JP2008520836A - 分散剤を用いて形成された多成分ナノ粒子 - Google Patents

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Abstract

ナノ粒子は、複数の二種またはそれ以上の非類似の成分を含み、該非類似の成分は貴金属、卑遷移金属、アルカリ土類金属、希土類金属からなる群及び/又は元素周期律表の異なる族から選ばれる。該二種またはそれ以上の非類似の成分は、分散剤を用いることによって、前記ナノ粒子が該二種またはそれ以上の非類似の成分の実質的に均一な分布を有するように分散される。該分散剤は多官能性の有機小分子、ポリマー、またはオリゴマー、またはこれらの塩でもよい。該分散剤の分子は前記粒子原子と結合して、同様な成分同士の誘引力を克服し、もって、複数の非類似の成分が異成分からなるナノ粒子の形成を可能とする。鉄と白金のような非類似の成分は、該分散剤を用いることによって複合体を形成し、実質的に均一な異成分からなるナノ粒子を形成できる。該ナノ粒子は単独で用いることも、支持体に加えることもできる。還元及び/又は酸化によって、該分散剤の少なくとも一部を除去することができる。

Description

本発明は、ナノ粒子及び/又はそのようなナノ粒子を含んだ触媒の分野に属する。より詳細には、本発明は、分散剤を用いて形成された多成分ナノ粒子であって、該分散剤によって、異なった(たとえば、非類似の)成分を該ナノ粒子内部に寄せ集め、かつ分布させる多成分ナノ粒子に関する。
多くの産業プロセスや生産物において、ナノ粒子はますます重要になりつつある。ナノ粒子は、触媒やナノ材料を含めた種々の応用に使用できる。触媒への応用には、貴金属、卑金属及び酸化物を含めた種々の成分の、担持及び非担持両方のナノ粒子が含まれる。ナノ材料用途には、遮光、着色、紫外線吸収、抗菌作用、科学的機械的研磨その他を含む。
有益なナノ粒子には単一の成分(元素または化合物)のみを含むナノ粒子もあるが、該ナノ粒子が2種またはそれ以上の別個の成分を含んで多成分ナノ粒子を形成すべき場合には、有利な性質を得ることできる場合といえる。一般的に、二種またはそれ以上の金属の組合せにより、種々の有益な効果を有することができる。触媒の事例では、異なった複数の元素の使用により触媒活性を調整して、活性や選択性といった重要な性能パラメーターを改善できるし、あるいは、化学的毒性や機械的磨耗といった、ある有害な効果に対して、該触媒の粒子や結晶をより抵抗性にすることができる。ナノ材料の事例では、2種またはそれ以上の成分を含めることによって、UV吸収を用いた光遮断機能または抗菌活性を組み合わせるといった、付加的機能を該粒子に追加できることが期待できよう。あるいは、付加的成分によって、該ナノ粒子を安定化または強化することが期待できよう。
多成分ナノ粒子の製造に対する強い動機付けがあるものの、二種またはそれ以上の非類似の成分を含む粒子を製造することは、不可能ではないにしても困難である。この問題は特に小さなナノ粒子についてあてはまる。最近、学界及び産業界において、非常に小さな粒子の製造に向けての著しい進歩があった。いくつかの事例では、該粒子の粒径は1ナノメートルの近傍かそれ未満である。
ナノメートル粒径の粒子は、触媒活性の増大や特有の物性といった所望の性質を生み出すのに非常に有利ではあるが、そのような粒子を小さくするというまさにそのことが、同一粒子内部に非類似の複数の成分または元素を含んだ多成分ナノ粒子を作り出すことを、不可能ではないにしても困難にする。この困難性の一つの理由は、類似または同様な複数の元素または化合物がお互いに、非類似の材料に比べてより強い親和性を有することである。この同様な成分の誘引力は、各成分が、他の非類似の成分と混合物を形成するよりはむしろ、それ自身と結合して粒子を形成する傾向を持つことを意味する。その結果、多成分ナノ粒子は、大部分、異種の、二種またはそれ以上の別個の粒子組成物からなり、各粒子では相対的に一種の成分の量が豊富で、他の非類似の成分が大部分ほとんどないか、全くない。
一般に粒子組成物は、異なった複数の成分の該粒子間における分布を含めて、熱力学によって支配される。任意の所定の粒子が複数の成分に遭遇する機会は、大幅に、形成される粒子の粒径に依存する。該粒子が比較的大きい場合、二種の非類似の成分の単一の粒子内部での混合及び/又は合金形成の可能性が高くなる。しかし、該粒子の粒径が減少するにつれて、単一粒子内部での複数成分の遭遇の可能性は劇的に減少する。ナノメートルのスケールでは、公知の方法を用い、単一のナノ粒子内部に二種またはそれ以上の非類似の元素を、絶えず予測可能に混ぜ合わせることは実質上不可能である。小さなナノ粒子は、すべてが別々の単一成分になる傾向がある。
多成分ナノ粒径粒子を形成する上での問題の一つは、ナノ粒径粒子を形成するのに使用される従来方法が、比較的低温で行われていることである。高温では、複数のナノ粒子が焼結または凝集して、より大きな粒子を形成するという望ましくない現象を生じさせるおそれがあるからである。不幸なことに、そのような低温では、ナノ粒子形成の熱力学からは、上記のような単一成分粒子の形成が有利になる。他方、多成分形成に対する熱力学的障壁を克服するのに十分な温度に上げると、小さな粒子が凝集してより大きな粒子が生じる。その結果、従来の粒子形成方法では、ナノ粒子を形成して、該ナノ粒子のかなりの部分が各粒子中に二種またはそれ以上の成分を含むようにすることはできない。
多成分粒子の均一性にかなりの影響を与えるもう一つの要因は、複数の成分間の非類似性である。たとえば、パラジウム及び白金のような二種の貴金属は、粒子内部で典型的にずっと容易に混ぜ合わせることができる。それらの電子的及び化学的性質が類似なためである。対照的に、白金のような貴金属と鉄のような卑金属とは異なった電子的及び化学的性質を有し、したがって、従来の製造方法を用いて、単一の粒子内に一緒に混ぜ合わせることは、不可能でないにしても困難である。多くの事例において、非類似の成分を混ぜ合わせても、該ナノ粒子全体に渡って複数の成分の分布の均一性がないため、有効なナノ粒子系は製造されない。このことは特に触媒粒子にあてはまり、該触媒粒子には、両方の触媒成分がすぐ近傍にあること、及び/又は一緒に合金となって、所望の触媒活性を生じることが要求される。
非特許文献1では、「・・・現在、ほとんど単分散で二種の金属からなる、触媒活性のナノ粒子を製造する方法はない・・・・」と述べている。非特許文献2では、「いくつかの技術がナノ粒子の製造に使用されてきた。それには、気相法(vapor phase techniques)、ゾル−ゲル法、スパッタリング、共沈が含まれる。混合金属ナノ粒子の製造は、その触媒特性から、最近、大きな興味が寄せられている。・・・・混合金属ナノ粒子の合成は、粒径及び粒径分布制御に加えて、組成物制御があるため、複雑な問題である。白金−ルテニウムの二種の金属からなる触媒が、共含浸法(co-impregnation)によって調製されたが、粒径、粒径分布及び化学組成を良好に制御して行われたものではなかった」と教示している。非特許文献3では、「二種の金属からなる粒径5nm未満の範囲の担持ナノ粒子を製造するための大部分の他の方法では、二種の金属の相分離が生じ、したがって、個々の粒子組成物についての制御が不十分である」ことを開示している。非特許文献4では、「高度に分散した合金触媒の調製には、典型的に熱処理を要し、それは合金の形成には必要であるが、粒子の分離を促進する。結果として、合金触媒は、通常、より少ない表面積を有する」ことを教示している。
R.W.J. Scott et al., JACS Communications, 125 (2003) 3708 X. Zhang and K.Y. Chan, Chem. Mater., 15 (2003) 451 R.W.J. Scott et al., JACS Communications 127 (2005), 1380 K.Hiroshima et al, Fuel Cells, 2 (2002) 31
したがって、異なった複数の成分を含む多成分ナノ粒子であって、該成分が該粒子間により均一に分散したナノ粒子が必要とされている。さらに、ナノ粒子のナノメートル粒径を損なうことなく、異なった(たとえば非類似の)複数の成分を個々の該ナノ粒子中に寄せ集め、そして混ぜ合わせるのに使用しうる組成物及びプロセスが必要とされている。
本発明はナノ粒子組成物に関し、該組成物は二種またはそれ以上の成分を所望の分布で含んでなる「ナノ」粒径粒子を提供することによって、先行技術の制限を克服する。製造工程中、分散剤が二種またはそれ以上の成分を結合し、ナノ粒子を形成している間に、ナノ粒子材料中の成分の配列及び/又は分布を制御するように、該粒子同士をごく近傍にあるように維持する。
ある例示的実施態様において、本発明の多成分組成物は、粒径約100nm未満の複数のナノ粒子を含む。ある実施態様においては、該複数のナノ粒子は以下の群、すなわち、貴金属、卑遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属及び非金属からなる群の異なった成分から選ばれる少なくとも二種の非類似のナノ粒子成分を含む。もう一つの実施態様では、該多成分組成物は元素周期律表の二種またはそれ以上の異なった族から選択される二種の非類似のナノ粒子成分からなる。該ナノ粒子を形成する成分は、金属元素や金属酸化物のような元素または化合物とすることができる。
好ましくは、少なくとも約50%のナノ粒子が二種またはそれ以上の非類似の成分を含む。より好ましくは、少なくとも約75%のナノ粒子が二種またはそれ以上の非類似の成分を含み、さらに好ましくは、少なくとも約85%のナノ粒子が二種またはそれ以上の非類似の成分を含み、もっとも好ましくは、少なくとも約95%のナノ粒子が二種またはそれ以上の非類似の成分を含む。少なくとも約99%(または実質的にすべて)のナノ粒子が、二種またはそれ以上の非類似の成分を含む態様も本発明の範囲内である。
本発明はまた、均一な多成分ナノ粒子を製造する方法を含む。一般的に、該プロセスには、第一及び第二の非類似成分の溶液を調製する工程及びそれらを分散剤を用いて一緒に混ぜ合わせて、成分複合体を形成させる工程を含む。分散剤分子は、同様な分子間の誘引力を十分克服するように第一及び第二の成分の少なくとも一部に結合し、もって、複数の成分がランダムに、あるいは懸濁液内の分散剤の分子配列にしたがって、配列されうる。いくつかの事例では、該成分複合体はナノ粒子の懸濁液を形成する。他の事例では、該成分複合体はナノ粒子形成の前駆体である(たとえば、該ナノ粒子は、支持体に該成分複合体を結合及び/又は該成分複合体から少なくとも分散剤の一部を除去、することによって形成できる)。
ある実施形態では、ナノ粒子の懸濁液が、懸濁形態のままで活性な触媒として使用しうる。別の実施態様では、該ナノ粒子は、適切な含浸法または結合法によって、固形支持体に結合あるいは固形支持体上に形成できる。該ナノ粒子はまた、液体の一部または全部から分離して、ナノ粒子の濃縮物または乾燥粉末を形成することができる。必要に応じて、該懸濁液を化学的に修飾して、該ナノ粒子を安定化し(たとえば、凝集を防ぎ)、pHを調整し、あるいは組成物を最終使用用途に適するように調整する。ある実施態様では、還元条件下に置くといった方法(たとえば、H2ガス下での還元により、または水素化アルミニウムリチウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ヒドロキノン、メタノール、アルデヒド、その他といった強力な還元触媒を用いることによって、または分子状酸素、過酸化水素、有機過酸化物その他を使用する等による酸化により)で該ナノ粒子から分散剤を除去することによって、該ナノ粒子を単離できる。
ある例示的実施態様において、本発明のナノ粒子はまた、実質的に均一な粒径を有し、該粒子粒径分布(または偏差)が非常に狭い。実質的に均一な粒子粒径分布により、ナノ粒子材料がその全体に渡って、よりばらつきのない性質と活性をもつ。
本発明のナノ粒子及び方法は、触媒といった新規のナノ材料の製造の多くの利点の供与及び/又は現存するナノ材料の活性及び性能の改善をもたらす。非類似の成分は、典型的に均一な粒子を形成しないが、一種またはそれ以上の分散剤を使用して、粒子の大部分またはすべてが、それぞれの粒子中に二種またはそれ以上の成分を有するように組合せることができるので、新規なナノ材料が可能となる。各ナノ粒子は、二種またはそれ以上の混合物または合金を含むため、各ナノ粒子は、多成分材料の諸性質を生み出すのに必要な、意図または所望された特性を有する。
従来技術のナノ粒子とは異なり、本発明のナノ粒子中の非類似成分は該ナノ粒子中に均一に分散する。分散剤は同様の複数の成分が凝集する傾向に打ち勝って、均一な粒子を形成させるが、その代わり、多成分粒子の形成を助ける。多くの事例では、該材料の機能性は、従来技術において典型的にみられるような、均一な(すなわち単一成分の)粒子からなる異種混合物の形成というよりはむしろ、異成分からなる(すなわち多成分の)粒子の形成に依存する。本発明に従った二種またはそれ以上の成分の適切な分散及び混合により、上記のような有益な特徴が付与される。
もう一つの本発明の利点は、分散剤が容易に利用でき、比較的安価なことである。本発明プロセスのさらにもう一つの利点は、種々の成分に対してうまく機能し、したがって多くの新規及び既存の触媒やナノ材料を改良するために使用できるという高度の柔軟性があるということである。さらに、本発明によって既存及び新規の触媒を安定化できるため、新規のプロセスにおいて該ナノ粒子を使用する機会を提供し、あるいは該ナノ粒子の劣化に対する抵抗性を改善する。
本発明のこれら及び他の利点及び特性は、以下の記載及び添付のクレームから十分に明らかとなろう。
I.序論と定義
本発明は二種又はそれ以上の異なった成分から調製されたナノ粒子及びナノ粒子材料に関する。該多成分ナノ粒子は分散剤を使用して形成される。ある例示的実施態様において、該分散剤は該成分と結合し、該成分の分子配列を部分的に決定する。該分散剤は、二種またはそれ以上の異なった成分が、所望の分布でナノ粒子の間に分配されることを確実にできる。本発明のナノ粒子は、改良及び/又は新規触媒活性を有する触媒としての使用及び/又は優れた性質を有するナノ材料の形成のために使用に用いることができる。
本発明の目的のため、「ナノ粒子(nanoparticles)」または「ナノ粒径粒子(nano−sized particles)」の用語は、直径約100ナノメートル(nm)未満の粒子を意味する。
「成分複合体(component complex)」の用語は、溶液、コロイド、または懸濁液であって、その中で分散剤と一種またはそれ以上の異なったタイプの粒子原子との間に結合または配位が形成されているものをいう。該制御剤と粒子原子との間の「結合」は、イオン性結合、共有結合、静電結合とすることができ、あるいは非結合電子との配位、ファンデルワールス力等の他の結合力を含んでもよい。
「少数成分(minor component)」とは、多成分ナノ粒子中の成分であって、該粒子中、より少ない濃度の成分のことをいう。少数成分の決定が統計上、実際的でないという事実により、二種又はそれ以上の成分が、該粒子中で実質的に同様の濃度を有することが明らかとなった場合には、いずれの成分も少数成分とみなす。
本発明の開示及び添付請求の範囲の目的のために、「数比(Number Ratio)」または「NR」の用語は、NA/NBに等しい。ここで、NAとは、所与のナノ粒子またはナノ粒子集合において、より数の多い成分Aの原子の数(またはモル数)をいい、NBとは該ナノ粒子またはナノ粒子集合において、より数の少ない成分Bの原子の数(またはモル数)のことをいう。特定のナノ粒子iに対して、NRは特定値(NRi)として表現できる。所与のナノ粒子集合におけるナノ粒子すべてについてのNRの平均を平均値(NRavg)と表現する。
大部分の事例では、所与のサンプルまたはナノ粒子集合内部の種々の粒子に対応する個々のNR値は、単一の別個の値に等しいのではなく、あるNR値の範囲内にある(すなわち、「NRの範囲」)。各粒子内部に少なくとも二種の異なるナノ粒子を有するナノ粒子集合の所与のサンプルについてのNRの範囲は、上限値NRmax及び下限値NRminを有する。
II.多成分ナノ粒子組成物
A.ナノ粒子形成成分複合体
上記のように、二種またはそれ以上の非類似の原子、分子または成分は、分散剤によって結合して、多成分ナノ粒子となる。該非類似の成分及び分散剤は、一種またはそれ以上のタイプの成分複合体を形成し、それから多成分ナノ粒子が形成される。したがって、成分複合体は、一種またはそれ以上の異なったタイプの成分原子を含み、該成分は一種またはそれ以上の異なったタイプの分散剤と複合体を形成している。そのように複合体を形成している時、該成分原子は、該成分が(i)溶液中に分散されたナノ粒子を形成するように、または(ii)担持体との接触時またはその後に、該成分複合体が、分散したナノ粒子を形成するように、配列される。いずれの事例にせよ、該分散剤は、分散し、安定で、均一及び/又は所望の粒径を有するナノ粒子を製造する成分複合体を形成できる。該成分複合体が、まだナノ粒子の形成に至らない場合には、この複合体をナノ粒子形成中間複合体と呼ぶのが適切であろう。
1.粒子成分原子または分子
触媒またはナノ材料を形成できる任意の二種またはそれ以上の元素または元素の群は、本発明にしたがって、成分複合体を形成するために使用できる。主成分として、金属または金属酸化物が好ましい。例示的な金属としては、卑遷移金属、貴土類金属、貴金属及び貴土類金属が含まれる。ナノ粒子はまた、非金属原子、アルカリ金属、及びアルカリ土類金属を含む。二種またはそれ以上の異なったタイプの原子を含む触媒化合物は、分子として言及する。触媒活性が望まれる場合には、助触媒(promoters)及び調節剤(modifiers)はもちろんのこと、主要な触媒活性を示す元素または元素の群を選択することができる。
卑遷移金属の例としては、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、スズ、タングステン、チタン、モリブデン、バナジウムなどが含まれるが、これらに限定されない。これらの卑遷移金属は相互に、種々の組合せでの使用及び/又は非類似の金属、たとえば、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、または非金属などとの組合せでの使用に用いることができる。
セラミックや金属酸化物のような分子もまた、本発明のナノ粒子中に用いることができる。例として、酸化鉄、酸化バナジウム、酸化アルミニウム、シリカ、チタニア、イットリア(yttria)、酸化亜鉛、ジルコニア、酸化セリウム、などが含まれる。
貴金属(noble metals;precious metalsとも呼ばれる)には、白金、パラジウム、イリジウム、金、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム等が含まれる。貴金属は、他の異なった及び/又は非類似の元素、たとえば、卑遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、または非金属などと組み合わせて用いることができる。
希土類金属の例としては、ランタン、セリウムが含まれるが、これらに限定されない。これらの希土類金属は、単独で、お互いに種々の組合せで、及び/又は他の異なった、及び/又は非類似の元素、たとえば、卑遷移金属、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または非金属と組み合わせて用いることができる。
非金属の例としては、リン、酸素、硫黄、アンチモン、砒素、ハロゲン化物(塩素、臭素、フッ素など)が含まれるが、これらに限定されない。典型的には、前記のうちの少なくともいくつかが、上記に列記したような一種またはそれ以上の金属の官能化剤として含まれる。
以下に記載のように、適切な溶媒または担体に添加して懸濁液を形成する場合には、成分原子が元素形態で添加できる。しかし、該成分原子は、該溶媒または担体内により容易に溶解または分散するように、イオン形態にあるのが典型的である。たとえば、金属成分は、塩または他の化合物の形態で添加できる。それ自体が化合物である成分、たとえば酸化物は、適切な化合物形態で液体媒体に添加でき、あるいはナノ粒子形成の間に適切な化学形態に変換される異なった化学形態にあってもよい。金属成分の場合には、該原子は、金属ハロゲン化物、硝酸塩、または該溶媒または担体(たとえば、リン酸金属塩、硫酸金属塩、タングスタン酸金属塩、酢酸金属塩、クエン酸金属塩、グリコール酸金属塩)に容易に溶解する他の適切な塩でもよい。
2.非類似成分
例示的な実施態様において、本発明のナノ粒子は、二種またはそれ以上の非類似の成分を含む。二種の成分は、各成分の特徴的電子配置によって同様な成分同士の親和力が生じ、本発明にいう分散剤がないと、粒子の形成及び/又は配置の熱力学に対して顕著に影響を及ぼし、または支配を及ぼす場合に非類似である。たとえば、鉄は白金とは非類似である。従来法を使用して白金及び鉄のナノ粒子を形成する場合には、白金原子のすべてではないにしても大部分は、他の白金原子と均一な粒子を形成するし、鉄原子のすべてではないにしても大部分は、他の鉄原子と均一な粒子を形成する。本発明にしたがった分散剤を使用しない場合、鉄と白金の非類似性により、同様の成分同士の誘引力が生じ、該誘引力は粒子形成または粒子配列の間の他の熱力学的影響力より優位となる。その結果、一般的に、大部分均一なナノ粒子の異成分からなる混合物となる。これと対照的に、本明細書に開示されるような一種またはそれ以上の分散剤を使用することで、そのような熱力学的障害を克服し、非類似の成分同士が混ざり合って多成分ナノ粒子を生じ、該多成分ナノ粒子には、該ナノ粒子の実質上すべてとはいえないにしても、そのかなりの部分の各粒子中に二種またはそれ以上の非類似成分が含まれる。
ある実施態様によれば、該非類似の複数の成分には、(i)貴金属、(ii)卑遷移金属、(iii)アルカリ金属、(iv)アルカリ土類金属、(v)希土類金属、(vi)非金属、からなる群の少なくとも2つの群のそれぞれから選択された一種またはそれ以上の成分を含む。すなわち、この実施態様にしたがった非類似の成分には、群(i)〜(vi)のうちの一つから選択された少なくとも一種の成分(a)と、群(i)〜(vi)の少なくとも他の一つから選択された少なくとも一種の他の成分(b)とを含む。
もう一つの実施態様においては、非類似の複数の成分は、元素の周期律表の異なった族(周期表の異なった列)から選択される。この実施態様による非類似の複数の成分は、周期表の一つの列から選択された少なくとも一種の成分(a’)と、周期表の少なくとも他の一つの列から選択された少なくとも一種の他の成分(b’)とを含む。周期表の異なった族から選択された成分は価電子の数が異なるため非類似であることが多い。周期表の異なった族から形成される成分の非限定的な例として、均一なナノ粒子はチタニアと酸化亜鉛の混合物からなることができる。
該非類似の複数の成分が異なった卑遷移金属からなることは、本発明の範囲内である。異なった複数の卑遷移金属同士は、単純化のために同じ種類に分類することもあるが、非類似の性質を示すことが多い。これらの非類似性によって、同様な成分同士の誘引力が生じることが多く、そのことが異なった卑遷移金属同士を、分散法により結合させたり合金とすることを困難にする。同様に、金属酸化物同士も結合させるのが困難である。二種の成分間の非類似性によって、原子または分子同士を結合させたり、合金としたりすることが困難または不可能であることは、該分野の当業者においては良く知られている。
3.分散剤
一種またはそれ以上の分散剤が、所望の組成と分布を有する多成分ナノ粒子の形成を促進するように選択される。本発明の範囲内の分散剤としては、種々の有機分子、ポリマー、及びオリゴマーが含まれる。該分散剤は、多成分ナノ粒子の形成をもたらす個々の分子を含む。
一般的に有益な分散剤としては有機分子を含み、該有機分子は、適切な溶媒又は担体(及び任意選択的に助触媒及び/又は支持体材料)の存在下で、ナノ粒子を形成するために使用される成分原子または分子と複合体を形成できる。該分散剤は、適切な溶媒又は担体内に溶解または分散した粒子成分原子または分子と、種々の機構によって相互作用または複合体形成できる。該機構としては、イオン結合、共有結合、ファンデルワールス力、水素結合または非結合電子対を含む配位結合を含んでいる。
該分散剤と該粒子成分原子または分子との間の相互作用を与えるため、該分散剤には一種またはそれ以上の官能基を含む。ある実施形態では、該官能基は電子の豊富な少なくとも一つの原子と結合した炭素原子を含み、該電子の豊富な原子は炭素原子よりも電気陰性度が大きく、かつ一つまたはそれ以上の電子を供与して、粒子成分原子と結合または誘引力を及ぼすことができる。好ましい分散剤には、陰電荷を有するか、一対またはそれ以上の電子対を有するか、または陽電荷を有する官能基を含み、これらは、粒子成分原子と複合体を形成する、または粒子成分原子に結合するのに用いることができる。これらの官能基は、分散剤が溶解した粒子成分原子または分子と強い結合相互作用をもつことを可能にし、金属の事例では、該官能基は、溶液中の陽電荷イオンの形態であることが好ましい。
該分散剤は、天然化合物でも合成化合物でもよい。該ナノ粒子成分原子が金属で、該分散剤が有機化合物の場合、形成された該複合体は有機金属錯体である。
ある実施態様では、該分散剤の官能基にはカルボキシル基が含まれ、それは単独でも他のタイプの官能基との組合せでもよい。他の実施態様では、該官能基には、一またはそれ以上の水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、アミン、チオール、エステル、アミド、ニトリル、自由孤立電子対を有する窒素、ケトン、アルデヒド、スルホン酸、アシルハロゲン化物、スルホニルハロゲン化物、及びこれらの組合せを含んでもよい。適切な分散剤の例として、グリコール酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、クエン酸、ペクチン、アミノ酸、セルロース、これらの組合せ、及びこれらの任意選択したものの塩が含まれる。
本発明の範囲内にある適切なポリマー及びオリゴマーには、ポリアクリレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルサルフェート、スルホン化スチレンを含むポリビニルスルホネート、ポリビスフェノール炭酸塩、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidizoles)、ポリピリジン、スルホン化ポリエチレンテレフタレートが含まれるが、これらに限定されない。他の適切なポリマーには、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが含まれる。該分散剤は、無機化合物でもよく(たとえば珪素を主成分とするもの)、または前記の任意選択されたものの塩でもよい。
粒子成分原子または分子の数に比べて、官能基を過剰に与えるような量の分散剤を与えるのが有利であろう。過剰の官能基を含めることは、すべての、または実質的にすべての粒子成分原子または分子が、分散剤によって複合体を形成することを確保するのに役立ち、これは特に、該ナノ粒子成分の少なくとも一種が、貴金属のように高価である場合に有益である。過剰の分散剤の供与はまた、担持ナノ粒子が望まれる場合に、ナノ粒子複合体を支持体に結合するための官能基の利用可能性を確保するのにも役立ちうる。過剰の官能基を採用することはまた、ナノ粒子が、粒子系においてより均一に分散するのに役立つと信じられている。過剰の分散剤分子は、分散剤分子間の空間配列(spacing)に介在し該空間配列を維持すると信じられている。過剰の分散剤分子は、懸濁液中の空間配列と分散を増加させ、ナノ粒子を支持体表面上に堆積するのを助けることができる。
上記に加えて、ナノ粒子懸濁液中における粒子成分原子に対する分散剤のモル比を示すこともまた有用であろう。ある実施態様では、粒子成分原子に対する分散剤分子のモル比は、約0.01:1〜約40:1の範囲内である。好ましくは、粒子成分原子に対する分散剤分子のモル比は、約0.1:1〜約35:1の範囲内であり、最も好ましくは約0.5:1〜約30:1の範囲内である。
いくつかの事例では、より有用な測定値は、分散剤官能基と粒子成分原子の間のモル比である。たとえば、二価金属イオンの事例では、理論化学量論比を与えるためには一価官能基が二モル当量必要となろう。(1)すべての、または実質上すべての粒子成分原子複合体を形成すること、(2)ナノ粒子が支持体に結合すること、及び(3)ナノ粒子がかたまりとなったり、または凝集しないように、該ナノ粒子を分離状態に維持するのに役立つことのために、過剰の分散剤官能基を与えることは望ましいであろう。一般的には、粒子成分原子に対する分散剤官能基のモル比が、約0.5〜約40:1の範囲内にあること、より好ましくは、約1:1〜約35:1の範囲内にあること、最も好ましくは約3:1〜約30:1の範囲内にあることが好ましいであろう。
以下に説明するように、該ナノ粒子は支持体表面上に担持できる。支持体材料がナノ粒子の懸濁液に添加される時、該分散剤は複合体を形成した成分原子を均一に分散及び/又はナノ粒子複合体を該支持体材料上に懸濁させる。
前記に加えて、該分散剤は、該ナノ粒子と支持体材料または基質との間の固定具として機能するように選択できる。好ましくは、該支持体基質はその表面上に複数の水酸基または他の官能基を有し、該官能基は分散剤の一またはそれ以上の官能基と、縮合反応を介する等により化学結合できる。分散剤の一またはそれ以上の官能基はまた、ナノ粒子内部の一またはそれ以上の原子と結合し、もって、該ナノ粒子を該基質に固定する。
分散剤は、支持体に固定されることなく粒子凝集を阻止する能力を有するが、該分散剤によってナノ粒子が基質に化学結合することは、該ナノ粒子がそれによって空間に固定されるので、粒子凝集を阻止するための追加的で特に効果的なメカニズムである。
B.溶媒と担体
溶媒または担体(carriers)は、粒子成分原子(典型的にはイオン性塩の形態で)の媒体(vehicle)及び/又は分散剤として使用してよい。溶媒は、有機溶媒、水またはそれらの組み合わせでもよい。使用しうる有機溶媒には、アルコール、エーテル、グリコール、ケトン、アルデヒド、ニトリル、その他が含まれる。好ましい溶媒は、金属塩を溶解するのに十分な極性を有する液体である。それら溶媒には、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、およびそれらの混合物が含まれる。
他の化学調節剤が該液体混合物中に含まれていてもよい。たとえば、酸又は塩基を、該混合物のpHを調整するために添加してよい。界面活性剤を、該混合物の界面張力を調整するために、またはナノ粒子を安定化するために添加してもよい。
ナノ粒子成分のための溶媒は、無添加溶媒(neat solvent)でもよいが、好ましくは、酸を含めて酸性溶液を生じさせるのがよい。酸が、該ナノ粒子成分の溶解を助けるからである。溶媒溶液は、任意の適切な酸(有機及び無機の酸を含む)で酸性化してよい。好ましい酸には、硫酸、リン酸、塩酸、硝酸、その他及びそれらの組合せのような鉱酸が含まれる。広範囲の濃度で酸を使用することができるものの、望ましい溶解性の向上を得るためには、一般的には比較的稀釈した溶液を使用する必要があるのみである。さらに、濃い酸溶液は危険と支出を増加させるであろう。したがって、希酸溶液が現時点では好ましい。
C.支持体と支持体材料
上記のように、ナノ粒子を支持体表面上で分離することは本発明の範囲内である。支持体材料は有機でも無機でもよい。ある実施態様において、担持ナノ粒子は触媒として機能してよい。担持触媒の事例では、支持体材料は化学反応環境において化学的に不活性とでき、または支持体材料は担持ナノ触媒粒子の機能を補完する触媒機能を示してもよい。
当業者に有用なナノ粒子支持体として知られている任意の固形支持体材料を、本発明の分散ナノ粒子のための支持体として使用できる。該支持体は種々の物理形態のものから選択してよい。例えば支持体は多孔質でも非多孔質でもよい。該支持体は粉末、顆粒、錠剤、押出品、その他のような三次元構造であってもよい。支持体はフィルム、薄膜、コーティングなどの二次元構造の形態でもよい。該支持体が、極薄繊維(ultra thin fibers)またはフィラメントのような一次元構造であることさえ考えられる。
種々の材料が単独または組み合わせて該支持体を構成する。いくつかの応用について好ましい支持体材料の種類としてたとえば、多孔質無機材料が含まれる。これには、アルミナ、シリカ、シリカゲル。チタニア、キーゼルグール(keiselguhr)、珪藻土(diatomaceous earth)、ベントナイト、粘土、ジルコニア、マグネシア、その他種々の他の金属酸化物の単独または組み合わせを含むが、これらに限定されない。これにはまた、天然または合成のゼオライトとして総称的に知られている多孔質固体の種類も含まれ、これは秩序ある多孔質構造を採っている。
もう一つの有益な支持体の種類の例として、カーボンブラック、活性炭、グラファイト、フッ素化カーボンなどの炭素を主成分とする材料が含まれる。支持体材料の他の有益な種類には、有機固体(たとえばポリマー)、金属及び金属合金が含まれる。
ナノ粒子を支持体に付着させる事例では、該ナノ粒子は、該支持体材料上に広範囲の充填率で堆積できる。充填率は担持ナノ粒子の全重量を基準にして、0.01%〜90重量%の範囲にできる。好ましい充填率はその適用分野に依存するだろう。多孔質固体が固形材料として使用される事例では、該支持体の表面積は少なくとも20m2/g、より好ましくは50m2/gより大きい。
D.ナノ粒子内部の成分の分布
本発明にしたがって製造されたナノ粒子調製物のうちの少なくとも一部のナノ粒子は、二種またはそれ以上の(たとえば両方)ナノ粒子成分を含むだろう。好ましい実施態様では、少なくとも約50%のナノ粒子は、二種またはそれ以上のナノ粒子成分を含む。より好ましくは、該調製物のうちの少なくとも約75%のナノ粒子が二種又はそれ以上のナノ粒子成分を含み、さらに好ましくは、少なくとも約85%のナノ粒子が二種又はそれ以上のナノ粒子成分を含み、最も好ましくは、該調製物のうちの少なくとも約95%のナノ粒子が二種又はそれ以上のナノ粒子成分を含む。本発明にしたがった調製物のうち少なくとも約99%(すなわち、実質的にすべて)のナノ粒子が二種又はそれ以上のナノ粒子成分を含むことは本発明の範囲内である。
本発明にしたがって調製されたナノ粒子のかなりの部分が二種又はそれ以上のナノ粒子成分を含むため、単一粒子内に複数の成分を含むことに起因する利益は、均一な粒子の異成分からなる混合物と比較して、より均一にナノ粒子全体に渡って分配されることである。結果的にナノ粒子材料又は触媒の全体が、これらの有益な性質をより強く示す。
本発明の別の態様によれば、本発明にしたがって調製されたナノ粒子内部の二種またはそれ以上の成分の分散の程度は、二種またはそれ以上の成分を有する所与のナノ粒子の集合についての数比(Number Ratio,NR)またはNRの範囲によって測定できる。前記のように、数比=NA/NBであり、NAは本発明にしたがったナノ粒子またはナノ粒子集合の内部におけるより数の多い成分Aの原子の数(またはモル数)であり、NBは該ナノ粒子またはナノ粒子集合の内部におけるより数の少ない成分Bの原子の数(またはモル数)である。NRの値は、所与の集合におけるすべてのナノ粒子についての平均値(NRavg)として、または特定のナノ粒子iについての特定の値(NRi)として表現できる。
理想的な事例では、所与の発明品ナノ粒子の集合における各ナノ粒子iについてのNRiの値は、NRavgに等しい。この事例では、各粒子iは、成分A及びBについての等しい分布を有する。本発明はまた、二成分または多成分ナノ粒子における成分の分散を制御し、もって特定のサンプル中のすべてのナノ粒子についてのNR値の範囲が、所望の範囲内にあるようにすることも意図している。前記のように、NRの範囲は上限値NRmax及び下限値NRminを有する。NRmax及びNRminのNRavgからの偏差が少なくなるにつれて、NRの範囲は狭くなり、これは該ナノ粒子がより均一であることを示す。
好ましい実施態様では、NRmaxの値はNRavgの値の約5倍を超えることはなく、より好ましくはNRavgの値の約3倍を超えることはなく、最も好ましくはNRavgの値の約2倍を超えることはない。
逆に、NRminの値は好ましくはNRavgの値の少なくとも約0.2倍であり、より好ましくはNRavgの値の少なくとも約0.33倍であり、最も好ましくはNRavgの値の少なくとも約0.5倍である。
したがって上記を考慮に入れると、NRの範囲は好ましくはNRavgの値の約0.2〜約5倍であり、より好ましくはNRavgの値の約0.33〜約3倍であり、最も好ましくはNRavgの値の約0.5〜約2倍である。上記の範囲は、「外れ粒子(outliers)」(すなわち、正しく形成されず、かつNRavgからの偏差が著しくNRの範囲の外側にある粒子)を考慮に入れていない。「外れ粒子」のNRは、いくつかの事例ではNRavgに含めて考えるものの、定義としての「NRの範囲」には入らない。
好ましい実施態様では、所与の調製物における個々のナノ粒子の少なくとも約50%はNRの範囲内のNRiを有するであろう。より好ましくは、該調製物内の個々のナノ粒子の少なくとも約75%はNRの範囲内のNRiを有し、更に好ましくは該調製物内の個々のナノ粒子の少なくとも約85%はNRの範囲内のNRiを有し、最も好ましくは該調製物内の個々のナノ粒子の少なくとも約95%はNRの範囲内のNRiを有する。本発明にしたがった調製物内の個々のナノ粒子の少なくとも約99%がNRの範囲内のNRiを有することは、本発明の範囲内である。
本発明にしたがって調製されたナノ粒子が比較的狭いNRの範囲にあるのとは対照的に、従来技術のナノ粒子は、ナノ粒子全体として調製することのできる範囲内で非常に広いNRiの範囲にあり、幾つかの事例ではゼロから無限大の範囲であり、幾つかの粒子が実質的にある成分を有さず、他の粒子が実質的に他の成分を有さないことを示している。
以下の二つの単純な数値例は、所望のNRの範囲を有する本発明のナノ粒子の非制限的な具体例を提供する。成分Bが二種の金属からなるナノ粒子混合物の1%を構成し、成分Aが所与のナノ粒子の集合における残りを構成すると考える。この事例では、該ナノ粒子集合のNRavgはおよそ100である。したがって、該ナノ粒子集合についての好ましいNRの範囲は20〜500、これは両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが0.2〜5%の範囲にあることに対応する。より好ましいNRの範囲は33〜300、これは両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが0.33〜3%の範囲にあることに対応する。最も好ましいNRiの範囲は50〜200、すなわち両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが0.5〜2%の範囲にある組成物に相当する。
第二の数値例として、成分Aと成分Bが全体の50%の等しい量でそれぞれ存在し、全NRavgが1である事例を考える。この事例では好ましいNRiの範囲は0.2〜5であり、これは両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが16〜83%の範囲にある組成物に対応する。より好ましくはNRiの範囲は0.33〜3であり、これは両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが25〜75%の範囲にある組成物に対応する。最後に、最も好ましくはNRiの範囲は0.5〜2であり、これは両方の成分を含む個々のナノ粒子中に成分Bが33〜67%の範囲にある組成物に対応する。
上記のように、本発明の分散剤は、本発明のナノ粒子の特徴である所望の分散性と均一性を付与するために使用される。本発明に従った分散剤を使用することで、NRの範囲によって定義される均一性を得ることができる。
ある実施態様では、該分散剤は該ナノ粒子の構成物質として残存する。本発明の発明者らは赤外線スペクトルにより、該分散剤に帰することができる特徴的な特性が最終ナノ粒子製品中に存在することができ、該分散剤がナノ粒子生産工程を超えて存続していることを発見した。ある実施態様では、最終触媒または最終ナノ粒子材料において、分散剤は安定化成分となっていると信じられている。たとえば、分散剤は支持体への望ましい固定化効果を与えることができ、これにより比較的過酷な動作条件においてさえもナノ粒子の移動や凝集を阻止する。しかし、分散剤が支持体材料への固定化剤として用いられない場合でさえも(たとえば、支持体材料がない場合、または該分散剤が該支持体材料に結合しない場合)該分散剤は安定化効果を有しうる。
多成分ナノ粒子は、該複数の成分が秩序よく配列した純粋に多成分の化合物、合金、または結晶構造を含むことは可能であるが、それを必要とするものではない。ある実施態様では、各ナノ粒子は複数成分の混合物からなり、それらが結合しているか配列しているかは関係ない。該成分は相対的に孤立した原子として、小さな原子クラスターとして、または修飾された(decorated)ものとして存在しうる。該成分はまた非晶質粒子として存在しうる。該成分は合金を含めて微結晶として存在しうる。成分結晶には比較的ランダムな結晶面露出があってもよい。あるいは該成分結晶は、特定の結晶面の露出を制御あるいは選択したものでもよい。
本発明の分散剤によって可能とされる統計的な分布または均一性により、ナノ触媒またはナノ材料が新規及び/又は改善された材料及び/又は触媒特性をもつことを可能にする。多成分触媒及びナノ材料の特性の最大化は二種の成分の近接性に依存しよう。ナノ粒子間における成分の実質的な均一分布により、異なった成分同士がお互いに近接するようになる可能性が増大し、所望の機能または性質を与えることになる。
該分散剤はまた、組成物の平均パーセントを制御することで、複数成分の非常に正確な比を選択することを可能とする。個々の多成分ナノ粒子は、平均組成物からほとんど変動のないパーセント組成物を有するので、平均パーセント組成物を制御するように出発物質を調整することによって、個々のナノ粒子の該パーセント組成物はより正確に制御できる。
III.多成分ナノ粒子の製造方法
本発明にしたがった多成分ナノ粒子の一般的製造プロセスは、下記のように幅広くまとめることができる。二種またはそれ以上のタイプの粒子原子及び一種またはそれ以上のタイプの分散剤が選択される。該粒子原子と該分散剤は互いに反応または結合して、複数の成分複合体を形成する(総称として「成分複合体」と呼ぶ)。該成分複合体は一般に、まず粒子原子と分散剤を適切な溶媒または担体中に溶解させ、ついで成分複合体として溶液または懸濁液を形成するように、該分散剤を溶解した成分原子と再結合させることによって形成される。ある実施態様において、多成分ナノ粒子は懸濁液中で形成される。あるいは、成分複合体が支持体表面上に配置された時またはその後にナノ粒子が形成されてもよい。所望ならば、分散剤の少なくとも一部を除去して、多成分ナノ粒子を露出させることもできる。分散剤を支持体材料と化学結合を形成させて、それによりナノ粒子を該支持体に固定してもよい。
本発明にしたがった多成分ナノ粒子の製造のためのより具体的な例には、二種またはそれ以上のタイプの粒子成分原子の溶液(たとえばイオン性塩の形態で)を提供し、分散剤の溶液(たとえばカルボン酸塩の形態で)を提供し、次いで該粒子成分原子を該分散剤と反応させて成分複合体(すなわち、該分散剤と複合体を形成した成分原子の溶液、懸濁液、またはコロイド)を形成させることを含む。粒子成分原子は、成分複合体を形成するために使用される溶媒または担体中に溶解または分散しうるように、任意の形態で提供できる。粒子成分原子が一種またはそれ以上の金属を含む場合には、溶媒または担体に溶解しうるこれらの金属塩が形成できる。成分原子が貴金属を含む場合、貴金属の塩化物または硝酸塩は他の塩よりもずっと容易に溶解しうるので、貴金属塩化物または貴金属硝酸塩を使用するのが有利である。卑遷移金属及び希土類金属のような他の金属粒子原子の塩化物及び硝酸塩も、塩化物及び硝酸塩は典型的に他のタイプの塩よりも溶解しやすいので同様に用いることができる。
成分原子を単独または組み合わせて溶媒または担体に添加して、種々のタイプの粒子原子の混合物を含む最終ナノ粒子を提供できる。たとえば、二種の金属からなる鉄/白金触媒は、まず塩化鉄のような鉄イオン及び塩化白金酸のような白金塩を溶解させた前駆体溶液を形成することによって形成できる。一般的に、最終ナノ粒子の組成は、成分複合体を形成するために使用される粒子成分原子のタイプによって決定されよう。したがって、溶液、コロイドまたは懸濁液に添加される成分原子の量を制御することは、最終多成分ナノ粒子中の成分原子の異なったタイプの相対濃度を制御するための便利な方法を提供する。
分散剤は、成分複合体を形成するための粒子成分原子との会合を容易にするような方法で、溶媒または担体中に添加される。いくつかの分散剤はそれ自身、溶媒又は担体中に可溶性のものでよい。カルボン酸基を含む分散剤の事例では、酸の金属塩(たとえば、アルカリまたはアルカリ土類金属塩)を形成するのが有利であろう。たとえば、ポリアクリル酸はポリアクリル酸ナトリウム塩として提供でき、該ナトリウム塩は水性溶媒システム中に容易に溶解するとともに、触媒金属塩と反応して金属−ポリアクリレート錯体を形成し、該錯体は溶媒または担体内部で、可溶性でもよく、またはコロイド状懸濁液を形成してもよい。
一般的に、本発明にしたがった成分複合体は粒子原子と分散剤を含み、周囲の溶媒または担体を含めない。したがって、溶液あるいはコロイドまたは懸濁液として成分複合体を調製し、次いで乾燥成分複合体を形成するように溶媒または担体を除去するのは本発明の範囲内である。乾燥成分錯体はこの形態で使用でき、または適切な溶媒を添加することによって、溶液、コロイドまたは懸濁液にもどすこともできる。
本発明のナノ粒子が固形支持体材料上に形成されるべき事例では、成分複合体溶液を固形支持体に物理的に接触させる。成分複合体の固形支持体への接触は典型的には、該成分複合体を支持体表面上に添加あるいはしみ込ませるのに、成分複合体の溶液、コロイドまたは懸濁液内の適切な溶媒を用いることで達成される。
支持体材料の物理的形態に依存して、成分複合体を支持体に接触または添加するプロセスは、種々の方法で達成できる。たとえば、支持体を、溶媒または担体及び成分複合体を含む溶液、コロイドまたは懸濁液の中に沈める、または浸すことができる。あるいは支持体材料に、溶液、コロイド、または懸濁液をスプレーし、注ぎ入れ、塗布し、あるいは加えてもよい。その後、溶媒または担体を除去するが、任意選択的に分散剤を支持体に化学的に結合または付着させる反応工程と組み合わせてもよい。
所望ならば、分散剤の少なくとも一部を除去[還元(たとえば水素添加)または酸化によるなど]することによって、ナノ粒子の少なくとも一部を露出させることができる。水素は好ましい還元剤の一つである。還元剤として水素を用いる代わりに、あるいはそれに加えて、種々の他の還元剤を使用することができ、それには水素化アルミニウムリチウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ヒドロキノン、メタノール、アルデヒドなどが含まれる。還元プロセスは20℃〜500℃の間の温度、好ましくは100℃〜400℃の間の温度で行うことができる。
分散剤の一部を固定化剤として残存させることを望むようないくつかの事例においては、貴金属が分散剤すべての酸化を触媒し固定化のために何も残さないので、酸化は粒子原子が貴金属を含まない時のみ適切だろう。そのような事例、たとえば、粒子原子が遷移金属を含み、支持体が不燃性(たとえば、カーボンブラック、グラファイトまたはポリマー膜というよりはむしろ、シリカまたはアルミナである場合)である場合には、酸化がより適切であろう。例示的な実施態様において、酸化は、酸素、過酸化水素、有機過酸化物などを用いて実行できる。
ある実施態様では、粒子原子を露出させるための分散剤の除去プロセスは、分散された触媒を確実に維持するよう、十分な分散剤の残存を確保するために注意深く制御される。ナノ粒子を分散させ固定化させるのにほとんど、または全く残存しない程度に分散剤を除去することは、特に触媒が使用時に厳しい反応条件に曝される時には、ナノ粒子の安定性を低下させることが見出された。それにもかかわらず、いかなる程度にも支持体に固定化されず、あるいはいかなる程度にも分散剤と複合体も形成していないフリーの多成分ナノ粒子の製造のために、分散剤のすべてまたは実質上すべてを除去することは本発明の範囲内である。
担持ナノ粒子は、任意選択的に熱処理されて、さらにナノ粒子を活性化させる。最初にナノ粒子を使用する前に該ナノ粒子に熱処理を施すいくつかの事例では、該ナノ粒子が初期的により活性になることが見出された。ナノ粒子を熱処理する該工程は、ナノ粒子内のある成分が蒸発するように作用すると思われることから、「焼成(calcining)」と呼ぶことができる。該熱処理プロセスは、不活性環境、酸化性環境、または還元性環境で実施してよい。
いくつかの事例では、少なくともいくつかのナノ粒子成分が熱処理プロセスの間、分散剤とナノ粒子の間の結合力を増加させるために、非酸化状態でない状態に維持されていることがのぞましいだろう。分散剤とナノ粒子の間の結合力が増加すると、ナノ粒子が高温に曝された際の該ナノ粒子の移動及び/又はお互い同士の凝集の傾向が低下することによって、該ナノ粒子の分散及び/又は該粒子内の成分の分配が増大すると信じられている。これは特に、担持多成分ナノ粒子の事例についてあてはまる。
ナノ粒子が熱処理プロセスに曝される場合、該プロセスは好ましくは約50℃〜約300℃の範囲の温度で、より好ましくは約100℃〜約250℃の範囲で、最も好ましくは約125℃〜約200℃の範囲で実行される。熱処理プロセスの継続時間は、好ましくは約30分〜約12時間の範囲で、より好ましくは約1時間〜約5時間の範囲である。
本発明の熱処理工程の重要な特性は、ナノ粒子を劣化させないし、触媒活性を低下させないということである。分散剤は、ナノ粒子が破壊または部分的に破壊されることなく高温に曝されるのに必要な安定性を提供する。粒子成分が分散剤に結合し非酸化状態でない状態に維持される場合には、成分原子と分散剤の活性複合化基との間の結合を増強するため、さらなる安定性が可能となろう。
以下の例示的な手順は、本発明にしたがった鉄−白金多成分ナノ粒子を調製するために使用される。鉄と白金を一緒に混ぜ合わせて、異成分からなる多成分ナノ粒子を形成することを示すことによって、実施例では、同種成分間で非常に強い誘引力を有する二種の非常に異なる材料を、分散剤を用いれば実際に一緒に混ぜ合わせることができることを明らかにしている。このことから、任意の二種またはそれ以上の異なる材料を、本明細書に記載の組成と方法を用いて一緒に混ぜ合わせることができることが期待できる。
ナノ粒子懸濁液
4ml塩酸及び996mlの脱イオン水中に2.32gのFeCl3を溶解することによって鉄(III)溶液を調製し、0.08wt%のFe(III)溶液を得た。1000mlの脱イオン水中に0.2614gのH2PtCl6(Strem Chemicals社製)を溶解することによって白金溶液を調製し、0.01wt%のPt溶液を得た。6.75wt%のポリアクリレート溶液を調製するため、45wt%のポリアクリレート溶液(MW約1,200、Aldrich社製)の15gを脱イオン水で100gに稀釈した。
10%Fe及び0.2%Pt担持ナノ粒子2.4gを調製するため、0.08wt%のFe溶液300mlを、0.010wt%のPt溶液48ml及び6.75wt%のポリアクリレート溶液40mlと混合した。Fe:ポリアクリレートの比は1:1であった。次いで溶液を脱イオン水で4000mlに稀釈した。この溶液を100ml/分のN2で1時間パージした。次いでN2を130ml/分のH2で16分間置き換えた。次いでフラスコを一晩中放置した。該Fe−Pt溶液にナノ粒子の懸濁液が形成された。
まず実施例1にしたがってFe−Pt粒子を調製することによって担持ナノ粒子を調製した。24gのBlack Pearls700に実施例1で調製したFe−Pt溶液または懸濁液4000mlを混ぜ合わせた。該スラリーは、回転下、すべての液体が蒸発するまでIRランプによって加熱された。得られた試料は炉内に100℃で保持した。該試料は、グラス−ウール製の二つの層の間の還元ユニット中に詰め込まれた。次いで、該試料を以下の手順で処理した。すなわち、100ml/分のN2で15分間、次いで100ml/分のH2で以下の温度と以下の継続時間に処理した。すなわち、25℃(0.5時間)、次いで90℃(2時間)、次いで300℃(17時間)である。該試料は、次いで100ml/分のH2中、室温まで冷却した。次いで、100ml/分のN2で1時間パージした。
8.13gのFeCl3を16.5gの70wt%グリコール酸と混合し、水で100gに稀釈した。一晩中攪拌後、該FeCl3は完全に溶解した。この溶液に、実施例1の0.01wt%Pt溶液2.8gを添加した。この溶液は140gのCaCO3と混ぜ合わせるのに使用した。実施例1と同様の乾燥及び活性化手順を行った後、2%Fe及び0.02%Ptを有する合金試料が形成された。
実施例1、2及び3で製造された多成分ナノ粒子材料はナノ粒子を有し、該ナノ粒子中の実質的にすべてのナノ粒子が鉄と白金の両方を含んでいた。これは、熱混合方法を用いた場合には、熱力学的に実際上不可能であろう。
実施例1〜3のいずれも、二種またはそれ以上の非類似の成分を互いに混ぜ合わせるために変更し、該変更では複数の成分のうちの少なくとも一種を以下の群の一つから選択し、複数の成分のうちの他の少なくとも一種を以下の群の別の一つから選択する。すなわち、以下の群とは、貴金属、卑遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及び非金属である。
分散剤は、本明細書に記載の任意の分散剤のうちの一種またはそれ以上であってよい。それによって製造されたナノ粒子のかなりの部分が、各ナノ粒子中に二種またはそれ以上の非類似の成分を含む。
実施例1〜3のいずれも、二種またはそれ以上の非類似の成分を互いに混ぜ合わせるために変更し、該変更では複数の成分のうちの少なくとも一種を元素周期律表の一つの族から選択し、複数の成分のうちの他の少なくとも一種を元素周期律表のもう一つの族から選択する。
分散剤は、本明細書に記載の任意の分散剤のうちの一種またはそれ以上であってよい。それによって製造されたナノ粒子のかなりの部分が、各ナノ粒子中に二種またはそれ以上の非類似の成分を含む。
本発明は、その精神及び本質的な特徴から逸脱することのない他の特定の形態で具体化されていてもよい。記載される実施態様はあらゆる点で単なる説明にすぎず、なんら制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲はしたがって、上記の明細書によるよりは、むしろ添付の特許請求の範囲によって示される。該特許請求の範囲の意味内容及びその均等の範囲内にあるすべての変更は、本発明の範囲内に含まれるべきである。

Claims (29)

  1. 約100nm未満の粒径を有する複数のナノ粒子を含む多成分ナノ粒子材料であって、
    該ナノ粒子は、少なくとも二種の非類似のナノ粒子成分から形成され、該非類似のナノ粒子成分は、貴金属、卑遷移金属、アルカリ土類金属、及び希土類金属からなる群のうちの異なった成分から選択され、
    該ナノ粒子の少なくとも約50%は、二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  2. 約100nm未満の粒径を有する複数のナノ粒子を含む多成分ナノ粒子材料であって、
    該ナノ粒子は、少なくとも二種の非類似のナノ粒子成分から形成され、該非類似のナノ粒子成分は、元素周期律表の異なった族から選択され、
    該ナノ粒子の少なくとも約50%は、二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  3. 約100nm未満の粒径を有する複数のナノ粒子を含む多成分ナノ粒子材料であって、
    該複数のナノ粒子は、少なくとも二種の非類似のナノ粒子成分から形成され、該非類似のナノ粒子成分は、貴金属、卑遷移金属、アルカリ土類金属、希土類金属及び非金属からなる群のうちの異なった成分から選択され、
    該複数のナノ粒子の少なくとも約50%が二種またはそれ以上の異なったナノ粒子成分を含むように、該ナノ粒子成分が分散剤に結合しているか、または分散剤によって分散されていることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  4. 約100nm未満の粒径を有する複数のナノ粒子を含む多成分ナノ粒子材料であって、
    該複数のナノ粒子は、複数の少なくとも二種の異なったナノ粒子成分を含み、
    分散剤は、有機小分子、ポリマー、オリゴマー、及びそれらの組合せからなる群から選択される複数の分子を含み、該複数の分子は、少なくとも二種の異なるナノ粒子成分に結合することのできる少なくとも一つの官能基を有し、
    該ナノ粒子の少なくとも約50%が、互いに合金となる二種またはそれ以上の異なったナノ粒子成分を含むように、該複数の分子が該複数のナノ粒子成分の少なくとも一部と結合し、該複数のナノ粒子成分のうちの類似成分同士の誘引力を実質的に克服していることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  5. 請求項1または2に記載の多成分ナノ粒子材料であって、複数のナノ粒子成分の少なくとも一部が分散剤に結合するか、または分散剤によって分散されていることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、該ナノ粒子の少なくとも約75%が二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、該ナノ粒子の少なくとも約85%が二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、該ナノ粒子の少なくとも約95%が二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、該ナノ粒子の少なくとも約99%が二種またはそれ以上の非類似のナノ粒子成分を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    該複数のナノ粒子が、外れ粒子を除いてNRの範囲内の粒径を有する、すなわちNRavgの約0.2〜約5倍の粒径を有することを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  11. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    該複数のナノ粒子が、外れ粒子を除いてNRの範囲内の粒径を有する、すなわちNRavgの約0.33〜約3倍の粒径を有することを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  12. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    該複数のナノ粒子が、外れ粒子を除いてNRの範囲内の粒径を有する、すなわちNRavgの約0.5〜約2倍の粒径を有することを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  13. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記少なくとも二種の非類似の成分が合金となることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記少なくとも二種の非類似の成分が、貴金属−卑遷移金属、卑遷移金属−卑遷移金属、金属酸化物−貴金属、金属酸化物−金属酸化物を含む成分の組合せの群から選択されることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  15. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    少なくとも一種の前記ナノ粒子成分が卑遷移金属を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  16. 請求項15に記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記卑遷移金属が鉄を含むことを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  17. 請求項1または2に記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    さらに支持体材料を含み、該支持体材料に前記ナノ粒子が付着していることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  18. 請求項3〜5のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    さらに支持体材料を含み、前記分散剤が、前記複数のナノ粒子を該支持体材料に結合していることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  19. 請求項3〜5のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記分散剤が、グリコール酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、ペクチン、アミノ酸、セルロース、ポリアクリレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルスルフェート、スルホン化スチレンを含むポリビニルスルホネート、ポリビスフェノール炭酸塩(polybisphenol carbonates)、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidizoles)、ポリピリジン、スルホン化ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらの組合せからなる群から選択されるものであることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  20. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記ナノ粒子の実質的部分が、直径約20nm未満であることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  21. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記ナノ粒子の実質的部分が、直径約6nm未満であることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  22. 請求項1〜4のいずれかに記載の多成分ナノ粒子材料であって、
    前記ナノ粒子が、触媒活性であることを特徴とする多成分ナノ粒子材料。
  23. 多成分ナノ粒子材料の製造方法であって、
    該方法が、
    (a)第一の複数のナノ粒子原子の第一の溶液を調製する工程であって、該第一の複数のナノ粒子原子が貴金属、卑遷移金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及び非金属からなる群から選択されるものである工程;
    (b)第二の複数のナノ粒子原子の第二の溶液を調製する工程であって、該第二の複数のナノ粒子原子は、貴金属、卑遷移金属、アルカリ土類金属、希土類金属、及び非金属からなる群から選択される、第一の複数のナノ粒子とは異なる成分または(ii)成分選択(component select)である工程;
    (c)前記第一の溶液、第二の溶液、及び分散剤を、成分複合体を形成するために混ぜ合わせる工程であって、該分散剤は、多官能性の有機小分子、ポリマー、オリゴマー及びこれらの組合せからなる群から選択されるものである工程;及び
    (d)前記成分複合体により、粒径約100nm未満のナノ粒子形成及び前記分散剤への結合を引き起こし、または可能にする工程;
    を含むことを特徴とする製造方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、
    さらに、(e)酸化または還元の少なくとも一方によって、前記成分複合体から分散剤の少なくとも一部を除去する工程を含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項23または24に記載の方法であって、
    工程(c)が、一種またはそれ以上の懸濁液、溶液またはコロイドをもたらすことを特徴とする方法。
  26. 請求項23または24に記載の方法であって、
    分散剤官能基のナノ粒子原子に対するモル比が、約0.01:1〜約40:1の範囲内であることを特徴とする方法。
  27. 請求項23または24に記載の方法であって、
    前記分散剤が、グリコール酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、ペクチン、アミノ酸、セルロース、ポリアクリレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルスルフェート、スルホン化スチレンを含むポリビニルスルホネート、ポリビスフェノール炭酸塩、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidizoles)、ポリピリジン、スルホン化ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする方法。
  28. 請求項23または24に記載の方法であって、
    さらに工程(c)が、前記ナノ粒子を支持体材料に接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
  29. 請求項23〜28のいずれかにより製造された多成分ナノ粒子材料。
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