JPH10237301A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

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JPH10237301A
JPH10237301A JP4275597A JP4275597A JPH10237301A JP H10237301 A JPH10237301 A JP H10237301A JP 4275597 A JP4275597 A JP 4275597A JP 4275597 A JP4275597 A JP 4275597A JP H10237301 A JPH10237301 A JP H10237301A
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JP
Japan
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polyphenylene sulfide
sulfide resin
resin composition
parts
weight
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Application number
JP4275597A
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English (en)
Inventor
Masa Matsuda
政 松田
Joshin Kuwata
浄伸 桑田
Shoichi Wakatake
昌一 若竹
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時に発生するバリが少なく、機械的強
度、耐熱性のみならず、薄肉流動性にも優れ、特に射出
成形によるコネクタ、電子封止部品、コイル封止部品等
の用途に有用なポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が
得ることを課題とする。 【解決手段】 (A)ポリフェニレンスルフィド樹脂1
00重量部に対し、(B)補強材0〜400重量部、
(C)数平均分子量(Mn)が100万以上のポリテト
ラフルオロエチレン0.1〜5重量部を配合してなるポ
リフェニレンスルフィド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコネクター、あ
るいは電子封止部品、コイル封止部品などの封止部品の
ように低バリ性かつ薄肉流動性が要求される用途に有用
なポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PS樹脂と略す)は優れた耐熱性、難燃性、剛性及び電
気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとしては好
適な性質を有していることから、射出成形用を中心とし
て各種電気部品、機械部品及び自動車部品などの用途に
使用されている。
【0003】しかしながら、PPS樹脂は、例えばコネ
クターあるいは電子部品封止、コイル封止などの部品封
止用途などにおいては、バリ発生が著しくて使用が制限
されている。
【0004】このような現状から、PPS樹脂のバリ低
減を目的としてこれまでにもいくつかの検討がなされて
いる。例えば、高度に架橋したPPS樹脂を特性改良剤
として配合する方法(特開昭64−9266号公報)、
PPS樹脂にシラン化合物を添加する方法(特開昭63
−251430号公報)、ベースポリマに特定の直鎖状
PPS樹脂と架橋PPS樹脂を組み合わせて使用し、更
にシランカップリング剤を使用する方法(特開平3−1
97562号公報)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度に
架橋したPPS樹脂の添加、あるいはシラン化合物の添
加など従来のバリ低減技術は、総体的に組成物の流動性
を低下させるという問題や、成形時のアウトガスの増加
という問題があり、特に薄肉精密部品の射出成形用途に
おいては、充填不良や、ガス焼けなどの問題があった。
【0006】そこで本発明者らは、PPS樹脂に要求さ
れる上記の諸性能、すなわち薄肉流動性かつ低バリ性の
いずれにおいても優れたPPS樹脂の開発を目的として
鋭意検討した結果、特定の分子量以上のポリテトラフル
オロエチレン(以下PTFEと略す。)などのフッ素系
ポリマーをPPS樹脂に添加することにより、上記目的
とする諸性能の全てを満足した高性能PPS樹脂組成物
が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 1.(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部
に対し、(B)補強材0〜400重量部、(C)数平均
分子量(Mn)が100万以上のフッ素系ポリマー0.
1〜5重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド
樹脂組成物、 2.(C)フッ素系ポリマーがポリテトラフルオロエチ
レンである請求項1記載のポリフェニレンスルフィド樹
脂組成物。
【0008】3.さらに(D)有機シラン化合物をポリ
フェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して0.1
〜5重量部配合してなる上記1または2記載のポリフェ
ニレンスルフィド樹脂組成物、 4.ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物がコネクター
成形品用である上記1〜3のいずれか記載のポリフェニ
レンスルフィド樹脂組成物、 5.ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が電子部品封
止用である上記1〜3のいずれか記載のポリフェニレン
スルフィド樹脂組成物、 6.上記1〜4のいずれか記載のポリフェニレンスルフ
ィド樹脂組成物を射出成形してなるコネクター用成形
品、および 7.上記1〜3または5記載のポリフェニレンスルフィ
ド樹脂組成物を射出成形してなる封止部品用成形品であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用するPPS樹脂と
は、構造式(1)で示される繰り返し単位を有する重合
体であり、
【化1】 上記構造式(1)で示される繰り返し単位が70モル%
以上、特に90モル%以上を含む重合体であることが耐
熱性の点で好ましい。またPPS樹脂はその繰り返し単
位の30モル%未満を、下記の構造を有する繰り返し単
位等で構成することが可能である。
【0010】
【化2】
【0011】本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度
は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常、
5〜2000Pa・s (320℃、剪断速度1000se
ー1)のものが使用され、特に10〜300Pa・s の範
囲がより好ましい。
【0012】製造方法については、通常公知の方法すな
わち特公昭45−3368号公報に記載される方法ある
いは特公昭52−12240号公報に記載される方法な
どによって製造できる。本発明において上記のように得
られたPPS樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量
化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での
熱処理、また、有機溶媒、熱水、酸水溶液などによる洗
浄を施した上で使用することも可能である。有機溶媒で
洗浄する場合、用いる有機溶媒としてはPPSを分解す
る作用を有しないものであれば特に制限はなく、例え
ば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアルデヒ
ド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾ
リジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピペラジノ
ン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド・スル
ホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチル
ケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒ
ドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化
メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パー
クロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、
テトラクロルエタン、パークロルエタン、クロルベンゼ
ンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのアルコール・フェノール系溶媒、及びベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒な
どが挙げられる。洗浄温度についても特に制限はなく、
通常、常温〜300℃程度が選択される。酸水溶液で洗
浄する場合、用いる酸としてはPPSを分解する作用を
有しないものであれば特に制限はなく、例えば、酢酸、
塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸及びプロピル酸などが
挙げられる。また、酸無水物基、エポキシ基、イソシア
ネート基などの官能基含有化合物による活性化などの種
々の処理を施した上で使用することも可能である。
【0013】本発明の成分(B)補強材は、PPS樹脂
の耐熱性及び強度を向上せしめる目的で、成分(A)P
PS樹脂100 重量部に対して0〜400重量部の割合で
配合するものであり、繊維状、非繊維状のいずれでもよ
く、また、これらを併用してもよい。
【0014】かかる繊維状補強材としては、ガラス繊
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、ア
スベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維、チタン酸カリウ
ムウィスカなどの無機繊維および炭素繊維などが挙げら
れる。また非繊維状の補強材としては、ワラステナイ
ト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナ
イト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの
珪酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化
ジルコニウム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、
硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビ
ーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどが挙げら
れ、これらは中空であってもよい。
【0015】これらの補強材は2種以上併用することが
可能であり、必要によりシラン系ならびにチタン系カッ
プリング剤で予備処理して使用することができる。特に
好ましい補強材は、繊維状補強材ではガラス繊維ならび
に炭素繊維であり、非繊維状補強材では、ワラステナイ
ト、タルクならびに炭酸カルシウムである。
【0016】これら補強材(B)の配合量は、成分
(A)PPS樹脂100重量部に対して0〜400重量
部の範囲であるが、生成する組成物の耐熱性、機械的強
度とのバランスの上から、40重量部以上であることが
好ましく、特に40〜200重量部の補強材の配合量が
好ましい。補強材の配合量が400重量部を越えると組
成物の流動性を著しく損なうため好ましくない。
【0017】本発明で用いる成分(C)フッ素系ポリマ
ーは分子中にフッ素原子を含むポリマーである。
【0018】本発明で用いるフッ素系ポリマーの数平均
分子量(Mn)は100万以上であり、好ましくは40
0万以上である。上限に特に制限はないが、通常5×1
8以下であればよく、特に3×108 以下が好ましく
用いられる。かかる数平均分子量は公知の方法で求める
ことができる。
【0019】本発明で用いるフッ素系ポリマーはPPS
樹脂の成形加工温度で実質的に溶融しないものが好まし
い。
【0020】かかるフッ素系ポリマーとしてはポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。
【0021】PTFEの数平均分子量(Mn)は、比重
dと次式の関係式が成り立つことが知られている。
【0022】
【数1】 d=−0.0579log(Mn)+2.6113
【0023】フッ素系ポリマーとしてPTFEを用いる
場合、その数平均分子量は、この関係式によって求める
ことができる。
【0024】製造方法については特に制限はなく、通常
公知の乳化重合や懸濁重合によって製造できる。
【0025】このようなPTFEとして市販されている
ものとしては、「テフロン6J」(デュポン製)、「ポ
リフロンF201」(ダイキン工業製)、「ホスタフロ
ンTF1620」(ヘキスト製)などが挙げられる。
【0026】PTFEの配合量は、成分(A)PPS樹
脂100重量部に対して0.1〜5重量部であり、好ま
しくは0.3〜3重量部である。配合量が0.1重量部
未満では、目的とする低バリ性向上効果が十分に発現せ
ず、また5重量部を越えると組成物の流動性および機械
的強度を損なうため好ましくない。
【0027】次に、本発明において(D)成分として用
いられる有機シラン化合物は、分子中に一個以上のエポ
キシ基、アミノ基、ウレイド基、イソシアネート基、水
酸基あるいはメルカプト基を有するアルコキシシラン化
合物であって、具体的には3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリ
メトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラ
ン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−
イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシ
アナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナト
プロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロ
ピルエチルジメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピル
トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、3−メルカプトメチルジメトキシシランなどが挙げ
られる。
【0028】これら有機シラン化合物(D)の配合量
は、成分(A)PPS樹脂100重量部に対して通常、
0.1〜5重量部であり、好ましくは0.3〜3重量部
である。好ましい有機シラン化合物はエポキシ基含有ア
ルコキシシラン化合物、アミノ基含有アルコキシシラン
化合物、ウレイド基含有アルコキシシラン化合物、イソ
シアネート基含有アルコキシシラン化合物、メルカプト
基含有アルコキシシラン化合物から選ばれる1種または
2種以上が挙げられる。
【0029】本発明のPPS樹脂組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で離型剤、酸化防止剤、熱安定
剤、滑剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤な
どの通常の添加剤および少量の他種ポリマーを添加する
ことができる。例えば離型剤としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン、またはモンタン酸
ワックス類、またはステアリン酸リチウム、ステアリン
酸アルミ等の金属石鹸、エチレンジアミン・ステアリン
酸・セバシン酸重縮合物などを挙げることができる。ま
た結晶核剤としてはポリエーテルエーテルケトン樹脂、
タルク等を挙げることができる。
【0030】本発明のPPS樹脂組成物の製造方法は特
に制限はないが、原料の混合物を単軸あるいは2軸の押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシング
ロールなどの通常公知の溶融混合機に供給して280〜
380℃の温度で溶融混練りする方法などを代表例とし
て挙げることができる。原料の混合順序に特に制限はな
い。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記
の方法などで混練りしペレット化した後、成形前に添加
することもできる。
【0031】本発明の樹脂組成物は、射出成形、押出成
形、ブロー成形、トランスファー成形、真空成形など一
般に熱可塑性樹脂の公知の成形方法により成形される
が、なかでも射出成形が好ましい。
【0032】本発明により得られたPPS樹脂組成物
は、バリ発生が少なく、しかも優れた流動性をもつ成形
加工性に優れた樹脂組成物であり、かかる特性を生かし
て電気・電子部品、家庭・事務電気製品部品、機械関連
部品、光学機器・精密機械関連部品、自動車・車両関連
部品、その他各種用途に有用である。なかでも低バリ
性、薄肉流動性が要求される用途に特に適しており、具
体的にはコネクターあるいは、モーター、コイルなどの
コイル封止部品、電子封止部品などの封止部品などが挙
げられる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお実施例および比較例の中で述べられるウエ
ルド強度、成形下限圧、加熱減量ならびにバリ長さは次
の方法に従って評価測定した。
【0034】(1)ウエルド強度の測定 両端にゲートを有し、試験片中央部付近にウエルドライ
ンを有するASTM4号ダンベル片を、型締力75トン
の射出成形機を用いてシリンダー温度320℃、金型温
度135℃の条件で成形し、歪速度5mm/min、支
点間距離64mmの条件で引張強度測定を行った。
【0035】(2)成形下限圧の評価 上記の平板成形品を射出成形する際、充填不良を起こさ
ないために必要な最低射出圧力を成形下限圧とした。成
形下限圧が低いほど流動性が優れていることになる。
【0036】(3)加熱減量の測定 樹脂組成物のペレット10g をアルミカップにいれ、1
50℃の雰囲気で1時間予備乾燥する。ペレット重量を
測定し、320℃の雰囲気で2時間処理後、再度ペレッ
ト重量を測定する。320℃の処理による重量の減量
を、処理前のペレットの重量で除してパーセント表示し
たのが加熱減量である。この加熱減量が少ない樹脂組成
物ほど成型時のアウトガスが少ないといえる。
【0037】(4)バリ長さの測定 一方の端にゲートを有し、他方の端にガス抜き用の間隙
を有するASTM4号ダンベル片を、樹脂温度290〜
330℃、金型温度120〜150℃の条件で射出成形
し、得られたダンベル片のガス抜き用の間隙部分に発生
したバリの長さを測定した。バリ長さが短いほどバリ特
性は優れていることになる。
【0038】実施例1 PPS樹脂(東レ製L2120)、PTFE(デュポン
製「テフロン6J」、数平均分子量約800万)ならび
にガラス繊維を表1に示す割合でドライブレンドした
後、320℃の温度条件に設定したスクリュー式押出機
により溶融混練後ペレタイズした。得られたペレットを
用い、型締力75トンの射出成形機を用いてシリンダー
温度320℃、金型温度135℃の条件で前述のAST
M4号ダンベル片の成形を行った。
【0039】得られたペレット及び試験片について測定
したウエルド強度、成形下限圧、加熱減量及びバリ長さ
を表1に示す。
【0040】比較例1 PTFEを用いないこと以外は、実施例1と同様にし
て、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレ
タイズ、成形、物性評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0041】PTFEを配合しない場合、バリ低減効果
が得られないことがわかる。
【0042】比較例2 PTFEとしてダイキン工業製「ルブロンL5」(数平
均分子量約20万)を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混
練、ペレタイズ、成形、物性評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0043】分子量が100万以下のPTFEを用いた
場合、バリ低減効果が得られなかった。
【0044】比較例3 PTFE(「テフロン6J」)を表1に示す割合で配合
したこと以外は、実施例1と同様にドライブレンド、溶
融混練、ペレタイズ、成形、物性評価を行った。その結
果を表1に示す。
【0045】低バリ性には優れるが、ウェルド強度が低
く、かつ成形下限圧も高かった。
【0046】実施例2 PPS樹脂、ガラス繊維、PTFE及び2−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを
表1に示す割合で配合したこと以外は、実施例1と同様
にドライブレンド、溶融混練、ペレタイズ、成形、物性
評価を行った。その結果を表1に示す。
【0047】得られた樹脂組成物は低バリ性に優れ、高
ウェルド強度そして良流動性を兼ね備えたものであっ
た。
【0048】比較例4 PPS樹脂、ガラス繊維及び2−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシランを表1に示す
割合で配合したこと以外は、実施例1と同様にドライブ
レンド、溶融混練、ペレタイズ、成形、物性評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0049】低バリ性及びウェルド強度は優れるが、成
形下限圧が高く、加熱減量が多かった。
【0050】実施例3 PTFEとしてヘキスト製「ホスタフロンTF162
0」(数平均分子量約1000万)を用い、実施例1と
同様にして、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混
練、ペレタイズ、成形、物性評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0051】得られた樹脂組成物は低バリ性に優れ、高
ウェルド強度そして良流動性を兼ね備えたものであっ
た。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂
組成物は、成形時に発生するバリが少なくかつ薄肉流動
性に優れており、特に射出成形によるコネクター、ある
いは、電子封止部品、コイル封止部品等の封止部品用途
に有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂10
    0重量部に対し、(B)補強材0〜400重量部、
    (C)数平均分子量(Mn)が100万以上のフッ素系
    ポリマー0.1〜5重量部を配合してなるポリフェニレ
    ンスルフィド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(C)フッ素系ポリマーがポリテトラフル
    オロエチレンである請求項1記載のポリフェニレンスル
    フィド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】さらに(D)有機シラン化合物をポリフェ
    ニレンスルフィド樹脂100重量部に対して0.1〜5
    重量部配合してなる請求項1または2記載のポリフェニ
    レンスルフィド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物がコ
    ネクター成形品用である請求項1〜3のいずれか記載の
    ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が電
    子部品封止用である請求項1〜3のいずれか記載のポリ
    フェニレンスルフィド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか記載のポリフェニ
    レンスルフィド樹脂組成物を射出成形してなるコネクタ
    ー用成形品。
  7. 【請求項7】請求項1〜3、5のいずれか記載のポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂組成物を射出成形してなる封止
    部品用成形品。
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