JP2001277963A - 自動車用バンパ構造 - Google Patents
自動車用バンパ構造Info
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- B60R19/00—Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
- B60R19/02—Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
- B60R19/04—Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects formed from more than one section in a side-by-side arrangement
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低速走行時における接触による歩行者の膝に
与えるダメージを軽減可能な自動車用バンパ構造を提供
する。 【解決手段】 上側バンパビーム１１とバンパフェイス
１３との間に介装された上側衝撃吸収部材１２によって
バンパ上部１０を形成すると共に、下側バンパビーム２
１とバンパフェイス１３と間に下側衝撃吸収部材２２を
介装してバンパ下部２０を形成し、かつ下側衝撃吸収部
材２２に対し上側衝撃吸収部材１２の前後方向の強度を
小さく設定する。バンパ下部２０によって歩行者Ｍの下
肢Ｒの下部をすくい上げて膝Ｈの曲げ角度θを小さくす
るような回転力を付与することができ、膝Ｈに対するダ
メージを軽減することができる。
与えるダメージを軽減可能な自動車用バンパ構造を提供
する。 【解決手段】 上側バンパビーム１１とバンパフェイス
１３との間に介装された上側衝撃吸収部材１２によって
バンパ上部１０を形成すると共に、下側バンパビーム２
１とバンパフェイス１３と間に下側衝撃吸収部材２２を
介装してバンパ下部２０を形成し、かつ下側衝撃吸収部
材２２に対し上側衝撃吸収部材１２の前後方向の強度を
小さく設定する。バンパ下部２０によって歩行者Ｍの下
肢Ｒの下部をすくい上げて膝Ｈの曲げ角度θを小さくす
るような回転力を付与することができ、膝Ｈに対するダ
メージを軽減することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、低速走行時におけ
る歩行者との接触に際して歩行者の安全性を確保する自
動車用バンパ構造に関する。
る歩行者との接触に際して歩行者の安全性を確保する自
動車用バンパ構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、低速走行時における歩行者との接
触に際して、歩行者の保護に配慮した自動車用バンパが
提案されている。
触に際して、歩行者の保護に配慮した自動車用バンパが
提案されている。
【０００３】例えば、特開平１１−７８７３２号公報に
開示され、かつ図７に分解斜視図を示すように、車体前
部において、軟質樹脂製のバンパフェイス１０１によっ
て前面が被覆されて車幅方向に延在する上側バンパビー
ム１０２と、下側バンパビーム１０３とを有し、これら
上側バンパビーム１０２と下側バンパビーム１０３がそ
れぞれ上側バンパステー１０４、下側バンパステー１０
５を介して車体前部のラジエータパネル１０６に支持さ
れている。
開示され、かつ図７に分解斜視図を示すように、車体前
部において、軟質樹脂製のバンパフェイス１０１によっ
て前面が被覆されて車幅方向に延在する上側バンパビー
ム１０２と、下側バンパビーム１０３とを有し、これら
上側バンパビーム１０２と下側バンパビーム１０３がそ
れぞれ上側バンパステー１０４、下側バンパステー１０
５を介して車体前部のラジエータパネル１０６に支持さ
れている。
【０００４】上記上側バンパステー１０４は、上側バン
パビーム１０２とラジエータパネル１０６との双方に固
定された長い外筒ステー１０７と、ラジエータパネル１
０６にのみ固定された短い内筒ステー１０８との二重構
造であり、外筒ステー１０７は、前側が拡開された強度
の高い前側ステー１０７ａと、強度の低い後側ステー１
０７ｂとによって構成されている。
パビーム１０２とラジエータパネル１０６との双方に固
定された長い外筒ステー１０７と、ラジエータパネル１
０６にのみ固定された短い内筒ステー１０８との二重構
造であり、外筒ステー１０７は、前側が拡開された強度
の高い前側ステー１０７ａと、強度の低い後側ステー１
０７ｂとによって構成されている。
【０００５】更に、上記下側バンパステー１０５は、前
端側が下側バンパビーム１０３に固定され、後端側がブ
ラケット（図示せず）を介してラジエータパネル１０６
に固定されている。そして、前後方向での強度が上側バ
ンパステー１０４は、下側バンパステー１０５よりも小
さく設定されている。
端側が下側バンパビーム１０３に固定され、後端側がブ
ラケット（図示せず）を介してラジエータパネル１０６
に固定されている。そして、前後方向での強度が上側バ
ンパステー１０４は、下側バンパステー１０５よりも小
さく設定されている。
【０００６】上記自動車用バンパ構造によると、例え
ば、図８及び図９に模式的に示すように低速走行時に歩
行者Ｍに接触した場合、歩行者の下肢Ｒの膝Ｈの近傍に
上部バンパビーム１０２が当接し、また下肢Ｒの下部に
下側バンパビーム１０３が当接する。
ば、図８及び図９に模式的に示すように低速走行時に歩
行者Ｍに接触した場合、歩行者の下肢Ｒの膝Ｈの近傍に
上部バンパビーム１０２が当接し、また下肢Ｒの下部に
下側バンパビーム１０３が当接する。
【０００７】このとき、上側バンパビーム１０２を支持
している上側バンパステー１０４は強度の低い後側ステ
ー１０７ｂが圧潰変形し、また下側バンパステー１０５
はそれ自体が圧潰変形して衝撃を緩和するが、上側バン
パステー１０４の強度が下側バンパステー１０５の強度
より小であることから上側バンパステー１０４の変形量
が大きく、歩行者の下肢Ｒに対して図９に示すように、
矢印Ａ方向に回転させる方向、即ち下肢Ｒの下部をすく
い上げる方向の付勢力が作用する。この付勢力により、
膝Ｈに生じる曲げ角度θが小さくなる。このように、衝
突時の下肢Ｒの挙動を適宜にコントロールして、膝Ｈに
かかる負担の軽減がもたらされる。
している上側バンパステー１０４は強度の低い後側ステ
ー１０７ｂが圧潰変形し、また下側バンパステー１０５
はそれ自体が圧潰変形して衝撃を緩和するが、上側バン
パステー１０４の強度が下側バンパステー１０５の強度
より小であることから上側バンパステー１０４の変形量
が大きく、歩行者の下肢Ｒに対して図９に示すように、
矢印Ａ方向に回転させる方向、即ち下肢Ｒの下部をすく
い上げる方向の付勢力が作用する。この付勢力により、
膝Ｈに生じる曲げ角度θが小さくなる。このように、衝
突時の下肢Ｒの挙動を適宜にコントロールして、膝Ｈに
かかる負担の軽減がもたらされる。
【０００８】なお、上記自動車用バンパ構造において
は、大きな衝撃力に対しては、上側バンパスステー１０
４のうちの、強度の高い前側ステー１０７ａ及び内側ス
テー１０８が共に圧潰変形するようになっている。
は、大きな衝撃力に対しては、上側バンパスステー１０
４のうちの、強度の高い前側ステー１０７ａ及び内側ス
テー１０８が共に圧潰変形するようになっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平１１ー７８
７３２号公報によると、特に低速走行時における接触の
際の歩行者の脚部、特にダメージを受けやすい膝の保護
がもたらされる。
７３２号公報によると、特に低速走行時における接触の
際の歩行者の脚部、特にダメージを受けやすい膝の保護
がもたらされる。
【００１０】しかし、上記自動車用バンパ構造において
は、自動車用バンパの左右方向のどの位置に歩行者が衝
突するかによっては衝突時の下肢Ｒの挙動を良好にコン
トロールできないことがある。即ち、上側及び下側バン
パステー１０４、１０５が車体の略左右両端近傍の２箇
所に配置されることから、例えば、歩行者Ｍが上側及び
下側バンパステー１０４、１０５の近傍で上側及び下側
バンパビーム１０２、１０３に接触したときには、後側
ステー１０７ｂや下側バンパステー１０５の圧潰変形に
より所期の性能が発揮し得るが、歩行者Ｍが上側及び下
側バンパビーム、１０２、１０３の中央に衝突したとき
には、左右双方の上下側及び下側バンパステー１０４、
１０５に荷重力が分散されてしまい、後側ステー１０７
ｂや下側バンパステー１０５の圧潰変形が小さくなり所
期の性能が発揮できなくなるおそれがある。
は、自動車用バンパの左右方向のどの位置に歩行者が衝
突するかによっては衝突時の下肢Ｒの挙動を良好にコン
トロールできないことがある。即ち、上側及び下側バン
パステー１０４、１０５が車体の略左右両端近傍の２箇
所に配置されることから、例えば、歩行者Ｍが上側及び
下側バンパステー１０４、１０５の近傍で上側及び下側
バンパビーム１０２、１０３に接触したときには、後側
ステー１０７ｂや下側バンパステー１０５の圧潰変形に
より所期の性能が発揮し得るが、歩行者Ｍが上側及び下
側バンパビーム、１０２、１０３の中央に衝突したとき
には、左右双方の上下側及び下側バンパステー１０４、
１０５に荷重力が分散されてしまい、後側ステー１０７
ｂや下側バンパステー１０５の圧潰変形が小さくなり所
期の性能が発揮できなくなるおそれがある。
【００１１】また、上側バンパステー１０４の強度低減
に伴って、上側バンパビーム１０２の支持剛性が低減し
て大きな衝撃荷重が作用した際、バンパとしての機能が
十分に達成し得ないことが懸念される。
に伴って、上側バンパビーム１０２の支持剛性が低減し
て大きな衝撃荷重が作用した際、バンパとしての機能が
十分に達成し得ないことが懸念される。
【００１２】従って、かかる点に鑑みてなされた本発明
の目的は、十分なバンパ機能が得られると共に、歩行者
の膝にかかるダメージを十分に低減し得る自動車用バン
パ構造を提供することにある。
の目的は、十分なバンパ機能が得られると共に、歩行者
の膝にかかるダメージを十分に低減し得る自動車用バン
パ構造を提供することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項１に記載の自動車用バンパの発明は、車体前部に車幅
方向に延在して設けられる自動車用バンパ構造におい
て、車幅方向に延在する上側バンパビームとバンパフェ
イスとの間に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部
と、上記上側バンパビームの下方で車幅方向に延在する
下側バンパビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸
収部材を介装したバンパ下部を有し、上記下側衝撃吸収
部材は、前後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸
収部材より大であることを特徴とする。
項１に記載の自動車用バンパの発明は、車体前部に車幅
方向に延在して設けられる自動車用バンパ構造におい
て、車幅方向に延在する上側バンパビームとバンパフェ
イスとの間に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部
と、上記上側バンパビームの下方で車幅方向に延在する
下側バンパビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸
収部材を介装したバンパ下部を有し、上記下側衝撃吸収
部材は、前後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸
収部材より大であることを特徴とする。
【００１４】請求項１の発明によると、例えば、低速走
行中の自動車が歩行者と接触した場合、バンパ上部が下
肢の膝近傍に当接し、バンパ下部が下肢の下部に当接す
るが、このとき、下側衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部
材よりも前後方向の衝撃荷重に対する強度が大であるの
で、圧潰変形量が上側衝撃吸収部材よりも小さく、従っ
て、下肢に対してバンパ下部がその下部を前方に押し出
してすくい上げ、かつバンパ上部が膝近傍を相対的に後
方に移動させて、下肢全体に回転力が付与されて膝にか
かる衝撃荷重を低減し、膝に発生する曲げ角度を小さく
することができ、特に膝に対するダメージを低減するこ
とができる。
行中の自動車が歩行者と接触した場合、バンパ上部が下
肢の膝近傍に当接し、バンパ下部が下肢の下部に当接す
るが、このとき、下側衝撃吸収部材は、上側衝撃吸収部
材よりも前後方向の衝撃荷重に対する強度が大であるの
で、圧潰変形量が上側衝撃吸収部材よりも小さく、従っ
て、下肢に対してバンパ下部がその下部を前方に押し出
してすくい上げ、かつバンパ上部が膝近傍を相対的に後
方に移動させて、下肢全体に回転力が付与されて膝にか
かる衝撃荷重を低減し、膝に発生する曲げ角度を小さく
することができ、特に膝に対するダメージを低減するこ
とができる。
【００１５】更に、バンパ上部を構成するバンパフェイ
ス、上側衝撃吸収部材、上側バンパビームが車体の幅方
向に延在することから、車幅方向の任意の位置において
断面構造が同一であり歩行が自動車用バンパの車幅方向
の各々の位置に接触した場合であっても、同様に膝に与
えるダメージを軽減することができる。
ス、上側衝撃吸収部材、上側バンパビームが車体の幅方
向に延在することから、車幅方向の任意の位置において
断面構造が同一であり歩行が自動車用バンパの車幅方向
の各々の位置に接触した場合であっても、同様に膝に与
えるダメージを軽減することができる。
【００１６】また、上側バンパビーム及び下側バンパビ
ームを支持するバンパビームステーの剛性強度を十分に
高めることができ、大きな衝撃荷重がバンパに作用した
際にも確実に受け止めることができる。
ームを支持するバンパビームステーの剛性強度を十分に
高めることができ、大きな衝撃荷重がバンパに作用した
際にも確実に受け止めることができる。
【００１７】請求項２に記載の自動車用バンパ構造の発
明は、車体前部に車幅方向に延在して設けられる自動車
用バンパ構造において、車幅方向に延在する上側バンパ
ビームとバンパフェイスとの間に上側衝撃吸収部材を介
装したバンパ上部と、上記上側バンパビームの下方で車
幅方向に延在する下側バンパビームとバンパフェイスと
の間に下側衝撃吸収部材を介装したバンパ下部とを有
し、上記バンパ下部は、上記バンパフェイスの先端部位
置が上記バンパ上部のバンパフェイスの先端部位置より
車体前方に設定されていることを特徴とする。
明は、車体前部に車幅方向に延在して設けられる自動車
用バンパ構造において、車幅方向に延在する上側バンパ
ビームとバンパフェイスとの間に上側衝撃吸収部材を介
装したバンパ上部と、上記上側バンパビームの下方で車
幅方向に延在する下側バンパビームとバンパフェイスと
の間に下側衝撃吸収部材を介装したバンパ下部とを有
し、上記バンパ下部は、上記バンパフェイスの先端部位
置が上記バンパ上部のバンパフェイスの先端部位置より
車体前方に設定されていることを特徴とする。
【００１８】請求項２の発明によると、バンパ上部の先
端に対しバンパ下部の先端を前方に位置させることか
ら、歩行者と自動車用バンパに衝突する際、先ず、バン
パ下部が下肢の下部に当接し、しかる後、バンパ上部が
膝近傍に当接し、請求項１と同様に下肢に回転力を付与
することが可能となり、膝に対するダメージを軽減でき
る。
端に対しバンパ下部の先端を前方に位置させることか
ら、歩行者と自動車用バンパに衝突する際、先ず、バン
パ下部が下肢の下部に当接し、しかる後、バンパ上部が
膝近傍に当接し、請求項１と同様に下肢に回転力を付与
することが可能となり、膝に対するダメージを軽減でき
る。
【００１９】請求項３に記載の発明は、請求項２の自動
車用バンパ構造において、上記下側衝撃吸収部材は、前
後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸収部材より
大であることを特徴とする。
車用バンパ構造において、上記下側衝撃吸収部材は、前
後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸収部材より
大であることを特徴とする。
【００２０】請求項３の発明は、請求項１の発明と請求
項２の発明を組み合わせたものであって、請求項２に対
し、バンパ上部の先端部に対するバンパ下部の先端部の
前方に突出量を小さく設定することができる。
項２の発明を組み合わせたものであって、請求項２に対
し、バンパ上部の先端部に対するバンパ下部の先端部の
前方に突出量を小さく設定することができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】（第１実施の形態）以下、本発明
による自動車用バンパ構造の第１実施の形態を図１乃至
図４によって説明する。なお、図中矢印Ｆは車体前方方
向を示している。
による自動車用バンパ構造の第１実施の形態を図１乃至
図４によって説明する。なお、図中矢印Ｆは車体前方方
向を示している。
【００２２】図１は、バンパＢの左端側を示す分解斜視
図であり、バンパＢは、バンパ上部１０と、その下方の
バンパ下部２０とによって構成され、更に、バンパ上部
１０は、上側バンパビーム１１と、上側衝撃吸収部材１
２とを有し、また、バンパ下部２０は、下側バンパビー
ム２１と、下側衝撃吸収部材２２とを有し、更に上側衝
撃吸収部材１２及び下側衝撃吸収部材２２を覆う軟質樹
脂等によって形成された変形容易なバンパフェイス１３
を有している。
図であり、バンパＢは、バンパ上部１０と、その下方の
バンパ下部２０とによって構成され、更に、バンパ上部
１０は、上側バンパビーム１１と、上側衝撃吸収部材１
２とを有し、また、バンパ下部２０は、下側バンパビー
ム２１と、下側衝撃吸収部材２２とを有し、更に上側衝
撃吸収部材１２及び下側衝撃吸収部材２２を覆う軟質樹
脂等によって形成された変形容易なバンパフェイス１３
を有している。
【００２３】上側バンパビーム１１は、矩形中空断面形
状で車体のほぼ全幅に亘って車幅方向に延在し、上側バ
ンパビーム１１の両端部近傍における後面１１ａには、
後方に向けてバンパビームステー１４が突設されてお
り、このバンパビームステー１４の後端１４ａは、車体
前部としてのラジエータパネル１５を介してサイドビー
ム１６の前端１６ａに固定される。
状で車体のほぼ全幅に亘って車幅方向に延在し、上側バ
ンパビーム１１の両端部近傍における後面１１ａには、
後方に向けてバンパビームステー１４が突設されてお
り、このバンパビームステー１４の後端１４ａは、車体
前部としてのラジエータパネル１５を介してサイドビー
ム１６の前端１６ａに固定される。
【００２４】上部衝撃吸収部材１２は、発泡樹脂やゴム
等の弾性部材によって形成されており、バンパフェイス
１３と上側バンパビーム１１との間に介装されて全長に
亘って配置される。
等の弾性部材によって形成されており、バンパフェイス
１３と上側バンパビーム１１との間に介装されて全長に
亘って配置される。
【００２５】下側バンパビーム２１は、断面の面積が上
側バンパビーム１１よりも小さな矩形中空断面形状で、
上側バンパビーム１１と同様の構造であり、強度部材と
して自動車のほぼ全幅に亘って上側バンパビーム１１の
下方に適宜な間隙を介して平行に延在し、バンパビーム
ステー１４或いは上側バンパビーム１１にステー１７を
介して固定されている。
側バンパビーム１１よりも小さな矩形中空断面形状で、
上側バンパビーム１１と同様の構造であり、強度部材と
して自動車のほぼ全幅に亘って上側バンパビーム１１の
下方に適宜な間隙を介して平行に延在し、バンパビーム
ステー１４或いは上側バンパビーム１１にステー１７を
介して固定されている。
【００２６】下側衝撃吸収部材２２は、上側衝撃吸収部
材１２と同様、発泡樹脂やゴム等の弾性部材によって形
成されており、バンパフェイス１３と下側バンパビーム
２１との間に介装されて下側バンパビーム２１の略全長
に亘って配置されていて、上部衝撃吸収部材１２と比較
して、長手方向に直交する方向、即ち上下方向の厚さが
小さく設定されている。
材１２と同様、発泡樹脂やゴム等の弾性部材によって形
成されており、バンパフェイス１３と下側バンパビーム
２１との間に介装されて下側バンパビーム２１の略全長
に亘って配置されていて、上部衝撃吸収部材１２と比較
して、長手方向に直交する方向、即ち上下方向の厚さが
小さく設定されている。
【００２７】ここで、本実施の形態においては、バンパ
下部２０は、同荷重に対する前後方向の変形量が、バン
パ上部１０よりも小さくなるように構成されている。具
体的には、前後方向の荷重に対する強度について下側衝
撃吸収部材２２と上側衝撃吸収部材１２とを比較する
と、下側衝撃吸収部材２２が上側衝撃吸収部材１２より
も大きくなるように設定されている。例えば、上側及び
下側衝撃吸収部材１２、２２を発泡樹脂で形成する場合
には、下側衝撃吸収部材２２よりも上側衝撃吸収部材１
２の発泡径を大きくしたり、単位体積当たりの発泡量を
多くしたり、また、上側及び下側衝撃吸収部材１２、２
２をゴムで形成する場合には、下側衝撃吸収部材２２の
ゴム硬度を、上側衝撃吸収部材１２のゴム硬度よりも高
く設定する。
下部２０は、同荷重に対する前後方向の変形量が、バン
パ上部１０よりも小さくなるように構成されている。具
体的には、前後方向の荷重に対する強度について下側衝
撃吸収部材２２と上側衝撃吸収部材１２とを比較する
と、下側衝撃吸収部材２２が上側衝撃吸収部材１２より
も大きくなるように設定されている。例えば、上側及び
下側衝撃吸収部材１２、２２を発泡樹脂で形成する場合
には、下側衝撃吸収部材２２よりも上側衝撃吸収部材１
２の発泡径を大きくしたり、単位体積当たりの発泡量を
多くしたり、また、上側及び下側衝撃吸収部材１２、２
２をゴムで形成する場合には、下側衝撃吸収部材２２の
ゴム硬度を、上側衝撃吸収部材１２のゴム硬度よりも高
く設定する。
【００２８】上側及び下側衝撃吸収部材１２、２２をこ
のように構成することで、バンパ上部１０とバンパ下部
２０とに同時に同荷重の衝撃が前方から加わったとき
に、相対的にバンパ上部１０は変形しやすく、バンパ下
部２０は変形しにくくなる。
のように構成することで、バンパ上部１０とバンパ下部
２０とに同時に同荷重の衝撃が前方から加わったとき
に、相対的にバンパ上部１０は変形しやすく、バンパ下
部２０は変形しにくくなる。
【００２９】次に、このように構成された自動車用バン
パＢの作動を図２乃至図４に示す作動説明によって説明
する。なお、図２はバンパＢと下肢との位置関係を示
し、図３及び図４は各々接触前及び接触後の作動状態を
示す作動説明図である。これらの図においては、ラジエ
ータパネル１５等の部材は適宜省略してあり、かつ図４
では、バンパフェイス１３を省略してある。
パＢの作動を図２乃至図４に示す作動説明によって説明
する。なお、図２はバンパＢと下肢との位置関係を示
し、図３及び図４は各々接触前及び接触後の作動状態を
示す作動説明図である。これらの図においては、ラジエ
ータパネル１５等の部材は適宜省略してあり、かつ図４
では、バンパフェイス１３を省略してある。
【００３０】低速走行中の自動車が歩行者Ｍと接触した
場合、バンパ上部１０が下肢Ｒの膝Ｈ近傍に当接し、ほ
ぼ同時に、バンパ下部２０が下肢Ｒの下部に当接する。
このとき、下側衝撃吸収部材２２は、上側衝撃吸収部材
１２よりも前後方向の衝撃荷重に対する強度が大である
ので、圧潰変形量が上側衝撃吸収部材１２よりも小さ
い。
場合、バンパ上部１０が下肢Ｒの膝Ｈ近傍に当接し、ほ
ぼ同時に、バンパ下部２０が下肢Ｒの下部に当接する。
このとき、下側衝撃吸収部材２２は、上側衝撃吸収部材
１２よりも前後方向の衝撃荷重に対する強度が大である
ので、圧潰変形量が上側衝撃吸収部材１２よりも小さ
い。
【００３１】従って、下肢Ｒに対して、バンパ下部２０
がその下部を前方に押し出してすくい上げる一方、バン
パ上部１０が膝Ｈ近傍を相対的に後方に移動させて下肢
Ｒ全体に矢印Ａ方向の付勢力、換言すると矢印Ａ方向の
回転力を付与する。これにより、膝Ｈにかかる衝撃荷重
が低減され、膝Ｈに発生する曲げ角度θを小さくするこ
とができる。
がその下部を前方に押し出してすくい上げる一方、バン
パ上部１０が膝Ｈ近傍を相対的に後方に移動させて下肢
Ｒ全体に矢印Ａ方向の付勢力、換言すると矢印Ａ方向の
回転力を付与する。これにより、膝Ｈにかかる衝撃荷重
が低減され、膝Ｈに発生する曲げ角度θを小さくするこ
とができる。
【００３２】このように、衝突時の下肢Ｒの挙動を適宜
にコントロールすることができるので、下肢Ｒに対する
ダメージ、特に膝Ｈに対するダメージを軽減することが
できる。
にコントロールすることができるので、下肢Ｒに対する
ダメージ、特に膝Ｈに対するダメージを軽減することが
できる。
【００３３】更に、バンパ上部１０を構成するバンパフ
ェイス１３、上側衝撃吸収部材１２、上側バンパビーム
１１が車体の幅方向に延在し、車幅方向の任意の各位置
において断面構造が同一であり、また、バンパ下部２０
についても同様に車幅方向の任意の位置において構造が
同一であるので、歩行者Ｍが自動車用バンパＢの車幅方
向の各々の位置に接触した場合であっても、同様に膝Ｈ
に与えるダメージを軽減することができる。
ェイス１３、上側衝撃吸収部材１２、上側バンパビーム
１１が車体の幅方向に延在し、車幅方向の任意の各位置
において断面構造が同一であり、また、バンパ下部２０
についても同様に車幅方向の任意の位置において構造が
同一であるので、歩行者Ｍが自動車用バンパＢの車幅方
向の各々の位置に接触した場合であっても、同様に膝Ｈ
に与えるダメージを軽減することができる。
【００３４】また、上側バンパビーム１１及び下側バン
パビーム２１を支持するバンパビームステー１４の剛性
強度を十分に高めることができ上側バンパビーム１１及
び下側バンパビーム２１を十分な剛性をもって支持する
ことが可能になり、大きな衝撃荷重がバンパＢに作用し
た際にも確実に受け止めることができ、バンパ機能が確
保される。
パビーム２１を支持するバンパビームステー１４の剛性
強度を十分に高めることができ上側バンパビーム１１及
び下側バンパビーム２１を十分な剛性をもって支持する
ことが可能になり、大きな衝撃荷重がバンパＢに作用し
た際にも確実に受け止めることができ、バンパ機能が確
保される。
【００３５】（第２実施の形態）次に、図５及び図６に
より第２実施の形態を説明する。
より第２実施の形態を説明する。
【００３６】本実施の形態において、上記第１実施の形
態と異なる点は、上側及下側衝撃吸収部材１２、２２の
前後方向の衝撃に対する強度が同じに設定され、かつバ
ンパ下部２０の先端部の位置、即ち下側衝撃吸収部材２
２を覆うバンパフェイス１３の先端部の位置がバンパ上
部１０の先端部の位置、即ち上側衝撃吸収部材１２を覆
うバンパフェイス１３の先端部の位置よりも前方に設定
されてる。
態と異なる点は、上側及下側衝撃吸収部材１２、２２の
前後方向の衝撃に対する強度が同じに設定され、かつバ
ンパ下部２０の先端部の位置、即ち下側衝撃吸収部材２
２を覆うバンパフェイス１３の先端部の位置がバンパ上
部１０の先端部の位置、即ち上側衝撃吸収部材１２を覆
うバンパフェイス１３の先端部の位置よりも前方に設定
されてる。
【００３７】本実施の形態においても、上記第１実施の
形態と同様に、下肢Ｒに対して矢印Ａ方向の付勢力、換
言すると回転力を付与することができる。即ち、歩行者
Ｍと自動車用バンパＢに衝突する際、先ず、前方に位置
するバンパ下部２０が下肢Ｒの下部に当接し、しかる
後、バンパ上部１０が膝Ｈ近傍に当接する。従って、下
肢Ｒに対して第１実施の形態と同様に矢印Ａ方向の回転
力を付与することが可能となる。
形態と同様に、下肢Ｒに対して矢印Ａ方向の付勢力、換
言すると回転力を付与することができる。即ち、歩行者
Ｍと自動車用バンパＢに衝突する際、先ず、前方に位置
するバンパ下部２０が下肢Ｒの下部に当接し、しかる
後、バンパ上部１０が膝Ｈ近傍に当接する。従って、下
肢Ｒに対して第１実施の形態と同様に矢印Ａ方向の回転
力を付与することが可能となる。
【００３８】これにより、第１実施の形態と同様に、接
触時の下肢Ｒの挙動を適宜にコントロールして、膝Ｈに
作用する衝撃荷重の低減がなされ、膝Ｈに対するダメー
ジが軽減されると共に、バンパ上部１０、バンパ下部２
０の車幅方向の任意の各位置において構造が同一である
ことから、歩行者Ｍが自動車用バンパＢの車幅方向のど
の位置に接触した場合であっても、膝Ｈに与えるダメー
ジを軽減することができる。
触時の下肢Ｒの挙動を適宜にコントロールして、膝Ｈに
作用する衝撃荷重の低減がなされ、膝Ｈに対するダメー
ジが軽減されると共に、バンパ上部１０、バンパ下部２
０の車幅方向の任意の各位置において構造が同一である
ことから、歩行者Ｍが自動車用バンパＢの車幅方向のど
の位置に接触した場合であっても、膝Ｈに与えるダメー
ジを軽減することができる。
【００３９】本発明は上記各実施の形態に限定されるこ
となく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。例えば第１実施の形態において上側及び下側衝撃
吸収部材１２、２２の前後方向の強度が異なる場合、ま
た、第２実施の形態においてバンパ上部１０とバンパ下
部２０の先端部の位置が異なる場合について説明した
が、これらの実施の形態を適宜に組み合わせてもよく、
例えば上側及び下側衝撃吸収部材１２、２２の強度の差
を第１実施の形態よりも小さくし、バンパ上部１０とバ
ンパ下部２０の先端部の位置の差を第２実施の形態より
も小さくすることによって、バンパ下部２０の突出量を
小さく設定することも可能である。
となく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。例えば第１実施の形態において上側及び下側衝撃
吸収部材１２、２２の前後方向の強度が異なる場合、ま
た、第２実施の形態においてバンパ上部１０とバンパ下
部２０の先端部の位置が異なる場合について説明した
が、これらの実施の形態を適宜に組み合わせてもよく、
例えば上側及び下側衝撃吸収部材１２、２２の強度の差
を第１実施の形態よりも小さくし、バンパ上部１０とバ
ンパ下部２０の先端部の位置の差を第２実施の形態より
も小さくすることによって、バンパ下部２０の突出量を
小さく設定することも可能である。
【００４０】
【発明の効果】以上説明した本発明の自動車用バンパ構
造によると、上側バンパビームとバンパフェイスとの間
に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部と、下側バン
パビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸収部材を
介装したバンパ下部を有し、下側衝撃吸収部材の前後方
向の荷重に対する強度を上側衝撃吸収部材より大に設定
することで、例えば、低速走行中の自動車が歩行者と接
触した際に、下側衝撃吸収部材が上側衝撃吸収部材より
も前後方向の衝撃荷重に対する強度が大であるので、圧
潰変形量が上側衝撃吸収部材よりも小さく、下肢に対し
てバンパ下部がその下部を前方に押し出してすくい上げ
て下肢全体に回転力が付与されて膝にかかる衝撃荷重が
低減せしめられ、歩行者の安全性が向上する。
造によると、上側バンパビームとバンパフェイスとの間
に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部と、下側バン
パビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸収部材を
介装したバンパ下部を有し、下側衝撃吸収部材の前後方
向の荷重に対する強度を上側衝撃吸収部材より大に設定
することで、例えば、低速走行中の自動車が歩行者と接
触した際に、下側衝撃吸収部材が上側衝撃吸収部材より
も前後方向の衝撃荷重に対する強度が大であるので、圧
潰変形量が上側衝撃吸収部材よりも小さく、下肢に対し
てバンパ下部がその下部を前方に押し出してすくい上げ
て下肢全体に回転力が付与されて膝にかかる衝撃荷重が
低減せしめられ、歩行者の安全性が向上する。
【００４１】また、バンパ下部のバンパフェイスの先端
部位置がバンパ上部のバンパフェイスの先端部位置より
車体前方に設定することによって、バンパ上部の先端に
対しバンパ下部の先端を前方に位置させることから、歩
行者と自動車用バンパに衝突する際、先ず、バンパ下部
が下肢の下部に当接し、しかる後、バンパ上部が膝近傍
に当接し、下肢に回転力を付与することが可能となり、
膝に対するダメージを低減できる。
部位置がバンパ上部のバンパフェイスの先端部位置より
車体前方に設定することによって、バンパ上部の先端に
対しバンパ下部の先端を前方に位置させることから、歩
行者と自動車用バンパに衝突する際、先ず、バンパ下部
が下肢の下部に当接し、しかる後、バンパ上部が膝近傍
に当接し、下肢に回転力を付与することが可能となり、
膝に対するダメージを低減できる。
【図１】本発明による自動車用バンパ構造の第１実施の
形態の概要を示す分解斜視図である。
形態の概要を示す分解斜視図である。
【図２】同じく、自動車用バンパと下肢との上下方向の
位置関係を示す図である。
位置関係を示す図である。
【図３】同じく、自動車用バンパの作動説明図である。
【図４】同じく、自動車用バンパの作動説明図である。
【図５】第２実施の形態における自動車用バンパの作動
説明図である。
説明図である。
【図６】同じく、自動車用バンパの作動説明図である。
【図７】従来の自動車用バンパの分解斜視図である。
【図８】同じく、自動車用バンパの作動説明図である。
【図９】同じく、自動車用バンパの作動説明図である。
１０ バンパ上部 １１ 上側バンパビーム １２ 上側衝撃吸収部材 １３ バンパフェース ２０ バンパ下部 ２１ 下側バンパビーム ２２ 下側衝撃吸収部材 Ｂ バンパ Ｈ 膝 Ｍ 歩行者 Ｒ 下肢
Claims (3)
- 【請求項１】 車体前部に車幅方向に延在して設けられ
る自動車用バンパ構造において、 車幅方向に延在する上側バンパビームとバンパフェイス
との間に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部と、 上記上側バンパビームの下方で車幅方向に延在する下側
バンパビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸収部
材を介装したバンパ下部とを有し、 上記下側衝撃吸収部材は、 前後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸収部材よ
り大であることを特徴とする自動車用バンパ構造。 - 【請求項２】 車体前部に車幅方向に延在して設けられ
る自動車用バンパ構造において、 車幅方向に延在する上側バンパビームとバンパフェイス
との間に上側衝撃吸収部材を介装したバンパ上部と、 上記上側バンパビームの下方で車幅方向に延在する下側
バンパビームとバンパフェイスとの間に下側衝撃吸収部
材を介装したバンパ下部とを有し、 上記バンパ下部は、 上記バンパフェイスの先端部位置が上記バンパ上部のバ
ンパフェイスの先端部位置より車体前方に設定されてい
ることを特徴とする自動車用バンパ構造。 - 【請求項３】 上記下側衝撃吸収部材は、 前後方向の荷重に対する強度が上記上側衝撃吸収部材よ
り大であることを特徴とする請求項２に記載の自動車用
バンパ構造。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000092776A JP2001277963A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 自動車用バンパ構造 |
| US09/818,453 US6428065B2 (en) | 2000-03-30 | 2001-03-27 | Bumper structure for automobile |
| EP01107693A EP1138556A3 (en) | 2000-03-30 | 2001-03-28 | Bumper structure for automobile securing safety of pedestrians |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000092776A JP2001277963A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 自動車用バンパ構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001277963A true JP2001277963A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18608051
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000092776A Pending JP2001277963A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 自動車用バンパ構造 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6428065B2 (ja) |
| EP (1) | EP1138556A3 (ja) |
| JP (1) | JP2001277963A (ja) |
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