JP2006193727A - ポリアミド樹脂組成物、成形品および筐体 - Google Patents

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誠 小林
Naoya Iwamura
尚哉 岩村
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Abstract

【課題】共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6樹脂を配合し、さらに無機強化剤を配合することで非常に優れた成形品外観を有し、かつ高い剛性を同時に実現するポリアミド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位65〜90重量%、(a−2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位5〜30重量%および(a−3)カプロアミド単位1〜14重量%からなり、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たす3元共重合ポリアミド樹脂20〜80重量%、および(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂80〜20重量%からなる樹脂組成物に、(A)と(B−1)または(B−2)の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤13〜230重量部を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、特定の末端基濃度を有することを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた金型転写性、成形性、高剛性を同時に有するポリアミド樹脂組成物、ならびに、製品の薄型化に好適な良外観高剛性筐体に関する。
従来、ポリアミド樹脂は、引張、曲げなどの強度、弾性率などの機械的性質に優れ、しかも耐熱性、耐薬品性、難燃性が良好であることから、電気電子部品、自動車用部品、建材部品、機械部品等に広く利用されている。しかし、無機強化剤を含有するポリアミド樹脂組成物は、その強化剤成分が金型転写性を阻害するため、良外観と高剛性の両立は困難であった。一方、良外観性を有する樹脂材料として、従来筐体にはABS、ポリカーボネートなどの樹脂が使用されてきたが、これら樹脂は無機強化剤による高剛性化に不適であり、薄型化要求の強い筐体に対しては金属材料を使用せざるを得ず、生産性、経済性に優れる材料の検討がなされている。たとえば携帯電話、PHS、液晶テレビ、プラズマディスプレー、PDA、小型テレビ、ラジオ、ノートパソコン、パソコン、マウス、プリンター、スキャナー、メモリ機器、パソコン周辺機器、ビデオデッキ、DVDデッキ、CDデッキ、MDデッキ、DATデッキ、アンプ、カセットデッキ、ポータブルCDプレーヤー、ポータブルMDプレーヤー、カメラ、デジタルカメラ、双眼鏡、顕微鏡、望遠鏡、時計、家庭用電話、オフィス用電話、玩具、医療機器、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、ファクシミリ部品、コピー機部品、建材関係部品、家具部品などが挙げられる。
例えば特許文献1にはポリアミド66/ポリアミド6I共重合ポリアミド樹脂組成物、特許文献2にはポリアミド66/ポリアミド6I共重合ポリアミド樹脂とポリアミド66とのブレンドポリマーが提案されているが、高剛性を実現するために無機強化剤を高充填すると、外観が損なわれる欠点があった。特許文献3にはポリアミド66/6I/6の3元共重合ポリアミド樹脂が提案されているが、固化速度が遅いためバリが出やすく、かつ成形における冷却時間を長くせざるを得ず、生産性に欠点があった。
特開平6−73288号公報(請求項1) 特開平7−97514号公報(請求項1) 特開2000−219808号公報(請求項1)
本発明は優れた製品表面外観、高剛性、低い誘電正接、優れた成形性を同時に満足できるポリアミド樹脂組成物、さらに粒子状無機充填剤を配合することでバリを抑制できるポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
そこで本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定共重合比率の3元共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6またはポリアミド610を配合し、更に無機強化剤を配合し、かつ特定末端基濃度を有するポリアミド樹脂組成物によって、前記目的を達成し得ることを見いだし本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)(A)(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位65〜90重量%、(a−2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位5〜30重量%および(a−3)カプロアミド単位1〜14重量%からなり、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たす3元共重合ポリアミド樹脂20〜80重量%、および(B−1)ポリアミド6樹脂80〜20重量%からなる樹脂組成物に、(A)と(B−1)の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤13〜230重量部を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、下式(1)を満たすことを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
式[COOH]−[NH]>0.5×10−5mol/g (1)
(ただし、[COOH]は末端カルボキシル基濃度を、[NH]は末端アミノ基濃度を表し、単位はそれぞれ×10−5mol/gである。)
(2)(A)(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位65〜90重量%、(a−2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位5〜30重量%および(a−3)カプロアミド単位1〜14重量%からなり、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たす3元共重合ポリアミド樹脂20〜80重量%、および(B−2)ポリアミド610樹脂80〜20重量%からなる樹脂組成物に、(A)と(B−2)の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤13〜230重量部を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、下式(2)を満たすことを特徴とするポリアミド樹脂組成物、
式[COOH]−[NH]>2.0×10−5mol/g (2)
(3)(C)無機充填剤が、(c―1)繊維状無機充填剤と(c−2)球状無機充填剤からなることを特徴とする(1)または(2)記載のポリアミド樹脂組成物、
(4)(c−1)繊維状無機充填剤がガラス繊維、炭素繊維、ワラステナイトから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする(3)記載のポリアミド樹脂組成物、
(5)(c−2)球状無機充填剤の平均粒径が6〜40μmであることを特徴とする(3)または(4)記載のポリアミド樹脂組成物、
(6)(c−2)球状無機充填剤がガラスビーズであることを特徴とする(3)〜(5)のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物、
(7)(1)〜(6)のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物を、射出成形、押出成形、ブロー成形の内から選ばれる少なくとも1種の方法で成形してなる成形品、
(8)筐体、外装部品、補強部品であることを特徴とする(7)記載の成形品、
(9)携帯電話筐体であることを特徴とする(7)または(8)記載の成形品、
により構成される。
本発明の樹脂組成物は、特定共重合比率の共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6樹脂を配合し、さらに無機充填剤を配合することで非常に優れた成形品外観を有し、かつ高い剛性を同時に実現する、成形性に優れたポリアミド樹脂組成物であり、本発明の樹脂組成物を用いた成形品は塗装性に優れ、携帯電話、PHS、液晶テレビ、プラズマディスプレー、PDA、小型テレビ、ラジオ、ノートパソコン、パソコン、マウス、プリンター、スキャナー、メモリ機器、パソコン周辺機器、ビデオデッキ、DVDデッキ、CDデッキ、MDデッキ、DATデッキ、アンプ、カセットデッキ、ポータブルCDプレーヤー、ポータブルMDプレーヤー、カメラ、デジタルカメラ、双眼鏡、顕微鏡、望遠鏡、時計、家庭用電話、オフィス用電話、玩具、医療機器、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、ファクシミリ部品、コピー機部品、建材関係部品、家具部品などに特に優れるものである。また、特定共重合比率の共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド610樹脂を配合し、さらに無機強化剤を配合することで非常に優れた成形品外観を有し、かつ高い剛性、優れた成形性、低い誘電正接を同時に実現するポリアミド樹脂組成物であり、誘電損失を引き起こす指標である誘電正接が低いことから、特に携帯電話、PHSなどのように電波を用いる製品の筐体成形品に特に優れるものである。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明における(A)共重合ポリアミド樹脂は、(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位、(a―2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位、および(a―3)カプロアミド単位からなる3元共重合体であり、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩、およびεカプロラクタムを重合缶内で加熱、重合することで得られる。その共重合比率は、配合原料の比率である。
本発明における(A)共重合ポリアミド樹脂は、各繰返し構造単位の共重合割合が、(a−1)65〜90重量%、(a−2)5〜30重量%、(a−3)1〜14重量%好ましくは2〜12重量%、及び、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たすことを特徴とする。これらの共重合比は共重合体を製造する際の原料の割合を調整することにより、達成される。(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位の共重合比率が65重量%未満では機械特性が損なわれ、90重量%以上では成形品の外観が優れない。また、(a―3)カプロアミド単位が1重量%未満では成形品外観の改善が見られず、14重量%を超える場合や(a−2)/(a−3)の共重合比が1.0未満の場合は機械特性が損なわれる。PA6単位が1重量%未満では固化速度が早すぎ、ガラス繊維浮きが発生し、10重量%を超える場合や(a−2)/(a−3)の共重合比が1.0未満の場合では到達結晶化度が低いためである。なお、(a−2)/(a−3)の共重合比の上限については特に制限はないが、本発明においては靭性の観点から4以下が好ましい。また、(a−3)単位を持たない(a−1)単位と(a−2)単位の2元共重合ポリアミドでは固化速度が早すぎ、成形品表面のガラス繊維浮きを十分抑制することができない。
本発明で用いられる(B−1)ポリアミド6樹脂とは、ε−カプロラクタムを構成成分とするポリアミドである。(B−2)ポリアミド610とは、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸を重縮合したポリアミドである。成形加工性、相溶性などの必要特性に応じて、(B−1)または(B−2)に更に他のポリアミド樹脂を加えて混合物として用いることも実用上好適である。他のポリアミド樹脂の具体的な例としてはポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ポリアミド56)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ポリアミド6/66)、およびこれらの混合物などが挙げられる。
本発明において(B−1)ポリアミド6樹脂、(B−2)ポリアミド610樹脂の重合度には特に制限がないが、25℃で測定した相対粘度(98%硫酸法)としては、2.0〜4.5の範囲のものが好ましく、より好ましくは2.2〜4.0、特に好ましくは2.3〜3.5の範囲である。2.0以下では靭性が低下し、4.5以上では成形加工性が劣る場合がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、(A)共重合ポリアミド樹脂および(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂の合計重量に対して、(A)共重合ポリアミド樹脂は20〜80重量%であることが必要である。20重量%以下では成形品外観が損なわれ、80重量%以上では成形性が損なわれる。好ましくは25〜75重量%の範囲である。(B)ポリアミド6樹脂、またはポリアミド610樹脂は80〜20重量%である必要がある。80重量%以上では成形品外観が損なわれ、20重量%以下では成形性が損なわれる。好ましくは75〜25重量%の範囲である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、末端基濃度を調節することを特徴としている。ポリアミド樹脂組成物の末端基濃度は、(A)共重合ポリアミド樹脂、(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂の重合時に添加する安息香酸量と相対粘度を選択することで調節される。ポリアミド樹脂組成物の末端基濃度は以下のように求められる。ポリアミド樹脂組成物をフェノール/メタノール混合溶液に室温で溶解し、002規定塩酸で滴定して測定したアミノ末端基濃度[NH]を求め、ポリアミド樹脂組成物をベンジルアルコールに195℃で溶解し、0.02規定水酸化カリウムで滴定して測定したカルボニル末端基濃度[COOH]から求める。
本発明において(B−1)ポリアミド6樹脂を用いた場合、ポリアミド樹脂組成物の末端基濃度は、式[COOH]−[NH]>0.5×10−5mol/gを満たすことが必要である。この値が0.5×10−5mol/g以下では溶融混練時に重合が進行し、いわゆるゲル化を起こしやすく、成形加工における流動性が不安定であり、成形品の表面外観が優れない。成形性と成形品の表面外観のバランスから、式[COOH]−[NH]>0.7×10−5mol/gを満たすことがより好ましい。その上限には特に制約はないが、アミノ基と化合する処理をした強化材の補強効率から、6.0以下が実用上好ましい。
(B−2)ポリアミド610樹脂を用いた場合、ポリアミド樹脂組成物の末端基濃度は、式[COOH]−[NH]>2.0×10−5mol/gを満たすことが必要である。この値が2.0×10−5mol/g以下では溶融混練時に重合が進行し、いわゆるゲル化を起こしやすく、成形加工における流動性が不安定であり、成形品の表面外観が優れない。成形性と成形品の表面外観のバランスから、式[COOH]−[NH]>2.2×10−5mol/gを満たすことがより好ましい。その上限には特に制約はないが、アミノ基と化合する処理をした強化材の補強効率から、8.0以下が実用上好ましい。
本発明では(A)共重合ポリアミド樹脂と、(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤を13〜230重量部含有する必要がある。13重量部未満では機械特性の向上が見られず、230重量部を超えると成形品外観、流動性が損なわれるばかりか機械物性の改良も認められない。成形時の外観、流動性と機械特性のバランスから15〜200重量部がより好ましい。
本発明に用いる(C)無機充填剤としては、繊維状、ウィスカー状等の(c−1)繊維状無機充填剤や(c−2)球状無機充填剤があげられ、それらは1種類以上で使用されるが、(c−1)繊維状無機充填剤と(c−2)球状無機充填剤を併用することが好ましい。
(c−1)繊維状無機充填剤の具体例としては、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカー、ワラステナイトなどの繊維状、ウィスカー状充填材が挙げられる。上記繊維状無機充填剤中、ガラス繊維、ワラステナイトおよび導電性が必要な場合にはPAN系の炭素繊維が好ましい例として挙げられ、これらは1種または2種以上で使用される。中でもガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被膜あるいは集束されていてもよい。はなお、本発明に使用する上記の充填材はその表面をシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤などのカップリング剤その他の表面処理剤および膨潤性の層状珪酸塩では有機化オニウムイオンで予備処理することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。
本発明に用いる(c―2)球状無機充填剤としては、具体的にはガラスビーズ、ガラスバルーン、タルク、硫酸バリウムなどから選択して、用いることができ、これらは1種または2種類以上を併用して使用することもできるが、好ましくはガラスビーズである。なお、本発明に使用する上記の球状無機充填剤はその表面をシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤などのカップリング剤その他の表面処理剤で予備処理することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。
本発明における(c−2)球状無機充填剤の、JIS R3301により測定される平均粒径は6〜40μmであることが好ましい。6μm未満、また40μmを超える場合ではバリ低減の効果が認められない場合がある。本発明においてはバリ抑制効果と機械特性のバランスから7〜30μmがより好ましい。また、(A)共重合ポリアミド樹脂と(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂の合計100重量部に対して、(c―2)球状無機強化剤は4〜30重量部含有することが好ましい。4重量部未満ではバリ抑制効果が認められず、30重量部を超えると成形品外観が損なわれる場合がある。バリ抑制効果と成形品外観のバランスから5〜25重量部がより好ましい。
本発明において(c−1)繊維状無機充填剤と(c―2)球状無機充填剤を併用する場合、ガラス繊維とガラスビーズの組み合わせが最も好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、さらに本発明の目的を損なわない範囲で銅系熱安定剤、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、および染料・顔料を含む着色剤などの通常の添加剤を1種以上添加することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物製造方法は特に制限はなく、例えば共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6樹脂またはポリアミド610樹脂、無機充填剤を単軸または2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて220〜330℃の温度で溶融混練する方法等が挙げられる。無機充填剤を高配合すると、溶融混練時の剪断発熱による樹脂温度の上昇が抑えられず、ペレットの色調を悪化させる問題点があったが、本発明においては(B−1)ポリアミド6樹脂または(B−2)ポリアミド610樹脂の相対粘度を2.0〜4.5に調整することで、樹脂温度上昇を抑制することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成形、押出成形など通常の方法で容易に成形することができ、得られた成形品は、良外観性、成形性、剛性に優れ、電気電子部品、自動車部品、建材部品などの筐体、外装部品に好適である。また、小型筐体、外装成形品に求められる特性であるハイサイクル性、低バリ性、かつ塗装性に優れることから、携帯電話筐体に好適である。
本発明のポリアミド組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形のいずれかの方法によって、電気電子部品、自動車部品、建材部品などの筐体に成形できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物をこれらの部品とすることによって、従来では達成することのできなかった非常に高い剛性と良外観性を両立できる部品が得られるためこれらの用途に特に好適である。
以下、実施例を挙げてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。実施例および比較例に用いた測定方法を以下に示す。
(1)材料強度
以下の標準方法に従って測定した。
引張強度:ISO 527−1、−2
曲げ弾性率:ISO 178。
(2)成形品の表面外観1
80×80×3(mm)の鏡面磨き角板(フィルムゲート)を射出成形し、得られた角板の表面でJIS K7105に基づいて光沢度を測定した。
(3)成形品の表面外観2
115×115×2(mm)の鏡面磨き角板(フィルムゲート)を射出成形し、得られた角板の表面で蛍光灯の反射像の鮮明度を肉眼観察し、外観性の指標とした。判断基準は以下の通りである。
◎:蛍光灯の反射像がかなり明瞭に観察される。
○:蛍光灯の反射像がやや不明瞭ながらも観察される。
△:蛍光灯の反射像が観察できるが、かなり不明瞭である。
×:蛍光灯の反射像が観察できない。
(4)塗装性の評価
塗装による塗料の密着強度として、塗装完了後24時間常温放置したもの(初期密着性)と、塗装完了後24時間常温放置し、雰囲気温度45℃、湿度95%RH、120時間の条件で高温高湿放置したもの(高温高湿性)と、塗装完了後24時間常温放置し、ヒートサイクルとして−40℃×1時間と85℃×1時間を6サイクル処理したもの(ヒートショック)を、JIS K5400に準ずる方法で碁盤目テープ試験を実施した。評価点数が10点であるものが優れ、評価点数が小さくなるほど塗装密着性が劣る。
(5)硫酸相対粘度
JIS−K6810に従って98%硫酸での相対粘度を測定した。
(6)アミノ末端基濃度[NH
ポリアミド樹脂組成物のアミノ末端基濃度は、ポリアミド樹脂ペレット1gを、フェノール/メタノール混合溶液(比率:84/16重量%)25mlに室温で溶解し、0.02規定の塩酸で滴定して測定した。指示薬にはチモールブルーを用いた。
(7)カルボニル末端基濃度[COOH]
ポリアミド樹脂組成物のカルボニル末端基濃度は、ポリアミド樹脂ペレット1gを、ベンジルアルコール20mlに195℃で溶解し、0.02規定の水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定して測定した。指示薬にはフェノールフタレインを用いた。
(8)固化速度の評価
射出成形機(東芝機械社製:IS80)を用いて1mmφピンゲート成形品を射出時間を変化させて成形し、成形品の重量変化が無くなる射出時間からゲートシール時間を確認した。
(9)バリの評価
射出成形機(日精樹脂工業(株)社製:PS60)を用いて、ISO1874−2に従い、シリンダ温度300℃、金型表面温度100℃、スクリュー回転数150rpm、平行部流速200mm/秒、射出/冷却=20/10秒の条件でISO Type−A規格の試験片を成形、流動末端部におけるバリの長さを顕微鏡で確認した。
(10)誘電正接の測定
80×80×3(mm)の鏡面磨き角板(フィルムゲート)を射出成形し、得られた角板を60℃、湿度95%で6時間吸水アニール処理しIEC60250に従って測定した。
参考例1 共重合ポリアミド樹脂の製造
実施例、ならびに比較例で用いた共重合ポリアミド樹脂は以下の方法で重合した。(a−1)ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の当モル塩、(a−2)ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩、および(a−3)ε−カプロラクタムをそれぞれ表に記載の重量比で、さらに表に示す量の安息香酸((株)伏見製作所製)を投入し、投入した全量と同量の純水を加え、重合缶内をNで置換した後、攪拌しながら加熱を開始し、缶内圧力を最大20kg/cmに調整しながら最終到達温度を270℃とし反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
参考例2 ポリアミド6樹脂の製造
実施例、ならびに比較例で用いた共重合ポリアミド樹脂は以下の方法で重合した。ε−カプロラクタム(東レ(株)製)1500g、表に示す量の安息香酸、イオン交換水375gを秤量し、重合缶に仕込み、常圧、窒素フロー下で攪拌しながら最終到達温度260℃とし反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。得られたペレットは95℃熱水中で20時間処理し、未反応モノマーや低重合物を抽出除去した。抽出後のペレットは80℃で50時間以上乾燥した。
参考例3 ポリアミド610樹脂の製造
実施例、ならびに比較例で用いたポリアミド610樹脂は以下の方法で重合した。ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の当モル塩、表に示す量の安息香酸を投入し、投入した全量と同量の純水を加え、重合缶内をNで置換した後、攪拌しながら加熱を開始し、缶内圧力を最大20kg/cmに調整しながら最終到達温度を280℃とし反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした。
参考例4 ガラスビーズの粒径分別
ポッターズバロティーニ(株)製ガラスビーズ:EGB731Aを80μm、40μm、20μm、10μmそれぞれの篩にかけ、得られたガラスビーズをJIS R3301に従い、その粒度分布を確認した。それぞれ平均粒度が54μm、21μm、8μm、4μmのガラスビーズが得られた。
参考例5 成形品の作成
実施例、ならびに比較例で使用した引張強さ、曲げ弾性率の試験用成形品は次の方法で作成した。ISO1874−2に従い、日精樹脂工業(株)製の射出成形機PS60により、シリンダ温度300℃、金型表面温度100℃、スクリュー回転数150rpm、平行部流速200mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件でISO Type−A規格の試験片を成形した。
また、成形品の表面外観評価用の試験片は、同条件、射出/冷却=10/10秒の条件で、80×80×3(mm)の鏡面磨き角板(フィルムゲート)を射出成形した。
[実施例1]
参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位、ヘキサメチレンイソフタラミド単位、およびカプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ81、15、4重量%である(A)共重合ポリアミド樹脂:50重量部、参考例2に示した重合方法で製造された(B−1)ポリアミド6樹脂:50重量部、(c−1)ガラス繊維[日本板硝子(株)製:商品名TP−67]:100重量部を2軸押出機(東芝機械社製:TEM58)を用いてシリンダ設定温度270℃、スクリュ回転数200rpmの条件下で(A)、(B−1)をトップフィード(基込めフィード)、(c−1)をサイドフィードし、溶融混錬した後、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒しペレットを得た。得られたペレットを参考例4に示した方法により成形し、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例2]
(A)が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ76、16、8重量%である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例3]
(A)が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ71、17、12重量%である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例4〜11]
(A)、(B−1)、(C)が表1に示す重量部である以外は実施例2と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例12〜14]
(C)無機充填剤が、ガラス繊維と参考例4に示した方法で得られた平均粒径21μmのガラスビーズであり、(A)、(B−1)、(C)を表に示す重量部とした以外は実施例2と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例15]
(D)球状無機充填剤が、参考例4に示した方法で得られた平均粒径8μmのガラスビーズである以外は実施例12と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例16]
無機充填剤(C)が炭素繊維[東レ(株)製:商品名TS12]である以外は実施例2と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例17]
無機充填剤(C)がワラステナイト[キンセイマテックス(株)製:商品名FPW400S]である以外は実施例2と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例18〜21]
(C)無機充填剤が、ガラス繊維と参考例3に示した方法で得られたガラスビーズであり、(A)、(B−1)、(C)を表に示す重量部、ガラスの平均粒子径である以外は実施例12と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例22]
参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位、ヘキサメチレンイソフタラミド単位、およびカプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ81、15、4重量%である(A)共重合ポリアミド樹脂:50重量部、参考例3に示した重合方法で製造された(B−2)ポリアミド610樹脂:50重量部、(c−1)ガラス繊維[日本板硝子(株)製:商品名TP−67]:100重量部を2軸押出機(東芝機械社製:TEM58)を用いてシリンダ設定温度270℃、スクリュ回転数200rpmの条件下で(A)、(B−2)をトップフィード(基込めフィード)、(c−1)をサイドフィードし、溶融混錬した後、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒しペレットを得た。得られたペレットを参考例5に示した方法により成形し、前記の測定方法によって諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例23]
(A)が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ76、16、8重量%である以外は実施例22と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例24]
(A)が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ71、17、12重量%である以外は実施例22と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例25〜32]
(A)、(B−2)、(C)が表に示す重量部である以外は実施例23と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例33〜35]
(C)無機充填剤が、ガラス繊維と参考例4に示した方法で得られた平均粒径21μmのガラスビーズであり、(A)、(B−2)、(C)を表に示す重量部とした以外は実施例23と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例36]
(D)球状無機充填剤が、参考例4に示した方法で得られた平均粒径8μmのガラスビーズである以外は実施例33と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例37]
無機充填剤(C)が炭素繊維[東レ(株)製:商品名TS12]である以外は実施例23と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例38]
無機充填剤(C)がワラステナイト[キンセイマテックス(株)製:商品名FPW400S]である以外は実施例23と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[実施例39〜42]
(C)無機充填剤が、ガラス繊維と参考例4に示した方法で得られたガラスビーズであり、(A)、(B−2)、(C)を表に示す重量部、ガラスの平均粒子径である以外は実施例33と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例1]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位、ヘキサメチレンイソフタラミド単位、およびカプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ95、3.5、1.5重量%である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例2]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ50、35、15重量%である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例3]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ81、4、15重量%である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例4〜9]
(A)、(B−1)、(C)、(D)が表に示す重量部である以外は実施例2と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
ペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例10〜12]
(A)共重合ポリアミド樹脂と(C)無機充填剤が表に示す共重合比、重量部である以外は実施例1と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例13]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位、ヘキサメチレンイソフタラミド単位、およびカプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ95、3.5、1.5重量%である以外は実施例22と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例14]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ50、35、15重量%である以外は実施例22と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例15]
(A)共重合ポリアミド樹脂が参考例1に示した重合方法で製造されたヘキサメチレンアジパミド単位(PA66)、ヘキサメチレンイソフタラミド単位(PA6I)、カプロアミド単位(PA6)から成り、重量比がそれぞれ81、4、15重量%である以外は実施例22と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
[比較例16〜21]
(A)、(B−2)、(C)、(D)が表に示す重量部である以外は実施例23と同様にしてペレット、成形品を得て諸特性を調べた。その結果を表に示す。
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実施例1〜42および比較例1〜21より特定共重合比率の共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6樹脂を配合し、さらに無機強化剤を配合して得られたポリアミド樹脂組成物は、優れた成形品外観を有し、同時に高い引張強さ、曲げ弾性率を備えた剛性に優れる材料を得られることが確認された。また、特定共重合比率の共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド610樹脂を配合し、さらに無機強化剤を配合して得られたポリアミド樹脂組成物は、さらに加えて、誘電正接が低く、携帯電話、PHSなどのように電波を用いる製品の筐体成形品に特に優れることが確認された。さらに球状無機充填剤を配合することで、成形品のバリを低減できることが確認された。また、その成形品において、筐体部品の特性として重要な高い塗装密着性が得られることが確認された。

Claims (9)

  1. (A)(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位65〜90重量%、(a−2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位5〜30重量%および(a−3)カプロアミド単位1〜14重量%からなり、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たす3元共重合ポリアミド樹脂20〜80重量%、および(B−1)ポリアミド6樹脂80〜20重量%からなる樹脂組成物に、(A)と(B−1)の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤13〜230重量部を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、下式(1)を満たすことを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
    式[COOH]−[NH]>0.5×10−5mol/g (1)
    (ただし、[COOH]は末端カルボキシル基濃度を、[NH]は末端アミノ基濃度を表し、単位はそれぞれ×10−5mol/gである。)
  2. (A)(a−1)ヘキサメチレンアジパミド単位65〜90重量%、(a−2)ヘキサメチレンイソフタラミド単位5〜30重量%および(a−3)カプロアミド単位1〜14重量%からなり、(a−2)/(a−3)の共重合比1.0以上を同時に満たす3元共重合ポリアミド樹脂20〜80重量%、および(B−2)ポリアミド610樹脂80〜20重量%からなる樹脂組成物に、(A)と(B−2)の合計100重量部に対して、(C)無機充填剤13〜230重量部を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、下式(2)を満たすことを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
    式[COOH]−[NH]>2.0×10−5mol/g (2)
  3. (C)無機充填剤が、(c―1)繊維状無機充填剤と(c−2)球状無機充填剤からなることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. (c−1)繊維状無機充填剤がガラス繊維、炭素繊維、ワラステナイトから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項3記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. (c−2)球状無機充填剤の平均粒径が6〜40μmであることを特徴とする請求項3または4記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. (c−2)球状無機充填剤がガラスビーズであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載のポリアミド樹脂組成物を、射出成形、押出成形、ブロー成形の内から選ばれる少なくとも1種の方法で成形してなる成形品。
  8. 筐体、外装部品、補強部品であることを特徴とする請求項7記載の成形品。
  9. 携帯電話筐体であることを特徴とする請求項7または8記載の成形品。
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