JP2007174073A - コンピュータシステム、読取り装置、及び参照情報登録方法 - Google Patents

コンピュータシステム、読取り装置、及び参照情報登録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子情報への参照を付加する領域を決めずに出力した媒体に対し、後から領域を決めてその領域に電子情報への参照を付加できるようにする。
【解決手段】ペンデバイスを「参照情報登録モード」に設定し、媒体上で参照情報を付与する領域を指定すると、ペンデバイスは、媒体への筆記を検出し(ステップ601)、赤外光を媒体に照射し(ステップ602)、媒体上の不可視画像を入力する(ステップ603)。また、画像を整形し(ステップ604)、ビットパターンを検出し(ステップ605)、2次元コードを検出し(ステップ606)、媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を取り出し(ステップ607)、記憶する(ステップ608)。ここで、「参照情報登録モード」が設定されているので、この記憶された識別情報及び位置情報に対する参照情報登録指示を端末装置に対し送信する(ステップ609)。
【選択図】図5

Description

本発明は、紙等の媒体から読み取った情報に基づく処理を行うコンピュータシステム等に関し、より詳しくは、媒体上の領域に参照情報を割り付け、媒体から所定の情報又は機能へのアクセスを可能とするコンピュータシステム等に関する。
近年、細かなドットが印刷された特殊な用紙に文字や絵を描き、ユーザがこの用紙上に書いた文字等のデータをパソコンや携帯電話等に転送し、この内容の保存や、メール送信を可能とする技術が注目されている。この技術では、この特殊な用紙に例えば0.3mm程度の間隔にて小さなドットが印刷され、これが例えば所定の大きさのグリッドごとに、全て異なるパターンを描くように構成されている。これを、例えばデジタルカメラを内蔵した専用のペンを用いて読み込むことで、この特殊な用紙上に書かれた文字等の位置を特定することができ、このような文字等を電子情報として利用することが可能となる。
ここで、公報記載の従来技術として、かかる特殊な用紙上に定形フォームを印刷し、この定形フォーム内の項目を指定することで、その項目に関する詳細情報を参照できるようにするものが存在する(例えば、特許文献1参照)。具体的には、用紙上の座標情報と項目情報とを関連付けるテーブルと、項目情報とその詳細情報とを関連付けるテーブルとを設け、ユーザが読取装置で読み取った座標に対応する項目の詳細情報をユーザ端末に送信するというものである。
一方で、かかる特殊な用紙を用いずに、紙から所定の電子情報へのアクセスを可能とする技術も存在する(例えば、特許文献2参照)。具体的には、電子文書から参照情報を抽出する際、各参照情報がどの領域に設定されたものであるかの情報も取得しておき、電子文書の画像のその領域部分に参照情報等を埋め込んだ画像を印刷するというものである。尚、この技術においては、参照情報そのものを埋め込むのではなく、参照情報ごとの固有の識別子を埋め込んでおき、参照情報と識別子を関連付けたデータベースを保持する構成も提案されている。
また、用紙上の領域に特定機能を割り当てる技術も存在する(例えば、特許文献3参照)。具体的には、パソコンとアプリケーションを用いて、位置情報記録媒体に印刷する領域を作成し、作成した領域に特定機能を割り当てている。尚、この技術では、特定機能の割当てを領域の印刷前に行う形態だけでなく、領域の印刷後に行う形態についても述べられている。
特開2004−102707号公報(第6−8頁、第2、5−7図) 特開2004−248245号公報(第6−8頁、第2−7図) 特開2004−280519号公報(第6、7頁、第5図)
しかしながら、特許文献1、2では、紙等の媒体への印刷の際に媒体上の領域から電子情報への参照関係が判明している場合にのみ、紙から電子情報へのアクセスが可能となるに過ぎない。即ち、そのような参照関係に関係なく出力した媒体に対し、後から電子情報への参照を付加することはできないという問題点があった。
また、特許文献3は、印刷前に作成した領域に特定機能を割り当てるものであり、特定機能へ割り当てる領域を決めずに印刷した出力物に対し、事後的に領域を決定してその領域に特定機能の割当てを行えるものではなかった。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電子情報への参照を付加する領域を決めずに出力した媒体に対し、後から領域を決めてその領域に電子情報への参照を付加できるようにすることにある。
かかる目的のもと、本発明では、媒体上で指定した領域の位置情報と所定の情報又は機能への参照情報との対応を登録するようにした。即ち、本発明の第1のコンピュータシステムは、媒体から情報を読み取る読取り装置(ペンデバイス)と、その情報に基づく処理を行う情報処理装置(端末装置)とを含み、読取り装置は、媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された媒体上での、所定の情報又は機能への参照情報を付与するための位置の指定に応じて、その位置のコード画像からその位置を示す位置情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段により取得された位置情報を情報処理装置に送信する送信手段とを備え、情報処理装置は、送信手段から位置情報を受信する受信手段と、この受信手段により受信された位置情報と参照情報との対応関係を登録する登録手段とを備えている。
また、本発明は、媒体上で指定した領域に対応付けられた参照情報を取得し、別の媒体上で指定した領域の位置情報とこの取得した参照情報との対応を登録するようにもしている。即ち、本発明の第2のコンピュータシステムは、媒体から情報を読み取る読取り装置(ペンデバイス)と、その情報に基づく処理を行う情報処理装置(端末装置)とを含み、読取り装置は、媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された媒体上での、所定の情報又は機能への参照情報を付与するための位置の指定に応じて、その位置のコード画像から媒体の識別情報及びその位置を示す位置情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手段により取得された識別情報及び位置情報を情報処理装置に送信する送信手段とを備え、情報処理装置は、送信手段から識別情報及び位置情報を受信する受信手段と、この受信手段により受信された識別情報及び位置情報と参照情報との対応関係を登録する登録手段とを備えている。
更に、本発明は、上記第1のコンピュータシステムにおける読取り装置として捉えることもできる。その場合、本発明の第1の読取り装置は、媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された媒体上で指定された位置のコード画像を入力する画像入力部と、この画像入力部により入力されたコード画像から指定された位置を示す位置情報を取得する情報取得部と、この情報取得部により取得された位置情報と、所定の情報又は機能への参照情報との対応関係を登録するための処理を行う処理部とを備えている。
更にまた、本発明は、上記第2のコンピュータシステムにおける読取り装置として捉えることもできる。その場合、本発明の第2の読取り装置は、媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された媒体上で指定された位置のコード画像を入力する画像入力部と、この画像入力部により入力されたコード画像から媒体の識別情報及び指定された位置を示す位置情報を取得する情報取得部と、この情報取得部により取得された識別情報及び位置情報の第1の組に既に対応付けられている特定の参照情報と、情報取得部により取得された識別情報及び位置情報の第2の組との対応関係を登録するための処理を行う処理部とを備えている。
一方、本発明は、上記第1のコンピュータシステムにおいて、参照情報を登録する方法として捉えることもできる。その場合、本発明の第1の参照情報登録方法は、媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、読み取ったコード画像から指定された位置を示す位置情報を取得するステップと、取得した位置情報と、所定の情報又は機能への参照情報との対応関係を登録するステップとを含んでいる。
また、本発明は、上記第2のコンピュータシステムにおいて、参照情報を登録する方法として捉えることもできる。その場合、本発明の第2の参照情報登録方法は、媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された第1の媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、読み取った第1の媒体のコード画像から、第1の媒体の第1の識別情報及び第1の媒体上で指定された位置を示す第1の位置情報を取得するステップと、取得した第1の識別情報及び第1の位置情報に既に対応付けられている特定の参照情報を取得するステップと、媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された第2の媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、読み取った第2の媒体のコード画像から、第2の媒体の第2の識別情報及び第2の媒体上で指定された位置を示す第2の位置情報を取得するステップと、取得した第2の識別情報及び第2の位置情報と、特定の参照情報との対応関係を登録するステップとを含んでいる。
本発明によれば、電子情報への参照を付加する領域を決めずに出力した媒体に対し、後から領域を決めてその領域に電子情報への参照を付加することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、少なくとも、電子文書の印刷を指示する端末装置100と、電子文書を蓄積する文書リポジトリ200と、電子文書の画像とコード画像との重畳画像を印刷する画像形成装置400とがネットワーク900に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、画像形成装置400にて出力される印刷物500と、印刷物500に文字又は図形を記録し、その文字又は図形の軌跡を読み取るペンデバイス600とを含む。更に、ネットワーク900には、ペンデバイス600から受信した軌跡と、文書リポジトリ200から取得した電子文書とを重ね合わせて表示する端末装置700も接続されている。
以下、本システムの動作の概略を説明する。
まず、端末装置100は、文書リポジトリ200から印刷対象の電子文書を取得する(A)。そして、画像形成装置400に対し、この電子文書の印刷を指示する(B)。このとき、端末装置100は、印刷に関するパラメータである印刷属性を指定する。この印刷属性には、通常の印刷と同様、用紙サイズ、向き、両面印刷等が含まれる。また、コード画像に関し、コード画像を印刷すべき領域の指定等が含まれてもよい。
この電子文書の印刷指示を受けると、画像形成装置400は、電子文書の画像にコード画像を重畳した画像を紙等の媒体に印刷し、印刷物500を出力する(C)。この場合、コード画像は、識別情報に対応する識別コードと、位置情報に対応する位置コードとを画像化したものである。或いは、その他の情報である付加情報を含めて画像化したものであってもよい。尚、電子文書の画像とコード画像とを重畳する処理は、端末装置100で行ってもよいし、画像形成装置400で行ってもよい。
ここで、識別情報としては、個々の媒体を一意に識別する情報を採用することができる。例えば、画像形成装置400の識別番号と画像形成装置400における媒体の印刷の一連番号又は印刷の日時とを組み合わせて得られる情報であってもよいし、所定のサーバにて重複がないように一元管理されている情報であってもよい。或いは、個々の媒体を一意に識別する情報ではなく、媒体に印刷された電子文書を一意に識別する情報を、識別情報として採用してもよい。
また、位置情報とは、個々の媒体上の座標位置(X座標、Y座標)を特定するための情報である。例えば、媒体の左上点を原点とし、媒体の右方向にX軸をとり、下方向にY軸をとることにより設定した座標系で、座標を表すことが考えられる。
更に、付加情報としては、印刷指示を行ったユーザの識別情報や、コピー禁止であるかどうかの情報等がある。
また、画像形成装置400は、コード画像を、赤外光の吸収率が一定の基準以上である不可視のトナーを用いて不可視画像として形成する。一方、電子文書の文書画像は、赤外光の吸収率が一定の基準以下である可視のトナーを用いて可視画像として形成することが好ましい。尚、コード画像の形成に用いるトナーと文書画像の形成に用いるトナーとで、赤外光の吸収率に差を設けたのは、赤外光を照射してコード画像を読み取る際の読取り精度を確保するためである。尚、本明細書では、赤外光照射によるコード画像の読取りを前提として説明するが、紫外光によりコード画像を読み取るものであってもよい。
その後、ユーザが、ペンデバイス600を用いて印刷物500に文字又は図形を筆記したとする(D)。これにより、ペンデバイス600は、印刷物500に対し赤外光を照射し、その反射光を検出することでコード画像を入力する。そして、コード画像から情報を取得又は生成し、有線通信又は無線通信を介して、その情報を端末装置700に送信する(E)。尚、ここで送信される情報には、例えば、印刷物500の識別情報や、印刷物500に対して筆記された文字又は図形の位置情報がある。或いは、位置情報は、一定の時間における文字又は図形の位置情報を連結させた軌跡情報として送信するようにしてもよい。
その後、端末装置700は、ペンデバイス600から受信した識別情報に基づいて、印刷物500に印刷された文書画像の元となる電子文書を文書リポジトリ200から取得する(F)。そして、文書リポジトリ200から取得した電子文書と、ペンデバイス600から取得した情報とを重ね合わせて表示する。
ところで、ペンデバイス600から受信した識別情報が、個々の媒体を一意に識別する情報である場合、この識別情報に基づいて電子文書を取得できるようにするためには、識別情報と電子文書との対応関係を管理しておく必要がある。図1では、この対応関係をどこで管理するかについては明示しなかったが、端末装置700からアクセス可能であれば、どこで管理するようにしてもよい。例えば、文書リポジトリ200であってもよいし、画像形成装置400であってもよい。尚、ペンデバイス600から受信した識別情報が、媒体に印刷された電子文書を一意に識別する情報である場合は、このような対応関係を参照することなく、電子文書を取得することができる。
また、ペンデバイス600から軌跡情報を受信した場合、この軌跡情報は、印刷物500上での筆記位置に対応する電子文書上の位置に重ね合わせて表示される。これは、ペンデバイス600で読み取ったコード画像に筆記位置の情報が含まれるので、その情報から電子文書の表示イメージにおける対応する位置が特定できるからである。
以上、本実施の形態が適用されるシステムについて述べてきたが、このような構成はあくまで一例に過ぎない。例えば、電子文書の画像とコード画像とを重畳する処理を、端末装置100から画像形成装置400への印刷指示を中継するサーバコンピュータ等で行うようにしてもよい。また、文書リポジトリ200は、端末装置100内にあってもよい。更に、端末装置100と端末装置700とは、同一の端末装置であってもよい。
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
次に、ここで印刷されるコード画像について説明する。
図2(a)〜(c)は、上述したコード画像を説明するための図である。図2(a)は、不可視画像として形成される2次元コード配列を模式的に示している。また、図2(b)は、図2(a)における2次元コード配列の1単位である2次元コードを拡大して示した図である。更に、図2(c)は、バックスラッシュ「\」とスラッシュ「/」のパターン画像を説明するための図である。
本実施の形態において、図2(a)〜(c)に示すコード画像は、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が例えば7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が例えば30%以上の不可視トナーによって形成される。また、この不可視トナーは、画像の機械読取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径は100nm〜600nmの範囲のものが採用される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
また、このコード画像は、赤外光照射による機械読取りと復号化処理とが長期に亘って安定して可能で、且つ、情報が高密度に記録できる不可視画像で形成される。更に、画像を出力する媒体表面の可視画像が設けられた領域とは関係なく、任意の領域に設けることが可能な不可視画像であることが好ましい。更に、例えば、目視した際に光沢差によって認識できる不可視画像であることが更に好ましい。また、例えば、印刷される媒体の大きさに合わせて媒体面(紙面)の全面に不可視画像が形成される。但し、「全面」とは、用紙の四隅を全て含む意味ではない。電子写真方式等の装置では、通常、紙面の周囲は印刷できない範囲である場合が多いことから、かかる範囲には不可視画像を印刷する必要はない。
図2(b)に示す2次元コードは、媒体上の座標位置を示す位置コードが格納される領域と、媒体等を一意に特定するための識別コードが格納される領域とを含んでいる。また、同期コードが格納される領域も含んでいる。そして、図2(a)に示すように、この2次元コードが媒体面に複数、格子状に配置される。即ち、媒体面に、図2(b)に示すような2次元コードが複数個、配置され、その各々が、位置コード、識別コード、及び同期コードを備えている。そして、複数の位置コードの領域には、それぞれ配置される場所により異なる位置情報が格納されている。一方、複数の識別コードの領域には、配置される場所によらず同じ識別情報が格納されている。
図2(b)において、位置コードは、6ビット×6ビットの矩形領域内に配置されている。各ビット値は、回転角度が異なる複数の微小ラインビットマップで形成され、図2(c)に示されるパターン画像(パターン0とパターン1)で、ビット値0とビット値1を表現している。より具体的には、相互に異なる傾きを有するバックスラッシュ「\」及びスラッシュ「/」を用いてビット値0とビット値1とを表現している。パターン画像は600dpiで8×8画素の大きさで構成されており、左上がりの斜線のパターン画像(パターン0)がビット値0を、右上がりの斜線のパターン画像(パターン1)がビット値1を表現する。従って、1つのパターン画像で1ビットの情報(0又は1)を表現できる。このような2種類の傾きからなる微小ラインビットマップを用いることで、可視画像に与えるノイズが極めて小さく、且つ、大量の情報を高密度にデジタル化して埋め込むことが可能な2次元コードを提供することが可能となる。
即ち、図2(b)に示した位置コード領域には合計36ビットの位置情報が格納されている。この36ビットのうち、18ビットをX座標の符号化に、18ビットをY座標の符号化に使用することができる。各18ビットを全て位置の符号化に使用すると、218通り(約26万通り)の位置を符号化できる。各パターン画像が図2(c)に示したように8画素×8画素(600dpi)で構成されている場合には、600dpiの1ドットは0.0423mmであることから、図2(b)の2次元コード(同期コードを含む)の大きさは、縦横共に3mm程度(8画素×9ビット×0.0423mm)となる。3mm間隔で26万通りの位置を符号化した場合、約786mの長さを符号化できる。このように18ビット全てを位置の符号化に使用してもよいし、或いは、パターン画像の検出誤りが発生するような場合には、誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めてもよい。
また、識別コードは、2ビット×8ビット及び6ビット×2ビットの矩形領域に配置されており、合計28ビットの識別情報を格納できる。識別情報として28ビットを使用した場合は、228通り(約2億7千万通り)の識別情報を表現できる。識別コードも位置コードと同様に、28ビットの中に誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めることができる。
尚、図2(c)に示す例では、2つのパターン画像は互いに角度が90度異なるが、角度差を45度とすれば4種類のパターン画像を構成できる。このように構成した場合は、1つのパターン画像で2ビットの情報(0〜3)を表現できる。即ち、パターン画像の角度種類を増やすことで、表現できるビット数を増加することができる。
また、図2(c)に示す例では、パターン画像を使用してビット値の符号化を説明しているが、パターン画像以外を採用してもよい。例えば、ドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化することも可能である。
ところで、本実施の形態では、このようなコード画像が印刷された印刷物500に対し、後から参照情報を付与する。ここで、参照情報としては、特定の情報へリンクするための情報や、特定のアプリケーションプログラム(機能)を呼び出すための情報が例示される。また、本実施の形態では、ある印刷物500に付与された参照情報を別の印刷物500に渡すことも可能にする。
以下、前者を第1の実施の形態とし、後者を第2の実施の形態として、詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
前述のように、この第1の実施の形態は、印刷物500の特定の領域を指定することで所定の情報又は機能へアクセスすることを事後的に可能にするものである。
このように事後的に参照情報を付与する必要がある代表的な例として、ここでは、病院で用いられるカルテ用紙510を考える。
図3は、カルテ用紙510に形成されるカルテフォームの例を示した図である。図1の画像形成装置400にて、可視トナーを用いて、カルテフォームの罫線等のレイアウト情報がカルテ用紙510に印字される。また、これと同時に、不可視トナーを用いて、カルテ1枚1枚を一意に特定可能な識別情報(カルテID)とカルテ用紙510上の位置情報(座標情報)とを示すコード画像がカルテ用紙510の全面に印字される。
図示するように、カルテ用紙510のカルテフォームには、患者氏名、生年月日、患者顔写真、既往症やアレルギー情報等の患者基本情報511と、例えば2号様式のカルテフォームに対応するフリー手書き記入欄512とが設けられている。また、これらのエリアの他に、記入種別選択欄513、過去履歴参照指示欄514、システム連携機能欄515が設けられている。更に、不可視トナーを用いた透かし画像516が形成されている。
前述したように、カルテ用紙510の全面には、識別情報(カルテID)と紙上の位置情報とがコード画像として印字されている。そして、コード画像を読み取り可能なペンデバイス600を用いてカルテ用紙510に手書き入力がなされると、それと同時に、カルテIDと位置情報とがペンデバイス600によって検出される。これによって、カルテ用紙510のどの位置に手書きがなされたかを電子情報として取得することができる。尚、不可視トナーを用いた透かし画像516を印字することで、印字されたカルテ用紙510が、不可視トナーで識別情報(カルテID等)と位置情報とを含むコード画像が印字された用紙であることを、透かし画像516の用紙との光沢差で目視確認することが可能となる。
医師は、患者の診察に従い、カルテ用紙510のカルテフォームに形成されたフリー手書き記入欄512にペンデバイス600を用いて診療録を記入する。ペンデバイス600には、後述するように、不可視トナーで印字されたコード画像を赤外光を用いて読み取る読取手段(赤外照射機能や画像入力機能等)が設けられている。従って、読み取ったコード画像をデコードすることで、カルテIDとカルテ用紙510上のペンデバイス600の移動軌跡を検出し、どのカルテにどのような手書き記入があったか、ペンデバイス600がカルテ用紙510上のどこを指示しているかを認識することが可能である。
このカルテ用紙510のフリー手書き記入欄512に記入される内容としては、図3の記入種別選択欄513に示すようなS、O、A、Pに対応する内容がある。例えば、主訴(S: subjective)を指定して患者の自覚症状が記入される。また、客観所見(O:objective)を指定して医師による診察所見や検査所見が記入される。更に、診断(A:assessment)を指定して、医師による診断、鑑別診断、治療法選択と根拠、治療に対する評価などが記入される。また更に、計画(P:plan)を指定して治療計画等が記入される。
ここで、医師がこのカルテ用紙510のフリー手書き記入欄512に診療録を記入する際、特定の領域をペンデバイス600で指示することで、診断に必要な情報を参照できるようにしておくことができれば便利である。例えば、図3では、フリー手書き記入欄512にレントゲン撮影を行った旨の記述があるが、その近くの特定の領域をペンデバイス600で指示することでそのレントゲンの画像データにアクセスできれば便利である。
そこで、本実施の形態では、ペンデバイス600を「参照情報登録モード」に設定して参照指示領域517を手書きすることにより、ペンデバイス600でこの参照指示領域517を指示するだけで所望の情報又は機能にアクセスできるようにする。
以下、カルテ用紙510への参照情報の付与をペンデバイス600と端末装置700とが協働することで実現するものとして、これらの構成及び動作について説明する。
まず、ペンデバイス600について説明する。
図4は、ペンデバイス600の構成を示した図である。
このペンデバイス600は、文書画像とコード画像との重畳画像が印刷された印刷物500に通常のペンと同様の操作により文字や図形を記録する筆記部61と、筆記部61の動きを監視しペンデバイス600が用紙に押し付けられていることを検出する筆圧検出部62とを備えている。また、ペンデバイス600の全体の電子的な動作を制御する制御部63と、用紙上のコード画像を読み取るために赤外光を照射する赤外照射部64と、反射される赤外光を受光することによりコード画像を認識して入力する画像入力部65とを備えている。
ここで、制御部63について更に詳しく説明する。
制御部63は、情報取得部631と、軌跡算出部632と、情報記憶部633とを備えている。情報取得部631は、画像入力部65から入力された画像を解析して識別情報及び位置情報を取得する部分である。軌跡算出部632は、情報取得部631により取得した位置情報に対し、筆記部61のペン先の座標と画像入力部65が捕捉した画像の座標とのずれを補正してペン先の軌跡を算出する部分である。情報記憶部633は、情報取得部631が取得した識別情報や軌跡算出部632が算出した軌跡情報を記憶する部分である。尚、図示しないが、制御部63は、これらの記憶された情報を参照情報登録指示に含めて送信する機能も有しており、この意味で制御部63を送信手段として捉えることもできる。また、この送信機能や、参照情報を自身のメモリに記憶する機能を含め、参照情報を登録するための処理を行う処理手段として捉えることもできる。
また、ペンデバイス600には、スイッチ66も設けられている。本実施の形態において、このスイッチ66は、2つのモードを設定するために用いられる。1つは、参照指示領域517を指示することにより参照情報を取得する「参照情報取得モード」である。もう1つは、現在筆記している文字又は図形を参照指示領域517とし、この領域に対する参照情報の割当てを登録する「参照情報登録モード」である。例えば、スイッチ66を押下しない状態を「参照情報取得モード」とし、スイッチ66を押下した状態を「参照情報登録モード」とすることが考えられる。
図5は、ペンデバイス600の主に制御部63にて実行される処理を示したフローチャートである。尚、ここでの筆記は、スイッチ66を操作することにより「参照情報登録モード」が設定された状態でカルテ用紙510に対して行われるものとする。
まず、ペンデバイス600を用いて、カルテ用紙510に文字や図形の記録が行われると、制御部63は、カルテ用紙510に対してペンによる記録が行われていることの検出信号を筆圧検出部62から取得する(ステップ601)。この検出信号を検出すると、制御部63は、赤外照射部64に対し、赤外光を用紙に照射するように指示する(ステップ602)。赤外照射部64によって用紙に照射される赤外光は不可視画像にて吸収され、それ以外の部分では反射される。画像入力部65ではこの反射された赤外光を受光し、赤外光が反射されなかった部分をコード画像として認識する。制御部63は、画像入力部65からこのコード画像を入力(スキャン)する(ステップ603)。
その後、制御部63の情報取得部631では、ステップ604〜ステップ607に示す情報検出処理が実行される。まず、情報取得部631は、入力されたスキャン画像を整形する(ステップ604)。このスキャン画像の整形は、傾き補正やノイズ除去等である。そして、整形されたスキャン画像からスラッシュ「/」やバックスラッシュ「\」等のビットパターン(斜線パターン)を検出する(ステップ605)。また一方で、整形されたスキャン画像から、2次元コード位置決め用のコードである同期コードを検出し、情報取得部631は、この同期コード位置を参照して2次元コードを検出する(ステップ606)。また、2次元コードからECC(Error Correcting Code:誤り訂正符号)等の情報を取り出し復号し、復号した情報を元の情報に復元することにより、識別情報(カルテID)、位置情報を取り出す(ステップ607)。
次に、制御部63では、情報取得部631がカルテIDをそのまま情報記憶部633に記憶し、軌跡算出部632が位置情報を軌跡情報に変換した上で情報記憶部633に記憶する(ステップ608)。尚、ここでは、ペンデバイス600で筆記される参照指示領域517は矩形であることを前提とし、軌跡情報は、矩形領域の左上点の座標と右下点の座標との組み合わせ(以下、「矩形情報」という)で表すものとする。但し、手書きした領域は厳密には矩形とはならないので、手書きした領域を正確な矩形に近似する。
そして、本実施の形態では、「参照情報登録モード」が設定されているので、ペンデバイス600は、端末装置700に対し、カルテID及び矩形情報に対する参照情報登録指示を送信する(ステップ609)。尚、スイッチ66により「参照情報取得モード」が設定されていたとすると、ペンデバイス600による指示位置が参照指示領域517内であれば、その指示位置に対応する参照情報を取得し、これを辿って所定の情報又は機能へのアクセスがなされる。
次に、この参照情報登録指示を受けて処理を行う端末装置700について説明する。
図6は、端末装置700の機能構成を示した図である。
図示するように、端末装置700は、受信部71と、制御部72と、入出力部73と、記憶部74と、送信部75とを備えている。
受信部71は、ペンデバイス600から参照情報登録指示を受信する。制御部72は、受信部71からの参照情報登録指示に応じて各機能部を制御する。入出力部73は、端末装置700のディスプレイに情報を出力したり、キーボード等から入力された情報を受け取ったりする。記憶部74は、ユーザが媒体上の特定の領域に付与する参照情報による参照先の候補を記憶しており、例えば、磁気ディスクによって実現されている。送信部75は、参照情報の登録要求を図示しないサーバコンピュータに対して行う。
尚、これらの機能は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。即ち、端末装置700の図示しないCPUが、受信部71、制御部72、入出力部73、送信部75の各機能を実現するプログラムを、例えばハードディスク等の外部記憶装置からメインメモリに読み込んで、端末装置100内にこれらの各機能を実現する。
図7は、端末装置700にて実行される処理を示したフローチャートである。
まず、端末装置700では、受信部71が、ペンデバイス600からカルテID及び矩形情報に対する参照情報登録指示を受信し、その旨の情報が制御部72に伝えられる(ステップ701)。
これにより、制御部72は、入出力部73に対し、参照情報による参照先を検索するための検索条件入力画面の表示を指示し、入出力部73が、この指示に従い、検索条件入力画面を表示する(ステップ702)。この検索条件入力画面としては、カルテIDに紐付けられた検査データを、期間で絞り込むための画面が考えられる。
そこで、医師は、この検索条件入力画面に検索条件を入力する。これにより、入出力部73は、検索条件を受け付け、制御部72が、記憶部74からこの検索条件を満足する参照先を検索し、この参照先を渡された入出力部73は、参照先の一覧を表示する(ステップ703)。ここで表示される参照先としては、カルテIDに紐付けられた検査データ(レントゲンの画像データや、MRIの画像データ等)が想定できる。
これに応じ、医師が参照先を選択すると、入出力部73がその選択情報を受け付け(ステップ704)、送信部75が、カルテIDと矩形情報と参照情報との対応を参照情報テーブルに登録するよう、図示しないサーバコンピュータに対して要求する(ステップ705)。
図8は、ここで登録される参照情報テーブルの内容の一例を示す図である。
ここで、矩形情報は、上述したように、矩形領域の左上点の座標と右下点の座標で表している。例えば、識別情報「00000001」から取得された1つ目の参照情報の存在位置(付加位置)は、左上点の座標が(x11,y11)で、右下点の座標が(x12,y12)の矩形領域であることが分かる。
尚、本実施の形態では、媒体に印刷されるコード画像に媒体の識別情報も含める構成を例示したが、印刷媒体に事後的に参照情報を付与するという目的が達成できれば、識別情報は必ずしも必要ではない。
以上述べたように、本実施の形態では、印刷後の媒体上で領域を指定し、その媒体の識別情報と、領域の位置情報と、所定の情報又は機能への参照情報との対応を登録するようにした。これにより、既に印刷した紙文書に対し電子情報への参照情報を付与することが可能となった。
[第2の実施の形態]
前述したように、この第2の実施の形態は、ある印刷物500の特定の領域を指定することで所定の情報又は機能への参照情報を取得し、その後、別の印刷物500の特定の領域を指定することで、この領域に対しても先に取得した参照情報を付与することを可能にするものである。即ち、印刷物500から印刷物500への参照情報の受渡しを可能とするものである。
このように参照情報を媒体間で受け渡す必要がある代表的な例として、読影会がある。読影会とは、例えば、1人の医師が担当する患者についてのレントゲン写真等に対し、複数の医師が検討を加えるための会議である。読影会では、全ての医師が同じ1枚のレントゲン写真等を見て検討するのが普通である。ところが、このような方法では、各医師がレントゲン写真等を十分に見ることができないという不都合がある。
そこで、第1の実施の形態のような手法によりレントゲン写真等への参照情報が付与されたカルテ用紙510から、そのカルテ用紙510を持参した医師以外の医師が所持する読影会用リスト520a、520bに対し、同じレントゲン写真等への参照情報を受け渡し、各医師が例えば各自のPC上で同じレントゲン写真等を閲覧できるようになれば便利である。
図9を参照しながら、読影会に持ち寄られる各種用紙について説明する。
カルテ用紙510は、読影会で検討する対象のレントゲン写真等への参照情報が付与されたものである。尚、カルテ用紙510のカルテフォームにおける各記入欄等については、第1の実施の形態で説明したので、図中では記号を省略し、その説明も割愛する。図では、本実施の形態に直接関係する参照指示領域517のみを示している。
また、読影会用リスト520a、520bは、読影会でレントゲン写真等が検討対象となっている患者のリストである。カルテ用紙510を持参した医師以外の医師が使用する読影会用リスト520a、520bに対し、参照指示領域527a、527bを作成し、これらの領域に参照指示領域517から参照情報が渡される。
以下、カルテ用紙510から読影会用リスト520a、520bへの参照情報の受渡しをペンデバイス600と端末装置700とが協働することで実現するものとして、これらの構成及び動作について説明する。尚、以下では、読影会用リスト520a、520bを読影会用リスト520で、参照指示領域527a、527bを参照指示領域527で、それぞれ代表させて説明する。
まず、ペンデバイス600について説明する。
ペンデバイス600の構成については、第1の実施の形態で述べたのとほぼ同様である。但し、本実施の形態において、スイッチ66は、3つのモードを設定するために用いられる。そのうち2つは、第1の実施の形態で述べた「参照情報取得モード」及び「参照情報登録モード」である。そして、もう1つは、参照指示領域517に対応付けられた参照情報を他の媒体に受け渡すために保持する「参照情報保持モード」である。尚、1つのスイッチ66でこれら3つのモードを実現するためには、例えば、スイッチ66を押下しない状態を「参照情報取得モード」とし、スイッチ66を第1のレベルまで押下した状態を「参照情報保持モード」とし、スイッチ66を第2のレベルまで押下した状態を「参照情報登録モード」とすることが考えられる。或いは、1つのスイッチ66ではなく、複数のスイッチでこのようなモードの切替えを実現するようにしてもよい。
図10は、ペンデバイス600の主に制御部63にて実行される処理を示したフローチャートである。尚、ここでの筆記は、スイッチ66を操作することにより「参照情報保持モード」が設定された状態でカルテ用紙510に対して行われ、これに引き続き、スイッチ66を操作することにより「参照情報登録モード」が設定された状態で読影会用リスト520に対して行われるものとする。
まず、ペンデバイス600を用いて、カルテ用紙510に文字や図形の記録が行われると、制御部63は、カルテ用紙510に対してペンによる記録が行われていることの検出信号を筆圧検出部62から取得する(ステップ611)。この検出信号を検出すると、制御部63は、赤外照射部64に対し、赤外光を用紙に照射するように指示する(ステップ612)。赤外照射部64によって用紙に照射される赤外光は不可視画像にて吸収され、それ以外の部分では反射される。画像入力部65ではこの反射された赤外光を受光し、赤外光が反射されなかった部分をコード画像として認識する。制御部63は、画像入力部65からこのコード画像を入力(スキャン)する(ステップ613)。
その後、制御部63の情報取得部631では、ステップ614〜ステップ617に示す情報検出処理が実行される。まず、情報取得部631は、入力されたスキャン画像を整形する(ステップ614)。このスキャン画像の整形は、傾き補正やノイズ除去等である。そして、整形されたスキャン画像からスラッシュ「/」やバックスラッシュ「\」等のビットパターン(斜線パターン)を検出する(ステップ615)。また一方で、整形されたスキャン画像から、2次元コード位置決め用のコードである同期コードを検出し、情報取得部631は、この同期コード位置を参照して2次元コードを検出する(ステップ616)。また、2次元コードからECC(Error Correcting Code:誤り訂正符号)等の情報を取り出し復号し、復号した情報を元の情報に復元することにより、識別情報(カルテID)、位置情報を取り出す(ステップ617)。
次に、制御部63では、情報取得部631がカルテIDをそのまま情報記憶部633に記憶し、軌跡算出部632が位置情報を軌跡情報に変換した上で情報記憶部633に記憶される(ステップ618)。尚、ここでは、ペンデバイス600で筆記される参照指示領域517は矩形であることを前提とし、軌跡情報は、矩形領域の左上点の座標と右下点の座標との組み合わせ(矩形情報)で表すものとする。但し、手書きした領域は厳密には矩形とはならないので、手書きした領域を正確な矩形に近似する。
そして、制御部72が、ペンデバイス600に設定されているモードを判定する(ステップ619)。この場合、「参照情報保持モード」が設定されているので、ペンデバイス600は、端末装置700に対し、カルテID及び矩形情報に対応付けられている参照情報の送信を要求し、参照情報が送信されるとそれを取得して保持する(ステップ620)。
また、この後、ペンデバイス600を用いて、読影会用リスト520に文字や図形の記録が行われると、ステップ611〜618と同様の処理を行い、読影会用リスト520上に印刷されたコード画像から取得された識別情報(リストID)及び矩形情報が情報記憶部633に記憶される。
そして、制御部72が、ペンデバイス600に設定されているモードを判定する(ステップ619)。この場合、「参照情報登録モード」が設定されているので、ペンデバイス600は、端末装置700に対し、リストID及び矩形情報に対する参照情報登録指示を送信する(ステップ621)。
次に、これらの参照情報送信要求や参照情報登録指示を受けて処理を行う端末装置700について説明する。
端末装置700の構成については、第1の実施の形態で述べたのとほぼ同様である。但し、受信部71は、第1の実施の形態で述べた機能に加え、ペンデバイス600から参照情報送信要求を受信する機能、図示しないサーバコンピュータから参照情報を受信する機能を有する。送信部75は、第1の実施の形態で述べた機能に加え、図示しないサーバコンピュータに対し、参照情報送信要求を送信する機能を有する。
図11は、端末装置700にて実行される処理を示したフローチャートである。
まず、端末装置700では、受信部71が、ペンデバイス600からカルテID及び矩形情報に対応する参照情報の送信要求を受信し、その旨の情報が制御部72に伝えられる(ステップ711)。
これにより、制御部72は、カルテID及び矩形情報を送信部75に渡し、送信部75が、図示しないサーバコンピュータに対し、参照情報の送信を要求する(ステップ712)。これに応じて、サーバコンピュータが参照情報を端末装置700に対し送信すると、端末装置700では、受信部71が、この参照情報を受信する(ステップ713)。そして、ペンデバイス600に対し、この参照情報を送信する(ステップ714)。
その後、既に述べたようにペンデバイス600を用いて参照情報の受渡し先となる読影会用リスト520上で領域指定がなされると、端末装置700は、ステップ714で送信した参照情報と、受渡し先の読影会用リスト520の識別情報(リストID)及び矩形情報を受信する(ステップ715)。そして、これらの情報を対応付けて、サーバコンピュータの参照情報テーブルに登録する(ステップ716)。
図12は、ここで登録される参照情報テーブルの内容の一例を示す図である。
ここで、矩形情報は、上述したように、矩形領域の左上点の座標と右下点の座標で表している。例えば、識別情報「00000001」から取得された1つ目の参照情報の存在位置(付加位置)は、左上点の座標が(x11,y11)で、右下点の座標が(x12,y12)の矩形領域であることが分かる。
また、この図では、識別情報「00000001」〜「00000003」がカルテ用紙510を想定しており、識別情報「00000008」、「00000009」が読影会用リスト520を想定している。そして、各カルテ用紙510の1つ目の参照情報を、各読影会用リスト520に受け渡した場合について示している。
尚、本実施の形態では、まず、参照情報の受渡し元の媒体上で領域を指定し、その後、参照情報の受渡し先の媒体上で領域を指定する、という構成を例示した。しかしながら、この順序に特別な意味があるわけではなく、受渡し元と受渡し先とが特定できれば、その操作の順序は如何なるものであってもよい。
また、本実施の形態では、カルテ用紙510に対応付けられた参照情報を一旦ペンデバイス600に送信し、再度ペンデバイス600から受信し、読影会用リスト520に対する参照情報として登録するようにした。しかしながら、この参照情報は、端末装置700が保持しておき、ペンデバイス600から参照情報登録指示があった場合に読み出して登録するようにしてもよい。
以上述べたように、本実施の形態では、ある媒体に付与された参照情報を別の媒体に受け渡すようにした。これにより、複数の媒体間で電子情報への参照情報を容易に共有することができるようになった。
以上、本発明の第1及び第2の実施の形態を述べたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。
例えば、第1及び第2の実施の形態では、参照指示領域としていずれも略矩形領域を想定していたが、略矩形領域以外、例えば、楕円、星型等の他の図形や、任意の文字等を参照指示領域として設定してもよい。その場合、各参照指示領域の形状に応じた位置情報により領域の位置を特定するようにすれば、同様に媒体への参照情報の付与は可能である。
更に、第1及び第2の実施の形態では、参照情報を登録するための参照情報テーブルを端末装置700とは別のサーバコンピュータに設けることとしたが、端末装置700内に設けてもよいし、ペンデバイス600内に設けてもよい。
本発明の実施の形態が適用されるシステムの全体構成を示した図である。 本発明の実施の形態において媒体上に印刷されるコード画像を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態で用いるカルテ用紙の例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態におけるペンデバイスの機能構成を示した図である。 本発明の第1の実施の形態におけるペンデバイスの動作を示したフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における端末装置の機能構成を示した図である。 本発明の第1の実施の形態における端末装置の動作を示したフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態で端末装置により登録される参照情報テーブルの内容の一例を示した図である。 本発明の第2の実施の形態で用いるカルテ用紙及び読影会用リストの例を示した図である。 本発明の第2の実施の形態におけるペンデバイスの動作を示したフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における端末装置の動作を示したフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態で端末装置により登録される参照情報テーブルの内容の一例を示した図である。
符号の説明
100,700…端末装置、200…文書リポジトリ、400…画像形成装置、500…印刷物、600…ペンデバイス

Claims (9)

  1. 媒体から情報を読み取る読取り装置と、当該情報に基づく処理を行う情報処理装置とを含むコンピュータシステムであって、
    前記読取り装置は、
    前記媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された当該媒体上での、所定の情報又は機能への参照情報を付与するための位置の指定に応じて、当該位置のコード画像から当該位置を示す位置情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された位置情報を前記情報処理装置に送信する送信手段とを備え、
    前記情報処理装置は、
    前記送信手段から位置情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された位置情報と前記参照情報との対応関係を登録する登録手段とを備えた
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  2. 前記情報取得手段は、特定波長に吸収域を持つトナーを用いて形成された前記コード画像に対し、当該特定波長の光を照射することにより前記位置情報を取得することを特徴とする請求項1記載のコンピュータシステム。
  3. 前記登録手段は、前記受信手段による前記位置情報の受信に応じて、複数の参照先を提示し、当該複数の参照先の中から特定の参照先が選択されると、当該位置情報と、当該特定の参照先への参照情報との対応関係を登録することを特徴とする請求項1記載のコンピュータシステム。
  4. 媒体から情報を読み取る読取り装置と、当該情報に基づく処理を行う情報処理装置とを含むコンピュータシステムであって、
    前記読取り装置は、
    前記媒体の識別情報及び前記媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された当該媒体上での、所定の情報又は機能への参照情報を付与するための位置の指定に応じて、当該位置のコード画像から当該媒体の識別情報及び当該位置を示す位置情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された識別情報及び位置情報を前記情報処理装置に送信する送信手段とを備え、
    前記情報処理装置は、
    前記送信手段から識別情報及び位置情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された識別情報及び位置情報と前記参照情報との対応関係を登録する登録手段とを備えた
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  5. 前記登録手段は、前記受信手段により受信された識別情報及び位置情報と、他の識別情報及び位置情報に既に対応付けられている特定の参照情報との対応関係を登録することを特徴とする請求項4記載のコンピュータシステム。
  6. 媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された当該媒体上で指定された位置のコード画像を入力する画像入力部と、
    前記画像入力部により入力されたコード画像から前記指定された位置を示す位置情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部により取得された位置情報と、所定の情報又は機能への参照情報との対応関係を登録するための処理を行う処理部と
    を備えたことを特徴とする読取り装置。
  7. 媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された当該媒体上で指定された位置のコード画像を入力する画像入力部と、
    前記画像入力部により入力されたコード画像から前記媒体の識別情報及び前記指定された位置を示す位置情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部により取得された識別情報及び位置情報の第1の組に既に対応付けられている特定の参照情報と、前記情報取得部により取得された識別情報及び位置情報の第2の組との対応関係を登録するための処理を行う処理部と
    を備えたことを特徴とする読取り装置。
  8. 媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された当該媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、
    読み取った前記コード画像から前記指定された位置を示す位置情報を取得するステップと、
    取得した前記位置情報と、所定の情報又は機能への参照情報との対応関係を登録するステップと
    を含むことを特徴とする参照情報登録方法。
  9. 媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された第1の媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、
    読み取った前記第1の媒体のコード画像から、当該第1の媒体の第1の識別情報及び当該第1の媒体上で指定された位置を示す第1の位置情報を取得するステップと、
    取得した前記第1の識別情報及び前記第1の位置情報に既に対応付けられている特定の参照情報を取得するステップと、
    媒体の識別情報及び媒体内の位置情報を示すコード画像が印刷された第2の媒体上で指定された位置のコード画像を読み取るステップと、
    読み取った前記第2の媒体のコード画像から、当該第2の媒体の第2の識別情報及び当該第2の媒体上で指定された位置を示す第2の位置情報を取得するステップと、
    取得した前記第2の識別情報及び前記第2の位置情報と、前記特定の参照情報との対応関係を登録するステップと
    を含むことを特徴とする参照情報登録方法。
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