JPS5941073Y2 - 射出成形機の金型取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は射出成形機の金型取付装置に関するものである
。

金型をローラコンベア方式によってダイプレート中心ま
で搬入して金型自動クランプ装置によって射出成形機に
固定する場合に、従来は金型開閉行程において固定金型
と可動金型とが分離、密接するときに金型の自重によっ
ていずれかの金型に上下方向のしんずれが発生し、次サ
イクルにおいて両金型のしん出し用の金型ガイドピンの
かじり現象が発生するという欠点があった。

これを防止するために、固定及び可動金型の中心高さ寸
法とローラコンベヤの取付高さ寸法とを合致させるため
の高精度の加工が必要であった。

しかしながら、高精度に加工すること自体困難であり好
ましくないのに加えて、たとえ金型は高精度であっても
射出成形機と使用金型との組合せが一定していない場合
にはローラコンベヤ方式と金型自動クランプ装置とを組
み合わせることには問題があった。

上記欠点を解消する別の方法として、金型自動クランプ
装置のクランプ力をしんずれを防止すルコとができる程
度の大きな力とすることも考えられるが、装置全体が太
きぐなり、取付スペース、価格等の面で不利であった。

本考案による金型取付装置について説明する前に、まず
、従来の装置について添付図面の第１〜５図に基づいて
説明する。

金型ガイドピン１によってしん出しされた固定金型２及
び可動金型３は、第１図に示すように固定ダイプレート
４及び可動ダイプレート５にそれぞれ取付けられたロー
ラコンベヤ６及び７によってダイプレート４及び５の中
心まで搬入され、次いで第２図に示すように金型自動ク
ランプ装置８によってそれぞれダイグレート４及び５に
押し付けられる。

金型自動クランプ装置８の詳細は第３図に示しであるが
、これはフランツ本体９のシリンダ１０内に設けたピス
トン１１によってスライドピン１２をストロークさせて
金型２及び３をそれぞれダイプレート４及び５に押付け
る。

ただし。図から分かるように、この金型自動クランプ装
置は、金型２，３つ型開閉方向（矢印１３の方向）の力
には対抗し得るが、金型２，３の自重方向（矢印１４の
方向）の力に対してはこれを支える力を有しない機構に
なっている。

この機構であっても、固定金型２及び可動金型３の中心
高さがローラコンベヤ取付高さ寸法と一致している場合
には、第１図に示すような状態になり問題はない。

しかしながら、両全型の中心高さとローラコンベヤ取付
高さ寸法とが相違していると、第４図に示すような状態
となる。

すなわち、固定金型２の中心高さ寸法１５よりも可動金
型３の中心高さ寸法１５′が小さくなると、その寸法差
１６だげローラコンベヤ７と可動金型３の下面との間に
すき間を生ずる。

この状態から型を開くと、可動金型３は金型ガイドビン
１から離れ、第５図に示すように。

可動金型３は寸法差１６だけ落下してしんずれを起こす
。

このことは、中心高さ寸法１５及び１５′の大小関係が
逆であっても同様である。

このようにして型開、型閉じ動作を繰り返すと、金型ガ
イドビン１にかじり損傷を生ずることになる。

従って、前述のように、固定及び可動金型の中心高さ寸
法とローラコンベヤ取付高さ寸法とを一致させるために
高い加工精度が要求されていたのである。

本考案は、上記のような従来の金型取付装置における欠
点を解消して、固定及び可動金型の中心高さ寸法とロー
ラコンベヤ取付高さ寸法とが高精度に一致しなくても金
型ガイドピンを損傷することのない金型取付装置を得る
ことを目的とするものである。

以下１本考案をその実施例を示す添付図面の第６〜８図
に基づいて説明する。

本考案による金型取付装置は、第６図に示すように、ダ
イプレート５に押し付けられた可動金型３の下側に位置
するようにダイプレート５に取り付けられた金型支え装
置１７を有している。

この金型支え装置１１の金型支え本体１８は、第１及び
８図に示すように、ボルト１９によってダイプレート５
に固着されている。

金型支え本体１８はくさびシリンダ２０及び金型持ち上
げシリンダ２１という２つのシリンダを有しているが、
くさびシリンダ２０は金型支え本体１８に固定されると
共に、金型支え本体１８の所定の角度◎頃斜面２２上を
しゆう動するくさび２３とくさびシリンダロッド２４を
介して連結されている。

一方、金型持ち上げシリンダ２１はそのピストン２５に
連結されているシリンダロッド２６を介して金型支え本
体１８と結合され、金型持ち上げシリンダ２１に固着さ
れた２本の持ち上げロンド２７は金型支え本体１８に設
けた穴を貫通してその先端が金型３の下面に接し得るよ
うにしである。

なお、上記においては、可動金型３に取り付けた金型支
え装置１７について説明したが、固定金型２側にも全く
同様の金型支え装置を取り付ける。

本考案による装置は次のように作動する。

固定及び可動金型２及び３の中心高さ寸法とローラコン
ベヤ取付高さ寸法との相違によって第４図に示したよう
にローラコンベヤＩと金型３との間にすきまを生じ場合
には、くさびシリンダ２０を作動させてぐさび２３を傾
斜面２２上で移動させ、金型２，３の下面に接触させる
。

こうすることによって、金型２，３の重量を支えるので
ある。

所定のサイクル終了後はぐさび２３を後退させて抜き取
る。

そのまま抜き取ればそれでよいが、金型２，３の重量の
ためにくさび２３が抜けない場合には、金型持ち上げシ
リンダ２１を作動させて金型２，３を持ち上げ、くさび
２３の抜き出しを容易にする。

以上の説明から明らかなように、本考案による金型取付
装置によって、固定及び可動金型の中心高さ寸法とロー
ラコンベヤ取付高さ寸法とを一致させるための高精度の
加工を必要とすることなく、金型ガイドピンのかじり損
傷を防止することができる。

しかも、射出成形機と使用金型との組み合わせが一定し
ていない場合であっても、金型支え装置によって金型を
支持することができるので、ローラコンベヤ方式と金型
自動フランツ装置とを組み合わせた生産方式を容易に採
用することができろようになり、射出成形の生産性を大
幅に向上することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のダイプレート、ローラコンベヤ。 金型を示す正断面図、第２図は第１図の■−■線に沿う
断面図、第３図は金型自動クランプ装置の断面図、第４
図は取付は高さ寸法に差を生じた型閉し状態の金型の正
断面図、第５図は型開き状態の金型の正断面図、第６図
は本考案による金型取付装置の側断面図、第７図は金型
支え装置の正断面図（第６図の■−■線に沿う断面図）
、第８図は第１図の■−−線に沿う断面図である。 ２．３・・・・・・金型、４，５・・・・・・ダイプレ
ート。 ６．７・・・・・・ローラコンベヤ、８・・・・・・金
型自動クランプ装置、１７・・・・・・金型支え装置、
１８・・・・・−金型支え本体、２０・・・・・・くさ
びシリンダ、２２・・・・・・傾斜面、２３・・・・・
・くさび。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．ローラコンベヤ６．１によって射出成形機のダイブ
   Ｌ／−）４．５中心部まで搬入された金型２．３をダイ
   プレート４，５に固定するための金型自動クランプ装置
   ８を有する射出成形機の金型取付装置において、金型支
   え本体１Ｂの傾斜面２２上をくさびシリンダＴ２０によ
   ってしゆう動するぐさび２３を有する金型支え装置１７
   をダイプレート４，５に付設したことを特徴とする射出
   成形機の金型取付装置。 ２、金型２，３の重量を支えたくさび２３を引き抜くこ
   とを容易にするための金型持ち上げシリンダ２１を有す
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の金型取付装置。