JP2007513775A - 圧延品を圧延するための方法と設備 - Google Patents

Abstract

この発明は、金属板（３）を、巻き戻しリール（１，６）でコイル（２，７）から巻き戻して、可逆式圧延機（８）に通して、圧延し、巻き取りリール（９）でコイル（１０）に巻き取り、その場合に、金属板（３）を、目標の厚さに達するまで、巻き戻しリール（１，６）と巻き取りリール（９）の間を可逆的に動かして、可逆式圧延機（８）の各パスによって、厚さを低減して、その場合に、第一のコイルの金属板（３）の終端を、第二のコイルの金属板（３）の始端と溶接するとともに、この溶接プロセスの間に、第一のコイルの金属板（３）を、板貯留機に一時的に溜め置く、板形状の圧延品、特に金属板（３）の圧延方法に関し、それに続いて、二つの長さ分から成る圧延品を仕上げのサイズにまで可逆方式で圧延し、最後のパスの前に、圧延品の終端に別の長さ分の金属板を溶接するものである。更に、この発明は、この方法を実施するための設備に関し、その設備では、逆転したパスに対して、巻き戻しリール（１，６）を板貯留機として使用する。

Description

この発明は、少なくとも一つの可逆式圧延機と、その前と後にそれぞれ設置された、圧延品を巻き戻す又は巻き取るための少なくとも一つのリールと、溶接機と、板貯留機とから構成される、板形状の圧延品、特に金属板を圧延するための方法及び設備に関する。

圧延品、特に金属板を圧延するための様々な方法又は設備が知られている。即ち、個別の圧延機、可逆又は逆転式圧延機、タンデム式スタンド、連続式スタンドが有る。

圧延品を仕上げの厚さにまで低減することを実現するためには、圧延品を個別の圧延機に複数回通過させなければならない。複数の圧延機を順番に並べてタンデム式スタンドに構成している場合、圧延品は、一度だけタンデム式スタンドを通過する必要がある。圧延品の厚さを未加工のサイズから仕上げのサイズにまで低減するためには、設定する圧延機の数が決まる。連続式スタンドは、タンデム式スタンドを更に開発したものである。この場合、圧延品の一つのコイルの板の終端は、例えば、溶接によって、次のコイルの板の始端と連結される。そのような設備又はそのような方法の利点は、圧延品の各コイルを通すことが不要であり、圧延品が、圧延スタンドに連続的に供給可能であることにある。

そのような設備は、処理量が大きい場合にのみ、経済的に稼動することができる。

従って、圧延品の量が少ない場合には、少ない数の圧延機だけを考慮した設備が用いられる。ここで、圧延品をロール間隙から出すことなく、圧延品を一台又は二台の圧延機に複数回通過させる方法又は装置が確立されている。そのために、一つのコイルに巻き取られている圧延品は、巻き戻しリールから送り出されて、一つ又は複数の圧延機を経由して、別のリールに巻き取られる。複数回のパスで圧延するためには、調整可能なロール間を往復させることにより、圧延品を成形する。

特許文献１により、二つの可逆式リールの間に配置された可逆式圧延機と投入用の板を巻き戻すことができるリールとを備えた板形状の圧延品を冷間圧延するための設備が周知である。

特許文献２には、継ぎ目の無い長さ分の圧延品を用いた可逆設備が示されている。そのために、この設備は、圧延機の前と後に、それぞれ一つの水平の板貯留機を備えている。圧延品は、一つのリールから前方の板貯留機に送り出される。第一のコイルの板の終端は、次のコイルの始端と溶接されて、圧延機で可逆方式で成形される。

このような設備は、同じく処理量が大きい場合にのみ、経済的に稼動することができる。
ドイツ特許公開明細書第４３１００６３−Ａ１号 米国特許明細書第２，１０５，７３６号

以上のことから、この発明の課題は、少なくとも一つの可逆式圧延機を考慮に入れた、圧延品の経済的な処理を提供するための方法及び設備を実現することである。

この課題は、この発明にもとづき、逆転したパスの場合に、金属板を巻き戻しリールに巻き取り、最後のパスの前に、金属板の板の終端を別の金属板の別の板の始端と溶接することによる方法によって解決される。

この発明による設備では、逆転したパスに対して、巻き戻しリールを板貯留機として使用するものと規定する。

この発明の実施形態は、従属請求項に挙げられている。

二つの長さ分のコイルを互いに溶接することによって、負担のかかる各コイルの通しが不要となるので、順番に連結する時間を短くすることができる。更に、板の終端が引き延ばされるとともに、別の各コイルの板の始端が、少なくとも一回圧延されるので、長さが規格外れとなることが少なくなる。この発明による方法及びこの発明による設備では、板の始端と板の終端は、常に最適な引っ張り条件のもとで圧延される。

このような設備の有利な実施形態では、二つの巻き戻しリールの中の一つは、同時に前置された酸洗いラインの巻き取りリールの機能を果たすことができる。こうすることによって、個々のコイルの負担のかかる移送が回避され、それによって、移送によるコイルの損傷は、もはや起こらない。

この発明が更に規定する通り、この設備に、例えば、溶接機と可逆式圧延機との間に、酸洗いラインを組み入れることができる。そのためには、それに合った、より大きな板貯留機を配備しなければならない。

非常に模式的な図面にもとづき、この発明の実施例について、より詳しく述べる。

単一の図には、逆転又は可逆式スタンドが図示されている。コイルの第一の圧延のために、金属板３は、巻き戻しリール１において、コイル２から巻き戻され、溶接機４を経由して、板貯留機５と圧延機８に送り出され、巻き取りリール９に供給される。別の巻き戻しリール６には、別のコイル７が保持されている。

コイル２の最後の三分の一において、更なる圧延に対してコイル２の板の終端とコイル７の板の始端を溶接するための時間間隔を確保するために、板貯留機５が始動する。こうすることによって、コイル２の金属板３を、溶接の継ぎ目と更に数メートルにまで引き延ばすことができる。調整可能なロールを用いて、目的の厚さにまで金属板３を可逆方式で圧延した場合、つなぎ合わせた金属板３をリール６から巻き戻して、リール９で巻き取る。コイル７の金属板３の板の始端を溶接するために、巻き戻しリール１には、既に後続のコイルが配置されている。

目標の厚さに達した場合、金属板３は、巻き取りリール９において、所定の長さのコイル１０に巻き取られる。そのために、金属板３は裁断される。完成したコイル１０が巻き取りリール９によって回収された後、残った金属板３が、巻き取りリール９と繋げられる。同時に、溶接機４において、巻き戻しリール１又は６のコイル２又は７の別の金属板３は、板貯留機５に残っている、成形されていない金属板３と溶接される。それに続いて、中断することなく、次の長さ分の金属板３の成形が実行される。

可逆設備の時間のかかる方向転換を半減するために、同じ装置によって、（それぞれ二つ以上の標準的なコイルを一つのコイルに繋ぎ合わせた）所謂、ジャンボコイルを編成して、引き延ばし、標準的なコイルとして供給・収容することもできる。そのための前提条件は、コイルの金属板が同じサイズを持つことである。

この発明による溶接機、板貯留機、巻き戻しリール、巻き取りリールを備えた二台の圧延機による可逆スタンドの図

Claims (5)

1. 金属板（３）を、巻き戻しリール（１，６）でコイル（２，７）から巻き戻して、可逆式圧延機（８）に通して、圧延し、巻き取りリール（９）でコイル（１０）に巻き取り、その場合に、金属板（３）を、目標の厚さに達するまで、巻き戻しリール（１，６）と巻き取りリール（９）の間を可逆的に動かして、可逆式圧延機（８）の各パスによって、厚さを低減して、その場合に、第一のコイルの金属板（３）の終端を、第二のコイルの金属板（３）の始端と溶接するとともに、この溶接プロセスの間に、第一のコイルの金属板（３）を、板貯留機に一時的に溜め置く、板形状の圧延品、特に金属板（３）の圧延方法において、
   逆転したパスの場合に、金属板（３）を巻き戻しリール（１，６）に巻き取るとともに、最後のパスの前に、金属板（３）の板の始端に、別の金属板（３）の別の板の始端を溶接することを特徴とする方法。
2. 少なくとも一つの可逆式圧延機（８）と、この圧延機の前と後にそれぞれ配置された、金属板（３）を巻き取る、或いは巻き戻すための少なくとも一つのリール（１，６，９）と、溶接機（４）と、板貯留機（５）とから構成される、特に請求項１に記載の方法を実施するための板形状の圧延品、特に金属板（３）の圧延設備において、
   逆転したパスに対して、巻き戻しリール（１，６）を板貯留機として使用することを特徴とする設備。
3. 巻き戻しリール（１，６）が、前置された酸洗いラインのための巻き取りリールとして同時に用いられることを特徴とする請求項２に記載の設備。
4. 可逆式圧延機（８）に対する巻き取りリール（９）として、単一のリール又は回転木馬形リールが配備されていることを特徴とする請求項２又は３に記載の設備。
5. 溶接機（４）と板貯留機（５）との間に、酸洗いラインが組み入れられていることを特徴とする請求項２から４までのいずれか一つに記載の設備。

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