JPS6032017B2 - 噴射内燃機関用回転数調整器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 先ず要約して説明すると、本発明の提案する噴射内燃機
関用の回転数調整器によりアィドリング回転数は機関の
冷えているときには所定時間内で上昇させられ、これに
よって機関の順調な回転を保証する。

回転数調整器はサーモスタットを有していてアィドリン
グ調整ばねに作用している修正装置を有し、この修正装
置の作用時間はサーモスタットに設けられたヒータによ
って規定される。機関の冷えているときにはアィドリン
グ調整ばねの初ばね力は修正装置によって高められてお
り、これによっておこる回転数上昇は低温始動後に所定
時間内で、加熱されたサーモスタットにより再び低下さ
せられる。次に周知技術水準について説明する。

本発明は特許請求の範囲第１項の前提概念部に記載した
形式の噴射内燃機関用回転数調整器から出発する。この
ような形式の回転数調整器は既に周知であって（ドイツ
連邦共和国公開特許公報第２２２４７５５号）、その際
低温始動時のァィドリング回転数を高めるために、機関
の冷えているときの回転数上昇を制御するためのバイメ
タルばねとして構成されたサーモスタットが回転数上昇
方向にアィドリング調整ばねに作用する。しかし、回転
数調整器の内部で主調整ばねの初ばね力を調整部村へ伝
達する力伝達レバー上に設けられたバイメタルばねは、
調整器の内部もしくはその潤滑油が機関の運転温度に加
熱されたときに初めて、アィドリング調整ばねの増大し
た初ばね力を再び減らす位置へ戻る。この加熱は比較的
緩慢に進行するが、しかし機関の冷えているときの高い
摩擦仕事は遥かにすみやかに減退する。これにより上昇
したアィドリング回転数は過度に長く維持され、このこ
とは相応して増大した燃料消費率を招く。次に本発明の
利点を説明する。

これに対して特許請求の範囲第１項の特徴部に記載した
特徴を有する本発明による回転数調整器は、低温始動の
ために高められたアィドリング調整ばねの初ばね力が所
定時間以内に正常運転状態に戻されるという利点を有し
ている。更に袷導体（ＰＴＣ抵抗器）として構成されて
いてヒータの電流回路内へ挿入された温度従変性の抵抗
器により、修正装置の電流消費は著しく減らされる「そ
れというのは調整器内の温度が運転温度に達する際に冷
導体の入力が値零に接近し「即ち機関のあたたまったと
きには装置内を数ｍＡの電流が流れるに過ぎない。

機関を短時間だけ停止させたときには機関の再始動の際
にヒー外ま電流を供給されない、それというのは調整器
内部の温度がまだ相応する限界値以下に低下していない
からである。ヒータが遮断されているきには、サーモス
タットは調整器内の運転温度だけによって熱を供給され
、従って修正装置はアィドリング調整ばねに作用してい
ない状態に保たれる。特許請求の範囲第２項以下に列挙
した手段によって、特許請求の範囲第１項に記載した回
転数調整器の有利な実施態様及び改良が可能である。

殊に有利な特徴組合せによって、サーモスタットの過負
荷のない作用確実な構成及び調整器の内部でのスペース
をとらない配置が生じる。次に添付図面について本発明
を詳説する。

第１図に示した第１実施例では他の部分を図示されてい
ない燃料噴射ポンプのカム軸１０上に周知構造の遠心重
り調整器１１が取付けてあり、符号１２で示したその遠
心重りはカム軸１０と結合された連行部材１３に旋回可
能に支承されており且つアーム１４及びスラスト軸受１
５を介してその遠心力に関連した調整力を調整部材とし
て役立つ調整スリーブ１６へ伝達する。

調整スリーブ１６は一面においてカム藤ＩＱの円筒形の
ピン１７上に支承されており且つ他面において調整器ケ
ーシング１８内に固定された支承ピン１９上で旋回可能
である案内レバー２１と支承ピン２０を介して結合され
ている。案内レバー２１は支承ピン２２を有し、この支
承ピン２２は２腕中間レバーとして構成された調整レバ
ー２３の旋回軸として役立ち、この調整レバー２３は旋
回支点２４を中心として旋回可能であり且つ調整スリー
ブ１６の調整運動を接合片２５を介して、燃料噴射ポン
プの吐出量調節部材として役立つ調整榛２６へ伝達する
。支承ピン１９は更に主調整ばね２７の戻し力をうけて
いる力伝達部材２８のためのケーシング固定の旋回軸受
として役立ち、この力伝達部材２８は支承ピン１９と逆
の側のその端部２８ａで、略示されているケーシング固
定のストツパ２９に接している。

上記の回転数調整器はいわゆるアィドリング及び最終回
転数調整器であって、この場合調整ねじ３１と支承ピン
１９上に支承された緊張レバー３２とによって初張力を
うけている主調整ばね２７が最終回転数を規定し、これ
に反してアィドリング回転数は板ばねとして構成された
アィドリング調整ばね３３によって調整され、このばね
３３は中央支承部３４で力伝達部材２８に取付けられて
おり且つその１端部３３ａで第１の対応受として役立つ
支承ねじ３５の範囲で図示状態ではバイメタルばねとし
て構成されたサーモスタット３７の瞬時的の第２の対応
受として役立つ操作部材３６に接している。

バイメタルばね３７に取付けられたピン状の操作部材３
６は図示状態では、機関の冷えているときに占める位置
にあって且つアィドリング調整ばね３３に初曲力を与え
てもっと高いアィドリング回転数を調整する。バイメタ
ルばねは次のように設計されている。即ちそれは機関が
所定の運転温度以上にあたたまったときに操作部材３６
を鎖線で示した位置３６′に向った方向に動かし且つ操
作部材３６とアィドリング調整ばね３３の間のルーズな
連結のためにこのアィドリング調整こまね３３の端部３
３ａは、鎖線３３ａ′で示したように第１対応受３５の
相応して構成された部分に接して立ち止まってそれ以上
運動しない。この位置は機関があたたまっている際のア
ィドリソグ調整ばね３３の初曲力ひいてはアィドリング
調整の制御特性曲線を規定する。アィドリング調整ばね
３３の第１対応受３５と逆の側の池端部３３ｂは力伝達
レバー２８内に支承された押圧ピソ３８を介して支承ピ
ン２２と連結されており且つこの支承ピン２２により、
調整スリーブ１６の符号“ａ”で示したアィドリング行
程の際に鎖線で示した第２の位置３８′へ動かされ、こ
の位置ではァィドリング調整ばね３３の端部３３ｂはや
はり鎖線で示した移動した位置を占める。バイメタルば
ね３７はヒータ３９を備えていて、その電流回路４１内
に冷導体として構成された温度従変性の抵抗器４２（Ｐ
ＴＣ抵抗器）が挿入されている。

所属のスイッチ回路の残りの部分は符号４３で示されて
おり且つ給電部、所属のスイッチ及びヒータ３９の加熱
時間を制限する手段を含んでいる。サーモスタット３７
と、ヒータ３９と、温度従変性抵抗器４２と、スイッチ
回路４３とより成る装置全体は修正装置４４と呼ばれ且
つ本発明によればアィドリング調整ばね３３の初ばね力
を時間制御して且つ調整器の運転温度に関連して変える
ために役立つ。この修正装置４４の作用はあとでなお詳
細に関連説明される。サーモスタット３７とアィドリン
グ調整ばね３３の対応受３５は殊に有利なのはケーシン
グ固定１８に取付けられてし、て、これにより運動させ
られる給電部材は何ら必要でない。

更に、アィドリング調整ばね３３の第１対応受３５を力
伝達レバー２８の旋回軸受１９にできるだけ近づけてお
くのが殊に有利である。なぜならこれにより、アイドリ
ング調整ばね３３を備えた力伝達レバ−２８が左回り方
向の旋回運動をおこなう調整器の引房制御の際に第１対
応受３５又は第２対応受３６に対してアィドリング調整
ばね３３の端部３３ａの極めて小さい相対運動が発生さ
せられる。充填調整器として働く上記のアィドリング及
び最終回転数調整器では、調整スリーブ１６の位置に無
関係の吐出量調節及び相応する調整棒２６の移動は略示
されている操作レバー４５によっておこなうことができ
、この操作レバーはケーシング固定の軸受４６のところ
で自体周知の形式で内部レバー４７と相対的回動不可能
に結合されており、この内部レバー４７自体は旋回支点
２４を保持している。

アングルレバーとして互いに連結されている操作レバー
４５及び内部レバー４７を例えば右回り方向に旋回させ
ると、旋回支点２４は第１図において左に向って運動し
、調整レバー２３はその支承ピン２２を中心としてやは
り右回り方向に旋回して且つ綾合片２５を介して調整棒
２６を吐出量減少方向（矢印４８のマイナス方向）に引
っぱる。操作レバー４５の逆方向の旋回運動は吐出量増
大（（矢印４８のプラス方向の運動）を生じる。第２図
に示した第２実施例はやはりアィドリング及び最終回転
数調整器を示すが、しかしこれは調整部材軸線の延長上
に配置された調整ぱねを有している。

第１図におけると同じ部分には同じ符号が付してある。
遠心重り調整器１１を備えたカム軸ＩＱの円筒形のピン
１７上に調整部材として調整スリーブ５１が滑動可能に
支承されており且つフオ−クピン５２を備えていて、こ
のフオークピンのフオーク状端部５３はケーシング固定
の支承ピン５５上で旋回可能であるレバー５６のピン５
４を遊びなしに抱囲んでいる。

レバー５６はピン５４と逆の側の端部で、スロットレバ
ーとして構成されていて中間レバーとして役立つ調整レ
バー５７と旋回可能に結合されており、この調整レバー
の案内スロット５８内に操作部材６１のピン５９が掛合
しており、この操作部材６１はケーシング１６内に支承
された軸６２を介して、ケーシングの外部にある操作レ
バー４５とクランク状に結合されている。調整レバー５
７は、第１図の調整レバー２３と同機に、接合片２５を
介して調整棒２６と連結されてる。調整スリーブ５１の
スラスト軸受１５と逆の側の端面６２の軸万向の凹所６
４内に、アィドリング調整ばねとして働く押圧コイルば
ね６５が案内されている。

このばねは支持スリーブ６７の透し孔６６内を貫通して
いて且つピン状の対応受６８に接している。この対応受
は修正装置６９の１部分であって、この修正装置は主要
部材としてサーモスタット７１を有し、このサーモスタ
ットは第１図のバイメタルばね３７と同様にヒータ７２
を備えていて「このヒータはスイッチ回路４３に接続さ
れており且つ電流回路４１内に袷導体として構成された
温度従変性のＰＴＣ抵抗器４２を有している。略示され
たサーモスタット７１は操作ピン７３を有し、この操作
ピンは機関の冷えているときには図示の位置を占め且つ
対応受６８を介してアィドリング調整ばね６６に図示の
ように初ばね力を与えていて、これによって増大したア
ィドリング回転数を達成する。サーモスタット７１及び
対応受６８はねじりング７４内へねじり込まれたケーシ
ング７５によって取囲まれている。修正装置６９全体は
カバー７６によって閉鎖され、このカバーの内室は孔７
７を介して調整器ケーシング１８の内室と運適していて
これによってケーシング内の油がサーモスタット７１へ
入るのを可能にしており、このサーモスタットは他面に
おいてケーシング７５の孔７８及びブッシュ８１の孔７
９を介して調整器油と接触することもできる。ブッシュ
８１は調整器スリーブ５１及びカム藤１０の麹線の延長
上でケーシング１８内へねじり込まれており且つ既に説
明した部材のほかに支持スリーブ６７とねじりンク７４
の間にある主調整ばね８２を有している。ところで以下
に、第１図及び第２図に示した実施例について本発明に
よる回転数調整器の作用形式をへ本発明による修正装贋
４４もし〈は６９を殊に考慮しながら、説明する。

第１図に示した第１実施例では機関の冷えているときに
バイメタルばね３７は図示の位置にあり且つ操作部材３
６はアィドリング調整ばね３３の端部３３ａを第１対応
受３５から引離してばねの初ばね力を増大させており、
その際操作部材３６は瞬時的の第２の対応受として役立
つ。

アィドリング調整ばね３３のこの増大した初ばね力は押
圧ピン３８を介して支承ピン２２に且つ同時に案内レバ
ー２１を介して調整スリーブ１６へ伝達され、この調整
スリーブ１６はアイドリング行程ａの間アィドリング調
整ばね３３のこの増大した力に抗して働かねばならず「
従って機関は相応して上昇したアィドリング回転数で回
転する。アィドリング調整ばね３３の図示の増大した初
ばね力はヒータ３９の相応して設計されたスイッチ回路
４３により、所定の時間の間だけ維持される。

ヒータ３９によるバイメタルばね３７の加熱により操作
部材３６は符号３６′で示した位置に向って運動し且つ
端部３３ａは例えばほぼ３分の加熱時間後に第１対応受
３５と接触すると共に、引続く加熱の際にバイメタルば
ね３７ひいては操作部材３６は引続き位置３６′へ運動
することができる。ＰＴＣ抵抗器４２は、調整器の内部
が所定の温度限界よりも高い運転温度に加熱されたとき
にヒータ３９への電流供Ｖ給が中断されるかもしくは最
４・値に減らされるように、設計されている。これによ
りヒータ３９は遮断され且つ修正装置４４の電流消費は
減らされる。第２図に示した第２実施例の修正装置６９
は同機に働くが、しかしサーモスタット４１はその操作
ピン７３で直接にアィドリング調整ばね６５の対応受６
８に作用する。

この対応受６８は機関の冷えているときの始動前に占め
ている位置で示されており、この位置ではサーモスタッ
ト７１の操作ピン７３は対応受６８をその休止位置から
アィドＩＪング調整ばね６５の初ばね力を高める図示位
置へ移動させている。始動後に、第１実施例の場合と同
様に、ヒータ７２によりサーモスタット７１は加熱され
且つ操作ピン７３は第２図において右に向って運動し、
次いで対応受６８がこの運動に追従して結局ケーシング
７５に接触する。加熱時間はスイッチ回路４３によって
規定され且つ調整器が運転温度に達したときに、袷導体
として構成された温度従変性の抵抗器４２の既述の作用
によりヒータ７２への電流供給が中断されるか、もしく
は最小値に減らされる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明による２実施例を示すもので、第１図
は第１実施例の断面図、第２図は第２実施例の断面図で
ある。 なお図示した主要部と符号の対応関係は次の通りである
：１６……調整スリーブ（調整部材）、１８・・・・・
・調整器ケーシング、２３・・・・・・調整レバー（中
間レバー）、２６…・・・調整榛（吐出量調節部材）、
２７・・…・主調整ばね、３３・・・・・・アィドリン
グ調整ばね、３７・・・・・・サーモスタット（バイメ
タルばね）、３９……ヒータ、４４・・・・・・修正装
置、５７・・・・・・調整レバー、６５・・・・・・ア
ィドリング調整ぱね、６９・・・・・・修正装置、７１
…・・・サーモスタット、７２…・・・ヒータ、８２・
・・・・・主調整ばね。 Ｆｉ９，ＩＦＩ９．２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転数に関連して少くとも１つのアイドリング調整
   ばね及び１つの主調整ばねの力に抗して移動する調整部
   材を有していて、この調整部材の調整運動が少くとも１
   つの中間レバーを介して燃料噴射装置の吐出量調節部材
   へ伝達可能であり、更に調整器の運転温度に関連してい
   てアイドリング調整ばねの初ばね力を変え且つアイドリ
   ング調整ばねに作用していて且つサーモスタツトを有し
   ている修正装置を有している形式の噴射内燃機関用回転
   数調整器において、サーモスタツト３７，７１が修正装
   置４４，６９の作用時間を規定する、電流回路４１内に
   配置されたヒータ３９，７２を備えており、更にヒータ
   ３９，７２の電流回路４１内に温度従変性の抵抗器４２
   が挿入されていて、この温度従変性の抵抗器４２が冷導
   体（ＰＴＣ抵抗器）として構成されていることを特徴と
   する回転数調整器。 ２ 修正装置４４，６９が少くとも間接的にアイドリン
   グ調整ばね３３，６５の対応受３６，６８に、この対応
   受が始動前に且つ機関の冷えているときにアイドリング
   調整ばね３３，６５の初ばね力を高めるために移動させ
   られた位置を占めるように、作用している特許請求の範
   囲第１項記載の回転数調整器。 ３ 板ばねとして構成されて一端で対応受に接していて
   且つ他端で調整部材の作用を受けているアイドリング調
   整ばねと、板ばねとして構成されたサーモスタツトとを
   有しており、サーモスタツト３７が操作部材３６を備え
   ていて、この操作部材がアイドリング調整ばね３３の対
   応受３５の範囲でこのアイドリング調整ばねの一端３３
   ａに作用し且つ機関の冷えているときにアイドリング調
   整ばね３３を対応受３５から離反させるように瞬時的に
   第２の対応受３６として役立つ特許請求の範囲第１項記
   載の回転数調整器。 ４ 操作部材３６が、温度上昇の際及びアイドリング調
   整ばね３３がその第１の対応受３５に接触した後に操作
   部材３６が支障なくアイドリング調整ばね３３から離反
   運動可能であるように、ルーズにアイドリング調整ばね
   ３３と連結されている特許請求の範囲第３項記載の回転
   数調整器。 ５ 主調整ばねの戻し力をうけていて、ケーシング固定
   の旋回軸受に支承されていて且つ調整部材によつて操作
   される力伝達レバーを有しており、更にアイドリング調
   整ばね３３の第１及び第２の対応受３５及び３６ができ
   るだけ力伝達レバー２８の旋回軸受１９の近くに配置さ
   れており且つ第１の対応受３５とサーモスタツト３７が
   調整器ケーシング１８に取付けられている特許請求の範
   囲第３項記載の回転数調整器。