JPWO2015147219A1 - プリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ベースフィルムの開口内に導電体が緻密に充填され、優れた導電性が得られるプリント配線板用基板を提供するものである。本発明に係るプリント配線板用基板は、絶縁性を有し、1又は複数の開口(4)を有するベースフィルム(1)と、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により上記ベースフィルム(1)の両面に積層され、かつ上記開口(4)内に充填される第1導電層(2)と、メッキにより上記第1導電層(2)の少なくとも一方の面に積層される第2導電層(3)とを備える。また、金属粒子の平均粒子径としては1nm以上500nm以下が好ましい。ベースフィルム(1)の両面に親水化処理が施されていることが好ましい。金属粒子が銅であることが好ましい。第1導電層(2)におけるベースフィルム(1)の一方の面又は他方の面との界面から500nm以内の領域及び開口内の領域の空隙率としては1%以上50%以下が好ましい。

Description

本発明は、プリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、プリント配線板の高密度化が要求されている。このような高密度化の要求を満たすプリント配線板用基板として、導電層の厚さを低減したプリント配線板用基板が求められている。
このような要求に対し、耐熱性絶縁ベースフィルムに接着剤層を介することなく銅薄層を積層したプリント配線板用基板が提案されている(特許第3570802号公報参照)。この従来のプリント配線板用基板は、耐熱性絶縁ベースフィルムの両面にスパッタリング法を用いて銅薄膜層(第1導電層)を形成し、その上に電気メッキ法を用いて銅厚膜層(第2導電層)を形成している。
特許第3570802号公報
上記従来のプリント配線板用基板は、導電層を薄くできる点において高密度プリント配線の要求に沿う基板であるといえる。しかし、上記従来のプリント配線板用基板は、スパッタリング法によりベースフィルムの表面に第1導電層を形成しているため、0.3μm程度の厚みの導電層(銅箔層)しか形成できない。そのため、ベースフィルムに貫通する開口が形成されている場合、第1導電層を形成する銅箔層によってこの開口を埋めることができない。従って、この開口上に部品を実装可能なランドを設けることができず、プリント配線板の部品を実装可能な領域が低減するおそれがある。
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、ベースフィルムの開口内に導電体が緻密に充填され、優れた導電性が得られるプリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るプリント配線板用基板は、絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムと、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層と、メッキにより上記第1導電層の少なくとも一方の面に積層される第2導電層とを備えるプリント配線板用基板である。
上記課題を解決するためになされた別の本発明の一態様に係るプリント配線板は、上記プリント配線板用基板を用い、導電パターンが形成されるプリント配線板であって、上記導電パターンが、サブトラクティブ法又はセミアディティブ法により形成されているプリント配線板である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の本発明の一態様に係るプリント配線板用基板の製造方法は、絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムの両面への金属粒子を含む導電性インクの塗布、及び酸素濃度が1ppm以上10,000ppm以下の雰囲気下での150℃以上500℃以下の加熱により、上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層を形成する工程と、メッキにより上記第1導電層の少なくとも一方の面に第2導電層を形成する工程とを備え、上記金属粒子の平均粒子径が1nm以上500nm以下であるプリント配線板用基板の製造方法である。
本発明のプリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法は、ベースフィルムの開口内に導電体が緻密に充填され、優れた導電性が得られる。
本発明の一実施形態に係るプリント配線板用基板の模式的斜視図である。 図1のプリント配線板用基板の製造方法を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板の製造方法の図2Aの次の工程を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板の製造方法の図2Bの次の工程を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板の製造方法の図2Cの次の工程を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板を用いるプリント配線板の製造方法を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板を用いるプリント配線板の製造方法の図3Aの次の工程を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板を用いるプリント配線板の製造方法の図3Bの次の工程を説明する模式的部分断面図である。 図1のプリント配線板用基板を用いるプリント配線板の製造方法の図3Cの次の工程を説明する模式的部分断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るプリント配線板用基板は、絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムと、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層と、メッキにより上記第1導電層の少なくとも一方の面に積層される第2導電層とを備えるプリント配線板用基板である。
当該プリント配線板用基板は、第1導電層が、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により上記ベースフィルムの両面に積層されかつ上記開口内に充填されていることにより、開口内に金属粒子が緻密に充填され、優れた導電性を有する。また、当該プリント配線板用基板は、第1導電層が上記開口内に充填されているので、開口上部に部品を実装可能なランドを設けることができ、部品実装面積の大きいプリント配線板が作成できる。さらに、当該プリント配線板用基板は、第1導電層の少なくとも一方の面にメッキによる第2導電層が積層されているので、第1導電層を形成する金属粒子間の空隙に第2導電層の金属が充填され、上記空隙が破壊起点となって生じ易いベースフィルムからの導電層の剥離が抑制される。なお、メッキにより積層される第2導電層は、例えば無電解メッキにより形成されてもよいし、電気メッキにより形成されてもよい。また、上記第2導電層は、無電解メッキで形成した上に、さらに電気メッキが施されてもよい。
上記金属粒子の平均粒子径としては、1nm以上500nm以下が好ましい。このように上記範囲内の平均粒子径を有する金属粒子を含む導電性インクを用いることで、金属粒子がより緻密に開口内に充填され、より安定した導電性が得られる。なお、ここで「平均粒子径」とは、分散液中の粒度分布の中心径D50で表されるものを意味する。平均粒子径は、粒子径分布測定装置(例えば、日機装株式会社のマイクロトラック粒度分布計「UPA−150EX」)で測定することができる。
上記ベースフィルムの両面に親水化処理が施されているとよい。このように上記ベースフィルムの両面に親水化処理が施されていることにより、上記導電性インクのベースフィルムに対する表面張力が小さくなり、上記ベースフィルムの両面に導電性インクが均一に塗り易くなると共に、開口内に充填され易くなる。これにより、第1導電層をベースフィルムの両面に均一の厚さで形成し易くなる。
上記金属が銅であるとよい。このように上記金属が銅であることにより、第1導電層の導電性が高くなり、導電性の優れたプリント配線板が作成できる。
上記第1導電層におけるベースフィルムの一方の面又は他方の面との界面から500nm以内の領域及び上記開口内の領域の空隙率としては、1%以上50%以下が好ましい。このように、第1導電層における上記各領域の空隙率を上記範囲内とすることにより、熱処理時に過剰な熱で第1導電層やベースフィルムの強度を損なうことなく、ベースフィルムと第1導電層との剥離強度を向上できる。ここで、「第1導電層におけるベースフィルムの一方の面又は他方の面との界面から500nm以内の領域」とは、第1導電層の厚さが500nmに満たない部分では第1導電層の範囲内の領域を意味する。また、「空隙率」とは、断面の電子顕微鏡観察画像上での空隙の面積率として算出される値である。
上記ベースフィルムの一方の面を基準とした上記開口内に形成される第1導電層の凹部の最大深さの上記ベースフィルムの平均厚みに対する比としては、50%が好ましい。このように、ベースフィルムの平均厚みに対する第1導電層の凹部の最大深さの比を上記上限以下とすることにより、ビア抵抗を低下し接続信頼性を向上できる。また、開口上にランド部を形成できる可能性を高められる。ここで、「ビア抵抗」とは、第1導電層が充填された開口の両端間の抵抗を意味する。
上記開口のベースフィルム両面における直径のうち、大きい方の直径に対する上記ベースフィルムの平均厚みの比としては、0.2以上2.0以下が好ましい。このように、開口の大きい方の直径に対するベースフィルムの平均厚みの比を上記範囲内とすることにより、上記導電性インクをより確実に開口内に充填することができる。
上記開口のベースフィルム両面における直径のうち、一方の直径に対する他方の直径の比としては、0.2以上1.0未満が好ましい。このように、開口の上記一方の直径に対する他方の直径の比を上記範囲内とすることにより、上記導電性インクをより容易かつ確実に開口内に充填することができる。
上記ベースフィルム及び第1導電層の界面近傍に、上記金属粒子の金属に基づく金属酸化物種及び上記金属に基づく金属水酸化物種が存在するとよい。発明者らは、鋭意検討した結果、プリント配線板用基板のベースフィルムと導電層との間の界面近傍の金属酸化物の量が多くなるとベースフィルムと導電層との間の密着力が大きくなり、上記界面近傍の金属水酸化物の量が多くなると上記密着力が小さくなる傾向があることを知見した。つまり、上記ベースフィルム及び第1導電層の界面近傍に、上記金属粒子の金属に基づく金属酸化物種及び上記金属に基づく金属水酸化物種が存在することで、ベースフィルムと第1導電層との間に大きな密着力が得られる。なお、ここで「界面近傍」とは、ベースフィルムと第1導電層との界面から厚み方向にそれぞれ所定範囲内の領域を意味し、この所定範囲は、例えば第1導電層の厚みの半分程度の距離とでき、好ましくは0.1μmである。また、「金属酸化物種」とは、金属酸化物又はその金属酸化物に由来する基であり、「金属水酸化物種」とは、金属水酸化物又はその金属水酸化物に由来する基である。ここで、「金属酸化物に由来する基」とは、金属に結合し、金属側ではないもう一方の結合相手が水素ではない酸素を含む化合物又は基を意味する。金属が銅の場合、例えばCuOC−R、CuON−R、CuOOC−R(ここで、Rはアルキル基)などが「金属酸化物に由来する基」である。また、「金属水酸化物に由来する基」とは、金属に結合し、金属側ではないもう一方の結合相手が水素である酸素を含む化合物又は基を意味する。なお、金属に結合し、金属側ではないもう一方の結合相手が水素ではない酸素と、金属に結合し、金属側ではないもう一方の結合相手が水素である酸素とを共に含む化合物又は基は、「金属水酸化物又は金属水酸化物に由来する基」とする。従って、金属が銅の場合、例えばCuOH、Cu(OH)、CuSO・3Cu(OH)、CuCO・Cu(OH)、CuCl・Cu(OH)、(Cu(OH)CHCOO)・5HOなどは「金属水酸化物種」である。
上記金属酸化物種の単位面積当たりの質量としては、0.1μg/cm以上10μg/cm以下が好ましく、上記金属酸化物種の上記金属水酸化物種に対する質量比としては、0.1以上が好ましい。上記ベースフィルム及び第1導電層の界面近傍の上記金属酸化物種の単位面積当たりの質量が上記範囲内であり、上記金属酸化物種の上記金属水酸化物種に対する質量比が上記下限以上であることで、ベースフィルムと第1導電層との間の密着力がより向上する。
上記金属粒子が、水溶液中で還元剤の働きにより金属イオンを還元する液相還元法によって得られた粒子であるとよい。このように上記金属粒子が上記液相還元法によって得られた粒子であると、気相法に比べて粒子を得る装置が比較的簡単となり、製造コストが低減できる。また、上記金属粒子の大量生産が容易で、上記金属粒子が入手し易い。さらに水溶液中での攪拌等により、容易に金属粒子の粒子径を均一にすることができる。
上記液相還元法がチタンレドックス法であるとよい。このように金属粒子がチタンレドックス法によって得られた粒子であると、確実かつ容易に粒子径を所望のナノオーダーサイズとすることができると共に、形状が丸くかつ大きさが揃った金属粒子が得やすい。これにより、第1導電層がより欠陥の少ない緻密で均一な層となり、より緻密で均一に上記開口内に充填される。
本発明の一態様に係るプリント配線板は、導電パターンを有するプリント配線板であって、上記導電パターンが、上記プリント配線板用基板の第1導電層及び第2導電層にサブトラクティブ法又はセミアディティブ法を用いることで形成されているプリント配線板である。
当該プリント配線板は、上記プリント配線板用基板を用いて製造したものであるので、優れた導電性を有すると共に、ベースフィルムの開口上部に部品を実装可能なランドを設けることができ、部品を実装可能な面積を大きくできる。
本発明の一態様に係るプリント配線板用基板の製造方法は、絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムの両面への金属粒子を含む導電性インクの塗布、及び酸素濃度が1ppm以上10,000ppm以下の雰囲気下での150℃以上500℃以下の加熱により、上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層を形成する工程と、メッキにより、上記第1導電層の少なくとも一方の面に第2導電層を形成する工程とを備え、上記金属粒子の平均粒子径が1nm以上500nm以下であるプリント配線板用基板の製造方法である。
当該プリント配線板用基板の製造方法は、1又は複数の開口を有するベースフィルムの両面に上記粒子径を有する金属粒子を含む導電性インクを塗布し加熱して、上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層を形成する。これにより、当該プリント配線板用基板の製造方法は、開口の直径に対して厚みの大きいベースフィルムでも、第1導電層を開口内に緻密に充填でき、導電性の優れたプリント配線板用基板を製造できる。また、当該プリント配線板用基板の製造方法は、上記導電性インクを塗布後、上記酸素濃度範囲の雰囲気下で上記加熱温度範囲で第1導電層を形成するので、ベースフィルムと第1導電層との間の密着力が大きいプリント配線板用基板を製造できる。なお、上記第2導電層形成工程では、例えば無電解メッキにより第2導電層を形成してもよいし、電気メッキにより第2導電層を形成してもよく、また無電解メッキを施した上に電気メッキを施して第2導電層を形成してもよい。
上記導電性インクの表面張力としては、10mN/m以上100mN/m以下が好ましい。上記導電性インクの表面張力が上記範囲内であることで、導電性インクを塗布する際に、ベースフィルムの表面に均一に塗り易く、かつベースフィルムの開口内へ確実に導電性インクを充填することができる。なお、導電性インクの表面張力は、表面張力計(例えば、協和界面科学株式会社「DY−300」)で測定することができ、JIS−K2241(2000)に準拠して測定される。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係るプリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法を図面を参照しつつ説明する。
〔プリント配線板用基板〕
図1の当該プリント配線板用基板は、絶縁性を有し、複数の開口4を有するベースフィルム1と、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理によりベースフィルム1の両面に積層され、かつ開口4内に充填される第1導電層2と、メッキにより第1導電層2の表面に積層される第2導電層3とを主に備える。
<ベースフィルム>
当該プリント配線板用基板を構成する図1Bのベースフィルム1は絶縁性を有し、複数の開口4が形成されている。このベースフィルム1の材料としては、例えばポリイミド、液晶ポリマー、テフロン(登録商標)、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の可撓性を有する樹脂、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ガラスエポキシ、ガラス基材等のリジッド材、硬質材料と軟質材料とを複合したリジッドフレキシブル材を用いることが可能である。これらの中でも、金属酸化物種との結合力が大きいことから、ポリイミドが特に好ましい。
上記ベースフィルム1の厚みは、当該プリント配線板用基板を利用するプリント配線板によって設定されるものであり特に限定されないが、例えば上記ベースフィルム1の平均厚みの下限としては、7.5μmが好ましく、10μmがより好ましい。また、上記ベースフィルム1の平均厚みの上限としては、70μmが好ましく、50μmがより好ましい。上記ベースフィルム1の平均厚みが上記下限未満の場合、ベースフィルム1の強度が不十分となるおそれがある。一方、ベースフィルム1の平均厚みが上記上限を超える場合、開口4内に第1導電層2が緻密に充填できなくなるおそれがある。
上記ベースフィルム1には、導電性インクを塗布する前に、ベースフィルム1の表面及び開口4の内壁に親水化処理を施すことが好ましい。上記親水化処理として、例えばプラズマを照射して表面を親水化するプラズマ処理や、アルカリ溶液で表面を親水化するアルカリ処理を採用することができる。ベースフィルム1に親水化処理を施すことにより、導電性インクのベースフィルム1に対する表面張力が小さくなるので、導電性インクをベースフィルム1に均一に塗り易くなる。
(開口)
上記開口4は、平面視円形状で、ベースフィルム1の一方の面から他方の面まで垂直に貫通している。ここで、開口4は、例えばドリル加工やレーザー加工等によりベースフィルム1の一方の面側から形成することができ、この場合、この一方の面側から他方の面側へ縮径するように開口4が形成される。つまり、この場合、開口4のベースフィルム1両面における直径のうち、上記一方の面の直径の方が他方の面の直径よりも大きい。このように、一方の面の直径の方が他方の面の直径よりも大きくなるように開口4を形成することで、上記一方の面側から導電性インクが充填し易くなる。
上記開口4のベースフィルム1両面における直径のうち、大きい方の直径の下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましい。また、上記開口4の大きい方の直径の上限としては、200μmが好ましく、100μmがより好ましい。上記開口4の大きい方の直径が上記下限未満の場合、開口4内に第1導電層2が充填されても十分な導電性が得られないおそれがある。一方、上記開口4の大きい方の直径が上記上限を超える場合、開口4内に第1導電層2が充填できないおそれがある。
上記開口4のベースフィルム1両面における直径のうち、大きい方の直径に対するベースフィルム1の平均厚みの比の下限としては、0.2が好ましく、0.3がより好ましい。また、上記比の上限としては、2.0が好ましく、1.5がより好ましく、1.0がさらに好ましい。上記比が上記下限未満の場合、開口4の半径方向中央部まで第1導電層2が充填できないおそれがある。一方、上記比が上記上限を超える場合、ベースフィルム1の両面への導電性インクの塗布によって開口4の厚み方向中央部まで第1導電層2が充填できないおそれがある。
開口4のベースフィルム1両面における直径のうち、一方の直径に対する他方の直径の比の下限としては、0.2が好ましく、0.5がより好ましく、0.7がさらに好ましい。また、上記比は、1.0未満が好ましく、0.96未満がより好ましい。上記比が上記下限未満の場合、導電性インクを充填する側と反対側のベースフィルム1の面における開口4の直径が小さくなりすぎ導電性インクを開口4内に充填できなくなるおそれや、導電性インクを充填する側の開口4の直径が大きくなりすぎ、開口4上にランド部を形成し難くなるおそれがある。逆に、上記比が上記上限を超える場合、導電性インクを開口4内に充填し難くなるおそれがある。
<第1導電層>
上記第1導電層2は、金属粒子を含む導電性インクの塗布により、ベースフィルム1の両面に積層され、かつ開口4内に充填されている。当該プリント配線板用基板では、導電性インクの塗布により第1導電層2を形成するので、容易に導電性インクで開口4内を充填すると共にベースフィルム1の両面を導電性の皮膜で覆うことができる。なお、導電性インク中の不要な有機物等を除去して金属粒子を確実に開口4内及びベースフィルム1の両面に固着させるため、第1導電層2は導電性インクの塗布後に熱処理が施されることが好ましい。
(導電性インク)
上記第1導電層2を形成する導電性インクは、導電性をもたらす導電性物質として金属粒子を含んでいる。本実施形態では、導電性インクとして、金属粒子と、その金属粒子を分散させる分散剤と、分散媒とを含むものを用いる。このような導電性インクを用いて塗布することで、微細な金属粒子による第1導電層2がベースフィルム1の両面に積層され、かつ開口4内に充填される。
なお、上記第1導電層2を形成する導電性インクは、樹脂バインダーを含んでいない。そのため、この導電性インクは塗布後の乾燥で収縮しないので、塗布時の金属粒子の緻密な充填状態が維持され、塗布後の乾燥で第1導電層2の導電性が低下しない。
上記導電性インクに含まれる金属粒子を構成する金属は、当該プリント配線板用基板の上記第1導電層2のベースフィルム1との界面近傍に、その金属に基づく金属酸化物種及びその金属に基づく金属水酸化物種が生成されるものであればよく、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、金(Au)又は銀(Ag)を用いることができる。この中でも、導電性がよく、ベースフィルム1との密着性に優れる金属として、銅が好ましく用いられる。
上記導電性インクに含まれる金属粒子の平均粒子径の下限は、1nmであり、30nmがより好ましい。また、上記金属粒子の平均粒子径の上限は、500nmであり、100nmがより好ましい。上記金属粒子の平均粒子径が上記下限未満の場合、導電性インク中での金属粒子の分散性及び安定性が低下するおそれがある。また、上記金属粒子の平均粒子径が上記上限を超える場合、金属粒子が沈殿し易くなるおそれがあると共に、導電性インクを塗布した際に金属粒子の密度が均一になり難くなる。
ベースフィルム1の表面に対する上記導電性インクの表面張力の下限としては、10mN/mが好ましく、20mN/mがより好ましい。また、上記表面張力の上限としては、160mN/mが好ましく、140mN/mがより好ましい。上記表面張力が上記下限未満の場合、導電性インクが開口4内に滞留せず、導電性インクによって開口4を充填できないおそれがある。一方、上記表面張力が大きくなると開口4の直径に対して厚みの大きいベースフィルム1の開口4内へも導電性インクの充填が可能となるが、上記表面張力が上記上限を超える場合、ベースフィルム1の表面に導電性インクを均一に塗り難くなるおそれがある。導電性インクの表面張力は、例えば金属粒子を分散させる溶媒の種類により制御することができる。
上記第1導電層2の平均厚みの下限としては、0.05μmが好ましく、0.1μmがより好ましい。また、上記第1導電層2の平均厚みの上限としては、2μmが好ましく、1.5μmがより好ましい。上記第1導電層2の平均厚みが上記下限未満の場合、厚み方向に金属粒子が存在しない部分が多くなり導電性が低下するおそれがある。一方、上記第1導電層2の平均厚みが上記上限を超える場合、導電層の薄膜化が困難となるおそれがある。
上記第1導電層2におけるベースフィルム1の一方の面又は他方の面との界面から500nm以内の領域及び上記開口4内の領域の空隙率の下限としては、1%が好ましく、2%がより好ましい。一方、上記空隙率の上限としては、50%が好ましく、30%がより好ましく、20%がさらに好ましい。上記空隙率が上記下限未満の場合、空隙率を低下させるために高温かつ長時間の熱処理が必要となり、ベースフィルム1の劣化を招くため、ベースフィルム1と第1導電層2との剥離強度が不十分となるおそれがある。逆に、上記空隙率が上記上限を超える場合、ベースフィルム1と第1導電層2との密着面積が低くなるため、ベースフィルム1と第1導電層2との剥離強度が不十分となるおそれがある。例えば後述するプリント配線板の回路を形成する工程では、プリント配線板用基板はハンドリングや搬送により機械的ストレスを受けるが、上記空隙率を上記範囲内とすることで、上記回路を形成する工程での第1導電層2のベースフィルム1からの脱落を抑制できる。
ベースフィルム1の両面へ導電性インクを塗布する際、開口4周囲の導電性インクが開口4内に流れ込むため、開口4内の第1導電層2の外側表面に凹部が形成される。ベースフィルム1の一方の面を基準とした開口4内に形成される第1導電層2の凹部の最大深さのベースフィルム1の平均厚みに対する比の上限としては、50%が好ましく、30%がより好ましい。上記比が上記上限を超える場合、ビア抵抗が大きくなるため接続信頼性が低下すると共に、開口4上にランド部を形成し難くなるおそれがある。
ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍には、上記金属粒子の金属に基づく金属酸化物種及び上記金属に基づく金属水酸化物種が存在することが好ましい。この金属酸化物種及び金属水酸化物種は、上記導電性インク塗布後の熱処理の際に、第1導電層2に含まれる金属粒子に基づいて生成される酸化物及び水酸化物である。例えば、上記金属粒子として銅を用いた場合、ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍には、酸化銅(CuO)又は酸化銅に由来する基並びに水酸化銅(Cu(OH))又は水酸化銅に由来する基が生成され存在する。ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍に上記金属酸化物種が所定量存在し、金属酸化物種の金属水酸化物種に対する質量比が所定値以上であると、第1導電層2とベースフィルム2との密着力が大きくなり、第1導電層2がベースフィルム1から剥がれ難くなる。
上記ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍における金属酸化物種の単位面積当たりの質量の下限は、0.1μg/cmが好ましく、0.15μg/cmがより好ましい。また、金属酸化物種の単位面積当たりの質量の上限は、10μg/cmが好ましく、5μg/cmがより好ましい。上記金属酸化物種の単位面積当たりの質量が上記下限未満になると、金属酸化物による第1導電層2とベースフィルム1との結合力向上効果が低下するため、ベースフィルム1と第1導電層2との間の密着力が低下するおそれがある。一方、上記金属酸化物種の単位面積当たりの質量が上記上限を超えると、導電性インク塗布後の熱処理の制御が難しくなるおそれがある。
上記ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍における金属水酸化物種の単位面積当たりの質量の下限としては、1μg/cmが好ましく、1.5μg/cmがより好ましい。また、金属水酸化物種の単位面積当たりの質量の上限としては、100μg/cmが好ましく、50μg/cmがより好ましい。上記金属水酸化物種の単位面積当たりの質量が上記下限未満になると、金属酸化物種を多量に生成するための導電性インク塗布後の熱処理の制御が難しくなるおそれがある。一方、上記金属水酸化物種の単位面積当たりの質量が上記上限を超えると、相対的に金属酸化物種が減少するため、金属酸化物による第1導電層2とベースフィルム1との結合力向上効果が低下し、ベースフィルム1と第1導電層2との間の密着力が低下するおそれがある。
上記ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍における金属酸化物種の金属水酸化物種に対する質量比の下限は、0.1であり、0.2がより好ましい。また、上記質量比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましい。上記質量比が上記下限未満になると、上記界面近傍において金属酸化物種に対して金属水酸化物種の量が多くなり過ぎるため、ベースフィルム1と第1導電層2との間の密着力が低下するおそれがある。一方、上記質量比が上記上限を超えると、導電性インク塗布後の熱処理の制御が難しくなるおそれがある。
<第2導電層>
上記第2導電層3は、無電解メッキにより第1導電層2のベースフィルム1とは反対側の面に積層されている。このように上記第2導電層3が無電解メッキにより形成されているので、第1導電層2を形成する金属粒子間の隙間には第2導電層3の金属が充填されている。このように、無電解メッキ金属が金属粒子間の隙間に充填されることによって金属粒子間の空隙を減少させることで、空隙部分が破壊起点となって第1導電層2がベースフィルム1から剥離することを抑制できる。
上記無電解メッキに用いる金属として、導通性のよい銅、ニッケル、銀などを用いることができるが、第1導電層2を形成する金属粒子に銅を使用する場合には、第1導電層2との密着性を考慮して、銅又はニッケルを用いることが好ましい。
無電解メッキにより形成する第2導電層3の平均厚みの下限としては、0.2μmが好ましく、0.3μmがより好ましい。また、上記無電解メッキにより形成する第2導電層3の平均厚みの上限としては、1μmが好ましく、0.5μmがより好ましい。上記無電解メッキにより形成する第2導電層3の平均厚みが上記下限未満であると、第2導電層3が第1導電層2の空隙部分に十分に充填されず導電性が低下するおそれがある。一方、上記無電解メッキにより形成する第2導電層3の平均厚みが上記上限を超えると、無電解メッキに要する時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。
また、上記無電解メッキによる薄層を形成した後に、さらに電気メッキを行い第2導電層3を厚く形成することも好ましい。無電解メッキ後に電気メッキを行うことにより、導電層の厚みの調整が容易かつ正確に行え、また比較的短時間でプリント配線を形成するのに必要な厚みの導電層を形成することができる。この電気メッキに用いる金属として、導通性のよい銅、ニッケル、銀などを用いることができる。
上記電気メッキ後の第2導電層3の厚みは、どのようなプリント回路を作製するかによって設定されるもので特に限定されないが、例えば上記電気メッキ後の第2導電層3の平均厚みの下限としては、1μmが好ましく、2μmがより好ましい。また、上記電気メッキ後の第2導電層3の平均厚みの上限としては、100μmが好ましく、50μmがより好ましい。上記電気メッキ後の第2導電層3の平均厚みが上記下限未満の場合、導電層が損傷し易くなるおそれがある。一方、上記電気メッキ後の第2導電層3の平均厚みが上記上限を超える場合、プリント配線板の薄板化が困難となるおそれがある。
〔プリント配線板用基板の製造方法〕
当該プリント配線板用基板の製造方法は、絶縁性を有するベースフィルムに開口を形成する開口形成工程と、開口を形成したベースフィルムの両面への金属粒子を含む導電性インクの塗布、及び所定以上の酸素濃度の雰囲気下での所定温度以上の加熱により第1導電層を形成する工程(第1導電層形成工程)と、メッキにより、上記第1導電層の少なくとも一方の面に第2導電層を形成する工程(第2導電層形成工程)とを備える。
<開口形成工程>
上記開口形成工程では、図2Aに示す絶縁性のベースフィルム1に、ドリル加工やレーザー加工等を用いて複数の開口4を形成する(図2B)。
<第1導電層形成工程>
上記第1導電層形成工程では、図2Cに示すように、ベースフィルム1の両面へ金属粒子を含む導電性インクを塗布し、乾燥した後、熱処理を施す。導電性インクがベースフィルム1の両面へ塗布されることで、導電性インクは開口4内に充填される。
(金属粒子の製造方法)
ここで、導電性インクに分散させる金属粒子の製造方法について説明する。上記金属粒子は、高温処理法、液相還元法、気相法等で製造することができる。
液相還元法によって上記金属粒子を製造するためには、例えば水に金属粒子を形成する金属のイオンのもとになる水溶性の金属化合物と分散剤とを溶解すると共に、還元剤を加えて一定時間金属イオンを還元反応させればよい。液相還元法の場合、製造される金属粒子は形状が球状又は粒状で揃っており、しかも微細な粒子とすることができる。上記金属イオンのもとになる水溶性の金属化合物として、例えば銅の場合は、硝酸銅(II)(Cu(NO)、硫酸銅(II)五水和物(CuSO・5HO)等を挙げることができる。また銀の場合は硝酸銀(I)(AgNO)、メタンスルホン酸銀(CHSO Ag)等、金の場合はテトラクロロ金(III)酸四水和物(HAuCl・4HO)、ニッケルの場合は塩化ニッケル(II)六水和物(NiCl・6HO)、硝酸ニッケル(II)六水和物(Ni(NO・6HO)等を挙げることができる。他の金属粒子についても、塩化物、硝酸化合物、硫酸化合物等の水溶性の化合物を用いることができる。
液相還元法によって金属粒子を製造する場合の還元剤としては、液相(水溶液)の反応系において、金属イオンを還元及び析出させることができる種々の還元剤を用いることができる。この還元剤として、例えば水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、3価のチタンイオンや2価のコバルトイオン等の遷移金属のイオン、アスコルビン酸、グルコースやフルクトース等の還元性糖類、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールなどを挙げることができる。このうち、3価のチタンイオンが4価に酸化する際の酸化還元作用によって金属イオンを還元し、金属粒子を析出させる方法がチタンレドックス法である。チタンレドックス法で得られる金属粒子は、粒子径が小さくかつ揃っており、さらにチタンレドックス法は金属粒子の形状を球形又は粒状にすることができる。そのため、チタンレドックス法を用いることで、金属粒子がより高密度に充填され、上記第1導電層2をより緻密な層に形成することができる。
金属粒子の粒子径を調整するには、金属化合物、分散剤、還元剤の種類及び配合割合を調整すると共に、金属化合物を還元反応させる際に、攪拌速度、温度、時間、pH等を調整すればよい。例えば反応系のpHは、本実施形態のように微小な粒子径の金属粒子を得るには、7以上13以下とするのが好ましい。このときpH調整剤を用いることで、反応系のpHを上記範囲に調整することができる。このpH調整剤としては、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の一般的な酸又はアルカリが使用されるが、特に周辺部材の劣化を防止するために、アルカリ金属やアルカリ土類金属、塩素等のハロゲン元素、硫黄、リン、ホウ素等の不純物元素を含まない硝酸やアンモニアが好ましい。
(導電性インクの調整)
次に、上記導電性インクの調整方法について説明する。上記導電性インクに含まれる分散剤としては、分子量が2,000以上300,000以下で、分散媒中で析出した金属粒子を良好に分散させることができる種々の分散剤を用いることができる。分子量が上記範囲の分散剤を用いることで、金属粒子を分散媒中に良好に分散させることができ、得られる第1導電層2の膜質を緻密でかつ欠陥のないものにすることができる。上記分散剤の分子量が上記下限未満の場合、金属粒子の凝集を防止して分散を維持する効果が十分に得られないおそれがあり、その結果、ベースフィルム1に積層される第1導電層を緻密で欠陥の少ないものにできないおそれがある。一方、上記分散剤の分子量が上記上限を超える場合、分散剤の嵩が大きすぎ、導電性インクの塗布後に行う熱処理において、金属粒子同士の焼結を阻害してボイドを生じさせるおそれがある。また、分散剤の嵩が大きすぎると、第1導電層2の膜質の緻密さが低下したり、分散剤の分解残渣が導電性を低下させるおそれがある。
上記分散剤は、部品の劣化防止の観点より、硫黄、リン、ホウ素、ハロゲン及びアルカリを含まないものが好ましい。好ましい分散剤としては、分子量が上記範囲にあるもので、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子分散剤、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤、ポバール(ポリビニルアルコール)、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体、あるいは1分子中にポリエチレンイミン部分とポリエチレンオキサイド部分とを有する共重合体等の極性基を有する高分子分散剤等を挙げることができる。
上記分散剤は、水又は水溶性有機溶媒に溶解した溶液の状態で反応系に添加することもできる。分散剤の含有割合としては、金属粒子100質量部当たり1質量部以上60質量部以下が好ましい。分散剤が金属粒子を取り囲むことで凝集を防止して金属粒子を良好に分散させるが、上記分散剤の含有割合が上記下限未満の場合、この凝集防止効果が不十分となるおそれがある。一方、上記分散剤の含有割合が上記上限を超える場合、導電性インクの塗装後の熱処理時に、過剰の分散剤が金属粒子の焼結を含む焼成を阻害してボイドが発生するおそれがあり、また、高分子分散剤の分解残渣が不純物として第1導電層中に残存して導電性を低下させるおそれがある。
導電性インクにおける分散媒となる水の含有割合としては、金属粒子100質量部当たり20質量部以上1900質量部以下が好ましい。分散媒の水は、分散剤を十分に膨潤させて分散剤で囲まれた金属粒子を良好に分散させるが、上記水の含有割合が上記下限未満の場合、水によるこの分散剤の膨潤効果が不十分となるおそれがある。一方、上記水の含有割合が上記上限を超える場合、導電性インク中の金属粒子割合が少なくなり、ベースフィルム1の表面に必要な厚みと密度とを有する良好な第1導電層を形成できないおそれがある。
上記導電性インクに必要に応じて配合する有機溶媒として、水溶性である種々の有機溶媒が使用可能である。その具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールやその他のエステル類、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。
水溶性の有機溶媒の含有割合としては、金属粒子100質量部当たり30質量部以上900質量部以下が好ましい。上記水溶性の有機溶媒の含有割合が上記下限未満の場合、上記有機溶媒による分散液の粘度調整及び蒸気圧調整の効果が十分に得られないおそれがある。一方、上記水溶性の有機溶媒の含有割合が上記上限を超える場合、水による分散剤の膨潤効果が不十分となり、導電性インク中で金属粒子の凝集が生じるおそれがある。
なお、液相還元法で金属粒子を製造する場合、液相(水溶液)の反応系で析出させた金属粒子は、ろ別、洗浄、乾燥、解砕等の工程を経て、一旦粉末状としたものを用いて導電性インクを調整することができる。この場合は、粉末状の金属粒子と、分散媒である水と、分散剤と、必要に応じて水溶性の有機溶媒とを所定の割合で配合し、金属粒子を含む導電性インクとすることができる。このとき、金属粒子を析出させた液相(水溶液)を出発原料として導電性インクを調整することが好ましい。具体的には、析出した金属粒子を含む液相(水溶液)を限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理に供して不純物を除去し、必要に応じて濃縮して水を除去する。または、逆に水を加えて金属粒子の濃度を調整した後、さらに必要に応じて水溶性の有機溶媒を所定の割合で配合することによって金属粒子を含む導電性インクを調整する。この方法では、金属粒子の乾燥時の凝集による粗大で不定形な粒子の発生を防止することができ、緻密で均一な第1導電層2を形成し易い。
(導電性インクの塗布)
金属粒子を分散させた導電性インクをベースフィルム1の両面に塗布する方法としては、バーコート法、スプレーコート法、ディップコート法等の従来公知の塗布法を用いることができる。この中でも、バーコート法が、導電性インクをベースフィルム1の両面に均一に塗布でき、かつ開口4内へ確実に充填できる点で好ましい。
(熱処理)
導電性インクをベースフィルム1の両面に塗布し、乾燥した後、熱処理を行う。ベースフィルム1の両面に導電性インクを塗布した後、熱処理をすることで、焼成された塗布層としてベースフィルム1の両面及び開口4の内壁に固着された第1導電層2が得られる。熱処理により、塗布された導電性インクに含まれる分散剤やその他の有機物を揮発及び分解させて塗布層から除去することにより、残る金属粒子が焼結状態又は焼結に至る前段階にあって相互に密着して固体接合したような状態となる。
また、第1導電層2のベースフィルム1との界面近傍では、熱処理によって金属粒子が酸化して、この金属粒子の金属に基づく金属水酸化物種の生成を抑えつつ、上記金属に基づく金属酸化物種が生成される。具体的には、例えば金属粒子として銅を用いた場合、第1導電層2のベースフィルム1との界面近傍に酸化銅及び水酸化銅が生成するが、酸化銅の方が多く生成する。この第1導電層2の界面近傍に生成した酸化銅は、ベースフィルム1を構成するポリイミドと強く結合するため、第1導電層2とベースフィルム1との間の密着力が大きくなる。
上記熱処理は、一定量の酸素が含まれる雰囲気下で行う。熱処理時の雰囲気の酸素濃度の下限は、1ppmであり、10ppmがより好ましい。また、上記酸素濃度の上限としては、10,000ppmであり、1,000ppmがより好ましい。上記酸素濃度が上記下限未満の場合、第1導電層2の界面近傍における酸化銅の生成量が少なくなり、十分な第1導電層2とベースフィルム1との密着力が得られないおそれがある。一方、上記酸素濃度が上記上限を超える場合、金属粒子が過剰に酸化してしまい第1導電層2の導電性が低下するおそれがある。
上記熱処理の温度の下限は、150℃であり、200℃がより好ましい。また、上記熱処理の温度の上限としては、500℃であり、400℃がより好ましい。上記熱処理の温度が上記下限未満になると、第1導電層2の界面近傍における酸化銅の生成量が少なくなり、十分な第1導電層2とベースフィルム1との間の密着力が得られないおそれがある。一方、上記熱処理の温度が上記上限を超えると、ベースフィルム1がポリイミド等の有機樹脂の場合にベースフィルム1が変形するおそれがある。
従って、熱処理時の雰囲気中の酸素濃度及び加熱温度を調整することにより、ベースフィルム1及び第1導電層2の界面近傍における金属酸化物種の生成量を制御でき、その結果、第1導電層2及びベースフィルム1間の密着力を制御できる。
<第2導電層形成工程>
上記第2導電層形成工程では、図2Dに示すように、上記第1導電層形成工程でベースフィルム1に積層した第1導電層2の外側に露出している面に、無電解メッキにより第2導電層3を形成する。
なお上記無電解メッキは、例えばクリーナー工程、水洗工程、酸処理工程、水洗工程、プレディップ工程、アクチベーター工程、水洗工程、還元工程、水洗工程等の処理と共に、無電解メッキを行う。
導電層として例えば1μm以上の平均厚みが要求される場合には、無電解メッキをした後、要求される導電層の厚みになるまでさらに電気メッキを行う。この電気メッキは、例えば銅、ニッケル、銀等のメッキする金属に応じた従来公知の電気メッキ浴を用いて、かつ適切な条件を選んで、所定厚の導電層が欠陥なく速やかに形成されるように行うことができる。
また、上記第2導電層形成工程により第2導電層3を形成した後、さらに熱処理を行うことが好ましい。第2導電層3形成後に熱処理を施すと、第1導電層2のベースフィルム1との界面近傍の金属酸化物種がさらに増加し、ベースフィルム1と第1導電層2との間の密着力がさらに大きくなる。
〔プリント配線板〕
当該プリント配線板は、図1に示す上記プリント配線板用基板に導電パターンを形成することにより製造される。上記導電パターンは、上記プリント配線板用基板の第1導電層2及び第2導電層3にサブトラクティブ法又はセミアディティブ法を用いて形成される。
〔プリント配線板の製造方法〕
次に、上記プリント配線板用基板を用いる当該プリント配線板の製造方法の実施形態について説明する。ここでは、サブトラクティブ法により導電パターンを形成する場合について説明する。
まず、図3Aに示すように、所定の大きさに調整された上記プリント配線板用基板の両面に、感光性のレジスト5を被覆形成する。次に、図3Bに示すように、露光、現像等により、レジスト5に対して導電パターンに対応するパターニングを行う。次に、図3Cに示すように、レジスト5をマスクとしてエッチングにより導電パターン以外の部分の第2導電層3及び第1導電層2を除去する。そして最後に、図3Dに示すように、残ったレジスト5を除去することにより、導電パターンがベースフィルム1上に形成されたプリント配線板が得られる。
ここでは、サブトラクティブ法により回路を形成するプリント配線板の製造方法について説明したが、セミアディティブ法等、他の公知の製造方法を用いて回路を形成しても当該プリント配線板を製造できる。当該プリント配線板は、上記プリント配線板用基板を用いて製造したものなので、高い導電性を有すると共に、ベースフィルム1と第1導電層2との密着力が大きく、ベースフィルム1から導電層が剥離し難い。
〔利点〕
当該プリント配線板用基板は、金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により第1導電層がベースフィルムの開口内に緻密に充填されているので、高い導電性を有する。
また、当該プリント配線板用基板は、ベースフィルムの開口内に第1導電層が充填されていることにより、第1導電層が充填された開口の上にも電子部品の実装が可能なランドを設けることができ、部品を実装可能な面積の大きいプリント配線板を実現できる。また、ベースフィルムの開口内に第1導電層が充填されていることにより、当該プリント配線板用基板を用いてインターステシャルビアホールを有する多層基板が容易に作成できる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、図2Cに示すようにベースフィルム1の両面に金属粒子を含む導電性インクを塗布したが、導電性インクを塗布する前に、ベースフィルム1の両面に親水化処理を施してもよい。ベースフィルム1に親水化処理を施すことにより、導電性インクのベースフィルム1に対する表面張力が小さくなるので、導電性インクをベースフィルム1に均一に塗り易くなる。
また、上記実施形態では、第1導電層とベースフィルムとの密着力を向上させるために、ベースフィルム及び第1導電層の界面近傍の金属酸化物種の量を制御する方法について説明した。このように第1導電層とベースフィルムとの密着力を向上させるために、上記金属酸化物種の量を制御するのではなく、ベースフィルムと第1導電層との間に密着力を向上させるための介在層を設けてもよい。例えば、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ケイ素(Si)のいずれか1又は2以上の元素で構成される介在層をベースフィルムと第1導電層との間に設けることにより、ベースフィルムと第1導電層との間の密着力が向上する。これらの介在層は、例えばポリイミド等の樹脂性のベースフィルムをアルカリ処理することで、ベースフィルムの表面に官能基を露出させ、これに金属酸を作用させることで得ることができる。またケイ素については、樹脂性の絶縁性のベースフィルムをシランカップリング処理することで得ることが可能である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔耐リフロー性評価〕
開口の直径が異なるベースフィルムを用いて、4つの実施例のプリント配線板用基板を製造し、耐リフロー性の評価を行った。
絶縁性を有するベースフィルムとして平均厚み25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社のカプトン「EN−S」)を用い、レーザーにて開口を形成した。4枚のポリイミドフィルムに、それぞれ直径が20μm、30μm、40μm及び50μmの開口を形成した。次に、開口を形成したベースフィルムにプラズマ処理を施し、ベースフィルムの表面及び開口内壁の親水化処理をした。一方、溶媒に水を用い、平均粒子径が60nmの銅粒子を溶媒の水に分散させ、銅濃度が26質量%の導電性インクを作成した。そして、上記ベースフィルムの両面及び開口内を充填するようにこの導電性インクを塗布した。このとき、導電性インクの表面張力は62mN/mであった。その後、さらに350℃で30分間、酸素濃度100ppmの窒素雰囲気中で熱処理を実施した。
これらの開口の直径が異なる4つの実施例のプリント配線板用基板について、初期のビア抵抗(導電性インクが充填された開口の両端間の抵抗)とリフローを2回行った後のビア抵抗とを測定したところ、いずれのプリント配線板用基板も、ビア抵抗に変化は認められなかった。これにより、上記導電性インクにより充填された開口部分は、耐リフロー性に優れていることがわかった。
〔ランド部形成可能性及びランド部保持性評価〕
参考として、開口の直径、導電性インクの表面張力等と、開口上へのランド部の形成可能性及びランド部保持性との関係を評価した。
参考例として、表1に示す評価No.1〜No.13の13種類のプリント配線板用基板を製造した。
評価No.1のプリント配線板用基板の製造は、絶縁性を有するベースフィルムとして平均厚み25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社のカプトン「EN−S」)を用い、まず、レーザーにてこのベースフィルムにレーザー照射側の直径が80μmの開口を形成した。次に、開口を形成したベースフィルムにプラズマ処理を施し、ベースフィルムの表面及び開口内壁の親水化処理をした。一方、溶媒に水を用い、平均粒子径が60nmの銅粒子を溶媒の水に分散させ、銅濃度が26質量%の導電性インクを作成した。次に、上記ベースフィルムの両面及び開口内を充填するようにこの導電性インクを塗布した。このとき、導電性インクの表面張力は62mN/mであった。その後、さらに350℃で30分間、酸素濃度100ppmの窒素雰囲気中で熱処理を実施した。なお、上記レーザーによる開口形成時のレーザー照射側と反対側のベースフィルムの面における開口の直径は76μmであった。以下、ベースフィルムのレーザー照射側の面における開口の直径を「上部直径」と呼び、レーザー照射側と反対側の面における開口の直径を「下部直径」と呼ぶ。
評価No.2のプリント配線板用基板は、上部直径80μmに対して下部直径70μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水とエタノールとの混合溶媒に平均粒子径が52nmの銅粒子を分散させ、表面張力が25mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.3のプリント配線板用基板は、上部直径40μmに対して下部直径32μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が68nmの銅粒子を分散させ、表面張力が55mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.4のプリント配線板用基板は、上部直径120μmに対して下部直径109μmとなる開口を形成したベースフィルムを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.5のプリント配線板用基板は、上部直径80μmに対して下部直径68μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、溶媒をエタノールとし平均粒子径が63nmの銅粒子を分散させ、表面張力が15mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.6のプリント配線板用基板は、上部直径100μmに対して下部直径89μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が75nmの銅粒子を分散させ、表面張力が68mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.7のプリント配線板用基板は、ベースフィルムとして平均厚み50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社のカプトン「EN−S」)に上部直径100μmに対して下部直径95μmとなる開口を形成したものを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が82nmの銅粒子を分散させ、表面張力が88mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.8のプリント配線板用基板は、ベースフィルムとして平均厚み12μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社のカプトン「EN−S」)に上部直径60μmに対して下部直径51.6μmとなる開口を形成したものを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が82nmの銅粒子を分散させ、表面張力が65mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.9のプリント配線板用基板は、上部直径150μmに対して下部直径132μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が75nmの銅粒子を分散させ、表面張力が68mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.10のプリント配線板用基板は、ベースフィルムとして平均厚み50μmのポリイミドフィルムに上部直径30μmに対して下部直径28.8μmとなる開口を形成したものを用い、導電性インクとして、水とエタノールとの混合溶媒に平均粒子径が55nmの銅粒子を分散させ、表面張力が22mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.11のプリント配線板用基板は、上部直径100μmに対して下部直径15μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が68nmの銅粒子を分散させ、表面張力が55mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.12のプリント配線板用基板は、上部直径100μmに対して下部直径94μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が541nmの銅粒子を分散させ、表面張力が54mN/mのものを用いたこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
評価No.13のプリント配線板用基板は、上部直径100μmに対して下部直径89μmとなる開口を形成したベースフィルムを用い、導電性インクとして、水の溶媒に平均粒子径が75nmの銅粒子を分散させ、表面張力が68mN/mのものを用いたこと、熱処理を酸素濃度100ppmの窒素雰囲気中で、500℃で8時間実施したこと以外は、評価No.1と同様の製造方法により作製した。
(ランド部形成可能性評価)
評価No.1〜No.13の熱処理後のプリント配線板用基板の断面を光学顕微鏡(株式会社ニコンの偏光顕微鏡「OPTIPHOT−2」)、電子顕微鏡(日本電子株式会社の分析走査電子顕微鏡「JSM−6390A」)等で観測し、開口内に導電性インクが充填されているか否かを確認した。開口内に導電性インクが充填されていたものは、開口上にランド部を形成できる可能性が高いとし評価結果「A」とした。一方、開口内に導電性インクが充填されていなかったものは、開口上にランド部を形成できる可能性が低いとし評価結果「B」とした。これらの評価結果を表1に示す。
(ランド部形成保持性評価)
評価No.1〜No.13の熱処理後のプリント配線板用基板に回路を形成し、プリント配線板を作製した。具体的には、評価No.1〜No.13のプリント配線板用基板に無電解メッキにより第2導電層を形成した後、サブトラクティブ法により導電パターンを形成した。この一連の回路形成の工程で上記導電性インクにより開口内に形成された導電層が脱落しなかったものをランド部成形保持性が高いとし評価結果「A」とした。一方、上記一連の回路形成の工程で上記開口内に形成された導電層が脱落したものをランド部成形保持性が低いとし評価結果「B」とした。これらの評価結果を表1に示す。
なお、表1中の「開口直径比」は、上部直径に対する下部直径の比を示す。また、「凹み率」は、ベースフィルムの上部直径が形成される面を基準とした導電性インクの塗布により開口内に形成される導電層の凹部の最大深さのベースフィルムの平均厚みに対する比[%]を示す。また、「アスペクト比」は、開口の上部直径に対する上記ベースフィルムの平均厚みの比を示す。
Figure 2015147219
表1の参考例の結果より、上部直径、表面張力、開口直径比及びアスペクト比を適切な範囲とすることで、導電性インクによって開口内を充填でき、開口上へのランド部形成可能性を高められるといえる。
具体的には、評価No.4及びNo.9のプリント配線板用基板の結果より、開口の直径が大き過ぎると、導電性インクの表面張力が大きくても導電性インクによって開口内を充填し難いことがわかる。
また、評価No.1、No.2及びNo.5のプリント配線板用基板の結果を比較すると、同じ上部直径の開口であっても、導電性インクの表面張力が小さいと、導電性インクによって開口内を充填し難いことがわかる。
また、評価No.10のプリント配線板用基板は、アスペクト比が比較的大きく、かつ表面張力が比較的小さいことにより、導電性インクが開口内中央部に充填され難くなって凹み率が大きくなり、ランド部形成可能性が低くなったと考えられる。
また、評価No.11のプリント配線板用基板の結果より、開口直径比が小さすぎると、導電性インクが開口中央部に充填され難くなって凹み率が大きくなり、ランド部形成可能性が低くなると考えられる。
また、評価No.12のプリント配線板用基板の結果より、空隙率が50%を超えるとベースフィルムとランド部との剥離強度が不十分となり、ランド部が保持され難くなることがわかる。また、評価No.13のプリント配線板用基板の結果より、空隙率が小さくても1%未満になるとランド部保持性が損なわれることがわかる。これは、空隙率を小さくするために高温かつ長時間の熱処理を実施したことでベースフィルムが劣化し、ベースフィルムと導電性インクで形成された導電層との剥離強度が低下したためと考えられる。
本発明のプリント配線板用基板、プリント配線板及びプリント配線板用基板の製造方法は、上述のようにベースフィルムの開口内に導電体が緻密に充填され、優れた導電性が得られるので、高密度のプリント配線が要求されるプリント配線板に好適に用いられる。
1 ベースフィルム
2 第1導電層
3 第2導電層
4 開口
5 レジスト

Claims (15)

  1. 絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムと、
    金属粒子を含む導電性インクの塗布及び熱処理により上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層と、
    メッキにより上記第1導電層の少なくとも一方の面に積層される第2導電層と
    を備えるプリント配線板用基板。
  2. 上記金属粒子の平均粒子径が1nm以上500nm以下である請求項1に記載のプリント配線板用基板。
  3. 上記ベースフィルムの両面に親水化処理が施されている請求項1又は請求項2に記載のプリント配線板用基板。
  4. 上記金属が銅である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のプリント配線板用基板。
  5. 上記第1導電層におけるベースフィルムの一方の面又は他方の面との界面から500nm以内の領域及び上記開口内の領域の空隙率が1%以上50%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  6. 上記ベースフィルムの一方の面を基準とした上記開口内に形成される第1導電層の凹部の最大深さの上記ベースフィルムの平均厚みに対する比が50%以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  7. 上記開口のベースフィルム両面における直径のうち、大きい方の直径に対する上記ベースフィルムの平均厚みの比が0.2以上2.0以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  8. 上記開口のベースフィルム両面における直径のうち、一方の直径に対する他方の直径の比が0.2以上1.0未満である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  9. 上記ベースフィルム及び第1導電層の界面近傍に、上記金属粒子の金属に基づく金属酸化物又はその金属酸化物に由来する基並びに上記金属に基づく金属水酸化物又はその金属水酸化物に由来する基が存在する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  10. 上記金属酸化物又はその金属酸化物に由来する基の単位面積当たりの質量が0.1μg/cm以上10μg/cm以下、上記金属酸化物又はその金属酸化物に由来する基の上記金属水酸化物又はその金属水酸化物に由来する基に対する質量比が0.1以上である請求項9に記載のプリント配線板用基板。
  11. 上記金属粒子が、水溶液中で還元剤の働きにより金属イオンを還元する液相還元法によって得られた粒子である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板。
  12. 上記液相還元法がチタンレドックス法である請求項11に記載のプリント配線板用基板。
  13. 導電パターンを有するプリント配線板であって、
    上記導電パターンが、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプリント配線板用基板の第1導電層及び第2導電層にサブトラクティブ法又はセミアディティブ法を用いることで形成されているプリント配線板。
  14. 絶縁性を有し、1又は複数の開口を有するベースフィルムの両面への金属粒子を含む導電性インクの塗布、及び酸素濃度が1ppm以上10,000ppm以下の雰囲気下での150℃以上500℃以下の加熱により、上記ベースフィルムの両面に積層され、かつ上記開口内に充填される第1導電層を形成する工程と、
    メッキにより、上記第1導電層の少なくとも一方の面に第2導電層を形成する工程と
    を備え、
    上記金属粒子の平均粒子径が1nm以上500nm以下であるプリント配線板用基板の製造方法。
  15. 上記導電性インクの表面張力が10mN/m以上100mN/m以下である請求項14に記載のプリント配線板用基板の製造方法。
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