JP2001253282A - 自動車用シートバック - Google Patents

自動車用シートバック

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JP2001253282A
JP2001253282A JP2000070366A JP2000070366A JP2001253282A JP 2001253282 A JP2001253282 A JP 2001253282A JP 2000070366 A JP2000070366 A JP 2000070366A JP 2000070366 A JP2000070366 A JP 2000070366A JP 2001253282 A JP2001253282 A JP 2001253282A
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lumbar
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JP2000070366A
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Yoshio Watanabe
由雄 渡辺
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Johnson Controls Automotive Systems KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自車が追突された時の乗員の頸椎保護と、日
常の乗員の腰椎支持の双方の満足を得られることを目的
とした自動車用シートバックを提供する。 【解決手段】 シートバックフレーム２の下端部２ｃに
は、第１支持部材５が支持されてなり、作動部材４又は
支持手段７には、第２支持部材６が支持されてなり、前
記第１，第２支持部材５，６によって、乗員の腰椎を押
圧支持可能なるランバーサポート部材８を前後回転自在
且つ上下動自在に支持してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用シート
バック、特に自車が追突された時の乗員の頸椎を保護す
ることと、乗員の腰椎を常時押圧可能なる自動車のシー
トバック構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のかかる自動車のシートバックとし
ては、国際特許９８／０９８３８号公報に示すように、
方形のシートバックフレーム（９）と、該シートバック
フレーム（９）の上端部に前後に回転自在なると共に上
下に移動自在なるように支持されてなる支持手段（５）
と、該支持手段（５）の上端部にステイ（２７）に装着
されたヘッドレストホルダー（図示省略）を介して前後
且つ上下動自在に支持されてなるヘッドレスト（４）
と、前記支持手段（５）の下端部に支持されてなると共
に乗員の背中による衝撃圧力を受けてのみ移動可能なる
作動部材（１０）とより少なくとも構成されてなる。
【０００３】このため、例えば、自車が追突された時、
シートバック（３）には、前側に向けての衝撃的な荷重
が作用し、乗員の背中による反動荷重が後ろ側に向けて
作用する。即ち、シートバックフレーム（９）間に架設
されたバックエレメント（２０）及び作動部材（１０）
に該荷重が作用する。その際、作動部材（１０）は、後
ろ側に移動することにより、支持手段（５）の上端部
は、シートバックフレーム（９）の上辺部（２４）を回
動支点として前側に回動すると共に上側に移動し、支持
手段（５）の上端部に支持されたヘッドレスト（４）
は、乗員の頭部に接近する方向に作動する。
【０００４】従って、自車が追突された時に、乗員の反
動荷重でシートバック（３）が後ろ側に撓んでも、ヘッ
ドレスト（４）が瞬時にして乗員の頭部に接近作動する
ので、乗員の頭部は、ヘッドレスト（４）に確実に受け
止められ、乗員の頸部の保護が図られる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、非日常的な自車の追突のた
めのみの構造としては良いが、日常的に乗員の腰椎を支
持するランバーサポート部材をも、限られたシートバッ
クフレーム（９）の空間内に同じく配されることは、ラ
ンバーサポート部材及び作動部材（１０）の何れかが、
或いは双方が小型化してしまい、不満足な構成となり、
商品性の点で改善が求められることになる。
【０００６】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、自車が追突された時の乗員の
頸椎保護と、日常の乗員の腰椎支持の双方の満足を得ら
れることを目的とした自動車用シートバックを提供する
ものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、シートバックフレームと、該シートバックフレーム
の上端部に前後に回転自在なると共に上下に移動自在に
支持されてなる支持手段と、該支持手段の上端部に支持
されてなるヘッドレストと、前記支持手段の下端部に支
持されてなると共に乗員の背中による衝撃圧力を受けて
のみ移動可能なる作動部材とより少なくとも構成されて
なる自動車用シートバックにおいて、前記シートバック
フレームの下端部には、第１支持部材が支持されてな
り、前記作動部材又は前記支持手段には、第２支持部材
が支持されてなり、前記第１，第２支持部材によって、
乗員の腰椎を押圧支持可能なるランバーサポート部材
を、前後回転自在なると共に上下動自在に支持してな
る。
【０００８】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の自動車用シートバックであって、前記ランバーサポー
ト部材は、前記第１支持部材が係合可能なる下端部と、
前記第２支持部材が係合可能なる上端部と、乗員の腰椎
を押圧支持可能なるように前側に迫り出し可能なる本体
部とが一体に形成されてなると共に該本体部を迫り出し
た位置からの復帰を付勢する第１付勢手段を備え、前記
ランバーサポート部材の下端部には、ヨークバーが揺動
自在なるように支持され、該ヨークバーの一端部は、第
２付勢手段により常時上側に付勢されてなると共に前記
ヨークバーの他端部は、操作手段に連結されてなり、該
操作手段を操作することにより、第１，第２付勢手段に
抗して前記ランバーサポート部材の本体部を迫り出し移
動が可能なる。
【０００９】請求項３に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の自動車用シートバックであって、前記第
１支持部材及び第２支持部材は、ワイヤにより形成され
てなる。
【００１０】
【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、前記シ
ートバックフレームの下端部には、第１支持部材が支持
されてなり、前記作動部材又は前記支持手段には、第２
支持部材が支持されてなり、前記第１，第２支持部材に
よって、乗員の腰椎を押圧支持可能なるランバーサポー
ト部材を、前後回転自在なると共に上下動自在に支持し
てなるので、自車が追突されることで、乗員の背中が二
次衝突により作動部材に荷重が加わった場合、前記支持
手段を介在してヘッドレストが、前側且つ上側に移動し
て、乗員の頸椎を保持することが可能である。
【００１１】また、ランバーサポート部材が、第２支持
部材を介して作動部材又は前記支持手段に支持されてい
るので、乗員の背中による衝撃圧力を受けてのみの移動
が可能であるばかりでなく、衝撃を受けない状態では、
乗員の腰椎を保持可能である。
【００１２】請求項２に記載の発明によれば、前記ラン
バーサポート部材は、前記第１支持部材が係合可能なる
下端部と、前記第２支持部材が係合可能なる上端部と、
乗員の腰椎を押圧支持可能なるように前側に迫り出し可
能なる本体部とが一体に形成されてなると共に該本体部
を迫り出した位置からの復帰を付勢する第１付勢手段を
備え、前記ランバーサポート部材の下端部には、ヨーク
バーが揺動自在なるように支持され、該ヨークバーの一
端部は、第２付勢手段により常時上側に付勢されてなる
と共に前記ヨークバーの他端部は、操作手段に連結され
てなり、該操作手段を操作することにより、第１，第２
付勢手段に抗して前記ランバーサポート部材の本体部を
迫り出し移動が可能なるので、本体部が突出する方向に
操作部材を操作すれば、第１，第２付勢手段に抗して乗
員の腰椎を保持可能に迫り出すことが出来る。また、本
体部が突出しない方向に操作部材を操作すれば、第１，
第２付勢手段により乗員の腰椎を保持しない位置に移動
できることになる。
【００１３】請求項３に記載の発明によれば、前記第１
支持部材及び第２支持部材は、ワイヤにより形成されて
なるので、ランバーサポート部材が突出変形する際も、
略平面位置に戻る際も、共にワイヤを中心に第１支持部
材及び第２支持部材がスムースな回転を可能としてい
る。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。尚、ＦＲを前側、ＲＲを後
ろ側、ＵＰは上側、ＬＷＲは下側として説明する。
【００１５】図１乃至図７は、この発明の一実施形態を
示すもので、符号１は自動車のシートバックで、鉄板製
のシートバックフレーム２と、該シートバックフレーム
２の「上端部」、即ち、後述するアッパフレーム２ａに
前後に回転自在なると共に上下に移動自在に支持されて
なる「支持手段」としてのアーマチュアパイプ７、７
と、該アーマチュアパイプ７それぞれの上端部７ａに支
持されてなるヘッドレスト３と、前記アーマチュアパイ
プ７の下端部７ｂに支持されてなると共に図示しない乗
員の背中による衝撃圧力を受けてのみ移動可能なる作動
部材４と、前記シートバックフレーム２及び前記作動部
材４により支持されてなるランバーサポート部材８と、
前記シートバックフレーム２の前後に配されてなるポリ
ウレタンフォームなどより形成されてなる図示しないパ
ッドと、該パッドを覆う布製などの図示しない表皮とよ
り、少なくとも構成されてなる。
【００１６】前記シートバックフレーム２の下端部、即
ち、後述するアンダーフレーム２ｃには、ワイヤよりな
る第１支持部材５が、ボルト３１により固設されてい
る。前記作動部材４には、ワイヤよりなる第２支持部材
６が、同じくボルト３１により固設されている。
【００１７】前記ランバーサポート部材８は、前記第１
支持部材５に係合される切り欠き部９ａが形成されてな
ることにより、前側ＦＲ及び後ろ側ＲＲに回転自在に支
持されてなる下端部９と、前記第２支持部材６に係合さ
れる切り欠き部１０ａが形成されてなることにより、前
側ＦＲ及び後ろ側ＲＲに回転自在なると共に上側ＵＰ及
び下側ＬＷＲに移動自在に支持されてなる上端部１０
と、図示しない乗員の腰椎を押圧支持可能なるように前
側ＦＲに迫り出し可能なる本体部１１とが、合成樹脂材
により一体に形成されてなる。該本体部１１は、図６及
び図７に示すように、左右に離間した位置に上下に長尺
状に配される第１部材１１ａと、該第１部材１１ａを左
右に架設すると共に更に外側に延在することで、上下に
離間した６本のあばら骨状に形成されてなる第２部材１
１ｂとよりなる。。該本体部１１の第１部材１１ａの裏
面側には、該本体部１１を、前側ＦＲに迫り出した位置
からほぼ平坦な位置へ復帰する方向に付勢する板ばね状
の第１付勢手段１２を備えてなる。
【００１８】前記シートバックフレーム２は、上端部に
配され且つ略水平状をなすアッパフレーム２ａと、該ア
ッパフレーム２ａの左右に配され且つ上下に長尺なサイ
ドフレーム２ｂ、２ｂ’と、該サイドフレーム２ｂ、２
ｂ’の下端部間に配され且つ略水平状をなすアンダーフ
レーム２ｃとよりなり、相互に溶接により支持されてい
る。前記アッパフレーム２ａの後ろ側の面２ａａには、
図３に示すように、前記アーマチュアパイプ７の後面を
弾接するストッパゴム３２が支持されている。
【００１９】前記ランバーサポート部材８の下端部９に
は、センターワイヤ１３の下端部１３ａが係合支持され
且つ水平方向に配されるヨークバー１４の中央部が、前
記センターワイヤ１３の上端部１３ｂに揺動自在なるよ
うに支持されている。前記ヨークバー１４の一端部１４
ａと前記上端部１０とは、コイルばね状の第２付勢手段
１５により常時上側ＵＰに付勢されてなる。つまり、第
２付勢手段１５は、常時縮まる方向に付勢されている。
前記ヨークバー１４の他端部１４ｂは、操作手段１６の
ケーブル１７のインナケーブル１７ａが連結されてな
り、該操作手段１６を操作することにより、第１，第２
付勢手段１２，１５に抗して前記ランバーサポート部材
８の本体部１１を前側ＦＲに迫り出し移動することが可
能となる。符号１５ａは、前記第２付勢手段１５を覆う
筒状のカバーである。
【００２０】前記アッパフレーム２ａの前側ＦＲには、
中空で横断面が方形の保持プレート２０が溶接により支
持されていると共に該保持プレート２０の下側に延在し
て後ろ側に配されて前記アッパフレーム２ａに固設され
てなる後ろ側部材２０ａには、上下に貫通したアーマチ
ュアホルダー２１、２１が溶接により支持されている。
該アーマチュアホルダー２１には、前記アーマチュアパ
イプ７が上下動自在に支持されている。前記アーマチュ
アパイプ７は、前記保持プレート２０の上下に形成され
た前後に長穴状の孔２２を介して上下に貫通していて、
該アーマチュアパイプ７の上端部７ａに係合された合成
樹脂製のヘッドレストホルダー２３にヘッドレスト３の
ステー２４が上下動自在且つ適宜の位置で保持が可能に
支持されている。
【００２１】前記操作手段１６は、図５に示すように、
前記シートバックフレーム２の一方のサイドフレーム２
ｂ’に固定されてなると共に前記ケーブル１７のインナ
ケーブル１７ａを巻き取り可能なるリトラクタ１８と、
該リトラクタ１８の巻き取り方向及び巻き取り解除方向
にそれぞれ回転可能なる操作レバー１９とより構成され
てなる。該操作レバー１９を巻き取る方向に操作するこ
とにより、前記ケーブル１７のインナケーブル１７ａが
リトラクタ１８内に巻き取られて、前記ヨークバー１４
の他端部１４ｂを持ち上げる。該他端部１４ｂを持ち上
げると、ヨークバー１４が、該ヨークバー１４の一端部
１４ａを中心に回転すると共にセンターワイヤ１３が持
ち上げられることにより、前記ランバーサポート部材８
の下端部９が持ち上げられ、上端部１０と下端部９との
寸法が短くなる分、本体部１１の上下中央部が前側ＦＲ
に迫り出してくる、つまり乗員の腰椎を支持することが
可能である。前記ヨークバー１４の回転停止位置は、前
記操作手段１６のリトラクタ１８に、ケーブル１７のイ
ンナケーブル１７ａが巻き込まれた所が極限であるが、
ヨークバー１４そのものは、前記第２付勢手段１５の伸
張とのバランスの中で回転位置が制御される。
【００２２】符号２５は、前記作動部材４を常時前側に
付勢するように、前記作動部材４の両端部と前記サイド
フレーム２ｂ、２ｂ’それぞれに懸架されるコイル状の
第３付勢手段である。同じく２６は、図示しないシート
バックパッドを介して乗員の背面を弾力的に支持するよ
うに、前記作動部材４の配される位置より下側で且つ前
記サイドフレーム２ｂ、２ｂ’間に懸架されるＳ字状の
第４付勢手段である。同じく２７は、前記アッパフレー
ム２ａの後ろ側部材２ａａの両端部よりコの字状に垂下
されて、前記アーマチュアパイプ７の回転し過ぎを防止
するストッパワイヤである。
【００２３】前記作動部材４は、鉄板等の剛体により左
右に延在されて長方形に形成され、前記アーマチュアパ
イプ７、７の左右間に位置する上辺には、後ろ側へ立ち
上がる斜面部２８が形成されてなる。
【００２４】前記アーマチュアパイプ７、７は、図５で
示す正面視で、左右に並列されて、垂直状をなし、該ア
ーマチュアパイプ７、７の保持位置は、正面視で、少な
くともＡＦ０５％タイルマネキン（ＳＡＥ）のショルダ
ーポイントより中央側に配されてなる。ＡＦ０５％タイ
ルマネキン（ＳＡＥ）のショルダーポイントより中央側
に配されている、ということは、大人の体格のほとんど
の乗員のショルダーポイントより内側にアーマチュアパ
イプ７、７が配されているということになるので、該乗
員が自車の追突により前記シートバックフレーム２の前
側ＦＲから荷重が加わっても、該乗員のショルダーが干
渉しないことになる。
【００２５】また、前記アーマチュアパイプ７、７の後
部は、図１に示す側面視で、前側ＦＲに「く」の字状に
折曲形成されてなる。該折曲部７ｃは、前記ヘッドレス
ト３のステイ２４，２４の下端部２４ａ，２４ａに干渉
しない近接した位置に形成され、内面は半径２０ミリの
曲面である。
【００２６】次に、この実施形態に係る作動を説明す
る。
【００２７】図１に示すように、図示しない乗員が、シ
ートの図示しないシートクッションに着座し、前記シー
トバック１に背中を凭れかけた通常の状態では、乗員の
頭部とヘッドレスト３とは若干の隙間があり、乗員の背
中と作動部材４とも若干の隙間が形成されている。尤
も、該乗員の背中と作動部材４との間には、パッドや表
皮部材が介在されているが、乗員からの荷重が作動部材
４に加わらない状態にある。また、ランバーサポート部
材８が、第２支持部材６を介して作動部材４に支持され
ているので、乗員の背中による衝撃圧力を受けてのみの
移動が可能であるばかりでなく、衝撃を受けない状態で
は、乗員の腰椎を保持可能である。
【００２８】前記第１支持部材５及び第２支持部材６
は、ワイヤにより形成されてなるので、ランバーサポー
ト部材８が突出変形する際も、略平面位置に戻る際も、
共にワイヤを中心に第１支持部材５及び第２支持部材６
がスムースな回転を可能としている。
【００２９】この状態で、自車が追突されて、着座した
乗員が二次衝突により後ろ側ＲＲに押されてパッド等が
後ろ側ＲＲに移動すると、該乗員の背中によりパッド等
を介して作動部材４が作動リンク２９がボルト３０を中
心に回転して後ろ側ＲＲに押される。乗員による後ろ側
ＲＲ方向への荷重によりパッド等が後ろ側ＲＲに移動し
ても、乗員のショルダーポイントが少なくともＡＦ０５
％タイルマネキンによるショルダーポイントであるか
ら、パッド等がアーマチャパイプ７、７間に食い込むこ
とはない。このため、アーマチャパイプ７、７の回転に
伴う上昇は妨げられず、十分ヘッドレスト３の作動量を
確保することができる。
【００３０】前記ランバーサポート部材８は、前記第１
支持部材５が係合可能なる下端部９と、前記第２支持部
材６が係合可能なる上端部１０と、乗員の腰椎を押圧支
持可能なるように前側に迫り出し可能なる本体部１１と
が一体に形成されてなると共に該本体部１１を迫り出し
た位置からの復帰を付勢する第１付勢手段１２を備え、
前記ランバーサポート部材８の下端部９には、ヨークバ
ー１４が揺動自在なるように支持され、該ヨークバー１
４の一端部１４ａは、第２付勢手段１５により常時上側
ＵＰに付勢されてなると共に前記ヨークバー１４の他端
部１４ｂは、操作手段１６に連結されてなり、該操作手
段１６を操作することにより、第１，第２付勢手段１
２，１５に抗して前記ランバーサポート部材８の本体部
１１を迫り出し移動が可能なるので、本体部１１が突出
する方向に操作部材１６を操作すれば、第１，第２付勢
手段１２，１５に抗して乗員の腰椎を保持可能に迫り出
すことが出来る。また、本体部１１が突出しない方向に
操作部材１６を操作すれば、第１，第２付勢手段１２，
１５により乗員の腰椎を保持しない位置に移動できるこ
とになる。
【００３１】こうして、作動リンク２９が上側ＵＰ且つ
後ろ側ＲＲに回転すれば、アーマチュアパイプ７の下端
部、つまり作動部材４が上側ＵＰ且つ後ろ側ＲＲに移動
する。該移動に伴い、アーマチュアパイプ７の上端部７
ａと共にヘッドレストホルダー２３は、上側ＵＰ且つ前
側ＦＲに迫り上がる。該迫り上がり移動により、前記ヘ
ッドレスト３のスティ２４も上側ＵＰ且つ前側ＦＲに移
動される。換言すると、アーマチュアパイプ７の上端部
７ａ、７ａは、保持プレート２０とアッパフレーム２ａ
との中空ボックス内に入っているので、該荷重はパッド
を介してアーマチュアパイプ７、特のその上端部７ａを
抑え込む形では加わらず、アーマチュアパイプ７の上端
部７ａの移動が阻止されない。
【００３２】前記したように、アーマチュアパイプ７、
７とスティ２４，２４とが、アーマチュアホルダー２
１，２１を中心に、共に移動するので、該ステイ２４，
２４に支持されたヘッドレスト３は、乗員の頭部に当接
して支持することになる。こうして、乗員の上半身が後
ろ側ＲＲに移動することで、残される挙動をする乗員の
頭部が、ヘッドレスト３の移動により、確実に保持され
ることになる。この時、前記作動部材４の上辺に、後ろ
側ＲＲへ立ち上がる斜面部２８が形成されてなるので、
パッドの後面に作動部材４の傾斜面２８が沿ってスムー
スに移動できる。換言すると、パッドに作動部材４が食
い込み難いことになる。
【００３３】この状態で、前記アーマチュアパイプ７の
後面が、前記作動部材４に対して前側に「く」の字状に
曲がっているので、作動部材４が後ろ側ＲＲに移動した
時に、図３に示すように、作動部材４が後ろ側ＲＲに出
っ張らず、後席乗員との空間が確保されることになる。
【００３４】また、前記ヘッドレストホルダー２３，２
３に、前記ヘッドレスト３のステイ２４，２４が上下移
動自在に支持されてなるので、体格の異なる乗員の頭部
の位置に適宜ヘッドレスト３を合致させることができ
る。
【００３５】また、前記作動リンク２９と前記シートバ
ックフレーム２のサイドフレーム２ｂ、２ｂ’との間
に、前記作動部材４を前側ＦＲに付勢してなる第３付勢
手段２５が支持されてなるので、乗員の背中による後ろ
側ＲＲへの押す力が加えられない状態では、第３付勢手
段２５により作動部材４は前側ＦＲにある。即ち、該作
動部材４を下端に支持したアーマチュアパイプ７の上端
部７ａに支持されたヘッドレスト３は、シーソの原理で
後ろ側ＲＲの位置に収まるので、乗員の居住性を損なう
ことがない。
【００３６】前記作動説明で、乗員の頭部が、ヘッドレ
スト３の移動により、確実に保持されるとしたが、ヘッ
ドレスト３の移動と、シートバック１の移動とは、相対
的なものであり、乗員の背中によってシートバック１が
後ろ側ＲＲに移動しても、乗員の頭部に対してヘッドレ
スト３が移動せず、その位置に保持されることで、乗員
の頭部が保護されるものと説明されるものも含むもので
ある。また、前記ワイヤよりなる第２支持部材６が、前
記作動部材４に固設されている、という例をもって示し
たが、これに限定されるものではなく、アーマチュアパ
イプ７，７の適宜の位置にまで延在して支持されている
ものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施形態に係るシートバックから
ランバーサポート部材を除いた状態を示す断面図。
【図２】図１の作動部材が作動してヘッドレストが乗員
の頭部を支持可能なる状態に移動した状態を示す断面
図。
【図３】図２の要部にランバーサポート部材を加えた状
態を示す断面図。
【図４】図１のシートバックのシートバックフレームに
ランバーサポート部材を除いた状態の斜視図。
【図５】図４のシートバックフレームにランバーサポー
ト部材を加えた状態を示す正面図。
【図６】図４のランバーサポート部材の前側からの状態
を示す斜視図。
【図７】図６の裏側からの状態を示す斜視図。
【符号の説明】
１ 自動車のシートバック ２ シートバックフレーム ２ａ シートバックフレーム上端部としてのアッパフレ
ーム ２ｃ シートバックフレーム下端部としてのアンダーフ
レーム ３ ヘッドレスト ４ 作動部材 ５ 第１支持部材 ６ 第２支持部材 ７ 支持手段としてのアーマチュアパイプ ７ａ アーマチュアパイプの上端部 ７ｂ アーマチュアパイプの下端部 ８ ランバーサポート部材 ９ ランバーサポート部材の下端部 １０ ランバーサポート部材の上端部 １１ ランバーサポート部材の本体部 １２ 第１付勢手段 １４ ヨークバー １４ａ ヨークバーの一端部 １４ｂ ヨークバーの他端部 １５ 第２付勢手段 １６ 操作手段 ＦＲ 前側 ＲＲ 後ろ側 ＵＰ 上側 ＬＷＲ 下側

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 シートバックフレームと、該シートバッ
    クフレームの上端部に前後に回転自在なると共に上下に
    移動自在に支持されてなる支持手段と、該支持手段の上
    端部に支持されてなるヘッドレストと、前記支持手段の
    下端部に支持されてなると共に乗員の背中による衝撃圧
    力を受けてのみ移動可能なる作動部材とより少なくとも
    構成されてなる自動車用シートバックにおいて、 前記シートバックフレームの下端部には、第１支持部材
    が支持されてなり、 前記作動部材又は前記支持手段には、第２支持部材が支
    持されてなり、 前記第１，第２支持部材によって、乗員の腰椎を押圧支
    持可能なるランバーサポート部材を、前後回転自在なる
    と共に上下動自在に支持してなることを特徴とする自動
    車用シートバック。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の自動車用シートバック
    であって、 前記ランバーサポート部材は、前記第１支持部材が係合
    可能なる下端部と、前記第２支持部材が係合可能なる上
    端部と、乗員の腰椎を押圧支持可能なるように前側に迫
    り出し可能なる本体部とが一体に形成されてなると共に
    該本体部を迫り出した位置からの復帰を付勢する第１付
    勢手段を備え、 前記ランバーサポート部材の下端部には、ヨークバーが
    揺動自在なるように支持され、 該ヨークバーの一端部は、第２付勢手段により常時上側
    に付勢されてなると共に前記ヨークバーの他端部は、操
    作手段に連結されてなり、 該操作手段を操作することにより、第１，第２付勢手段
    に抗して前記ランバーサポート部材の本体部を迫り出し
    移動が可能なることを特徴とする自動車用シートバッ
    ク。
  3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載の自動車用
    シートバックであって、 前記第１支持部材及び第２支持部材は、ワイヤにより形
    成されてなることを特徴とする自動車用シートバック。
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