JP2003313958A - プレキャストコンクリート部材の継手構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート部材の継手構造

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JP2003313958A
JP2003313958A JP2002127490A JP2002127490A JP2003313958A JP 2003313958 A JP2003313958 A JP 2003313958A JP 2002127490 A JP2002127490 A JP 2002127490A JP 2002127490 A JP2002127490 A JP 2002127490A JP 2003313958 A JP2003313958 A JP 2003313958A
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JP
Japan
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precast concrete
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concrete members
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JP2002127490A
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English (en)
Inventor
Kenji Yoshitake
謙二 吉武
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレキャストコンクリート部材どうしを合理
的な継手構造により接合する。 【解決手段】 接合すべき2つのプレキャストコンクリ
ート部材1の端面どうしを継手空間2を確保して対向さ
せ、その継手空間内に両プレキャストコンクリート部材
の端面から鉄筋3を突き出し、継手空間に充填材4を充
填し硬化させて双方の鉄筋を充填材中に定着すること
で、鉄筋および充填材を介して双方のプレキャストコン
クリート部材どうしを接合することを基本とする。接合
後に引張力を受ける鉄筋3bの周囲には他の鉄筋3aの
周囲に充填する充填材よりも硬化後の強度が高い高強度
繊維補強材料を用いる。高強度繊維補強材料として鋼繊
維補強材料4bを用い、他の充填材として普通コンクリ
ート4aを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレキャストコン
クリート部材どうしを接合するための継手構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート造(RC造)の構造物
の施工に際してはコンクリートを現場打ちすることで構
造物を構築する現場打ち工法が最も一般的ではあるが、
予め工場製作したプレキャストコンクリート部材(PC
a部材)を現場にて組み立てることで構造物を構築する
PCa工法も広く採用されている。そのようなPCa工
法によれば、現場打ち工法に較べて現場作業を大幅に軽
減でき、したがって工期短縮、工費削減を図ることがで
き、施工品質を確保する上でも有利であるといわれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PCa工法
においてはPCa部材どうしの接合を如何にして合理的
に行うかが最大の課題となる。従来一般には、接合する
べきPCa部材の接合端面にそれぞれ鉄筋を突出させて
おいて、それらの鉄筋どうしを溶接あるいは各種の継手
を用いて直接的に接合した上で、接合部にコンクリート
を打設充填することで双方のPCa部材を構造的に一体
化する、という継手構造が採用されている。
【0004】しかし、上記のような継手構造では、鉄筋
どうしを溶接あるいは各種の継手により直接的に接合す
るために多大の手間と費用を要するし、またその施工に
は充分な精度が要求され、その点でPCa工法の利点が
充分に生かされないきらいがある。
【0005】上記事情に鑑み、本発明は、PCa部材ど
うしを接合するためのより合理的な継手構造を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、接合
すべき2つのプレキャストコンクリート部材の端面どう
しを継手空間を確保して対向させ、その継手空間内に両
プレキャストコンクリート部材の端面から鉄筋を突き出
し、継手空間に充填材を充填し硬化させて双方の鉄筋を
充填材中に定着することで、鉄筋および充填材を介して
双方のプレキャストコンクリート部材どうしを接合する
ための継手構造であって、接合後に引張力を受ける鉄筋
の周囲には他の鉄筋の周囲に充填する充填材よりも硬化
後の強度が高い高強度繊維補強材料を用いることを特徴
とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、高強度繊維補強材料として鋼繊維をセメントを主体
とする結合材により結合する鋼繊維補強材料を用い、他
の充填材として普通コンクリートを用いることを特徴と
する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態を示す
ものである。本実施形態の継手構造は板状のPCa部材
1どうしを接合する際に適用したもので、接合するべき
双方のPCa部材1の端面を継手空間2を確保して対向
させ、その継手空間2内において双方のPCa部材1の
端面から突出させた鉄筋3の端部どうしをラップさせ、
継手空間2に硬化性の充填材4を充填し硬化させること
によりそれら鉄筋3を充填材4中に定着し、それにより
双方の鉄筋3を充填材4を介して重ね継手の形態で接合
することを基本とするものである。
【0009】このように、鉄筋3どうしを重ね継手の形
態で接合することにより、鉄筋3どうしを溶接あるいは
各種の継手により直接的に接合せずとも、充填材4およ
び鉄筋3を介してPCa部材1どうしを強固に接合して
充分な接合強度が得られる。したがって、本実施形態で
は従来のように鉄筋3どうしを直接的に接合する作業が
不要であり、従来に較べてPCa部材1どうしの接合作
業の合理化を実現することができる。
【0010】ところで、上記のような重ね継手の形態で
鉄筋3どうしを充填材4を介して接合する場合、鉄筋3
どうしの接合強度は、硬化後の充填材4の強度と、鉄筋
3どうしの間隔およびラップ長さに左右されるものであ
る。したがって、このような継手構造では、要求される
接合強度に応じて充填材4の強度や鉄筋3どうしの間
隔、ラップ長さを適正に設定する必要があるが、本実施
形態ではそれに加えて、接合後における接合部に作用す
る荷重をも考慮し、充填材4として普通コンクリート4
aと高強度繊維補強材料4bを併用するようにしてい
る。
【0011】すなわち、本実施形態の継手構造は、接合
後の双方のPCa部材1に対して曲げ荷重が作用して図
1(a)に示すように上面側が常に圧縮側、下面側が常
に引張側となる場合の適用例であって、この場合には上
段の鉄筋3aの接合部には圧縮力が作用し、下段側の鉄
筋3bの接合部には引張力が作用するから、引張側の鉄
筋3bの接合部には圧縮側の鉄筋3aの接合部よりも大
きな接合強度が要求されるものとなる。従来一般には、
接合部の各部における上記のような所要強度の差異は特
に考慮されることはなく、引張側に要求される最大接合
強度を接合部全体の接合強度として確保するようにして
おり、したがって圧縮側での接合強度は本来的に必要な
強度よりも過剰となり、安全側ではあるが無駄でもあ
る。
【0012】そこで、本実施形態では、圧縮側および引
張側の双方に対しそれぞれ適切な接合強度を持たせるこ
ととして、圧縮側および引張側で異なる充填材4を用い
ることとしている。つまり、圧縮側よりも大きい接合強
度が要求される引張側に対しては、圧縮側に充填する充
填材4よりも高強度の充填材4を用いる、換言すれば、
引張側に較べて接合強度が小さくて良い圧縮側では、引
張側に充填する充填材4よりも低強度の充填材4を用い
るに留め、それにより、双方に要求される必要最小限の
接合強度を確保するものとしている。
【0013】具体的には、本実施形態では、圧縮側に充
填する充填材4として普通コンクリート4aを用いる
が、引張側に充填する充填材4としてはそれよりも高強
度が得られる鋼繊維補強材料4bを用いる。
【0014】本実施形態において引張側の充填材4とし
て用いる鋼繊維補強材料4bは、鋼繊維(短繊維)をセ
メントを主体とする結合材により結合するもので、結合
材としてはセメント、骨材、混和剤(AE減水剤、高性
能減水剤、高性能AE減水剤)を用い、鋼繊維の混入率
を容積比0.5〜9%程度、水結合比20%以下で、6
0N/mm2以上の圧縮強度が得られるものであり、こ
れを鉄筋3bの周囲にコンクリートかぶり厚さと同程度
(通常は30〜50mm程度)の厚さで充填することで
充分な接合強度が得られるものである。なお、鋼繊維に
代えてビニロン、ポリプロピレンなどの合成繊維を用い
たもの(これらは高強度繊維補強材料と総称される)で
も同様の効果が得られるし、いずれにしても繊維の種類
やその混入率、水結合材比等を調節することで所望強度
のものが得られる。また、必要に応じてシリカフュー
ム、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、膨張材などの
混和材料を適宜使用しても良く、特に膨張材を使用する
と硬化時の収縮が防止されるので隙間なく充填すること
ができ、信頼性と耐久性をより向上させることができ
る。
【0015】以上のように、接合後に引張力が作用する
鉄筋3bの周囲にのみ充填材4として高強度の鋼繊維補
強材料4bを用い、圧縮力が作用するだけの鉄筋3aの
周囲には充填材4として単なる普通コンクリート4aを
用いることにより、それぞれ必要最小限の接合強度を合
理的に確保することができ、特に、接合部全体に高価な
鋼繊維補強材料4bを使用する場合に較べてそのコスト
を削減することができる。
【0016】なお、必ずしも上記実施形態のように鉄筋
3どうしをラップさせることはなく、図2に示すように
鉄筋3の先端どうしを若干の間隙をおいて対向させるの
みでも、それら鉄筋3どうしを充填材4(普通コンクリ
ート4a、および鋼繊維補強材料4b)を介して接合す
ることが可能である。また、鉄筋3の先端部に定着部材
を取り付けたり、定着頭部を予め一体に形成しておけ
ば、充填材4に対する鉄筋3の定着強度が高められて接
合強度をより高めることができる。
【0017】また、本発明は上記実施形態のような板状
のPCa部材1に適用するのみならず、PCa梁やPC
aブロックその他のPCa部材どうしを接合する場合に
広く適用できるものであるし、仮に接合部の全断面が引
張力を受ける場合には全断面に対して高強度繊維補強材
料を用いれば良い。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明は、継手空間内に充填し
て硬化させた充填材中に鉄筋を定着することで、それら
充填材および鉄筋を介してプレキャストコンクリート部
材どうしを接合するので、従来のように鉄筋どうしを溶
接あるいは各種の継手を用いて直接的に接合する必要が
なく、したがってプレキャストコンクリート部材どうし
の接合作業を充分に合理化することができる。しかも、
接合後に引張力を受ける鉄筋の周囲には他の鉄筋の周囲
に充填する充填材よりも硬化後の強度が高い高強度繊維
補強材料を用いるので、そのような充填材により優れた
接合強度が得られるとともに、その充填材の使用量を必
要最小限として無駄なコストを必要としない。
【0019】請求項2の発明は、引張力を受ける鉄筋の
周囲に充填する高強度繊維補強材料として、鋼繊維をセ
メントを主体とする結合材により結合する鋼繊維補強材
料を用い、他の充填材として普通コンクリートを用いる
ので、それぞれ必要にして充分な接合強度が得られるこ
とはもとより、施工性に優れコスト的に最も有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す図である。
【図2】 本発明の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 プレキャストコンクリート部材(PCa部材) 2 継手空間 3(3a、3b) 鉄筋 4 充填材 4a 普通コンクリート 4b 鋼繊維補強材料(高強度繊維補強材料)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合すべき2つのプレキャストコンクリ
    ート部材の端面どうしを継手空間を確保して対向させ、
    その継手空間内に両プレキャストコンクリート部材の端
    面から鉄筋を突き出し、継手空間に充填材を充填し硬化
    させて双方の鉄筋を充填材中に定着することで、鉄筋お
    よび充填材を介して双方のプレキャストコンクリート部
    材どうしを接合するための継手構造であって、接合後に
    引張力を受ける鉄筋の周囲には他の鉄筋の周囲に充填す
    る充填材よりも硬化後の強度が高い高強度繊維補強材料
    を用いることを特徴とするプレキャストコンクリート部
    材の継手構造。
  2. 【請求項2】 高強度繊維補強材料として鋼繊維をセメ
    ントを主体とする結合材により結合する鋼繊維補強材料
    を用い、他の充填材として普通コンクリートを用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリー
    ト部材の継手構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006200270A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Ohbayashi Corp 接合構造及び接合方法。
JP2014058820A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd 複合柱構造および複合柱の構築方法
CN108560418A (zh) * 2018-05-08 2018-09-21 东南大学 一种配筋形式为三角空间网架的uhpc与nc叠层板

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JP2014058820A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd 複合柱構造および複合柱の構築方法
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