JP4687324B2 - 情報処理装置及び関連付け方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の他の目的は、複数の媒体面にまたがって書かれたメモを関連付けることができるようにすることにある。
ここで、所定の関係としては、例えば、第1の媒体面に対するユーザの操作の時刻と第2の媒体面に対するユーザの操作の時刻とが時間的に接近しているという関係が考えられる。また、第1の媒体面に対するユーザの操作による第1の記述内容と第2の媒体面に対するユーザの操作による第2の記述内容とが共に特別な記号を含んでいるという関係も考えられる。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、少なくとも、電子文書の印刷又はメモ用紙の出力を指示する端末装置100と、電子文書の印刷又はメモ用紙の出力の際に媒体面に付与する識別情報を管理しこの識別情報等を表すコード画像を含む画像を生成する識別情報管理サーバ200と、電子文書を管理する文書管理サーバ300と、識別情報管理サーバ200が生成した画像を媒体面に印刷する画像形成装置400とがネットワーク900に接続されることにより構成されている。
更に、このシステムは、画像形成装置400にて出力される印刷物500と、印刷物500に文字又は図形を記録し、その文字又は図形の軌跡を読み取るペンデバイス600とを含む。また、ネットワーク900には、ペンデバイス600により読み取られた軌跡を、必要に応じて電子文書と重ね合わせて表示する端末装置700も接続されている。
本システムは、電子文書の文書画像にコード画像を重畳したコード付き文書プリントと、白紙にコード画像のみを印刷したコード付きメモ用紙とを出力可能に構成されている。
そこで、まず、コード付き文書プリントを出力する場合について述べる。
この場合、端末装置100は、識別情報管理サーバ200に対し、文書リポジトリ350にて管理されている電子文書の画像にコード画像を重畳して印刷するよう指示する(A)。このとき、端末装置100からは、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、N−up(用紙の1ページ内に電子文書のNページを割り付ける印刷)、両面印刷等の印刷属性も入力される。
これにより、識別情報管理サーバ200は、印刷を指示された電子文書を文書管理サーバ300から取得する(B)。そして、取得した電子文書の画像に対し、識別情報リポジトリ250にて管理されている識別情報と、印刷属性に応じて決定された位置情報とを表すコード画像を付与し、画像形成装置400にその印刷を指示する(C)。尚、ここで、識別情報とは、電子文書の画像が印刷された個々の媒体面を一意に識別する情報であり、位置情報とは、媒体面上の座標(X座標、Y座標)を特定するための情報である。
尚、画像形成装置400は、後で詳しく述べるが、識別情報管理サーバ200で付与されたコード画像を赤外光の吸収率が所定の基準よりも高い不可視トナーを用いて形成し、その他の画像(オリジナルの電子文書に含まれていた部分の画像)を赤外光の吸収率が所定の基準よりも低い可視トナーを用いて形成するものとする。
そして、ペンデバイス600は、位置情報に基づいて求めた文字又は図形の軌跡情報と、識別情報とを、無線又は有線により端末装置700へ転送する(F)。
この場合、端末装置100は、識別情報管理サーバ200に対し、白紙にコード画像を重畳して印刷するよう指示する(A)。このとき、端末装置100からは、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、N−up(用紙の1ページ内に電子文書のNページを割り付ける印刷)、両面印刷等の印刷属性も入力される。
これにより、識別情報管理サーバ200は、文書管理サーバ300から電子文書を取得することなく、識別情報リポジトリ250にて管理されている識別情報と、印刷属性に応じて決定された位置情報とを含むコード画像のみの印刷を、画像形成装置400に指示する(C)。
尚、画像形成装置400は、後で詳しく述べるが、識別情報管理サーバ200で付与されたコード画像を赤外光の吸収率が所定の基準よりも高い不可視トナーを用いて形成するものとする。
そして、ペンデバイス600は、位置情報に基づいて求めた文字又は図形の軌跡情報と、識別情報とを、無線又は有線により端末装置700へ転送する(F)。
尚、手書きしたメモを電子化するだけであれば、識別情報をコード画像として印刷する必要はないが、本実施の形態では、メモ用紙と他の印刷物500とを関連付けることから、識別情報もコード画像として印刷するようにしている。
また、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
図2は、識別情報管理サーバ200の構成の一例を示す図である。
識別情報管理サーバ200は、受信部20aと、対応情報管理部21と、対応情報データベース(DB)22と、情報分離部23と、文書画像生成部24と、文書画像バッファ25と、コード画像生成部26と、コード画像バッファ27と、画像合成部28と、軌跡情報取得部29aと、関連情報管理部29bと、関連情報DB29cと、送信部20bとを備えている。
また、コード画像生成部26は、位置情報符号化部26aと、位置コード生成部26bと、識別情報符号化部26cと、識別コード生成部26dと、コード配置部26gと、パターン格納部26hと、パターン画像生成部26iとを備えている。
対応情報管理部21は、媒体面を識別する識別情報(以下、「媒体ID」という)と、媒体面に印刷された画像の元となる電子文書のページの識別情報(以下、「ページID」という)とを対応付けた情報(以下、「対応情報」という)を、対応情報DB22に登録したり、対応情報DB22から読み出したりする。
対応情報DB22は、上記対応情報を記憶する記憶部としてのデータベースである。
文書画像生成部24は、情報分離部23によって分離された文書画像の生成に必要な情報に基づいて、電子文書を画像化し、文書画像バッファ25へ格納する。
コード画像生成部26は、情報分離部23によって分離されたコード画像の生成に必要な情報に基づいて、コード画像を生成し、コード画像バッファ27へ格納する。
画像合成部28は、文書画像バッファ25に格納されている文書画像と、コード画像バッファ27に格納されているコード画像とを合成する。
関連情報管理部29bは、このメモリに記録された軌跡情報に基づいて媒体面どうしの関連情報を生成し、その関連情報を関連情報DB29cに登録する。また、関連情報の関連情報DB29cからの読出しも行う。即ち、この関連情報管理部29bは、関連情報を生成するという点に着目すれば、情報生成部として把握することができる。
関連情報DB29cは、上記関連情報を記憶する記憶部としてのデータベースである。
送信部20bは、画像合成部28による合成後の画像を出力する指示を、PostScript等に代表されるPDL(Page Description Language)として画像形成装置400へ送信したり、指示された電子文書を端末装置700に送信したりする。
識別コード生成部26dは、符号化された識別情報を、コード情報として埋め込む形式に変換する。例えば、第三者による解読が困難になるように、符号化された識別情報における各ビットの配置を、疑似乱数等により入れ替えたり暗号化したりすることができる。また、識別コードが2次元配置される場合は、ビット値をコードの配置と同様に2次元配置しておく。
パターン画像生成部26iは、2次元コード配列における配列要素のビット値を確認し、各ビット値に対応するビットパターン画像をパターン格納部26hより取得して、2次元コード配列を画像化したコード画像として出力する。
識別情報管理サーバ200では、まず、受信部20aが、端末装置100から印刷指示を受信する。この印刷指示には、コード付き文書プリント又はコード付きメモ用紙のいずれを出力するかを指定する印刷モードや、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、N−up、両面印刷等の印刷属性が含まれる。また、コード付き文書プリントの出力が指定された場合には、文書IDも含まれる。
ここで、文書IDとは、電子文書を一意に識別する情報であり、電子文書のアドレス情報であるURL(Uniform Resource Locator)を用いることができる。
尚、印刷モードを印刷指示に明示的に含めず、文書IDが含まれていれば、コード付き文書プリントの出力指示であると判断し、文書IDが含まれていなければ、コード付きメモ用紙の出力指示であると判断するようにしてもよい。
これにより、対応情報管理部21は、これらの情報を保持すると共に、文書IDがあれば、それを送信部20bに受け渡し、文書IDに対応する電子文書の取得要求を送信するよう指示する。この指示を受けた送信部20bは、文書管理サーバ300に対し、電子文書の送信を要求する。
この送信要求に応じて、文書管理サーバ300が印刷対象の電子文書を識別情報管理サーバ200へ送信し、識別情報管理サーバ200では、受信部20aがこの電子文書を受信し、対応情報管理部21に受け渡す。
そして、対応情報管理部21は、コード付き文書プリントの出力が指示された場合であれば、媒体IDと電子文書のページ画像と印刷属性とを情報分離部23に出力する。コード付きメモ用紙の出力が指示された場合であれば、媒体IDのみを情報分離部23に出力する。
これにより、位置情報符号化部26aで、位置情報が符号化され、位置コード生成部26bで、符号化された位置情報を示す位置コードが生成される。また、識別情報符号化部26cで、媒体IDが符号化され、識別コード生成部26dで、符号化された媒体IDを示す識別コードが生成される。
そして、コード配置部26gにより出力画像サイズに相当する2次元コード配列が生成され、パターン画像生成部26iにより2次元コード配列に対応するパターン画像が生成される。
そして、最後に、この文書画像生成部24が生成した文書画像と、先にコード画像生成部26が生成したコード画像とが、画像合成部28にて合成される。但し、コード付きメモ用紙の出力が指定された場合は、文書画像生成部24に対して電子文書が受け渡されないので、文書画像バッファ25には文書画像が蓄積されない。そこで、画像合成部28は、一定時間内に文書画像バッファ25に文書画像が蓄積されない場合は、コード画像バッファ27に蓄積されたコード画像のみから合成画像を生成し、送信部20bに受け渡す。
これにより、送信部20bが、合成後の画像の出力指示を画像形成装置400に対して送信する。
この画像出力指示に応じて、画像形成装置400が、合成画像を媒体に印刷し、ユーザは印刷物500としてコード付き文書プリント又はコード付きメモ用紙を得ることになる。
図3は、対応情報DB22の一例を示した図である。
図示するように、対応情報DB22は、媒体IDとページIDとを対応付けて管理している。このうち、媒体IDは、上述したように、電子文書が印刷される媒体面を一意に識別する情報である。また、ページIDは、電子文書のページを一意に識別する情報である。ページIDは、例えば、図示するように、文書ID(URL)とページ番号との結合により表すことができる。
ところで、本実施の形態では、コード付きメモ用紙に付与された媒体IDに対してページIDは登録されない。従って、媒体ID「00000003」及び「00000006」の媒体は、コード付きメモ用紙として出力されたものであることが分かる。
尚、識別情報管理サーバ200による関連情報の生成時の動作については後述する。
また、図4(c)に示す例では、斜線パターンを使用してビット値の符号化を説明しているが、選択できるパターンは斜線パターンに限らない。ドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化する方法も採用することが可能である。
本実施の形態では、媒体面どうしの関連付けのために、ペンデバイス600を用いる。
そこで、まず、このペンデバイス600について詳細に説明する。
図5は、ペンデバイス600の構成を示した図である。
このペンデバイス600は、コード画像と文書画像とが合成されて印刷された印刷物500に通常のペンと同様の操作により文字や図形を記録する筆記部61と、筆記部61の動きを監視しペンデバイス600が用紙に押し付けられていることを検出する筆圧検出部62とを備えている。また、ペンデバイス600の全体の電子的な動作を制御する制御部63と、用紙上のコード画像を読み取るために赤外光を照射する赤外照射部64と、反射される赤外光を受光することによりコード画像を認識して入力する画像入力部65とを備えている。
制御部63は、コード取得部631と、軌跡算出部632と、情報記憶部633とを備えている。コード取得部631は、画像入力部65から入力された画像を解析してコードを取得する部分である。軌跡算出部632は、コード取得部631により取得したコードに対し、筆記部61のペン先の座標と画像入力部65が捕捉した画像の座標とのずれを補正してペン先の軌跡を算出する部分である。情報記憶部633は、コード取得部631が取得したコードや軌跡算出部632が算出した軌跡情報を記憶する部分である。
これにより、識別情報管理サーバ200では、受信部20aが、媒体ID及び軌跡情報を受信する。そして、これらの情報は、受信部20aから軌跡情報取得部29aに受け渡され、軌跡情報取得部29aにおいて、印刷物500上のペン先の軌跡を、メモ単位に切り分ける処理が行われる。即ち、ペンデバイス600から送られる軌跡情報は、必ずしもメモの意味的な区切りとは対応しておらず、そのままでは、媒体どうしの関連付けに用いることはできないので、最初に軌跡情報を意味的なまとまりであるメモ単位に分けてメモリに記録しておくのである。
まず、軌跡情報取得部29aは、受信部20aから、媒体ID、座標、時刻を取得する(ステップ201)。即ち、既述の通り、軌跡情報は、時刻とその時刻におけるペン先の座標との対応の列であるが、その区切りのまま媒体の関連付けに用いることはできないので、より細かな単位である座標と時刻の対応として取得する。
次に、軌跡情報取得部29aは、今回取得した情報と前回取得した情報とで、媒体IDが同じか判定し(ステップ202)、座標が近いか判定し(ステップ203)、時刻が近いか判定する(ステップ204)。つまり、同じ媒体面への手書きであって、手書きの位置が近く、手書きした時刻が近い場合に、今回の情報は前回の情報と意味的につながった1つのメモ単位を構成すると判断している。但し、この判断における基準はあくまで一例であり、その他の判断基準を採用してもよい。
一方、ステップ202〜204のいずれかの判定の結果がNoとなった場合は、前回の情報までを1つのメモ単位とし、今回の情報からは次のメモ単位とする。その際、軌跡情報取得部29aは、前回の情報までのメモ単位に含まれる全ての座標に基づいて、そのメモ単位の領域を特定する領域情報を求める(ステップ205)。尚、ここでの領域情報の求め方については特に限定しないが、例えば、全ての座標におけるX座標の最大値Xmax、最小値Xmin、Y座標の最大値Ymax、最小値Yminを求め、直線X=Xmax、X=Xmin、Y=Ymax、Y=Yminで囲まれた矩形領域を、求める領域とすることが考えられる。
そして、最後に、軌跡情報取得部29aは、媒体ID、領域情報、時間情報をメモリに記憶する(ステップ206)。ここで、時間情報とは、切り分けられた軌跡情報に含まれる時刻の最小値と最大値によって画定される時刻の範囲の情報である。
図8では、媒体ID、領域情報、時間情報の対応が管理されている。
この図では、1つのメモ単位に関する情報を1行に記録している。即ち、最初の4行は、媒体ID「00000001」の媒体面にメモを行った後、媒体ID「00000003」の媒体面にメモを行い、再び、媒体ID「00000001」の媒体面に戻ってメモを行った後、媒体ID「00000003」の媒体面にメモを行ったことを示している。
また、領域情報は、対象となる領域の左上点の座標と右下点の座標によって表現している。例えば、1つ目のメモ単位は、左上点の座標が(x10,y10)、右下点の座標が(x11,y11)の領域になされたものであることが分かる。
尚、複数のペンデバイス600からの軌跡情報を識別情報管理サーバ200で一元管理する場合、通常は、ペンデバイス600を識別するペンIDも管理する必要があるが、ここでは説明を単純化するため、1つのペンデバイス600のみを想定し、ペンIDに関する記述は省略している。
ここでは、その際に考慮するメモ単位間の関係として、2つの実施例を説明する。
まず、第1の実施例は、コード付き文書プリントにメモをした時刻とコード付きメモ用紙にメモをした時刻とが時間的に接近している場合に、これらのメモは互いに関連するとして、メモがなされたプリントどうしを関連付けるというものである。
即ち、最初、図9(a)に示すように、印刷物500として、文書画像にコード画像を重畳して印刷したコード付き文書プリント(上側)と、白紙にコード画像を印刷したコード付きメモ用紙(下側)とが出力されている。
そこで、図9(b)に示すように、コード付き文書プリントに手書きを行ってから、一定時間内にコード付きメモ用紙に対して手書きを行ったとする。図9(b)の「△t」が手書きから手書きまでの時間の短さを示している。
これにより、図9(c)に示すように、端末装置700の画面710上に、コード付き文書プリント及びコード付きメモ用紙が関連付けられて表示される。尚、その際、図示するように、関連付けられたメモを含む領域間に、関連付けを示す表示を行うようにしてもよい。
図10は、関連情報管理部29bの動作を示したフローチャートである。
まず、関連情報管理部29bは、今回メモリに記録したメモ単位の情報を取得する(ステップ211)。また、前回メモリに記録したメモ単位の情報も取得する(ステップ212)。
そして、今回のメモ単位における時間情報と、前回のメモ単位における時間情報とに基づいて、メモした時刻が近いかどうかを判定する(ステップ213)。具体的には、前者の時間情報におけるメモの開始時刻と、後者の時間情報におけるメモの終了時刻との時間差が、所定の閾値未満かどうかを判定する。
その結果、時間差が閾値以上であれば、これらのメモの関連性は薄いと判断し、媒体面の関連付けは行わずに処理を終了する。
一方、時間差が閾値未満であれば、媒体面の関連付けを行う。具体的には、まず、前回のメモ単位における媒体ID及び領域情報に対し、既に関連IDが付与されているかどうかを判定する(ステップ214)。そこで、関連IDが付与されていなければ、前回のメモ単位における媒体ID及び領域情報と、今回のメモ単位における媒体ID及び領域情報とに、同じ関連IDを対応付けて関連情報DB29cに登録する(ステップ215)。また、関連IDが付与されていれば、その関連IDを今回のメモ単位における媒体ID及び領域情報に対応付けて関連情報DB29cに登録する(ステップ216)。
この図では、関連ID「R01」、「R02」により、2つの関連する媒体及び領域の組が定義されている。
このうち、関連ID「R01」は、媒体ID「00000001」の媒体の左上点の座標が(x10,y10)、右下点の座標が(x11,y11)の領域と、媒体ID「00000003」の媒体の左上点の座標が(x30,y30)、右下点の座標が(x31,y31)の領域とが関連することを示している。即ち、媒体ID「00000001」の媒体の左上点の座標が(x10,y10)、右下点の座標が(x11,y11)の領域に対するメモの終了時刻から、媒体ID「00000003」の媒体の左上点の座標が(x30,y30)、右下点の座標が(x31,y31)の領域に対するメモの開始時刻までは10秒であり、例えば、閾値が30秒であるとすれば、これらの領域は関連付けられることになるのである。これに対し、媒体ID「00000001」の媒体の左上点の座標が(x12,y12)、右下点の座標が(x13,y13)の領域に対するメモの終了時刻から、媒体ID「00000003」の媒体の左上点の座標が(x32,y32)、右下点の座標が(x33,y33)の領域に対するメモの開始時刻までは10分程度あるため、これらの領域は関連付けられない。
即ち、最初、図12(a)に示すように、印刷物500として、文書画像にコード画像を重畳して印刷したコード付き文書プリント(上側)と、白紙にコード画像を印刷したコード付きメモ用紙(下側)とが出力されている。
そこで、図12(b)に示すように、コード付き文書プリントにマーク付きの手書きを行ってから、コード付きメモ用紙に対しても同じマーク付きの手書きを行ったとする。ここでは、マークとして、メモの先頭に「★」を付している。但し、マークは、「★」に限られるものではなく、通常の作法でメモをとるときに用いるような記号であれば、いかなるものであってもよい。代表的なものとしては、「*」、「※」等が挙げられる。このように通常の作法でメモをとるときに用いるようなマークを利用すれば、特別な操作を行うことなく関連付けを行えるという利点がある。尚、関連付けのためのマークは、個人の好みに合わせて登録したものであってもよい。
これにより、図12(c)に示すように、端末装置700の画面710上に、コード付き文書プリント及びコード付きメモ用紙が関連付けられて表示される。尚、その際、図示するように、関連付けられたメモを含む領域間に、関連付けを示す表示を行うようにしてもよい。
図13は、関連情報管理部29bの動作を示したフローチャートである。但し、この第2の実施例では、関連付けられたメモにおけるマークのいずれかを消したり、他のマークに書き換えたりすることにより、関連付けを解除することもできる。そこで、図13では、このような関連付けの解除に関する動作も含めている。
まず、関連情報管理部29bは、今回メモリに記録したメモ単位の情報を取得する(ステップ221)。
そして、今回のメモ単位におけるメモ内容に所定のマークが含まれるかどうかを判定する(ステップ222)。尚、図8では、媒体IDと領域情報と時間情報しか示さなかったが、例えば、媒体IDと領域情報とに基づいて一意に定まる格納場所に、実際に筆記されたイメージを格納しておくことにより、そのイメージの中にマークが含まれるかどうかを解析することができる。
その結果、マークが同じでなければ、これらのメモの関連性は薄いと判断し、媒体面の関連付けは行わずに処理を終了する。
一方、マークが同じであれば、媒体面の関連付けを行う。具体的には、まず、前回のメモ単位における媒体ID及び領域情報に対し、既に関連IDが付与されているかどうかを判定する(ステップ225)。そこで、関連IDが付与されていなければ、前回のメモ単位における媒体ID及び領域情報と、今回のメモ単位における媒体ID及び領域情報とに、同じ関連IDを対応付けて関連情報DB29cに登録する(ステップ226)。また、関連IDが付与されていれば、その関連IDを今回のメモ単位における媒体ID及び領域情報に対応付けて関連情報DB29cに登録する(ステップ227)。
即ち、関連情報管理部29bは、今回のメモ単位と同じ媒体面の同じ領域のメモ単位を検索し、そのようなメモ単位があるかどうかを判定する(ステップ228)。
一方、このようなメモ単位があれば、そのメモ単位におけるメモ内容にマークが含まれるかどうかを判定する(ステップ229)。ここで、マークがなければ、前回もマークがなく今回もマークがないことから、関連付けの意図がないと判断できるので、そのまま処理を終了する。また、マークがあれば、前回のマークが今回のメモ単位で消去され又は書き換えられているので、関連付けを解除する。具体的には、関連情報DB29cにおいて、今回のメモ単位における媒体ID及び領域情報に対応する関連IDを削除する(ステップ230)。
この図では、関連ID「R03」、「R04」により、2つの関連する媒体及び領域の組が定義されている。
即ち、関連ID「R03」は、媒体ID「00000001」の媒体の左上点の座標が(x12,y12)、右下点の座標が(x13,y13)の領域と、媒体ID「00000003」の媒体の左上点の座標が(x32,y32)、右下点の座標が(x33,y33)の領域とが関連することを示している。即ち、媒体ID「00000001」の媒体の左上点の座標が(x12,y12)、右下点の座標が(x13,y13)の領域に対するメモの終了時刻から、媒体ID「00000003」の媒体の左上点の座標が(x32,y32)、右下点の座標が(x33,y33)の領域に対するメモの開始時刻までは10分程度あるが、これらの領域のメモ内に同じマークが記されていれば、このように関連付けられることになるのである。
しかしながら、これ以外にも、幾つかの表示方法が考えられる。
図15にそのような表示方法の例を示す。
図15(a)は、関連付けられた一方の媒体(例えば、コード付き文書プリント)上のイメージを表示し、関連付けられた領域の近傍に、他方の媒体面の関連付けられた領域720のみを表示するというものである。
図15(b)は、関連付けられた一方の媒体(例えば、コード付き文書プリント)上のイメージを表示し、関連付けられた領域の近傍に、関連付けられた領域が存在することのみを示す標識730を表示するものである。この場合、その標識730をマウスでクリック等することにより、関連付けられた他方の媒体面の関連付けられた領域を表示するようにすることもできる。
また、本実施の形態では、媒体面どうしの関連付けを識別情報管理サーバにて行うようにしたが、これもかかる形態には限られない。例えば、媒体面に対する操作情報を取得したペンデバイスが、媒体面の関連付けを行い、その情報を他のコンピュータに送信するような形態もあり得る。
また、本実施の形態では、媒体どうしの関連付けを行う際に、必ず領域どうしの関連付けも行うようにしたが、媒体面どうしを関連付ければ十分であって、領域どうしの関連付けは必ずしも行わなくてよい。
Claims (6)
- 第1の媒体面に対するユーザの操作に応じて、当該操作に関する情報であって、当該第1の媒体面を識別する第1の識別情報と、当該第1の媒体面上の当該操作が行われた第1の領域を示す第1の領域情報とを含む情報である第1の操作情報を取得する第1の情報取得部と、
第2の媒体面に対するユーザの操作に応じて、当該操作に関する情報であって、当該第2の媒体面を識別する第2の識別情報と、当該第2の媒体面上の当該操作が行われた第2の領域を示す第2の領域情報とを含む情報である第2の操作情報を取得する第2の情報取得部と、
前記第1の操作情報と前記第2の操作情報とに所定の関係がある場合に、前記第1の媒体面上の前記第1の領域と前記第2の媒体面上の前記第2の領域との関連情報として、前記第1の識別情報と前記第1の領域情報と前記第2の識別情報と前記第2の領域情報とを対応付けた情報を生成する情報生成部と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。 - 前記第1の媒体面と前記第2の媒体面とを、前記第1の領域と前記第2の領域との関連が分かるような形態で表示する表示部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記第1の媒体面を表示し、かつ、前記第1の領域の近傍に前記第2の領域を表示する表示部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記第1の媒体面を表示し、かつ、前記第1の領域の近傍に前記第2の領域の存在を示す標識を表示し、当該標識に対する所定の操作に応じて、当該第2の領域を表示する表示部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 第1の媒体面に対するユーザの第1の操作を認識するステップと、
前記第1の操作に応じて、前記第1の媒体面を識別する第1の識別情報を取得するステップと、
前記第1の操作に応じて、前記第1の媒体面上の当該第1の操作が行われた第1の領域を示す第1の領域情報を取得するステップと、
第2の媒体面に対するユーザの第2の操作を認識するステップと、
前記第2の操作に応じて、前記第2の媒体面を識別する第2の識別情報を取得するステップと、
前記第2の操作に応じて、前記第2の媒体面上の当該第2の操作が行われた第2の領域を示す第2の領域情報を取得するステップと、
前記第1の操作と前記第2の操作とに所定の関係がある場合に、前記第1の媒体面上の前記第1の領域と前記第2の媒体面上の前記第2の領域との関連情報として、前記第1の識別情報と前記第1の領域情報と前記第2の識別情報と前記第2の領域情報とを対応付けた情報を記憶するステップと
を含むことを特徴とする関連付け方法。 - 前記第1の媒体面と前記第2の媒体面とを、前記第1の領域と前記第2の領域との関連が分かるような形態で表示するステップを更に含むことを特徴とする請求項5記載の関連付け方法。
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