JP2001047362A - 両面研磨装置及び両面研磨システム - Google Patents

両面研磨装置及び両面研磨システム

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JP2001047362A
JP2001047362A JP22299199A JP22299199A JP2001047362A JP 2001047362 A JP2001047362 A JP 2001047362A JP 22299199 A JP22299199 A JP 22299199A JP 22299199 A JP22299199 A JP 22299199A JP 2001047362 A JP2001047362 A JP 2001047362A
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carrier
work
double
side polishing
carrier body
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JP22299199A
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Hatsuyuki Arai
初雪 新井
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SpeedFam Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 量産性と研磨精度の向上を図ることができ、
しかも、下定盤及び上定盤の偏摩耗を防止することがで
きる両面研磨装置を提供する。 【解決手段】 下定盤1と上定盤2とキャリア3と第1
のキャリア揺動機構4とを具備している。下定盤1及び
上定盤2は、それぞれ独立駆動回転可能な分割下定盤部
10,11及び分割上定盤部20,21で構成され、キ
ャリア3は、外周部に位置する10個のワーク保持孔3
1と内周部に位置する5個のワーク保持孔31とを有し
たキャリア本体30と、これを保持するキャリア保持枠
37とで構成されている。第1のキャリア揺動機構4は
クランク機構4−1,4−2を有し、キャリア保持枠3
7を保持してキャリア本体30を8の字状に揺動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のワークの
両面を同時に精密研磨するための両面研磨装置及び両面
研磨システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図36は、従来の両面研磨装置の一例を
示す概略断面図であり、この両面研磨装置は、ワークW
の研磨(ラッピング)精度の向上を図った両面ラッピン
グ装置である。この両面研磨装置は、モータ301,4
01で独立駆動回転する下定盤300及び上定盤400
と、ワークWを保持したキャリア500を揺動させるキ
ャリア揺動機構510とを具備している。これにより、
キャリア揺動機構510の揺動アーム511を回転させ
ることで、図37の二点鎖線で示すように、連結部材5
12で保持したキャリア500の中心Oを8の字状に揺
動させながら、ワークWを挟んで図36に示す回転して
いる下定盤300及び上定盤400でワークWの両面を
同時に研磨することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の両面研磨装置では、キャリア500の中心を大きく8
の字状に揺動させる構成であるため、次のような問題が
あった。キャリア500を8の字状に揺動させること
で、図38に示すように、キャリア500に保持された
複数のワークWも大きく8の字状に移動する。このと
き、8の字方向に位置するワークW1,W2は下定盤3
00及び上定盤400の外周部から内周部を8の字状に
移動し、周速度が異なる部分によって研磨される。これ
に対して、8の字方向と略垂直方向に位置するワークW
3,W4は、下定盤300及び上定盤400の外周部の
みを移動するので、略同一周速度の部分によって研磨さ
れることになる。このため、ワークW1,W2の研磨レ
ートとワークW3,W4の研磨レートとが異なってしま
うという問題がある。また、従来の両面研磨装置では、
一度に研磨することができるワークWの数が限定され、
量産性に劣っている。即ち、図37に一点鎖線で示すよ
うに、ワークWを収納するためのワーク保持孔501を
リング状に穿設してなるワーク保持孔群502をキャリ
ア500に一つしか設けていないので、研磨可能なワー
クWの数が少ない。これに対して、下定盤及び上定盤の
各中心部分の無駄を無くして量産性を高めるために、図
39に示すように、二つのワーク保持孔群502,50
3を設けることも考えられるが、下定盤300及び上定
盤400の内周部の周速度の方が外周部の周速度よりも
小さいので、ワーク保持孔群503に収納されているワ
ークWの研磨レートがワーク保持孔群502に収納され
ているワークWの研磨レートよりも劣ってしまう。この
ため、ワーク保持孔群502,503に収納したワーク
Wを同時に研磨することができない。さらに、図36〜
図38及び図39に示す構造の両面研磨装置では、下定
盤300及び上定盤400の外周部と内周部とで、単位
時間当たりの摩耗量が異なるので、いわゆる偏摩耗が下
定盤300及び上定盤400に短時間で発生する。な
お、上記図36〜図38及び図39に記載の両面研磨装
置と類似する技術が特公平7−25024号公報,特許
公報第256264号,特開平4−19063号公報及
び同10−202511号公報に記載されているが、こ
れらの技術も、上記問題を解決するものではない。
【0004】この発明は上述した課題を解決するために
なされたもので、量産性と研磨精度の向上を図ることが
でき、しかも、下定盤及び上定盤の偏摩耗を防止するこ
とができる両面研磨装置及び両面研磨システムを提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る両面研磨装置は、周方向にリ
ング状に穿設されたN(2以上の整数)数のワーク保持
孔でなるワーク保持孔群が、同心状にM(2以上の整
数)重に配設されたキャリア本体、及びこのキャリア本
体の外縁部を保持したキャリア保持枠を有してなるキャ
リアと、M重のワーク保持孔群に対応してワーク保持孔
群の下側に配され且つ各々が独立に駆動回転可能なM重
の分割下定盤部を有してなる下定盤と、M重のワーク保
持孔群に対応してワーク保持孔群の上側に配され且つ各
々が独立に駆動回転可能なM重の分割上定盤部を有して
なる上定盤と、キャリアのキャリア保持枠を保持して、
ワーク保持孔内の各ワークが当該ワークを上下から挟む
分割上定盤部及び分割下定盤部の範囲内において略8の
字状に揺動するように、キャリア本体を揺動させる第1
のキャリア揺動機構とを具備する構成とした。かかる構
成により、キャリアで保持されたワークを下定盤と上定
盤とで挟み、下定盤と上定盤とを回転させることで、下
定盤及び上定盤の外周部だけに位置するワークだけでな
く、内周部側に位置する多数のワークを一度に研磨する
ことができる。このとき、下定盤のM重の分割下定盤部
の周速度が全て同一になるように、M重の分割下定盤部
を独立駆動回転させると共に、上定盤のM重の分割上定
盤部の周速度も全て同一になるように、M重の分割上定
盤部を独立駆動回転させることで、M重のワーク保持孔
群に保持されたワークの研磨レートを全て同一にするこ
とができる。さらに、第1のキャリア揺動機構を用い
て、各ワークが当該ワークを上下から挟む分割上定盤部
及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に揺動す
るように、キャリア本体を揺動させることができ、これ
により、全てのワークを同一周速度の分割下定盤部及び
分割上定盤部によって研磨することができる。さらに、
ワーク保持孔群に保持されたワークと分割下定盤部及び
分割上定盤部との摺接時間がM重の分割下定盤部及び分
割上定盤部のすべてにおいて同一になるように、M重の
分割下定盤部及び分割上定盤部の周速度を設定すること
で、M重の分割下定盤部及び分割上定盤部に全てにおい
て単位時間当たりの摩耗量を同一にすることができる。
【0006】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の両面研磨装置において、キャリアのキャリア保持枠
を、キャリア本体が回転できるようにキャリア本体の外
縁部を保持する構造にすると共に、キャリア本体を回転
させるキャリア回転機構を設けた構成としてある。かか
る構成により、キャリア回転機構によってキャリアを回
転させると、ワークもキャリアと一体に回転させること
ができるので、一つのワーク保持孔群に保持された全て
のワークの研磨レートをほぼ均一にすることができる。
【0007】さらに、請求項3の発明は、請求項1また
は請求項2に記載の両面研磨装置において、ワーク保持
孔内の各ワークを、当該ワークを上下から挟む分割上定
盤部及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に揺
動させ、且つ当該略8の字状の揺動を第1のキャリア揺
動機構による略8の字状の揺動に対して略垂直に行う第
2のキャリア揺動機構を設けた構成としてある。かかる
構成により、第2のキャリア揺動機構によって、ワーク
の略8の字状の揺動方向を第1のキャリア揺動機構によ
る略8の字状の揺動方向に対して略垂直にすることがで
きるので、一つのワーク保持孔群に保持された全てのワ
ークの研磨レートをほぼ均一にすることができると共
に、ワークの位置決めを容易に行うことができる。
【0008】ところで、キャリア本体のワーク保持孔群
の重なり数M及び各ワーク保持孔群をなすワーク保持孔
の数Nは、適宜設定することができる。そこで、その一
例として、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3
のいずれかに記載の両面研磨装置において、キャリア本
体のワーク保持孔群の重なり数Mを2に設定し、当該2
つのワーク保持孔群のうちの外周側のワーク保持孔群を
なすワーク保持孔の数Nと内周側のワーク保持孔群をな
すワーク保持孔の数Nとの比を、略2:1に設定した構
成としてある。
【0009】また、請求項5の発明は、請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載の両面研磨装置において、上
定盤のM重の分割上定盤部をそれぞれ独立に下定盤側に
押圧可能なM重の押圧機構を設けた構成としてある。
【0010】また、上記両面研磨装置を利用して、ワー
クの搬入,研磨,搬出を自動化したシステムも発明とし
て成立しうる。そこで、請求項6の発明は、周方向にリ
ング状に穿設されたN(2以上の整数)数のワーク保持
孔でなるワーク保持孔群が同心状にM(2以上の整数)
重に配設されたキャリア本体、及びこのキャリア本体の
外縁部を保持したキャリア保持枠を有してなるキャリア
と、M重のワーク保持孔群に対応してワーク保持孔群の
下側に配され且つ各々が独立に駆動回転可能なM重の分
割下定盤部を有してなる下定盤と、M重のワーク保持孔
群に対応してワーク保持孔群の上側に配され且つ各々が
独立に駆動回転可能なM重の分割上定盤部を有してなる
上定盤と、キャリアのキャリア保持枠を保持して、ワー
ク保持孔内の各ワークが当該ワークを上下から挟む分割
上定盤部及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状
に揺動するように、キャリア本体を揺動させる第1のキ
ャリア揺動機構とを有した両面研磨装置を具備する両面
研磨システムであって、キャリア本体のワーク保持孔に
対応して周方向にリング状に配設されたN数のチャック
でなるチャック群をM重に有し、チャックで保持した未
研磨のワークをキャリア本体のワーク保持孔内に搬入す
るためのローダと、キャリア本体のワーク保持孔に対応
して周方向にリング状に配設されたN数のチャックでな
るチャック群をM重に有し、チャックでキャリア本体の
ワーク保持孔内の既研磨ワークを保持して搬出するアン
ローダと、両面研磨装置の研磨作業終了時に、第1のキ
ャリア揺動機構を制御して、キャリア本体を研磨作業開
始時の位置にリセットする制御装置とを備える構成とし
た。かかる構成により、両面研磨装置によるワークの研
磨作業が終了すると、制御装置によって、キャリア本体
が研磨作業開始時の位置にリセットされ、既研磨ワーク
を保持したワーク保持孔に位置が研磨作業開始時の位置
に戻る。この結果、アンローダが、チャックの位置を調
整することなく、そのチャックによってワーク保持孔内
の既研磨ワークを保持して搬出することができ、また、
ローダも、チャックの位置を調整することなく、そのチ
ャックで保持した未研磨のワークをキャリア本体のワー
ク保持孔に搬入することができる。
【0011】特に、請求項7の発明は、請求項6に記載
の両面研磨システムにおいて、制御装置は、第1のキャ
リア揺動機構を制御することにより、研磨作業残り時間
が略8の字状揺動の一周期時間よりも短くなった時点
で、残り時間の半分の時間だけ継続してキャリア本体を
揺動させた後、キャリア本体を略8の字状の軌跡に沿っ
て研磨作業開始時の位置に戻すものである構成とした。
【0012】また、上記両面研磨システムにおいて、請
求項3に記載の両面研磨装置をも適用することができ
る。そこで、請求項8の発明は、請求項6に記載の両面
研磨システムにおいて、両面研磨装置は、ワーク保持孔
内の各ワークを、当該ワークを上下から挟む分割上定盤
部及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に揺動
させ、且つ当該略8の字状の揺動を第1のキャリア揺動
機構による略8の字状の揺動に対して略垂直に行う第2
のキャリア揺動機構を有し、制御装置は、両面研磨装置
の研磨作業終了時に、第1及び第2のキャリア揺動機構
のいずれかを制御して、キャリア本体を研磨作業開始時
の位置にリセットするものである構成とした。
【0013】さらに、上記両面研磨システムに、請求項
2に記載の両面研磨装置を適用することができる。そこ
で、請求項9の発明は、請求項6に記載の両面研磨シス
テムにおいて、両面研磨装置におけるキャリア本体の各
ワーク保持孔群を構成するN数のワーク保持孔を、キャ
リア本体の中心に関して点対称に配し、キャリア保持枠
を、キャリア本体が回転できるようにキャリア本体の外
縁部を保持する構造にすると共に、キャリア本体を回転
させるキャリア回転機構を設け、制御装置を、両面研磨
装置の研磨作業終了時に、第1のキャリア揺動機構を制
御して、キャリア本体を研磨作業開始時の位置にリセッ
トさせると共に、最内周のワーク保持孔群を構成するワ
ーク保持孔の数Nで360゜を除した角度の整数倍であ
って且つキャリア本体の回転角度に最も近い角度までキ
ャリア本体を回転させることができる構成とした。かか
る構成の場合にも、制御装置によって、両面研磨装置の
研磨作業終了時に、キャリア本体が研磨作業開始時の位
置にリセットされるが、キャリア回転機構によってキャ
リア本体のキャリア保持孔の位置が研磨作業開始時の位
置から周方向にずれている可能性が高い。しかし、制御
装置が、研磨作業終了時に、最内周のワーク保持孔群を
構成するワーク保持孔の数Nで360゜を除した角度の
整数倍であって且つキャリア本体の回転角度に最も近い
角度までキャリア本体を回転させる。そして、キャリア
本体の各ワーク保持孔群を構成するN数のワーク保持孔
が、キャリア本体の中心に関して点対称に配されている
ので、研磨終了時のワーク保持孔の位置が研磨開始時の
位置と対応することとなる。この結果、アンローダが、
チャックの位置を調整することなく、そのチャックによ
ってワーク保持孔内の既研磨ワークを保持して搬出する
ことができ、また、ローダも、チャックの位置を調整す
ることなく、そのチャックで保持した未研磨のワークを
キャリア本体のワーク保持孔に搬入することができるこ
ととなる。
【0014】また、かかるシステムにおいても、請求項
3の両面研磨装置を適用することができる。そこで、請
求項10の発明は、請求項8に記載の両面研磨システム
において、両面研磨装置におけるキャリア本体の各ワー
ク保持孔群を構成するN数のワーク保持孔を、キャリア
本体の中心に関して点対称に配し、キャリア保持枠を、
キャリア本体が回転できるようにキャリア本体の外縁部
を保持する構造にすると共に、キャリア本体を回転させ
るキャリア回転機構を設け、制御装置を、両面研磨装置
の研磨作業終了時に、第1及び第2のキャリア揺動機構
のいずれかを制御して、キャリア本体を研磨作業開始時
の位置にリセットさせると共に、最内周のワーク保持孔
群を構成するワーク保持孔の数Nで360゜を除した角
度の整数倍であって且つキャリア本体の回転角度に最も
近い角度までキャリア本体を回転させることができる構
成とした。
【0015】上記両面研磨システムでは、研磨作業終了
時のキャリア本体のワーク保持孔の位置を開始時の位置
の対応させることができる構成としてが、研磨終了時に
おけるワーク保持孔の位置は調整せずに、ローダ及びア
ンローダのチャックの位置をワーク保持孔の位置に対応
させる構成とした技術も発明として成立し得る。そこ
で、請求項11の発明は、周方向にリング状に穿設され
たN(2以上の整数)数のワーク保持孔でなるワーク保
持孔群が同心状にM(2以上の整数)重に配設されたキ
ャリア本体、及びこのキャリア本体の外縁部を保持した
キャリア保持枠を有してなるキャリアと、M重のワーク
保持孔群に対応してワーク保持孔群の下側に配され且つ
各々が独立に駆動回転可能なM重の分割下定盤部を有し
てなる下定盤と、M重のワーク保持孔群に対応してワー
ク保持孔群の上側に配され且つ各々が独立に駆動回転可
能なM重の分割上定盤部を有してなる上定盤と、キャリ
アのキャリア保持枠を保持して、ワーク保持孔内の各ワ
ークが当該ワークを上下から挟む分割上定盤部及び分割
下定盤部の範囲内において略8の字状に揺動するよう
に、キャリア本体を揺動させる第1のキャリア揺動機構
とを有した両面研磨装置を具備する両面研磨システムで
あって、キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向
にリング状に配設されたN数のチャックでなるチャック
群をM重に有し、チャックで保持した未研磨のワークを
キャリア本体のワーク保持孔内に搬入するためのローダ
と、キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向にリ
ング状に配設されたN数のチャックでなるチャック群を
M重に有し、チャックでキャリア本体のワーク保持孔内
の既研磨ワークを保持して搬出するアンローダと、ロー
ダを両面研磨装置のキャリア本体と平行な面内で移動さ
せることができる第1のX−Y移動機構と、アンローダ
を両面研磨装置のキャリア本体と平行な面内で移動させ
ることができる第2のX−Y移動機構と、両面研磨装置
の研磨作業終了時に、第1のX−Y移動機構を制御し
て、ローダのM重のチャック群の中心位置が両面研磨装
置のキャリア本体の中心位置に略一致するように、ロー
ダを移動させると共に、第2のX−Y移動機構を制御し
て、アンローダのM重のチャック群の中心位置がキャリ
ア本体の中心位置に略一致するように、アンローダを移
動させる制御装置とを備える構成とした。かかる構成に
より、両面研磨装置による研磨作業が終了すると、制御
装置が、アンローダのM重のチャック群の中心位置がキ
ャリア本体の中心位置に略一致するように、アンローダ
を移動させるので、アンローダは、チャックの位置を周
方向に調整することなく、そのチャックによって、ワー
ク保持孔内の既研磨のワークを保持して搬出することが
できる。また、ローダにおいても、M重のチャック群の
中心位置がキャリア本体の中心位置に略一致するよう
に、ローダを移動させるので、ローダも、チャックの位
置を周方向に調整することなく、そのチャックで保持し
た未研磨のワークをワーク保持孔内に収納することがで
きる。
【0016】また、上記のような両面研磨システムにお
いても、請求項3に記載の両面研磨装置をも適用するこ
とができる。そこで、請求項12の発明は、請求項11
に記載の両面研磨システムにおいて、両面研磨装置のキ
ャリア本体に形成されたワーク保持孔内の各ワークを、
当該ワークを上下から挟む分割上定盤部及び分割下定盤
部の範囲内において略8の字状に揺動させ、且つ当該略
8の字状の揺動を第1のキャリア揺動機構による略8の
字状の揺動に対して略垂直に行う第2のキャリア揺動機
構を設けた構成としてある。
【0017】さらに、上記両面研磨システムに、請求項
2に記載の両面研磨装置を適用することができる。そこ
で、請求項13の発明は、請求項11または請求項12
に記載の両面研磨システムにおいて、両面研磨装置にお
けるキャリア保持枠を、キャリア本体が回転できるよう
にキャリア本体の外縁部を保持する構造にすると共に、
キャリア本体を回転させるキャリア回転機構を設け、ロ
ーダ及びアンローダに、M重のチャック群をその中心周
りで一体に回転させることができるチャック回転機構を
それぞれ設け、制御装置を、両面研磨装置の研磨作業終
了時に、第1及び第2のX−Y移動機構を制御して、ロ
ーダ及びアンローダのそれぞれに設けられたM重のチャ
ック群の中心位置が両面研磨装置のキャリア本体の中心
位置に略一致するように、ローダ及びアンローダをそれ
ぞれ移動させると共に、これらローダ及びアンローダの
各チャック回転機構を制御して、各装置のチャック群を
キャリア本体の回転角度に対応した角度まで回転させる
構成とした。かかる構成の場合にも、制御装置によっ
て、両面研磨装置の研磨作業終了時に、ローダ及びアン
ローダのチャックの中心位置がキャリア本体の中心位置
に略一致するように、ローダ及びアンローダが移動させ
られるが、キャリア本体のキャリア保持孔の位置がキャ
リア回転機構によって研磨作業開始時の位置から周方向
にずれている可能性が高い。しかし、制御装置が、ロー
ダ及びアンローダのチャック群をキャリア本体の回転角
度に対応した角度まで回転させるので、チャックの位置
が研磨終了時のワーク保持孔の位置と対応することとな
る。この結果、アンローダが、そのチャックによってワ
ーク保持孔内の既研磨ワークを保持して搬出することが
でき、また、ローダも、そのチャックで保持した未研磨
のワークをキャリア本体のワーク保持孔に搬入すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は、この発明の第1の実施形態
に係る両面研磨装置を示す概略断面図である。この両面
研磨装置は、両面ラッピング装置であり、図1に示すよ
うに、下定盤1と上定盤2とキャリア3と第1のキャリ
ア揺動機構4とを具備している。
【0019】下定盤1は、キャリア3で保持されたワー
クWを載置するための盤体であり、各々が独立駆動回転
可能な2つの分割下定盤部10,11で構成されてい
る。具体的には、回転軸13の周囲にベアリング14
a,15aを介して回転自在に取り付けられた回転体1
4,15の上面に、リング状の分割下定盤部10,11
が取り付けられている。そして、回転体14,15のギ
ア部14b,15bがモータ16,17の回転軸に固着
されたギア16a,17aに噛合されている。これによ
り、モータ16,17を独立に駆動することで、分割下
定盤部10,11を異なった速度で回転させることがで
きる。
【0020】一方、上定盤2は、キャリア3で保持され
たワークWを押圧するための盤体であり、この上定盤2
も、下定盤1と同様に、各々が独立駆動回転可能な2つ
の分割上定盤部20,21で構成されている。すなわ
ち、回転軸23の周囲にベアリング24a,25aを介
して回転自在に取り付けられた回転体24,25の下面
に、リング状の分割上定盤部20,21が取り付けら
れ、回転体24,25のギア部24b,25bがモータ
26,27のギア26a,27aに噛合されている。ま
た、分割上定盤部20,21の径及び幅は分割下定盤部
10,11の径及び幅に略等しく設定され、分割上定盤
部20が分割下定盤部10に対向し、分割上定盤部21
が分割下定盤部11に対向している。これにより、モー
タ26,27を独立に駆動させることで、分割上定盤部
20,21を異なった速度で回転させることができる。
【0021】また、符号7,8は、上記上定盤2の分割
上定盤部20,21を下定盤1の分割下定盤部10,1
1側に押圧するための第1,第2の押圧機構である。第
1の押圧機構7は、外側の分割上定盤部20を押圧する
ための機構であり、シリンダ70と、回転体24を保持
した筐体71とを有している。具体的には、シリンダ固
定板72にシリンダ70が固定され、シリンダ70のピ
ストンロッド70aに筐体71が吊り下げられている。
そして、モータ26が筐体71内に固定され、モータ2
6で回転駆動可能な回転体24がベアリング71aを介
して筐体71に回転自在に連結されている。一方、第2
の押圧機構8は、内側の分割上定盤部21を押圧するた
めの機構であり、シリンダ80と、後述するスライド機
構とを有している。具体的には、シリンダ固定板72の
下面に固定され且つ筐体71の孔71bを貫通した支柱
81の下端に、取付板82が固着され、この取付体82
の下面に、シリンダ80が固定されている。そして、シ
リンダ80のピストンロッド80aが回転軸23に連結
され、モータ27が連結部材80bを介してピストンロ
ッド80aに固定されている。また、回転体25を回転
体24に対してスライドできるようにするため、スライ
ド機構が設けられている。図2は、スライド機構を示す
部分拡大断面図である。図2に示すように、スライド機
構は、ベアリング24aと、回転体25に設けられたガ
イド溝83とで構成されている。ガイド溝83は、回転
体25の外周面に刻設され、ベアリング24aは、回転
体24の内周面に固定されている。このベアリング24
aの内周面には、係合部24cが突設され、係合部24
cがガイド溝83内にスライド可能に嵌められている。
これにより、図1に示すシリンダ80のピストンロッド
80aを伸縮させることで、回転体24を静止させた状
態で、回転体25を下降,上昇させることができる。そ
して、シリンダ70のピストンロッド70aを伸縮させ
ることで、回転体25を静止させた状態で、回転体24
をベアリング24aと一体に下降,上昇させることがで
きる。また、図1に示すモータ27を駆動させると、そ
の回転力が回転体25に伝わり、係合部24cがガイド
溝83に係合して、ベアリング24aの内周リング24
dがボール24eの作用によって回転する。このとき、
回転体24に固定されたベアリング24aの外周リング
24fは静止状態を維持する。そして、この状態で、モ
ータ26を駆動させると、その回転力が回転体24に伝
わり、ボール24eの作用によって、外周リング24f
が回転体24と一体に回転する。
【0022】また、図1において、符号9はスラリ供給
器であり、スラリSを下定盤1と上定盤2との間に供給
するための機器である。図3はスラリ供給器9を示す部
分拡大断面図である。図3に示すように、パイプ90が
スラリ供給器9から延出され、このパイプ90から2つ
の供給口部90a,90bが分岐されている。そして、
上定盤2の回転体24の上面であって且つ供給口部90
a,90bに対応した箇所に、2つのリング状の樋9
1,92が設けられている。これら樋91,92内に
は、複数の孔93,94が穿設され、樋91の孔93は
上定盤2の分割上定盤部20の下面に開口し、樋92の
孔94は回転体25の上面に向かって開口している。さ
らに、回転体25の上面であって且つ孔94に対応する
箇所には、リング状の凹部95が刻設されている。そし
て、凹部95内にも複数の孔96が穿設され、これらの
孔96が分割上定盤部21の下面に開口している。これ
により、スラリ供給器9から供給されたスラリSは、パ
イプ90の供給口部90a,90bから流出し、回転体
24の樋91,92で受けられる。そして、樋91内の
スラリSは、孔93を介して下定盤1の外周部側に供給
される。一方、樋92内のスラリSは、孔94を介して
回転体25の凹部95内に流出し、凹部95の孔96を
介して下定盤1の内周部側に供給される。
【0023】図1において、キャリア3は、キャリア本
体30とキャリア保持枠37とで構成されている。図4
は、キャリア3の構造を示す平面図である。キャリア本
体30は、図4に示すように、下定盤1よりも大きめに
設定されており、その外周部には、10個のワーク保持
孔31でなる外周ワーク保持孔群32(一点鎖線)を有
し、内周部には5個のワーク保持孔31でなる内周ワー
ク保持孔群33(二点鎖線)を有している。外周の10
個のワーク保持孔31はキャリア本体30の周方向に点
対称状態でリング状に穿設されており、これらのワーク
保持孔31で形成された外周ワーク保持孔群32は、分
割下定盤部10及び分割上定盤部20と対応した位置に
ある。また、内周の5個のワーク保持孔31も、キャリ
ア本体30の周方向に点対称状態でリング状に穿設され
ており、これらのワーク保持孔31で形成された内周ワ
ーク保持孔群33は、分割下定盤部11及び分割上定盤
部21に対応した位置にある。一方、キャリア保持枠3
7は、このようなキャリア本体30を保持するための部
材であり、図5に示すように、その内周面に沿って凹設
された嵌合部37aに、キャリア本体30の外周縁30
aが嵌め込まれ、ビス37bにて固定されている。
【0024】図1に示す第1のキャリア揺動機構4は、
上記のようなキャリア保持枠37を保持してキャリア本
体30を揺動させる周知の機構であり、一対のクランク
機構4−1,4−2でなる。クランク機構4−1,4−
2は、図4及び図5に示すように、キャリア保持枠37
の直径方向の外側に対称に配されており、連結部材4
0,40の先端が、キャリア保持枠37の外周面に固着
されている。そして、連結部材40,40が揺動アーム
41,41の先端部にピン42,42によって回転自在
に連結されている。揺動アーム41,41は、図示しな
いセレーション機構を介してトルクアクチュエータ等の
揺動源43,43の出力軸43a,43aに連結されて
いる。これらクランク機構4−1,4−2の動作タイミ
ングは揺動源43,43を制御するコントローラ49に
よって若干ずらされた状態で同期するように設定されて
おり、キャリア本体30の中心が小さな8の字状を描く
ように揺動させられる。すなわち、図6に示すように、
クランク機構4−1,4−2の揺動アーム41,41が
揺動源43,43により若干のタイミングずれを保った
状態で回動され、ピン42がa→b→c→d→e→f→
g→h→aの順に移動すると、それに従って、キャリア
本体30が揺動し、その中心点Oの軌跡が一点鎖線で示
すように8の字状を描くようになっている。キャリア本
体30の揺動に伴って、図4に示す外周ワーク保持孔群
32,内周ワーク保持孔群33に保持されたワークWも
8の字状に揺動することとなる。なお、図6は理解を容
易にするため、キャリア本体30の中心Oが描く軌跡を
拡大して示したが、本実施形態では、ピン42が短く設
定されており、実際には、図7に示すように、キャリア
本体30の中心及びワークWは所定範囲内で小さな8の
字状に揺動する。具体的には、外周ワーク保持孔群32
に保持された10枚のワークWは、これらのワークWを
上下から挟む分割下定盤部10及び分割上定盤部20の
幅内で揺動し、内周ワーク保持孔群33に保持された5
枚のワークWは、これらのワークWを挟む分割下定盤部
11及び分割上定盤部21の幅内で揺動する。
【0025】次に、この実施形態の両面研磨装置を示す
研磨動作について説明する。図4に示すように、10枚
のワークWをキャリア3の外周ワーク保持孔群32を形
成する10個のワーク保持孔31内に収納すると共に、
5枚のワークWを内周ワーク保持孔群33を形成する5
個のワーク保持孔31内に収納した状態で、図1に示す
シリンダ70,80のピストンロッド70a,80aを
伸ばして、上定盤2を下降させ、上定盤2をワークWに
接触させて、分割上定盤20,21をシリンダ70,8
0によって所定圧力で押圧する。すると、外周ワーク保
持孔群32内の10枚のワークWが上定盤2の分割上定
盤部20と下定盤1の分割下定盤部10とに挟まれ、内
周ワーク保持孔群33内の5枚のワークWが上定盤2の
分割上定盤部21と下定盤1の分割下定盤部11とに挟
まれた状態になる。この状態でモータ16,17とモー
タ26,27を駆動させ、下定盤1と上定盤2とを逆方
向に回転させ、下定盤1の分割下定盤部10と上定盤2
の分割上定盤部20との周速度V1を分割下定盤部11
と分割上定盤部21との周速度V2に等しく設定する。
具体的には、外周ワーク保持孔群32内のワークWの枚
数と内周ワーク保持孔群33内のワークWの枚数との比
が10:5=2:1であるので、分割下定盤部11及び
分割上定盤部21の回転数を分割下定盤部10及び分割
上定盤部20の回転数の約2倍に設定する。これによ
り、外周ワーク保持孔群32内のワークWの両面が互い
に逆回転している分割下定盤部10と分割上定盤部20
とによって同時に研磨され、内周ワーク保持孔群33内
のワークWの両面が互いに逆回転している分割下定盤部
11と分割上定盤部21とによって同時に研磨される。
しかも、分割下定盤部11及び分割上定盤部21の周速
度V2が分割下定盤部10及び分割上定盤部20の周速
度V1と等しく設定されているので、外周ワーク保持孔
群32内の10枚のワークWにおける研磨レートと内周
ワーク保持孔群33内の5枚のワークWにおける研磨レ
ートとが略等しくなる。
【0026】このような研磨動作と並行して第1のキャ
リア揺動機構4を駆動することで、外周ワーク保持孔群
32内のワークWが分割下定盤部10及び分割上定盤部
20の幅の範囲内で8の字状に揺動され、内周ワーク保
持孔群33内のワークWが分割下定盤部11及び分割上
定盤部21の幅の範囲内で8の字状に揺動される。とこ
ろで、図8に示すように、分割下定盤部10(分割下定
盤部11,分割上定盤部20,21)は幅Lを有してい
るので、分割下定盤部10の内側と外側とでその周速度
が多少異なる。このため、ワークWを分割下定盤部10
に対して静止させておくと、ワークWの図8における外
半部Aと内半部Bとの研磨レートが若干異なることとな
る。これに対して、この実施形態のように、ワークWを
分割下定盤部10の範囲内で8の字状に揺動させること
で、ワークWの略全面が分割下定盤部10の幅方向にま
んべんなく接触し、ワークWの研磨レートをさらに向上
させる。
【0027】このように、この実施形態の両面研磨装置
によれば、下定盤1及び上定盤2の全面を利用すること
ができ、この結果、15枚という多量のワークWを同一
の研磨レートで同時に両面研磨することができることと
なり、量産性に優れている。また、下定盤1及び上定盤
2の外側部分である分割下定盤部10及び分割上定盤部
20の周速度と、内側部分である分割下定盤部11及び
分割上定盤部21の周速度とを同一にしているので、外
周ワーク保持孔群32内の10枚のワークWが分割下定
盤部10及び分割上定盤部20に接触している時間即ち
摺接時間と内周ワーク保持孔群33内の5枚のワークW
が分割下定盤部11及び分割上定盤部21に接触してい
る摺接時間とが等しくなる。この結果、分割下定盤部1
0及び分割上定盤部20の単位時間当たりの摩耗量と分
割下定盤部11及び分割上定盤部21の単位時間当たり
の摩耗量とが等しくなり、下定盤1及び上定盤2全体が
略均一に摩耗する。
【0028】(第2の実施形態)図9は、この発明の第
2の実施形態に係る両面研磨装置を示す平面図である。
この実施形態の両面研磨装置は、図9に示すように、キ
ャリア保持枠37′にキャリア回転機構5を組み付け
て、キャリア本体30′を中心Oの周りで回転できるよ
うにした点が、上記第1の実施形態と異なる。
【0029】かかる目的を達成するため、キャリア保持
枠37′は、キャリア本体30′が回転できるように、
キャリア本体30′の外縁部を保持する構造となってい
る。すなわち、図10に示すように、キャリア保持枠3
7′の嵌合部37a′に嵌め込められたキャリア本体3
0′の外周縁30a′の上面,下面と嵌合部37a′の
上面,下面との間に、ボールベアリング38a,38b
がそれぞれ介設されている。また、キャリア回転機構5
は、上記のように、キャリア保持枠37′で回転自在に
保持されたキャリア本体30′を駆動回転させるための
機構であり、図11に示すように、モータ50と、この
モータ50の回転軸51に取り付けられたギア52とで
構成されている。具体的には、図9に示すように、キャ
リア本体30′の径方向に突設されたギア室53の上
に、モータ50が下向きに固定されている。そして、図
11に示すように、モータ50の回転軸51がギア室5
3の上壁に穿設された孔53aを介してギア室53内に
挿入され、その下端部に取り付けられたギア51が、キ
ャリア本体30′の外縁に形成されたギア部30b′に
噛合されている。これにより、モータ50を駆動させ
て、ギア52を回転させると、ギア52の回転力がギア
部30b′に伝達され、ボールベアリング38a,38
bの作用によって、キャリア本体30′がその中心Oの
周りで滑らかに回転する。
【0030】かかる構成により、上記第1の実施形態と
同様に、下定盤1及び上定盤2を回転させ、第1のキャ
リア揺動機構4によって、各ワークWを8の字状に揺動
させると共に、さらに、キャリア回転機構5によって、
キャリア本体30′を中心Oの周りで回転させることが
できる。ところで、上記第1の実施形態の両面研磨装置
のように、キャリア本体30′が静止した状態でワーク
Wを8の字状に揺動させると、図12に示すように、ク
ランク機構4−1,4−2を通る直線Mに垂直な直線N
上に位置するワークW1は分割下定盤部10(11)の
幅方向に8の字状に揺動するが、直線M上に位置するワ
ークW2は、分割下定盤部10(11)の周方向に8の
字状に揺動する。したがって、かかる8の字揺動方向の
相違によってワークW1の研磨レートとワークW2の研
磨レートとが異なるおそれがある場合には、上記のよう
に、キャリア本体30′を回転させることにより、ワー
クWをキャリア本体30′の中心Oの周りで回転させる
ことによって、すべてのワークWの揺動方向を同一にす
ることができる。この結果、すべてのワークWの研磨レ
ートをほぼ完全に同一にすることができる。
【0031】このように、この実施形態の両面研磨装置
によれば、全てのワークWの研磨レートをほぼ完全に同
一にすることができるので、ワークWの研磨レートの均
一性をさらに向上させることができる。その他の構成,
作用効果は上記第1の実施形態と同様であるので、その
記載は省略する。
【0032】(第3の実施形態)図13は、この発明の
第3の実施形態に係る両面研磨装置を示す平面図であ
る。この実施形態の両面研磨装置は、第1のキャリア揺
動機構4によるワークWの揺動方向と略垂直な方向にも
ワークWを揺動させることができる第2のキャリア揺動
機構6を設けた点が上記第1及び第2の実施形態と異な
る。
【0033】第2のキャリア揺動機構6は、第1のキャ
リア揺動機構4ど同様に、連結部材40と揺動アーム4
1と揺動源43を有した一対のクランク機構6−1,6
−2で構成されているが、クランク機構6−1,6−2
の連結部材40,40は、4−1,4−2を通る直線M
に垂直な直線N上に位置するキャリア保持枠37の外側
に固着されている。なお、符号49′はコントローラで
あり、第1の実施形態に適応されたコントローラ49と
同機能を有しているが、第1のキャリア揺動機構4のク
ランク機構4−1,4−2を所定時間作動させた後、ク
ランク機構6−1,6−2を一定時間作動させるよう
に、制御対象を切り換える機能を有している。また、一
方のクランク機構、例えばクランク機構6−1,6−2
を駆動している状態では、他方のクランク機構4−1,
4−2は従動状態になる。つまり、クランク機構4−
1,4−2の揺動源43の出力軸43aはフリー回転状
態にあり、連結部材40と揺動アーム41とが、抵抗す
ることなく、キャリア本体30の動きに従って動く。
【0034】かかる構成により、第1のキャリア揺動機
構4によって、ワークWが直線N方向に8の字状に所定
時間揺動された後、第2のキャリア揺動機構6によって
直線M方向に8の字状に揺動されるので、上記第2の実
施形態と同様に、全てのワークWの研磨レートを略同一
にすることができ、研磨レートの均一性をさらに向上さ
せることができる。その他の構成,作用効果は上記第1
の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0035】(第4の実施形態)図14は、この発明の
第4の実施形態に係る両面研磨システムを示す概略断面
図である。図14に示すように、この両面研磨システム
は、上記した第1の実施形態の両面研磨装置100と、
搬入装置110と、搬出装置120と、制御装置として
のシステムコントローラ130−1とを具備している。
【0036】両面研磨装置100は、後述するシステム
コントローラ130−1の研磨制御部133−1からの
スタート信号Ssを入力すると、上定盤2を下降させ、
モータ16等を駆動させて、下定盤1と上定盤2とを回
転させると共に、上記コントローラ49を介して第1の
キャリア揺動機構4を駆動させる機能を有している。ま
た、この両面研磨装置100は上定盤2の分割上定盤部
20に渦電流センサ等の厚さ検出器101を有してお
り、この厚さ検出器101により研磨作業時のワークW
の厚さを測定して、測定信号Sd を上記研磨制御部13
3−1に出力するようになっている。さらに、両面研磨
装置100は、後述するエンド信号Seを上記研磨制御
部133−1から入力すると、下定盤1,上定盤2及び
第1のキャリア揺動機構4の駆動を停止させた後、上定
盤2を初期位置迄上昇させるようになっている。また、
第1のキャリア揺動機構4は、研磨制御部133−1か
らのリセット信号Rを入力すると、キャリア本体30を
初期状態にリセットする機能を有している。これによ
り、下定盤1及び上定盤2の中心と一致するように初期
設定されたキャリア本体30の中心が研磨終了時にずれ
た場合においても、第1のキャリア揺動機構4のリセッ
ト機能により、キャリア本体30の中心が下定盤1及び
上定盤2の中心と一致するようにキャリア本体30が戻
されることとなる。
【0037】搬入装置110は、未研磨のワークWを両
面研磨装置100に搬入するための装置であり、テーブ
ル111とローダ112とを有している。ローダ112
は、レール140に沿って駆動走行すると共に、内部の
図示しないシリンダでローダ112を昇降させることが
できる駆動部141に吊り下げられている。このような
ローダ112の下面には、ワークWを保持するための1
5本のチャック113が突設されている。図15は、チ
ャック113の配置状態を示すローダ112の下面図で
ある。図15に示すように、15本のチャック113
は、図4に示したキャリア本体30のワーク保持孔31
に対応して配置されている。つまり、ローダ112の下
面外周部に周方向にリング状に突設された10本のチャ
ック113により一点鎖線で示すチャック群114が形
成され、5本のチャック113でなる二点鎖線で示すチ
ャック群115がチャック群114の内側に形成されて
いる。そして、これらチャック群114,115はキャ
リア本体30の外周ワーク保持孔群32,内周ワーク保
持孔群33に対応している。一方、図14に示すテーブ
ル111は未研磨のワークWを配置するためのものであ
る。ワークWのテーブル111上への配置は、図示しな
いロボットによってローダ112のチャック113の取
付位置に対応するように行われる。このような搬入装置
110は、後述するシステムコントローラ130−1の
搬入制御部131からの搬入信号Sinを入力すると、テ
ーブル111真上のローダ112を下降させ、15本の
チャック113で15枚のワークWを保持した後、ロー
ダ112を上昇させる。そして、ローダ112をレール
140に沿って両面研磨装置100側に移動させ、キャ
リア本体30の真上で下降させて、ローダ112が保持
している15枚のワークWをワーク保持孔31内に収納
させる。しかる後、ローダ112を上昇させ、レール1
40に沿ってテーブル111側に移動させた後、ローダ
112をテーブル111の真上で待機させると共に、研
磨指令信号S1をシステムコントローラ130−1の研
磨制御部133−1に出力するようになっている。
【0038】搬出装置120は、既研磨のワークWを両
面研磨装置100から搬出するための装置であり、搬入
装置110と同構成である。すなわち、テーブル121
と、駆動部141に吊り下げられたアンローダ122と
を有し、アンローダ122はローダ112と同様に、1
0本のチャック123で形成されたチャック群124と
内側の5本のチャック123で形成されたチャック群1
25とを有している(図15参照)。この搬出装置12
0は、後述するシステムコントローラ130−1の搬出
制御部132からの搬出信号Soutを入力すると、アン
ローダ122をテーブル121の真上位置からレール1
40に沿って両面研磨装置100側に移動させ、キャリ
ア本体30の真上位置で同期信号S2をシステムコント
ローラ130−1の搬入制御部131に出力すると共
に、アンローダ122を下降させて、ワーク保持孔31
内の既研磨のワークWを保持させる。しかる後、アンロ
ーダ122を上昇させ、レール140に沿ってテーブル
121の真上迄移動させる。そして、アンローダ122
を下降させ、ワークWをテーブル121上に載置させた
後、アンローダ122を上昇させて、テーブル121の
真上で待機させるようになっている。なお、テーブル1
21上に載置されたワークWは図示しないロボットによ
り取り出され、カセット等に収納される。
【0039】システムコントローラ130−1は、両面
研磨装置100と搬入装置110と搬出装置120と第
1のキャリア揺動機構4とを制御する装置であり、図1
6に示すように搬入制御部131と搬出制御部132と
研磨制御部133−1とを有している。搬入制御部13
1は、搬出装置120からの同期信号S2を入力する
と、搬入信号Sin を搬入装置110に出力する機能を
有している。また、研磨制御部133−1は、搬入装置
110からの研磨指令信号S1を入力すると、両面研磨
装置100にスタート信号Ssを出力した後、厚さ検出
器101からの測定信号Sdを入力し、測定信号Sdが示
すワークWの厚さ値が基準厚さ値に等しくなった時点
で、エンド信号Seを両面研磨装置100に出力する。
しかる後、研磨制御部133−1はリセット信号Rを第
1のキャリア揺動機構4と搬出制御部132とに出力す
る機能を有している。そして、搬出制御部132は、研
磨制御部133−1からリセット信号Rを入力すると、
搬出信号Soutを搬出装置120に出力する機能を有し
ている。
【0040】次に、この実施形態の両面研磨システムが
示す動作について説明する。図17〜図22は、この実
施形態の両面研磨システムが示す動作を説明するための
概略図であり、図17はローダ112及びアンローダ1
22がテーブル111及びキャリア本体30の真上に位
置した状態を示し、図18はローダ112及びアンロー
ダ122の下降状態を示し、図19はローダ112及び
アンローダ122のワークW搬送状態を示し、図20は
ローダ112及びアンローダ122による両面研磨装置
100及びテーブル121への搬入及び搬出動作を示
し、図21はローダ112及びアンローダ122の初期
状態への復帰動作を示し、図22は両面研磨装置100
によるワークWの研磨動作を示す。図17に示すよう
に、アンローダ122が両面研磨装置100のキャリア
本体30真上に至ると、アンローダ122がキャリア本
体30に向かって下降すると共に、同期信号S2が搬出
装置120からシステムコントローラ130−1の搬入
制御部131に出力され、搬入信号Sinが搬入制御部1
31から搬入装置110に出力される。すると、図18
に示すように、ローダ112がアンローダ122の下降
動作と同期してテーブル111側に下降し、15本のチ
ャック113で15枚のワークWを保持する。この動作
と並行して、アンローダ122がそのチャック123で
キャリア本体30のワーク保存孔31内に収納されてい
る既研磨のワークWを保持する。しかる後、図19に示
すように、ローダ112及びアンローダ122が共にレ
ース140に沿って両面研磨装置100及びテーブル1
21側に移動し、キャリア本体30及びテーブル121
の真上でそれぞれ停止する。
【0041】そして、図20に示すように、ローダ11
2及びアンローダ122がキャリア本体30及びテーブ
ル121に向かって下降する。このとき、図15に示し
たように、ローダ112のチャック113の数及び配置
がキャリア本体30のワーク保持孔31の数及び配置に
対応しているので、チャック113で保持されたワーク
Wは、キャリア本体30のワーク保持孔31内に完全に
収納される。しかる後、図21に示すように、ローダ1
12はチャック113で保持したワークWを切り離し、
上昇してテーブル111の真上位置迄戻る。一方、アン
ローダ122は、図20に示すように、チャック123
で保持したワークWをテーブル121上に載置した後、
図21に示すように、上昇して、テーブル121の真上
で待機する。
【0042】ローダ112が、テーブル111の真上で
停止すると、研磨指令信号S1が搬入装置110からシ
ステムコントローラ130−1の研磨制御部133−1
に出力され、スタート信号Ssが研磨制御部133−1
から両面研磨装置100に出力される。すると、図22
に示すように、両面研磨装置100が上記第1の実施形
態の項で説明した研磨動作を実行する。この研磨動作実
行時においては、測定信号Sdが厚さ検出器101から
研磨制御部133−1に常時入力され、ワークWの厚さ
値が基準厚さ値に等しいことを示す測定信号Sdが研磨
制御部133−1に入力されると、エンド信号Seが研
磨制御部133−1から両面研磨装置100に出力され
る。これにより、両面研磨装置100による研磨動作が
終了し、上定盤2が回転を止めて元の位置に上昇すると
共に、第1の揺動機構4もその揺動動作を停止する。研
磨終了時においては、キャリア本体30の中心が研磨開
始時の中心位置からずれていることが多い。したがっ
て、このような場合には、キャリア本体30の真上にき
たアンローダ122の15本のチャック123の中心位
置と15個のワーク保持孔31の中心位置とが異なって
おり、この状態でアンローダ122を下降させると、チ
ャック123でワーク保持孔31内の既研磨のワークW
を保持することはできない。しかし、この実施形態の両
面研磨システムでは、システムコントローラ130−1
の研磨制御部133−1がエンド信号Seの出力時にリ
セット信号Rを第1の揺動機構4に出力し、第1の揺動
機構4がキャリア本体30を研磨動作時の位置にリセッ
トする。この結果、キャリア本体30が初期状態に戻
り、アンローダ122やローダ112によるワークWの
ワーク保持孔31への搬出や搬入を確実に行うことがで
きる。
【0043】また、研磨制御部133−1からのリセッ
ト信号Rは、搬出制御部132にも出力され、搬出信号
Soutが搬出制御部132から搬出装置120に出力さ
れる。すると、アンローダ122が図22に示した位置
から図20に示すように、両面研磨装置100のキャリ
ア本体30の真上位置に移動し、以後、上記したと同様
の動作が自動的に繰り返される。
【0044】このように、この実施形態の両面研磨シス
テムによれば、両面研磨装置100の研磨動作終了後の
キャリア本体30が開始時の状態に戻るので、ワークW
の搬入,研磨,搬出を完全に自動的に行うことができ
る。なお、この実施形態では、上記第1の実施形態の両
面研磨装置を用いたが、この両面研磨装置の代わりに、
上記第3の実施形態の両面研磨装置を用いても、同様の
動作,効果を得ることができることは勿論である。
【0045】(第5の実施形態)図23は、この発明の
第5の実施形態に係る両面研磨システムの要部であるシ
ステムコントローラを示すブロック図である。この実施
形態の両面研磨システムは、上記第4の実施形態の両面
研磨システムにおいて、両面研磨装置100の代わり
に、上記第2の実施形態の両面研磨装置を適用した点が
上記第4の実施形態と異なる。したがって、上記第2の
実施形態による両面研磨装置200と搬入装置110と
搬出装置120との構成は、上記したと同様であるの
で、その詳細な説明は省略する。
【0046】この実施形態の両面研磨システムに適用さ
れる両面研磨装置200は、キャリア本体30′を第1
の揺動機構4によって揺動させるだけでなく、モータ5
0で回転させる構成であるので、両面研磨装置200の
研磨作業終了時におけるキャリア本体30′のワーク保
持孔31の位置が研磨作業開始時の位置からキャリア本
体30′の回転方向にずれる。そこで、この実施形態で
は、研磨作業終了時にワーク保持孔31を研磨作業開始
時の位置に戻す制御が可能なシステムコントローラ13
0−2を適用した。
【0047】システムコントローラ130−2は、図2
3に示すように、搬入制御部131と搬出制御部132
と研磨制御部133−2の他にさらに回転角度演算部1
34を有している。研磨制御部133−2は、上記第4
の実施形態の研磨制御部133−1と略同機能を有して
いるが、リセット信号Rを回転角度演算部134にも出
力する点が異なる。回転角度演算部134は、キャリア
本体30の内周ワーク保持孔群33を構成するワーク保
持孔31の数「5」で360゜を除した角度を整数倍し
た角度であって且つ研磨終了時のキャリア本体30′の
回転角度に最も近い角度までキャリア本体30′を回転
させる制御を行う部分である。具体的には、回転角度演
算部134は、両面研磨装置200の研磨動作中に、図
11に示した歯数Z1のギア52を回転させているモー
タ50の回転数n1を常時モニターして、歯数Z2のギア
部30b′を有したキャリア本体30′の回転角度θを
演算する。詳しくは、キャリア本体30′の回転数n2
は、式n2=Z1・n1/Z2を満たすので、キャリア本体
30′の回転角度θを下記(1)式で演算する。 θ=360゜・n2=360゜・Z1・n1/Z2 ・・・・(1) また、回転角度演算部134は360゜をワーク保持孔
31の数「5」で除した角度「72゜」を整数倍した角
度「72゜・n」(n=1以上の整数)を演算し、演算
された複数の角度「72゜・n」のうち上記キャリア本
体30′の回転角度θに最も近い角度を選択する。例え
ば、図24に示すように、研磨作業開始時のキャリア本
体30′におけるワーク保持孔31の位置が実線で示す
状態であり、キャリア本体30′が28845゜だけ回
転した時点で、研磨動作が終了し、キャリア本体30′
が停止して、ワーク保持孔31が破線で示すように研磨
作業開始の位置からズレたとする。この場合には、角度
「72゜・n」のうち「28845゜」に近い角度は
「28800゜」と「28872゜」であり、この角度
は研磨作業開始時のワーク保持孔31−1とワーク保持
孔31−2の位置に対応している。そして、これらの角
度のうち、回転角度「28845゜」に最も近い角度は
「28872゜」である。回転角度演算部134は、こ
の角度を決定した後、この角度からキャリア本体30′
の回転角度を引いた差角θ1即ち「+27゜」を演算
し、キャリア本体30′をこの差角θ1だけ研磨時の回
転方向に回転させる回転指令信号C1をモータ50に出
力する。詳しくは、上記(1)式から下記(2)式が成
立するので、 n1=θ1・Z2/(360゜・Z1) ・・・・(2) この(2)式を用いてモータ50の回転数n1を決定
し、その回転数n1だけギア52を回転させる回転指令
信号C1をモータ50に出力する。これにより、図24
の破線で示すように、研磨作業開始時からズレたワーク
保持孔31が回転指令信号C1を回転角度演算部134
から入力したモータ50の駆動によって、実線で示す研
磨作業開始時のワーク保持孔31の位置に戻されること
となる。なお、回転角度演算部134は差角θ1の値が
負数の場合には、キャリア本体30′を研磨時の回転方
向と逆方向に回転させる回転指令信号C1をモータ50
に出力する機能を有している。
【0048】かかる構成により、研磨中のワークWの厚
さが基準厚さ値に等しくなると、エンド信号Seとリセ
ット信号Rが研磨制御部133−2から両面研磨装置2
00に出力されて、両面研磨装置200が停止されると
共に、第1の揺動機構4のキャリア本体30′に対する
リセット動作が実行される。また、これと並行して研磨
制御部133−2のリセット信号Rが回転角度演算部1
34に入力されると、回転角度演算部134において上
記演算が行われ、回転指令信号C1がモータ50に出力
されて、キャリア本体30′のワーク保持孔31の位置
が研磨作業開始時の位置に戻される。その他の構成,作
用及び効果は、上記第4の実施形態と同様であるのでそ
の記載は省略する。
【0049】(第6の実施形態)図25は、この発明の
第6の実施形態に係る両面研磨システムを示す平面図で
ある。この実施形態の両面研磨システムは、搬入装置1
10のローダ112と搬出装置120のアンローダ12
2との各中心位置を、研磨作業終了時のキャリア本体3
0の中心位置に合わせる構成となっている点が、上記第
5及び第6の実施形態と異なる。具体的には、搬入装置
110のローダ112を両面研磨装置100のキャリア
本体30と平行な平面内で移動させることができる第1
のX−Y駆動機構150−1と、同じく搬出装置120
のアンローダ122をキャリア本体30と平行な面内で
移動させることができる第2のX−Y駆動機構150−
2と、中心位置検出装置160と、第1のX−Y駆動機
構150−1及び第2のX−Y駆動機構150−2を制
御するシステムコントローラ130−3とを備えてい
る。
【0050】第1のX−Y駆動機構150−1は、ロー
ダ112の両側に取り付けられたスライダ151−1,
151−2に通されたシャフト152−1,152−2
でローダ112を支持し、これらシャフト152−1,
152−2の両端を支持した支持板153−1,153
−2のうちの支持板153−1に、スライダ151−1
を回転させるX軸駆動モータ154を取り付けた構造と
なっている。スライダ151−1には、シャフト152
−1の長さ方向に貫通する孔が穿設され、この孔内に雌
ネジ部が刻設されている。一方、シャフト152−1の
表面には雄ネジ部が形成され、この雄ネジ部がスライダ
151−1の雌ネジ部に螺合されている。このようなシ
ャフト152−1は、X軸駆動モータ154の回転軸に
直結されており、X軸駆動モータ154を駆動させるこ
とで、シャフト152−1も回転するようになってい
る。また、スライダ151−2にも、シャフト152−
2の長さ方向に貫通する孔が穿設され、この孔にシャフ
ト152−2が嵌挿されている。これにより、X軸駆動
モータ154を一方向に回転させることで、ローダ11
2を図25の下側に移動させ、X軸駆動モータ154を
他方向に回転させることで、ローダ112を図25の上
方向に移動させることができる。さらに、上記のような
組付体は、支持板153−1,153−2にそれぞれ取
り付けられたスライダ155−1,155−2に通され
たシャフト156−1,156−2により支持されてい
る。スライダ155−1にも、シャフト156−1の長
さ方向に貫通し且つ内部に雌ネジ部を有した孔が穿設さ
れ、シャフト156−1の表面に設けられた雄ネジ部が
この孔の雌ネジ部に螺合されている。このようなシャフ
ト156−1の一方端部は、レール140−1の駆動部
141−1に吊り下げられた支持体158−1よって回
転自在に支持され、他方端部はY軸駆動モータ157の
回転軸に直結されている。そして、Y軸駆動モータ15
7はレール140−2の駆動部141−2に吊り下げら
れている支持体158−2に固定されている。一方、ス
ライダ155−2にも、孔が穿設されており、この孔に
シャフト156−2が嵌挿された状態で、シャフト15
6−2の両端部が支持体158−1,158−2によっ
て支持されている。これにより、Y軸駆動モータ157
を一方向に回転させることで、ローダ112の組付体を
図25の右側に一体に移動させ、Y軸駆動モータ157
を他方向に回転させることで、上記組付体を図25の左
方向に一体に移動させることができる。
【0051】第2のX−Y駆動機構150−2も第1の
X−Y駆動機構150−1と同構造であり、図に示すよ
うに、スライダ151−1,151−2と、シャフト1
52−1,152−2と、支持板153−1,153−
2と、X軸駆動モータ154と、スライダ155−1,
155−2と、シャフト156−1,156−2と、Y
軸駆動モータ157と、支持体158−1,158−2
とを備えている。
【0052】上記のように、第1のX−Y駆動機構15
0−1,150−2を備えた搬入装置110,搬出装置
120は、後述するシステムコントローラ130−3の
搬入制御部131,搬出制御部132から位置決め指令
信号C2を入力すると、ローダ112,アンローダ12
2がキャリア本体30の真上まで移動した時点で、第1
のX−Y駆動機構150−1,150−2をそれぞれ駆
動し、ローダ112,アンローダ122の中心位置が、
指令信号C2が示す中心位置に一致するように、ローダ
112,アンローダ122を移動させる。そして、搬入
装置110はワークWをキャリア本体30のワーク保持
孔31内に搬入した後、キャリア本体30の真上迄上昇
した時点で、ローダ112の中心位置を初期位置に戻
す。また、搬出装置120は、ワークWをキャリア本体
30のワーク保持孔31内から搬出した後、キャリア本
体30の真上まで上昇した時点で、アンローダ122の
中心位置を初期位置に戻すようになっている。
【0053】中心位置検出装置160は、後述するシス
テムコントローラ130−3の研磨制御部133−3か
らリセット信号Rを入力した時点で、両面研磨装置10
0のキャリア本体30の中心Oの位置を検出して、その
検出信号Soをシステムコントローラ130−3の搬入
制御部131及び搬出制御部132に出力する機能を有
している。具体的には、図28に示すように、中心位置
検出装置160は、クランク機構4−1の角度を検出す
るための角度検出器161−1と、クランク機構4−2
の揺動アーム41の角度を検出するための角度検出器1
61−2と、演算部162とを有している。図29は、
キャリア本体30の中心位置検出を説明するための概略
図である。図29に示すように、角度検出器161−1
は、クランク機構4−1の揺動アーム41停止時におけ
るy軸からの角度αを検出して、その角度信号Sαを演
算部162の入力する機能を有し、角度検出器161−
2は、クランク機構4−2の揺動アーム41停止時にお
けるx軸からの角度βを検出して、その角度信号Sβを
演算部162の入力する機能を有している。なお、揺動
アーム41がy軸の右側(即ち、x軸の正側)に位置す
るときの角度α,βは正の角度であり、揺動アーム41
がy軸の左側(即ち、x軸の負側)に位置するときの角
度α,βは負の角度である。演算部162は、角度検出
器161−1,161−2からの角度信号Sα,Sβが
示す角度を用いて、キャリア本体30の中心の座標O
(x,y)を演算する。すなわち、揺動アーム41の長
さをrとすると、キャリア本体30の中心Oのx座標と
y座標とは、簡単な計算により、下記(3)式及び
(4)式で表される。 x=(sinα+sinβ)×r/2 …(3) y=(−cosα+cosβ)×r/2 …(4) 演算部162は、角度検出器161−1,161−2で
検出された一対の揺動アーム41の角度α,βを上記
(3)式と(4)式とに代入して、キャリア本体30の
中心の座標O(x,y)を求め、その演算結果である検
出信号Soをシステムコントローラ130−3に出力す
る機能を有している。
【0054】図30は、システムコントローラ130−
3を示すブロック図である。システムコントローラ13
0−3は、搬入制御部131と搬出制御部132と研磨
制御部133−3とを備えている。研磨制御部133−
3は、第4の実施形態の130における研磨制御部13
3−1と略同機能であるが、第4の実施形態の研磨制御
部133−1がエンド信号Seの出力後にリセット信号
Rを第1の揺動機構4と搬出制御部132とに出力する
のに対して、この実施形態の研磨制御部133−3は、
エンド信号Seの出力後にリセット信号Rを中心位置検
出装置160と搬出制御部132とに出力する。また、
搬入制御部131と搬出制御部132は、中心位置検出
装置160からの検出信号Soに基づいて、検出信号So
が示す中心位置にローダ112及びアンローダ122を
移動させるための位置決め指令信号C2を搬入装置11
0及び搬出装置120に出力する機能を有している。
【0055】かかる構成により、研磨中のワークWの厚
さが基準厚さ値に等しくなると、エンド信号Seとリセ
ット信号Rとがシステムコントローラ130−3の研磨
制御部133−3から両面研磨装置100と中心位置検
出装置160とに出力される。すると、両面研磨装置1
00が停止されると共に、キャリア本体30の中心位置
を示す検出信号Soが中心位置検出装置160から搬入
制御部131と搬出制御部132とに出力される。この
動作と並行して、リセット信号Rが研磨制御部133−
3から搬出制御部132に出力されるので、搬出制御部
132からは、搬出信号Soutと位置決め指令信号C2と
が搬出装置120に出力される。また、搬入制御部13
1からは位置決め指令信号C2が搬入装置110に出力
される。搬出信号Soutが搬出装置120に入力される
と、アンローダ122が両面研磨装置100側に移動
し、アンローダ122がキャリア本体30の真上に至る
と、同期信号S2が搬出装置120からシステムコント
ローラ130−3の搬入制御部131に出力される。ま
た、搬出制御部132から搬出装置120に入力された
位置決め指令信号C2に基づいて、第2のX−Y駆動機
構150−2が駆動され、位置決め指令信号C2が示す
キャリア本体30の中心位置に、アンローダ122の中
心位置が一致するように、アンローダ122が位置決め
される。この状態でアンローダ122がキャリア本体3
0に下降されると、アンローダ122のチャック123
とキャリア本体30のワーク保持孔31との位置が一致
し、15枚のワークWすべてが15本のチャック123
によって保持される。そして、アンローダ122がキャ
リア本体30の真上まで上昇した時点で、アンローダ1
22の中心位置が初期位置まで戻された後、ワークWが
このアンローダ122によってテーブル121迄搬送さ
れることとなる。一方、搬出装置120から同期信号S
2を入力した搬入装置110は、アンローダ122の動
作と同期するように、ローダ112を動作させる。そし
て、ローダ112がキャリア本体30の真上に至った時
点で、搬入制御部131から搬入装置110に入力され
た位置決め指令信号C2に基づいて、第1のX−Y駆動
機構150−1が駆動され、位置決め指令信号C2が示
すキャリア本体30の中心位置に、ローダ112の中心
位置が一致するように、ローダ112が位置決めされ
る。しかる後、ローダ112が下降され、ローダ112
によって保持されたワークWがキャリア本体30のワー
ク保持孔31内に収納されることとなる。そして、ロー
ダ112がキャリア本体30の真上まで上昇した時点
で、ローダ112の中心位置が初期位置に戻された後、
ローダ112がテーブル111側に移動される。その他
の構成,作用効果は、上記第4の実施形態と同様である
ので、その記載は省略する。なお、この実施形態では、
上記第1の実施形態の両面研磨装置100を用いたが、
この両面研磨装置の代わりに、上記第3の実施形態の両
面研磨装置を用いても同様の動作,効果を奏することは
勿論である。
【0056】(第7の実施形態)図31は、この発明の
第7の実施形態に係る両面研磨システムを示す平面図で
あり、図32は、チャック回転機構を示す断面図であ
り、図33は、システムコントローラを示すブロック図
である。この実施形態の両面研磨システムは、上記第5
の実施形態に対応したシステムであるが、上記第5の実
施形態が研磨作業終了時にキャリア本体30′をリセッ
ト及び回転させる構成であるのに対して、この実施形態
では、研磨作業終了時に、ローダ112及びアンローダ
122の中心位置合わせと回転とを行う構成としてい
る。具体的には、両面研磨システムは、図31に示すよ
うに、搬入装置110と、搬出装置120と、両面研磨
装置200と、第1のX−Y駆動機構150−1と、第
2のX−Y駆動機構150−2と、チャック回転機構1
70−1,170−2と、システムコントローラ130
−4とを具備している。
【0057】チャック回転機構170−1,170−2
は、搬入装置110のローダ112,アンローダ122
にそれぞれ設けられており、ローダ112,アンローダ
122のチャック123をローダ112,アンローダ1
22の中心周りで一体に回転させることができる機構で
ある。図32は、チャック回転機構170−1(170
−2)を示す断面図である。チャック回転機構170−
1(170−2)は、チャック113(123)が取り
付けられた取付体171をベアリング172を介して回
転自在にローダ112(アンローダ122)に取り付
け、ローダ112(アンローダ122)内部に取り付け
られたモータ173の回転軸を取付体171の中心に直
結した構成となっている。
【0058】システムコントローラ130−4は、図3
3に示すように、搬入制御部131と搬出制御部132
と研磨制御部133−4と回転角度演算部134′とを
備えている。研磨制御部133−4は、第5の実施形態
のシステムコントローラ130−2の研磨制御部133
−2と略同機構であるが、第5の実施形態の研磨制御部
133−2がエンド信号Seの出力後に、リセット信号
Rを第1の揺動機構4と搬出制御部132と回転角度演
算部134とに出力するのに対し、この研磨制御部13
3−4は、エンド信号Seの出力後にリセット信号Rを
中心位置検出装置160と搬出制御部132と回転角度
演算部134′とに出力する。
【0059】回転角度演算部134′は、モータ50の
回転数n1を常時モニターして回転角度演算部134′
からのリセット信号R入力時に、上記(1)式に基づい
て、キャリア本体30′の回転角度θを演算し、この回
転角度θを360゜で除して、その剰余角を示す剰余角
信号Tを搬入制御部131,搬出制御部132に出力す
る機能を有している。例えば、研磨終了時におけるキャ
リア本体30′の回転角度θが「28845゜」の場合
には、この角を360゜で除して得た剰余角「45゜」
を示す剰余角信号Tを出力する。
【0060】搬入制御部131,搬出制御部132は、
上記位置決め指令信号C2を出力する機能だけでなく、
回転角度演算部134′からの剰余角信号Tに基づい
て、この剰余角信号Tに対応した角度だけローダ11
2,アンローダ122の取付体171を回転させるため
の回転指令信号C3を搬入装置110,搬出装置120
に出力する機能をも有している。
【0061】搬入装置110,搬出装置120は、位置
決め指令信号C2を上記搬入制御部131,搬出制御部
132から入力すると、上記第6の実施形態で記したと
同様に、ローダ112,アンローダ122をテーブル1
11,121側からキャリア本体30′の真上まで移動
させた時点で、ローダ112,アンローダ122の中心
位置をキャリア本体30′の中心位置に一致させて、ワ
ークWの搬入,搬出を行い、ローダ112,アンローダ
122がキャリア本体30′の真上に上昇した時点で、
ローダ112,アンローダ122の中心位置を初期位置
に戻す。さらに、回転指令信号C3を入力すると、ロー
ダ112,アンローダ122がキャリア本体30の真上
に移動した時点で、チャック回転機構170−1,17
0−2の各モータ173を駆動して、ローダ112,ア
ンローダ122の取付体171を回転指令信号C3が示
す角度、即ちキャリア本体30′の回転角度θを360
゜で除したときの剰余角だけ回転させる。そして、ロー
ダ112,アンローダ122がワークWをキャリア本体
30′のワーク保持孔31に対して搬入,搬出した後、
キャリア本体30′の真上迄上昇した時点で、ローダ1
12,アンローダ122の取付体171を回転指令信号
C3が示す角度だけ逆回転させて、元に戻すようになっ
ている。
【0062】かかる構成により、研磨中のワークWの厚
さが基準厚さ値に等しくなると、エンド信号Seとリセ
ット信号Rとがシステムコントローラ130−4の研磨
制御部133−4から中心位置検出装置160と両面研
磨装置200と回転角度演算部134′とに出力され
る。すると、両面研磨装置200が停止されると共に、
キャリア本体30′の中心位置を示す検出信号Soが中
心位置検出装置160から搬入制御部131と搬出制御
部132とに出力される。また、リセット信号Rを入力
した回転角度演算部134′において、両面研磨装置2
00の停止時におけるキャリア本体30′の回転角度θ
を360゜で除して得た剰余角信号Tが生成されて、そ
の剰余角信号Tが搬入制御部131と搬出制御部132
とに出力される。この動作と並行して、リセット信号R
が研磨制御部133−4から搬出制御部132に出力さ
れる。これにより、搬出制御部132から搬出装置12
0に、搬出信号Soutに加えて、中心位置検出装置16
0からの検出信号Soに基づいた位置決め指令信号C2と
回転角度演算部134′からの剰余角信号Tに基づいた
回転指令信号C3とが出力される。搬出信号Soutが搬出
装置120に入力されると、アンローダ122が両面研
磨装置200側に移動し、アンローダ122がキャリア
本体30′の真上に至ると、同期信号S2が搬出装置1
20からシステムコントローラ130−4の搬入制御部
131に出力される。そして、位置決め指令信号C2に
基づいて、第2のX−Y駆動機構150−2が位置決め
指令信号C2が示すキャリア本体30′の中心位置にア
ンローダ122の中心位置が一致するように、アンロー
ダ122を位置決めする。さらに、回転指令信号C3に
基づいて、チャック回転機構170−2のモータ173
を駆動して、取付体171を回転指令信号C3が示す角
度だけ回転させる。この状態でアンローダ122がキャ
リア本体30′に下降されると、アンローダ122のチ
ャック123とキャリア本体30′のワーク保持孔31
との位置が一致し、15枚のワークWすべてが15本の
チャック123によって保持される。そして、ワークW
を保持したアンローダ122がキャリア本体30′の真
上まで上昇すると、アンローダ122の中心位置が初期
位置に戻されると共に、取付体171が逆回転されて元
の角度に戻された後、アンローダ122がテーブル12
1迄移動させられる。一方、搬入装置110は、検出信
号Soに基づいた位置決め指令信号C2と剰余角信号Tに
基づいた回転指令信号C3とを搬入制御部131から入
力している。このため、搬入装置110は、搬出装置1
20から同期信号S2を入力すると、アンローダ122
の動作と同期するように、ローダ112を動作させ、ロ
ーダ112がキャリア本体30′の真上に至った時点
で、位置決め指令信号C2に基づいて、第1のX−Y駆
動機構150−1がローダ112の中心位置を位置決め
すると共に、回転指令信号C3に基づいて、チャック回
転機構170−1のモータ173が取付体171を回転
させる。しかる後、ローダ112が下降され、ローダ1
12によって保持されたワークWがキャリア本体30′
のワーク保持孔31内に収納される。そして、ワークW
を切り離したローダ112がキャリア本体30′の真上
まで上昇すると、ローダ112の中心位置が初期位置に
戻されると共に、取付体171が逆回転されて元の角度
に戻された後、ローダ112がテーブル111迄移動さ
せられる。その他の構成,作用効果は、上記第5及び第
6の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0063】(第8の実施形態)図34は、この発明の
第8の実施形態に係る両面研磨システムの要部であるシ
ステムコントローラを示すブロック図である。上記第4
及び第5の実施形態では、ワークWが所定厚さまで研磨
された時点で、研磨作業を終了し、キャリア本体30を
研磨作業開始時の位置にリセットする構成としたが、こ
の実施形態では、ワークWの厚さは検出せず、予め定め
た時間内に、研磨作業を終了すると共にキャリア本体3
0を研磨作業開始時に位置にリセットさせる構成とした
点が、上記第4及び第5の実施形態と異なる。
【0064】具体的には、この実施形態の両面研磨シス
テムは、図34に示すように、中心位置検出装置160
とシステムコントローラ130−5とを備え、システム
コントローラ130−5は、搬入制御部131と搬出制
御部132と研磨制御部133−5とタイマー135と
を有している。研磨制御部133−5は、搬入装置11
0から研磨指令信号S1を入力すると、タイマー135
をスタートさせ、予め定められた基準時間tとタイマー
135が示す経過時間との時間差Δtを監視する。基準
時間tは、ワークWを所定厚さまで研磨するに要する時
間であり、経験値から設定されている。したがって、基
準時間tは研磨作業時間であり、時間差Δtは研磨作業
の残り時間を意味する。キャリア本体30は、研磨作業
中に第1のキャリア揺動機構4によって8の字状に繰り
返し揺動されるが、8の字状揺動の一周期の時間は一定
である。研磨制御部133−5は、時間差Δtがこの8
の字状揺動の一周期時間よりも短くなった時点で、リセ
ット信号Rを第1のキャリア揺動機構4に出力して、第
1のキャリア揺動機構4を制御し、時間差Δtの半分の
時間だけ継続してキャリア本体30を揺動させた後、キ
ャリア本体30を8の字状の軌跡に沿って研磨作業開始
時の位置に戻す機能を有している。
【0065】詳しくは、図35に示すように、キャリア
本体30の中心が8の字状軌跡上の点P1に至った時点
で、時間差Δtが8の字状揺動の一周期時間よりも短く
なった場合には、リセット信号Rを第1のキャリア揺動
機構4に出力して、キャリア本体30を時間差Δtの2
分の1の時間だけ研磨作業時の方向と同方向である矢印
F方向に揺動させた後、キャリア本体30を8の字状の
軌跡に沿って逆矢印F方向に移動させる。この際、リセ
ット信号Rを中心位置検出装置160に出力して、中心
位置検出装置160からの検出信号Soを監視する。そ
して、検出信号Soが示すキャリア本体30の中心位置
が研磨作業開始時の中心位置Oに一致したときに、第1
のキャリア揺動機構4を停止させて、キャリア本体30
を研磨作業開始位置にリセットする。
【0066】この実施形態が、上記リセット方式を採る
ことにより、過研磨を防止することができる。すなわ
ち、上記第4及び第5の実施形態では、ウエハWが所定
厚さになった後、キャリア本体30をリセットするの
で、ウエハWがリセット時の動作によって余分に研磨さ
れ、過研磨が生じるおそれがある。これに対して、この
実施形態では、ウエハWが所定厚さになる基準時間t内
でのみ動かされるので、過研磨が生じることはほとんど
ない。その他の構成,作用効果は、上記第4及び第5の
実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0067】なお、この発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の
変形や変更が可能である。上記実施形態では、キャリア
本体30(30′)の外周ワーク保持孔群32を10個
のワーク保持孔31で形成し、内周ワーク保持孔群33
を5個のワーク保持孔31で形成したが、これらに限定
されるものではなく、外周ワーク保持孔群32,内周ワ
ーク保持孔群33を形成するワーク保持孔31の数は適
宜設定することができる。好ましくは、「17:8」
等、外周ワーク保持孔群32を形成するワーク保持孔3
1の数と内周ワーク保持孔群33を形成するワーク保持
孔31の数との比を略「2:1」とする。また、上記第
3の実施形態では、キャリア回転機構5を設けない形態
について説明したが、第2のキャリア揺動機構6の他に
さらにキャリア回転機構5を設けた構成とすることもで
きることは勿論である。さらに、上記実施形態では、両
面ラッピング装置について説明したが、この発明は、下
定盤1及び上定盤2の表面に研磨パッドを貼り付けた両
面ポリッシング装置にも適用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1,
請求項4及び請求項5の発明に係る両面研磨装置によれ
ば、M重のワーク保持孔群に保持されたワークの研磨レ
ートを全て同一にした状態で全てのワークを同時に研磨
することができるので、研磨精度を維持しつつワークの
量産性を高めることができるという優れた効果がある。
また、全ての分割下定盤部及び分割上定盤部において単
位時間当たりの摩耗量を同一にすることができるので、
下定盤及び上定盤の偏摩耗防止することができる。
【0069】また、請求項2及び請求項3の発明に係る
両面研磨装置によれば、一つのワーク保持孔群に保持さ
れた全てのワークの研磨レートをほぼ均一にすることが
できるので、研磨精度のさらなる向上を図ることができ
る。
【0070】さらに、請求項6ないし請求項13の発明
にかかる両面研磨システムによれば、ワークの搬入,研
磨,搬出を自動的に行うことができるので、ワークの量
産性を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る両面研磨装置
を示す概略断面図である。
【図2】スライド機構を示す部分拡大断面図である。
【図3】スラリ供給器を示す部分拡大断面図である。
【図4】図1の両面研磨装置を示す平面図である。
【図5】キャリア保持枠を示す断面図である。
【図6】第1のキャリア揺動機構の動作説明図である。
【図7】ワークの8の字揺動状態を示す平面図である。
【図8】分割下定盤部の内側と外側とで周速度が異なる
ことを説明するための部分平面図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係る両面研磨装置
を示す平面図である。
【図10】図9の両面研磨装置に適用されるキャリア保
持枠を示す断面図である。
【図11】キャリア回転機構を示す断面図である。
【図12】各ワークの揺動方向を説明するための平面図
である。
【図13】この発明の第3の実施形態に係る両面研磨装
置を示す平面図である。
【図14】この発明の第4の実施形態に係る両面研磨シ
ステムを示す概略断面図である。
【図15】チャックの配置状態を示すローダの下面図で
ある。
【図16】図14の両面研磨システムに適用されるシス
テムコントローラを示すブロック図である。
【図17】ローダ及びアンローダがテーブル及びキャリ
ア本体の真上に位置した状態を示す概略図である。
【図18】ローダ及びアンローダの下降状態を示す概略
図である。
【図19】ローダ及びアンローダのワーク搬送状態を示
す概略図である。
【図20】ローダ及びアンローダによるキャリア本体及
びテーブルへの搬入及び搬出動作を示す概略図である。
【図21】ローダ及びアンローダの初期状態への復帰動
作を示す概略図である。
【図22】両面研磨装置によるワークの研磨動作を示す
概略図である。
【図23】この発明の第5の実施形態に係る両面研磨シ
ステムの要部であるシステムコントローラを示すブロッ
ク図である。
【図24】研磨終了時のキャリア本体を研磨開始時の状
態の戻す回転角度を説明するための平面図である。
【図25】この発明の第6の実施形態に係る両面研磨シ
ステムを示す平面図である。
【図26】第1のX−Y駆動機構を一部破断して示す搬
入装置の正面図である。
【図27】第1のX−Y駆動機構を一部破断して示す搬
入装置の側面図である。
【図28】中心位置検出装置の構造説明図である。
【図29】中心位置検出を説明するための概略図であ
る。
【図30】システムコントローラを示すブロック図であ
る。
【図31】この発明の第7の実施形態に係る両面研磨シ
ステムを示す平面図である。
【図32】チャック回転機構を示す断面図である。
【図33】システムコントローラを示すブロック図であ
る。
【図34】この発明の第8の実施形態に係る両面研磨シ
ステムの要部であるシステムコントローラを示すブロッ
ク図である。
【図35】リセット動作を説明するための概略図であ
る。
【図36】従来の両面研磨装置の一例を示す概略断面図
である。
【図37】キャリアの中心の軌跡を示す平面図である。
【図38】ワーク中心の軌跡を示す平面図である。
【図39】二重のワーク保持孔群を有したキャリア示す
平面図である。
【符号の説明】
1…下定盤、 2…上定盤、 3…キャリア、 4…第
1のキャリア揺動機構、 4−1,4−2,6−1,6
−2…クランク機構、 5…キャリア回転機構、6…第
2のキャリア揺動機構、 10,11…分割下定盤部、
20,21…分割上定盤部、 30,30′…キャリ
ア本体、 31…ワーク保持孔、 32…外周ワーク保
持孔群、 33…内周ワーク保持孔群、 37,37′
…キャリア保持枠、 49,49′…コントローラ、
50…モータ、 52…ギア、100,200…両面研
磨装置、 101…厚さ検出器、 110…搬入装置、
112…ローダ、 113,123…チャック、11
4,115,124,125…チャック群、 120…
搬出装置、 122…アンローダ、 130−1〜13
0−4…システムコントローラ、 131…搬入制御
部、 132…搬出制御部、 133−1〜133−4
…研磨制御部、 134,134′…回転角度演算部、
150−1…第1のX−Y駆動機構、 150−2…
第2のX−Y駆動機構、 160…中心位置検出装置、
170−1,170−2…チャック回転機構、 S1
…研磨指令信号、 S2…同期信号、 Sd…測定信号、
Se…エンド信号、 Sin…搬入信号、 So…検出信
号、 Sout…搬出信号、Ss…スタート信号、 C1…
回転指令信号、 C2…位置決め指令信号、 C3…回転
指令信号、 R…リセット信号、 T…剰余角信号、
V1,V2…周速度、W…ワーク。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向にリング状に穿設されたN(2以
    上の整数)数のワーク保持孔でなるワーク保持孔群が、
    同心状にM(2以上の整数)重に配設されたキャリア本
    体、及びこのキャリア本体の外縁部を保持したキャリア
    保持枠を有してなるキャリアと、 上記M重のワーク保持孔群に対応してワーク保持孔群の
    下側に配され且つ各々が独立に駆動回転可能なM重の分
    割下定盤部を有してなる下定盤と、 上記M重のワーク保持孔群に対応してワーク保持孔群の
    上側に配され且つ各々が独立に駆動回転可能なM重の分
    割上定盤部を有してなる上定盤と、 上記キャリアのキャリア保持枠を保持して、上記ワーク
    保持孔内の各ワークが当該ワークを上下から挟む分割上
    定盤部及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に
    揺動するように、キャリア本体を揺動させる第1のキャ
    リア揺動機構とを具備することを特徴とする両面研磨装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の両面研磨装置におい
    て、 上記キャリアのキャリア保持枠を、上記キャリア本体が
    回転できるようにキャリア本体の外縁部を保持する構造
    にすると共に、 上記キャリア本体を回転させるキャリア回転機構を設け
    た、 ことを特徴とする両面研磨装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の両面研
    磨装置において、 上記ワーク保持孔内の各ワークを、当該ワークを上下か
    ら挟む分割上定盤部及び分割下定盤部の範囲内において
    略8の字状に揺動させ、且つ当該略8の字状の揺動を上
    記第1のキャリア揺動機構による略8の字状の揺動に対
    して略垂直に行う第2のキャリア揺動機構を設けた、 ことを特徴とする両面研磨装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の両面研磨装置において、 上記キャリア本体のワーク保持孔群の重なり数Mを2に
    設定し、 当該2つのワーク保持孔群のうちの外周側のワーク保持
    孔群をなすワーク保持孔の数Nと内周側のワーク保持孔
    群をなすワーク保持孔の数Nとの比を、略2:1に設定
    した、 ことを特徴とする両面研磨装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の両面研磨装置において、 上記上定盤のM重の分割上定盤部をそれぞれ独立に上記
    下定盤側に押圧可能なM数の押圧機構を設けた、 ことを特徴とする両面研磨装置。
  6. 【請求項6】 周方向にリング状に穿設されたN(2以
    上の整数)数のワーク保持孔でなるワーク保持孔群が同
    心状にM(2以上の整数)重に配設されたキャリア本
    体、及びこのキャリア本体の外縁部を保持したキャリア
    保持枠を有してなるキャリアと、上記M重のワーク保持
    孔群に対応してワーク保持孔群の下側に配され且つ各々
    が独立に駆動回転可能なM重の分割下定盤部を有してな
    る下定盤と、上記M重のワーク保持孔群に対応してワー
    ク保持孔群の上側に配され且つ各々が独立に駆動回転可
    能なM重の分割上定盤部を有してなる上定盤と、上記キ
    ャリアのキャリア保持枠を保持して、上記ワーク保持孔
    内の各ワークが当該ワークを上下から挟む分割上定盤部
    及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に揺動す
    るように、キャリア本体を揺動させる第1のキャリア揺
    動機構とを有した両面研磨装置を具備する両面研磨シス
    テムであって、 上記キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向にリ
    ング状に配設されたN数のチャックでなるチャック群を
    M重に有し、上記チャックで保持した未研磨のワークを
    上記キャリア本体のワーク保持孔内に搬入するためのロ
    ーダと、 上記キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向にリ
    ング状に配設されたN数のチャックでなるチャック群を
    M重に有し、上記チャックで上記キャリア本体のワーク
    保持孔内の既研磨ワークを保持して搬出するアンローダ
    と、 上記両面研磨装置の研磨作業終了時に、第1のキャリア
    揺動機構を制御して、上記キャリア本体を研磨作業開始
    時の位置にリセットする制御装置とを備えることを特徴
    とする両面研磨システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の両面研磨システムにお
    いて、 上記制御装置は、上記第1のキャリア揺動機構を制御す
    ることにより、研磨作業残り時間が上記略8の字状揺動
    の一周期時間よりも短くなった時点で、上記残り時間の
    半分の時間だけ継続してキャリア本体を揺動させた後、
    キャリア本体を略8の字状の軌跡に沿って研磨作業開始
    時の位置に戻すものである、 ことを特徴とする両面研磨システム。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の両面研磨システムにお
    いて、 上記両面研磨装置は、上記ワーク保持孔内の各ワーク
    を、当該ワークを上下から挟む分割上定盤部及び分割下
    定盤部の範囲内において略8の字状に揺動させ、且つ当
    該略8の字状の揺動を上記第1のキャリア揺動機構によ
    る略8の字状の揺動に対して略垂直に行う第2のキャリ
    ア揺動機構を有し、 上記制御装置は、両面研磨装置の研磨作業終了時に、上
    記第1及び第2のキャリア揺動機構のいずれかを制御し
    て、上記キャリア本体を研磨作業開始時の位置にリセッ
    トするものである、 ことを特徴とする両面研磨システム。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の両面研磨システムにお
    いて、 上記両面研磨装置におけるキャリア本体の各ワーク保持
    孔群を構成するN数のワーク保持孔を、キャリア本体の
    中心に関して点対称に配し、 上記キャリア保持枠を、上記キャリア本体が回転できる
    ようにキャリア本体の外縁部を保持する構造にすると共
    に、 上記キャリア本体を回転させるキャリア回転機構を設
    け、 制御装置を、上記両面研磨装置の研磨作業終了時に、上
    記第1のキャリア揺動機構を制御して、上記キャリア本
    体を研磨作業開始時の位置にリセットさせると共に、最
    内周のワーク保持孔群を構成するワーク保持孔の数Nで
    360゜を除した角度の整数倍であって且つ上記キャリ
    ア本体の回転角度に最も近い角度までキャリア本体を回
    転させることができる構成とした、 ことを特徴とする両面研磨システム。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の両面研磨システムに
    おいて、 上記両面研磨装置におけるキャリア本体の各ワーク保持
    孔群を構成するN数のワーク保持孔を、キャリア本体の
    中心に関して点対称に配し、 上記キャリア保持枠を、上記キャリア本体が回転できる
    ようにキャリア本体の外縁部を保持する構造にすると共
    に、 上記キャリア本体を回転させるキャリア回転機構を設
    け、 制御装置を、上記両面研磨装置の研磨作業終了時に、上
    記第1及び第2のキャリア揺動機構のいずれかを制御し
    て、上記キャリア本体を研磨作業開始時の位置にリセッ
    トさせると共に、最内周のワーク保持孔群を構成するワ
    ーク保持孔の数Nで360゜を除した角度の整数倍であ
    って且つ上記キャリア本体の回転角度に最も近い角度ま
    でキャリア本体を回転させることができる構成とした、 ことを特徴とする両面研磨システム。
  11. 【請求項11】 周方向にリング状に穿設されたN(2
    以上の整数)数のワーク保持孔でなるワーク保持孔群が
    同心状にM(2以上の整数)重に配設されたキャリア本
    体、及びこのキャリア本体の外縁部を保持したキャリア
    保持枠を有してなるキャリアと、上記M重のワーク保持
    孔群に対応してワーク保持孔群の下側に配され且つ各々
    が独立に駆動回転可能なM重の分割下定盤部を有してな
    る下定盤と、上記M重のワーク保持孔群に対応してワー
    ク保持孔群の上側に配され且つ各々が独立に駆動回転可
    能なM重の分割上定盤部を有してなる上定盤と、上記キ
    ャリアのキャリア保持枠を保持して、上記ワーク保持孔
    内の各ワークが当該ワークを上下から挟む分割上定盤部
    及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に揺動す
    るように、キャリア本体を揺動させる第1のキャリア揺
    動機構とを有した両面研磨装置を具備する両面研磨シス
    テムであって、 上記キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向にリ
    ング状に配設されたN数のチャックでなるチャック群を
    M重に有し、上記チャックで保持した未研磨のワークを
    上記キャリア本体のワーク保持孔内に搬入するためのロ
    ーダと、 上記キャリア本体のワーク保持孔に対応して周方向にリ
    ング状に配設されたN数のチャックでなるチャック群を
    M重に有し、上記チャックで上記キャリア本体のワーク
    保持孔内の既研磨ワークを保持して搬出するアンローダ
    と、 上記ローダを上記両面研磨装置のキャリア本体と平行な
    面内で移動させることができる第1のX−Y移動機構
    と、 上記アンローダを上記両面研磨装置のキャリア本体と平
    行な面内で移動させることができる第2のX−Y移動機
    構と、 上記両面研磨装置の研磨作業終了時に、上記第1のX−
    Y移動機構を制御して、上記ローダのM重のチャック群
    の中心位置が上記両面研磨装置のキャリア本体の中心位
    置に略一致するように、上記ローダを移動させると共
    に、上記第2のX−Y移動機構を制御して、上記アンロ
    ーダのM重のチャック群の中心位置が上記キャリア本体
    の中心位置に略一致するように、上記アンローダを移動
    させる制御装置とを備えることを特徴とする両面研磨シ
    ステム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の両面研磨システム
    において、 上記両面研磨装置のキャリア本体に形成されたワーク保
    持孔内の各ワークを、当該ワークを上下から挟む分割上
    定盤部及び分割下定盤部の範囲内において略8の字状に
    揺動させ、且つ当該略8の字状の揺動を上記第1のキャ
    リア揺動機構による略8の字状の揺動に対して略垂直に
    行う第2のキャリア揺動機構を設けた、 ことを特徴とする両面研磨システム。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12に記載の
    両面研磨システムにおいて、 上記両面研磨装置におけるキャリア保持枠を、上記キャ
    リア本体が回転できるようにキャリア本体の外縁部を保
    持する構造にすると共に、上記キャリア本体を回転させ
    るキャリア回転機構を設け、 上記ローダ及びアンローダに、上記M重のチャック群を
    その中心周りで一体に回転させることができるチャック
    回転機構をそれぞれ設け、 上記制御装置を、上記両面研磨装置の研磨作業終了時
    に、上記第1及び第2のX−Y移動機構を制御して、上
    記ローダ及びアンローダのそれぞれに設けられたM重の
    チャック群の中心位置が上記両面研磨装置のキャリア本
    体の中心位置に略一致するように、ローダ及びアンロー
    ダをそれぞれ移動させると共に、これらローダ及びアン
    ローダの各チャック回転機構を制御して、各装置のチャ
    ック群をキャリア本体の回転角度に対応した角度まで回
    転させることができる構成とした、 ことを特徴とする両面研磨システム。
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CN111687745A (zh) * 2020-06-29 2020-09-22 中核武汉核电运行技术股份有限公司 一种阀芯研磨装置

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