JP2004054375A - カルテ管理システム、カルテ管理システムにおけるカルテ管理装置及びカルテ管理処理プログラム、並びにカルテ用紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせること。
【解決手段】カルテ管理システムは、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的にドットパターンを読み取ることによって記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、送信されたデータを受信し管理するカルテ管理装置とを備える。カルテ管理装置は、電子ペンにより取得され送信された記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、電子ペンにより取得され送信された追加記入データを受信した場合に、追加記入データに対応する記入データがデータベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、登録されていると判断された場合には、記入データに対応付けて追加記入データをデータベースに登録する追加記入データ登録手段とを備える。
【選択図】 図8
【解決手段】カルテ管理システムは、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的にドットパターンを読み取ることによって記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、送信されたデータを受信し管理するカルテ管理装置とを備える。カルテ管理装置は、電子ペンにより取得され送信された記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、電子ペンにより取得され送信された追加記入データを受信した場合に、追加記入データに対応する記入データがデータベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、登録されていると判断された場合には、記入データに対応付けて追加記入データをデータベースに登録する追加記入データ登録手段とを備える。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関等で作成されるカルテに記入されるデータを電子化し、管理するカルテ管理システム及び方法の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のシステムとして医師に対する入力支援について数多くの提案がなされており、例えば、特開2001−84317号公報には、カルテ電子化処理の方法及びシステム等が開示されている。かかるカルテ電子化処理の方法及びシステム等では、ペンタブレット上に、入力画面としてカルテフォーム、及び参照画面として前回のカルテのイメージとを表示させ、カルテフォームに対しスタイラスペンによる手書き入力を可能としている。そして、そのカルテフォームに手書き入力された内容は、テキストデータ及びイメージ(画像)データで記録手段におけるファイルに登録される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、手書き入力された内容が、イメージデータとして記録されることによって、データの真正性が確保されることになる。さらに、手書き入力された内容が、テキストデータとして登録されることによって、データ管理やデータ検索が容易となり、また、データ分析も容易になる。
【0004】
しかしながら、従来から、大多数の医師は、紙のカルテを使用しており、ペン等を用いて紙のカルテに診断結果等を記入することに慣れている。このため、医師が、スタイラスペンを用いてペンタブレット上に診断結果等を手書き入力することよりも、ペン等を用いて紙のカルテに診断結果等を記入することの方が、使い易さや迅速性等の面において勝っていることは明らかである。加えて、紙のカルテの方が持ち運び等に便利な場合もある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることが可能なカルテ管理システム、カルテ管理システムにおけるカルテ管理装置及びカルテ管理処理プログラムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的に前記ドットパターンを読み取ることによって当該カルテ用紙に記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、前記送信されたデータを受信し管理する前記カルテ管理装置と、を備えたカルテ管理システムであって、前記カルテ管理装置は、前記カルテ用紙に記入された内容に対応する記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、前記カルテ用紙に追加記入された内容に対応する追加記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された前記追加記入データを受信した場合に、当該追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、前記追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、当該記入データに対応付けて前記追加記入データを前記データベースに登録する追加記入データ登録手段と、を備える。
【0007】
上記カルテ管理システムによれば、あるカルテ用紙に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてデータベースに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。また、医師は、自らデータ入力を意識することなく、従来と同様に紙のカルテに診察記録等を記入することができるので、診察等の迅速化を維持することができる。
【0008】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ管理装置は、前記受信された記入データに基づいて、前記カルテ用紙に記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、前記記入データ登録手段は、前記受信された記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録する。また、前記カルテ管理装置は、前記受信された追加記入データに基づいて、前記カルテ用紙に追加記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、前記追加記入データ登録手段は、前記受信された追加記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録する。従って、医師は、過去に自分がカルテ用紙に記入した自筆の内容を確認することができる。
【0009】
上記カルテ管理システムにおいて、前記記入データ登録手段は、前記記入データとともに、当該記入データに対応付けて当該カルテ用紙を識別するための識別情報を前記データベースに登録する。
【0010】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ管理装置は、前記識別情報入力装置により入力された識別情報に基づいて、前記データベースに登録された前記データを提示するデータ提示手段をさらに備える。従って、医師等は、識別情報によりデータベースに登録された過去のカルテを確認することができる。ここで、カルテ管理システムが、前記識別情報を入力する識別情報入力装置をさらに備えるようにしてもよい。また、その識別情報入力装置は、前記識別情報が記録された記録媒体から当該識別情報を読み取り入力するようにしてもよい。また、その記録媒体は、カード型記録媒体であってもよい。
【0011】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ用紙には前記識別情報を記入するための欄が設けられており、前記カルテ管理装置は、当該欄に記入された識別情報に対応する識別データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該識別データを受信した場合に、当該識別データに基づいて前記識別情報を認識する識別情報認識手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0012】
上記カルテ管理システムにおいて、前記登録判断手段は、前記識別情報に基づいて、前記追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0013】
上記カルテ管理システムにおいて、前記電子ペンにより取得され送信された前記データを受信し、前記カルテ管理装置に送信する端末装置をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入される電子ペン用カルテ用紙は、前記読取ユニットにより光学的に読取可能に設けられたドットパターン領域と、前記ドットパターン領域上に形成され、診療情報を記入するための診療情報記入領域と、を有し、前記診療情報記入領域内の前記ドットパターンは当該診療情報記入領域内における位置情報と対応付けられている。なお、診療情報とは、人体の患部や臓器などの診療部位に対する記入情報、診察記録、投薬内容などの情報を含む。また、カルテ用紙の語は、病院や医院などにおいて、診断や検査その他に関連する情報を記入するための各種の用紙を含むものとする。
【0015】
上記のカルテ用紙によれば、医師などが診療情報記入領域内に診療情報に関連する図形や文字を記入すると、電子ペンの読み取りユニットが記入位置のドットパターンを取得することにより記入内容をデータとして取得することができる。よって、電子ペンにより、医師などがカルテ用紙に記入した図形や文字などをデータとして取得することができる。
【0016】
上記のカルテ用紙は、前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位図示領域内における位置情報と対応付けられているように構成することもできる。また、上記のカルテ用紙は、前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位毎に割り当てられているように構成することもできる。これにより、人体の患部などの診療部位が図示された領域内に医師などが電子ペンで図形や文字、その他の記入を行うと、電子ペンはその記入部位を示すデータを取得することができる。ここでの診療部位には、人間や動物などの診察対象の身体全体もしくは特定の部位、臓器などが含まれる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0018】
[カルテ管理システムの全体構成]
先ず、本発明の一実施形態に係るカルテ管理システムの全体構成について説明する。図1はカルテ管理システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、カルテ管理システム1は、医師等により使用される電子ペン10、病院の受付及び診察室に設置される端末装置25、カルテ管理装置27及び、病院の薬局等に設置される端末装置28を含んで構成されている。
【0019】
端末装置25、カルテ管理装置27及び端末装置28は、LAN(Local AreaNetwork)等のネットワーク29を介して相互に接続され、データ通信が可能となっている。
【0020】
また、図1に示すように、電子ペン10は、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙20と組み合わせて使用される。この電子ペン10は、デジタルペンなどと呼ばれるペン型入力デバイスであり、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」を適用できる。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、医師等は通常のインクペンと同様にカルテ用紙20上に文字などを記入することになる。また、電子ペン10及び端末装置25は、それぞれ、公知の近距離無線通信規格であるBluetooth対応の通信ユニットを備えており、相互にデータ通信が可能となっている。
【0021】
次に、カルテ管理システム1の各構成要素の構成及び機能について説明する。
【0022】
[電子ペン]
まず始めに、電子ペン10について説明する。図2は電子ペン10の構造を示す機能ブロック図である。図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetooth対応の通信ユニットであるBluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0023】
電子ペン10は、ペン先部17によりカルテ用紙20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、カルテ用紙20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15がカルテ用紙20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16がカルテ用紙20にプリントされているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10はカルテ用紙20上で、医師等が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0024】
圧力センサ18は、医師等が電子ペン10によりカルテ用紙上に文字などを記入する際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、医師等が電子ペン10でカルテ用紙20上に文字などを記入する(書く)と、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、医師等が記入を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0025】
カメラ16はカルテ用紙20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、カルテ用紙20上でのX/Y座標を算出する。
【0026】
プロセッサ11は、医師等による記入が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には医師等の記入内容に対応するデータ(以下、「記入データ」という)が時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0027】
医師等により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、医師等が送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離(例えば、10m)内にある端末装置25へメモリ12に記憶された記入データが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、医師等はカルテ用紙20上に再度記入を行う必要がある。なお、この場合、医師等はカルテ用紙20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0028】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、医師等がカルテ用紙20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12に記憶された記入データを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0029】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0030】
このように、電子ペン10は医師等がカルテ用紙20上に記入した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、カルテ用紙20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0031】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、カルテ用紙20上に設けられた専用エリアに記入することにより、英数字に限りテキスト化する機能を備えている。なお、端末装置25などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0032】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、E−MAILアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0033】
次に、電子ペンにより医師等が記入した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のようにカルテ用紙20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、医師等がカルテ用紙20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、カルテ用紙20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17がカルテ用紙20に接触する位置とはずれている。
【0034】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、カルテ用紙上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、カルテ用紙20は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどが印刷されて作成される。
【0035】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組み合わせにより、カルテ用紙上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、そのカルテ用紙上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応するカルテ用紙上の位置座標(即ち、そのドットパターンがそのカルテ用紙上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0036】
次に、カルテ用紙20の詳細について説明する。カルテ用紙の構造の一例を図5に示す。図示のように、カルテ用紙20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0037】
ドットパターン32は、1枚のカルテ用紙の中で重複することがないが、同じフォーマットのカルテ用紙(未記入のもの)には、基本的に同一のドットパターンが印刷されている。よって、医師等がカルテ用紙上のある位置に電子ペン10で必要事項を記入すると、電子ペン10は、その位置に対応するドットパターンを取得する。よって、電子ペン10を利用することにより、カルテ用紙上の記入箇所の位置を特定することができる。
【0038】
前述のように、同じフォーマットのカルテ用紙上には同一のドットパターンが印刷されている。複数の医師等が同一フォーマットのカルテ用紙を使用する場合には、各カルテ用紙を区別する必要がある。この区別は、電子ペン10により取得された電子データに対して識別情報(ID)を付与することにより行うことができる。
【0039】
カルテ用紙に対する記入データを区別する1つの具体的な方法は、医師等がカルテ用紙上に必要事項を記入し、その記入内容を電子ペン10から端末装置25に送信した後、端末装置25の入力部を操作してカルテ番号の如き識別情報(1枚のカルテに対して付与される識別情報である)を入力する方法である。こうして入力された識別情報は、電子ペン10から端末装置25へ送信された記入データと対応付けされて、その後の処理に供される。
【0040】
カルテ用紙に対する記入データを区別するもう1つの方法は、医師等がカルテ用紙に対して上記の識別情報を入力する方法である。具体的には、図10(a)〜(c)に示すように、カルテ用紙上に識別番号入力欄を設け、それに対して医師等が入力した識別番号を電子データとして取得し、記入データと対応付けて処理する。
【0041】
なお、図10(a)及び(b)は、医師等が、入力すべき数字に対応するボックスにチェックを付すことにより、カルテ番号などの識別情報を入力する場合の識別情報入力欄の例を示す。また、図10(c)に示す入力欄を使用する方法は、予めカルテ用紙上に、カルテ番号などの識別番号のバーコードデータを印刷したシール紙を貼り付けて使用する。このシール紙は所定のドットパターンが予め印刷されており、さらにドットパターンが欠落した帯状のパターンが印刷されている。医師等がバーコード状の部分に横線を入力すると、電子ペン10はシール紙上のドットパターンを検出することになるが、帯状のパターン部分にはドットパターンが印刷されていないので、図10(c)に示すように、電子ペン10が取得したデータには欠落が生じる。よって、その欠落部の情報からバーコードパターンを検出し、予め決定されたカルテ番号と対応付ける。なお、上記のような電子ペンを利用した識別情報の入力方法は、特願2002−148699に記載されている。
【0042】
なお、カルテ番号などの識別番号を発行する方法としては、以下の方法が挙げられる。1つの方法は、カルテ管理装置27がカルテ用紙に対する記入データを最初に受信したときに、カルテ番号としてユニークな番号を発行する方法である。これは、具体的には、後述する図8(c)の処理において、電子ペン10を利用して患者などがカルテ用紙に記入した記入データが端末装置25を介してカルテ管理装置27に送信されたときに、カルテ管理装置27が順次カルテ番号を発行する。そして、受診した記入データを、発行したカルテ番号と対応付けて記憶する。
【0043】
もう1つの方法は、予めカルテ用紙毎にカルテ番号を発行し、カルテ用紙上に印刷しておく方法である。この場合には、カルテ用紙には、カルテ番号が印刷されている他に、カルテ番号入力欄が設けられる。患者はそのカルテに対して必要事項を記入する際に、カルテ用紙に印刷されているカルテ番号をカルテ番号入力欄に数値などの形式で電子ペン10を利用して記入する。これにより、カルテ用紙に対する記入データとカルテ番号との対応付けがなされる。
【0044】
図6にカルテ用紙20における図案34の一例を示す。図示のように、カルテ用紙20には、図案として、複数の記入欄35〜40や、送信ボックス41が設けられている。また、図6には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンがカルテ用紙20の全面に印刷されており、その上に記入欄35〜40や、送信ボックス41が通常のインキにより印刷されている。医師等は、ドットパターンを意識することなく、従来からあるカルテと同様に、電子ペン10を使用して必要事項をカルテ用紙20の各記入欄に記入すればよい。
【0045】
カルテ用紙20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記入内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄35〜40がこれに該当する。これらの記入欄35〜40への記入データは、上述したように、メモリ12に記憶される。例えば、記入欄35〜37には、例えば、患者又は病院の職員によって必要事項(受信日、ID(識別情報)、患者の氏名等)が記入され、それらに対応するデータが記入データとしてメモリ12に記憶される。その後、記入欄38および39には、医師によって診察記録および投薬内容が記入され、それらに対応するデータが追加記入データとしてメモリ12に記憶される。また、医師が記入欄40内に示された全身、胸部、胃部の形状図上における疾患部位に対し印を付けることによって、それに対応するデータ(全身、胸部、胃部の疾患部位を示すデータ)が追加記入データとしてメモリ12に記憶される。
【0046】
カルテ用紙20上の領域のうち、もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内に電子ペン10でチェックを記入した際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス41がこれに該当する。送信ボックス41は前述したように電子ペン10内に記憶されている記入データを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。
【0047】
医師等が送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12に記憶された記入データの送信命令を発する。これにより、Bluetoothトランシーバ13は、当該記入データを無線通信により端末装置25に送信することになる。
【0048】
[端末装置]
次に、端末装置25について説明する。端末装置25には、Bluetooth対応の通信ユニット及び、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に接続するための通信ユニットを備えたPC(Personal computer)等の端末装置が適用可能である。なお、端末装置25に、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型端末装置を適用するようにしてもよい。この場合、端末装置25は、移動体通信網やインターネット等により構築されたネットワークを介してカルテ管理装置27に接続することになる。
【0049】
電子ペン10のBluetoothトランシーバ13により送信された上記記入データは、端末装置25の通信ユニットによって受信される。端末装置25は、上記記入データを受信すると、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に当該記入データをカルテ管理装置27に送信する。
【0050】
なお、電子ペン10は、メモリ12に記憶された記入データを、端末装置25を介さずに、直接、カルテ管理装置27に送信するように構成してもよい。かかる場合、カルテ管理装置27には、Bluetooth対応の通信ユニットが備えられる。
【0051】
[カルテ管理装置]
次に、カルテ管理装置27について説明する。図7はカルテ管理装置27の構造を示す機能ブロック図である。図7に示すように、カルテ管理装置27は、その内部に処理部271、記憶部272及び通信部273を備える。
【0052】
処理部271は、CPUを主体として構成され、所定のプログラムに従いカルテ管理装置27全体を制御する。また、処理部271は、記憶部272に記憶されたカルテ管理処理プログラムにより、記入データ登録手段、識別情報認識手段、登録判断手段、追加記入データ登録手段、画像データ作成手段、データ提示手段として機能する。
【0053】
記憶部272は、RAM、ハードディスク等の記録媒体により構成されている。また、記憶部272には、カルテ管理データベース272aが論理的に構築されている。このカルテ管理データベース272aには、カルテ用紙20上で記入された内容(電子ペンにより取得され、端末装置25から送信された記入データ)がカルテ用紙毎(つまり、カルテ番号毎)に対応付けられて登録される。つまり、カルテ管理データベース272aには、カルテ番号毎に、受信日、ID(識別情報)、患者の氏名、住所、電話番号、生年月日、診察記録、投薬内容などが対応付けられて記憶される。
【0054】
通信部273は、ネットワーク29に接続し、端末装置25及び端末装置28との間でデータ通信を行うためのものである。
【0055】
[カルテ管理システムの動作]
次に、本実施形態に係るカルテ管理システム1の動作について説明する。図8は、病院において、電子ペン10によりカルテ用紙20に診察記録等が記入される様子を示す概念図である。図9は図8の場合におけるカルテ管理装置27の処理を示すフローチャートである。
【0056】
先ず、例えば、病院の受付において、患者に電子ペン10及びカルテ用紙20が渡され、必要事項(受診日、ID(識別情報)、患者の氏名等)の記入が促される。これに対し、患者は、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上に必要事項を記入する。即ち、患者は、カルテ用紙20上の受診日記入欄35に受診日を、ID記入欄36にIDを、患者情報記入欄37に患者の氏名,住所,電話番号,生年月日を、それぞれ記入する。このような記入が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを依頼人記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(a))。なお、ID記入欄36には、例えば、患者の診察カードに記載されたその患者固有の識別番号が記入される。
【0057】
次に、患者が必要事項の記入を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12内に記憶された記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(b))。
【0058】
次に、端末装置25は、記入データを受信すると、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に当該記入データを送信する(図8の(c))。
【0059】
次に、図9の処理において、カルテ管理装置27は、端末装置25から送信された記入データを受信する(ステップS1)。次に、カルテ管理装置27は、記入データ登録手段として、受信された記入データをカルテ管理データベース272aに登録する(ステップS2)。ここで、カルテ管理装置27は、受信された記入データの文字認識によりカルテ用紙20に記入された内容(例えば、ID(識別情報))を認識し、上記記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。また、カルテ管理装置27は、画像データ作成手段として、受信された記入データに基づいて、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データを作成し、その画像データを、上記記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。
【0060】
次に、患者は、A診察室へ入り医師Aの問診、診察を受けることになる。その際、医師Aには、先ほど患者により必要事項が記入されたカルテ用紙20が渡される。医師Aは、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上の診察記録記入欄38に診察結果を、投薬内容記入欄39に投薬内容を記入する。このような記入(追加記入)が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを追加記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(d))。
【0061】
次に、医師Aが、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12に記憶された追加記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(e))。
【0062】
次に、端末装置25は、上記追加記入データを受信すると、ネットワーク29を介して、当該追加記入データをカルテ管理装置27に送信する(図8の(f))。
【0063】
次に、図9の処理において、カルテ管理装置27は、端末装置25から送信された追加記入データを受信する(ステップS3)。
【0064】
次に、カルテ管理装置27は、登録判断手段として、受信された追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断する(ステップS4)。これは、前述のカルテ番号など、カルテ用紙毎の識別番号を利用して行う。つまり、カルテ番号などのカルテ識別情報を利用して、カルテ管理装置27は、追加記入データが、どのカルテ用紙のデータであるかを認識することができ、これにより、追加記入データに対応する記入データが既に登録されているかを判断することができる。これにより、例えば、多くの患者が存在したとしても、患者一人一人に渡されるカルテ用紙20をカルテ管理装置27にて識別することができる。
【0065】
ステップS4にて追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、カルテ管理装置27は、追加記入データ登録手段として、その記入データに対応付けて当該追加記入データを、カルテ管理データベース272aに登録する(ステップS5)。一方、ステップS4にて追加記入データに対応する記入データが登録されていないと判断された場合には、カルテ管理装置27は、当該追加記入データを記入データとしてカルテ管理データベース272aに登録する(ステップS6)。ここで、カルテ管理装置27は、当該追加記入データの文字認識によりカルテ用紙20に記入された内容を認識し、上記追加記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。また、カルテ管理装置27は、画像データ作成手段として、当該追加記入データに基づいて、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データを作成し、その画像データを、当該追加記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。
【0066】
このように、あるカルテ用紙20に記入された内容は、全て対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されることになる。
【0067】
次に、患者は、次のB診察室へ入り医師Bの問診、診察を受ける場合、医師Bには、先ほど患者により必要事項が記入されたカルテ用紙20が渡される。医師Bは、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上の診察記録記入欄38に診察結果を、投薬内容記入欄39に投薬内容を記入する。このような記入(追加記入)が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを追加記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(g))。
【0068】
次に、医師Bが、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12に記憶された追加記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(h))。
【0069】
次に、端末装置25は、上記追加記入データを受信すると、ネットワーク29を介して、当該追加記入データをカルテ管理装置27に送信する(図8の(i))。
【0070】
こうして、送信された追加記入データを受信すると、カルテ管理装置27は、上記と同様に、図9に示すステップS4〜S6の処理を実行する。なお、その後も、診察或いは検査にて、そのカルテ用紙20に診察内容が記入される度に、そこに追加記入された内容が、既に登録された内容に対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されていくことになる。
【0071】
そして、上記医師の診察中或いは診察後に、例えば、病院の薬局にいる薬剤師が、そこに設置された端末装置28のキーボード(識別情報入力装置として機能)から患者ID(識別情報)を入力するとともに、投薬内容を要求するための指令をネットワーク29を介してカルテ管理装置27に送ると、カルテ管理装置27は、データ提示手段として、これに応じ、入力された患者IDに基づいて、カルテ管理データベース272aに登録された記入データを端末装置28に対して提示する((図8の(j))。より具体的には、カルテ管理装置27は、入力された患者IDに対応する投薬内容をカルテ管理データベース272aから取得し、ネットワーク29を介して端末装置28に送信する。これにより、端末装置28では、そのディスプレイ上に患者ID及び投薬内容が表示され、それを見た薬剤師は、未だカルテ用紙20が薬局に届いていなくても、迅速に、調剤行為或いは準備に入ることができる。
【0072】
なお、上記の例においては、1つのカルテ用紙20に対して患者、医師A及び医師Bが必要事項を記入する。この場合において、カルテ用紙20と1対1で電子ペン10が用意され、カルテ用紙20と一緒に患者や医師の間を移動する場合には問題は無いが、患者、医師A及び医師Bがそれぞれ異なる電子ペン10を使用する場合には、各人がそれぞれ記入データを送信する際にカルテ番号や患者番号などの識別番号をカルテ用紙20に記入する必要がある。これにより、異なる電子ペン10で記入された記入データと、カルテ番号などの識別番号との対応付けがなされ、カルテ管理装置27による管理が可能となる。
【0073】
なお、薬局の薬剤師ばかりでなく、カルテ管理装置27にネットワーク29を介して接続された端末装置25を操作する医師等もキーボードから患者IDを入力しそれに対応する記入データを要求することができる。かかる要求に応じ、カルテ管理装置27は、要求された記入データを文字認識後のテキストデータ或いは、画像データで端末装置25に提示することになる。
【0074】
上記の例では、医師又は薬剤師が、端末装置25又は端末装置28から患者IDに対応する記入データの提示をカルテ管理装置27に要求するに当たって、当該患者IDの入力をキーボードから行うように構成した。別の例として、端末装置25又は端末装置28に、患者IDが記録された記録媒体から当該患者IDを読み取り、入力する識別情報読取装置を接続するように構成してもよい。この場合、例えば、患者の診察カード(磁気カード、或いはICカード)等に患者IDを記録しておき、医師又は薬剤師が、診察カードを識別情報入力装置に通すことによって、当該診察カードから患者IDを読み取り入力させることになる。
【0075】
以上説明したように、上記実施形態によれば、あるカルテ用紙20に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。特に、総合病院などの大きな医療施設で、医師等により多岐にわたる診察や検査が行われる場合に有効である。
【0076】
また、医師は、自らデータとしての入力を意識することなく、従来と同様に紙のカルテに診察記録等を記入することができるので、診察等の迅速化を維持することができる。
【0077】
また、医師等は、患者ID(識別情報)の入力により過去のカルテを端末装置25のディスプレイ上で簡単に見ることができる。
【0078】
さらに、カルテ管理データベース272aには、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データが登録されているので、医師は、過去に自分がカルテ用紙20に記入した自筆の内容をディスプレイ上で確認することができる。また、カルテ用紙に対して医師等が記入した内容が画像データとして登録されるので、医師等が記入したコメントなどの文字に限らず、患部の様子などを医師等が図示した絵図もそのまま電子データとして登録しておくことができる。
【0079】
なお、上記実施形態においては、カルテ番号などのカルテ識別情報を利用して、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断するように構成したが、その代わりに、以下の方法により、カルテ管理装置27は患者IDを利用して、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断することができる。
【0080】
例えば、上記図8(e)及び(h)において、医師が、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、追加記入データが端末装置25に送信される。ここで、端末装置25は、かかる追加記入データを直ぐにカルテ管理装置27に送信せずに、患者IDの入力を待つ。
【0081】
そして、医師が、端末装置25に接続された識別情報読取装置に、例えば、患者の診察カード(磁気カード、或いはICカード)を通し、患者IDを読み取らせ端末装置25に入力させると、端末装置25は、入力された患者IDと追加記入データとを対応付けてカルテ管理装置27に送信する。なお、医師が、端末装置25のキーボードを操作して患者IDを入力するようにしてもよいが、識別情報読取装置により患者IDを読み取り入力させた方が、入力ミス等を防止することができる。
【0082】
次いで、カルテ管理装置27は、登録判断手段として、入力された患者IDに基づいて、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断する。つまり、図8の(a)において、カルテ用紙20上のID記入欄36に記入された患者IDが、カルテ管理データベース272aに登録されているため、カルテ管理装置27は、患者IDにより、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断することができる。
【0083】
なお、カルテ用紙20上には、カルテ管理データベース272aに登録された情報と同じ情報がインクにより記述されているので、かかるカルテ用紙20を残しておけば、何らかのトラブルが生じた際に、カルテ用紙20自体を利用することができる。
【0084】
また、カルテ用紙20に診察終了欄を設け、医師がかかる欄に電子ペン10でチェックを記入すると、診察終了を示す情報がカルテ管理装置27及び受付の端末装置25に送信されるように構成しておけば、受付では、精算の準備等に迅速に入ることができる。
【0085】
なお、上記の説明では、同一フォーマットのカルテ用紙上には同一のドットパターンが印刷されていることとしているが、カルテ用紙毎に異なるドットパターンが印刷されている場合には、そのカルテ用紙に対して記入を行うことにより、そのカルテ用紙の識別情報を自動的に取得することができる。
【0086】
また、図6に示したカルテ用紙の例では、患部などの診療部位を図示した記入欄40内には、カルテ用紙20内における位置情報に対応するドットパターンが形成されているが、その代わりに、診療部位毎に予め固有のドットパターンを割り当てておくこともできる。例えば、診療部位として全身、胸部、胃部などがある場合、それぞれに対して固有のドットパターンを割り当てることができる。これにより、特定の診療部位上の特定位置に対して医師が記入をした場合には、カルテ用紙の様式を問わず、その診療部位上の記入位置を示すデータを取得することが可能となる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あるカルテ用紙に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてデータベースに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルテ管理システムの全体構成例を示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】カルテ用紙に印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明するための図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す図である。
【図5】カルテ用紙の構造の一例を示す図である。
【図6】カルテ用紙における図案の一例を示す図である。
【図7】カルテ管理装置の構造を示す機能ブロック図である。
【図8】病院において、電子ペン10によりカルテ用紙20に診察記録等が記入される場合ようすを示す概念図である。
【図9】図8の場合におけるカルテ管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図10】カルテ用紙に対する識別情報の記入方法例を示す図である。
【符号の説明】
1 カルテ管理システム
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
15 LED
16 カメラ
17 ペン先部
20 カルテ用紙
25 端末装置
27 カルテ管理装置
28 端末装置
29 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関等で作成されるカルテに記入されるデータを電子化し、管理するカルテ管理システム及び方法の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のシステムとして医師に対する入力支援について数多くの提案がなされており、例えば、特開2001−84317号公報には、カルテ電子化処理の方法及びシステム等が開示されている。かかるカルテ電子化処理の方法及びシステム等では、ペンタブレット上に、入力画面としてカルテフォーム、及び参照画面として前回のカルテのイメージとを表示させ、カルテフォームに対しスタイラスペンによる手書き入力を可能としている。そして、そのカルテフォームに手書き入力された内容は、テキストデータ及びイメージ(画像)データで記録手段におけるファイルに登録される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、手書き入力された内容が、イメージデータとして記録されることによって、データの真正性が確保されることになる。さらに、手書き入力された内容が、テキストデータとして登録されることによって、データ管理やデータ検索が容易となり、また、データ分析も容易になる。
【0004】
しかしながら、従来から、大多数の医師は、紙のカルテを使用しており、ペン等を用いて紙のカルテに診断結果等を記入することに慣れている。このため、医師が、スタイラスペンを用いてペンタブレット上に診断結果等を手書き入力することよりも、ペン等を用いて紙のカルテに診断結果等を記入することの方が、使い易さや迅速性等の面において勝っていることは明らかである。加えて、紙のカルテの方が持ち運び等に便利な場合もある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることが可能なカルテ管理システム、カルテ管理システムにおけるカルテ管理装置及びカルテ管理処理プログラムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的に前記ドットパターンを読み取ることによって当該カルテ用紙に記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、前記送信されたデータを受信し管理する前記カルテ管理装置と、を備えたカルテ管理システムであって、前記カルテ管理装置は、前記カルテ用紙に記入された内容に対応する記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、前記カルテ用紙に追加記入された内容に対応する追加記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された前記追加記入データを受信した場合に、当該追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、前記追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、当該記入データに対応付けて前記追加記入データを前記データベースに登録する追加記入データ登録手段と、を備える。
【0007】
上記カルテ管理システムによれば、あるカルテ用紙に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてデータベースに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。また、医師は、自らデータ入力を意識することなく、従来と同様に紙のカルテに診察記録等を記入することができるので、診察等の迅速化を維持することができる。
【0008】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ管理装置は、前記受信された記入データに基づいて、前記カルテ用紙に記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、前記記入データ登録手段は、前記受信された記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録する。また、前記カルテ管理装置は、前記受信された追加記入データに基づいて、前記カルテ用紙に追加記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、前記追加記入データ登録手段は、前記受信された追加記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録する。従って、医師は、過去に自分がカルテ用紙に記入した自筆の内容を確認することができる。
【0009】
上記カルテ管理システムにおいて、前記記入データ登録手段は、前記記入データとともに、当該記入データに対応付けて当該カルテ用紙を識別するための識別情報を前記データベースに登録する。
【0010】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ管理装置は、前記識別情報入力装置により入力された識別情報に基づいて、前記データベースに登録された前記データを提示するデータ提示手段をさらに備える。従って、医師等は、識別情報によりデータベースに登録された過去のカルテを確認することができる。ここで、カルテ管理システムが、前記識別情報を入力する識別情報入力装置をさらに備えるようにしてもよい。また、その識別情報入力装置は、前記識別情報が記録された記録媒体から当該識別情報を読み取り入力するようにしてもよい。また、その記録媒体は、カード型記録媒体であってもよい。
【0011】
上記カルテ管理システムにおいて、前記カルテ用紙には前記識別情報を記入するための欄が設けられており、前記カルテ管理装置は、当該欄に記入された識別情報に対応する識別データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該識別データを受信した場合に、当該識別データに基づいて前記識別情報を認識する識別情報認識手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0012】
上記カルテ管理システムにおいて、前記登録判断手段は、前記識別情報に基づいて、前記追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0013】
上記カルテ管理システムにおいて、前記電子ペンにより取得され送信された前記データを受信し、前記カルテ管理装置に送信する端末装置をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入される電子ペン用カルテ用紙は、前記読取ユニットにより光学的に読取可能に設けられたドットパターン領域と、前記ドットパターン領域上に形成され、診療情報を記入するための診療情報記入領域と、を有し、前記診療情報記入領域内の前記ドットパターンは当該診療情報記入領域内における位置情報と対応付けられている。なお、診療情報とは、人体の患部や臓器などの診療部位に対する記入情報、診察記録、投薬内容などの情報を含む。また、カルテ用紙の語は、病院や医院などにおいて、診断や検査その他に関連する情報を記入するための各種の用紙を含むものとする。
【0015】
上記のカルテ用紙によれば、医師などが診療情報記入領域内に診療情報に関連する図形や文字を記入すると、電子ペンの読み取りユニットが記入位置のドットパターンを取得することにより記入内容をデータとして取得することができる。よって、電子ペンにより、医師などがカルテ用紙に記入した図形や文字などをデータとして取得することができる。
【0016】
上記のカルテ用紙は、前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位図示領域内における位置情報と対応付けられているように構成することもできる。また、上記のカルテ用紙は、前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位毎に割り当てられているように構成することもできる。これにより、人体の患部などの診療部位が図示された領域内に医師などが電子ペンで図形や文字、その他の記入を行うと、電子ペンはその記入部位を示すデータを取得することができる。ここでの診療部位には、人間や動物などの診察対象の身体全体もしくは特定の部位、臓器などが含まれる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0018】
[カルテ管理システムの全体構成]
先ず、本発明の一実施形態に係るカルテ管理システムの全体構成について説明する。図1はカルテ管理システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、カルテ管理システム1は、医師等により使用される電子ペン10、病院の受付及び診察室に設置される端末装置25、カルテ管理装置27及び、病院の薬局等に設置される端末装置28を含んで構成されている。
【0019】
端末装置25、カルテ管理装置27及び端末装置28は、LAN(Local AreaNetwork)等のネットワーク29を介して相互に接続され、データ通信が可能となっている。
【0020】
また、図1に示すように、電子ペン10は、所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙20と組み合わせて使用される。この電子ペン10は、デジタルペンなどと呼ばれるペン型入力デバイスであり、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」を適用できる。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、医師等は通常のインクペンと同様にカルテ用紙20上に文字などを記入することになる。また、電子ペン10及び端末装置25は、それぞれ、公知の近距離無線通信規格であるBluetooth対応の通信ユニットを備えており、相互にデータ通信が可能となっている。
【0021】
次に、カルテ管理システム1の各構成要素の構成及び機能について説明する。
【0022】
[電子ペン]
まず始めに、電子ペン10について説明する。図2は電子ペン10の構造を示す機能ブロック図である。図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetooth対応の通信ユニットであるBluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0023】
電子ペン10は、ペン先部17によりカルテ用紙20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、カルテ用紙20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15がカルテ用紙20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16がカルテ用紙20にプリントされているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10はカルテ用紙20上で、医師等が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0024】
圧力センサ18は、医師等が電子ペン10によりカルテ用紙上に文字などを記入する際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、医師等が電子ペン10でカルテ用紙20上に文字などを記入する(書く)と、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、医師等が記入を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0025】
カメラ16はカルテ用紙20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、カルテ用紙20上でのX/Y座標を算出する。
【0026】
プロセッサ11は、医師等による記入が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には医師等の記入内容に対応するデータ(以下、「記入データ」という)が時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0027】
医師等により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、医師等が送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離(例えば、10m)内にある端末装置25へメモリ12に記憶された記入データが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、医師等はカルテ用紙20上に再度記入を行う必要がある。なお、この場合、医師等はカルテ用紙20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0028】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、医師等がカルテ用紙20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12に記憶された記入データを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0029】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0030】
このように、電子ペン10は医師等がカルテ用紙20上に記入した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、カルテ用紙20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0031】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、カルテ用紙20上に設けられた専用エリアに記入することにより、英数字に限りテキスト化する機能を備えている。なお、端末装置25などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0032】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、E−MAILアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0033】
次に、電子ペンにより医師等が記入した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のようにカルテ用紙20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、医師等がカルテ用紙20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、カルテ用紙20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17がカルテ用紙20に接触する位置とはずれている。
【0034】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、カルテ用紙上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、カルテ用紙20は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどが印刷されて作成される。
【0035】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組み合わせにより、カルテ用紙上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、そのカルテ用紙上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応するカルテ用紙上の位置座標(即ち、そのドットパターンがそのカルテ用紙上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0036】
次に、カルテ用紙20の詳細について説明する。カルテ用紙の構造の一例を図5に示す。図示のように、カルテ用紙20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0037】
ドットパターン32は、1枚のカルテ用紙の中で重複することがないが、同じフォーマットのカルテ用紙(未記入のもの)には、基本的に同一のドットパターンが印刷されている。よって、医師等がカルテ用紙上のある位置に電子ペン10で必要事項を記入すると、電子ペン10は、その位置に対応するドットパターンを取得する。よって、電子ペン10を利用することにより、カルテ用紙上の記入箇所の位置を特定することができる。
【0038】
前述のように、同じフォーマットのカルテ用紙上には同一のドットパターンが印刷されている。複数の医師等が同一フォーマットのカルテ用紙を使用する場合には、各カルテ用紙を区別する必要がある。この区別は、電子ペン10により取得された電子データに対して識別情報(ID)を付与することにより行うことができる。
【0039】
カルテ用紙に対する記入データを区別する1つの具体的な方法は、医師等がカルテ用紙上に必要事項を記入し、その記入内容を電子ペン10から端末装置25に送信した後、端末装置25の入力部を操作してカルテ番号の如き識別情報(1枚のカルテに対して付与される識別情報である)を入力する方法である。こうして入力された識別情報は、電子ペン10から端末装置25へ送信された記入データと対応付けされて、その後の処理に供される。
【0040】
カルテ用紙に対する記入データを区別するもう1つの方法は、医師等がカルテ用紙に対して上記の識別情報を入力する方法である。具体的には、図10(a)〜(c)に示すように、カルテ用紙上に識別番号入力欄を設け、それに対して医師等が入力した識別番号を電子データとして取得し、記入データと対応付けて処理する。
【0041】
なお、図10(a)及び(b)は、医師等が、入力すべき数字に対応するボックスにチェックを付すことにより、カルテ番号などの識別情報を入力する場合の識別情報入力欄の例を示す。また、図10(c)に示す入力欄を使用する方法は、予めカルテ用紙上に、カルテ番号などの識別番号のバーコードデータを印刷したシール紙を貼り付けて使用する。このシール紙は所定のドットパターンが予め印刷されており、さらにドットパターンが欠落した帯状のパターンが印刷されている。医師等がバーコード状の部分に横線を入力すると、電子ペン10はシール紙上のドットパターンを検出することになるが、帯状のパターン部分にはドットパターンが印刷されていないので、図10(c)に示すように、電子ペン10が取得したデータには欠落が生じる。よって、その欠落部の情報からバーコードパターンを検出し、予め決定されたカルテ番号と対応付ける。なお、上記のような電子ペンを利用した識別情報の入力方法は、特願2002−148699に記載されている。
【0042】
なお、カルテ番号などの識別番号を発行する方法としては、以下の方法が挙げられる。1つの方法は、カルテ管理装置27がカルテ用紙に対する記入データを最初に受信したときに、カルテ番号としてユニークな番号を発行する方法である。これは、具体的には、後述する図8(c)の処理において、電子ペン10を利用して患者などがカルテ用紙に記入した記入データが端末装置25を介してカルテ管理装置27に送信されたときに、カルテ管理装置27が順次カルテ番号を発行する。そして、受診した記入データを、発行したカルテ番号と対応付けて記憶する。
【0043】
もう1つの方法は、予めカルテ用紙毎にカルテ番号を発行し、カルテ用紙上に印刷しておく方法である。この場合には、カルテ用紙には、カルテ番号が印刷されている他に、カルテ番号入力欄が設けられる。患者はそのカルテに対して必要事項を記入する際に、カルテ用紙に印刷されているカルテ番号をカルテ番号入力欄に数値などの形式で電子ペン10を利用して記入する。これにより、カルテ用紙に対する記入データとカルテ番号との対応付けがなされる。
【0044】
図6にカルテ用紙20における図案34の一例を示す。図示のように、カルテ用紙20には、図案として、複数の記入欄35〜40や、送信ボックス41が設けられている。また、図6には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンがカルテ用紙20の全面に印刷されており、その上に記入欄35〜40や、送信ボックス41が通常のインキにより印刷されている。医師等は、ドットパターンを意識することなく、従来からあるカルテと同様に、電子ペン10を使用して必要事項をカルテ用紙20の各記入欄に記入すればよい。
【0045】
カルテ用紙20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記入内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄35〜40がこれに該当する。これらの記入欄35〜40への記入データは、上述したように、メモリ12に記憶される。例えば、記入欄35〜37には、例えば、患者又は病院の職員によって必要事項(受信日、ID(識別情報)、患者の氏名等)が記入され、それらに対応するデータが記入データとしてメモリ12に記憶される。その後、記入欄38および39には、医師によって診察記録および投薬内容が記入され、それらに対応するデータが追加記入データとしてメモリ12に記憶される。また、医師が記入欄40内に示された全身、胸部、胃部の形状図上における疾患部位に対し印を付けることによって、それに対応するデータ(全身、胸部、胃部の疾患部位を示すデータ)が追加記入データとしてメモリ12に記憶される。
【0046】
カルテ用紙20上の領域のうち、もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内に電子ペン10でチェックを記入した際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス41がこれに該当する。送信ボックス41は前述したように電子ペン10内に記憶されている記入データを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。
【0047】
医師等が送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12に記憶された記入データの送信命令を発する。これにより、Bluetoothトランシーバ13は、当該記入データを無線通信により端末装置25に送信することになる。
【0048】
[端末装置]
次に、端末装置25について説明する。端末装置25には、Bluetooth対応の通信ユニット及び、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に接続するための通信ユニットを備えたPC(Personal computer)等の端末装置が適用可能である。なお、端末装置25に、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型端末装置を適用するようにしてもよい。この場合、端末装置25は、移動体通信網やインターネット等により構築されたネットワークを介してカルテ管理装置27に接続することになる。
【0049】
電子ペン10のBluetoothトランシーバ13により送信された上記記入データは、端末装置25の通信ユニットによって受信される。端末装置25は、上記記入データを受信すると、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に当該記入データをカルテ管理装置27に送信する。
【0050】
なお、電子ペン10は、メモリ12に記憶された記入データを、端末装置25を介さずに、直接、カルテ管理装置27に送信するように構成してもよい。かかる場合、カルテ管理装置27には、Bluetooth対応の通信ユニットが備えられる。
【0051】
[カルテ管理装置]
次に、カルテ管理装置27について説明する。図7はカルテ管理装置27の構造を示す機能ブロック図である。図7に示すように、カルテ管理装置27は、その内部に処理部271、記憶部272及び通信部273を備える。
【0052】
処理部271は、CPUを主体として構成され、所定のプログラムに従いカルテ管理装置27全体を制御する。また、処理部271は、記憶部272に記憶されたカルテ管理処理プログラムにより、記入データ登録手段、識別情報認識手段、登録判断手段、追加記入データ登録手段、画像データ作成手段、データ提示手段として機能する。
【0053】
記憶部272は、RAM、ハードディスク等の記録媒体により構成されている。また、記憶部272には、カルテ管理データベース272aが論理的に構築されている。このカルテ管理データベース272aには、カルテ用紙20上で記入された内容(電子ペンにより取得され、端末装置25から送信された記入データ)がカルテ用紙毎(つまり、カルテ番号毎)に対応付けられて登録される。つまり、カルテ管理データベース272aには、カルテ番号毎に、受信日、ID(識別情報)、患者の氏名、住所、電話番号、生年月日、診察記録、投薬内容などが対応付けられて記憶される。
【0054】
通信部273は、ネットワーク29に接続し、端末装置25及び端末装置28との間でデータ通信を行うためのものである。
【0055】
[カルテ管理システムの動作]
次に、本実施形態に係るカルテ管理システム1の動作について説明する。図8は、病院において、電子ペン10によりカルテ用紙20に診察記録等が記入される様子を示す概念図である。図9は図8の場合におけるカルテ管理装置27の処理を示すフローチャートである。
【0056】
先ず、例えば、病院の受付において、患者に電子ペン10及びカルテ用紙20が渡され、必要事項(受診日、ID(識別情報)、患者の氏名等)の記入が促される。これに対し、患者は、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上に必要事項を記入する。即ち、患者は、カルテ用紙20上の受診日記入欄35に受診日を、ID記入欄36にIDを、患者情報記入欄37に患者の氏名,住所,電話番号,生年月日を、それぞれ記入する。このような記入が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを依頼人記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(a))。なお、ID記入欄36には、例えば、患者の診察カードに記載されたその患者固有の識別番号が記入される。
【0057】
次に、患者が必要事項の記入を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12内に記憶された記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(b))。
【0058】
次に、端末装置25は、記入データを受信すると、ネットワーク29を介してカルテ管理装置27に当該記入データを送信する(図8の(c))。
【0059】
次に、図9の処理において、カルテ管理装置27は、端末装置25から送信された記入データを受信する(ステップS1)。次に、カルテ管理装置27は、記入データ登録手段として、受信された記入データをカルテ管理データベース272aに登録する(ステップS2)。ここで、カルテ管理装置27は、受信された記入データの文字認識によりカルテ用紙20に記入された内容(例えば、ID(識別情報))を認識し、上記記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。また、カルテ管理装置27は、画像データ作成手段として、受信された記入データに基づいて、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データを作成し、その画像データを、上記記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。
【0060】
次に、患者は、A診察室へ入り医師Aの問診、診察を受けることになる。その際、医師Aには、先ほど患者により必要事項が記入されたカルテ用紙20が渡される。医師Aは、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上の診察記録記入欄38に診察結果を、投薬内容記入欄39に投薬内容を記入する。このような記入(追加記入)が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを追加記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(d))。
【0061】
次に、医師Aが、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12に記憶された追加記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(e))。
【0062】
次に、端末装置25は、上記追加記入データを受信すると、ネットワーク29を介して、当該追加記入データをカルテ管理装置27に送信する(図8の(f))。
【0063】
次に、図9の処理において、カルテ管理装置27は、端末装置25から送信された追加記入データを受信する(ステップS3)。
【0064】
次に、カルテ管理装置27は、登録判断手段として、受信された追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断する(ステップS4)。これは、前述のカルテ番号など、カルテ用紙毎の識別番号を利用して行う。つまり、カルテ番号などのカルテ識別情報を利用して、カルテ管理装置27は、追加記入データが、どのカルテ用紙のデータであるかを認識することができ、これにより、追加記入データに対応する記入データが既に登録されているかを判断することができる。これにより、例えば、多くの患者が存在したとしても、患者一人一人に渡されるカルテ用紙20をカルテ管理装置27にて識別することができる。
【0065】
ステップS4にて追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、カルテ管理装置27は、追加記入データ登録手段として、その記入データに対応付けて当該追加記入データを、カルテ管理データベース272aに登録する(ステップS5)。一方、ステップS4にて追加記入データに対応する記入データが登録されていないと判断された場合には、カルテ管理装置27は、当該追加記入データを記入データとしてカルテ管理データベース272aに登録する(ステップS6)。ここで、カルテ管理装置27は、当該追加記入データの文字認識によりカルテ用紙20に記入された内容を認識し、上記追加記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。また、カルテ管理装置27は、画像データ作成手段として、当該追加記入データに基づいて、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データを作成し、その画像データを、当該追加記入データに対応付けてカルテ管理データベース272aに登録する。
【0066】
このように、あるカルテ用紙20に記入された内容は、全て対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されることになる。
【0067】
次に、患者は、次のB診察室へ入り医師Bの問診、診察を受ける場合、医師Bには、先ほど患者により必要事項が記入されたカルテ用紙20が渡される。医師Bは、電子ペン10を用いてカルテ用紙20上の診察記録記入欄38に診察結果を、投薬内容記入欄39に投薬内容を記入する。このような記入(追加記入)が行われる間に、電子ペン10は、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを追加記入データとして取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく(図8の(g))。
【0068】
次に、医師Bが、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、電子ペン10は、送信ボックス41内のドットパターンを読み取り、メモリ12に記憶された追加記入データを、Bluetoothトランシーバ13を介して無線通信により端末装置25に送信する(図8の(h))。
【0069】
次に、端末装置25は、上記追加記入データを受信すると、ネットワーク29を介して、当該追加記入データをカルテ管理装置27に送信する(図8の(i))。
【0070】
こうして、送信された追加記入データを受信すると、カルテ管理装置27は、上記と同様に、図9に示すステップS4〜S6の処理を実行する。なお、その後も、診察或いは検査にて、そのカルテ用紙20に診察内容が記入される度に、そこに追加記入された内容が、既に登録された内容に対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されていくことになる。
【0071】
そして、上記医師の診察中或いは診察後に、例えば、病院の薬局にいる薬剤師が、そこに設置された端末装置28のキーボード(識別情報入力装置として機能)から患者ID(識別情報)を入力するとともに、投薬内容を要求するための指令をネットワーク29を介してカルテ管理装置27に送ると、カルテ管理装置27は、データ提示手段として、これに応じ、入力された患者IDに基づいて、カルテ管理データベース272aに登録された記入データを端末装置28に対して提示する((図8の(j))。より具体的には、カルテ管理装置27は、入力された患者IDに対応する投薬内容をカルテ管理データベース272aから取得し、ネットワーク29を介して端末装置28に送信する。これにより、端末装置28では、そのディスプレイ上に患者ID及び投薬内容が表示され、それを見た薬剤師は、未だカルテ用紙20が薬局に届いていなくても、迅速に、調剤行為或いは準備に入ることができる。
【0072】
なお、上記の例においては、1つのカルテ用紙20に対して患者、医師A及び医師Bが必要事項を記入する。この場合において、カルテ用紙20と1対1で電子ペン10が用意され、カルテ用紙20と一緒に患者や医師の間を移動する場合には問題は無いが、患者、医師A及び医師Bがそれぞれ異なる電子ペン10を使用する場合には、各人がそれぞれ記入データを送信する際にカルテ番号や患者番号などの識別番号をカルテ用紙20に記入する必要がある。これにより、異なる電子ペン10で記入された記入データと、カルテ番号などの識別番号との対応付けがなされ、カルテ管理装置27による管理が可能となる。
【0073】
なお、薬局の薬剤師ばかりでなく、カルテ管理装置27にネットワーク29を介して接続された端末装置25を操作する医師等もキーボードから患者IDを入力しそれに対応する記入データを要求することができる。かかる要求に応じ、カルテ管理装置27は、要求された記入データを文字認識後のテキストデータ或いは、画像データで端末装置25に提示することになる。
【0074】
上記の例では、医師又は薬剤師が、端末装置25又は端末装置28から患者IDに対応する記入データの提示をカルテ管理装置27に要求するに当たって、当該患者IDの入力をキーボードから行うように構成した。別の例として、端末装置25又は端末装置28に、患者IDが記録された記録媒体から当該患者IDを読み取り、入力する識別情報読取装置を接続するように構成してもよい。この場合、例えば、患者の診察カード(磁気カード、或いはICカード)等に患者IDを記録しておき、医師又は薬剤師が、診察カードを識別情報入力装置に通すことによって、当該診察カードから患者IDを読み取り入力させることになる。
【0075】
以上説明したように、上記実施形態によれば、あるカルテ用紙20に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてカルテ管理データベース272aに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。特に、総合病院などの大きな医療施設で、医師等により多岐にわたる診察や検査が行われる場合に有効である。
【0076】
また、医師は、自らデータとしての入力を意識することなく、従来と同様に紙のカルテに診察記録等を記入することができるので、診察等の迅速化を維持することができる。
【0077】
また、医師等は、患者ID(識別情報)の入力により過去のカルテを端末装置25のディスプレイ上で簡単に見ることができる。
【0078】
さらに、カルテ管理データベース272aには、カルテ用紙20に記入された内容を表す画像データが登録されているので、医師は、過去に自分がカルテ用紙20に記入した自筆の内容をディスプレイ上で確認することができる。また、カルテ用紙に対して医師等が記入した内容が画像データとして登録されるので、医師等が記入したコメントなどの文字に限らず、患部の様子などを医師等が図示した絵図もそのまま電子データとして登録しておくことができる。
【0079】
なお、上記実施形態においては、カルテ番号などのカルテ識別情報を利用して、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断するように構成したが、その代わりに、以下の方法により、カルテ管理装置27は患者IDを利用して、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断することができる。
【0080】
例えば、上記図8(e)及び(h)において、医師が、患者の診察を終え、送信ボックス41内に電子ペン10でチェックを記入すると、追加記入データが端末装置25に送信される。ここで、端末装置25は、かかる追加記入データを直ぐにカルテ管理装置27に送信せずに、患者IDの入力を待つ。
【0081】
そして、医師が、端末装置25に接続された識別情報読取装置に、例えば、患者の診察カード(磁気カード、或いはICカード)を通し、患者IDを読み取らせ端末装置25に入力させると、端末装置25は、入力された患者IDと追加記入データとを対応付けてカルテ管理装置27に送信する。なお、医師が、端末装置25のキーボードを操作して患者IDを入力するようにしてもよいが、識別情報読取装置により患者IDを読み取り入力させた方が、入力ミス等を防止することができる。
【0082】
次いで、カルテ管理装置27は、登録判断手段として、入力された患者IDに基づいて、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断する。つまり、図8の(a)において、カルテ用紙20上のID記入欄36に記入された患者IDが、カルテ管理データベース272aに登録されているため、カルテ管理装置27は、患者IDにより、追加記入データに対応する記入データがカルテ管理データベース272aに登録されているか否かを判断することができる。
【0083】
なお、カルテ用紙20上には、カルテ管理データベース272aに登録された情報と同じ情報がインクにより記述されているので、かかるカルテ用紙20を残しておけば、何らかのトラブルが生じた際に、カルテ用紙20自体を利用することができる。
【0084】
また、カルテ用紙20に診察終了欄を設け、医師がかかる欄に電子ペン10でチェックを記入すると、診察終了を示す情報がカルテ管理装置27及び受付の端末装置25に送信されるように構成しておけば、受付では、精算の準備等に迅速に入ることができる。
【0085】
なお、上記の説明では、同一フォーマットのカルテ用紙上には同一のドットパターンが印刷されていることとしているが、カルテ用紙毎に異なるドットパターンが印刷されている場合には、そのカルテ用紙に対して記入を行うことにより、そのカルテ用紙の識別情報を自動的に取得することができる。
【0086】
また、図6に示したカルテ用紙の例では、患部などの診療部位を図示した記入欄40内には、カルテ用紙20内における位置情報に対応するドットパターンが形成されているが、その代わりに、診療部位毎に予め固有のドットパターンを割り当てておくこともできる。例えば、診療部位として全身、胸部、胃部などがある場合、それぞれに対して固有のドットパターンを割り当てることができる。これにより、特定の診療部位上の特定位置に対して医師が記入をした場合には、カルテ用紙の様式を問わず、その診療部位上の記入位置を示すデータを取得することが可能となる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あるカルテ用紙に時間をおいて順次記入された内容が自動的に対応付けられてデータベースに登録されるので、紙のカルテが使用される場合においても、データ管理、検索等を容易にさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルテ管理システムの全体構成例を示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】カルテ用紙に印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明するための図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す図である。
【図5】カルテ用紙の構造の一例を示す図である。
【図6】カルテ用紙における図案の一例を示す図である。
【図7】カルテ管理装置の構造を示す機能ブロック図である。
【図8】病院において、電子ペン10によりカルテ用紙20に診察記録等が記入される場合ようすを示す概念図である。
【図9】図8の場合におけるカルテ管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図10】カルテ用紙に対する識別情報の記入方法例を示す図である。
【符号の説明】
1 カルテ管理システム
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
15 LED
16 カメラ
17 ペン先部
20 カルテ用紙
25 端末装置
27 カルテ管理装置
28 端末装置
29 ネットワーク
Claims (17)
- 所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的に前記ドットパターンを読み取ることによって当該カルテ用紙に記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、前記送信されたデータを受信し管理するカルテ管理装置と、を備えたカルテ管理システムであって、
前記カルテ管理装置は、
前記カルテ用紙に記入された内容に対応する記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、
前記カルテ用紙に追加記入された内容に対応する追加記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された前記追加記入データを受信した場合に、当該追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、
前記追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合に、当該記入データに対応付けて前記追加記入データを前記データベースに登録する追加記入データ登録手段と、を備えることを特徴とするカルテ管理システム。 - 前記カルテ管理装置は、前記受信した記入データに基づいて、前記カルテ用紙に記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、
前記記入データ登録手段は、前記受信された記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録することを特徴とする請求項1に記載のカルテ管理システム。 - 前記カルテ管理装置は、前記受信した追加記入データに基づいて、前記カルテ用紙に追加記入された内容を表す画像データ及び/又はテキストデータを作成するデータ作成手段をさらに備え、
前記追加記入データ登録手段は、前記受信された追加記入データに対応付けて前記作成された画像データ及び/又はテキストデータを前記データベースに登録することを特徴とする請求項1に記載のカルテ管理システム。 - 前記記入データ登録手段は、前記記入データとともに、当該記入データに対応付けて当該カルテ用紙を識別するための識別情報を前記データベースに登録することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のカルテ管理システム。
- 前記登録判断手段は、前記電子ペンにより取得され送信された識別情報を利用して、前記追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のカルテ管理システム。
- 前記識別情報を入力する識別情報入力装置をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のカルテ管理システム。
- 前記識別情報入力装置は、前記識別情報が記録された記録媒体から当該識別情報を読み取り入力することを特徴とする請求項6に記載のカルテ管理システム。
- 前記記録媒体は、カード型記録媒体であることを特徴とする請求項7に記載のカルテ管理システム。
- 前記カルテ用紙には前記識別情報を記入するための欄が設けられており、
前記カルテ管理装置は、当該欄に記入された識別情報に対応する識別データであって、前記電子ペンにより取得され送信された識別データを受信した場合に、当該識別データに基づいて前記識別情報を認識する識別情報認識手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のカルテ管理システム。 - 前記登録判断手段は、前記識別情報に基づいて、前記追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断することを特徴とする請求項6乃至10の何れか一項に記載のカルテ管理システム。
- 前記カルテ管理装置は、前記識別情報入力装置により入力された識別情報に基づいて、前記データベースに登録された前記データを提示するデータ提示手段をさらに備えることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のカルテ管理システム。
- 前記電子ペンにより取得され送信された前記データを受信し、前記カルテ管理装置に送信する端末装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のカルテ管理システム。
- 所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的に前記ドットパターンを読み取ることによって当該カルテ用紙に記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、前記送信されたデータを受信し管理する前記カルテ管理装置と、を備えたカルテ管理システムにおける前記カルテ管理装置であって、
前記カルテ用紙に記入された内容に対応する記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段と、
前記カルテ用紙に追加記入された内容に対応する追加記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された前記追加記入データを受信した場合に、当該追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段と、
前記追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、当該記入データに対応付けて前記追加記入データを前記データベースに登録する追加記入データ登録手段と、を備えることを特徴とするカルテ管理システムにおけるカルテ管理装置。 - 所定のドットパターンが印刷されたカルテ用紙から光学的に前記ドットパターンを読み取ることによって当該カルテ用紙に記入された内容に対応するデータを取得し当該データを無線通信により送信する電子ペンと、前記送信されたデータを受信し管理する前記カルテ管理装置と、を備えたカルテ管理システムにおける前記カルテ管理装置に含まれるコンピュータを、
前記カルテ用紙に記入された内容に対応する記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された当該記入データを受信した場合に、当該記入データをデータベースに登録する記入データ登録手段、
前記カルテ用紙に追加記入された内容に対応する追加記入データであって、前記電子ペンにより取得され送信された前記追加記入データを受信した場合に、当該追加記入データに対応する記入データが前記データベースに登録されているか否かを判断する登録判断手段、
前記追加記入データに対応する記入データが登録されていると判断された場合には、当該記入データに対応付けて前記追加記入データを前記データベースに登録する追加記入データ登録手段、として機能させることを特徴とするカルテ管理処理プログラム。 - インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入される電子ペン用カルテ用紙であって、
前記読取ユニットにより光学的に読取可能に設けられたドットパターン領域と、
前記ドットパターン領域上に形成され、診療情報を記入するための診療情報記入領域と、を有し、前記診療情報記入領域内の前記ドットパターンは当該診療情報記入領域内における位置情報と対応付けられていることを特徴とするカルテ用紙。 - 前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位図示領域内における位置情報と対応付けられていることを特徴とする請求項16に記載のカルテ用紙。
- 前記ドットパターン領域上に形成され、診療部位の形状を示す診療部位図示領域をさらに有し、前記診療部位図示領域内の前記ドットパターンは、当該診療部位毎に割り当てられていることを特徴とする請求項16に記載のカルテ用紙。
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