JP2008189137A - 車体構造 - Google Patents

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Toru Ishimaru
徹 石丸
Masanao Kurosawa
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Abstract

【課題】ガセットの変形によりピラーを支える荷重が低下することを抑制することができる車体構造を得る。
【解決手段】ガセット10は、断面がコ字状に形成された本体部22と、本体部22の車両幅方向外側の端部にピラーインナパネル20に接合されるピラー接合部24と、本体部22の車両幅方向内側の端部でクロスメンバ14に接合されるクロスメンバ接合部26とを備えている。本体部22の内部には、ピラー接合部24とクロスメンバ接合部26から離れた位置に車両幅方向に沿って断面がコ字状のガセットリインフォース40が接合されている。ガセット10には、本体部22に接合されたガセットリインフォース40によって高剛性部が形成され、ガセットリインフォース40の車両幅方向両側の2箇所に脆弱部44が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、側面衝突に配慮した車体構造に関する。
下記特許文献1には、センタピラーの下部に、スロープ状に突出してサイドシルインナとフロアパネルとのコーナ部に跨るガセット部を延設し、ガセット部の取付部をサイドシルインナの縦面に締結固定すると共に、ガセット部にクロスメンバの端部を締結固定した構成が開示されている。
特開平8−175425号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、センタピラー及びサイドシルインナが大きく変形したときに、サイドシルインナの縦面との締結部及びガセットスロープ面を介してガセット部に曲げモーメントが加わり、ガセット部が折れ曲がる方向に変形する可能性がある。このため、センタピラーを支える荷重が持続できず、変形がさらに増加する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、ガセットの変形によりピラーを支える荷重が低下することを抑制し、ひいてはピラーを支える荷重を持続させることができる車体構造を得ることが目的である。
請求項1の発明は、車体フロア上に車両幅方向に沿って延在されたクロスメンバと、このクロスメンバの長手方向の端部側に立設されたピラーと、クロスメンバの長手方向の端部側の上面部とピラーの下部との間に掛け渡されたガセットと、を含んで構成された車体構造であって、前記ガセットの前記ピラーに結合されたピラー結合部と前記クロスメンバに結合されたクロスメンバ結合部との間に、車両幅方向に沿って高剛性部を設け、車両幅方向における前記ピラー結合部と前記高剛性部との間及び前記クロスメンバ結合部と前記高剛性部との間の2箇所に脆弱部を設けた、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車体構造において、前記ガセットは、車両下方側が開放された開断面形状に形成され、前記クロスメンバの上面部に被せるように配置されており、前記ガセットの上面部側に前記高剛性部を設けた、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車体構造において、前記高剛性部が前記ガセットに結合された補強部材であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2記載の車体構造において、前記高剛性部が前記ガセットに形成された補強ビードであり、前記脆弱部の少なくとも一方が前記ガセットに形成されたクラッシュビードであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までの何れか1項記載の車体構造において、前記ガセットは、前記高剛性部に対して前記脆弱部よりも前記クロスメンバ結合部の側に、車両用シートを連結する連結部を備えたことを特徴とする。
請求項1記載の本発明によれば、側面衝突時の衝突荷重がピラーの下部に入力されると、ピラーの下部は車両幅方向内側へ倒れようとする。しかし、ピラーの下部とクロスメンバの上面部との間にガセットが掛け渡されているため、側面衝突時の衝突荷重はガセットを経由してガセットのクロスメンバ結合部に入力されてからクロスメンバに伝達される。
ここで、本発明では、ガセットのピラー結合部とクロスメンバ結合部との間に、車両幅方向に沿って高剛性部を設け、車両幅方向におけるピラー結合部と高剛性部との間及びクロスメンバ結合部と高剛性部との間の2箇所に脆弱部を設けたので、ピラーに側面衝突時の衝突荷重が入力されると、ガセットの2箇所の脆弱部が先に変形し、ピラーからの曲げモーメントを抑制できる。脆弱部が変形した後は、ガセットの高剛性部が荷重伝達経路を形成し、衝突荷重が高剛性部を介してクロスメンバに伝達される。従って、ガセットが折れ曲がる方向に変形することなどによってピラーを支える荷重が低下することを抑制することができ、ピラーを支える荷重を持続させることができる。これによって、車両幅方向内側へのピラーの倒れこみを抑制することができる。
請求項2記載の本発明によれば、ガセットは、車両下方側が開放された開断面形状に形成され、クロスメンバの上面部に被せるように配置されており、ガセットの上面部側に高剛性部が設けられているので、高剛性部による荷重伝達経路がガセットの上面部側に形成される。このため、ピラーとクロスメンバとの角部に設けられたロッカとピラーとが結合される結合部(曲げ起点)に対して、より上方で衝突荷重を伝達することが可能となり、ピラーの倒れこみをより一層抑制できる。また、ガセットを車両下方側が開放された開断面形状とし、クロスメンバの上面部に被せるように配置することで、ガセットとクロスメンバとの結合が容易となる。
請求項3記載の本発明によれば、高剛性部がガセットに結合された補強部材であるので、高剛性部の位置、すなわち補強部材の連結位置の調整が容易となる。また、ガセットに補強部材を追加するのみで高剛性部とこの高剛性部の車両幅方向の両側の脆弱部を設けることができる。
請求項4記載の本発明によれば、高剛性部がガセットに形成された補強ビードであり、脆弱部の少なくとも一方がガセットに形成されたクラッシュビードであるので、ガセットに設ける高剛性部と脆弱部を別部品で設定する必要がなく(即ち、部品点数が増加しない)、また、ガセットの軽量化が可能である。
請求項5記載の本発明によれば、ガセットは、高剛性部に対して脆弱部よりもクロスメンバ結合部の側に、車両用シートを連結する連結部を備えているので、車両用シートへの荷重が入ってこない箇所でガセットの脆弱部を変形させることができる。また、車両用シートをガセットを介してクロスメンバに連結することができ、車両用シートを連結する連結部材を別途設ける必要がない。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車体構造は、ガセットによってピラーを支える荷重が低下することを抑制し、ピラーを支える荷重を持続させることができるという優れた効果を有する。さらに、車両幅方向内側へのピラーの倒れこみを抑制することができる。
請求項2記載の本発明に係る車体構造は、ピラーとロッカの結合部に対してより上方で衝突荷重を伝達することができ、ピラーの倒れこみをより一層抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車体構造は、ガセットに補強部材を追加するのみでよく、補強部材の連結位置の調整が容易であるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る車体構造は、構造の簡素化を図ることができ、更にはガセットの軽量化を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る車体構造は、車両用シートをクロスメンバに連結する連結部材を別途設ける必要がなく、低コスト化を図ることができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る車体構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、ガセット10の組付状態の全体斜視図が示されている。また、図2には、図1の2−2線に沿う縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、車体フロア12の車両前後方向の所定位置には、車両幅方向に沿って延在するクロスメンバ14が配設されている。クロスメンバ14は断面ハット形状に形成されており、下側の前後一対のフランジ部14Aが車体フロア12の上面にスポット溶接されることにより、車体フロア12とで閉断面を形成するようになっている。
また、車体フロア12の両サイドには、車両前後方向に沿ってロッカインナパネル16が延在されている。ロッカインナパネル16は断面ハット形状に形成されており、開口側が車両幅方向外側を向くように配置されている。このロッカインナパネル16の側壁部16Aの下部に車体フロア12の端末部12Aがスポット溶接されている。さらに、ロッカインナパネル16の側壁部16Aと上面部16Bには、クロスメンバ14の長手方向の端部15に形成された外側フランジ部14Cと外側取付部14Eがスポット溶接されている。なお、ロッカインナパネル16の車両幅方向外側には同様形状のロッカアウタパネルが配置され、両者の上下のフランジ部16C同士がスポット溶接されることにより、閉断面構造のロッカが構成されるようになっている。
さらに、ロッカインナパネル16の車両幅方向外側でかつクロスメンバ14の延長上には、センタピラー18のピラーインナパネル20が略車両上下方向に沿って立設されている。このセンタピラー18のピラーインナパネル20の下部とクロスメンバ14の上面部14Dにおける長手方向の端部15側との間に、ガセット10が斜めに掛け渡されている。
ガセット10の形状及び構造について具体的に説明すると、図1〜図3等に示されるように、ガセット10は、頂壁部22Aと前後一対の側壁部22Bとによって断面形状がコ字状に形成された本体部22と、この本体部22の車両幅方向外側の端部に一体に形成されピラーインナパネル20への接合面とされるフランジ状のピラー接合部24と、本体部22の先端部(車両幅方向内側の端部)にコ字状に形成されたボルト接合用のクロスメンバ接合部26と、本体部22の車両前後方向の下縁側にそれぞれ形成されたフランジ部28と、を備えている。本体部22の頂壁部22Aとクロスメンバ接合部26の間には、頂壁部22Aから下方に折曲げられた段差部30が形成されている。
本体部22の内部には、ピラー接合部24とクロスメンバ接合部26との間であって、これらのピラー接合部24及びクロスメンバ接合部26と離間した位置に、車両幅方向に沿ってガセットリインフォース40が接合されている。このガセットリインフォース40は、頂壁部40Aと前後一対の側壁部40Bとによってガセット10よりも浅いコ字状に形成されている。ガセットリインフォース40の頂壁部40A及び側壁部40Bがガセット10の頂壁部22A及び側壁部22Bに当接するように嵌め込まれており、前後一対の側壁部40Bがスポット溶接42によってガセット10の前後一対の側壁部22Bに接合されている。本実施形態では、ガセット10の本体部22に接合されたガセットリインフォース40によって高剛性部が構成されている。また、ガセット10には、ガセットリインフォース40の両側、すなわち、ガセットリインフォース40とピラー接合部24との間及びガセットリインフォース40とクロスメンバ接合部26の間の2箇所に脆弱部44が設けられている。
ガセット10のクロスメンバ接合部26の前後一対の側壁部26Aの対向面間の距離はクロスメンバ14の上面部14Dの前後幅に略一致されており、ガセット10のクロスメンバ接合部26をクロスメンバ14の上方側から被嵌可能に構成されている。すなわち、ガセット10のクロスメンバ接合部26をクロスメンバ14の上面部14D及び側壁部14Bに被せるように配置している。
また、ピラー接合部24の上部には車両幅方向に貫通する前後一対のボルト挿通孔32が形成されている。更にコ字状のクロスメンバ接合部26の上面部には車両上下方向に貫通するボルト挿通孔34が形成され、クロスメンバ接合部26の前後一対の側壁部には車両前後方向に貫通するボルト挿通孔36が形成されている。
ガセット10のピラー接合部24は、ピラーインナパネル20の下部に当接状態で配置されてボルト50及びウエルドナット52で締結固定されている。また、ガセット10のクロスメンバ接合部26は、クロスメンバ14の上面部14D及び側壁部14Bに当接状態で配置されてボルト54及びウエルドナット56で締結固定されている。これにより、センタピラー18の下部とクロスメンバ14の長手方向の端部15とがガセット10を介して斜め方向に連結されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図4に示されるように、側面衝突時の衝突荷重がセンタピラー18の下部に入力されると、センタピラー18の下部は車両幅方向内側(矢印A方向側)へ倒れようとする。センタピラー18の下部はガセット10を介してクロスメンバ14の長手方向の端部15と連結されているため、衝突荷重はボルト50の締結部からガセット10に入力されて、本体部22の頂壁部22A(の主に稜線)を通り、クロスメンバ接合部26からボルト54の締結部に入力される。
ここで、本実施形態では、ガセット10の本体部22の下部に車両幅方向に沿って高剛性部としてのガセットリインフォース40を接合し、ガセットリインフォース40の車両幅方向両側に2箇所の脆弱部44を設けたので、センタピラー18のピラーインナパネル20に押されて、ガセット10の2箇所の脆弱部44が先に変形し、センタピラー18からの曲げモーメントを抑制できる。脆弱部44が変形した後は、ガセット10のガセットリインフォース40を接合した部分(高剛性部)が荷重伝達経路を形成し、図4中の矢印Fで示されるように衝突荷重が高剛性部を介してクロスメンバ14に伝達される。従って、ガセット10が折れ曲がる方向へ変形することなどによる荷重の低下を抑制することができ、センタピラー18を支える荷重を持続させることができる。これによって、車両幅方向内側へのセンタピラー18の倒れこみを抑制することができる。
一方、図5及び図6には、対比例1として、ガセット100にガセットリインフォースを接合しない(ガセット100に高剛性部とその車両幅方向両側の脆弱部を設けない)構成が示されている。この構成では、重量の重い自動車が側面衝突した場合、衝突荷重がセンタピラー18の下部に入力されると、センタピラー18の下部は車両幅方向内側へ倒れようとし、図5に示されるように、曲げモーメントによってガセット100が車両幅方向の中央部で折れ曲がる方向に変形する可能性がある。また、図6に示されるように、衝突荷重がガセット10を介してクロスメンバ14に入力され、クロスメンバ14のガセット10が連結された位置に近い部分が変形する可能性がある。すなわち、対比例1の構成では、クロスメンバ14に過大なモーメントが作用するため、クロスメンバ14を補強する必要がある。また、クロスメンバ14を補強しても、ガセット100が曲げモーメントによって折れ曲がる方向に変形すると、衝突荷重が伝達されなくなる。
図7に示されるように、対比例1の構成(図5又は図6参照)では、センタピラー18の変形ストロークが増えると、それに応じてモーメントが伝達されるため、ガセット100やクロスメンバ14が変形し、急激な荷重の低下が発生する。これに対して本実施形態では、センタピラー18のストロークが増えると、ガセット10の2箇所の脆弱部44が先に変形し、荷重が持続するため、EA量(エネルギー吸収量)が増大する。
一方、脆弱部44をクロスメンバ14側の一箇所にのみ設けた構成では、センタピラー18が倒れこんできてガセットに対する角度変化が起こるが、センタピラー18側に脆弱部がないため、ガセットにモーメントがほぼそのまま伝達される。これに対して本実施形態では、ガセット10のセンタピラー18側とクロスメンバ14側の2箇所に脆弱部44を設けることで、センタピラー18側からクロスメンバ14へ伝達されるモーメントを低減することができる。
また、本実施形態では、ガセット10の頂壁部22A及び側壁部22Bの内壁に当接するようにガセットリインフォース40が接合されているので、ガセットリインフォース40による荷重伝達経路がガセット10の上方側に形成される。このため、センタピラー18とロッカインナパネル16とが結合される結合部(曲げ起点)に対し、より上方で衝突荷重を伝達することが可能となり、センタピラー18の倒れこみを抑制できる。また、ガセット10を車両下方側が開放されたコ字状の断面形状とし、クロスメンバ14の上面部14Dに被せるように配置することで、ガセット10とクロスメンバ14とを容易に結合することができる。
また、ガセット10の側壁部22Bの内壁にガセットリインフォース40をスポット溶接42によって接合するので、高剛性部の位置(ガセットリインフォース40の接合位置)の調整が容易となる。また、ガセット10にガセットリインフォース40を追加するのみで高剛性部とその車両幅方向両側の脆弱部を設けることができ、製造が容易である。
〔第2実施形態〕
以下、図8〜図9を用いて、本発明に係る車体構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8〜図9に示されるように、この第2実施形態では、ガセット60のクロスメンバ接合部62が車両幅方向内側に延設されており、クロスメンバ接合部62のボルト挿通孔34と車両幅方向内側の脆弱部44との間に車両用シートのレール部(図示省略)を連結するための凹状のシート連結部64が設けられている。シート連結部64には、車両上下方向に貫通するボルト挿通孔66が形成されており、車両用シートのレール部がガセット60のシート連結部64を介してクロスメンバ14に締結固定される構成となっている。
また、ガセット60の本体部22に接合されるガセットリインフォース68の中央部には、車両幅方向に沿って下方側に突出するビード70が形成されている。なお、本実施形態では、ガセットリインフォース68のみにビード70が設けられているが、これに限らず、ガセットのみにビードを形成する構成、又はガセットとガセットリインフォース68の両方にビードを形成する構成でもよい。
(作用・効果)
側面衝突時の衝突荷重がセンタピラー18(図1参照)の下部に入力されると、衝突荷重はガセット60の本体部22を介してクロスメンバ接合部62のボルト締結部に伝達される。これにより、図9に示されるように、センタピラー18のピラーインナパネル20(図1参照)に押されてガセット60の2箇所の脆弱部44が先に変形し、センタピラー18からの曲げモーメントを抑制できる。脆弱部44が変形した後は、ガセット60のガセットリインフォース68を接合した部分(高剛性部)が荷重伝達経路を形成し、衝突荷重が高剛性部を介してクロスメンバ14(図1参照)に伝達される。従って、本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様に、ガセット60が折れ曲がる方向へ変形することなどによる荷重の低下を抑制し、センタピラー18を支える荷重を持続させることができる。これによって、車両幅方向内側へのセンタピラー18の倒れこみを抑制することができる。また、ガセットリインフォース68にビード70を設けることで、ガセットリインフォース40の変形をより一層抑制することができる。
また、本実施形態では、ガセット60のクロスメンバ接合部62のボルト挿通孔34と車両幅方向内側の脆弱部44との間にシート連結部64が設けられているので、車両用シートへの荷重が入ってこない箇所でガセット60の脆弱部44を変形させることができる。また、車両用シートをガセット60を介してクロスメンバ14に連結することができ、車両用シートを連結する連結部材を別途設ける必要がない。
一方、図10及び図11には、対比例2として、ガセット110の車両幅方向内側にクロスメンバ接合部112が延設されており、ガセット110の車両幅方向外側のピラー接合部24と隣接する位置に、車両幅方向に沿って断面形状を凹状に形成した高剛性部114を設けた構成が示されている。また、クロスメンバ接合部112には、高剛性部114とボルト挿通孔34との間に、車両上下方向に貫通するボルト挿通孔116が形成されている。ガセット110は、ボルト挿通孔34、36、116によって、クロスメンバ14に締結固定されるようになっている。このガセット110では、高剛性部114の車両幅方向内側が脆弱部118となり、センタピラー18側には脆弱部が設けられていない。
この対比例2の構成では、側面衝突時の衝突荷重がセンタピラー18(図1参照)の下部に入力されると、ガセット110に作用する曲げモーメントにより、ガセット110が脆弱部118で下方に折れ曲がる方向に変形する。すなわち、ガセット110の高剛性部114がセンタピラー18につき合わされているので、ガセット110のセンタピラー18側が変形せず、荷重負荷が脆弱部118に集中してガセット110が折れ曲がる方向に変形する。図12に示されるように、矢印Bの付近でガセット110が折れ曲がる方向に変形することにより、それ以降の荷重が低下する。また、図13に示されるように、荷重が上がってくるに従ってモーメントが高くなるため、モーメントが最大となる位置付近からガセット110の変形が始まりガセット110が折れ曲がる。
これに対して、本実施形態では、図12に示されるように、ガセット60の2箇所の脆弱部44が先に変形するため、高い荷重が持続する。また、図13に示されるように、荷重が上がってきても、モーメントが低いまま推移する。
〔第3実施形態〕
以下、図14を用いて、本発明に係る車体構造の第3実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図14に示されるように、この第3実施形態では、ガセット80の本体部22の頂壁部22Aに、ピラー接合部24及びクロスメンバ接合部26から離れた位置に車両幅方向に沿って断面形状を凹状に形成した補強ビード82が形成されている。車両幅方向におけるピラー接合部24と補強ビード82の間には、車両前後方向の両側に本体部22の角部(稜線)を車両幅方向に略V字状に凹ませたクラッシュビード84が形成されている。このガセット80では、補強ビード82が高剛性部で、クラッシュビード84が脆弱部であり、また、車両幅方向における補強ビード82とクロスメンバ接合部26の間に脆弱部86が設けられている。なお、このガセット80には、ガセットリインフォースは接合されていない。
(作用・効果)
側面衝突時の衝突荷重がセンタピラー18(図1参照)の下部に入力されると、衝突荷重はガセット80の本体部22を介してクロスメンバ接合部26のボルト締結部に伝達される。この点は前述した第1実施形態と同様である。これにより、センタピラー18のピラーインナパネル20(図1参照)に押されてガセット80の2箇所のクラッシュビード84と脆弱部86が先に変形し、センタピラー18からの曲げモーメントを抑制できる。本実施形態では、ガセットリインフォースを用いずに補強ビード82のみで高剛性部を形成した構成であるため、ガセット80のセンタピラー18側に変形を誘起するクラッシュビード84を設け、クラッシュビード84を積極的に変形させる。クラッシュビード84及び脆弱部86が変形した後は、ガセット80の補強ビード82が形成された部分(高剛性部)が荷重伝達経路を形成し、衝突荷重が高剛性部を介してクロスメンバ14(図1参照)に伝達される。従って、本実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様に、ガセット80が折れ曲がる方向へ変形することなどによる荷重の低下を抑制し、センタピラー18を支える荷重を持続させることができる。これによって、車両幅方向内側へのセンタピラー18の倒れこみを抑制することができる。
また、本実施形態では、ガセット80の高剛性部とその車両幅方向両側の脆弱部を一部品で構成しているので、ガセット80の軽量化が可能であると共に、材料コストを低減できる。また、ガセット80の組み付けも容易である。
〔実施形態の補足説明〕
上述した各実施形態では、センタピラー18とクロスメンバ14との連結にガセット10、60、80を用いたが、これに限らず、他のピラーとクロスメンバとの連結に本発明のガセット構造を適用してもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ガセット10、60の内壁部にガセットリインフォース40、68を接合したが、ガセット10、60の外壁部にガセットリインフォースを接合してもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ガセット10、60にガセットリインフォース40、68を接合し、さらに、上述した第3実施形態では、ガセット80に補強ビード82とクラッシュビード84を形成したが、この構成に限らず、ガセットに積極的に高剛性部と脆弱部を設ける構成、又は相対的に高剛性部と脆弱部を設ける構成を設定することができる。例えば、相対的に高剛性部と脆弱部を設ける構成として、ガセットに孔や薄肉部を形成して脆弱部とする構成でもよい。
第1実施形態に係る車体構造の全体構成を示す斜視図である。 図1の2−2線断面図である。 図1に示されるガセット及びガセットリインフォースの単品構造を拡大して示す斜視図である。 側面衝突時の変形モードを示す図2に対応する縦断面図である。 対比例1の車体構造における側面衝突時の変形モードの一例を示す縦断面図である。 対比例1の車体構造における側面衝突時の変形モードの他の例を示す縦断面図である。 第1実施形態と対比例1の車体構造におけるガセットの荷重とセンタピラーのストロークとの関係を示すグラフである。 第2実施形態に係る車体構造に用いられるガセット及びガセットリインフォースの単品構造を拡大して示す斜視図である。 図8に示されるガセット及びガセットリインフォースの側面衝突時の変形モードを示す縦断面図である。 対比例2の車体構造に用いられるガセット及びガセットリインフォースの単品構造を拡大して示す斜視図である。 図10に示されるガセット及びガセットリインフォースの側面衝突時の変形モードを示す縦断面図である。 第2実施形態と対比例2の車体構造におけるガセットの荷重と時間との関係を示すグラフである。 第2実施形態と対比例2の車体構造におけるモーメントと時間との関係を示すグラフである。 第3実施形態に係る車体構造に用いられるガセットの単品構造を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
10 ガセット
12 車体フロア
14 クロスメンバ
14D 上面部
15 長手方向の端部
18 センタピラー(ピラー)
20 ピラーインナパネル(ピラー)
22 本体部
22A 頂壁部(上面部)
24 ピラー接合部(ピラー結合部)
26 クロスメンバ接合部(クロスメンバ結合部)
40 ガセットリインフォース(高剛性部、補強部材)
44 脆弱部
60 ガセット
62 クロスメンバ接合部(クロスメンバ結合部)
64 シート連結部(連結部)
68 ガセットリインフォース(高剛性部、補強部材)
80 ガセット
82 補強ビード(高剛性部)
84 クラッシュビード(脆弱部)
86 脆弱部

Claims (5)

  1. 車体フロア上に車両幅方向に沿って延在されたクロスメンバと、
    このクロスメンバの長手方向の端部側に立設されたピラーと、
    クロスメンバの長手方向の端部側の上面部とピラーの下部との間に掛け渡されたガセットと、
    を含んで構成された車体構造であって、
    前記ガセットの前記ピラーに結合されたピラー結合部と前記クロスメンバに結合されたクロスメンバ結合部との間に、車両幅方向に沿って高剛性部を設け、
    車両幅方向における前記ピラー結合部と前記高剛性部との間及び前記クロスメンバ結合部と前記高剛性部との間の2箇所に脆弱部を設けた、
    ことを特徴とする車体構造。
  2. 前記ガセットは、車両下方側が開放された開断面形状に形成され、前記クロスメンバの上面部に被せるように配置されており、
    前記ガセットの上面部側に前記高剛性部を設けた、
    ことを特徴とする請求項1記載の車体構造。
  3. 前記高剛性部が前記ガセットに結合された補強部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体構造。
  4. 前記高剛性部が前記ガセットに形成された補強ビードであり、
    前記脆弱部の少なくとも一方が前記ガセットに形成されたクラッシュビードであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体構造。
  5. 前記ガセットは、前記高剛性部に対して前記脆弱部よりも前記クロスメンバ結合部の側に、車両用シートを連結する連結部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の車体構造。
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