JP2016002922A - ハイルーフ車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易な構成にて、ハイルーフ車両が一側方に回転して屋根部の該一側方の端部が地面に衝突したときのボディの変形を小さくし、延いて車室に側壁が侵入するのを抑制する。【解決手段】屋根部の骨格部材として、車両の左右方向に延びるルーフリンフォース31を備え、ルーフリンフォース31の左右方向の両端部に下方に湾曲する湾曲部41を有し、該湾曲部41の先端部が車両の側壁部の骨格部材71に接続されたハイルーフ車両において、ルーフリンフォース31の湾曲部41に補強リンフォース51を設ける。補強リンフォース51は、湾曲部41の湾曲形状の外側を通って配置されて、車両が左右方向一側方に回転して、該一側方側の屋根部の端部が地面に衝突する際の地面接地点P1を上昇させている。【選択図】図4

Description

本発明は、ハイルーフ車両に関する。
マイクロバス(小型バス)などのハイルーフ車両の屋根部は、車両の左右方向に延びて、その両端部が下方に湾曲するルーフリンフォースを備えており、このルーフリンフォースによりルーフパネルの下面が支持されている。それにより、屋根部が上方へ膨らむことで、天井がより高く設定されている。
図10には、従来のハイルーフ車両101の横転時の変形態様を実線で示すとともに、変形前のハイルーフ車両101の外形を二点鎖線で示している。図10に模式的に示されるように、従来のハイルーフ車両101は、横転時、側方に回転して屋根部の左右方向の一端部103aが地面に衝突すると、箱型のボディ105全体が大きく歪むことで衝撃エネルギーを吸収する。そのため、地面Gに衝突した一方の側壁107が車室Rに侵入する。かかる現状に対し、乗員保護の観点から、車両横転時のボディの変形を抑制し、車室への側壁の侵入量を小さくして車室空間を広く保持することが要求されている。
特許文献1には、屋根部の形態がハイルーフ型でない自動車に関する技術ではあるが、屋根部の左右方向の端部における骨格構造の補強に関する技術が開示されている。特許文献1の技術は、ルーフリンフォースが左右方向に直線状に延び、その両端部がピラーの上端と連結された車両に適用される技術である。ピラーの上部は、上方に向かって車両の左右方向内方へ傾斜しており、左右方向に直線状に延びるルーフリンフォースの先端部と、斜め内方に延びるピラーの上端部とが連結されている。このような車両では、車両の側面衝突によりピラーに側方から衝撃が入力されると、ルーフリンフォースとの連結部周りに、車室側に座屈する方向に曲げモーメントが生じ、ピラーが車室へ入り込む。そこで、特許文献1の技術では、ピラーの車室への侵入を抑えるため、ピラーとルーフサイドレールとの結合部の閉断面内に補強部材を設定し、この補強部材を両部材に接合することで、連結部の剛性が高められている。その上で、補強部材を、上方に突出させることで、ピラーの中立軸を車室側に偏寄させ、前記曲げモーメントに抗する断面二次モーメントをより大きくして、連結部が座屈変形するのを抑制している。
特開平9−76932号公報
上記特許文献1に記載の技術は、屋根部の形態が異なるため、ハイルーフ車両に適用することはできない。仮に、ハイルーフ車両において、ルーフリンフォースとピラーの連結部に何らかの補強部材を設けて、地面との衝突位置近傍の剛性を局所的に高めたとしても、衝撃エネルギーによってボディ全体が歪むのを抑制することはできない。また、ボディ全体の変形を抑制するために、ボディ全体の剛性を高めようとすると、骨格構成の大幅な変更を要し、その結果、重量の増加を招くおそれもある。
そこで、本発明は、容易な構成にて、ハイルーフ車両が一側方に回転して屋根部の該一側方の端部が地面に衝突したときのボディの変形を小さくし、延いて車室に側壁が侵入するのを抑制すること課題とした。
本発明のハイルーフ車両は、屋根部の骨格部材として、車両の左右方向に延び、前記屋根部の外表面を構成するルーフパネルの下面を支持するルーフリンフォースを備え、該ルーフリンフォースの左右方向の両端部に下方に湾曲する湾曲部を有し、該湾曲部の先端部が車両の側壁部の骨格部材に接続されている。前記ルーフリンフォースは、前記湾曲部に補強リンフォースが設けられている。前記補強リンフォースは、前記湾曲部の湾曲形状の外側を通って配置されて、車両が左右方向一側方に回転して、該一側方側の屋根部の端部が地面に衝突する際の地面接地点を上昇させている。
かかるハイルーフ車両によれば、ルーフリンフォースの左右方向の端部に補強リンフォースが設けられることで、車両が左右方向一側方に回転して屋根部の一側方側の端部が地面に衝突する際の骨格構造上の接地点(地面接地点)が上昇し、該接地点が車両の回転中心から離れる。そのため、車両が地面に衝突すると、より小さな力で地面上を一側方へ滑る。衝突エネルギーの多くが地面上を滑る運動エネルギーに変換されることで、ボディの変形により吸収される衝突エネルギーが減少する。つまり、車両が、横転した横方向に地面上を滑ることで、ボディが変形しにくくなり、延いて車室に側壁が侵入するのを抑制することができる。
前記補強リンフォースは、好ましくは、前記ルーフリンフォースの湾曲部より上方且つ左右方向外方を通って延びている。
前記補強リンフォースは、それ自体が閉断面を形成するとともに、前記ルーフリンフォースとの間に閉断面を形成しているのが好ましい。この場合、地面に衝突した際にこの補強リンフォース自体が変形しにくい。
前記補強リンフォースが設けられたルーフリンフォースは、車両の側壁部の骨格部材であり車両の上下方向に延びるピラーと連なって配置することができる。
また、実施形態の一つにおいて、床部の骨格部材として車両の左右方向に延びるフロアクロスメンバを備え、前記フロアクロスメンバの左右方向の各先端部は、車両の側壁部の骨格部材であり車両の上下方向に延びるピラーに接続されているハイルーフ車両がある。その接続部には、互いに接続される前記フロアクロスメンバと前記ピラーとに跨って配設されて前記フロアクロスメンバと前記ピラーとの双方にボルト締結された補強ブラケットが設けられているのが好ましい。この場合、ピラーとフロアクロスメンバの接続部が変形しにくく、側壁部の車室への侵入量を小さくすることができる。
本発明によれば、ルーフリンフォースの湾曲部に補強リンフォースを設ける容易な構成によって、ハイルーフ車両が一側方に回転して屋根部の該一側方の端部が地面に衝突したときのボディの変形を小さくすることができ、延いて車室に側壁が侵入するのを抑制することができる。
本発明の実施形態1に係るハイルーフ車両の骨格構造を模式的に示す斜視図である。 図1に示されるハイルーフ車両のII部分の骨格部材を拡大して示す図であり、屋根部の左右方向端部の骨格構造を模式的に示す部分拡大斜視図である。 図1に示されるハイルーフ車両のII部分の拡大分解斜視図である。 図1に示されるハイルーフ車両のII部分について、ルーフリンフォースの軸線に沿う断面で示した拡大断面図である。 図4に示されるハイルーフ車両の屋根部の左右方向端部のV−V断面図である。 図1に示されるハイルーフ車両のピラーとフロアクロスメンバとの接続部であるVI部分を拡大して示す部分拡大斜視図である。 図6に示されるピラーとフロアクロスメンバとの接続部について、フロアクロスメンバの軸線に沿う断面で示した拡大断面図である。 図7に示されるピラーとフロアクロスメンバとの接続部のVIII−VIII断面図である。 図1に示されるハイルーフ車両が横転した様子を示す模式図である。 従来のハイルーフ車両が横転した様子を模式的に示す図である。
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。本実施形態に係るハイルーフ車両11は、前後方向に長い箱型のボディを備えたマイクロバス(小型バス)である。ハイルーフ車両11の骨格構造21は、車室Rの車両前後方向に直交する断面形状を略矩形に形成する骨格部材として、屋根部15を構成するルーフリンフォース31と、側壁部17を構成するピラー71と、床部19を構成するフロアクロスメンバ81とを、それぞれ前後方向に間隔を置いて複数備えている。
屋根部15の骨格を構成するルーフリンフォース31は、車両の左右方向に延び、その両端部が下方へ湾曲している。したがって、屋根部15は、側壁部17から上方へ膨らんで設定されている。側壁部17の骨格を構成するピラー71は、上下方向に延びており、側壁部17の上下方向全長に亘って延びるピラー71aと、窓開口部23の下側に延びるピラー71bとがある。側壁部17には、骨格部材として側壁部17の上部で前後方向に延びるルーフサイドレール25も備えられており、ルーフサイドレール25によりピラー71(71a)が接続されている。ルーフリンフォース31の端部は、ピラー71又はルーフサイドレール25に連結されている。床部19の骨格を構成するフロアクロスメンバ81は、車両の左右方向に直線状に延びており、その先端部がピラー71と接続されている。
骨格構造21について、先ず、その上部の構成を説明する。ハイルーフ車両11の屋根部15の骨格部材であるルーフリンフォース31は、車両の左右方向に延びる。ルーフリンフォース31は、屋根部15にて、前後方向に間隔を置いて複数設けられており、屋根部15の外表面を構成する外板であるルーフパネル16の下面を支持している。ルーフパネル16は、概ね平らなメインパネル16aと、その左右方向両端に接合された下方へ湾曲する湾曲パネル16bとからなる。各ルーフリンフォース31は、ルーフパネル16の概ね水平に広がる下面に沿って概ね直線状に延びる中央部33を備えている。そして、中央部33の左右方向の両端部に、下方へ湾曲する湾曲部41,41を備えている。
図2〜図4に示されるように、ルーフリンフォース31は、中央部33を形成する中央メインパーツ35と、湾曲パーツ43とを備えている。中央メインパーツ35は、長手方向(車両の左右方向)に直交する断面が逆ハット形状の概ね直線状の形鋼であり、上方に開口する溝状部35m,35mを備えるとともに、その開口縁から張り出して長手方向に沿って延びる鍔部35a,35aを備える。この鍔部35a,35aが、ルーフパネル16の下面と接着される。中央メインパーツ35は、長手方向の端部にインサイドパーツ35bを備える。インサイドパーツ35bは、溝形鋼であり、中央メインパーツ35の溝状部35mに内嵌されている。湾曲パーツ43は、車両左右方向中央側の一端は中央メインパーツ35と重ね合わせることのできる断面ハット形状である。湾曲パーツ43は、断面ハット形状のまま、車両の左右方向外方に向かって下方へ指向して湾曲しており、湾曲形状の外側が開口した溝状部43mを備える。また、湾曲パーツ43は、溝状部43mの開口縁から張り出して湾曲方向に沿って延びる鍔部45,45を備えている。湾曲パーツ43は、溝状部43mの下端(他端)が閉塞しており、下方に延びる鍔状の下端接続部47が延設されている。
ルーフリンフォース31は、中央メインパーツ35と湾曲パーツ43とを連結するための連結パーツ37を備える。連結パーツ37は、湾曲した溝形鋼であり、中央メインパーツ35と湾曲パーツ43とに跨り、両パーツ35、43に内嵌された状態で両パーツ35、43と締結されている。
図1に示されるように、ハイルーフ車両11に備えられた全ルーフリンフォース31のうち、所定間隔を置いて配された複数のルーフリンフォース31には、湾曲部41に剛体である補強リンフォース51が設けられている。補強リンフォース51が設けられたルーフリンフォース31は、ピラー71と連なって配置されており、先端部がピラー71と連結されている。
ピラー71は、内部に空洞を形成して接合された長尺なピラーアウタパネル72と、ピラーインナパネル73とで外形が形成されており、内部には、ピラーアウタパネル72に内嵌された長尺なピラーインサイドパーツ74を備えるとともに、上部に補強パーツ75を備える。ピラー71は、ルーフリンフォース31と連結される上端部に、ピラーアウタパネル72から上方へ延設されたアウタ連結パーツ76と、ピラーアウタパネル72から上方へ延設されたインナ連結パーツ77とを備える。アウタ連結パーツ76とインナ連結パーツ77とが重ね合わされた状態にて、ルーフリンフォース31の湾曲部41の内側に締結されている。ピラー71の上部は、なだらかに左右方向内方に湾曲しており、ルーフリンフォース31の湾曲部41の湾曲形状と滑らかに連続している。
ルーフリンフォース31の湾曲部41に設けられた補強リンフォース51は、湾曲部41の湾曲形状の外側に固定されている。補強リンフォース51は、内側部材53と外側部材61とからなる。内側部材53は帯状の部材であり、湾曲部41を形作る湾曲パーツ43の溝状部43mを塞いだ状態で鍔部45,45に重ね合わせることができるよう湾曲している。外側部材61は、断面ハット型形状であって、内側部材53に沿って湾曲している。外側部材61は、湾曲形状の外方に膨らんでおり湾曲方向に沿って延びる膨出部63を有し、膨出部63の四周に張り出す鍔部65を備える。補強リンフォース51は、外側部材61の内側に内側部材53が重ね合わせられて膨出部63が内側部材53で塞がれて構成されており、湾曲方向に交わる断面が閉断面を成す(図5)。
図4に示されるように、補強リンフォース51は、ルーフリンフォース31の湾曲部41を形成する湾曲パーツ43の鍔部45,45に内側部材53が重ね合わされて、湾曲部41に接合されている。これにより湾曲パーツ43の溝状部43mが補強リンフォース51で塞がれて、湾曲方向に交わる断面が閉断面を成す。
補強リンフォース51は、その輪郭が湾曲部41から上方且つ左右方向外方を通っている。それにより、ハイルーフ車両11は、横転して屋根部15の左右方向の端部が地面に衝突する際に、最初に接地する骨格部材が補強リンフォース51となることで、この補強リンフォース51が設けられない場合に比べて、骨格構造21における接地点(地面接地点)が上昇している。これは、ハイルーフ車両11を一定高さの台上に載置して、台の左右方向一端側を上昇させて台を傾け、ハイルーフ車両11を落下させながら横転(ロールオーバー)させるロールオーバー試験における接地点が上昇していることを意味する。前記ロールオーバー試験では、図9に示されるように、ハイルーフ車両11の屋根部15の左右方向他端部が地面Gに衝突する。そのとき、外板(ルーフパネル16)は潰れ、剛体である骨格構造21が接地して衝突エネルギーを受け止めることとなる。ここで、図4に示されるように、最初に地面Gに接地する骨格構造21を構成する部材(骨格部材)が補強リンフォース51となることで、接地点P1は、補強リンフォース51が設けられない場合の接地点P2よりも上昇している。
次に、骨格構造21について、その下部の構成を説明する。ハイルーフ車両11の床部19の骨格を構成するフロアクロスメンバ81は、車両左右方向に直線状に延びる。図8に示されるように、フロアクロスメンバ81は、長手方向(車両の左右方向)に直交する断面が逆ハット型形状の直線状の形鋼からなるメインパーツ83を主体とする。フロアクロスメンバ81の左右の先端部は、左右のピラー71の下部に接続されている。ピラー71の下端部には、フロアクロスメンバ81との接続部位78が設けられている。接続部位78は、ピラー71の内面から車両左右方向内側に張り出した中空な部位であり、上方に向かって漸次張り出しの程度が大きくなっている。接続部位78の上端には、車両左右方向内側の角部を欠く切欠79が形成されている。この切欠79にピラー71の先端部を嵌め込んだ状態で接続部位78とフロアクロスメンバ81とが接続され、溶接されている。フロアクロスメンバ81により、車室Rの床面を形成するフロアボードFが下方から支持されている。
床部19を構成する複数のフロアクロスメンバ81のうち、センタードア開口部27の前側に配置された一本のフロアクロスメンバ81に関し、その左右方向両端部のピラー71との接続部には、補強ブラケット91が設けられている。
補強ブラケット91は、図6等に示されるように、長手方向に直交する断面が逆ハット型形状の帯状の鋼材が、その一端側がピラー71に沿い、他端側がフロアクロスメンバ81に沿うように湾曲してなる。補強ブラケット91は、湾曲方向の一端側にフロアクロスメンバ81と締結するためのフロアクロスメンバ締結部位93を備え、他端側にピラー71の内面(ピラーインナパネル73)と締結するためのピラー締結部位97を備える。
フロアクロスメンバ81は、補強ブラケット91が締結される左右方向端部に平らな帯状の鋼板であるサブパーツ85を備えており、メインパーツ83の上部開口がサブパーツ85で塞がれて、上面部81aが形成され、矩形の閉断面が形成されている。また、サブパーツ85で塞がれた左右方向端部には、上面部81aに、後述する補強ブラケット91を締結するためのボルト穴が形成されており、ボルト穴形成箇所の内部にリテーナ87が接合されている。
図8に示されるように、リテーナ87は、フロアクロスメンバ81の内部にて、上面部81aと両側面部81b,81bに沿って屈曲したベース部87bと、ナット87nとを備える。ベース部87bには、上面部81aに形成されたボルト穴と同軸のボルト穴が形成されており、ベース部87bには、これらのボルト穴と同軸でナット87nが固定されている。
図7に示されるように、補強ブラケット91のフロアクロスメンバ締結部位93は、平板状であり、フロアボードFを介してフロアクロスメンバ81の上面部81aと重ねられる。フロアクロスメンバ締結部位93は、貫通孔93hを有するとともに、カラー95を付帯する。カラー95は、円筒状の脚部95aと、脚部95aよりも径の大きい円筒状のフランジ部95bとが同軸で重なって形成されており、軸心に貫通孔95hを有する。カラー95は、フランジ部95bが、補強ブラケット91のフロアクロスメンバ締結部位93の上面に抜け止めされるように、貫通孔93hに脚部95aが通されている。脚部95aは、その先端がフロアボードFを貫通してフロアクロスメンバ81に当たった状態となっている。ボルト96が、車室R側から順にカラー95の貫通孔95h、フロアクロスメンバ81の上面部81aのボルト穴、フロアクロスメンバ81内のリテーナ87のボルト穴に挿通されてナット87nと螺合することで、補強ブラケット91とフロアクロスメンバ81とが締結されている。
補強ブラケット91のピラー締結部位97は、左右方向外方に膨らんでおり、ピラーインナパネル73に形成された平板面73aと対向する平板面97aを備える。両平板面73a、97aには、連通するボルト穴が形成されている。ピラーインナパネル73の平板面73aには、ピラー71の内側に、ボルト穴と同軸でナット73nが予め固定されている。ボルト98を、車室R側から順に補強ブラケット91、ピラーインナパネル73のボルト穴に挿通してナット87と螺合させることで補強ブラケット91とピラー71とが締結されている。
次に、このハイルーフ車両11の作用効果について説明する。ハイルーフ車両11は、ルーフリンフォース31の湾曲部41に補強リンフォース51を設定する容易な構成によって、図9に二点鎖線矢印で示されるように、横転して一側方に落下しながら回転して屋根部15の前記一側方側の端部が地面Gに衝突する際のボディの変形が小さくなっている。これは、図4に示されるように、補強リンフォース51が設けられていることによって、屋根部15の端部が地面Gに衝突する際の骨格構造21上の接地点P1が高くなっているためである。図9には、車両重心Cの高さ位置を基点として、補強リンフォース51が設けられている場合の接地点P1までの高さh1と、補強リンフォース51が設けられていない場合の接地点P2までの高さh2とを併記している。本実施形態のハイルーフ車両11によれば、h1>h2となっており、回転中心Oからより離れた位置で骨格構造21が地面Gに衝突する。そうすると、より小さな力(剛性)で、ハイルーフ車両11を、地面Gに沿って回転中心Oから離れる側方へ滑らせることができる。ハイルーフ車両11が側方へ滑ることで、衝突エネルギーのより多くが、側方へ滑る運動エネルギーKへと変換される。これに相俟って、衝突エネルギーが、ボディが変形する変形エネルギーへ変換される割合が少なくなり、ボディの変形が小さくなる。
ここで、補強リンフォース51は、それ自体が閉断面を形成するとともに、ルーフリンフォース31の湾曲部41との間にも閉断面を形成しており、剛性が高いため、地面Gに衝突する際に潰れにくい。したがって、補強リンフォース51を設けない場合に比べて確実に接地点P1を上昇させることができる。それにより、ボディの変形を小さくする上記作用効果を的確に得ることができる。
更に、接地点P1から離れたピラー71の根元側において、ピラー71とフロアクロスメンバ81の接続部に補強ブラケット91が設けられ、該接続部が変形しにくくなっていることによっても、ボディが変形しにくくなっている。すなわち、運動エネルギーKに変換されずにハイルーフ車両11のボディへ入力された衝突エネルギーE1は、屋根部15の衝突側の端部から反対側(反突側)へ伝わる。それにより、ピラー71とフロアクロスメンバ81の接続部には、ピラー71をフロアクロスメンバ81に対して相対的に反突側へ回転させようとするモーメントM1、M2が作用する。しかし、補強ブラケット91が、このピラー71に作用するモーメントM1、M1に抗して突っ張り力F1又は引っ張り力F2を発揮することで、ピラー71の根元が変形しにくくなっている。それにより、側壁部17の車室Rへの侵入量が小さくなっている。補強ブラケット91は、ピラー71と、フロアクロスメンバ81とに対して、それぞれボルト98、96で締結されている。そのため、車室R内からの締結作業にて容易に補強ブラケット91を設定することが可能であり、大規模な変更をせずに、側壁部17の車室Rへの侵入量を小さくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更が可能である。例えば、前後方向に間隔を置いて複数有るルーフリンフォース31のうち、補強リンフォース51を設けるルーフリンフォース31は、限定されない。例えば、全てのルーフリンフォース31に補強リンフォース51を設けることも可能である。また、ピラー71とフロアクロスメンバ81の接続部に設けられる補強ブラケット91は、前後方向に間隔を置いて複数有る接続部のいずれの位置に設けても良いし、前後方向に複数箇所設けてもよい。
11 ハイルーフ車両
13 車室
15 屋根部
16 ルーフパネル
17 側壁部
19 床部
21 骨格構造
31 ルーフリンフォース
41 湾曲部
51 補強リンフォース
53 内側部材
61 外側部材
63 膨出部
65 鍔部
71 ピラー
81 フロアクロスメンバ
91 補強ブラケット
96 ボルト
98 ボルト
O 回転中心
P1 接地点
R 車室

Claims (5)

  1. 屋根部の骨格部材として、車両の左右方向に延び、前記屋根部の外表面を構成するルーフパネルの下面を支持するルーフリンフォースを備え、該ルーフリンフォースの左右方向の両端部に下方に湾曲する湾曲部を有し、該湾曲部の先端部が車両の側壁部の骨格部材に接続されたハイルーフ車両であって、
    前記ルーフリンフォースは、前記湾曲部に補強リンフォースが設けられており、
    前記補強リンフォースは、前記湾曲部の湾曲形状の外側を通って配置されて、車両が左右方向一側方に回転して、該一側方側の屋根部の端部が地面に衝突する際の地面接地点を上昇させていることを特徴とするハイルーフ車両。
  2. 請求項1に記載のハイルーフ車両であって、
    前記補強リンフォースは、前記ルーフリンフォースの湾曲部より上方且つ左右方向外方を通って延びていることを特徴とするハイルーフ車両。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のハイルーフ車両であって、
    前記補強リンフォースは、それ自体が閉断面を形成するとともに、前記ルーフリンフォースとの間に閉断面を形成していることを特徴とするハイルーフ車両。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のハイルーフ車両であって、
    前記補強リンフォースが設けられたルーフリンフォースは、車両の側壁部の骨格部材であり車両の上下方向に延びるピラーと連なって配置されていることを特徴とするハイルーフ車両。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のハイルーフ車両であって、
    床部の骨格部材として車両の左右方向に延びるフロアクロスメンバを備え、
    前記フロアクロスメンバの左右方向の各先端部は、車両の側壁部の骨格部材であり車両の上下方向に延びるピラーに接続されており、その接続部には、互いに接続される前記フロアクロスメンバと前記ピラーとに跨って配設されて前記フロアクロスメンバと前記ピラーとの双方にボルト締結された補強ブラケットが設けられていることを特徴とするハイルーフ車両。
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