JP2000265949A - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機

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JP2000265949A
JP2000265949A JP11073662A JP7366299A JP2000265949A JP 2000265949 A JP2000265949 A JP 2000265949A JP 11073662 A JP11073662 A JP 11073662A JP 7366299 A JP7366299 A JP 7366299A JP 2000265949 A JP2000265949 A JP 2000265949A
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JP
Japan
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pressure
control valve
suction
drive shaft
valve
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Application number
JP11073662A
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English (en)
Inventor
Masaki Ota
太田  雅樹
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Muneharu Murase
宗治 村瀬
Katsuya Oyama
勝矢 大山
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/14Control
    • F04B27/16Control of pumps with stationary cylinders
    • F04B27/18Control of pumps with stationary cylinders by varying the relative positions of a swash plate and a cylinder block
    • F04B27/1804Controlled by crankcase pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B49/00Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00
    • F04B49/22Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00 by means of valves
    • F04B49/225Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00 by means of valves with throttling valves or valves varying the pump inlet opening or the outlet opening

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランク室とシリンダボアとの圧力差の過大
な拡大を阻止することが可能な可変容量型圧縮機を提供
すること。 【解決手段】 吸入通路90は、圧縮機の吸入室37と
外部冷媒回路71とを接続する。吸入室圧力制御弁91
は吸入通路90上に配設されている。吸入室圧力制御弁
91は、摩擦クラッチ23のオフ時や、加速カット時
や、車両エンジンEgの停止時に吸入通路90を閉塞す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
装置に用いられて冷媒ガスの圧縮を行なうとともに、吐
出容量を変更可能な構成を有する可変容量型圧縮機に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の可変容量型圧縮機(以下単に圧
縮機とする)としては、例えば、図8に示すようなもの
が存在する。すなわち、ハウジング101 にはクランク室
102 が形成されるとともに、駆動軸103 が回転可能に保
持されている。リップシール104 は、ハウジング101 と
の間に介在されて駆動軸103 を封止する。
【0003】前記駆動軸103 は、電磁式の摩擦クラッチ
105 を介して外部駆動源としての車両エンジンEgに作
動連結されている。摩擦クラッチ105 は、車両エンジン
Egに作動連結されたロータ106 と、駆動軸103 に一体
回転可能に固定されたアーマチャ107 と、電磁コイル10
8 とを備えている。電磁コイル108 は、その励磁により
アーマチャ107 をロータ106 側に吸引して両者106,107
を締結することで、車両エンジンEgと駆動軸103 との
間での動力伝達を可能とする(摩擦クラッチ105 のオ
ン)。この状態から電磁コイル108 が消磁されると、ア
ーマチャ107 がロータ106 から離間して、車両エンジン
Egと駆動軸103 との間での動力伝達は遮断される(摩
擦クラッチ105 のオフ)。
【0004】回転支持体109 はクランク室102 において
駆動軸103 に固定されるとともに、この回転支持体109
には斜板110 がヒンジ機構111 を介して連結されてい
る。斜板110 は回転支持体109 にヒンジ機構111 を介し
て連結されることで、駆動軸103 と一体回転可能でかつ
駆動軸103 の軸線Lに対する傾斜角を変更可能となって
いる。最小傾斜角規定部112 は駆動軸103 に設けられ、
斜板110 の最小傾斜角を当接規定する。
【0005】シリンダボア113 、吸入室114 及び吐出室
115 はハウジング101 に形成されている。ピストン116
は、シリンダボア113 に往復動可能に収容されるととも
に、斜板110 に連結されている。ハウジング101 が備え
る弁・ポート形成体117 は、互いに隣接するシリンダボ
ア113 と吸入室114 、及びシリンダボア113 と吐出室11
4 とをそれぞれ区画している。
【0006】そして、駆動軸103 の回転運動が、回転支
持体109 、ヒンジ機構111 及び斜板110 を介してピスト
ン116 の往復運動に変換され、弁・ポート形成体117 の
吸入ポート117a及び吸入弁117bを介した、吸入室114 か
らシリンダボア113 への冷媒ガスの吸入、吸入冷媒ガス
の圧縮、及び弁・ポート形成体117 の吐出ポート117c及
び吐出弁117dを介した、圧縮済み冷媒ガスの吐出室115
への吐出の圧縮サイクルが繰り返される。
【0007】駆動軸付勢バネ118 はハウジング101 と駆
動軸103 との間に介在されている。駆動軸付勢バネ118
は、駆動軸103 を軸線L前方(図面左方)側に付勢する
ことで、各部品の製造公差を組み付け時に吸収して軸線
L前後方向のがたつきを抑制する役割を担っている。
【0008】抽気通路119 はクランク室102 と吸入室11
4 とを連通する。給気通路120 は吐出室115 とクランク
室102 とを連通する。容量制御弁121 は電磁弁よりな
り、給気通路120 の開度を調節可能である。容量制御弁
121 は、車室の温度、車室の設定温度、摩擦クラッチ10
5 のオフ、或いは車両エンジンEgの停止等に基づいて
動作される。
【0009】前記容量制御弁121 が給気通路120 の開度
を調節することで、クランク室102への高圧な吐出冷媒
ガスの導入量が調節され、抽気通路119 を介した吸入室
114への冷媒ガスの逃がし量との関係から、クランク室1
02 の圧力が変更される。従って、クランク室102 の圧
力とシリンダボア113 の圧力とのピストン116 を介した
差が変更され、斜板110 の傾斜角が変更される。その結
果、ピストン116 のストローク量が変更されて、吐出容
量が調節される。
【0010】特に、前記容量制御弁121 は、摩擦クラッ
チ105 がオフされたり、車両エンジンEgが停止したり
すると給気通路120 を全開する。従って、クランク室10
2 の圧力が上げられて、シリンダボア113 の圧力とのピ
ストン116 を介した差が大きくなり、斜板110 の傾斜角
が減少される。その結果、圧縮機は斜板110 の傾斜角を
最小として運転を停止し、よって次回の起動は負荷トル
クの最も少ない最小吐出容量状態からとなり、その起動
時に生じるショックは緩和される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術においては、例えば、車室の温度が設定温度よりもは
るかに高い場合、つまり、車室の冷房要求が高い場合に
は、容量制御弁121 により給気通路120 が全閉されて、
圧縮機の吐出容量が最大に調節される。
【0012】ここで、圧縮機が最大吐出容量にて運転さ
れている状態から、摩擦クラッチ105 がオフされるか或
いは車両エンジンEgが停止して、圧縮機が停止された
とする。また、車両の急加速時において、圧縮機の吐出
容量を最小として車両エンジンEgの負荷を軽減する、
「加速カット」と呼ばれる冷房要求に応じない制御が実
行されたとする。
【0013】このような場合、前記容量制御弁121 は、
吐出容量を最小とすべく全閉状態にある給気通路120 を
急激に全開することになる。従って、吐出室115 の高圧
冷媒ガスが急激にクランク室102 へ供給され、抽気通路
119 が冷媒ガスの急激な流入分を逃がしきらないことか
ら、クランク室102 の圧力が過大に上昇する。その結
果、シリンダボア113 とクランク室102 との圧力差が過
大に拡大される。
【0014】このため、傾斜角を最小とした斜板110
(図8において二点鎖線で示す)は、最小傾斜角規定部
112 に過大な力で押しつけられるし、ヒンジ機構111 を
介して回転支持体109 をリヤ側に強く引っ張ることにも
なる。その結果、駆動軸103 が軸線L後方側に向かう強
い移動力を受け、駆動軸付勢バネ118 の付勢力に抗して
スライド移動してしまう。
【0015】駆動軸103 が軸線L方向にスライド移動す
ると、そのリップシール104 との摺動位置が、コンタク
トラインと呼ばれる所定の位置を逸脱することがある。
駆動軸103 の外周面において、コンタクトラインから外
れた箇所には、スラッジ等の異物が付着していることが
多い。このため、リップシール104 は、駆動軸103 との
間にスラッジが噛み込まれて軸封性能が低下し、ガス漏
れ等の不具合が生じる問題がある。
【0016】その外にも、特に摩擦クラッチ105 がオフ
状態となった時、つまり、車両エンジンEgと駆動軸10
3 との間での動力伝達が、摩擦クラッチ105 にて遮断さ
れて圧縮機が停止した場合、駆動軸103 が軸線L後方側
にスライド移動すると、駆動軸103 に固定されたアーマ
チャ107 がロータ106 側に移動する。摩擦クラッチ105
のオフ状態におけるロータ106 とアーマチャ107 との間
のクリアランスは、微小(例えば、0.5mm )に設定され
ている。従って、前述した駆動軸103 の軸線L後方側へ
のスライド移動によって、ロータ106 とアーマチャ107
との間のクリアランスが容易に消滅してしまい、アーマ
チャ107 が回転状態にあるロータ106 に摺接して異音や
振動を生じたり、さらには動力伝達を許容してしまう問
題を生じる。
【0017】また、特に加速カットの実行中に、駆動軸
103 が軸線L後方側にスライド移動すると、この駆動軸
102 に斜板110 を介して連結されているピストン116
が、シリンダボア113 内を後方側にスライド移動して、
その死点が弁・ポート形成体117 側にずれようとする。
従って、ピストン116 が上死点に位置する際に弁・ポー
ト形成体117 に対して衝撃的に衝突し、この衝突に起因
して振動や騒音が発生したり、ピストン116 或いは弁・
ポート形成体117 が破損する等の問題が生じる。
【0018】なお、駆動軸103 のスライド移動を防止す
るために、駆動軸付勢バネ118 の付勢力を大きくする対
策が考えられるが、その大きな荷重を受承することにな
るスラストベアリング122 の耐久性の低下及び動力損失
の増大という新たな問題が発生してしまう。
【0019】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、クラン
ク室とシリンダボアとの圧力差の過大な拡大を阻止する
ことが可能な可変容量型圧縮機を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、冷凍回路に適用されて冷媒ガス
の圧縮を行なう可変容量型圧縮機であって、ハウジング
にはクランク室、シリンダボア及び吸入室が形成される
とともにクランク室を挿通するようにして駆動軸が回転
可能に保持され、前記クランク室において駆動軸にはカ
ムプレートが一体回転可能でかつ傾斜角を変更可能に連
結され、前記シリンダボアにはカムプレートに連結され
たピストンが往復動可能に収容され、前記ハウジングに
は吸入ポート、吸入弁、吐出ポート及び吐出弁を有する
弁・ポート形成体が、互いに隣接するシリンダボアと吸
入室とを区画するようにして装着され、前記ハウジング
と駆動軸との間には、ピストンが弁・ポート形成体から
離間する方向に駆動軸を軸線に沿って付勢する駆動軸付
勢部材が介在され、前記クランク室と吐出圧力領域とは
給気通路を介して連通され、前記クランク室と吸入室と
は抽気通路を介して常時連通され、外部からの制御によ
って、給気通路又は抽気通路の少なくとも一方の開度を
調節することでクランク室の圧力を変更する容量制御弁
を備え、前記クランク室の圧力とシリンダボアの圧力と
のピストンを介した差に応じてカムプレートの傾斜角を
変更して吐出容量を調節する構成の可変容量型圧縮機に
おいて、前記吸入室と外部冷媒回路の蒸発器との間にお
ける冷媒流路上には、外部からの制御によって冷媒流路
を開閉する吸入室圧力制御弁が配設され、この吸入室圧
力制御弁は、クランク室の圧力が過大となるような条件
の下で冷媒流路を閉塞する構成としたことを特徴として
いる。
【0021】この構成においては、容量制御弁が外部か
らの制御によってクランク室の圧力を調節し、圧縮機の
吐出容量を調節する。従って、例えば、圧縮機の停止
(駆動軸の回転停止)時には、吐出容量を積極的に最小
とすることで負荷トルクを小さくして、次回の起動時に
生じるショックを緩和することも可能となる。また、冷
房要求に応じずに、吐出容量を最小とすることも可能と
なる。これらの制御が、圧縮機が最大吐出容量にて運転
されている状態から行われると、クランク室の圧力が急
激に高められて過大に上昇しようとする。
【0022】しかし、このようなクランク室の圧力が過
大となる条件の下では、吸入室圧力制御弁が吸入室と蒸
発器との間の冷媒流路を閉塞する。つまり、冷媒流路に
おいて吸入室側が蒸発器側から遮断され、従って、この
吸入室側の小さい容積は、クランク室からの抽気通路を
介した冷媒ガスの流入により速やかに昇圧される。その
結果、吸入室に均圧しようとするシリンダボアの圧力を
高く維持することができ、クランク室の圧力との差が過
大に拡大することはなく、駆動軸が駆動軸付勢部材の付
勢力に抗して軸線方向にスライド移動してしまう現象は
生じない。
【0023】請求項2の発明では、請求項1記載の可変
容量型圧縮機において、前記容量制御弁は、給気通路又
は抽気通路の少なくとも一方を開閉する弁体と、弁体に
作動連結され、吸入圧力領域において吸入室圧力制御弁
による開閉位置よりも吸入室側の圧力に応じて弁体を動
作させる感圧部材と、外部からの制御によって、感圧部
材の動作の基準となる設定吸入圧力を変更する設定吸入
圧力変更手段とを備えていることを特徴としている。
【0024】この構成においては、吸入室圧力制御弁の
閉塞により吸入室側の圧力が上昇すると、感圧部材もこ
の圧力上昇を受けて弁体を動作させることになる。つま
り、感圧部材は、吸入室の圧力が上昇すると、クランク
室の圧力を低める方向に弁体を動作させる。従って、ク
ランク室の圧力が過大に上昇することはなく、シリンダ
ボアの圧力が高く維持されることと併せて、両者間の差
圧の過大な拡大を効果的に阻止することができる。
【0025】請求項3の発明では、請求項1又は2記載
の可変容量型圧縮機において、前記容量制御弁は、少な
くとも給気通路の開度を調節する構成であることを特徴
としている。
【0026】この構成においては、クランク室の圧力制
御に高圧な吐出圧力を取り扱うことになり、例えば、容
量制御弁が抽気通路のみを開閉して吐出容量を調節する
場合、つまり、吐出圧力よりも低い圧力を取り扱う場合
と比較して、クランク室を速やかに昇圧させることがで
きる。従って、圧縮機が停止された場合、速やかに吐出
容量を最小とすることができ、停止から間もない圧縮機
の次回の起動をも最小吐出容量からとすることができ
る。別の見方をすれば、容量制御弁が抽気通路のみを開
閉して吐出容量を調節する場合と比較して、クランク室
の圧力が過大に上昇する問題が生じ易く、吸入室圧力制
御弁を備えることでの効果がより有効に奏される。
【0027】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の可変容量型圧縮機において、前記駆動軸と
この駆動軸を回転駆動する外部駆動源との間には動力伝
達を遮断可能な電磁式の摩擦クラッチが配設され、この
摩擦クラッチは、ハウジングに回転可能に支持されると
ともに外部駆動源に作動連結されたロータと、駆動軸に
一体回転可能に固定されるとともにロータに対向配置さ
れたアーマチャと、励磁によりアーマチャをロータ側に
吸引して両者を締結し、動力伝達を可能とする電磁コイ
ルとを備えていることを特徴としている。
【0028】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の可変容量型圧縮機において、前記容量制御
弁は、駆動軸の回転が停止される条件の下で、吐出容量
を最小とすべく給気通路又は抽気通路の少なくとも一方
の開度を調節するように構成され、前記吸入室圧力制御
弁は、駆動軸の回転が停止される条件の下で冷媒流路を
閉塞する構成であることを特徴としている。
【0029】これらの構成においては、例えば、圧縮機
が最大吐出容量で運転されている状態から、外部駆動源
の停止や摩擦クラッチによる動力伝達の遮断により圧縮
機が停止されると、吐出容量を最小とすべくクランク室
の圧力が急激に高められて過大に上昇しようとする。し
かし、このような場合も、請求項1の発明と同様にして
吸入室圧力制御弁が冷媒流路を閉塞し、クランク室とシ
リンダボアとの圧力差の過大な拡大が阻止される。
【0030】請求項6の発明では、請求項1〜5のいず
れかに記載の可変容量型圧縮機において、前吸入室圧力
制御弁は、駆動軸の回転中において容量制御弁が冷房要
求に応じずに吐出容量を最小とすべく給気通路又は抽気
通路の少なくとも一方の開度を調節する条件の下で、冷
媒流路を閉塞する構成であることを特徴としている。
【0031】この構成においては、例えば、外部駆動源
の高負荷時において、冷房要求に応じることなく、圧縮
機の吐出容量を積極的に最小とすることで負荷トルクを
小さくして、外部駆動源の負荷を軽減することができ
る。そして、例えば、圧縮機が最大吐出容量にて運転さ
れている状態から、冷房要求に応じずに吐出容量を最小
とすべくクランク室の圧力が急激に高められて過大に上
昇しようとすると、請求項1の発明と同様にして吸入室
圧力制御弁が冷媒流路を閉塞し、シリンダボアの圧力と
クランク室の圧力との差の過大な拡大が阻止される。言
い換えれば、冷房要求に応じることなく圧縮機の吐出容
量を最小とする制御を行なうことで、駆動軸の回転停止
時以外においてもクランク室の圧力が過大に上昇する問
題が生じ易く、吸入室圧力制御弁を備えることでの効果
がより有効に奏される。
【0032】請求項7の発明では、請求項6記載の可変
容量型圧縮機において、前記容量制御弁が、冷房要求に
応じない状態から冷房要求に応じて給気通路又は抽気通
路の少なくとも一方の開度を調節するよりも前に、吸入
室圧力制御弁が冷媒流路を開放するように構成されたこ
とを特徴としている。
【0033】この構成においては、冷房要求に応じてい
ない状態にある容量制御弁が冷房要求に応じる状態に移
行する場合、冷凍回路(圧縮機の吸入)を遮断した状態
にある吸入室圧力制御弁をいち早く開放しておくことで
冷凍サイクルが速やかに再開され、冷凍回路は冷房要求
に迅速に対応することができる。
【0034】請求項8の発明では、請求項5〜7のいず
れかに記載の可変容量型圧縮機において、前記容量制御
弁が吐出容量を最小とすべく動作した後、僅かな時間差
を以って吸入室圧力制御弁により冷媒流路を閉塞する構
成であることを特徴としている。
【0035】この構成においては、クランク室とシリン
ダボアとの圧力差の過大な拡大の防止と、クランク室と
シリンダボアとの圧力差を所望の差にまで拡大させて確
実に吐出容量を最小とすることができることとの兼ね合
いに優れる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、車両空調装置
に用いられる可変容量型圧縮機において具体化した一実
施形態について説明する。
【0037】図1に示すように、フロントハウジング1
1は、センタハウジングとしてのシリンダブロック12
の前端部に接合固定されている。リヤハウジング13
は、シリンダブロック12の後端部に弁・ポート形成体
14を介して接合固定されている。フロントハウジング
11、シリンダブロック12及びリヤハウジング13に
よって、圧縮機のハウジングが構成されている。なお、
図1の左方を圧縮機の前方とし、右方を後方とする。
【0038】前記弁・ポート形成体14は、ポート形成
板14aの前方側に吸入弁形成板14bが、後方側に吐
出弁形成板14cが、吐出弁形成板14cの後方側にリ
テーナ形成板14dがそれぞれ重合されてなる。
【0039】クランク室15は、フロントハウジング1
1とシリンダブロック12とにより囲まれて区画形成さ
れている。駆動軸16はクランク室15を挿通するよう
にして配置され、フロントハウジング11とシリンダブ
ロック12との間で回転可能に架設支持されている。
【0040】前記駆動軸16の前端側は、フロントハウ
ジング11にラジアルベアリング17を介して支持され
ている。収容孔12aはシリンダブロック12の中心部
に貫設されている。駆動軸16の後端側は収容孔12a
に挿入され、ラジアルベアリング18を介して支持され
ている。バネ座21はサークリップよりなり、収容孔1
2aの内周面(シリンダブロック12)に嵌合固定され
ている。スラストベアリング19、及び駆動軸付勢部材
としての駆動軸付勢バネ20は、収容孔12aにおいて
駆動軸16の後端面とバネ座21との間に介在されてい
る。駆動軸付勢バネ20はコイルバネよりなり、駆動軸
16を軸線L前方側に付勢する。駆動軸16の回転力
は、スラストベアリング19の介在によって、駆動軸付
勢バネ20への伝達が遮断されている。
【0041】前記駆動軸16の前端部は、フロントハウ
ジング11の前壁を貫通して外部へ突出されている。駆
動軸16の軸封装置としてはリップシール22が用いら
れ、このリップシール22は、駆動軸16の前端部とフ
ロントハウジング11との間に介在されている。リップ
シール22は、リップリング22aを以って駆動軸16
の外周面に圧接することで、駆動軸16を封止してい
る。
【0042】電磁式の摩擦クラッチ23は、外部駆動源
としての車両エンジンEgと駆動軸16との間に介在さ
れている。すなわち、摩擦クラッチ23のロータ24
は、フロントハウジング11の外壁面にアンギュラベア
リング25を介して回転可能に支持されている。車両エ
ンジンEgからのベルト26は、ロータ24の外周に巻
き掛けられている。ハブ27は駆動軸16の前端部に固
定されるとともに、その外周側でアーマチャ28を弾性
支持している。アーマチャ28は、駆動軸付勢バネ20
と反対側でロータ24に対向配置されている。電磁コイ
ル29は、フロントハウジング11の外壁面に支持され
るとともに、ロータ24内に配置されている。
【0043】そして、車両エンジンEgの起動状態に
て、電磁コイル29が通電により励磁されると、アーマ
チャ28とロータ24との間には電磁力に基づく吸引力
が作用される。従って、アーマチャ28がハブ27の弾
性力に抗して移動してロータ24と圧接し、摩擦クラッ
チ23がオン状態となる。このオン状態では、車両エン
ジンEgの駆動力が、ベルト26及び摩擦クラッチ23
を介して駆動軸16に伝達される(図1)。この状態か
ら電磁コイル29が消磁されると、アーマチャ28がハ
ブ27の弾性力によりロータ24から離間され、摩擦ク
ラッチ23がオフ状態となる。このオフ状態では、車両
エンジンEgから駆動軸16への駆動力の伝達が遮断さ
れる(図4)。
【0044】回転支持体30は、前記クランク室15に
おいて駆動軸16に固定されている。カムプレートとし
ての斜板31は、駆動軸16に傾動可能でかつ駆動軸1
6の軸線L方向にスライド移動可能に支持されている。
ヒンジ機構32は回転支持体30と斜板31との間に介
在されている。斜板31は、回転支持体30に対するヒ
ンジ機構32を介したヒンジ連結により、駆動軸16と
一体回転可能でかつ軸線Lに対する傾斜角を変更可能で
ある。
【0045】最小傾斜角規定部34は、駆動軸16にお
いて斜板31とシリンダブロック12との間に配設され
ている。最小傾斜角規定部34は、リング状の部材を駆
動軸16の外周面に外嵌固定することで形成されてい
る。図1において二点鎖線で示すように、斜板31の最
小傾斜角は、最小傾斜角規定部34との当接により規定
される。図1において実線で示すように、斜板31の最
大傾斜角は、回転支持体30との当接により規定され
る。
【0046】シリンダボア33はシリンダブロック12
に形成されている。片頭型のピストン35はシリンダボ
ア33に収容されている。シリンダボア33は、ピスト
ン35の先端面と弁・ポート形成体14の前面とで前後
が閉塞されている。ピストン35は、シュー36を介し
て斜板31の外周部に係留されている。そして、駆動軸
16の回転運動は、回転支持体30、ヒンジ機構32、
斜板31及びシュー36を介することで、シリンダボア
33におけるピストン35の往復運動に変換される。
【0047】図1及び図2に示すように、吸入圧力領域
としての吸入室37は、リヤハウジング13の中央部に
区画形成されている。吐出圧力領域としての吐出室38
は、リヤハウジング13において吸入室37の外周側に
区画形成されている。吸入室37及び吐出室38は、そ
れぞれ弁・ポート形成体14を介してシリンダボア33
に隣接されている。吸入ポート39及び吐出ポート40
は、弁・ポート形成体14のポート形成板14aにおい
て、シリンダボア33に対応して形成されている。吸入
弁41は、吸入弁形成板14bにおいて吸入ポート39
に対応して形成されている。吐出弁42は、吐出弁形成
板14cにおいて吐出ポート40に対応して形成されて
いる。リテーナ43は、リテーナ形成板14dにおいて
吐出弁42に対応して形成されている。リテーナ43は
吐出弁42の最大開度を規定する。
【0048】そして、吸入室37の冷媒ガスは、ピスト
ン35の上死点側から下死点側への移動により、吸入ポ
ート39及び吸入弁41を介してシリンダボア33へ吸
入される。シリンダボア33に吸入された冷媒ガスは、
ピストン35の下死点側から上死点側への移動により所
定の圧力にまで圧縮され、吐出ポート40及び吐出弁4
2を介して吐出室38へ吐出される。
【0049】給気通路44は吐出室38とクランク室1
5を連通する。抽気通路45はクランク室15と吸入室
37を常時連通する。容量制御弁46は給気通路44上
に介在されている。そして、容量制御弁46が給気通路
44の開度を調節することで、クランク室15への高圧
な吐出冷媒ガスの導入量が調節され、抽気通路45を介
した冷媒ガスの吸入室37への逃がし量との関係から、
クランク室15の圧力が変更される。従って、クランク
室15の圧力とシリンダボア33の圧力とのピストン3
5を介した差が変更され、斜板31の傾斜角が変更され
る。その結果、ピストン35のストローク量が変更され
て、吐出容量が調節される。
【0050】次に、前記容量制御弁46について詳述す
る。図3に示すように、弁室51は前記給気通路44上
に区画形成されている。弁体52は弁室51に収容され
ている。弁孔53は弁室51において弁体52と対向す
るように開口されている。強制開放バネ54は弁室51
に収容され、弁孔53を開放する方向に弁体52を付勢
している。前記弁室51及び弁孔53は給気通路44の
一部を構成する。
【0051】感圧室55は前記弁室51に隣接して区画
形成されている。感圧室55は、検圧通路47を介して
吸入室37に常時連通されている。感圧部材としてのベ
ローズ56は感圧室55に収容されている。設定バネ5
7はベローズ56内に配設されている。設定バネ57
は、ベローズ56の初期長さを設定するためのものであ
る。感圧ロッド58は弁体52に一体形成され、ベロー
ズ56と弁体52とを作動連結している。
【0052】プランジャ室59は前記感圧室55と反対
側において弁室51に隣接され、その上方開口部には弁
室51と区画するようにして固定鉄心60が嵌合されて
いる。可動鉄心61はプランジャ室59に収容されてい
る。追従バネ62はプランジャ室59に収容され、可動
鉄心61を弁体52側に付勢している。ソレノイドロッ
ド63は弁体74に一体形成されている。ソレノイドロ
ッド63の可動鉄心61側の端部は、強制開放バネ54
及び追従バネ62の付勢力によって可動鉄心61に当接
されている。従って、弁体52と可動鉄心61は、ソレ
ノイドロッド63を介して作動連結されている。電磁コ
イル64は、前記固定鉄心60及び可動鉄心61の外側
において両鉄心60,61を跨いで配置されている。前
記固定鉄心60、可動鉄心61、電磁コイル64及びソ
レノイドロッド63が、容量制御弁46の電磁構成をな
して、設定吸入圧力変更手段を構成している。
【0053】さて、図1に示すように、上記構成の可変
容量型圧縮機(以下単に圧縮機とする)において、その
吸入室37と吐出室38とは、外部冷媒回路71で接続
されている。外部冷媒回路71は、凝縮器72、膨張弁
73及び蒸発器74を備えている。外部冷媒回路71と
圧縮機とで、車両空調装置の冷凍回路が構成されてい
る。
【0054】車両空調装置のメインスイッチであるエア
コンスイッチ80、車両の車室内の温度を検出するため
の車室温度センサ81、乗員が車室内の温度を設定する
ための車室温度設定器82、及びアクセル開度センサ8
3は、それぞれ制御コンピュータCに接続されている。
制御コンピュータCは、摩擦クラッチ23及び容量制御
弁46の各電磁コイル29,64と、車両バッテリ等の
電源Sとの間の給電ライン上に介在されている。制御コ
ンピュータCは、エアコンスイッチ80のオン・オフ、
車室温度センサ81からの車室温度、車室温度設定器8
2からの設定温度、及びアクセル開度センサ83からの
アクセル開度等の外部信号に基づいて、電源Sから各電
磁コイル29,64への給電を制御する。
【0055】なお、一般的に、車両エンジンEgの運転
が停止された状態(詳しくは、図示しないイグニッショ
ンキーがアクセサリーオフの位置に操作された状態)で
は、車両の電装品への給電はその殆どが停止され、これ
は車両空調装置も例外ではない。従って、車両エンジン
Egの運転が停止されると、各電磁コイル29,64と
電源Sとの間の給電ラインは、制御コンピュータCより
も上流側で遮断され、電源Sから各電磁コイル29,6
4への給電は停止される。
【0056】次に、前記容量制御弁46の動作について
説明する。車両エンジンEgの運転状態において、エア
コンスイッチ80のオン状態のもとで、車室温度センサ
81からの検出温度が車室温度設定器82の設定温度以
上となると、制御コンピュータCは電源Sから電磁コイ
ル29へ電流を入力させる。従って、摩擦クラッチ23
がオン状態となって圧縮機が起動される。
【0057】この状態で容量制御弁46のベローズ56
は、感圧室55の吸入圧力に応じて伸縮しようとし、こ
のベローズ56の伸縮により、弁体52には感圧ロッド
58を介して弁孔53を開放又は閉塞する方向への荷重
が付与される。また、制御コンピュータCは、車室温度
センサ81からの車室温度、及び車室温度設定器82か
らの設定温度に基づいて、容量制御弁46の電磁コイル
64への入力電流値を決定する。制御コンピュータC
は、決定された値の電流を電源Sから電磁コイル64へ
入力させる。電磁コイル64に電流が入力されると、固
定鉄心60と可動鉄心61との間には入力電流値に応じ
た吸引力(電磁力)が生じる。この吸引力は、弁孔53
の開度を小さくする方向への荷重として弁体52に付与
される。
【0058】このように、弁体52による弁孔53の開
度は、ベローズ56の伸縮により付与される荷重、固定
鉄心60と可動鉄心61との間の吸引力により付与され
る荷重、及び各バネ54,62の付勢力により付与され
る荷重等の総合力によって決定される。
【0059】例えば、制御コンピュータCは、車室温度
と設定温度との差が大きいほど、つまり、車室の冷房要
求が高いほど、容量制御弁46の電磁コイル64への入
力電流値を大きくする。従って、固定鉄心60と可動鉄
心61との間の吸引力が強くなって、弁体52に付与さ
れる弁孔53の開度を小さくする方向への荷重が増大す
る。従って、容量制御弁46は、吸入圧力の目標(設定
吸入圧力)を低く設定するとともに、この設定吸入圧力
を維持するようにベローズ56により弁体52を動作さ
せて弁孔53を開閉する。つまり、容量制御弁46は、
電磁コイル64への入力電流値が増大されることによっ
て、より低い吸入圧力を保持するように圧縮機の吐出容
量を調節する。
【0060】弁孔53(給気通路44)の開度が小さく
なれば、吐出室38からクランク室15に供給される冷
媒ガスの流量が減少する。クランク室15に供給される
冷媒ガスの量が減少すると、抽気通路45を介した吸入
室37への冷媒ガスの逃がしにより、クランク室15の
圧力が次第に低下していく。従って、クランク室15の
圧力とシリンダボア33の圧力とのピストン35を介し
た差が小さくなり、斜板31の傾斜角が増大される。そ
の結果、ピストン35のストローク量が増大し、圧縮機
の吐出容量が増大される。
【0061】逆に、制御コンピュータCは、車室温度と
設定温度との差が小さいほど、つまり、車室の冷房要求
が低いほど、容量制御弁46の電磁コイル64への入力
電流値を小さくする。このため、固定鉄心60と可動鉄
心61との間の吸引力が弱くなって、弁体52に付与さ
れる弁孔53の開度を小さくする方向への荷重が減少す
る。従って、容量制御弁46は、設定吸入圧力を高く設
定するとともに、この設定吸入圧力を維持するようにベ
ローズ56により弁体52を動作させ、弁孔53を開閉
する。つまり、容量制御弁46は、電磁コイル64への
入力電流値が減少されることによって、より高い吸入圧
力を保持するように圧縮機の吐出容量を調節する。
【0062】弁孔53(給気通路44)の開度が大きく
なれば、吐出室38からクランク室15に供給される冷
媒ガスの流量が増大する。クランク室15に供給される
冷媒ガスの量が増大すると、抽気通路45がその増大分
を逃がしきらないことから、クランク室15の圧力が次
第に上昇していく。従って、クランク室15の圧力とシ
リンダボア33の圧力とのピストン35を介した差が大
きくなる。その結果、斜板31の傾斜角が減少され、ピ
ストン35のストローク量が減少して圧縮機の吐出容量
が減少される。
【0063】次に、本実施形態の特徴的な構成及びその
作用について説明する。図1、図2及び図5に示すよう
に、前記吸入室37と、外部冷媒回路71の蒸発器74
側の配管71aとは、リヤハウジング13に設けられた
吸入通路90を介して連通されている。この配管71a
及び吸入通路90が冷媒流路を構成する。
【0064】吸入室圧力制御弁91は電磁弁よりなり、
リヤハウジング13に配設されて吸入通路90を開閉す
る。吸入室圧力制御弁91は、制御コンピュータCによ
り給電制御されるソレノイド部91aと、ソレノイド部
91aの励磁により吸入通路90を開放し(図2)、ソ
レノイド部91aの消磁により吸入通路90を閉塞する
(図5)弁体91bとからなっている。
【0065】さて、前記制御コンピュータCは、圧縮機
の運転状態にてエアコンスイッチ80がオフされると、
電磁コイル29への給電を停止して摩擦クラッチ23を
オフ状態とし、圧縮機を停止させるとともに、容量制御
弁46の電磁コイル64に対する給電制御を入力電流値
ゼロにて停止し、さらには吸入室圧力制御弁91のソレ
ノイド部91aに対する給電を停止する。
【0066】また、図6のタイムチャートに示すよう
に、前記制御コンピュータCは、圧縮機の運転状態に
て、車両を急加速させるべく運転者によりアクセルが大
きく踏み込まれ、アクセル開度センサ83により検出さ
れたアクセル開度が所定値よりも大きくなると、吸入室
圧力制御弁91のソレノイド部91aに対する給電を第
1の所定時間停止するとともに、容量制御弁46の電磁
コイル64に対する給電制御を入力電流値ゼロにて第2
の所定時間停止する(以降加速カットと呼ぶ)。
【0067】前述した加速カットが開始されてから第1
の所定時間(例えば、2秒)が経過されると、先ず吸入
室圧力制御弁91のソレノイド部91aに対する給電が
再開されて吸入通路90が開放される。加速カットが実
行されてから第2の所定時間(例えば、3秒)が経過さ
れると、つまり、吸入室圧力制御弁91のソレノイド部
91aへの給電再開よりも僅かに遅れて、容量制御弁4
6の電磁コイル64に対する冷房要求に応じた給電制御
が再開される。
【0068】さらに、圧縮機の運転状態にて、車両エン
ジンEgが停止されると、電源Sから各電磁コイル2
9,64、及び吸入室圧力制御弁91のソレノイド部9
1aへの給電ラインは、制御コンピュータCよりも上流
側で遮断される。
【0069】このように、摩擦クラッチ23のオフ、或
いは車両エンジンEgの停止によって、容量制御弁46
の電磁コイル64に対する給電制御が入力電流値ゼロに
て停止されると、固定鉄心60と可動鉄心61との間の
吸引力が消失し、容量制御弁46の設定吸入圧力は最高
値に固定される。従って、容量制御弁46は給気通路4
4を全開し、圧縮機は斜板31の傾斜角を最小として停
止する。その結果、次回の圧縮機の起動は、負荷トルク
の最も少ない最小吐出容量状態からとなり、その起動時
に生じるショックは緩和される。
【0070】また、加速カットによって、容量制御弁4
6の電磁コイル64に対する給電制御が入力電流値ゼロ
にて停止されると、前述した圧縮機の停止時と同様にし
て容量制御弁46の設定吸入圧力が最高値に固定され
る。従って、容量制御弁46は給気通路44を全開し、
圧縮機は斜板31の傾斜角を最小とする。その結果、圧
縮機は負荷トルクの小さな最小吐出容量となり、車両エ
ンジンEgの負荷が軽減されて車両の鋭い加速を得るこ
とができる。
【0071】さて、前述した圧縮機の停止や加速カット
が、最大吐出容量での運転状態から行われると、容量制
御弁46は全閉状態にある給気通路44を急激に全開す
ることになる。従って、吐出室38の高圧な吐出冷媒ガ
スが急激にクランク室15へ供給され、抽気通路45が
冷媒ガスの急激な流入分を逃がしきらないことから、ク
ランク室15の圧力が急激に上昇する。
【0072】しかし、前記制御コンピュータCは、圧縮
機の停止や加速カットの時には、吸入室圧力制御弁91
のソレノイド部91aに対する給電を停止し、この消磁
されたソレノイド部91aは弁体91bにより吸入通路
90を閉塞することになる。従って、吸入通路90にお
いて吸入室37側が蒸発器74側から遮断されて小さな
容積となり、この吸入室37側の圧力は、常時連通の抽
気通路45を介したクランク室15からの冷媒ガスの供
給により速やかに上昇される。その結果、シリンダボア
33の圧力は、吸入弁41のシール部分からの冷媒ガス
の漏れ等により吸入室37の高い圧力で均圧しようとし
て、高く維持されることになる。
【0073】そのうえ、前述した吸入室37の圧力上昇
によっては、この吸入室37に検圧通路47を介して常
時連通された感圧室55の圧力が、設定吸入圧力より上
昇されることになる。従って、容量制御弁46は、全開
状態にある弁孔53の開度を減少させ、吐出室38から
クランク室15への高圧冷媒ガスの供給量を減少させ
る。その結果、クランク室15の圧力の急激な上昇が途
中で緩和され、クランク室15の圧力の過大な上昇が阻
止される。
【0074】以上のように、クランク室15とシリンダ
ボア33との圧力差の過大な拡大が阻止され、傾斜角を
最小とした斜板31が、最小傾斜角規定部34に過大な
力で押しつけられたり、ヒンジ機構32を介して回転支
持体30を強く引っ張ることがなくなる。従って、駆動
軸16が、駆動軸付勢バネ20の付勢力に抗して軸線L
後方側にスライド移動してしまう現象は生じない。
【0075】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)摩擦クラッチ23のオフ時や、加速カット時や、
車両エンジンEgの停止時等、クランク室15の圧力が
過大となるような条件の下では、吸入室圧力制御弁91
が吸入通路90を閉塞する。従って、シリンダボア33
の圧力を高く維持することができ、クランク室15の圧
力との差の過大な拡大を阻止することができた。その結
果、駆動軸16が、駆動軸付勢バネ20の付勢力に抗し
て軸線L後方側にスライド移動することを防止でき、よ
って次のような効果を奏する。
【0076】(1-1 )リップシール22と駆動軸16と
の相対スライド移動を阻止することができる。従って、
リップシール22のリップリング22aと駆動軸16と
の摺動位置が、その駆動軸16上の所定のコンタクトラ
インを大きく逸脱することがない。このため、リップリ
ング22aと駆動軸16との摺接面間に、前記コンタク
トライン以外の部分に付着されたスラッジ等の異物が噛
み込まれることが回避される。従って、リップシール2
2が早期に劣化したり、ガス漏れを生じたりすることが
抑制され、ひいては圧縮機の耐久性の向上につながる。
【0077】(1-2 )摩擦クラッチ23は、アーマチャ
28がロータ24に対して軸線L前後方向に接離され
る。従って、摩擦クラッチ23がオフ状態の時、駆動軸
16に軸線L後方側へのスライド移動が生じていると、
ロータ24とアーマチャ28との間に吸引力が生じてい
ないにもかかわらず、両者24,28間に所定のクリア
ランス(図4)を確保できない事態が起こり得る。しか
し、前述したように、駆動軸16の軸線L後方側へのス
ライド移動が阻止されており、ロータ24とアーマチャ
28との間に所定のクリアランスを確保できて、摩擦ク
ラッチ23がオフ状態にて両者24,28が接触したま
まの状態となることがない。従って、ロータ24とアー
マチャ28との間に摺動が生じることがなく、両者2
4,28間の動力伝達を確実に遮断できるとともに、両
者24,28の摺動に基づく異音・振動の発生や発熱を
も防止することができる。
【0078】(1-3 )ピストン35は、回転支持体3
0、ヒンジ機構32、斜板31及びシュー36を介して
駆動軸16に連結されている。従って、前述したよう
に、駆動軸16の軸線L後方側へのスライド移動を防止
できることは、ピストン35が弁・ポート形成体14側
へスライド移動することの防止につながる。その結果、
加速カット状態の時、ピストン35が上死点に位置する
際に、その先端面が弁・ポート形成体14に衝突するこ
とを回避することができ、振動・騒音の発生を抑制する
ことができる。また、ピストン35と弁・ポート形成体
14との衝突に基づく両者35,14の破損も回避さ
れ、ひいては、圧縮機の耐久性を向上することにつなが
る。
【0079】(2)容量制御弁46の感圧室55は、検
圧通路47を介して吸入室37に連通されている。つま
り、ベローズ56は、吸入圧力領域において吸入室圧力
制御弁91の弁体91bによる開閉位置よりも、吸入室
37側の圧力に応じて動作される。従って、上述したよ
うに、吸入室圧力制御弁91の閉塞時に吸入室37の圧
力が上昇されると、容量制御弁46はこの圧力上昇に応
じて弁孔53の開度を減少させ、クランク室15の圧力
の急激な上昇を阻止する動作を行なうことになる。つま
り、クランク室15の圧力の過大な上昇を阻止する側か
らも、シリンダボア33との圧力差の過大な拡大を阻止
することができ、前記(1)の効果がより有効に奏され
る。
【0080】(3)容量制御弁46は、給気通路44を
開閉することで、高圧な吐出冷媒ガスのクランク室15
への流入量を調節して圧縮機の吐出容量を調節する。従
って、例えば、抽気通路45を開閉して、クランク室1
5から吸入室37への冷媒ガス(吐出冷媒ガスより低
圧)の流出量を調節することで圧縮機の吐出容量を調節
する構成と比較して、クランク室15を速やかに昇圧さ
せることができる。従って、圧縮機が停止された場合、
速やかに吐出容量を最小とすることができ、停止から間
もない圧縮機の次回の起動をも最小吐出容量からとする
ことができる。別の見方をすれば、容量制御弁46が抽
気通路45のみを開閉して吐出容量を調節する場合と比
較して、クランク室15の圧力が過大に上昇する問題が
生じ易く、吸入室圧力制御弁91を備えることのでの効
果がより有効に奏される。
【0081】(4)加速カットを終了する時には、吸入
室圧力制御弁91のソレノイド部91aに対する給電再
開に僅かに遅れて、冷房要求に応じた容量制御弁46の
電磁コイル64に対する給電制御が再開される。このよ
うに、冷房要求に応じない状態にある容量制御弁46が
冷房要求に応じる状態に移行する場合、吸入室圧力制御
弁91をいち早く動作させて冷凍回路(圧縮機の吸入)
を開放することで、冷凍サイクルが速やかに再開され、
車両空調装置は冷房要求に迅速に対応することができ
る。
【0082】(5)例えば、容量制御弁46の電磁6
0,61,63,64構成を変更し、固定鉄心60と可
動鉄心61との間に生じる吸引力が、弁孔53の開度を
大きくする方向への荷重として弁体52に付与される構
成とすることも本発明の趣旨を逸脱するものではない。
つまり、電磁コイル64への入力電流値が大きくなるほ
ど、設定吸入圧力を高く設定する構成とすることであ
る。この場合、特に、車両エンジンEgの停止時おいて
吐出容量を最小に変更するためには、言い換えれば、設
定吸入圧力を最高値とするためには、電磁コイル64と
電源Sとの給電ラインが、制御コンピュータCよりも上
流側で遮断されないような特別な構成が必要で、既存の
車両給電系に対して大幅な構造変更を強いることにな
る。
【0083】しかし、本実施形態の容量制御弁46は、
電磁コイル64への入力電流値が小さくなるほど、設定
吸入圧力を高く設定する構成である。従って、設定吸入
圧力を最高値とする場合、制御コンピュータCは電磁コ
イル64への給電を停止し、これは車両エンジンEgの
停止時に、電磁コイル64と電源Sとの給電ラインが制
御コンピュータCよりも上流側で遮断されることと結果
として同じ状態をもたらすことになる。よって、車両エ
ンジンEgの停止時おいて吐出容量を最小とする構成
を、既存の車両給電系に対して構造変更を強いることな
く達成することができた。
【0084】なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で以
下の態様でも実施できる。 ○図7のタイムチャートに示すように、摩擦クラッチ2
3がオフされた時又は加速カット時の少なくとも一方に
おいて、容量制御弁46の電磁コイル64に対する給電
制御が入力電流値ゼロにて停止された後、僅かな時間差
(例えば、1秒)を以って、吸入室圧力制御弁91のソ
レノイド部91aに対する給電を停止して吸入通路90
を閉塞するように、制御コンピュータCのプログラムを
変更すること。このようにすれば、上記実施形態におい
て述べたクランク室15とシリンダボア33との圧力差
の過大な拡大の防止と、クランク室15とシリンダボア
33との圧力差を所望の差にまで拡大させて確実に吐出
容量を最小とすることができることとの兼ね合いに優れ
る。
【0085】○加速カット時、吸入室圧力制御弁91の
ソレノイド部91aへの給電の再開、及び容量制御弁4
6の電磁コイル64への給電制御の再開の時期として
は、加速カット開始より所定時間経過後に再開される以
外に、アクセル開度センサ83により検出されるアクセ
ル開度が所定値より小さくなる加速終了信号に基づいて
再開させること。(図7) ○吸入室圧力制御弁91のソレノイド部91aへの給
電、及び容量制御弁46の電磁コイル64への給電制御
を同時に再開させること。(図7) ○車両エンジンEgの停止、摩擦クラッチ23のオフ、
或いは加速カットが、容量制御弁46の設定吸入圧力が
最低値の状態において行われた場合にのみ、吸入室圧力
制御弁91が吸入通路90を閉塞するように構成するこ
と。
【0086】○加速カットへの移行を判定する基準とし
ては、上述したアクセル開度が所定値以上になること以
外にも、例えば、車両エンジンの回転数が所定値以上と
なること等が挙げられる。
【0087】○圧縮機の運転中において、容量制御弁4
6が冷房要求に応じずに吐出容量を最小とする場合とし
ては、上述した加速カット以外にも、例えば、蒸発器7
4の温度を検出するとともに、この検出温度が所定値以
下となる場合が挙げられる。検出温度が所定値以下とな
ることは、蒸発器においてフロストが発生しそうな状況
を反映する。
【0088】○上記実施形態において容量制御弁46
は、感圧構成(56,58等)と電磁構成(60,6
1,63,64等)との協動で弁体52を動作させて、
給気通路44を開閉する構成であったが、これを変更
し、例えば、図9の従来技術と同様に、電磁構成のみで
弁体52を動作させて給気通路44を開閉する構成とす
ること。
【0089】○容量制御弁46を、給気通路44及び抽
気通路45の両方を開閉することで吐出容量を調節する
構成とすること。この場合、抽気通路45は全閉されな
い構成、つまり、抽気通路45を常時連通とすることが
重要である。
【0090】○容量制御弁46を、抽気通路45のみを
開閉することで吐出容量を調節する構成とすること。こ
の場合にも、抽気通路45を常時連通とすることが重要
である。
【0091】○ワッブルタイプの可変容量型圧縮機にお
いて具体化すること。 上記実施形態から把握できる技術的思想について記載す
ると、前記設定吸入圧力変更手段は電磁構成60,6
1,63,64からなり、入力電流値が小さくなるほど
設定吸入圧力を高くする構成である請求項2に記載の可
変容量型圧縮機。
【0092】このようにすれば、設定吸入圧力を最高値
とするためには容量制御弁46(電磁コイル64)への
入力電流値をゼロとすればよく、容量制御弁46と電源
Sとの給電ラインが、制御コンピュータCよりも上流側
で遮断されないような特別な構成は必要なくなる。
【0093】
【発明の効果】上記構成の本実施形態によれば、吸入室
圧力制御弁を吸入室と外部冷媒回路の蒸発器との間にお
ける冷媒流路上に備え、この吸入室圧力制御弁によって
クランク室の圧力が過大となるような条件の下で冷媒流
路を閉塞することで、例えば、圧縮機の停止時や加速カ
ット時等においてもシリンダボアの圧力を高く維持する
ことができ、クランク室の圧力との差の過大な拡大を阻
止することができた。従って、駆動軸が、駆動軸付勢部
材の付勢力に抗して軸線方向へスライド移動することを
阻止することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 可変容量型圧縮機の縦断面図。
【図2】 図1のA−A線断面図。
【図3】 容量制御弁の縦断面図。
【図4】 摩擦クラッチのオフ状態を説明する図。
【図5】 吸入室圧力制御弁が吸入通路を閉塞した状態
を説明する図。
【図6】 吸入室圧力制御弁の動作を説明するタイムチ
ャート。
【図7】 別例を示すタイムチャート。
【図8】 従来の可変容量型圧縮機の縦断面図。
【符号の説明】
11…ハウジングを構成するフロントハウジング、12
…同じくシリンダブロック、13…同じくリヤハウジン
グ、14…弁・ポート形成体、15…クランク室、16
…駆動軸、20…駆動軸付勢部材としての駆動軸付勢バ
ネ、31…カムプレートとしての斜板、33…シリンダ
ボア、35…ピストン、37…吸入室、38…吐出圧力
領域を構成する吐出室、39…吸入ポート、40…吐出
ポート、41…吸入弁、42…吐出弁、44…給気通
路、45…抽気通路、46…容量制御弁、71…圧縮機
とで冷凍回路を構成する外部冷媒回路、71a…冷媒流
路を構成する配管、74…蒸発器、90…冷媒流路を構
成する吸入通路、91…吸入室圧力制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 宗治 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 大山 勝矢 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB32 BB36 CC16 CC20 CC44 CC83 CC84 CC95

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍回路に適用されて冷媒ガスの圧縮を
    行なう可変容量型圧縮機であって、 ハウジングにはクランク室、シリンダボア及び吸入室が
    形成されるとともにクランク室を挿通するようにして駆
    動軸が回転可能に保持され、 前記クランク室において駆動軸にはカムプレートが一体
    回転可能でかつ傾斜角を変更可能に連結され、 前記シリンダボアにはカムプレートに連結されたピスト
    ンが往復動可能に収容され、 前記ハウジングには吸入ポート、吸入弁、吐出ポート及
    び吐出弁を有する弁・ポート形成体が、互いに隣接する
    シリンダボアと吸入室とを区画するようにして装着さ
    れ、 前記ハウジングと駆動軸との間には、ピストンが弁・ポ
    ート形成体から離間する方向に駆動軸を軸線に沿って付
    勢する駆動軸付勢部材が介在され、 前記クランク室と吐出圧力領域とは給気通路を介して連
    通され、 前記クランク室と吸入室とは抽気通路を介して常時連通
    され、 外部からの制御によって、給気通路又は抽気通路の少な
    くとも一方の開度を調節することでクランク室の圧力を
    変更する容量制御弁を備え、 前記クランク室の圧力とシリンダボアの圧力とのピスト
    ンを介した差に応じてカムプレートの傾斜角を変更して
    吐出容量を調節する構成の可変容量型圧縮機において、 前記吸入室と外部冷媒回路の蒸発器との間における冷媒
    流路上には、外部からの制御によって冷媒流路を開閉す
    る吸入室圧力制御弁が配設され、 この吸入室圧力制御弁は、クランク室の圧力が過大とな
    るような条件の下で冷媒流路を閉塞する構成である可変
    容量型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記容量制御弁は、給気通路又は抽気通
    路の少なくとも一方を開閉する弁体と、 弁体に作動連結され、吸入圧力領域において吸入室圧力
    制御弁による開閉位置よりも吸入室側の圧力に応じて弁
    体を動作させる感圧部材と、 外部からの制御によって、感圧部材の動作の基準となる
    設定吸入圧力を変更する設定吸入圧力変更手段とを備え
    ている請求項1に記載の可変容量型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記容量制御弁は、少なくとも給気通路
    の開度を調節する構成である請求項1又は2に記載の可
    変容量型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記駆動軸とこの駆動軸を回転駆動する
    外部駆動源との間には動力伝達を遮断可能な電磁式の摩
    擦クラッチが配設され、この摩擦クラッチは、 ハウジングに回転可能に支持されるとともに外部駆動源
    に作動連結されたロータと、 駆動軸に一体回転可能に固定されるとともにロータに対
    向配置されたアーマチャと、 励磁によりアーマチャをロータ側に吸引して両者を締結
    し、動力伝達を可能とする電磁コイルとを備えている請
    求項1〜3のいずれかに記載の可変容量型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記容量制御弁は、駆動軸の回転が停止
    される条件の下で、吐出容量を最小とすべく給気通路又
    は抽気通路の少なくとも一方の開度を調節するように構
    成され、 前記吸入室圧力制御弁は、駆動軸の回転が停止される条
    件の下で冷媒流路を閉塞する構成である請求項1〜4の
    いずれかに記載の可変容量型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前吸入室圧力制御弁は、駆動軸の回転中
    において容量制御弁が冷房要求に応じずに吐出容量を最
    小とすべく給気通路又は抽気通路の少なくとも一方の開
    度を調節する条件の下で、冷媒流路を閉塞する構成であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載の可変容量型圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記容量制御弁が冷房要求に応じない状
    態から冷房要求に応じて給気通路又は抽気通路の少なく
    とも一方の開度を調節するよりも前に、吸入室圧力制御
    弁が冷媒流路を開放するように構成された請求項6に記
    載の可変容量型圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記容量制御弁が吐出容量を最小とすべ
    く動作した後、僅かな時間差を以って吸入室圧力制御弁
    により冷媒流路を閉塞する構成である請求項5〜7のい
    ずれかに記載の可変容量型圧縮機。
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