JPH0514893Y2

JPH0514893Y2 -

Info

Publication number: JPH0514893Y2
Application number: JP1986089999U
Authority: JP
Priority date: 1986-06-11
Filing date: 1986-06-11
Publication date: 1993-04-20
Anticipated expiration: 2001-06-11
Also published as: JPS62200029U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、自動車における燃料油の給油部構
造に関する。

（従来の技術）自動車における燃料油の給油部構造は、通常、
次のように構成されている。即ち、車体外板に開
口が形成され、この開口の車内側開口縁には内部
がこの開口に連通する箱体が取り付けられる。一
方、上端がこの箱体を貫通して上記開口に臨み、
下端が燃料タンクに連通する給油パイプが設けら
れる。

（考案が解決しようとする問題点）ところで、上記従来構成において、給油パイプ
の取り付けが、より強固にできるようにすること
が求められている。

また、特に、衝突時等に車体外板が変形した場
合に、この際、変形した箱体と、給油パイプの上
端に取り付けられたキヤツプとが接触することに
よつて、このキヤツプが外れてしまわないように
することが求められている。

（考案の目的）この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、給油パイプの取り付けが、より強固
になされるようにし、かつ、衝突時に車体外板が
変形した場合でも、給油パイプからキヤツプが外
れないようにすることを目的とする。

（考案の構成）上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、車体外板の開口の開口縁に補強フラ
ンジを取り付けると共に、同上開口縁に箱体を取
り付け、上端がこの箱体の内部に向う給油パイプ
を設け、この給油パイプの上端にキヤツプを取り
付けた場合において、上記補強フランジと給油パ
イプとを互いに連結した点にある。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

図において、１は自動車における燃料油の給油
部で、２は車体側面を構成する車体外板である。
上記車体外板２にはほぼ矩形状の開口３が形成さ
れている。この開口３の開口縁４を補強するた
め、補強フランジ５が上記車体外板２の車内側開
口縁４にスポツト溶接Ｓにより取り付けられてい
る。

また、上記開口３を通してその内部が車外に連
通する箱体６が設けられている。この箱体６は上
記車体外板２の内側に設けられ、この箱体６の開
口の開口縁には外フランジ７が形成され、この外
フランジ７は上記車体外板２の車外側開口縁４に
接合してある。そして、上記車体外板２の開口縁
４と補強フランジ５と外フランジ７とを貫通する
ねじ部材９により、車体外板２の開口縁４に外フ
ランジ７が固着され、これによつて車体外板２に
箱体６が取り付けられている。上記の場合、外フ
ランジ７がスポツト溶接Ｓの溶接痕を車外側から
覆つており、外観上の体裁を良好に保つている。

一方、上端が上記箱本体８を貫通して上記箱体
６の内部に向うと共に上記開口３に対応し、下端
が図示しない燃料タンクに連通する給油パイプ１
０が設けられる。また、この給油パイプ１０の上
端には、キヤツプ１１が着脱自在に取り付けられ
る。１２はベンドパイプである。

更に、上記車体外板２の開口３を開閉するカバ
ー１３が、この開口３とその車外側開口縁４を覆
うように設けてある。この場合、上記箱体６の取
付用ねじ部材９がカバー１３で覆われることにな
り、これによつて給油部１における外観上の体裁
を良好に保つている。

更に、上記開口縁４の補強フランジ５の一部と
給油パイプ１０の上部とが互いに連結されてい
る。即ち、補強フランジ５下端に下方へ向う延出
部１４が形成され、この延出部１４の車外側の面
にはナツト１５，１５′を溶着してある。一方、
給油パイプ１０の上部には上記延出部１４に向つ
てブラケツト１６が突設されている。このブラケ
ツト１６は断面がコの字状であつて、その突出端
の板部材１６ａが上記延出部１４に当接してい
る、そして、ボルト１７，１７′が上記板部材１
６ａと延出部１４とを貫通して上記ナツト１５，
１５′にねじ込まれ、これによつて延出部１４と
ブラケツト１６とが連結されている。

上記延出部１４には、段差面１８，１８′や凸
部１９が形成され、一方、これらに対向して板部
材１６ａにも段差面１８，１８′や折り返し２０
が形成してある。従つて、延出部１４とブラケツ
ト１６とにこれら両者が摺動する方向に力が加え
られた場合でも、この力はボルト１７，１７′や
ナツト１５，１５′だけでなく段差面１８，１
８′や凸部１９でも分散して支えられることにな
る。このため、上記ボルト１７，１７′に加えら
れる剪断力が低減し、これによつてボルト１７，
１７′の折損等がより確実に防止できる。従つて、
ボルト１７，１７′の折損等で補強フランジ５か
ら給油パイプ１０がはずれることは効果的に防止
され、これら補強フランジ５と給油パイプ１０と
の連結はより強固なものとなつている。

（考案の効果）この考案によれば、車体外板の開口の開口縁を
補強している補強フランジにより、給油パイプが
上記車体外板に連結されたため、給油パイプの取
り付けが、より強固になされることとなる。

また、上記の場合、上記車体外板の開口の開口
縁に補強フランジが取り付けられると共に箱体が
取り付けられ、そして、上記したように補強フラ
ンジと給油パイプとが互いに連結されており、つ
まり、上記補強フランジにより、車体外板、箱
体、および給油パイプの三者がそれぞれ互いに連
結されることとなつている。

このため、例えば、衝突により、車体外板が変
形したときには、この変形に上記箱体と給油パイ
プとが共に追従変形し、つまり、これら箱体と給
油パイプとが大きく相対移動することが抑制され
る。

よつて、上記のように変形した箱体と給油パイ
プのキヤツプとが接触して、このキヤツプが外れ
てしまうということが防止される。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は給油部
の断面図、第２図は第１図の−線矢視断面
図、第３図は給油部の部分展開斜視図である。１……給油部、２……車体外板、３……開口、
４……開口縁、５……補強フランジ、６……箱
体、７……外フランジ、８……箱本体、１０……
給油パイプ、１１……キヤツプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車体外板に形成した開口の開口縁を補強する補
強フランジを取り付け、同上車体外板の内側に箱
体を設け、この箱体に形成した開口の開口縁を上
記車体外板の開口縁に取り付け、かつ、上端がこ
の箱体の内部に向うようこの箱体の一部を貫通す
る給油パイプを設け、この給油パイプの上記上端
を上記開口に対応させると共に、上記上端にキヤ
ツプを着脱自在に取り付けた自動車における燃料
油の給油部構造において、上記補強フランジと給
油パイプとを互いに連結したことを特徴とする自
動車における燃料油の給油部構造。