登録商標)でも知られており、米国特許第4,097,578号に開示されている。フルタミドは、2-メチル-N-[4-ニトロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミドおよび商標名Eulexin(登録商標)とも呼ばれ、米国特許第3,847,988号に開示されている。ビカルタミドは、4'-シアノ-a',a',a'-トリフルオロ-3-(4-フルオロフェニルスルホニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオノ-m-トルイジドおよび商標名Casodex(登録商標)とも呼ばれ、EP-100172に開示されている。ビクルタミド(biclutamide)のエナンチオマーは、Tuckerら, J. Med. Chem. 31, 885-887(1988)で論じられている。既知のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、ヒドロキシフルタミドは、Hofbauerら, J. Bone Miner. Res. 1999, 14, 1330-1337に開示されているように、大半の組織で、骨芽細胞によるIL-6産生に作用するSARMとして機能することが示唆されている。さらなるSARMが、米国特許第6,017,924号;WO 01/16108、WO 01/16133、WO 01/16139、WO 02/00617、WO 02/16310、米国特許出願公開US 2002/0099096、米国特許出願公開US 2003/0022868、WO 03/011302およびWO 03/011824に開示されている。上記の参考文献は全て、参照により、本明細書に組み入れられる。
製剤
本発明の医薬組成物に関する投薬単位量および投薬スケジュールは、当技術分野で周知の方法を使って決定することができる。一態様として、本発明の化合物は約0.375μg/kg/日〜約3.75mg/kg/日の総1日量で経口投与される。もう一つの態様として、総1日量は約3.75μg/kg/日〜約0.375mg/kg/日である。もう一つの態様として、総1日量は約3.75μg/kg/日〜約37.5μg/kg/日である。もう一つの態様として、総1日量は約3.75μg/kg/日〜約60μg/kg/日である。さらにもう一つの態様として、用量範囲は30μg/kg/日〜3.0mg/kg/日である。一態様として、本発明の化合物は、約0.375μg/kg〜約3.75mg/kgの投薬単位で経口投与される。もう一つの態様として、投薬単位は約3.75μg/kg〜約0.375mg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約3.75μg/kg〜約37.5μg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約3.75μg/kg〜約60μg/kgである。一態様として、本発明の化合物は、約0.188μg/kg〜約1.88mg/kgの投薬単位で経口投与される。もう一つの態様として、投薬単位は約1.88μg/kg〜約0.188mg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約1.88μg/kg〜約18.8μg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約1.88μg/kg〜約30μg/kgである。一態様として、本発明の化合物は、約0.125μg/kg〜約1.25mg/kgの投薬単位で経口投与される。もう一つの態様として、投薬単位は約1.25μg/kg〜約0.125mg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約1.25μg/kg〜約12.5μg/kgである。もう一つの態様として、投薬単位は約1.25μg/kg〜約20μg/kgである。ある実施形態では、投薬単位を1日に1回投与する。もう一つの実施形態では、投薬単位を1日に2回投与する。もう一つの実施形態では、投薬単位を1日に3回投与する。もう一つの実施形態では、投薬単位を1日に4回投与する。
用量は遊離酸換算量を指す。活性成分の放出速度を制御するために制御放出調製物を使用することが好ましいかもしれない。1日量は1日間で複数回に分割投与することができる。用量および投薬スケジュールは、使用する薬物の形態または送達形態に合わせて調節することができる。例えば、薬物の形態が制御放出型である場合や、液状の形態で静脈内送達を用いる場合は、異なる投薬量および投与スケジュールを使用しうる。
本発明の化合物を他の化合物または薬剤と組み合わせて使用する場合は、本発明の化合物を1日量として、または1日量の適当な部分(例えば1日2回)として投与することができる。本発明の化合物の投与は、他の化合物または薬剤を投与する時またはその近辺に行うか、それとは異なる時に行うことができる。本発明の化合物を他の化合物または薬剤と組み合わせて使用する場合、他の化合物または薬剤(例えばアトルバスタチン)は、承認された用量またはそれより低い用量で投与することができる。
本発明の目的には、薬学的に許容できる担体、佐剤およびビヒクルを含有する製剤として、経口投与、非経口投与、吸入による投与(鼻噴霧剤による投与を含むが、これに限るわけではない)、局所投与、植込剤または直腸内投与などのさまざまな手段によって、化合物を投与することができる。本明細書で使用する非経口という用語は、さまざまな注入技法による皮下、静脈内、筋肉内、および動脈内注射を包含する。本明細書で使用する動脈内注射および静脈内注射という用語は、カテーテルを通した投与を包含する。経口投与が一般に好ましい。
活性成分を含有する医薬組成物は、意図する投与方法に適した任意の形態をとりうる。例えば経口的に使用する場合、錠剤、ペレット剤、トローチ剤、口中錠、水性もしくは油性懸濁剤、分散性粉末もしくは顆粒剤、エマルション、硬もしくは軟カプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤を製造することができる。経口用の組成物は、当技術分野で知られる任意の医薬組成物製造方法に従って製造することができ、そのような組成物は、飲みやすい調製物になるように、甘味剤、着香剤、着色剤および保存剤を含む一つ以上の薬剤を含有しうる。錠剤の製造に適した薬学的に許容できる無毒性賦形剤と混合された活性成分を含有する錠剤およびペレット剤は許容できる。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウムもしくは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプン、またはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴムなどの結合剤;ならびに、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤でありうる。錠剤およびペレット剤はコーティングされていなくてもよいし、消化管における崩壊および吸収を遅延させることにより、長期間にわたる持続的作用が得られるように、マイクロカプセル化を含む公知の技法によってコーティングしてもよい。例えばモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの遅延材料を、単独で、またはワックスと共に使用することができる。
経口用の製剤は、活性成分がリン酸カルシウムまたはカオリンなどの不活性固形希釈剤と混合されている硬ゼラチンカプセル剤として提示するか、活性成分が水またはラッカセイ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油などの油性媒質と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として提示することもできる。
本発明の水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合された活性物質を含有する。そのような賦形剤として、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどの懸濁化剤、ならびに天然ホスファチド(例:レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例:ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例:ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物(例:モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)などの分散剤または湿潤剤が挙げられる。水性懸濁剤は、一つ以上の保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn-プロピル、一つ以上の着色剤、一つ以上の着香剤および一つ以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンも含有しうる。
油性懸濁剤は、活性成分を、落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油などの植物油、または流動パラフィンなどの鉱油に懸濁することによって、製剤することができる。経口懸濁剤は、ミツロウ、固形パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含みうる。飲みやすい経口調製物が得られるように、上述のような甘味剤、および着香剤を加えてもよい。アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によってこれらの組成物を保存処理してもよい。
水の添加による水性懸濁剤の調製に適した本発明の分散性粉末、ペレット剤、および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および一つ以上の保存剤と混合された活性成分を与える。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に開示したものによって例示される。さらなる賦形剤、例えば甘味剤、着香剤および着色剤などが存在してもよい。
医薬組成物は水中油型エマルションの形態もとりうる。油相は、オリーブ油もしくは落花生油などの植物油、流動パラフィンなどの鉱油、またはそれらの混合物であることができる。好適な乳化剤として、アラビアゴムおよびトラガカントゴムなどの天然ゴム、天然ホスファチド、大豆レシチン、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン、ならびにこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンが挙げられる。エマルションは甘味剤および着香剤も含有しうる。
グリセロール、ソルビトールまたはスクロースなどの甘味剤を使ってシロップ剤およびエリキシル剤を製剤することができる。そのような製剤は粘滑剤、保存剤、着香剤または着色剤も含有しうる。
もう一つの態様として、医薬組成物は、滅菌注射用水性または油性懸濁剤などの滅菌注射用調製物の形態を取りうる。この懸濁剤は、上に挙げた適当な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使って、公知技術に従って製剤することができる。滅菌注射用調製物は、非経口的に許容できる無毒性の希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液剤または懸濁剤、例えば1,3-ブタンジオール溶液であるか、凍結乾燥粉末として製造することもできる。使用しうる許容できるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張食塩溶液などがある。また、滅菌固定油も、溶媒または懸濁媒として、便利に使用することができる。この目的には、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油を使用することができる。また、注射剤の製造には、オレイン酸などの脂肪酸も同様に使用しうる。
一つの剤形を作製するために担体材料と混合しうる活性成分の量は、処置を受けるホストおよびその投与様式に応じて変動しうる。例えば、ヒトへの経口投与用の徐放性製剤は、適当で好都合な量の担体材料(これは組成物全体の約5%から約99.9%まで変動しうる)と混合された活性物質0.2〜2000μmol(約0.1〜1000mg)を含有しうる。投与する量を容易に測定することができる医薬組成物を製造することが好ましい。例えば静脈内注入用の水性溶液剤は、約30mL/時の速度で適切な体積の注入を行うことができるように、溶液剤1ミリリットルにつき約0.05〜約500μmol(約0.025〜250mg)の活性成分を含有すべきである。
上述のように、経口投与に適した製剤は、それぞれが所定の量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤、ペレット剤、もしくは錠剤などの、不連続な単位として;粉末剤または顆粒剤として;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として;または水中油型液体エマルションもしくは油中水型液体エマルションとして提示することができる。活性成分をボーラス、舐剤またはペースト剤として投与することもできる。
錠剤は、適宜、一つ以上の補助成分を使用して、圧縮または成形によって作製することができる。圧縮錠は、結合剤(例:ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例:グリコール酸デンプンナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と適宜混合した粉末または顆粒などの易流動型活性成分を、例えば適切な機械で圧縮することによって製造することができる。湿製錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作製することができる。錠剤には、胃ではなく腸の一部で放出が起こるように、適宜、腸溶性コーティングを施すことができる。これは、本発明の化合物が酸加水分解を受けやすい場合には、特に有利である。
本発明の化合物を含む医薬組成物は、制御放出手段または遅延放出手段によって投与することができる。制御放出医薬製品は、薬物療法を、対応する非制御放出品によって達成されるものよりも改善するという、共通の目標を持っている。理想的には、最適に設計された制御放出調製物の内科療法における使用は、その状態を処置または管理するために最少量の原薬が最短期間に使用されることを特徴とする。制御放出製剤の利点として:1)薬物活性の延長;2)投薬頻度の減少;3)患者コンプライアンスの増加;4)総薬物使用量の低下;5)局所副作用または全身副作用の減少;6)薬物蓄積の最少化;7)血中レベル変動の減少;8)処置有効性の改善;9)薬物活性の増強または喪失の減少;および10)疾患または状態の管理スピードの改善が挙げられる(Kim, Cherng-ju「Controlled Release Dosage Design, 2」Technomic Publishing, ペンシルバニア州ランカスター: 2000)。
通常の剤形は一般に製剤からの迅速なまたは即時の薬物放出をもたらす。薬物の薬理および薬物動態によっては、通常の剤形を使用することにより、患者の血液および他の組織における薬物濃度の幅広い変動が起こりうる。これらの変動は、投与頻度、作用発現、有効性の持続時間、治療的血中レベルの維持、毒性、副作用など、いくつかのパラメータに影響を及ぼしうる。好都合なことに、薬物の作用発現、作用持続時間、治療域内の血漿レベル、およびピーク血中レベルを制御するために、制御放出製剤を使用することができる。特に、潜在的有害作用および安全性の懸念(これは、薬物を過少に投与すること(すなわち最小治療レベルを下回ること)と、その薬物の毒性レベルを越えることの、どちらによっても起こりうる)を最小限に抑えつつ、薬物の最大効力を確実に達成するために、制御放出性または持続放出性の剤形または製剤を使用することができる。
大半の制御放出製剤は、所望の治療効果を直ちにもたらす量の薬物(活性成分)をまず放出し、この治療レベルまたは予防効果を長期間にわたって維持するために、別の薬物量を徐々にかつ連続的に放出するように設計される。体内で薬物をこの一定レベルに維持するには、代謝され身体から排出される薬物の量を補充するような速度で、薬物が剤形から放出されなければならない。活性成分の制御放出は、例えばpH、イオン強度、浸透圧、温度、酵素、水、および他の生理的条件または化合物などといった(ただしこれらに限るわけではない)さまざまな条件によって刺激することができる。
さまざまな公知の制御放出性または持続放出性の剤形または製剤および装置を、本発明の組成物に適合させることができる。例えば、米国特許第3,845,770号;同第3,916,899号;同第3,536,809号;同第3,598,123号;同第4,008,719号;同第5,674,533号;同第5,059,595号;同第5,591,767号;同第5,120,548号;同第5,073,543号;同第5,639,476号;同第5,354,556号;同第5,733,566号;同第6,365,185号B1(これらの特許はそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる)に記載されているものが挙げられるが、それらに限るわけではない。これらの剤形は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過膜、浸透圧システム(例えばOROS(登録商標)(Alza Corporation, 米国カリフォルニア州マウンテンビュー))、多層コーティング、微粒子、リポソーム、もしくはミクロスフェア、またはそれらの組み合わせを、所望の放出プロファイルが得られるようにさまざまな比率で使用することにより、一つ以上の活性成分を徐放または制御放出させるために使用することができる。さらにまた、固定化された形態の本発明組成物を製造することによって薬物の制御放出を達成するために、イオン交換材料を使用することもできる。陰イオン交換体の具体例として、DUOLITE A568およびDUOLITE AP143(Rohm & Haas, 米国ペンシルバニア州スプリングハウス)が挙げられるが、これらに限るわけではない。
本発明の一実施形態は、本発明の化合物もしくはその薬学的に許容できる塩、または多形、溶媒和物、水和物、脱水物、共結晶、もしくは無定形と、一つ以上の薬学的に許容できる賦形剤または希釈剤とを含む単位剤形であって、制御放出用に製剤されたものを包含する。特定の剤形では浸透圧薬物送達システムを利用する。
ある周知の浸透圧薬物送達システムはOROSと呼ばれている(Alza Corporation, 米国カリフォルニア州マウンテンビュー)。この技術は、本発明の化合物および組成物の送達に、容易に適合させることができる。この技術のさまざまな態様が、米国特許第6,375,978号B1;同第6,368,626号B1;同第6,342,249号B1;同第6,333,050号B2;同第6,287,295号B1;同第6,283,953号B1;同第6,270,787号B1;同第6,245,357号B1;および同第6,132,420号(これらの特許はそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる)に開示されている。本発明の化合物および組成物を投与するために使用することができる具体的なOROSの適合形態として、OROS Push-Pull、Delayed Push-Pull、Multi-Layer Push-Pull、およびPush-Stickシステムが挙げられ、これらは全てよく知られている。本発明の化合物および組成物の制御経口送達に使用することができる他のOROSシステムとして、OROS-CTおよびL-OROSが挙げられる。同上;「Delivery Times」vol. II, issue II(Alza Corporation)も参照されたい。
通常のOROS経口剤形は、薬物粉末(例えば本発明のT3様剤組成物)を硬い錠剤に圧縮し、その錠剤をセルロース誘導体でコーティングして半透膜を形成させた後、そのコーティングに(例えばレーザーで)口を開けることによって作製される(Kim, Cherng-ju「Controlled Release Dosage Form Design」231-238, Technomic Publishing, ペンシルバニア州ランカスター, 2000)。そのような剤形の利点は、薬物の送達速度が生理的条件または実験条件によって左右されないということである。pH依存的溶解度を持つ薬物でさえ、送達媒質のpHとは無関係に一定の速度で送達することができる。しかしこれらの利点は、投与後に剤形内で起こる浸透圧の増加によってもたらされるので、通常のOROS薬物送達システムは、水溶性の低い薬物を効果的に送達するためには使用することができない。
本発明のある具体的剤形は、空洞を規定する壁であって、その中に形成された出口またはその中に形成させることができる出口を持ち、壁の少なくとも一部が半透性であるもの;空洞内に出口から離れて位置し、壁の半透性部分と流体連通している、膨張可能層;空洞内で出口に隣接して位置し、膨張可能層と直接的または間接的に接触している、乾燥状態または実質的に乾燥状態にある薬物層;および壁の内面と、空洞内に位置する薬物層の少なくとも外側面との間に置かれた流動促進層を含み、その薬物層が本発明の化合物(その多形、溶媒和物、水和物、脱水物、共結晶、無水物、または無定形を含む)を含む。参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第6,368,626号を参照されたい。
本発明のもう一つの具体的剤形は、空洞を規定する壁であって、その中に形成された出口またはその中に形成させることができる出口を持ち、壁の少なくとも一部が半透性であるもの;空洞内に出口から離れて位置し、壁の半透性部分と流体連通している、膨張可能層;空洞内で出口に隣接して位置し、膨張可能層と直接的または間接的に接触している薬物層であって、多孔性粒子に吸収された液状の活性剤製剤を含み、その多孔性粒子が、圧縮薬物層を形成させるのに十分な圧縮力に耐えて、液体活性剤製剤を有意に滲出させないようになっているものを含み(この剤形は、適宜、出口と薬物層の間にプラセボ層を持つ)、その活性剤製剤が、本発明の化合物(その多形、溶媒和物、水和物、脱水物、共結晶、無水物、または無定形を含む)を含む。参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第6,342,249号を参照されたい。
経皮送達システム:本発明の制御放出製剤は、経皮パッチなどの経皮送達システムとして製剤してもよい。本発明のいくつかの実施形態では、経皮パッチが、リザーバーまたはマトリックスに含有された本発明の化合物、およびその経皮デバイスを皮膚に接着させて、患者の皮膚を通した経皮デバイスからの活性剤の通過を可能にする接着剤を含む。化合物が皮膚層を貫通したら、薬物は血流に吸収され、そこで所望の薬学的作用を発揮する。経皮パッチは、本発明化合物の血中レベルが投薬期間の全体を通して治療有効レベルに維持され、本発明化合物の血中レベルが、即時放出剤形に付随する副作用を減少させるには十分であるが、化合物の治療効力を打ち消すには十分でない濃度に維持されるように、本発明の化合物を制御放出的に放出する。
経皮とは、皮膚または粘膜組織を通した血流への化合物の送達を指す。経皮パッチには以下に挙げる四つの主要タイプがある。
1. 単層薬物含有接着剤型(Single-layer Drug-in-Adhesive):このシステムの接着剤層は薬物も含有する。このタイプのパッチでは、接着剤層がさまざまな層を一つに接着すると共に、システム全体を皮膚に接着させるように機能するだけでなく、薬物の放出も担う。接着剤層は一時的ライナーおよび裏材に囲まれる。
2. 多層薬物含有接着剤型(Multi-layer Drug-in-Adhesive):多層薬物含有接着剤型パッチと、単層システムとは、どちらも接着剤層が薬物の放出も担う点で似ている。しかし多層システムは、通常は膜で(ただし全ての場合にそうであるわけではない)分離された薬物含有接着剤層をもう一つ持つ点で異なる。このパッチは一時的ライナー層および永続的裏材も持つ。
3. リザーバー型:単層および多層薬物含有接着剤型システムとは異なり、リザーバー型経皮システムは、独立した薬物層を持つ。薬物層は、接着剤層によって分離された薬物溶液または薬物懸濁液を含有する液体区画である。このパッチも裏材によって裏打される。
4. マトリックス型:マトリックス型システムは、薬物溶液または薬物懸濁液を含有する半固体マトリックスの薬物層を持つ。このパッチにおける接着剤層は薬物層を取り囲んでその一部を覆っている。
他の経皮送達様式も当技術分野では知られており、本発明に包含される。
口内の局所投与に適した製剤としては、着香した基剤(通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント)中に活性成分を含む口中錠;ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性基剤中に活性成分を含むトローチ剤;ならびに適切な液体担体中に活性成分を含む洗口剤が挙げられる。
直腸投与用製剤は、例えばカカオ脂またはサリチレートなどを含む適切な基剤を使った坐剤として提示することができる。
腟投与に適した製剤は、活性成分の他に当技術分野で適当であることが知られているような担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤、または噴霧製剤として提示することができる。
非経口投与に適した製剤として、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤、およびその製剤を予定の受容者の血液と等張にする溶質を含有しうる水性および非水性等張滅菌注射溶液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性滅菌懸濁剤が挙げられる。製剤は、例えばアンプルおよびバイアルなどの投薬単位型または多用量型密封容器に入れて提示することができ、使用直前に滅菌液状担体(例えば注射用水)を添加するだけでよい凍結乾燥(冷凍乾燥)状態で保存することができる。注射溶液剤および注射懸濁剤は、上述した種類の滅菌粉末剤、顆粒剤および錠剤から調製することができる。
一態様として、投薬単位製剤は、1日量もしくは1日量未満の単位量の薬物またはその適当な分割量である薬物を含有するものである。
しかし、どの特定患者についても、具体的な用量レベルが、当業者にはよく理解されているとおり、使用する具体的薬物の活性;処置される個体の年齢、体重、全般的健康状態、性別および食餌;投与時間および投与経路;***速度;先に投与されていた他の薬物;および治療を受けているその特定疾患の重症度を含むさまざまな因子に依存することは、理解されるだろう。
本発明に有用な化合物の合成
本発明における化合物は、当業者が使用する関連公表文献の手法によって製造することができる。カルボン酸含有化合物および関連化合物は、U.S.特許第6,465,687号および第6,747,048号、U.S. 特許出願公開第2004/0097589号、第2004/0116387号、第2004/0220147号、および第2005/0004184号、WO 00/07972、WO 01/36365、およびWO 2004/007430(それぞれ参照により、本明細書に組み入れられる)の記載のように、製造することができる。加えて、リン含有化合物を製造するために、以下のスキームが使用されうる。以下のスキームは単なる例示に過ぎず、特許請求の範囲によって定義される本発明を限定するものではない。本明細書に記載するスキームに含まれる、該当する全ての構造において、PGは保護基を指し、FGはTに変換することができる官能基を指す。スキーム中の保護および脱保護は、当技術分野で広く知られている手法に従って行うことができる(例えば「Protecting Groups in Oganic Synthesis」第3版, Wiley, 1999)。
本発明の化合物の立体異性体は全て、混合物の形で、または純粋なもしくは実質的に純粋な形で想定される。製造プロセスにはラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーを出発物質として利用することができる。エナンチオマー生成物またはジアステレオマー生成物を製造する際には、それらを通常の方法によって、例えばクロマトグラフィーまたは分別結晶などによって、分離することができる。
ホスホネートプロドラッグの製造
プロドラッグは合成のさまざまな段階で導入することができる。これらのプロドラッグはホスホン酸類から作られることが最も多い。なぜなら、それらは不安定だからである。
式I−VIIのホスホン酸を、アルキルハライドおよびアルキルスルホネートなどの求電子剤により、求核置換条件下でアルキル化して、ホスホネートエステルを得ることができる。例えば、YR11がアシルオキシアルキル基である式I−VIIの化合物は、DMFなどの適切な溶媒中、適切な塩基(例えばピリジン、TEA、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下に、適当なアシルオキシアルキルハライド(例えばCl、Br、I;Phosphorus Sulfur 54:143 (1990);Synthesis 62 (1988))で、式I−VIIの化合物を直接アルキル化することによって製造することができる(J. Med. Chem. 37:1875 (1994))。これらアシルオキシアルキルハライドのカルボキシレート化合物として、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ピバレート、ベンゾエート、カーボネートなどのカルボキシレートが挙げられるが、これらに限るわけではない。
ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールも、ホスホン酸類のアルキル化に使用することができる(Collect. Czech Chem. Commu. 59:1853 (1994))。YR11が環状カーボネート、ラクトンまたはフタリジル基である式I−VIIの化合物も、NaHまたはジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下に適当なハライドで遊離ホスホン酸類を直接アルキル化することによって合成することができる(J. Med. Chem. 38:1372 (1995);J. Med. Chem. 37:1857 (1994);J. Pharm. Sci. 76:180 (1987))。
あるいは、これらのホスホネートプロドラッグを、対応するジクロロホスホネートとアルコールの反応によって合成することもできる(Collect Czech Chem. Commun. 59:1853 (1994))。例えばジクロロホスホネートを、ピリジンまたはTEAなどの塩基の存在下で、置換フェノールおよびアリールアルキルアルコールと反応させて、YR11がアリール基(J. Med. Chem. 39:4109 (1996);J. Med. Chem. 38:1372 (1995);J. Med. Chem. 37:498 (1994))またはアリールアルキル基(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 38:2345 (1992))である式I−VIIの化合物を得る。ジスルフィド含有プロドラッグ(Antiviral Res. 22:155 (1993))は、標準的な条件下で、ジクロロホスホネートおよび2-ヒドロキシエチルジスルフィドから製造することができる。ジクロロホスホネートは、プロドラッグとしてのさまざまなホスホンアミド類の製造にも役立つ。例えば、ジクロロホスホネートをアンモニアで処理すると、モノホスホンアミドとジホスホンアミドがどちらも得られ;ジクロロホスホネートを1-アミノ-3-プロパノールで処理すると、環状1,3-プロピルホスホンアミドが得られ;クロロホスホネートモノフェニルエステルを適切な塩基の存在下にアミノ酸エステルで処理すると、置換モノフェニルモノホスホンアミデートが得られる。
そのような反応性ジクロロホスホネートは、対応するホスホン酸類から塩素化剤(例えば塩化チオニル, J. Med. Chem. 1857 (1994);塩化オキサリル, Tetrahedron Lett. 31:3261 (1990);五塩化リン, Synthesis 490 (1974))を使って生成させることができる。あるいは、ジクロロホスホネートを、対応するジシリルホスホネートエステル(Synth. Commu. 17:1071 (1987))またはジアルキルホスホネートエステル(Tetrahedron Lett. 24:4405 (1983);Bull. Soc. Chim. 130:485 (1993))から生成させることもできる。
式I−VIIの化合物は、混合ホスホネートエステル(例えばフェニルおよびベンジルエステル、またはフェニルおよびアシルオキシアルキルエステル)(Bioorg. Med. Chem. Lett. 7:99 (1997)に報告されたフェニルおよびベンジル混成プロドラッグなどの化合混成エステルを含む)であることができると考えられる。
ジクロロホスホネートは、プロドラッグとしてのさまざまなホスホンアミド類の製造にも役立つ。例えば、ジクロロホスホネートを適切な塩基(例えばトリエチルアミン、ピリジンなど)の存在下にアミン(例えばL-アラニンエチルエステルなどのアミノ酸アルキルエステル)で処理すると、対応するビスホスホンアミド類が得られ;ジクロロホスホネートを1-アミノ-3-プロパノールで処理すると、環状1,3-プロピルホスホンアミド類が得られ;クロロホスホネートモノフェニルエステルを適切な塩基の存在下にアミノ酸エステルで処理すると、置換モノフェニルモノホスホンアミデートが得られる。アミン(例えばL-アラニンエチルエステルなどのアミノ酸アルキルエステル)によるホスホン酸の直接カップリングも、向山条件下で、対応するビスアミデートを与えると報告されている(J. Am. Chem. Soc., 94:8528 (1972))。
SATE(S-アセチルチオエチル)プロドラッグは、DCC、EDCIまたはPyBOPの存在下で起こる式Iのホスホン酸類とS-アシル-2-チオエタノールとのカップリング反応によって、合成することができる(J. Med. Chem. 39:1981 (1996))。
置換1,3-プロパンジオールの環状ホスホネートエステルは、対応するジクロロホスホネートと置換1,3-プロパンジオールとの反応または適切なカップリング試薬(例えばDCC、EDCI、PyBOP;Synthesis 62 (1988))を使ったカップリング反応によって合成することができる。反応性ジクロロホスホネート中間体は、対応する酸と、塩化チオニル(J. Med. Chem. 1857 (1994))、塩化オキサリル(Tetrahedron Lett. 31:3261 (1990))および五塩化リン(Synthesis 490 (1974))などの塩素化剤から製造することができる。あるいは、これらのジクロロホスホネート類をジシリルエステル(Synth. Commun. 17:1071 (1987))およびジアルキルエステル(Tetrahedron Lett. 24:4405 (1983);Bull. Soc. Chim. Fr., 130:485 (1993))から生成させることもできる。
あるいは、これら置換1,3-プロパンジオールの環状ホスホネートエステルは、光延反応条件下で(Synthesis 1 (1981);J. Org. Chem. 52:6331 (1992))、ならびに他の酸カップリング試薬、例えばカルボジイミド(Collect. Czech. Chem. Commun. 59:1853 (1994);Bioorg. Med. Chem. Lett. 2:145 (1992);Tetrahedron Lett. 29:1189 (1988))、およびベンゾトリアゾリルオキシトリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウム塩(Tetrahedron Lett. 34:6743 (1993))などにより、ジオールとのカップリングによって、ホスホン酸から製造される。
ホスホン酸は、置換プロパン-1,3-ジオールの環状アセタールまたは環状オルトエステルと、環状プロドラッグ形成も起こして、カルボン酸エステルの場合と同様にプロドラッグを与える(Helv. Chim. Acta. 48:1746 (1965))。あるいは、さらに反応性の高い環状サルファイトまたはサルフェートも、ホスフィン酸塩と反応させるための適切なカップリング前駆体である。これらの前駆体は、文献に記述されているように、対応するジオールから作製することができる。
あるいは、適切な条件下に置換1,3-プロパンジオールとのエステル交換反応を行うことによって、置換1,3-プロパンジオールの環状ホスホネートエステルを合成することもできる。適当な条件下に系内で生成させた親ホスホン酸の混合無水物がジオールと反応して、カルボン酸エステルの場合と同様にプロドラッグを与える(Bull. Chem. Soc. Jpn. 52:1989 (1979))。ホスホネートのアリールエステルは、アルコキシ中間体とのエステル交換を起こすことも知られている(Tetrahedron Lett. 38:2597 (1997);Synthesis 968 (1993))。
本発明の一態様は、式I−VIIのホスホン酸のプロドラッグの単一の異性体を合成し単離する方法を提供する。リンはステレオジェニック原子であるから、ラセミ置換1,3-プロパン-ジオールによるプロドラッグの形成は、異性体の混合物をもたらすだろう。例えば、ラセミ1-(V)-置換-1,3-プロパンジオールを使ったプロドラッグの形成は、cis-プロドラッグのラセミ混合物およびtrans-プロドラッグのラセミ混合物を与える。別の一態様として、R立体配置を持つエナンチオ濃縮置換1,3-プロパンジオールの使用は、エナンチオ濃縮R-cis-およびR-trans-プロドラッグを与える。これらの化合物は、カラムクロマトグラフィーおよび/または分別結晶の組み合わせによって分離することができる。
A.ホスホネートエステルの脱保護
Xが-POである式II−VIIの化合物は、ホスホネートエステルから、公知の切断法を使って製造することができる。一般に、ハロゲン化シリルを使って、種々のホスホネートエステルが切断され、得られたシリルホスホネートエステルの穏和な加水分解により、所望のホスホン酸が得られる。必要に応じて、酸感受性化合物には酸捕捉剤(例えばHMDS)を使用することができる。そのようなハロゲン化シリルには、TMSCl(J. Org. Chem. 28:2975 (1963))、TMSBr(Tetrahedron Lett. 155 (1977))およびTMSI(J. Chem. Soc., Chem. Commu. 870 (1978))が挙げられる。あるいは、ホスホネートエステルを強酸条件下で切断することもできる(Tetrahedron Lett. 33:4137 (1992);Synthesis-Stuttgart 10:955 (1993))。これらのホスホネートエステルは、ホスホネートエステルをPCl、SOClおよびBFなどのハロゲン化剤で処理することによって製造されるジクロロホスホネート(J. Chem. Soc. 238 (1961))を経由し、次に水系加水分解を行ってホスホン酸を得ることにより、切断することもできる。アリールおよびベンジルホスホネートエステルは、水素化分解条件下(Synthesis 412 (1982);J. Med. Chem. 28 1208 (1985))または金属還元条件下(J. Chem. Soc. 99:5118 (1977))で切断することもできる。電気化学的条件(J. Org. Chem. 44:4508 (1979))および熱分解条件(Synth. Commu. 10:299 (1980))も、種々のホスホネートエステルを切断するために用いられている。
ホスホネート基の導入
ホスホネート基の導入は、一般に、公知の方法に従って達成することができる。Tが-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-または-N(R)(CR )(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物は、スキーム1に記載するように、フェノール、チオフェノール、またはアニリンを、I(CR )(CR )P(O)(OEt)、TsO(CR )(CR )P(O)(OEt)、またはTfO(CR )(CR )P(O)(OEt)などのホスホネートエステル成分と、NaH、KCO、KO-t-BuまたはTEAなどの塩基の存在下でカップリングすることによって製造することができる(Tetrahedron Lett. 27:1477 (1986);J. Chem. Soc. Perkin Tran 1 1987 (1994))。上述の手法に続いて、ホスホネートエステル2の脱保護を行うと、所望のホスホン酸3が得られる。
Tが-N(R)C(O)(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物は、アニリン1(M=NH)を、ホスホネート部分を含有するカルボン酸(EtO)P(O)(CR )1-2COHと、DCCまたはEDCの存在下で公知の方法に従ってカップリングするか(例えばJ. Org. Chem. 42:2019 (1977))、アニリン1(M=NH)をジホスゲンでイソシアネートに変換してからP(OEt)と反応させること(J. Org. Chem. 1661 (1956);Tetrahedron Lett. 37:5861 (1996))によって製造することができる。上述したホスホネートエステル2の脱保護により、ホスホン酸3を得る。
Tが-(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合、ホスホネート基は、いくつかの公知方法によって導入することができる。例えば、Pd触媒の存在下で起こる臭化フェニル類(J. Org. Chem. 64:120 (1999))、ヨウ化フェニル類(Phosphorus Sulfur 130:59 (1997))またはフェニルトリフラート類(J. Org. Chem. 66:348 (2001))のジエチルホスホネートとのカップリング反応は、当技術分野では広く用いられている(kが0の場合)。Michaelis-Arbuzov反応(Chem. Rev. 81:415 (1981))などの他の方法も、ハロゲン化ベンジルまたはハロゲン化アリールアルキルをトリエチルホスホネートとカップリングすることによってホスホネート基を導入するための効率の良い方法になりうる(mが1〜3の場合)。
Tが-(CR )-CR=CR-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合は、アルデヒドとテトラエチルメチレンジホスホネートとを、NaH、NaOHまたはKO-t-Buなどの塩基の存在下でカップリングすることによって、ホスホネート基を導入することができる(Tetrahedron Lett. 29:3007 (1988))。Tが-CR=CR-(CR )-または-(CR )-CR=CR-(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの場合は、対応するハロゲン化オレフィンとトリエチルホスファイトとのMichaelis-Arbuzov反応によって、ホスホネート基を導入することができる。
Tが-(CR )(CO)-である式II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合は、ジエチルホスファイトを酸塩化物と反応させるか(J. Org, Chem. 29:3862 (1964);Tetrahedron 54:12233 (1998))、アルデヒドと反応させてから酸化(Tetrahedron 52:9963 (1996))することにより、ホスホネート基を導入することができる。このタイプの化合物は、公知の手法に従って、Tが-(CR )CH(NR)-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物に変換することができる(Tetrahedron Lett. 37:407 (1996))。
Tが-(CO)(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合は、いくつかの公知方法、例えば塩化置換ベンゾイルをジエチルホスホノ酢酸(Synthetic Commu. 30:609 (2000))またはホスホネート銅試薬(Tetrahedron Lett. 31:1833 (1990))と反応させることなどによって、ホスホネート基を導入することができる。あるいは、トリエチルホスホネートをシリルエノールエーテル(Synthetic Commu. 24:629 (1994))またはα-ブロモベンゾフェノン(Phosphorus Sulfur 90:47 (1994))とカップリングすることによって、ホスホネート基を導入することもできる。
Tが-C(O)NH(CR )(CR )-である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合は、標準的なアミド結合形成方法に従って行われる置換安息香酸とアミノホスホネートとのカップリング反応によって、ホスホネート基を導入することができる(Tetrahedron Lett. 31:7119 (1990);Tetrahedron Lett. 30:6917 (1989);J. Org. Chem. 58:618 (1993))。
Tが-(CR )C(O)(CR )-または(CR )C(O)(CR )である式I、II、III、V、VI、およびVIIの化合物の場合は、臭化ベンジル類を官能化ホスホネートと反応させることによって、ホスホネート基を導入することができる(Tetrahedron Lett. 30:4787 (1989))。あるいは、置換フェニルアセテートとメチルホスホネートとのカップリング反応によっても、所望の生成物が得られる(J. Am. Chem. Soc. 121:1990 (1999))。
Figure 2008542301
ジアリール環の構築
Gが-O-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物は、公知の方法に従って製造することができる。スキーム2に記載するように、2aを、Cu粉末およびTEA、ジイソプロピルアミンまたはピリジンなどの適切な塩基の存在下で、2bと室温で反応させて、カップリング生成物4を得る(J. Med. Chem. 38:695 (1995))。メトキシ基を、CHCl中、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素または三フッ化ホウ素などの適切な試薬で脱保護することにより、中間体5を得る。スキーム1に記載したようにホスホネート基の導入後にホスホネートエステルの脱保護を行うことにより、所望のホスホン酸6がもたらされる。当業者は他の公知方法、例えばCu(OAc)の存在下で起こるアリールボロン酸とフェノール類とのカップリング(Tetrahedron Lett. 39:2937 (1998))、フルオロベンゼン類(Synthesis-Stuttgart 1:63 (1991))またはヨードベンゼン類(J. Am. Chem. Soc. 119:10539 (1997))のフェノール類による求核置換、およびPd(dba)の存在下で起こるブロモベンゼン類とフェノール類とのカップリング(Tetrahedron Lett. 38:8005 (1997))などを使って、ジアリールエーテル系を形成させることができる。
Figure 2008542301
Gが-CH-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物の場合、ジアリール環の組み込みはいくつかの公知方法によって達成することができる。例えばスキーム3に記載するように、3aをTHF中、−78℃においてn-BuLiで処理した後、3bと反応させることによって、ベンジルアルコール7を形成させる(Bioorg. Med. Chem. Lett. 10:2607 (2000))。Pd-Cによる水素化分解またはNaBH(Synthetic Commu. 17:1001 (1987))および(i-Bu)Al(Synthesis 736 (1987))によるベンジルアルコール7の脱ヒドロキシル化と、それに続く保護基の除去により、ジアリール中間体8を得る。ホスホン酸9は、スキーム1に記載した手法と同じ手法に従って8から形成される。あるいは、臭化ベンジルとアリールGrignard試薬(Tetrahedron Lett. 22:2715 (1981))、アリールボロン酸(Tetrahedron, Lett. 40:7599 (1999))または亜鉛試薬(Chem. Lett. 11:1241 (1999))とのカップリングおよびジアリールケトンの還元(J. Org. Chem. 51:3038 (1986))はいずれも、ジアリール環の構築に広く用いられている。
Figure 2008542301
Gが-S-、-S(=O)-または-S(=O2)-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物の場合、ジアリール環の形成は、公知の方法に従って達成することができる。スキーム4に図解するように、3aを、Pd2(dba)3またはCuBrなどの触媒の存在下で、4aと反応させて、ジアリールスルフィド10を得ることができる(Tetrahedron 57:3069 (2001);Tetrahedron Lett. 41:1283 (2000))。ホスホン酸12は、保護基を除去してから、スキーム1に記載の手法と同じ手法をとることにより、10から形成される。ジアリールスルフィド10を公知の方法に従ってスルホキシド13に変換することもでき(Synthetic Commu. 16:1207 (1986);J. Org. Chem. 62:4253 (1997);Tetrahedron Lett. 31:4533 (1990))、これはスキーム1に記載の手法と同じ手法でホスホン酸15をもたらす。また、ビアリールスルフィド10をスルホンに変換することもでき(Tetrahedron Lett. 32:7353 (1991);J. Prakt. Chem. 160 (1942))、これは上述の手法と同じ手法でホスホン酸(Gが-S(=O2)-であるもの)をもたらす。さらにまた、クロロベンゼンおよびブロモベンゼンのチオールによる求核置換も、ジアリールスルフィド環を組み込むための効率のよい方法である(J. Med. Chem. 31:254 (1988);J. Org. Chem. 63:6338 (1998))。
Figure 2008542301
Gが-NH-または-N(C-Cアルキル)-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物の場合、ジアリールアミン主鎖は、いくつかの公知方法によって形成させることができる。それらの条件のうち、当業者に広く用いられているものの一つは、PdClまたはPd(dba)等の触媒の存在下で起こるアニリンと臭化アリール(J. Org. Chem. 64:5575 (1999);J. Org. Chem. 62:6066 (1997);Tetrahedron Lett. 37:6993 (1996);Org. Lett. 1:2057 (1999))またはアリールトシレート(J. Org. Chem. 62:1268 (1997))とのカップリング反応である。スキーム5に図解するように、ジアリールアミン中間体16は、Pd(dba)の存在下で起こる臭化物3aとアニリン5aのカップリングによって製造することができる。保護基の除去後に、ジアリールアミン17を、スキーム1に記載の手法と同じ手法で、ホスホン酸18に変換する。あるいは、他の触媒、例えば銅-青銅(Org. Synth. 2:446 (1943);J. Org. Chem. 20 (1955))およびCu(OAc)(J. Med. Chem. 4:470 (1986);Synthetic Commu. 26:3877 (1996))を使ったアニリンとハロゲン化アリールのカップリングによるジアリールアミン主鎖の構築も、実行可能なアプローチである。
Figure 2008542301
Gが-CHF-または-CF-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物の場合は、ジアリール主鎖をベンジルアルコール7から樹立することができる。したがって、スキーム6に記載するように、ベンジルアルコール7を、CHCl中、DASTと反応させることによって、フッ化ベンジル19に変換することができる(J. Chem. Soc., Chem. Commu. 11:511 (1981);Tetrahedron Lett. 36:6271 (1995);Tetrahedron 14:2875 (1988))。また、ベンジルアルコール7は、公知の方法、例えばMnO酸化、PCC酸化、Swern酸化およびDess-Martin酸化などによって、ベンゾフェノン22に容易に酸化することができ、次にそれがDAST(J. Fluorine 61:117 (1993))または他の公知試薬(J. Org. Chem. 51:3508 (1986);Tetrahedron 55:1881 (1999))による処理で、二フッ化ベンジル23に変換される。保護基の除去後に、フッ化ベンジル20および二フッ化物24は、スキーム1に記載の手法と同じ手法で、所望のホスホン酸に変換される。
Figure 2008542301
Gが-CH(OH)-または-C(O)-である式I、II、III、IV、V、およびVIIの化合物は、中間体7および22から製造することができる。7および22の保護基を除去した後、スキーム1に記載するようにホスフェートを導入し、脱保護することにより、式Iの所望のホスホン酸が得られる。
式IVの化合物の合成
Aが-NH-であり、Bが-CH-または-C-アルキル-である式IVの化合物の合成は、当業者には周知のFisherインドール合成を使って、対応するアミノジアリール前駆体1から達成することができる(スキーム6a)(Phosphorus and Sulfur 37:41-63 (1988))。あるいは、先に記述した手法を使ってアリール-インドール骨格を構築し、窒素が保護されたインドール誘導体の窒素の隣にBuLiなどの塩基で陰イオンを作って、その陰イオンをジエチルクロロホスフェートでクエンチすることにより、ホスホン酸部分を導入する。中間体2の保護基および官能基をさらに操作することにより、式IVの化合物が得られる。
Figure 2008542301
Aが-O-であり、Bが-CH-である式IVの化合物は、対応するジアリールフェノール前駆体3から合成され、ブロモアセトアルデヒドのジメチルアセタールを使った環化により、ベンゾフラン4が得られる(スキーム6b)(J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 4:729 (1984))。次に、BuLiなどの塩基でベンゾフランの酸素の隣に陰イオンを作り、その陰イオンをジエチルクロロホスフェートでクエンチすることによって、ホスホン酸部分を導入することができ、ホスホネート5が得られる。中間体5の保護基および官能基をさらに操作することにより、式IIの化合物が得られる。
Figure 2008542301
Aが-NH-、-O-または-S-であり、Bが-N-である式IVの化合物は、対応するジアリール前駆体6と、オルトギ酸トリエチルなどのオルトギ酸エステルとを、酸の存在下で縮合させて複素環7を得ることにより、作製することができる(Org. Prep. Proced. Int., 22(5):613-618 (1990))。次に、BuLiなどの塩基で複素環7の2位に陰イオンを作り、その陰イオンをジエチルクロロホスフェートでクエンチすることによって、ホスホン酸部分を導入することができ、その結果、ホスホネート8が得られる。中間体8の保護基および官能基をさらに操作することにより、式IIの化合物が得られる。
Figure 2008542301
式Vの化合物の合成
Figure 2008542301
Gが-O-、-S-または-NH-である式Vの化合物の一般合成では、適当に置換されたフェノール、チオフェノールまたはアニリン1の、パラ置換ピリジン、例えば3,5-ジクロロ-2,4,6-トリフルオロ-ピリジン2による置換を利用して、中間体3を得る(スキーム6d)(Org. Prep. Proced. Int. 32(5):502-504 (2000))。次に、ピリジン上の2-フルオロ置換基および6-フルオロ置換基を求核剤4およびHRで逐次的に置換することにより、中間体5および6が得られる。好適な置換基の例として、ジエチルヒドロキシメチル-ホスホネートおよびジエチルアミノメチル-ホスホネートが挙げられるが、これらに限るわけではない。反応物HRの例として、アルキルチオール、ナトリウムアルコキシド、アルキルアミンまたはベンジルアミンが挙げられるが、これらに限るわけではない。Gが-S(=O)-および-S(=O)-である式Vの化合物は、Gが-S-である場合に、mCPBAなどの酸化剤を使った酸化によって、中間体5および6から誘導することができる。中間体5および6の保護基および官能基をさらに操作することにより、式Vの化合物が得られる。
Figure 2008542301
Gが-CH-または-C(O)-である式Vの化合物は、スキーム6eに従って合成される。シアン化ベンジル7とパラ置換ピリジン2との縮合によって中間体8を得る。2-フルオロを試薬4で置換することによって中間体9を得る。シアン化ベンジル9の酸化によってケト誘導体10が生じ、それが保護基および官能基の操作後に式Vの化合物を与える。あるいは、ケト中間体の還元的脱酸素後に、脱保護および官能基操作を行うことにより、式Vの化合物を得る。
式VIの化合物の合成
式VIのビアリール化合物は、適当に誘導されたナフチル部のボロン酸、またはそのピナコールエステルと、適当に置換されたヨウ化アリール、臭化アリールまたはアリールトリフレートとのカップリングによって、一般にスズキ反応に用いられる条件を用いて、合成することができる(Hoye et al., J. Org. Chem. 61:7940(1996); Hoye et al., Tetrahedron Lett. 3:3097(1996); Anton et al., Chem. Ber. 125:2325(1992); Anton et al., Chem. Ber. 126:517(1993); Shieh et al., J. Org. Chem. 57:379(1992); Nakano et al., Synthesis 12:1425(1997); Kumar, J. Org. Chem. 62:8535(1997); Blettner et al., J. Org. Chem. 64:3885(1999)。
ホスホン酸モノエステル類の合成
酸性基がホスホン酸モノエステルである本発明の化合物は、ホスホン酸甲状腺ホルモン様薬剤の合成に使用されるジエステル中間体から、モノ鹸化によって製造することができる。ホスホネートのエステル基のモノ加水分解は、ホスホネートジエステルを、室温にて、または加熱しながら、NaOH、KOHまたはLiOHなどのアルカリ水溶液で処理することにより、達成することができる。DMF中でアジ化ナトリウムを使ってモノ鹸化を達成することもできる(Bioorg. Med. Chem. Lett. 14(13),3559-62 (2004))。あるいは、モルホリンまたはN-メチル-ピペラジンなどの有機塩基を使って、ホスホネートエステル基の一つを加水分解することもできる(Synth. Comm. 34(2):331-344 (2004))。
ホスフィン酸類の合成
ホスフィン酸基の導入は、一般に、公知の方法に従って達成することができる。ホスフィン酸を合成するための効率のよい方法は、数多くの塩素化剤の一つ、例えばPCl(Can. J. Chem. 76(3):313-18 (1998))、塩化オキサリル(Tetrahedron Lett. 44(12):1445-48 (2003))、塩化チオニル(J. Med. Chem. 45(4):919-29 (2002))またはホスゲン (Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 78:59-61 (1959))などを使って、ホスホネートジエステルを対応するモノクロリデート-モノエステルに変換すること、およびGrignard試薬(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 17:2179-86 (1996))、リチウム陰イオン(J. Med. Chem. 33(11):2952-56 (1990))またはエノレート(Bioorg Med. Chem. 5(7):1327-38 (1997))により、リン原子上に炭素系置換基を導入して、所望のホスフィネートエステルを得ることである。次に、NaOH、KOHまたはLiOH水溶液を使った鹸化、またはホスホン酸を脱保護することが知られている数多くの方法の一つ、例えばTMSBrもしくはTMSCl/KIホスフィン酸などを使って、ホスフィン酸を生成させる。あるいは、ホスホン酸モノエステルから、塩化チオニルまたは塩化オキサリルなどの塩素化試薬を使ってモノクロリデート-モノエステルを作り、上述のようにリン上に置換基を導入することによって、ホスフィン酸を生成させることもできる。
Tが-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-または-N(R)(CR )(CR )-である式Iの化合物は、フェノール類、チオフェノール類、またはアニリン類を、I(CR )(CR )P(O)(OEt)(低級アルキル)、TsO(CR )(CR )P(O)(OEt)(低級アルキル)、またはTfO(CR )(CR )P(O)(OEt)(低級アルキル)などのホスフィネートエステル成分と、NaH、KCO、CsCO、KO-t-BuまたはTEAなどの塩基の存在下でカップリングすることによって製造することができる(J. Am. Chem. Soc. 114(19):7604-06 (1992))。これらのホスフィネートエステル成分は、エチルメチルホスフィネートなどのモノホスフィネートを、ホルムアルデヒドと、EtNなどの塩基の存在下で縮合させることによって、合成することができる(Tetrahedron Asymmetry 13(7):735-38 (2002))。
Tが-N(R)C(O)(CR )-である式Iの化合物は、アニリンを、ホスフィネート部分含有カルボン酸、(低級アルキル)(EtO)P(O)(CR )1-2COHと、DCCまたはEDCの存在下で、公知の方法に従ってカップリングするか(Syn. Lett. 9:1471-74 (2002))、アニリン類をジホスゲンでフェニルイソシアネート類に変換してから、一置換ホスフィネートと反応させること(Zh. Obshch. Khim. 26:3110-11 (1956))によって製造することができる。あるいは、ホスフィネートの炭素陰イオンの縮合により、β-アミド-ホスフィネートを得る(J. Org. Chem. 45(12):2519-22 (1980))。
Tが-(CR )-である式Iの化合物の場合、ホスホネート基は、いくつかの公知方法によって導入することができる。例えば、Pd触媒の存在下で起こるハロゲン化フェニル(Synthesis, 14:2216-20 (2003))と一置換ホスフィネートとのカップリング反応は、当技術分野では広く用いられている(kが0である場合)。Michaelis-Arbuzovなどの他の方法も、ハロゲン化ベンジルまたはハロゲン化アリールアルキルをホスホナイトジエステルジエステルとカップリングすることによってホスフィネート基を導入するための効率のよい方法になりうる(mが1〜3である場合)(Org. Lett. 5(17):3053-56 (2003))。あるいは、一置換ホスフィネートエステルを、スチレンなどのオレフィンと、t-Bu(Justus Liebig Ann. Chem. 741-50 (1974))または(PhCO)(J. Gen. Chem. USSR 30:2328-32 (1960))の存在下でカップリングすることによって、ホスフィネートを合成することもできる。
Tが-(CR )-CR=CR-である式Iの化合物の場合は、アセチレン類を、一置換ホスフィネートと、Ni(PPhMe)、Ni(cod)(J. Am. Chem. Soc. 126(16):5080-81 (2004))またはMePd(PPh)(J. Am. Chem. Soc. 124(15):3842-43 (2002))などの触媒の存在下でカップリングすることによって、ホスホネート基を導入することができる。Tが-CR=CR-(CR )-または-(CR )-CR=CR-(CR )-である式Iの化合物の場合は、対応するハロゲン化オレフィンとホスホナイトジエステルとのMichaelis-Arbuzov反応によって、ホスフィネート基を導入することができる。
Tが-(CR )(CO)-である式Iの化合物の場合は、ホスホナイトジエステルをナトリウムの存在下で塩化アシルと反応させるか(J. Gen. Chem. USSR 34:4007-9 (1964))、リチウムフェノキシドの存在下でアルデヒドと反応させてから酸化を行うこと(Tetrahedron Lett. 45(36):6713-16 (2004))によって、ホスフィネート基を導入することができる。あるいは、塩化アシルをホスホネートジエステルで処理することにより、α-ケト-ホスフィネートに到達することができる(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 659-66 (1990))。
Tが-(CO)(CR )-である式Iの化合物の場合は、例えば置換ベンゾエートエステルを、BuLiまたはLDAなどの塩基を使って作ったホスフィネートの陰イオンと反応させることなど、いくつかの公知方法によって、ホスフィネート基を導入することができる(Bull. Soc. Chim. Fr. 3494-3502 (1972))。あるいは、ホスフィネートの陰イオンを置換ベンズアルデヒドとカップリングした後、酸化を行うことにより、β-ケト-ホスフィネートに到達することができる(J. Med. Chem. 38(17):3297-3312 (1995))。
Tが-C(O)NH(CR )(CR )-である式Iの化合物の場合は、アミノホスフィネート(Synthesis 1074-76 (1995))を、塩化置換ベンゾイル(J. Organomet. Chem. 178:157-69 (1979))または置換安息香酸と、標準的なアミド結合形成法(Bioorg. Med. Chem. Lett. 6(14):1629-34 (1996))に従ってカップリングすることにより、ホスホネート基を導入することができる。
Tが-(CR )C(O)(CR )-である式Iの化合物の場合は、置換フェニルアセテートを、BuLiまたはLDA等の塩基を使って作られたホスフィネートの官能化陰イオンと反応させることにより、ホスフィネート基を導入することができる(Bull. Soc. Chim. Fr. 3494-3502 (1972))。
環状ホスフィン酸および環状ホスホン酸の合成
Figure 2008542301
環状ホスフィン酸は、1,2-ジカルボキシレート-ベンゼン前駆体(J. Am. Chem. Soc. 101:7001-08 (1979))から出発し、それをジベンジル型アルコールに還元し、PBrで臭素化してジベンジル型ブロミド前駆体を得ることによって、合成することができる(Synth. Commun. 14(6):507-514 (1984))。ジベンジル型ブロミドを、次亜リン酸アンモニウムとヘキサメチルジシラザンの反応によって作ったビス(トリメチルシリルオキシ)ホスフィンとの二重Arbuzov縮合に付すことにより、環状ホスフィネートエステルが得られ(J. Org. Chem. 60:6076-81 (1995))、これを、NaOHまたはTMSBrを用いる鹸化によって、ホスフィン酸に変換することができる。あるいは、臭素もしくはN-ブロモスクシンイミドによる置換1,2-ジメチルベンゼンの臭素化(J. Chem. Soc. 3358-61 (1959))、またはホルムアルデヒドおよびHBrを酢酸の存在下で反応させることによる直接ブロモメチル化(J. Phys. Chem. 108(4):5145-55 (2004))によって、ジベンジルブロミド前駆体を得ることもできる。
環状ホスホネートは、ジベンジル型アルコールをトリメチルホスファイトと縮合して環状ホスファイトとし(Bull. Acad. Sci. USSR Div. Chem. Sci. 37:1810-14 (1988))、次にそれを光Arbuzov転位(J. Organomet. Chem. 646:239-46 (2002))で環状ホスホネートに変換することによって合成することができる。あるいは、ジベンジル型アルコールをHMPT(J. Org. Chem. 57(10):2812-18 (1992))またはジエチル亜ホスホルアミド酸ジクロリド(diethylphoshporamidous dichloride)と縮合して環状亜ホスホルアミド酸ジエステルとし、次にそれをメタノールまたはフェノールなどのアルコールと、テトラゾールまたはメチルチオ-テトラゾールなどの活性化剤の存在下で反応させて環状ホスファイトに変換すること(J. Org. Chem. 61:7996-97 (1996))によって、環状ホスファイトを得ることもできる。次に選択的モノ鹸化によってホスホン酸が得られる。
ホスフィン酸類およびホスホネートモノエステル類のプロドラッグの合成
プロドラッグは合成の異なる段階で導入することができる。これらのプロドラッグはホスホン酸モノエステル類およびホスフィン酸類から作られることが最も多い。なぜなら、それらは不安定だからである。
ホスフィン酸類およびホスホン酸モノエステル類を、求核置換条件下にアルキルハライドおよびアルキルスルホネートなどの求電子剤でアルキル化して、ホスホネートエステルを得ることができる。例えば、YR11がアシルオキシアルキル基である式Iの化合物は、式Iの化合物を、DMFなどの適切な溶媒中、適切な塩基(例えばピリジン、TEA、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下に、適当なアシルオキシアルキルハライド(例えばCl、Br、I;Phosphorus Sulfur 54:143 (1990);Synthesis 62 (1988))で直接アルキル化することによって製造することができる(J. Med. Chem. 37:1875 (1994))。これらアシルオキシアルキルハライドのカルボキシレート成分としては、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ビバレート、ベンゾエート、カーボネートおよび他のカルボキシレートが挙げられる。
ホスフィン酸類およびホスホン酸モノエステル類のアルキル化には、ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールも使用することができる(Collect. Czech Chem. Commu. 59:1853 (1994))。YR11が環状カーボネート、ラクトンまたはフタリジル基である式Iの化合物も、NaHまたはジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下に適当なハライドで遊離ホスホン酸類を直接アルキル化することによって合成することができる(J. Med. Chem. 38:1372 (1995);J. Med. Chem. 37:1857 (1994);J. Pharm. Sci. 76:180 (1987))。
あるいは、これらのホスフィネートおよびモノエステルホスホネートプロドラッグを、対応するクロロホスホ/ホスフィネートとアルコールの反応によって合成することもできる(Collect Czech Chem. Commun. 59:1853 (1994))。例えばクロロホスホ/ホスフィネートを、ピリジンまたはTEAなどの塩基の存在下で、置換フェノールおよびアリールアルキルアルコールと反応させて、YR11がアリール基(J. Med. Chem. 39:4109 (1996);J. Med. Chem. 38:1372 (1995);J. Med. Chem. 37:498 (1994))またはアリールアルキル基(J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 38:2345 (1992))である式Iの化合物を得る。ジスルフィド含有プロドラッグ(Antiviral Res. 22:155 (1993))は、標準的な条件下で、ジクロロホスホ/ホスフィネートおよび2-ヒドロキシエチルジスルフィドから製造することができる。クロロホスホ/ホスフィネートは、プロドラッグとしてのさまざまなホスホン/ホスフィンアミド類の製造にも役立つ。例えば、クロロホスホ/ホスフィネートをアンモニアで処理すると、ホスホン/ホスフィンアミドが得られる。
そのような反応性ジクロロホスホネートは、対応するホスフィン酸類およびホスホン酸モノエステルから、塩素化剤(例えば塩化チオニル, J. Med. Chem. 1857 (1994);塩化オキサリル, Tetrahedron Lett. 31:3261 (1990);五塩化リン, Synthesis 490 (1974))を使って生成させることができる。あるいは、ジクロロホスホネートを、対応するシリルホスホネートエステルもしくはホスホン酸モノエステル(Synth. Commu. 17:1071 (1987))またはアルキルホスフィネートエステル(Tetrahedron Lett. 24:4405 (1983);Bull. Soc. Chim. 130:485 (1993))から生成させることもできる。
クロロホスホ/ホスフィネートは、プロドラッグとしてのさまざまなホスホンアミド類の製造にも役立つ。例えば、クロロホスホ/ホスフィネートを、適切な塩基(例えばトリエチルアミン、ピリジンなど)の存在下に、アミン(例えばL-アラニンエチルエステルなどのアミノ酸アルキルエステル)で処理すると、対応するホスホン/ホスフィンアミド類が得られる。アミン(例えばL-アラニンエチルエステルなどのアミノ酸アルキルエステル)によるホスフィン酸またはホスホン酸モノエステルの直接カップリングも、向山条件下で、対応するアミデートを与えると報告されている(J. Am. Chem. Soc., 94:8528 (1972))。
SATE(S-アセチルチオエチル)プロドラッグは、DCC、EDCIまたはPyBOPの存在下で起こる式Iのホスフィン酸類またはホスホン酸モノエステル類とS-アシル-2-チオエタノールとのカップリング反応によって、合成することができる(J. Med. Chem. 39:1981 (1996))。
キー前駆体の製造
A.環上に置換基を持つ化合物の製造
本発明における化合物の合成に必要な出発物質およびキー中間体は、市販されているか、文献にある既存の方法または公知方法の変法を使って製造することができる。ここではそれらの化合物の一部の合成を説明する。
前駆体2aは、文献の手法に従って、アニソール類をヨウ素トリフルオロアセテート(iodine trifluoroacetate)と反応させることによって製造される(J. Med. Chem. 38:695 (1995))。異なるRおよびRを持つアニソール類は市販されているか、文献の手法に従って製造することができる(例えばJ. Med. Chem. 32:320 (1989))。
出発物質2bは市販されているか、公知の手法に従って製造される。例えばFGがNH由来の基である2bの化合物は、Pd(dba)またはPd(OAc)Pdなどの触媒の存在下で、3aをベンゾフェノンイミンと反応させることによって製造することができる(Tetrahedron Lett. 38:6367 (1997);J. Am. Chem. Soc. 120:827 (1998))。FGがS由来の基である2bの化合物は、適当な4-アミノアニソール類をNaNOおよびエチルキサントゲン酸カリウムと反応させることによって製造することができる(J. Am. Chem. Soc. 68 (1946);Heterocycles 26:973 (1987))。
有用な前駆体3aは市販の試薬であるか、または既存の方法に従って製造することができる。スキーム7に記載するように、異なるR基およびR基を持つ市販の4-ブロモフェノール7bを、当技術分野で知られる手法に従って単純に保護することにより、3aがもたらされる。化合物3aは、保護フェノール7dの臭素化によって製造することもできる(J. Org. Chem. 53:5545 (1988);J. Org. Chem. 59:4473 (1994);Synthesis-Stuttgart 10:868 (1986))。さまざまなR基およびR基を4-ブロモフェノール7aに導入して7bを得ることができ、これは保護によって7aになる(Tetrahedron Lett. 36:8453 (1995);J. Heterocyclic Chem. 28:1395 (1991);J. Fluorine Chem. 40:23 (1988);Synthesis-Stuttgart 11:1878 (1999);Synthetic Commu. 16:681 (1986))。7bは、フェノール7cの臭素化によって製造することもできる(J. Comb. Chem. 2:434 (2000);Chem. Soc. Jpn. 61:2681 (1988);Synthesis-Stuttgart 5:467 (1992);Org. Synth. 72:95 (1993))。
Figure 2008542301
ベンズアルデヒド3bの製造にはいくつかの方法を利用することができる。スキーム8に図解するように、ブロモベンゼン8aは、DMFと反応させるか(Aust. J. Chem. 51:177 (1998);Bioorg. Med. Chem. Lett. 10:2607 (2000))、パラジウム触媒の存在下で一酸化炭素と反応させる(Bull. Chem. Soc. Jpn 67:2329 (1994))ことにより、ベンズアルデヒド3bに変換することができる。3bは、MnO酸化、PCC酸化、Swern酸化およびDess-Martin酸化などの一般的方法を使ったベンジルアルコール8cの酸化によって形成させてもよい。ベンゾニトリル8bおよび塩化ベンゾイル8dの還元も、ベンズアルデヒド3bをもたらす((Org. Synth. 3:551 (1995);J. Org. Chem. 46:602 (1981))。
Figure 2008542301
式II〜Vの化合物の一部については、ビアリール環主鎖を組み込んでからR基およびR基を導入することができる。スキーム9に図解するように、中間体4(R、R=H)は、SnClおよびメトキシメチルジクロリドによる処置で、ベンジルアルデヒド26に変換される。ベンジルアルデヒド26をWittig試薬と反応させた後、得られたアルケンをEtSiHで還元することによって、さまざまなアルキル基(C〜C12)を導入すると、中間体27が得られる(J. Med. Chem. 31:37 (1988))。また、ベンジルアルデヒド31をNaOClで酸化して安息香酸29を得ることもでき(Bioorg. Med. Chem. Lett. 13:379 (2003))、これを標準的な条件下でアルコールまたはアミンと反応させてエステルまたはアミド30を得ることもできる。中間体27および30は、スキーム2に記載の手法と同じ手法で、対応するホスホン酸28および33に変換することができる。さらにまた、中間体4の脱保護によりフェノール32が得られ、これを、ClSOHおよびアミンで処理することにより、さまざまなスルホンアミド33に変換することができる。ホスホン酸類(R=S(=O)NR)は、スキーム1に記載の手法と同じ手法で形成させることができる。
Figure 2008542301
B.1,3-ジオールの製造
1-置換、2-置換、1,2-または1,3-環状1,3-プロパンジオールなどの1,3-プロパンジオール類の製造には、さまざまな方法を使用することができる。
1.1-置換1,3-プロパンジオール
本発明における化合物の合成に役立つ1,3-プロパンジオール類は、さまざまな合成方法を使って製造することができる。スキーム10に記載するように、1-ヒドロキシ-プロパン-3-アールへのアリールGrignard試薬の付加は、さまざまな1-アリール置換1,3-プロパンジオールを与える(経路a)。この方法は、さまざまなハロゲン化アリールを、1-アリール置換-1,3-プロパンジオールに変換するのに適している(J. Org. Chem. 53:911 (1988))。ハロゲン化アリールの1-置換1,3-プロパンジオールへの変換も、Heck反応(例えば1,3-ジオキサ-4-エンとのカップリング)の後、還元を行い、続いて加水分解反応を行うことにより、達成することができる(Tetrahedron Lett. 33:6845 (1992))。さまざまな芳香族アルデヒドも、アルケニルGrignard付加反応に続いてヒドロホウ素化-酸化反応を使用することにより、1-置換-1,3-プロパンジオールに変換することができる(経路b)。
Figure 2008542301
カルボン酸誘導体(例えば酢酸tert-ブチル)のエノレート(例えばリチウム、ホウ素、スズエノレート)とアルデヒドの間のアルドール反応(例えばEvansアルドール反応)は、エナンチオ濃縮1,3-プロパンジオール類の不斉合成にはとりわけ有用である。例えば、酢酸t-ブチルの金属エノレートを芳香族アルデヒドと反応させた後、そのエステルを還元すると(経路e)、1,3-プロパンジオール類が得られる(J. Org. Chem. 55:4744 (1990))。あるいは、公知の方法(例えばSharplessエポキシ化および他の不斉エポキシ化反応)を使ってシンナミルアルコールをエポキシ化した後、還元反応を(例えばRed-Alを使って)行うと、さまざまな1,3-プロパンジオール類が得られる(経路c)。エナンチオ濃縮1,3-プロパンジオール類は、3-ヒドロキシ-ケトン類の不斉還元反応(例えばエナンチオ選択的ボラン還元)によって得ることができる(Tetrahedron Lett. 38:761 (1997))。あるいは、さまざまな方法を使ったラセミ1,3-プロパンジオール類の分割(例えば酵素的方法または化学的方法)でも、エナンチオ濃縮1,3-プロパンジオール類を得ることができる。1-ヘテロアリール置換基(例えばピリジル、キノリニルまたはイソキノリニル)を持つプロパン-3-オール類は、N-オキシド形成反応と、それに続く無水酢酸条件での転位反応を用いることにより、酸素化して1-置換1,3-プロパンジオールを得ることができる(経路d)(Tetrahedron 37:1871 (1981))。
2.2-置換1,3-プロパンジオール
式I〜VIIの化合物の合成に役立つさまざまな2-置換1,3-プロパンジオールは、さまざまな他の1,3-プロパンジオール類(例えば2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール類)から、通常の化学を使って製造することができる(「Comprehensive Organic Transformations」VCH, ニューヨーク, 1989)。例えば、スキーム11に記載するように、トリアルコキシカルボニルメタンを公知条件下で還元すると、完全な還元(経路a)によってトリオールが得られるか、エステル基の一つを選択的に加水分解してから残り二つの他のエステル基を還元することによってビス(ヒドロキシメチル)酢酸が得られる。ニトロトリオールも、還元的脱離によってトリオールを与えることが知られている(経路b)(Synthesis 8:742 (1987))。さらにまた、2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールは、公知の化学を使って、モノアシル化誘導体(例えばアセチル、メトキシカルボニル)に変換することができる(経路d)(「Protective Groups In Organic Synthesis」Wiley, ニューヨーク, 1990)。1,3-プロパンジオール類の製造には、例えば2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール類のヒドロキシメチル基をアルデヒドに酸化した後、アリールGrignard試薬による付加反応を行うことなど、他の官能基操作も使用することができる(経路c)。アルデヒドを還元的アミノ化反応によってアルキルアミンに変換することもできる(経路e)
Figure 2008542301
3.環状1,3-プロパンジオール類
VおよびZまたはVおよびWが四つの炭素によって連結されて環を形成している式I〜VIIの化合物は、1,3-シクロヘキサンジオール類から製造することができる。例えば、cis,cis-1,3,5-シクロヘキサントリオールを修飾することにより、R11およびR11が全体として
Figure 2008542301
(式中、VおよびWは3個の原子で連結されて、全体として、ヒドロキシ基で置換された6個の炭素原子を含有する環式基を形成する)
である式Iの化合物の製造に役立つさまざまな他の1,3,5-シクロヘキサントリオール類を得ることができる。これらの修飾は、環状ホスホネート1,3-プロパンジオールエステルの形成前または形成後に行うことができると考えられる。Diels-Alder反応を使って(例えばジエンとしてピロンを使って:Tetrahedron Lett. 32:5295 (1991))、さまざまな1,3-シクロヘキサンジオール類を製造することもできる。2-ヒドロキシメチルシクロヘキサノール類よび2-ヒドロキシメチルシクロペンタノール類は、R11およびR11が全体として
Figure 2008542301
(式中、VおよびZは2個または3個の原子で連結されて、全体として、5個または6個の炭素原子を含有する環式基を形成する)
である式Iの化合物の製造に役立つ。1,3-シクロヘキサンジオール誘導体は他の環化付加反応法でも製造される。例えばニトリルオキシドとオレフィンの環化付加反応によって得られる環化付加物は、2-ケトエタノール誘導体に変換することができ、それをさらに、公知の化学を使って1,3-プロパンジオール類(1,3-シクロヘキサンジオール類、2-ヒドロキシメチルシクロヘキサノール類および2-ヒドロキシメチルシクロペンタノール類を含む)に変換することができる(J. Am. Chem. Soc. 107:6023 (1985))。あるいは、1,3-シクロヘキサンジオールへの前駆体をキナ酸から作ることもできる(Tetrahedron Lett. 32:547 (1991))。
実施例1:
本発明の方法の使用例には、以下に挙げるものがある。これらの例は典型例であり、本発明の方法はこれらの例だけに限定されないことは、言うまでもない。
明瞭、簡潔に記載するため、以下の生物学的実施例では、化合物を化合物番号で示す(下の表から)。
Figure 2008542301
実施例A: 正常ラットにおける甲状腺ホルモン受容体アゴニストへの慢性的暴露
これらの試験の目的は、T3、カルボン酸である様々なT3様剤およびホスホン酸であるT3様剤との肝臓トリグリセリド量を除去する有効性の違いの比較であった。ある例において、T3、化合物7および化合物17(化合物7の式IIのX部は-P(O)OHであり、化合物17のXは-C(O)OHであることのみ異なる)を、比較した。同一例において、TRIACおよび化合物6(化合物6のXは-P(O)OHであり、TRIACのXは-C(O)OHであることのみ異なる)を比較した。有効性を、全肝臓トリグリセリドを分析することにより、測定した。
方法: 正常ラット(Sprague-Dawley)を標準飼料で飼育した。浸透圧ポンプ(Alzet;皮下インプラント)を使った持続注入により、1mg/kg/日の用量で、化合物7、17、6、TRIAC、またはT3を投与した。化合物を0.1N NaOH溶液に溶解し、pHを7.4〜8.0に調節した。ポンプ内での溶解性を維持するために化合物をPBSおよびBSAで適当な容積にした。化合物は、賦形剤中、37℃で7日間にわたって、化学的に安定だった。体重を測定し、開始体重からの変化を算出した。ビヒクル投与動物で示される4.5%とは、該試験の過程での体重の増加が、4.5%であったことを示す。
肝臓の部分を取り冷凍した。Bligh Dyer法(参照により本明細書に組み入れられる、BlighおよびDyer、Can. J. Med. Sci. 37(8):911-7(1959))により、脂質抽出後に肝臓トリグリセリドを分析した。肝臓抽出物中の総トリグリセリドを、酵素アッセイ(Thermo Electron Corporation)によって分析した。総脂質を初期肝臓重量に対して標準化し、トリグリセリド含量を肝臓重量に対して標準化した。mGPDH活性は、最終電子受容体として2-(4-ヨードフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-5-フェニルテトラゾリウムクロリドを使用して、単離ミトコンドリアで分析した(Gardner RS, Analytical Biochemistry 59:272(1974))。各アッセイに標準として市販のGPDHを使用した(Sigma, ミズーリ州セントルイス)。
結果:T3は、有意に肝臓トリグリセリド量を減少しなかった。しかし、試験した合成甲状腺ホルモン受容体リガンドの全ては、予想外に、有意に肝トリグリセリド量を減少する。T3、化合物17およびTRIACの全ては、該試験の過程において体重の減少を生じ、先に報告された結果に一致する。
Figure 2008542301
結論: T3ではない、合成甲状腺ホルモン受容体リガンドは、肝トリグリセリド量を減少し、一方、全ての甲状腺ホルモン受容体リガンドは、ミトコンドリア活性を増加する。
実施例B: ob/obマウスにおける甲状腺ホルモン受容体アゴニストへの慢性的暴露
これらの試験の目的は、ob/obマウスにおける、化合物cis-13-1とT3との肝臓トリグリセリド量を除去する有効性の違いの比較であった。
方法: ob/obマウスを標準飼料で飼育した。化合物cis-13-1を、3、10および30mg/kg/日の用量で、CMC懸濁液中で経口投与した。T3(100 nmole/kg/日)を水溶液として、皮下投与した。肝臓トリグリセリドを、実施例Aに記載されるように、分析した。副睾丸脂肪体をとり、重さを量った。臨床化学分析をLabCorp(San Diego、CA)により行った。
結果: T3は、肝臓トリグリセリド量を有意に減少しなかった(FIG. 1)。一方、化合物cis-13-1は、10および30mg/kg/日で、肝トリグリセリド量を減少した(FIG. 1)。化合物cis-13-1は、副睾丸脂肪体(EFP)重量を減少しなかった。T3は、有意にEFP重量を減少し、十分に記載されている脂肪分解に対するT3の効果に一致する。ob/obマウスの9週間のcis-13-1の処置により、ALTレベルをビヒクル処理群における634IU/Lから>50%減少させ、肝機能の改善を示した。
Figure 2008542301
結論: T3でない合成甲状腺ホルモン受容体リガンドは、長期の投与後も、肝トリグリセリド量を減少する。
実施例C: ZDFラットにおける甲状腺ホルモン受容体アゴニストへの慢性的暴露
これらの試験の目的は、ズッカー糖尿病肥満(ZDF)ラットにおける、化合物cis-13-1と18との肝脂肪症を除去する有効性の差の比較であった。
方法: ZDFラットを標準飼料で飼育した(5008)。化合物cis-13-1または18を、CMC懸濁液を用いて、指示された用量で経口投与した。肝臓部分を組み込んだパラフィンをH&E染色した後、肝脂肪症を視覚的に分析した。齧歯類特異的キット(Amersham Biosciences)を用いて、TSHを測定した。該試験の最後に、右頚動脈を通して左室に高忠実度カテーテルチップトランスデューサ(Millar)を挿入した。左室圧、その一次導関数(LVdP/dt)、第I誘導ECG、およびECG波形を誘発した心拍数を記録した。LV dP/dtは変力状態の尺度として広く受け入れられている。収縮期および拡張期大動脈圧は、カテーテルを近位大動脈まで退避させることによって測定した。
結果: 化合物cis-13-1および18は、ZDFラットにおいて、コントロールと比較して視覚的に肝脂肪症を減少した(FIG. 2A-2D)。cis-13-1での4週間の処置の後に、TSHに有意な減少は認められなかった。心拍数および他の心血管パラメータを測定したとき、cis-13-1で処置された動物のいずれのパラメータに、ビヒクルとの有意な変化は無かった。
結論: 合成甲状腺ホルモン受容体リガンドは、ZDFラットおいて長期投与後に肝脂肪症を減少する。さらに、脂肪症の減少は、TSHおよび心血管変化の点で、適切な安全性プロフィールを伴う。
実施例D: DIOマウスにおける甲状腺ホルモン受容体アゴニストへの慢性的暴露
これらの試験の目的は、食事性肥満(DIO)マウスにおける、化合物cis-13-1の肝脂肪症を除去する能力の比較であった。
方法: C57Bl6マウスを、脂肪食由来の60%Kcalで飼育した。化合物cis-13-1をCMC懸濁液中で、30mg/kg/日の用量で10週間、経口投与した。肝臓部分を組み込んだパラフィンをH&E染色した後、肝脂肪症を視覚的に分析した。TSHを齧歯類特異的キット(Amersham Biosciences)を用いて、測定した。心拍数を、Lead I ECGを用いECG波形から算出した心拍数により測定した。
結果: 化合物cis-13-1は、DIOマウスにおいて10週間の処置の後に肝脂肪症を減少した(FIG. 3Aおよび3B)。cis-13-1で処置したDIOマウスのミトコンドリアの超微細構造に異常はなかった。cis-13-1での10週間の処置の後に、TSHの有意な減少は認められなかった。心拍数を測定したとき、cis-13-1での心拍数に有意な変化は無かった。
結論: 化合物cis-13-1は、長期投与後に肝脂肪症を減少する。さらに、脂肪症の減少は、TSHおよび心血管変化に関する適切な安全性プロフィールを伴う。
実施例E:正常マウスにおける甲状腺ホルモン受容体アゴニストへの慢性的暴露
これらの試験の目的は、化合物cis-13-1の肝臓遺伝子発現を変化する能力の比較であった。
方法: C57Bl6マウスを通常の齧歯類飼料で飼育した。化合物cis-13-1をCMC懸濁液中で、30mg/kg/日の用量で1週間経口投与した。逆転写酵素を使用してからリアルタイムPCR分析を行うことによって、肝臓遺伝子および心臓遺伝子のmRNAレベルの変化を分析する。分析はiCycler装置(Biorad)と適当なプライマーとを使って、標準的な方法論で行う[例えばSchwab DAら(2000) Life Sciences 66:1683-94]。mRNAの量を内部対照(通例、シクロフィリン)に対して標準化する。
結果:化合物cis-13-1は、正常マウスにおいて、CPT-1発現を、T3で認められるのと同様のレベルまで、3.5倍増加した。
結論:化合物cis-13-1は、ミトコンドリアの肝臓遺伝子発現を増加することができる。
総体的結論:
化合物cis-13-1、7、6、TRIAC、17および18は、いくつかの動物モデルにおいて、肝トリグリセリド量を減少し、または肝脂肪症を視覚的に減少した。
T3で処置したラットまたはマウスにおいて、肝トリグリセリド量に有意な変化は認められなかった。複数のモデルにおいて、T3は予期された変化を生じた。正常ラットにおいて、T3は、(a)体重を減少し;(b)mGPDH活性を増加した。ob/obマウスにおいて、副睾丸脂肪体重量は減少し、脂肪分解の増加に一致した。従って、該試験モデルにおいて、T3は、肝脂肪症に変化を生じること無く、予期される生理作用を保持した。
天然のトリヨードチロニンでない合成甲状腺ホルモンリガンドは、肝脂肪症の排除に有用である。
以上、本発明の完全に説明し終えたが、本発明の範囲またはそのどの実施形態にも影響を及ぼさずに、広範囲にわたる等価な条件、製剤、および他のパラメータでこれを行いうることは、当業者には理解されるだろう。本明細書で言及した特許、特許出願および刊行物はいずれも、その全体を、本明細書に引用し、全て組み入れられる。
図1は、ビヒクル、T3(100nmole/kg/日)、または化合物cis-13-1(30mg/kg/日)で処置した、ob/obマウスラットの肝臓のヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)染色部位を示す。
図2Aは、ビヒクルで処置したZDFラットの肝臓のH&E染色部位を示す。
図2Bは、化合物cis-13-1(0.2mg/kg/日)で処置したZDFラットの肝臓のH&E染色部位を示す。
図2Cは、化合物cis-13-1(1mg/kg/日)で処置したZDFラットの肝臓のH&E染色部位を示す。
図2Dは、化合物cis-13-1(2.5mg/kg/日)で処置したZDFラットの肝臓のH&E染色部位を示す。
図3Aは、ビヒクルで処置したDIOマウスの肝臓のH&E染色部位を示す。
図3Bは、化合物cis-13-1(30mg/kg/日)で処置したDIOマウスの肝臓のH&E染色部位を示す。

Claims (33)

  1. 動物に治療有効量の甲状腺ホルモン様化合物であって、該化合物が甲状腺ホルモン受容体に結合するものである、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを特徴とする、動物の肝臓の脂肪量を減少させる方法。
  2. 動物に治療有効量の甲状腺ホルモン様化合物であって、該化合物が甲状腺ホルモン受容体に結合するものである、またはその薬学的に許容できる塩を投与することを特徴とする、動物の脂肪性肝疾患の予防、治療、または改善方法。
  3. 前記脂肪性肝疾患が、脂肪症、非アルコール性脂肪性肝疾患および非アルコール性脂肪性肝炎からなる群より選択される、請求項2の方法。
  4. 前記化合物が≦1μMのKiで甲状腺ホルモン受容体に結合する、請求項1または2の方法。
  5. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRα1である、請求項4の方法。
  6. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRβ1である、請求項4の方法。
  7. 前記化合物は≦100nMのKiで甲状腺ホルモン受容体に結合する、請求項4の方法。
  8. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRα1である、請求項7の方法。
  9. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRβ1である、請求項7の方法。
  10. 前記化合物が前記甲状腺ホルモン受容体を活性化する、請求項1または2の方法。
  11. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRα1である、請求項10の方法。
  12. 前記甲状腺ホルモン受容体がTRβ1である、請求項10の方法。
  13. 前記化合物がLDL受容体、ACC、FAS、spot-14、CPT-1、CYP7A、アポAI、およびmGPDHからなる群より選択される遺伝子のmRNA発現を増加する、請求項10の方法。
  14. 前記化合物が、心臓に対する負の効果無しに肝臓の脂肪量を減少する、請求項1または2の方法。
  15. 前記負の効果が、心拍数の有意な増加、血圧の有意な上昇、心拍数の有意な増加、左心室収縮能の有意な増加、収縮期血圧の有意な増加、および拡張期血圧の有意な増加の1以上である、請求項14の方法。
  16. 前記化合物が、全体重の有意な変化、TSHまたはTRHレベルの有意な変化、肝臓酵素の有意な変化、血清遊離脂肪酸レベルの有意な変化、または有意な肝ミトコンドリアの損傷無しに肝臓の脂肪量を減少する、請求項1または2の方法。
  17. 前記甲状腺ホルモン様化合物を医薬組成物の形態で投与する、請求項1または2の方法。
  18. 前記医薬組成物が、制御放出組成物、経皮パッチ、錠剤、硬カプセル剤、または軟カプセル剤の形態をとっている、請求項17の方法。
  19. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、約0.375μg/kg〜3.375mg/kgの投薬単位で経口投与される、請求項1または2の方法
  20. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、遊離酸に換算して約0.375μg/kg/日〜約3.75mg/kg/日の総1日量で経口投与される、請求項1または2の方法。
  21. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式I:
    (Ar)-G-(Ar)-T-E
    [式中、
    ArおよびArは置換アリール基であり;
    Gは、単一のC、S、Se、O、もしくはN原子またはC、S、Se、O、もしくはNに連結されたCHを介してARとARとを連結する原子または原子団であって、この場合、CまたはNは置換され;
    Tは、1〜4個の連続する原子を介してARをEに連結する原子または原子団であるか、または存在せず; および
    Eは、pKa≦7.4の官能基もしくは部分、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸もしくはそのプロドラッグ、または、TRαもしくはTRβの甲状腺ホルモン結合ポケットを結合するOまたはNを含有する原子もしくは原子団である]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  22. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式II:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択され(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、またR50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    、R、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される; あるいは
    およびTは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびTが結合する環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる)、そしてXは、この環に、環炭素への直接結合によって結合するか、または環炭素もしくは環窒素に結合された-(CR )-もしくは-C(O)-を介して結合する;
    は、水素、-C(O)C-Cアルキル、-C-Cアルキル、および-C-C-アリールからなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
    およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=、または-CH=CH-N=を含む、適宜置換された環を形成する;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); および
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  23. Figure 2008542301
    前記甲状腺ホルモン様化合物が、式III:
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択され (ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または、炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); および
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  24. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式IV:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Aは、-NR-、-O-、および-S-からなる群より選択される;
    Bは、-CR-、および-N-からなる群より選択される;
    は、水素、-C(O)C-Cアルキル、-C-Cアルキル、および-C-C-アリールからなる群より選択される;
    は、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より選択される;
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Dは、結合、-(CR )-、および-C(O)-からなる群より選択される;
    nは、0〜2の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    およびRは、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、それは、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R) からなる群より選択される; および
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  25. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式V:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択される;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )-からなる群より選択される;
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    およびRは、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、それは、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
    およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=、または-CH=CH-N=を含む、適宜置換された環を形成する;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R) からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    は、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、-CF、-CHF、-CHF、シアノ、-SHおよび-S-C-Cアルキルからなる群より選択される; および、
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  26. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式VI:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )- からなる群より選択される;
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
    は、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、前記複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; および
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  27. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式VII:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Tは、-(CR )-、-CR=CR-(CR )-、-(CR )-CR=CR-、-(CR )-CR=CR-(CR )-、-O(CR )(CR )-、-S(CR )(CR )-、-N(R)(CR )(CR )-、-N(R)C(O)(CR )-、-(CR )C(R)(NR)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )-O-(CR )-(CR )-、-(CR )-S-(CR )-(CR )-、-(CR )-N(R)-(CR )-(CR )-、-(CR )-(CR )-O-(CR )-、-(CR )-(CR )-S-(CR )-、-(CR )-(CR )-N(R)-(CR )-、および-(CH)C(O)N(R)C(R )- からなる群より選択される;
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
    は、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R) からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    は、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-OCF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、(CR )アリール、C(O)アリール、C(O)アルキルおよびシアノからなる群より選択される; および
    Xは、カルボン酸もしくはそのエステル、カルボン酸アミド、スルホン酸、テトラゾール、ヒドロキサム酸、オキサミド酸、マロンアミド酸、6-アザウラシル、チアゾリジンジオン、アシルスルホンアミド、他のカルボン酸代用物、ホスホン酸、ホスホン酸モノエステル、ホスフィン酸、またはそのプロドラッグである]
    の化合物である、請求項1または2の方法。
  28. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式VIII:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択される;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    AおよびTは、-(CR )-、-(CR )-、-O(CR )-、-S(CR )-、-N(R)(CR )-、-N(R)C(O)-、-C(O)(CR )-、-(CR )C(O)-、-(CR )O-、-(CR )S-、および-(CR )N(R)- からなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、-CHF、-CHF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
    およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=または-CH=CH-N=の適宜置換された環を形成する;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R) からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
    Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
    Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
    qは、0〜2の整数である;
    各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択される;
    各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、および アラルキルからなる群より選択される;
    各Rは、-H、およびアルキルからなる群より、独立して選択される、またはRとRが一緒になってシクロアルキル基を形成する;
    各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される]
    の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である、請求項1または2の方法。
  29. 前記甲状腺ホルモン様化合物が、式IX:
    Figure 2008542301
    [式中、
    Gは、-O-、-S-、-Se-、-S(=O)-、-S(=O)-、-Se-、-CH-、-CF-、-CHF-、-C(O)-、-CH(OH)-、-CH(C-Cアルキル)-、-CH(C-Cアルコキシ)-、-C(=CH)-、-NH-、および-N(C-Cアルキル)-、または上記の基のいずれかに連結されたCHからなる群より選択されるか;
    または、Gは、R50-R51であり、その場合、;
    50-R51は全体として-C(R52)=C(R52)-であるか、あるいはR50およびR51はO、S、および-CH(R53)-から独立して選択される(ただし、少なくとも一つのR50およびR51は-CH(R53)-であり、R50およびR51の一方がOまたはSである場合、R53はR54である);
    54は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである;
    53は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    52は、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-Cアルコキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオおよびトリフルオロメチルチオから選択される;
    Tは、-(CR )C(R )O-、-(CR )C(R )N(R)-、-(CR )C(R )S-、-C(O)(CR )C(R )O-、-C(O)(CR )C(R )N(R)-、-C(O)(CR )C(R )S-、-(CR )C(O)C(R )O-、-(CR )C(O)C(R )N(R)-、および-(CR )C(O)C(R )S-からなる群より選択される、
    kは、0〜4の整数である;
    mは、0〜3の整数である;
    nは、0〜2の整数である;
    pは、0〜1の整数である;
    各Rは、水素、適宜置換された-C-Cアルキル、ハロゲン、-OH、適宜置換された-O-C-Cアルキル、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-S-C-Cアルキル、-NR、適宜置換された-C-Cアルケニル、および適宜置換された-C-Cアルキニルからなる群より、独立して選択される(ただし、一方のRがO、SまたはN原子を介してCに結合する場合、同じCに結合する他方のRは水素であるか、または炭素原子を介して結合する);
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキルからなる群より、独立して選択される;
    各Rは、水素および適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-C(O)-C-Cアルキル、および-C(O)Hからなる群より、独立して選択される;
    、R、R、およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、およびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される(ただし、RおよびRの少なくとも一方は水素でない);
    およびRは、水素、ハロゲン、適宜置換された-C-Cアルキル、適宜置換された-S-C-Cアルキル、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、適宜置換された-O-C-Cアルキル、ヒドロキシ、-(CR )アリール、-(CR )シクロアルキル、-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(O)アリール、-C(O)シクロアルキル、-C(O)ヘテロシクロアルキル、-C(O)アルキルおよびシアノからなる群より、それぞれ独立して選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    およびRは、水素、ハロゲン、-CF、-CHF、-CHF、-OCF、-OCHF、-OCHF、シアノ、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-C(R)=C(R)-アリール、-C(R)=C(R)-シクロアルキル、-C(R)=C(R)-ヘテロシクロアルキル、-C≡C(アリール)、-C≡C(シクロアルキル)、-C≡C(ヘテロシクロアルキル)、-(CR )(CR )NR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-C(O)NR、-C(O)OR、-C(O)R、-N(R)C(O)R、-N(R)C(O)NR、-N(R)S(=O)、-N(R)S(=O)NR、および-NRからなる群より、それぞれ独立して選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、および-C(O)NRからなる群より選択される;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される;
    およびRは、水素、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より、それぞれ独立して選択されるか、またはRおよびRは一緒になって、0〜4個の不飽和を含有する適宜置換された3〜8員複素環式環を形成してもよく、該複素環式環は、環内に、O、NR、およびSの群から選択される第2ヘテロ基を含有してもよく、その場合、該適宜置換された複素環式環は、適宜置換された-C-Cアルキル、-OR、オキソ、シアノ、-CF、適宜置換されたフェニル、および-C(O)ORからなる群より選択される0〜4個の置換基で置換されてもよい;
    各Rは、適宜置換された-C-C12アルキル、適宜置換された-C-C12アルケニル、適宜置換された-C-C12アルキニル、適宜置換された-(CR )アリール、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、および適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキルからなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成する(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる); あるいは
    およびGは一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に、式-CH=CH-CH=、-N=CH-CH=、-CH=N-CH=または-CH=CH-N=の適宜置換された環を形成する;
    は、-OH、適宜置換された-OC-Cアルキル、-OC(O)R、-OC(O)OR、-NHC(O)OR、-OC(O)NH(R)、-F、-NHC(O)R、-NHS(=O)R、-NHS(=O)、-NHC(=S)NH(R)、および-NHC(O)NH(R)からなる群より選択される; あるいは
    およびRは一緒になって、それらが結合している炭素と共に、RおよびRが結合している環上の不飽和を含まずに0〜2個の不飽和を持ち、-NR-、-O-、および-S-から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を含む、適宜置換された5〜6員環を形成し(ただし、環内に2個のヘテロ原子が存在し、どちらのヘテロ原子も窒素でない場合、両ヘテロ原子は少なくとも一つの炭素原子で隔てられる);
    Xは、P(O)(YR11)Y”である;
    Y”は、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
    Yは、-O-、および-NR-からなる群より選択される;
    Yが-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
    Yが、-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
    qは、0〜2の整数である;
    各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択され;
    各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
    各Rは、-H、およびアルキルからなる群より、独立して選択されるか、またはRとRが一緒になってシクロアルキル基を形成する;
    各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される]
    の化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である、請求項1または2の方法。
  30. 請求項22-29の式において、
    Xが、P(O)(YR11)(Y’R11)またはP(O)(YR11)Y”である;
    Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、および-(CR )C(O)Rからなる群より選択される;
    YおよびY’が、-O-、および-NR-からなる群より、それぞれ独立して選択される;
    Yが-O-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、または-(CR )C(O)Rである場合、またはYとY’が共に-O-である場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される;
    Yが-NR-であり、Y”が、水素、適宜置換された-C-C-アルキル、-CF、-CHF、-CHF、-CHOH、適宜置換された-C-Cアルケニル、適宜置換された-C-Cアルキニル、適宜置換された-(CR )シクロアルキル、適宜置換された-(CR )ヘテロシクロアルキル、-(CR )S(=O)R、-(CR )S(=O)、-(CR )S(=O)NR、-(CR )C(O)NR、または-(CR )C(O)Rである場合、またはYおよびY’が共に-NR-である場合、-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
    Yが-O-であり、Y’がNRである場合、-O-に結合したR11は、-H、アルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたCH-ヘテロシクロアルキル(この場合、環式部分はカーボネートまたはチオカーボネートを含有する)、適宜置換された-アルキルアリール、-C(R)OC(O)NR 、-NR-C(O)-R、-C(R)-OC(O)R、-C(R)-O-C(O)OR、-C(R)OC(O)SR、-アルキル-S-C(O)R、-アルキル-S-S-アルキルヒドロキシ、および-アルキル-S-S-S-アルキルヒドロキシからなる群より、独立して選択される; および-NR-に結合したR11は、-H、-[C(R)-C(O)OR、-C(R)C(O)OR、-[C(R)-C(O)SR、および-シクロアルキレン-C(O)ORからなる群より、独立して選択される;
    または、YおよびY’が-O-および-NR-から独立して選択される場合、R11とR11が一緒になって、-アルキル-S-S-アルキル-を含む環状基を形成するか、またはR11とR11が一緒になって下記基:
    Figure 2008542301
    [式中、:
    V、W、およびW'は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアラルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、適宜置換された1-アルケニル、および適宜置換された1-アルキニルからなる群より独立して選択される;あるいは、
    VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して、5〜7個の原子を含む環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は水素、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、またはアリールオキシカルボニルオキシで置換され、リンに結合した両方のY基からの3つの原子である炭素原子に結合した炭素である;あるいは
    VおよびZは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素または水素で置換された炭素であり、それはリンに結合したYに対してベータ位およびガンマ位でアリール基に縮合する;あるいは、
    VおよびWは一緒になって、3個の別の炭素原子を通して連結して、6個の炭素原子を含むか、あるいは水素で置換された炭素および、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、およびアリールオキシカルボニルオキシからなる群より選択される一つの置換基で置換された炭素(該置換基は、リンに結合したYから3原子にある炭素原子の一つに結合している)を含む、適宜置換された環状基を形成し;あるいは、
    ZおよびWは一緒になって、3〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜1個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素であるかまたは水素で置換された炭素であり、Vは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;あるいは、
    WおよびW'は一緒になって、2〜5個の別の原子を通して連結して環状基を形成し、その中で0〜2個の原子はヘテロ原子であって、残りの原子は炭素であるかまたは水素で置換された炭素であり、Vは、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    Zは、-CHROH、-CHROC(O)R、-CHROC(S)R、-CHROC(S)OR、-CHROC(O)SR、-CHROCO、-OR、-SR、-CHR、-CHアリール、-CH(アリール)OH、-CH(CH=CR )OH、-CH(C≡CR)OH、-R、-NR 、-OCOR、-OCO、-SCOR、-SCO、-NHCOR、-NHCO、-CHNHアリール、-(CH)-OR、および-(CH)-SRからなる群より選択される;
    qは、整数2または3である;
    各Rは、Rおよび-Hからなる群より選択され;
    各Rは、アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群より選択される;
    各Rは、-Hおよびアルキルからなる群より、独立して選択されるか、またはRとRが一緒になって、シクロアルキル基を形成する;
    各Rは、-H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群より選択される;
    ただし:
    a)V、Z、W、W’は、全て-Hでなく;および
    b)Zが-Rの場合、V、W、およびW’の少なくとも1つは、-H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルではない]を形成する:
    である化合物、ならびにその薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ、ならびに前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩である、請求項22-29のいずれか1つの方法。
  31. 該化合物が、
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    からなる群、ならびにその薬学的に許容できる塩より選択される、請求項1または2の方法。
  32. 該化合物が、
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    からなる群、ならびにその薬学的に許容できる塩より選択される、請求項1または2の方法。
  33. 該化合物が、
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    Figure 2008542301
    からなる群、ならびにその薬学的に許容できる塩より選択される、請求項1または2の方法。
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