JP2006037128A - 金属薄板の枠貼り方法及び装置 - Google Patents

金属薄板の枠貼り方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 多数のスリットを有する開口部を複数個配置した金属薄板11を、ゆがみやたるみの無い状態で枠に固定する技術を提供する。
【解決手段】 金属薄板11の各辺を複数のクランプ27で把持し、そのクランプ27で金属薄板11を引っ張ると共に各クランプによる引張力を調整することで金属薄板11をゆがみやたるみのない平坦な状態に保持し、同時に枠13を金属薄板11に加える引張力とは反対方向に同じ大きさの力で押圧して弾性変形させておき、この状態で金属薄板11を枠13にスポット溶接機40で溶接、固定し、金属薄板11及び枠を開放した際に、金属薄板11に残っている引張力を枠13の復元力で相殺させ、枠13が金属薄板11に引っ張られて変形することを防止し、枠13で金属薄板11をゆがみやたるみのない状態に保持可能とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、有機EL素子製造工程で使われる蒸着マスクに使用される、多数のスリットを備えた開口部を有する金属薄板のような、極く薄い且つ剛性の異なる領域を備えた金属薄板をゆがみのない平坦な状態で枠に固定する方法及び装置に関する。
従来、有機EL素子製造において真空蒸着が行われており、その蒸着マスクとして、多数のスリットを備えた開口部を有する金属薄板が使用されている。そして蒸着に当たってはその蒸着マスクを、前記開口部よりも大きい開口を備えた剛性の大きい枠に磁石等によって取り付けていた。しかしながら、近年、パターニングの微細化が進み、開口部に形成しているスリットが微細になり且つ蒸着マスクの板厚自体も薄くなってくると、蒸着マスクを単に枠に磁石等を用いて固定しただけでは、開口部にゆがみやたるみが生じ、スリット精度が維持できなくなるという問題が生じた。そこで、本出願人は先に、蒸着マスクを枠に取り付けた状態で、その蒸着マスクを開口部のスリット方向に引張った状態に保持することの可能な蒸着マスクの保持治具を開発した(特許文献1参照)。この保持治具を用いると、開口部のスリットを構成する細線部分を長手方向に引っ張った状態に保持できるので、スリットを直線状に且つ一定ピッチに保持でき、高精細パターニングが可能であるという利点が得られる。
しかしながら、特許文献1に記載の蒸着マスクは、1枚の蒸着マスクに1個の開口部を形成しているのみであるので、生産性が悪いという問題点があった。そこで、生産性を上げるには、図11に示すように、1枚の蒸着マスクに複数個の開口部2を形成した多面付けマスク1を用いれば良く、そのマスクの両端を固定クランプ3と可動クランプ4で把持し、可動クランプ4を矢印で示すように、開口部2のスリット方向に引っ張った状態に保持すれば良いと考えられる。ところが、多数の開口部2を備えた多面付けマスク1では、その両端をクランプ3、4で把持して引っ張ると、マスクの全幅を均等に引っ張ったにも係わらず、開口部と非開口部とで剛性が異なるため、開口部にゆがみやたるみが生じ、所望のスリットパターンが得られず、しかも、各開口部の位置精度も悪くなるということが判明した。例えば、有機EL素子製造に用いる蒸着用の多面付けマスクの場合、各開口部の位置に関して±10μm以下のトータルピッチが求められることがあるが、そのような寸法精度を達成することは困難である。
そこで、この問題点を解決するものとして、本出願人は先に、図12に示すように、複数の開口部2を形成した多面付けマスク1Aの4辺に取付部5を形成しておき、この取付部を枠に設けている巻取軸に巻き付け、この巻取軸を巻き上げることで多面付けマスク1Aを縦横両方向に引張って平坦な状態に保持する構成とした多面付けマスク装置を開発した(特許文献2参照)。この多面付けマスク装置では、多面付けマスク1Aを縦横両方向に引張っているので、多面付けマスク1Aを比較的平坦とし且つ各開口部のスリットを平行に揃えることが可能であり、多面付けでありながら高精細パターニングが可能であるという利点が得られる。
しかしながら、特許文献2に記載の多面付けマスク装置でも、多面付けマスクが薄くてゆがみやすい場合などには、開口部にゆがみやたるみが生じ、所望のスリットパターンが得られないという問題が生じた。また、この多面付けマスク装置では、枠の4辺にそれぞれ巻取軸を設けて多面付けマスク1Aの4辺の取付部5を巻き上げる構造であるので、構造が複雑でコスト高となるという問題もあった。
特開2003−68453号公報 特開2003−332056号公報
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、蒸着用の多面付けマスクのように多数のスリットを備えた複数の開口部を有するような、剛性の異なる領域を備えた金属薄板を、ゆがみやたるみの無い状態に且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態で、簡単な構造の枠に固定する方法及びその方法の実施に用いる装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべくなされた本願請求項1に係る発明は、矩形状の金属薄板を矩形状の枠の上に位置させる工程と、前記金属薄板の少なくとも互いに向かい合った2辺のそれぞれを、複数のクランプで把持し、引張力を加えることで前記金属薄板を張った状態とする張り工程と、前記枠の、各クランプが金属薄板に引張力を作用させている領域に重なる領域に、前記金属薄板に加える引張力とは反対方向の弾性変形を生じさせるよう、前記枠に押圧力を加える押圧工程と、引っ張った状態の金属薄板を押圧した状態の枠に固定する工程とを有することを特徴とする金属薄板の枠貼り方法である。
請求項2に係る発明は、上記した請求項1に記載の発明において、前記クランプを、前記金属薄板の4辺のそれぞれに配して前記金属薄板を縦横両方向に引っ張り、且つ前記枠の4辺をそれぞれ縦横両方向に押圧する構成としたものである。
請求項3に係る発明は、上記した請求項1又は2に記載の発明において、前記クランプで金属薄板に加える引張力と、前記枠の、前記クランプが引張力を加える領域に重なる領域に加える押圧力の大きさを等しくしたことを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、上記した請求項1、2又は3に記載の発明において、前記金属薄板を多数のスリットを備えた矩形状の開口部を並べて形成した構成とし、前記複数のクランプを、開口部と非開口部に合わせて配置したことを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、矩形状の金属薄板を張った状態で矩形状の枠に固定する枠貼り装置であって、所定位置に配置される前記枠及びその上に配置される前記金属薄板の少なくとも向かい合った2辺のそれぞれに、複数個ずつ位置するように設けられた複数の板張り・枠押しユニットを備え、各板張り・枠押しユニットが、前記金属薄板を把持するクランプと、該クランプが把持した金属薄板に引張力を作用させるよう該クランプを移動させるクランプ移動手段と、前記枠の、前記クランプが金属薄板に引張力を作用させている領域に重なる領域に、前記クランプによる引張力とは反対方向の弾性変形を生じさせるよう、前記枠に押圧力を作用させうるように配置された枠押し部材と、該枠押し部材が前記枠に押圧力を作用させるよう前記枠押し部材を移動させる枠押し部材移動手段とを備えていることを特徴とする金属薄板の枠貼り装置である。
請求項6に係る発明は、上記した請求項5に記載の発明において、前記板張り・枠押しユニットを、所定位置に配置される前記枠及びその上に配置される前記金属薄板の4辺のそれぞれに、複数個ずつ設けておくという構成としたものである。
請求項7に係る発明は、上記した請求項5又は6に記載の発明において、前記クランプ移動手段及び枠押し部材移動手段が、共通のシリンダ装置を備えており、該シリンダ装置が、前記クランプ及び枠押し部材に対して、両者を互いに離れる方向及び接近する方向に移動させるように連結されているという構成としたものである。
請求項8に係る発明は、上記した請求項5から7のいずれか1項記載の発明において、前記枠押し部材が、前記枠を乗せて支持する支持面を備えた構成としたものである。
請求項9に係る発明は、上記した請求項5から8のいずれか1項記載の発明において、前記金属薄板を多数のスリットを備えた矩形状の開口部を、並べて形成した構成とし、前記複数の板張り・枠押しユニットを、それぞれのクランプが前記開口部と非開口部に合わせた位置となるように、配置するという構成としたものである。
請求項10に係る発明は、上記した請求項5から9のいずれか1項記載の発明において、前記複数の板張り・枠押しユニットのクランプ移動手段による引張力を、各板張り・枠押しユニット毎に調整可能としたものである。
上記した本発明の金属薄板の枠貼り方法は、矩形状の金属薄板を枠に固定するに際し、その金属薄板の少なくとも互いに向かい合った2辺のそれぞれを、複数のクランプで把持し、引張力を加えることで金属薄板を張った状態としているので、金属薄板の剛性の異なる領域を、各領域の剛性に適した張力で引っ張ることが可能となり、これにより、金属薄板をゆがみやたるみの無い平坦な状態に且つ開口部を備えていた場合その開口部を所望の寸法精度に保った位置に保持することができ、金属薄板をゆがみやたるみの無い状態で且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態で、スポット溶接等を利用して枠に固定することができる。しかも、その際、枠は金属薄板に加える引張力の方向とは反対方向に押圧して弾性変形を生じさせているため、枠には押圧力とは反対方向の復元力が生じており、このため枠に金属薄板をスポット溶接等によって固定した後、金属薄板及び枠を解放した際、金属薄板に残る引張力を、枠に残る復元力が支えることとなり、枠の剛性が小さくても、金属薄板に残っている引張力によって枠が不都合に変形し、金属薄板が収縮して引張力が小さくなってしまうということがなく、金属薄板は所望の引張力を加えた状態に保たれる。かくして、剛性の低い且つ簡単な構造の枠を用いても、その枠に、金属薄板をゆがみやたるみの無い状態で且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態で、固定し、且つその状態に保持することができる。
本発明方法の実施に当たって、前記クランプを、前記金属薄板の4辺のそれぞれに配して前記金属薄板を縦横両方向に引っ張り、且つ前記枠の4辺をそれぞれ縦横両方向に押圧する構成としておくと、金属薄板を一層ゆがみやたるみの無い状態に引っ張って枠に固定できるという効果が得られる。
前記クランプで金属薄板に加える引張力と、枠に加える押圧力とは、多少異なる値であっても、枠自体が剛性を備えているので、さほど支障は生じないが、この引張力と押圧力とを同じ大きさとしておくと、金属薄板に残る引張力を枠に残る復元力で支えることができ、枠及び金属薄板を解放した後における金属薄板や枠の変形を確実に防止できる。このため、枠に固定した金属薄板を一層ゆがみやたるみの無い状態で且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態に保持できるという効果が得られる。
金属薄板に引張力を作用させるクランプの配置は、金属薄板の剛性の分布に応じて適宜定めれば良く、金属薄板が、有機EL素子製造に用いる多面付けマスクのように、多数のスリットを備えた矩形状の開口部を並べて形成した構成のものである場合には、複数のクランプを開口部と非開口部に合わせて配置しておくことが好ましい。この構成とすると、剛性が大きく異なる開口部と非開口部をそれぞれ別個のクランプで引っ張ることができるので、金属薄板をきわめてゆがみやたるみの無い状態に保持できる。
本発明の枠貼り装置は、所定位置に配置される矩形状の枠及びその上に配置される矩形状の金属薄板の少なくとも向かい合った2辺のそれぞれに、複数個ずつ板張り・枠押しユニットを設けた構成としているので、金属薄板の少なくとも向かい合った2辺のそれぞれを、複数個のクランプで把持して引張力を作用させ、金属薄板をゆがみやたるみの無い平坦な状態に且つ開口部を備えていた場合その開口部を所望の寸法精度に保った位置に保持でき、また、枠には金属薄板に加える引張力とは反対方向の押圧力を加えた状態とすることができ、この状態で金属薄板を枠にスポット溶接等によって固定することで、金属薄板をゆがみやたるみの無い且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態で枠に保持させることができ、且つ金属薄板や枠を解放した後においても、金属薄板をゆがみやたるみの無い且つ開口部等を所望の寸法精度に保った状態に保持することができる。
ここで、前記板張り・枠押しユニットを金属薄板及び枠の4辺のそれぞれに配置しておくと、金属薄板を縦横両方向に引っ張って一層ゆがみやたるみの無い状態とでき、その状態で枠に固定、保持させることができる。
前記板張り・枠押しユニットに設けているクランプ移動手段及び枠押し部材移動手段としては、エアシリンダ等のシリンダ装置を用いることが、付与する力を容易に調整することができるので好ましい。シリンダ装置を用いる際、クランプ移動手段及び枠押し部材移動手段にそれぞれ別個のシリンダ装置を用いてもよいが、前記クランプ移動手段及び枠押し部材移動手段に、共通のシリンダ装置を用い、そのシリンダ装置を、前記クランプ及び枠押し部材に対して、両者を互いに離れる方向及び接近する方向に移動させるように連結した構成とすることが好ましい。この構成とすると、共通のシリンダ装置によって、クランプと枠押し部材とに同時に引張力及び押圧力を作用させることができ、構造を簡略化できると共に、付与する引張力と押圧力とを等しくすることができる。
前記枠押し部材には、枠を乗せて支持する支持面を設けておくことが好ましく、これにより、枠を支持するための専用の装置を設ける必要がなくなり、装置の簡略化が図れる。
一つの辺に設ける複数の板張り・枠押しユニットの配置は、金属薄板を把持して引っ張るためのクランプが、金属薄板の剛性の分布に応じた適切な位置となるように定めれば良く、金属薄板が、有機EL素子製造に用いる多面付けマスクのように、多数のスリットを備えた矩形状の開口部を並べて形成した構成のものである場合には、複数の板張り・枠押しユニットを開口部と非開口部に合わせて配置しておくことが好ましい。この構成とすると、金属薄板の、剛性が大きく異なる開口部と非開口部をそれぞれ別個のクランプで引っ張ることができるので、金属薄板をきわめてゆがみやたるみの無い状態に引張って保持できる。
複数の板張り・枠押しユニットのクランプ移動手段による引張力は、各板張り・枠押しユニット毎に調整可能とすることが好ましい。この構成とすることで、金属薄板に加える引張力を場所に応じて精密に調整でき、金属薄板を一層ゆがみやたるみの無い状態に引張って、枠に固定することができる。
本発明は、ゆがみやたるみのない平坦な状態に保持する必要がある任意の金属薄板に対して適用可能であるが、特に精密さを要求される有機EL素子製造用の蒸着用多面付けマスクとして使用する金属薄板に適用することが好ましい。以下、有機EL素子製造における蒸着用多面付けマスクとして使用する金属薄板を例にとって本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る金属薄板の枠貼り装置の概略平面図、図2はその枠貼り装置による枠貼り動作の手順を示す概略断面図、図3は、この枠貼り装置で取り扱う金属薄板及び枠を示す概略斜視図、図4は枠貼り後の金属薄板と枠とを示す概略斜視図、図5はこの枠貼り装置に用いている板張り・枠押しユニットを、クランプを開いた状態で示す概略側面図、図6(a)、(b)はその板張り・枠押しユニットを異なる作動状態で示す概略側面図である。図3において、11は蒸着マスクとして使用する矩形状の金属薄板であり、その中に、多数のスリットを備えた開口部12を複数個、縦横に並べて形成している。13は金属薄板11を取り付けるための矩形状の金属製の枠であり、金属薄板11の多数の開口部12を形成した領域を包含する大きさの開口部14を備えている。金属薄板11は、枠13よりも縦横両方向ともに大きいサイズに作られており、枠13の外周縁にほぼ対応する位置に、折り曲げることで容易に切断可能な易切断線15を形成している。なお、易切断線15は、金属薄板11に加える引張力には耐え得る強度を備えている。
この金属薄板11を枠13にスポット溶接等によって固定し、その周縁部分を易切断線15を利用して切断、除去することによって、図4に示す蒸着マスク装置17を形成することができる。ここで用いる金属薄板11の厚さ、開口部12の寸法、それに形成したスリットの寸法等は特に限定するものではないが、代表的なものとして、金属薄板11の厚さは30〜200μm、開口部12の寸法は長さが50〜70mm、幅が30〜50mm、スリットの幅が50〜100μm、スリットを構成する金属細線の幅が100〜150μm等を例示できる。
図1において、全体を参照符号20で示す金属薄板の枠貼り装置は、所定位置に配置される矩形状の枠13及びその上に配置される矩形状の金属薄板11の4辺のそれぞれに、複数個ずつ並べて設けられた板張り・枠押しユニット21と、その板張り・枠押しユニット21を保持する支持レール22を備えている。支持レール22は、所定位置に配置した金属薄板11の各辺に平行になるように配置されている。各板張り・枠押しユニット21はその支持レール22に移動可能に保持されており、その支持レール22に沿って所望の位置に移動させ、且つその位置に固定しうる構造となっている。
各板張り・枠押しユニット21は、図5、図6に示すように、支持レール22に移動可能に且つ所望の位置で固定しうる形態で保持された支持台24と、その支持台24に直動案内25を介して水平に且つ金属薄板11の辺11aに直角方向に移動可能に保持された移動台26と、その移動台26に設けられ、金属薄板11を把持するクランプ27であって、移動台26に固定された固定爪27aとその固定爪27aに対して開閉可能な可動爪27bを備えたクランプ27と、そのクランプ27をトグルジョイント28を介して開閉させるよう設けられたエアシリンダ等のシリンダ装置29と、支持台24に対して移動台26を往復移動させるように設けられたエアシリンダ等のシリンダ装置30と、支持台24に固定された補助支持台32と、その補助支持台32に直動案内33を介して、移動台26と同方向に移動可能に保持された枠押し部材34と、その枠押し部材34を支持台24及び補助支持台32に対して往復移動させるように設けられたエアシリンダ等のシリンダ装置35と、移動台26の前進位置(移動台26が金属薄板11の中心に向かう方向に移動した際の移動限界位置)及び枠押し部材34の後退位置(枠押し部材34が枠13から遠ざかる方向に移動した際の移動限界位置)を規制するように設けられたストッパ板36等を備えている。
移動台26に連結されているシリンダ装置30は、図6(b)に示すように、そのピストンロッド30aを延び出させるように作動した時に移動台26を矢印A方向に移動させ、クランプ27で把持している金属薄板11に矢印A方向の引張力を作用させることができるものであり、クランプが把持した金属薄板に引張力を作用させるよう該クランプを移動させるクランプ移動手段を構成する。枠押し部材34は、枠13を支持する支持面34aを備えると共に、クランプ27が金属薄板11に加える引張力の方向Aとは逆方向である矢印B方向に移動した時に枠13に矢印B方向の押圧力を作用させることができる構造となっている。ここで、金属薄板11及び枠13を上から見た状態において、枠押し部材34が枠13に押圧力を作用させる領域は、枠13の、クランプ27が金属薄板11を引っ張っている領域に重なる領域に矢印B方向の弾性変形を生じさせることができるように定めるものであり、好ましくは、枠押し部材34が枠13に押圧力を作用させる領域の中心が、クランプ27が金属薄板11を引っ張っている領域の中心に重なる位置となるように定めている。枠押し部材34に連結されているシリンダ装置35は、そのピストンロッド35aを延び出させるように作動した時に枠押し部材34を矢印B方向に移動させ、枠13に、金属薄板11に付与する引張力とは反対方向の押圧力を作用させることができるものであり、枠押し部材が前記枠に押圧力を作用させるよう前記枠押し部材を移動させる枠押し部材移動手段を構成する。
図1において、金属薄板11の4辺にそれぞれ設けられている複数の板張り・枠押しユニット21は、所定位置に置かれる金属薄板11の開口部12と非開口部に合わせた位置となるように配置されており、それぞれに設けているクランプ27の幅は、金属薄板11の開口部12が並んでいる領域及び開口部の無い領域をそれぞれ良好に引っ張りことができるように定められている。この構成により、金属薄板11の開口部12が縦方向に並んでいる領域及び横方向に並んでいる領域と、開口部の無い位置で縦方向に延びる領域及び横方向に延びる領域とを、それぞれ別個のクランプ27で良好に引っ張ることが可能である。
複数の板張り・枠押しユニット21にそれぞれ設けられている引張力付与用のシリンダ装置30(図5、図6参照)には、それぞれ別個に引張力を調整しうるよう、レギュレータを介して、作動流体供給配管が接続されている。また、この作動流体供給配管には、全部のシリンダ装置を同時に作動させることができるよう、共通の開閉弁が設けられており、且つ各シリンダ装置の作動タイミングをそれぞれ調整することができるよう各シリンダ装置への作動流体供給配管にはスピードコントローラも設けられている。複数の板張り・枠押しユニット21にそれぞれ設けられている押圧力付与用のシリンダ装置35にも作動流体供給配管が接続されている。この作動流体供給配管には、全部のシリンダ装置35の押圧力を同時に調整することができるよう共通のレギュレータが設けられている。なお、この作動流体供給配管にも、各シリンダ装置35による押圧力を個々に調整しうるようレギュレータを設けても良い。
次に、上記構成の枠貼り装置20を用いた金属薄板の枠への取付動作を説明する。各板張り・枠押しユニット21のクランプ27を開いた状態(図5参照)で、枠押し部材34の支持面34aに枠13を乗せ、その上に金属薄板11を乗せ、その4辺を複数のクランプ27で把持させる。この状態が図1、図2(a)及び図6(a)に示す状態である。次に、図6(b)に示すように、引張力付与用のシリンダ装置30に作動流体を供給してピストンロッド30aを延び出させ、クランプ27を矢印A方向に移動させ、金属薄板11に引張力を作用させる。これにより、図1に示すように、金属薄板11が多数のクランプ27によって縦横両方向に引っ張られる。この状態で、金属薄板11の表面状態を目視検査し、ゆがみやたるみがあれば、その領域を引っ張っているクランプ27に連結されたシリンダ装置30への作動流体圧を調整し、金属薄板11をゆがみやたるみのない平坦な状態で且つ開口部12のスリットが平行に引き揃えられた状態に調整する。また、金属薄板11に形成している各開口部12の位置を検査し、各開口部が所定の寸法精度内の位置に入るように、各シリンダ装置30への作動流体圧を調整する。以上により、金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態とすることができる。
次に、図6(b)に示すように、押圧力付与用のシリンダ装置35に作動流体を供給してピストンロッド35aを延び出させ、枠押し部材34を矢印B方向に移動させ、枠13を矢印B方向に押圧する。ここで、枠13を矢印B方向に押圧する押圧力は、クランプ27が金属薄板11に作用させている引張力にほぼ等しく設定しておく。これにより、枠13は矢印B方向に弾性変形し、その反対方向の復元力が生じる。この状態で、図2(b)に示すように、金属薄板11を枠13にレーザ溶接機40を用いてスポット溶接する。このスポット溶接は、レーザ溶接機40を、次々と所望のスポット溶接位置に移動させて行う。これにより、金属薄板11の複数箇所がスポット溶接部42(図1参照)によって枠13に固定される。その後、図2(c)に示すように、クランプ27を開放して金属薄板11の把持を解除し、枠押し部材34を後退させて枠13に対する押圧を解除する。
ところで、クランプ27で金属薄板11を矢印A方向に引っ張っていた時、その金属薄板11には矢印B方向の引張力(復元力)が生じている。このため、クランプ27を開放すると、図2(d)に示すように、金属薄板11に生じている矢印B方向の引張力が枠13に直接作用することとなり、枠13を矢印B方向に引っ張ることとなる。もし、枠13に対して押圧力を何ら加えていなかった場合には、その枠13が自身の剛性によって金属薄板11の矢印B方向の引張力を支えることとなるが、その場合、枠13が金属薄板11で矢印B方向に引っ張られることで弾性変形を生じる。枠13の剛性をきわめて大きく設定しておくと、この弾性変形は無視しうるほど微小なものとなるが、実用上は軽量化、コスト削減等のために枠13の剛性はある程度小さくせざるを得ず、その場合、枠13に無視しえない弾性変形が生じ、それに伴って、金属薄板11が収縮して、内部に生じていた引張力が低下する。これによって、金属薄板11にゆがみやたるみが生じ、開口部12のスリットの平行度が狂って所望のスリットパターンが得られないとか、各開口部12の位置が狂ってくるということがある。
これに対し、本実施形態では、金属薄板11を枠13に固定する際、枠13には、矢印B方向の押圧力を作用させ、弾性変形させているため、枠13には矢印A方向の復元力が生じている。このため、金属薄板11を枠13に固定し、金属薄板11及び枠13を開放した際、金属薄板11に矢印B方向に生じている引張力を、枠13に生じている矢印A方向の復元力及び枠13の剛性で支えることとなり、枠13の剛性が小さくても枠13が金属薄板11に引っ張られて矢印A方向に更に変形するということはなく、従って金属薄板11が収縮することはなく、金属薄板11に付加していた引張力は、そのまま保持される。かくして、枠13の剛性が小さくても、金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態に保持することができる。換言すれば、剛性の小さい安価な枠13を用いて、金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態に保持することが可能となる。
ここで、枠押し部材34が枠13に加える押圧力は、クランプ27が金属薄板11に加える引張力に等しく設定しておくことが、金属薄板11の引張力を枠13に生じる復元力で相殺できるので、好ましいが、多少両者に差があっても、枠13自体がある程度の剛性を備えているので支障はない。枠押し部材34によって枠13に加える押圧力は、クランプ27が金属薄板11に加える引張力との差が、その引張力の±30%程度以内となるように設定しておけばよい。
金属薄板11を枠13に固定し、クランプ27を開放し且つ枠押し部材34を後退させて枠の押圧を解除した後は、金属薄板11の周縁部分を易切断線15を利用して除去する。以上により、図4に示すように、枠13に金属薄板11を固定した構成の蒸着マスク装置17が製造される。得られた蒸着マスク装置17では、金属薄板11がゆがみやたるみの無い状態で且つ開口部12のスリットが正確に平行に揃った状態に保たれており、且つ各開口部の位置も所定の寸法精度内に保たれている。かくして、この蒸着マスク装置17を用いて蒸着を行うことにより、微細なパターンの蒸着を正確に行うことができる。
なお、上記した動作説明では、金属薄板11を多数のクランプ27で引張って平坦な状態に整えた後、枠13に押圧力を作用させているが、枠13に押圧力を作用させる時期はこれに限らず、クランプ27による引張力を作用させる時に同時に押圧力を作用させるようにしても良い。更に、上記した実施形態では、金属薄板11に引張力を作用させるためのシリンダ装置30と枠13に押圧力を作用させるシリンダ装置35とを別個に設けているが、本発明はこの構成に限定されず、共通のシリンダ装置を用いることも可能である。以下、その場合の実施形態を説明する。
図7は本発明の第二の実施形態に係る枠貼り装置に用いる板張り・枠押しユニット21Aを示すものである。この板張り・枠押しユニット21Aでは、支持台24Aに補助支持台32Aを取り付け、その補助支持台32Aに直動案内33を介して枠押し部材34Aを移動可能に保持させ、その枠押し部材34Aを連結ロッド50によって、シリンダ装置30Aのピストンロッド30aに連結している。シリンダ装置30Aは、そのシリンダ30bをクランプ27を保持した移動台26に保持させている。この構成により、シリンダ装置30Aを作動させることで、移動台26と枠押し部材34Aとを互いに離れる方向(矢印A方向及び矢印B方向)及び近づく方向に移動させることができ、且つその際に移動台26と枠押し部材34Aとに付与する力を同一とすることができる。なお、55は、連結ロッド50を図面で右方向に押して枠押し部材34Aを後退位置に戻すためのばねである。その他の構造は図5、6に示す実施形態の板張り・枠押しユニット21と同様である。図7に示す板張り・枠押しユニット21Aは、図1に示す枠貼り装置20における板張り・枠押しユニット21に代えて用いられる。
図7に示す板張り・枠押しユニット21Aを用いた枠貼り装置においても、枠押し部材34Aの上に枠13を乗せ、その上に金属薄板11を乗せ、クランプ27で把持させる。次いで、図7(b)に示すように、シリンダ装置30Aを、そのピストンロッド30aが延び出す方向に作動させて移動台26及びそれに保持したクランプ27を矢印A方向に移動させると共に枠押し部材34Aを矢印B方向に移動させる。これにより、クランプ27によって金属薄板11に引張力を作用させると共に、その引張力に等しい大きさの押圧力を枠押し部材34Aを介して枠13に加えることができる。そして、金属薄板11の4辺にそれぞれ複数個ずつ配置しているクランプ27に加えている引張力を調整して金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態とした後、その金属薄板11を枠13にスポット溶接して固定する。この際、クランプ27が金属薄板11に引張力を作用させている領域に重なる枠13の領域に、その引張力に等しい大きさの押圧力を枠押し部材34Aが作用させて弾性変形させているので、金属薄板11と枠13にはそれぞれ同じ大きさの、且つ互いに反対方向の復元力が生じており、このため、金属薄板11及び枠13を開放した際、金属薄板11の復元力(引張力)は枠13の復元力で相殺され、枠13が金属薄板11で引っ張られて変形するということがなく、従って金属薄板11は収縮せず、所定の引張力を加えた状態に保たれる。かくして、剛性の小さい安価な枠13を用いて、金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態に保持することができる。
図7に示す板張り・枠押しユニット21Aでは、共通のシリンダ装置30Aによって、金属薄板11に対する引張力付与と枠13に対する押圧力付与を行うことができ、装置構造や制御系を簡略化できると共に、金属薄板11に付与する引張力と枠13に付与する押圧力を同一とすることができ、金属薄板11を枠13に固定し、次いで開放した後の金属薄板11の収縮を一層確実に防止して、金属薄板11をゆがみやたるみの無い状態で且つ各開口部が所定の寸法精度範囲内に位置する状態に保持することができるといった利点が得られる。
図8は本発明の第三の実施形態に係る枠貼り装置に用いる板張り・枠押しユニット21Bを示すものである。この板張り・枠押しユニット21Bでは、支持台24Bの幅を広くしてその上面に長いレール57を設け、そのレール57に直動案内25を介して移動台26を移動可能に保持させると共に直動案内33を介して枠押し部材34Bを移動可能に保持させている。そして、その枠押し部材34Bを連結ロッド50Bを介して、移動台26に保持されているシリンダ装置30Bのピストンロッド30aに連結している。その他の構造は、図7に示す板張り・枠押しユニット21Aと同様である。図8の板張り・枠押しユニット21Bにおいても、図8(b)に示すように、シリンダ装置30Bを作動させることで、移動台26及びそれに保持したクランプ27を矢印A方向に移動させると共に枠押し部材34Bを矢印B方向に移動させ、クランプ27によって金属薄板11に引張力を作用させると共に、その引張力に等しい大きさの押圧力を枠押し部材34Bを介して枠13に加えることができる。この実施形態では、移動台26と枠押し部材34Bとを共通のレール57に移動可能に保持させたことにより、構造を簡略化できる利点が得られる。
図9は本発明の第四の実施形態に係る枠貼り装置に用いる板張り・枠押しユニット21Cを示すものである。この板張り・枠押しユニット21Cでは、支持台24Cの上に直動案内60を介して補助移動台61を移動可能に保持させ、その補助移動台61の上に直動案内25を介して移動台26を移動可能に保持させている。そして、補助移動台61に枠押し部材34Cを取り付け、移動台26にシリンダ装置30Cのシリンダ30bを取り付けると共にそのピストンロッド30aを補助移動台61に連結している。また、枠押し部材34Cを後退位置に戻すためのばね63も設けている。その他の構造は、図7に示す板張り・枠押しユニット21Bと同様である。図9の板張り・枠押しユニット21Cにおいても、図9(b)に示すように、シリンダ装置30Cを作動させることで、移動台26及びそれに保持したクランプ27を矢印A方向に移動させると共に補助移動台61を介して枠押し部材34Cを矢印B方向に移動させ、クランプ27によって金属薄板11に引張力を作用させると共に、その引張力に等しい大きさの押圧力を枠押し部材34Cを介して枠13に加えることができる。この実施形態では、補助移動台61と移動台26を重ねて配置したことで、板張り・枠押しユニット21Cの幅を小さくできるという利点が得られる。
図10は本発明の更に他の実施の形態に係る枠貼り装置20Dを示す概略平面図である。この実施の形態に係る枠貼り装置20Dでは、所定位置に置かれる金属薄板11の4辺にそれぞれ、複数の板張り・枠押しユニット21を配置し、更に、その金属薄板11の角部にも対角線方向に板張り・枠押しユニット21を配置している。その他の構成は図1の実施の形態と同様である。図10に示す実施の形態においても、金属薄板11を各板張り・枠押しユニット21のクランプ27で把持し、引張って平坦に整え、押圧状態の枠に固定するが、その際、金属薄板11をまず角度に配置しているクランプ27で対角線方向に引っ張り、次いで、4辺のクランプ27で縦横両方向に引っ張る。このように、まず、金属薄板11の4つの角部を対角線方向に引っ張ることで、金属薄板11を全体的に引き伸ばすことができ、その後、各辺を引っ張ることで、角部をはさむ位置に配置されたクランプ27同志の干渉を小さくしながら金属薄板全面に縦横方向の引張力を作用させることができ、これにより、金属薄板11をきわめてゆがみやたるみの無い状態に且つ開口部12を所望の寸法精度を保った位置に保持し、その状態で枠13に固定できるという利点が得られる。
以上に、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で種々変更可能である。例えば、クランプが把持した金属薄板に引張力を作用させるよう該クランプを移動させるクランプ移動手段や、枠押し部材が前記枠に押圧力を作用させるよう前記枠押し部材を移動させる枠押し部材移動手段は、実施形態に示すシリンダ装置に限らず、モータを利用したもの等に変更してもよい。また、上記した実施の形態では、複数のクランプ27にそれぞれ引張力を付与するためのシリンダ装置30に供給する作動流体圧を個々に調整可能として各クランプ27が金属薄板11に付与する引張力を個々に調整可能としている。この構成は、金属薄板11に加える引張力を精密に調整できるので、ゆがみやたるみの生じやすい金属薄板11でも、きわめて平坦な状態に引張って保持できる利点が得られるが、本発明はこの構成に限らず、例えば、比較的容易に平坦な状態に引張って保持できる金属薄板を用いる場合には、各辺に配置した複数のクランプを、例えば、開口部に対応したクランプを第1の組とし、非開口部に対応したクランプを第二の組とするように、複数の組に分け、各組のクランプに連結されたシリンダ装置への作動流体圧を共通に調整するようにしてもよい。
また、金属薄板11の各辺に配置する板張り・枠押しユニット21、21A、21B、21C等は、必ずしも、それぞれのクランプ27が開口部12と非開口部のそれぞれに合わせた位置となるように配置する場合に限らず、開口部と非開口部を適宜組み合わせ、広い幅を把持するように変更するとか、更に細かく分割した領域を把持できるよう、更に多くのクランプを用いるといった変更を加えても良い。いずれにしても、使用する金属薄板の特性に応じて、その金属薄板をゆがみやたるみの無い状態に引張って保持できるように、板張り・枠押しユニット(のクランプ)の使用数や配置を定めれば良い。更に、上記した実施の形態では、金属薄板11の4辺にそれぞれ、複数の板張り・枠押しユニットを配置したが、これに限らず、互いに対面する2辺のみに複数の板張り・枠押しユニットを配置するように変更してもよい。ただし、この場合には、開口部12のスリットを平行に引き揃えることができるよう、スリットと同方向の両端に複数の板張り・枠押しユニットを配置することが望ましい。
本発明の実施の形態に係る金属薄板の枠貼り装置の概略平面図 図1に示す枠貼り装置による枠貼り動作の手順を示す概略断面図 図1に示す枠貼り装置で取り扱う金属薄板と枠を示す概略斜視図 枠貼り後の金属薄板と枠を示す概略斜視図 図1の枠貼り装置に用いている板張り・枠押しユニットを、クランプを開いた状態で示す部分断面概略側面図 (a)、(b)は図5に示す板張り・枠押しユニットを、クランプを閉じた状態で且つ異なる作動状態で示す部分断面概略側面図 (a)、(b)は第二の実施の形態に用いる板張り・枠押しユニットを、クランプを閉じた状態で且つ異なる作動状態で示す部分断面概略側面図 (a)、(b)は第三の実施の形態に用いる板張り・枠押しユニットを、クランプを閉じた状態で且つ異なる作動状態で示す部分断面概略側面図 (a)、(b)は第四の実施の形態に用いる板張り・枠押しユニットを、クランプを閉じた状態で且つ異なる作動状態で示す部分断面概略側面図 本発明の更に他の実施の形態に係る金属薄板の枠貼り装置の概略平面図 多面付け蒸着マスクの両端を、それぞれ1個のクランプで把持して引っ張る状態を示す概略平面図 従来の多面付け蒸着マスクの1例を示す概略斜視図
符号の説明
11 金属薄板
12 開口部
13 枠
14 開口部
15 易切断線
17 蒸着マスク装置
20、20D 金属薄板の枠貼り装置
21、21A、21B、21C 板張り・枠押しユニット
22 支持レール
24、24A、24B、24C 支持台
25、33 直動案内
26 移動台
27 クランプ
27a 固定爪
27b 可動爪
28 トグルジョイント
29、30、30A、30B、30C、35 シリンダ装置
30a ピストンロッド
30b シリンダ
32、32A 補助支持台
34、34A、34B、34C 枠押し部材
34a 支持面
36 ストッパ板
40 スポット溶接機
42 スポット溶接部
50、50B 連結ロッド
55 ばね
60 直動案内
61 補助移動台

Claims (10)

  1. 矩形状の金属薄板を矩形状の枠の上に位置させる工程と、前記金属薄板の少なくとも互いに向かい合った2辺のそれぞれを、複数のクランプで把持し、引張力を加えることで前記金属薄板を張った状態とする張り工程と、前記枠の、各クランプが金属薄板に引張力を作用させている領域に重なる領域に、前記金属薄板に加える引張力とは反対方向の弾性変形を生じさせるよう、前記枠に押圧力を加える押圧工程と、引っ張った状態の金属薄板を押圧した状態の枠に固定する工程とを有することを特徴とする金属薄板の枠貼り方法。
  2. 前記クランプを、前記金属薄板の4辺のそれぞれに配して前記金属薄板を縦横両方向に引っ張り、且つ前記枠の4辺をそれぞれ縦横両方向に押圧する構成としたことを特徴とする請求項1記載の金属薄板の枠貼り方法。
  3. 前記クランプで金属薄板に加える引張力と、前記枠の、前記クランプが引張力を加える領域に重なる領域に加える押圧力の大きさを等しくしたことを特徴とする請求項1又は2記載の金属薄板の枠貼り方法。
  4. 前記金属薄板が多数のスリットを備えた矩形状の開口部を並べて形成した構成であり、前記複数のクランプが、開口部と非開口部に合わせて配置されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の金属薄板の枠貼り方法。
  5. 矩形状の金属薄板を張った状態で矩形状の枠に固定する枠貼り装置であって、所定位置に配置される前記枠及びその上に配置される前記金属薄板の少なくとも向かい合った2辺のそれぞれに、複数個ずつ位置するように設けられた複数の板張り・枠押しユニットを備え、各板張り・枠押しユニットが、前記金属薄板を把持するクランプと、該クランプが把持した金属薄板に引張力を作用させるよう該クランプを移動させるクランプ移動手段と、前記枠の、前記クランプが金属薄板に引張力を作用させている領域に重なる領域に、前記クランプによる引張力とは反対方向の弾性変形を生じさせるよう、前記枠に押圧力を作用させうるように配置された枠押し部材と、該枠押し部材が前記枠に押圧力を作用させるよう前記枠押し部材を移動させる枠押し部材移動手段とを備えていることを特徴とする金属薄板の枠貼り装置。
  6. 前記板張り・枠押しユニットが、所定位置に配置される前記枠及びその上に配置される前記金属薄板の4辺のそれぞれに、複数個ずつ設けられていることを特徴とする請求項5記載の金属薄板の枠貼り装置。
  7. 前記クランプ移動手段及び枠押し部材移動手段が、共通のシリンダ装置を備えており、該シリンダ装置が前記クランプ及び枠押し部材に対して、両者を互いに離れる方向及び接近する方向に移動させるように連結されていることを特徴とする請求項5又は6記載の金属薄板の枠貼り装置。
  8. 前記枠押し部材が、前記枠を乗せて支持する支持面を備えていることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項記載の金属薄板の枠貼り装置。
  9. 前記金属薄板が多数のスリットを備えた矩形状の開口部を、並べて形成した構成であり、前記複数の板張り・枠押しユニットのクランプが、前記開口部と非開口部に合わせて配置されていることを特徴とする請求項5から8のいずれか1項記載の金属薄板の枠貼り装置。
  10. 前記複数の板張り・枠押しユニットのクランプ移動手段が付与する引張力を、各板張り・枠押しユニット毎に調整可能としたことを特徴とする請求項5から9のいずれか1項記載の金属薄板の枠貼り装置。
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