JP2000007904A - 制振性に優れたoa機器部品用成形体 - Google Patents

制振性に優れたoa機器部品用成形体

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JP2000007904A
JP2000007904A JP10178488A JP17848898A JP2000007904A JP 2000007904 A JP2000007904 A JP 2000007904A JP 10178488 A JP10178488 A JP 10178488A JP 17848898 A JP17848898 A JP 17848898A JP 2000007904 A JP2000007904 A JP 2000007904A
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polycarbonate resin
polycarbonate
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Yoshihiro Kurasawa
義博 倉沢
Akihiro Kokubo
章博 小久保
Koji Nishida
耕治 西田
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度、耐熱性、寸法精度に優れたポリ
カーボネート系樹脂を用い、その特性を損なうことな
く、かつ制振性に優れたOA機器部品用成形体を提供す
ること。 【解決手段】 下記配合の樹脂成分を含むポリカーボネ
ート系樹脂組成物からなり、該樹脂組成物におけるAS
TM D790による23℃の曲げ弾性率が1,500
MPa以上、23℃の減衰比が1.0%以上、ASTM
D648による熱変形温度が80℃以上、かつ曲げ弾
性率と減衰率の積が10,000MPa・%以上である
ことを特徴とする制振性に優れたOA機器部品用成形
体。 樹脂成分100重量部の配合: (1)ポリカーボネート系樹脂 50〜100重量部 内訳:ポリカーボネート樹脂 50〜100重量% スチレン系樹脂 0〜 50重量% (2)熱可塑性エラストマー 0〜 50重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的強度、耐熱
性、寸法精度に優れたポリカーボネート系樹脂からな
り、かつ制振性に優れたOA機器部品用成形体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は、その優れた
機械的強度、耐熱性、寸法安定性、難燃性から電子部
品、電気製品、自動車部品をはじめとして多くの産業分
野にて幅広く使われている。中でも最近では、OA機器
部品、特に複写機、ファックス等の事務機器のシャーシ
部品や、パソコン等に用いられるCD−ROM、DV
D、FDD、HDD等のドライブ類のシャーシ部材やト
レー類に、従来の金属や熱硬化性樹脂からの代替で採用
が進んでいる。
【0003】特に、最近では、ポリカーボネート樹脂
に、ポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン樹脂をブレンドしたポリマーブレンドが、強度や
耐熱性と成形性を兼ね備えた材料として幅広く使われて
いるのは公知の通りである。これらは、ポリカーボネー
ト系樹脂の持つ、優れた機械的強度、耐熱性、寸法精
度、難燃性といった特徴を活かしたものであり、特に剛
性が必要とされる場合には無機充填材を配合した強化ポ
リカーボネート系樹脂が用いられており、最近の製品の
小型化、薄肉化に対応してきている。
【0004】しかしながら、最近では新たに、OA機器
の高速化に伴う振動が問題となってきている。これはモ
ーター等の振動源から発生する振動により、樹脂製の部
品、特にシャーシ部材が振動してしまい、製品での画像
ぶれやデータ読みとりに支障をきたすものである。例え
ば、複写機では高速処理化に伴い、また、CD−ROM
等のドライブでは回転速度の高速化に伴い、発生周波数
が高周波まで及ぶようになってきており、具体的には従
来は、200Hz程度までであった周波数が、1,00
0Hzにも及ぶような場合も出てきている。
【0005】このような発生周波数の高周波数化によ
り、従来は、製品の肉厚化、リブ構造等の設計でカバー
できていたシャーシ部材の振動が抑えられなくなってき
ている。また、樹脂材料面からは、従来、無機充填材を
多量に配合して剛性を高くし、共振周波数を高くして、
発生周波数から共振周波数をはずすといった対策が取ら
れていたが、発生周波数の高周波数化により、それも限
界であった。また、樹脂材料面からのもう一つの対策と
して、発生した振動を吸収してしまい、部品の振動を抑
えるといった方法が考えられるが、このような材料は剛
性、耐熱性に乏しく、OA機器部品用には使えないのが
現状である。かかる状況から、OA機器部品に求められ
る機械的強度、耐熱性は損なうことなく、耐振動性に優
れた樹脂成形体が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもと、機械的強度、耐熱性、寸法精度に優れたポ
リカーボネート系樹脂を用い、その特性を損なうことな
く、かつ制振性に優れたOA機器部品用成形体を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定の弾性
率、減衰比を持つポリカーボネート系樹脂組成物からな
る成形体がOA機器部品に適することを見い出し、本発
明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、下記配合の樹脂成分
を含むポリカーボネート系樹脂組成物からなり、該樹脂
組成物におけるASTM D790による23℃の曲げ
弾性率が1,500MPa以上、23℃の減衰比が1.
0%以上、ASTM D648による熱変形温度が80
℃以上、かつ曲げ弾性率と減衰率の積が10,000M
Pa・%以上であることを特徴とする制振性に優れたO
A機器部品用成形体を提供するものである。 樹脂成分100重量部の配合: (1)ポリカーボネート系樹脂 50〜100重量部 内訳:ポリカーボネート樹脂 50〜100重量% スチレン系樹脂 0〜 50重量% (2)熱可塑性エラストマー 0〜 50重量部
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で言うOA機器とは、複写
機、ファックス、プリンター等の事務機器や、CD−R
OM、DVD、FDD、HDDといったドライブやその
他のコンピューター関連機器を挙げることができる。ま
た、これらの中で用いられる部品としては、機構部品で
あるシャーシを代表的なものとして挙げられる。
【0010】本発明で用いるポリカーボネート系樹脂と
は、スチレン系樹脂を含んでいてもよいポリカーボネー
ト樹脂の称であり、ポリカーボネート樹脂としては、芳
香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪
族−芳香族ポリカーボネート等が挙げられる。そのうち
でも、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン
系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4
−オキシフェニル)スルホン、スルフィドまたはスルホ
キサイド系等のビスフェノール類からなる芳香族ポリカ
ーボネートが好ましい。また必要に応じてハロゲンで置
換されたビスフェノール類からなるポリカーボネート樹
脂をも用いることができる。なお、ポリカーボネートの
分子量には何ら制限はないが一般的には1万以上、好ま
しくは2万〜4万のものである。
【0011】また、本発明で用いるスチレン系樹脂と
は、下記一般式
【0012】
【化1】
【0013】(式中、Rは、水素、炭素数1〜4のアル
キル基またはハロゲンであり、Zは、水素、炭素数1〜
4のアルキル基、ハロゲンまたはビニル基を表し、p
は、1〜5の整数である。)で示される芳香族ビニル化
合物繰り返し単位からなる重合体及び該繰り返し単位を
50重量%以上含む他の共重合可能なモノマーとの共重
合体である。
【0014】一例を挙げれば、ポリスチレン、ポリ−α
−メチルスチレン、ゴム強化ポリスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル−α−アルキルスチレン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−
ブタジエン−α−メチルスチレン共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合
体等である。ゴム強化ポリスチレンはジエンゴム、イソ
プレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イ
ソプレンゴム、アクリルゴムまたはエチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−オクテンゴム、EPDMゴム等で形
成することができる。本発明において特に好ましいもの
としては、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、アク
リロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体またはこれらの混合物で
ある。
【0015】これらスチレン系樹脂の配合量は、ポリカ
ーボネート樹脂とスチレン系樹脂の合計を100重量%
としたときに、0〜50重量%が好ましく、より好まし
くは1〜45重量%、とりわけ好ましくは5〜50重量
%である。50重量%を超えると耐熱性が低下しすぎ好
ましくない。
【0016】本発明で用いられる無機充填材とは、一般
に熱可塑性樹脂に用いられるものが使用でき、特に限定
されるものではない。具体的には、ガラス繊維、炭素繊
維、金属繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウムウイ
スカー、硫酸マグネシウムウイスカー、ホウ酸アルミニ
ウムウイスカー、炭酸カルシウムウイスカー、炭化ケイ
素ウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー、ワラストナイト等
のウイスカー類、マイカ、タルク、ガラスフレーク等の
板状充填材、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、硫酸
バリウム、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、硫酸
マグネシウム、金属粉、ガラスビーズ、ガラスパウダー
等の粒状充填材が挙げられ、これらを目的に応じて、単
独で、または2種類以上を併わせて用いることができ
る。また、これら充填材は、樹脂との接着性を改善する
ために、各種カップリング剤で表面処理を施してもよ
い。
【0017】これら無機充填材の量は、組成物中0〜6
0重量%であり、好ましくは5〜55重量%、とりわけ
好ましくは10〜50重量%である。無機充填材が少な
いと、弾性率が低く高弾性率を必要とする用途には不適
であり、また、60重量%を超えると衝撃強度の低下が
著しく、成形性も悪化し好ましくない。
【0018】また、本発明では制振性の向上を目的とし
て熱可塑性エラストマーを添加することが好ましい。こ
こで用いる熱可塑性エラストマーとしては、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム等の共役ジエンゴム、スチレン−
共役ジエンブロック共重合体及びそれらの水素添加物、
エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、ナイロンエラス
トマー、ポリエステルエラストマー、ウレタンエラスト
マー、シリコンエラストマー、フッ素エラストマー、コ
アシェルタイプのエラストマー等が挙げられる。中でも
共役ジエンゴム、スチレン−共役ジエンブロック共重合
体及びそれらの水素添加物が好ましく、特に好ましくは
1,2−ビニルおよび/または3,4−ビニル構造を有
する構造単位を50重量%以上含む共役ジエンゴム、
1,2−ビニルおよび/または3,4−ビニル構造を有
する構造単位を50重量%以上含むスチレン−共役ジエ
ンブロック共重合体及びそれらの水素添加物である。こ
れらエラストマーは、ポリカーボネート系樹脂との親和
性の向上を目的として、ポリカーボネート系樹脂と親和
性、あるいは反応性を有する官能基を導入することも好
ましい。また、これらエラストマーは、DSCにて測定
したガラス転移温度が−30〜50℃の間にあるものが
好ましく、−20〜30℃の間にあるものが特に好まし
い。
【0019】これらの配合量は、樹脂成分100重量部
中、0〜50重量部であり、好ましくは2〜40重量
部、とりわけ好ましくは5〜30重量部である。配合量
が少ないと、制振性の向上が期待できず、また、50重
量部を超えると、弾性率の低下が著しく、いずれも好ま
しくない。
【0020】さらに、本発明組成物に必要に応じ添加し
うる他の成分として、例えば、熱可塑性樹脂に周知の酸
化防止剤、耐候性改良剤、増核剤、耐衝撃改良剤、可塑
剤、流動性改良剤等が使用できる。また、実用のため
に、各種着色剤、およびそれらの分散剤等も周知のもの
が使用できる。
【0021】また、本発明の効果を損なわない範囲で、
ポリフェニレンエーテル、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリアリレンスルフィド等の他の熱
可塑性樹脂を添加することができる。これらの配合量は
ポリカーボネート系樹脂100重量部に対して0〜30
重量部の範囲が好ましい。
【0022】また、本発明では難燃性が必要とされる場
合には、難燃性を付与するために難燃剤を添加すること
が好ましい。本発明で用いる難燃剤としては、各種公知
のものを用いることができ、特に限定されるものでは無
く、その配合量は目的とする難燃レベルを得るために必
要とされる量である。好ましくは、リン系、ハロゲン
系、無機系の難燃剤、難燃助剤、及びこれらを併用して
用い、ポリカーボネート系樹脂100重量部に対して、
1〜50重量部が好ましい。
【0023】本発明の制振性に優れたOA機器部品用成
形体としては、熱可塑性樹脂組成物における諸性質が所
定の範囲内になければならない。 (1)ASTM D790による23℃の曲げ弾性率は
1,500MPa以上であり好ましくは2,000MP
a以上、とりわけ好ましくは2,800MPa以上であ
る。曲げ弾性率が1,500MPa未満だと剛性が不足
し、OA機器部品用には不適である。 (2)23℃の減衰比は1.0%以上であり、好ましく
は1.5%以上である。減衰比が1.0%未満だと制振
性能が不足する。ここで減衰比は、加速度ピックアップ
センサーを取り付けた試験片にインパルスハンマーで振
動を与え、ピックアップ及び、インパルスハンマーに取
り付けた力センサーからの信号から計算することがで
き、一次固有振動数での減衰比が用いられる。 (3)ASTM D648による18.6kg/cm2
での熱変形温度が80℃以上であり、好ましくは90℃
以上、とりわけ好ましくは100℃以上である。熱変形
温度が80℃未満だと使用時の熱により変形が生じ、O
A機器部品用には不適である。 (4)曲げ弾性率と減衰比の積が10,000MPa以
上である。曲げ弾性率と減衰比は相反する関係にあり、
10,000MPa未満ではそのバランスが悪く、OA
機器部品用には不適である。
【0024】[組成物の製造および成形法]本発明の熱
可塑性樹脂組成物を得るための方法としては、各種混練
機、例えば、一軸および多軸混練機、バンバリーミキサ
ー、ロール、ブラベンダープラストグラム等で、上記成
分を混練した後、冷却固化する方法や適当な溶媒、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素およびその誘導体に上記成分を添加し、
溶解する成分同志あるいは、溶解する成分と不溶解成分
を懸濁状態でまぜる溶液混合法等が用いられる。工業的
コストからは、溶融混練法が好ましいが限定されるもの
ではない。本発明の制振性に優れたOA機器部品用成形
体を成形方法する方法は、特に限定されるものでなく、
熱可塑性樹脂組成物について一般に用いられている成形
法、例えば、射出成形、中空成形、押し出し成形、シー
ト成形、熱成形、回転成形、積層成形等の成形方法が適
用できる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例によって、詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
では無い。
【0026】各成分として、次に示すものを用いた。 1.ポリカーボネート樹脂 PC :ビスフェノールA−ポリカーボネート
(粘度平均分子量21,000、三菱エンジニアリング
プラスチックス社製、商品名ユーピロンS3000)
【0027】2.スチレン系樹脂 PS :ゴム強化ポリスチレン(三菱化学社
製、商品名ダイヤレックスHT478) ABS :アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(三井化学社製、商品名サンタックUT6
0B)
【0028】3.熱可塑性エラストマー ハイブラー :スチレンーイソプレンブロック共重合
体(クラレ社製、商品名ハイブラーVS−1、1,2−
ビニルおよび/または3,4−ビニル構造を有する構造
単位の割合70重量%、ガラス転移点8℃) クレイトン :水素添加スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体(シェル化学社製、商品名クレイ
トンG1651、1,2−ビニルおよび/または3,4
−ビニル構造を有する構造単位の割合0重量%、ガラス
転移点−60℃)
【0029】4.難燃剤 Br−PC :テトラブロモビスフェノールA−ポリ
カーボネートオリゴマー(三菱エンジニアリングプラス
チックス社製、商品名ユーピロンFR53) PTFE :ポリテトラフルオロエチレン(ダイキ
ン工業社製 商品名ポリフロンF201)
【0030】5.無機充填材 ガラス繊維 :平均直径10μm、長さ3mmのE−
ガラス繊維 ガラスフレーク:日本板ガラス社製、商品名REFG−
101
【0031】実施例1〜3、比較例1〜3 表1に示す配合で、二軸押出機(日本製鋼所製)を用い
て、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数250
rpmで溶融混練し、樹脂組成物を得た。次にこの樹脂
組成物を、シリンダー温度300℃、金型温度80℃の
条件でインライン式射出成形機(型締め力50T)を用
いて、テストピースを射出成形にて作成し、後記の方法
で評価を行った。その結果を表1に示す。
【0032】実施例4〜5、比較例5 表1に示す配合で、二軸押出機(日本製鋼所製)を用い
て、シリンダー温度250℃、スクリュー回転数250
rpmで溶融混練し、樹脂組成物を得た。次にこの樹脂
組成物を、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の
条件でインライン式射出成形機(型締め力50T)を用
いて、テストピースを射出成形にて作成し、後記の方法
で評価を行った。この結果も表1に示す。
【0033】比較例4 表1に示す配合で、二軸押出機(日本製鋼所製)を用い
て、シリンダー温度250℃、スクリュー回転数250
rpmで溶融混練し、樹脂組成物を得た。次にこの樹脂
組成物を、シリンダー温度220℃、金型温度40℃の
条件でインライン式射出成形機(型締め力50T)を用
いて、テストピースを射出成形にて作成し、後記の方法
で評価を行った。この結果も表1に示す。
【0034】比較例6 ガラス繊維30%強化PBT(三菱エンジニアリングプ
ラスチックス社製、商品名ノバデュール5010GN1
−30)を、シリンダー温度255℃、金型温度80℃
の条件でインライン式射出成形機(型締め力50T)を
用いて、テストピースを射出成形にて作成し、同様の方
法で評価を行った。この結果も表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】[一般物性評価方法] (1)アイゾット衝撃試験 ASTM D256に従い、切り欠き付きアイゾット衝
撃試験を行った。 (2)曲げ弾性率 ASTM D790による曲げ試験法に従い三点曲げ試
験を行った。 (3)熱変形温度 ASTM D648に従い、18.6kg/cm2 の条
件で、荷重たわみ試験を行った。
【0037】(4)減衰比 上記条件で作成したASTM試験片(1/2”幅×1/
4”厚)を、図1に示す様にバイスで固定し、末端に加
速度ピックアップセンサーを張り付けた。次いでインパ
ルスハンマー(小野測器社製GK3100)で試験片を
叩き振動を与え、ピックアップ及び、インパルスハンマ
ーに取り付けた力センサーからの信号をFFTアナライ
ザー(小野測器社製CF−350Z)に入力し、材料の
伝達関数G(t)を求めた。 G(t)=X(t)/F(t) X(t):出力信号、F(t):入力信号 求められた伝達関数G(t)から半値幅法によって一次
固有振動数での減衰比を計算した。
【0038】(5)寸法精度 シリンダー温度300℃(実施例1〜3、比較例1〜
3)、270℃(実施例4,5、比較例5)、220℃
(比較例4)、260℃(比較例6)、金型温度80℃
(実施例1〜5、比較例1〜3,5)、40℃(比較例
4)、80℃(比較例6)の条件でインライン式射出成
形機(型締め力100T)を用いて、100mm×10
0mm×2mm厚の平板をフィルムゲートで射出成形に
て作成し、定盤上ですきまを測定し、反りとした。
【0039】
【発明の効果】上記実施例からも明らかなように、本発
明の成型品は、優れた機械的強度、耐熱性、寸法精度に
加えて、制振性にも優れており、今後制振性の要求が厳
しくなるOA機器部品に最適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 減衰比測定装置の概念図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小久保 章博 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 西田 耕治 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4J002 AC08X BC03X BC04X BC06X BC08X BC09X BC10X BH02X BN06X BN12X BN14X BN15X BP01Y CG01W CG02W CG03W DA016 DE106 DE186 DE236 DG046 DJ006 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 FA016 FA046 FA066 FA086 FD016 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記配合の樹脂成分を含むポリカーボネー
    ト系樹脂組成物からなり、該樹脂組成物におけるAST
    M D790による23℃の曲げ弾性率が1,500M
    Pa以上、23℃の減衰比が1.0%以上、ASTM
    D648による熱変形温度が80℃以上、かつ曲げ弾性
    率と減衰率の積が10,000MPa・%以上であるこ
    とを特徴とする制振性に優れたOA機器部品用成形体。 樹脂成分100重量部の配合: (1)ポリカーボネート系樹脂 50〜100重量部 内訳:ポリカーボネート樹脂 50〜100重量% スチレン系樹脂 0〜 50重量% (2)熱可塑性エラストマー 0〜 50重量部
  2. 【請求項2】上記ポリカーボネート系樹脂組成物には、
    熱可塑性エラストマーが、該組成物中の樹脂成分100
    重量部中、2〜40重量部配合されていることを特徴と
    する請求項1に記載の制振性に優れたOA機器部品用成
    形体。
  3. 【請求項3】上記熱可塑性エラストマーが、1,2−ビ
    ニルおよび/または3,4−ビニル構造を有する構造単
    位を50重量%以上含む共役ジエンゴム、1,2−ビニ
    ルおよび/または3,4−ビニル構造を有する構造単位
    を50重量%以上含むスチレン−共役ジエンブロック共
    重合体又はこれらの水素添加物であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の制振性に優れたOA機器部品用
    成形体。
  4. 【請求項4】上記熱可塑性エラストマーのDSCにて測
    定したガラス転移温度が−30〜50℃の間にあること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の制振性に優れたO
    A機器部品用成形体。
  5. 【請求項5】上記ポリカーボネート系樹脂組成物には、
    無機充填材が該組成物中0〜60重量%配合されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の制振
    性に優れたOA機器部品用成形体。
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