JP2005006275A - 補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法、および補間フレーム作成プログラム - Google Patents

補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法、および補間フレーム作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 補間フレーム作成の精度をさらに向上させる成装置と方法および補間フレーム作成プログラムを提供し、装置への実装に適した方法およびプログラムを提供する。さらに本技術を実装した補間フレーム作成装置を提供する。
【解決手段】 補間フレーム作成装置201は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する装置であって、動きベクトル導出部203と、補間フレーム作成部204とを備えている。動きベクトル導出部203は、符号化画像信号210を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを取得する。補間フレーム作成部204は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する手段であって、画像ブロックの動きベクトルとして、符号化ブロックの動き補償ベクトルを用いる。
【選択図】 図15

Description

補間フレーム作成装置、特に、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置に関する。本発明は、さらに、補間フレーム作成方法、および補間フレーム作成プログラムに関する。
テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示する装置において、画像信号を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成し、作成された補間フレームを画像フレームに内挿して表示させる技術が知られている。この技術は、例えば、情報量を削減するため低フレームレートで伝送された画像信号を滑らかに表示することを目的として利用されている。
図52に、上記従来技術を実現するための補間フレーム作成装置401を示す。補間フレーム作成装置401は、フレームメモリ402と、動きベクトル検出部403と、補間フレーム作成部404と、信号切換部405と、制御部406とから構成される。フレームメモリ402は、入力画像信号410を画像フレーム毎に記憶する。動きベクトル検出部403は、フレームメモリ402に記憶された2枚の画像フレームである基準フレームと参照フレームとに基づいて動きベクトルを検出する。具体的には、基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルは、基準フレームの画像ブロックと参照フレームの画素領域とをマッチングして検出される。補間フレーム作成部404は、基準フレームと検出された基準フレームの画像ブロックの動きベクトルとから、補間フレームを作成する。信号切換部405は、フレームメモリ402の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部404が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号411とする。制御部406は、動きベクトル検出部403と補間フレーム作成部404と信号切換部405との動作に必要な制御信号を与える。
ここで、図53を用いて、動きベクトル検出部403および補間フレーム作成部404の動作をさらに詳しく説明する。図53(a)は、フレームメモリ402に記憶された基準フレームBF415と参照フレームRF416とを示している。ここでは、基準フレームBF415と参照フレームRF416との間に1枚の補間フレームCF417を補間する場合について説明する(図53(b)参照)。動きベクトル検出部403は、基準フレームBF415を所定の画素数で構成される画像ブロックに分割する。さらに、分割されたそれぞれの画像ブロックについて、参照フレームRF416を形成する画素領域とマッチングを行い動きベクトルMV420を検出する。補間フレーム作成部404は、検出された動きベクトルMV420を補間フレームの補間枚数に応じて内分する。ここでは、基準フレームBF415と参照フレームRF416との間に1枚の補間フレームCF417を補間するため、動きベクトルMV420の方向を変えずに大きさを2分の1にして補間用動きベクトルCMV421を導出する。導出された補間用動きベクトルCMV421と基準フレームBF415の画像ブロックとから補間フレームCF417が作成される。
また、基準フレームBF415の画像ブロックの参照フレームRF416に対する動きベクトルだけでなく、参照フレームRF416を構成する画像ブロックの基準フレームBF415に対する動きベクトルも検出し、補間フレームCF417を作成する技術(特許文献1参照)、動きベクトルの検出の精度を向上させるための技術(特許文献2参照)についても知られている。
特開平6−178270号公報 特開2000−134585号公報
一方、情報量を削減するため低フレームレートで伝送された画像信号を滑らかに表示するために、補間フレームの作成の精度をさらに向上させることが求められている。また、補間フレームを作成する技術を装置に実装する際には、処理量を低減する、あるいは回路規模を削減することなどが求められている。
そこで、本発明の課題は、補間フレームの作成の精度をさらに向上させる補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムを提供することにある。
本発明の他の課題は、装置への実装に適した補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムを提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、本発明の補間フレームを作成する技術を実装した補間フレーム作成装置を提供することにある。
請求項1に記載の補間フレーム作成装置は、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動き補償ベクトル取得手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動き補償ベクトル取得手段は、符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを取得する。補間フレーム作成手段は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する手段であって、画像ブロックの動きベクトルとして、符号化ブロックの動き補償ベクトルを用いる。
ここでフレームとは、順次走査画像におけるフレームであっても、飛び越し走査画像におけるフレームまたはフィールドであってもよい(以下、この欄において同じ)。
この補間フレーム作成装置では、動き補償符号化された符号化画像信号中の動き補償ベクトルを利用する。このため、復号化された画像フレームから動きベクトルを検出することなく補間フレームを作成することができ、補間フレームの作成のための処理量が削減される。
請求項2に記載の補間フレーム作成装置は、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動き補償ベクトル取得手段と、動きベクトル検出手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動き補償ベクトル取得手段は、符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを取得する。動きベクトル検出手段は、基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する手段であって、動き補償ベクトルに基づいて定められる参照フレームの所定領域において動きベクトルを検出する。補間フレーム作成手段は、検出された動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、動き補償符号化された画像信号中の動き補償ベクトルを利用する。動きベクトル検出手段は、動きベクトルを検出する際に、取得された動き補償ベクトルに基づいて定められる参照フレームの所定領域において探索を行う。このため、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。
請求項3に記載の補間フレーム作成装置は、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、画像信号情報取得手段と、動きベクトル検出手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。画像信号情報取得手段は、符号化画像信号の画像信号情報を取得する。動きベクトル検出手段は、基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する。補間フレーム作成手段は、画像信号情報と動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、画像信号情報とは、動き補償符号化された符号化画像信号についての情報であり、例えば、符号化ブロックの動き補償ベクトル、符号化モード、あるいは符号化画像信号の符号化方法などである。
この補間フレーム作成装置では、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出手段は、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。
請求項4に記載の補間フレーム作成装置は、請求項3に記載の補間フレーム作成装置であって、画像信号情報は、符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルまたは符号化モードを含んでおり、部分的に選択した画像ブロックは、画像信号情報により、静止していると判断される画像ブロック、あるいは隣接する画像ブロックと相関の低い動きをしていると判断される画像ブロックを含んでいる。
この補間フレーム作成装置では、取得された動き補償ベクトルまたは符号化モードにより、静止していると判断される画像ブロックについて動きベクトルを検出する。あるいはこの補間フレーム作成装置では、取得された動き補償ベクトルまたは符号化モードにより、隣接する画像ブロックと相関の低い動きをしていると判断される画像ブロックについて動きベクトルを検出する。また、動きベクトルの検出に際しては、動き補償符号化の際に参照したのとは異なる画像フレームを参照することが可能である。
請求項5に記載の補間フレーム作成装置は、請求項3または4に記載の補間フレーム作成装置であって、画像信号情報は、符号化画像信号を構成する符号化ブロックの符号化モードを含んでおり、部分的に選択した画像ブロックは、画像信号情報により、画面内符号化されていると判断される画像ブロックを含んでいる。
この補間フレーム作成装置では、画面内符号化された画像ブロックについて動きベクトルを検出する。また、動きベクトルの検出に際しては、動き補償符号化の際に参照したのとは異なる画像フレームを参照することが可能である。
請求項6に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動き関連情報取得手段と、補間用ベクトル導出手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動き関連情報取得手段は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間用ベクトル導出手段は、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する。補間フレーム作成手段は、1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである(以下、この欄において同じ)。
この補間フレーム作成装置では、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項7に記載の補間フレーム作成装置は、請求項6に記載の補間フレーム作成装置であって、1つの補間用ベクトルは、画像ブロック全体の中から部分的に選択された画像ブロックの動き関連情報から導出される。
この補間フレーム作成装置では、1つの補間用ベクトルは、画像ブロック全体の中から部分的に選択された画像ブロックの動き関連情報から導出される。これにより、1つの補間用ベクトルの導出のための処理量を低減することが可能となる。
請求項8に記載の補間フレーム作成装置は、請求項6に記載の補間フレーム作成装置であって、動き関連情報は、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルである。補間フレーム作成手段は、画面内符号化された画像フレームに対して時間的に前方または後方の画像フレームについて導出された1つの補間用ベクトルを利用して補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、画面内符号化されており動き補償ベクトルを有しない画像フレームを用いて補間フレームを作成することが可能となる。
請求項9に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動き関連情報取得手段と、画像フレーム判定手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動き関連情報取得手段は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。画像フレーム判定手段は、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う。補間フレーム作成手段は、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成する手段であって、判定に基づいて、補間フレームを作成する方式を切り換える。
ここで、画像フレーム判定手段は、例えば、画像フレームの動き関連情報の分散が大きい場合、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、画面内符号化された画像ブロックが多い場合、動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、ベクトルとして表される動き関連情報の方向が一定数以上変化する場合、などに画像フレームが補間フレームの作成に適していないと判定する。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項10に記載の補間フレーム作成装置は、請求項9に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段は、判定が否定的である場合に、補間フレームに対して時間的に前方または/および後方の画像フレームの少なくとも一部を補間フレームとして用いることができる。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合にも、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項11に記載の補間フレーム作成装置は、請求項9に記載の補間フレーム作成装置であって、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する補間用ベクトル導出手段をさらに備えている。補間フレーム作成手段は、判定が否定的である場合に、1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームを作成することができる。
ここで、画像フレーム判定手段は、例えば、ベクトルとして表される動き関連情報と1つの補間用ベクトルとの距離がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、などに画像フレームが補間フレームの作成に適していないと判定することもできる。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合に、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項12に記載の補間フレーム作成装置は、請求項9に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段は、判定が否定的である場合に、補間フレームを作成しない。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合には、補間フレームの作成を行わない。これにより、画像フレームの補間に適さない補間フレームの作成を防ぐことが可能になる。
請求項13に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、作成処理能力判断手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。作成処理能力判断手段は、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。補間フレーム作成手段は、作成処理能力判断手段の判断に応じて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段は、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。ここで、作成処理能力は、補間フレームを作成するために使用可能な処理能力であり、例えば、画像フレームの画像サイズ、画像フレームから構成される画像信号のフレーム周波数などといった画像信号の属性、あるいは補間フレームを作成する処理以外の処理に使用される処理能力などに応じて判断される。つまり、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項14に記載の補間フレーム作成装置は、請求項13に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段は、作成処理能力判断手段の判断に応じて、補間フレームの補間枚数を変化させる。
この補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した枚数の補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、補間フレームを作成する枚数を増加させる。
請求項15に記載の補間フレーム作成装置は、請求項13または14に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段は、作成処理能力判断手段の判断に応じて、画像フレームを構成する画像ブロックのうち、動きベクトルを検出する画像ブロックの個数を変化させる。
この補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した個数の画像ブロックの動きベクトルを検出し補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、動きベクトルを検出する画像ブロックの個数を増加させる。
請求項16に記載の補間フレーム作成装置は、請求項13〜15のいずれかに記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段は、作成処理能力判断手段の判断に応じて、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを探索する探索領域を変化させる。
この補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した探索領域で画像ブロックの動きベクトルを検出し補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、動きベクトルを検出する対象となる探索領域を拡大させる。
請求項17に記載の補間フレーム作成装置は、請求項13〜16のいずれかに記載の補間フレーム作成装置であって、作成処理能力判断手段は、画像フレームから構成される画像信号の属性を判断する。
この補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断ステップは、画像フレームの画像サイズ、画像フレームから構成される画像信号のフレーム周波数などといった画像信号の属性を判断し、判断に応じて補間フレームを作成する。例えば、画像フレームの画像サイズが小さければ、補間フレームを作成する枚数を増加させる。
請求項18に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動きベクトル検出手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動きベクトル検出手段は、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。補間フレーム作成手段は、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のための回路規模あるいはソフトウェアのコード規模を削減することが可能となる。
請求項19に記載の補間フレーム作成装置は、請求項18に記載の補間フレーム作成装置であって、動き検出部の動作状況を判断する動作状況判断手段をさらに備えている。また、補間フレーム作成手段では、判断された動作状況に応じて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、動作状況判断手段は、例えば、動き検出部が動作しているか否か、あるいは動き検出部の情報処理量などといった動作状況を判断する。補間フレーム作成手段は、動き検出部の処理の余裕などに応じて、補間フレームを適切に作成できる。
請求項20に記載の補間フレーム作成装置は、請求項19に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段では、動作状況判断手段により、動き検出部が動作中であると判断された場合に、補間フレームの作成を行わない。
この補間フレーム作成装置では、例えば、動き検出部が符号化装置により使用されている場合には、補間フレームの作成を行わない。
請求項21に記載の補間フレーム作成装置は、請求項19または20に記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段では、動作状況判断手段により動き検出部が動作中であると判断された場合に、画像フレームの復号の際に得られる符号化ブロックの動き補償ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、例えば、動き検出部が符号化装置により使用されている場合には、動き補償ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
請求項22に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動きベクトル検出手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動きベクトル検出手段は、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する。補間フレーム作成手段は、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項23に記載の補間フレーム作成装置は、請求項22に記載の補間フレーム作成装置であって、複数の画像フレームは、動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを複数含んでおり、補間フレームに対して時間的に前方または後方の他方にある画像フレームは、動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを含んでいる。また、動きベクトル検出手段では、参照フレームを参照して基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。
この補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の基準フレームから動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項24に記載の補間フレーム作成装置は、請求項22に記載の補間フレーム作成装置であって、複数の画像フレームは、動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを複数含んでおり、補間フレームに対して時間的に前方または後方の他方にある画像フレームは、動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを含んでいる。また、動きベクトル検出手段では、参照フレームを参照して基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。
この補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の参照フレームを対象として動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項25に記載の補間フレーム作成装置は、請求項22に記載の補間フレーム作成装置であって、複数の画像フレームは、動きベクトルの検出の基準となる基準フレームと動きベクトルの検出の対象となる参照フレームとを含んでいる。また、動きベクトル検出手段では、参照フレームを参照して基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。
この補間フレーム作成装置では、例えば、画像フレームのシーンチェンジなど、補間フレームに対して時間的に前方および後方の画像フレームの相関が低い場合に、補間フレームに対して時間的に一方の基準フレームと参照フレームとから動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレーム作成の精度が向上する。
請求項26に記載の補間フレーム作成装置は、請求項22に記載の補間フレーム作成装置であって、動きベクトル検出手段では、動きベクトルの検出の基準となる第1基準フレームに対して時間的に前方の第1参照フレームを参照して第1動きベクトルを検出し、動きベクトルの検出の基準となる第2基準フレームに対して時間的に後方の第2参照フレームを参照して第2動きベクトルを検出することができる。また、補間フレーム作成手段では、第1動きベクトルと第2動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成することができる。
この補間フレーム作成装置では、双方向の動きベクトルを検出して補間フレームの作成を行う事が可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度がさらに向上する。
請求項27に記載の補間フレーム作成装置は、請求項22に記載の補間フレーム作成装置であって、動きベクトルは、補間フレームを構成する補間ブロックを作成するための動きベクトルであって、動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを形成する基準画素領域と動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを形成する参照画素領域とから検出される。また、参照フレームにおける参照画素領域の位置は、基準フレームにおける基準画素領域の位置と補間フレームにおける補間ブロックの位置とを結ぶベクトルを内分あるいは外分したベクトルの示す位置として定められる。
ここで、基準画素領域は、基準フレームを構成する画像ブロックであってもよい。
この補間フレーム作成装置では、検出された動きベクトルから補間フレームを構成する各補間ブロックが作成される。このため、補間フレームを埋め尽くすように補間ブロックを作成することが可能となる。
請求項28の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、領域決定手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。領域決定手段は、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う。補間フレーム作成手段は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて補間フレームを作成する手段であって、決定された補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
請求項29に記載の補間フレーム作成装置は、請求項28に記載の補間フレーム作成装置であって、補間不適領域は、外枠領域のうち、画素値がほぼ一定の領域である。
画素値がほぼ一定の領域とは、例えば、画像フレームがレターボックスあるいはサイドパネルといった方式でアスペクト比を変換された画像である場合に、上下あるいは左右に表示される帯状領域などである。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域のうち、画素値がほぼ一定の領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。この領域は、静止している領域であることが多く、特別の領域補償処理を行うことで、補間フレーム作成の処理量を低減させることが可能となる。
請求項30に記載の補間フレーム作成装置は、請求項28に記載の補間フレーム作成装置であって、補間不適領域は、画像フレームの画像サイズに対してあらかじめ定められた領域である。
この補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域のうち、あらかじめ定められた領域について特別の処理を行う。この領域は、例えば、オーバースキャン表示される表示装置などにおいて、表示画面に表れない領域などである。このため、その領域に対して特別な領域補償処理を行うことで、補間フレーム作成の処理量を低減させることが可能となる。
請求項31に記載の補間フレーム作成装置は、請求項28に記載の補間フレーム作成装置であって、領域決定手段は、取得された、補間不適領域を示す補間不適領域情報に基づいて、補間不適領域を決定する。
補間不適領域情報とは、例えば、補間不適領域の位置や大きさや範囲を示す情報あるいは補間不適領域を導出するための情報などである。
この補間フレーム作成装置では、補間不適領域情報に基づいて、補間不適領域を決定する。また、決定された補間不適領域に対して特別な領域補償処理を行い、補間フレームを作成することが可能となる。
請求項32に記載の補間フレーム作成装置は、請求項31に記載の補間フレーム作成装置であって、補間不適領域情報は、複数の画像フレームから構成される画像信号を表示する表示装置の表示サイズと表示装置の表示用メモリのメモリサイズとを含んでいる。
表示用メモリのメモリサイズは、表示装置に表示することのできる画像フレームの画像サイズに対応している。表示装置の表示サイズは、実際に表示している画像フレームの画像サイズに対応している。
この補間フレーム作成装置では、例えば、表示装置の表示サイズと表示量メモリのメモリサイズとの差から、補間不適領域を決定する。また、決定された補間不適領域に対して特別な領域補償処理を行い、補間フレームを作成することが可能となる。
請求項33に記載の補間フレーム作成方法は、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、画像信号情報取得ステップと、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。画像信号情報取得ステップは、符号化画像信号の画像信号情報を取得する。動きベクトル検出ステップは、基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する。補間フレーム作成ステップは、画像信号情報と動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、画像信号情報とは、動き補償符号化された符号化画像信号についての情報であり、例えば、符号化ブロックの動き補償ベクトル、符号化モード、あるいは符号化画像信号の符号化方法などである。
この補間フレーム作成方法では、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出ステップは、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。つまり、この補間フレーム作成方法は実装に適している。
請求項34に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、動き関連情報取得ステップと、補間用ベクトル導出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間用ベクトル導出ステップは、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する。補間フレーム作成ステップは、1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成方法では、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項35に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、動き関連情報取得ステップと、画像フレーム判定ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。画像フレーム判定ステップは、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するステップであって、判定に基づいて、補間フレームを作成する方式を切り換える。
ここで、画像フレーム判定ステップは、例えば、画像フレームの動き関連情報の分散が大きい場合、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、画面内符号化された画像ブロックが多い場合、動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、などに画像フレームが補間フレームの作成に適していないと判定する。
この補間フレーム作成方法では、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項36に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、作成処理能力判断ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。作成処理能力判断ステップは、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。補間フレーム作成ステップは、作成処理能力判断ステップの判断に応じて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成方法では、作成処理能力判断ステップは、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。ここで、作成処理能力は、補間フレームを作成するために使用可能な処理能力であり、例えば、画像フレームの画像サイズ、画像フレームから構成される画像信号のフレーム周波数などといった画像信号の属性、あるいは補間フレームを作成する処理以外の処理に使用される処理能力などに応じて判断される。つまり、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項37に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。動きベクトル検出ステップは、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。補間フレーム作成ステップは、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成方法では、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のための回路規模を削減することが可能となる。つまり、この補間フレーム作成方法は実装に適している。
請求項38に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。動きベクトル検出ステップは、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する。補間フレーム作成ステップは、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成方法では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項39に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、領域決定ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。領域決定ステップは、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う。補間フレーム作成ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて補間フレームを作成するステップであって、決定された補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成方法では、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
請求項40に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、画像信号情報取得ステップと、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。画像信号情報取得ステップは、符号化画像信号の画像信号情報を取得する。動きベクトル検出ステップは、基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する。補間フレーム作成ステップは、画像信号情報と動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、画像信号情報とは、動き補償符号化された符号化画像信号についての情報であり、例えば、符号化ブロックの動き補償ベクトル、符号化モード、あるいは符号化画像信号の符号化方法などである。
この補間フレーム作成プログラムでは、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出ステップは、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。つまり、この補間フレーム作成プログラムは実装に適している。
請求項41に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、動き関連情報取得ステップと、補間用ベクトル導出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間用ベクトル導出ステップは、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する。補間フレーム作成ステップは、1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成プログラムでは、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項42に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、動き関連情報取得ステップと、画像フレーム判定ステップと、補間フレーム作成ステップとを行わせるものである。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。画像フレーム判定ステップは、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するステップであって、判定に基づいて、補間フレームを作成する方式を切り換える。
ここで、画像フレーム判定ステップは、例えば、画像フレームの動き関連情報の分散が大きい場合、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、画面内符号化された画像ブロックが多い場合、動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックが多い場合、などに画像フレームが補間フレームの作成に適していないと判定する。
この補間フレーム作成プログラムでは、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項43に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、作成処理能力判断ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。作成処理能力判断ステップは、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。補間フレーム作成ステップは、作成処理能力判断ステップの判断に応じて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成プログラムでは、作成処理能力判断ステップは、補間フレームを作成する作成処理能力を判断する。ここで、作成処理能力は、補間フレームを作成するために使用可能な処理能力であり、例えば、画像フレームの画像サイズ、画像フレームから構成される画像信号のフレーム周波数などといった画像信号の属性、あるいは補間フレームを作成する処理以外の処理に使用される処理能力などに応じて判断される。つまり、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項44に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。動きベクトル検出ステップは、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。補間フレーム作成ステップは、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成プログラムでは、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のためのプログラムコード規模を削減することが可能となる。つまり、この補間フレーム作成プログラムは実装に適している。
請求項45に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、動きベクトル検出ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。動きベクトル検出ステップは、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する。補間フレーム作成ステップは、動きベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
この補間フレーム作成プログラムでは、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項46に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、領域決定ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。領域決定ステップは、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う。補間フレーム作成ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて補間フレームを作成するステップであって、決定された補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成プログラムでは、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
本発明により、補間フレームの作成の精度をさらに向上させる補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムを提供することが可能となる。
また、別の本発明により、装置への実装に適した補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムを提供することが可能となる。
さらに別の本発明により、本発明の補間フレームを作成する技術を実装した補間フレーム作成装置を提供することが可能となる。
請求項1に記載の補間フレーム作成装置では、動き補償符号化された符号化画像信号中の動き補償ベクトルを利用する。このため、復号化された画像フレームから動きベクトルを検出することなく補間フレームを作成することができ、補間フレームの作成のための処理量が削減される。
請求項2に記載の補間フレーム作成装置では、動き補償符号化された画像信号中の動き補償ベクトルを利用する。動きベクトル検出手段は、動きベクトルを検出する際に、取得された動き補償ベクトルに基づいて定められる参照フレームの所定領域において探索を行う。このため、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。
請求項3に記載の補間フレーム作成装置では、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出手段は、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。
請求項4に記載の補間フレーム作成装置では、取得された動き補償ベクトルまたは符号化モードにより、静止していると判断される画像ブロックについて動きベクトルを検出する。あるいはこの補間フレーム作成装置では、取得された動き補償ベクトルまたは符号化モードにより、隣接する画像ブロックと相関の低い動きをしていると判断される画像ブロックについて動きベクトルを検出する。また、動きベクトルの検出に際しては、動き補償符号化の際に参照したのとは異なる画像フレームを参照することが可能である。
請求項5に記載の補間フレーム作成装置では、画面内符号化された画像ブロックについて動きベクトルを検出する。また、動きベクトルの検出に際しては、動き補償符号化の際に参照したのとは異なる画像フレームを参照することが可能である。
請求項6に記載の補間フレーム作成装置では、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項7に記載の補間フレーム作成装置では、1つの補間用ベクトルは、画像ブロック全体の中から部分的に選択された画像ブロックの動き関連情報から導出される。これにより、動き関連情報の導出のための処理量を低減することが可能となる。
請求項8に記載の補間フレーム作成装置では、画面内符号化されており動き補償ベクトルを有しない画像フレームを用いて補間フレームを作成することが可能となる。
請求項9に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項10に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合にも、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項11に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合に、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項12に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームが補間フレームの作成に適していない場合には、補間フレームの作成を行わない。これにより、画像フレームの補間に適さない補間フレームの作成を防ぐことが可能になる。
請求項13に記載の補間フレーム作成装置では、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項14に記載の補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した枚数の補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、補間フレームを作成する枚数を増加させる。
請求項15に記載の補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した個数の画像ブロックの動きベクトルを検出し補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、動きベクトルを検出する画像ブロックの個数を増加させる。
請求項16に記載の補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断手段が判断した作成処理能力に適した領域で画像ブロックの動きベクトルを検出し補間フレームを作成する。例えば、作成処理能力に余裕があれば、動きベクトルを検出する領域を拡大させる。
請求項17に記載の補間フレーム作成装置では、作成処理能力判断ステップは、画像フレームの画像サイズ、画像フレームから構成される画像信号のフレーム周波数などといった画像信号の属性を判断し、判断に応じて補間フレームを作成する。例えば、画像フレームの画像サイズが小さければ、補間フレームを作成する枚数を増加させる。
請求項18に記載の補間フレーム作成装置では、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のための回路規模あるいはソフトウェアのコード規模を削減することが可能となる。
請求項19に記載の補間フレーム作成装置では、動作状況判断手段は、例えば、動き検出部が動作しているか否か、あるいは動き検出部の情報処理量などといった動作状況を判断する。補間フレーム作成手段は、動き検出部の処理の余裕などに応じて、補間フレームを適切に作成できる。
請求項20に記載の補間フレーム作成装置では、例えば、動き検出部が符号化装置により使用されている場合には、補間フレームの作成を行わない。
請求項21に記載の補間フレーム作成装置では、例えば、動き検出部が符号化装置により使用されている場合には、動き補償ベクトルに基づいて、補間フレームを作成する。
請求項22に記載の補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項23に記載の補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の基準フレームから動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項24に記載の補間フレーム作成装置では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の参照フレームを対象として動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項25に記載の補間フレーム作成装置では、例えば、画像フレームのシーンチェンジなど、補間フレームに対して時間的に前方および後方の画像フレームの相関が低い場合に、補間フレームに対して時間的に一方の基準フレームと参照フレームとから動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレーム作成の精度が向上する。
請求項26に記載の補間フレーム作成装置では、双方向の動きベクトルを検出して補間フレームの作成を行う事が可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度がさらに向上する。
請求項27に記載の補間フレーム作成装置では、検出された動きベクトルから補間フレームを構成する各補間ブロックが作成される。このため、補間フレームを埋め尽くすように補間ブロックを作成することが可能となる。
請求項28の補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
請求項29に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域のうち、画素値がほぼ一定の領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。この領域は、静止している領域であることが多く、特別の領域補償処理を行うことで、補間フレーム作成の処理量を低減させることが可能となる。
請求項30に記載の補間フレーム作成装置では、画像フレームの外枠領域のうち、あらかじめ定められた領域について特別の処理を行う。この領域は、例えば、オーバースキャン表示される表示装置などにおいて、表示画面に表れない領域などである。このため、その領域に対して特別な領域補償処理を行うことで、補間フレーム作成の処理量を低減させることが可能となる。
請求項31に記載の補間フレーム作成装置では、補間不適領域情報に基づいて、補間不適領域を決定する。また、決定された補間不適領域に対して特別な領域補償処理を行い、補間フレームを作成することが可能となる。
請求項32に記載の補間フレーム作成装置では、例えば、表示装置の表示サイズと表示量メモリのメモリサイズとの差から、補間不適領域を決定する。また、決定された補間不適領域に対して特別な領域補償処理を行い、補間フレームを作成することが可能となる。
請求項33に記載の補間フレーム作成方法では、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出ステップは、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。つまり、この補間フレーム作成方法は実装に適している。
請求項34に記載の補間フレーム作成方法では、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項35に記載の補間フレーム作成方法では、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項36に記載の補間フレーム作成方法では、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項37に記載の補間フレーム作成方法では、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のための回路規模を削減することが可能となる。つまり、この補間フレーム作成方法は実装に適している。
請求項38に記載の補間フレーム作成方法では、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項39に記載の補間フレーム作成方法では、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
請求項40に記載の補間フレーム作成プログラムでは、画像信号情報を利用する。動きベクトル検出ステップは、動きベクトルを検出する際に、画像フレームを構成する画像ブロック全体のうち、部分的に選択した画像ブロックについて動きベクトルを検出する。この結果、すべての画像ブロックについて動きベクトルを検出する場合に比して、動きベクトルの検出に要する処理量が削減される。つまり、この補間フレーム作成プログラムは実装に適している。
請求項41に記載の補間フレーム作成プログラムでは、動き関連情報に基づいて導出された1つの補間用ベクトルに基づいて、補間フレームが作成される。1つの補間用ベクトルにより補間フレームが作成されるため、補間フレームの画像の歪みを軽減することが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項42に記載の補間フレーム作成プログラムでは、画像フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うため、適切な補間フレームの作成を行うことが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
請求項43に記載の補間フレーム作成プログラムでは、作成処理能力に応じて適切に補間フレームを作成することができる。
請求項44に記載の補間フレーム作成プログラムでは、動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を利用する。このため、補間フレームの作成のためのプログラムコード規模を削減することが可能となる。つまり、この補間フレーム作成プログラムは実装に適している。
請求項45に記載の補間フレーム作成プログラムでは、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある1枚の画像フレームには含まれない画像ブロックに対しても、さらに前方あるいは後方の画像フレームを利用して動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
請求項46に記載の補間フレーム作成プログラムでは、画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い補間フレームを作成する。このため、動き関連情報を用いた補間フレームの作成において、補間フレームの外枠領域に生じやすい画像の歪みを低減させることが可能となる。この結果、補間フレームの画質が向上する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1〜図14を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置101
図1に、本発明の第1実施形態としての補間フレーム作成装置101を示す。
補間フレーム作成装置101は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において、画像信号を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置101は、フレームメモリ102と、動きベクトル検出部103と、補間フレーム作成部104と、信号切換部105と、制御部106とから構成される。フレームメモリ102は、入力画像信号110を画像フレーム毎に記憶する。動きベクトル検出部103は、フレームメモリ102に記憶された複数の画像フレームに基づいて、画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する。動きベクトル検出部103の動作については、後ほど具体的に説明する。補間フレーム作成部104は、画像フレームと検出された動きベクトルとから、補間フレームを作成する。補間フレーム作成部104の動作については、後ほど具体的に説明する。信号切換部105は、フレームメモリ102の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部104が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号111とする。制御部106は、動きベクトル検出部103と補間フレーム作成部104と信号切換部105との動作に必要な制御信号を与える。
ここで、図2を用いて、動きベクトル検出部103および補間フレーム作成部104の動作をさらに詳しく説明する。入力画像信号110(図1参照)のフレーム周波数を2倍にするように補間フレームを作成する場合について説明する。以下、説明の明確化のため、補間フレームの作成にかかる画像フレームを基準フレームおよび参照フレームと分けて記載する。基準フレームは、動きベクトルの検出の基準となる画像フレームであり、画像ブロックに分割され、画像ブロック毎の動きベクトルが検出される画像フレームである。参照フレームは、動きベクトルの検出の対象となる画像フレームであり、基準フレームを構成する画像ブロックとのマッチングが行われる画像フレームである。
動きベクトル検出部103は、従来技術のように補間フレームに対して時間的に前後両方1枚ずつの画像フレームを利用することができる。さらに、補間フレームに対して時間的に後方の複数の基準フレームを利用することができる。以下、動きベクトル検出部103の後者の機能について中心に説明する。
図2(a)は、フレームメモリ102に記憶された参照フレームRF116、基準フレームBF117、および基準フレームBF118を示している。この3枚の画像フレームを用いて、参照フレームRF116と基準フレームBF117との間を補間する補間フレームCF121(図2(b)参照)を作成する場合について説明する。動きベクトル検出部103は、フレームメモリ102に記憶された基準フレームBF117とBF118とを所定のサイズの画像ブロックに分割し、それぞれの画像ブロックについて動きベクトルを検出する。具体的には、分割されたそれぞれの画像ブロックについて、参照フレームRF116を形成する画素領域とマッチングを行い動きベクトルMV125と動きベクトルMV126とを検出する。ここで、所定のサイズの画像ブロックとは、例えば、8×8あるいは16×16の画素数から構成される画像ブロックが一般的であるが、本発明の効果は画像ブロックのサイズ、形状などに依存するものではない。
補間フレーム作成部104は、検出された動きベクトルMV125と動きベクトルMV126とに基づいて、補間フレームCF121を作成する。具体的には、まず、基準フレームBF118と参照フレームRF116との時間的距離に対する基準フレームBF118と補間フレームCF121との時間的距離の割合で動きベクトルMV125を内分して補間用動きベクトルCMV127を導出する。図2(b)では、動きベクトルMV125の方向を変えずに大きさを4分の3にし、補間用動きベクトルCMV127を導出している。次に、導出された補間用動きベクトルCMV127により基準フレームBF118を構成する画像ブロックを変位させ、補間フレームCF121を形成する補間画素領域を作成する。同様にして、動きベクトルMV126から補間用動きベクトルCMV128を導出し、補間フレームCF121を形成する補間画素領域を作成する。図2(b)では、補間用動きベクトルCMV128は、動きベクトルMV126の方向を変えずに大きさを2分の1にすることで導出している。以上のようにして導出された補間画素領域で埋め尽くされたフレームを補間フレームCF121とする。
ここで、補間用動きベクトルCMV127に基づいて作成された補間画素領域と補間用動きベクトルCMV128に基づいて作成された補間画素領域とが補間フレームCF121において重複する領域を形成する場合は、あらかじめ定めた手順で処理することになる。例えば、補間フレームCF121との時間的距離の近い基準フレームに基づいて作成された補間画素領域を優先するなど、あらかじめ定めた画像フレームに基づいて作成された補間画素領域を優先する、あるいは重複部分の画素値を平均化するなどといった手順で処理することとなる。
さらに、補間用動きベクトルCMV127に基づいて作成された補間画素領域と補間用動きベクトルCMV128に基づいて作成された補間画素領域を用いても、補間フレームCF121を埋め尽くすことができない場合は、あらかじめ定めた手順で処理することになる。例えば、参照フレームRF116、基準フレームBF117、基準フレームBF118、あるいはその他の画像フレームの画素値により補間フレームCF121の欠落した情報を補うなどの手順で処理することとなる。
なお、検出された動きベクトルMV125あるいは126が補間フレームCF121を作成するために適切でない場合は、基準フレームBF117あるいは基準フレームBF118は、結果的に補間フレームCF121を作成するために用いられないこともある。
(2)補間フレーム作成方法
図3に、補間フレーム作成装置101における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、上記(1)で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
動きベクトル検出部103は、フレームメモリ102に記憶された複数の画像フレームに基づいて、基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する(ステップS101)。補間フレーム作成部104は、フレームメモリ102に記憶された複数の画像フレームと検出された基準フレームの画像ブロックの動きベクトルとから、補間フレームを作成する(ステップS102)。
(3)第1実施形態の効果
本発明の補間フレーム作成装置および補間フレーム作成方法では、以下の効果が得られる。
(i)補間フレームに対して時間的に後方の複数の基準フレームを基準として動きベクトルを検出できるため、補間フレームに対して時間的に後方の1枚の画像フレームには含まれていない画像ブロックに対しても、さらに後方の基準フレームを基準として動きベクトルを検出することが可能となる。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
(ii)補間フレームの補間画素領域毎に基準とする基準フレームを適切に選択できるため、補間フレームの作成の精度が向上する。
図4を用いて、第1実施形態の効果について具体的に説明する。入力画像信号から画像フレーム136〜138が得られたとする。画像フレーム136〜138は、人物140の前を車141が横切る画像である。ここで、画像フレーム137においては、人物140は車141に隠れている。従来の補間フレーム作成に係る技術(補間フレームの時間的に前後両方向の1枚ずつの画像フレームを基準として動きベクトルを検出する技術)では、例えば、画像フレーム136と画像フレーム137との間に補間フレームを作成する際に、画像フレーム137が人物140の情報を有さないため、人物140を含む画像ブロック142については適切な動きベクトルを検出することができない。一方、本発明の補間フレーム作成に係る技術では、例えば、画像フレーム136と画像フレーム137との間に補間フレームを作成する際に、画像フレーム137と画像フレーム138を基準フレームとして動きベクトルを検出することができる。この結果、画像フレーム138を基準フレームとし、画像フレーム136を参照フレームとすることにより、人物140を含む画像ブロック142の動きベクトルを検出することが可能となる。
(4)第1実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
図1において、補間フレーム作成装置101は制御部106を備えると記載したが、制御部106は、補間フレーム作成装置101の外部において、他の装置の制御を並行して行うものであってもよい。
(4−2)
図2を用いて、入力画像信号110のフレーム周波数を2倍にするように補間フレームを作成する場合について説明したが、本発明の効果は、フレーム周波数を他の倍率にすべく補間フレームを作成する場合においても同様である。
(4−3)
本実施形態においては、補間フレームCF121の作成に際して、補間フレームCF121に対して時間的に後方の2枚の基準フレームBF117およびBF118を構成する画像ブロックの動きベクトルを利用した(図2(b)参照)。ここで、補間フレームの作成において利用される基準フレームの枚数は、2枚に限定されるものではない。利用される基準フレームの枚数を増やすことにより、補間フレームの作成の精度のさらなる向上が期待できる。
(4−4)
本実施形態においては、補間フレームCF121の作成に際して、補間フレームCF121に対して時間的に後方の基準フレームBF117およびBF118を構成する画像ブロックの動きベクトルを利用した(図2(b)参照)。ここで、補間フレームに対して時間的に前方の複数の基準フレームの動きベクトルを利用してもよい。これについて、図5を用いて説明する。
図5(a)は、フレームメモリ102(図1参照)に記憶された基準フレームBF146、基準フレームBF147、および参照フレームRF148を示している。この3枚の画像フレームを用いて、基準フレームBF147と参照フレームRF148との間を補間する補間フレームCF150(図5(b)参照)を作成する。この際、基準フレームBF146を構成する画像ブロックと基準フレームBF147を構成する画像ブロックとの参照フレームRF148に対する動きベクトルMV152,MV153を利用する。すなわち、補間フレームCF150の作成に際しては、動きベクトルMV152,MV153を内分して導出された補間用動きベクトルCMV154,CMV155が用いられる。
(4−5)
補間フレームの作成に際して、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の参照フレームを利用してもよい。補間フレームに対して時間的に前方の複数の参照フレームを利用する場合について、図6を用いて説明する。
図6(a)は、フレームメモリ102(図1参照)に記憶された参照フレームRF156、参照フレームRF157、および基準フレームBF158を示している。この3枚の画像フレームを用いて、参照フレームRF157と基準フレームBF158との間を補間する補間フレームCF159(図6(b)参照)を作成する。この際、基準フレームBF158を構成する画像ブロックの参照フレームRF156および参照フレームRF157に対する動きベクトルMV160,MV161を利用する。すなわち、補間フレームCF159の作成に際しては、動きベクトルMV160,MV161を内分して導出された補間用動きベクトルCMV162,CMV163が用いられる。
なお、検出された動きベクトルMV160あるいはMV161が補間フレームCF159を作成するために適切でない場合は、参照フレームRF156あるいは参照フレームRF157は、結果的に補間フレームCF159を作成するために用いられないこともある。
また、補間フレームに対して時間的に後方の複数の参照フレームを利用する場合については、同様の手順で補間フレームを作成するため、説明を省略する。さらに、上記(4−2)および(4−3)については、この場合にも同様であり、例えば、利用される参照フレームの枚数を増やすことにより、補間フレームの作成の精度のさらなる向上が期待できる。
またさらに、複数の参照フレームを利用する場合、同じ画像ブロックについて複数の補間用動きベクトルが導出され、導出された補間用動きベクトルを用いて補間フレームが作成される場合がある。これについて、図7を用いて説明する。
図7では、図6と同様に、参照フレームRF156、参照フレームRF157、および基準フレームBF158を用いて、参照フレームRF157と基準フレームBF158との間を補間する補間フレームCF159を作成している。この際、基準フレームBF158を構成する画像ブロック166について検出された動きベクトルMV167,MV168から補間用動きベクトルCMV169,CMV170が導出される。この補間用動きベクトルCMV169,CMV170を用いて、画像ブロック166を変位させ、補間フレームCF159を形成する補間画素領域171,172が作成される。
(4−6)
補間フレームの作成に際して、補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある基準フレームと参照フレームとを利用してもよい。補間フレームに対して時間的に後方の基準フレームと参照フレームとを利用する場合について、図8を用いて説明する。
図8(a)は、フレームメモリ102(図1参照)に記憶された基準フレームBF176および参照フレームRF177を示している。この2枚の画像フレームを用いて、基準フレームBF176および参照フレームRF177に対して時間的に前方の補間フレームCF178(図8(b)参照)を作成する。この際、基準フレームBF176を構成する画像ブロックの参照フレームRF177に対する動きベクトルMV179を利用する。すなわち、補間フレームCF178の作成に際しては、動きベクトルMV179を外分して導出された補間用動きベクトルCMV180が用いられる。
図8(c)を用いて、効果について説明する。基準フレームBF176および参照フレームRF177に対して時間的に前方の補間フレームCF178を作成する場合、補間フレームCF178に対して時間的に前方の参照フレームRF181を対象として動きベクトルMV182を検出することも可能である。しかし、参照フレームRF181と基準フレームBF176との間に、シーンチェンジなどがある場合、参照フレームRF181と基準フレームBF176との相関は低い。そのため、検出された動きベクトルMV182が基準フレームBF176を構成する画像ブロックの動きを表現するのに適切な動きベクトルであるとはいえない。そこで、基準フレームBF176と同じシーンである参照フレームRF177に対して検出された動きベクトルMV179から補間用動きベクトルCMV180を導出し補間フレームを作成する。この結果、補間フレームの精度を向上することができる。
なお、図8では、基準フレームBF176が参照フレームRF177に対して時間的に前方にある場合について説明したが、基準フレームBF176は、参照フレームRF177に対して時間的に後方にあってもよい。さらに、基準フレームBF176および参照フレームRF177は、補間フレームCF178に対して時間的に前方にあってもよい。
(4−7)
図2、および図5〜8を用いて説明した補間フレーム作成については、それぞれ単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。組み合わせて用いることで、補間フレームの作成の精度がさらに向上する。これについて、図9を用いて説明する。
図9(a)は、フレームメモリ102(図1参照)に記憶された画像フレーム画像フレーム183〜185を示している。画像フレーム183と画像フレーム184との間に補間フレームCF186を作成する。この際、画像フレーム183〜185のうちの2枚を利用して得られる動きベクトルMV187〜MV192を利用する。すなわち、補間フレームCF186の作成に際しては、動きベクトルMV187〜MV190を内分して導出された補間用動きベクトルCMV193〜CMV196、あるいは動きベクトルMV191,MV192を外分して導出された補間用動きベクトルCMV197,CMV198が用いられる。これにより、補間フレームCF186を双方向の動きベクトルを用いて作成することが可能となる。
また、図2、および図5〜9を用いて説明した補間フレーム作成においては、補間フレームを形成する各補間画素領域は、異なる画像フレームの組み合わせにより検出される動きベクトルに基づいて作成されるものであってもよい。
(4−8)
補間フレーム作成において、補間フレームを構成する補間ブロックごとに補間用動きベクトルを求めることも可能である。これについて、図10(a)を用いて説明する。
基準フレームBF500と参照フレームRF501との間に補間フレームCF502を補間する場合、基準フレームBF500を構成する画像ブロック504について動きベクトルMV505を検出する。さらに、基準フレームBF500と参照フレームRF501との時間的距離に対する基準フレームBF500と補間フレームCF502との時間的距離の割合で動きベクトルMV505を内分して内分動きベクトルDMV506導出する。ここで、この内分動きベクトルDMV506を画像ブロック504と同じ位置の補間ブロック507についての補間用動きベクトルCMV508とする。すなわち、補間用動きベクトルCMV508の矢印の根に位置する画素領域509の画素値に基づいて、補間ブロック507を作成する。これにより、補間フレームを埋め尽くすように補間ブロックを作成することが容易になる。
なお、補間ブロック507の作成に際して、基準フレームBF500と参照フレームRF501との時間的距離に対する補間フレームCF502と参照フレームRF501との時間的距離の割合で動きベクトルMV505を内分して導出された内分動きベクトルDMV510を用いてもよい。すなわち、内分動きベクトルDMV510を補間ブロック507についての補間用動きベクトルCMV511として、補間用動きベクトルCMV511の矢印の先に位置する画素領域512の画素値に基づいて、補間ブロック507を作成してもよい(図10(b)参照)。
ここでは、説明の簡単のため、基準フレームBF500と参照フレームRF501との間に補間フレームCF502を補間する場合について説明したが、基準フレームや参照フレームが複数の場合に適用可能である。また、補間用動きベクトルを検出された動きベクトルを内分して導出する場合だけでなく外分して導出する場合にも適用可能である。
(4−9)
さらに、他の方法によっても、補間フレーム作成において、補間フレームを構成する補間ブロックごとに補間用動きベクトルを求めることが可能である。これについて、図11を用いて説明する。
基準フレームBF516と参照フレームRF517との間に補間フレームCF518を補間する場合について説明する。補間フレームCF518を構成する補間ブロック519を作成するため補間ブロック519を通る動きベクトルMV520を検出する(図11(a)参照)。この際、基準フレームBF516を形成する基準画素領域521と参照フレームRF517を形成する参照画素領域522とのマッチングが行われる(図11(b)参照)。ここで、参照画素領域522の位置は、基準画素領域521の位置と補間ブロック519の位置とを結ぶベクトル523を基準フレームBF516と補間フレームCF518との時間的距離に対する基準フレームBF516と参照フレームRF517との時間的距離の割合で外分して導出されたベクトル524の示す位置として定められる。すなわち、参照画素領域522は、基準フレームBF516の基準画素領域521に対して、それぞれ一対一に対応している。基準フレームBF516の所定の領域525が含む基準画素領域521について対応する参照画素領域522を求め、それぞれの組み合わせについてマッチングを行い、最良の組み合わせにより動きベクトルMV520が検出される。動きベクトルMV520に基づいて、補間フレームCF518を作成する手順については、(4−8)で説明したのでここでは省略する。これにより、(4−8)と同様に、補間フレームを埋め尽くすように補間ブロックを作成することが容易になる。
ここでは、説明の簡単のため、基準フレームBF516と参照フレームRF517との間に補間フレームCF518を補間する場合について説明したが、基準フレームや参照フレームが複数の場合に適用可能である。また、補間用動きベクトルを検出された動きベクトルを内分して導出する場合だけでなく外分して導出する場合にも適用可能である。また、基準画素領域521は、基準フレームBF516を構成する画像ブロックであってもよい。
(4−10)
補間フレーム作成装置101は、補間フレームの作成の処理の余裕度に応じて補間フレームの作成方法を設定可能であってもよい。例えば、制御部106が入力画像信号110の画像サイズ、フレーム周波数などを取得し、取得した情報に応じて、補間フレームの作成の処理の余裕度を判断する。図12に、入力画像信号110の画像サイズあるいはフレーム周波数と処理の余裕度との関係を表す概念説明図をしめす。図12(a)は、画像サイズと処理の余裕度との関係を示している。画像サイズが小さいほど処理の余裕度が大きいことを示している。図12(b)は、フレーム周波数と処理の余裕度との関係を示している。補間するフレーム数が同じであれば、フレーム周波数が低いほど処理の余裕度が大きいことを示している。余裕度の判断の結果により、制御部106は、補間フレーム作成部を制御して、補間フレームの作成の枚数を変更させる。また、制御部106は、動きベクトル検出部を制御して、補間フレームの作成に際して利用する画像フレームの枚数の変更、動きベクトルの検出範囲の変更、あるいは動きベクトルを検出する画像ブロックの個数の変更などを行う。また、これらの変更は、手動的に行うことが可能であってもよい。
(4−11)
上記実施形態において、フレームとは、順次走査画像におけるフレームであっても、飛び越し走査画像におけるフレームまたはフィールドであってもよい。
(4−12)
上記第1実施形態およびその変形例において、補間フレームを作成するために検出された動きベクトルに対して、補間フレーム作成部104は、平滑化フィルタを用いて補正処理した補正動きベクトルを導出し、この補正動きベクトルから補間用動きベクトルを導出してもよい。
図13を用いて、これについて具体的に説明する。図13(a)は、基準フレームBF550を構成する画像ブロックBL21〜BL29のそれぞれについて検出された動きベクトルMV21〜MV29を示している。
ここで、画像ブロックBL25について検出された動きベクトルMV25の補正処理を行う場合、画像ブロックBL25に対して上下斜めに位置する3×3の画像ブロックBL21〜BL29の動きベクトルMV21〜MV29を重み係数行列M20(図13(b)参照)を持つ線形平滑化フィルタにより補正処理する。基準フレームBF550の画像ブロックBL21〜BL29のそれぞれについて同様の補正処理を行い、基準フレームBF550の画像ブロックBL21〜BL29について図13(c)の補正動きベクトルが導出される。この補正動きベクトルを内分あるいは外分することにより、補間用動きベクトルが導出され、補間フレームが作成される。
これにより、動きベクトルMV25と周囲の動きベクトルMV21〜MV24,MV26〜MV29との基準フレームBF550内での相関性が高められる。一般的に、画像フレーム内での画像ブロックの動きの相関性は高い。このため、動きベクトルをベクトル空間で補正処理し、相関性を高めることにより補間フレームの高画質化を図ることが可能となる。なお、重み係数行列M20の係数は、他の係数であっても良い。
また、平滑化フィルタは、上記で説明した線形平滑化フィルタの他、重み係数が補正処理に用いられる動きベクトルの大きさや動きベクトル同士の距離により適応的に変化する適応平滑化フィルタであってもよい。例えば、ある適応平滑化フィルタでは、補正処理される動きベクトルとその周囲の画像ブロックの動きベクトルとの距離がある閾値より小さい場合に重み係数が大きく、距離がある閾値より大きい場合に重み係数が小さく設定される。すなわち、補正処理される動きベクトルは、同じ動きの特性を有する動きベクトルの影響を大きく受けるように補正処理が行われる。
これにより、同じ動きの特性を有する画像フレーム内の領域において、さらに画像ブロックの動きベクトルの相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
なお、適応平滑化フィルタの重み係数は、基準フレームBF550を構成する画像ブロックの代表的な動きを示す1つのベクトルと補正処理に用いられる動きベクトルとの距離により変化するものであっても良い。例えば、代表的な動きを示す1つのベクトルと補正処理に用いられる動きベクトルとの距離が小さければ、その動きベクトルに対して大きい重みを与える。
これにより、それぞれの画像ブロックの動きベクトルは、その動きの特性を保持しつつ、基準フレームBF550の代表的な動きに対する相関性が高められる。基準フレームBF550の代表的な動きに対する相関性が高められた画像ブロックによる補間フレームの作成が可能となり、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
ここで、画像ブロックの代表的な動きを示すベクトルとは、(i)基準フレームBF550全体の動きベクトルの平均値、(ii)基準フレームBF550の外周縁に位置する画像ブロックの動きベクトルの平均値、(iii)基準フレームBF550の中央部に位置する複数の画像ブロックの動きベクトルの平均値、(iv)基準フレームBF550中の所定の画像ブロック以外の動きベクトルの平均値、(v)基準フレームBF550全体の動きベクトルの最頻値などとして導出される。(iv)の所定の画像ブロックとは、例えば隣接する画像ブロックの動きベクトルと相関の低い動きベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは検出された動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックである。
また、平滑化フィルタは、その他の非線形フィルタ(メディアンフィルタなど)であってもよい。
例えば、メディアンフィルタを用いた場合には、補正処理に用いられる動きベクトルのうち、特異な動きベクトルの影響を減らして補正動きベクトルを導出することが可能となり、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
(4−13)
上記(4−12)において、画像ブロック全体のうち、部分的な画像ブロックの動きベクトルは、平滑化フィルタによる補正処理に用いないこととしてもよい。
ここで、部分的な画像ブロックとは、例えば、画像フレームにおいて所定の位置関係にある画像ブロック、隣接する画像ブロックの動きベクトルと相関の低い動きベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは検出された動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックである。
隣接する画像ブロックの動きベクトルと相関の低い動きベクトルとは、例えば、隣接する画像ブロックの動きベクトルとの距離が全て一定の値を超える動きベクトルなどである。検出された動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックとは、動きベクトルの検出の際計算された基準フレームの画像ブロックと参照フレームの画素領域との絶対差分和(SAD)がある閾値よりも大きい画像ブロックである。
このような画像ブロックでは、マッチングが適切でないことが多く、動きベクトルの信頼性が低いことが多い。
図14を用いて、画像フレームにおいて所定の位置関係にある画像ブロックの動きベクトルを補正処理に用いない場合について説明する。
図14(a)は、基準フレームBF551の画像ブロックBL31〜BL42のそれぞれについて検出された動きベクトルMV31〜MV42を示している。ここで、基準フレームBF551を構成する画像ブロックの動きベクトルを補正処理する場合、あらかじめ基準フレームBF551に対して千鳥格子状に画像ブロックを間引き、残りの画像ブロックについて検出された動きベクトルを用いて、全ての画像ブロックの動きベクトルを補正処理する。
図14(b)に、基準フレームBF551に対して千鳥格子状に画像ブロックが間引かれた状態を示す。ここで、間引かれた残りの画像ブロック(画像ブロックBL31,BL33,BL35,BL37,BL39,BL41)について検出された動きベクトル(MV31,MV33,MV35,MV37,MV39,MV41)を用いて、画像ブロックBL36と画像ブロックBL37とについての補正動きベクトルを導出する場合について説明する。
間引かれた画像ブロック以外の画像ブロックBL36に対する補正動きベクトルは、周囲の画像ブロックの動きベクトルMV31,MV33,MV36,MV39,MV41について、上記した線形平滑化フィルタ、適応平滑化フィルタ、あるいはその他の非線形フィルタを用いた補正処理により導出される。
間引かれた画像ブロックBL37に対する補正動きベクトルは、周囲の画像ブロックの動きベクトルMV33,MV36,MV38,MV41について、上記した線形平滑化フィルタ、適応平滑化フィルタ、あるいはその他の非線形フィルタを用いた補正処理により導出される。また、周囲の画像ブロックの動きベクトルのうちいずれかの動きベクトルMV33,MV36,MV38,MV41をコピーして補正動きベクトルとしてもよい。ここで、コピー元となる画像ブロックとして、例えば、画像ブロックBL33,BL36,BL38,BL41のうち、最も小さい絶対差分和(SAD)を持つものが選択される。
これにより、動きベクトルの画像フレーム内での相関性を高めることが可能となる。また、画像ブロックを間引いて補正処理を行うため、処理量の減少の効果が高められる。また、補正処理においてローパスフィルタとしての効果を高めることも可能となる。
(4−14)
上記(4−12)及び(4−13)において、動きベクトルが2次元のベクトルとして表現される場合は、2つのベクトル成分についてそれぞれ補正処理が行われ、補正動きベクトルが導出される。また、上記(4−12)及び(4−13)では、3×3の画像ブロックの集合によりその中心の画像ブロックの動きベクトルを補正処理するとした。しかし、補正処理に用いる画像ブロックの集合は、3×3に限らない。
(4−15)
上記(4−12)及び(4−13)において説明した補正処理は、隣接する画像ブロックの動きベクトルと相関の低い動きベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは検出された動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックのみに対して行うものであっても良い。
また、第1実施形態の変形例として説明した補正処理は、第1実施形態およびその変形例に適用できるだけでなく、動きベクトルを用いた補間フレームの作成に対して広く適用することが可能である。
(4−16)
上記(4−12)及び(4−13)において隣接する画像ブロックの動きベクトルとして異なる参照フレームに対する動きベクトルが検出されている場合、基準フレームからそれぞれの参照フレームまでの時間的距離に応じて、平滑化フィルタの重み係数が適応的に変化するものであっても良い。また、それぞれの動きベクトルを内分あるいは外分して得られる補間用動きベクトルに対して、補正処理を行うものであっても良い。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図15〜図20を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置201
図15に、本発明の第2実施形態としての補間フレーム作成装置201を示す。補間フレーム作成装置201は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において備えられている。補間フレーム作成装置201は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化装置215により復号化して得られた復号化画像信号212を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
ここで、動き補償符号化とは、画像信号を構成する画像フレーム間の時間的冗長度を削減し情報量を圧縮することを目的とし、画像フレームを構成する画像ブロックの動き補償ベクトルを用いて行われる符号化である。例えば、動画像信号圧縮の国際規格であるMPEG(Moving Picture Experts Group)では、符号化に際して、画面内符号化と画面間予測符号化の2つの符号化方法が用いられる。画面内符号化は、画像フレームをそのフレーム内の情報だけで符号化する方法であり、この方法で符号化された画像フレームをIピクチャと呼んでいる。画面間予測符号化とは、画像フレームをそのフレーム内の情報と他のフレームの情報との両方を用いて符号化する方法であり、この方法で符号化された画像フレームをPピクチャまたはBピクチャと呼んでいる。さらに、PピクチャまたはBピクチャにおいては、画面間予測符号化に動き補償符号化を適用した動き補償画面間符号化が用いられている。本実施形態では、上記のMPEGにより符号化された画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間する補間フレームを作成する場合について説明する。
補間フレーム作成装置201は、フレームメモリ202と、動きベクトル導出部203と、補間フレーム作成部204と、信号切換部205と、制御部206とから構成される。フレームメモリ202は、復号化画像信号212を画像フレーム毎に記憶する。動きベクトル導出部203は、画像信号情報取得部207と、動きベクトル検出部208と、ベクトル変換部209とを有している。画像信号情報取得部207は、復号化装置215から画像信号情報213を取得する。ここで、画像信号情報213とは、例えば、符号化画像信号210から取得される画像ブロック毎の動き補償ベクトル、符号化モード、量子化情報あるいは量子化DCT係数などの情報であり、スキップされた画像ブロックとしてデータが伝送されない画像ブロックについての情報も含まれている。ここで、符号化モードとは、画像ブロック毎の符号化方法を示す情報である。動きベクトル検出部208は、フレームメモリ202に記憶された画像フレームに基づいて、動きベクトルの検出を行う。ベクトル変換部209は、画像信号情報取得部207と動きベクトル検出部208とから情報を取得し、補間フレームの作成のための補間用動きベクトルを出力する。動きベクトル導出部203の動作については、後ほど具体的に説明する。補間フレーム作成部204は、フレームメモリ202に記憶された画像フレームと動きベクトル導出部203により導出された補間用動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。補間フレーム作成部204の動作については、後ほど具体的に説明する。信号切換部205は、フレームメモリ202の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部204が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号211とする。制御部206は、動きベクトル導出部203と補間フレーム作成部204と信号切換部205との動作に必要な制御信号を与える。
ここで、図16を用いて、動きベクトル導出部203および補間フレーム作成部204の動作をさらに詳しく説明する。図16(a)は、復号化画像信号212を構成する画像フレームを示している。復号化画像信号212のフレーム周波数を2倍にするように補間フレームを作成する場合について説明する。図16(a)の各画像フレームの符号のアルファベット部(I1,B2,B3,P4,・・・のI,B,B,P,・・・)は、それぞれの画像フレームの符号化の際のピクチャタイプを示している。また、各画像フレームの符号化の際に動き補償を行った画像フレームを矢印で関係づけて表している。すなわち、矢印の先に位置する画像フレームの符号化に際して、矢印の根に位置する画像フレーム(以下、符号化参照フレームという)を参照して、動き補償符号化したことを表している。以下、画像フレームB3と画像フレームP4との間に補間フレームCF220を作成する場合について説明する。
画像信号情報取得部207は、画像信号情報213を取得し、補間フレームCF220を作成するために基準とする画像フレーム(以下、基準フレームという)を構成する画像ブロック全体のうち、部分的な画像ブロック(以下、特定画像ブロックという)を選択する。ここで特定画像ブロックとは、例えば、画像信号情報213に基づいて、動き補償ベクトルが0であると判断された画像ブロック、符号化モードにより動き補償ベクトルを有さないと判断された画像ブロック、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは画面内符号化されていると判断された画像ブロックなどである。また、量子化情報および量子化DCT係数から得られる画像ブロックについてのDCT係数の和がある閾値を超える画像ブロックも含まれる。ここで、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルとは、例えば、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルとの距離が全て一定の値を超える動き補償ベクトルなどである。さらに、この特定画像ブロックには、スキップされた画像ブロックとしてデータが伝送されない画像ブロックも含まれている。これらの判断は、特定画像ブロックの選択において単独で用いられても、組み合わせて用いられてもよい。ここで、基準フレームは、補間フレームCF220に対して時間的に前方、後方あるいは双方のいずれの画像フレームであってもよい。また、基準フレームは、単数であっても複数であってもよい。
動きベクトル検出部208は、画像信号情報取得部207により選択された特定画像ブロックについて、動きベクトルの検出を行う。例えば、基準フレームを画像フレームP4とする場合、画像フレームP4の特定画像ブロックについて、画像フレームB3を形成する画素領域とマッチングを行い動きベクトルMV221を検出する。さらに、ベクトル変換部209は、画像フレームB3と画像フレームP4との時間的距離に対する補間フレームCF220と画像フレームP4との時間的距離の割合で動きベクトルMV221を内分して補間用動きベクトルCMV222を導出する。すなわち、検出された動きベクトルMV221の方向を変えずに大きさを2分の1にし、補間用動きベクトルCMV222を導出する。
一方、特定画像ブロック以外の画像ブロック(以下、一般画像ブロックという)については、画像信号情報取得部207が取得した画像信号情報213に基づいて、その一般画像ブロックの動き補償ベクトルを取得する。例えば、基準フレームを画像フレームP4とする場合、画像フレームP4の一般画像ブロックについて、取得された動き補償ベクトルMCV223から補間用動きベクトルCMV224を導出する。補間用動きベクトルCMV224の導出は、画像フレームP4の符号化参照フレームである画像フレームI1と画像フレームP4との時間的距離に対する補間フレームCF220と画像フレームP4との時間的距離の割合で動き補償ベクトルMCV223を内分することにより行われる。
補間フレーム作成部204は、フレームメモリ202が記憶する画像フレームと基準フレームを構成する画像ブロックについて導出された補間用動きベクトルCMV222およびCMV224とに基づいて、補間フレームCF220を作成する。補間フレームCF220の作成については、上記[第1実施形態]で説明を行ったのでここでは省略する。
ここで図17を用いて、画像信号情報取得部207による特定画像ブロックの選択の具体例を説明する。画像ブロックが隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルを有すると判断される場合について説明する。図17は、基準フレームを構成する画像ブロックBL1〜BL6について、画像信号情報213から取得された動き補償ベクトルMCV1〜MCV6を示している。ここで、画像ブロックBL6の動き補償ベクトルMCV6は、隣接する画像ブロックBL1〜BL5の動き補償ベクトルMCV1〜MCV5と相関が低い。このとき、画像ブロックBL6は、画像信号情報取得部207により特定画像ブロックであるとして判断される。
(2)補間フレーム作成方法
図18に、補間フレーム作成装置201における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、「(1)補間フレーム作成装置201」で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
画像信号情報取得部207は、基準フレームの画像信号情報213を取得する(ステップS201)。画像信号情報取得部207は、基準フレームを構成する画像ブロックについて、特定画像ブロックであるか否かの判断を行う(ステップS202)。動きベクトル検出部208は、特定画像ブロックに対して、動きベクトルを検出する。(ステップS203)。ベクトル変換部209は、検出された動きベクトルに基づいて、補間用動きベクトルを導出する(ステップS204)。ベクトル変換部209は、一般画像ブロックに対して取得された動き補償ベクトルに基づいて、補間用動きベクトルを導出する(ステップS205)。全ての画像ブロックについての補間用動きベクトル導出後(ステップS206)、補間フレーム作成部204は、フレームメモリ202が記憶する画像フレームと導出された補間用動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する(ステップS207)。
(3)第2実施形態の効果
第2実施形態に記載の本発明では、画像信号情報213に基づいて、動きベクトルを検出する特定画像ブロックを選択する。このため、動きベクトルの検出の処理量を削減することが可能となる。
ここで、特定画像ブロックは、動き補償ベクトルが0であると判断された画像ブロック、符号化モードにより動き補償ベクトルを有さないと判断された画像ブロック、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは画面内符号化されていると判断された画像ブロックなどである。また、量子化情報および量子化DCT係数から得られる画像ブロックについてのDCT係数の和がある閾値を超える画像ブロックも含まれる。動き補償ベクトルは、必ずしも画像ブロックの実際の動きに対応しているとは限らない。このため、動き補償ベクトルが特異な値を示す画像ブロックについて動きベクトルを検出することで、補間フレームの作成の精度を向上させている。また、符号化参照フレームとは異なる画像フレーム内で動きベクトルを検出することも可能となる。この結果、補間フレームの作成により適切な動きベクトルを検出することが可能となる。
(4)第2実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
図15において、補間フレーム作成装置201は制御部206を備えると記載したが、制御部206は、補間フレーム作成装置201の外部において、復号化装置215など他の装置の制御を並行して行うものであってもよい。
(4−2)
図16を用いて、復号化画像信号212のフレーム周波数を2倍にするように補間フレームを作成する場合について説明したが、本発明の効果は、フレーム周波数を他の倍率にすべく補間フレームを作成する場合においても同様である。また、本発明の効果は、図16(a)に示した画像フレームに依存するものではなく、画像フレームがBピクチャを含まないものなど、他の符号化方法で符号化されていたものであってもかまわない。
(4−3)
動きベクトル検出部208は、基準フレームの特定画像ブロックについて、動きベクトルの検出を行うと説明した。このとき、特定画像ブロック対して取得された動き補償ベクトルに基づいて、動きベクトルの検出範囲を決定してもよい。これについて、図19を用いて説明する。図19は、復号化画像信号212を構成する画像フレームを示している。画像フレームB3と画像フレームP4との間に、画像フレームP4を基準フレームとして、補間フレームCF225を作成する場合について説明する。画像フレームP4の特定画像ブロック226は、画像フレームI1を符号化参照フレームとして動き補償ベクトルMCV227により動き補償符号化されているとする。動きベクトル検出部208は、特定画像ブロック226について、画像フレームB3を動きベクトルの検出の対象の画像フレーム(以下、参照フレームという)とする。すなわち、動きベクトル検出部208は、特定画像ブロック226について、画像フレームB3を形成する画素領域とマッチングを行い動きベクトルを検出する。このとき、動き補償ベクトルMCV227を内分して、特定画像ブロック226の画像フレームB3に対する内分動き補償ベクトルDV228を導出し、導出された内分動き補償ベクトルDV228の近傍229から動きベクトルMV230を検出する。これにより、動きベクトルの検出の処理量を削減することが可能となると考えられる。
また、この動きベクトルの検出範囲の決定方法は、特定画像ブロックの動き検出をする場合のみならず、一般的に画像フレームの動きベクトルを検出する際にも使用可能である。また、参照フレームとして用いる画像フレームは、符号化参照フレームと同一の画像フレームであってもよい。すなわち、図19において、動き補償ベクトルMCV227の近傍において動きベクトルを検出してもよい。
(4−4)
また、基準フレームを構成するすべての画像ブロックについて、取得された動き補償ベクトルを補間用動きベクトルとして用いるものであってもよい。具体的には、基準フレームを構成するすべての画像ブロックについて、取得された動き補償ベクトルから補間用動きベクトルを導出する。すなわち、基準フレームを符号化した際の符号化参照フレームと基準フレームとの時間的距離に対する補間フレームと基準フレームとの時間的距離の割合で動き補償ベクトルを内分して補間用動きベクトルを導出する。さらに、フレームメモリ202が記憶する画像フレームと基準フレームを構成する画像ブロックについて導出された補間用動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、動きベクトル導出部203は、取得した動き補償ベクトルに対して、平滑化フィルタを用いて補正処理した補正動き補償ベクトルを導出し、この補正動き補償ベクトルから補間用動きベクトルを導出してもよい。
詳細な内容は、上記[第1実施形態](4−12)において、図13を用いて説明したのと同様である。図13は、検出された動きベクトルについての補正処理であるが、動き補償ベクトルに対しても同様に適用可能である。
動き補償ベクトルは、必ずしも画像ブロックの実際の動きに対応しているとは限らない。一方、一般的に隣接する画像ブロックの動きの相関性は高い。このため、動き補償ベクトルをベクトル空間で補正処理し、相関性を高めることにより補間フレームの高画質化を図ることが可能となる。
なお、動き補償ベクトルが2次元のベクトルとして表現される場合は、2つのベクトル成分についてそれぞれ補正処理が行われ、補正動き補償ベクトルが導出される。また、上記では、3×3の画像ブロックの集合によりその中心の画像ブロックの動き補償ベクトルを補正処理するとした。しかし、補正処理に用いる画像ブロックの集合は、3×3に限られない。
また、平滑化フィルタによる補正処理の前に、基準フレームにおいて、所定の位置関係にある画像ブロックについては間引いておいておき、残りの画像ブロックの動き補償ベクトルを用いて、補正動き補償ベクトルを導出してもよい。
詳細な内容は、上記[第1実施形態](4−13)において、図14を用いて説明したのと同様である。図14は、検出された動きベクトルについての補正処理であるが、動き補償ベクトルに対しても同様に適用可能である。
ここで、間引かれる画像ブロックは、基準フレームにおいて、所定の位置関係にある画像ブロック、例えば、千鳥格子状に配置された画像ブロックなどである。これは一種の適応平滑化フィルタともいえるが、平滑化フィルタとしてメディアンフィルタなどの非線形フィルタを用いる場合には、処理量の減少の効果が高められる。また、ローパスフィルタとしての効果を高めることも可能となる。
さらに、これらの平滑化フィルタによる処理は、本変形例にのみ適用されるものではなく、上記第2実施形態においても同様に用いることが可能である。
(4−5)
補間フレーム作成装置201は、補間フレームの作成の処理の余裕度に応じて補間フレームの作成方法を設定可能であってもよい。例えば、制御部206は、復号化画像信号212の画像サイズ、フレーム周波数などに応じて、補間フレームの作成の処理の余裕度を判断する。復号化画像信号212の画像サイズあるいはフレーム周波数と処理の余裕度との関係は、図12に示した入力画像信号110の画像サイズあるいはフレーム周波数と処理の余裕度との関係と同様であるので説明は省略する。余裕度の判断の結果により、制御部206は、補間フレーム作成部を制御して、補間フレームの作成の枚数を変更させる。また、制御部206は、補間フレームの作成に際して利用する画像フレームの枚数の変更、動きベクトルの検出範囲の変更、あるいは動きベクトルを検出する画像ブロックの個数の変更などを行う。また、これらの変更は、手動的に行うことが可能であってもよい。
(4−6)
上記実施形態において、フレームとは、順次走査画像におけるフレームであっても、飛び越し走査画像におけるフレームまたはフィールドであってもよい。
(4−7)
図15のブロック図に示したそれぞれのブロックの機能は、上記で説明したものに限られない。例えば、補間フレーム作成部204が、ベクトル変換部209の機能を含んでいても良い。
(5)復号化装置215
図20を用いて、復号化装置215について説明する。復号化装置215は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化し、復号化画像信号212および画像信号情報213を出力する装置であり、補間フレーム作成装置201を備えるテレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置に内蔵あるいは接続される装置である。復号化装置215が、MPEGにより符号化された符号化画像信号210を復号化する場合について説明する。可変長復号部235では、画像ブロック毎の画像信号情報213が復号化され、符号化モード、動き補償ベクトル、量子化情報および量子化DCT係数などが分離される。量子化DCT係数は逆量子化部236でDCT係数に復元され、逆直交変換部237により画素データに変換される。画面内符号化されたIピクチャは、そのまま復号化画像信号212として出力される。画面間予測符号化されたP,Bピクチャは、動き補償部238で動き補償された画素データを加算して出力される。また、I,Pピクチャについては、その後の復号処理で用いる必要があるためフレームメモリ239に蓄積される。
[第3実施形態]
上記[第2実施形態](4−4)において、「基準フレームを構成するすべての画像ブロックについて、取得された動き補償ベクトルを補間用動きベクトルとして用いるものであってもよい。」と説明した。ここで、選択された特定画像ブロックの動き補償ベクトルを特定画像ブロック以外の画像ブロック(以下、一般画像ブロックという)の動き補償ベクトルにより補正処理した補正動き補償ベクトルを用いて、補間用動きベクトルが導出されてもよい。
本発明の第3実施形態について、図21〜図24を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置601
図21に、この機能を実現する補間フレーム作成装置601を示す。補間フレーム作成装置601は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において備えられている。補間フレーム作成装置601は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化装置215により復号化して得られた復号化画像信号212を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置601と図15に示した補間フレーム作成装置201との差違点は、動きベクトル検出部208に相当する機能を備えないことにある。また、装置を構成する各部の動作は、上記[第2実施形態]で図15を用いて説明した各部の動作とほぼ同様であるので、以下、主に相違点について説明する。さらに、上記[第2実施形態]で説明した各構成と同一の部分には、上記[第2実施形態]で付したのと同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
補間フレーム作成装置601は、フレームメモリ602と、ベクトル導出部603と、補間フレーム作成部604と、信号切換部605と、制御部606とから構成される。
フレームメモリ602は、復号化画像信号212を画像フレーム毎に記憶する。
ベクトル導出部603は、画像信号情報取得部607と、ベクトル変換部609とを有している。画像信号情報取得部607は、復号化装置215から画像信号情報213を取得する。ベクトル変換部609は、画像信号情報取得部607から情報を取得する。ベクトル変換部609は、取得された情報に基づいて、特定画像ブロックを選択し、特定画像ブロックの動き補償ベクトルを補正処理する。また、ベクトル変換部609は、補正処理された補正動き補償ベクトルと一般画像ブロックの動き補償ベクトルとを出力する。
ここで、特定画像ブロックとは、画像信号情報213に基づいて、動き補償ベクトルが0であると判断された画像ブロック、符号化モードにより動き補償ベクトルを有さないと判断された画像ブロック、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルを有すると判断された画像ブロック、あるいは画面内符号化されていると判断された画像ブロックなどである。また、量子化情報および量子化DCT係数から得られる画像ブロックについてのDCT係数の和がある閾値を超える画像ブロックも含まれる。ここで、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルとは、例えば、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルとの距離が全て一定の値を超える動き補償ベクトルなどである。さらに、この特定画像ブロックには、スキップされた画像ブロックとしてデータが伝送されない画像ブロックも含まれている。ベクトル変換部609による動き補償ベクトルの補正処理については後ほど説明を加える。
補間フレーム作成部604は、一般画像ブロックの動き補償ベクトルと、特定画像ブロックの補正処理された補正動き補償ベクトルとから画像ブロックのそれぞれについて補間用動きベクトルを導出し、補間フレームを作成する。すなわち、特定画像ブロックについては補正動き補償ベクトルを用いて補間用動きベクトルを導出する点を除き、上記[第2実施形態]で説明したのと同様に、補間用動きベクトルが導出される。
信号切換部605は、フレームメモリ602の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部604が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号611とする。制御部606は、ベクトル導出部603と補間フレーム作成部604と信号切換部605との動作に必要な制御信号を与える。
(1−1)ベクトル変換部609の動作
ベクトル変換部609の動作について、さらに詳細に説明する。ベクトル変換部609は、特定画像ブロックを選択すると、特定画像ブロックについて得られている動き補償ベクトルの補正処理を行い、補正動き補償ベクトルを得る。
ここで、図22を用いて、補正動き補償ベクトルの導出の具体例を説明する。図22(a)は、画像ブロックBL11〜BL19について、画像信号情報213から取得された動き補償ベクトルMCV11〜MCV14,MCV16〜MCV19を示している。ここで、画像ブロックBL15は、動き補償ベクトルを有していない。すなわち、画像ブロックBL15は、画面内符号化された画像ブロックやスキップされた画像ブロックとしてデータが伝送されなかった画像ブロックなどである。
この画像ブロックBL15について、周囲の画像ブロックBL11〜BL14,BL16〜BL19を用いて補正動き補償ベクトルを導出する。例えば、画像ブロックBL15の周囲の画像ブロックであるBL16の動き補償ベクトルMCV16をコピーして、補正動き補償ベクトルEV15とする(図22(b)参照)。ここで、コピー元となる画像ブロックは、例えば、周囲の画像ブロックBL11〜BL14,BL16〜BL19のうち、DCT係数の和が最も小さいと判断された画像ブロックが選択される。
画像ブロックBL15が動き補償ベクトルを有していても、特定画像ブロックであると判断された場合には、画像ブロックBL15の動き補償ベクトルを周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルにより置き換えて補正動き補償ベクトルとする。
(2)補間フレーム作成方法
図23に、補間フレーム作成装置601における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、「(1)補間フレーム作成装置601」で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
画像信号情報取得部607は、画像信号情報213を取得する(ステップS601)。ベクトル変換部609は、画像ブロックについて、特定画像ブロックであるか否かの判断を行う(ステップS602)。ベクトル変換部609は、特定画像ブロックの動き補償ベクトルを補正処理し、補正動き補償ベクトルを導出する。(ステップS603)。全ての画像ブロックについて特定画像ブロックであるか否かの判断を行った後(ステップS604)、補間フレーム作成部604は、一般画像ブロックの動き補償ベクトルと特定画像ブロックの補正処理された補正動き補償ベクトルとからそれぞれの画像ブロックの補間用動きベクトルを導出する(ステップS605)。さらに、補間フレーム作成部604は、フレームメモリ602が記憶する画像フレームと導出された補間用動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する(ステップS606)。
(3)第3実施形態の効果
第3実施形態に記載の本発明では、画像信号情報213に基づいて、特定画像ブロックを選択する。特定画像ブロックの動き補償ベクトルは、実際の動きを正確に反映していないと判断される動き補償ベクトルを持つ画像ブロックである。この特定画像ブロックの動き補償ベクトルを補正処理した補正動き補償ベクトルを用いて補間フレームが作成される。ここで、補正動き補償ベクトルは、周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルをコピーすることにより得られている。一般的に、画像ブロックの動きは、周囲の画像ブロックの動きとの空間的な相関性が大きい。このため、周囲の画像ブロックと空間的な相関性の大きい補正動き補償ベクトルを用いて補間フレームを作成することにより、補間フレーム作成装置601では、補間フレームの画質が向上する。
また、補間フレーム作成装置601では、画像ブロックについての動き検出の処理を行わずに補間用動きベクトルが導出される。そのため、装置における処理量を減らすことが可能となる。
(4)第3実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
ベクトル変換部609の行う動き補償ベクトルの補正処理は、特定画像ブロックの周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルを線形平滑化フィルタ、メディアンフィルタなどの非線形フィルタを用いて補正処理するものであってもよい。
図24を用いて、補正処理について具体的に説明する。図24(a)は、画像ブロックBL11〜BL19について、画像信号情報213から取得された動き補償ベクトルMCV11〜MCV19を示している。ここで、画像ブロックBL15が特定画像ブロックであると判断されているとする。すなわち、画像ブロックBL15は、隣接する画像ブロックの動き補償ベクトルと相関の低い動き補償ベクトルMCV15を有すると判断された画像ブロック、DCT係数の和がある閾値を超える画像ブロックなどである。
この3×3の画像ブロックBL11〜BL19の動き補償ベクトルMCV11〜MCV19について、図24(b)に示すような3×3の重み係数行列M25を持つ線形平滑化フィルタを用いて、補正動き補償ベクトルEV15を導出する(図24(c)参照)。また、メディアンフィルタ、最小値フィルタあるいは最大値フィルタなどの非線形フィルタを用いて、補正動き補償ベクトルEV15を導出してもよい。
これらの補正処理により、特定画像ブロックについて、周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルとの空間相関性の高い補正動き補償ベクトルを導出することが可能となる。
なお、図24(b)に示すような重み係数行列M25は、他の係数を持つものであっても良い。さらに、動き補償ベクトルMCV11〜MCV19の大きさなどに応じて係数が適応的に変化するものであってもよい。
また、この適応平滑化フィルタの重み係数は、画像フレームを構成する画像ブロックの代表的な動きを示す1つのベクトルと補正処理に用いられる動き補償ベクトルMCV11〜MCV19との距離により変化するものであっても良い。例えば、代表的な動きを示す1つのベクトルと補正処理に用いられる動き補償ベクトルMCV11〜MCV19との距離が小さければ、その動きベクトルに対して大きい重みを与える。
これにより、特定画像ブロックについて、周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルとの空間相関性と画像フレームの代表的な動きとの相関性とが高められた補正動き補償ベクトルを導出することが可能となる。
(4−2)
特定画像ブロックについて周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルをコピーする際には、コピー元となる画像ブロックの動き補償ベクトルを次の様に選択しても良い。
まず、特定画像ブロックの周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルをコピーする。特定画像ブロックを含む画像フレームを動き補償符号化する際に参照した画像フレーム(以下、符号化参照フレームという)において、その動き補償ベクトルより示される画素領域と特定画像ブロックとの絶対差分和(SAD)を求める。周囲の画像ブロックにおいてこのSADを計算し、SADが最小となる動き補償ベクトルを特定画像ブロックの補正動き補償ベクトルとして選択する。
この補正処理により、正確な動きを反映していないと判断される動き補償ベクトルを有する特定画像ブロックについて、周囲の画像ブロックとの動きの相関性を保って補間フレームを作成することが可能となる。このため、補間フレームの画質が向上する。
(4−3)
上記[第2実施形態](4−4)において説明した平滑化フィルタを用いた動き補償ベクトルの補正処理は、本実施形態およびその変形例に対しても適用可能である。また、平滑化フィルタによる補正処理の前に、画像フレームにおいて、所定の位置関係にある画像ブロックについては間引いておいてもよい。これらの処理は、例えば、ベクトル変換部609により行われる。
動き補償ベクトルは、必ずしも画像ブロックの実際の動きに対応しているとは限らない。一方、一般的に隣接する画像ブロックの動きの相関性は高い。このため、動き補償ベクトルをベクトル空間で平滑化処理し、相関性を高めることにより補間フレームの高画質化を図ることが可能となる。さらに、特定画像ブロックについても、隣接する画像ブロックとの相関性を高めた補正動き補償ベクトルを導出することが可能となる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について、図25〜図28を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置
図25に、本発明の第4実施形態としての補間フレーム作成装置301を示す。補間フレーム作成装置301は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において、画像信号を構成する画像フレームに基づいて、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。補間フレーム作成装置301は、復号化装置302、符号化装置303および制御装置304と接続されている。
補間フレーム作成装置301は、フレームメモリ330と、画像信号情報取得部331と、動きベクトル取得部332と、ベクトル変換部333と、補間フレーム作成部334と、信号切換部335とから構成される。フレームメモリ330は、動き補償符号化された符号化画像信号315を復号化装置302により復号化して得られた復号化画像信号316を画像フレーム毎に記憶する。画像信号情報取得部331は、後述する復号化装置302から画像信号情報317を取得する。動きベクトル取得部332は、後述する符号化装置303から動きベクトルMV318を取得する。ベクトル変換部333は、画像信号情報取得部331または動きベクトル取得部332から情報を取得し、補間フレームの作成のための補間用動きベクトルを出力する。補間フレーム作成部334は、フレームメモリ330に記憶された画像フレームとベクトル変換部333により出力された補間用動きベクトルとに基づいて、補間フレームを作成する。信号切換部335は、フレームメモリ330の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部334が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号320とする。補間フレーム作成装置301のさらに詳しい動作については、「(2)補間フレーム作成方法」において説明する。
復号化装置302は、動き補償符号化された符号化画像信号315を復号化して復号化画像信号316および画像信号情報317を出力する装置である。復号化装置302は、上記[第2実施形態]において説明した復号化装置215と同様であるので詳しい説明は省略する。また、画像信号情報317とは、例えば、符号化画像信号315から取得される画像ブロック毎の動き補償ベクトル、符号化モードなどの情報である。ここで、符号化モードとは、画像ブロック毎の符号化方法を示す情報である。すなわち、符号化モードは、画像ブロックが画面内符号化されている、あるいは画面間予測符号化されているという情報などを示している。
符号化装置303は、入力画像信号321を動き補償符号化し、符号化画像信号322を出力する装置である。符号化装置303は、符号化部323と、動き補償部324とを備えている。符号化部323の動作については後述する。動き補償部324は、フレームメモリ325と、動きベクトル検出部326とを備えている。フレームメモリ325は、入力画像信号321を画像フレーム毎に記憶する。動きベクトル検出部326は、フレームメモリ325が記憶する画像フレームに基づいて、動きベクトルMV318を検出する。さらに、動きベクトル検出部326は、動作状況を検出部動作情報319として出力する。検出部動作情報319は、例えば、動きベクトル検出部326が動作しているか否かについての情報、あるいは動きベクトルの検出精度や入力画像信号321を符号化する際の符号化方法などによって決まる動きベクトル検出部326の処理の余裕度についての情報などである。
制御装置304は、検出部動作情報319を取得し、補間フレーム作成装置301と復号化装置302と符号化装置303との動作に必要な制御信号を与える。
ここで、符号化部323の動作について、図26を用いて説明する。符号化部323は、直交変換部340と、量子化部341と、可変長符号化部342と、逆量子化部343と、逆直交変換部344とを備えている。符号化部323が、MPEGにより符号化を行う場合について説明する。入力画像信号321は、符号化される順番に並べ替えられた後、直交変換部340でDCT係数に変換される。量子化部341は、DCT係数を量子化する。量子化された量子化DCT係数は、動き補償部324から取得される動き補償ベクトルや符号化モードとともに可変長符号化部342により可変長符号化され、符号化画像信号322として出力される。量子化された量子化DCT係数のうち、動き補償に用いられる情報は、逆量子化部343および逆直交変換部344により復号化され、動き補償部324のフレームメモリ325に記憶される。
(2)補間フレーム作成方法
図27に、補間フレーム作成装置301における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。制御装置304は、動きベクトル検出部326から検出部動作情報319を取得し、動きベクトル検出部326が動作しているか否かを判断する(ステップS301)。
動きベクトル検出部326が動作していない場合、補間フレーム作成部334は、補間フレームを作成する(ステップS302)。補間フレームは、動きベクトル検出部326により検出された動きベクトルMV318とフレームメモリ330に記憶された画像フレームとに基づいて作成される。ここで、上記[第1実施形態]で説明した補間フレーム作成方法を利用することも可能である。
動きベクトル検出部326が動作している場合、制御装置304は、検出部動作情報319から動きベクトル検出部326の処理の余裕度を判断する(ステップS303)。図28に、動きベクトル検出部326の処理の余裕度についての概念説明図を示す。図28(a)は、入力画像信号321の画像サイズに応じて決まる動きベクトル検出部326の処理の余裕度を示している。画像サイズが大きいほど動きベクトル検出部326の処理の余裕度が小さいことを示している。図28(b)は、入力画像信号321を動き補償符号化する際の動きベクトルの検出範囲に応じて決まる動きベクトル検出部326の処理の余裕度を示している。検出範囲が大きいほど動きベクトル検出部326の処理の余裕度が小さいことを示している。図28(c)は、入力画像信号321のフレーム周波数に応じて決まる動きベクトル検出部326の処理の余裕度を示している。フレーム周波数が大きいほど動きベクトル検出部326の処理の余裕度が小さいことを示している。図28(d)は、入力画像信号321を符号化する際の符号化方法に応じて決まる動きベクトル検出部326の処理の余裕度を示している。符号化画像信号322がI,P,Bピクチャから構成される場合に処理の余裕度が小さい事を示している。
処理の余裕度が無いと判断された場合、補間フレーム作成部334は、復号化装置302から取得される画像信号情報317とフレームメモリ330に記憶された画像フレームとに基づいて補間フレームを作成する(図27、ステップS304参照)。すなわち、画像信号情報317の動き補償ベクトルを用いて、補間フレームを作成する。詳しい内容は、上記[第2実施形態]の変形例で(4−4)として説明したのと同様であるので、説明は省略する。
処理の余裕度が有ると判断された場合、補間フレーム作成部334は、処理の余裕度に応じて、補間フレームを作成する(ステップS305)。具体的には、処理の余裕度が大きい(図28参照)と判断された場合、補間フレームの作成枚数を増やす、補間フレームの作成のための動きベクトルの検出範囲を広げる、動きベクトルを検出するブロックの個数を増やす、あるいは補間フレームを作成するために利用する画像フレームの枚数を増やすなどの制御が行われる。
(3)第4実施形態の効果
第4実施形態に記載の本発明では、補間フレーム作成装置301は、符号化装置303が備える動き補償部324を利用する。これにより、ハードウェアの回路規模の削減が可能となる。また、ソフトウェアのコード規模の削減が可能となる。
また、動き補償部324の処理の余裕度に応じて補間フレームの作成を制御しているため、ハードウェア資源を有効に活用し、処理の余裕度の範囲で適切な補間フレームの作成を行うことができる。
(4)第4実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
図25の説明において、補間フレーム作成装置301は、復号化装置302により復号化して得られた復号化画像信号316を取得するとした。ここで、補間フレーム作成装置301への入力信号は、復号化装置302を介さない入力画像信号であってもよい。この場合、復号化画像信号316が得られないため、図27のステップS304では、補間フレームを作成しないとしてもよい。
(4−2)
上記実施形態では、動きベクトル検出部326の処理の余裕度に応じて補間フレームの作成を制御することとした。ここで、補間フレームの作成を優先させ、符号化装置による動きベクトル検出部326の処理を削減するように制御を行うものであってもよい。具体的には、動きベクトル検出部326による入力画像信号321の動きベクトルの検出処理中に補間フレームの作成を行う場合、補間フレームの作成を優先し、入力画像信号321の動きベクトルの検出範囲を変更するなど、動きベクトルの検出の処理量を削減する制御が行われる。
(4−3)
図27のステップS303〜S305において、動きベクトル検出部326が動作している場合に、その処理の余裕度に応じて補間フレームの作成を制御すると説明した。ここで、動きベクトル検出部326が動作している場合は、補間フレームの作成を行わないものであってもよい。あるいは、動きベクトル検出部326が動作している場合、補間フレーム作成部334は、復号化装置302から取得される画像信号情報317とフレームメモリ330に記憶された画像フレームとに基づいて補間フレームを作成するとしてもよい。
(4−4)
上記実施形態では、検出部動作情報319に基づいて、制御装置304が動きベクトル検出部326の処理の余裕度を判断するとした。ここで、動きベクトル検出部326の処理の余裕度は、符号化装置303が処理を行う際に、処理に要する時間に基づいて、制御装置304が直接判断するものであってもよい。
(4−5)
補間フレーム作成装置301においても、上記[第1実施形態]の変形例(4−10)、あるいは上記[第2実施形態]の変形例(4−5)と同様に、補間フレームの作成の処理の余裕度に応じて補間フレームの作成方法を設定可能であってもよい。例えば、フレームメモリ330に入力される復号化画像信号316の画像サイズやフレーム周波数により、補間フレームの作成方法を変更可能であってもよい。
(4−6)
上記実施形態において、フレームとは、順次走査画像におけるフレームであっても、飛び越し走査画像におけるフレームまたはフィールドであってもよい。
[第5実施形態]
上記[第1実施形態]〜[第4実施形態]においては、画像ブロックのそれぞれについて補間用動きベクトルを導出し、補間フレームを作成した。ここで、補間フレームは、補間フレーム作成の基準となる基準フレームを1つの補間用動きベクトルにより移動することにより作成されてもよい。この場合、それぞれの画像ブロック毎に補間用動きベクトルを導出する必要がなく、補間用動きベクトルの導出の処理量が低減する。さらに、基準フレームを1つの補間用動きベクトルにより移動するため、補間フレームにおける画像の歪みが低減される。また、基準フレームを1つの補間用動きベクトルにより移動し、補間フレームを作成するため、補間フレーム作成の処理量が低減する。
本発明の第5実施形態について、図29〜図33を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置621
図29に、この機能を実現する補間フレーム作成装置621を示す。補間フレーム作成装置621は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において備えられている。補間フレーム作成装置621は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化装置215により復号化して得られた復号化画像信号212を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置621と図21に示した補間フレーム作成装置601とは、構成上共通する点も多いため、以下、主に相違点について説明する。
補間フレーム作成装置621は、フレームメモリ622と、ベクトル導出部623と、補間フレーム作成部624と、信号切換部625と、制御部626とから構成される。ベクトル導出部623は、画像信号情報取得部627と、ベクトル変換部629とを有している。画像信号情報取得部627は、復号化装置215から画像信号情報213を取得する。ベクトル変換部629は、画像信号情報取得部627から情報を取得する。
補間フレーム作成装置621と図21に示した補間フレーム作成装置601との相違点であるベクトル変換部629と補間フレーム作成部624との動作について以下説明を行う。
(1−1)ベクトル変換部629の動作
ベクトル変換部629は、画像信号情報取得部627から情報を取得する。さらに、ベクトル変換部629は、画像信号情報213が有する動き補償ベクトルから1つの補間用ベクトルを導出する。
具体的には、(i)画像フレーム全体の動き補償ベクトルの平均値、(ii)画像フレームの外周縁に位置する画像ブロックの動き補償ベクトルの平均値、(iii)画像フレームの中央部に位置する画像ブロックの動き補償ベクトルの平均値、(iv)画像フレーム中の所定の画像ブロック以外の動き補償ベクトルの平均値、(v)画像フレーム全体の動き補償ベクトルの最頻値などとして1つの補間用ベクトルが導出される。ここで、(iv)の所定の画像ブロックとは、例えば上記[第2実施形態]あるいは上記[第3実施形態]で説明した特定画像ブロックなどである。
上記した(i)〜(v)により導出された1つの補間用ベクトルは、次の様な画像フレームの動きの特徴を捉えることができる。(i)では、画像フレーム全体の代表的な動きを捉えることが可能となる。(ii)では、画像フレーム全体の動き、例えば、ビデオカメラなどの手ぶれなどを特徴的に捉えることが可能となる。(iii)では、画像フレームの代表的な動き、例えば、被写体の動きなどを特徴的に捉えることが可能となる。(iv)では、それぞれの画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される動き補償ベクトルを除き、画像フレーム全体のより正確な動きを捉えることが可能となる。(v)では、画像フレーム全体の動きを捉えることが可能となる。
ベクトル変換部629は、これらの(i)〜(v)の補間用ベクトルの導出方法を画像フレームの特徴に応じて切り換える、あるいは固定して適用する。なお、これら(i)〜(v)の補間用ベクトルの導出方法により導出したそれぞれの1つの補間用ベクトルに重みをつけて組み合わせた1つのベクトルを1つの補間用ベクトルとしても良い。
(1−2)補間フレーム作成部624の動作
補間フレーム作成部624は、ベクトル変換部629が導出した1つの補間用ベクトルを内分あるいは外分して、補間用動きベクトルを導出する。具体的には、基準フレームを動き補償符号化した際の符号化参照フレームと基準フレームとの時間的距離に対する補間フレームと基準フレームとの時間的距離の割合で1つの補間用ベクトルを内分あるいは外分して補間用動きベクトルを導出する。さらに、補間フレーム作成部624は、導出された補間用動きベクトルと、フレームメモリ622が記憶する画像フレームとから補間フレームを作成する。
図30を用いて、補間フレームCF640(図30(b)参照)の作成について説明する。補間フレームCF640を作成する基準となる画像フレームである基準フレームBF641に対して、(1−1)で説明した補間用ベクトルの導出方法により1つの補間用ベクトルが導出され、さらに補間フレーム作成部624により補間用動きベクトルCMV642が導出されている(図30(a)参照)。
補間フレームCF640上の画素領域645は、補間用動きベクトルCMV642による移動後の基準フレームBF641’の一部を貼り付けることにより領域補償される。
一方、補間フレームCF640上の画素領域646については、基準フレームBF641あるいは移動後の基準フレームBF641’を用いて、領域補償が行われる。
具体的には、(i)基準フレームBF641の同じ位置の画素を貼り付ける、(ii)移動後の基準フレームBF641’の端の画素データを繰り返す、(iii)移動後の基準フレームBF641’の外周縁の画素領域を用いて滑らかに領域補償するなどの方法により、画素領域646の領域補償が行われる。
図31を用いて、それぞれについて詳しく説明する。図31(a)では、基準フレームBF641が補間用動きベクトルCMV642により平行移動される様子を示している。基準フレームBF641には、格子が描かれている。また、移動後の基準フレームBF641’を、説明の理解容易のため、シングルハッチングを付して表している。
上記(i)の領域補償方法により作成された補間フレームCF640を図31(b)に示す。画素領域645には、移動後の基準フレームBF641’の一部が貼り付けられている。また領域補償を要する画素領域646には、移動前の基準フレームBF641の同じ位置の画素が貼り付けられている。
上記(ii)の領域補償方法により作成された補間フレームCF640を図31(c)に示す。画素領域645には、移動後の基準フレームBF641’の一部が貼り付けられている。また領域補償を要する画素領域646には、移動後の基準フレームBF641’の端の画素データが繰り返されている。
上記(iii)の領域補償方法により作成された補間フレームCF640を図31(d)に示す。画素領域647には、移動後の基準フレームBF641’の一部が貼り付けられている。さらに、移動後の基準フレームBF641’の一部である画素領域648を用いて画素領域646が領域補償されている。例えば、移動後の基準フレームBF641’の一部である画素領域648を画素領域646まで引き延ばして領域補償を行っている。この領域補償に用いられる画素領域648の大きさ(図31(d)のクロスハッチングを付した領域)は、自由に設定可能であり、大きいほど(画素領域647が小さいほど)滑らかな領域補償が可能であるが、画像全体の歪みは大きくなる。
図32を用いて、図31(d)に示した補間フレームCF640上の線分OPにおける画素の領域補償状況を説明する。補間用動きベクトルCMV642のOP方向成分をx1とする。また、領域補償に用いられる画素領域648のOP方向の大きさをx2とする。このとき、基準フレームBF641上の大きさx2の画素領域650を大きさ(x1+x2)の画素領域646,648に引き延ばすように領域補償が行われる。画素領域647については、画素領域651をOP方向にx1だけ移動した画素により領域補償が行われる。
(2)補間フレーム作成方法
図33に、補間フレーム作成装置621における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、「(1)補間フレーム作成装置621」で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
画像信号情報取得部627は、画像信号情報213を取得する(ステップS621)。ベクトル変換部629は、画像信号情報213から、1つの補間用ベクトルを導出する(ステップS622)。導出は、「(1−1)ベクトル変換部629の動作」で説明した様に行われる。補間フレーム作成部624は、1つの補間用ベクトルから、補間用動きベクトルを導出し(ステップS623)、導出された補間用動きベクトルとフレームメモリ622が記憶する画像フレームとから補間フレームを作成する(ステップS624)。ここで、補間フレームは、「(1−2)補間フレーム作成部624の動作」で説明した様に行われる。
(3)第5実施形態の効果
第5実施形態に記載の本発明では、補間フレーム作成装置621は、1つの補間用動きベクトルCMV642により基準フレームBF641を平行移動することにより、補間フレームCF640を作成する。基準フレームBF641を構成する画像ブロック毎に補間用動きベクトルを導出する必要がなく、処理量が低減する。さらに、基準フレームBF641を1つの補間用動きベクトルCMV642により移動するため、補間フレームCF640における画像の歪みが低減される。また、基準フレームBF641を1つの補間用動きベクトルCMV642により移動して補間フレームCF640の作成するため、基準フレームBF641を構成する画像ブロック毎の補間用動きベクトルによりそれぞれの画像ブロックを移動する必要がなく、補間フレーム作成の処理量が低減する。
また、例えば、ビデオカメラで撮影された画像など、手ぶれのある画像として記録された画像に対して、画像全体の動きを捉えて補間フレームが作成される。このため、画像の印象が滑らかになり、手ぶれによる画像の見にくさが軽減される。
(4)第5実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
基準フレームBF641が画面内符号化されたフレームである場合には、基準フレームBF641に対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームについて導出された1つの補間用動きベクトルを利用して補間フレームを作成する。
具体的には、(i)時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームについて導出された1つの補間用動きベクトルを基準フレームBF641についての補間用動きベクトルとする、(ii)時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームについて導出された1つの補間用動きベクトルを比較し、差違が大きければ基準フレームBF641または時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームを補間フレームCF640とする(スチル)、あるいは補間フレームCF640を作成しない。ここで、1つの補間用動きベクトルの差違が大きいとは、例えば、それぞれの1つの補間用動きベクトルの距離が大きいことなどを意味する。
(4−2)
上記実施形態において、1つの補間用ベクトルは、画像ブロック毎に検出された動きベクトルを用いて導出されても良い。具体的には、図1に示す補間フレーム作成装置101において、動きベクトル検出部103が検出した動きベクトルに基づいて、補間フレーム作成部104が1つの補間用ベクトルを導出しても良い。ここで、導出は、上記(1−1)で述べた方法により行われる。さらに、補間フレーム作成部104は、1つの補間用ベクトルから1つの補間用動きベクトルを導出し、上記(1−2)で説明した方法を用いて、補間フレームを作成する。
[第6実施形態]
補間フレーム作成に際して、補間フレームを作成する基準となる基準フレームが補間フレーム作成に適しているか否かを判定し、判定結果に基づいて、補間フレームの作成の方式を切り換えても良い。
本発明の第6実施形態について、図34〜図35を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置651
図34に、この機能を実現する補間フレーム作成装置651を示す。補間フレーム作成装置651は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において備えられている。補間フレーム作成装置651は、動き補償符号化された符号化画像信号210を復号化装置215により復号化して得られた復号化画像信号212を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置651と図21に示した補間フレーム作成装置601とは、構成上共通する点も多いため、以下、主に相違点について説明する。
補間フレーム作成装置651は、フレームメモリ652と、ベクトル導出部653と、補間フレーム作成部654と、信号切換部655と、制御部656とから構成される。ベクトル導出部653は、画像信号情報取得部657と、画像判定部662と、ベクトル変換部659とを有している。画像信号情報取得部657は、復号化装置215から画像信号情報213を取得する。画像判定部662は、画像信号情報213に基づいて、基準フレームが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する。ベクトル変換部659は、画像信号情報取得部657と、画像判定部662とから情報を取得する。
補間フレーム作成装置651と図21に示した補間フレーム作成装置601との相違点である画像判定部662、ベクトル変換部659および補間フレーム作成部654の動作について以下説明を行う。
(1−1)ベクトル変換部659の動作
ベクトル変換部659は、画像信号情報取得部657から情報を取得する。ベクトル変換部659は、上記[第3実施形態]で図21を用いて説明したベクトル変換部609と同様の動作を行う。
具体的には、ベクトル変換部659は、画像信号情報取得部657が取得した画像信号情報213に基づいて、基準フレームを構成する画像ブロックのうち特定画像ブロックを選択する。ここで、特定画像ブロックとは、上記[第3実施形態]で説明したものと同様であるため説明は省略する。さらに、特定画像ブロックの動き補償ベクトルを、特定画像ブロック以外の画像ブロック(以下、一般画像ブロックという)により補正処理する。
また、ベクトル変換部659は、得られた補正動き補償ベクトルについて、上記[第5実施形態]で図29を用いて説明したベクトル変換部629と同様の動作を行う。
具体的には、特定画像ブロックについて得られた補正動き補償ベクトルと、一般画像ブロックについて得られた動き補償ベクトルとの平均値を計算し、1つの補間用ベクトルを導出する。
さらに、ベクトル変換部659は、得られた補正動き補償ベクトルについて、上記[第2実施形態](4−4)で説明した平滑化フィルタによる平滑化を行う。
具体的には、特定画像ブロックについて得られた補正動き補償ベクトルと、一般画像ブロックについて得られた動き補償ベクトルとに対して、図13(b)に示した平滑化フィルタを適用する。以下、平滑化処理された、特定画像ブロックの補正動き補償ベクトルと一般画像ブロックの動き補償ベクトルとを平滑化ベクトルという。
(1−2)画像判定部662の動作
画像判定部662は、画像信号情報213、平滑化ベクトル、1つの補間用ベクトルに基づいて、基準フレームが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する。
具体的には、まず、ベクトル変換部659が導出した平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する。判定結果が否定的である場合には、画像判定部662は、ベクトル変換部659が導出した1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する。
平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かの判定は、次の様に行われる。(i)平滑化ベクトルの分散が大きい場合、(ii)基準フレームを構成する画像ブロック全体に占める特定画像ブロックの割合が高い場合、(iii)基準フレームを構成する画像ブロック全体に占めるDCT係数の和がある閾値を超えている画像ブロックの割合が高い場合、(iv)平滑化ベクトルの方向が一定数以上変化する場合などに、平滑化ベクトルに基づいて補間フレームを作成することが難しいと判断される。
(i)についてより具体的に説明する。フレーム全体でのベクトルの分散が大きい場合、基準フレームと参照フレームとの間に複雑な動きが含まれると判断され、補間フレームを作成することが難しいと判断される。(ii)についてより具体的に説明する。(ii)では、画面内符号化された画像ブロックの割合と、相関の低い動き補償ベクトルを有すると判断された画像ブロックの割合とを調べる。画面内符号化された画像ブロックの割合が高い場合、基準フレームと参照フレームとの相関性が低いと判断され、補間フレームを作成することが難しいと判断される。また、相関性の低い動き補償ベクトルを有すると判断された画像ブロックの割合が高い場合、基準フレームと参照フレームとの間に複雑な動きが含まれると判断され、補間フレームを作成することが難しいと判断される。(iv)についてより具体的に説明する。(iv)では、2次元のベクトルとして表現される画像ブロック毎の平滑化ベクトルを基準フレーム内において水平、垂直、ジグザグなどの走査方法で順次サンプリングする。サンプリングされた一連の平滑化ベクトルについて、ベクトルの位置する象限が変化した回数がある回数を超える場合、補間フレームを作成することが難しいと判断される。
なお、これら(i)〜(iv)の判定は、それぞれ単独で用いられても良いし、組み合わせて用いられても良い。
1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かの判定は、次のように行われる。(v)基準フレーム内の各ベクトルと1つの補間用ベクトルとの距離が大きい画像ブロックの割合が高い場合、(vi)代表ベクトルと、1つの補間用ベクトルとの距離が大きい分割領域の割合が高い場合に、1つの補間用ベクトルに基づいて補間フレームを作成することが難しいと判断される。ここで、分割領域とは、基準フレームをある数に分割した領域である。代表ベクトルとは、分割領域の動きを代表するベクトルである。
(vi)についてより具体的に説明する。(vi)では、基準フレーム内を分割領域に区切る。分割領域は、例えば、画面内を4分割にした領域である。次に各分割領域の代表ベクトルを導出する。導出方法としては、例えば各領域の一般画像ブロックの動き補償ベクトルの平均値とする。1つの補間用ベクトルと各代表ベクトルの違いが大きい場合、補間フレームを作成することが難しいと判断される。
(1−3)補間フレーム作成部654の動作
補間フレーム作成部654は、画像判定部662の判定結果に基づいて、補間フレームの作成の方式を切り換える。
平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適していると判定された場合、補間フレーム作成部654は、上記[第3実施形態]で図21を用いて説明した補間フレーム作成部604と同様の動作を行い、補間フレームを作成する。すなわち、平滑化ベクトルを用いて、基準フレームを構成する画像ブロックについて補間用動きベクトルを導出し、補間フレームを作成する。
平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適していないと判定された場合であって、1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適していると判定された場合、補間フレーム作成部654は、上記[第5実施形態]で図29を用いて説明した補間フレーム作成部624と同様の動作を行い、補間フレームを作成する。すなわち、1つの補間用ベクトルを用いて、基準フレームに対する1つの補間用動きベクトルを導出し、補間フレームを作成する。
1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適していないと判定された場合、補間フレーム作成部654は、平滑化ベクトルおよび1つの補間用ベクトルを用いずに補間フレームを作成する。例えば、補間フレームに対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームのいずれかを補間フレームとする。
(2)補間フレーム作成方法
図35に、補間フレーム作成装置651における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、「(1)補間フレーム作成装置651」で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
画像信号情報取得部657は、画像信号情報213を取得する(ステップS671)。
ベクトル変換部659は、画像ブロックについて、特定画像ブロックであるか否かの判断を行う(ステップS672)。ベクトル変換部659は、特定画像ブロックの動き補償ベクトルを補正処理し、補正動き補償ベクトルを導出する。(ステップS673)。全ての画像ブロックについて特定画像ブロックであるか否かの判断を行った後(ステップS674)、ベクトル変換部659は、一般画像ブロックの動き補償ベクトルと特定画像ブロックの補正処理された補正動き補償ベクトルとから1つの補間用ベクトルを導出する(ステップS675)。さらに、ベクトル変換部659は、一般画像ブロックの動き補償ベクトルと特定画像ブロックの補正処理された補正動き補償ベクトルとを平滑化処理し、平滑化ベクトルを導出する(ステップS676)。
画像判定部662は、ベクトル変換部659が導出した平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する(ステップS677)。平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適していると判定された場合、補間フレーム作成部654は、平滑化ベクトルを用いて、基準フレームを構成する画像ブロックについて補間用動きベクトルを導出し(ステップS678)、補間フレームを作成する(ステップS679)。
平滑化ベクトルが補間フレーム作成に適していないと判定された場合、画像判定部662は、ベクトル変換部659が導出した1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かを判定する(ステップS680)。1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適していると判定された場合、補間フレーム作成部654は、1つの補間用ベクトルを用いて、基準フレームに対する1つの補間用動きベクトルを導出し(ステップS681)、補間フレームを作成する(ステップS682)。
1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適していないと判定された場合、補間フレーム作成部654は、平滑化ベクトルおよび1つの補間用ベクトルを用いずに補間フレームを作成する(ステップS683)。例えば、補間フレームに対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームのいずれかを補間フレームとする。
(3)第6実施形態の効果
第6実施形態に記載の本発明では、補間フレーム作成装置651は、補間フレームを作成する基準となる基準フレームが補間フレームの作成に適しているか否かを判定し、判定の結果に基づいて、補間フレームの作成の方式を切り換える。このため、基準フレームの特性に適した方式で補間フレームを作成することが可能となり、補間フレームの画質を向上させることが可能となる。
(4)第6実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)
上記(1−3)では、平滑化ベクトルおよび1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適していないと判定された場合、補間フレーム作成部654は、平滑化ベクトルおよび1つの補間用ベクトルを用いずに補間フレームを作成する。
ここで、補間フレームに対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームのいずれかを補間フレームとするが、どちらの画像フレームを補間フレームとするかについては、あらかじめ決めておいても良い。
また、時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームの差違、例えば、画像フレーム間の輝度差などを判断して補間フレームとする画像フレームを選択しても良い。例えば、差違が大きい場合には、時間的に後方に位置する画像フレームを補間フレームとし、差違が小さい場合には、時間的に前方に位置する画像フレームを補間フレームとしてもよい。画像フレーム間の変化量が大きい場合には、変化後の画像を補間フレームとして表示することで、視覚的印象を向上させることが可能となる。
また、補間フレームに対して時間的に近くに位置する画像フレームを補間フレームとしてもよい。
また、補間フレームに対して時間的に前方と後方とに位置する画像フレームを重ねた画像を補間フレームとしてもよい。
また、補間フレーム作成部654は、画像判定部662により基準フレームが補間フレームの作成に適していないと判定される場合には、補間フレームを作成しないものであっても良い。補間フレーム作成装置651に接続され、出力画像信号661を表示する表示装置によっては、補間フレームの作成がない場合には、表示装置に備える表示メモリが記憶する画像フレームを表示し続けることが可能であるからである。この場合には、補間フレーム作成のための処理量を低減させることも可能となる。
(4−2)
上記(1−1)において、ベクトル変換部659は、平滑化処理を行わず、画像判定部662は、特定画像ブロックの補正動き補償ベクトルと一般画像ブロックの動き補償ベクトルとに基づいて、基準フレームが補間フレーム作成に適しているか否かを判定しても良い。
ここで、判定は、上記(1−2)で説明した(i)〜(iv)の方法を、特定画像ブロックの補正動き補償ベクトルと一般画像ブロックの動き補償ベクトルとに適用して行われる。なお、補間フレームの作成に適していると判断される場合には、平滑化処理を行っても良い。
(4−3)
基準フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルを用いて補間フレームを作成する場合にも、基準フレームが補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行うことが可能である。
具体的には、図1に示す補間フレーム作成装置101において、動きベクトル検出部103は、基準フレームの画像ブロックと参照フレームの画素領域との絶対差分和(SAD)を計算し、画像ブロックの動きベクトルを検出する。ここで、動きベクトル検出部103は、(i)基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルの分散が大きい場合、(ii)基準フレームを構成する画像ブロック全体に占めるSADの値がある閾値を超えている画像ブロックの割合が高い場合などに、基準フレームが補間フレームの作成に適していないと判定する。
補間フレーム作成部104は、基準フレームが補間フレームの作成に適していない場合には、検出された動きベクトルから1つの補間用ベクトルを導出する。ここで、導出は、上記[第5実施形態](1−1)で説明した(i)〜(v)の補間用ベクトルの導出方法により行われる。
さらに、補間フレーム作成部104は、1つの補間用ベクトルから1つの補間用動きベクトルを導出し、上記[第5実施形態](1−2)で説明した方法を用いて、補間フレームを作成する。
また、補間フレーム作成部104は、基準フレームが補間フレームの作成に適していない場合には、(i)補間フレームに対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームを重ねた画像を補間フレームとする、(ii)補間フレームに対して時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームのいずれかを補間フレームとする、などして補間フレームを作成する。ここで、(ii)においては、時間的に前方あるいは後方に位置する画像フレームの一方をあらかじめ決めておいても良い。一方、基準フレームが補間フレームの作成に適していない場合には、補間フレームの作成を行わないとしても良い。
(4−4)
上記(1−1)において、ベクトル変換部659が1つの補間用ベクトルを導出せずに、画像判定部662は、平滑化ベクトル、もしくは特定画像ブロックの補正動き補償ベクトルと一般画像ブロックの動き補償ベクトルとが補間フレームの作成に適しているか否かのを判定しても良い。補間フレームの作成に適していないと判定される場合には、ベクトル変換部659は、1つの補間用ベクトルを導出する。さらに、画像判定部662は、上記(1−2)で説明した(v)〜(vi)の方法を用いて、1つの補間用ベクトルが補間フレーム作成に適しているか否かの判定をする。この場合、1つの補間用ベクトルの導出のための処理量を低減する効果がある。
[第7実施形態]
本実施形態では、補間フレームの作成に際して、補間フレームを作成する基準となる基準フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適さない領域(以下、補間不適領域という)を検出する。さらに、検出された補間不適領域に対して、補間不適領域以外の領域(以下、補間好適領域という)とは異なる特別の領域補償処理を行い、補間フレームを作成する。
一般的に、基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出し、補間フレームを作成する場合、補間フレームの外枠領域に歪みが生じることがある。これは、基準フレームの外枠領域では、動きベクトルを検出しても、その動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを反映しているとは限らないからである。
例えば、基準フレームがレターボックスあるいはサイドパネルといった方式でアスペクト比を変換されている場合がある。レターボックスとは、16対9のアスペクト比の画像の上下に帯状領域を設け、4対3のアスペクト比の画像に変換する方式である。サイドパネルとは、4対3のアスペクト比の画像の左右に帯状領域を設け、16対9のアスペクト比の画像に変換する方式である。
この帯状領域が設けられた基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する場合、帯状領域と帯状領域以外の領域(以下、主画領域という)との境界を含む画像ブロックに対して正確に動きベクトルを検出することは難しい。これは、境界を含む画像ブロックが、静止している帯状領域と動作している主画領域とを含んでいるためである。そのため、検出された動きベクトルを用いて補間フレームを作成した場合、帯状領域と主画領域との境界において、画像に歪みなどを生じることがある。
上記した実施形態では、検出された動きベクトルが実際の画像ブロックの動きを正確に反映していないと判断される場合、この画像ブロックの動きベクトルを補正処理した補正動きベクトルを用いて補間フレームを作成すると説明した(例えば、第1実施形態(4−12)参照)。これにより、上記画像の歪みを改善することが可能である。
一方、本実施形態では、帯状領域を補間不適領域として検出し、この補間不適領域に対して、特別の領域補償処理を行う。これにより、さらに高画質な補間フレームを作成することが可能となる。
本発明の第7実施形態について、図36〜図47を用いて説明する。
(1)補間フレーム作成装置701
図36に、本発明の第7実施形態としての補間フレーム作成装置701を示す。補間フレーム作成装置701は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において、画像信号を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置701は、フレームメモリ702と、補間不適領域検出部703と、動きベクトル検出部704と、補間フレーム作成部705と、信号切換部706と、制御部707とから構成される。
フレームメモリ702は、入力画像信号710を画像フレーム毎に記憶する。
補間不適領域検出部703は、フレームメモリ702に記憶された画像フレームの外枠領域であって、補間フレームの作成に適していない補間不適領域を検出する。補間不適領域検出部703の動作については、後ほど具体的に説明する。
動きベクトル検出部704は、フレームメモリ702に記憶された複数の画像フレームに基づいて、補間不適領域検出部703が検出した補間不適領域を含まない画像ブロック画像ブロックの動きベクトルを検出する。動きベクトル検出部704の動作については、後ほど具体的に説明する。
補間フレーム作成部705は、画像フレームと、検出された動きベクトルとから、補間フレームを作成する。補間フレーム作成部705の動作については、後ほど具体的に説明する。
信号切換部706は、フレームメモリ702の記憶する画像フレームと補間フレーム作成部705が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号711とする。制御部707は、補間不適領域検出部703と動きベクトル検出部704と補間フレーム作成部705と信号切換部706との動作に必要な制御信号を与える。
(1−1)補間不適領域検出部703の動作
補間不適領域検出部703は、フレームメモリ702に記憶された画像フレームにおいて、補間不適領域を検出する。具体的には、補間フレームを作成する基準となる基準フレームの外枠領域の画素値を取得し、画素値がほぼ一定である水平および垂直方向のライン数を検出する。ここで、画素値がほぼ一定であるラインとは、例えば、画素毎の輝度値がある値の範囲内に含まれているラインを意味している。
図37に、レターボックスでアスペクト比を変換された基準フレームBF715において検出された補間不適領域716と補間好適領域717とを示す。基準フレームBF715の上下に位置する帯状領域が補間不適領域716として検出され、主画領域が補間好適領域717として検出される。
以下、基準フレームBF715から補間フレームを作成する場合について説明する。
(1−2)動きベクトル検出部704の動作
動きベクトル検出部704は、基準フレームBF715を構成する画像ブロックについて動きベクトルを検出する。ここで、動きベクトルを検出する対象となる画像ブロックは、基準フレームBF715を構成する、8×8あるいは16×16などの画素数から構成される画像ブロックのうち、補間不適領域716を一定以上含む画像ブロック以外の画像ブロックである。ここで、一定以上と記載したが、その割合は、任意に設定可能である。本実施形態においては、補間不適領域716を少しでも含む画像ブロックについては、動きベクトルを検出する対象となる画像ブロックから除外することとする。
図38を用いて、これについて説明を加える。図38は、基準フレームBF715において、補間不適領域716と補間好適領域717との境界部分を拡大した拡大図である。ここで、画像ブロック群721は、補間不適領域716と補間好適領域717との境界を有している。画像ブロック群720は、補間不適領域716のみを含む。画像ブロック群722は、補間好適領域717のみを含む。
動きベクトル検出部704は、補間不適領域716を少しでも含む画像ブロックについて動きベクトルの検出を行わず、画像ブロック群720および画像ブロック群721についての動きベクトルの値を[0]とみなす。
さらに、動きベクトル検出部704は、画像ブロック群720および画像ブロック群721以外の画像ブロックである画像ブロック群722について、動きベクトルを検出する。
動きベクトルの検出は、動きベクトルの検出の対象となる画像フレームである参照フレームの画素領域と、画像ブロック群722のそれぞれの画像ブロックとをマッチングすることにより行われる。
(1−3)補間フレーム作成部705の動作
図39を用いて、補間フレーム作成部705の動作について説明する。補間フレーム作成部705は、動きベクトル検出部704から取得した基準フレームBF715を構成する画像ブロックの動きベクトルに基づいて、補間フレームCF726を作成する。
画像ブロック群720および画像ブロック群721については、動きベクトルが値[0]とみなされている。そこで補間フレーム作成部705は、画像ブロック群720および画像ブロック群721は静止している領域とし、補間フレームCF726における、画像ブロック群720および画像ブロック群721と同じ位置の補間画素領域733を作成する。すなわち、補間不適領域716を含む画像ブロック群720および画像ブロック群721が補間フレームCF726の補間画素領域733に貼り付けられることとなる。
画像ブロック群722のそれぞれの画像ブロックについては、参照フレームRF728の画素領域とのマッチングが行われ、動きベクトルMV730が取得される。補間フレーム作成部705は、基準フレームBF715と参照フレームRF728との時間的距離に対する基準フレームBF715と補間フレームCF726との時間的距離の割合で動きベクトルMV730を内分して補間用動きベクトルCMV731を導出する。さらに補間フレーム作成部705は、画像ブロック群722のそれぞれの画像ブロックを補間用動きベクトルCMV731で変位させ、補間フレームCF726における、画像ブロック群722と同じ位置の補間画素領域735を作成する。
(2)補間フレーム作成方法
図40に、補間フレーム作成装置701における補間フレーム作成方法を説明するフローチャートを示す。それぞれのステップの詳細な内容は、上記(1)で説明したのと同様であるので、詳しい説明は省略する。
補間不適領域検出部703は、フレームメモリ702に記憶された画像フレームにおいて、補間不適領域を検出する(ステップS741)。
動きベクトル検出部704は、基準フレームBF715を構成する画像ブロックについて補間不適領域716を含むか否かを判断し(ステップS742)、補間不適領域を含む場合、画像ブロックの動きベクトルの値を[0]とみなす(ステップS743)。補間不適領域716を含まない場合、画像ブロックの動きベクトルを検出する(ステップS744)。
全ての画像ブロックについて動きベクトル検出後(ステップS745)、補間フレーム作成部705は、動きベクトルから補間用動きベクトルを導出する(ステップS746)。ここで、補間不適領域を含む画像ブロックの補間用動きベクトルの値は、[0]とされる。また、補間不適領域を含まない画像ブロックの補間用動きベクトルは、基準フレームBF715と参照フレームRF728との時間的距離に対する基準フレームBF715と補間フレームCF726との時間的距離の割合で動きベクトルを内分して導出される。導出された補間用動きベクトルを用いて、基準フレームBF715を構成する画像ブロックを変位させ、補間フレームCF726が作成される(ステップS747)。
(3)第7実施形態の効果
第7実施形態に記載の本発明では、補間フレーム作成装置701は、補間不適領域716を検出し、補間不適領域716を含む画像ブロックに対して特別の領域補償処理を行い、補間フレームCF726を作成する。このため、補間フレームCF726では、補間フレームCF726の外枠領域における画像の歪み、特に、補間フレームCF726における、補間不適領域716と同じ位置の補間画素領域と補間好適領域717と同じ位置の補間画素領域との境界に発生しやすい歪み、を防ぐことができ、補間フレームCF726の画質が向上する。
さらに、補間フレーム作成装置701では、補間不適領域716を含む画像ブロックについては、動きベクトルの検出処理を必要としない。このため、補間フレームCF726の作成の処理量を低減することが可能となる。
また、補間不適領域716を含む画像ブロックに対する処理と補間不適領域716を含まない画像ブロックに対する処理とでは、動きベクトルの検出以外の処理が共通している。このため、補間フレームCF726を作成する補間フレーム作成装置701のハード構成および補間フレーム作成方法を実行するプログラム構成が簡素化される。
なお、上記実施形態では、レターボックスでアスペクト比を変換された基準フレームBF715により補間フレームCF726を作成する場合について説明したが、基準フレームBF715がサイドパネルでアスペクト比を変換されている場合についても、同様に本発明を適用できる。
(4)第7実施形態の変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(4−1)補間不適領域検出部703の変形例
(4−1−1)
補間不適領域検出部703は、フレームメモリ702に記憶された画像フレームの画像サイズに応じて、画像フレームの外枠領域において所定の補間不適領域を設定するものであっても良い。
補間フレーム作成装置701を備えるテレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において、出力画像信号711がオーバースキャン表示される場合、出力画像信号711を構成する画像フレームおよび補間フレームの外枠領域については表示されない。そこで、補間フレーム作成に際して、補間フレームの外枠領域であって表示されない領域、いわゆるセーフティゾーン以外の領域、を補間不適領域とし、補間フレームを形成する補間画素を作成しない。
これにより、補間フレーム作成装置701では、補間不適領域の検出のための処理量を低減することが可能となる。
なお、セーフティゾーンとしては、例えば、画像フレーム全体の80パーセント〜90パーセントといった値が設定される。
(4−1−2)
補間不適領域検出部703は、補間フレーム作成装置701の外部から補間不適領域を示す情報(以下、補間不適領域情報)を取得し、補間不適領域を決定するものであってもよい。
図41に、第7実施形態の変形例としての補間フレーム作成装置751を示す。図41において、補間フレーム作成装置701(図36参照)と同様の動作をする部分については、同じ符号を付して示している。補間フレーム作成装置751は、補間フレーム作成装置701に対して、補間不適領域取得部753を有する点において異なっている。以下、補間不適領域取得部753の動作について説明する。
〈1〉補間不適領域取得部753の動作
補間不適領域取得部753は、補間フレーム作成装置701の外部から補間不適領域情報755を取得する。
補間不適領域情報755は、例えば、(i)補間フレームにより補間された出力画像信号711を表示する表示装置(図示せず)から取得される、表示装置の表示サイズおよび表示装置の備えるフレームメモリ(図示せず)のメモリサイズ、(ii)表示装置が出力画像信号711を表示できる領域(セーフティゾーン)についての情報、あるいは、(iii)その他補間不適領域を示す情報、などである。
図42を用いて、(i)の補間不適領域情報755が取得された場合の補間不適領域取得部753の動作について説明する。(i)の補間不適領域情報755が取得されると、補間不適領域取得部753は、メモリサイズに基づいて、補間フレームを作成するため基準となる基準フレームBF756の画像サイズを推定する。通常、メモリサイズは、出力画像信号711を構成する画像フレームおよび補間フレームの画像サイズに対応したサイズであることが多く、基準フレームの画像サイズを推定することが可能である。
さらに、推定された画像サイズと、取得された表示サイズとの差分758および差分760を計算する。補間不適領域取得部753は、この差分758および差分760を補間不適領域として動きベクトル検出部704に通知する。
なお、表示装置の表示サイズは、表示装置を動作させるドライバプログラムあるいは表示装置の表示画面内にウインドウを用いて出力画像信号711を表示させるアプリケーションプログラムなどから取得可能である。
(ii)の補間不適領域情報755は、例えば、表示装置から取得される。補間不適領域取得部753は、表示装置から取得されたオーバースキャンされる水平および垂直のライン数を補間不適領域として動きベクトル検出部704に通知する。
なお、表示装置から取得される補間不適領域情報755は、オーバースキャンされる水平および垂直のライン数だけに限らず、画像フレーム全体に対するセーフティゾーンの割合などとして通知されても良い。補間不適領域取得部753は、通知されたセーフティゾーンの割合から、補間不適領域を導出し、動きベクトル検出部704に通知する。
(iii)の補間不適領域情報755は、例えば、符号化画像信号を復号化する復号化装置(図示せず)などから取得される。符号化画像信号が補間不適領域を示す情報を含む場合、復号化された補間不適領域を示す情報が補間不適領域情報755として補間不適領域取得部753により取得される。
〈2〉補間不適領域取得部753の効果
これら(i)〜(iii)の補間不適領域情報755により、一般的に、基準フレームの外枠領域に位置する領域であって、補間フレームの作成に適していないと考えられる補間不適領域を取得することが可能となる。
この補間不適領域について、補間フレーム作成部705は、上記「(1−3)補間フレーム作成部705の動作」において説明したのと同様にして補間フレームを作成する。これにより、補間フレームの外枠領域における視覚的効果が向上する。
また、表示装置において表示されない領域についての処理を低減することが可能となり、同様の視覚的効果を得つつ、補間フレーム作成の処理量を低減することが可能となる。
なお、補間不適領域取得部753は、フレームメモリ702からフレームメモリ702に記憶された画像フレームを取得しても良い。この場合、上記「(1−1)補間不適領域検出部703の動作」において説明した補間不適領域検出部703と同様の動作を行うことが可能であっても良い。
(4−2)動きベクトル検出部704の変形例
(4−2−1)
上記「(1−2)動きベクトル検出部704の動作」では、補間フレームCF726を作成する基準となる基準フレームBF715の補間不適領域716を少しでも含む画像ブロック群720および画像ブロック群721について動きベクトルの検出を行わないと説明した(図37〜図39参照)。
ここで、動きベクトル検出部704は、補間好適領域717を新たに画像ブロックに分割し、参照フレームRF728に対する動きベクトルを検出しても良い。
これにより、補間好適領域717の全領域について、動きベクトルを用いて補間フレームを作成することが可能となる。
図43を用いて、変形例としての動きベクトル検出部704の動作について説明する。図43は、補間フレームを作成する基準となる基準フレームBF765の外枠領域を拡大した拡大図である。
基準フレームBF765について、補間不適領域検出部703(図36参照)あるいは補間不適領域取得部753(図41参照)により、補間不適領域766(図43の斜線で表す領域)と補間好適領域767とが得られている。
図43(a)は、基準フレームBF765の全領域について均等に画像ブロックで分割した状態を示している。画像ブロック群769は、補間不適領域766と補間好適領域767との境界を含む画像ブロックである。上記「(1−2)動きベクトル検出部704の動作」では、この画像ブロック群769については、動きベクトルの検出を行わないと説明した。
一方、図43(b)は、基準フレームBF765の補間好適領域767について均等に画像ブロックで分割した状態を示している。変形例としての動きベクトル検出部704は、補間好適領域767について均等に分割された画像ブロックの動きベクトルを検出する。
補間フレーム作成部は、検出された動きベクトルと基準フレームBF765の補間好適領域767とを用いて、補間フレームにおける補間好適領域767と同じ位置の補間画素領域の領域補償を行う。また、補間フレームにおける補間不適領域766と同じ位置の補間画素領域については、例えば、基準フレームBF765の補間不適領域766をそのまま利用する。この補間フレーム作成部の動作については、補間フレーム作成部705の変形例として(4−3)において後ほど説明を行う。
この変形例としての動きベクトル検出部704により、補間好適領域767について補間不適領域766との境界まで正確に補間フレームを作成することが可能となる。
なお、本発明の効果は、補間好適領域767を分割する画像ブロックのサイズ、形状などに依存するものではなく、補間好適領域767を均等に分割しないものであってもよい。
(4−2−2)
上記「(1−2)動きベクトル検出部704の動作」では、動きベクトルの検出は、動きベクトルの検出の対象となる画像フレームである参照フレームの画素領域と、補間フレーム作成の基準となる基準フレームにおいて補間不適領域を含まない画像ブロックとをマッチングすることにより行われる、と説明した。
ここで、マッチングは、基準フレームにおいて補間不適領域を含まない画像ブロックと、参照フレームの補間好適領域を外側に拡張した領域とをマッチングして動きベクトルを検出することが可能であっても良い。
これにより、より正確な動きベクトルの検出が可能となる。
図44を用いて、変形例としての動きベクトル検出部704の動作について説明する。図44は、補間フレームを作成する基準となる基準フレームBF775と動きベクトルの検出の対象となる参照フレームRF776とを示している(図44(a)および(b)参照)。
基準フレームBF775および参照フレームRF776について、補間不適領域777および補間不適領域778がそれぞれ得られている。基準フレームBF775および参照フレームRF776は、例えば、サイドパネルでアスペクト比の変換をされた画像フレームである。
基準フレームBF775の補間好適領域779の画像ブロック782について動きベクトルを検出する場合、参照フレームRF776の画素領域とのマッチングを行っても、本来検出すべき動きベクトルである、画素領域783に対する動きベクトルを検出することは難しい。これは、画素領域783は、参照フレームRF776の補間好適領域780からフレームアウトしつつあるからである。
そこで、参照フレームRF776の補間好適領域780を外側に拡張した領域である外側参照領域781を参照して動きベクトルを検出する。拡張した領域は、補間好適領域780の最も外枠に位置する画素を外側にコピーして得られる(図44(c)参照)。
これにより、画像ブロック782と、参照フレームRF776の外側参照領域781の画素領域784とをマッチングさせることが可能となる。
このような動きベクトルの検出を行うことにより、基準フレームBF775のパンやチルトなどの動きによりフレームアウトしてしまうような画像ブロックに対しても、より適切な動きベクトルを検出することが可能となる。このため、補間フレームの画質がさらに向上する。
なお、このような動きベクトルの検出は、上記全実施形態中の動きベクトルの検出の際にも適用可能である。
(4−3)補間フレーム作成部705の変形例
(4−3−1)
上記「(1−3)補間フレーム作成部705の動作」では、補間不適領域716を含む画像ブロックを単位として、補間フレームCF726における同じ位置の補間画素領域733の領域補償処理を行った(図39参照)。
ここで、補間フレーム作成部705は、補間不適領域716の画素を単位として、補間フレームCF726における同じ位置の補間画素領域の領域補償処理を行っても良い。
図45を用いて、変形例としての補間フレーム作成部705の動作について説明する。変形例としての補間フレーム作成部705は、基準フレームBF785を基準として補間フレームCF786を作成する。
基準フレームBF785について、補間不適領域検出部703(図36参照)あるいは補間不適領域取得部753(図41参照)により、補間不適領域787と補間好適領域788とが得られているとする。
上記(4−2−1)において説明した、変形例としての動きベクトル検出部704は、補間好適領域788を画像ブロックに分割し、それぞれの画像ブロックについて動きベクトルを検出する。変形例としての補間フレーム作成部705は、検出された動きベクトルと補間好適領域788とに基づいて、補間好適領域788と同じ位置の補間画素領域790を作成する。
さらに、変形例としての補間フレーム作成部705は、補間不適領域787と同じ位置の補間画素領域789を以下の2種類の領域補償処理のいずれかにより作成する。
2種類の領域補償処理とは、補間フレームCF786の補間画素領域789に対して、(i)基準フレームBF785の補間不適領域787の画素を補間フレームCF786の同じ位置にコピーする、(ii)所定の画素値で補間画素領域789を領域補償する、ことである。
ここで、(ii)の所定画素値とは、例えば、あらかじめ決めた画素値(例えば、黒色を表す画素値など)、補間不適領域787を代表する画素値(例えば、補間不適領域787の画素値の平均、代表点の画素値など)などである。
これにより、補間フレームCF786の外枠領域における画像の歪み、特に補間画素領域789と補間画素領域790との境界に生じやすい歪み、を防ぐことができ、補間フレームCF786の画質が向上する。また、基準フレームBF785の補間好適領域788に対して動きベクトルを検出すれば良く、補間フレームCF786の作成における処理量が低減される。
なお、変形例としての補間フレーム作成部705は、補間不適領域787の位置を、変形例としての動きベクトル検出部704から取得しても良いし、補間不適領域検出部703(図36参照)あるいは補間不適領域取得部753(図41参照)から取得しても良い。
(4−4)その他
補間不適領域の検出は、補間フレームを作成する基準となる全ての基準フレームに対して行う必要はなく、一度検出した補間不適領域を、複数の補間フレームの作成において利用することが可能である。さらに、補間フレームだけでなく、補間フレームにより補間される画像フレームに対しても、他の画像フレームについて検出された補間不適領域を利用して、画像フレームの一部を領域補償することが可能である。
〈1〉補間フレーム作成装置801の動作
図46に、第7実施形態の変形例としての補間フレーム作成装置801を示す。補間フレーム作成装置801は、テレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、あるいはその他の画像信号を表示させる装置において、画像信号を構成する画像フレームから、画像フレームを補間する補間フレームを作成する装置である。
補間フレーム作成装置801は、フレームメモリ802と、補間不適領域検出部803と、動きベクトル検出部804と、補間フレーム作成部805と、外枠領域補償部806と、信号切換部807と、制御部808とから構成される。
フレームメモリ802は、入力画像信号810を画像フレーム毎に記憶する。
補間不適領域検出部803は、フレームメモリ802に記憶された画像フレームに対して、所定の枚数毎に補間不適領域の検出を行う。検出の動作については、上記「(1−1)補間不適領域検出部703の動作」で説明したのと同様であるので、ここでは説明を省略する。
ここで、所定の枚数毎とは、任意に設定可能である。また、例えば、入力画像信号810が符号化画像信号を復号化して得られた信号である場合には、画面内符号化されていた画像フレーム毎であってもよい。
以下、補間不適領域の検出が行われる画像フレームを「検出対象フレーム」といい、検出が行われない画像フレームを「非検出フレーム」という。
さらに、補間不適領域検出部803は、検出対象フレームに対して検出された補間不適領域を動きベクトル検出部804および外枠領域補償部806に通知する。
動きベクトル検出部804は、上記(4−2−1)で説明した変形例としての動きベクトル検出部704と同様の動作を行う。すなわち、検出対象フレームおよび非検出フレームにおける補間好適領域を新たに画像ブロックに分割し、それぞれの画像ブロックの動きベクトルを検出する。
ここで、補間好適領域は、補間不適領域検出部803から取得された補間不適領域に基づいて、決定される。すなわち、非検出フレームについては、検出対象フレームについて得られた補間不適領域を利用して、補間好適領域が決定される。
補間フレーム作成部805は、補間フレームにおける、検出対象フレームの補間好適領域と同じ位置の補間画素領域を、検出対象フレームの補間好適領域あるいは非検出フレームの補間好適領域と、それぞれについて検出された動きベクトルとに基づいて作成する。
さらに、補間フレーム作成部805は、補間フレームにおける、検出対象フレームの補間不適領域と同じ位置の補間画素領域を、あらかじめ決めた画素値(例えば、黒色を表す画素値)により領域補償する。
外枠領域補償部806は、フレームメモリ802が記憶する画像フレームにおける、検出対象フレームの補間不適領域と同じ位置の画素領域を、あらかじめ決めた画素値(例えば、黒色を表す画素値)により領域補償する。
信号切換部807は、外枠領域補償部806により領域補償された画像フレームと補間フレーム作成部805が作成する補間フレームとを切り換えて、出力画像信号811とする。制御部707は、補間不適領域検出部803、動きベクトル検出部804、補間フレーム作成部805、外枠領域補償部806および信号切換部706の動作に必要な制御信号を与える。
〈2〉補間フレーム作成装置801の効果
図47を用いて、補間フレーム作成装置801の効果について説明を行う。
図47(a)は、補間フレーム作成装置801への入力画像信号810を構成する画像フレーム816〜818である。入力画像信号810は、レターボックスでアスペクト比の変換された画像であり、上下に帯状領域820〜822を有している。
図47(b)は、補間フレーム作成装置801により得られた出力画像信号811を構成する画像フレーム816〜818および補間フレームCF825,CF826である。
画像フレーム816について、帯状領域820が補間不適領域827として検出される。すなわち、画像フレーム816が上記した「検出対象フレーム」に相当し、画像フレーム817,818が上記した「非検出フレーム」に相当している。
画像フレーム816〜818および補間フレームCF825,CF826において、画像フレーム816の補間不適領域827と同じ位置の画素領域があらかじめ決めた画素値(例えば、黒色を表す画素値)により領域補償されている。すなわち、出力画像信号811では、補間フレームCF825,CF826だけでなく、画像フレーム816〜818に対しても画素領域の領域補償が行われている。
このため、補間フレーム作成装置801では、入力画像信号810を構成するそれぞれの画像フレームの補間不適領域の検出に、揺らぎが生ずると予想される場合にも、補間フレームを含めて、一様な画素値により領域補償が行われる。また、領域補償される画素領域も一様な大きさとなる。これにより、出力画像信号811の視覚的印象が向上する。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態として、補間フレーム作成方法、補間フレーム作成プログラム、および補間フレーム作成装置の応用例とそれを用いたシステムを図48〜図51を用いて説明する。
図48は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(personal digital assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図48のような組合せに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信等が可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバ等で行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラ等の静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってモードちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116等で撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像等)を符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等がある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライアントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。また、コンテンツの再生に際しては、上記各実施形態の補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法あるいは補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを用いてもよい。例えば、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等は、上記各実施形態で示した補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを備えていてもよい。
一例として携帯電話について説明する。
図49は、上記各実施形態の補間フレーム作成装置を用いた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラ等の映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカ等の音声出力部ex208、音声入力をするためのマイク等の音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図50を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202および操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、補間フレーム作成部ex314、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306および音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話および電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROMおよびRAM等でなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理およびアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303およびLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、カメラ部ex203から供給された画像データを圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信信号を変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データの符号化ビットストリームと音声データの符号化ビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給すると共に当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、画像データの符号化ビットストリームを復号することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。さらに、補間フレーム作成部ex314は、上記各実施形態の補間フレーム作成方法にて再生動画像データを補間するデータを作成し、再生動画像データを再生する。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
なお、上記システムの例に限られず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図51に示すようにディジタル放送用システムにも上記各実施形態の補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法あるいは補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報の符号化ビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備をもつ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置により符号化ビットストリームを復号化してこれを再生する。ここで、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置が上記各実施形態の補間フレーム作成装置を備えていてもよい。また、上記各実施形態の補間フレーム作成方法を用いるものであってもよい。さらに、上記各実施形態の補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを備えていてもよい。また、記録媒体であるCDやDVD等の蓄積メディアex402に記録した符号化ビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記各実施形態の補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法あるいは補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたセットトップボックスex407内に上記各実施形態の補間フレーム作成装置を実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に補間フレーム作成装置を組み込んでも良い。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107等から信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413等の表示装置に動画を再生することも可能である。
更に、画像信号を符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクex421に画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダex420がある。更にSDカードex422に記録することもできる。レコーダex420が上記各実施形態の補間フレーム作成装置を備えていれば、DVDディスクex421やSDカードex422に記録した画像信号を補間して再生し、モニタex408に表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は例えば図50に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401等でも考えられる。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末の3通りの実装形式が考えられる。
このように、上記各実施形態の補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法あるいは補間フレーム作成方法を実現する補間フレーム作成プログラムを上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、上記各実施形態で説明した効果を得ることができる。
[その他]
上記[第1実施形態]〜[第8実施形態]に記載の補間フレーム作成装置101,201,601,301,621,651,701,751あるいは801は、復号化装置に内蔵あるいは付属され、復号化装置の一部として動作する装置であっても良い。
例えば、図36に示す補間フレーム作成装置701は、図20に示す復号化装置215に内蔵され、復号化装置215が復号化する復号化画像信号212を入力画像信号710として取得する装置であっても良い。このことは、図1,図41あるいは図46に示す補間フレーム作成装置101,751あるいは801についても同様である。ここで、補間フレーム作成装置751を内蔵する復号化装置においては、外部から補間不適領域情報755を取得することとなる。
また、図15,21,25,29あるいは34に示す補間フレーム作成装置201,601,301,621あるいは651は、それぞれの図に示す復号化装置215と一体として構成される装置であっても良い。
なお、補間フレーム作成装置101,201,601,301,621,651,701,751および801の各部は、LSIなどの集積回路により構成されていてもよい。また、各フレームメモリは、DRAM、SRAMなどの記憶装置であってもよい。
[付記]
〈付記の内容〉
(付記1)
前記補間フレーム作成手段では、前記基準フレームと前記参照フレームとの異なる組み合わせにより検出される動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを形成する各補間画素領域を作成することができる、
請求項23〜27のいずれかに記載の補間フレーム作成装置。
(付記2)
画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得手段と、
前記動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
を備える補間フレーム作成装置。
(付記3)
前記補正処理は、平滑化処理である、
付記2に記載の補間フレーム作成装置。
(付記4)
前記画像フレームを構成する前記画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う画像ブロック選択手段をさらに備え、
前記補正動き関連情報は、前記所定の画像ブロック以外の前記画像ブロックの前記動き関連情報について前記平滑化処理された動き関連情報である、
付記3に記載の補間フレーム作成装置。
(付記5)
前記画像フレームを構成する前記画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う画像ブロック選択手段をさらに備え、
前記補間フレーム作成手段は、前記動き関連情報により前記補正処理された、前記所定の画像ブロックの動き関連情報と、前記所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、前記補間フレームを作成する、
付記2に記載の補間フレーム作成装置。
(付記6)
前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報は、前記画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルである、
付記5に記載の補間フレーム作成装置。
(付記7)
前記所定の画像ブロックは、前記動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックを含んでいる、
付記6に記載の補間フレーム作成装置。
(付記8)
前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報は、前記画像フレームを構成する前記画像ブロックについて検出された動きベクトルである、
付記5に記載の補間フレーム作成装置。
(付記9)
前記所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる、
付記5に記載の補間フレーム作成装置。
(付記10)
画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
前記動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
を備える補間フレーム作成方法。
(付記11)
前記補正処理は、平滑化処理である、付記10に記載の補間フレーム作成方法。
(付記12)
前記画像フレームを構成する前記画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う画像ブロック選択ステップをさらに備え、
前記補間フレーム作成ステップは、前記動き関連情報により前記補正処理された、前記所定の画像ブロックの動き関連情報と、前記所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、前記補間フレームを作成する、付記10に記載の補間フレーム作成方法。
(付記13)
前記所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる、付記12に記載の補間フレーム作成方法。
(付記14)
コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
前記動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
を備える補間フレーム作成方法
を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
(付記15)
前記補正処理は、平滑化処理である、付記14に記載の補間フレーム作成プログラム。
(付記16)
前記補間フレーム作成方法は、前記画像フレームを構成する前記画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う画像ブロック選択ステップをさらに備え、
前記補間フレーム作成ステップは、前記動き関連情報により前記補正処理された、前記所定の画像ブロックの動き関連情報と、前記所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、前記補間フレームを作成する、付記14に記載の補間フレーム作成プログラム。
(付記17)
前記所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる、付記16に記載の補間フレーム作成プログラム。
〈付記の説明〉
付記1に記載の補間フレーム作成装置は、請求項23〜27のいずれかに記載の補間フレーム作成装置であって、補間フレーム作成手段では、基準フレームと参照フレームとの異なる組み合わせにより検出される動きベクトルに基づいて、補間フレームを形成する各補間画素領域を作成することができる。
この補間フレーム作成装置では、補間フレームを形成する各補間画素領域は、検出された動きベクトルのうち、補間画素領域を作成するのに適した動きベクトルから作成される。この結果、補間フレームの作成の精度が向上する。
付記2に記載の補間フレーム作成装置は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、動き関連情報取得手段と、補間フレーム作成手段とを備えている。動き関連情報取得手段は、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間フレーム作成手段は、動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成装置では、近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて動き関連情報の補正処理を行う。このため、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記3に記載の補間フレーム作成装置は、付記2に記載の補間フレーム作成装置であって、補正処理は、平滑化処理である。
ここで、平滑化処理とは、例えば、補正の対象となる動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報により置換する処理や平滑化フィルタを用いた処理などである。平滑化フィルタは、例えば、所定の重み係数を有する線形平滑化フィルタ、重み係数が補正に用いられる動き関連情報により適応的に変化する適応平滑化フィルタ、その他の非線形フィルタ(メディアンフィルタなど)などである。
この補間フレーム作成装置では、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記4に記載の補間フレーム作成装置は、付記3の補間フレーム作成装置であって、画像ブロック選択手段をさらに備えている。画像ブロック選択手段は、画像フレームを構成する画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う。補正動き関連情報は、所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報について平滑化処理された動き関連情報である。
この補間フレーム作成装置では、所定の画像ブロックを間引いた後に平滑化処理を行う。このため、平滑化処理のローパスフィルタとしての効果がさらに高まる。また、平滑化処理に用いる動き関連情報を減らすことが可能となり、処理量を低減することが可能となる。
付記5に記載の補間フレーム作成装置は、付記2に記載の補間フレーム作成装置であって、画像ブロック選択手段をさらに備えている。画像ブロック選択手段は、画像フレームを構成する画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う。補間フレーム作成手段は、動き関連情報により補正処理された、所定の画像ブロックの動き関連情報と、所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、所定の画像ブロックとは、例えば、動き関連情報が動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックや画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成装置では、所定の画像ブロックの動き関連情報が補正処理される。この補正処理により、所定の画像ブロックの動き関連情報の信頼性を高めることが可能となり、補間フレームの画質を向上が図られる。
付記6に記載の補間フレーム作成装置は、付記5に記載の補間フレーム作成装置であって、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報は、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルである。
この補間フレーム作成装置では、所定の画像ブロックの動き補償ベクトルが補正処理される。補正処理には、近傍の画像ブロックの動き補償ベクトルを用いることができ、画像フレーム内での相関性を高めた動き補償ベクトルに基づいて補間フレームを作成することが可能となる。このため、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記7に記載の補間フレーム作成装置は、付記6に記載の補間フレーム作成装置であって、所定の画像ブロックは、動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックを含んでいる。
ここで、動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックとは、例えば、画面内符号化された画像ブロックや、スキップされた画像ブロックとしてデータが伝送されない画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成装置では、動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックについて、近傍の画像ブロックの動き補償ベクトルを用いて補正処理を行うことが可能となる。このため、動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックも補間フレーム作成に用いることが可能となる。
付記8に記載の補間フレーム作成装置は、付記5に記載の補間フレーム作成装置であって、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報は、画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルである。
この補間フレーム作成装置では、検出された動きベクトルを近傍の画像ブロックの動きベクトルにより補正する。このため、動きベクトルの画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記9に記載の補間フレーム作成装置は、付記5に記載の補間フレーム作成装置であって、所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる。
ここで、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックとは、例えば、取得された動き関連情報と周囲の画像ブロックの動き関連情報との相関が低い画像ブロック、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロック、あるいは動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成装置では、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックについて動き関連情報の補正を行うことが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記10に記載の補間フレーム作成方法は、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、動き関連情報取得ステップと、補間フレーム作成ステップとを備えている。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成方法では、近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて動き関連情報の補正処理を行う。このため、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記11に記載の補間フレーム作成方法は、付記10に記載の補間フレーム作成方法であって、補正処理は、平滑化処理である。
ここで、平滑化処理とは、例えば、補正の対象となる動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報により置換する処理や平滑化フィルタを用いた処理などである。平滑化フィルタは、例えば、所定の重み係数を有する線形平滑化フィルタ、重み係数が補正に用いられる動き関連情報により適応的に変化する適応平滑化フィルタ、その他の非線形フィルタ(メディアンフィルタなど)などである。
この補間フレーム作成方法では、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記12に記載の補間フレーム作成方法は、付記10に記載の補間フレーム作成方法であって、画像ブロック選択ステップをさらに備えている。画像ブロック選択ステップは、画像フレームを構成する画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報により補正処理された、所定の画像ブロックの動き関連情報と、所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、所定の画像ブロックとは、例えば、動き関連情報が動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックや画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成方法では、所定の画像ブロックの動き関連情報が補正処理される。この補正処理により、所定の画像ブロックの動き関連情報の信頼性を高めることが可能となり、補間フレームの画質を向上が図られる。
付記13に記載の補間フレーム作成方法は、付記12に記載の補間フレーム作成方法であって、所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる。
ここで、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックとは、例えば、取得された動き関連情報と周囲の画像ブロックの動き関連情報との相関が低い画像ブロック、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロック、あるいは動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成方法では、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックについて動き関連情報の補正を行うことが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記14に記載の補間フレーム作成プログラムは、コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに、動き関連情報取得ステップと、補間フレーム作成ステップとを備える補間フレーム作成方法を行わせるものである。動き関連情報取得ステップは、画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて補正処理した補正動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、動き関連情報とは、例えば、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトル、あるいは画像フレームを構成する画像ブロックについて検出された動きベクトルなどである。
この補間フレーム作成プログラムでは、近傍の画像ブロックの動き関連情報を用いて動き関連情報の補正処理を行う。このため、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記15に記載の補間フレーム作成プログラムは、付記14に記載の補間フレーム作成プログラムであって、補正処理は、平滑化処理である。
ここで、平滑化処理とは、例えば、補正の対象となる動き関連情報を近傍の画像ブロックの動き関連情報により置換する処理や平滑化フィルタを用いた処理などである。平滑化フィルタは、例えば、所定の重み係数を有する線形平滑化フィルタ、重み係数が補正に用いられる動き関連情報により適応的に変化する適応平滑化フィルタ、その他の非線形フィルタ(メディアンフィルタなど)などである。
この補間フレーム作成プログラムでは、動き関連情報の画像フレーム内での相関性を高めることが可能となり、補間フレームの画質の向上が図られる。
付記16に記載の補間フレーム作成プログラムは、付記14に記載の補間フレーム作成プログラムであって、補間フレーム作成方法は、画像フレームを構成する画像ブロック全体の中から所定の画像ブロックの選択を行う画像ブロック選択ステップをさらに備えている。補間フレーム作成ステップは、動き関連情報により補正処理された、所定の画像ブロックの動き関連情報と、所定の画像ブロック以外の画像ブロックの動き関連情報とに基づいて、補間フレームを作成する。
ここで、所定の画像ブロックとは、例えば、動き関連情報が動きを正確に反映していないと判断される画像ブロックや画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを有さないと判断される画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成プログラムでは、所定の画像ブロックの動き関連情報が補正処理される。この補正処理により、所定の画像ブロックの動き関連情報の信頼性を高めることが可能となり、補間フレームの画質を向上が図られる。
付記17に記載の補間フレーム作成プログラムは、付記16に記載の補間フレーム作成プログラムであって、所定の画像ブロックは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックを含んでいる。
ここで、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックとは、例えば、取得された動き関連情報と周囲の画像ブロックの動き関連情報との相関が低い画像ブロック、画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックのDCT係数の和がある閾値より大きい画像ブロック、あるいは動きベクトルを検出する際に計算された画像ブロックの絶対差分和(SAD)がある閾値より大きい画像ブロックなどである。
この補間フレーム作成プログラムでは、動きを正確に反映していないと判断される動き関連情報を有する画像ブロックについて動き関連情報の補正を行うことが可能であり、補間フレームの画質の向上が図られる。
本発明にかかる補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法、および補間フレーム作成プログラムは、補間フレームの作成の精度をさらに向上させる効果を有し、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置、補間フレーム作成方法、および補間フレーム作成プログラムなどとして有用である。
また別の本発明にかかる補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムは、装置への実装に適した補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムであり、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法および補間フレーム作成プログラムなどとして有用である。
さらに別の本発明にかかる補間フレーム作成装置は、本発明の補間フレームを作成する技術を実装した補間フレーム作成装置であり、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置などとして有用である。
本発明の第1実施形態としての補間フレーム作成装置101の構成を示すブロック図。 動きベクトル検出部103および補間フレーム作成部104の動作を説明する説明図。 本発明の第1実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 本発明の第1実施形態の効果を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として複数の基準フレームを利用する場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として複数の参照フレームを利用する場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として同一の画像ブロックから複数の補間用動きベクトルが求められる場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として動きベクトルを外分して補間用動きベクトルを求める場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として双方向の動きベクトルを用いて補間フレームを作成する場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として補間ブロックごとに補間用動きベクトルを求める場合を説明する説明図。 第1実施形態の変形例として補間ブロックを通る動きベクトルを検出する場合を説明する説明図。 補間フレームの作成の処理の余裕度を説明する概念説明図。 第1実施形態の変形例として平滑化フィルタを用いた補正処理について説明する説明図。 第1実施形態の変形例として部分的な画像ブロックの動きベクトルを用いない補正処理について説明する説明図。 本発明の第2実施形態としての補間フレーム作成装置201の構成を示すブロック図。 動きベクトル導出部203および補間フレーム作成部204の動作を説明する説明図。 画像信号情報取得部207による特定画像ブロックの選択の具体例を説明する説明図。 本発明の第2実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 第2実施形態の変形例として動きベクトルの検出範囲の決定について説明する説明図。 復号化装置215の構成を示すブロック図。 本発明の第3実施形態としての補間フレーム作成装置601の構成を示すブロック図。 補正動き補償ベクトルEV15の導出の具体例を説明する説明図。 本発明の第3実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 第3実施形態の変形例として特定画像ブロックの周囲の画像ブロックの動き補償ベクトルの補正処理について説明する説明図。 本発明の第4実施形態としての補間フレーム作成装置301の構成を示すブロック図。 符号化装置303の構成を示すブロック図。 本発明の第4実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 動き検出部326の処理の余裕度を説明する概念説明図。 本発明の第5実施形態としての補間フレーム作成装置621の構成を示すブロック図。 補間フレームCF640の作成について説明する説明図。 補間フレームCF640上の画素領域646の領域補償について説明する説明図。 図31(d)について補足説明をする説明図。 本発明の第5実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 本発明の第6実施形態としての補間フレーム作成装置651の構成を示すブロック図。 本発明の第6実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 本発明の第7実施形態としての補間フレーム作成装置701の構成を示すブロック図。 補間不適領域716と補間好適領域717とについて説明する説明図。 動きベクトル検出部704の動作について説明する説明図。 補間フレーム作成部705の動作について説明する説明図。 本発明の第7実施形態としての補間フレーム作成方法を示すフローチャート。 本発明の第7実施形態の変形例としての補間フレーム作成装置751の構成を示すブロック図。 補間不適領域取得部753の動作について説明する説明図。 本発明の第7実施形態の変形例としての動きベクトル検出部704の動作について説明する説明図。 本発明の第7実施形態の変形例としての動きベクトル検出部704の動作について説明する説明図。 本発明の第7実施形態の変形例としての補間フレーム作成部705の動作について説明する説明図。 本発明の第7実施形態の変形例としての補間フレーム作成装置801の構成を示すブロック図。 補間フレーム作成装置801の効果について説明する説明図。 コンテンツ供給システムの全体構成を示すブロック図。 本発明の補間フレーム作成装置を搭載する携帯電話の例。 携帯電話のブロック図。 ディジタル放送用システムの例。 従来技術としての補間フレーム作成装置401の構成を示すブロック図。 従来技術としての補間フレームの作成について説明する説明図。
符号の説明
101 補間フレーム作成装置
102 フレームメモリ
103 動きベクトル検出部
104 補間フレーム作成部
105 信号切換部
106 制御部
110 入力画像信号
111 出力画像信号
201 補間フレーム作成装置
202 フレームメモリ
203 動きベクトル導出部
204 補間フレーム作成部
205 信号切換部
206 制御部
207 画像信号情報取得部
208 動きベクトル検出部
209 ベクトル変換部
210 符号化画像信号
211 出力画像信号
212 復号化画像信号
213 画像信号情報
215 復号化装置
RF116 参照フレーム
BF117 基準フレーム
BF118 基準フレーム
CF121 補間フレーム
MV125 動きベクトル
MV126 動きベクトル
CMV127 補間用動きベクトル
CMV128 補間用動きベクトル

Claims (46)

  1. 動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを取得する動き補償ベクトル取得手段と、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する手段であって、前記画像ブロックの前記動きベクトルとして、前記符号化ブロックの前記動き補償ベクトルを用いる、補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  2. 動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルを取得する動き補償ベクトル取得手段と、
    基準フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する手段であって、前記動き補償ベクトルに基づいて定められる参照フレームの所定領域において前記動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記検出された前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  3. 動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記符号化画像信号の画像信号情報を取得する画像信号情報取得手段と、
    基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する動きベクトル検出手段と、
    前記画像信号情報と前記動きベクトルとに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  4. 前記画像信号情報は、前記符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルまたは符号化モードを含んでおり、
    前記部分的に選択した画像ブロックは、前記画像信号情報により、静止していると判断される画像ブロック、あるいは隣接する前記画像ブロックと相関の低い動きをしていると判断される画像ブロックを含んでいる、
    請求項3に記載の補間フレーム作成装置。
  5. 前記画像信号情報は、前記符号化画像信号を構成する符号化ブロックの符号化モードを含んでおり、
    前記部分的に選択した画像ブロックは、前記画像信号情報により、画面内符号化されていると判断される画像ブロックを含んでいる、
    請求項3または4に記載の補間フレーム作成装置。
  6. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得手段と、
    前記動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する補間用ベクトル導出手段と、
    前記1つの補間用ベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  7. 前記1つの補間用ベクトルは、前記画像ブロック全体の中から部分的に選択された画像ブロックの動き関連情報から導出される、
    請求項6に記載の補間フレーム作成装置。
  8. 前記動き関連情報は、前記画像フレームを復号するための符号化画像信号を構成する符号化ブロックの動き補償ベクトルであり、
    前記補間フレーム作成手段は、画面内符号化された画像フレームに対して時間的に前方または後方の画像フレームについて導出された1つの補間用ベクトルを利用して前記補間フレームを作成する、
    請求項6に記載の補間フレーム作成装置。
  9. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得手段と、
    前記画像フレームが前記補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う画像フレーム判定手段と、
    前記動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成する手段であって、前記判定に基づいて、前記補間フレームを作成する方式を切り換える補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  10. 前記補間フレーム作成手段は、前記判定が否定的である場合に、前記補間フレームに対して時間的に前方または/および後方の画像フレームの少なくとも一部を前記補間フレームとして用いることができる、
    請求項9に記載の補間フレーム作成装置。
  11. 前記動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する補間用ベクトル導出手段をさらに備え、
    前記補間フレーム作成手段は、前記判定が否定的である場合に、前記1つの補間用ベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成することができる、
    請求項9に記載の補間フレーム作成装置。
  12. 前記補間フレーム作成手段は、前記判定が否定的である場合に、前記補間フレームを作成しない、
    請求項9に記載の補間フレーム作成装置。
  13. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記補間フレームを作成する作成処理能力を判断する作成処理能力判断手段と、
    前記作成処理能力判断手段の判断に応じて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  14. 前記補間フレーム作成手段は、前記作成処理能力判断手段の判断に応じて、前記補間フレームの補間枚数を変化させる、
    請求項13に記載の補間フレーム作成装置。
  15. 前記補間フレーム作成手段は、前記作成処理能力判断手段の判断に応じて、前記画像フレームを構成する画像ブロックのうち、動きベクトルを検出する画像ブロックの個数を変化させる、
    請求項13または14に記載の補間フレーム作成装置。
  16. 前記補間フレーム作成手段は、前記作成処理能力判断手段の判断に応じて、前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを探索する探索領域を変化させる、
    請求項13〜15のいずれかに記載の補間フレーム作成装置。
  17. 前記作成処理能力判断手段は、前記画像フレームから構成される画像信号の属性を判断する、
    請求項13〜16のいずれかに記載の補間フレーム作成装置。
  18. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  19. 前記動き検出部の動作状況を判断する動作状況判断手段、
    をさらに備え、
    前記補間フレーム作成手段では、前記判断された動作状況に応じて、前記補間フレームを作成する、
    請求項18に記載の補間フレーム作成装置。
  20. 前記補間フレーム作成手段では、前記動作状況判断手段により、前記動き検出部が動作中であると判断された場合に、前記補間フレームの作成を行わない、
    請求項19に記載の補間フレーム作成装置。
  21. 前記補間フレーム作成手段では、前記動作状況判断手段により前記動き検出部が動作中であると判断された場合に、前記画像フレームの復号の際に得られる符号化ブロックの動き補償ベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する、
    請求項19または20に記載の補間フレーム作成装置。
  22. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  23. 前記複数の画像フレームは、前記動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを複数含んでおり、
    前記補間フレームに対して時間的に前方または後方の他方にある画像フレームは、前記動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを含んでおり、
    前記動きベクトル検出手段では、前記参照フレームを参照して前記基準フレームを構成する画像ブロックの前記動きベクトルを検出する、
    請求項22に記載の補間フレーム作成装置。
  24. 前記複数の画像フレームは、前記動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを複数含んでおり、
    前記補間フレームに対して時間的に前方または後方の他方にある画像フレームは、前記動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを含んでおり、
    前記動きベクトル検出手段では、前記参照フレームを参照して前記基準フレームを構成する画像ブロックの前記動きベクトルを検出する、
    請求項22に記載の補間フレーム作成装置。
  25. 前記複数の画像フレームは、前記動きベクトルの検出の基準となる基準フレームと前記動きベクトルの検出の対象となる参照フレームとを含んでおり、
    前記動きベクトル検出手段では、前記参照フレームを参照して前記基準フレームを構成する画像ブロックの前記動きベクトルを検出する、
    請求項22に記載の補間フレーム作成装置。
  26. 前記動きベクトル検出手段では、前記動きベクトルの検出の基準となる第1基準フレームに対して時間的に前方の第1参照フレームを参照して第1動きベクトルを検出し、前記動きベクトルの検出の基準となる第2基準フレームに対して時間的に後方の第2参照フレームを参照して第2動きベクトルを検出することができ、
    前記補間フレーム作成手段では、前記第1動きベクトルと前記第2動きベクトルとに基づいて、前記補間フレームを作成することができる、
    請求項22に記載の補間フレーム作成装置。
  27. 前記動きベクトルは、前記補間フレームを構成する補間ブロックを作成するための動きベクトルであって、前記動きベクトルの検出の基準となる基準フレームを形成する基準画素領域と前記動きベクトルの検出の対象となる参照フレームを形成する参照画素領域とから検出され、
    前記参照フレームにおける前記参照画素領域の位置は、前記基準フレームにおける前記基準画素領域の位置と前記補間フレームにおける前記補間ブロックの位置とを結ぶベクトルを内分あるいは外分したベクトルの示す位置として定められる、
    請求項22に記載の補間フレーム作成装置。
  28. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成装置であって、
    前記画像フレームの外枠領域であって、前記補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う領域決定手段と、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて前記補間フレームを作成する手段であって、前記決定された前記補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い前記補間フレームを作成する補間フレーム作成手段と、
    を備える補間フレーム作成装置。
  29. 前記補間不適領域は、前記外枠領域のうち、画素値がほぼ一定の領域である、
    請求項28に記載の補間フレーム作成装置。
  30. 前記補間不適領域は、前記画像フレームの画像サイズに対してあらかじめ定められた領域である、
    請求項28に記載の補間フレーム作成装置。
  31. 前記領域決定手段は、取得された、前記補間不適領域を示す補間不適領域情報に基づいて、前記補間不適領域を決定する、
    請求項28に記載の補間フレーム作成装置。
  32. 前記補間不適領域情報は、複数の前記画像フレームから構成される画像信号を表示する表示装置の表示サイズと前記表示装置の表示用メモリのメモリサイズとを含んでいる、
    請求項31に記載の補間フレーム作成装置。
  33. 動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記符号化画像信号の画像信号情報を取得する画像信号情報取得ステップと、
    基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記画像信号情報と前記動きベクトルとに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  34. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
    前記動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する補間用ベクトル導出ステップと、
    前記1つの補間用ベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  35. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
    前記画像フレームが前記補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う画像フレーム判定ステップと、
    前記動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成するステップであって、前記判定に基づいて、前記補間フレームを作成する方式を切り換える補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  36. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記補間フレームを作成する作成処理能力を判断する作成処理能力判断ステップと、
    前記作成処理能力判断ステップの判断に応じて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  37. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  38. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  39. 画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法であって、
    前記画像フレームの外枠領域であって、前記補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う領域決定ステップと、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて前記補間フレームを作成するステップであって、前記決定された前記補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法。
  40. コンピュータにより、動き補償符号化された符号化画像信号を復号化して得られた画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記符号化画像信号の画像信号情報を取得する画像信号情報取得ステップと、
    基準フレームを構成する画像ブロック全体の中から部分的に画像ブロックを選択し、部分的に選択した画像ブロックの動きベクトルを参照フレームを参照して検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記画像信号情報と前記動きベクトルとに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  41. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
    前記動き関連情報に基づいて、補間フレームを作成するための1つの補間用ベクトルを導出する補間用ベクトル導出ステップと、
    前記1つの補間用ベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  42. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報を取得する動き関連情報取得ステップと、
    前記画像フレームが前記補間フレームの作成に適しているか否かの判定を行う画像フレーム判定ステップと、
    前記動き関連情報に基づいて、前記補間フレームを作成するステップであって、前記判定に基づいて、前記補間フレームを作成する方式を切り換える補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  43. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記補間フレームを作成する作成処理能力を判断する作成処理能力判断ステップと、
    前記作成処理能力判断ステップの判断に応じて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  44. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    動き補償符号化を行う符号化装置の動き検出部を介して、前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  45. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記補間フレームに対して時間的に前方または後方の一方にある複数の画像フレームを利用して動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと、
    前記動きベクトルに基づいて、前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
  46. コンピュータにより、画像フレームを補間するための補間フレームを作成する補間フレーム作成方法を行うための補間フレーム作成プログラムであって、
    前記補間フレーム作成プログラムは、コンピュータに
    前記画像フレームの外枠領域であって、前記補間フレームの作成に適していない補間不適領域の決定を行う領域決定ステップと、
    前記画像フレームを構成する画像ブロックの動きに関する動き関連情報に基づいて前記補間フレームを作成するステップであって、前記決定された前記補間不適領域に対して特別の領域補償処理を行い前記補間フレームを作成する補間フレーム作成ステップと、
    を備える補間フレーム作成方法
    を、行わせるものである補間フレーム作成プログラム。
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