JP2018150591A - マスク製造装置及びマスク製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マスクシートに張力を付与した際に歪み等の発生を防止するマスク製造装置の提供。【解決手段】マスクシートの一端部を第1固定グリップ部と第1可動グリップ部とで挟持する第1挟持部22と、マスクシートの他端部を第2固定グリップ部と第2可動グリップ部とで挟持する第2挟持部42と、第1挟持部と第2挟持部とを互いに離間させる方向に移動させてマスクシートに第1張力又は第1張力より大きい第2張力を付与する張力部と、マスクシートの一端部及び他端部を第1挟持部及び第2挟持部で仮固定した状態で、マスクシートに第1張力を付与して第1固定グリップ部及び第2固定グリップ部に対するマスクシートの姿勢を補正する補正部と、マスクシートの一端部及び他端部を第1挟持部及び第2挟持部で仮固定より強い挟持力で挟持した状態で、第2張力が付与されたマスクシートをマスクフレーム20に取り付ける取付部とを備えるマスク製造装置2。【選択図】図1
Description
本発明は、メタルマスクを製造するマスク製造装置及び該マスク製造装置を用いたマスク製造方法に関するものである。
従来、有機EL素子の製造工程において有機発光層を真空蒸着する際に使用されるメタルマスクを製造する際に、クランプ機構で一定の張力を付与した金属薄板を枠(メタルマスクフレーム)に貼り付ける金属薄板の枠貼り装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、特許文献1等に記載の枠貼り装置(マスク製造装置)においては、一方のクランプで金属薄板(メタルマスクシート)の一端部を挟持し、他方のクランプでメタルマスクシートの他端部を挟持し、これらを互いに離間する方向に引っ張ることによりメタルマスクシートに張力を付与している。しかしながら、メタルマスクシートの一端部及び他端部の少なくとも一方が姿勢ずれした状態で挟持され、メタルマスクシートに張力が付与されると、メタルマスクシートに歪み、撓みや皺が生じる。したがって、メタルマスクシートに歪み、撓みや皺が生じた状態でメタルマスクシートがメタルマスクフレームに貼り付けられ、製造されるメタルマスクの精度が悪化するという問題があった。
本発明の目的は、メタルマスクシートに張力を付与した際に歪み等の発生を防止することができるマスク製造装置及び該マスク製造装置を用いたマスク製造方法を提供することである。
本発明のマスク製造装置は、メタルマスクシートをメタルマスクフレームに取り付けることによりメタルマスクを製造するマスク製造装置であって、第1固定グリップ部と第1可動グリップ部とを有し、前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を前記第1固定グリップ部と前記第1可動グリップ部とで挟持する第1挟持部と、第2固定グリップ部と第2可動グリップ部とを有し、前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2固定グリップ部と前記第2可動グリップ部とで挟持する第2挟持部と、前記第1挟持部と前記第2挟持部とを互いに離間させる方向に移動させることにより、前記メタルマスクシートに第1張力または前記第1張力より大きい第2張力を付与する張力部と、前記メタルマスクシートの一端部を前記第1挟持部で仮固定し、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2挟持部で仮固定した状態で、前記張力部において前記メタルマスクシートに前記第1張力を付与することにより前記第1固定グリップ部及び前記第2固定グリップ部に対する前記メタルマスクシートの姿勢を補正する補正部と、前記メタルマスクシートの一端部を前記第1挟持部で仮固定より強い挟持力で挟持し、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2挟持部で仮固定より強い挟持力で挟持した状態で、前記張力部において前記第2張力が付与された前記メタルマスクシートを前記メタルマスクフレームに取り付ける取付部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のマスク製造装置は、前記第1固定グリップ部が第1吸着部を含み、前記第2固定グリップ部が第2吸着部を含み、前記メタルマスクシートの一端部は、前記第1吸着部に吸着されることにより仮固定され、前記メタルマスクシートの他端部は、前記第2吸着部に吸着されることにより仮固定されることを特徴とする。
また、本発明のマスク製造装置は、前記第1吸着部が、第1多孔質吸着材と、前記第1多孔質吸着材を介して前記メタルマスクシートの一端部を吸引する第1吸引部とを備え、前記第2吸着部が、第2多孔質吸着材と、前記第2多孔質吸着材を介して前記メタルマスクシートの他端部を吸引する第2吸引部とを備えることを特徴とする。
また、本発明のマスク製造装置は、第1エアシリンダと、前記第1エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を第1圧力または前記第1圧力と異なる第2圧力に調整する第1電空レギュレータと、第2エアシリンダと、前記第2エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を第3圧力または前記第3圧力と異なる第4圧力に調整する第2電空レギュレータと、を備え、前記第1挟持部は、前記補正部による補正の際、前記第1電空レギュレータにおいて前記第1圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定し、前記取付部による取付けの際、前記第1電空レギュレータにおいて前記第2圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定より強い挟持力で挟持し、前記第2挟持部は、前記補正部による補正の際、前記第2電空レギュレータにおいて前記第3圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定し、前記取付部による取付けの際、前記第2電空レギュレータにおいて前記第4圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定より強い挟持力で挟持することを特徴とする。
また、本発明のマスク製造装置は、前記第1圧力と前記第3圧力とが同一であり、前記第2圧力と前記第4圧力とが同一であることを特徴とする。
また、本発明のマスク製造方法は、メタルマスクを製造するマスク製造方法であって、第1挟持部においてメタルマスクシートの一端部を仮固定する第1仮固定工程と、第2挟持部において前記メタルマスクシートの他端部を仮固定する第2仮固定工程と、前記第1仮固定工程において仮固定された前記メタルマスクシートの一端部と前記第2仮固定工程において仮固定された前記メタルマスクシートの他端部とを互いに離間させる方向に移動させることにより前記メタルマスクシートに第1張力を付与し、前記第1挟持部及び前記第2挟持部に対する前記メタルマスクシートの姿勢を補正する補正工程と、前記補正工程において前記姿勢が補正された前記メタルマスクシートの一端部を、前記第1仮固定工程における仮固定より強い挟持力で前記第1挟持部において挟持する第1挟持工程と、前記補正工程において前記姿勢を補正された前記メタルマスクシートの他端部を、前記第2仮固定工程における仮固定より強い挟持力で前記第2挟持部において挟持する第2挟持工程と、前記第1挟持工程において挟持された前記メタルマスクシートの一端部と前記第2挟持工程において挟持された前記メタルマスクシートの他端部とを互いに離間させることに移動させることにより前記メタルマスクシートに前記第1張力より大きい第2張力を付与する張力付与工程と、前記張力付与工程において前記第2張力が付与された前記メタルマスクシートをメタルマスクフレームに取り付ける取付工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明のマスク製造方法は、前記第1仮固定工程が、第1多孔質吸着材及び第1吸引部を含む第1固定グリップ部に前記メタルマスクシートの一端部を載置する第1載置工程と、前記第1載置工程において前記第1固定グリップ部に載置された前記メタルマスクシートの一端部を前記第1多孔質吸着材を介して前記第1吸引部により吸引することにより前記第1多孔質吸着材に吸着させる第1吸着工程と、を含み、前記第2仮固定工程が、第2多孔質吸着材及び第2吸引部を含む第2固定グリップ部に前記メタルマスクシートの他端部を載置する第2載置工程と、前記第2載置工程において前記第2固定グリップ部に載置された前記メタルマスクシートの他端部を前記第2多孔質吸着材を介して前記第2吸引部により吸引することにより前記第2多孔質吸着材に吸着させる第2吸着工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明のマスク製造方法は、前記第1仮固定工程が、第1電空レギュレータにおいて第1圧力に調整された第1エアシリンダの空気圧により第1可動グリップ部を第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定し、前記第2仮固定工程が、第2電空レギュレータにおいて第3圧力に調整された第2エアシリンダの空気圧により第2可動グリップ部を第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定し、前記第1挟持工程は、前記第1電空レギュレータにおいて前記第1圧力と異なる第2圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を挟持し、前記第2挟持工程は、前記第2電空レギュレータにおいて前記第3圧力と異なる第4圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を挟持することを特徴とする。
また、本発明のマスク製造方法は、前記第1圧力と前記第3圧力とが同一であり、前記第2圧力と前記第4圧力とが同一であることを特徴とする。
本発明によれば、メタルマスクシートに張力を付与した際に歪み等の発生を防止することができるマスク製造装置及び該マスク製造装置を用いたマスク製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るマスク製造装置について、有機EL素子の製造工程において有機発光層を真空蒸着する際に使用されるメタルマスクを製造するメタルマスク製造装置を例に挙げて説明する。図1は第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置の概略構成を示す正面図、図2は第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置の概略構成を示す平面図である。なお、以下の説明においては、図1に示すXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。XY平面は、メタルマスク製造装置を載置する水平面に平行な面に設定されており、Z軸は、鉛直方向に設定されている。
メタルマスク製造装置2は、帯状のメタルマスクシート18(図3参照)を枠状のメタルマスクフレーム20(図3参照)に取り付けることによりメタルマスク16(図3参照)を製造するための装置であって、テーブル部4、第1挟持装置6、ガイドレール8a,8b、第2挟持装置10、ガイドレール12a,12b及び基台14を備えている。
テーブル部4は、矩形状の平板であり、メタルマスクフレーム20をXY平面に平行になるように載置する。第1挟持装置6は、帯状のメタルマスクシート18の一端部(+X方向側の端部)を挟持するための装置であり、ガイドレール8a,8bは、第1挟持装置6を±Y方向にスライド可能に支持する。第2挟持装置10は、メタルマスクシート18の他端部(−X方向側の端部)を挟持するための装置であり、ガイドレール12a,12bは、第2挟持装置10を±Y方向にスライド可能に支持する。また、第1挟持装置6はテーブル部4の+X方向側に、第2挟持装置10はテーブル部4の−X方向側に、互いに向き合うようにして配置されている。第1挟持装置6及び第2挟持装置10は、一対のセットとして、メタルマスクシート18に第1張力を付与することによりメタルマスクシート18のXY平面内における姿勢を補正する補正装置を構成する。第1挟持装置6及び第2挟持装置10は、第1挟持装置6と第2挟持装置10とを互いに離間させる方向に移動させることにより、メタルマスクシート18に第1張力または第2張力を付与する張力装置を構成する。なお、第1張力と第2張力とは異なる張力であり、第2張力は第1張力より大きい。
図3は、実施の形態に係るメタルマスク製造装置2により製造されるメタルマスクを示す図である。図3に示すように、メタルマスク16は、メタルマスク製造装置2により複数のメタルマスクシート18の両端部を枠状のメタルマスクフレーム20を構成する対向する二辺に順次貼り付けることにより製造され、有機EL素子の製造工程において有機材の真空蒸着を行う際に使用される。
図4は、実施の形態に係る第1挟持装置6の構成を示す図である。第1挟持装置6は、図4に示すように、挟持部22、エアシリンダ28、電空レギュレータ30、直動カム32、従節ローラ34、ボールねじ36、ボールナット37、モータ38、及びリニアガイドレール58を備えている。
挟持部22は、固定グリップ部24及び可動グリップ部26を有している。固定グリップ部24は、XY平面に平行且つ+Z方向に露出する挟持面24a(図6参照)を有している。可動グリップ部26は、XY平面に平行且つ−Z方向に露出する挟持面を有し、固定グリップ部24に対して±Z方向に移動可能に構成されている。挟持部22は、可動グリップ部26を固定グリップ部24に対して−Z方向に移動させ、固定グリップ部24の挟持面24aに載置されたメタルマスクシート18の一端部(+X方向側の端部)を、固定グリップ部24の挟持面24aと可動グリップ部26の挟持面とで挟持する。
電空レギュレータ30は、エアシリンダ28に供給する圧縮空気の圧力を第1圧力または第2圧力となるように調整する。なお、第1圧力と第2圧力とは異なる圧力であり、この実施の形態において第1圧力は第2圧力より小さい。電空レギュレータ30において第1圧力または第2圧力に調整された圧縮空気がエアシリンダ28に供給されると、直動カム32は、エアシリンダ28の空気圧に基づいて−X方向に所定量移動し、可動グリップ部26は、従節ローラ34を介して、直動カム32の移動量に基づき−Z方向に所定量移動する。エアシリンダ28内の圧縮空気が排出されると、直動カム32は、+X方向に移動して元の位置に戻り、可動グリップ部26は、従節ローラ34を介して+Z方向に移動して元の位置に戻る。即ち、可動グリップ部26は、エアシリンダ28の空気圧により固定グリップ部24に対して移動する。
なお、エアシリンダ28内の空気圧が第1圧力の場合における直動カム32及び可動グリップ部26の移動量は、エアシリンダ28内の空気圧が第2圧力の場合における直動カム32及び可動グリップ部26の移動量より小さい。したがって、挟持部22は、エアシリンダ28内の空気圧が第1圧力の場合、メタルマスクシート18の一端部を第1挟持力で仮固定し、エアシリンダ28内の空気圧が第2圧力の場合、メタルマスクシート18の一端部を第1挟持力より強い第2挟持力で固定する。
モータ38は、ボールねじ36を回転させる。ボールねじ36の−X方向側の端部には、ボールナット37が取り付けられている。リニアガイドレール58は、挟持部22、エアシリンダ28、電空レギュレータ30、直動カム32、従節ローラ34、及びボールナット37を±X方向にスライド可能に支持する。したがって、ボールねじ36が回転することにより、挟持部22、エアシリンダ28、電空レギュレータ30、直動カム32、従節ローラ34、及びボールナット37(以下、挟持部22等という。)が一体となってリニアガイドレール58に沿って±X方向に移動する。
第2挟持装置10は、図1に示すように、挟持部42、エアシリンダ44、電空レギュレータ56(図5参照)、直動カム46、従節ローラ48、ボールねじ50、ボールナット52、モータ54、及びリニアガイドレール64を備えている。第2挟持装置10の挟持部42、エアシリンダ44、電空レギュレータ56、直動カム46、従節ローラ48、ボールねじ50、ボールナット52、モータ54、及びリニアガイドレール64それぞれの構成は、テーブル部4の長手方向(Y方向)の中心線を線対称として、図4に示す第1挟持装置6の挟持部22、エアシリンダ28、電空レギュレータ30、直動カム32、従節ローラ34、ボールねじ36、ボールナット37、モータ38、及びリニアガイドレール58それぞれの構成と同一である。
なお、第2挟持装置10の挟持部42は、固定グリップ部43の挟持面43a(図6参照)に載置されたメタルマスクシート18の他端部(−X方向側の端部)を固定グリップ部43の挟持面43aと可動グリップ部の挟持面とで挟持する。また、第2挟持装置10の電空レギュレータ56は、エアシリンダ44に供給する圧縮空気の圧力を第3圧力または第4圧力となるように調整する。エアシリンダ44内の空気圧が第3圧力の場合における直動カム46及び可動グリップ部の移動量は、エアシリンダ44内の空気圧が第4圧力の場合における直動カム46及び可動グリップ部の移動量より小さい。したがって、挟持部42は、エアシリンダ44内の空気圧が第3圧力の場合、メタルマスクシート18の他端部を第3挟持力で仮固定し、エアシリンダ44内の空気圧が第4圧力の場合、メタルマスクシート18の他端部を第3挟持力より強い第4挟持力で固定する。なお、この実施の形態において、第1圧力と第3圧力とは同一及び第1挟持力と第3挟持力とは同一であるが、同一でなくてもよい。また、この実施の形態において、第2圧力と第4圧力とは同一及び第2挟持力と第4挟持力とは同一であるが、同一でなくてもよい。
図5は、メタルマスク製造装置2のシステム構成を示すブロック図である。メタルマスク製造装置2は、図5に示すように、メタルマスク製造装置2の各部、特に第1挟持装置6の各部及び第2挟持装置10の各部を統括的に制御する制御部40を備えている。制御部40には、第1挟持装置6のモータ38及び電空レギュレータ30が接続されている。また、制御部40には、第2挟持装置10のモータ54及び電空レギュレータ56が接続されている。
制御部40は、電空レギュレータ30,56の駆動を制御する。即ち、制御部40は、電空レギュレータ30がエアシリンダ28に供給する圧縮空気の圧力を第1圧力または第2圧力となるように調整することにより、第1挟持装置6の挟持部22によるメタルマスクシート18の一端部の挟持力を第1挟持力または第2挟持力となるように調整する。同様に、制御部40は、電空レギュレータ56がエアシリンダ44に供給する圧縮空気の圧力を第3圧力(=第1圧力)または第4圧力(=第2圧力)となるように調整することにより、第2挟持装置10の挟持部42によるメタルマスクシート18の他端部の挟持力を第3挟持力(=第1挟持力)または第4挟持力(=第2挟持力)となるように調整する。
また、制御部40は、第1挟持装置6及び第2挟持装置10にメタルマスクシート18が第1挟持力で仮固定または第2挟持力で固定されている状態で、第1挟持装置6のモータ38及び第2挟持装置10のモータ54の駆動を制御することにより、第1挟持装置6の挟持部22を+X方向に、且つ第2挟持装置10の挟持部42を−X方向に移動させ、メタルマスクシート18に第1張力または第2張力を付与する。
この第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置2においては、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける前に、メタルマスクシート18のXY平面内における姿勢を補正する。例えば図6(a)に示すように、メタルマスクシート18の一端部が姿勢ずれした状態で固定グリップ部24の挟持面24a上に載置されたとする。この状態で、メタルマスクシート18を挟持部22,42で挟持し、メタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。同様に、メタルマスクシート18の他端部または両端部が姿勢ずれした状態で挟持された場合においても、メタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。即ち、メタルマスクシート18の姿勢を補正せずにメタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。したがって、制御部40は、メタルマスクシート18の一端部を第1挟持装置6の挟持部22で仮固定し、メタルマスクシート18の他端部を第2挟持装置10の挟持部42で仮固定した状態で、第1挟持装置6と第2挟持装置10とで構成される張力装置においてメタルマスクシート18に第1張力を付与することにより(図6(a)の矢印参照)、固定グリップ部24及び固定グリップ部43に対するメタルマスクシート18の姿勢を補正する(図6(b)参照)。
なお、この実施の形態において仮固定とは、メタルマスクシート18に第1張力が付与された際に、メタルマスクシート18の挟持されている箇所がXY平面内において移動可能な程度に挟持されている状態を指す。また、この実施の形態において固定とは、メタルマスクシート18に第1張力より強い第2張力が付与された場合であっても、メタルマスクシート18の挟持されている箇所がXY平面内において移動しないように挟持されている状態を指す。
次に、図面を参照して、第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置2において、メタルマスク16を製造するメタルマスク製造方法について説明する。図7は、メタルマスク製造装置2においてメタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける際の処理について説明するためのフローチャートである。
まず、制御部40は、メタルマスクシート18の両端部を仮固定する(ステップS1)。具体的には、制御部40は、エアシリンダ28に供給する圧縮空気の圧力が第1圧力となるように電空レギュレータ30の駆動を制御する。電空レギュレータ30により第1圧力に調整された圧縮空気がエアシリンダ28に供給され、エアシリンダ28の空気圧により可動グリップ部26が固定グリップ部24に対して−Z方向に所定量移動する。そして、固定グリップ部24の挟持面24aに載置されたメタルマスクシート18の一端部は、可動グリップ部26の挟持面と固定グリップ部24の挟持面24aとに挟まれることにより挟持部22に仮固定される。同様に、制御部40は、エアシリンダ44に供給する圧縮空気の圧力が第3圧力(=第1圧力)となるように電空レギュレータ56の駆動を制御する。電空レギュレータ56により第3圧力に調整された圧縮空気がエアシリンダ44に供給され、エアシリンダ44の空気圧により挟持部42の可動グリップ部が挟持部42の固定グリップ部43に対して−Z方向に所定量移動する。そして、固定グリップ部43の挟持面43aに載置されたメタルマスクシート18の他端部は、可動グリップ部の挟持面と固定グリップ部43の挟持面43aとに挟まれることにより挟持部42に仮固定される。
ステップS1においてメタルマスクシート18の両端部が仮固定されると、制御部40は、メタルマスクシート18に第1張力を付与し、メタルマスクシート18の姿勢を補正する(ステップS2)。具体的には、制御部40は、メタルマスクシート18に第1張力が付与されるようにモータ38の駆動を制御し、ボールねじ36を回転させる。ボールねじ36が回転することにより、挟持部22等が一体となってリニアガイドレール58に沿って+X方向に移動する。同様に、制御部40は、メタルマスクシート18に第1張力が付与されるようにモータ54の駆動を制御し、ボールねじ50を回転させる。ボールねじ50が回転することにより、挟持部42、エアシリンダ44、電空レギュレータ56、直動カム46、従節ローラ48、及びボールナット52(以下、挟持部42等という。)が一体となってリニアガイドレール64に沿って−X方向に移動する。
挟持部22等が+X方向に、挟持部42等が−X方向に移動することにより、挟持部22に挟持されたメタルマスクシート18の一端部と挟持部42に挟持されたメタルマスクシート18の他端部とが互いに離間する方向に移動し、メタルマスクシート18に第1張力が付与される。両端部が仮固定されたメタルマスクシート18に第1張力が付与されることにより、例えば図6(a)に示すようにメタルマスクシート18の両端部が姿勢ずれした状態で仮固定されていた場合であっても、図6(b)に示すように固定グリップ部24及び固定グリップ部43に対するメタルマスクシート18の姿勢は補正される。
ステップS2においてメタルマスクシート18の姿勢が補正されると、制御部40は、メタルマスクシート18の両端部をステップS1における仮固定より強い挟持力で固定する(ステップS3)。具体的には、制御部40は、エアシリンダ28に供給する圧縮空気の圧力が第2圧力となるように電空レギュレータ30の駆動を制御する。同様に、制御部40は、エアシリンダ44に供給する圧縮空気の圧力が第4圧力(=第2圧力)となるように電空レギュレータ56の駆動を制御する。電空レギュレータ30により第2圧力に調整された圧縮空気がエアシリンダ28に供給され、エアシリンダ28の空気圧により可動グリップ部26が固定グリップ部24に対して−Z方向に所定量移動し、メタルマスクシート18の一端部は、挟持部22により固定される。同様に、電空レギュレータ56により第3圧力に調整された圧縮空気がエアシリンダ44に供給され、エアシリンダ44の空気圧により挟持部42の可動グリップ部が挟持部42の固定グリップ部43に対して−Z方向に所定量移動し、メタルマスクシート18の他端部は、挟持部42により固定される。
ステップS3においてメタルマスクシート18の両端部が固定されると、制御部40は、第1挟持装置6及び第2挟持装置10をY方向に移動させる(ステップS4)。即ち、制御部40は、第1挟持装置6をガイドレール8a,8bに沿って移動させ、第2挟持装置10をガイドレール12a,12bに沿って移動させることにより、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20上の所定の位置(メタルマスクフレーム20に貼り付ける位置)まで移動させる。
次に、制御部40は、メタルマスクシート18にステップS2において付与した第1張力より大きい第2張力を付与する(ステップS5)。具体的には、制御部40は、メタルマスクシート18に第2張力が付与されるようにモータ38の駆動を制御し、ボールねじ36を回転させる。ボールねじ36が回転することにより、挟持部22等が一体となってリニアガイドレール58に沿って+X方向に移動する。同様に、制御部40は、メタルマスクシート18に第2張力が付与されるようにモータ54の駆動を制御し、ボールねじ50を回転させる。ボールねじ50が回転することにより、挟持部42等が一体となってリニアガイドレール64に沿って−X方向に移動する。挟持部22等が+X方向に、挟持部42等が−X方向に移動することにより、挟持部22に挟持されたメタルマスクシート18の一端部と挟持部42に挟持されたメタルマスクシート18の他端部とが互いに離間する方向に移動し、メタルマスクシート18に第2張力が付与される。
次に、ステップS5において第2張力が付与されたメタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける(ステップS6)。例えば、メタルマスクシート18の両端部を枠状のメタルマスクフレーム20を構成する対向する二辺に溶接等して貼り付ける。制御部40は、メタルマスクフレーム20に所定枚数のメタルマスクシート18を取り付け終えるまで、ステップS1〜S6の処理を繰り返す。所定枚数のメタルマスクシート18がメタルマスクフレーム20に取り付けられることにより、図3に示すようなメタルマスク16が製造される。
第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置2及びメタルマスク16の製造方法によれば、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける前に、挟持部22,42においてメタルマスクシート18の両端部を仮固定してメタルマスクシート18の姿勢を補正する。したがって、メタルマスクシート18に第2張力を付与してメタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける際、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じることなく、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に精度よく貼り付けることができる。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置について説明する。なお、この第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置については、図1に示すメタルマスク装置2の構成と同一の構成には同一の符号を用い、その図示及び説明を省略する。また、以下の説明においては、図1と同様のXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部の位置関係等について説明する。
この第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置は、第1の実施の形態に係るメタルマスク製造装置2と同様に、有機EL素子の製造工程において有機発光層を真空蒸着する際に使用されるメタルマスクを製造する装置であって、第1の実施の形態に係る第1挟持装置6(図4参照)に代えて、図8に示すような第1挟持装置60を備えている。第1挟持装置60は、図8に示すように、挟持部62、エアシリンダ28、電空レギュレータ30、直動カム32、従節ローラ34、ボールねじ36、ボールナット37、モータ38、及びリニアガイドレール58を備えている。
挟持部62は、固定グリップ部63、可動グリップ部26及び吸引部66を有している。図9は、固定グリップ部63の構成を示す斜視図である。図9に示すように、固定グリップ部63は、XY平面に平行且つ+Z方向に露出する挟持面63aを有している。挟持部62は、第1の実施の形態に係る挟持部22と同様に、固定グリップ部63の挟持面63aに載置されたメタルマスクシート18の一端部を固定グリップ部63の挟持面63aと可動グリップ部26の挟持面とで挟持する。メタルマスクシート18の一端部は、挟持部62において挟持されることにより固定される。
また、挟持部62の固定グリップ部63は、挟持面63aに多数の孔65を有する多孔質パッドを含んで構成されている。挟持部26の吸引部66は、多孔質パッドの孔65を介してメタルマスクシート18の一端部を−Z方向に吸引する。メタルマスクシート18の一端部は、吸引部66により吸引されると、挟持面63a(多孔質パッド)上に吸着される。メタルマスクシート18の一端部は、挟持部62において挟持面63a上に吸着されることにより仮固定される。
吸引部66は制御部40に接続されており(図示せず)、制御部40は吸引部66の駆動を制御する。即ち、制御部40は、吸引部66による吸引力を制御することにより、挟持部62においてメタルマスクシート18の一端部を固定グリップ部63の挟持面63a(多孔質パッド)上に吸着させる。固定グリップ部63に設けられている多孔質パッド及び吸引部66は、メタルマスクシート18の一端部を固定グリップ部63の挟持面63aに吸着させる吸着装置を構成する。
なお、この第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置は、第1の実施の形態に係る第2挟持装置10(図1参照)に代えて、第1挟持装置60と同様の構成を有する第2挟持装置(図示せず)を備えている。即ち、第2の実施の形態に係る第2挟持装置の各部の構成は、テーブル部4の長手方向(Y方向)の中心線を線対称として、図8に示す第1挟持装置60の各部の構成と同一である。なお、第2の実施の形態に係る第2挟持装置の挟持部68(図10参照)は、固定グリップ部70の挟持面70aに載置されたメタルマスクシート18の他端部を固定グリップ部70の挟持面70aと可動グリップ部の挟持面とで挟持することにより固定する。また、挟持部68は、固定グリップ部70の挟持面70a(図10参照)上にメタルマスクシート18の他端部(−X方向側の端部)を吸着することにより仮固定する。
この第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置においては、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける前に、メタルマスクシート18のXY平面内における姿勢を補正する。例えば図10(a)に示すように、メタルマスクシート18の一端部が姿勢ずれした状態で固定グリップ部63の挟持面63a上に載置されたとする。この状態で、メタルマスクシート18を挟持部62,68で挟持し、メタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。同様に、メタルマスクシート18の他端部または両端部が姿勢ずれした状態で挟持された場合においても、メタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。即ち、メタルマスクシート18の姿勢を補正せずにメタルマスクシート18に張力が付与されると、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じる。
したがって、制御部40は、メタルマスクシート18の一端部を、メタルマスクシート18に第1張力が付与されたときメタルマスクシート18がXY平面内において移動可能な程度に固定グリップ部63の挟持面63a上に吸着させ、仮固定する。同様に、制御部40は、メタルマスクシート18の他端部を、メタルマスクシート18に第1張力が付与されたときメタルマスクシート18がXY平面内において移動可能な程度に固定グリップ部70の挟持面70a上に吸着させ、仮固定する。なお、メタルマスクシート18の一端部は、仮固定されているとき、図11(a)に示すように、可動グリップ部26と固定グリップ部63とで挟持されておらず、メタルマスクシート18の他端部も、仮固定されているとき、挟持部68の図示しない可動グリップ部と固定グリップ部70とで挟持されていない。そして制御部40は、メタルマスクシート18の両端部を仮固定した状態で、第1挟持装置60と第2挟持装置とで構成される張力装置においてメタルマスクシート18に第1張力を付与し(図10(a)及び図11(a)の矢印参照)、固定グリップ部63及び固定グリップ部70に対するメタルマスクシート18の姿勢を補正する(図10(b)参照)。
また、制御部40は、図11(b)に示すように、可動グリップ部26と固定グリップ部63とでメタルマスクシート18の一端部を挟持して固定し、挟持部68の図示しない可動グリップ部と固定グリップ部70とでメタルマスクシート18の他端部を挟持して固定した後、第1挟持装置60と第2挟持装置とで構成される張力装置においてメタルマスクシート18に第2張力を付与し(図11(b)の矢印参照)、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける。
次に、第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置2において、メタルマスク16を製造するメタルマスク製造方法について説明する。なお、第2の実施の形態に係るメタルマスク製造方法については、第1の実施の形態に係るメタルマスク製造方法について説明する際に用いた図7のフローチャートを参照して説明を行う。
まず、制御部40は、メタルマスクシート18の両端部を仮固定する。具体的には、制御部40は、メタルマスクシート18の一端部を固定グリップ部63の挟持面63a上に吸着させるために吸引部66の駆動を制御する。固定グリップ部63の挟持面63aに載置されたメタルマスクシート18の一端部は、多孔質パッドの多数の孔65を介して吸引部66において吸引されることにより挟持部62に仮固定される。同様に、制御部40は、メタルマスクシート18の他端部を固定グリップ部70の挟持面70a上に吸着させるために第2挟持装置の図示しない吸引部の駆動を制御する。固定グリップ部70の挟持面70aに載置されたメタルマスクシート18の他端部は、多孔質パッドの多数の孔を介して吸引部において吸引されることにより挟持部68に仮固定される。
ステップS1においてメタルマスクシート18の両端部が仮固定されると、制御部40は、メタルマスクシート18に第1張力を付与し、メタルマスクシート18の姿勢を補正する(ステップS2)。なお、メタルマスクシート18の姿勢を補正する動作については、第1の実施の形態に係るメタルマスク製造方法のステップS2における動作と同一であるため、その説明を省略する。
ステップS2においてメタルマスクシート18の姿勢が補正されると、制御部40は、モータ38,54の駆動を制御することによりメタルマスクシート18に付与していた第1張力を解除し、吸引部66及び挟持部68の図示しない吸引部の駆動を制御することにより吸着装置によるメタルマスクシート18の両端部の吸着を解除する。その後、制御部40は、メタルマスクシート18の両端部を固定する(ステップS3)。ステップS3においてメタルマスクシート18の両端部が固定されると、制御部40は、第1挟持装置60及び第2挟持装置をY方向に移動させる(ステップS4)。そして、制御部40は、メタルマスクシート18にステップS2において付与した第1張力より大きい第2張力を付与し(ステップS5)、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける(ステップS6)。なお、ステップS3〜S6における具体的な動作については、第1の実施の形態に係るメタルマスク製造方法のステップS3〜S6における動作と同一であるため、その説明を省略する。制御部40は、メタルマスクフレーム20に所定枚数のメタルマスクシート18を取り付け終えるまで、ステップS1〜S6の処理を繰り返す。所定枚数のメタルマスクシート18がメタルマスクフレーム20に取り付けられることにより、図3に示すようなメタルマスク16が製造される。
第2の実施の形態に係るメタルマスク製造装置及びメタルマスク16の製造方法によれば、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける前に、挟持部62,68においてメタルマスクシート18の両端部を固定グリップ部63,70の挟持面63a,70a上に吸着させてメタルマスクシート18に第1張力を付与することによりメタルマスクシート18の姿勢を補正する。したがって、メタルマスクシート18に第2張力を付与してメタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に取り付ける際、メタルマスクシート18に歪み、撓みや皺が生じることなく、メタルマスクシート18をメタルマスクフレーム20に精度よく貼り付けることができる。
2…メタルマスク製造装置、4…テーブル部、6,60…第1挟持装置、8a,8b…ガイドレール、10…第2挟持装置、12a,12b…ガイドレール、14…基台、16…メタルマスク、18…メタルマスクシート、20…メタルマスクフレーム、22,42,62,68…挟持部、24,43,63,70…固定グリップ部、26…可動グリップ部、28,44…エアシリンダ、30,56…電空レギュレータ、32,46…直動カム、34,48…従節ローラ、36,50…ボールねじ、37,52…ボールナット、38,54…モータ、40…制御部、58,64…リニアガイドレール、65…孔、66…吸引部。
Claims (9)
- メタルマスクシートをメタルマスクフレームに取り付けることによりメタルマスクを製造するマスク製造装置であって、
第1固定グリップ部と第1可動グリップ部とを有し、前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を前記第1固定グリップ部と前記第1可動グリップ部とで挟持する第1挟持部と、
第2固定グリップ部と第2可動グリップ部とを有し、前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2固定グリップ部と前記第2可動グリップ部とで挟持する第2挟持部と、
前記第1挟持部と前記第2挟持部とを互いに離間させる方向に移動させることにより、前記メタルマスクシートに第1張力または前記第1張力より大きい第2張力を付与する張力部と、
前記メタルマスクシートの一端部を前記第1挟持部で仮固定し、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2挟持部で仮固定した状態で、前記張力部において前記メタルマスクシートに前記第1張力を付与することにより前記第1固定グリップ部及び前記第2固定グリップ部に対する前記メタルマスクシートの姿勢を補正する補正部と、
前記メタルマスクシートの一端部を前記第1挟持部で仮固定より強い挟持力で挟持し、前記メタルマスクシートの他端部を前記第2挟持部で仮固定より強い挟持力で挟持した状態で、前記張力部において前記第2張力が付与された前記メタルマスクシートを前記メタルマスクフレームに取り付ける取付部と、
を備えることを特徴とするマスク製造装置。 - 前記第1固定グリップ部は第1吸着部を含み、
前記第2固定グリップ部は第2吸着部を含み、
前記メタルマスクシートの一端部は、前記第1吸着部に吸着されることにより仮固定され、前記メタルマスクシートの他端部は、前記第2吸着部に吸着されることにより仮固定されることを特徴とする請求項1記載のマスク製造装置。 - 前記第1吸着部は、第1多孔質吸着材と、前記第1多孔質吸着材を介して前記メタルマスクシートの一端部を吸引する第1吸引部とを備え、
前記第2吸着部は、第2多孔質吸着材と、前記第2多孔質吸着材を介して前記メタルマスクシートの他端部を吸引する第2吸引部とを備えることを特徴とする請求項2記載のマスク製造装置。 - 第1エアシリンダと、
前記第1エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を第1圧力または前記第1圧力と異なる第2圧力に調整する第1電空レギュレータと、
第2エアシリンダと、
前記第2エアシリンダに供給する圧縮空気の圧力を第3圧力または前記第3圧力と異なる第4圧力に調整する第2電空レギュレータと、を備え、
前記第1挟持部は、前記補正部による補正の際、前記第1電空レギュレータにおいて前記第1圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定し、
前記取付部による取付けの際、前記第1電空レギュレータにおいて前記第2圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定より強い挟持力で挟持し、
前記第2挟持部は、前記補正部による補正の際、前記第2電空レギュレータにおいて前記第3圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定し、
前記取付部による取付けの際、前記第2電空レギュレータにおいて前記第4圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定より強い挟持力で挟持することを特徴とする請求項1記載のマスク製造装置。 - 前記第1圧力と前記第3圧力とは同一であり、前記第2圧力と前記第4圧力とは同一であることを特徴とする請求項4記載のマスク製造装置。
- メタルマスクを製造するマスク製造方法であって、
第1挟持部においてメタルマスクシートの一端部を仮固定する第1仮固定工程と、
第2挟持部において前記メタルマスクシートの他端部を仮固定する第2仮固定工程と、
前記第1仮固定工程において仮固定された前記メタルマスクシートの一端部と前記第2仮固定工程において仮固定された前記メタルマスクシートの他端部とを互いに離間させる方向に移動させることにより前記メタルマスクシートに第1張力を付与し、前記第1挟持部及び前記第2挟持部に対する前記メタルマスクシートの姿勢を補正する補正工程と、
前記補正工程において前記姿勢が補正された前記メタルマスクシートの一端部を、前記第1仮固定工程における仮固定より強い挟持力で前記第1挟持部において挟持する第1挟持工程と、
前記補正工程において前記姿勢を補正された前記メタルマスクシートの他端部を、前記第2仮固定工程における仮固定より強い挟持力で前記第2挟持部において挟持する第2挟持工程と、
前記第1挟持工程において挟持された前記メタルマスクシートの一端部と前記第2挟持工程において挟持された前記メタルマスクシートの他端部とを互いに離間させることに移動させることにより前記メタルマスクシートに前記第1張力より大きい第2張力を付与する張力付与工程と、
前記張力付与工程において前記第2張力が付与された前記メタルマスクシートをメタルマスクフレームに取り付ける取付工程と、
を含むことを特徴とするマスク製造方法。 - 前記第1仮固定工程は、
第1多孔質吸着材及び第1吸引部を含む第1固定グリップ部に前記メタルマスクシートの一端部を載置する第1載置工程と、
前記第1載置工程において前記第1固定グリップ部に載置された前記メタルマスクシートの一端部を前記第1多孔質吸着材を介して前記第1吸引部により吸引することにより前記第1多孔質吸着材に吸着させる第1吸着工程と、を含み、
前記第2仮固定工程は、
第2多孔質吸着材及び第2吸引部を含む第2固定グリップ部に前記メタルマスクシートの他端部を載置する第2載置工程と、
前記第2載置工程において前記第2固定グリップ部に載置された前記メタルマスクシートの他端部を前記第2多孔質吸着材を介して前記第2吸引部により吸引することにより前記第2多孔質吸着材に吸着させる第2吸着工程と、を含むことを特徴とする請求項6記載のマスク製造方法。 - 前記第1仮固定工程は、第1電空レギュレータにおいて第1圧力に調整された第1エアシリンダの空気圧により第1可動グリップ部を第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を仮固定し、
前記第2仮固定工程は、第2電空レギュレータにおいて第3圧力に調整された第2エアシリンダの空気圧により第2可動グリップ部を第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を仮固定し、
前記第1挟持工程は、前記第1電空レギュレータにおいて前記第1圧力と異なる第2圧力に調整された前記第1エアシリンダの空気圧により前記第1可動グリップ部を前記第1固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの一端部を挟持し、
前記第2挟持工程は、前記第2電空レギュレータにおいて前記第3圧力と異なる第4圧力に調整された前記第2エアシリンダの空気圧により前記第2可動グリップ部を前記第2固定グリップ部に対して移動させ、前記メタルマスクシートの他端部を挟持することを特徴とする請求項6記載のマスク製造方法。 - 前記第1圧力と前記第3圧力とは同一であり、前記第2圧力と前記第4圧力とは同一であることを特徴とする請求項8記載のマスク製造方法。
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- 2017-03-14 JP JP2017048113A patent/JP2018150591A/ja active Pending
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