JP2004028558A - 熱水を利用した排ガス減温方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加圧熱水を利用した排ガスの減温方法に於いて、燃焼装置の立上げや立下げ時に加圧熱水の噴霧量が減少したり、或いは加圧熱水の温度が低下したような場合でも、必要量の加圧熱水を常に安定して噴霧することができ、且つ噴霧粒径にばらつきが生ずることを防止する。
【解決手段】大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、先端に減温水噴霧ノズルを取付けしたノズル導管を二重壁構造のノズル導管とし、当該二重壁構造のノズル導管の外側通路に熱水を流通させると共に、当該熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度以下に低下したときには、前記ノズル導管の内側通路に加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ熱水を噴霧する。
【選択図】 図1
【解決手段】大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、先端に減温水噴霧ノズルを取付けしたノズル導管を二重壁構造のノズル導管とし、当該二重壁構造のノズル導管の外側通路に熱水を流通させると共に、当該熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度以下に低下したときには、前記ノズル導管の内側通路に加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ熱水を噴霧する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却炉やボイラ等の燃焼装置から排出される排ガスの処理に利用されるものであり、加圧熱水を排ガス内へ噴霧するようにした排ガス減温システムに於いて、燃焼装置の立上げや立下げ時等の加圧熱水の噴霧量が減少したような場合や、加圧熱水の温度が低下したような場合でも、安定した所要量の加圧熱水の噴霧を行なえると共に、噴霧粒の粒径の増大を有効に防止できるようにした熱水を利用した排ガス減温方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
出願人は先きに、図5に示す如き熱水を利用した排ガス減温方法を開発し、これを特開2000−274654号として公開している。
即ち図5に於いて、1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4aは出口側排ガス温度検出器、4bは入口側排ガス温度検出器、12は熱水タンク、13はポンプ、14は減温水ノズル、15は配管路、Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Cは灰、Wtは加圧熱水、Wは水、Sは加熱用蒸気であり、大気圧に於ける水の沸点(100℃)よりも高温に保持された加圧熱水を、減温水ノズル14から高温排ガスGh内へ噴霧して短時間内に急速蒸発させることにより、加圧熱水の蒸発潜熱と水蒸気の顕熱により高温排ガスGhを減温するよう構成されている。
【0003】
上記図5に示した熱水を利用した排ガス減温方法は、従前の低温水を利用した排ガス減温方法に比較して、▲1▼水滴の付着等によるガス冷却室壁面の損傷や壁面へのダスト堆積等のトラブルが防止できること、▲2▼ガス冷却室の大幅な小型化が図れること及び▲3▼排ガス減温設備の簡素化やランニングコストの引下げが図れること、等の点で優れた実用的効用を奏するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図5に示した従前の熱水を利用した排ガス減温方法は解決すべき問題が多く残されており、その中でも、加圧熱水Wtの供給量が減少した場合や、加圧熱水の温度が低下した場合に、減温水ノズル14からの噴霧量が不安定になり易いことが、早急に解決を要する問題として残されている。
【0005】
即ち、前記減温水ノズル14から噴霧する加圧熱水Wtの流量は減温水量制御弁3の開閉制御により制御されている。そのため、都市ごみ焼却炉(燃焼装置)の立上げや立下げ時に、減温水量制御弁3を絞って加圧熱水Wtの噴霧量を減少させると、減温水量制御弁3の流路抵抗の増大と加圧熱水Wtの流量減少とが相俟って、加圧熱水Wtの圧力がその温度に於ける飽和蒸気圧付近にまで低下してしまうことになる。その結果、減温水量制御弁3から減温水ノズル14までの配管路15内で加圧熱水Wtの一部が蒸発することになり、減温水ノズル14からの加圧熱水Wtの噴霧量が不安定になったり、噴霧粒径が大きくなったりする。また、立上げや立下げ時に加圧熱水が得られない場合には、減温効果が悪化したり、噴霧粒径が大きくなったりする。
【0006】
本願発明は、従前の加圧熱水を利用した排ガス減温方法に於ける上述の如き問題、即ち加圧熱水Wtの供給量が減少した場合や、加圧熱水の温度が低下した場合に、減温水ノズルからの熱水の噴霧量が不安定になったり、噴霧粒径が増大する等の問題を解決せんとするものであり、燃焼装置の立上げや立下げ時等に於いても、常に必要量の加圧熱水を安定して噴霧することができると共に、噴霧粒径の増大もほぼ完全に防止できるようにした熱水を利用した排ガス減温方法とこれに用いる排ガス減温装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明の請求項1に記載の発明は、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、加圧熱水の噴霧量の減少時に、減温水量制御弁の下流側に於ける前記加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記減温水噴霧ノズルへ加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0008】
本願発明の請求項2に記載の発明は、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、先端に減温水噴霧ノズルを取付けしたノズル導管を二重壁構造のノズル導管とし、当該二重壁構造のノズル導管の外側通路に加圧熱水を流通させると共に、当該加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記ノズル導管の内側通路に加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明に於いて、加圧熱水を減温水としてガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧するようにしたものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明に於いて、ノズル導管内の加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときにに、加圧空気を流通させるようにしたものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明に於いて、二流体噴霧方式のときの加圧空気の流量を、排ガス内へ噴霧する加圧熱水の流量に対して比例させる制御とするようにしたものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁との間に混合器を設け、当該混合器へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結し、更に、前記減温水量制御弁の下流側に加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は温度検出器の検出温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときに、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0013】
本願の請求項7に記載の発明は、ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁間のノズル導管を二重壁構造の導管としてその内側通路を加圧空気の流通路にすると共に外側通路を加圧熱水の通路とし、更に、前記ノズル導管の内側通路へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結すると共に、前記ノズル導管に外側通路内の加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は又は温度検出器の検出温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項6又は請求項8の発明に於いて、圧力検出器の検出圧力が、加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は温度検出器の検出温度が、その噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときに、加圧空気制御弁を開放するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る排ガス減温方法とこれに用いる装置の説明図であり、図に於いて1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、2は減温水噴霧ノズル、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4a・4bは温度検出器、5は加圧空気制御弁、6は加圧空気制御装置、6aは圧力検出器、6bは加圧熱水の温度検出器、7はノズル導管、Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Cは灰、Wtは加圧熱水、Aは加圧空気である。
また、図2は、減温水噴霧ノズル2と減温水量制御弁3との間を連結するノズル導管7の断面図であり、ノズル導管7は外管7aと内管7bとから成る二重壁構造の導管であって、外側通路7cを減温水(加圧熱水)Wtが、また内側通路7dを加圧空気Aが夫々流通する。
【0016】
本発明に於いては、前記減温水噴霧ノズル2として一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能なノズルが使用されており、後述する如く燃焼装置(図示省略)が定常運転中等の加圧熱水Wtの噴霧量が多い場合には、加圧熱水Wtのみを噴霧する一流体噴霧ノズルとして作動される。また、燃焼装置の立上げや立下げ時等の加圧熱水Wtの噴霧量が少ない場合や、加圧熱水Wtの温度が低下した場合には、加圧空気Aと加圧熱水Wtとを混合噴霧する二流体噴霧ノズルとして作動される。
【0017】
尚、減温水噴霧ノズル2の構造は、一流体噴霧と二流体噴霧との切換噴霧が可能な構造のものであれば如何なる構造のものであってもよく、図1の実施形態に於いては、減温水噴霧ノズル2の噴出口の手前に於いて加圧熱水Wtの流れの中央部へ加圧空気Aを混入させ、両者の混合体を噴出口から外方へ向けて噴射させる構造のノズルを使用している。
【0018】
前記減温水(加圧熱水)Wtは、大気圧下に於ける沸点(100℃)よりも高温度の水(加圧熱水)であり、その温度における飽和蒸気圧以上の圧力を保持するものである。この加圧熱水Wtの圧力は通常0.1〜10MPaGの間に選定されており、廃熱ボイラや熱水貯留タンク等の熱水供給源(図示省略)の設備面から、加圧熱水Wtの圧力は0.3〜1.0MPaG位とするのが望ましい。
【0019】
前記加圧空気Aの空気源としてはコンプレッサー等が使用されており、その圧力は加圧熱水Wtの圧力に近い値に設定されている。具体的には、加圧空気Aの圧力は0.1〜10MPaGの間、望ましくは0.3〜0.7MPaGの圧力に設定されている。
【0020】
尚、図1に於けるガス冷却室1や減温水量制御弁3、温度制御装置4等の構成は、前記特開2000−274654号の場合と略同一であるため、ここではその説明を省略する。
また、図1では、ガス冷却室1内に於ける高温排ガスGhの減温について記載しているが、本発明を排ガスダクト(図示省略)内に於ける高温排ガスGhの減温にも適用できることは勿論である。
更に、図1に於いては、加圧熱水Wtとして通常の水を利用しているが、高温排ガスGh内の酸性ガスを除去するために、アルカリ性溶液等を含んだ水を加圧熱水Wtとしてもよいことは勿論である。
【0021】
次に、本発明による高温排ガスGhの減温について説明する。
図1及び図2を参照して、燃焼装置(図示省略)等が定常運転中であって減温水量(加圧熱水量)が相対的に多い場合には、加圧空気制御弁5は閉鎖されている。その結果、加圧熱水Wtは減温水量制御弁3を通してノズル導管7の外側通路7c内へ導入され、減温水噴霧ノズル2から所謂一流体噴霧方式により高温排ガスGh内へ噴霧される。
【0022】
尚、加圧熱水Wtの噴霧量は、高温排ガスGhの温度検出器4b及び低温排ガスGlの温度検出器4aからの各検出信号により、温度制御装置4を介して減温水量制御弁3の開度制御をすることにより自動調整されており、これによって低温排ガスGlの温度が設定範囲内の温度に制御されている。
【0023】
また、ノズル導管7の外側通路7a内を流通する加圧熱水Wtの圧力及び温度は、圧力検出器6a及び温度検出器6bによって常時検出されており、その各検出信号により加圧空気制御装置6を介して、加圧空気制御弁5が開閉制御される。
【0024】
具体的には、圧力検出器6aによる加圧熱水Wtの検出圧力値が、その温度に於ける加圧熱水Wtの飽和蒸気圧Psの近傍値(例えば、飽和蒸気圧Ps±1.0(MPaG)、望ましくは飽和蒸気圧Ps+0.1(MPaG)以下の圧力になれば、加圧空気制御弁5を開放してノズル導管7の内側通路7d内へ加圧空気Aを供給する。
同様に、温度検出器6bによる加圧熱水Wtの温度検出値が、加圧熱水Wtの噴霧場の圧力での飽和温度近傍の温度(例えば飽和温度+20℃以下の温度)になれば、加圧空気制御弁5を開放してノズル導管7の内側通路7d内へ加圧空気Aを供給する。
これにより、減温水噴霧ノズル2は二流体方式の噴霧ノズルとして作動することになり、後述するように噴霧量の変動や噴霧粒径の大粒径化が防止されることになる。
【0025】
例えば、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時には、入口側の高温排ガスGhの温度や排ガス量が定常運転時の排ガス温度や排ガス量に比較して下降する。その結果、排ガスの減温に必要とする加圧熱水Wtの噴霧量自体も定常運転時の噴霧量に比較して少なくなる。
一方、減温水量制御弁3を絞ることによって加圧熱水Wtの噴霧量を減少させると、制御弁3の部分の流路抵抗が増大して、この部分に於ける圧力損失が増大すると共に、加圧熱水Wtの流通する外側通路7cの有効断面積が相当大きいため、絞りによって小流量とされた加圧熱水Wtの一部が外側通路7c内で蒸発することになる。その結果、加圧熱水Wtの圧力は、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍或いは飽和蒸気圧よりも低い圧力にまで低下することになる。
【0026】
ところで、外側通路7c内を流通する加圧熱水Wtの圧力が、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍或いは飽和蒸気圧より低い圧力にまで低下すると、減温水噴霧ノズル2から高温排ガスGh内へ噴出される加圧熱水Wtの噴霧量が時間的に脈動すると共に、霧化された加圧熱水Wtの噴霧粒径が大きくなり、結果として噴霧水による高温排ガスGhの冷却能力が低下したり、水滴がガス冷却室の壁面に直接当って流下することにより、耐火材の破損やダストの付着・堆積を招くことになる。
【0027】
そのため、前述の通り減温水量制御弁3の下流側の加圧熱水Wtの圧力が、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍にまで低下すると、加圧空気制御弁5を開放して所定流量・圧力の加圧空気Aを内側通路7b内へ供給し、減温水噴霧ノズル2を二流体噴霧方式のノズルとして作動させる。
即ち、ノズル2の本体内部に於いて、加圧熱水Wtの中央部へその流れ方向と同方向に加圧空気Aを噴出させ、当該加圧空気Aの流れの有するエネルギーによって加圧熱水Wtの流れを均一化させると共に、ノズル2からの噴霧粒の粒径を細粒化させる。
【0028】
尚、図1の実施形態に於いては、減温水量制御弁3より下流側の加圧熱水Wtの圧力(圧力検出器6aの検出圧力)が、その温度に於ける飽和蒸気圧Ps+0.1(MPaG)以下の値となった時に加圧空気制御弁5を開放し、圧力が0.3〜0.7MPaGの所定流量の加圧空気Aを減温水噴霧ノズル2へ供給するようにしている。
【0029】
また、図1の実施形態に於いては、圧力検出器6aにより検出した加圧熱水Wtの圧力により、加圧空気制御装置6を介して加圧空気制御弁5を開又は閉とし、所定圧力・流量の加圧空気Aを供給(又は供給停止)するだけの制御しか行なっていないが、前記加圧空気制御弁5及び加圧空気制御装置6に温度制御要素を付加することにより、加圧空気Aの供給量を噴霧する加圧熱水Wtの流量に関連付けて制御する構成とすることも可能である。
【0030】
更に、図1の実施形態に於いては、二重壁構造のノズル導管7の外側通路7cへ加圧熱水Wtを流通させるようにしているため、ノズル導管7の表面温度が常に所謂排ガスGhの酸性ガスの酸露点温度よりも高い温度に保持されることになり、結果として排ガスGh内のHClやSOxなどによるノズル導管7の腐食が有効に防止されることになる。
【0031】
尚、上記説明に於いては、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時に、減温水量制御弁3を絞った場合に生ずる加圧熱水Wtの圧力低下のケースを例に挙げて説明をしているが、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時に、加圧熱水Wtの温度が加圧熱水Wtの噴霧場での飽和温度以下に下降したような場合でも、上記の説明と全く同様である。
【0032】
図3は、本発明の第2実施形態を示すものであり、前記図1に於ける加圧空気制御弁5の下流側に加圧空気量制御弁8を設け、当該加圧空気制御弁8を温度制御装置4を介して減温水量制御弁3と並列的に制御することにより、二流体噴霧時に於ける加圧空気Aの供給流量を加圧熱水Wtの噴霧量に比例させるようにしたものである。
【0033】
上述のように、加圧空気Aの供給流量を加圧熱水Wtの噴霧量に比例させることにより、加圧熱水Wtの噴霧量の少ない二流体噴霧時に於いても、より高度な噴霧量制御が可能となると共に、従前の二流体噴霧方式の場合に比較して、加圧空気Aの消費量を大幅に削減することが出来る。
【0034】
図4は、本発明の第3実施形態を示す説明図である。
当該第3実施形態に於いては、減温水量制御弁3の下流側に混合器9を設け、混合器9で加圧熱水Wtと加圧空気Aとを混合させたあと、両者の混合流体を配管路10を通して減温水噴霧ノズル2へ供給する構成が採用されている。
【0035】
尚、当該第3実施形態に於いても、加圧空気制御弁5が開放されるのは、燃焼装置の立上げや立下げ時に、圧力検出器6aによる加圧熱水Wtの検出圧力値が、加圧熱水Wtのその温度に於ける飽和蒸気圧近傍にまで低下した場合、又は温度検出器6bによる加圧熱水Wtの温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下した場合のみであり、加圧熱水Wtの噴霧量が定常値に近いような場合には、加圧熱水Wtのみを噴霧する所謂一流体噴霧方式により高温排ガスGhの減温が行なわれる。
また、当該第3実施形態に於いては、配管路10が通常の単管でよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
本発明に於いては、減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の切換え作動が可能な減温水ノズルとし、当該加圧熱水の圧力がその温度に於ける飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき又は、加圧熱水Wtの温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気の供給による二流体噴霧により加圧熱水を噴霧する構成としている。
その結果、燃焼装置の立上げや立下げ時に於いても、常に安定した状態で必要な量の加圧熱水を排ガス内へ噴霧することが出来ると共に、噴霧粒径が大きくなることも防止でき、排ガス冷却性能の低下及び水滴の流下による壁面耐火材の損傷やダストの堆積等のトラブルを完全に防止することができる。
【0037】
また、ノズル導管を2重壁構造とすることにより、高温排ガスGh等と接触する部分の酸性ガス腐食が有効に防止されることになり、好都合である。
【0038】
更に、二流体噴霧時に於ける加圧空気の供給制御を、加圧空気量が加圧熱水噴霧量に比例する制御とすることにより、より高精度な加圧熱水の噴霧量制御と加圧空気の消費量の削減が可能となる。
【0039】
加えて、本発明に於いては、燃焼装置の立上げや立下げ時のような加圧熱水の噴霧量の減少時や加圧熱水の温度低下時にだけ、二流体噴霧方式により高温排ガスの減温を行なう構成としているため、従前の二流体噴霧方式による排ガス減温方法に比較して、高圧空気の消費量を大幅に押えることが可能となる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図2】本発明で使用するノズル導管の断面概要図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図5】従前の熱水を利用した排ガス減温方法の説明図である。
【符号の説明】
Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Wtは加圧熱水、Aは加圧空気、Cは灰、1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、2は減温水噴霧ノズル、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4a・4bは温度検出器、5は加圧空気制御弁、6は加圧空気制御装置、6aは圧力検出器、6bは温度検出器、7はノズル導管、7aは外管、7bは内管、7cは外側通路、7dは内側通路、8は加圧空気量制御弁、9は混合器、10は配管路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却炉やボイラ等の燃焼装置から排出される排ガスの処理に利用されるものであり、加圧熱水を排ガス内へ噴霧するようにした排ガス減温システムに於いて、燃焼装置の立上げや立下げ時等の加圧熱水の噴霧量が減少したような場合や、加圧熱水の温度が低下したような場合でも、安定した所要量の加圧熱水の噴霧を行なえると共に、噴霧粒の粒径の増大を有効に防止できるようにした熱水を利用した排ガス減温方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
出願人は先きに、図5に示す如き熱水を利用した排ガス減温方法を開発し、これを特開2000−274654号として公開している。
即ち図5に於いて、1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4aは出口側排ガス温度検出器、4bは入口側排ガス温度検出器、12は熱水タンク、13はポンプ、14は減温水ノズル、15は配管路、Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Cは灰、Wtは加圧熱水、Wは水、Sは加熱用蒸気であり、大気圧に於ける水の沸点(100℃)よりも高温に保持された加圧熱水を、減温水ノズル14から高温排ガスGh内へ噴霧して短時間内に急速蒸発させることにより、加圧熱水の蒸発潜熱と水蒸気の顕熱により高温排ガスGhを減温するよう構成されている。
【0003】
上記図5に示した熱水を利用した排ガス減温方法は、従前の低温水を利用した排ガス減温方法に比較して、▲1▼水滴の付着等によるガス冷却室壁面の損傷や壁面へのダスト堆積等のトラブルが防止できること、▲2▼ガス冷却室の大幅な小型化が図れること及び▲3▼排ガス減温設備の簡素化やランニングコストの引下げが図れること、等の点で優れた実用的効用を奏するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図5に示した従前の熱水を利用した排ガス減温方法は解決すべき問題が多く残されており、その中でも、加圧熱水Wtの供給量が減少した場合や、加圧熱水の温度が低下した場合に、減温水ノズル14からの噴霧量が不安定になり易いことが、早急に解決を要する問題として残されている。
【0005】
即ち、前記減温水ノズル14から噴霧する加圧熱水Wtの流量は減温水量制御弁3の開閉制御により制御されている。そのため、都市ごみ焼却炉(燃焼装置)の立上げや立下げ時に、減温水量制御弁3を絞って加圧熱水Wtの噴霧量を減少させると、減温水量制御弁3の流路抵抗の増大と加圧熱水Wtの流量減少とが相俟って、加圧熱水Wtの圧力がその温度に於ける飽和蒸気圧付近にまで低下してしまうことになる。その結果、減温水量制御弁3から減温水ノズル14までの配管路15内で加圧熱水Wtの一部が蒸発することになり、減温水ノズル14からの加圧熱水Wtの噴霧量が不安定になったり、噴霧粒径が大きくなったりする。また、立上げや立下げ時に加圧熱水が得られない場合には、減温効果が悪化したり、噴霧粒径が大きくなったりする。
【0006】
本願発明は、従前の加圧熱水を利用した排ガス減温方法に於ける上述の如き問題、即ち加圧熱水Wtの供給量が減少した場合や、加圧熱水の温度が低下した場合に、減温水ノズルからの熱水の噴霧量が不安定になったり、噴霧粒径が増大する等の問題を解決せんとするものであり、燃焼装置の立上げや立下げ時等に於いても、常に必要量の加圧熱水を安定して噴霧することができると共に、噴霧粒径の増大もほぼ完全に防止できるようにした熱水を利用した排ガス減温方法とこれに用いる排ガス減温装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明の請求項1に記載の発明は、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、加圧熱水の噴霧量の減少時に、減温水量制御弁の下流側に於ける前記加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記減温水噴霧ノズルへ加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0008】
本願発明の請求項2に記載の発明は、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、先端に減温水噴霧ノズルを取付けしたノズル導管を二重壁構造のノズル導管とし、当該二重壁構造のノズル導管の外側通路に加圧熱水を流通させると共に、当該加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記ノズル導管の内側通路に加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明に於いて、加圧熱水を減温水としてガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧するようにしたものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明に於いて、ノズル導管内の加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときにに、加圧空気を流通させるようにしたものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項3の発明に於いて、二流体噴霧方式のときの加圧空気の流量を、排ガス内へ噴霧する加圧熱水の流量に対して比例させる制御とするようにしたものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁との間に混合器を設け、当該混合器へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結し、更に、前記減温水量制御弁の下流側に加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は温度検出器の検出温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときに、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0013】
本願の請求項7に記載の発明は、ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁間のノズル導管を二重壁構造の導管としてその内側通路を加圧空気の流通路にすると共に外側通路を加圧熱水の通路とし、更に、前記ノズル導管の内側通路へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結すると共に、前記ノズル導管に外側通路内の加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は又は温度検出器の検出温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項6又は請求項8の発明に於いて、圧力検出器の検出圧力が、加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は温度検出器の検出温度が、その噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときに、加圧空気制御弁を開放するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る排ガス減温方法とこれに用いる装置の説明図であり、図に於いて1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、2は減温水噴霧ノズル、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4a・4bは温度検出器、5は加圧空気制御弁、6は加圧空気制御装置、6aは圧力検出器、6bは加圧熱水の温度検出器、7はノズル導管、Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Cは灰、Wtは加圧熱水、Aは加圧空気である。
また、図2は、減温水噴霧ノズル2と減温水量制御弁3との間を連結するノズル導管7の断面図であり、ノズル導管7は外管7aと内管7bとから成る二重壁構造の導管であって、外側通路7cを減温水(加圧熱水)Wtが、また内側通路7dを加圧空気Aが夫々流通する。
【0016】
本発明に於いては、前記減温水噴霧ノズル2として一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能なノズルが使用されており、後述する如く燃焼装置(図示省略)が定常運転中等の加圧熱水Wtの噴霧量が多い場合には、加圧熱水Wtのみを噴霧する一流体噴霧ノズルとして作動される。また、燃焼装置の立上げや立下げ時等の加圧熱水Wtの噴霧量が少ない場合や、加圧熱水Wtの温度が低下した場合には、加圧空気Aと加圧熱水Wtとを混合噴霧する二流体噴霧ノズルとして作動される。
【0017】
尚、減温水噴霧ノズル2の構造は、一流体噴霧と二流体噴霧との切換噴霧が可能な構造のものであれば如何なる構造のものであってもよく、図1の実施形態に於いては、減温水噴霧ノズル2の噴出口の手前に於いて加圧熱水Wtの流れの中央部へ加圧空気Aを混入させ、両者の混合体を噴出口から外方へ向けて噴射させる構造のノズルを使用している。
【0018】
前記減温水(加圧熱水)Wtは、大気圧下に於ける沸点(100℃)よりも高温度の水(加圧熱水)であり、その温度における飽和蒸気圧以上の圧力を保持するものである。この加圧熱水Wtの圧力は通常0.1〜10MPaGの間に選定されており、廃熱ボイラや熱水貯留タンク等の熱水供給源(図示省略)の設備面から、加圧熱水Wtの圧力は0.3〜1.0MPaG位とするのが望ましい。
【0019】
前記加圧空気Aの空気源としてはコンプレッサー等が使用されており、その圧力は加圧熱水Wtの圧力に近い値に設定されている。具体的には、加圧空気Aの圧力は0.1〜10MPaGの間、望ましくは0.3〜0.7MPaGの圧力に設定されている。
【0020】
尚、図1に於けるガス冷却室1や減温水量制御弁3、温度制御装置4等の構成は、前記特開2000−274654号の場合と略同一であるため、ここではその説明を省略する。
また、図1では、ガス冷却室1内に於ける高温排ガスGhの減温について記載しているが、本発明を排ガスダクト(図示省略)内に於ける高温排ガスGhの減温にも適用できることは勿論である。
更に、図1に於いては、加圧熱水Wtとして通常の水を利用しているが、高温排ガスGh内の酸性ガスを除去するために、アルカリ性溶液等を含んだ水を加圧熱水Wtとしてもよいことは勿論である。
【0021】
次に、本発明による高温排ガスGhの減温について説明する。
図1及び図2を参照して、燃焼装置(図示省略)等が定常運転中であって減温水量(加圧熱水量)が相対的に多い場合には、加圧空気制御弁5は閉鎖されている。その結果、加圧熱水Wtは減温水量制御弁3を通してノズル導管7の外側通路7c内へ導入され、減温水噴霧ノズル2から所謂一流体噴霧方式により高温排ガスGh内へ噴霧される。
【0022】
尚、加圧熱水Wtの噴霧量は、高温排ガスGhの温度検出器4b及び低温排ガスGlの温度検出器4aからの各検出信号により、温度制御装置4を介して減温水量制御弁3の開度制御をすることにより自動調整されており、これによって低温排ガスGlの温度が設定範囲内の温度に制御されている。
【0023】
また、ノズル導管7の外側通路7a内を流通する加圧熱水Wtの圧力及び温度は、圧力検出器6a及び温度検出器6bによって常時検出されており、その各検出信号により加圧空気制御装置6を介して、加圧空気制御弁5が開閉制御される。
【0024】
具体的には、圧力検出器6aによる加圧熱水Wtの検出圧力値が、その温度に於ける加圧熱水Wtの飽和蒸気圧Psの近傍値(例えば、飽和蒸気圧Ps±1.0(MPaG)、望ましくは飽和蒸気圧Ps+0.1(MPaG)以下の圧力になれば、加圧空気制御弁5を開放してノズル導管7の内側通路7d内へ加圧空気Aを供給する。
同様に、温度検出器6bによる加圧熱水Wtの温度検出値が、加圧熱水Wtの噴霧場の圧力での飽和温度近傍の温度(例えば飽和温度+20℃以下の温度)になれば、加圧空気制御弁5を開放してノズル導管7の内側通路7d内へ加圧空気Aを供給する。
これにより、減温水噴霧ノズル2は二流体方式の噴霧ノズルとして作動することになり、後述するように噴霧量の変動や噴霧粒径の大粒径化が防止されることになる。
【0025】
例えば、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時には、入口側の高温排ガスGhの温度や排ガス量が定常運転時の排ガス温度や排ガス量に比較して下降する。その結果、排ガスの減温に必要とする加圧熱水Wtの噴霧量自体も定常運転時の噴霧量に比較して少なくなる。
一方、減温水量制御弁3を絞ることによって加圧熱水Wtの噴霧量を減少させると、制御弁3の部分の流路抵抗が増大して、この部分に於ける圧力損失が増大すると共に、加圧熱水Wtの流通する外側通路7cの有効断面積が相当大きいため、絞りによって小流量とされた加圧熱水Wtの一部が外側通路7c内で蒸発することになる。その結果、加圧熱水Wtの圧力は、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍或いは飽和蒸気圧よりも低い圧力にまで低下することになる。
【0026】
ところで、外側通路7c内を流通する加圧熱水Wtの圧力が、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍或いは飽和蒸気圧より低い圧力にまで低下すると、減温水噴霧ノズル2から高温排ガスGh内へ噴出される加圧熱水Wtの噴霧量が時間的に脈動すると共に、霧化された加圧熱水Wtの噴霧粒径が大きくなり、結果として噴霧水による高温排ガスGhの冷却能力が低下したり、水滴がガス冷却室の壁面に直接当って流下することにより、耐火材の破損やダストの付着・堆積を招くことになる。
【0027】
そのため、前述の通り減温水量制御弁3の下流側の加圧熱水Wtの圧力が、その温度に於ける飽和蒸気圧近傍にまで低下すると、加圧空気制御弁5を開放して所定流量・圧力の加圧空気Aを内側通路7b内へ供給し、減温水噴霧ノズル2を二流体噴霧方式のノズルとして作動させる。
即ち、ノズル2の本体内部に於いて、加圧熱水Wtの中央部へその流れ方向と同方向に加圧空気Aを噴出させ、当該加圧空気Aの流れの有するエネルギーによって加圧熱水Wtの流れを均一化させると共に、ノズル2からの噴霧粒の粒径を細粒化させる。
【0028】
尚、図1の実施形態に於いては、減温水量制御弁3より下流側の加圧熱水Wtの圧力(圧力検出器6aの検出圧力)が、その温度に於ける飽和蒸気圧Ps+0.1(MPaG)以下の値となった時に加圧空気制御弁5を開放し、圧力が0.3〜0.7MPaGの所定流量の加圧空気Aを減温水噴霧ノズル2へ供給するようにしている。
【0029】
また、図1の実施形態に於いては、圧力検出器6aにより検出した加圧熱水Wtの圧力により、加圧空気制御装置6を介して加圧空気制御弁5を開又は閉とし、所定圧力・流量の加圧空気Aを供給(又は供給停止)するだけの制御しか行なっていないが、前記加圧空気制御弁5及び加圧空気制御装置6に温度制御要素を付加することにより、加圧空気Aの供給量を噴霧する加圧熱水Wtの流量に関連付けて制御する構成とすることも可能である。
【0030】
更に、図1の実施形態に於いては、二重壁構造のノズル導管7の外側通路7cへ加圧熱水Wtを流通させるようにしているため、ノズル導管7の表面温度が常に所謂排ガスGhの酸性ガスの酸露点温度よりも高い温度に保持されることになり、結果として排ガスGh内のHClやSOxなどによるノズル導管7の腐食が有効に防止されることになる。
【0031】
尚、上記説明に於いては、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時に、減温水量制御弁3を絞った場合に生ずる加圧熱水Wtの圧力低下のケースを例に挙げて説明をしているが、燃焼装置(図示省略)の立上げや立下げ時に、加圧熱水Wtの温度が加圧熱水Wtの噴霧場での飽和温度以下に下降したような場合でも、上記の説明と全く同様である。
【0032】
図3は、本発明の第2実施形態を示すものであり、前記図1に於ける加圧空気制御弁5の下流側に加圧空気量制御弁8を設け、当該加圧空気制御弁8を温度制御装置4を介して減温水量制御弁3と並列的に制御することにより、二流体噴霧時に於ける加圧空気Aの供給流量を加圧熱水Wtの噴霧量に比例させるようにしたものである。
【0033】
上述のように、加圧空気Aの供給流量を加圧熱水Wtの噴霧量に比例させることにより、加圧熱水Wtの噴霧量の少ない二流体噴霧時に於いても、より高度な噴霧量制御が可能となると共に、従前の二流体噴霧方式の場合に比較して、加圧空気Aの消費量を大幅に削減することが出来る。
【0034】
図4は、本発明の第3実施形態を示す説明図である。
当該第3実施形態に於いては、減温水量制御弁3の下流側に混合器9を設け、混合器9で加圧熱水Wtと加圧空気Aとを混合させたあと、両者の混合流体を配管路10を通して減温水噴霧ノズル2へ供給する構成が採用されている。
【0035】
尚、当該第3実施形態に於いても、加圧空気制御弁5が開放されるのは、燃焼装置の立上げや立下げ時に、圧力検出器6aによる加圧熱水Wtの検出圧力値が、加圧熱水Wtのその温度に於ける飽和蒸気圧近傍にまで低下した場合、又は温度検出器6bによる加圧熱水Wtの温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下した場合のみであり、加圧熱水Wtの噴霧量が定常値に近いような場合には、加圧熱水Wtのみを噴霧する所謂一流体噴霧方式により高温排ガスGhの減温が行なわれる。
また、当該第3実施形態に於いては、配管路10が通常の単管でよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
本発明に於いては、減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の切換え作動が可能な減温水ノズルとし、当該加圧熱水の圧力がその温度に於ける飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき又は、加圧熱水Wtの温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気の供給による二流体噴霧により加圧熱水を噴霧する構成としている。
その結果、燃焼装置の立上げや立下げ時に於いても、常に安定した状態で必要な量の加圧熱水を排ガス内へ噴霧することが出来ると共に、噴霧粒径が大きくなることも防止でき、排ガス冷却性能の低下及び水滴の流下による壁面耐火材の損傷やダストの堆積等のトラブルを完全に防止することができる。
【0037】
また、ノズル導管を2重壁構造とすることにより、高温排ガスGh等と接触する部分の酸性ガス腐食が有効に防止されることになり、好都合である。
【0038】
更に、二流体噴霧時に於ける加圧空気の供給制御を、加圧空気量が加圧熱水噴霧量に比例する制御とすることにより、より高精度な加圧熱水の噴霧量制御と加圧空気の消費量の削減が可能となる。
【0039】
加えて、本発明に於いては、燃焼装置の立上げや立下げ時のような加圧熱水の噴霧量の減少時や加圧熱水の温度低下時にだけ、二流体噴霧方式により高温排ガスの減温を行なう構成としているため、従前の二流体噴霧方式による排ガス減温方法に比較して、高圧空気の消費量を大幅に押えることが可能となる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図2】本発明で使用するノズル導管の断面概要図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示すものであり、本発明を排ガス冷却室へ適用した場合の説明図である。
【図5】従前の熱水を利用した排ガス減温方法の説明図である。
【符号の説明】
Ghは高温排ガス、Glは低温排ガス、Wtは加圧熱水、Aは加圧空気、Cは灰、1はガス冷却室、1aは排ガス入口、1bは排ガス出口、1cは灰出口、1dは灰出フィーダー、2は減温水噴霧ノズル、3は減温水量制御弁、4は温度制御装置、4a・4bは温度検出器、5は加圧空気制御弁、6は加圧空気制御装置、6aは圧力検出器、6bは温度検出器、7はノズル導管、7aは外管、7bは内管、7cは外側通路、7dは内側通路、8は加圧空気量制御弁、9は混合器、10は配管路。
Claims (8)
- 大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、加圧熱水の噴霧量の減少時に、減温水量制御弁の下流側に於ける前記加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記減温水噴霧ノズルへ加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを特徴とする熱水を利用した排ガス減温方法。
- 大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧するようにした焼却炉やボイラ設備における熱水を利用した排ガス減温方法に於いて、加圧熱水を減温水として排ガス内へ噴霧する減温水噴霧ノズルを二流体噴霧と一流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとすると共に、先端に減温水噴霧ノズルを取付けしたノズル導管を二重壁構造のノズル導管とし、当該二重壁構造のノズル導管の外側通路に加圧熱水を流通させると共に、当該加圧熱水の圧力がその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は加圧熱水の温度がその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、前記ノズル導管の内側通路に加圧空気を流通させ、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧するようにしたことを特徴とする熱水を利用した排ガス減温方法。
- 加圧熱水を減温水としてガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧するようにした請求項1又は請求項2に記載の熱水を利用した排ガス減温方法。
- ノズル導管内の加圧熱水の圧力が、その温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は加圧熱水の温度が、その噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときに、加圧空気を流通させるようにした請求項2又は請求項3に記載の熱水を利用した排ガス減温方法。
- 二流体噴霧方式のときの加圧空気の流量を、排ガス内へ噴霧する加圧熱水の流量に対して比例させる制御とした請求項2又は請求項3に記載の排ガス減温方法。
- ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁との間に混合器を設け、当該混合器へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結し、更に、前記減温水量制御弁の下流側に加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は温度検出器の検出温度が加圧熱水のその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧する構成としたことを特徴とする熱水を利用した排ガス減温装置。
- ガス入口とガス出口とを備えたガス冷却室又は排ガスダクトと、大気圧下で水の沸点よりも高い温度の加圧熱水を供給する加圧熱水の供給源と、加圧熱水の供給源からの加圧熱水をガス冷却室又は排ガスダクト内へ噴霧する減温水噴霧ノズルと、減温水噴霧ノズルへ供給する加圧熱水量を調整する減温水量制御弁と、ガス入口から流入する高温排ガスとガス出口から流出する低温排ガスの何れか一方又は両方の温度検出器と、前記温度検出器からの検出信号により減温水量制御弁を開閉制御する温度制御装置とから成る熱水を利用した排ガス減温装置に於いて、前記減温水噴霧ノズルを一流体噴霧と二流体噴霧の両方が可能な減温水噴霧ノズルとし、また前記減温水噴霧ノズルと減温水量制御弁間のノズル導管を二重壁構造の導管としてその内側通路を加圧空気の流通路にすると共に外側通路を加圧熱水の通路とし、更に、前記ノズル導管の内側通路へ加圧空気制御弁を介設して圧縮空気供給装置を連結すると共に、前記ノズル導管に外側通路内の加圧熱水の圧力検出器及び温度検出器を設け、当該圧力検出器の検出圧力が加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧の近傍にまで低下したとき、又は温度検出器の検出温度が加圧熱水のその噴霧場の圧力での飽和温度の近傍にまで低下したときには、加圧空気制御装置を介して前記加圧空気制御弁を開閉制御し、二流体噴霧方式により排ガス内へ加圧熱水を噴霧する構成としたことを特徴とする熱水を利用した排ガス減温装置。
- 圧力検出器の検出圧力が、加圧熱水のその温度での飽和蒸気圧+0.1(MPaG)以下に低下したとき、又は温度検出器の検出温度が、その噴霧場の圧力での飽和温度+20℃以下に低下したときに、加圧空気制御弁を開放するようにした請求項6又は請求項7に記載の熱水を利用した排ガス減温装置。
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- 2003-04-23 JP JP2003118325A patent/JP2004028558A/ja active Pending
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