JPS64362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は自動車のリヤバンパの取り付けの技
術分野に属する。

而して、この考案はリヤバンパカバーがボデー
フレームに一体のロアバツクパネルと該ボデーフ
レームの後部とにバンパアームを介して固設され
ているリヤバンパ構造に関する考案であり、特
に、上記リヤバンパカバーに対しコの字状に形成
された開口端が臨まされて係合されたバンパアー
ムの背面が上記ロアバツクパネルの上部に１つの
ボルトによつて固設されると共にボデーフレーム
に対し該バンパアームと一体延設されたリブが１
つのボルトによつて固設されるように３点支持的
にしたバンパ構造に係る考案である。

〈従来技術〉 周知の如く、従来自動車のリヤバンパは、例え
ば、実開昭55−161643号公報考案に示される様に
樹脂製のバンパカバーに対して背面から組み付け
られたバンパアームの後部をクロスメンバに対し
ボルトを介して１点支持的に固定するようにして
いる技術があつた。

〈考案が解決しようとする課題〉 したがつて、バンパアームはボルトによりクロ
スメンバを介して１点支持的にサイドメンバに取
り付けられるため、リヤバンパ特有のトランクル
ームに近接して設けられることによる取付強度、
組付強度が必ずしも充分でないという欠点があつ
た。

又、バンパアームとクロスメンバとのサイドメ
ンバに対する取り付けに多数のボルトを介して組
み付けなければならないため、作業工数がアツプ
するという不都合さがあり、コストアツプにつな
がるという不利点もあつた。

この考案の目的は上述従来技術に基づくリヤバ
ンパ構造の問題点を解決すべき技術的課題とし、
バンパアームを小型にし、又、組み付け工数の低
減が図れるばかりでなく組付剛性を大きくし、ト
ランクルーム使用時等のリヤバンパの剛性を充分
高めることが出来るようにして自動車産業におけ
る部材組付技術利用分野に益する優れたリヤバン
パ構造を提供せんとするものである。

〈問題を解決するための手段〉 上述目的に沿い先述実用新案登録請求の範囲を
要旨とするこの考案の構成は前述課題を解決する
ために、リヤバンパカバーがボデーフレームと一
体のロアバツクパネルと該ボデーフレームとにバ
ンパアームを介して固設されるリヤバンパ構造で
あつて、上記リヤバンパカバーに対してコの字状
に形成された開口端が臨まされて係合されたバン
パアームが上記ロアバツクパネルに対しその上部
を固設されると共にボデーフレームに対し該バン
パアームと一体的に延設されたリブを介して固設
され２点支持固定がなさるようにした技術的手段
を講じたものである。

〈作用〉 而して、バンパエネルギーアブソーバが内装さ
れたリヤバンパカバーに対しコの字状に形成され
たバンパアームの開口端を臨まさせて係合させロ
アバツクパネルにボルトで仮付けした後、該バン
パアームの上部背面に突設された１つのウエルド
ボルトをボデーフレームと一体のボデーフレーム
に挿通して位置決めさせ、又、該ボデーフレーム
に対してボルトにより組み付けして本締めがスム
ーズに出来るようにしたものである。

〈実施例〉 次に、この考案の１実施例を図面に基づいて説
明すれば以下の通りである。

１はボデーフレームとしてのリヤフロアサイド
メンバで、断面が外向コ状に形成された底面１′
には下部のリヤフロア２が所定に溶接接合され、
又、上面の延出部１″には内側に上部リヤフロア
２′が、外側にロアバツクパネル３の上部がそれ
ぞれ溶接接合されて一体形成されている。

而して、４はリヤバンパでこの考案の要旨を成
し、バンパアーム５が断面後向きにコの字状に形
成されたアーム本体５′の背面上部に剣先ウエル
ドボルト６を後向きに突出させて溶接し、リヤフ
ロアサイドメンバ１の上面の延出部１″に対し該
上面の延出部１″に穿設された孔部７に挿通させ、
ナツト８を介して螺合されるようにされており、
一方、アーム本体５′の背面から一体的に後方向
に延設された一対のリブ９，９（図示の都合上１
つのみが示されている。）はその下端の曲折フラ
ンジ９′にウエルドナツト１０が溶着されて、サ
イドメンバ１の底面１′に対し該底面１′に穿設さ
れた孔部７′に下方から臨まされた剣先ボルト１
１に螺合されている。

又、ロアバツクパネル３に対し設けられたコの
字状アーム本体５′の外向開口端１２の下面１
２′には内側にウエルドナツト１０が溶着され、
上面には孔部が穿設されている。

而して、１３は樹脂製のバンパカバーでそのバ
ンパサイド１３′の内面上部に形成されたリブ１
４にケースナツト１５が装着されるようにされ、
一方、底部１６に孔部１６′が穿設されて、上記
開口端１２に対し該リブ１４、底部１６が外嵌さ
れ、剣先ボルト１１，１１を介してケースナツト
１５、ナツト１０が螺設されるようにされてい
る。

上述構成において、まず、バンパカバー１３の
バンパサイド１３′の内部突設リブ１４にケース
ナツト１５を装着する。

次いで、バンパアーム５のアーム本体５′をそ
の開口端１２から該バンパカバー１３の背面に近
接させ、該バンパカバー１３のリブ１４、底部１
６間に嵌装させ、開口端１２の上面１２″につい
てリブ１４に対し内側から挿通した剣先ボルト１
１をケースナツト１５に螺入させて固設する。

続いて、底部１６に該開口端１２の下面１２′
を固設するべく、剣先ボルト１１を該底部１６の
孔部１６′に挿通させた後、ウエルドナツト１０
にて螺合して本組み付けする。

そこで、バンパアーム５はバンパカバー１３の
カバーサイド１３′に固定され、リヤバンパ４が
形成される。

そして、該リヤバンパ４をバンパアーム５のア
ーム本体５′の背面上部に突設されたウエルドボ
ルト６をしてボデーフレーム１の上面延出部１″
に穿設された孔部７に挿通して、位置決めすると
共に対面側からナツト８を螺合して仮付けする。

このようにすることにより、アーム本体５′は
ロアバツクパネル３との間に介装される。

このようにすることにより、該アーム本体５′
から一体後延されたリブ９のフランジ９′はボデ
ーフレーム１の底面１′にセツトされ、該フラン
ジ９′は該底面１′に下部リヤフロア２を介して穿
設された孔部７′に対し下方から挿通された剣先
ボルト１１とウエルドナツト１０との螺合により
緊結固定される。

その後、前述した如く仮止めしたままのウエル
ドボルト６をナツト８により本締めして緊結固定
させることにより、リヤバンパ４をボデーフレー
ム１に固設させて組み付け工程を終了する。

而して、自動車が不測にして事物に軽く衝突等
したような場合にはリヤバンパ４に衝撃荷重が印
加され、該リヤバンパ４自体の衝撃吸収機能によ
り吸収される。

尚、この考案の実施態様は上述実施例に限るも
のでないことは勿論であり、例えば、バンパアー
ムに一体延設されたリブを直接リヤフロアに固設
するようにしても良い等種々の態様が採用可能で
ある。

〈考案の効果〉 以上、この考案によれば、リヤバンパ構造にお
いて、リヤバンパカバーに対しバンパアームがコ
の字状に形成されて開口端を臨まさせて係合され
ていることにより、該リヤバンパカバーと該バン
パアームとは全体として箱型断面を成すため、力
学的に剛性がアツプするという効果が奏される。

又、バンパアームはロアバツクパネルに固設さ
れると共にボデーフレームに対し該バンパアーム
から一体延設されたリブを介して固設されるの
で、組み付けが２点支持的になり、リヤバンパ特
有のトランクルーム使用時における強度、及び、
該リヤバンパ自身の強度が増強されるという優れ
た効果が奏される。

そして、その分、該バンパアームのボルトの螺
合スペースの縮少化が図れ、形状を小型にするこ
とが出来るという効果が奏される。

更に、２点支持的な組み付けがなされるので、
ボルト螺合性が良く、したがつて、バンパアーム
のロアバツクパネルに対する仮付けの後にボデー
フレームに対する本組み付けがなされ得るという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の１実施例の概略断面図であ
る。 １３…リヤバンパカバー、１…ボデーフレー
ム、３…ロアバツクパネル、５…バンパアーム、
４…リヤバンパ、１２…開口端、２…リヤフロ
ア、９…リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リヤバンパカバーがボデーフレームと一体のロ
   アバツクパネルと該ボデーフレームとにバンパア
   ームを介して固設されているリヤバンパ構造にお
   いて、上記リヤバンパカバーに対し後向きに断面
   コの字状に形成されている開口端が臨まされて係
   合されたバンパアームが上記ロアバツクパネルに
   上部を固設されると共にボデーフレーム下部に対
   し該バンパアームと一体延設のリブを介して固設
   されることを特徴とするリヤバンパ構造。