JP6338473B2 - プレキャスト構造物の接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレキャスト構造物の接合方法に関する。
ダクタル(登録商標)などの超高強度繊維補強コンクリートは、軽量化と耐久性に寄与することから、道路橋の掛け替え用のプレキャストコンクリート床版として用いた場合に床版厚を薄くすることできる。よって、超高強度繊維補強コンクリートで製作した床版は、既設橋の主構造に与える死荷重と下部工反力の影響を小さくできる点で有益である。
しかし、超高強度繊維補強コンクリートは、一般的にPC鋼材以外の鉄筋は使用しないため、超高強度繊維補強コンクリートで製作した床版同士を接合するための構造についての事例が無く、現状では歩道橋でしか使用されていない。
プレキャストコンクリートの床版同士を接合するための公知の構造としては、一般的なループ継手や、特許文献1に示すボルト継手、特許文献2に示す挿し筋継手などがある。
特開平8−246415号公報 特開2009−209600号公報
プレキャストコンクリート床版の接合に、これらの継手構造を採用する場合、以下の様な問題のうち、少なくとも何れか1つの問題があった。
(1)ループ継手の場合
場所打ち間詰めコンクリートが必要となり、架け替えで求められる急速施工が困難であり、また損傷や漏水の原因となる。
また、鉄筋曲げ加工の制約で床版厚さを薄くできないため、軽量化が困難であり、超高強度繊維補強コンクリートを適用したメリットが得られない。
また、継手断面の鋼材面積が、床版本体内部と同量であるため、超高強度繊維補強コンクリート製のプレキャスト床版では、繊維の効果が有効に利用されないこととなる。
(2)ボルト継手の場合
緊張材は継手のために単独に設けたものであるため、主鉄筋と繋がっていない。
そのため、床版内部の力の伝達がダイレクトではなく、リブ付根付近に応力集中が発生し、緊張材から床版内部主鉄筋への力の伝達を確保するために、内部に補強鉄筋を多数配置する必要がある。
また、床版の両端継手部下面に増厚してできた端部のリブは、床版の有効断面に比べ断面が高く剛性が大きいため、橋軸方向(車両進行方向)にはたわみ剛性が不均一となり、走行安定性が損なわれる可能性がある。
さらに、リブは一方向のみ、しかも床版端部のみ存在する場合、床版は異方性を示すだけでなく、重量増となる。
(3)挿し筋継手の場合
支間の小さい床版に適用するものであり、床版内部の継手挿し筋と同じ方向には鉄筋を配置していない。
床版本体は繊維補強のみで持たせているため、支間の大きい道路橋床版には耐力不足である。また、充填継手では接合面に締付け力がないため、目地部の結合が緩く、ひび割れや目開きの拡大により使用性能が低下する恐れがある。
本願発明は、従来の方法と比較して、より利便性に優れるプレキャスト構造物の接合方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべくなされた本願の第1発明は、複数のプレキャスト構造物を直接接合する際の接合方法であって、前記プレキャスト構造物は、コンクリートで形成した、本体部と、前記本体部の底面に設け、橋軸方向に延伸する、第1のリブと、前記本体部の底面に設け、橋軸直交方向に延伸する、第2のリブと、前記第1のリブ内の一部または全部に配する接合部材であって該接合部材の両端が露出するように第1のリブを貫通して配してある、接合部材と、前記本体部の接合面を構成する第2のリブに設け、前記接合面から前記第1のリブおよび第2のリブで囲まれた窪み部までを連通する、貫通孔と、を少なくとも有し、橋軸方向で隣り合うプレキャスト構造物の第1のリブ同士が非連続となるように両プレキャスト構造物を直接配置し、一方のプレキャスト構造物の第1のリブから露出する接合部材の端部を、他方のプレキャスト構造物の第2のリブに設けた貫通孔に挿通して窪み部まで露出し、前記接合部材を緊張してプレストレスを導入してから、前記接合部材の端部を固定して、両プレキャスト構造物を接合することを特徴とする。
また、本願の第2発明は、前記第1発明において、前記本体部が、圧縮強度が100N/mm 以上、割裂引張強度が4N/mm 以上、および曲げ強度が10N/mm 以上の超高強度繊維補強コンクリートであることを特徴とする。

本願発明によれば、以下に記載する効果のうち、少なくとも何れか1つの効果を得ることができる。
<1>プレキャスト構造物としてのメリット
(1)底面がいわゆるワッフル形状を呈するため、等方性を確保しつつ、プレキャスト床版を軽量化できる。
<2>継手構造のメリット
(1)超高強度繊維補強コンクリートの床版に適用した場合、充填方式による付着定着に必要な長さを、従来よりも短くできる(従来の約1/4:超高強度繊維補強コンクリートの付着強度は普通コンクリートの4倍に相当するため)。
(2)機械式の定着を採用した場合、鉄筋を締付けることで接合面に一定のプレストレスを導入することが可能となり、目地部の目開きや止水性能を改善できる。
(3)機械式の定着を採用した場合、プレキャスト構造物を引き寄せた状態でモルタルを充填するため、付着の効き目が良くなる。
<3>施工方法上のメリット
(1)場所打ち間詰めコンクリートが不要で急速施工が可能である。
(2)架設工事中(引き寄せ締付け後)に、直ちに工事車両が通行可能となる。
実施例1に係るプレキャスト構造物の概略図。 実施例2に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例3に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例4に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例5に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例6に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例7に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。 実施例8に係るプレキャスト構造物の継手構造を示す概略図。
以下、図面を参照しながら本発明の各実施例について説明する。
本実施例に係るプレキャスト構造物は、互いに接合してコンクリート構造体を構築するための構造物である。
前記コンクリート構造体には、道路橋や鉄道橋の床版、海上空港・桟橋デッキ、トンネル・ボックスカルバートの頂板、側壁、底板、建築物の床スラブ、屋根などの面状構造体などが含まれる。
図1に、コンクリート床版を想定したプレキャスト構造物の構成を示す。
図示の都合上、プレキャスト構造物の橋軸方向及び橋軸直行方向の長さは短縮して表示して説明する。すなわち、本発明に係るプレキャスト構造物は、橋軸方向又は橋軸直行方向の何れか或いは両者において適宜連続して延長が可能である。
また、一部の領域について橋脚の軸方向で切断した断面を示している。
本実施例に係るプレキャスト構造物Aは、本体部10と、該本体部10の底面設けた第1のリブ11および第2のリブ12と、前記第1のリブ11内の一部または全部に配し、前記本体部10の外縁に両端又は一端を露出するようにした接合部材20と、を少なくとも備えてなる。
以下、各構成要素について説明する。
本体部10は、プレキャスト構造物としての本体に相当する部材である。
本体部10の素材は、一般的なコンクリートを用いることができるが、本実施例では、超高強度繊維補強コンクリートを用いている。
プレキャスト床版として使用する場合の超高強度繊維補強コンクリートは、圧縮強度が100N/mm以上、割裂引張強度が4N/mm以上、曲げ強度が10N/mm以上、500年中性化深さの推定値が5mm以下、塩化物イオン拡散係数が0.01cm/年)等の強度・特性を備える。
前記した強度・特性を有する超高強度繊維補強コンクリートは、例えば、セメントとポゾラン系反応粒子と最大粒径2.5mm以下の骨材とを含むプレミックス紛体に高性能減水剤と水とを混入して得られたセメント系マトリックスに、直径が0.1−0.25mmで長さが10−20mmの形状を有する鋼繊維を1.0容積%以上混入することで得ることができる。
なお、水セメント比は、0.24以下であることが望ましい。
ここで、ポゾラン系反応粒子とは、例えば、シリカフューム、フライアッシュ、高炉スラグのほか、カオリンの誘導体から選定した化合物、沈降シリカ、火山灰、シリカゾル等からなる粒子のことである。
本体部10の底面には、第1のリブ11及び第2のリブ12を設ける。
これらのリブは、プレキャスト構造物Aの製作時に一体成形される。以下、各リブの詳細について説明する。
第1のリブ11は、少なくとも、接合部材20を収める為の部材である。
第1のリブ11は、橋軸方向を延伸方向として、橋軸直交方向に所定間隔を開けながら複数設ける。
第1のリブ11の内部には、接合部材20を設ける。詳細は後述の接合部材の欄で説明する。
第1のリブ11の断面形状は特段限定しない。
第1のリブ11の内部には、さらに必要に応じて、工場内でプレテンションを導入するように配置するPC鋼線を設けることができる。
第2のリブ12は、少なくとも、前記第1のリブ11を設けたことによるプレキャスト構造A物の異方性を解消し、等位性を維持する為の部材である。
第2のリブ12は、橋軸直交方向を延伸方向として、橋軸方向に所定間隔を開けながら複数設ける。
第2のリブ12の内部には、必要に応じて、工場内でプレテンションを導入するように配置するPC鋼線を設けることができる。
第2のリブ12の断面形状も、特段限定しない。
以上の通り、本体部10の底面には、格子状に前記第1のリブ11と、第2のリブ12とを設けることとなり、第1のリブと第2のリブとで囲まれた空間(以下「窪み部30」という。)を有する、いわゆるワッフル状の表面形状を呈する。
本体部10での橋軸方向側の側面は、他方のプレキャスト構造物との接合面13となり得る。
この接合面13には、対向する接合面13との接合を強固にするための構造を別途追加することができる。構造例は後述の実施例にて説明する。
接合面13には、所定の間隔を設けて、貫通孔14aを設ける。
貫通孔14aを設ける箇所は、隣り合うプレキャスト構造物間での第2のリブ12の位置関係(接合態様)によって決まる。
貫通孔14aは、接合面13から窪み部30の側壁に連通するように第2のリブ12を貫通する位置に設ける孔である。
接合面13には、隣り合うプレキャスト構造物Aの接合面13に接触し、接合面13間の隙間を閉塞する止水用のガスケットを連続的に設置してもよい(図示せず)。ガスケットには、水膨張性のゴムなどを用いることができる。
ガスケットの設置はプレキャスト構造物の製作段階であってもよいし、現場で本体部に接着して設ける態様であってもよい。
接合部材20は、隣り合うプレキャスト構造物と接合するための部材である。
接合部材20は、予め本体部10に事前に埋設した態様や、予め現場製作されたプレキャスト構造物に埋設した鞘管内に挿入する態様などが考えられる。
接合部材20には、ネジ鉄筋を用いることができる。
ネジ鉄筋は、ネジ節を予め設けた部材や、鉄筋の端部をネジ加工した部材が含まれる。
接合部材20は、少なくとも、第1のリブ11内から、接合面13へと露出するように設ける。本実施例では、1本の接合部材20を、両側の接合面13から端部が露出するように橋軸方向に連続して設けている。
接合部材20は、橋軸直交方向に向かって全ての第1のリブ11に対して設けても良いし、任意の第1のリブ11に設けても良い。
接合部材20の露出パターンは、設置箇所や接合に応じて、片側の接合面13であっても両側の接合面13であっても良いが、後者の場合、橋軸方向に隣り合うプレキャスト構造物A三体が接合されることとなる。
また、橋軸方向における各接合面13に対し、別々の接合部材20を露出する態様としても良い。
また、コンクリート構造体全体からみて、プレキャスト構造物Aが如何なる位置に設置されるのかによっても、接合部材20の露出態様は適宜変更されるため、図1に示す態様に限定されないことは明らかである。
本実施例に係るプレキャスト構造物Aによれば、本体部10の底面がいわゆるワッフル形状となり、軽量化と橋軸方向と橋軸直交方向の2方向に対する均一性および等方性を確保することができ、板厚を増やすことなく橋軸方向にも配筋スペースを確保することができる。
前記した実施例1に係るプレキャスト構造物同士を接合するための継手構造について、図2を参照しながら説明する。
図2(a)は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの概略平面図であり、一部の領域について橋脚の軸方向で切断した断面を示している。図2(b)は、図2(a)におけるI−I断面図である。
本実施例で示すプレキャスト構造物の継手構造は、一方のプレキャスト構造物A1の第1のリブ11に対して、他方のプレキャスト構造物A2の第1のリブが非連続となるように、両プレキャスト構造物を配置してなる。
そして、一方のプレキャスト構造部A1の第1のリブ11から露出する接合部材20を、他方のプレキャスト構造部A2の第2のリブ12に設けた貫通孔14aに挿通してから、前記接合部材20の端部を他方のプレキャスト構造物A2内で固定することにより、両プレキャスト構造物を接合してなる。
一方のプレキャスト構造物A1が既に設置済みの床版であり、他方のプレキャスト構造物A2がこれから設置する床版であると仮定して説明する。
各プレキャスト構造物とも、接合部材20と貫通孔14aとが交互に等間隔で配置されている。
そして、一方のプレキャスト構造物A1の第1のリブ11に対して、他方のプレキャスト構造物A2の第1のリブ11が橋軸直交方向にずれるように配置することで、両プレキャスト構造物に対して、一方の接合部材20が他方の貫通孔14aへと挿通される状態とすることができる。
次に、窪み部30の側壁から露出した接合部材20を緊張して両プレキャスト構造物を引き寄せて密着させる。
最後に、接合部材20の端部を公知の締結部材で締め付けて固定する。この際に、別途接合面13に塗布する樹脂系接着剤を用いても良い。
なお、前記接合部材20を締付けて接合する過程において接合面13(目地部)に一定のプレストレス(圧縮応力)を与えておけば、接合面13のひび割れ発生および目開きを抑止でき、コンクリート構造体の使用性能と耐久性能を向上させることができる。
このように接合部材20の端部の固定箇所は、一方のプレキャスト構造物A1の窪み部と、他方のプレキャスト構造物の窪み部A2とで、橋軸直交方向において交互に行われることとなる。
この時点で、工事車両は通行可能な状態となる。
前記した実施例2の継手構造の変形例について、図3を参照しながら説明する。
図3は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの側面図である。
本実施例に係るプレキャスト構造物は、第2のリブ12内に設けた貫通孔14aに連通するように、本体部の上面から注入孔15と排気孔16を設けてある。
これら注入孔15と排気孔16は、工場製作時に予め設けておいても良いし、現場での穿孔作業で設けておいても良い。
本実施例では、前記実施例2に記載の接合部材20の固定後に、注入孔15からグラウト40を注入し、貫通孔14内部をグラウト40で充填して、接合部材20を更に固定することができる。
本実施例によれば、接合部材20を機械式による固定だけでなく、付着式による固定と兼用できるため、より強固な継手構造を実現することができる。
本発明に係る継手構造の変形例について、図4を参照しながら説明する。
図4は、プレキャスト構造物同士の接合前の概略平面である。
本実施例では、プレキャスト構造物Aの本体部10の接合面13に、隣り合うプレキャスト構造物Aの本体部10の接合面13と対応するような凹凸形状のコッター部17を設けた構造を呈している。
例えば、あるプレキャスト構造物において、一方のプレキャスト構造物A1との接合側の接合面13には凸部171を設け、他方のプレキャスト構造物A2との接合側の接合面13には凹部172を設けた構成とすることができる。
本実施例によれば、接合面13のせん断伝達をコッター部17で確保することで平坦な接合面を設けた構成よりもさらに接合面のせん断抵抗を強固にすることができる。
本発明に係る継手構造の変形例について、図5を参照しながら説明する。
図5は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの概略側断面図である。
本実施例では、前記実施例2で示した注入孔と連通する充填コッター部18を設けた構造を呈している。
この充填コッター部18を形成するための空間は、接合面の一部を橋軸方向又は橋軸直交方向の何れか或いは両方に向けて窪ませた拡幅部によって形成する。
当該拡幅部は、一方のプレキャスト構造物A1の本体部10の接合面13に設けた拡幅部181と、他方のプレキャスト構造物A2の本体部10の接合面13に設けた拡幅部182と、で構成する。
この拡幅部181,182に注入孔からグラウト40を注入することにより、接合面13間に充填コッター部18が形成される。
本実施例によれば、接合面のせん断伝達を確保することで平坦な接合面を設けた構成よりもさらに強固な継手構造を実現することができる。
本発明に係る継手構造の変形例について、図6を参照しながら説明する。
図6(a)は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの概略平面図であり、一部の領域について橋脚の軸方向で切断した断面を示している。図6(b)は、図6(a)におけるII−II断面図である。
本実施例で示すプレキャスト構造物の継手構造は、隣り合うプレキャスト構造物の第1のリブ11同士が連続するように両プレキャスト構造物を配置し、一方のプレキャスト構造部A1の第1のリブ11から露出する接合部材20を、他方のプレキャスト構造部の第1のリブ11内に設けた挿入孔14bに配置し、当該挿入孔14bに注入材を充填して両プレキャスト構造物を接合してなる。
挿入孔14bは、接合面13から第1のリブ11に、一定深さを穿孔して設ける孔である。
本実施例において、実施例2と異なる点は、隣り合うプレキャスト構造物の第1のリブ同士11が連続した状態を呈していることである。
よって、第1のリブ11内に設ける接合部材20が配置される箇所は、隣り合うプレキャスト構造物間において、橋軸直行方向にずれた位置とする必要がある。
また、一方のプレキャスト構造物A1から露出する接合部材20は、他方のプレキャスト構造物A2の第1のリブ内11に位置するため、実施例2のように、貫通孔14a内に挿通して窪み部30内で固定する態様とすることができない。
そこで、前記貫通孔14aに代えて、実施例1中で別途説明した、接合面から橋軸方向に穿孔してなる挿入孔14bを、接合部材20の挿入箇所とする。
また、本実施例では、接合部材20の端部を締め付けて固定することができないため、実施例3に記載する注入孔15を、前記挿入孔14bと連通するように設けて、挿入孔14b内部にグラウト40を充填することで、プレキャスト構造物同士を付着式で接合することとなる。
また、両プレキャスト構造物の接合面13から窪み部30に向けて貫通する貫通孔14aを別途設けておき、これらの貫通孔14aが、プレキャスト構造物Aの接合時に連通するようにすれば、当該貫通孔14aを、プレキャスト構造物Aの引き寄せ、仮固定用の鋼棒を挿通するための孔として使用することができる。
なお、本実施例の構成に、前記した実施例4〜6に係る構成を加えることもできる。
本発明に係る継手構造の変形例について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの平面図であり、一部の領域について橋脚の軸方向で切断した断面を示している。図8(b)は、図8(a)におけるIII−III断面図である。
本実施例は、前記実施例7の構成において、実施例5に記載の充填コッター部18を新たに設けた構成である。
実施例7の構成では、各プレキャスト構造物から延出する接合部材20が接近しているため、各挿入孔14bが連通するように、各接合面13に拡幅部183,184を形成しておくことで、両接合部材20を一体化した態様での充填コッター部18の形成が可能となる。
本発明に係る継手構造の変形例について、図8を参照しながら説明する。
図8(a)は、プレキャスト構造物同士を突き合わせて接合したときの概略平面図であり、一部の領域について橋脚の軸方向で切断した断面を示している。図8(b)は、図8(a)におけるIV−IV断面図である。
本実施例は、前記実施例2(図2)の構成における貫通孔14aを、挿入孔14bに置き換えて、付着式による接合とした構成である。
例えば、必要な付着長が第2のリブ12の幅以内に収まる場合であれば、本実施例のように付着式のみによる床版の結合でプレキャスト構造物同士を接合することが可能となる。
A プレキャスト構造物
10 本体部
11 第1のリブ
12 第2のリブ
13 接合面
14a 貫通孔
14b 挿入孔
15 注入孔
16 排気孔
17 コッター部
171 凸部
172 凹部
18 充填コッター部
181〜184 拡幅部
20 接合部材
30 窪み部
40 グラウト

Claims (2)

  1. 複数のプレキャスト構造物を直接接合する際の接合方法であって、
    前記プレキャスト構造物は、
    コンクリートで形成した、本体部と、
    前記本体部の底面に設け、橋軸方向に延伸する、第1のリブと、
    前記本体部の底面に設け、橋軸直交方向に延伸する、第2のリブと、
    前記第1のリブ内の一部または全部に配する接合部材であって該接合部材の両端が露出するように第1のリブを貫通して配してある、接合部材と、
    前記本体部の接合面を構成する第2のリブに設け、前記接合面から前記第1のリブおよび第2のリブで囲まれた窪み部までを連通する、貫通孔と、
    を少なくとも有し、
    橋軸方向で隣り合うプレキャスト構造物の第1のリブ同士が非連続となるように両プレキャスト構造物を直接配置し
    一方のプレキャスト構造物の第1のリブから露出する接合部材の端部を、他方のプレキャスト構造物の第2のリブに設けた貫通孔に挿通して窪み部まで露出し、
    前記接合部材を緊張してプレストレスを導入してから、前記接合部材の端部を固定して、両プレキャスト構造物を接合することを特徴とする、
    プレキャスト構造物の接合方法
  2. 前記本体部が、圧縮強度が100N/mm 以上、割裂引張強度が4N/mm 以上、および曲げ強度が10N/mm 以上の超高強度繊維補強コンクリートであることを特徴とする、
    請求項1に記載のプレキャスト構造物の接合方法
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