JPH0235402Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は金型鋳造装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来、垂直割金型を備えた金型鋳造装置におけ
る鋳造製品の取出しは、金型を開いた時製品を一
方の金型に付着させ、その製品を金型背面に装着
した押出しピンにより押し出すようにして行つて
いる。しかし、製品の形状によつては、金型から
押し出された製品が金型の凹部に引掛かつて受取
り手段上に落下せず、製品の金型からの取出しを
円滑に行うことができないなどの問題があつた。

（考案の目的） 本考案は上記の問題を解消することを目的とし
てなされたものである。

（考案の構成） 以下、本考案の構成について実施例の図面に基
づき詳細を説明する。１は内部に空間１ａを有す
る枠状の基台で、該基台１上の左・右両側部に
は、フレーム２，３が対向して固設されている。
そして、該フレーム２，３の下部間には２本のタ
イバー４，４が前後に所要の間隔をおいて架設さ
れ、該タイバー４，４間には可動フレーム５が左
右に摺動可能に架設され、該可動フレーム５の背
面には、フレーム３に装着した横向きシリンダ６
のピストンロツド６ａの先端が固着されていて、
可動フレーム５はシリンダ６の伸縮作動により左
右に往復動するようになつている。またフレーム
２の前面には固定型７が、また、可動フレーム５
前面には可動型８が相対向してそれぞれ取り付け
られている。また、基台１の空間１ａ内部のフレ
ーム３寄り位置には逆向きＬ字状の可動フレーム
９が垂直部上端において上下回動可能に支持され
て装着され、該回動フレーム９の枢支位置付近に
は、ブラケツト１０を介して基台１の下面に枢支
した横向きシリンダ１１のピストンロツド１１ａ
の先端がピン連結されていて、回動フレーム９は
シリンダ１１の伸縮作動により略90度上下回動す
るようになつている。また、回動フレーム９の水
平部には、その水平部と同一方向に指向する製品
受板１２が固着され、さらに、回動フレーム９の
屈曲位置付近には製品受板１２上の製品を押し出
す押出しシリンダ１３と、可動型８に引掛かつて
いる製品を突き上げる突上げシリンダ１４とがそ
れぞれ装着されており、押出しシリンダ１３およ
び突上げシリンダ１４は製品受板１２より上方位
置に順に並べられて配置されている。そして、押
出しシリンダ１３のピストンロツドの先端には押
出し板１５が固着されている。なお、１６はフレ
ーム２に付設された製品押出しシリンダ、１７は
フレーム３に装着されて可動型８に内蔵の製品押
出手段を押圧する押出しロツドである。

（考案の作用） 次にこのように構成された装置の作用について
説明する。第１図に示すように合わされた固定型
７、可動型８により形成されるキヤビテイ内に注
入した溶湯が凝固した後、製品押出しシリンダ１
６を伸長作動して、溶湯が凝固して成る製品を固
定型７から押し出して可動型８に付着させた状態
にするとともに、シリンダ６のピストンロツド６
ａを収縮させて可動フレーム５と一緒に製品付着
の可動型８を右方向に移動させ、フレーム３の若
干手前でその移動を一時停止する。次いで、シリ
ンダ１１のピストンロツド１１ａを伸長させて、
回動フレーム９を時計回り方向へ90度回転させ、
第２図に図示するように製品受板１２、突上げシ
リンダ１４等を起立させ、つづいて、シリンダ６
のピストンロツド６ａをさらに収縮させて可動型
８をさらに右方へ移動させ、押出ロツド１７をも
つて可動型８に内蔵の製品押出しピン（図示せ
ず）を押圧し、製品を押し出す。次いで、突上げ
シリンダ１４を伸長作動して可動型８に引掛かつ
ている製品を下から突き上げた後、突き上げシリ
ンダ１４を収縮作動する。かくして、製品は押出
し板１５上に載るとともに製品受板１２により掛
る。次いで、シリンダ１１のピストンロツド１１
ａを収縮させて回動フレーム９を反時計回り方向
へ90度回転させ、製品受板１２、押出しシリンダ
１３等を横にし続いて、押出しシリンダ１３を伸
長作動して製品受板１２上の製品を押出し板１５
により外に押し出し、１サイクルを終了する。

なお、上記の実施例では製品を可動型８側に付
着させるようにしてあるが、固定型７側に付着さ
せるようにしてもよく、この場合、回動フレーム
９はＬ字状になる。そして、可動型８には、固定
型７から離れる時に製品を押し出す製品押出し手
段を内蔵させる。

（考案の効果） 以上の説明からも明らかなように本考案は、逆
向きＬ字状またはＬ字状の回動フレーム９の垂直
部上端を基台１に90度上下回動可能に設け、該回
動フレーム９の水平部にはこれと同一方向に指向
する製品受板１２を固着し、さらに回動フレーム
９の屈曲位置付近には、ピストンロツドの先端に
製品押出し板１５を固着した製品押出しシリンダ
１３と、製品突上げシリンダ１４とを製品受板１
２と同一方向に指向させて装着し、回動フレーム
９の回動により製品受板１２が上下方向に指向す
状態になつた時、当該製品受板１２は固定型７ま
たは可動型８と対向する構成にしたから、押し出
されて金型７，８に引掛つている製品を突上げシ
リンダ１４により突き離して押出し板１５、製品
受板１２等上に載せ、その後、製品押出しシリン
ダ１３により製品を製品受板１２から押し出すこ
とができるため、金型７，８からの製品の取り出
しを確実かつ容易に行い得るようになる上に、製
品の製品受板１２への落下距離が短く、製品の損
傷が少ないなどの優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す
正面図である。 １……基台、２……フレーム、５……可動フレ
ーム、７……固定型、８……可動型、９……回動
フレーム、１２……製品受板、１３……製品押出
し用シリンダ、１４……突上げシリンダ、１５…
…押出し板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠状の基台１の上面に、固定型７を取り付ける
   フレーム２を固設するとともに、可動型８を取り
   付ける可動フレーム５を前記フレーム２に対向し
   て進退可能に配設し、さらに、前記基台１には逆
   向きＬ字状またはＬ字状の回動フレーム９の垂直
   部上端を90度上下回動可能に装着し、該回動フレ
   ーム９の水平部にはこの水平部と同一方向に指向
   する製品受板１２を固着しかつ前記回動フレーム
   ９の屈曲付近には、そのピストンロツドの先端に
   押出し板１５を固着した製品押出し用シリンダ１
   ３と、製品突上げシリンダ１４とを前記製品受板
   １２と同一方向に指向させるとともに製品受板１
   ２より上方に順に配置して装着し、前記回動フレ
   ーム９の回動により製品受板１２が上下方向に指
   向する状態になつた時、当該製品受板１２は前記
   可動型８または前記固定型７と対向するように構
   成したことを特徴とする金型鋳造装置。