JP2000510075A - 少なくとも一つのカバー部材を備えたステアリングホイール - Google Patents
少なくとも一つのカバー部材を備えたステアリングホイールInfo
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Abstract
(57)【要約】
この発明は、好ましくはステアリングホイールリム3のインサートの上方に固定されている少なくとも一つのカバー部材を有するステアリングホイールに関する。この発明においては、ステアリングホイール1とカバー部材5,6との間に少なくとも一つの機械的連結部材11が設けられている。
Description
【発明の詳細な説明】
少なくとも一つのカバー部材を備えたステアリングホイール
(発明の属する技術分野)
この発明は請求項1の前文に記載されている少なくとも一つのカバー部材を備
えたステアリングホイールに関する。
(従来の技術)
ステアリングホイールは一般に、例えばポリウレタンなどのプラスチックから
形成されたケーシングを有するステアリングホイールスケルトンを有している。
それに加えて、ステアリングホイールには形状が安定した材料から形成されたカ
バー部材がしばしば取り付けられる。これらのカバー部材は装飾的な働きをして
おり、目に見える表面はしばしば例えば木製になっている。
(発明が解決しようとする課題)
これらのカバー部材における欠点は、接着剤が硬化するまでステアリングホイ
ールを接着装置の中にとどめておく必要があるため、接着接合部の製造に時間が
かかることである。ステアリングホイールは振動にさらされるため、接着接合部
が緩む可能性がある。
従って、この発明の目的は、カバー部材とステアリングホイールとの間を迅速
かつ確実に接合することにある。
(課題を解決するための手段)
この発明においては、上記目的は請求項1の特徴的部分によって実現されてい
る。
この発明による少なくとも一つのカバー部材を有するステアリングホイールに
おいては、ステアリングホイールとカバー部材との間に少なくとも一つの機械的
連結部材が設けられている。クリップ状の連結部材が設けられていることが好ま
しい。
このタイプの連結は、連結部分を短期間の加圧によってステアリングホイール
へ連結できるという利点を有している。それに加えて、この場合にはカバー部材
とステアリングホイールとの間で接着接合も行うことができる。機械的連結部材
によってカバー部材へ必要な圧力が加えられ、その結果、接着装置は必要がなく
なる。
一つの好ましい実施の形態においては、クリップがステアリングホイールリム
のインサートに固定されており、このクリップと協働する溝がカバー部材に設け
られていて、クリップをその中へ押し込めるようになっている。クリップはステ
アリングホイールリムのインサートのまわりに部分的に係合し、カバー部材の溝
と協働する領域に少なくとも部分的に外側へ曲がった部分を有する構造になって
いる。これらの曲げ部分によって、カバー部材の溝の中におけるクリップの保持
が強化される。
別の設計においては、曲げ部分は互いに対称な形に延びる先端を有している。
機械的連結部材はステアリングホイールのケーシングの下部の中へ延びており
、及び/又はケーシングは少なくとも部分的にクリップの上部のまわりに係合し
ているのが好ましい。このために、ケーシングをステアリングホイールスケルト
ンへ取り付けるに先立って連結部材がインサートへ取り付けられ、その結果、取
り付けのときに連結部材がケーシングへ固定される。
クリップはその下部に外側へ曲がった端部を有しているとさらに都合がよい。
こうすることによって、ずっと良好な接合が実現可能である。
さらに別の実施の形態においては、クリップ状の連結部材はステアリングホイ
ールリムインサートに隣接して取り付けられており、カバー部材はクリップ状の
連結部材の上へ係合する少なくとも一つのクラスプを有している。クリップ状連
結部材はスケルトンリングに隣接して取り付けられているため、ステアリングホ
イールの一方のサイドにのみ配置されているステアリングホイール上のカバー部
材を容易に固定することも可能である。
この実施の形態の設計においては、クリップ状の連結部材はステアリングホイ
ールのケーシングの中に固定されているセンタリングプレートの上及び/又はス
ケルトンリングの上に取り付けられる。従って、クリップ状の連結部材は、一方
のサイドにセンタリングプレートと対向する曲げ部分を有し、他方のサイドには
クラスプと対向する別の曲げ部分を有している。
クラスプはクリップ状の連結部材の領域で変形可能であり、及び/又は曲げ部
分と係合するための開口部を有している。同様に、センタリングプレートも曲げ
部分と係合するための開口部を有している。
一つの実施の形態においては、クラスプは木から形成されており、クリップ状
の連結部材と係合するためのプラスチックから形成されたインサートを有してい
る。
ここで、図面に示されている実施の形態を参照しつつこの発明を説明する。
(図面の簡単な説明)
図1は、ステアリングホイールの平面図である。
図2は、図1のステアリングホイールのII−II線断面図である。
図3は、図2の細部Eの拡大図を示している。
図4は、図3の上側部分の拡大図を示している。
図5は、クリップの断面図である。
図6は、クリップの側面図である。
図7は、図1のステアリングホイールの第2の実施の形態に対するII−II線断
面図である。
図8は図7の細部Eの拡大図を示している。
(発明の実施の形態)
ステアリングホイール1はその本質的な構成部材として、スポーク2を備えた
スケルトンと、ステアリングリムインサート3を有しており、これらはPURフ
ォームから形成されたケーシング4によって包まれている。ステアリングホイー
ルの上側にはカバー部材5,6が設けられている。これらはステアリングホイー
ルの上側全体にわたって延びているのではなく部分的に配置されており、カバー
部材5はカバー部材6よりも長く設けられている。図3及び図4からわかるよう
に、カバー部材は加圧鋳造(pressure-cast)されたアルミニウムサポート7から
成っており、その上に木製のコーティングが施されている。このコーティングは
下側のベニヤ8と上側のベニヤ9から成っており、上側のベニヤ9はポリエステ
ル層10によってシールされている。
ステアリングリムインサート3の上にはいくつかのクリップ11が配置されて
いる。クリップの数はカバー部材の長さに依存する。従って、カバー部材5には
四つのクリップが配置され、カバー部材6には三つのクリップ(図示されていな
い)が配置されている。図3〜図5からわかるように、クリップはステアリング
リムインサート3の領域においては円形の断面を有しており、ステアリングリム
インサートのまわりに部分的に係合するとともにそれに対して係止されている。
クリップがステアリングリムインサートに取り付けられると、クリップは弾性的
に曲けられてステアリングリムインサートへ密着して係合する。クリップは外側
へ曲がった曲げ端部12,13をその下側部分に有する。これらはケーシング4
の中まで突き出しており、クリップを十分にしっかりと着座させている。さらに
、ケーシング4は部分4aによってクリップ11のまわりに係合している。
ステアリングリムインサート3の上方において、各クリップはその断面がサポ
ート7に設けられた各リセス14の断面に適合される。クリップはこのリセスの
中へ押し込まれている。特に図5及び図6からわかるように、クリップはこの領
域に少なくとも部分的に外側へ曲げられた曲げ部分15,16を有している。こ
れらの曲げ部分は相互に対称に延びる先端17,18を有している。こうして形
成された曲げ部分はサポート7とクリップ11との間を固定している。
機械的な固定に加えて、サポート7とケーシング4とを一体に接着することも
できる。従って、スペース19には接着剤が充填されている。図3からわかるよ
うに、ケーシング4はカバー部材5よりも細くなっている。従って、ケーシング
4がカバー部材5と同じ幅になるように、ケーシングは例えば周辺に設置される
革のカバー(図示されていない)などの別の層によってさらに包まれる。
図7は一方のサイドにカバー部材5が取り付けられている実施の形態を示して
いる。図8に示されているステアリングホイールリムの拡大図からわかるように
、ケーシング4はソフトフォーム20で覆われており、ソフトフォーム20は革
2
1でトリミングされている。このステアリングホイールリムの図に示されるよう
に、自在な形に立てられたセンタリングプレート22がステアリングホイールリ
ムインサート3の左に隣接して配置されており、ケーシング4の中に固定されて
いる。このセンタリングプレートはカバー部材5を固定する働きを行っている。
このために、センタリングプレート22には曲げ端部24,25を有するクリッ
プ23が設けられている。クリップは端部24,25によってセンタリングプレ
ート22へ固定されている。
カバー部材5はクラスプ26を有しており、クラスプ26にはプラスチック製
のインサート27が設けられている。これはクリップ23の曲げ端部15,16
と協働する。クラスプ26を取り付けるとき、クリップの曲げ端部はクラスプの
中へ押し込められ、プラスチックインサート27の開口部(図示されていない)
の中へ係合し、カバー部材5がステアリングホイールへ固定される。カバー部材
は一般に木製構造を有している。従って、クラスプ26は下側のベニヤ28と上
側のベニヤ29でトリミングされ、上側のベニヤ29はポリエステル層でシール
される。しかしながら、クラスプを木で形成して、その表面が外から見えるよう
にし、表面を処理してベニヤがいらないようにすることもできる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年1月22日(1999.1.22)
【補正内容】
請求の範囲
1.好ましくはステアリングホイールリムのインサートの上方に固定されてい
る少なくとも一つのカバー部材を有するステアリングホイールであって、
ステアリングホイール(1)とカバー部材(5,6)との間に少なくとも一つ
の機械的連結部材(11,23)が設けられ、
リセス(14)がステアリングリムのインサート(3)の外側においてカバー
部材(5,6)上でクリップ状の連結部材(11,23)と協働し、このクリッ
プ状の連結部材(11,23)がリセスの中へ押し込められているステアリング
ホイール。
2.クリップ(11)がステアリングホイールリムのインサート(3)上に固
定され、さらに、リセス(14)がカバー部材(5,6)上でクリップ(11)
と協働し、クリップ(11)がその中に押し込められている請求項1記載のステ
アリングホイール。
3.クリップ(11)はそれらがステアリングホイールリムのインサート(3
)のまわりに部分的に係合するように形成され、さらに、クリップはそれらがカ
バー部材(5,6)上のリセス(14)と協働する領域に少なくとも部分的に外
側へ曲がった曲げ部分(15,16)を有するように形成されている請求項2記
載のステアリングホイール。
4.曲げ部分(15,16)が相互に対称に延びる先端(17,18)を有し
ている請求項3記載のステアリングホイール。
5.クリップ(11)がその下部に外側へ曲がった下端(12,13)を有し
ている請求項1〜請求項4のいずれか一項記載のステアリングホール。
6.機械的連結部材(11)がステアリングホイールのケーシング(4)の下
部内へ延び、及び/又はケーシングがその上部において機械的連結部材(11)
と少なくとも部分的に係合している請求項1〜請求項5のいずれか一項記載のス
テアリングホイール。
7.カバー部材(5,6)とステアリングホイール(1)との間に少なくとも
一つの接着スポットが設けられている請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の
ステアリングホイール。
8.クリップ状の連結部分(23)がステアリングホイールリムのインサート
(3)に隣接して取り付けられ、カバー部材(5,6)がクリップ状の連結部分
(23)上に係合する少なくとも一つのクラスプ(26)を有する請求項1、請
求項5〜請求項7のいずれか一項記載のステアリングホイール。
9.クリップ状の連結部分(23)が、ステアリングホイールのケーシング(
4)内に固定されたセンタリングプレート(22)上、及び/又はスケルトンリ
ング(3)上に取り付けられている請求項8記載のステアリングホイール。
10.クリップ状の連結部分(23)が、一方のサイドに、センタリングプレ
ート(22)と対向して動作する曲げられた部分(24,25)を有し、他方の
サイドには、クラスプ(26)と対向して動作する別の曲げられた部分(15,
16)を有する請求項8又は請求項9記載のステアリングホイール。
11.クラスプ(26)がクリップ状の連結部分(23)の領域で変形可能で
あり、及び/又は曲げ部分(15,16)と係合するための開口部を有し、セン
タリングプレート(22)が曲げ部分(24,25)と係合するための開口部を
有している請求項8〜請求項10のいずれか一項記載のステアリングホイール。
12.クラスプ(26)が木から形成されている請求項8〜請求項11のいず
れか一項記載のステアリングホイール。
13.クラスプがクリップ状の連結部分(23)と係合するためのプラスチッ
クから形成されたインサート(27)を有する請求項12記載のステアリングホ
イール。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ホック,カール−ヴァルター
ドイツ連邦共和国 デー―63776 メンブ
リス,ザッハゼンホウザー・シュトラーセ
6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.好ましくはステアリングホイールリムのインサートの上方に固定されてい る少なくとも一つのカバー部材を有するステアリングホイールであって、 ステアリングホイール(1)とカバー部材(5,6)との間に少なくとも一つ の機械的連結部材(11)が設けられているステアリングホイール。 2.少なくとも一つのクリップ状の連結部材(11)が設けられている請求項 1記載のステアリングホイール。 3.クリップ(11)がステアリングホイールリムのインサート(3)に固定 され、さらに、リセス(14)がカバー部材(5,6)上でクリップ(11)と 協働し、クリップ(11)がその中に押し込められている請求項1又は請求項2 記載のステアリングホイール。 4.クリップ(11)はそれらがステアリングホイールリムのインサート(3 )のまわりに部分的に係合するように形成され、さらに、クリップはそれらがカ バー部材(5,6)上のリセス(14)と協働する領域に少なくとも部分的に外 側へ曲がった曲げ部分(15,16)を有するように形成されている請求項2又 は請求項3記載のステアリングホイール。 5.曲げ部分(15,16)が相互に対称に延びる先端(17,18)を有し ている請求項4記載のステアリングホイール。 6.クリップ(11)がその下部に外側へ曲がった下端(12,13)を有し ている請求項2〜請求項5のいずれか一項記載のステアリングホール。 7.機械的連結部材(11)がステアリングホイールのケーシング(4)の下 部内へ延び、及び/又はケーシングがその上部において機械的連結部材(11) と少なくとも部分的に係合している請求項1〜請求項6のいずれか一項記載のス テアリングホイール。 8.カバー部材(5,6)とステアリングホイール(1)との間に少なくとも 一つの接着スポットが設けられている請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の ステアリングホイール。 9.クリップ状の連結部分(23)がステアリングホイールリムのインサート (3)に隣接して取り付けられ、カバー部材(5,6)がクリップ状の連結部分 (23)上に係合する少なくとも一つのクラスプ(26)を有する請求項1、請 求項2、請求項6〜請求項8のいずれか一項記載のステアリングホイール。 10.クリップ状の連結部分(23)が、ステアリングホイールのケーシング (4)内に固定されたセンタリングプレート(22)上、及び/又はスケルトン リング(3)上に取り付けられている請求項9記載のステアリングホイール。 11.クリップ状の連結部分(23)が、一方のサイドに、センタリングプレ ート(22)と対向して動作する曲げられた部分(24,25)を有し、他方の サイドには、クラスプ(26)と対向して動作する別の曲げられた部分(15, 16)を有する請求項9又は請求項10記載のステアリングホイール。 12.クラスプ(26)がクリップ状の連結部分(23)の領域で変形可能で あり、及び/又は曲げ部分(15,16)と係合するための開口部を有し、セン タリングプレート(22)が曲げ部分(24,25)と係合するための開口部を 有している請求項1〜請求項11のいずれか一項記載のステアリングホイール。 13.クラスプ(26)が木から形成されている請求項1〜請求項12のいず れか一項記載のステアリングホイール。 14.クラスプがクリップ状の連結部分(23)と係合するためのプラスチッ クから形成されたインサート(27)を有する請求項13記載のステアリングホ イール。
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