JP2009101727A - 車体側部構造 - Google Patents

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Shota Hashimoto
将太 橋本
Junichi Uto
淳一 宇都
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Abstract

【課題】側面衝突時におけるセンタピラー下部側からロッカ側への荷重伝達効率を向上させてセンタピラーインナパネルの車両幅方向内側への変形を効果的に抑制することができる車体側部構造を得る。
【解決手段】センタピラーリインフォース42の下部は、ヒンジリテーナ50の上壁部54、中間壁部56、側壁部60及び下壁部58を介して、ロッカ18の重合部62に連結されている。下壁部58は、上壁部54よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在して重合部62に結合されているので、側面衝突時にセンタピラー34に対して、ロッカ18の閉断面部28を中心として車両幅方向内側への回転力が作用した場合には、その荷重Aの大部分は、ヒンジリテーナ50によって重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重Bに変換されて作用する。
【選択図】図3

Description

本発明は、センタピラーの下端部がロッカに結合された車体側部構造に関する。
車体側部においては、センタピラーの下端部がロッカに結合されており、センタピラーを構成するセンタピラーアウタパネル及びセンタピラーインナパネル内には、該センタピラーの剛性を確保するために、リインフォースが配設されている場合がある(例えば、特許文献1参照)。このような構造では、車両の側面衝突時に衝突荷重がセンタピラーの下部に入力されると、センタピラーの下部は、ロッカの閉断面部を中心として車両幅方向内側へ倒れるように変形しようとする。
この場合、センタピラーアウタパネル及びリインフォース側からロッカ側への入力荷重は、ロッカを車両幅方向内側へ回転させる方向の引っ張り荷重として作用するので、ロッカ側への荷重伝達効率が良くない。このため、側面衝突に対するセンタピラーの曲げ耐力やセンタピラーとロッカとの結合強度を確保しないと、センタピラーインナパネルの車両幅方向内側(車室内側)への変形が十分には抑制されない可能性がある。
特開2000−177631公報
本発明は、上記事実を考慮して、側面衝突時におけるセンタピラー下部側からロッカ側への荷重伝達効率を向上させてセンタピラーインナパネルの車両幅方向内側への変形を効果的に抑制することができる車体側部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車体側部構造は、車体側部の下端部に車両前後方向を長手方向として配置されたロッカインナパネルと、前記ロッカインナパネルの車両幅方向外側に車両前後方向を長手方向として配置され、前記ロッカインナパネルとで閉断面部を構成するロッカリインフォースと、前記車体側部の車両前後方向中間部に略車両上下方向を長手方向として配置され、下部が前記ロッカインナパネルの上下フランジ部と前記ロッカリインフォースの上下フランジ部との間に挟持された状態で配設されたセンタピラーインナパネルと、前記センタピラーインナパネルの車両幅方向外側に略車両上下方向を長手方向として配置され、前記センタピラーインナパネルとで閉断面部を構成すると共に下端部が前記ロッカリインフォースに結合されたセンタピラーリインフォースと、前記センタピラーリインフォースの下部に固定されたドアヒンジ固定用の上壁部と、前記上壁部よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在すると共に前記ロッカインナパネルの上フランジ部と前記センタピラーインナパネルと前記ロッカリインフォースの上フランジ部との重合部に結合された下壁部と、前記上壁部と前記下壁部とを一体に連結する連結壁部と、を備えたヒンジリテーナと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載する本発明の車体側部構造によれば、センタピラーリインフォースの下部は、ヒンジリテーナの上壁部、連結壁部及び下壁部を介して、ロッカインナパネルの上フランジ部とセンタピラーインナパネルとロッカリインフォースの上フランジ部との重合部に連結されているので、センタピラーリインフォースの下部に側面衝突時の衝突荷重が入力されると、センタピラーリインフォース側からヒンジリテーナの上壁部に入力された荷重は、当該ヒンジリテーナの連結壁部を介して下壁部へ伝達されて前記重合部で支持される。
ここで、下壁部は、上壁部よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在して前記重合部に結合されているので、側面衝突時にセンタピラーリインフォース及びセンタピラーインナパネルに対して、ロッカインナパネルとロッカリインフォースとで構成される閉断面部を中心として車両幅方向内側への回転力が作用した場合には、その荷重の大部分は、ヒンジリテーナによって前記重合部を略車両下方側に押し潰す方向の荷重に変換されて作用する。このため、センタピラーインナパネルの下部における車両幅方向内側への回転変位が抑制される。
請求項2に記載する本発明の車体側部構造は、請求項1記載の構成において、前記重合部には、車両上下方向に沿って延在する補強ビードが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載する本発明の車体側部構造によれば、ロッカインナパネルの上フランジ部とセンタピラーインナパネルとロッカリインフォースの上フランジ部との重合部には、車両上下方向に沿って延在する補強ビードが形成されているので、側面衝突時にヒンジリテーナを介して前記重合部を略車両下方側に押し潰す方向の荷重が作用した場合、前記荷重が所定値以上の荷重であっても、前記重合部は、前記荷重を持続的に支持し、徐々に押し潰されるように変形する。
請求項3に記載する本発明の車体側部構造は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記下壁部は、前記ロッカインナパネルの上フランジ部と前記ロッカリインフォースの上フランジ部との間に挟持された状態で配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載する本発明の車体側部構造によれば、ヒンジリテーナの下壁部は、ロッカインナパネルの上フランジ部とロッカリインフォースの上フランジ部との間に挟持された状態で配設されているので、側面衝突時にヒンジリテーナを介して重合部を略車両下方側に押し潰す方向の荷重が作用した場合、ヒンジリテーナの下壁部側がより安定的に重合部に荷重を伝達する。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車体側部構造によれば、側面衝突時におけるセンタピラー下部側からロッカ側への荷重伝達効率を向上させてセンタピラーインナパネルの車両幅方向内側への変形を効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車体側部構造によれば、側面衝突時におけるヒンジリテーナ側から重合部への荷重を持続的に支持することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車体側部構造によれば、側面衝突時におけるヒンジリテーナ側から重合部への荷重をより安定的に伝達することができるという優れた効果を有する。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る車体側部構造について図1〜図3を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係る車体側部構造の全体構成が車両幅方向内側から見た斜視図で示され、図2には、車体側部構造の要部(センタピラー下部及びその周囲の構造)の拡大縦断面図が示されている。図1に示されるように、車体側部10のフロント側には、図示しないフロントサイドドアによって開閉されるフロント側ドア開口部12が形成されており、車体側部10のリヤ側には、図示しないリヤサイドドアによって開閉されるリヤ側ドア開口部14が形成されている。フロント側ドア開口部12及びリヤ側ドア開口部14の下縁側、すなわち、車体側部10の下端部には、車両前後方向を長手方向としてロッカ18(サイドシルともいう)が配置されている。
ロッカ18は、閉断面構造の車体骨格材であり、車両幅方向内側に配置されるロッカインナパネル20を備えている。ロッカインナパネル20は、車両前後方向を長手方向として配置され、開口部を車両幅方向外側に向けた断面略ハット形状とされている。また、ロッカインナパネル20の上端部には、上フランジ部20Aが形成され、ロッカインナパネル20の下端部には、下フランジ部20Bが形成されている。上フランジ部20A及び下フランジ部20Bは、その一般面が車両上下方向及び車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。
また、ロッカ18は、ロッカインナパネル20の車両幅方向外側に配置されるロッカアウタパネル22を備えている。ロッカアウタパネル22は、車体側板部を構成するサイメンアウタ16の一部として形成されており、車両前後方向を長手方向として配置され、開口部を車両幅方向内側に向けた断面略ハット形状とされている。また、ロッカアウタパネル22の上端部には、上フランジ部22Aが形成され、ロッカアウタパネル22の下端部には、下フランジ部22Bが形成されている。上フランジ部22A及び下フランジ部22Bは、その一般面が車両上下方向及び車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。
ロッカ18は、基本的には、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカアウタパネル22の上フランジ部22Aとがスポット溶接されると共に、ロッカインナパネル20の下フランジ部20Bとロッカアウタパネル22の下フランジ部22Bとがスポット溶接されることにより、閉断面構造に構成されている。すなわち、ロッカインナパネル20とロッカアウタパネル22とによって閉断面部24が形成された構造になっている。
なお、図2に示されるように、ロッカ18の車両幅方向内側には、フロアパン30が配設されている。フロアパン30の車両幅方向外側の端末部30Aは、ロッカインナパネル20の高さ方向中間部に形成された車両幅方向内側への膨出部20Cの下面側にスポット溶接されている。また、フロアパン30の上面側で車両前後方向中間部には、車両幅方向を長手方向としてフロアクロスメンバ32が配設されており、このフロアクロスメンバ32は、ロッカインナパネル20の膨出部20Cの上面とフロアパン30の上面とにスポット溶接されている。
図1に示されるように、ロッカインナパネル20の車両幅方向外側でロッカアウタパネル22の車両幅方向内側には、長尺状のロッカリインフォース26が配設されている。ロッカリインフォース26は、ロッカ18の一部を構成して車両前後方向を長手方向として配置され、開口部を車両幅方向内側に向けた断面略ハット形状とされている。また、ロッカリインフォース26の上端部には、上フランジ部26Aが形成され、ロッカリインフォース26の下端部には、下フランジ部26Bが形成されている。上フランジ部26A及び下フランジ部26Bは、その一般面が車両上下方向及び車両前後方向を含む面を面方向として配置されている。
ロッカリインフォース26の上フランジ部26Aは、基本的には、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカアウタパネル22の上フランジ部22Aとの間に挟持された状態にて三枚重ねでスポット溶接されている。また、ロッカリインフォース26の下フランジ部26Bは、基本的には、ロッカインナパネル20の下フランジ部20Bとロッカアウタパネル22の下フランジ部22Bとの間に挟持された状態にて三枚重ねでスポット溶接されている。これらによって、ロッカリインフォース26とロッカインナパネル20とで閉断面部28が構成されている。
図2に示されるように、ロッカインナパネル20の車両幅方向外側でかつフロアクロスメンバ32の延長線上には、センタピラー(Bピラー)34のセンタピラーインナパネル36が略車両上下方向に沿って立設されている。すなわち、センタピラー34は、略車両上下方向を長手方向として配置された閉断面構造の車体骨格材であり、センタピラー34において車両幅方向内側に配置されるセンタピラーインナパネル36は、車体側部10の車両前後方向中間部に略車両上下方向を長手方向として配置され、下部がロッカインナパネル20の上下フランジ部20A、20Bとロッカリインフォース26の上下フランジ部26A、26Bとの間に挟持された状態で配設されており、これらの上下フランジ部20A、20B、26A、26Bにスポット溶接されている。
図1に示されるように、センタピラーインナパネル36は、ロッカ18の車両上方側では、水平断面形状が開口部を車両幅方向外側に向けた略ハット形状とされている。センタピラーインナパネル36の前端部及び後端部には、接合用の前後一対のフランジ部36A、36Bが形成されている。センタピラーインナパネル36の車両前後方向中間部に形成された車両幅方向内側への膨出部36Cには、その下部(ロッカ18の近接位置)に貫通孔36Dが貫通形成されており、詳細後述するヒンジリテーナ50や図示しないリトラクタ等を取り付けるための孔部とされている。
また、センタピラー34は、センタピラーインナパネル36の車両幅方向外側に配置されるセンタピラーアウタパネル38を備えている。センタピラーアウタパネル38は、サイメンアウタ16の一部として形成されており、略車両上下方向を長手方向として配置されている。センタピラーアウタパネル38の水平断面形状は、開口部を車両幅方向内側に向けた略ハット形状とされている。センタピラーアウタパネル38の前端部及び後端部には、接合用の前後一対のフランジ部38A、38Bが形成されている。
センタピラー34は、基本的には、センタピラーインナパネル36の前後フランジ部36A、36Bとセンタピラーアウタパネル38の前後フランジ部38A、38Bとがスポット溶接されることにより、閉断面構造に構成されている。すなわち、センタピラーインナパネル36とセンタピラーアウタパネル38とによって閉断面部40が形成された構造になっている。
センタピラーインナパネル36の車両幅方向外側でセンタピラーアウタパネル38の車両幅方向内側には、略車両上下方向を長手方向としてセンタピラーリインフォース42が配置されている。センタピラーリインフォース42は、センタピラー34の一部を構成してセンタピラーアウタパネル38を補強している。図2に示されるように、センタピラーリインフォース42の下端部42Dは、ロッカリインフォース26の高さ方向中間部に形成された車両幅方向外側への膨出部26Cにスポット溶接によって結合されている。図1に示されるように、センタピラーリインフォース42の水平断面形状は、開口部を車両幅方向内側に向けた略ハット形状とされており、車両前後方向中間部に車両幅方向外側へ膨出した膨出部42Cが形成され、センタピラーリインフォース42の前端部及び後端部には、接合用の前後一対のフランジ部42A、42Bが形成されている。
センタピラーリインフォース42の前フランジ部42Aは、センタピラーインナパネル36の前フランジ部36Aとセンタピラーアウタパネル38の前フランジ部38Aとの間に挟持された状態にて三枚重ねでスポット溶接されている。また、センタピラーリインフォース42の後フランジ部42Bは、センタピラーインナパネル36の後フランジ部36Bとセンタピラーアウタパネル38の後フランジ部38Bとの間に挟持された状態にて三枚重ねでスポット溶接されている。これらによって、センタピラーリインフォース42とセンタピラーインナパネル36とで閉断面部44が構成されている。
図2に示されるように、センタピラーリインフォース42の膨出部42Cの下部における車両幅方向内側(車室内側)の面には、ヒンジリテーナ50の上壁部54が締結部品であるボルト46A及びナット46Bによって固定されており、このドアヒンジ固定用の上壁部54には、センタピラーリインフォース42及びセンタピラーアウタパネル38を挟んでリヤサイドドア(図示省略)のドアヒンジ48が固定されている。すなわち、ボルト46Aは、ドアヒンジ48の取付片部48A、センタピラーアウタパネル38、センタピラーリインフォース42及びヒンジリテーナ50の上壁部54のそれぞれに形成されたボルト挿通孔を車両幅方向外側から貫通しており、その先端部に車両幅方向内側(車室内側)からナット46Bが螺合されている。
ヒンジリテーナ50において、上壁部54の上端からは車両幅方向内側へ屈曲された頂壁部52が形成されており、この頂壁部52は、その一般面が略水平面を面方向として配設されている(図1参照)。また、図1及び図2に示されるように、ヒンジリテーナ50は、上壁部54よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在する下壁部58を備えると共に、上壁部54と下壁部58とを一体に連結する連結壁部としての中間壁部56及び側壁部60を備えている。中間壁部56は、上壁部54の下端から屈曲されて車両幅方向内側へ延在して貫通孔36Dを貫通しており、下壁部58は、この中間壁部56の車両幅方向内側端部から屈曲されて車両下方側へ延在している。図1に示されるように、中間壁部56は、その一般面が略水平面を面方向として配設されており、下壁部58は、その一般面が略車両上下方向及び略車両前後方向を含む面を面方向として配設されている。
図2に示されるように、下壁部58は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62(ロッカの上フランジ合わせ部)に結合されている(荷重伝達用補強壁の設定)。換言すれば、重合部62の位置がヒンジリテーナ50と結合できる位置まで延長されている。下壁部58は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの間に挟持された状態でセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側に配設されている。すなわち、下壁部58は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36との間に配設されている。
図1に示されるように、重合部62には、車両幅方向内側に凸となる補強ビード64が形成され、該補強ビード64は、車両上下方向に沿って延在している。本実施形態では、補強ビード64は、重合部62におけるロッカインナパネル20の上フランジ部20Aにのみ形成されているが、重合部62における他部位(センタピラーインナパネル36の重合部62に位置する部位やロッカリインフォース26の上フランジ部26Aの重合部62に位置する部位)にも形成されるような構成であってもよい。換言すれば、重合部62におけるいずれかの部位に補強ビード64が形成された構成が好ましい。また、本実施形態では、補強ビード64は、ヒンジリテーナ50の下壁部58の前後端(車両前後方向の両端)付近に計二本形成されているが、補強ビード64の位置は下壁部58の車両前後方向中間部の対向位置を含む他の位置でもよく、また、補強ビード64の数は二本以外でもよい。
ヒンジリテーナ50において、頂壁部52、上壁部54、中間壁部56及び下壁部58の各前後端(車両前後方向の両端)は、側壁部60によって一体に連結されており、前後一対の側壁部60は、その一般面が略車両上下方向及び略車両幅方向を含む面を面方向として配設されている。この側壁部60によってヒンジリテーナ50における車両前後方向軸周りの荷重に対する剛性が高められている。なお、本実施形態では、側壁部60の下端部は、補強ビード64の凹部内に配設されている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図3に示されるように、バリア100(MDB(Moving Deformable Barrier))のバンパ部100Aが車体側部10の下部に衝突(すなわち側面衝突)して衝突荷重Fがセンタピラー34の下部に入力されると、センタピラー34の下部は、車両幅方向内側(車室内側、矢印A方向側)へ倒れるように変形しようとする。
センタピラー34の下部の一部を構成するセンタピラーリインフォース42の下部は、ヒンジリテーナ50の上壁部54、中間壁部56、側壁部60及び下壁部58を介して、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62に連結されているので、センタピラーリインフォース42の下部に側面衝突時の衝突荷重Fが入力されると、センタピラーリインフォース42側からヒンジリテーナ50の上壁部54に入力された荷重Fは、当該ヒンジリテーナ50の中間壁部56及び側壁部60を介して下壁部58へ伝達されて重合部62で支持される。
ここで、下壁部58は、上壁部54よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在して重合部62に結合されているので、側面衝突時にセンタピラーリインフォース42及びセンタピラーインナパネル36に対して、ロッカインナパネル20とロッカリインフォース26とで構成される閉断面部28を中心として車両幅方向内側への回転力(センタピラー34を曲げ変形させる方向の荷重A)が作用した場合には、その荷重Aの大部分は、ヒンジリテーナ50によって重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重Bに変換されて(重合部62の立設方向にほぼ沿う軸方向の入力として)作用する。
すなわち、このようなセンタピラー34の荷重伝達構造では、重合部62を車両上下方向に押し込むことで座屈させて重合部62側に荷重Fの一部(荷重B)を分担させている。このため、センタピラーインナパネル36の下部においては、ロッカ18に対する車両幅方向内側への相対変位と、車両幅方向内側への回転変位(倒れ角度)とが抑制される。その結果として、センタピラーインナパネル36の下部における曲げ変形部の上下に発生する引張力(曲げ変形部の車両上方側では略車両上方側への引張力、曲げ変形部の車両下方側では略車両下方側への引張力)、換言すれば、センタピラーインナパネル36を破断させる方向の荷重も抑えることができる(品質及び信頼性の向上)。
補足すると、ヒンジリテーナをロッカ上部の重合部に結合させない対比構造では、側面衝突時にバリアからの入力によってセンタピラーが車両幅方向内側(車室内側)に変位する際、センタピラーリインフォース及びサイメンアウタ(センタピラーアウタパネル)側からロッカ側への入力荷重は、ロッカを車両幅方向内側へ回転させる方向の引っ張り荷重として作用するので、ロッカ側への荷重伝達効率が良くない。また、このような対比構造では、センタピラーインナパネルの車両幅方向内側への変位量を抑制するために、センタピラーの補強強度(モーメント耐力)及びセンタピラーとロッカとの結合強度をセンタピラーリインフォース等によって向上させることになるが、その結果、車体質量を増加させることになる。これに対して、本実施形態では、ヒンジリテーナ50によって重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重Bを作用させるので、ロッカ18への荷重伝達効率が向上してセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側への変位量が抑えられ(乗員保護性能の向上)、かつ前記対比構造に比べて補強の必要性が減るので、車体の軽量化にも資する。
また、本実施形態では、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62には、車両上下方向に沿って延在する補強ビード64が形成されているので、側面衝突時にヒンジリテーナ50を介して重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重Bが作用した場合、前記荷重Bが所定値以上の荷重であっても、重合部62は、荷重Bを持続的に支持し、徐々に押し潰されるように変形する。また、重合部62を座屈させることでエネルギー吸収が効果的になされる。これらによって、センタピラーインナパネル36の下部における車両幅方向内側への変位が効果的に抑制される。換言すれば、ヒンジリテーナ50と重合部62との強度設定によって側面衝突時におけるセンタピラー34の下部の変形モードをコントロールすることができる。
さらに、ヒンジリテーナ50の下壁部58は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの間に挟持された状態で配設されているので、側面衝突時にヒンジリテーナ50を介して重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重Bが作用した場合、ヒンジリテーナ50の下壁部58側がより安定的に重合部62に荷重を伝達する。
以上説明したように、本実施形態に係る車体側部構造によれば、側面衝突時におけるセンタピラー34の下部側からロッカ18側への荷重伝達効率を向上させてセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側への変形を効果的に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る車体側部構造について、図4を用いて説明する。図4には、本発明の第2の実施形態に係る車体側部構造がその要部の拡大縦断面図(第1の実施形態の図2に相当する図)にて示されている。この図に示されるように、第2の実施形態に係る車体側部構造は、ヒンジリテーナ70の下壁部74がロッカリインフォース26の上フランジ部26Aに結合されている点等で、第1の実施形態に係る車体側部構造とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図4に示されるように、ヒンジリテーナ70においては、上壁部54と下壁部74とを一体に連結する連結壁部としての中間壁部72は、車両幅方向内側へ向けて車両下方側に傾斜している。下壁部74は、上壁部54よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在しており、その一般面が略車両上下方向及び略車両前後方向を含む面を面方向として配設されている。また、下壁部74は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62に結合されているが、本実施形態では、ロッカリインフォース26の上フランジ部26Aにおける車両幅方向外側の面にスポット溶接によって結合されている。
本実施形態の構成は、ヒンジリテーナ70の下壁部74を重合部62に挟持させることができない場合に適用可能な構成であり、このような構成によっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る車体側部構造について、図5を用いて説明する。図5には、本発明の第3の実施形態に係る車体側部構造がその要部の拡大縦断面図(第1の実施形態の図2に相当する図)にて示されている。この図に示されるように、第3の実施形態に係る車体側部構造は、ヒンジリテーナ80の下壁部82がロッカ18の下部まで延在している点で、第1の実施形態に係る車体側部構造とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示されるように、上壁部54と下壁部82とは、中間壁部56及び側壁部60によって一体に連結されている。下壁部82は、上壁部54よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在し、センタピラーインナパネル36の車両幅方向内側の面と面接触しており、その一般面が略車両上下方向及び略車両前後方向を含む面を面方向として配設されている。
下壁部82の上部は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62に結合されており、より具体的には、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの間に挟持された状態でセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側に配設されており、重合部62でスポット溶接されている。
下壁部82の下部は、ロッカインナパネル20の下フランジ部20B、センタピラーインナパネル36、ロッカリインフォース26の下フランジ部26B及びロッカアウタパネル22の下フランジ部22Bが重ね合わされた下重合せ部84(ロッカの下フランジ合わせ部)に結合されており、より具体的には、ロッカインナパネル20の下フランジ部20Bとロッカリインフォース26の下フランジ部26Bとの間に挟持された状態でセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側に配設されており、下重合せ部84でスポット溶接されている。
上記構成によっても、前述した第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。また、本実施形態では、下壁部82をより強固に取り付けることができるので、側面衝突時にヒンジリテーナ80を介して重合部62を略車両下方側に押し潰す方向の荷重が作用した場合、前記荷重をより安定的に支持することができる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとセンタピラーインナパネル36とロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの重合部62には、車両上下方向に沿って延在する補強ビード64が形成されており、このような構成が好ましいが、ロッカインナパネルの上フランジ部とセンタピラーインナパネルとロッカリインフォースの上フランジ部との重合部に補強ビードを形成しない構成とすることも可能である。
また、上記第1、第3の実施形態では、ヒンジリテーナ50、80の下壁部58、82は、ロッカインナパネル20の上フランジ部20Aとロッカリインフォース26の上フランジ部26Aとの間に挟持された状態でセンタピラーインナパネル36の車両幅方向内側に配設されているが、例えば、ヒンジリテーナの下壁部は、ロッカインナパネルの上フランジ部とロッカリインフォースの上フランジ部との間に挟持された状態でセンタピラーインナパネルの車両幅方向外側に配設されてもよい。
さらに、上記実施形態では、ヒンジリテーナ50、70、80の下壁部58、74、82は、平板状とされているが、ヒンジリテーナの下壁部に車両上下方向に沿って延在する補強用のビードを形成してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る車体側部構造の全体構成を車両幅方向内側から見た状態で示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る車体側部構造の要部を示す拡大縦断面図である(図1の2−2線断面で示す。)。 本発明の第1の実施形態における車体側部を側面衝突状態で示す拡大縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車体側部構造の要部を示す拡大縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車体側部構造の要部を示す拡大縦断面図である。
符号の説明
10 車体側部
20 ロッカインナパネル
20A ロッカインナパネルの上フランジ部
20B ロッカインナパネルの下フランジ部
26 ロッカリインフォース
26A ロッカリインフォースの上フランジ部
26B ロッカリインフォースの下フランジ部
36 センタピラーインナパネル
42 センタピラーリインフォース
50 ヒンジリテーナ
54 上壁部
56 中間壁部(連結壁部)
58 下壁部
60 側壁部(連結壁部)
62 重合部
64 補強ビード
70 ヒンジリテーナ
72 中間壁部(連結壁部)
74 下壁部
80 ヒンジリテーナ
82 下壁部

Claims (3)

  1. 車体側部の下端部に車両前後方向を長手方向として配置されたロッカインナパネルと、
    前記ロッカインナパネルの車両幅方向外側に車両前後方向を長手方向として配置され、前記ロッカインナパネルとで閉断面部を構成するロッカリインフォースと、
    前記車体側部の車両前後方向中間部に略車両上下方向を長手方向として配置され、下部が前記ロッカインナパネルの上下フランジ部と前記ロッカリインフォースの上下フランジ部との間に挟持された状態で配設されたセンタピラーインナパネルと、
    前記センタピラーインナパネルの車両幅方向外側に略車両上下方向を長手方向として配置され、前記センタピラーインナパネルとで閉断面部を構成すると共に下端部が前記ロッカリインフォースに結合されたセンタピラーリインフォースと、
    前記センタピラーリインフォースの下部に固定されたドアヒンジ固定用の上壁部と、前記上壁部よりも車両幅方向内側かつ車両下方側で略車両上下方向に延在すると共に前記ロッカインナパネルの上フランジ部と前記センタピラーインナパネルと前記ロッカリインフォースの上フランジ部との重合部に結合された下壁部と、前記上壁部と前記下壁部とを一体に連結する連結壁部と、を備えたヒンジリテーナと、
    を有することを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記重合部には、車両上下方向に沿って延在する補強ビードが形成されていることを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
  3. 前記下壁部は、前記ロッカインナパネルの上フランジ部と前記ロッカリインフォースの上フランジ部との間に挟持された状態で配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体側部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011016411A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Mazda Motor Corp 車両用フレーム構造及び車両用フレーム製造方法
CN110466615A (zh) * 2018-05-11 2019-11-19 上汽通用五菱汽车股份有限公司 一种车身b柱下部加强组件
US11993317B2 (en) 2021-11-19 2024-05-28 Hyundai Motor Company Vehicle center pillar structure

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