JP2004047093A - 光学装置 - Google Patents

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Shoichi Takasuka
高須賀 祥一
Shinichi Ijima
井島 新一
Naoki Nakanishi
中西 直樹
Hideyuki Nakanishi
中西 秀行
Akio Yoshikawa
吉川 昭男
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Abstract

 【課題】 半導体レーザ素子1そのものの発光能力を増加させなくても、メインビームおよびサブビームの光量をそれぞれ増加させて、両者のS/N比をともに向上できる光学装置を提供することを目的とする。
 【解決手段】 情報記録媒体6に光を照射するための発光素子1と、前記発光素子1から出射された光を複数の光束に分岐するための回折格子2と、前記回折格子2により分岐された前記複数の光束を前記情報記録媒体6上に集光するための集光手段5と、前記情報記録媒体6から反射した光を偏向するための光偏向手段3と、前記光偏向手段により偏向された前記複数の光束を受光するための受光素子7とを有し、前記回折格子2が、互いに回折効率の異なる第一の格子領域および第二の格子領域を有する。
【選択図】 図13

Description

 本発明は、光学装置に関するものである。
 まず、従来の光学装置の構成および動作について図13〜図16を用いて説明する。
 図13は、従来の光学装置の光学系を示す図である。図13において、発光素子である半導体レーザ素子1から出射される光の光軸上に、半導体レーザ素子1側から順に、3ビーム生成用の回折格子2、光偏向手段であるホログラム光学素子3、集光手段であるコリメートレンズ4および集光手段である対物レンズ5が配置されている。
 対物レンズ5の集光面上には情報記録媒体6が配置されている。また、半導体レーザ素子1の両側には、ホログラム光学素子3によって偏向した光を受光するための複数の受光素子を有する受光素子群7が形成されている。
 なお、図14に示すように、回折格子2には一定のピッチを有するX軸に平行な格子が形成されている。また、ホログラム光学素子3には、レンズ効果を有する回折格子(図示せず)が形成されている。
 次に、半導体レーザ素子1から出射される光の伝搬について説明する。図13において、半導体レーザ素子1から出射された光は、回折格子2を透過する際に回折格子2によりY軸方向に回折を受け、+1次回折光、−1次回折光、および0次回折光の3光束に分けられる。なお、+1次回折光および−1次回折光は、Y軸方向すなわち図13における紙面垂直方向に回折されるものであるから、図面上では0次回折光と区別して表すことはできない。0次回折光は、メインビームとよばれ、情報記録媒体6に記録された信号、および光学装置と情報記録媒体6との焦点誤差信号を得るために使用されるものであり、±1次回折光は、サブビームとよばれ、トラッキング誤差信号を得るために使用されるものである。これら3光束は、ホログラム光学素子3を通過してコリメートレンズ4に入射する。コリメートレンズ4により平行光にコリメートされた光は対物レンズ5によって情報記録媒体6上に集光され、対物レンズ5側に反射される。
 情報記録媒体6上で反射した光は、逆向きの経路で伝搬し、対物レンズ5、コリメートレンズ4、ホログラム光学素子3の順にそれぞれ再入射する。ホログラム光学素子3に再入射した光は、X軸方向に偏向され受光素子群7に入射する。受光素子群7において、メインビームおよびサブビームが受光され、受光素子群7に接続された演算素子(図示せず)によって、情報記録媒体6に記録された信号、焦点誤差信号、およびトラッキング誤差信号がそれぞれ算出される。
 なお、図14において、領域11において0次回折した光がコリメートレンズ4に入射し、領域12において+1次回折した光がコリメートレンズ4に入射し、領域13において−1次回折した光がコリメートレンズ4に入射する。
 従来の光学装置においては、回折格子2の格子深さを調節することにより、回折効率を適宜設定することができる。回折格子深さとは、回折格子の空間変調の度合いを意味し、例えば屈折率型の回折格子では、屈折率の空間変調の大きさを意味する。
 図15は、回折格子2の回折格子深さと0次回折光の回折効率との関係(線X)、および回折格子2の回折格子深さと±1次回折光の回折効率との関係(線Y)を示すものである。図15から明らかなように、±1次回折光の回折効率を増やすと、逆に、0次回折光の回折効率は低下する。これはエネルギー保存則からも当然のことである。
 従って、メインビームおよびサブビームの双方の光量を増加させて、両者のS/N比を共に向上することができなかった。
 また、従来の光学装置においては、情報記録媒体6のトラック方向の傾きにより、情報記録媒体6上でのサブビームスポットに基づく信号を差動演算して得られるトラッキング誤差信号にオフセットが生じる欠点があった。このオフセットは半導体レーザ素子1の端面や回折格子2やホログラム光学素子3や情報記録媒体6等の間で生じる多重反射によって引き起こされる。
 その発生メカニズムの一例を図16を用いて説明する。図16(a),図16(b)におけるX軸、Y軸、Z軸の方向は、図13におけるX軸、Y軸、Z軸の方向にそれぞれ対応している。図面を簡略化するために、半導体レーザ素子1、回折格子2、情報記録媒体6以外の構成要素は図示していない。情報記録媒体6の記録面は点線で示した水平面に対してX軸回りに角度δだけ傾斜している。図16において、点A及び点Bは情報記録媒体6に照射されるレーザ光の光点、点Cはレーザ光の出射点、点Dは半導体レーザ1の端面における情報記録媒体6からの戻り光の光点をそれぞれ表す。
 図16(a)に示すように、半導体レーザ素子1の出射点Cから出射された光は、情報記録媒体6の光点Bで反射され、回折格子2で回折され、半導体レーザ素子1の端面の光点Dに戻る。ここで反射され、もう一度回折格子2を透過した光は情報記録媒体6の光点Aに到達する(光路1:C→B→D→A)。このように多数回反射された光が図示しない受光素子群7に到達することがある。この結果、本来の光路を通って受光素子群7に到達した光との間で光路長差に基づく位相差を生じ、両者が干渉し合うことがある。
 また、図16(b)に示すように、半導体レーザ素子1の出射点Cから出射された光は、情報記録媒体6の光点Aで反射され、回折格子2を透過し、半導体レーザ素子1の端面の光点Dに戻る。ここで反射され、もう一度回折格子2を透過した光は情報記録媒体6の光点Aに到達する(光路2:C→A→D→A)。この場合も同様に、このように多数回反射された光が図示しない受光素子群7に到達することがある。この結果、本来の光路を通って受光素子群7に到達した光との間で光路長差に基づく位相差を生じ、両者が干渉し合うことがある。
 また、上記の干渉の程度(干渉強度)は、情報記録媒体6のトラック方向の傾きδに応じた位相差により変動する。従って、サブビームスポットに基づく信号強度が変動し、トラッキング誤差信号にオフセットが生じるという問題があった。
 同様にメインビームとサブビームとの間でも多重反射による干渉が生じる場合があり、再生信号ならびにトラッキング誤差信号のS/N比が劣化してしまうという問題も有していた。
 そこで本発明は、半導体レーザ素子1そのものの発光能力を増加させなくても、メインビームおよびサブビームの光量をそれぞれ増加させて、両者のS/N比を共に向上できる光学装置を提供することを目的とする。
 また本発明は、情報記録媒体と光学装置に使用される光学部品との間に生じる多重反射を抑制することでトラッキング誤差信号のオフセットを減少させるとともに、メインビームとサブビームとの間の干渉を抑制することで再生信号あるいはトラッキング誤差信号のS/N比を向上させることができる光学装置を提供することを目的とする。
 本発明の光学装置は、情報記録媒体に光を照射するための発光素子と、前記発光素子から出射された光を複数の光束に分岐するための回折格子と、前記回折格子により分岐された前記複数の光束を前記情報記録媒体上に集光するための集光手段と、前記情報記録媒体で反射された前記複数の光束を前記情報記録媒体に記録された情報信号を再生するための再生信号を得るための光およびトラッキング誤差信号を得るための光にそれぞれ分岐するホログラム光学素子と、前記ホログラム光学素子で分岐された前記各光を受光して再生信号およびトラッキング誤差信号を検出する受光素子とを有する光学装置であって、前記回折格子が、互いに回折効率の異なる第一の格子領域および第二の格子領域を有し、前記第一の格子領域における0次回折光の回折効率は、前記第二の格子領域における0次回折光の回折効率よりも大きく、前記第一の格子領域が帯状に形成され、前記第一の格子領域における格子及び/又は前記第二の格子領域における格子が帯状に形成された前記第一の格子領域に対して所定角度だけ傾斜して形成されており、前記第一の格子領域において生成した0次回折光を前記情報記録媒体に対して情報信号を記録又は再生するためのメインビームとして用い、前記第二の格子領域において生成した+1次および/または−1次回折光をトラッキング誤差信号を検出するためのサブビームとして用いることを特徴とする。
 本発明の光学装置における回折格子は、メインビームを通過させるための第一の格子領域と、サブビームを通過させるための第二の格子領域の回折効率をそれぞれ独立に設定するため、光の利用効率が増す。従って、半導体レーザ素子の発光強度そのものを上げることなく、メインビームおよびサブビームの両方の光量を増加させて、両者のS/N比を共に向上することができる。
 また、本発明の光学装置における回折格子は、メインビームを通過させるための第一の格子領域の±1次回折光の回折効率が第二の格子領域の±1次回折光の回折効率よりも低下するように、第一及び第二の格子領域の回折効率を設定することにより、情報記録媒体と光学装置に使用される光学部品との間の多重反射を抑制できる。この結果、トラッキング誤差信号のオフセットが減少する。さらに、メインビームとサブビームとの間の干渉も抑制することが出来る。これと上記の光利用効率の向上効果との相乗効果により、再生信号あるいはトラッキング誤差信号のS/N比をより一層向上させることができる。
 次に、本発明の実施の形態について図1ないし図12を用いて説明する。
 (実施の形態1)
 以下、本発明の実施の形態1における光学装置について説明する。
 実施の形態1における光学装置の構成は、基本的には図13を用いて説明した従来の光学装置の構成と同じであるが、本発明の実施の形態1における回折格子2の構造は、次に示す点において従来のものとは異なる。
 図1(a)は、実施の形態1における光学装置の回折格子2の平面図であり、図1におけるX軸、Y軸、Z軸の方向は、図13におけるX軸、Y軸、Z軸の方向にそれぞれ対応している。図1(a)において、回折格子2は、X軸に平行な帯状に形成された第一の格子領域8と、第一の格子領域8の両外側に形成された第二の格子領域9とを有し、第一の格子領域8と第二の格子領域9とは互いに異なる回折効率を有する。第一の格子領域8における格子および第二の格子領域9における格子は、帯状に形成された第一の格子領域8に平行、すなわちX軸に平行に形成されている。なお、第一の格子領域8および第二の格子領域9における格子のピッチは同一である。
 図1(a)に示すように、領域11において0次回折した光がコリメートレンズ4に入射し、領域12において+1次回折した光がコリメートレンズ4に入射し、領域13において−1次回折した光がコリメートレンズ4に入射する。
 回折格子2は、図13における半導体レーザ素子1から射出されたレーザ光の光軸が第一の格子領域8の中央部を通るように配置されており、第一の格子領域8を通過した0次回折光がメインビームとして、また、第二の格子領域9において回折した±1次回折光がサブビームとして用いられる。このように、実施の形態1における光学装置の回折格子2は、メインビームを生成するための第一の格子領域8とサブビームを生成するための第二の格子領域9とに分けられているため、それぞれの領域において格子深さを独立して調節することにより、0次回折光および±1次回折光の回折効率をそれぞれ独立に設定することができる。このため、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を上げても、第二の格子領域9において生成される±1次回折光の強度は影響を受けず、また、第二の格子領域9における±1次回折光の回折効率を上げても、第一の格子領域8において生成される0次回折光の強度は影響を受けない。
 以上のような理由から、実施の形態1における光学装置では、第一の格子領域8において生成される0次回折光の強度をより大きく、また、第二の格子領域9において生成される±1次回折光の強度をより大きくするために、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を、第二の格子領域9における0次回折光の回折効率よりも大きく設定する。これにより、光利用効率を向上させることができる。さらに、半導体レーザ素子1の発光強度そのものを上げることなく、メインビームおよびサブビーム両方の光量を増加させて、両者のS/N比を共に向上することができる。つまり、第一の格子領域8の0次の回折効率を大きくしているため、±1次の回折効率が減少する。従って、例えば図16(a)に示した光路1(C→B→D→A)及び図16(b)に示した光路2(C→A→D→A)の多重反射による影響が抑制されるので、メインビームとサブビームとの間の干渉効果が減少する。従って、これと光利用効率向上との相乗効果により、再生信号ならびにトラッキング誤差信号のS/N比が向上する。さらに、同様の理由でトラッキング誤差信号のオフセットも低減する。
 なお、第一の格子領域8における格子のピッチと、第二の格子領域9における格子のピッチとは、同一であっても、異なっていてもよい。
 また、第一の格子領域8と第二の格子領域9とを図2のように構成することもできる。図2(a)は回折格子2の平面図、図2(b)〜(d)は図2(a)でのI−I線での矢印方向から見た断面図である。図2(b)〜(d)において、点線は同様の形状が繰り返し形成されていることを意味する。
 例えば、第一の格子領域8における回折格子の深さと第二の格子領域9における回折格子の深さとを異ならせてもよい。例えば、図2(b)に示すように、第一の格子領域8における回折格子の深さを、第二の格子領域9における回折格子の深さよりも小さくした場合、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を、第二の格子領域9における0次回折光の回折効率よりも大きく設定できる。
 また、第一の格子領域8における回折格子の深さ、または第二の格子領域9における回折格子の深さを一定の周期で段階的に変化させてもよい。例えば図2(c)に示すように、第一の格子領域8の回折格子の深さを階段状に変化させるとともに、第一の格子領域8における回折格子の深さを、第二の格子領域9における回折格子の深さよりも小さくした場合、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を、第二の格子領域9における0次回折光の回折効率よりも大きく設定できるので、光の利用効率を高めることができる。更に、階段状にして擬似的にブレーズ化することで、−1次回折光の発生を抑制することができる。即ち、格子領域8の0次回折光の回折効率が更に向上することで、光利用効率が増加するとともに、メインビームとサブビームとの干渉効果が抑制されるので再生信号並びにトラッキング誤差信号のS/N比が向上する。
 また、図2(d)に示すように、第一の格子領域8における回折格子をブレーズ状(のこぎり歯状)にすれば、−1次回折光の発生が完全に抑制されるので、再生信号並びにトラッキング誤差信号のS/N比が更に向上する。
 さらに、第一の格子領域8と第二の格子領域9との回折格子パタンが異なっていてもよい。例えば、図3(a)に示すように、第一の格子領域8に曲線状の回折格子を形成すると、情報記録媒体6からのメインビームの戻り光を集光回折して受光素子に導き再生信号を検出することができる。また、図3(b)に示すように、第一の格子領域8を、格子方向が相互に異なる回折格子が形成された複数の領域で構成してもよい。
 また、第1の格子領域8を帯状に形成し、回折格子の方向を第1の格子領域8の回折ピッチの方向に対して所定角度だけ傾斜させて第2の格子領域9を形成してもよい。そのようにすれば、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を、第二の格子領域9における0次回折光の回折効率よりも大きく設定できるだけでなく、例えば3ビーム法によりトラッキング誤差信号を検出する場合、情報記録媒体6上でトラックピッチの1/4の距離だけメインビームとサブビームの集光スポットを離して配置させることが容易に実現できるという効果がある。
 また、本実施の形態においては、図1(a)に示したように、領域12または領域13が第一の格子領域8に重なっている場合について説明したが、図1(b)に示すように、領域12および領域13が第二の格子領域9内に形成されるように光学系を設計すれば、サブビームの全てが第二の格子領域9を通過する。従って、サブビームの強度は、第一の格子領域8の回折効率の大きさとは完全に無関係となるので、サブビームの強度を考慮せずに第一の格子領域8の回折効率を自由に設定することができる。
 また、半導体レーザ素子1の発光点から回折格子2までの距離をd、コリメートレンズ4の開口数をNAとしたとき、第一の格子領域8のY軸方向の幅を2dtan(sin-1(NA))以上とすれば、第一の格子領域8を通過する0次回折光のみがメインビームになる。従って、メインビームの強度は第二の格子領域9の回折効率の大きさとは完全に無関係となるので、サブビームの強度を考慮せずに第一の格子領域8の回折効率を自由に設定することができる。
 本実施の形態において、コリメートレンズ4および対物レンズ5を備えた無限系型の光学系を有する光学装置について説明したが、対物レンズ5のみを使用した有限系型の光学系を用いても同様に実施可能である。
 また、図4に示すように、回折格子2およびホログラム光学素子3を集積、一体化すれば、光学部品点数が削減され、光学装置が小型・薄型化される。
 また、図5に示すように、半導体レーザ素子1と受光素子群7を同一のパッケージ14に配置するとともに、回折格子2とホログラム光学素子3とを集積・一体化した光学部品でパッケージ14を封止すれば、光学装置を小型・薄型化することができるとともに、光学装置の信頼性を大幅に向上させることができる。
 さらに、図6に示すように、半導体レーザ素子1と受光素子群7を1つのシリコン基板15上に集積し一体化すれば個別の素子をパッケージ14内部に配置する場合と比較して組立工程が容易になる。また、半導体微細加工技術を用いれば受光素子群7からの電気信号を電流電圧変換したり演算したりする集積回路をも同時に基板15上に集積化することができる。これにより、光学装置内に配線を引き回すことによるノイズを低減することができるので、S/N比の良好な光学装置を実現することができる。なお、この集積化にはシリコン基板15に半導体微細加工技術を用いて全ての受光素子群7を形成した後、半導体レーザ素子1をチップボンドすることでハイブリッドに構成することにより実施される。この場合において、半導体レーザ素子1が面発光型である場合には、発光面を上部に向けてチップボンドするだけでよいが、半導体レーザ素子1が端面出射型である場合には、図7に示すように基板15に半導体微細加工技術を用いて凹部を作り込みその内部に半導体レーザ素子1をチップボンドすればよい。
 さらに凹部内に45°傾いた面を形成し、この面に金属あるいは誘電体膜等を蒸着することによりマイクロミラー17を形成すれば、半導体レーザ素子1からの出射光はマイクロミラー17により反射されるので上部方向に光を取出すことが可能となる。
 また半導体微細加工技術を使用すれば、半導体レーザ素子1の出射光のうち、マイクロミラー17側とは反対の側に向けて出射する光を受光して半導体レーザ素子1の出力調整を行うためのモニター用受光素子16を作り込むことも可能である。この構成にすれば半導体レーザ素子1の光出力を常に最適な状態に調整でき、光の過剰出力による無駄な電力を抑制することができるという効果がある。
 一方、半導体ヘテロエピタキシャル技術を用いて、シリコン基板15上に化合物半導体層(図示せず)をモノリシックに形成し、半導体レーザ素子1および受光素子群7をシリコン基板15もしくは化合物半導体層に形成する方法でも実施可能である。この場合において、シリコン基板15を用いずに、化合物半導体層のみで半導体レーザ素子1および受光素子群7を一体に集積・形成してもよい。
 また、本実施の形態においてはホログラム光学素子3の+1次回折光および−1次回折光の双方を利用して再生信号および各種サーボ信号を検出する光学装置について説明したが、図8に示すように、ホログラム光学素子3の+1次回折光あるいは−1次回折光のみを利用して再生信号および各種サーボ信号を検出する構成にすれば、受光素子群7を構成する受光素子の数を減らすことができるので光学装置を低コスト化することができる。
 また、図9に示すように、図1における光学装置の構成に加えて、偏光性光束分岐手段18、反射体19、偏光分離手段20、偏光信号検出用受光素子群21をさらに設けることにより、光磁気信号検出が可能となる。図9において、偏光性光束分岐手段18に入射した情報記録媒体6からの反射光は、ホログラム光学素子3の方向および反射体19の方向へと分岐される。ホログラム光学素子3の方向へ分岐された反射光は、既に説明したように、前記ホログラム光学素子3により受光素子群7へと回折・集光され、サーボ信号が演算・検出される。
 一方、偏光性光束分岐手段18により分岐された戻り光のうち反射体19の方向へ分岐された光は、反射体19で反射した後、偏光分離手段20においてP偏光とS偏光とに偏光分離されて偏光信号検出用受光素子群21へ導かれ、再生信号が算出される。これにより、一般に光利用効率が悪いと言われる光磁気信号検出用光学装置の光利用効率を向上させることができるので、低出力型半導体レーザ素子で動作可能になる。更に、再生信号のS/N比を向上させることで高品質な再生信号を得ることができる。つまり、第一の格子領域8の0次回折光の回折効率を大きくしているため、±1次回折光の回折効率が減少する。従って、多重反射による影響が抑制されるので、メインビームとサブビームとの間の干渉効果が減少する。従って、これと光利用効率向上との相乗効果により、再生信号ならびにトラッキング誤差信号のS/N比が向上する。さらに、同様の理由でトラッキング誤差信号のオフセットも低減する。
 また、図10に示すように偏光性光束分岐手段18と反射体19と偏光分離手段20を集積・一体化すれば光学部品点数が削減されるので、光学装置が小型・薄型・低コスト化される。
 また、図11に示すように、半導体レーザ素子1と受光素子群7と偏光信号検出用受光素子群21とを基板15上に集積してパッケージ14内に配置するとともに、回折格子2とホログラム光学素子3とを集積・一体化した光学部品でパッケージ14を封止し、さらに偏光性光束分岐手段18と反射体19と偏光分離手段20を集積・一体化して回折格子2とホログラム光学素子3とを集積・一体化した光学部品上に搭載・集積化すれば、光学装置を小型・薄型化することができるとともに、光学装置の信頼性を大幅に向上させることができる。
 なお、上記説明においては情報記録媒体を再生/記録するための光学装置としての使用例を示したが、その他の光情報処理システムにおいて本構成の光学装置を使用しても良い。
 (実施の形態2)
 次に、本発明の実施の形態2における光学装置について説明する。
 実施の形態2における光学装置の構成は、基本的には、実施の形態1における光学装置の構成と同じであるが、本発明の実施の形態2における回折格子2の構造は、次に示す点において実施の形態1のものとは異なる。
 図12は、実施の形態2における光学装置の回折格子2の平面図であり、図12におけるX軸、Y軸、Z軸の方向は、図13におけるX軸、Y軸、Z軸の方向にそれぞれ対応している。図12において、回折格子2には、X軸に平行で一定のピッチを有する格子が形成されている。但し、回折格子2の中央部には、X軸に平行で帯状に形成された、格子の存在しない無格子領域10が形成されている。
 ところで、無格子領域10が形成された場所は、実施の形態1における回折格子2において第一の格子領域8が形成された場所に相当するものである。実施の形態1においても説明したように、実施の形態1における回折格子2の第一の格子領域8を通過する0次回折光は、メインビームとして用いられるものであり、メインビームの強度を上げるためには、第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を100%とすることが最も望ましい。第一の格子領域8における0次回折光の回折効率を100%とすることは、結局、実施の形態1における第一の格子領域8が形成された領域には格子を形成しないこと、すなわち実施の形態2における無格子領域を設けることと等価である。
 以上のように、回折格子2の中央部に無格子領域を形成することにより、メインビームの強度を最大限に高めることができる。しかも、第一の回折格子領域8は無格子領域のため±1次回折光が発生しない。従って、例えば図16(a)に示した光路1(C→B→D→A)及び図16(b)に示した光路2(C→A→D→A)の多重反射によって発生するメインビームとサブビームとの間の干渉によるノイズ成分を完全に除去することができる。従って、再生信号ならびにトラッキング誤差信号のS/N比を大幅に向上させることができる。また、トラッキング誤差信号のオフセットも低減させることができる。
 なお、実施の形態1で示した各種応用例は本実施の形態2においても同様に適用可能である。また、本実施の形態2における光学装置を、情報記録媒体を再生/記録するためのシステム以外の光情報処理システムに使用することも可能である。
 また、回折格子2の格子を、帯状に形成された無格子領域10に対して所定角度だけ傾斜させて形成してもよい。
本発明の実施の形態1における光学装置の回折格子を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置の回折格子の別の構成例を示しており、図2(a)は平面図、図2(b)〜(d)は図2(a)でのI−I線での矢印方向から見た断面図 本発明の実施の形態1における光学装置の回折格子の別の構成例を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態1における光学装置を示す図 本発明の実施の形態2における光学装置の回折格子を示す図 本発明および従来の光学装置を示す図 従来の光学装置における回折格子を示す図 従来の回折格子の格子深さと回折効率との関係を示す図 情報記録媒体と光学装置との間の多重反射を説明する図
符号の説明
1 半導体レーザ素子
2 回折格子
3 ホログラム光学素子
4 コリメートレンズ
5 対物レンズ
6 情報記録媒体
7 受光素子群
8 第一の格子領域
9 第二の格子領域
10 無格子領域
11、12、13 領域
14 パッケージ
15 基板
16 モニター用受光素子
17 マイクロミラー
18 偏光性光束分岐手段
19 反射体
20 偏光分離手段
21 偏光信号検出用受光素子群

Claims (4)

  1.  情報記録媒体に光を照射するための発光素子と、前記発光素子から出射された光を複数の光束に分岐するための回折格子と、前記回折格子により分岐された前記複数の光束を前記情報記録媒体上に集光するための集光手段と、前記情報記録媒体で反射された前記複数の光束を前記情報記録媒体に記録された情報信号を再生するための再生信号を得るための光およびトラッキング誤差信号を得るための光にそれぞれ分岐するホログラム光学素子と、前記ホログラム光学素子で分岐された前記各光を受光して再生信号およびトラッキング誤差信号を検出する受光素子とを有する光学装置であって、
     前記回折格子が、互いに回折効率の異なる第一の格子領域および第二の格子領域を有し、
     前記第一の格子領域における0次回折光の回折効率は、前記第二の格子領域における0次回折光の回折効率よりも大きく、
     前記第一の格子領域が帯状に形成され、前記第一の格子領域における格子及び/又は前記第二の格子領域における格子が帯状に形成された前記第一の格子領域に対して所定角度だけ傾斜して形成されており、
     前記第一の格子領域において生成した0次回折光を前記情報記録媒体に対して情報信号を記録又は再生するためのメインビームとして用い、前記第二の格子領域において生成した+1次および/または−1次回折光をトラッキング誤差信号を検出するためのサブビームとして用いることを特徴とする光学装置。
  2.  更に、前記情報記録媒体で反射された光を偏光するための偏光手段と、前記偏光手段により偏光された光を受光するための受光素子とを備えることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3.  前記第一の格子領域は無格子領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置。
  4.  前記回折格子と前記ホログラム光学素子とは同じ光学部品に集積されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光学装置。
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