JP2004227746A - 光ピックアップ装置および半導体レーザ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置および半導体レーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体レーザ素子から出射されるレーザ光に対する光利用効率の低下を抑制することができる光ピックアップ装置および半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】DVD用レーザ素子32から出射され、かつ偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して垂直な方向のレーザ光Aが偏光グレーティング23に入射すると、偏光グレーティング23は前記レーザ光Aを回折させずに0次回折光A0として透過させる。したがってDVD用レーザ素子32から出射されたすべてのレーザ光AをDVDの情報信号の読取りおよびFES、TESの検出に用いることができる。これによって従来の光ピックアップ装置1でCDのTESを検出するために用いているグレーティング3の回折作用によって生じていた光利用効率の低下を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD(Compact Disk)およびDVD(Digital Versatile Disk)などの光記録媒体の情報を読取り、かつ光記録媒体に情報を記録する光ピックアップ装置およびこの光ピックアップ装置に好適に実施することができる半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図28は、従来の光ピックアップ装置1の構成を簡略化して示す図であり、図29は第1および第2の半導体レーザ素子12,13から出射されたレーザ光R,rがグレーティング3を透過した後の回折光を示す図である。なお、図11において、第1の半導体レーザ素子12から出射されたレーザ光Rがグレーティング3に入射することによって分光されたときの1次回折光R1,R1’が破線で示され、第2の半導体レーザ素子13から出射されたレーザ光rがグレーティング3に入射することによって分光されたときの1次回折光r1,r1’は、実線で示される。
【0003】
光ピックアップ装置1は、半導体レーザユニット2、グレーティング(以下の説明において、「回折格子」と表記する場合がある)3、コリメートレンズ4、ビームスプリッタ5、対物レンズ6、分割素子7、受光素子8、駆動部9、信号処理部10および制御部11を備えて構成される。光ピックアップ装置1は、光記録媒体17の情報記録面に記録された情報を光学的に読取り、かつ前記情報記録面に情報を光学的に記録するために用いられる。
【0004】
半導体レーザユニット2は、発振波長がたとえば654nmの赤色波長のレーザ光を出射する第1の半導体レーザ素子12、発振波長がたとえば784nmの赤外波長のレーザ光を出射する第2の半導体レーザ素子13、ステム14、リード15およびキャップ16を備えて構成される。第1の半導体レーザ素子12は、たとえばDVD(Digital Versatile Disk)の情報を読取るときに用いられ、第2の半導体レーザ素子13は、たとえばCD(Compact Disk)の情報を読取るときに用いられる。
【0005】
以下の説明において、第1の半導体レーザ素子を「DVD用レーザ素子」、第2の半導体レーザ素子を「CD用レーザ素子」と表記する場合がある。
【0006】
光ピックアップ装置1において、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光Rがグレーティング3に入射すると、回折されずにグレーティング3を透過する0次回折光R0と、回折される1次回折光R1,R1’との3つに分光される。CD用レーザ素子13から出射されたレーザ光rがグレーティング3に入射すると、回折されずにグレーティング3を透過する0次回折光r0と、回折される1次回折光r1,r1’との3つに分光される。前述のように、DVD用レーザ素子12およびCD用レーザ素子13から出射されたレーザ光R,rがグレーティング3に入射すると、前記2つのレーザ光R,rの波長の違いによって回折角度および回折効率が異なるが、2つのレーザ光R,rは、グレーティング3によって、共に分光される。
【0007】
グレーティング3によって3つのレーザ光に分光された後は、コリメートレンズ4、ビームスプリッタ5および対物レンズ6を通過して光記録媒体17に集光する。ビームスプリッタ5では、略1/2の光が反射され、この反射された光は用いられない。光記録媒体17によって反射されたレーザ光は、対物レンズ6を通過した後、ビームスプリッタ5によって略1/2の光が反射され、分割素子7を介して所定の受光素子8に入射する。
【0008】
前記ビームスプリッタ5は、具体的には、共通な光軸上に配置される赤外ダイクロイックビームスプリッタと赤色ダイクロイックビームスプリッタとによって構成される。前記赤外ダイクロイックビームスプリッタは、CD用レーザ素子13に対しては反射率が50%であり、DVD用レーザ素子12に対しては入射光を100%透過する。また前記赤色ダイクロイックビームスプリッタは、DVD用レーザ素子12に対しては反射率が50%であり、CD用レーザ素子13に対しては入射光を100%透過する。
【0009】
分割素子7では、光記録媒体17に記録された情報、フォーカスエラー信号(以下、FESと表記する)およびトラッキングエラー信号(以下、TESと表記する)が得られるように信号光を分割する。
【0010】
DVDのTESを検出する場合は、DPP(Differential Push−Pull)法が用いられる。この場合は、分割素子7によって、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光を、光軸を含む3つの部分に分割して受信すればよい。ここで、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光は、光軸に対して垂直な断面が円形である。またDVDのFESを検出する場合は、分割素子7によって、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光を、光軸を含む第1の半円と第2の半円とに分け、第2の半円をさらに光軸を含み、面積の等しい2つの1/4円に分ける。これによって、ナイフエッジ法でFESを検出することができる。
【0011】
一方、CDのTESを検出する場合は、CD用レーザ素子13から出射され、グレーティング3によって分光された3つのレーザ光を用いる3ビーム法が用いられる。またCDのFESを検出する場合は、分割素子7によって、グレーティング3の0次回折光を、光軸を含む2つの部分に分割する。これによって、ナイフエッジ法でFESを検出することができる。
【0012】
受光素子8に入射した前記レーザ光は、電気信号に変換される。この電気信号に基づいてCDおよびDVDなどの光記録媒体17の情報記録面に記録された情報信号の読取り、およびFES、TESの検出を行う。
【0013】
ここで、FESは、光記録媒体17の面振れに追従して常に情報記録面上に焦点を結ぶように調整する制御を行うために用いられる。TESは、光記録媒体17の情報記録面に集光されたレーザ光のトラック中心からのずれを修正して、レーザ光を正確にトラックに追従させる制御を行うために用いられる。
【0014】
他の従来技術として、発振波長が異なる2つの半導体レーザ素子を備え、信号読取り波長の異なる光記録媒体の信号を読取る光ヘッドが開示されている。この光ヘッドは、入射したレーザ光の振動方向の違いによって、0次回折光として透過または±1次回折光として回折させる偏光性ホログラムを備えている。
【0015】
光ヘッドにおいて、発振波長が異なる2つの半導体レーザ素子から出射されたレーザ光は、共に0次回折光として偏光性ホログラムを透過し、コリメートレンズ、1/4波長板および対物レンズを通過して光記録媒体に集光する。光記録媒体で反射されたレーザ光は、往路と同じ光路を辿り、対物レンズ、1/4波長板およびコリメートレンズを通過して、偏光性ホログラムに入射する。偏光性ホログラムに入射したレーザ光は、±1次回折光として回折し、その回折方向に対応する位置に配置された光検出器に入射する(たとえば、特許文献1参照)。
【0016】
前述のように、CDおよびDVDなどの光記録媒体に対して情報の読取りおよび記録を行う光ピックアップ装置は、たとえばホログラムレーザ方式の半導体レーザ装置を含んで構成される。ホログラムレーザ方式とは、1つのパッケージに半導体レーザ素子、ホログラム素子および信号検出用受光素子が組込まれた半導体レーザ装置において、半導体レーザ素子からレーザ光を出射し、光記録媒体である前記光ディスクで反射された信号光を、ホログラム素子によって半導体レーザ素子に向かう方向とは異なる方向に回折させて、信号検出用受光素子に導く方式である。
【0017】
従来のホログラムレーザ方式の半導体レーザ装置としては、後述する図30〜図35に示す半導体レーザ装置100が知られている。図30(a)は、従来の半導体レーザ装置100を簡略化して示す斜視図である。図30(b)は、半導体レーザ装置100のホログラム素子106を除いて示す斜視図である。図31は、半導体レーザ装置100を示す正面図である。図32は、半導体レーザ装置100を示す右側面図である。図33は、図31の切断面線A−Aから見た断面図である。図34は、図31の切断面線B−Bから見た断面図である。図35は、図31の切断面線C−Cから見た断面図である。ここで、図中に示すX軸、Y軸、Z軸は、3次元の直交座標軸である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、半導体レーザ装置100の長手方向、幅方向および厚み方向にそれぞれ相当する。
【0018】
半導体レーザ装置100は、半導体レーザ素子101、サブマウント102、光軸変換ミラー103、ホログラム素子106、信号検出用受光素子107、絶縁性枠体108およびリード109を含んで構成される。ホログラム素子106は、3ビーム生成用グレーティング104およびホログラムパターン105を含む。サブマウント102は、アイランド部111上部に搭載される。
【0019】
半導体レーザ装置100を用いた光ピックアップ装置において、光だけを用いて情報の読取りおよび記録を行うCDファミリと呼ばれる光記録媒体ならびに光と磁気とを用いて情報の読取りおよび記録を行うDVDファミリと呼ばれる光記録媒体の情報の読取りおよび記録を行うためには、発振波長が異なる複数の光源が必要となる。従来の半導体レーザ装置100では、光源として、CDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うためのレーザ光を出射する第1発振点と、DVDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うためのレーザ光を出射する第2発振点とを含む半導体レーザ素子101を用いている。
【0020】
従来の半導体レーザ装置100における半導体レーザ素子1の第1発振点および第2発振点から出射されたレーザ光110a,110bは、図21(a)に示すように、光軸変換ミラー103によって反射され、前記レーザ光110a,110bの進行方向は垂直な方向に変えられる。光軸変換ミラー103によって進行方向を変えられた前記レーザ光110a,110bは、3ビーム生成用グレーティング104に入射する。3ビーム生成用グレーティング104に、前記レーザ光110a,110bが入射すると、回折されずに透過する0次回折光と、回折される±1次回折光とに分割される。3ビーム生成用グレーティング104によって3つのレーザ光に分割された後は、図示しない光記録媒体に集光する。半導体レーザ素子1から出射され、かつ光記録媒体で反射されたレーザ光110a,110bは、図21(c)に示すように、ホログラムパターン105によって回折され、信号検出用受光素子107の所定の受光部に入射する。
【0021】
CDファミリの光記録媒体におけるトラッキングエラー信号(以下、TESと表記する)を検出する場合は、メインビームに対して光記録媒体のトラックの延伸方向に先行するサブビームおよび後行するサブビームを用いる3ビーム法が用いられる。また、DVDファミリの光記録媒体におけるTESを検出する場合は、メインビームを分割した信号間の位相差を用いる位相差法が用いられる。
【0022】
他の従来技術の半導体レーザ装置では、チップ搭載部に半導体レーザチップを実装し、チップ搭載部を囲んで設けた外部リード上の接続点と半導体レーザチップの電極とを接続し、かつチップ搭載部および外部リード上の接続点を囲んで絶縁材料から成る枠体が設けられる。枠体上部には、3ビーム生成用グレーティングパターンおよびビームスプリット用ホログラムパターンを含むホログラム光学素子が搭載され、半導体レーザチップから出射されたレーザ光は、3ビーム生成用グレーティングパターンによって3つのレーザ光に分割されて、光ディスクに集光する。光ディスクで反射されたレーザ光は、ビームスプリット用ホログラムパターンによって回折され、光検出回路に入射する(たとえば、特許文献2〜5参照)。
【0023】
さらに、他の従来技術の半導体レーザ装置では、リードフレーム上に半導体レーザチップが搭載され、このリードフレームは、樹脂パッケージによって封止されている。樹脂パッケージ上には、グレーティングおよびホログラムを含むホログラム素子が搭載されている。半導体レーザチップから出射されたレーザ光は、マイクロミラーによって反射されてグレーティングに入射し、3つのレーザ光に分割され、光ディスクに集光する。光ディスクで反射されたレーザ光は、ホログラムによって回折され、フォトダイオードに入射する(たとえば、特許文献6参照)。
【0024】
【特許文献1】
特開平11−174226号公報
【特許文献2】
特開平6−203403号公報
【特許文献3】
特開2000−196176号公報
【特許文献4】
特開2000−196177号公報
【特許文献5】
特開2001−111159号公報
【特許文献6】
特開平11−25465号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の光ピックアップ装置1において、CDのTESを検出する場合には、たとえば3ビーム法が用いられる。3ビーム法では、CD用レーザ素子13から出射された赤外波長のレーザ光rがグレーティング3によって分光されたときの3つのレーザ光r0,r1,r1’を用いてTESを検出する。この光ピックアップ装置1において、DVDのTESを検出する場合には、たとえばDPD(Differential Phase Detection)法が用いられる。DPD法では、DVD用レーザ素子12から出射された赤色波長のレーザ光Rがグレーティング3に入射することによって0次回折光として透過する1つのレーザ光R0を分割してTESを検出する。
【0026】
前述のように、DVDのTESは、1つのレーザ光R0を用いるだけで検出することができ、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光Rをグレーティング3によって3つのレーザ光R0,R1,R1’に分光させる必要がない。つまり、DVDのTESを検出する場合には、グレーティング3は不要である。しかし、発振波長が異なるDVD用レーザ素子12とCD用レーザ素子13とを備える半導体レーザユニット2を有する光ピックアップ装置1では、DVD用レーザ素子12とCD用レーザ素子13との配置位置が近いので、一方のレーザ素子から出射されたレーザ光のみをグレーティング3に入射させ、他方のレーザ素子から出射されたレーザ光をグレーティング3に入射させないようにすることは困難である。このため従来の光ピックアップ装置1では、DVDのTESを検出する場合でも、DVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光Rをグレーティング3によって3つのレーザ光R0,R1,R1’に分光させざるを得ない。
【0027】
したがってDVDのTESを検出する場合は、グレーティング3によって分光されたレーザ光R0,R1,R1’のうち、回折されずに0次回折光として透過する1つのレーザ光R0を用いて、分光された2つのレーザ光R1,R1’は用いない。そのためDVD用レーザ素子12から出射されたレーザ光Rに対する光利用効率が低下するという問題がある。また光利用効率が低下することを考慮して、DVD用レーザ素子12から出射されるレーザ光Rの光量を増加すると、消費電流が増加してしまうという問題がある。
【0028】
前記特許文献1の光ヘッドでは、半導体レーザ素子を挟んだ所定の位置に、2つの光検出器を配置する必要があるので、光検出器の組立調整が困難であるという問題がある。
【0029】
前記従来の半導体レーザ装置100を用いた光ピックアップ装置において、CDファミリの光記録媒体のTESを検出する場合には、たとえば3ビーム法が用いられる。3ビーム法では、3ビーム生成用グレーティング104で分割された3つのレーザ光を用いてTESを検出する。また、前記従来の半導体レーザ装置100を用いた光ピックアップ装置において、DVDファミリの光記録媒体のTESを検出する場合には、たとえば位相差法が用いられる。位相差法では、3ビーム生成用グレーティング104で分割された3つのレーザ光のうち、0次回折光として透過する1つのレーザ光を分割してTESを検出する。
【0030】
前述のように、DVDファミリの光記録媒体のTESを検出する場合は、3ビーム生成用グレーティング104によって分割された3つのレーザ光のうち、回折されずに0次回折光として透過する1つのレーザ光を用いて、分割された他の2つのレーザ光は用いない。そのため、本来、光記録媒体に集光されるべきレーザ光の光量が低減して光量損失が生じ、半導体レーザ素子1から出射されたレーザ光に対する光利用効率が低下するという問題がある。
【0031】
本発明の目的は、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光に対する光利用効率の低下を抑制することができる光ピックアップ装置および半導体レーザ装置を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2つの波長帯域のレーザ光を出射する光源と、光源から出射され、光記録媒体で反射されたレーザ光を受光する受光素子とを有し、光源から出射されたレーザ光を光記録媒体に照射することによって、光記録媒体の情報を読取る処理および光記録媒体に情報を記録する処理の少なくとも一方の処理を行う光ピックアップ装置であって、
光源と光記録媒体との間に、光源から出射されて入射したレーザ光の偏光方向が予め定める第1偏光方向であるときは、前記レーザ光を回折させずに透過させ、かつ光源から出射されて入射したレーザ光の偏光方向が予め定める第2偏光方向であるときは、前記レーザ光を回折させる偏光特性を有する回折格子が設けられ、
前記2つの波長帯域のレーザ光の偏光方向は、前記回折格子に入射する位置において互いに直交していることを特徴とする光ピックアップ装置である。
【0033】
本発明に従えば、光源から出射されて回折格子に入射した一方の波長帯域のレーザ光、たとえば発振波長が654nmである赤色波長のレーザ光の偏光方向が予め定める第1偏光方向、たとえば回折格子の溝の方向に対して垂直な方向であるときは、回折格子としての回折機能を無効にして、前記レーザ光を回折させずに透過させることができる。また光源から出射されて回折格子に入射した他方の波長帯域のレーザ光、たとえば発振波長が784nmである赤外波長のレーザ光の偏光方向が予め定める第2偏光方向、たとえば回折格子の溝の方向に対して平行な方向であるときは、回折格子としての回折機能を有効にして前記レーザ光を回折させて、0次回折光として透過するレーザ光と±1次回折光として回折するレーザ光とに分光させることができる。
【0034】
光源から出射され、偏光方向が第1偏光方向である赤色波長のレーザ光を用いて光記録媒体、たとえばDVDの情報を読取る場合は、光源から出射されたレーザ光が回折格子に入射しても、回折格子は回折機能を無効にして前記レーザ光を回折させずに透過させる。したがって光源から出射されたすべてのレーザ光をDVDの情報の読取りに用いることができる。これによってDVDの情報を読取る場合は、従来の光ピックアップ装置のように、回折格子で回折されることによって生じていた光利用効率の低下を抑制することができる。また光利用効率の低下を抑制することができるので、光源から出射されるレーザ光の光量を増加させる必要がなく、前記レーザ光の光量増加に伴う消費電流の増加を防ぐことができる。これによって、たとえばDVDを再生可能でかつ携帯可能な光ディスク再生装置では、従来の光ピックアップ装置を用いた光ディスク装置よりも長時間の再生が可能となる。
【0035】
また本発明は、前記光源は偏光方向が互いに平行な第1および第2偏光方向のレーザ光を出射し、前記回折格子と前記光源との間に、第2偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向に影響を与えず、第1偏光方向の光に対しては偏光方向を変える1/2波長板を設けることを特徴とする。
【0036】
本発明に従えば、光源から出射された第2偏光方向のレーザ光が1/2波長板に入射した場合は、第2偏光方向の波長のレーザ光に対する偏光方向に影響はなく、光源から出射された第1偏光方向のレーザ光が1/2波長板に入射した場合は、第1偏光方向の波長のレーザ光に対する偏光方向が90度回転する。したがって光源から出射された第1偏光方向のレーザ光および第2偏光方向のレーザ光に対する偏光方向が、前記回折格子に入射する位置において互いに垂直になる。これによって、前記回折格子によって第2偏光方向のレーザ光のみを回折することができる。
【0037】
また本発明は、前記光源と光記録媒体との間に、第1表面部に入射光を回折させて複数の光に分光するホログラムを設け、かつ第2表面部に前記回折格子を設けた第1の光学素子を含み、
前記光源と前記受光素子とを含んで光源ユニットを構成し、
前記第1の光学素子と前記光源ユニットとを含んで第1光学組立体を構成することを特徴とする。
【0038】
本発明に従えば、第1の光学素子と光源ユニットとを含んで第1光学組立体を構成する光ピックアップ装置では、前記第1の光学素子と光源ユニットとが第1光学組立体としてユニット化されるので、製造時における光学部品の部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業も簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。また光学部品の部品点数を削減することによって、光ピックアップ装置の小型化および軽量化を図ることができるとともに、光ピックアップ装置の製造コストを低減することができる。
【0039】
また本発明は、前記第1の光学素子のホログラムは、光源から出射されて入射したレーザ光を回折させずに透過させる偏光特性を有する偏光ホログラムであることを特徴とする。
【0040】
本発明に従えば、光源から出射され、回折格子を通過したレーザ光は、第1の光学素子の偏光ホログラムに入射する。偏光ホログラムに入射した前記レーザ光は、偏光ホログラムの偏光特性によって回折されずに、すべて0次回折光として透過する。偏光ホログラムを用いることによって、偏光特性を有していないホログラムを用いたときに生じていた、回折されて光記録媒体の情報記録面に集光されない不用光を無くすことができ、光源から出射されたすべてのレーザ光を光記録媒体の情報記録面に集光させることができる。これによって偏光特性を有していないホログラムを備える光ピックアップ装置に比べて、光源から出射されたレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。
【0041】
また本発明は、前記第1の光学素子の回折格子とホログラムとの間に、第2偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向に影響を与えず、第1偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向を変える1/2波長板が設けられる第2の光学素子を含み、
前記第2の光学素子と光源ユニットとを含んで第2光学組立体を構成することを特徴とする。
【0042】
本発明に従えば、前記回折格子を通過したレーザ光は、第1の光学素子の回折格子とホログラムの間に設けた1/2波長板に入射する。前記回折格子を通過した第2偏光方向のレーザ光が1/2波長板に入射した場合は、第2偏光方向の波長のレーザ光に対する偏光方向に影響はなく、前記回折格子を通過した第1偏光方向のレーザ光が1/2波長板に入射した場合は、第1偏光方向の波長のレーザ光に対する偏光方向が90度回転する。前記1/2波長板を通過したレーザ光は、ホログラムに入射する。ホログラムに入射した前記レーザ光は、ホログラムの回折作用を受けずに、すべて透過して光記録媒体に集光する。前述のように前記第1の光学素子の回折格子とホログラムとの間に1/2波長板を設けることによって、ホログラムに入射した前記レーザ光がホログラムの回折作用を受けないようにすることができる。これによって、ホログラムによる回折作用によって生じていた光記録媒体に集光されない不用光を無くすことができ、光源から出射されたレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。
【0043】
また、第2の光学素子と光源ユニットとを含んで第2光学組立体を構成する光ピックアップ装置では、前記第2の光学素子と光源ユニットとが第2光学組立体としてユニット化されるので、製造時における光学部品の部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業が簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。また光学部品の部品点数を削減することによって、光ピックアップ装置の小型化および軽量化を図ることができるとともに、光ピックアップ装置の製造コストを低減することができる。
【0044】
また本発明は、複数の波長帯域のレーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光の進行方向を変える光軸変換ミラーと、光源から出射され、一方向に透過したレーザ光の反射光を受光する受光素子とを含む半導体レーザ装置であって、
前記光源は、光源から出射される複数のレーザ光の偏光方向がそれぞれ平行となるように搭載され、
前記光軸変換ミラーに、前記光源から出射されるレーザ光のうちいずれか一つの波長帯域のレーザ光に対して偏光方向を変える1/2波長板を設けることを特徴とする半導体レーザ装置である。
【0045】
本発明に従えば、光源から出射されるレーザ光のうちいずれか一つの波長帯域のレーザ光に対して偏光方向を変える1/2波長板を、光軸変換ミラーに設ける。これによって、光源から出射される複数の波長帯域のレーザ光のうち、たとえば赤外波長のレーザ光が、1/2波長板が設けられる光軸変換ミラーに入射すると反射されて進行方向が変わる。また、光源から出射される複数の波長帯域のレーザ光のうち、たとえば赤色波長のレーザ光が、1/2波長板が設けられる光軸変換ミラーに入射すると反射されて進行方向が変わるとともに、赤色波長のレーザ光に対する偏光方向が90度回転する。
【0046】
光源および1/2波長板が設けられる光軸変換ミラーを含む半導体レーザ装置を、たとえば光ピックアップ装置に用い、前記光軸変換ミラーによって反射されたレーザ光を、レーザ光の偏光方向に応じて回折機能を変える偏光回折格子に入射させた場合、1/2波長板の機能によって偏光方向が90度回転させられた前記赤色波長のレーザ光は、回折作用を受けずに前記偏光回折格子を透過し、偏光方向が変わらない前記赤外波長のレーザ光は、回折作用を受けて複数のレーザ光に回折される。
【0047】
したがって、前記赤色波長のレーザ光を、たとえばDVDの情報の読取りに用い、前記赤外波長のレーザ光を、たとえばCDの情報の読取りに用いることによって、DVDの情報を読取る場合に用いられる光源から出射されたレーザ光は、従来技術のように回折格子で回折されない。これによって、本来集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0048】
また本発明は、前記1/2波長板は、複屈折性結晶の薄板であることを特徴とする。
【0049】
本発明に従えば、1/2波長板として、たとえば水晶などの複屈折性結晶の薄板を用いる。前述のように、1/2波長板として複屈折性結晶の薄板を用いることによって、1/2波長板の位相シフト量を精密に制御することができる。これによって、偏光ホログラムに入射した複数のレーザ光に対する回折効率の差を設計どおりに設定することができる。
【0050】
また本発明は、前記1/2波長板は、異方性樹脂フィルムであることを特徴とする。
【0051】
本発明に従えば、異方性樹脂フィルムは、複屈折性結晶よりも比較的安価であるので、1/2波長板として、たとえばアートンなどの異方性樹脂フィルムを用いることによって、半導体レーザ装置の製造コストを低減することができる。
【0052】
また本発明は、前記光源および受光素子は、リードが設けられる樹脂製の基台に搭載されることを特徴とする。
【0053】
本発明に従えば、光源および受光素子は、リードが設けられる樹脂製の基台に搭載される。このように、光源および受光素子が同一の基台に搭載されるので、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができる。また、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができるので、半導体レーザ装置の組立て作業を比較的短時間で行うことができる。
【0054】
また本発明は、前記光源および受光素子は、金属製の台座上に搭載され、前記台座には、台座と電気的に絶縁された状態で保持されたリードが取付けられ、
前記リードは、前記光軸変換ミラーによって変換された光軸の方向と平行な方向に延伸されて設けられることを特徴とする。
【0055】
本発明に従えば、光源および受光素子は、金属製の台座上に搭載される。台座には、台座と電気的に絶縁された状態で保持されたリードが取付けられる。リードは、光軸変換ミラーによって変換された光軸の方向と平行な方向に延伸されて設けられる。これらによって、半導体レーザ装置を薄型にすることができる。また光源および受光素子は、同一の金属製の台座上に搭載されるので、製造途中で半導体レーザ装置の向きを変位させる必要がない。したがって、半導体レーザ装置を容易に製造することができるとともに、たとえば半導体レーザ装置から出射されるレーザ光の特性を容易に測定することができる。
【0056】
また本発明は、前記光源および受光素子は、シリコン基板上に搭載されることを特徴とする。
【0057】
本発明に従えば、光源および受光素子は、シリコン基板上に搭載される。このように、光源および受光素子が同一のシリコン基板上に搭載されるので、光源と受光素子との位置を精密に調整することができ、ホログラムを容易に調整することができる。また、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができる。さらに、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができるので、半導体レーザ装置の組立て作業を比較的短時間で行うことができる。
【0058】
また本発明は、前記光軸変換ミラーは、前記シリコン基板を加工することによって形成されることを特徴とする。
【0059】
本発明に従えば、光軸変換ミラーは、シリコン基板を形状加工することによって形成する。たとえば、エッチング技術を用いて角錐台状の突部を形成する。エッチング技術によって形成された角錐台状の突部の側面は、シリコン基板の結晶面であり、この結晶面が光軸変換ミラーとして機能する。前述のように、シリコン基板をエッチング技術などによって形状加工することによって、前記角錐台状の突部の側面に、ガラスプリズム状に形成された反射面と同等以上の光学特性を有する光軸変換ミラーとして機能する反射面を形成することができる。また、反射面の角度は、シリコン基板の面方位およびエッチング液を適当に選択することによって、容易に所定の角度に形成することができる。
【0060】
また本発明は、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有する偏光回折格子を含むことを特徴とする。
【0061】
本発明に従えば、偏光回折格子は、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有する。したがって、前記第1偏光方向のレーザ光が偏光回折格子に入射した場合、前記第1偏光方向のレーザ光は回折し、0次回折光として透過するレーザ光と±1次回折光として回折するレーザ光とに分割される。また、前記第2偏光方向のレーザ光が偏光回折格子に入射した場合、前記第2偏光方向のレーザ光は分割されずに、0次回折光として透過する。
【0062】
したがって、偏光回折格子に入射するときの偏光方向が第1偏光方向のレーザ光を、たとえばCDの情報の読取りに用い、偏光回折格子に入射するときの偏光方向が第2偏光方向のレーザ光を、たとえばDVDの情報の読取りに用いることによって、DVDの情報を読取る場合に用いられる光源から出射されたレーザ光は、従来技術のように回折格子で回折されない。これによって、本来集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0063】
また本発明は、一方向に透過したレーザ光の反射光を、前記受光素子の方向に回折させるホログラムを含み、
前記ホログラムは、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有することを特徴とする。
【0064】
本発明に従えば、一方向に透過したレーザ光の反射光を、受光素子の方向に回折させるホログラムは、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有する。前述のような偏光特性を有するホログラムを用いることによって、光源から出射されるレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。これによって、光源におけるレーザ光の発振出力を小さくすることができるので、光源を比較的長い時間使用することができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態である光ピックアップ装置21の構成を簡略化して示す図である。図2は、サブマウント38に搭載した波長帯域が異なる第1および第2の半導体レーザ素子32,33を示す平面図である。光ピックアップ装置21は、半導体レーザユニット22、1/2波長板51、偏光グレーティング23、コリメートレンズ24、ビームスプリッタ25、対物レンズ26、分岐素子27、受光素子28、駆動部29、信号処理部30および制御部31を備えて構成される。
【0066】
サブマウント38としては、通常、モニタ用フォトダイオードを集積化するためにシリコン(Si)半導体が用いられるが、光出力の大きい場合は放熱効果を高めるために炭化シリコン(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)およびサファイアなどの誘電体を用いてもよい。
【0067】
光ピックアップ装置21は、光記録媒体37の情報記録面に記録された情報を光学的に読取る、または前記情報記録面に情報を光学的に記録する装置である。光記録媒体37は、たとえばCD(Compact Disk)、CD−R/RW(CompactDisk−Recordable/Rewritable)およびDVD(Digital Versatie Disk)などである。
【0068】
半導体レーザユニット22は、第1の半導体レーザ素子32、第2の半導体レーザ素子33、ステム34、リード35およびキャップ36を備えて構成される。
【0069】
第1の半導体レーザ素子32および第2の半導体レーザ素子33は、光ピックアップ装置21における光源である。第1の半導体レーザ素子32は、発振波長がたとえば654nmの赤色波長のレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ素子32は、たとえばDVDの情報記録面に記録された情報の読取りを行うときに用いられる。第2の半導体レーザ素子33は、発振波長がたとえば784nmの赤外波長のレーザ光を出射する。第2の半導体レーザ素子33は、たとえばCDまたはCD−R/RWの情報記録面に記録された情報の読取りおよび情報記録面への情報の記録を行うときに用いられる。以下の説明において、第1の半導体レーザ素子32を「DVD用レーザ素子32」、第2の半導体レーザ素子33を「CD用レーザ素子33」と表記する。
【0070】
DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33は、ステム34の一方面側に配置される。リード35は、ステム34の他方面側から突出して設けられ、DVD用レーザ素子32、CD用レーザ素子33および駆動部29と電気的に接続されている。
【0071】
キャップ36は、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33と外部との物理的接触を避けるためにDVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33を封止する封止部材であり、ステム34の一方面側に装着される。これによってDVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33は、ステム34およびキャップ36によって密封される。
【0072】
DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33は、図2に示すように、共通なサブマウント38に並列に搭載される。DVD用レーザ素子32は、たとえば活性層と基板との格子定数の異なる歪み超格子型量子井戸レーザが用いられる。この歪み超格子型量子井戸レーザは、歪みの絶対値によって偏光方向が90度異なる。本実施形態におけるDVD用レーザ素子32のように、発振波長がたとえば654nm程度のDVD用レーザ素子32の場合は、出射されるレーザ光の偏光方向を搭載面に対して平行にすることによって、良好な発振閾値および信頼性といった特性が得られる。CD用レーザ素子33から出射されるレーザ光の偏光方向は、通常、搭載面に対して平行である。以上のことを考慮して、本実施形態では、DVD用レーザ素子32の発振点39から出射される赤色波長のレーザ光の偏光方向と、CD用レーザ素子33の発振点39から出射される赤外波長のレーザ光の偏光方向とが互いに平行になるようにしている。
【0073】
DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33をサブマウント38に接着する場合には、蝋材が用いられる。蝋材には、たとえば金錫(AuSn)、金シリコン(AuSi)などが用いられる。
【0074】
1/2波長板(以下、「λ/2板」と表記する場合がある)51は、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光が入射した場合は、その偏光方向が90度回転させられた直線偏光のレーザ光として出射される。一方、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光が入射した場合は、その偏光方向は変化されずに直線偏光のレーザ光として出射される。このようなλ/2板51は、λ/2板51に用いる複屈折性材料の厚さを調整することによって実現できる。
【0075】
偏光グレーティング23は、複屈折性材料に断面が略矩形の溝を形成した回折格子である。また偏光グレーティング23は、溝に複屈折性材料を埋め込んで形成した回折格子でもよい。偏光グレーティング23は、入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して垂直な方向である場合には、回折格子としての回折機能を無効にして前記レーザ光が回折しないようにし、入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して平行な方向である場合には、回折格子としての回折機能を有効にして前記レーザ光を回折させる特性を有している。0次回折光と±1次回折光の割合は、溝の深さによって調節することができる。
【0076】
前述のように、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されるレーザ光の偏光方向は互いに平行であるが、λ/2板51を通過することによって、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光の偏光方向が90度回転する。したがってDVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されるレーザ光の偏光方向を、偏光グレーティング23に入射する位置において互いに垂直にすることができる。
【0077】
コリメートレンズ24は、入射光を平行光にする。ビームスプリッタ25は、図示しないがCDレーザ用ビームスプリッタおよびDVDレーザ用ビームスプリッタの2つのビームスプリッタによって構成される。CDレーザ用ビームスプリッタは、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対しては反射率および透過率が共に50%で、かつDVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対しては透過率が100%である反射膜が、光軸に対して45度傾いた斜面上に形成されている。CDレーザ用ビームスプリッタは、CD用レーザ素子33から出射され、入射したレーザ光の50%を透過し、前記入射したレーザ光の50%を直角に反射させる。
【0078】
DVDレーザ用ビームスプリッタは、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対しては反射率および透過率が共に50%で、かつCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対しては透過率が100%である反射膜が、光軸に対して45度傾いた斜面上に形成されている。DVDレーザ用ビームスプリッタは、DVD用レーザ素子32から出射され、入射したレーザ光の50%を透過し、前記入射したレーザ光の50%を直角に反射させる。
【0079】
対物レンズ26は、入射光を光記録媒体37の情報記録面に集光させる。分割素子27は、光記録媒体37の情報記録面に記録された情報信号の読取りおよびFES、TESの検出を行うために、ビームスプリッタ25によって反射されたレーザ光を、複数の領域に分割し、受光素子28の所定の受光部に入射するようにする。受光素子28は、たとえばフォトダイオードなどで実現され、入射光を電気信号に変換する。
【0080】
駆動部29は、DVD用レーザ素子32が赤色波長のレーザ光を出射するために必要な所定の駆動電圧および駆動電流、ならびにCD用レーザ素子33が赤外波長のレーザ光を出射するために必要な所定の駆動電圧および駆動電流を半導体レーザユニット22に供給する。
【0081】
信号処理部30は、受光素子28によって光電変換された電気信号に対して、電気信号を増幅させるなどの信号処理を行い、信号処理が施された電気信号を制御部31に送信する。
【0082】
制御部31は、信号処理部30から送信されてきた電気信号に基づいて、半導体レーザユニット22のDVD用レーザ素子32またはCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光が対物レンズ26を介して光記録媒体37の情報記録面で合焦するための対物レンズ26における焦点位置の制御、および前記レーザ光を正確に光記録媒体37のトラックに追従させる制御を行う。この制御を行うにあたって、信号処理部30と制御部31とは時系列的に連動するようにしておく。
【0083】
図3は、DVD用レーザ素子32から出射された赤色波長のレーザ光Aが偏光グレーティング23を透過した後の回折光を示す図である。図4は、CD用レーザ素子33から出射された赤外波長のレーザ光Bが偏光グレーティング23を透過した後の回折光を示す図である。ただし、図3および図4では、理解を容易にするために、半導体レーザユニット22と偏光グレーティング23との間に設けられる1/2波長板51を省略している。
【0084】
図3において、DVD用レーザ素子32から出射された赤色波長のレーザ光Aが偏光グレーティング23に入射すると、0次回折光A0のみが透過する。図4において、CD用レーザ素子33から出射された赤外波長のレーザ光Bが偏光グレーティング23に入射すると、0次回折光B0と±1次回折光B1,B1’との3つに分光される。図3において、0次回折光A0は実線で示し、発生しない±1次回折光A1,A1’は破線で示す。
【0085】
ステム34に設けられているリード35を介して、DVD用レーザ素子32に駆動電圧および駆動電流が供給されると、DVD用レーザ素子32から赤色波長のレーザ光Aが出射される。たとえば、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して垂直な方向のレーザ光Aが偏光グレーティング23に入射すると、偏光グレーティング23の回折機能は無効となるので、前記レーザ光Aは回折されない。つまり、図3に示すような±1次回折光A1,A1’は発生せず、前記レーザ光Aは0次回折光A0として偏光グレーティング23を透過する。
【0086】
ステム34に設けられているリード35を介して、CD用レーザ素子33に駆動電圧および駆動電流が供給されると、CD用レーザ素子33から赤外波長のレーザ光Bが出射される。たとえば、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して平行な方向のレーザ光Bが偏光グレーティング23に入射すると、偏光グレーティング23の回折機能は有効となるので、図4に示すように、前記レーザ光Bは回折されて、0次回折光B0および±1次回折光B1,B1’の3つのレーザ光に分光される。
【0087】
偏光グレーティング23を0次回折光A0として透過したレーザ光および偏光グレーティング23によって回折されたレーザ光B0,B1,B1’は、コリメートレンズ24に入射する。コリメートレンズ24に入射した前記レーザ光は平行光となり、ビームスプリッタ25および対物レンズ26を通過して、光記録媒体37の情報記録面に集光する。光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は、対物レンズ26を通過してビームスプリッタ25に入射する。
【0088】
前記情報記録面で反射されたレーザ光は、ビームスプリッタ25よって、分割素子27の方向へ90度反射させられて分割素子27に入射する。分割素子27に入射した前記レーザ光は、所定の方向に反射され、受光素子28に入射する。なお、図示しないが、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光用の分割素子および受光素子(以下、「CDレーザ用分割素子」および「CDレーザ用受光素子」と表記する)と、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光用の分割素子および受光素子(以下、「DVDレーザ用分割素子」および「DVDレーザ用受光素子」と表記する)とをそれぞれ用意しておく。
【0089】
受光素子28に入射した前記レーザ光は、電気信号に変換される。この電気信号に基づいてCDおよびDVDなどの光記録媒体37の情報記録面に記録された情報信号、フォーカスエラー信号(以下、FESと表記する)およびトラッキングエラー信号(以下、TESと表記する)の検出を行う。ここでFESは、光記録媒体37の面振れに追従して常に情報記録面上に焦点を結ぶように調整する制御を行うために用いられる。TESは、光記録媒体37の情報記録面に集光されたレーザ光のトラック中心からのずれを修正して、レーザ光を正確にトラックに追従させる制御を行うために用いられる。
【0090】
偏光グレーティング23は、入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して垂直な方向である場合には、回折格子としての回折機能を無効にして前記レーザ光が回折しないようにする特性を有している。前記レーザ光Aが偏光グレーティング23に入射した場合は、前記レーザ光Aを回折させずに0次回折光A0として偏光グレーティングを透過させることができる。
【0091】
したがってDVD用レーザ素子32から出射されたすべてのレーザ光Aを、DVDの情報信号の読取りおよびFES、TESの検出に用いることができる。これによって光ピックアップ装置21は、従来の光ピックアップ装置1でCDのTESを検出するために用いている回折格子の回折作用によって生じていたDVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対する光利用効率の低下を抑制することができる。
【0092】
また光ピックアップ装置21は、光利用効率の低下を抑制することができるので、DVD用レーザ素子32から出射されるレーザ光Aの光量を増加させる必要がなく、前記レーザ光Aの光量増加に伴う消費電流の増加を防ぐことができる。これによって光ピックアップ装置21を用いた、たとえばDVDを再生可能でかつ携帯可能な光ディスク装置では、従来の光ピックアップ装置1を用いた光ディスク装置よりも長時間の再生が可能となる。
【0093】
図5は、偏光ビームスプリッタ25Aと対物レンズ26との間に、1/4波長板41を設けた光ピックアップ装置21の構成を簡略化して示す図である。なお、以下の説明では、1/4波長板を「λ/4板」と表記する。図5では、図1に示すビームスプリッタ25に代えて、偏光ビームスプリッタ25Aを用いている。
【0094】
偏光ビームスプリッタ25Aは、図示しないがCDレーザ用偏光ビームスプリッタおよびDVDレーザ用偏光ビームスプリッタの2つの偏光ビームスプリッタによって構成される。CDレーザ用偏光ビームスプリッタは、第1の偏光方向に対しては、CD用レーザ素子33およびDVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対して反射率が0%、透過率が100%である。またCDレーザ用偏光ビームスプリッタは、第2の偏光方向に対しては、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対して反射率が100%、透過率が0%であり、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対して透過率が100%である。
【0095】
DVDレーザ用ビームスプリッタは、第1の偏光方向に対しては、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対して反射率が0%、透過率が100%である。またDVDレーザ用ビームスプリッタは、第2の偏光方向に対しては、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光に対して反射率が100%、透過率が0%であり、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対して透過率が100%である。
【0096】
λ/4板41は、直線偏光の光が入射されると円偏光の光に変換して出射し、円偏光の光が入射されると直線偏光の光に変換して出射する。DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光は直線偏光であり、この直線偏光のレーザ光がλ/4板41に入射すると円偏光のレーザ光に変換される。円偏光のレーザ光は、対物レンズ26を通過して、光記録媒体37の情報記録面に集光する。情報記録面で反射されたレーザ光は、再度λ/4板41を透過することによって、元のレーザ光と偏光方向が直交する方向の直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ25Aによって100%反射される。その後、分割素子27を通過して受光素子28に入射する。なお、図示しないが、CD用レーザ素子33から出射され、前記情報記録面で反射されたレーザ光に対して用いるCDレーザ用分割素子およびCDレーザ用受光素子と、DVD用レーザ素子32から出射され、前記情報記録面で反射されたレーザ光に対して用いるDVDレーザ用分割素子およびDVDレーザ用受光素子とをそれぞれ用意しておく。
【0097】
図1に示す光ピックアップ装置21におけるビームスプリッタ25には、対物レンズ26の光軸に対して45度傾いた斜面上に、反射率50%の反射膜が形成されている。DVD用レーザ素子32またはCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光がビームスプリッタ25に入射すると、入射光の50%は透過して対物レンズ26に入射し、入射光の50%は分岐素子27とは反対の方向に反射させられる。したがってDVD用レーザ素子32またはCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光の50%は、光記録媒体37の情報信号の読取りおよびFES、TESの検出には用いられない、いわゆる不用光となるので、前記レーザ光に対する光利用効率が低下してしまう。
【0098】
そこで図5に示す光ピックアップ装置21では、前述の偏光ビームスプリッタ25Aを用いることによって、偏光ビームスプリッタ25Aの反射面における反射率を0%にしている。これによって不用光を発生させないようにすることができる。したがってDVD用レーザ素子32またはCD用レーザ素子33から出射され、偏光ビームスプリッタ25Aに入射したすべてのレーザ光を光記録媒体37に集光させることができ、前記レーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。
【0099】
図6は、ホログラム素子42を示す斜視図である。ホログラム素子42は面形状が長方形でかつ互いに平行である2つの面に、偏光グレーティング23およびホログラム43を設けた第1の光学素子である。同図では、略直方体形状のホログラム素子42を示しているが、ホログラム素子42の形状はこれに限るものではない。ホログラム43には、断面が略矩形の溝が形成されている。ホログラム43は、DVD用レーザ素子32またはCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光を回折によって複数のレーザ光に分光するとともに、ホログラム43を通過して光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光を回折によって複数のレーザ光に分光する。
【0100】
ホログラム素子42の偏光グレーティング23およびホログラム43は、たとえば図6に示すように、偏光グレーティング23およびホログラム43に形成された溝の方向が互いに直交するように設けられている。
【0101】
図7は、ホログラム一体型レーザユニット45を示す斜視図である。ホログラム一体型レーザユニット(以下、「ホログラムレーザユニット」と表記する)45は、受発光素子内蔵レーザユニット(以下、「受発光素子ユニット」と表記する)44のキャップ36上面に、前記ホログラム素子42の偏光グレーティング23が設けられた面を半導体レーザ素子側にして固定して一体化した第1光学組立体である。受発光素子ユニット44は、図1に示す半導体レーザユニット22と受光素子28とを含んで構成される光源ユニットである。
【0102】
図1に示す半導体レーザユニット22に代えて、ホログラムレーザユニット45を用いた光ピックアップ装置を本発明の第2の実施形態として、以下に説明する。本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、対応する部分には同一の参照符を付す。
【0103】
本実施形態では、発振波長がたとえば635nmの赤色波長のレーザ光を出射するDVD用レーザ素子32と、発振波長がたとえば784nmの赤外波長のレーザ光を出射するCD用レーザ素子33とが用いられる。DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33は、図2に示すように、共通なサブマウント38に並列に搭載される。本実施形態におけるDVD用レーザ素子32のように、発振波長がたとえば635nm程度のDVD用レーザ素子32の場合は、出射されるレーザ光の偏光方向を搭載面に対して垂直にすることによって、良好な発振閾値および信頼性といった特性が得られる。CD用レーザ素子33から出射されるレーザ光の偏光方向は、通常、搭載面に対して平行である。以上のことを考慮して、本実施形態では、DVD用レーザ素子32の発振点39から出射される赤色波長のレーザ光の偏光方向と、CD用レーザ素子33の発振点39から出射される赤外波長のレーザ光の偏光方向とが互いに垂直になるようにしている。
【0104】
また本実施形態において、受発光素子ユニット44に内蔵されている受光素子28は、CD用レーザ素子33から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光に対して用いるCDレーザ用受光素子である。また受発光素子ユニット44の外部に設けられている受光素子28は、DVD用レーザ素子32から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光に対して用いるDVDレーザ用受光素子である。なお、本実施形態の光ピックアップ装置は、光源であるDVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33と偏光グレーティング23との間にλ/2板51を備えていない。
【0105】
図7において、受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、DVD用レーザ素子32に駆動電圧および駆動電流が供給されると、DVD用レーザ素子32から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して垂直な方向のレーザ光が出射される。DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光が、ホログラム素子42に設けた偏光グレーティング23に入射すると、回折されずに0次回折光として透過する。受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、CD用レーザ素子33に駆動電圧および駆動電流が供給されると、CD用レーザ素子33から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して平行な方向のレーザ光が出射される。CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光が、ホログラム素子42に設けた偏光グレーティング23に入射すると、回折されて3つのレーザ光に分光される。
【0106】
偏光グレーティング23を通過した1つのレーザ光または3つのレーザ光が、ホログラム素子42に設けたホログラム43に入射すると、ホログラム43の回折作用によって回折されて複数のレーザ光に分光される。分光されたレーザ光のうち、0次回折光として透過したレーザ光が光記録媒体37の情報記録面に集光する。
【0107】
DVD用レーザ素子32から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は第1の実施形態と同様に、DVDレーザ用偏光ビームスプリッタによって、光軸に対して直角に反射されて受光素子28に入射する。CD用レーザ素子33から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は、往路と同じ経路を辿って、ホログラム素子42のホログラム43に入射する。ホログラム43に入射したレーザ光は、ホログラム43の回折作用によって回折されて複数のレーザ光に分光される。分光されたレーザ光のうち、1次回折光として回折されたレーザ光が、回折方向に対応する位置に配置された受光素子28に入射する。
【0108】
したがって本実施形態の光ピックアップ装置では、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光を直角に反射させて受光素子28に導くための偏光ビームスプリッタが1つで済む。この偏光ビームスプリッタは、具体的には、DVD用レーザ素子32から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光をDVD用受光素子に導くためのDVDレーザ用偏光ビームスプリッタである。
【0109】
これによって本実施形態の光ピックアップ装置は、ホログラム素子42と受発光素子ユニット44とがホログラムレーザユニット45としてユニット化されるので、製造時における光学部品の部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業も簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。また光学部品の部品点数を削減することによって、光ピックアップ装置の小型化および軽量化を図ることができるとともに、光ピックアップ装置の製造コストを低減することができる。
【0110】
本実施形態において、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射され、偏光グレーティング23を通過してホログラム43に入射したレーザ光は、ホログラム43の回折作用によって回折されて複数のレーザ光に分光される。分光されたレーザ光のうち、0次回折光として透過したレーザ光のみが光記録媒体37の情報記録面に集光され、たとえば±1次回折光として回折されたレーザ光は、光記録媒体37の情報記録面に集光されずに不用光となる。この不用光は、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対する光利用効率の低下の要因となる。
【0111】
そこで、前記光利用効率の低下を抑制することを考える。本実施形態の光ピックアップ装置のホログラム素子42におけるホログラム43に代えて、ホログラム43に所定の偏光特性を与えた偏光ホログラムを設けたホログラム素子42を用いた光ピックアップ装置を第3の実施形態として、以下に説明する。
【0112】
第3の実施形態の光ピックアップ装置は、第2の実施形態の光ピックアップ装置におけるホログラム43を除いては、同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略し、対応する部分には同一の参照符を付す。
【0113】
偏光グレーティング23に形成された溝の方向と偏光ホログラムに形成された溝の方向とが互いに直交するように、偏光グレーティング23および偏光ホログラムが設けられている場合は、偏光ホログラムには偏光グレーティング23と同じ偏光特性を与えておく。詳細に述べると、偏光ホログラムに入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して垂直な方向である場合には、前記レーザ光が回折しないようにし、入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して平行な方向である場合には、前記レーザ光を回折させる。また、偏光グレーティング23に形成された溝の方向と偏光ホログラムに形成された溝の方向とが平行となるように、偏光グレーティング23および偏光ホログラムが設けられている場合は、偏光ホログラムには偏光グレーティング23と直交する偏光特性を与えておく。詳細に述べると、偏光ホログラムに入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して垂直な方向である場合には、前記レーザ光を回折させ、入射したレーザ光の偏光方向が溝の方向に対して平行な方向である場合には、前記レーザ光が回折しないようにする。
【0114】
受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、DVD用レーザ素子32に駆動電圧および駆動電流が供給されると、DVD用レーザ素子32から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して垂直な方向となるレーザ光が出射される。DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光が、ホログラム素子42に設けた偏光グレーティング23に入射すると、回折されずに0次回折光として透過する。また受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、CD用レーザ素子33に駆動電圧および駆動電流が供給されると、CD用レーザ素子33から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して平行な方向となるレーザ光が出射される。
【0115】
CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光は、ホログラム素子42に設けた偏光グレーティング23に入射し、回折されて3つのレーザ光に分光される。偏光グレーティング23を通過した1つのレーザ光または3つのレーザ光が、ホログラム素子42に設けた偏光ホログラムに入射する。
【0116】
前記CD用レーザ素子33から出射され、偏光ホログラムに入射したレーザ光は、偏光ホログラムの偏光特性によって回折されずに、0次回折光としてすべて透過する。図5に示す光ピックアップ装置21と同様の考え方でホログラム素子42と対物レンズとの間に、λ/4板41を設けることによって光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光の偏光方向と元のレーザ光の偏光方向とを直交させることができる。したがって前記CD用レーザ素子33から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は、偏光ホログラムによってすべて回折されて回折方向に対応する位置に配置された受光素子28に入射する。
【0117】
一方、前記DVD用レーザ素子32から出射され、偏光ホログラムに入射したレーザ光は、偏光ホログラムの偏光特性によって回折されて分光される。しかし、DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光は、光記録媒体37の情報記録面で反射した後、偏光ビームスプリッタ25Aによって100%反射され、偏光ホログラムを通過しないので、偏光ホログラムの溝を、±1次回折光ができるだけ発生しない溝深さに形成することによって光損失を十分小さくすることができる。
【0118】
したがって本実施形態の光ピックアップ装置では、偏光ホログラムを用いることによって、第2の実施形態の光ピックアップ装置におけるホログラム43で分光されるために発生していた不用光を無くすことができ、CD用レーザ素子33から出射されたすべてのレーザ光を光記録媒体37の情報記録面に集光させることができる。これによって第2の実施形態の光ピックアップ装置に比べて、DVD用レーザ素子32およびCD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。
【0119】
図8は、λ/2板一体型ホログラム素子46を示す斜視図である。λ/2板一体型ホログラム素子(以下、「λ/2板ホログラム素子」と表記する)46は、図6に示すホログラム素子42の偏光グレーティング23とホログラム43との間に、λ/2板51を設けた第2の光学素子である。図9は、λ/2板一体型ホログラムレーザユニット47を示す斜視図である。λ/2板一体型ホログラムレーザユニット(以下、「λ/2板ホログラムレーザユニット」と表記する)47は、図7に示す受発光素子ユニット44のキャップ36上面に、図8に示すλ/2板ホログラム素子46の偏光グレーティング23が設けられた面を半導体レーザ素子側にして固定して一体化した第2光学組立体である。
【0120】
第2の実施形態である光ピックアップ装置におけるホログラムレーザユニット45に代えて、λ/2板ホログラムレーザユニット47を用いた光ピックアップ装置を本発明の第4の実施形態として、以下に説明する。
【0121】
第4の実施形態の光ピックアップ装置は、第2の実施形態の光ピックアップ装置におけるホログラム素子42を除いては、同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略し、対応する部分には同一の参照符を付す。図9において、受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、DVD用レーザ素子32に駆動電圧および駆動電流が供給されると、DVD用レーザ素子32から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して垂直な方向となるレーザ光が出射される。DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光が、λ/2板ホログラム素子46に設けた偏光グレーティング23に入射すると、回折されずに0次回折光として透過する。
【0122】
また受発光素子ユニット44におけるリード35を介して、CD用レーザ素子33に駆動電圧および駆動電流が供給されると、CD用レーザ素子33から、偏光方向が偏光グレーティング23の溝の方向に対して平行な方向となるレーザ光が出射される。CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光が、λ/2板ホログラム素子46に設けた偏光グレーティング23に入射すると、回折されて3つのレーザ光に分光される。
【0123】
偏光グレーティング23を通過した1つのレーザ光または3つのレーザ光は、λ/2板51に入射することによって第1の偏光方向の直線偏光から、第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向の直線偏光に変換される。第2の偏光方向の直線偏光のレーザ光は、λ/2板ホログラム素子46に設けたホログラム43に入射する。ホログラム43に入射した前記第2の偏光方向の直線偏光のレーザ光は、ホログラム43の回折作用を受けずに、すべて0次回折光として透過して光記録媒体37の情報記録面に集光する。このように本実施形態では、偏光グレーティング23とホログラム43との間にλ/2板51を設けることによって、ホログラム43に入射した前記第2の偏光方向の直線偏光のレーザ光がホログラム43の回折作用を受けないようにすることができる。
【0124】
CD用レーザ素子33から出射され、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は、往路と同じ経路を辿って、λ/2板ホログラム素子46のホログラム43に入射するが、光路中に配置されたλ/4板41を2度通過することによって、偏光方向が90度回転させられる。これによって光記録媒体37の情報記録面で反射されてホログラム43に入射したレーザ光は、ホログラム43の回折作用によって回折される。回折されたレーザ光は、回折方向に対応する位置に配置された受光素子28に入射する。前述のように本実施形態の光ピックアップ装置では、ホログラム43の回折作用による不用な回折光が全く発生しないので、CD用レーザ素子33から出射されたレーザ光に対する光利用効率を最大にすることができる。
【0125】
DVD用レーザ素子32から出射されたレーザ光も、光路中に配置されたλ/4板41を2度通過することによって、偏光方向が90度回転させられる。これによって光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光がホログラム43に入射すると不要な回折光が発生するが、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ25Aによって直角に反射される。したがって前記光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光を回折する必要はないので、ホログラム43の溝は、回折効率ができるだけ小さくなる溝深さに形成しておけばよい。
【0126】
また受発光素子ユニット44とλ/2板ホログラム素子46とを含んで構成されるλ/2板ホログラムレーザユニット47を備える本実施形態の光ピックアップ装置では、光記録媒体37の情報記録面で反射されたレーザ光を直角に反射させて受光素子28に導くための偏光ビームスプリッタが1つで済む。
【0127】
これによって本実施形態の光ピックアップ装置では、λ/2板ホログラム素子46と受発光素子ユニット44とがλ/2板ホログラムレーザユニット47としてユニット化されるので、製造時における光学部品の部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業も簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。また光学部品の部品点数を削減することによって、光ピックアップ装置の小型化および軽量化を図ることができるとともに、光ピックアップ装置の製造コストを低減することができる。
【0128】
図10(a)は、本発明の実施の一形態である半導体レーザ装置200を簡略化して示す斜視図である。図10(b)は、半導体レーザ装置200のホログラム素子208を除いて示す斜視図である。図11は、半導体レーザ装置200を示す正面図である。図12は、半導体レーザ装置200を示す右側面図である。図13は、図11の切断面線D−Dから見た断面図である。図14は、図11の切断面線E−Eから見た断面図である。図15は、図11の切断面線F−Fから見た断面図である。ここで、図中に示すX軸、Y軸、Z軸は、3次元の直交座標軸である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、半導体レーザ装置200の長手方向、幅方向および厚み方向にそれぞれ相当する。
【0129】
半導体レーザ装置200は、半導体レーザ素子201、モニタ用受光素子202、光軸変換ミラー搭載部203、光軸変換ミラー204、1/2波長板205、ホログラム素子208、信号検出用受光素子搭載部209、信号検出用受光素子210、絶縁性枠体211およびリード218を含んで構成される。ホログラム素子208は、3ビーム生成用グレーティング206および信号光分岐用ホログラムパターン207を含む。
【0130】
絶縁性枠体211は、たとえばポリフェニレンサルファイド(略称:PPS)および液晶ポリマーなどの成形性がよく、耐熱性に優れる樹脂材料によって形成される基台である。絶縁性枠体211は、基部212および枠体周縁部213を有する。基部212は、大略的に直方体状である。枠体周縁部213は、基部212に連なり、全周にわたって延び、かつ基部上面214からZ軸方向一方に突出して形成される。
【0131】
枠体周縁部213のY軸方向において対向する2つの外周部分は、X軸方向に平行となるように形成される。枠体周縁部213のX軸方向において対向する2つの外周部分は、Y軸方向両端部に向かうにつれてX軸方向一方または他方に近づくように円弧状に湾曲するように形成される。さらに詳細に述べると、枠体周縁部213のX軸方向において対向する2つの外周部分の側面は、同じ曲率半径を有する円筒面状に形成される。また、絶縁性枠体211は、前記同じ曲率半径を有する円筒面の中心と、半導体レーザ素子201の光軸とが一致するように形成される。
【0132】
絶縁性枠体211には、Z軸方向一方に開放する枠体凹所215が形成される。また絶縁性枠体211は、アイランド部216を有する。ここで、アイランド部216から枠体周縁部上面217までの厚み寸法は、基部上面214から枠体周縁部上面217までの厚み寸法よりも大きい。
【0133】
基部212のX軸方向一方に臨む側面には、前記側面から基部212のX軸方向一方に突出して、複数の、本実施形態では6本のリード218が設けられる。基部212のX軸方向他方に臨む側面には、前記側面から基部212のX軸方向他方に突出して、複数の、本実施形態では6本のリード218が設けられる。リード218は、たとえば銅合金などによって形成される。銅合金は、たとえばコバルト(Co)の含有率が0.3重量パーセント(wt%)で、かつリン(P)の含有率が0.08重量パーセント(wt%)であるDK−10と呼称される銅合金によって実現される。
【0134】
アイランド部216は、銅板に錫(Sn)メッキを施すことによって形成される。アイランド部216には、モニタ用受光素子202を形成したシリコン(Si)サブマウントが接着剤によって固定されて搭載される。前記シリコンサブマウント上には、半導体レーザ素子201が銀(Ag)ペーストなどの接着剤によって固定されて搭載される。
【0135】
半導体レーザ素子201は、半導体レーザ装置200の光源である。本実施形態の半導体レーザ素子201は、2つの異なる発振波長のレーザ光をそれぞれ出射する第1発振点および第2発振点を含む。第1および第2発振点は、1つのチップ上に形成される。半導体レーザ素子201は、第1および第2発振点から出射される2つのレーザ光の偏光方向がそれぞれ平行となるように、シリコンサブマウント上に搭載される。また、半導体レーザ装置200において、絶縁性枠体211の基部上面214と、半導体レーザ素子201の発振点とのZ軸方向における距離は、所定の距離となるように調整される。
【0136】
本実施形態において、第1発振点は、たとえば赤外波長のレーザ光を出射し、第2発振点は、たとえば赤色波長のレーザ光を出射する。赤外波長のレーザ光は、CDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うために用い、赤色波長のレーザ光は、DVDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うために用いる。ここで、CDファミリとは、光だけを用いて情報の読取りおよび記録を行う光記録媒体であり、DVDファミリとは光と磁気とを用いて情報の読取りおよび記録を行い、記録できる情報がCDファミリに比べて大きい光記録媒体である。
【0137】
モニタ用受光素子202は、たとえばフォトダイオードによって実現される。モニタ用受光素子202は、半導体レーザ素子201から出射されたレーザ光を受光する。半導体レーザ装置200は、モニタ用受光素子202が受光したレーザ光の光量が一定となるように、半導体レーザ素子201から出射されるレーザ光の出力を制御することによって、光記録媒体に一定の光量のレーザ光が集光するようにしている。
【0138】
アイランド部216のZ軸方向一方のシリコンサブマウントのY軸方向一方には、アイランド部216に対して45度の傾斜部を有する光軸変換ミラー搭載部203が形成される。光軸変換ミラー搭載部203は、たとえばポリフェニレンサルファイド(略称:PPS)および液晶ポリマーなどの成形性がよく、耐熱性に優れる樹脂材料によって形成される。光軸変換ミラー搭載部203には、光軸変換ミラー204が接着剤によって接着固定される。光軸変換ミラー204は、半導体レーザ素子201から出射されたレーザ光の進行方向を変える。
【0139】
光軸変換ミラー204には、波長選択性の1/2波長板(以下、「λ/2板」と表記する場合がある)205が取付けられる。本実施形態のλ/2板205は、半導体レーザ素子201から出射される2つの異なる波長帯域のレーザ光のうちいずれか一つの波長帯域のレーザ光に対して偏光方向を90度変える偏光特性を有している。λ/2板205としては、たとえばマイカ、ニオブ酸リチウムおよび水晶などの複屈折性結晶薄板を適当な厚さに切ったものによって実現される。
【0140】
また、λ/2板205は、耐熱性を有し、かつ透明な樹脂であるアートンなどの異方性フィルムによって実現されてもよい。異方性フィルムは、複屈折性結晶よりも比較的安価であるが、光軸変換ミラー204の表面に単独で取付けることは困難であるため、ガラスなどで挟み込むようにして、光軸変換ミラー204にλ/2板205を設ければよい。
【0141】
複屈折性光学素子であるλ/2板205は、レーザ光が入射する入射面の面積が大きくなると、良好な光学特性を得ることが難しいが、半導体レーザ装置200において、λ/2板205が設けられる光軸変換ミラー204は、半導体レーザ素子201の近傍に配置されるので、λ/2板205の入射面の面積が比較的小さくても、良好な光学特性を得ることができる。半導体レーザ素子201の各発振点からλ/2板205が設けられる光軸変換ミラー204までの距離をLとし、半導体レーザ素子201の各発振点から出射されるレーザ光の光軸からの広がり角を30度とすると、光軸変換ミラー204の1辺は、0.82×L程度の長さ寸法であればよい。ただし、前記広がり角は、半導体レーザ素子201の搭載面に垂直な方向に対するレーザ光と光軸とのなす角である。半導体レーザ素子201および光軸変換ミラー204を前述のように配置した場合、前記距離Lは1mm〜5mm程度である。
【0142】
半導体レーザ素子201から出射されるレーザ光は通常、半導体レーザ素子201の搭載面に垂直な方向に対するレーザ光の広がり角が大きく、搭載面に平行な方向に対するレーザ光の広がり角は、搭載面に垂直な方向に対するレーザ光の広がり角の1/2〜1/3程度であり小さい。
【0143】
したがって、半導体レーザ装置200を光ピックアップ装置に適用し、複数の半導体レーザ素子201を用いる場合、光ピックアップ装置における集光レンズを1つにするために、半導体レーザ素子201の各発振点の間隔をたとえば200μm以下にして、光軸に対して垂直方向に発振点がずれることによって生じる球面収差の影響を可能な限り小さくし、半導体レーザ素子201から出射されるレーザ光の広がり角が小さい方向に半導体レーザ素子201を配置すれば、光軸変換ミラー204は、前述の長さ寸法よりも大きくする必要はない。
【0144】
半導体レーザ素子201および光軸変換ミラー204のX軸方向一方のアイランド部216のZ軸方向一方には、信号検出用受光素子搭載部(以下、単に「受光素子搭載部」と表記する場合がある)209が形成される。受光素子搭載部209は、たとえばポリフェニレンサルファイド(略称:PPS)および液晶ポリマーなどの成形性がよく、耐熱性に優れる樹脂材料によって形成される。受光素子搭載部209には、信号検出用受光素子(以下、単に「受光素子」と表記する場合がある)210が接着剤によって接着固定される。受光素子210は、たとえばフォトダイオードによって実現され、入射光を電気信号に変換する。各素子の電極およびリード218は、金(Au)ワイヤなどによって電気的に接続される。
【0145】
絶縁性枠体211の基部上面214および枠体周縁部213を基準として、後述する光ピックアップ装置に半導体レーザ装置200を組込むことによって、半導体レーザ素子201から出射されるレーザ光を精度良く光記録媒体に導くとともに、光記録媒体で反射されたレーザ光を受光素子210に導くことができる。
【0146】
前述のように、アイランド部216上に、半導体レーザ素子201、モニタ用受光素子202を形成したシリコンサブマウント、光軸変換ミラー搭載部203、光軸変換ミラー204、λ/2板205、受光素子搭載部209および受光素子210を含む各光学素子を搭載した後は、前記光学素子と外部との物理的接触を避けるために、アイランド部216に平行でかつ枠体周縁部上面217を含む面全体を絶縁性の樹脂などで封止する。これによって、前記光学素子は密封される。
【0147】
絶縁性枠体211の枠体周縁部213のZ軸方向一方に臨む面には、ホログラム素子208が接着剤によって接着固定される。ホログラム素子208における枠体周縁部213と接着固定される面には、3ビーム生成用グレーティング(以下、単に「グレーティング」または「回折格子」と表記する場合がある)206が形成される。また、ホログラム素子208のグレーティング206が形成される面と対向する面には、信号光分岐用ホログラムパターン(以下、単に「ホログラムパターン」と表記する場合がある)207が形成される。
【0148】
グレーティング206は、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する±1次回折光の回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する±1次回折光の回折効率よりも大きい偏光特性を有する偏光グレーティングである。ホログラムパターン207は、光記録媒体で反射したレーザ光を回折させて、受光素子210の所定の受光部に入射させるために用いられる。光記録媒体で反射したレーザ光がホログラムパターン207に入射すると、0次回折光、+1次回折光および−1次回折光に分割される。本実施形態では、+1次回折光のみを用い、0次回折光および−1次回折光は用いない。しかし、半導体レーザ装置200において、0次回折光は半導体レーザ素子201の方向に向かい、雑音発生の原因となるので、ホログラムパターン207における0次回折光の回折効率は可能な限り小さくする必要がある。また、半導体レーザ素子201から出射され、光記録媒体に集光する前にホログラムパターン207に入射して回折されるレーザ光のうち0次回折光は、信号の読取りに用いられる光になるので、0次回折光の回折効率は可能な限り高くする必要がある。したがって、本実施形態では、光記録媒体に集光する前にホログラムパターン207に入射したレーザ光および光記録媒体で反射されてホログラムパターン207に入射したレーザ光に対する0次回折光および±1次回折光の回折効率が、前述の要求を満たすように最適化される。
【0149】
半導体レーザ素子201の第1発振点から出射され、CDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うために用いられる赤外波長のレーザ光220aは、図13に破線で示すように、λ/2板205が設けられる光軸変換ミラー204に入射すると反射されて、進行方向が垂直な方向に変えられる。光軸変換ミラー204によって進行方向を変えられた前記レーザ光220aは、グレーティング206に入射する。グレーティング206に前記レーザ光220aが入射すると、回折されずに透過する0次回折光ならびに回折される+1次回折光および−1次回折光に分割される。グレーティング206によって3つのレーザ光に分割された後は、ホログラムパターン207を通過して、図示しない光記録媒体に集光する。
【0150】
半導体レーザ素子201の第2発振点から出射され、DVDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うために用いられる赤色波長のレーザ光220bは、図13に実線で示すように、λ/2板205が設けられる光軸変換ミラー204に入射すると反射されて進行方向が変わるとともに、赤色波長のレーザ光220bに対する偏光方向が90度回転する。光軸変換ミラー204によって進行方向を変えられ、かつλ/2板205によって偏光方向を変えられた前記レーザ光220bは、グレーティング206に入射する。グレーティング206に前記レーザ光220bが入射すると、分割されずに、0次回折光として透過し、ホログラムパターン207を通過して、図示しない光記録媒体に集光する。
【0151】
前述のように本実施形態によれば、半導体レーザ素子201の第1発振点および第2発振点から出射されたレーザ光220a,220bのうち、第2発振点から出射され、DVDファミリの光記録媒体に対する情報の読取りおよび記録を行うために用いられる赤色波長のレーザ光220bの偏光方向を、λ/2板205を用いて90度回転させる。前記レーザ光220bがグレーティング206に入射した場合、前記レーザ光220bは回折作用を受けずに、グレーティング206を透過する。
【0152】
前述のように、DVDの情報を読取る場合などに用いられる半導体レーザ素子101の第2発振点から出射されたレーザ光は、従来技術のようにグレーティング206で回折されない。したがって、半導体レーザ装置200を用いた光ピックアップ装置では、本来集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0153】
図16は、半導体レーザ装置200を用いた光ピックアップ装置230の構成を簡略化して示す図である。図17は、光ピックアップ装置用筐体231および半導体レーザ装置200の外形を示す斜視図である。光ピックアップ装置231は、半導体レーザ装置200、光ピックアップ装置用筐体231、コリメートレンズ234、立上げミラー235および対物レンズ236を含んで構成される。図16および図17に示す半導体レーザ装置200の構成および機能は、図10〜図15に示す半導体レーザ装置200と同一であるので、対応する部分に同一の参照符を付して、説明を省略する。
【0154】
コリメートレンズ234は、入射光を平行光に変換する。立上げミラー235は、半導体レーザ装置200の半導体レーザ素子201から出射され、ホログラム素子208を通過したレーザ光の光路を90度屈曲させ、前記レーザ光を対物レンズ236へ導く。対物レンズ236は、立上げミラー235によって屈曲された前記レーザ光を光記録媒体237に集光させる。
【0155】
光ピックアップ装置用筐体(以下、単に「筐体」と表記する場合がある)231は、大略的に直方体状である。筐体231のZ軸方向一端部でかつY軸方向一方に臨む第1壁部231aには、立上げミラー235によって屈曲されたレーザ光を対物レンズ236へ透光させるための円形状の貫通孔233が形成される。
【0156】
筐体231のZ軸方向他端部でかつZ軸方向他方に臨む第2壁部231bには、半導体レーザ装置200を取付けるための円形状の取付孔232が形成される。コリメートレンズ234および立上げミラー235は、筐体231の取付孔232の中心と光軸238とが精度良く一致するように、筐体231に配置される。
【0157】
光ピックアップ装置230の組立ては、まず半導体レーザ装置200を筐体231の取付孔232に挿入する。半導体レーザ装置200の基部上面214を筐体231の取付孔232が形成される面に当接させることによって、Z軸方向に平行な半導体レーザ装置200の光軸238の調整を行う。
【0158】
次に、半導体レーザ装置200全体を、光記録媒体237上でのホログラム素子208のグレーティング206によって生成された1つのメインビームおよび2つのサブビームが光記録媒体237のトラック方向に対して適当な位置関係、たとえばメインビームがトラックの中心にあるとき、サブビームがトラックに対して1/2ピッチだけずれた位置になるように回転調整を実施し、筐体231に接着する。これによって、光ピックアップ装置230が完成する。半導体レーザ装置200における絶縁性枠体211の枠体周縁部213を筐体231の取付孔232の円周面に沿って回転させることによって、光軸238を変位させることなく、正確に回転調整を行うことができる。
【0159】
半導体レーザ装置200から出射されたレーザ光220a,220bは、図16に示すように、コリメートレンズ234によって平行光に変換され、立上げミラー235によって90度屈曲され、対物レンズ236によって光記録媒体237上に集光する。光ピックアップ装置230では、コリメートレンズ234を透過したすべてのレーザ光を反射させるために、レーザ光が入射する入射面の面積が十分大きい立上げミラー235を用いる。コリメートレンズ234の有効径は5mm程度であるので、一辺が7mm以上の長さ寸法を有する立上げミラー235が必要となる。
【0160】
光記録媒体237によって反射されたレーザ光には、光記録媒体237に記録された情報を含む信号光となる。前記信号光は、対物レンズ236、立上げミラー235およびコリメートレンズ234の順に、半導体レーザ装置200から光記録媒体237に向かうときと同一の経路を辿り、半導体レーザ装置200に戻る。半導体レーザ装置200に戻ってきた前記信号光は、半導体レーザ装置200におけるホログラム素子208のホログラムパターン207によって回折され、受光素子210の所定の受光部に入射する。受光素子210の受光部から得られる信号に基づいて、光記録媒体に記録される情報や、フォーカス誤差信号およびトッラキング誤差信号などの制御信号を取得することができる。
【0161】
なお、ホログラムパターン207は、前述の光記録媒体に記録される情報や、フォーカス誤差信号およびトッラキング誤差信号などの制御信号を生成するために、複数の領域に分割されている。また、本実施形態では、複数の異なる波長に対して、それぞれ異なるホログラムパターンを用いてもよい。この場合、予め波長毎に光を分離させておけばよい。
【0162】
図18は、半導体レーザ装置200のホログラム素子208を除いて示す正面図である。図19は、図18の切断面線P−Pから見た断面図である。図20は、図18の切断面線Q−Qから見た断面図である。図21は、図18の切断面線R−Rから見た断面図である。
【0163】
光軸変換ミラー搭載部203および受光素子搭載部209は、図18および図21に示すように、互いにX軸方向に間隔をあけてアイランド部216上に形成される。光軸変換ミラー搭載部203は、図19に示すように、絶縁性枠体211のY軸方向一端部からY軸方向に間隔をあけてアイランド部216上に形成される。受光素子搭載部209は、図20に示すように、絶縁性枠体211のY軸方向一端部からY軸方向に間隔をあけてアイランド部216上に形成される。
【0164】
詳細に述べると、アイランド部216のX軸方向中央部かつY軸方向一端部寄りの位置に、Z軸方向に貫通する第1貫通孔221を形成し、絶縁性枠体211と光軸変換ミラー搭載部203とを同一の樹脂材料で一体に形成することによって、光軸変換ミラー搭載部203の絶縁性枠体211に対する接着強度の向上を図っている。また、アイランド部216のX軸方向一端部寄りでかつY軸方向一端部寄りの位置に、Z軸方向に貫通する第2貫通孔222を形成し、絶縁性枠体211と受光素子搭載部209とを同一の樹脂材料で一体に形成することによって、受光素子搭載部209の絶縁性枠体211に対する接着強度の向上を図っている。
【0165】
また、アイランド部216のZ軸方向他方における絶縁性枠体211のY軸方向他端部寄りの位置には、Z軸方向に貫通する放熱用貫通孔223が形成される。放熱用貫通孔223を形成することによって、半導体レーザ装置200における半導体レーザ素子201が自ら発した熱を、半導体レーザ素子201を搭載しているシリコンサブマウントおよびシリコンサブマウントを搭載しているアイランド部216を介して、大気中に放熱することができる。これによって、半導体レーザ素子201の熱的ストレスを緩和することができる。
【0166】
図22は、半導体レーザ装置200のリード218およびアイランド部216を示す正面図である。図23は、半導体レーザ装置200の他の形態のリード218およびアイランド部216を示す正面図である。図24は、図22の切断面線S−Sから見た断面図である。
【0167】
図22に示すように、アイランド部216には、Z軸方向に貫通する第3貫通孔241、第4貫通孔242、第5貫通孔243、第6貫通孔244、第7貫通孔245および第8貫通孔246が形成される。第3貫通孔241は、アイランド部216のX軸方向一端部寄りでかつY軸方向一端部に形成される。第4貫通孔242は、アイランド部216のX軸方向中央部かつY軸方向一端部に形成される。第5貫通孔243は、アイランド部216のX軸方向他端部寄りでかつY軸方向一端部に形成される。第3貫通孔241および第4貫通孔242ならびに第4貫通孔242および第5貫通孔243は、アイランド部216のX軸方向に互いに間隔をあけてそれぞれ形成される。
【0168】
第6貫通孔244は、アイランド部216のX軸方向一端部寄りでかつY軸方向他端部に形成される。第7貫通孔245は、アイランド部216のX軸方向中央部かつY軸方向他端部に形成される。第8貫通孔246は、アイランド部216のX軸方向他端部寄りでかつY軸方向他端部に形成される。第6貫通孔244および第7貫通孔245ならびに第7貫通孔245および第8貫通孔246は、アイランド部216のX軸方向に互いに間隔をあけてそれぞれ形成される。
【0169】
前述のように、アイランド部216に第3貫通孔241〜第8貫通孔246を形成することによって、図22に示すように、Y軸方向において対向する絶縁性枠体211の枠体周縁部213の幅寸法が比較的小さい場合でも、ホログラム素子の絶縁性枠体211への取付け強度に対する安定性を高めることができる。また、ホログラム素子の絶縁性枠体211への取付け強度に対する安定性が高められるので、光学的位置の安定性も高めることができる。
【0170】
また、図23に示すように、アイランド部216の面積を、図22に示すアイランド部216の面積よりも小さくし、かつ枠体周縁部213とY軸方向に間隔をあけてアイランド部216を形成している。前述のように、アイランド部216の面積を比較的小さくすることによって、Y軸方向において対向する絶縁性枠体211の枠体周縁部213の幅寸法を比較的大きくしている。これによって、ホログラム素子の絶縁性枠体211への取付け強度に対する安定性を高めることができる。また、ホログラム素子の絶縁性枠体211への取付け強度に対する安定性が高められるので、光学的位置の安定性を図ることができる。
【0171】
絶縁性枠体211の基部212のX軸方向一方に臨む側面に設けられるリード218のX軸方向他端部および基部212のX軸方向他方に臨む側面に設けられるリード218のX軸方向一端部には、図24に示すように、突起部229が形成される。突起部229は、リード228の一端部を屈曲させて形成する。前述のように、リード228に突起部229を形成することによって、リード228に、X軸方向の外力が働いたときに、リード228が絶縁性枠体211から抜けることを防止することができる。
【0172】
図25は、本発明の実施の他の形態における半導体レーザ装置300を簡略化して示す斜視図である。半導体レーザ装置300は、第1の半導体レーザ素子301、第2の半導体レーザ素子302、シリコンサブマウント303、マイクロプリズム304、1/2波長板305、信号検出用受光素子306、ホログラム素子307およびシリコン基板310を含んで構成される。ホログラム素子307は、3ビーム生成用グレーティング(以下、単に「グレーティング」と表記する場合がある)308およびホログラムパターン309を含む。信号検出用受光素子(以下、単に「受光素子」と表記する場合がある)306は、受光部306a,306b,306c,306dを含む。
【0173】
第1および第2の半導体レーザ素子301,302は、半導体レーザ装置300の光源である。第1の半導体レーザ素子301は、発振波長がたとえば650nmの赤色波長のレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ素子301は、たとえばDVDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。第2の半導体レーザ素子302は、発振波長がたとえば780nmの赤外波長のレーザ光を出射する。第2の半導体レーザ素子302は、たとえばCDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。
【0174】
マイクロプリズム304は、前述の半導体レーザ装置200における光軸変換ミラー204と同様の機能を有しており、1/2波長板305、受光素子306、ホログラム素子307、グレーティング308およびホログラムパターン309も、前述の半導体レーザ装置200における1/2波長板205、受光素子210、ホログラム素子208、グレーティング206およびホログラムパターン207と同様の機能を有しているので、これらの説明を省略する。
【0175】
第1および第2半導体レーザ素子301,302は、シリコンサブマウント302に搭載され、シリコンサブマウント302は、大略的に平板状のシリコン基板310の長手方向一端部かつ幅方向中央部に搭載される。マイクロプリズム304は、シリコン基板310の長手方向中央部かつ幅方向中央部に搭載される。1/2波長板(以下、「λ/2板」と表記する場合がある)305は、マイクロプリズム304に取付けられる。受光素子306は、半導体プロセス技術、たとえば化学気相成長(Chemical Vapor Deposition;略称:CVD)法などによってシリコン基板310に一体に形成される。
【0176】
また、受光素子306には、複数の、本実施形態では4つの受光部306a,306b,306c,306dが形成される。シリコン基板310に搭載されたマイクロプリズム304およびシリコン基板310に形成された受光素子306上部には、ホログラム素子307が搭載される。本実施形態において、ホログラム素子307の表面に形成されるホログラムパターン309は、円形状であって、回折領域が2つに分割されている。
【0177】
前述のように構成される半導体レーザ装置300を、たとえば光ピックアップ装置に用いる場合、第1の半導体レーザ素子301から出射されたレーザ光L1および第2の半導体レーザ素子302から出射されたレーザ光L2は、λ/2板305が設けられるマイクロプリズム304に入射する。これによって、第1の半導体レーザ素子301から出射されたレーザ光L1は、進行方向が屈曲されるとともに、偏光方向が90度回転される。第2の半導体レーザ素子302から出射されたレーザ光L2は、進行方向が屈曲される。
【0178】
マイクロプリズム304によって屈曲された前記レーザ光L1,L2は、グレーティング308に入射する。第1の半導体レーザ素子301から出射されたレーザ光L1がグレーティング308に入射すると、前記レーザ光L1は回折作用を受けずに、グレーティング308を透過する。第2の半導体レーザ素子302から出射されたレーザ光L2がグレーティング308に入射すると、前記レーザ光L2は回折され、3つのレーザ光に分割される。グレーティング308を通過したレーザ光は、ホログラムパターン309を通過して、図示しない光記録媒体に集光する。
【0179】
前述のように、DVDの情報を読取る場合などに用いられる第1の半導体レーザ素子301から出射されたレーザ光L1は、従来技術のようにホログラム素子に形成されるグレーティング308によって回折されない。したがって、半導体レーザ装置300を用いた光ピックアップ装置では、本来、光記録媒体に集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0180】
また、本実施形態によれば、第1および第2の半導体レーザ素子301,302を搭載したシリコンサブマウント303および信号検出用受光素子306は、いずれもシリコン基板310の平面上に搭載されるので、ダイボンドおよびワイヤボンドを同一の方向から行うことができる。これによって、半導体レーザ装置300の組立て作業を容易に行うことができる。
【0181】
図26は、本発明の実施のさらに他の形態における半導体レーザ装置400を簡略化して示す斜視図である。半導体レーザ装置400は、第1の半導体レーザ素子401、第2の半導体レーザ素子402、第1のモニタ用受光素子403、第2のモニタ用受光素子404、第1のミラー面405、第2のミラー面406、信号検出用受光素子407、シリコン基板408、第1突部409、第2突部410、第3突部411および1/2波長板412を含んで構成される。なお、図26に示す半導体レーザ装置400では、ホログラム素子を省略している。ここで、図中に示すX軸、Y軸、Z軸は、3次元の直交座標軸である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、半導体レーザ装置400におけるシリコン基板408の長手方向、幅方向および厚み方向にそれぞれ相当する。
【0182】
第1および第2の半導体レーザ素子401は、半導体レーザ装置400の光源である。第1の半導体レーザ素子401は、発振波長がたとえば780nmの赤外波長のレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ素子401は、たとえばCDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。第2の半導体レーザ素子402は、発振波長がたとえば650nmの赤色波長のレーザ光を出射する。第2の半導体レーザ素子402は、たとえばDVDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。
【0183】
第1および第2のモニタ用受光素子403,404は、前述の半導体レーザ装置200のモニタ用受光素子202と同様の機能を有する。第1および第2のミラー面405,406は、前述の半導体レーザ装置200の光軸変換ミラー204と同様の機能を有する。信号検出用受光素子(以下、単に「受光素子」と表記する場合がある)407は、前述の半導体レーザ装置200の受光素子210と同様の機能を有する。
【0184】
シリコン基板408は、大略的に平板状である。シリコン基板408には、エッチング技術によって、Z軸方向一方に開放し、かつ略長方形状の基板凹所413が形成されるとともに、基板凹所413の形成過程で、第1突部409、第2突部410および第3突部411が、基板凹所413の底部からZ軸方向一方に突出して形成される。また、シリコン基板408は、シリコン基板408のY軸方向に平行な第1壁部408aおよび第2壁部408bを有する。
【0185】
第1壁部408aは、シリコン基板408のX軸方向一端部でかつ基板凹所413に臨み、シリコン基板408のX軸方向他方に向かうにつれて基板凹所413の底部に近づくように傾斜している。第2壁部408bは、シリコン基板408のX軸方向他端部でかつ基板凹所413に臨み、シリコン基板408のX軸方向一方に向かうにつれて基板凹所413の底部に近づくように傾斜している。第1壁部408aの中央部には、第1のミラー面405が形成される。第2壁部408bの中央部には、第2のモニタ用受光素子404が形成される。
【0186】
第1突部409は、角錐台状であって、X軸方向中央部かつY軸方向中央部の基板凹所413の底部に形成される。第2突部410は、第1突部409よりも小さい角錐台状であって、第1突部409のX軸方向一方に、第1突部409と間隔をあけて形成される。第3突部411は、第1突部409よりも小さい角錐台状であって、第1突部409のX軸方向他方に、第1突部409と間隔をあけて形成される。第2および第3突部410,411は、同一の大きさである。
【0187】
第1突部409のZ軸方向一方に臨む表面には、受光素子407が設けられる。第1突部409のX軸方向一方に臨む側面には、第1のモニタ用受光素子403が形成される。第1突部409のX軸方向他方に臨む側面には、第2のミラー面406が形成される。また、第2のミラー面406には、1/2波長板(以下、「λ/2板」と表記する場合がある)412が取付けられる。第2突部410のZ軸方向一方に臨む表面には、第1の半導体レーザ素子401が接着剤によって固定されて搭載される。第3突部411のZ軸方向一方に臨む表面には、第2の半導体レーザ素子402が接着剤によって固定されて搭載される。
【0188】
半導体レーザ装置400において、第1突部409には、第2半導体レーザ素子402から出射されたレーザ光L2の進行方向を屈曲させるための第2のミラー面406のみを形成し、第1のミラー面405は形成していない。これは、第1突部409のX軸方向他方に臨む面の傾斜角度を所定の値としたとき、現在の技術では、第1突部409のX軸方向一方に臨む面の傾斜角度を所定の角度にすることができないためである。
【0189】
第1の半導体レーザ素子401からX軸方向一方に出射されたレーザ光L1は、第1のミラー面405に入射する。ここで、第1のミラー面405は、シリコン基板408の結晶面であり、前述の半導体レーザ装置200の光軸変換ミラー204と同様の機能を有するとともに、ガラスなどによってプリズム状に形成された反射面と同等以上の光学特性を有する。第1のミラー面405の傾斜角度は、シリコン基板408の面方位およびエッチング液を適当に選択することによって所定の傾斜角度とすることができる。第1のミラー面405に入射した前記レーザ光L1は反射されて、シリコン基板408のZ軸方向一方に配置される、図示しないホログラム素子に形成されるグレーティングによって回折されて3つのレーザ光に分割され、ホログラム素子に形成されるホログラムパターンを通過して光記録媒体に集光する。第1の半導体レーザ素子401から出射され、光記録媒体で反射されたレーザ光L1’は、ホログラム素子のホログラムパターンによって回折されて、受光素子407の所定の受光部に入射する。また、第1の半導体レーザ素子401からX軸方向他方に出射されたレーザ光L1’’は、第1のモニタ用受光素子403に入射する。
【0190】
第2の半導体レーザ素子402からX軸方向一方に出射されたレーザ光L2は、λ/2板412が設けられる第2のミラー面406に入射する。λ/2板412が設けられる第2のミラー面406に入射した前記レーザ光L2は、偏光方向が90度回転されるとともに、反射されてZ軸方向一方に配置される、図示しないホログラム素子に形成されるグレーティングおよびホログラムパターンを透過して光記録媒体に集光する。第2の半導体レーザ素子402から出射され、光記録媒体で反射されたレーザ光L2’は、ホログラム素子に形成されるホログラムパターンによって回折されて、受光素子407の所定の受光部に入射する。また、第2の半導体レーザ素子402からX軸方向他方に出射されたレーザ光L2’’は、第2のモニタ用受光素子404に入射する。
【0191】
前述のように、DVDの情報を読取る場合などに用いられる第2の半導体レーザ素子402から出射されたレーザ光L2は、従来技術のようにホログラム素子に形成されるグレーティングによって回折されない。したがって、半導体レーザ装置300を用いた光ピックアップ装置では、本来、光記録媒体に集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0192】
また、本実施形態によれば、信号検出用受光素子407を搭載した第1突部409ならびに第1および第2の半導体レーザ素子401,402を搭載した第2および第3突部410,411は、いずれもシリコン基板408の基板凹所413の底部に搭載されるので、ダイボンドおよびワイヤボンドを同一の方向から行うことができる。これによって、半導体レーザ装置400の組立て作業を容易に行うことができる。
【0193】
なお、半導体レーザ装置400の他の実施形態では、2つの半導体レーザ素子401,402を並列して配置してもよいし、1つのチップ上に2つの発振点を含む半導体レーザ素子を形成してもよい。
【0194】
図27(a)は、本発明の実施のさらに他の形態における半導体レーザ装置500を簡略化して示す斜視図である。図27(b)は、半導体レーザ装置500の一部分を抜出して示す斜視図である。
【0195】
半導体レーザ装置500は、第1の半導体レーザ素子501、第2の半導体レーザ素子502、サブマウント503、モニタ用受光素子503a、レーザ光立上げ用ミラー504、1/2波長板505、信号検出用受光素子506、ホログラム素子507、台座部508、キャップ509、絶縁性枠体510、ステム512およびリード513を含んで構成される。ここで、図中に示すX軸、Y軸、Z軸は、3次元の直交座標軸である。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、半導体レーザ装置500における絶縁性枠体510の長手方向、幅方向および厚み方向にそれぞれ相当する。
【0196】
第1および第2の半導体レーザ素子501,502は、半導体レーザ装置500の光源である。第1の半導体レーザ素子501は、発振波長がたとえば780nmの赤外波長のレーザ光を出射する。第1の半導体レーザ素子501は、たとえばCDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。第2の半導体レーザ素子502は、発振波長がたとえば650nmの赤色波長のレーザ光を出射する。第2の半導体レーザ素子502は、たとえばDVDに対して情報の読取りおよび記録を行うときに用いる。
【0197】
半導体レーザ装置500におけるサブマウント503、モニタ用受光素子503a、レーザ光立上げ用ミラー504、1/2波長板505、信号検出用受光素子506、ホログラム素子507、絶縁性枠体510およびリード513の機能は、前述の半導体レーザ装置200におけるシリコンサブマウント、モニタ用受光素子202、光軸変換ミラー204、1/2波長板205、受光素子210、ホログラム素子208、絶縁性枠体211およびリード218の機能と同様であるので、説明を省略する。
【0198】
ステム512のZ軸方向他方に臨む面には、前記面からZ軸他方に突出して複数の、本実施形態では12本のリード513が形成される。ステム512のZ軸方向一方に臨む面には、絶縁性枠体510が接着剤によって固定されて搭載される。絶縁性枠体510の中央部には、Z軸方向一方に開放し、かつ略長方形状の枠体凹所511が形成される。枠体凹所511の底部には、台座部508が設けられる。
【0199】
台座部508のZ軸方向一方に臨む面には、サブマウント503、レーザ光立上げ用ミラー504および信号検出用受光素子(以下、単に「受光素子」と表記する場合がある)506が搭載される。サブマウント503は、台座部508のX軸方向他端部かつY軸方向他端部に搭載される。レーザ光立上げ用ミラー(以下、「立上げ用ミラー」と表記する場合がある)504は、台座部508のX軸方向他端部かつY軸方向一端部に搭載される。レーザ光立上げ用ミラー504には、1/2波長板(以下、「λ/2板」と表記する場合がある)505が設けられる。受光素子506は、台座部508のサブマウント503およびレーザ光立上げ用ミラー504のX軸方向一方側に搭載される。
【0200】
サブマウント503のY軸方向一端部には、第1および第2の半導体レーザ素子501,502がX軸方向に並んで搭載される。サブマウント503の第1および第2の半導体レーザ素子501,502のY軸方向他方側には、モニタ用受光素子503aが形成される。
【0201】
絶縁性枠体510のZ軸方向一方をキャップ509で覆うことによって、枠体凹所511を封止して、台座部508上の第1および第2の半導体レーザ素子501,502、立上げ用ミラー504および受光素子506などの光学素子と外部との物理的接触を回避している。
【0202】
キャップ509のZ軸方向一方に臨む面には、ホログラム素子507が搭載される。ホログラム素子507は、図示しない3ビーム生成用偏光グレーティングおよびホログラムパターンを含む。3ビーム生成用偏光グレーティングは、ホログラム素子507のキャップ509に臨む面に形成され、ホログラムパターンは、3ビーム生成用偏光グレーティングが形成される面と平行な面に形成される。
【0203】
また、ステム512のX軸方向他端部には、X軸方向一方に向かって陥没する切欠き部514が形成される。切欠き部514は、ステム512のZ軸方向一方から見て、略V字状に形成される。ステム512に切欠き部514を形成することによって、半導体レーザ装置500の実装時に切欠き部514に適合した治具によって、半導体レーザ装置500の位置調整および回転調整を容易に行うことができる。
【0204】
第1の半導体レーザ素子501からY軸方向一方に出射されたレーザ光は、λ/2板505が設けられる立上げ用ミラー504に入射する。第1の半導体レーザ素子501から出射され、λ/2板505が設けられる立上げ用ミラー504に入射したレーザ光は反射されて、ホログラム素子507の3ビーム生成用偏光グレーティングに入射する。3ビーム生成用偏光グレーティングに入射した前記レーザ光は、回折されて3つのレーザ光に分割される。この3つのレーザ光は、ホログラム素子507のホログラムパターンを通過して図示しない光記録媒体に集光する。光記録媒体によって反射されたレーザ光は、ホログラム素子507のホログラムパターンによって回折されて、受光素子506の所定の受光部に入射する。
【0205】
第2の半導体レーザ素子502からY軸方向一方に出射されたレーザ光は、λ/2板505が設けられる立上げ用ミラー504に入射する。第2の半導体レーザ素子502から出射され、λ/2板505が設けられる立上げ用ミラー504に入射した前記レーザ光は、偏光方向が90度回転されるとともに、反射されてホログラム素子507の3ビーム生成用偏光グレーティングに入射する。3ビーム生成用偏光グレーティングに入射した前記レーザ光は、回折されずに透過し、ホログラム素子507のホログラムパターンを通過して、図示しない光記録媒体に集光する。光記録媒体によって反射されたレーザ光は、ホログラム素子507のホログラムパターンによって回折されて、受光素子506の所定の受光部に入射する。
【0206】
前述のように、DVDの情報を読取る場合などに用いられる第2の半導体レーザ素子502から出射されたレーザ光は、従来技術のようにホログラム素子507に形成される3ビーム生成用偏光グレーティングによって回折されない。したがって、半導体レーザ装置500を用いた光ピックアップ装置では、本来、光記録媒体に集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0207】
前述の実施形態では、本発明に従う半導体レーザ装置を備える光ピックアップ装置について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の光ピックアップ装置に半導体レーザ装置が搭載されてもよい。
【0208】
また、前述の実施形態では、絶縁性枠体またはシリコン基板とホログラム素子とを一体にして構成した半導体レーザ装置について述べたが、半導体レーザ装置の他の実施形態では、絶縁性枠体またはシリコン基板とホログラム素子とを一体にした構成にしなくてもよい。この場合には、半導体レーザ装置の回転調整が不要となるので、半導体レーザ装置の枠体周縁部の長手方向において対向する2つの外周部分を円弧状に形成する必要はない。
【0209】
また、前述の本発明に従う半導体レーザ装置を備える光ピックアップ装置の実施形態では、光源として、1つのチップ上に形成され、かつ2つの異なる発振波長のレーザ光をそれぞれ発振する2つの発振点を含む半導体レーザ素子を1つ用いるかまたは個別のチップ上に形成される1つの発振点を含む半導体レーザ素子を2つ用いているが、これに限らず、これらの半導体レーザ素子を複合して用いてもよい。
【0210】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光源から出射され、偏光方向が第1偏光方向である赤色波長のレーザ光を用いて光記録媒体、たとえばDVDの情報を読取る場合は、光源から出射されたレーザ光が回折格子に入射しても、回折格子は回折機能を無効にして前記レーザ光を回折させずに透過させる。したがって光源から出射されたすべてのレーザ光をDVDの情報の読取りに用いることができる。これによってDVDの情報を読取る場合は、従来の光ピックアップ装置のように、回折格子で回折されることによって生じていた光利用効率の低下を抑制することができる。また光利用効率の低下を抑制することができるので、光源から出射されるレーザ光の光量を増加させる必要がなく、前記レーザ光の光量増加に伴う消費電流の増加を防ぐことができる。これによって、たとえばDVDを再生可能でかつ携帯可能な光ディスク再生装置では、従来の光ピックアップ装置を用いた光ディスク装置よりも長時間の再生が可能となる。
【0211】
また本発明によれば、光源から出射された第1偏光方向の波長のレーザ光および第2偏光方向の波長のレーザ光に対する偏光方向が、前記回折格子に入射する位置において互いに垂直になる。これによって、前記回折格子によって第2偏光方向のレーザ光のみを回折することができる。
【0212】
また本発明によれば、第1の光学素子と光源ユニットとが第1光学組立体としてユニット化されるので、製造時における光学部品の部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業も簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。また光学部品の部品点数を削減することによって、光ピックアップ装置の小型化および軽量化を図ることができるとともに、光ピックアップ装置の製造コストを低減することができる。
【0213】
また本発明によれば、偏光ホログラムを用いることによって、偏光特性を有していないホログラムを用いたときに生じていた、回折されて光記録媒体の情報記録面に集光されない不用光を無くすことができ、光源から出射されたすべてのレーザ光を光記録媒体の情報記録面に集光させることができる。これによって偏光特性を有していないホログラムを備える光ピックアップ装置に比べて、光源から出射されたレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。
【0214】
また本発明によれば、前記第1の光学素子の回折格子とホログラムとの間に1/2波長板を設けることによって、ホログラムによる回折作用によって生じていた光記録媒体に集光されない不用光を無くすことができ、光源から出射されたレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。また、第2の光学素子と光源ユニットとが第2光学組立体としてユニット化されるので、製造時における部品点数および組立て工程数が削減されるとともに、光軸調整などの光学的調整作業が簡素化され、光ピックアップ装置の生産性を向上することができる。
【0215】
また本発明によれば、赤色波長のレーザ光を、たとえばDVDの情報の読取りに用い、赤外波長のレーザ光を、たとえばCDの情報の読取りに用いることによって、DVDの情報を読取る場合に用いられる光源から出射されたレーザ光は、従来技術のように回折格子で回折されない。したがって、本来集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0216】
また本発明によれば、1/2波長板として複屈折性結晶の薄板を用いることによって、1/2波長板の位相シフト量を精密に制御することができる。これによって、偏光ホログラムに入射した複数のレーザ光に対する回折効率の差を設計どおりに設定することができる。
【0217】
また本発明によれば、異方性樹脂フィルムは、複屈折性結晶よりも比較的安価であるので、1/2波長板として、たとえばアートンなどの異方性樹脂フィルムを用いることによって、半導体レーザ装置の製造コストを低減することができる。
【0218】
また本発明によれば、光源および受光素子が同一の基台に搭載されるので、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができる。また、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができるので、半導体レーザ装置の組立て作業を比較的短時間で行うことができる。
【0219】
また本発明によれば、半導体レーザ装置を薄型にすることができる。また光源および受光素子は、同一の金属製の台座上に搭載されるので、製造途中で半導体レーザ装置の向きを変位させる必要がない。したがって、半導体レーザ装置を容易に製造することができるとともに、たとえば半導体レーザ装置から出射されるレーザ光の特性を容易に測定することができる。
【0220】
また本発明によれば、光源および受光素子が同一のシリコン基板上に搭載されるので、光源と受光素子との位置を精密に調整することができ、ホログラムを容易に調整することができる。また、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができる。さらに、ダイボンドおよびワイヤボンドを容易に行うことができるので、半導体レーザ装置の組立て作業を比較的短時間で行うことができる。
【0221】
また本発明によれば、シリコン基板をエッチング技術などによって形状加工することによって、前記角錐台状の突部の側面に、ガラスプリズム状に形成された反射面と同等以上の光学特性を有する光軸変換ミラーとして機能する反射面を形成することができる。また、反射面の角度は、シリコン基板の面方位およびエッチング液を適当に選択することによって、容易に所定の角度に形成することができる。
【0222】
また本発明によれば、偏光回折格子に入射するときの偏光方向が第1偏光方向のレーザ光を、たとえばCDの情報の読取りに用い、偏光回折格子に入射するときの偏光方向が第2偏光方向のレーザ光を、たとえばDVDの情報の読取りに用いることによって、DVDの情報を読取る場合に用いられる光源から出射されたレーザ光は、従来技術のように回折格子で回折されない。したがって、本来集光されるべきレーザ光の光量が低減することによって生じる光量損失に伴う光利用効率の低下を抑制することができる。
【0223】
また本発明によれば、偏光特性を有するホログラムを用いることによって、光源から出射されるレーザ光に対する光利用効率を向上させることができる。これによって、光源におけるレーザ光の発振出力を小さくすることができるので、光源を比較的長い時間使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である光ピックアップ装置21の構成を簡略化して示す図である。
【図2】サブマウント38に搭載した波長帯域が異なる第1および第2の半導体レーザ素子32,33を示す平面図である。
【図3】DVD用レーザ素子32から出射された赤色波長のレーザ光Aが偏光グレーティング23を透過した後の回折光を示す図である。
【図4】CD用レーザ素子33から出射された赤外波長のレーザ光Bが偏光グレーティング23を透過した後の回折光を示す図である。
【図5】偏光ビームスプリッタ25Aと対物レンズ26との間に、1/4波長板41を設けた光ピックアップ装置21の構成を簡略化して示す図である。
【図6】ホログラム素子42を示す斜視図である。
【図7】ホログラム一体型レーザユニット45を示す斜視図である。
【図8】λ/2板一体型ホログラム素子46を示す斜視図である。
【図9】λ/2板一体型ホログラムレーザユニット47を示す斜視図である。
【図10】図10(a)は、本発明の実施の一形態である半導体レーザ装置200を簡略化して示す斜視図である。図10(b)は、半導体レーザ装置200のホログラム素子208を除いて示す斜視図である。
【図11】半導体レーザ装置200を示す正面図である。
【図12】半導体レーザ装置200を示す右側面図である。
【図13】図11の切断面線D−Dから見た断面図である。
【図14】図11の切断面線E−Eから見た断面図である。
【図15】図11の切断面線F−Fから見た断面図である。
【図16】半導体レーザ装置200を用いた光ピックアップ装置230の構成を簡略化して示す図である。
【図17】光ピックアップ装置用筐体231および半導体レーザ装置200の外形を示す斜視図である。
【図18】半導体レーザ装置200のホログラム素子208を除いて示す正面図である。
【図19】図18の切断面線P−Pから見た断面図である。
【図20】図18の切断面線Q−Qから見た断面図である。
【図21】図18の切断面線R−Rから見た断面図である。
【図22】半導体レーザ装置200のリード218およびアイランド部216を示す正面図である。
【図23】半導体レーザ装置200の他の形態のリード218およびアイランド部216を示す正面図である。
【図24】図22の切断面線S−Sから見た断面図である。
【図25】本発明の実施の他の形態における半導体レーザ装置300を簡略化して示す斜視図である。
【図26】本発明の実施のさらに他の形態における半導体レーザ装置400を簡略化して示す斜視図である。
【図27】図27(a)は、本発明の実施のさらに他の形態における半導体レーザ装置500を簡略化して示す斜視図である。図27(b)は、半導体レーザ装置500の一部分を抜出して示す斜視図である。
【図28】従来の光ピックアップ装置1の構成を簡略化して示す図である。
【図29】第1および第2の半導体レーザ素子12,13から出射されたレーザ光R,rがグレーティング3を透過した後の回折光を示す図である。
【図30】図30(a)は、従来の半導体レーザ装置100を簡略化して示す斜視図である。図30(b)は、半導体レーザ装置100のホログラム素子106を除いて示す斜視図である。
【図31】半導体レーザ装置100を示す正面図である。
【図32】半導体レーザ装置100を示す右側面図である。
【図33】図31の切断面線A−Aから見た断面図である。
【図34】図31の切断面線B−Bから見た断面図である。
【図35】図31の切断面線C−Cから見た断面図である。
【符号の説明】
21,230 光ピックアップ装置
22 半導体レーザユニット
23 偏光グレーティング
24,234 コリメートレンズ
25 ビームスプリッタ
26,236 対物レンズ
27 分岐素子
28 受光素子
29 駆動部
30 信号処理部
31 制御部
32,301,401,501 第1の半導体レーザ素子
33,302,402,502 第2の半導体レーザ素子
34,512 ステム
35,218,513 リード
36 キャップ
37,237 光記録媒体
38,503 サブマウント
39 発振点
41 1/4波長板
42,208,307,507 ホログラム素子
43 ホログラム
44 受光素子内蔵レーザユニット
45 ホログラム一体型レーザユニット
46 λ/2板一体型ホログラム素子
47 λ/2板一体型ホログラムレーザユニット
51,205,305,412,505 1/2波長板
200,300,400,500 半導体レーザ装置
201 半導体レーザ素子
202 モニタ用受光素子
203 光軸変換ミラー搭載部
204 光軸変換ミラー
206,308 3ビーム生成用グレーティング
207,309 ホログラムパターン
209 信号検出用受光素子搭載部
210,306,407,506 信号検出用受光素子
211,510 絶縁性枠体
303 シリコンサブマウント
304 マイクロプリズム
310,408 シリコン基板
403 第1のモニタ用受光素子
404 第2のモニタ用受光素子
405 第1のミラー面
406 第2のミラー面
504 レーザ光立上げ用ミラー
508 台座部

Claims (14)

  1. 2つの波長帯域のレーザ光を出射する光源と、光源から出射され、光記録媒体で反射されたレーザ光を受光する受光素子とを有し、光源から出射されたレーザ光を光記録媒体に照射することによって、光記録媒体の情報を読取る処理および光記録媒体に情報を記録する処理の少なくとも一方の処理を行う光ピックアップ装置であって、
    光源と光記録媒体との間に、光源から出射されて入射したレーザ光の偏光方向が予め定める第1偏光方向であるときは、前記レーザ光を回折させずに透過させ、かつ光源から出射されて入射したレーザ光の偏光方向が予め定める第2偏光方向であるときは、前記レーザ光を回折させる偏光特性を有する回折格子が設けられ、
    前記2つの波長帯域のレーザ光の偏光方向は、前記回折格子に入射する位置において互いに直交していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記光源は偏光方向が互いに平行な第1および第2偏光方向のレーザ光を出射し、前記回折格子と前記光源との間に、第2偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向に影響を与えず、第1偏光方向の光に対しては偏光方向を変える1/2波長板を設けることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記光源と光記録媒体との間に、第1表面部に入射光を回折させて複数の光に分光するホログラムを設け、かつ第2表面部に前記回折格子を設けた第1の光学素子を含み、
    前記光源と前記受光素子とを含んで光源ユニットを構成し、
    前記第1の光学素子と前記光源ユニットとを含んで第1光学組立体を構成することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記第1の光学素子のホログラムは、光源から出射されて入射したレーザ光を回折させずに透過させる偏光特性を有する偏光ホログラムであることを特徴とする請求項3記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記第1の光学素子の回折格子とホログラムとの間に、第2偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向に影響を与えず、第1偏光方向のレーザ光に対しては偏光方向を変える1/2波長板が設けられる第2の光学素子を含み、
    前記第2の光学素子と光源ユニットとを含んで第2光学組立体を構成することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  6. 複数の波長帯域のレーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光の進行方向を変える光軸変換ミラーと、光源から出射され、一方向に透過したレーザ光の反射光を受光する受光素子とを含む半導体レーザ装置であって、
    前記光源は、光源から出射される複数のレーザ光の偏光方向がそれぞれ平行となるように搭載され、
    前記光軸変換ミラーに、前記光源から出射されるレーザ光のうちいずれか一つの波長帯域のレーザ光に対して偏光方向を変える1/2波長板を設けることを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. 前記1/2波長板は、複屈折性結晶の薄板であることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  8. 前記1/2波長板は、異方性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  9. 前記光源および受光素子は、リードが設けられる樹脂製の基台に搭載されることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  10. 前記光源および受光素子は、金属製の台座上に搭載され、前記台座には、台座と電気的に絶縁された状態で保持されたリードが取付けられ、
    前記リードは、前記光軸変換ミラーによって変換された光軸の方向と平行な方向に延伸されて設けられることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  11. 前記光源および受光素子は、シリコン基板上に搭載されることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  12. 前記光軸変換ミラーは、前記シリコン基板を加工することによって形成されることを特徴とする請求項11記載の半導体レーザ装置。
  13. 予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有する偏光回折格子を含むことを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  14. 一方向に透過したレーザ光の反射光を、前記受光素子の方向に回折させるホログラムを含み、
    前記ホログラムは、予め定める第1偏光方向のレーザ光に対する回折効率が、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向のレーザ光に対する回折効率よりも大きい偏光特性を有することを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
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