JPS586515B2 - 鋏 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、可動的鋏半部にあって、自体弾材料からつく
られている握り穴部材が旋回可能である理髪用鋏に関す
る。

この種の鋏は公知である（米国特許明細書第３，９０６
，６３０号）。

この種の鋏においては可動的鋏半部の柄は２部分から成
り、かつその握り穴部材のある柄部分を他の柄部分に連
結させている。

この種の鋏は、可動的鋏半部の握り穴部材が固定配置さ
れている鋏に比べて次のような利点を有する：親指を指
し込む際に握り穴部材はその内面を親指に全面的に接触
させかつ鋏の作動の間この状態を維持する。

これによって鋏を長く持続して使用する場合でも親指に
は殆ど圧迫状態は生じない。

しかるにこの鋏においては、柄軸線の回りの旋回可能性
だけが与えられていることにより、親指は親指と握り穴
部材との間の相対運動のためにその際に発生する滑り摩
擦を受け、この摩擦は特に鋏を長く持続して使用する場
合に不利に作用する。

また、可動的鋏半部の握り穴部材が柄穴部の中に容易に
回転可能に装着されている鋏も既に公知である（米国特
許明細書第２，６４０，２６４号）。

握り穴部材の回転可能の取り付けによって親指への作業
圧力は最小限に減小される。

しかしながら握り穴に親指を差込んだ状態で握り穴の内
面に全面的に接触することはできない。

冒頭に述べた種類の鋏の可動的鋏半部の可動的握り穴部
材、すなわち手の親指を入れるための握り穴部材を簡単
な方法で、前記の短所が避けられかつ可動的握り穴部材
が回転可能でもまた自在に旋回可能でもあるように形成
することが本発明の課題である。

この課題の一つの解決法は本発明により、旋回可能の握
り穴部材は外形が球状で、かつ対応して形成された球状
支承面を備えた軸受中に自在に旋回可能に支承されてい
ることから成る。

上記課題の別の解決法は本発明により、旋回可能の握り
穴部材は外周に１個の球頭を有し、該握り穴部材はこの
球頭を柄穴部の内側にある凹所の中に自在に旋回可能に
装着させていること、および柄穴部は内側に円弧状の溝
を有することから成っている。

これによって、親指は鋏の開閉の間、鋏の可動的鋏半部
の内面に全面的に接触するのみならず、握り穴部材の自
在の旋回可能性のために親指と握り穴部材との間に相対
運動はも早や生じないことが有利に達成される。

こうして本発明による形成法によって鋏の操作は著しく
容易になる。

本発明による鋏の別の有利な形成法は、可動的握り穴部
材がストツパとして使われる突起を両端周縁部に有する
点にある。

この突起によって可動的握り穴部材は握り穴部材の機能
のために必要な限定された角度範囲でのみ旋回可能にさ
れる。

本発明による鋏の別の有利な形成法によれば、可動的鋏
半部にある柄穴部は公知の方法で（米国特許明細書第３
，９７４，５６３号参照）フォーク状にされてる。

この外方へ開放された、柄穴部のフォーク開口部及び握
り穴部材を弾性材料からつくったことによってフォーク
開口部への押圧の際握り穴部材の弾性変形により柄穴部
の中への可動的握り穴部材の容易な嵌め込みを可能にす
る。

以下図面により本発明の二つの実施例を詳述する。

第１図ないし第５図に表わされた理髪用鋏は握り穴部材
２を有する固定された鋏半部１と弾性材料からつくられ
た握り穴部材４を有する可動的鋏半部３とから成ってい
る。

鋏半部１，３はヒンジボルト５によって相互結合されて
いる。

握り穴部材２は円筒状の延長部６を有し、握り穴部材は
この延長部により鋏半部１の柄７上に固着されている。

握り穴部材２と延長部６とは合成材料から一体に製造さ
れている。

鋏半部３はフォーク状の柄穴部８を有し、この柄穴部は
中空円筒状の延長部９を有し、柄穴部はこの延長部によ
って鋏半部３の柄１０上に固着されている。

柄穴部８と延長部９とは合成材料から一体に成っている
。

握り穴部材４は柄穴部８中に嵌め込まれている。

柄穴部８の合成材料が弾性材料であることによってフォ
ーク開口部への押圧の際握り穴部材８の弾性変形により
柄穴部８への握り穴部材４の嵌込が好適に実施されるこ
とができる。

握り穴部材は外形は球状でかつ柄穴部８の内側における
相応して形成された球状支承面を備えた軸受１１の中に
回転可能に、かつ自在に旋回可能に装着されている。

それによって鋏の使用中握り穴部材は自在にその内面を
親指に全面的に接触させ、その結果親指には握り穴部材
との摩擦もまた極部的圧迫状態も全く生じない。

握り穴部材４は止め１２を両端周縁部に有し、これらの
止めによって握り穴部材４の旋回範囲が制限されている
。

即ち握り穴部材４の穴が軸受１１において指が入れられ
なくなる位置に来る程握り穴部材４が旋回し過ぎないよ
うに規制されている。

第６図ないし第８図に部分的に表わされた可動的鋏半部
３においては握り穴部材１３は外周に、握り穴部材１３
と一体の球頭１４を有する。

握り穴部材１３は球頭１４を柄穴部８の内側にある凹所
１５の中に回転可能かつ自在に球体中心を中心として旋
回可能に装着させている。

柄穴部８は内側に円弧状の溝１６を有し、この溝は柄穴
部８のフォーク末端まで延びかつその溝の中には握り穴
部材１３が、一定の角度範囲にだけ旋回可能であるよう
に遊びを持って嵌り込んでいる。

固定された鋏半部１の握り穴部材２を同じく回転可能か
つ自在に旋回可能に配置することも勿論本発明の範囲で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は理髪用鋏の正面図、第２図は第１図の■−■線
に沿う断面図、第３図は握り穴部材が旋回させられた場
合の第２図と同じ断面図、第４図は可動的鋏半部の握り
穴部材の正面図、第５図は第４図の矢印Ａ方向に見た握
り穴部材の側面図、第６図は本発明の他の実施例による
可動的鋏半部の後部の正面図、第７図は第６図の■−■
線に沿う断面図、第８図は第７図の■−■線に沿う断面
図を示す。 図中符号、４：握り穴部材、８：柄穴部、１１：軸受、
１２：突起、１３：握り穴部材、１４：球頭、１５：凹
所、１６：円弧状溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 可動的鋏半部にある、弾性材料からつくられている
   握り穴部材が施回可能である、理髪用鋏において、握り
   穴部材４の外形が球状であり、対応して形成された球状
   支承面を備えた軸受１１中に自在に旋回可能に支承され
   ていることを特徴とする鋏。 ２ 握り穴部材４がストツパとして使われる突起１２を
   両端周縁部に備えている、特許請求の範囲第１項記載の
   鋏。 ３ 柄穴部８が握り穴部材４を支承するためにフォーク
   状に形成されている、特許請求の範囲第１項又は第２項
   記載の鋏。 ４ 可動的鋏半部にある、弾性材料からつくられている
   握り穴部材が旋回可能である、理髪用鋏にして、握り穴
   部材の外形が球状であり、対応して形成された球状支承
   面を備えた軸受巾に自在に旋回可能に支承されているも
   のにおいて、旋回可能の握り穴部材１３は外周に一個の
   球頭１４を固着して備え、球頭１４は柄穴部８の内側の
   凹所１５中に自在に旋回可能に支承されており、柄穴部
   ８は握り穴部材１３を収容するために内側に一個の円弧
   状溝を有することを特徴とする鋏。